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▶ ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】ミクロトーム用ブレードクランプ装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/06 20060101AFI20231115BHJP
【FI】
G01N1/06 G
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022522363
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2019114572
(87)【国際公開番号】W WO2021081861
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】500113648
【氏名又は名称】ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ジャグアン
(72)【発明者】
【氏名】ジン、ソン
【審査官】佐々木 崇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/201865(WO,A1)
【文献】特開昭57-100335(JP,A)
【文献】特表平10-504103(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0005104(US,A1)
【文献】米国特許第04690023(US,A)
【文献】中国特許出願公開第109291128(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00- 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミクロトームのためのブレードクランプ装置であって、
該ブレードクランプ装置は、
基部(1);
前記基部に結合された回転シャフト(3);
前記回転シャフトを介して前記基部に回転可能に結合された圧力プレート(2);
前記基部に受容され、かつ、前記基部と前記圧力プレートの間にブレード(7)を締付固定するよう、前記基部から延出し、前記圧力プレートを押圧して回転させるように構成された、クランプピン(4);及び
前記基部に受容され、前記クランプピンに結合され、かつ、前記基部から延出するよう前記クランプピンを駆動するように構成された、駆動ユニット(5)
を含むこと
前記基部は、
底壁(12);
前記底壁に結合されかつ前記底壁に対し直角に配された側壁(13);及び
前記底壁と前記側壁の間に傾斜されて結合された頂壁(11)
を含むこと、
前記圧力プレートは、前記基部の前記頂壁に被せられていること、
前記基部は、更に、受容チャンバ(15)を含み、及び、前記クランプピンと前記駆動ユニットは、前記基部の前記受容チャンバに受容されていること、
前記クランプピンは、前記基部の前記頂壁から延出するよう構成され、かつ、前記駆動ユニットの作動時に、前記基部の前記頂壁に対し直角をなす方向へ運動するよう構成されていること、
該ブレードクランプ装置は、更に、前記受容チャンバ内に配され、かつ、その中に前記クランプピンを収容するよう構成された、収容ボックス(6)を含むこと、
前記収容ボックスは、本体(61)と前記本体に結合されたカバー(62)を含み、前記クランプピンは、前記本体に受容され、かつ、前記カバーから延出すること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項2】
請求項に記載のブレードクランプ装置において、
前記頂壁は、前記底壁に対し夫々異なる角度で傾斜された第1傾斜セグメント(111)及び第2傾斜セグメント(112)を含むこと
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項3】
請求項に記載のブレードクランプ装置において、
前記第1傾斜セグメントは、前記底壁に対して前記第2傾斜セグメントよりも大きい角度で傾斜されていること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項4】
請求項又はに記載のブレードクランプ装置において、
前記圧力プレートは、前記回転シャフトを介して前記基部に結合された一端部を有し、前記圧力プレートの前記一端部は、前記圧力プレートの前記一端部が前記回転シャフトの周りで第1傾斜セグメントへ向かって回転されると、前記一端部と前記第1傾斜セグメントの間にギャップを規定するよう、前記基部の前記頂壁の前記第1傾斜セグメントに適合化された傾斜面を有し、及び、前記ギャップは、その中に前記ブレードを受容するよう構成されていること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項5】
請求項1~4の何れかに記載のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、
前記収容ボックスに対し平行に配置されたモータ(51);
前記モータの出力軸に結合された第1ギア(52);及び
前記収容ボックスに結合されかつ前記第1ギアと噛合する第2ギア(53)
を含むこと
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項6】
請求項に記載のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記第2ギアに結合され、前記収容ボックスの側壁(複数)を貫通通過しかつ前記収容ボックスによって支持されたスピンドル(54)を含むこと、
前記スピンドルは、前記駆動ユニットの作動時に前記基部の前記頂壁に対し直角をなす方向へ運動するように前記クランプピンを駆動するよう、前記第2ギアと一緒に回転しかつ前記クランプピンを圧迫するよう構成されていること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項7】
請求項に記載のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記スピンドルに外嵌され、かつ、前記スピンドルの回転時に前記スピンドルに沿って運動するよう構成された、ナット(55)を含むこと、
前記ナットは、更に、前記スピンドルに沿って運動するとき、前記クランプピンを圧迫するよう構成されていること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項8】
請求項に記載のブレードクランプ装置において、
前記ナットは、雌ネジを有するスリーブとして構成されており、前記スピンドルは、前記ナットの前記雌ネジに適合された雄ネジを備え、かくして、前記ナットは、前記第2ギアの駆動時に前記スピンドルが回転されるとき、前記ナットと前記スピンドルの間の螺合を介して前後に運動するよう構成されていること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項9】
請求項に記載のブレードクランプ装置において、
前記ナットは、前記クランプピンの底部と接触するよう構成された傾斜側壁(551)を含み、前記クランプピンの前記底部は、更に、前記ナットの前記側壁に適合された傾斜面を含むこと、
前記ナットの前記側壁と前記クランプピンの前記底部の面は、何れも、前記第2ギアからの前記スピンドルの延伸方向において下向きに傾けられていること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項10】
請求項の何れかに記載のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記モータに接続されかつ前記モータをスイッチオン又はスイッチオフするよう構成されたコントローラ(56)を含むこと、
前記コントローラは、更に、前記ブレードを締付固定するよう前記圧力プレートを駆動する第1方向へ回転するよう前記モータを制御し、更には、前記ブレードを解放するよう前記圧力プレートを駆動する第2方向へ回転するよう前記モータを制御するよう、構成されていること、前記第2方向は前記第1方向の反対方向であること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項11】
請求項10に記載のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記モータと前記コントローラの間に接続され、かつ、前記モータの運転を制御する前記コントローラからの信号を受信するよう構成された、モータ駆動集積回路(57)を含むこと
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項12】
請求項10又は11に記載のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記モータに直列接続された抵抗器(59)を含み、前記コントローラは、前記抵抗器を流れる前記モータからの電流をモニタするよう構成されていること、
前記コントローラは、更に、前記モータからの前記電流が予め設定された電流を超過したとき、前記モータをスイッチオフするよう構成されていること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【請求項13】
請求項1012の何れかに記載のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記ナットの初期位置に配置され、かつ、前記ナットがその初期位置に戻ったときトリガ(作動)され、前記コントローラへ信号を送信するよう構成された位置センサ(58)を含むこと、
前記コントローラは、更に、前記位置センサからの前記信号に応答して前記モータをスイッチオフするよう構成されていること
を特徴とする、ブレードクランプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般的に、マイクロ技術分野に、より具体的にはミクロトームのためのブレードクランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のミクロトームにおいては、ブレードはブレードクランプ装置によって締付固定される。ブレードクランプ装置は2つの圧力プレート(与圧プレート)を含み、ブレードは2つの圧力プレートの間で締付固定されるよう適合化されている。更に、ブレードクランプ装置は、ブレードを締付固定するよう、2つの圧力プレートを互いに向かって回転するよう駆動するための偏心ボルトも含む。ユーザは、ブレードを締付固定する必要がある場合、偏心ボルトを一方向へ回転する。ユーザは、ブレードを解放する必要がある場合、偏心ボルトを反対方向へ回転する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】CN 108801723 A1
【文献】US 2002005104 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、良好な締付固定効果を得るために、ユーザはブレードを締付固定するための極めて大きな力を提供する必要があるが、ユーザは毎日何度も締付固定を行う必要が有り、このことはユーザにとって極めて厄介である。更に、偏心ボルトと、締付固定のために偏心ボルトに接触する部分は、摩耗されることになる。所定時間後、摩耗が所定のレベルに到達すると、ミクロトームは締付固定機能を喪失することになる。更に、ユーザが何時でも一定の締付固定力を生成することは困難である。
【0005】
本開示の実施形態(複数)は、従来技術に存在する複数の問題の少なくとも1つを少なくともある程度まで解決すること、かくして、ミクロトームのためのブレードクランプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の広い視点の実施形態(複数)により、(ミクロトームのための)ブレードクランプ装置が提供される。ブレードクランプ装置は、基部;前記基部に結合された回転シャフト;前記回転シャフトを介して前記基部に回転可能に結合された圧力プレート(与圧プレート);前記基部に受容され、かつ、前記基部と前記圧力プレートの間にブレードを締付固定するよう、前記基部から延出し、前記圧力プレートを押圧して回転させるように構成された、クランプピン;及び、前記基部に受容され、前記クランプピンに結合され、かつ、前記基部から延出するよう前記クランプピンを駆動するように構成された、駆動ユニットを含む。
前記基部は、
底壁;
前記底壁に結合されかつ前記底壁に対し直角に配された側壁;及び
前記底壁と前記側壁の間に傾斜されて結合された頂壁
を含み、
前記圧力プレートは、前記基部の前記頂壁に被せられている。
前記基部は、更に、受容チャンバを含み、及び、前記クランプピンと前記駆動ユニットは、前記基部の前記受容チャンバに受容されており、
前記クランプピンは、前記基部の前記頂壁から延出するよう構成され、かつ、前記駆動ユニットの作動時に、前記基部の前記頂壁に対し直角をなす方向へ運動するよう構成されている。
該ブレードクランプ装置は、更に、前記受容チャンバ内に配され、かつ、その中に前記クランプピンを収容するよう構成された、収容ボックスを含み、
前記収容ボックスは、本体と前記本体に結合されたカバーを含み、前記クランプピンは、前記本体に受容され、かつ、前記カバーから延出する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の幾つかの実施形態では、前記基部は、底壁;前記底壁に結合されかつ前記底壁に対し直角に配された側壁;及び前記底壁と前記側壁の間に傾斜されて結合された頂壁を含む。前記圧力プレートは、前記基部の前記頂壁に被せられている。
【0008】
本開示の幾つかの実施形態では、前記頂壁は、前記底壁に対し夫々異なる角度で傾斜された第1傾斜セグメント及び第2傾斜セグメントを含む。
【0009】
本開示の幾つかの実施形態では、前記第1傾斜セグメントは、前記底壁に対して前記第2傾斜セグメントよりも大きい角度で傾斜されている。
【0010】
本開示の幾つかの実施形態では、前記圧力プレートは、前記回転シャフトを介して前記基部に結合された一端部を有し、前記圧力プレートの前記一端部は、前記圧力プレートの前記一端部が前記回転シャフトの周りで前記第1傾斜セグメントへ向かって回転されると、前記一端部と前記第1傾斜セグメントの間にギャップを規定するよう、前記基部の前記頂壁の前記第1傾斜セグメントに適合化(整合)された傾斜面を有し、及び、前記ギャップは、その中に前記ブレードを受容するよう構成されている。
【0011】
本開示の幾つかの実施形態では、前記基部は、更に、受容チャンバを含み、及び、前記クランプピンと前記駆動ユニットは、前記基部の前記受容チャンバに受容されている。前記クランプピンは、前記基部の前記頂壁から延出するよう構成され、かつ、前記駆動ユニットの作動時に、前記基部の前記頂壁に対し実質的に直角をなす方向へ運動するよう構成されている。
【0012】
本開示の幾つかの実施形態では、ブレードクランプ装置は、更に、前記受容チャンバ内に配され、かつ、その(当該収容ボックスの)中に前記クランプピンを収容するよう構成された、収容ボックスを含む。前記収容ボックスは、本体と前記本体に結合されたカバーを含み、前記クランプピンは、前記本体に受容され、かつ、前記カバーから延出する。
【0013】
本開示の幾つかの実施形態では、前記駆動ユニットは、前記収容ボックスに対し平行に配置されたモータ;前記モータの出力軸に結合された第1ギア;及び前記収容ボックスに結合されかつ前記第1ギアと噛合する第2ギアを含む。
【0014】
本開示の幾つかの実施形態では、前記駆動ユニットは、更に、前記第2ギアに結合され、前記収容ボックスの側壁(複数)を貫通通過しかつ前記収容ボックスによって支持されたスピンドルを含む。前記スピンドルは、前記駆動ユニットの作動時に前記基部の前記頂壁に対し実質的に直角をなす方向へ運動するように前記クランプピンを駆動するよう、前記第2ギアと一緒に回転しかつ前記クランプピンを圧迫(押圧)するよう構成されている。
【0015】
本開示の幾つかの実施形態では、前記駆動ユニットは、更に、前記スピンドルに外嵌され、かつ、前記スピンドルの回転時に前記スピンドルに沿って運動するよう構成された、ナットを含む。前記ナットは、更に、前記スピンドルに沿って運動するとき、前記クランプピンを圧迫(押圧)するよう構成されている。
【0016】
本開示の幾つかの実施形態では、前記ナットは、雌ネジを有するスリーブとして構成されており、前記スピンドルは、前記ナットの前記雌ネジに適合された(螺合する)雄ネジを備え、かくして、前記ナットは、前記第2ギアの駆動時に前記スピンドルが回転されるとき、前記ナットと前記スピンドルの間の螺合(thread fit)を介して前後に運動するよう構成されている。
【0017】
本開示の幾つかの実施形態では、前記ナットは、前記クランプピンの底部と接触するよう構成された傾斜側壁を含み、前記クランプピンの前記底部は、更に、前記ナットの前記側壁に適合された傾斜面を含む。前記ナットの前記側壁と前記クランプピンの前記底部の面は、何れも、前記第2ギアからの前記スピンドルの延伸方向において下向きに(前記スピンドルの径方向の内向きに(前記スピンドルの中心軸に接近するよう))傾けられている。
【0018】
本開示の幾つかの実施形態では、前記駆動ユニットは、更に、前記モータに接続されかつ前記モータをスイッチオン又はスイッチオフするよう構成されたコントローラを含む。前記コントローラは、更に、前記ブレードを締付固定するよう前記圧力プレートを駆動する第1方向へ回転するよう前記モータを制御し、更には、前記ブレードを解放するよう前記圧力プレートを駆動する第2方向へ回転するよう前記モータを制御するよう、構成されており、前記第2方向は前記第1方向の反対方向である。
【0019】
本開示の幾つかの実施形態では、前記駆動ユニットは、更に、前記モータと前記コントローラの間に接続され、かつ、前記モータの運転を制御する前記コントローラからの信号を受信するよう構成された、モータ駆動集積回路を含む。
【0020】
本開示の幾つかの実施形態では、前記駆動ユニットは、更に、前記モータに直列接続された抵抗器を含み、前記コントローラは、前記抵抗器を流れる前記モータからの電流をモニタするよう構成されている。前記コントローラは、更に、前記モータからの前記電流が予め設定された電流を超過したとき、前記モータをスイッチオフするよう構成されている。
【0021】
本開示の幾つかの実施形態では、前記駆動ユニットは、更に、前記ナットの初期位置に配置され、かつ、前記ナットがその初期位置に戻ったときトリガ(作動)され、前記コントローラへ信号を送信するよう構成された位置センサを含む。前記コントローラは、更に、前記位置センサからの前記信号に応答して前記モータをスイッチオフするよう構成されている。
【0022】
本開示の実施形態(複数)に応じたブレードクランプ装置では、ブレードは、ユーザが相応のキーを押したとき、自動的に締付固定又は解放されることができる。従って、ユーザはブレードクランプ装置を手作業で操作する必要はなく、そのため、ミクロトームの使用はユーザにとって便利になり、かくして、ユーザ体験は強化(充実)される。更に、ブレードは、手作業での締付固定操作と比べると、何時でも一定の力で締付固定されることができ、従って、締付固定効果も改善される。
【0023】
本開示の実施形態(複数)の更なる視点及び利点は、部分的に以下の説明において与えられており、部分的に以下の説明から明らかになり、或いは、本開示の実施形態(複数)の実施(具現化)によって教示される。
【0024】
本開示の実施形態(複数)のこれらの及び他の視点及び利点は、添付の図面を参照してなされる以下の説明から明らかになりかつより容易に理解される。
なお、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を図示の態様に限定することは意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の一実施形態に応じたブレードクランプ装置の一例の斜視図。
図2図1に示したブレードクランプ装置の断面図。
図3図1に示したブレードクランプ装置の他の断面図。但し、同図では、圧力プレートは除去されている。
図4図3の部分Aの部分拡大図。
図5図1に示したブレードクランプ装置の他の断面図。
図6図2のブレードクランプ装置の矢視A-A断面図。
図7】本開示の一実施形態に応じたブレードクランプ装置の一例の駆動ユニットのブロック図。
【実施例
【0026】
本開示の実施形態(複数)が詳細に参照される。図面を参照してここに説明される実施形態(複数)は、例示的、説明のためのものであり、本開示を一般的に理解するために使用されている。実施形態(複数)は本開示を限定するものと理解されるべきではない。同じ又は類似の要素及び同じ又は類似の機能を有する要素は、本書全体にわたり同じ図面参照符号によって表されている。
【0027】
本願において、別段の定めないしは限定がない限り、「中央」、「縦」、「横」、「前」、「後」、「右」、「左」、「内部」、「外部」、「下側」、「上側」、「水平」、「垂直」、「上」、「下」、「上方」、「頂部」、「底部」及びこれらの派生語(例えば「水平へ」、「下方へ」、「上方へ」等)のような相対的な用語は、次に説明されるようなないしは議論される図面に示されているような方向に関するものと理解されるべきものである。これらの相対的な用語は、説明の便宜のためのものであり、本開示が特定の方向で構築され又は作動されることを要求していない。
【0028】
「結合される(connected)」や「相互結合される(interconnected)」のような取付け、連結等に関する用語は、別段の明示の説明がない限り、複数の構造体が直接的に又は介在構造体を介して間接的に、及び、可動的に又は固定的取付けないし関係で、相互に結合又は取付けされる関係を指す。
【0029】
別段の定めないしは限定がない限り、用語「取り付けられる(mounted)」、「結合される(connected)」、「支持される(supported)」及び「連結される(coupled)」及びこれらの変化形は広義に使用されており、直接的又は間接的な取り付け、結合、支持及び連結を含む。更に、「結合される(connected)」及び「連結される(coupled)」は、物理的又は機械的結合又は連結に限定されない。
【0030】
更に、(例えば、「中央」、「上側」、「下側」、「前」、「後」等のような語句のような)装置又は要素方向を参照して本書で使用される表現及び用語は、本開示の説明を簡単化するためにのみ使用されており、参照される装置ないし要素が特定の方向を有しなければならないことを指示も示唆もしていない。
【0031】
更に、「第1」や「第2」のような語句は、本書では説明の目的のために使用されており、相対的な重要性ないし有意性を指示又は示差することを意図していない。
【0032】
本開示の実施形態(複数)はブレードクランプ装置100を提供する。図1図6に示されているように、ブレードクランプ装置100は、基部1、圧力プレート(与圧プレート)2、回転シャフト3、クランプピン4及び駆動ユニット5を含む。回転シャフト3は基部1に結合されている。圧力プレート2は回転シャフト3を介して基部1に回転可能に結合されている。クランプピン4と駆動ユニット5は基部1(内)に受容されている。クランプピン4は、基部1(の中)から延出し、その運動時に圧力プレート2を押圧して回転させることにより、圧力プレート2と基部1の間でブレードを締付固定するよう、構成されている。駆動ユニット5は、クランプピン4に結合(連結)されており、かつ、基部1(の中)から延出するようにクランプピン4を駆動するよう構成されている。
【0033】
図2図3及び図5に示されているように、基部1は頂壁11、底壁12及び側壁13を有し、側壁13は底壁12に結合されかつ底壁12に対し直角をなしており、頂壁11は底壁12と側壁13の間において傾斜されておりかつこれらに結合されている。頂壁11は、底壁12に対して夫々異なる角度で傾斜されている第1傾斜セグメント111及び第2傾斜セグメント112を含む。例えば、第1傾斜セグメント111は、底壁12に対し第2傾斜セグメント112よりもより大きい角度で傾斜されている。
【0034】
圧力プレート2は基部1の頂壁11に被せられて(配設されて)おり、かつ、回転シャフト3を介して基部1に回転可能に結合されている。即ち、圧力プレート2は基部1に結合されておりかつ回転シャフト3を介して基部1に対して回転されることができる。
【0035】
具体的には、圧力プレート2の一端部が回転シャフト3を介して基部1に結合されている。圧力プレート2の一端部は、該一端部と第1傾斜セグメント111の間にギャップを規定する(形成する)よう、基部1の頂壁11の第1傾斜セグメント111に整合された(適合化された)傾斜面も有し、そのため、ブレード7はギャップ(内)において締付固定され得る。
【0036】
更に、図4に示されているように、第1傾斜セグメント111はブレード載置部(rest)として構成されており、第1傾斜セグメント111と第2傾斜セグメント112の結合部に、段差部113が設けられている。ブレード7の裏面(rear surface)はブレード載置部111において支持され、ブレード7の一端面は段差部113に支持される。ブレード7の一端面はブレード7の切断エッジの反対側に位置する。
【0037】
本開示の幾つかの実施形態では、第1傾斜セグメント111は、更に、ブレード7がある一定の時間にわたり圧力プレート2と基部1の間に強固に締付固定された後にブレード載置部111からブレード7を除去するのに便宜であるよう、段差部113に隣接して位置する溝部114を含む。従って、ブレード7は、ある一定の時間にわたり圧力プレート2と基部1の間に強固に締付固定された後に、ブレード載置部111に吸い付いてしまうことはない。
【0038】
図5に示されているように、基部1は、第1傾斜セグメント111に隣接して位置する第2傾斜セグメント112にリセス(切欠凹部)14を含み、圧力プレート2は、リセス14内に延伸する突出部21を含む。突出部21は、その中に穴部211を有し、回転シャフト3は、穴部211を貫通通過して、突出部21を基部1に結合する。更に、リセス14のサイズは、圧力プレート2が基部1と共にブレード7を締付固定し又はブレード7を基部1から解放することを可能にする程度だけ突出部21がリセス14内で回転できるよう、突出部21のサイズよりも大きく構成されている。
【0039】
更に、図2及び図3に示されているように、基部1は、受容チャンバ15も含み、クランプピン4と駆動ユニット5は、基部1の受容チャンバ15に受容されている。駆動ユニット5は、クランプピン4に結合されており、かつ、上下に運動するようにクランプピン4を駆動するよう構成されている。クランプピン4は、基部1の頂壁11(の内部)から外部に延出しており、かつ、駆動ユニット5の作動時、基部1の頂壁11に対し実質的に直角をなす方向へ運動するよう構成されている。
【0040】
更に図2及び図3に示されているように、クランプ装置100は、更に、受容チャンバ15内に配置され、かつ、その中にクランプピン4を収容するよう構成された収容ボックス6を含む。収容ボックス6は、(ボックス)本体61と本体61に結合されたカバー62を含む。クランプピン4は、本体61内に受容されており、カバー62(の内部)から外部に延出する。更に、クランプピン4は、カバー62を貫通して延出しつつ、頂壁11に対し実質的に直角をなす方向へ上下にスライドするよう構成されている。
【0041】
本開示の幾つかの実施形態では、収容ボックス6は、クランプピン4が安定的に上下にスライドできるよう、受容チャンバ15に固定されており、従って、ブレードクランプ装置100の運転の安定性は改善される。
【0042】
本開示の幾つかの実施形態では、図2図3図5及び図6に示されているように、駆動ユニット5は、モータ51、第1ギア52及び第2ギア53を含む。モータ51は、収容ボックス6に対し平行に配置されており、第1ギア52は、モータ51の出力軸に結合されており、第2ギア53は、収容ボックス6に結合されている。更に、第1ギア52は、第2ギア53と噛合しており、そのため、モータ51は、第1ギア52を介して回転するよう第2ギア53を駆動することができる。
【0043】
また、駆動ユニット5は、更に、クランプピン4を圧迫(押圧)するよう構成されたスピンドル54を含み、スピンドル54は、収容ボックス6の側壁(複数)を貫通通過し、かつ、収容ボックス6(の側壁(複数))によって支持されており、そのため、スピンドル54は、クランプピン4に対する圧迫(押圧)を介して、安定的に運動するようクランプピン4を駆動することができる。更に、スピンドル54は、第2ギア53に結合されており、第2ギア53と一緒に回転するよう構成されている。本開示の幾つかの実施形態では、スピンドル54は、第2ギア53と一体的に構成されることができる。
【0044】
更に、図2図3及び図6に示されているように、駆動ユニット5は、ナット55も含み、ナット55は、スピンドル54に外嵌されており、かつ、スピンドル54が回転されるとスピンドル54に沿って運動するよう構成されている。本開示の実施形態(複数)では、ナット55は、スピンドル54に沿って運動するとき、クランプピン4を圧迫(押圧)するよう構成されている。とりわけ、ナット55は、雌ネジを有するスリーブとして構成されており、スピンドル54は、ナット55の雌ネジに適合された(螺合する)雄ネジを備えており、そのため、第2ギア53の駆動時にスピンドル54が回転されると、ナット55は、ナット55とスピンドル54の間の螺合(thread fit)を介して前後に運動する。
【0045】
更に、ナット55はクランプピン4の底部に当接するよう構成された第1側壁551を有し、第1側壁551は傾斜されている。従って、クランプピン4の底部は、ナット55の第1側壁551に適合された傾斜面も有する。更に、ナット55は第1側壁551の反対側に向いている第2側壁552も有し、第2側壁552は傾斜されていてもされていなくてもよく、ここでは限定されない。
【0046】
更に、ナット55の第1側壁551とクランプピン4の底部の面は何れも、図6に示されているように、第2ギア53からのスピンドル54の延伸方向において、例えば(紙面)右側から左側への方向において、下方に傾斜されている。
【0047】
この場合、モータ51が、第1ギア52を駆動して、第2ギア53が回転するよう作動すると、スピンドル54も駆動されて回転し、従って、ナット55もスピンドル54の駆動時に(図6において)右側から左側へ運動し、かくして、ナット55は、その第1側壁551を介してクランプピン4の底部を圧迫(押圧)し、その結果、基部1の頂壁11に対し直角をなす方向において上方へ運動させてクランプ位置(締付固定位置)へもたらすようクランプピン4を駆動する。クランプピン4の上方への運動中、クランプピン4は、圧力プレート2を駆動して回転シャフト3の周りで時計回りに回転させる。クランプピン4がクランプ位置に到達すると、ブレード7はブレード載置部111上において圧力プレート2と基部1の間に締付固定される。
【0048】
モータ51が第1ギア52と第2ギア53を反対方向に回転するように駆動するよう作動すると、スピンドル54も反対方向に回転するよう駆動され、そのため、ナット55はスピンドル54の駆動時に(図6の紙面で)左側から右側へ運動し、かくして、クランプピン4は、その自重の作用下、基部1の頂壁11に対し直角をなす方向において初期位置へと下方へ運動する。クランプピン4の下方への運動中、圧力プレート2は回転シャフト3の周りで反時計回りに回転する。クランプピン4が初期位置に到達すると、ブレード7は次の操作のために完全に解放されている。例えば、ブレード7は他のブレード7と交換可能な状態になっている。
【0049】
本開示の幾つかの実施形態では、図6に示されているように、駆動ユニット5は、更に、モータ51に接続され、かつ、モータ51のオン・オフ切替を行うよう構成されたコントローラ56を含む。特に、コントローラ56は、更に、ブレード7を締付固定するために、時計回りに回転するよう圧力プレート2を駆動するよう、モータ51を時計回りに回転するように制御するよう、更には、ブレード7を解放するために、反時計回りに回転するよう圧力プレート2を駆動するよう、モータ51を反時計回りに回転するように制御するよう、構成されている。
【0050】
更に、コントローラ56は、モータ駆動集積回路(IC:integrated circuit)57を介して作動するよう、モータ51を制御することも可能である。例えば、モータ駆動IC57は、モータ51とコントローラ56の間に接続され、かつ、モータ51が作動するよう制御するためにコントローラ56から相応の信号を受信するよう構成されている。
【0051】
本開示の幾つかの実施形態では、コントローラ56がユーザからブレード7を締付固定する指令を受信すると、例えばユーザがミクロトームのキーを押すと、コントローラ56は、ブレード7を締付固定するために、時計回りに回転するようモータ51を駆動するための信号をモータ51へ送信する。他方、コントローラ56は、モータ51に直列接続された抵抗器59を流れるモータ51からの電流のモニタも行う。この電流が所定の電流(値)を超えると、ブレード7が圧力プレート2と基部1の間に強固に締付固定されたことが示され、これに応じて、コントローラ56は、モータ51をスイッチオフする。
【0052】
更に、コントローラ56がユーザからブレード7を解放する指令を受信すると、例えばユーザがミクロトームの他のキーを押すと、コントローラ56は、ブレード7を解放するために、反時計回りに回転するようモータ51を駆動するための他の信号をモータ51へ送信する。他方、コントローラ56は、位置センサ58によってナット55の位置をモニタする。モータ51がナット55を押動してその初期位置へもたらすと、位置センサはトリガされて、コントローラ56へ信号を送信する。そして、コントローラ56は、位置センサ58からの信号に応答してモータ51をスイッチオフする。例えば、位置センサは、ナット55の初期位置に配設されており、そのため、ナット55がその初期位置へ復帰すると、位置センサ58はトリガされて、相応の信号をコントローラ56へ送信する。更に、ナット55がその初期位置へ復帰すると、ブレード7が完全に解放されたと理解できる。
【0053】
本開示の実施形態(複数)に応じたブレードクランプ装置100においては、ブレード7は、ユーザが相応のキーを押すと、自動的に締付固定又は解放されることができる。従って、ユーザがブレードクランプ装置100を手作業で操作する必要はないため、ミクロトームの使用はユーザにとって便宜になり、かくして、ユーザ体験は向上する。更に、ブレード7は、手作業での締付固定操作と比べると、何時でも一定の力で締付固定されることができるため、締付固定効果も改善される。
【0054】
本書を通じた「実施形態」、「幾つかの実施形態」、「一実施形態」、「他の実施例」、「一実施例」、「特定の実施例」又は「幾つかの実施例」への言及は、実施形態又は実施例と関連して記載された特定の特徴、構造、材料又は性質が本開示の少なくとも1つの実施形態又は実施例に含まれることを意味する。従って、本書を通じた複数の箇所において現れる「幾つかの実施形態では」、「一実施形態では」、「他の実施例では」、「一実施例では」、「特定の実施例では」又は「幾つかの実施例では」のような語句は、必ずしも、本開示の同じ実施形態又は実施例を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、材料又は性質は、1つ以上の実施形態又は実施例において適切な任意の態様で組み合わせ可能である。
【0055】
例示的実施形態(複数)を図示及び説明したが、上記の実施形態(複数)は本開示を限定するものと解されてはならず、本開示の要旨、原理及び範囲を逸脱しない限りにおいて実施形態(複数)において各種の変更、代替及び修正がなされ得ることは、当業者によって理解されるものである。
【0056】
ここに、本発明の可能な態様を付記する。
[付記1]ミクロトームのためのブレードクランプ装置。
該ブレードクランプ装置は、
基部;
前記基部に結合された回転シャフト;
前記回転シャフトを介して前記基部に回転可能に結合された圧力プレート;
前記基部に受容され、かつ、前記基部と前記圧力プレートの間にブレードを締付固定するよう、前記基部から延出し、前記圧力プレートを押圧して回転させるように構成された、クランプピン;及び
前記基部に受容され、前記クランプピンに結合され、かつ、前記基部から延出するよう前記クランプピンを駆動するように構成された、駆動ユニット
を含む。
[付記2]上記のブレードクランプ装置において、
前記基部は、
底壁;
前記底壁に結合されかつ前記底壁に対し直角に配された側壁;及び
前記底壁と前記側壁の間に傾斜されて結合された頂壁
を含む。
前記圧力プレートは、前記基部の前記頂壁に被せられている。
[付記3]上記のブレードクランプ装置において、
前記頂壁は、前記底壁に対し夫々異なる角度で傾斜された第1傾斜セグメント及び第2傾斜セグメントを含む。
[付記4]上記のブレードクランプ装置において、
前記第1傾斜セグメントは、前記底壁に対して前記第2傾斜セグメントよりも大きい角度で傾斜されている。
[付記5]上記のブレードクランプ装置において、
前記圧力プレートは、前記回転シャフトを介して前記基部に結合された一端部を有し、前記圧力プレートの前記一端部は、前記圧力プレートの前記一端部が前記回転シャフトの周りで前記第1傾斜セグメントへ向かって回転されると、前記一端部と前記第1傾斜セグメントの間にギャップを規定するよう、前記基部の前記頂壁の前記第1傾斜セグメントに適合化された傾斜面を有し、及び、前記ギャップは、その中に前記ブレードを受容するよう構成されている。
[付記6]上記のブレードクランプ装置において、
前記基部は、更に、受容チャンバを含む。前記クランプピンと前記駆動ユニットは、前記基部の前記受容チャンバに受容されている。
前記クランプピンは、前記基部の前記頂壁から延出するよう構成され、かつ、前記駆動ユニットの作動時に、前記基部の前記頂壁に対し実質的に直角をなす方向へ運動するよう構成されている。
[付記7]上記のブレードクランプ装置において、
該ブレードクランプ装置は、更に、前記受容チャンバ内に配され、かつ、その中に前記クランプピンを収容するよう構成された、収容ボックス含む。
前記収容ボックスは、本体と前記本体に結合されたカバーを含み、前記クランプピンは、前記本体に受容され、かつ、前記カバーから延出する。
[付記8]上記のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、
前記収容ボックスに対し平行に配置されたモータ;
前記モータの出力軸に結合された第1ギア;及び
前記収容ボックスに結合されかつ前記第1ギアと噛合する第2ギア
を含む。
[付記9]上記のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記第2ギアに結合され、前記収容ボックスの側壁(複数)を貫通通過しかつ前記収容ボックスによって支持されたスピンドルを含む。
前記スピンドルは、前記駆動ユニットの作動時に前記基部の前記頂壁に対し実質的に直角をなす方向へ運動するように前記クランプピンを駆動するよう、前記第2ギアと一緒に回転しかつ前記クランプピンを圧迫するよう構成されている。
[付記10]上記のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記スピンドルに外嵌され、かつ、前記スピンドルの回転時に前記スピンドルに沿って運動するよう構成された、ナットを含む。
前記ナットは、更に、前記スピンドルに沿って運動するとき、前記クランプピンを圧迫するよう構成されている。
[付記11]上記のブレードクランプ装置において、
前記ナットは、雌ネジを有するスリーブとして構成されており、前記スピンドルは、前記ナットの前記雌ネジに適合された雄ネジを備え、かくして、前記ナットは、前記第2ギアの駆動時に前記スピンドルが回転されるとき、前記ナットと前記スピンドルの間の螺合を介して前後に運動するよう構成されている。
[付記12]上記のブレードクランプ装置において、
前記ナットは、前記クランプピンの底部と接触するよう構成された傾斜側壁を含み、前記クランプピンの前記底部は、更に、前記ナットの前記側壁に適合された傾斜面を含む。
前記ナットの前記側壁と前記クランプピンの前記底部の面は、何れも、前記第2ギアからの前記スピンドルの延伸方向において下向きに傾けられている。
[付記13]上記のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記モータに接続されかつ前記モータをスイッチオン又はスイッチオフするよう構成されたコントローラを含む。
前記コントローラは、更に、前記ブレードを締付固定するよう前記圧力プレートを駆動する第1方向へ回転するよう前記モータを制御し、更には、前記ブレードを解放するよう前記圧力プレートを駆動する第2方向へ回転するよう前記モータを制御するよう、構成されていること、前記第2方向は前記第1方向の反対方向である。
[付記14]上記のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記モータと前記コントローラの間に接続され、かつ、前記モータの運転を制御する前記コントローラからの信号を受信するよう構成された、モータ駆動集積回路を含む。
[付記15]上記のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記モータに直列接続された抵抗器を含み、前記コントローラは、前記抵抗器を流れる前記モータからの電流をモニタするよう構成されている。
前記コントローラは、更に、前記モータからの前記電流が予め設定された電流を超過したとき、前記モータをスイッチオフするよう構成されている。
[付記16]上記のブレードクランプ装置において、
前記駆動ユニットは、更に、前記ナットの初期位置に配置され、かつ、前記ナットがその初期位置に戻ったときトリガ(作動)され、前記コントローラへ信号を送信するよう構成された位置センサを含む。
前記コントローラは、更に、前記位置センサからの前記信号に応答して前記モータをスイッチオフするよう構成されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7