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特許7385752化合物及び当該化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】化合物及び当該化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20231115BHJP
   C09K 11/06 20060101ALI20231115BHJP
   H10K 50/10 20230101ALI20231115BHJP
   H10K 50/16 20230101ALI20231115BHJP
【FI】
C07D471/04 108K
C07D471/04 CSP
C09K11/06 690
H05B33/14 B
H05B33/22 B
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022529682
(86)(22)【出願日】2020-09-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 CN2020116334
(87)【国際公開番号】W WO2021103769
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-05-20
(31)【優先権主張番号】201911161572.7
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515177907
【氏名又は名称】広東阿格蕾雅光電材料有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】▲焉▼ 亮亮
(72)【発明者】
【氏名】陳 少福
(72)【発明者】
【氏名】戴 雷
(72)【発明者】
【氏名】蔡 麗菲
【審査官】藤代 亮
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/055912(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0319087(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106749132(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0286246(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104672228(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104672229(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0239263(US,A1)
【文献】特表2017-523156(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0028018(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0158084(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 471/04
C09K 11/06
H10K 50/10
H10K 50/16
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イミダゾ[1,2-a]ピリジンを含有するジベンゾヘテロ環有機化合物であって、式(1)で表される構造を有するジベンゾヘテロ環有機化合物。
(式(1)中、Xは、O、S、Se、びBRからなる群より選ばれ、
、R、R11及びR12は、無置換から可能な最大数の置換であり、 、R 11 及びR 12 は、多置換である場合、隣接する2つの置換基は、互いに連結して合環構造を形成することができ、
、R 、R は、独立に、水素、重水素、置換もしくは無置換のC1~C30のアルキル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルケニル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルキニル基、置換もしくは無置換のC3-C30のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、及び置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基のうちから選択され、かつ、Rは水素ではなく、
11及びR12は、独立に、水素、重水素、ハロゲン元素、置換もしくは無置換のC1~C10のアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のアルコキシ基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリールオキシ基、アミノ基、置換もしくは無置換のC3~C30のシリル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基、シアノ基、ニトリル基、イソニトリル基、及びホスフィノ基のうちから選ばれ、
は、独立に、式(1)と直接結合する、置換もしくは無置換のC1~C10のアルキレン基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキレン基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキレン基、置換もしくは無置換のC1~C10のアルキレンオキシ基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリーレンオキシ基、イミノ基、置換もしくは無置換のC3~C30のシリレン基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリーレン基、置換もしくは無置換のC2~C30のヘテロアリーレン基又はホスファイト基から選ばれ、
前記置換は、重水素、ハロゲン元素、C1~C4のアルキル基、C1~C4のアルコキシ基、C3~C6のシクロアルキル基、C6~C18のアリール基、C1~C18のヘテロアリール基、C1~C4のアルキル基で置換されたアミノ基、又はC6~C18のアリール基で置換されたアミノ基による置換である。)
【請求項2】
以下の式(2)~(9)のいずれの構造を有する請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
請求項2に記載の化合物であって、
は水素であり、Rは一置換又は隣接する二置換であり、一置換は、置換もしくは無置換のC6-C20のアリール基、又は置換もしくは無置換のC1-C20のヘテロアリール基による置換であり、二置換は、置換もしくは無置換のC1~C8のアルキル基、置換もしくは無置換のC2-C8のアルケニル基、又は置換もしくは無置換のC6~C10のアリール基あり、
11は水素、あるいは一置換又は二置換であり、一置換は、置換もしくは無置換のC6-C20のアリール基、又は置換もしくは無置換のC1-C20のヘテロアリール基による置換であり、二置換は、置換もしくは無置換のC1~C8のアルキル基、置換もしくは無置換のC2-C8のアルケニル基、置換もしくは無置換のC6~C10のアリール基、又は置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアリール基同士が結合して環を形成することであり、R12は、C6~C10のアリール基、又はC1~C10のヘテロアリール基である、化合物。
【請求項4】
前記ヘテロアリール基はNヘテロアリール基であり、Xは、O、S、びBRからなる群より選ばれ、 素、置換もしくは無置換のC1~C8のアルキル基、置換もしくは無置換のC3~C8のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C8のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C10のアラルキル基、及び置換もしくは無置換のC6~C10のアリール基からなる群より選ばれる、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
1~C4のアルキル基又はC6~C10のアリール基である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Lは、以下の式(11)~(26)のいずれかで示される構造を有する、請求項2に記載の化合物。
(式中、R~Rは、それぞれ独立に水素、重水素、置換もしくは無置換のC1~C30のアルキル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルケニル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルキニル基、置換もしくは無置換のC3~C30のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、及び置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基からなる群から選ばれ、あるいはR~Rは隣接する位置で結合して縮合環構造を形成することができ、前記置換は、重水素、ハロゲン元素、C1~C4のアルキル基、C1~C4のアルコキシ基、C3~C6のシクロアルキル基、C6~C18のアリール基、C1~C18のヘテロアリール基、C1~C4のアルキル基で置換されるアミノ基、あるいはC6~C18のアリール基で置換されるアミノ基による置換である。)
【請求項7】
~Rは、それぞれ独立に水素、C1~C8のアルキル基、あるいはC6~C10のアリール基である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
~Rは、それぞれ独立に水素、フェニル基又はナフチル基である、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
11は水素であり、R12はフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
は、式(27)に示す構造を含み、式(27)に示す構造は、X-Xの少なくとも1つにより置換されずに式(1)に示す構造に直接結合しているか、あるいはA基により式(1)に示す構造に結合している、請求項3~9のいずれかに記載の化合物。
(式中、Aは、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、又は置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基であり、
Yは、単結合又は置換もしくは無置換のC6~C30のアリーレン基であり、
~Xは、それぞれ独立に水素、重水素、ハロゲン元素、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基、置換もしくは無置換のC1~C30のアルキル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルケニル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルキニル基、置換もしくは無置換のC3~C30のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、及び置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基からなる群から選ばれ、あるいは、隣接する位置で互いに連結して環状構造を形成して式(27)に示す構造と縮合環を形成し、前記置換は、重水素、ハロゲン元素、C1~C4のアルキル基、C1~C4のアルコキシ基、C3~C6のシクロアルキル基、C6~C18のアリール基、C1~C18のヘテロアリール基、C1~C4のアルキル基で置換されるアミノ基、あるいはC6~C18のアリール基で置換されるアミノ基による置換である。)
【請求項11】
~Xは水素を表し、かつX~Xの少なくとも1つが置換されずに式(1)の構造に結合している、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
前記AはC6~C10のアリール基、又はC1~C10のヘテロアリール基であり、Yは単結合又はC6~C10のアリーレン基である、請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
前記Aェニル基であり、Yは単結合である、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
以下のいずれかの構造を有する、イミダゾ[1,2-a]ピリジンを含有するジベンゾヘテロ環有機化合物。
【請求項15】
請求項1~14のいずれかに記載の化合物の有機エレクトロルミネッセンス素子への使用。
【請求項16】
陰極と陽極との間に配置された少なくとも1層の発光層又は電子輸送層間に設けられる正孔阻止層を含み、請求項1~14のいずれかに記載の化合物が発光層及び/又は正孔阻止層に含まれる、有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項17】
発光層材料は、ホスト材料及びリン光ドーパント剤を含み、前記化合物はホスト材料として用いられる、請求項16に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項18】
前記ホスト材料は、複数種のホスト化合物を含み、前記第1のホストが請求項1~14のいずれかに記載の化合物であり、かつ、第2のホストが3,3’-ビカルバゾールの化合物である、請求項17に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス技術分野に関し、特に、イミダゾ[1,2-a]ピリジンを含むジベンゾヘテロ環有機化合物及びその有機エレクトロルミネッセンス素子への使用に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、次世代の表示技術としての有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)は、表示及び照明技術においてますます注目され、利用可能性が非常に広い。しかし、市場の応用要求と比べて、OLED素子の発光効率、駆動電圧、使用寿命などの性能について、強化及び改進し続ける必要がある。
【0003】
一般的に、OLED素子の基本構造は、金属電極間に各種の異なる機能を持つ有機機能材料薄膜をサンドイッチの構造となるように介在させ、電流の駆動により、陰極、陽極にそれぞれ正孔及び電子を注入し、正孔及び電子が一定距離移動した後、発光層において複合し、光又は熱の形で放出することにより、OLEDの発光を発生する。しかしながら、有機機能材料は、有機エレクトロルミネッセンス素子の中核組成部分であり、材料の熱安定性、光化学的安定性、電気化学的安定性、量子収率、成膜安定性、結晶性、色飽和度などは、いずれも素子性能に影響を及ぼす主な要素である。
【0004】
一般的に、有機機能材料は、蛍光材料及びリン光材料である。蛍光材料は、通常、有機小分子材料であり、一般的に25%の一重項発光しか利用できないので、発光効率が比較的低い。リン光材料は、重原子効果によるスピン軌道結合作用により、25%の一重項を利用できる他、75%三重項励起子のエネルギーをも利用できるので、発光効率を向上させることができる。しかし、蛍光材料と比べて、リン光材料の始発が遅く、また、使用の過程において、リン光材料の性能を最大限で利用するために、一般的にはホスト材料と組み合わせる。よって、ホスト材料及び発光層近傍の有機薄膜層、例えば正孔阻止層、電子阻止層材料への要求がより高くなる。性能がより高いOLED機能材料又は材料の組み合わせを選択及び開発することにより、素子の高効率、低電圧、長寿命の性能を達することは、難問となっている。
【0005】
US9780313には、イミダゾ[1,2-a]ピリジン及びカルバゾール系化合物をOLED素子において単一ホストとして用いることが開示されているが、しかし、素子の効率及び寿命が理想的ではなく、さらに改進する余地がある。
【発明の概要】
【0006】
従来技術に存在する上記課題に対して、発明者は、イミダゾ[1,2-a]ピリジンを含むジベンゾヘテロ環有機化合物及びその有機エレクトロルミネッセンス素子への使用を提供する。本発明の化合物は、高いガラス転移温度及び高い光安定性、電気安定性、熱安定性を有し、OLED素子に用いる時に、向上した素子発光効率及び寿命並びに低い立ち上がり電圧を提供することができ、OLED産業に利用可能である。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決手段を提供する。
【0008】
イミダゾ[1,2-a]ピリジンを含有するジベンゾヘテロ環有機化合物であって、前記有機化合物の構造は、式1で示される。
[式中、Xは、O、S、Se、CR、SiR、GeR、BRからなる群より選ばれる。
、R、R11、R12は、無置換から可能な最大数の置換であり、多置換である場合、隣接する2つの置換基は、互いに連結して式(1)と縮合環構造を形成することができる。
-Rは、出現する度に、独立に、水素、重水素、置換もしくは無置換のC1~C30のアルキル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルケニル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルキニル基、置換もしくは無置換のC3- C30のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基から選択され、かつ、Rは水素ではない。
11-R12は、出現する度に、独立に、水素、重水素、ハロゲン元素、置換もしくは無置換のC1~C10のアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のアルコキシ基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリールオキシ基、アミノ基、置換もしくは無置換のC3~C30のシリル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基、シアノ基、ニトリル基、イソニトリル基、ホスフィノ基から選ばれる。
及びR同士、R及びR同士、R及びR同士は、直接に結合することができ、あるいはO、Si、NRを介して結合して縮合環を形成することができる。
Lは、出現する度に、独立に、式(1)と直接結合する、置換もしくは無置換のC1~C10のアルキレン基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキレン基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキレン基、置換もしくは無置換のC1~C10のアルキレンオキシ基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリーレンオキシ基、イミノ基、置換もしくは無置換のC3~C30のシリレン基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリーレン基、置換もしくは無置換のC2~C30のヘテロアリーレン基又はホスファイト基から選ばれる。
前記置換は、重水素、ハロゲン元素、C1~C4のアルキル基、C1~C4のアルコキシ基、C3~C6のシクロアルキル基、C6~C18のアリール基、C1~C18のヘテロアリール基、C1~C4のアルキル基で置換されたアミノ基、又はC6~C18のアリール基で置換されたアミノ基による置換である。]
【0009】
好ましい化合物として、化合物は、下記式2~9のいずれかから選ばれる。
【0010】
好ましくは、Rは水素であり、Rは一置換又は隣接する二置換であり、一置換が置換もしくは無置換のC6-C20のアリール基、置換もしくは無置換のC1-C20のヘテロアリール基であり、二置換が置換もしくは無置換のC1~C8のアルキル基、置換もしくは無置換のC2-C8のアルケニル基、置換もしくは無置換のC6~C10のアリール基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアリール基同士が結合して環を形成することであり、
11は水素、あるいは一置換又は二置換であり、一置換が置換もしくは無置換のC6-C20のアリール基、置換もしくは無置換のC1-C20のヘテロアリール基であり、二置換が置換もしくは無置換のC1~C8のアルキル基、置換もしくは無置換のC2-C8のアルケニル基、置換もしくは無置換のC6~C10のアリール基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアリール基同士が結合して環を形成することであり、R12は、C6~C10のアリール基、C1~C10のヘテロアリール基である。
【0011】
好ましくは、前記ヘテロアリール基はNヘテロアリール基であり、Xは、O、S、CR、BRからなる群より選ばれ、R、R、Rは独立に水素、置換もしくは無置換のC1~C8のアルキル基、置換もしくは無置換のC3~C8のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C8のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C10のアラルキル基、置換もしくは無置換のC6~C10のアリール基を表す。
【0012】
好ましくは、R、R、Rは独立にC1~C4のアルキル基又はC6~C10のアリール基を表す。
【0013】
好ましい化合物として、化合物において、Lは、下記式11~26のいずれかで示される。
[式中、R-Rは、それぞれ独立に水素、重水素、置換もしくは無置換のC1~C30のアルキル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルケニル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルキニル基、置換もしくは無置換のC3~C30のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基を表し、あるいはR-Rは隣接する位置で結合して縮合環構造を形成することができ、前記置換は、重水素、ハロゲン元素、C1~C4のアルキル基、C1~C4のアルコキシ基、C3~C6のシクロアルキル基、C6~C18のアリール基、C1~C18のヘテロアリール基、C1~C4のアルキル基で置換されるアミノ基、あるいはC6~C18のアリール基で置換されるアミノ基による置換である。]
【0014】
好ましくは、R-Rは、それぞれ独立に水素、C1~C8のアルキル基、あるいはC6~C10のアリール基を表す。
【0015】
好ましくは、R-Rは、それぞれ独立に水素、フェニル基又はナフチル基を表す。
【0016】
好ましくは、R11は水素であり、R12はフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基である。
【0017】
好ましい化合物として、Rは、式27の部分を含み、式(27)は、X-Xの少なくとも1つにより置換されずに式1に直接に結合しているか、あるいはA1基により式1に結合している。
[式中、Aは、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基であり、
Yは、単結合又は置換もしくは無置換のC6~C30のアリーレン基を表す。
-Xは、それぞれ独立に水素、重水素、ハロゲン元素、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基、置換もしくは無置換のC1~C30のアルキル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルケニル基、置換もしくは無置換のC2~C30のアルキニル基、置換もしくは無置換のC3~C30のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1~C10のヘテロアルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアラルキル基、置換もしくは無置換のC6~C30のアリール基、置換もしくは無置換のC1~C30のヘテロアリール基を表し、あるいは、隣接する位置が互いに連結して環状構造を形成して式27と縮合環を形成する。前記置換は、重水素、ハロゲン元素、C1~C4のアルキル基、C1~C4のアルコキシ基、C3~C6のシクロアルキル基、C6~C18のアリール基、C1~C18のヘテロアリール基、C1~C4のアルキル基で置換されるアミノ基、あるいはC6~C18のアリール基で置換されるアミノ基による置換である。]
【0018】
-Xは水素を表し、かつX-Xの少なくとも1つが置換により置換されずに式1に結合している。
【0019】
前記AはC6~C10のアリール基、C1~C10のヘテロアリール基を表し、Yは単結合又はC6~C10のアリーレン基を表す。
【0020】
前記AはCフェニル基を表し、Yは単結合を表す。
【0021】
好ましい化合物は、下記化合物である。
【0022】
本発明の目的の1つは、さらに、上記化合物を含むOLED素子を提供することにある。
【0023】
本発明の目的の1つは、さらに、上記化合物を含むOLED素子の、OLED素子において発光層中のホスト材料及び/又は正孔阻止層材料としての使用を提供する。
【0024】
本発明は、イミダゾ[1,2-a]ピリジンを含むジベンゾヘテロ環有機化合物及びその有機エレクトロルミネッセンス素子への使用を提供する。本発明の化合物は、高いガラス転移温度及び高い光、電気、熱安定性及び高いEgを有する。本発明の化合物は、発光層のホストとして用いられる場合、良好な正孔電子バランスを有し、素子寿命の向上に有利であり、正孔阻止層として用いられる場合、励起子の拡散の低下に有利であり、素子の発光効率に有利であるため、エネルギー消耗をさらに低下させる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(合成及び素子の実施)
記載される実施例は、技術発明への理解に寄与するものに過ぎず、本発明を具体的に制限するものと見なされるべきではない。
【0026】
本発明における化合物の合成に係る原料及び溶媒などは、いずれもAlfa、Acros等、当業者によく知られているサプライヤーから購入される。
【0027】
実施例1
共通中間体の合成
【0028】
化合物03の合成:
1つの2Lの一つ口フラスコに、化合物01(53.17g、0.57mol、1.0eq)、化合物02(200g、0.57mol、1.0eq)と、NaHCO(94.9g、1.14mol、2.0eq)と、イソプロパノール(1000ml)とを順次に投入し、油浴で約80℃に加熱し、温度を維持しながら7h撹拌還流し、サンプルを取って原料が反応し切るまでTLCモニタリングした。温度を下げて、脱イオン水を滴下し、約4h撹拌し、吸引濾過した。固体をエタノールでパルプ化し、吸引濾過し、乾燥した。157gの白色固体化合物03を得、収率が79.6%であった。質量スペクトル:349.03(M+H)
【0029】
化合物04の合成:
1つの1Lの一つ口フラスコに、化合物03(60g、171.81mmol、1.0eq)と、ビス(ピナコラート)ジボロン(56.72g、223.35mmol、1.3eq)と、Pd(dppf)Cl(1.26g、1.72mmol、0.01eq)と、CHCOOK(33.72g、343.62mmol、2.0eq)と、600mlのジオキサンとを順次に添加し、撹拌しながらNで3回置換し、3h加熱、還流した。反応が完全となるまでTLCモニタリングした(EA/Hex=1:8)。反応液を室温まで降温し、ジオキサンを溶媒の留出がなくなるまで真空濃縮し、600mlのDCMを添加して固体を溶解し、200mlの水で1回洗浄し、水相を200mlのDCMで1回抽出し、有機相を合併し、水で2回洗浄し(1回当たり200ml)、有機相を無水MgSOで乾燥した。シリカゲルでろ過し、DCMの300mlで洗脱し、有機相を約150mlとなるまで濃縮し、500mlのn-ヘキサンを添加して室温まで降温して2h結晶させた。ろ過し、ろ過ケーキを100mlのn-ヘキサンで洗脱し、吸引乾燥して59gを得、一晩真空乾燥し、54gの類白色固体化合物04を得、収率が78.2%であった。質量スペクトル:397.30(M+H)
【0030】
化合物05/06/07の合成:
化合物04の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0031】
化合物H 2-1の合成:
【0032】
化合物09の合成:
1つの1Lの三つ口フラスコに、化合物08(30g、106.5mmol、1.0eq)と、化合物04(38.01g、95.9mmol、0.9eq)と、Pd(PPh(2.46g、2.13mmol、0.02eq)と、KCO(29.45g、213.12mmol、2.0eq)と、トルエン(300ml)と、エタノール(60ml)と、HO(60ml)とを順次に添加し、真空引きし、窒素ガスで3回置換し、油浴で約80℃に加熱し、8h撹拌し、サンプルを取って原料04が反応し切るまでTLCモニタリングした。室温まで降温し、脱イオン水(100ml)を入れて、約0.5h撹拌し、分液し、水相をトルエンで1回抽出し、有機相を合併してさらに水で2回洗浄し(100ml/回)、さらに無水MgSOで有機相を30min乾燥した。有機相をシリカゲルでろ過し(200~300メッシュ、30g)、150mlのトルエンで洗脱した。有機相を約120mlとなるまで濃縮し、180mlのメタノールを添加し、常温で撹拌して2h結晶析出させた。ろ過し、ろ過ケーキを30mlのメタノールで洗脱し、吸引乾燥し、固体をさらに上記方法を繰り返して1回再結晶し(120mlのトルエン、180mlのメタノール)、得られた製品を乾燥した後、38.2gの類白色固体化合物09を得、収率が76.3%であった。質量スペクトル:471.5(M+H)
【0033】
化合物H 2-1の合成:
1つの1Lの三つ口フラスコに、化合物09(38g、80.69mmol、1.0eq)と、化合物10(23.17g、80.69mmol、1.0eq)と、Pd-132(0.857g、1.21mmol、0.015eq)と、CsCO(52.58g、161.38mmol、2.0eq)と、トルエン(400ml)とを順次に添加し、真空引きし、窒素ガスで3回置換し、油浴で約110℃に加熱し、8h撹拌し、サンプルを取って原料がほとんど反応し切るまでTLCモニタリングした。室温まで降温し、脱イオン水(150ml)を添加し、約0.5h撹拌し、分液し、水相をトルエンで1回抽出し、有機相を合併してさらに水で2回洗浄し(150ml/回)、さらに無水MgSOで有機相を30min乾燥した。有機相をシリカゲルでろ過し(200~300メッシュ、40g)、さらに200mlのトルエンで洗脱した。有機相を約200mlとなるまで濃縮し、240mlのメタノールを添加し、常温で撹拌して2h結晶析出した。ろ過し、ろ過ケーキを50mlのメタノールで洗脱し、吸引乾燥し、固体を上記方法で繰り返して2回再結晶し(200mlのトルエン、240mlのメタノール)、得られた製品を乾燥した後、29.09gの白色固体化合物H 2-1を得、収率が53.2%であった。質量スペクトル:678.3(M+H)H NMR (400 MHz,CDCl ) δ 8.55 (d,1H),8.48 (d,1H),8.34 (s,1H),8.30 (d,2H),8.07 (s,1H),7.84 (d,2H),7.69 (d,1H),7.64 (t,J = 2.4 Hz,1H),7.60 (dq,J = 10.0,5.0 Hz,5H),7.53 (m,2H),7.49 (dd,J = 15.0,10.0 Hz,7H),7.25 (m,2H),7.18 (d,J = 25.0 Hz,1H),7.11 (d,2H),6.86 (m,1H).
【0034】
化合物H 2-2の合成:
【0035】
化合物11の合成:
化合物09の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0036】
化合物H 2-2の合成:
化合物H 2-1の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0037】
化合物H 2-3の合成:
【0038】
化合物12の合成:
化合物09の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0039】
化合物H 2-3の合成:
化合物H 2-1の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0040】
化合物H 2-4の合成:
【0041】
化合物13の合成:
化合物09の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0042】
化合物H 2-4の合成:
化合物H 2-1の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0043】
化合物H 2-5の合成:
【0044】
化合物14の合成:
化合物09の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0045】
化合物H 2-5の合成:
化合物H 2-1の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0046】
化合物H 2-32の合成:
【0047】
化合物16-3の合成:
1つの1Lの三つ口フラスコに、化合物16-1(75g、250.92mmol、1.0eq)と、化合物04(41.56g、238.37mmol、0.95eq)と、Pd(dppf)Cl(9.18g、12.55mmol、0.05eq)と、KCO(69.36g、501.83mmol、2.0eq)と、1,4-ジオキサン(450ml)と、HO(90ml)とを順次に添加し、真空引きし、窒素ガスで3回置換し、油浴で60~70℃まで加熱し、4h撹拌し、サンプルを取って原料16-2が反応し切るまでTLCモニタリングした。室温まで降温し、脱イオン水(150ml)を添加し、約0.5h撹拌し、分液し、水相を酢酸エチル(150ml)で1回抽出し、有機相を合併してさらに水で2回洗浄し(100ml/回)、分液し、有機相を回転乾燥した。乾燥後の粗品をカラムクロマトグラフィー分離(流動相がEA:Hex=1:20)であり、乾燥後に54.85gの化合物16-3製品を得、収率が72.5%であった。質量スペクトル:301.9(M+H)
【0048】
化合物16の合成:
2Lの三つ口フラスコに、まずNaH(含有量60%、14.54g、363.4mmol、2.0eq)と、GaHで乾燥された無水DMF(270ml)とを添加し、真空で、窒素ガスで3回置換し、撹拌し始めた。次いで、16-3(54.8g、181.73mmol、1.0eq)の無水DMF(530ml)溶液を滴下し、20min経過して滴下終了し、室温に維持して30min撹拌した。その後、系を120℃に加熱して一晩撹拌し、原料16-3がほとんど反応し切るまでTLCモニタリングし、系を室温まで降温し、200mlの氷水を添加して反応をクエンチし、70℃で減圧濃縮してDMFを除去し、1LのEAを添加し、脱イオン水で洗浄し(3×600ml)、pHを8にした。有機相を減圧濃縮して黄褐色粘稠液体を得、カラムクロマトグラフィー分離し(流動相がEA:Hex=1:30)、合計33.26gの白色固体製品化合物16を得、収率が65%であった。質量スペクトル:281.5(M+H)
H NMR (400 MHz,CDCl ) δ 7.92 (d,1H),7.38 (d,1H),7.33 (d,1H),7.22 (m,1H),7.11 (m,J = 4.5 Hz,2H).
【0049】
化合物18の合成:
化合物09の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0050】
化合物H 2-32の合成:
化合物H 2-1の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0051】
化合物H 2-45の合成:
【0052】
化合物19-2の合成:
化合物16-3の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0053】
化合物19の合成:
化合物16の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0054】
化合物21の合成:
化合物09の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0055】
化合物H 2-32の合成:
化合物H 2-1の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0056】
化合物H 2-49の合成:
【0057】
化合物22-2の合成:
化合物16-3の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0058】
化合物22の合成:
化合物16の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0059】
化合物H 2-49の合成:
化合物H 2-1の合成方式及び処理方法と同様に行い、対応する原料を変更すればよい。
【0060】
対応する原料を選択して、同様な方法で合成、昇華して他の化合物を得た。
【0061】
適用例1:
有機エレクトロルミネッセンス素子の調製:
50mm×50mm×1.0mmの、ITO(100nm)透明電極を有するガラス基板をエタノール中で10分間超音波洗浄し、さらに150℃で乾燥した後にN Plasmaで30分間処理した。洗浄後のガラス基板を真空蒸着装置の基板支持具に取り付け、まず、透明電極線を有する側の面に、透明電極を覆うように化合物HATCNを蒸着し、膜厚5nmの薄膜を形成してから、1層のHTM1を蒸着して膜厚60nmの薄膜を形成し、さらに、HTM1薄膜上に1層のHTM2を蒸着して膜厚10nmの薄膜を形成し、その後、HTM2膜層上に共蒸着の方式でホスト材料(比較化合物1又は本発明化合物)とドーパント化合物(ドーパント化合物1又は2)とを、膜厚30nmとなるように蒸着し、ホスト材料とドーパント材料との割合が90%:10%であった。発光層上に正孔阻止層材料(5nm、本発明化合物又は正孔阻止層がない)と、ETL膜層(25nm又は30nm(正孔阻止層がない場合))と、LiF膜層(1nm)とをさらに蒸着し、最後に1層の金属Al(100nm)を電極として蒸着した。
【0062】
【0063】
評価:
上記素子に対して素子性能測定を行い、各実施例及び比較例において、定電流電源(Keithley 2400)を用い、所定の電流密度で発光素子を流れ、分光放射輝度計(CS 2000)で発光スペクトルを測定した。同時に、電圧値、及び輝度が初期輝度の90%である時間(LT90)を測定した。結果を下記表一に示す。
【0064】
表一
【0065】
適用例2:
有機エレクトロルミネッセンス素子の調製:
50mm×50mm×1.0mmの、ITO(100nm)透明電極を有するガラス基板をエタノール中で10分間超音波洗浄し、さらに150℃で乾燥した後にN Plasmaで30分間処理した。洗浄後のガラス基板を真空蒸着装置の基板支持具に取り付け、まず、透明電極線を有する側の面に、透明電極を覆うように化合物HATCNを蒸着し、膜厚5nmの薄膜を形成してから、1層のHTM1を蒸着して膜厚60nmの薄膜を形成し、さらに、HTM1薄膜上に1層のHTM2を蒸着して膜厚10nmの薄膜を形成し、その後、HTM2膜層上に共蒸着の方式でホスト材料化合物A、ホスト材料B(比較化合物1又は本発明化合物)とドーパント化合物1とを、膜厚30nmとなるように蒸着し、ホスト材料Aとホスト材料Bとドーパント材料との割合が45%:45%:10%であった。発光層上に正孔阻止層材料(5nm、比較化合物1又は本発明化合物又は正孔阻止層がない)と、ETL膜層(25nm又は30nm(正孔阻止層がない場合))と、LiF膜層(1nm)とをさらに蒸着し、最後に1層の金属Al(100nm)を電極として蒸着した。
【0066】
評価:
上記素子に対して素子性能測定を行い、各実施例及び比較例において、定電流電源(Keithley 2400)を用い、所定の電流密度で発光素子を流れ、分光放射輝度計(CS 2000)で発光スペクトルを測定した。同時に、電圧値、及び輝度が初期輝度の90%である時間(LT90)を測定した。結果を下記表二に示す。
【0067】
表二:
【0068】
上記表一及び表二におけるデータの比較から明らかなように、単独に発光層のホスト材料、混合してホスト材料、正孔阻止層材料として用いられても、同時にホスト材料及び正孔阻止層材料として用いられても、本発明の化合物をドーパント剤として使用する有機エレクトロルミネッセンス素子は、比較化合物と比べて、駆動電圧、発光効率、素子寿命のいずれもより優れた性能を示している。OLED産業へ利用可能である。
【0069】
上記結果から、本発明の化合物は、光、電気化学的安定性が高く、発光効率が高く、素子寿命が長いなどの利点を有し、有機エレクトロルミネッセンス素子に利用可能であることがわかる。特に、発光ホスト材料又は/及び正孔阻止層材料として、OLED産業へ利用可能である。