(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】複数の親ノードと一つのIABノードとが連結された状況におけるIABノードの動作方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/27 20230101AFI20231115BHJP
H04W 76/10 20180101ALI20231115BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20231115BHJP
【FI】
H04W72/27
H04W76/10
H04W92/20 110
(21)【出願番号】P 2022555828
(86)(22)【出願日】2021-03-16
(86)【国際出願番号】 KR2021003234
(87)【国際公開番号】W WO2021187863
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-11-14
(31)【優先権主張番号】10-2020-0031800
(32)【優先日】2020-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0038148
(32)【優先日】2020-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ユ ヒャンソン
(72)【発明者】
【氏名】コ ヒョンス
(72)【発明者】
【氏名】アン チュンキ
(72)【発明者】
【氏名】パク ヘウク
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】Qualcomm Incorporated,Updated IAB resource management framework[online],3GPP TSG RAN WG1 #96b R1-1905006,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1905006.zip>,2019年03月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の親DU(Distributed Unit)を動作させる方法であって、
リソース設定メッセージを受信し、
リソース調整のため前記リソース設定メッセージにおける情報を使用する、ことを有し、
前記リソース設定メッセージは、第2の親DUに関するDU設定を有し、
前記第2の親DUに関する前記DU設定は、特定のリソースが、ハードリソース、ソフトリソースまたはNA(Not Available)リソースのいずれであるかを知らせるHSNA設定を有する、方法。
【請求項2】
前記第1の親DUは、IAB(Integrated Access and Backhaul)ノードのMT(Mobile Terminal)と通信する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の親DUは、前記IABノードの前記MTと通信する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の親DUが前記特定のリソースにおいて前記IABノードの前記MTと通信できるか否かは、前記第1の親DUに関するDU設定および前記第2の親DUに関する前記DU設定に基づいて決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
命
令を記憶する
少なくとも一つのメモリと、
少なくとも一つの送受信器と、
前記
少なくとも一つのメモリ
および前記
少なくとも一つの送受信
器を結合する
少なくとも一つのプロセッサと、を有し、前記
少なくとも一つのプロセッサは、前記命
令を実行し、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
リソース設定メッセージを受信し、
リソース調整のため前記リソース設定メッセージにおける情報を使用し、
前記リソース設定メッセージは、第2の親DU(Distributed Unit)に関するDU設定を有し、
前記第2の親DUに関する前記DU設定は、特定のリソースが、ハードリソース、ソフトリソースまたはNA(Not Available)リソースのいずれであるかを知らせるHSNA設定を有する、第1の親DU。
【請求項6】
前記第1の親DUは、IAB(Integrated Access and Backhaul)ノードのMT(Mobile Terminal)と通信する、請求項5に記載の第1の親DU。
【請求項7】
前記第2の親DUは、前記IABノードの前記MTと通信する、請求項6に記載の第1の親DU。
【請求項8】
前記第1の親DUが前記特定のリソースにおいて前記IABノードの前記MTと通信できるか否かは、前記第1の親DUに関するDU設定および前記第2の親DUに関する前記DU設定に基づいて決定される、請求項7に記載の第1の親DU。
【請求項9】
第1の親DU(Distributed Unit)を制御するように
構成された装置(apparatus)であって
、
少なくとも一つのプロセッサと、
前記
少なくとも一つのプロセッサ
に実行可能に
接続され、命令を記憶する
少なくとも一つのメモリと、を有し、前記
少なくとも一つのプロセッサは、前記命
令を実行し、
前記プロセッサは、
リソース設定メッセージを受信し、
リソース調整のため前記リソース設定メッセージにおける情報を使用する、ように構成され、
前記リソース設定メッセージは、第2の親DU(Distributed Unit)に関するDU設定を有し、
前記第2の親DUに関する前記DU設定は、特定のリソースが、ハードリソース、ソフトリソースまたはNA(Not Available)リソースのいずれであるかを知らせるHSNA設定を有する、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
未来のセルラネットワーク展開(配置、deployment)シナリオおよびアプリケーションを可能にすることを目標とする潜在技術のうちの一つは、無線バックホール(backhaul)およびリレイリンクに対するサポートであって、伝送(運搬、トランスポート、transport)ネットワーク(transport network)を比例して密度を高める(密度化する)(densify)必要なしで、NRセルの柔軟で非常に密集された配置を可能にする。
【0003】
大規模(マッシブ)MIMO(massive MIMO)またはマルチビームシステムの自然な配置(native deployment)と共に、LTEと比較してNRにおけるより大きい帯域幅が利用可能であると予想されるため(例えば、ミリ波スペクトラム(mmWave spectrum))、統合アクセスおよびバックホールリンクの開発および配置に対する機会が生成される。これは、端末に対する接続またはアクセス(access)を提供するように定義された多数の制御およびデータチャネル/手順を構築することで、さらに統合された方式のセルフ(自体的に)バックホールされた(self-backhauled)NRセルの密集されたネットワークのより容易な配置を許容する。このようなシステムを統合アクセスおよびバックホールリンク(Integrated Access And Backhaul Links:IAB)という。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書は、複数の親ノードが一つのIABノードと連結(接続)された(connected)場合、リソースの衝突を防止するための動作方法、ならびにリソース衝突および/もしくはタイミングミスアラインメント(誤整列)発生時のIABノードの動作方法を提案する。
【発明の効果】
【0005】
本明細書によると、複数の親ノードが一つのIABノードと連結された場合、リソースの衝突なしで効率的にIABノード間の通信を実行することができ、リソースの衝突が発生しても保護シンボルが設定される(even when resource collision occurs, a guard symbol is set)。
【0006】
本明細書の具体的な一例から得られる効果は、以上に言及した効果に限らない。例えば、関連技術分野における通常の知識を有する者(a person having ordinary skill in the related art)が本明細書から理解または誘導(導出)できる多様な技術的効果が存在する。これにより、本明細書の具体的な効果は、本明細書に明示的に記載されたものに限定されずに、本明細書の技術的特徴から理解または誘導できる多様な効果を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示が適用されることができる無線通信システムを例示する図である。
【
図2】ユーザプレーン(平面)(user plane)に対する無線プロトコル構造(radio protocol architecture)を示したブロック図である。
【
図3】制御プレーン(control plane)に対する無線プロトコル構造を示したブロック図である。
【
図4】本開示の技術的特徴が適用されることができる無線通信システムの他の例を示す図である。
【
図5】NG-RANと5GCとの間の機能的分割を例示する図である。
【
図6】NRで適用されることができるフレーム構造を例示する図である。
【
図9】従来の制御領域とNRにおけるCORESETとの相違点を示す図である。
【
図10】新しい無線アクセス技術に対するフレーム構造の一例を示す図である。
【
図11】セルフコンテインド(自己完備)(self-contained)スロットの構造を例示する図である。
【
図12】上記TXRUおよび物理アンテナの観点でハイブリッドビームフォーミング(Hybrid beamforming)構造を抽象的に図式化したものを示す図である。
【
図13】同期信号およびPBCH(SS/PBCH)ブロックを示す図である。
【
図14】端末がタイミング情報を取得する方法を説明するためのものを示す図である。
【
図15】端末のシステム情報取得過程の一例を示す図である。
【
図16】ランダムアクセス手順を説明する図である。
【
図17】パワーランピングカウンタを説明する図である。
【
図18】RACHリソース関係に対するSSブロックの閾値の概念を説明する図である。
【
図19】アイドルモードDRX動作を実行する一例を示す流れ図である。
【
図21】統合アクセスおよびバックホールリンク(Integrated Access And Backhaul Links:IAB)を有するネットワークに関する一例を概略的に示す図である。
【
図22】SA(StandAlone)モードおよびNSA(Non-StandAlone)モードにおけるIABシステムの動作の一例を示す図である。
【
図23】アクセスおよびバックホールリンクの構成の一例を概略的に示す図である。
【
図24】IABノード間のリンクおよび関係を説明する図である。
【
図25】タイミングアラインメント事例1を示す図である。
【
図26】タイミングアラインメント事例6を示す図である。
【
図27】タイミングアラインメント事例7を示す図である。
【
図28】IABノードに対して複数のコンポーネントキャリアが設定される一例を示す図である。
【
図29】シナリオ1の一例を概略的に示す図である。
【
図32】一つのIABノードに対して複数の親ノードが連結された一例を示す図である。
【
図33】一つのIABノードに対して複数の親ノードが連結された一例を示す図である。
【
図34】第1の親DU-セルおよび第2の親DU-セルがIABノードと連結された場合、第1の親DU-セルの動作の一例に関する流れ図である。
【
図35】複数の親DU-セルがIABノードと連結された場合、IABノードの動作の一例に関する流れ図である。ここで、上記IABノードは、IABノードのMTを意味することができる。
【
図36】二つの親ノードと一つのIABノードとが連結された場合、各々のノードの送受信タイミングの一例を示す図である。
【
図37】二つの親ノードに対するIABノードのアップリンク送信タイミングの差の一例を示す図である。
【
図38】本明細書の一部の具現によるIABノードの保護シンボル設定方法の一例に関する流れ図である。
【
図39】親ノード1および親ノード2に対してダウンリンクが設定された一例を示す図である。
【
図40】親ノード1にはダウンリンク、親ノード2にはアップリンクが設定された一例を示す図である。
【
図41】親ノード1にはアップリンク、親ノード2にはダウンリンクが設定された一例を示す図である。
【
図42】親ノード1および親ノード2に対してアップリンクが設定された一例を示す図である。
【
図43】二つの親リンク間のリソースの衝突時のIABノードの動作方法のうちの代案2が適用される一例を示す図である。
【
図44】本明細書の一部の具現によるIABノードのリソース設定方法の一例に関する流れ図である。
【
図45】本開示に適用される通信システム1を例示する図である。
【
図46】本開示に適用されることができる無線機器を例示する図である。
【
図47】送信信号のための信号処理回路を例示する図である。
【
図48】本開示に適用される無線機器の他の例を示す図である。
【
図49】本開示に適用される携帯機器を例示する図である。
【
図50】本開示に適用される車両または自律走行車を例示する図である。
【
図51】本開示に適用される車両を例示する図である。
【
図52】本開示に適用されるXR機器を例示する図である。
【
図53】本開示に適用されるロボットを例示する図である。
【
図54】本開示に適用されるAI機器を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
上記図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載された具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は、例示的に提示されたものであるため、本明細書の技術的特徴が上記図面に使われた具体的な名称に制限されるものではない。
【0009】
本明細書において、“AまたはB(A or B)”は、“Aのみ”、“Bのみ”または“AとBの両方とも”を意味することができる。他の表現として、本明細書において“AまたはB(A or B)”は、“Aおよび/またはB(A and/or B)”と解釈されることができる。例えば、本明細書において“A、BまたはC(A,B or C)”は、“Aのみ”、“Bのみ”、“Cのみ”、または“A、BおよびCの任意の全ての組み合わせ(any combination of A,B and C)”を意味することができる。
【0010】
本明細書で使われるスラッシュ(/)やコンマ(comma)は、“および/または(and/or)”を意味することができる。例えば、“A/B”は、“Aおよび/またはB”を意味することができる。それによって“A/B”は、“Aのみ”、“Bのみ”、または“AおよびBの両方とも”を意味することができる。例えば、“A、B、C”は、“A、BまたはC”を意味することができる。
【0011】
本明細書において、“少なくとも一つのAおよびB(at least one of A and B)”は、“Aのみ”、“Bのみ”または“AおよびBの両方とも”を意味することができる。また、本明細書において“少なくとも一つのAまたはB(at least one of A or B)”や“少なくとも一つのAおよび/またはB(at least one of A and/or B)”という表現は、“少なくとも一つのAおよびB(at least one of A and B)”と同じく解釈されることができる。
【0012】
また、本明細書において、“少なくとも一つのA、BおよびC(at least one of A,B and C)”は、“Aのみ”、“Bのみ”、“Cのみ”、または“A、BおよびCの任意の全ての組み合わせ(any combination of A,B and C)”を意味することができる。また、“少なくとも一つのA、BまたはC(at least one of A,B or C)”や“少なくとも一つのA、Bおよび/またはC(at least one of A,B and/or C)”は、“少なくとも一つのA、BおよびC(at least one of A,B and C)”を意味することができる。
【0013】
また、本明細書で使われる括弧は、“例えば(for example)”を意味することができる。具体的には、“制御情報(PDCCH)”で表示された場合、“制御情報”の一例として“PDCCH”が提案されたものである。他の表現として、本明細書の“制御情報”は、“PDCCH”に制限(limit)されるものではなく、“PDDCH”が“制御情報”の一例として提案されたものである。また、“制御情報(すなわち、PDCCH)”で表示された場合も、“制御情報”の一例として“PDCCH”が提案されたものである。
【0014】
本明細書において、一つの図面内で個別に説明される技術的特徴は、個別に具現されることもでき、同時に具現されることもできる。
【0015】
図1は、本開示が適用されることができる無線通信システムを例示する。これは、E-UTRAN(Evolved-UMTS Terrestrial Radio Access Network)、またはLTE(Long Term Evolution)/LTE-Aシステムとも呼ばれる。
【0016】
E-UTRANは、端末(User Equipment、UE)10に制御プレーン(control plane)およびユーザプレーン(user plane)を提供する基地局(Base Station、BS)20を含む。端末10は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(Mobile Station)、UT(User Terminal)、SS(Subscriber Station)、MT(Mobile Terminal)、無線機器(Wireless Device)など、他の用語で呼ばれることもある。基地局20は、端末10と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved-NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)など、他の用語で呼ばれることもある。
【0017】
基地局20は、X2インターフェースを介して互いに連結されることができる。基地局20は、S1インターフェースを介してEPC(Evolved Packet Core)30、より詳しくは、S1-MMEを介してMME(Mobility Management Entity)と連結され、S1-Uを介してS-GW(Serving GateWay)と連結される。
【0018】
EPC30は、MME、S-GWおよびP-GW(Packet Data Network-GateWay)で構成される。MMEは、端末の接続情報や端末の能力に関する情報を有しており、このような情報は、端末のモビリティ(移動性)管理に主に使われる。S-GWは、E-UTRANを終端点として有するゲートウェイであり、P-GWは、PDNを終端点として有するゲートウェイである。
【0019】
端末とネットワークとの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の階層は、通信システムで広く知られたオープンシステム間相互接続(Open System Interconnection;OSI)基準モデルの下位3層に基づいてL1(第1の層)、L2(第2の層)、L3(第3の層)に区分されることができ、そのうち、第1の層に属する物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を利用した情報転送サービス(Information Transfer Service)を提供し、第3の層に位置するRRC(Radio Resource Control)層は、端末とネットワークとの間で無線リソースを制御する役割を行う。そのために、RRC層は、端末と基地局との間のRRCメッセージを交換する。
【0020】
図2は、ユーザプレーン(user plane)に関する無線プロトコル構造(radio protocol architecture)を示すブロック図である。
図3は、制御プレーン(control plane)に関する無線プロトコル構造を示すブロック図である。ユーザプレーンは、ユーザデータ送信のためのプロトコルスタック(protocol stack)であり、制御プレーンは、制御信号送信のためのプロトコルスタックである。
【0021】
図2および
図3を参照すると、物理層(PHY(PHYsical) layer)は、物理チャネル(physical channel)を利用して上位層に情報転送サービス(information transfer service)を提供する。物理層は、上位層であるMAC(Medium Access Control)層とトランスポートチャネル(transport channel)を介して連結されている。トランスポートチャネルを介してMAC層と物理層との間でデータが移動する。トランスポートチャネルは、無線インターフェースを介して、データが、どのように、どのような特徴でトランスポートされるかによって分類される。
【0022】
互いに異なる物理層間、すなわち、送信器(機)と受信器との物理層間は、物理チャネルを介してデータが移動する。上記物理チャネルは、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式に変調されることができ、時間および周波数を無線リソースとして活用する。
【0023】
MAC層の機能は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、および論理チャネルに属するMAC SDU(Service Data Unit)のトランスポートチャネル上に物理チャネルを介して提供されるトランスポートブロック(transport block)への多重化/逆多重化を含む。MAC層は、論理チャネルを介してRLC(Radio Link Control)層にサービスを提供する。
【0024】
RLC層の機能は、RLC SDUの連結(コンカチネーション、concatenation)、分割(segmentation)および再結合(reassembly)を含む。無線ベアラ(Radio Bearer;RB)が要求する多様なQoS(Quality of Service)を保証するために、RLC層は、透明モード(Transparent Mode、TM)、非確認モード(Unacknowledged Mode、UM)および確認モード(Acknowledged Mode、AM)の三つの動作モードを提供する。AM RLCは、ARQ(Automatic Repeat reQuest)を介してエラー訂正を提供する。
【0025】
RRC(Radio Resource Control)層は、制御プレーンでのみ定義される。RRC層は、無線ベアラの設定(configuration)、再設定(re-configuration)および解放(解除、release)と関連して論理チャネル、トランスポートチャネルおよび物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワークとの間のデータ伝達のために、第1の層(PHY層)および第2の層(MAC層、RLC層、PDCP層)により提供される論理パス(経路)を意味する。
【0026】
ユーザプレーンにおけるPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層の機能は、ユーザデータの伝達、ヘッダ圧縮(header compression)および暗号化(ciphering)を含む。制御プレーンにおけるPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層の機能は、制御プレーンデータの伝達および暗号化/完全性保護(integrity protection)を含む。
【0027】
RBが設定されるとは、特定サービスを提供するために、無線プロトコル階層およびチャネルの特性を規定し、それぞれの具体的なパラメータおよび動作方法を設定する過程を意味する。また、RBは、SRB(Signaling RB)とDRB(Data RB)との二つに分けられる。SRBは、制御プレーンでRRCメッセージを送信する通信路として使われ、DRBは、ユーザプレーンでユーザデータを送信する通信路として使われる。
【0028】
端末のRRC層とE-UTRANのRRC層との間にRRC接続(RRC Connection)が確立された場合、端末は、RRC接続(RRC connected)状態になり、そうでない場合、RRCアイドル(RRC idle)状態になる。
【0029】
ネットワークから端末にデータを送信するダウンリンクトランスポートチャネルには、システム情報を送信するBCH(Broadcast CHannel)と、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信するダウンリンクSCH(Shared CHannel)と、がある。ダウンリンクマルチキャストもしくはブロードキャストサービスのトラフィックもしくは制御メッセージの場合、ダウンリンクSCHを介して送信されることもでき、または別途のダウンリンクMCH(Multicast CHannel)を介して送信されることもできる。一方、端末からネットワークにデータを送信するアップリンクトランスポートチャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access CHannel)と、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信するアップリンクSCH(Shared CHannel)と、がある。
【0030】
トランスポートチャネル(transport channel)の上位にあり、トランスポートチャネルにマッピングされる論理チャネル(Logical Channel)には、BCCH(Broadcast Control CHannel)、PCCH(Paging Control CHannel)、CCCH(Common Control CHannel)、MCCH(Multicast Control CHannel)、MTCH(Multicast Traffic CHannel)などがある。
【0031】
物理チャネル(Physical Channel)は、時間領域における複数のOFDMシンボルと周波数領域における複数の副搬送波(Sub-carrier)とで構成される。一つのサブフレーム(Sub-frame)は、時間領域で複数のOFDMシンボル(Symbol)で構成される。リソースブロックは、リソース割当単位であり、複数のOFDMシンボルと複数の副搬送波(sub-carrier)とで構成される。また、各サブフレームは、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)、すなわち、L1/L2制御チャネルのために、該当(対応する、corresponding)サブフレームの特定OFDMシンボル(例えば、1番目のOFDMシンボル)の特定副搬送波を利用することができる。TTI(Transmission Time Interval)は、送信の単位時間であって、例えば、サブフレームまたはスロットであることができる。
【0032】
以下、新しい無線アクセス技術(new radio access technology;new RAT)について説明する。
【0033】
より多くの通信機器がより大きな通信容量を要求することになり、これに伴って既存の無線アクセス技術(Radio Access Technology;RAT)に比べて向上したモバイルブロードバンド(mobile broadband)通信に対する必要性が台頭している。また、多数の機器とモノとを連結し、いつどこでも多様なサービスを提供するmassive MTC(massive Machine Type Communications)もやはり、次世代の通信で考慮されるべき主要な問題(イシュー)の一つである。のみならず、信頼度(reliability)および遅延(latency)に敏感なサービスまたは端末を考慮した通信システムのデザインが議論されている。このように拡張されたモバイルブロードバンドコミュニケーション(enhanced mobile broadband communication)、massive MTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代の無線アクセス技術の導入が議論されており、本開示では、便宜上、該当技術(technology)をnew RATまたはNRと呼ぶ。
【0034】
図4は、本開示の技術的特徴が適用されることができる無線通信システムの他の例を示す。
【0035】
具体的には、
図4は、5G NR(New Radio access technology)システムに基づいたシステムアーキテクチャを示す。5G NRシステム(以下、簡単に「NR」と称する)で使われるエンティティは、
図1で紹介されたエンティティ(例えば、eNB、MME、S-GW)の一部または全ての機能を吸収することができる。NRシステムで使われるエンティティは、LTEと区別するために「NG」という名称で識別されることができる。
【0036】
図4を参照すると、無線通信システムは、一つまたは複数のUE11、NG-RAN(Next-Generation RAN)および5世代コアネットワーク(5GC)を含む。NG-RANは、少なくとも一つのNG-RANノードで構成される。NG-RANノードは、
図1に示すBS20に対応するエンティティである。NG-RANノードは、少なくとも一つのgNB21および/または少なくとも一つのng-eNB22で構成される。gNB21は、UE11に向かうNRユーザプレーンおよび制御プレーンプロトコルの終端を提供する。ng-eNB22は、UE11に向かうE-UTRAユーザプレーンおよび制御プレーンプロトコルの終端を提供する。
【0037】
5GCは、AMF(Access and Mobility management Function)、UPF(User Plane Function)、およびSMF(Session Management Function)を含む。AMFは、NASセキュリティ、アイドル状態モビリティ(移動性)処理などの機能をホストする。AMFは、従来MMEの機能を含むエンティティである。UPFは、モビリティアンカリング、PDU(Protocol Data Unit)処理などの機能をホストする。UPFは、従来のS-GWの機能を含むエンティティである。SMFは、UE IPアドレス割当、PDUセッション制御などの機能をホストする。
【0038】
gNBとng-eNBとは、Xnインターフェースを介して相互連結される。また、gNBとng-eNBとは、NGインターフェースを介して5GCに連結される。より具体的には、NG-Cインターフェースを介してAMFに、そしてNG-Uインターフェースを介してUPFに連結される。
【0039】
図5は、NG-RANと5GCとの間の機能的分割を例示する。
【0040】
図5を参照すると、gNBは、セル間(インターセル)無線リソース管理(Inter Cell RRM)、無線ベアラ管理(RB control)、接続モビリティ制御(Connection Mobility Control)、無線アドミッションコントロール(許容制御)(Radio Admission Control)、測定設定および提供(Measurement configuration & Provision)、動的リソース割当(dynamic resource allocation)などの機能を提供することができる。AMFは、NASセキュリティ、アイドル状態モビリティ処理などの機能を提供することができる。UPFは、モビリティアンカリング(Mobility Anchoring)、PDU処理などの機能を提供することができる。SMF(Session Management Function)は、端末IPアドレス割当、PDUセッション制御などの機能を提供することができる。
【0041】
図6は、NRで適用されることができるフレーム構造を例示する。
【0042】
図6を参照すると、フレームは、10ms(millisecond)で構成されることができ、1msで構成されたサブフレーム10個を含むことができる。
【0043】
NRにおけるアップリンクおよびダウンリンク送信は、フレームで構成されることができる。無線フレームは、10msの長さを有し、2個の5msハーフフレーム(Half-Frame、HF)として定義されることができる。サブフレームは、一つまたは複数のスロットに分割されることができ、サブフレーム内のスロットの個数は、SCS(SubCarrier Spacing)に依存する。各スロットは、CP(Cyclic Prefix)によって12個または14個のOFDM(A)シンボルを含む。ノーマル(普通、normal)CPが使われる場合、各スロットは、14個のシンボルを含む。拡張(extended)CPが使われる場合、各スロットは、12個のシンボルを含む。ここで、シンボルは、OFDMシンボル(または、CP-OFDMシンボル)、SC-FDMAシンボル(または、DFT-s-OFDMシンボル)を含むことができる。
【0044】
サブフレーム内には、副搬送波間隔(subcarrier spacing)によって一つまたは複数のスロット(slot)が含まれることができる。
【0045】
以下の表1は、副搬送波間隔設定(subcarrier spacing configuration)μを例示する。
【0046】
【0047】
以下の表2は、副搬送波間隔設定(subcarrier spacing configuration)μによって、フレーム内のスロット数(Nframe、μ
slot)、サブフレーム内のスロット数(Nsubframe、μ
slot)、スロット内のシンボル数(Nslot
symb)などを例示する。
【0048】
【0049】
表3は、拡張CPが使用される場合、SCSによって、スロット別のシンボル数、フレーム別のスロット数およびサブフレーム(SF)別のスロット数を例示する。
【0050】
【0051】
NRは、多様な5Gサービスをサポートするための多数のnumerology(または、subcarrier spacing(SCS))をサポートする。例えば、SCSが15kHzである場合は、伝統的なセルラバンドにおける広い領域(wide area)をサポートし、SCSが30kHz/60kHzである場合は、密集した都市(dense-urban)、より低い遅延(lower latency)、およびより広いキャリア帯域幅(wider carrier bandwidth)をサポートし、SCSが60kHzまたはそれより高い場合は、位相雑音(phase noise)を克服するために24.25GHzより大きい帯域幅をサポートする。
【0052】
NR周波数バンド(frequency band)は、二つのtype(FR1、FR2)の周波数範囲(frequency range)として定義されることができる。周波数範囲の数値は、変更されることができ、例えば、二つのtype(FR1、FR2)の周波数範囲は、下記表4の通りである。説明の便宜のために、NRシステムで使われる周波数範囲のうち、FR1は、「sub 6GHz range」を意味することができ、FR2は、「above 6GHz range」を意味することができ、ミリ波(millimeter wave、mmW)と呼ばれることができる。
【0053】
【0054】
前述したように、NRシステムの周波数範囲の数値は、変更されることができる。例えば、FR1は、下記表5のように410MHzないし7125MHzの帯域を含むことができる。すなわち、FR1は、6GHz(または、5850、5900、5925MHzなど)以上の周波数帯域を含むことができる。例えば、FR1内に含まれる6GHz(または、5850、5900、5925MHzなど)以上の周波数帯域は、アンライセンスバンド(非免許帯域)(unlicensed band)を含むことができる。アンライセンスバンドは、多様な用途で使われることができ、例えば、車両のための通信(例えば、自律走行)のために使われることができる。
【0055】
【0056】
NRシステムでは、一つの端末にアグリゲート(併合)される複数のセル間でOFDM(A)ヌメロロジ(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)が異なるように設定されることができる。これによって、同じ個数のシンボルで構成された時間リソース(例えば、SF、スロットまたはTTI)(便宜上、TU(Time Unit)という(通称))の(絶対時間)区間がアグリゲートされたセル間で異なるように設定されることができる。
【0057】
【0058】
図7を参照すると、スロットは、時間領域で複数のシンボルを含む。例えば、ノーマルCPの場合、一つのスロットが14個のシンボルを含み、拡張CPの場合、一つのスロットが12個のシンボルを含むことができる。または、ノーマルCPの場合、一つのスロットが7個のシンボルを含み、拡張CPの場合、一つのスロットが6個のシンボルを含むことができる。
【0059】
搬送波は、周波数領域で複数の副搬送波を含む。RB(Resource Block)は、周波数領域で複数(例えば、12)の連続した副搬送波として定義されることができる。BWP(BandWidth Part)は、周波数領域で複数の連続した(P)RBとして定義されることができ、一つのヌメロロジ(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)に対応することができる。搬送波は、最大N個(例えば、5個)のBWPを含むことができる。データ通信は、活性(アクティブ)化された(activated)BWPを介して実行されることができる。各々の要素は、リソースグリッドにおいてリソース要素(Resource Element、RE)と称することができ、一つの複素シンボルがマッピングされることができる。
【0060】
PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)は、以下の表3のように一つまたは複数のCCE(Control Channel Element)で構成されることができる。
【0061】
【0062】
すなわち、PDCCHは、1、2、4、8または16個のCCEで構成されるリソースを介して送信されることができる。ここで、CCEは、6個のREG(Resource Element Group)で構成され、一つのREGは、周波数領域で一つのリソースブロック、時間領域で一つのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルで構成される。
【0063】
一方、NRでは、制御リソースセット(集合)(COntrol REsource SET:CORESET)という新しい単位を導入することができる。端末は、CORESETでPDCCHを受信することができる。
【0064】
【0065】
図8を参照すると、コアセットは、周波数領域でN
CORESET
RB個のリソースブロックで構成され、時間領域でN
CORESET
symb∈{1、2、3}個のシンボルで構成されることができる。N
CORESET
RB、N
CORESET
symbは、上位層信号を介して基地局により提供されることができる。
図8に示すように、コアセット内には、複数のCCE(または、REG)が含まれることができる。
【0066】
端末は、コアセット内で1、2、4、8または16個のCCEの単位でPDCCH検出を試みることができる。PDCCH検出を試みることができる一個または複数のCCEをPDCCH候補ということができる。
【0067】
端末は、複数のコアセットの設定を受けることができる。
【0068】
図9は、従来の制御領域とNRにおけるCORESETとの相違点を示す。
【0069】
図9を参照すると、従来の無線通信システム(例えば、LTE/LTE-A)における制御領域300は、基地局が使用するシステム帯域全体にわたって構成された。狭い帯域のみをサポートする一部の端末(例えば、eMTC/NB-IoT端末)を除いた全ての端末は、基地局が送信する制御情報を正確に受信/デコードするためには、上記基地局のシステム帯域全体の無線信号が受信可能でなければならない。
【0070】
それに対して、NRでは、前述したコアセットを導入した。コアセット301、302、303は、端末が受信すべき制御情報のための無線リソースということができ、周波数領域でシステム帯域全体の代わりに一部のみを使用することができる。また、時間領域でスロット内のシンボルのうちの一部のみを使用することができる。基地局は、各端末にコアセットを割り当てることができ、割り当てたコアセットを介して制御情報を送信することができる。例えば、
図9において、第1のコアセット301は端末1に割り当て、第2のコアセット302は端末2に割り当て、第3のコアセット303は端末3に割り当てることができる。NRにおける端末は、システム帯域全体を必ず受信しなくても基地局の制御情報を受信することができる。
【0071】
コアセットには、端末固有(特定的)制御情報を送信するための端末固有コアセットと、全ての端末に共通の制御情報を送信するための共通コアセットと、がある。
【0072】
一方、NRでは、応用(Application)分野によっては高い信頼性(high reliability)を要求することができ、このような状況でダウンリンク制御チャネル(例えば、Physical Downlink Control CHannel:PDCCH)を介して送信されるDCI(Downlink Control Information)に対する目標BLER(Block Error Rate)は、従来技術より著しく低くなることがある。このように高い信頼性を要求する要件(requirement)を満たすための方法の一例として、DCIに含まれる内容(contents)量を減らしたり、および/またはDCI送信時に使用するリソースの量を増加させたりすることができる。このとき、リソースは、時間領域におけるリソース、周波数領域におけるリソース、コード領域におけるリソース、空間領域におけるリソースのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0073】
一方、NRでは、下記の技術/特徴が適用されることができる。
【0074】
<セルフコンテインドサブフレーム構造(Self-contained subframe structure)>
【0075】
図10は、新しい無線アクセス(接続)技術に対するフレーム構造の一例を示す。
【0076】
NRでは、レイテンシ(latency)を最小にすることを目的として、
図10のように、一つのTTI内に、制御チャネルとデータチャネルとが時分割多重(Time Division Multiplexing:TDM)される構造がフレーム構造(frame structure)の一つとして考慮されることができる。
【0077】
図10において、斜線を引いた領域は、ダウンリンク制御(downlink control)領域を示し、黒色部分は、アップリンク制御(uplink control)領域を示す。表示がない領域は、ダウンリンクデータ(DownLink data;DL data)送信のために使われることもでき、アップリンクデータ(UpLink data;UL data)送信のために使われることもできる。このような構造の特徴は、一個のサブフレーム(subframe)内でダウンリンク(DL)送信とアップリンク(UpLink;UL)送信とが順次進行し、当該サブフレーム(subframe)内でDL dataを送り、UL ACK/NACK(ACKnowledgement/Not-ACKnowledgement)も受けることができる。結果的に、データ送信エラー発生時にデータ再送信までかかる時間を減らすようになり、それによって、最終データ伝達のレイテンシ(latency)を最小にすることができる。
【0078】
このようなデータおよび制御領域がTDMされたサブフレーム構造(data and control TDMed subframe structure)で、基地局および端末が送信モードから受信モードへ転換する過程または受信モードから送信モードへ転換する過程のためのタイプギャップ(time gap)が必要である。そのために、セルフコンテインドサブフレーム構造で、DLからULに転換される時点の一部のOFDMシンボルがガード(保護)区間(Guard Period:GP)に設定されることができる。
【0079】
図11は、セルフコンテインド(自己完結型)スロット構造の例である。
【0080】
図11を参照すると、一つのスロットは、DL制御チャネル、DLまたはULデータ、UL制御チャネルなどが全て含まれることができるセルフコンテインド構造を有することができる。
例えば、スロット内の最初のN個のシンボルは、DL制御チャネルを送信するときに使われ(以下、DL制御領域という)、スロット内の最後のM個のシンボルは、UL制御チャネルを送信するときに使われることができる(以下、UL制御領域という)。NおよびMは、各々、0以上の整数である。DL制御領域とUL制御領域との間にあるリソース領域(以下、データ領域という)は、DLデータ送信のために使われ、またはULデータ送信のために使われることができる。一例として、次の構成を考慮することができる。各区間は、時間順に羅列されている。
【0081】
1.DL only構成
【0082】
2.UL only構成
【0083】
3.Mixed UL-DL構成
【0084】
-DL領域+GP(Guard Period)+UL制御領域
【0085】
-DL制御領域+GP+UL領域
【0086】
ここで、DL領域は、(i)DLデータ領域、(ii)DL制御領域+DLデータ領域であってもよい。UL領域は、(i)ULデータ領域、(ii)ULデータ領域+UL制御領域であり得る。
【0087】
DL制御領域では、PDCCHが送信されることができ、DLデータ領域では、PDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)が送信されることができる。UL制御領域では、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)が送信されることができ、ULデータ領域では、PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)が送信されることができる。PDCCHでは、DCI(Downlink Control Information)、例えば、DLデータスケジューリング情報、ULデータスケジューリング情報などが送信されることができる。PUCCHでは、UCI(Uplink Control Information)、例えば、DLデータに対するACK/NACK(positive ACKnowledgement/Negative ACKnowledgement)情報、CSI(Channel State Information)情報、SR(Scheduling Request)などが送信されることができる。GPは、基地局および端末が送信モードから受信モードに転換する過程または受信モードから送信モードに転換する過程で時間ギャップを提供する。サブフレーム内でDLからULに転換される時点の一部のシンボルが、GPに設定されることができる。
【0088】
<アナログビームフォーミング#1(Analog beamforming#1)>
【0089】
ミリ波(millimeter Wave:mmW)では、波長が短くなって同じ面積に多数のアンテナエレメント(element)の設置が可能になる。すなわち、30GHz帯域において、波長は1cmであり、5×5cmのパネル(panel)に0.5波長(lambda)間隔で2次元(dimension)配列形態で合計100個のアンテナエレメント(element)設置が可能である。したがって、mmWでは、多数のアンテナエレメント(element)を使用してビームフォーミング(Beamforming:BF)利得を高めてカバレッジを増加させ、または処理量(スループット、throughput)を高めようとする。
【0090】
この場合、アンテナエレメント(element)別に送信電力(パワー)および位相調節が可能なようにトランシーバユニット(Transceiver Unit:TXRU)を有する場合、周波数リソース別に独立したビームフォーミング(beamforming)が可能である。しかしながら、100余個のアンテナエレメント(element)の全てにTXRUを設置するには価格の側面で実効性が低下する問題を有する。したがって、一つのTXRUに多数のアンテナエレメント(element)をマッピング(mapping)し、アナログフェーズシフタ(analog phase shifter)でビーム(beam)の方向を調節する方式が考慮されている。このようなアナログビームフォーミング(analog beamforming)方式は、全帯域において一つのビーム(beam)方向のみを作ることができて周波数選択的ビームフォーミング(beamforming)を行うことができないという短所を有する。
【0091】
デジタルビームフォーミング(Digital BF)とアナログビームフォーミング(analog BF)との中間形態としてQ個のアンテナエレメント(element)より少ない個数であるB個のTXRUを有するハイブリッドビームフォーミング(hybrid BF)を考慮することができる。この場合、B個のTXRUとQ個のアンテナエレメント(element)との連結方式によって異なるが、同時に送信できるビームの方向は、B個以下に制限される。
【0092】
<アナログビームフォーミング#2(Analog beamforming#2)>
【0093】
NRシステムでは、多数のアンテナが使われる場合、デジタルビームフォーミングとアナログビームフォーミングとを結合したハイブリッドビームフォーミング技法が台頭している。このとき、アナログビームフォーミング(または、RFビームフォーミング)は、RF端でプリコーディング(Precoding)(または、コンバイニング(Combining))を実行し、それによって、RFチェーン数およびD/A(または、A/D)コンバータ数を減らしながらも、デジタルビームフォーミングに近い(近接する)性能を出すことができるという長所がある。便宜上、上記ハイブリッドビームフォーミング構造は、N個のTXRUおよびM個の物理アンテナで表現されることができる。その場合、送信端で送信するL個のデータ層(data layer)に対するデジタルビームフォーミングは、N×(by)L行列で表現されることができ、以後変換されたN個のデジタル信号(digital signal)は、TXRUを経てアナログ信号(analog signal)に変換された後、M×N行列で表現されるアナログビームフォーミングが適用される。
【0094】
図12は、上記TXRUおよび物理アンテナの観点でハイブリッドビームフォーミング(Hybrid beamforming)構造を抽象的に図式化したものである。
【0095】
図12において、デジタルビーム(digital beam)の個数はL個であり、アナログビーム(analog beam)の個数はN個である。なお、NRシステムでは、基地局がアナログビームフォーミングをシンボル単位に変更できるように設計することで特定の地域に位置する端末により効率的なビームフォーミングをサポートする方向を考慮している。さらに、
図12において、特定のN個のTXRUおよびM個のRFアンテナを一つのアンテナパネル(panel)として定義するとき、上記NRシステムでは互いに独立したハイブリッドビームフォーミングが適用可能な複数のアンテナパネルを導入する方式(方案)まで考慮されている。
【0096】
上記のように基地局が複数のアナログビームを活用する場合、端末別に信号受信に有利なアナログビームが異なるため、少なくとも同期信号(synchronization signal)、システム情報(system information)、ページング(paging)などに対しては、特定のサブフレームで基地局が適用する複数アナログビームをシンボル別に変えて全ての端末が受信機会を有することができるようにするビームスイーピング(beam sweeping)動作が考慮されている。
【0097】
図13は、同期信号およびPBCH(SS/PBCH)ブロックを示す。
【0098】
図13によると、SS/PBCHブロックは、各々、1個のシンボルおよび127個の副搬送波を占めるPSSおよびSSS、ならびに3個のOFDMシンボルおよび240個の副搬送波にわたるが、一つのシンボル上には、SSSのための未使用部分が中間に残されたPBCHで構成される。SS/PBCHブロックの周期性は、ネットワークにより設定されることができ、SS/PBCHブロックが送信されることができる時間位置は、副搬送波間隔(subcarrier spacing)により決定されることができる。
【0099】
PBCHに対しては、ポーラ符号化(コーディング)(Polar Coding)が使われることができる。端末は、ネットワークが異なる副搬送波間隔を端末が仮定するように設定しない限り、SS/PBCHブロックに対してバンド固有の副搬送波間隔を仮定することができる。
【0100】
PBCHシンボルは、自体の周波数多重されたDMRSを運搬する。PBCHに対してQPSK変調が使われることができる。1008個の一意の(固有な、unique)物理層セルIDが与えられることができる。
【0101】
SS/PBCHブロックを有するハーフフレームに対して、候補SS/PBCHブロックに対する1番目のシンボルインデックスは、後述するSS/PBCHブロックの副搬送波間隔によって決定される。
【0102】
-ケース(case)A-副搬送波間隔15kHz:候補SS/PBCHブロックの1番目のシンボルは、{2、8}+14*nのインデックスを有する。3GHz以下の搬送波周波数に対して、n=0、1である。3GHzを超え(超過)6GHz以下の搬送波周波数に対して、n=0、1、2、3である。
【0103】
-ケースB-副搬送波間隔30kHz:候補SS/PBCHブロックの1番目のシンボルは、{4、8、16、20}+28*nのインデックスを有する。3GHz以下の搬送波周波数に対して、n=0である。3GHzを超え6GHz以下の搬送波周波数に対して、n=0、1である。
【0104】
-ケースC-副搬送波間隔30kHz:候補SS/PBCHブロックの1番目のシンボルは、{2、8}+14*nのインデックスを有する。3GHz以下の搬送波周波数に対して、n=0、1である。3GHzを超え6GHz以下の搬送波周波数に対して、n=0、1、2、3である。
【0105】
-ケースD-副搬送波間隔120kHz:候補SS/PBCHブロックの1番目のシンボルは、{4、8、16、20}+28*nのインデックスを有する。6GHzを超える搬送波周波数に対して、n=0、1、2、3、5、6、7、8、10、11、12、13、15、16、17、18である。
【0106】
-ケースE-副搬送波間隔240kHz:候補SS/PBCHブロックの1番目のシンボルは、{8、12、16、20、32、36、40、44}+56*nのインデックスを有する。6GHzを超える搬送波周波数に対して、n=0、1、2、3、5、6、7、8である。
【0107】
ハーフフレーム内の候補SS/PBCHブロックは、時間軸で0からL-1まで昇順にインデキシングされる。端末は、PBCH内で送信されたDM-RSシーケンスのインデックスとの一対一マッピングからハーフフレームあたりSS/PBCHブロックインデックスのL=4に対する2LSBビットと、L>4に対する3LSBビットと、を決定しなければならない。L=64に対して、端末は、PBCHペイロードビットによるハーフフレームあたりSS/PBCHブロックインデックスの3MSBビットを決定しなければならない。
【0108】
上位層パラメータ「SSB-transmitted-SIB1」により、端末がSS/PBCHブロックに対応するREとオーバーラップするRE内で他の信号またはチャネルを受信することができないSS/PBCHブロックのインデックスが設定されることができる。また、上位層パラメータ「SSB-transmitted」により、SS/PBCHブロックに対応するREとオーバーラップするRE内で端末が他の信号またはチャネルを受信することができないサービングセルあたりSS/PBCHブロックのインデックスが設定されることができる。「SSB-transmitted」による設定は、「SSB-transmitted-SIB1」による設定に対して優先することができる。上位層パラメータ「SSB-periodicityServingCell」により、サービングセルあたりSS/PBCHブロックの受信に対するハーフフレームの周期性が設定されることができる。端末がSS/PBCHブロックの受信に対するハーフフレームの周期性の設定を受けることができない場合、端末は、ハーフフレームの周期性を仮定しなければならない。端末は、サービングセル内の全てのSS/PBCHブロックに対して周期性が同じであると仮定することができる。
【0109】
図14は、端末がタイミング情報を取得する方法を説明するものである。
【0110】
まず、端末は、PBCH内で受信したMIB(Master Information Block)を介して6ビットのSFN情報を得ることができる。また、PBCHトランスポート(送信、transport)ブロック内でSFN4ビットを取得することができる。
【0111】
第二に、端末は、PBCHペイロードの一部として1ビットハーフフレーム指示子を得ることができる。3GHz未満で、ハーフフレーム指示子は、Lmax=4に対するPBCH DMRSの一部として暗黙的にシグナリングされることができる。
【0112】
第三に、端末は、DMRSシーケンスおよびPBCHペイロードによりSS/PBCHブロックインデックスを取得することができる。すなわち、5ms周期の間にDMRSシーケンスによりSSブロックインデックスのLSB3ビットを得ることができる。また、(6GHzを超える場合に対して)PBCHペイロード内でタイミング情報のMSB3ビットが明示的に運搬される。
【0113】
初期セル選択において、端末は、SS/PBCHブロックを有するハーフフレームが2(個の)フレームの周期性を有して発生すると仮定することができる。SS/PBCHブロックを検出(感知)する(detecting)と、端末は、FR1に対してkSSB≦23であり、およびFR2に対してkSSB≦11である場合、Type0-PDCCH共通サーチスペース(検索空間)(common search space)に対する制御リソースセットが存在すると決定する。端末は、FR1に対してkSSB>23であり、およびFR2に対してkSSB>11である場合、Type0-PDCCH共通サーチスペース(common search space)に対する制御リソースセットが存在しないと決定する。
【0114】
SS/PBCHブロックの送信がないサービングセルに対して、端末は、サービングセルに対するセルグループのプライマリセルまたはPSCell上におけるSS/PBCHブロックの受信に基づいてサービングセルの時間および周波数同期を取得する。
【0115】
以下においては、システム情報取得について説明する。
【0116】
システム情報(System Information:SI)は、MasterInformationBlock(MIB)と複数のSystemInformationBlocks(SIBs)とに分けられる。ここで、
【0117】
-MIBは、80ms周期を有して常にBCH上で送信され、80ms以内で繰り返され、セルからSystemInformationBlockType1(SIB1)を取得するために必要なパラメータを含む。
【0118】
-SIB1は、DL-SCH上で周期性および繰り返しを有して送信される。SIB1は、他のSIBの利用可能性およびスケジューリング(例えば、周期性、SIウィンドウサイズ)に関する情報を含む。また、これら(すなわち、他のSIB)が周期的な放送(ブロードキャスト、broadcast)に基づいて提供されるか、または、要求により提供されるかを指示する。他のSIBが要求により提供される場合、SIB1は、端末がSI要求(要請)を実行するための情報を含む。
【0119】
-SIB1以外のSIBは、DL-SCH上で送信されるSystemInformation(SI)メッセージで運ばれる。各SIメッセージは、周期的に発生する時間領域ウィンドウ(SIウィンドウという)内で送信される。
【0120】
-PSCellおよびセカンダリセルに対して、RANは、専用シグナリングにより必要なSIを提供する。それにもかかわらず、端末は、SCHのSFNタイミング(MCGと異なることがある)を得るためにPSCellのMIBを取得しなければならない。セカンダリセルに対する関連SIが変更されると、RANは、関連セカンダリセルを解放および追加する。PSCellに対して、SIは、同期を介した再設定(Reconfiguration with Sync)でのみ変更可能である。
【0121】
図15は、端末のシステム情報取得過程の一例を示す。
【0122】
図15によると、端末は、ネットワークからMIBを受信し、以後、SIB1を受信する。その後、端末は、ネットワークにシステム情報要求を送信することができ、それに対する応答として「System Information message」をネットワークから受信することができる。
【0123】
端末は、AS(Access Stratum)およびNAS(Non-Access Stratum)情報取得のためのシステム情報取得手順を適用することができる。
【0124】
RRC_IDLEおよびRRC_INACTIVE状態の端末は、(端末が制御するモビリティに対する関連RATサポートによって)有効なバージョンの(少なくとも)MIB、SIB1、およびSystemInformationBlockTypeXを保証しなければならない。
【0125】
RRC_CONNECTED状態の端末は、(関連RATに対するモビリティサポートによって)MIB、SIB1、およびSystemInformationBlockTypeXの有効なバージョンを保証しなければならない。
【0126】
端末は、現在キャンプする/サービングセルから取得した関連SIを記憶(格納)しなければならない。端末が取得して記憶したSIのバージョンは、一定時間にのみ有効である。端末は、例えば、セル再選択以後、カバレッジ外からの復帰、またはシステム情報変更指示以後にこのような記憶されたバージョンのSIを使用することができる。
【0127】
以下では、ランダムアクセス(random access)について説明する。
【0128】
端末のランダムアクセ手順は、下記の表のように要約できる。
【0129】
【0130】
図16は、ランダムアクセス手順を説明する図である。
【0131】
図16によると、まず、端末は、ランダムアクセス手順のmessage(Msg)1としてアップリンクにPRACH(Physical Random Access CHannel)プリアンブルを送信することができる。
【0132】
二つの互いに異なる長さを有するランダムアクセスプリアンブルシーケンスがサポートされる。長さ839の長いシーケンスは、1.25kHzおよび5kHzの副搬送波間隔に適用され、長さ139の短いシーケンスは、15、30、60および120kHzの副搬送波間隔に適用される。長いシーケンスは、限定(制約)されない集合(unrestricted set)ならびにタイプAおよびタイプBの限定された集合をサポートし、それに対して、短いシーケンスは、限定されない集合のみをサポートする。
【0133】
複数のRACHプリアンブルフォーマットは、一つもしくは複数のRACH OFDMシンボル、相異なるCP(Cyclic Prefix)、ならびに保護時間(guard time)で定義される。使用するPRACHプリアンブル設定は、システム情報として端末に提供される。
【0134】
Msg1に対する応答がない場合、端末は、規定された回数内でパワーランピングされたPRACHプリアンブルを再送信することができる。端末は、最も最近の推定経路損失およびパワーランピングカウンタに基づいてプリアンブルの再送信に対するPRACH送信電力を計算する。端末がビームスイッチングを実行する場合、パワーラッピングカウンタは変わらない。
【0135】
図17は、パワーランピングカウンタを説明する図である。
【0136】
端末は、パワーランピングカウンタに基づいてランダムアクセスプリアンブルの再送信に対するパワーランピングを実行することができる。ここで、前述したように、パワーラッピングカウンタは、端末がPRACH再送信時にビームスイッチングを実行する場合は変わらない。
【0137】
図17によると、パワーランピングカウンタが1から2に、3から4に増加する場合のように、端末が同じビームに対してランダムアクセスプリアンブルを再送信する場合、端末は、パワーランプ(ランピング)カウンタを1ずつ増加させる。しかし、ビームが変更された場合は、PRACH再送信時にパワーラッピングカウンタが変わらない。
【0138】
図18は、RACHリソース関係に対するSSブロックの閾値概念を説明する図である。
【0139】
システム情報は、SSブロックとRACHリソースとの間の関係を端末に知らせる。RACHリソース関係に対するSSブロックの閾値は、RSRPおよびネットワーク設定に基づく。RACHプリアンブルの送信または再送信は、閾値を満たすSSブロックに基づく。したがって、
図18の例では、SSブロックmが受信電力の閾値を超えるため、SSブロックmに基づいてRACHプリアンブルが送信または再送信される。
【0140】
以後、端末がDL-SCH上でランダムアクセス応答(random access response)を受信すると、DL-SCHは、タイミング配列情報、RAプリアンブルID、初期アップリンクグラント、および一時(臨時)C-RNTIを提供することができる。
【0141】
上記情報に基づいて、端末は、ランダムアクセス手順のMsg3としてUL-SCH上でアップリンク送信を行うことができる。Msg3は、RRC接続要求およびUE識別子を含む。
【0142】
これに対する応答として、ネットワークは、競合(競争)解消メッセージとして扱われるMsg4をダウンリンクに送信できる。これを受信することによって、端末は、RRC接続状態に進入することができる。
【0143】
<帯域幅パート(BandWidth Part:BWP)>
【0144】
NRシステムでは、一つのコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)あたり最大400メガヘルツ(Megahertz:MHz)までサポートされることができる。このような広帯域(wideband)CCで動作する端末が常にCC全体に対するRFをオンにしたままで動作する場合、端末バッテリ消耗が大きくなることができる。または、一つの広帯域CC内に動作する多数のユースケース(use case)(例えば、eMBB、URLLC、mMTCなど)を考慮するとき、該当CC内に周波数帯域別に互いに異なるヌメロロジ(numerology)(例えば、副搬送波間隔(Sub-Carrier Spacing:SCS))がサポートされることができる。または、端末別に最大帯域幅に対する能力(capability)が異なることがある。これを考慮して、基地局は、広帯域CCの全体の帯域幅でない一部の帯域幅でのみ動作するように端末に指示でき、該当一部帯域幅を便宜上帯域幅パート(BandWidth Part:BWP)として定義する。BWPは、周波数軸上で連続したリソースブロック(Resource Block:RB)で構成されることができ、一つのヌメロロジ(例えば、副搬送波間隔、CP(Cyclic Prefix)長さ、スロット/ミニスロット(mini-slot)期間(duration)など)に対応することができる。
【0145】
一方、基地局は、端末に設定された一つのCC内でも多数のBWPを設定することができる。一例として、PDCCHモニタリングスロット(PDCCH monitoring slot)では、相対的に小さい周波数領域を占めるBWPが設定され、PDCCHで指示するPDSCHは、それより大きいBWP上にスケジューリングされることができる。あるいは、特定のBWPに端末が集まる場合、負荷バランス(load balancing)のために一部の端末を他のBWPに設定できる。あるいは、隣接セル間の周波数領域セル間干渉キャンセル(解消、解除)(frequency domain inter-cell interference cancellation)などを考慮して、全体の帯域幅のうちの中央の一部のスペクトラムを排除して両側のBWPを同じスロット内でも設定できる。すなわち、基地局は、広帯域(wideband)CCと関連(association)した端末に少なくとも一つのDL/UL BWPを設定することができ、特定の時点で設定されたDL/UL BWP(s)のうちの少なくとも一つのDL/UL BWPを(L1シグナリングまたはMAC CEもしくはRRCシグナリングなどにより)活性化(activation)させることができ、異なる設定されたDL/UL BWPへの切替え(スイッチング、switching)が(L1シグナリングまたはMAC CEもしくはRRCシグナリングなどにより)指示されることができ、またはタイマによりタイマ値が満了する場合は、決められたDL/UL BWPに切り替えられることもできる。このとき、活性化されたDL/UL BWPを活性(active)DL/UL BWPとして定義する。しかしながら、端末が初期アクセス(接続)(initial access)過程であるか、またはRRC接続がセットアップ(setup)される前などの状況では、DL/UL BWPに対する設定を受信することができない場合があり、このような状況で端末が仮定するDL/UL BWPは、初期活性(initial active)DL/UL BWPと定義する。
【0146】
<DRX(Discontinuous Reception)>
【0147】
DRX(Discontinuous Reception)は、UE(User Equipment)がバッテリ消費を減少させて端末がダウンリンクチャネルを不連続で受信できるようにする動作モードを意味する。すなわち、DRXに設定された端末は、DLシグナルを不連続で受信することによって電力消費を減らすことができる。
【0148】
DRX動作は、オン区間(On Duration)が周期的に繰り返される時間間隔を示すDRXサイクル内で実行される。DRXサイクルは、オン区間およびスリープ区間(Sleep Duration)(または、DRXの機会)を含む。オン区間は、端末がPDCCHを受信するためにPDCCHをモニタリングする時間間隔を示す。
【0149】
DRXは、RRC(Radio Resource Control)_IDLE状態(または、モード)、RRC_INACTIVE状態(または、モード)またはRRC_CONNECTED状態(または、モード)で実行されることができる。RRC_IDLE状態およびRRC_INACTIVE状態で、DRXは、ページング信号を不連続で受信するときに使われることができる。
【0150】
-RRC_IDLE状態:基地局と端末との間に無線連結(RRC接続)が確立(establish)されない状態。
【0151】
-RRC_INACTIVE状態:基地局と端末との間に無線連結(RRC接続)が確立されたが、無線連結は非活性化された状態。
【0152】
-RRC_CONNECTED状態:基地局と端末との間に無線連結(RRC接続)が確立された状態。
【0153】
DRXは、基本的にアイドル(idle)モードDRX、連結された(Connected)DRX(C-DRX)、および拡張(extended)DRXに区分されることができる。
【0154】
IDLE状態で適用されたDRXは、アイドルモードDRXと命名されることができ、CONNECTED状態で適用されたDRXは、連結モードDRX(C-DRX)と命名されることができる。
【0155】
eDRX(extended/enhanced DRX)は、アイドルモードDRXおよびC-DRXのサイクルを拡張することができるメカニズムであって、eDRX(Extended/Enhanced DRX)は、主に(大規模)IoTの適用に使われることができる。アイドルモードDRXで、eDRXを許容(許可)する(allow)かどうかは、システム情報(例えば、SIB1)に基づいて設定されることができる。SIB1は、eDRX許容(allowed)パラメータを含むことができる。eDRX許容パラメータは、アイドルモード拡張DRXが許容されるかどうかを示すパラメータである。
【0156】
<アイドル(idle)モードDRX>
【0157】
アイドルモードで、端末は、電力消費を減少させるためにDRXを使用することができる。一つのページング機会(Paging Occasion;PO)は、P-RNTI(Paging-Radio Network Temporary Identifier)が(NB-IoTに対するページングメッセージをアドレス(アドレッシング)(address)する)PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)またはMPDCCH(MTC PDCCH)またはNPDCCH(Narrowband PDCCH)を介して送信されることができるサブフレームである。
【0158】
MPDCCHを介して送信されたP-RNTIで、POは、MPDCCH繰り返しの開始サブフレームを示すことができる。NPDCCHを介して送信されたP-RNTIのケースで、POにより決定されたサブフレームが有効なNB-IoTダウンリンクサブフレームでない場合、POは、NPDCCH繰り返しの開始サブフレームを示すことができる。したがって、PO以後の1番目の有効NB-IoTダウンリンクサブフレームは、NPDCCH繰り返しの開始サブフレームである。
【0159】
一つのページングフレーム(Paging Frame;PF)は、一つまたは複数のページング機会を含むことができる一つの無線フレームである。DRXが使われるとき、端末は、DRXサイクルあたり一つのPOのみをモニタリングすればよい。一つのページング狭帯域(Paging Narrow Band;PNB)は、端末がページングメッセージ受信を実行する一つの狭帯域である。PF、PO、およびPNBは、システム情報で提供されるDRXパラメータに基づいて決定されることができる。
【0160】
図19は、アイドルモードDRX動作を実行する一例を示す流れ図である。
【0161】
図19によると、端末は、上位層シグナリング(例えば、システム情報)を介してアイドルモードDRX設定情報を基地局から受信することができる(S21)。
【0162】
端末は、アイドルモードDRX設定情報に基づいてページングDRXサイクルでPDCCHをモニタリングするためにPF(Paging Frame)およびPO(Paging Occasion)を決定することができる(S22)。この場合、DRXサイクルにはオン区間およびスリープ区間(または、DRXの機会)が含まれることができる。
【0163】
端末は、決定されたPFのPOでPDCCHをモニタリングすることができる(S23)。ここで、例えば、端末は、ページングDRXサイクルあたり一つのサブフレーム(PO)のみをモニタリングする。また、端末がオン区間の間にP-RNTIによりスクランブルされたPDCCHを受信する場合(すなわち、ページングが検出される場合)、端末は、連結モードに遷移して基地局とデータを送受信することができる。
【0164】
<連結モードDRX(Connected mode DRX(C-DRX))>
【0165】
C-DRXは、RRC接続状態で適用されるDRXを意味する。C-DRXのDRXサイクルは、短いDRXサイクルおよび/または長いDRXサイクルで構成されることができる。ここで、短いDRXサイクルは、選択事項(オプション、option)に該当できる。
【0166】
C-DRXが設定された場合、端末は、オン区間に対するPDCCHモニタリングを実行することができる。PDCCHモニタリングの間にPDCCHが成功裏に検出される場合、端末は、非活性化(inactive)タイマを動作(または、実行)してアウェイク(awake)状態を維持することができる。それに対して、PDCCHモニタリングの間にPDCCHが成功裏に検出されない場合、端末は、オン区間が終了された後にスリープ状態に進入できる。
【0167】
C-DRXが設定された場合、PDCCH受信機会(例えば、PDCCHサーチスペースを有するスロット)は、C-DRX設定に基づいて非連続で設定されることができる。それに対して、C-DRXが設定されない場合、本開示でPDCCH受信機会(例えば、PDCCHサーチスペースを有するスロット)が連続して設定されることができる。
【0168】
一方、PDCCHモニタリングは、C-DRX設定に関係なしで測定ギャップ(gap)に設定された時間間隔に制限されることができる。
【0169】
【0170】
図20を参照すると、DRXサイクルは、「On Duration(オン区間)」および「Opportunity for DRX(DRXのための機会)」で構成される。DRXサイクルは、「オン区間」が周期的に繰り返される時間間隔を定義する。「オン区間」は、端末がPDCCHを受信するためにモニタリングする時間区間を示す。DRXが設定されると、端末は、「オン区間」の間にPDCCHモニタリングを実行する。PDCCHモニタリングの間に成功裏に検出されたPDCCHがある場合、端末は、inactivityタイマを動作させてアウェイク(awake)状態を維持する。それに対して、PDCCHモニタリングの間に成功裏に検出されたPDCCHがない場合、端末は、「オン区間」が終わった後にスリープ(sleep)状態に進入する。したがって、DRXが設定された場合、上記説明/提案した手順および/または方法を実行するにあたってPDCCHモニタリング/受信が時間領域(ドメイン)で不連続に実行されることができる。例えば、DRXが設定された場合、本開示でPDCCH受信機会(occasion)(例えば、PDCCHサーチスペース(探索空間)を有するスロット)は、DRX設定によって不連続で設定されることができる。それに対して、DRXが設定されない場合、上記説明/提案した手順および/または方法を実行するにあたってPDCCHモニタリング/受信が時間領域で連続して実行されることができる。例えば、DRXが設定されない場合、本開示でPDCCH受信機会(例えば、PDCCHサーチスペースを有するスロット)は、連続して設定されることができる。一方、DRX設定が可能か否かと関係なしで、測定ギャップに設定された時間区間では、PDCCHモニタリングが制限されることができる。
【0171】
表8は、DRXと関連する端末の過程を示す(RRC_CONNECTED状態)。表8を参照すると、DRX構成情報は、上位層(例えば、RRC)シグナリングを介して受信され、DRX ON/OFFが可能か否かは、MAC層のDRXコマンドにより制御される。DRXが設定されると、本開示で説明/提案した手順および/または方法を実行するにあたってPDCCHモニタリングを不連続で実行することができる。
【0172】
【0173】
上記MAC-CellGroupConfigは、セルグループのためのMAC(Medium Access Control)パラメータを設定するときに必要な構成情報を含むことができる。MAC-CellGroupConfigは、DRXに関する構成情報も含むことができる。例えば、MAC-CellGroupConfigは、DRXを定義する情報を下記のように含むことができる。
【0174】
-Value of drx-OnDurationTimer:DRXサイクルの開始区間の長さを定義
【0175】
-Value of drx-InactivityTimer:初期ULまたはDLデータを指示するPDCCHが検出されたPDCCH機会以後に端末がアウェイク状態にある時間区間の長さを定義
【0176】
-Value of drx-HARQ-RTT-TimerDL:DL初期送信が受信された後、DL再送信が受信されるときまでの最大時間区間の長さを定義。
【0177】
-Value of drx-HARQ-RTT-TimerUL:UL初期送信に対するグラントが受信された後、UL再送信に対するグラントが受信されるときまでの最大時間区間の長さを定義。
【0178】
-drx-LongCycleStartOffset:DRXサイクルの時間長さおよび開始時点を定義
【0179】
-drx-ShortCycle(optional):short DRXサイクルの時間長さを定義
【0180】
ここで、drx-OnDurationTimer、drx-InactivityTimer、drx-HARQ-RTT-TimerDL、drx-HARQ-RTT-TimerULのうちのいずれか一つでも動作中である場合、端末は、アウェイク状態を維持しながらPDCCH機会ごとにPDCCHモニタリングを実行する。
【0181】
以下では、統合アクセスおよびバックホールリンク(Integrated Access and Backhaul Link:IAB)について説明する。一方、以下では、説明の便宜のためにnew RAT(NR)システムに基づいて提案方式を説明する。しかしながら、提案方式が適用されるシステムの範囲は、NRシステム外に3GPP(登録商標) LTE/LTE-Aシステムなど、他のシステムにも拡張可能である。
【0182】
未来のセルラネットワーク展開シナリオおよびアプリケーションを可能にすることを目標とする潜在技術のうちの一つは、無線バックホール(backhaul)およびリレイリンクに対するサポートであって、伝送ネットワーク(transport network)を比例して密度を高める必要なしでNRセルの柔軟で非常に密集された配置を可能にする。
【0183】
大規模MIMO(massive MIMO)またはマルチビームシステムの自然な配置(native deployment)と共に、LTEと比較してNRにおけるより大きい帯域幅が利用可能であると予想されるため(例えば、ミリ波スペクトラム(mmWave spectrum))、統合アクセスおよびバックホールリンクの開発および配置に対する機会が生成される。これは、端末に対する接続またはアクセス(access)を提供するように定義された多数の制御およびデータチャネル/手順を構築することで、さらに統合された方式のセルフバックホールされた(self-backhauled)NRセルの密集されたネットワークのより容易な配置を許容する。このようなシステムを統合アクセスおよびバックホールリンク(Integrated Access And Backhaul Links:IAB)という。
【0184】
本開示では、下記を定義する。
【0185】
-AC(x):ノード(x)と端末(1つまたは複数(ら))との間のアクセスリンク(access link)。
【0186】
-BH(xy):ノード(x)とノード(y)との間のバックホールリンク(backhaul link)。
【0187】
このとき、ノードは、DgNB(donor gNB)または中継ノード(Relay Node:RN)を意味することができる。ここで、DgNBまたはドナーノードは、IABノードに対するバックホールをサポートする機能を提供するgNBである。
【0188】
また、本開示では、説明の便宜のために中継ノード1および中継ノード2が存在する場合、中継ノード1が中継ノード2とバックホールリンクで連結されて中継ノード2に送受信されるデータを中継(relaying)するとき、中継ノード1を中継ノード2の親ノード(parent node)と命名し、中継ノード2を中継ノード1の子ノード(child node)と命名する。
【0189】
以下の図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載された具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は、例示的に提示されたものであるため、本明細書の技術的特徴が以下の図面に使われた具体的な名称に制限されるものではない。
【0190】
図21は、統合アクセスおよびバックホールリンク(Integrated Access And Backhaul Links:IAB)を有するネットワークに関する一例を概略的に示す。
【0191】
図21によると、リレイノード(rTRP)は、時間、周波数、または空間(space)領域で(すなわち、ビームベースの動作)アクセスおよびバックホールリンクを多重化(multiplex)することができる。
【0192】
互いに異なるリンクの動作は、同じ周波数または互いに異なる周波数(各々「インバンド(in-band)」または「アウトバンド(out-band)」リレイとも呼ばれる)上で動作できる。帯域外リレイの効率的なサポートが一部のNR展開シナリオに対して重要であるが、デュプレックス(duplex)制限を受け入れて干渉を回避/緩和するための同じ周波数上で動作するアクセスリンクとの緊密なインターワーキングを内包する帯域内の動作の要求事項を理解することは非常に重要である。
【0193】
さらに、ミリ波スペクトラムでNRシステムを動作することは、短いブロッキングと比較して、手順の完成に必要なより大きい時間規模による現在のRRCベースのハンドオーバメカニズムで容易に緩和されない深刻な短いブロッキング(short-term blocking)を経験することを含む一部の固有な課題が存在する。ミリ波システムで短いブロッキングを克服することは、コアネットワークを含むことを必須として要求しないrTRP間の切替えに対する速いRANベースのメカニズムを要求することができる。セルフバックホールされたNRセルのより容易な配置に対する要求と共に、ミリ波スペクトラムにおけるNR動作に対する短いブロッキングの緩和に対する前述した要求は、アクセスおよびバックホールリンクの速い切替えを許容する統合されたフレームワーク(framework)の開発に対する要求を発生させる。rTRP間のOTA(Over-The-Air)調整も、干渉を緩和してエンドツーエンド(終端間)(end-to-end)の経路選択および最適化をサポートすることと見なされることができる。
【0194】
NRに対するIABにより下記の要求事項および側面が解決されなければならない。
【0195】
-室内(indoor)および室外(outdoor)シナリオで帯域内および帯域外の中継のための効率的で柔軟な動作
【0196】
-マルチホップおよび冗長(余分)な(redundant)連結
【0197】
-エンドツーエンドの経路選択および最適化
【0198】
-高いスペクトラム効率を有するバックホールリンクのサポート
【0199】
-レガシ(legacy)NR端末のサポート
【0200】
レガシNRは、ハーフデュプレックス(half-duplex)装置をサポートするように設計される。したがって、IABシナリオでハーフデュプレックスがサポートされる対象になる価値がある。さらに、フルデュプレックス(full duplex)を有するIAB装置も考慮することができる。
【0201】
図22は、SA(StandAlone)モードおよびNSA(Non-StandAlone)モードにおけるIABシステムの動作の一例を示す。具体的には、
図22の(a)は、SAモードでNGCを考慮した端末およびIABノードの動作の一例を示し、
図22の(b)は、SAモードでNGCを考慮したIABノードおよびNSAモードでEPCを考慮した端末の動作の一例を示し、
図22の(c)は、NSAモードでEPCを考慮した端末およびIABノードの動作の一例を示す。
【0202】
IABノードは、SAモードまたはNSAモードで動作できる。NSAモードで動作する場合、IABノードは、バックホーリング(backhauling)に対してNRリンクのみを使用する。IABノードに連結された端末は、IABノードと異なる動作モードを選択することができる。端末は、連結されたIABノードと異なるタイプ(類型)のコアネットワークにさらに連結できる。このような場合、(e)DECOR((enhanced)Dedicated CORe network)またはスライシング(slicing)がCN選択に対して使われることができる。NSAモードで動作するIABノードは、同じまたは異なるeNB(1つまたは複数)に連結されることができる。NSAモードで動作する端末は、それらが連結されたIABノードと同じまたは異なるeNBに連結されることができる。
図22は、SAモードでNGCを考慮した一例およびNSAモードでEPCを考慮した一例を示す。
【0203】
IABシナリオで、各々の中継ノード(Relay Node:RN)がスケジューリング能力を有することができない場合、ドナーgNB(Donor gNB:DgNB)は、DgNB、関連する中継ノードおよび端末の間の全体のリンクをスケジューリングしなければならない。すなわち、DgNBは、全ての関連する中継ノードからトラフィック情報を収集することによって全てのリンクに対するスケジューリング決定(scheduling decision)を行わなければならず、その後、各々の中継ノードにスケジューリング情報を知らせなければならない。
【0204】
それに対して、分散されたスケジューリングは、各中継ノードがスケジューリング能力を有するときに実行されることができる。そのとき、端末のアップリンクスケジューリング要求に対する即刻的な(immediate)スケジューリングが可能であり、周辺トラフィック状況を反映することによってバックホール/アクセスリンクがより柔軟に利用されることができる。
【0205】
図23は、アクセスおよびバックホールリンクの構成の一例を概略的に示す。
【0206】
図23は、DgNBおよびIAB中継ノード(Relay Node:RN)が存在するとき、バックホールリンクおよびアクセスリンクが構成される例を示す。RN(b)およびRN(e)は、バックホールリンクを連結していて、RN(c)は、RN(b)にバックホールリンクを連結していて、RN(d)は、RN(c)にバックホールリンクを連結している。
【0207】
図23によると、DgNBは、端末1(UE1)のスケジューリング要求を受信するだけでなく、端末2(UE2)および端末3(UE3)のスケジューリング要求を受信する。以後、DgNBは、二つのバックホールリンクおよび三つのアクセスリンクのスケジューリング決定を下ろして、スケジューリング結果を知らせる。したがって、このような集中された(centralized)スケジューリングは、スケジューリング遅延を含んでレイテンシ問題を発生させる。
【0208】
それに対して、分散(分配)された(distributed)スケジューリングは、各々の中継ノードがスケジューリング能力がある場合に実行されることができる。その場合、端末のアップリンクスケジューリング要求に対する即刻的なスケジューリングが実行されることができ、バックホール/アクセスリンクは、周辺トラフィック状況を反映してより柔軟に利用されることができる。
【0209】
図24は、IABノード間のリンクおよび関係を説明する図である。
【0210】
図24を参考にすると、IABノード1は、IABノード2とバックホールリンクAで連結されていて、バックホールリンクAに対して、IABノード1は、IABノード2の親ノードであり、IABノード2は、IABノード1の子ノードである。また、IABノード2は、IABノード3とバックホールリンクBで連結されていて、バックホールリンクBに対して、IABノード2は、IABノード3の親ノードであり、IABノード3は、IABノード2の子ノードである。
【0211】
ここで、IABノードの各々は、二つの機能を行うことができる。一つは、MT(Mobile Termination)であって、上位IABノードまたはドナーノードへの無線バックホール連結を維持することであり、他の一つは、DU(Distributed Unit)であって、端末とのアクセス連結を提供し、または下位IABノードのMTとの連結を提供することである。
【0212】
例えば、IABノード2の立場で、IABノード2のDUは、IABノード3のMTと機能的にバックホールリンクBを確立していて、同時に、IABノード2のMTは、IABノード1のDUと機能的にバックホールリンクAを確立している。ここで、IABノード2のDUの子リンク(child link)は、IABノード2とIABノード3との間のバックホールリンクBを意味することができる。また、ここで、IABノード2のMTの親リンク(parent link)は、IABノード2とIABノード1との間のバックホールリンクAを意味することができる。
【0213】
以下では、IABノードの初期アクセス(initial access)について説明する。
【0214】
IABノードは、初期に親ノードまたはドナーノードとの連結を設定するために、セルサーチ、システム情報取得、ランダムアクセスを含む端末の初期アクセス手順と同じ手順に従うことができる。SSB/CSI-RSベースのRRM測定は、IABノード発見および測定の開始点である。
【0215】
IABノード間のSSB設定衝突を回避する方法、CSI-RSベースのIABノード発見の実現可能性(feasibility)を含んでハーフデュプレックス(half-duplex)制限およびマルチホップ(multi-hop)トポロジ(topology)を適用するIABノード間の発見手順が考慮されなければならない。与えられたIABノードが使用するセルIDを考慮すると、下記の二つの場合が考慮されることができる。
【0216】
-場合1:ドナーノードとIABノードとが同じセルIDを共有
【0217】
-場合2:ドナーノードとIABノードとが別途の(separate)セルIDを維持
【0218】
さらに、端末からのRACH送信とIABノードからのRACH送信との多重化(multiplexing)のためのメカニズムが追加で考慮されなければならない。
【0219】
SA(StandAlone)展開(deployment)の場合、MTによる初期IABノード発見(ステージ1)は、親IABノードまたはIABドナーとの連結を初期に設定するために、アクセス端末が利用可能な同じSSBに基づくセルサーチ、システム情報取得、およびランダムアクセスを含む端末と同じ初期アクセス手順に従う。
【0220】
(接続/アクセス端末の観点の)NSA(Non-StandAlone)展開の場合、IABノードのMTは、NR搬送波で初期アクセスを実行するとき(アクセス端末の観点で)、SA展開における前述したステージ1初期アクセスに従う。初期アクセスに対してMTにより仮定されるSSB/RMSI周期は、NRのrel-15端末に対して仮定される20msより長い、候補値20ms、40ms、80ms、160msの中から一つの値が選択される。
【0221】
ここで、これは、候補親IABノード/ドナーがNR搬送波上で端末に対するNSA機能性(functionality)およびMTに対するSA機能性を全てサポートすべきであることを意味する。
【0222】
IABノードのMTがLTE搬送波上で初期アクセスを実行するとき、ステージ2解決策がNR搬送波上でMTによるIABノードの親選択(parent selection)として使われることができる。
【0223】
以下では、バックホールリンク測定について説明する。
【0224】
リンク管理(link management)および経路選択のための複数のバックホールリンクに対する測定が考慮されなければならない。与えられたIABノードの観点でハーフデュプレックス制限をサポートするために、IABは、セル検出(cell detection)および測定のためにアクセス端末により使われるリソースと直交するリソースを利用する(初期アクセス後)候補バックホールリンクの検出および測定をサポートする。これと関連して、下記の事項が追加で考慮されることができる。
【0225】
-複数のSSBのTDM(例えば、ホップ順序、セルIDなどに従うことができる)
【0226】
-IABノードにわたるSSBミューティング(muting)
【0227】
-ハーフフレーム内またはハーフフレームにわたるアクセス端末およびIABノードに対するSSBの多重化
【0228】
-rel-15 SSB送信とTDMされる追加的なIABノード発見信号(例えば、CSI-RS)
【0229】
-オフラスタ(off-raster)SSBの利用
【0230】
-アクセス端末により使われる周期と比較するとき、バックホールリンク検出および測定に対する互いに異なる送信周期
【0231】
IABノードに対する測定時点および参照信号(Reference Signal:RS)送信に対する調整メカニズムを含んで、互いに異なる解決策に対する調整メカニズム(coordination mechanism)が追加で考慮されなければならない。
【0232】
IABノードに対するRRM測定をサポートするためのSMTCおよびCSI-RS構成の改善(enhancement)が考慮されることができる。
【0233】
バックホールリンクRSRP/RSRQ RRM測定の目的のために、IABは、SSBベースおよびCSI-RSベースの解決策をサポートする。
【0234】
IABノードのDUが活性化された後、IABノード間(inter IAB node)およびドナー(donor)検出の目的のために(ステージ2)、IABノード間の発見手順は、IABノードおよびマルチホップトポロジ(multi-hop topology)に対してハーフデュプレックス制限を考慮する必要がある。次の解決策がサポートされる。SSBベースの解決策-アクセス端末に対して使われるSSBと直交(TDMおよび/またはFDM)するSSBの使用。
【0235】
以下では、バックホールリンク管理(management)について説明する。
【0236】
IABノードは、バックホールリンク失敗(failure)を検出/復旧するためのメカニズムをサポートする。下記のように、ビーム失敗リカバリ(復旧)(Beam Failure Recovery:BFR)および無線リンク失敗(Radio Link Failure:RLF)手順に対する改善(enhancements)が有利であり、NR IABに対してサポートされなければならない。
【0237】
-ビーム失敗リカバリ成功指示とRLFとの間の相互作用(interaction)に対するサポートの改善。
【0238】
-バックホールリンク停電(outage)を避けるためのより速いビームスイッチング/調整(coordination)/復旧のための現在のビーム管理手順の改善がIABノードに対して考慮されなければならない。
【0239】
さらに、例えば、親IABノードのバックホールリンクが失敗した場合など、親IABノードから子IABノードへの追加的なバックホールリンク条件通知メカニズム(backhaul link condition notification mechanism)の要求および該当IABノード動作に対する必要性が議論される。親バックホールリンク失敗による子IABノードにおけるRLFを避けるための解決策がサポートされなければならない。
【0240】
以下では、複数のバックホールリンクにおける経路変更または送信/受信のためのメカニズムについて説明する。
【0241】
複数のバックホールリンクにおける同時の効率的な経路変更または送信/受信のためのメカニズム(例えば、マルチ(多重)TRP(Tx/Rx point)動作および周波数内の二重接続(multi-TRP operation and intra-frequency dual connectivity))が考慮されなければならない。
【0242】
以下では、バックホールおよびアクセスリンクのスケジューリングについて説明する。
【0243】
ダウンリンクIABノード送信(すなわち、バックホールリンク上でIABノードから上記IABノードによりサービングされる子IABノードへの送信およびアクセスリンク上でIABノードから上記IABノードによりサービングされる端末への送信)は、IABノード自体によりスケジューリングされなければならない。アップリンクIAB送信(バックホールリンク上におけるIABノードから自体の親ノードまたはドナーノードへの送信)は、親ノードまたはドナーノードによりスケジューリングされなければならない。
【0244】
以下では、アクセスおよびバックホールリンクの多重化(multiplexing)について説明する。
【0245】
IABは、ハーフデュプレックス制限によってIABノードでアクセスとバックホールリンクとの間のTDM、FDM、およびSDMをサポートする。IABノードハーフデュプレックス制限を考慮するマルチ(多重)ホップ(multiple hop)にわたるアクセス/バックホールトラフィックの効率的なTDM/FDM(Frequency Division Multiplexing)/SDM(Spatial Division Multiplexing)多重化に対するメカニズムが考慮されなければならない。互いに異なる多重化オプションに対する下記の解決策が追加で考慮されることができる。
【0246】
-一つまたは複数のホップにわたるアクセスとバックホールリンクとの間の時間スロットまたは周波数リソースの直交分配(orthogonal partitioning)に対するメカニズム
【0247】
-アクセスおよびバックホールリンクに対する互いに異なるDL/UL(個の)スロット設定の活用
【0248】
-バックホールおよびアクセスリンクのパネル内(intra-panel)FDMおよびSDMを許容するためのDLおよびUL電力制御改善(power control enhancement)およびタイミング要求事項(timing requirements)
【0249】
-クロス(交差)リンク干渉を含む干渉管理(interference management)
【0250】
以下では、リソース調整(resource coordination)について説明する。
【0251】
IABノード/ドナーノードおよび複数のバックホールホップ(backhaul hop)にわたるスケジューリング調整、リソース割当、および経路選択に対するメカニズムが考慮されなければならない。(RRCシグナリングのタイムスケール(time scale)上の)準静的なIABノード間のリソース(周波数、スロット/スロットフォーマットの側面における時間など)調整がサポートされなければならない。下記のような側面が追加で考慮されることができる。
【0252】
-分散型(distributed)または集中型(中央)(centralized)調整メカニズム
【0253】
-必要な信号のリソース粒度(グラニュラリティ)(resource granularity)(例えば、TDD設定パターン)
【0254】
-IABノード間のL1(Layer-1)および/またはL3(Layer-3)測定の交換
【0255】
-バックホールリンク物理層設計に影響を与えるトポロジ関連情報(例えば、ホップ順序)の交換
【0256】
-準静的な調整より速いリソース(周波数、スロット/スロットフォーマットの側面における時間など)の調整
【0257】
以下では、IABノード同期およびタイミングアラインメント(timing alignment)について説明する。
【0258】
OTA(Over-The-Air)同期の実現可能性(feasibility)およびIAB性能に対するタイミングミスアラインメント(timing misalignment)の影響(例えば、サポート可能なホップ数)が考慮されなければならない。オーバーラップするカバレッジ内のIABノードで3us以下のタイミング要求事項を仮定すると、TAベースのOTA同期は、FR2に対してマルチホップIABネットワーク(最大5ホップ)をサポートすることができる。TAベースのOTA同期は、FR1における複数のホップをサポートするのに十分でない。
【0259】
IABノード/IABドナー間またはIABノード内で下記のレベル(水準)(level)の整列(アラインメント)が議論される。
【0260】
-スロットレベル(水準)整列
【0261】
-シンボルレベル整列
【0262】
-整列なし
【0263】
マルチホップIABネットワークでタイミングアラインメントのためのメカニズムが議論される。IABは、複数のバックホールホップを含むIABノード間のTAベースの同期をサポートする。IABノードが互いに異なる送信タイミングアラインメント事例をサポートするときに必要なTAを含んで既存タイミングアラインメントメカニズムの改善が議論される。
【0264】
IABノードおよびIABドナーにわたる下記のような送信タイミングアラインメント事例(case)が議論される。
【0265】
-事例(case)1:IABノードおよびIABドナーにわたるDL送信タイミングアラインメント。ダウンリンク送信およびアップリンク受信が親ノードでよく整列(アライン)され(aligned)ない場合、子ノードは、OTAベースのタイミングおよび同期に対する自体のダウンリンク送信タイミングを適切に設定するために上記整列に対する追加的な情報が必要である。
【0266】
-事例2:ダウンリンクおよびアップリンク送信タイミングが一つのIABノードに対して整列される。
【0267】
-事例3:ダウンリンクおよびアップリンク受信タイミングが一つのIABノードに対して整列される。
【0268】
-事例4:一つのIABノードに対して、事例3を利用した受信時に事例2を利用した送信の場合。
【0269】
-事例5:互いに異なる時間スロット内の一つのIABノードに対してバックホールリンクタイミングに対する事例4およびアクセスリンクタイミングに対する事例1。
【0270】
-事例6:事例1のダウンリンク送信タイミングおよび事例2のアップリンク送信タイミングの和:全てのIABノードのダウンリンク送信タイミングは、親IABノードまたはドナーのダウンリンクタイミングと整列される。IABノードのアップリンク送信タイミングは、上記IABノードのダウンリンク送信タイミングと整列されることができる。
【0271】
-事例7:事例1のダウンリンク送信タイミングおよび事例3のアップリンク受信タイミングの和:全てのIABノードのダウンリンク送信タイミングは、親IABノードまたはドナーのダウンリンクタイミングと整列される。IABノードのアップリンク受信タイミングは、上記IABノードのダウンリンク受信タイミングと整列されることができる。親ノードでダウンリンク送信とアップリンク受信とがよく整列されない場合、子ノードは、OTAベースのタイミングおよび同期に対する自体のダウンリンク送信タイミングを適切に設定するために上記整列に対する追加的な情報が必要である。
【0272】
親および子リンクのTDM/FDM/SDMマルチプレクスに対する互いに異なる事例の影響(impact)、不完全なタイミング調整の潜在的影響、必要なダウンリンク/アップリンクの切替えギャップのオーバーヘッド、クロスリンク干渉、iabノードが一つまたは複数の親ノードと連結された場合の実行可能性(feasibility)およびアクセス端末(特に、rel-15端末との互換性)の影響が議論される。
【0273】
事例1は、アクセスおよびバックホールリンク送信タイミングアラインメントの両方(全て)に対してサポートされる。
【0274】
事例2ないし5は、IABに対してサポートされない。
【0275】
IABノードに対する事例6の使用は、サポートされる場合、親またはネットワークの制御下にあるべきである。IABノード間のダウンリンク送信の整列を可能にするために、下記の解決策の例が確認された。
【0276】
-代案(選択肢、alternative)1:IABノードは、並列的な(常に時間多重化された)事例1および事例6のアップリンク送信を実行しなければならない。
【0277】
-代案2:子ノードでダウンリンク送信タイミングの潜在的な不整合(misalignment)を修正するために、親ノードでダウンリンク送信とアップリンク受信とのタイミングの時間差に対する親およびiabノード間のシグナリング:子IABノードは、自体のダウンリンク送信タイミングおよびバックホール受信タイミングの対応する差を比較する。親ノードのシグナリングされた差(signaled difference)が子ノードで測定されたものより大きい場合、送信タイミングが小さい場合、子ノードは、自体の送信タイミングを早める(advance)。
【0278】
ここで、代案1および代案2は、他の子ノードから事例6のアップリンク送信のために親ノードで別途の受信タイミングを維持しなければならない。
【0279】
事例7は、有効な(effective)ネガティブ(negative)TAおよび新しいTA値をサポートする子IABノード/rel-16端末と新しいTA値をサポートしない子IABノード/端末との間のTDMを導入することによって、rel-15端末に対して互換される。IABノード内でダウンリンクおよびアップリンクの受信間整列を可能にするために、下記のような解決策の例が確認された。
【0280】
-代案1:事例7のタイミングが適用されるIABノードの子ノードに適用されるためにネガティブ初期タイムアラインメント(Time Alignment:TA)を導入する。
【0281】
-代案2:IABノードでダウンリンク受信とアップリンク受信との間のスロットアラインメントでなくシンボルアラインメントが可能なポジティブ(positive)TAを適用する。
【0282】
-代案3:効率的なネガティブTAを達成するために事例7のタイミングが適用されるIABノードの子ノードに適用されるために、最も最近のTA値の相対的なオフセットのシグナリング。
【0283】
-OTA同期外にもGNSSおよびPTPなどの他の技術がIABノード間の同期取得に使われることができる。
【0284】
以下では、クロスリンク干渉測定および管理について説明する。
【0285】
アクセスおよびバックホールリンク(複数のホップにわたることを含む)に対するクロスリンク干渉(Cross-Link Interference:CLI)の影響が考慮されなければならない。さらに、干渉測定および管理解決策が考慮されなければならない。
【0286】
以下では、CLI緩和(mitigation)技術について説明する。
【0287】
改善された(advanced)受信器および送信器調整を含むCLI緩和技術が考慮されなければならず、複雑度および性能側面で優先順位が決定されなければならない。CLI緩和技術は、下記のIAB-ノード間の干渉シナリオが管理可能でなければならない。
【0288】
-場合1:ビクティム(victim)IABノードは、自体のMTを介してダウンリンクで受信し、干渉IABノードは、自体のMTを介してアップリンクで送信。
【0289】
-場合2:ビクティム(victim)IABノードは、自体のMTを介してダウンリンクで受信し、干渉IABノードは、自体のDUを介してダウンリンクで送信。
【0290】
-場合3:ビクティム(victim)IABノードは、自体のDUを介してアップリンクで受信し、干渉IABノードは、自体のMTを介してアップリンクで送信。
【0291】
-場合4:ビクティム(victim)IABノードは、自体のDUを介してアップリンクで受信し、干渉IABノードは、自体のDUを介してダウンリンクで送信。
【0292】
与えられたIABノードでアクセスとバックホールリンクとの間のFDM/SDM受信の場合、上記IABノードで経験する干渉が追加で考慮されなければならない。
【0293】
以下では、スペクトラム効率改善(spectral efficiency enhancement)について説明する。
【0294】
バックホールリンクに対する1024 QAM(Quadrature Amplitude Modulation)のサポートが考慮されなければならない。
【0295】
以下では、DAPS-HO(Dual Active Protocol Stack based HandOver)について説明する。
【0296】
端末の機能的観点で、DAPSは、一般的に下記のような特徴を有することができる。
【0297】
1)送信動作:
【0298】
-共通SN
【0299】
-ソースセル(source cell)とターゲットセル(target cell)とに対する分離された(個別の)ヘッダ圧縮(separate header compression)
【0300】
-ソースセルとターゲットセルとに対する分離された暗号化(separate ciphering)
【0301】
2)受信動作:
【0302】
-ソースセルとターゲットセルとに対する分離された解読(separated ciphering)
【0303】
-ソースセルとターゲットセルとに対する分離されたヘッダ解凍(圧縮解除)(separate header decompression)
【0304】
-共通PDCPリオーダリング(reordering)
【0305】
-順次伝達および重複検出(in-sequence delivery and duplication detection)
【0306】
-共通バッファ管理(common buffer management)
【0307】
一般的に、ネットワーク側と端末とは、送信および受信に対して共通したプロセスおよび機能(function)を有する。唯一の相違点は、このような機能が共存するか(co-located)どうかである。ネットワーク側で、DL PDCP SN割当およびUL PDCPリオーダリングを除外した全ての機能は、共存せずにソースeNBまたはターゲットeNBにより区分されて(個別に)実行される。したがって、ソースeNBおよびターゲットeNBに各々位置する二つのPDCPエンティティを仮定する。
【0308】
端末側で、SN割当およびPDCPリオーダリングを含む全ての機能は、共存(co-located)する。そのため、DAPSに対する全ての機能が端末側で単一PDCPエンティティでモデル化されることができる。単一ULデータ送信に対して、ソースeNBまたはターゲットeNBに対するヘッダ圧縮およびセキュリティ処理のみが使われる。
【0309】
以下では、DAPS-HOに対する端末のRF/ベースバンド(基底帯域)(baseband)要求事項について説明する。
【0310】
中断を最小にするために、端末は、SAPSかまたはDAPSかにかかわらずにターゲットセルへのランダムアクセス手順を実行するとき、ソースセルとデータ送信/受信を続けるべき必要がある。これは、端末が二つのセルに対して同時送信/受信をサポートするときのみ可能である。RAN4応答LSによると、ほとんどの場合、デュアル(dual)Rx/デュアルTxチェーンを有する端末に対して作動し、デュアルRx/単一Tx RFチェーンを有し、または単一Rx/単一Tx RFチェーンを有する端末に対してより多くの制限が適用されなければならない。さらに、ベースバンドおよびRFリソースの効率的な使用のために、端末の能力分割(UE capability split)に対する要求が存在する。端末ベースバンドおよびRFリソースチューニングは、SAPSに対してそれほど単純でないため、追加的な中断および端末の複雑度が発生する。
【0311】
デュアルRx/単一Tx RFチェーンを有する端末に対して、ソースeNBへのアップリンクデータ送信およびターゲットeNBへのアップリンクRACHを同時にサポートするために、一部の要求事項が満たされる場合、例えば、ソースセルの帯域幅がターゲットセルの帯域幅より大きい場合、上記二つのセルに対する送信電力差が特定の限界以内である場合、上記同時送信が依然としてサポートされることができる。そうでない場合、一種のアップリンクTDMパターンが要求され、これは、追加的な中断時間およびアップリンク切替えの複雑性を追加する。しかしながら、このような端末のオプションは、ハードウェアおよび電力効率の側面で多様な端末の具現タイプの柔軟性を提供する(特に、下層(low tier)装置、アップリンクCAおよび/またはアップリンクMIMOが不可能な端末)。標準の観点で、少なくともこのようなタイプの端末は、他のオプションとしてサポートされなければならない。
【0312】
単一Rx/単一Tx RFチェーンを有する端末に対して、一部の要求事項が満たされる場合、例えば、ソースセルの帯域幅がターゲットセルの帯域幅より大きい、二つのセルに対する送信/受信電力差が一定限度以内である場合、同時送信/受信が依然としてサポートされることができる。そうでない場合、ダウンリンクおよびアップリンクの両方に対してTDM設計が必要であり、これは、端末およびネットワーク側の両方に対して追加的な複雑度を加える。さらに、RFチェーン切替えは、ダウンリンクおよびアップリンクの両方に対して要求され、これは、HO中断時間および切替え複雑度を増加させる。
【0313】
一般的に、一つのタイプの能力に対してのみ解決策を制限する代わりに全てのタイプの端末能力に対する解決策が設計されなければならない。したがって、デュアルRx/デュアルTxをベースライン(baseline)にし、デュアルRx/シングルTxおよびシングルRx/シングルTxを代替オプションにして全てをサポートする解決策を考慮しなければならない。
【0314】
端末がDAPS-HOに対する能力を指示する場合、上記端末は、ソースMCG(Master Cell Group)およびターゲットMCGの提供を受けることができる。
【0315】
端末にFR1および/またはFR2内のNR無線接続を使用するMCG(Master Cell Group)およびSCG(Secondary Cell Group)が設定される場合、端末は、p-DAPS-FR1および/またはp-DAPS-FR2によりMCG上送信に対する最大電力PMCGの設定を受け、p-DAPS-FR1および/またはp-DAPS-FR2によりSCG上送信に対する最大電力PSCGの設定を受け、FR1に対してUplinkPowerSharingDAPS-HO-modeによりおよび/またはFR2に対してUplinkPowerSharingDAPS-HO-modeにより、CG間(インター(inter)CG)電力共有モードの設定を受ける。端末は、周波数範囲別にMCG上の送信電力およびSCG上の送信電力を決定する。
【0316】
端末がUplinkPowerSharingDAPS-HO=Semistatic-mode1を指示し、UplinkPowerSharingDAPS-HO-mode=Semi-static-mode1の提供を受ける場合、端末は、ターゲットMCGをMCGとして、ソースMCGをSCGとして考慮することで、UplinkPowerSharingDAPS-HO=Semi-static-mode1に対してターゲットMCGまたはソースMCGに対する送信電力を決定する。
【0317】
端末がUplinkPowerSharingDAPS-HO=Semistatic-mode2を指示し、UplinkPowerSharingDAPS-HO-mode=Semi-static-mode2の提供を受ける場合、端末は、ターゲットMCGをMCGとして考慮してソースMCGをSCGとして考慮してUplinkPowerSharingDAPS-HO=Semi-static-mode2に対してターゲットMCGまたはソースMCGに対する送信電力を決定する。
【0318】
端末がUplinkPowerSharingDAPS-HO=Dynamicを指示し、UplinkPowerSharingDAPS-HO-mode=Dynamicの提供を受ける場合、端末は、ターゲットMCGをMCGとして考慮してソースMCGをSCGとして考慮してUplinkPowerSharingDAPS-HO=Dynamicに対してターゲットMCGまたはソースMCGに対する送信電力を決定する。
【0319】
端末がUplinkPowerSharingDAPS-HOの提供を受けることができず、ターゲットセルとソースセル上の端末送信とがオーバーラップする場合、端末は、ターゲットセル上でのみ送信する。
【0320】
ターゲットセル上とソースセル上との端末送信は、ターゲットMCGおよびソースMCGに対する搬送波周波数が周波数内(イントラ周波数)(intra-frequency)であり帯域内(intra-band)である場合にターゲットセル上とソースセル上との端末送信が時間リソースオーバーラップする場合、ターゲットMCGおよびソースMCGに対する搬送波周波数が周波数内(intra-frequency)でない帯域内(intra-band)である場合にターゲットセル上とソースセル上との端末送信が時間リソースオーバーラップおよび周波数リソースオーバーラップする場合、オーバーラップする。
【0321】
周波数内のDAPS-HO動作に対して、端末は、ターゲットセル上の活性化(active)ダウンリンクBWPおよび活性化アップリンクBWPが、各々ソースセル上の活性化ダウンリンクBWPおよび活性化アップリンクBWP内にあると期待する。
【0322】
端末は、ターゲットMCGに対するNtarget
cells個のダウンリンクセルに対応するスロットあたりのPDCCH候補の最大個数をモニタリングする能力を指示するために、pdcch-BlindDetectionMCG1-UEを提供することができ、ソースMCGに対するNsource
cells個のダウンリンクセルに対応するスロットあたりのPDCCH候補の最大個数をモニタリングする能力を指示するために、pdcch-BlindDetectionMCG2-UEを提供することができる。端末がターゲットMCGおよびソースMCGの両方に対するサーチスペース集合の提供を受ける場合、端末は、ターゲットMCGおよびソースMCGの両方とものモニタリングのための割り当てられたPDCCH候補がないUSS集合をどのスロットでも有すると期待しない。
【0323】
以下では、本開示の提案に対してより詳細に説明する。
【0324】
以下の図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載された具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は、例示的に提示されたものであるため、本明細書の技術的特徴が以下の図面に使われた具体的な名称に制限されるものではない。また、本明細書で提案する方法/構成は、多様な方式で組み合わせられることができる。
【0325】
既存IABノードは、IABノードのDUとIABノードのMTとが互いに異なる時間リソースを介して動作するTDM動作を実行した。それに対して、効率的なリソース運用のために、IABノードのDUとIABノードのMTとの間のSDM/FDM、FD(Full Duplexing)などのリソースマルチプレクスを実行することが要求されることができる。
図24に示すように、IABノード2(IABノード2のMT)とIABノード2の親ノード(IABノード1のDU)とのリンクを親リンクといい、IABノード2(IABノード2のDU)とIABノード2の子ノード(IABノード3のMT)とのリンクを子リンクということができる。このとき、親リンクと子リンクとの間のTDM動作以外にも、SDM/FDMおよびFD動作が議論されている。
【0326】
図25ないし
図27を参考にして、IAB環境で考慮することができるIABノードの送受信タイミングアラインメント事例のうちの下記の三つを説明する。
図25は、タイミングアラインメント事例1を示す。
図26は、タイミングアラインメント事例6を示す。
図27は、タイミングアラインメント事例7を示す。
【0327】
-タイミングアラインメント事例1:IABノードおよびIABドナーにわたるDL送信タイミングアラインメント。IABノード間のDUのダウンリンク送信タイミングが整列されている方式である。
【0328】
タイミングアラインメント事例1を参考にすると、ダウンリンク送信およびアップリンク受信が親ノードでよく整列されない場合、子ノードは、OTAベースのタイミングおよび同期に対する自体のダウンリンク送信タイミングを適切に設定するために上記整列に対する追加的な情報が必要である。MT送信タイミングは、(MT受信タイミング-TA(Timing Advance))で表されることができ、DU送信タイミングは、(MT受信タイミング-TA/2-TΔ)で表されることができる。ここで、TΔ値は、親ノードから得ることができる。
【0329】
-タイミングアラインメント事例6:全てのIABノードに対するDL送信タイミングが、親IABノードまたはドナーのDLタイミングと整列される。IABノードのUL送信タイミングは、上記IABノードのDL送信タイミングと整列されることができる。
【0330】
タイミングアラインメント事例6を参考にすると、IABノードのMTに対するアップリンク送信タイミングとIABノードのDUに対するダウンリンク送信タイミングとが整列されている方式である。IABノードのMTのアップリンク送信タイミングが固定されるため、これを受信する親ノードのDUのアップリンク受信タイミングは、上記IABノードのMTのアップリンク送信タイミングに比べて、上記親ノードのDUと上記IABノードのMTとの間の伝播遅延(propagation delay)ほど遅れる。IABノードがタイミングアラインメント事例6を使用する場合、親ノードのアップリンク受信タイミングが既存に比べて変わるため、IABノードがタイミングアラインメント事例6を使用するためには、親ノードも該当情報を知っている必要がある。
【0331】
-タイミングアラインメント事例7:全てのIABノードのダウンリンク送信タイミングは、親IABノードまたはドナーのダウンリンクタイミングと整列される。IABノードのアップリンク受信タイミングは、上記IABノードのダウンリンク受信タイミングと整列されることができる。
【0332】
タイミングアラインメント事例7を参考にすると、親ノードでダウンリンク送信とアップリンク受信とがよく整列されない場合、子ノードに対してOTAベースのタイミングおよび同期に対する自体のダウンリンク送信タイミングを適切に設定するために上記整列に対する追加的な情報が必要である。IABノードのMTダウンリンク受信タイミングとIABノードのDUアップリンク受信タイミングとが整列されている方式である。MTの観点における送受信タイミングは、既存のIABノードまたはRel-16 IABノードと同じであり、IABノードのDUのアップリンク受信タイミングをIABノードのMTのダウンリンク受信タイミングに合わせることができる。IABノードは、自体のアップリンク受信タイミングに合わせて子ノードのMTがアップリンク信号を送信するように子ノードのMTのTAを調節することができる。したがって、このようなタイミングアラインメント方式は、タイミングアラインメント事例1と比較するとき、IABノードの標準(specification)動作上の差が現れない場合がある。したがって、本明細書で記述するタイミングアラインメント事例7は、タイミングアラインメント事例1に代替/解釈されることもできる。
【0333】
一方、本明細書において、タイミングアラインメント(timing alignment)は、スロット単位アラインメントまたはシンボル単位アラインメントを意味することができる。
【0334】
同じIABノード内に存在するまたは共存する(co-located)IABノードのDUとIABノードのMTとは、イントラノード干渉(intra-node interference)、スロット/シンボル境界ミスアラインメント(slot/symbol boundary misalignment)、電力共有(power sharing)などの理由で同時に動作できずにTDMされて動作できる。
【0335】
それに対して、IABノードのDUとIABノードのMTとの間にマルチプレクスが使われることができる。これは、例えば、IABノードのDUとIABノードのMTとが互いに異なるパネル(panel)を使用して、パネル間で干渉影響がほとんどない場合に適用可能である。このような場合、同じIABノード内に存在するまたは共存するIABノードのDUとIABノードのMTとは、同時に送信または受信が可能であり、IABノードのDUおよびIABノードのMTが、各々、送信と受信とを、または、受信と送信とを、同時に実行することは不可能である。
【0336】
あるいは、IABノードのDUとIABノードのMTとの間にFD(Full Duplexing)が使われることができる。これは、例えば、IABノードのDUが動作する周波数領域とIABノードのMTが動作する周波数領域とが遠く離れている場合のように、IABノードのDUとIABノードのMTとの間に干渉影響がほとんどない場合に適用可能である。このような場合、同じIABノード内に存在するまたは共存するIABノードのDUとIABノードのMTとは、同時に送受信が自由に可能である。IABノードのDUとIABノードのMTとは、同時に送信または受信が可能であり、IABノードのDUおよびIABノードのMTが、各々、送信と受信とを、または、受信と送信とを、を同時に実行することも可能である。
【0337】
図28は、IABノードに対して複数のコンポーネントキャリアが設定される一例を示す。
【0338】
IABノードのMTおよびIABノードのDUは、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)で構成されることができる。このとき、互いに異なるCCは、互いに同じもしくは異なる周波数領域で動作し、または互いに同じもしくはまたは異なるパネルを使用することができる。例えば、
図28のように、IABノード内のMTおよびDUに対して、各々3個のCCが存在できる。
図28において、IABノードのMTに対して存在する3個のCCを各々MT-CC1、MT-CC2、MT-CC3と命名できる。DUの場合、CCは、セル(cell)に代替されてDU-セル(cell)1、DU-セル(cell)2、DU-セル(cell)3と命名できる。
【0339】
このとき、IABノードのMTの特定のCCとIABノードのDUの特定のセルとの間には、TDM、SDM/FDM、FDのうちの一つのマルチプレクス方式が適用されることができる。例えば、特定のMT-CCとDU-cellとが互いに異なる帯域間(inter-band)周波数領域に位置する場合、該当MT-CCとDU-cellとの間にはFDが適用されることができる。それに対して、互いに同じ周波数領域に位置するMT-CCとDU-CCとの間にはTDM方式が適用されることができる。
図28において、MT-CC1、MT-CC2、DU-cell1、DU-cell2は、f1を中心周波数(center frequency)として有し、MT-CC3、DU-cell3は、f2を中心周波数として有し、f1とf2とは、互いに帯域間(inter-band)関係に位置できる。この場合、MT-CC1の立場またはMT-CC2の立場で、DU-cell1、DU-cell2とはTDMして動作するが、DU-cell3とはFDで動作できる。それに対して、MT-CC3の立場で、DU-cell1、DU-cell2とはFDで動作するが、DU-cell3とはTDMで動作できる。
【0340】
それに対して、同じCC内でもMTとDUとの間に異なるマルチプレクス方式が適用されることができる。例えば、MT-CCおよび/またはDU-cell内に複数のパート(part)が存在できる。このようなパート(part)は、例えば、中心周波数は同じであるが、物理的な位置(location)の差があるアンテナや互いに異なるパネルで送信されるリンクを意味することができる。あるいは、例えば、中心周波数は同じであるが、互いに異なる帯域幅パート(BandWidth Part:BWP)を介して送信されるリンクを意味することができる。このような場合、例えば、DU-cell1内に2個のパートが存在するとき、パート別に特定のMT-CCまたは特定のMT-CC内の特定のパートと動作するマルチプレクスタイプ(種類)(multiplexing type)が異なることがある。後述する内容は、IABノードのMTのCCとIABノードのDUのセルとの対(pair)別に適用されるマルチプレクスタイプが異なる場合に対して記述するが、IABノードのMTおよびIABノードのDUが複数のパートに区別され、IABノードのMTのCCおよびパートとIABノードのDUのセルおよびパートとの対(pair)別に適用されるマルチプレクスタイプが異なる場合にも拡張されて適用されることができる。
【0341】
一つのIABノードが二つまたは複数の親ノードに連結されることを考慮することができる。このとき、IABノードのMTは、二つの親ノードのDUに二重接続(Dual-Connectivity:DC)方式を使用して連結されることができる。IABノードは、IAB-ドナー(donor)CU(Centralized Unit)に対する重複経路(redundant route)を有することができる。SA-モードで動作するIABノードに対して、NR DCは、IAB-MTが二つの親ノードを有する同時(concurrent)BH(Backhaul)RLC(Radio Link Control)チャネルを有するように許容することによって、BHで経路冗長性(重複性)(route redundancy)を活性化するときに使われることができる。親ノードは、上記二つの親ノードを介して重複経路(redundant route)の確立(establishment)および解除を制御する同じIAB-ドナーCU-CP(Control Plane)に連結されなければならない。IAB-ドナーCUと共に親ノードは、IAB-MTのマスタノードおよびセカンダリノードの役割を得ることができる。NR DCフレームワーク(例えば、MCG/SCG関連手順)は、親ノードと二重無線リンクを設定するときに使われることができる。
【0342】
IAB MTが2個の親ノードのDUに連結される方式のうちの一つとして、下記のようなシナリオを考慮することができる。
【0343】
-シナリオ1:隣接する搬送波周波数を有する互いに異なるMT-CCを利用する複数の親DU連結
【0344】
【0345】
IABノードのMTは、互いに異なるMT-CCを使用して複数の親ノードのDU(本明細書では、これを簡単に親DUと命名することもできる)との連結を確立することができる。すなわち、一つのMT-CCは、一つの親DU-セルとの連結を確立し、該当親DU-セルは、互いに異なる親DUに存在できる。例えば、
図29のようにIABノードのMT内にMT-CC1およびMT-CC2が存在し、MT-CC1は、親DU1内にあるDU-セル(cell)1と連結され、MT-CC2は、親DU2内にあるDU-セル(cell)4と連結されることができる。このとき、IABノードのMTの観点で、一つのMT-CCと一つのDU-セルとのリンクを一つの親リンクと命名できる。この場合、MT-CC1とDU-セル(cell)1とのリンクと、MT-CC2とDU-セル(cell)4とのリンクと、は互いに異なる親リンクになる。
【0346】
このように、互いに異なるMT-CCを使用して互いに異なる親DU内のDU-セルとの連結を確立するために既存のDC方式を使用することができる。この場合、IABノードのMTが互いに異なるMT-CCを使用して二つの親DU-セルと連結されたとき、一つの親DU-セルはMCGに属し、他の一つの親DU-セルはSCGに属することができる。
【0347】
IABノードのMTの各MT-CCは、互いに独立したRFチェーンを有すると仮定することができる。したがって、各MT-CCは、互いに独立してそして同時に送信/受信動作を実行することができる。各MT-CCは、自体に連結された親DU-セルに基づいて送信/受信タイミングを設定して管理できる。
【0348】
シナリオ1では、前述した状況で互いに異なる親DUに連結されたMT-CCが互いに異なる搬送波周波数で動作することを考慮する。すなわち、
図29において、MT-CC1とDU-セル1とのリンクと、MT-CC2とDU-セル4とのリンクと、は互いに異なる搬送波周波数を有することができる。
図29において、MT-CC1とDU-セル1とのリンクは、f1の搬送波周波数を有し、それに対して、MT-CC2とDU-セル4とのリンクは、f3の搬送波周波数を有する。このとき、二つの親リンク間で動作する搬送波周波数領域が隣接している場合がある。このような場合、親リンク間で互いに異なるダウンリンク/アップリンク方向で動作すると、交差リンク干渉(cross link interference)が発生し得る。本シナリオでは、二つの親リンク間の搬送波周波数領域が隣接して性能に影響を与える程度の交差リンク干渉が発生する状況を考慮する。
【0349】
-シナリオ2:同じ搬送波周波数を有する互いに異なるMT-CCを使用する複数の親DU連結
【0350】
【0351】
IABノードのMTは、互いに異なるMT-CCを使用して複数の親DUとの連結を確立することができる。すなわち、一つのMT-CCは、一つの親DU-セルとの連結を確立し、該当親DU-セルは、互いに異なる親DUに存在できる。例えば、
図30のようにIABノードのMT内にMT-CC1およびMT-CC2が存在し、MT-CC1は、親DU1内にあるDU-セル(cell)1と連結され、MT-CC2は、親DU2内にあるDU-セル(cell)3と連結されることができる。このとき、IABノードのMTの観点で、一つのMT-CCと一つのDU-セルとのリンクを一つの親リンクと命名できる。この場合、MT-CC1とDU-セル1とのリンクと、MT-CC2とDU-セル3とのリンクと、は互いに異なる親リンクになる。
【0352】
このように、互いに異なるMT-CCを使用して互いに異なる親DU内のDU-セルとの連結を確立するために既存のDC方式を使用することができる。この場合、IABノードのMTが互いに異なるMT-CCを使用して二つの親DU-セルと連結されたとき、一つの親DU-セルはMCGに属し、他の一つの親DU-セルはSCGに属することができる。
【0353】
IABノードのMTの各MT-CCは、互いに独立したRFチェーンを有すると仮定することができる。したがって、各MT-CCは、互いに独立してそして同時に送信/受信動作を実行することができる。各MT-CCは、自体に連結された親DU-セルに基づいて送信/受信タイミングを設定して管理できる。
【0354】
シナリオ2では、前述した状況で互いに異なる親DUに連結されたMT-CCが同じ搬送波周波数で動作することを考慮する。すなわち、
図30において、MT-CC1とDU-セル(cell)1とのリンクと、MT-CC2とDU-セル(cell)3とのリンクと、は互いに同じ搬送波周波数を有する状況を考慮する。すなわち、このようなシナリオでは、IABノードのMT内の互いに異なるMT-CCが同じ搬送波周波数を有して動作できることを意味し、互いに同じ周波数領域に複数のMT-CCが存在できることを意味する。
図30において、MT-CC1とDU-セル1とのリンクは、f1の搬送波周波数を有し、MT-CC2とDU-セル3とのリンクも、f1の搬送波周波数を有する。このとき、親リンク間で互いに異なるダウンリンク/アップリンク方向で動作すると、交差リンク干渉が発生し得る。また、二つのMT-CCで実際にダウンリンク信号/チャネルが送信されるリソースが互いにオーバーラップする場合、互いに干渉として作用できる。アップリンクの場合にも二つのMT-CCが送信するアップリンク信号/チャネルがオーバーラップする場合、特定の親DUに送信するアップリンク信号/チャネルが他の親DUに干渉として作用できる。
【0355】
-シナリオ3:単一MT-CCを使用する複数の親DU連結
【0356】
【0357】
IABノードのMTは、一つのMT-CCを使用して複数の親DUとの連結を確立することができる。すなわち、一つのMT-CCは、複数の親DU-セルとの連結を確立し、該当親DU-セルは、互いに異なる親DUに存在できる。例えば、
図31のようにIABノードのMT内にMT-CC1が存在し、MT-CC1は、親DU1内にあるDU-セル1とおよび親DU2内にあるDU-セル4と連結されることができる。このとき、IABノードのMTの観点で、一つのMT-CCと一つのDU-セルとのリンクを一つの親リンクと命名できる。この場合、MT-CC1とDU-セル1とのリンクと、MT-CC1とDU-セル4とのリンクと、は互いに異なる親リンクになる。
図31において、MT-CC1とDU-セル1とのリンクは、f1の搬送波周波数を有し、MT-CC1とDU-セル3とのリンクも、f1の搬送波周波数を有する。
【0358】
-シナリオ3-1:複数のRFモジュールを有する複数の親DU連結
【0359】
IABノードのMT内の一つのMT-CCは、複数のRFチェーンを有することができる。すなわち、一つのMT-CCが二つのRFモジュールを使用して同じ搬送波周波数で互いに異なる親DUをサポートすることができる。この場合、MT-CCは、一つであるが、互いに独立したRFモジュールをサポートして同時に複数の親DUとの連結を確立することができる。したがって、MT-CCは、互いに独立してそして同時に複数の親DUに対する送信/受信動作を実行することができる。MT-CCの各RFモジュールは、自体に連結された親DU-セルに基づいて送信/受信タイミングを設定して管理できる。このとき、親リンク間で互いに異なるダウンリンク/アップリンク方向で動作すると、交差リンク干渉が発生し得る。また、二つの親リンクで実際にダウンリンク信号/チャネルが送信されるリソースが互いにオーバーラップする場合、互いに干渉として作用できる。アップリンクの場合にも二つの親リンクで送信するアップリンク信号/チャネルがオーバーラップする場合、特定の親DUに送信するアップリンク信号/チャネルが他の親DUに干渉として作用できる。
【0360】
-シナリオ3-2:単一RFモジュールを有する複数の親DU連結
【0361】
IABノードのMT内の一つのMT-CCは、一つのRFチェーンを有することができる。したがって、MT-CCは、互いに異なる送信/受信タイミングで動作する二つの親リンクで同時に送受信を実行することができない。また、互いに異なるアナログビーム方向に動作する二つの親リンクで同時に送受信を実行することができない。したがって、MT-CCは、互いに異なる時間リソースを使用して互いに異なる親リンクへの動作を実行しなければならない。このとき、MT-CCは、自体と連結された各親DUに対して独立して送信/受信タイミングを設定および管理しなければならない。
【0362】
-シナリオ4:DAPS-HO(Dual Active Protocol Stack based HandOver)
【0363】
端末のモビリティ強化(mobility enhancement)のためにDAPS HOが導入された。このようなDAPS HOは、IABノードのMTにも適用されることができる。DAPS HOを適用する場合、現在端末と連結中であるMCGをソース(source)MCGとし、ハンドオーバを行おうとするMCGをターゲット(target)MCGとするとき、端末は、同じ搬送波周波数を利用してソースMCGとターゲットMCGとに同時に連結されることができる。IABノードのMTが同じ搬送波周波数を利用して複数の親DUとの連結を確立する場合、DAPS HO方式を使用することである。この場合、一つの親DUをソースMCG、他の一つの親DUをターゲットMCGとし、二つの親DUに連結を確立することである。
【0364】
本明細書で提案する内容は、二つの親DUを各々MCGおよびSCGに設定して動作することに基づくが、MCGおよびSCGを各々ソースMCGおよびターゲットMCG(または、ターゲットMCGおよびソースMCG)として(に置いて)DAPS HOで動作することを含むことができる。この場合、本明細書で言及するMCGおよびSCGを各々ソースMCGおよびターゲットMCG(または、ターゲットMCGおよびソースMCG)に代替して解釈できる。
【0365】
本明細書で提案する内容は、帯域内(in-band)環境を仮定して内容を記述するが、帯域外(out-band)環境でも適用されることができる。また、本明細書で提案する内容は、ドナーgNB(Donor gNB:DgNB)、リレイノード(Relay Node:RN)、端末がハーフデュプレックス(half-duplex)動作を行う環境を考慮して記述されるが、DgNB、RN、および/または端末がフルデュプレックス(full-duplex)動作を行う環境でも適用されることができる。
【0366】
本明細書では、同じIABノードのMTが互いに異なる親ノードに連結された状況を考慮する。前述したシナリオ1、2、3、および4のような状況を考慮するとき、IABノードのMT内の一つのMT-CCが互いに異なる2個の親ノード内の特定のDU-セルに連結され、またはIABノードのMT内の互いに異なるMT-CCが各々互いに異なる2個の親ノード内の特定のDU-セルに連結されることができる。このとき、一つの親ノードは、一つの搬送波グループ(Carrier Group:CG)を意味することができる。
【0367】
図32および
図33は、一つのIABノードに対して複数の親ノードが連結された一例を示す。
【0368】
このようなシナリオを総合して、本明細書では、
図32および
図33のような状況を考慮する。IABノードは、親ノード1内に存在する親DU-セル1と、親ノード2内に存在する親DU-セル2と、同時に連結されている。このとき、IABノードと親DU-セル1とのリンクは、親リンク1といい、IABノードと親DU-セル2とのリンクは、親リンク2という。親リンク1および親リンク2は、周波数内(intra-frequency)関係を有する周波数リソースを介して動作できる。すなわち、親DU-セル1および親DU-セル2は、周波数内(intra-frequency)関係を有する周波数リソースを介して動作できる。このとき、IABノードの観点で、親リンク1と親リンク2とは、
図32のように互いに異なるMT-CCを介して連結されることができる。すなわち、親DU-セル1とのリンクは、MT-CC1を介して連結され、親DU-セル2とのリンクは、MT-CC2を介して連結されることができる。あるいは、親リンク1と親リンク2とは、
図33のように互いに同じMT-CCを介して連結されることができる。すなわち、親DU-セル1と親DU-セル2とは、両方ともMT-CC1を介して連結されることができる。
【0369】
このとき、状況によって、IABノードは、親リンク1を介した受信と親リンク2を介した受信とを同時にまたは非同時に(non-simultaneous)実行することができる。IABノードは、親リンク1を介した送信と親リンク2を介した送信とも、状況によって同時にまたは非同時に実行することができる。同時送信/受信が実行されない理由/状況は、例えば、下記の通りである。
【0370】
(状況1)IABノードのMTが二つの親DUとの送受信のために使用するTx/Rxチェーンの個数によって、同時送信/受信が可能か否かが変わることができる。
【0371】
IABノードのMTが二つの親DUとの送受信のために使用する送信/受信チェーンの個数によって、同時送信/受信が可能か否かが変わることができる。例えば、二つのTxチェーンを有する場合は、二つの親DUに対して同時送信が可能であるが、一つのTxチェーンのみを有する場合は、特定の時間リソースでは一つの親DUに対してのみTxが可能である。
【0372】
IABノードのMTが二つの親DUとの送受信のために使用するTx/Rxチェーンの個数は、IABノードのMTが有しているTx/Rxチェーンの個数によって変わることができる。
【0373】
あるいは、CA(Carrier Aggregation)/DC(Dual-Connectivity)を実行する場合、IABノードのMTに設定されたまたは活性化されたCCの個数によって、特定のCCでまたは特定の周波数リソースで使用できるTx/Rxチェーンの個数が変わることができる。
【0374】
(状況2)IABノードのMTが実行する送受信方法によって同時送信/受信が可能か否かが変わることができる。
【0375】
IABノードのMTが同じ個数のTx/Rxチェーンを使用して二つの親DUと送受信を実行しても、IABノードのMTが適用する送受信方式などによって同時送信/受信が可能か否かが変わることができる。
【0376】
例えば、単一Txチェーンを使用して二つの親DUに送信を実行しても、下記のような要素により同時送信が可能か否かが変わることができる。
【0377】
-アナログビーム方向が異なる場合(または、QCL(Quasi Co-Location)情報が異なる場合)、同時送信が不可能である。
【0378】
-二つの親リンクへの送信タイミングの差が一定値以上である場合、同時送信が不可能である。
【0379】
-二つの親リンクへの送信電力の差が一定値以上である場合、同時送信が不可能である。
【0380】
あるいは、例えば、二つの親DUが存在するとき、二つのTx/Rxチェーンを一つの親DUに対する2層(layer)送信に使用することと、二つの親DUに対する1(階)層(layer)同時送信に使用することと、を動的に(dynamic)切り替える動作を考慮することができる。このような場合、動作方式によって同時送信が可能か否かが変わることができる。
【0381】
まず、以下では、前述したようにIABノードのMTが二つの親ノードに連結されている場合、すなわち、互いに異なるCG内に属する二つの親DU-セルに連結されている場合、二つの親リンクへの同時送信および/または同時受信が不可能な状況を考慮する。このような場合、以下では、二つの親リンクへのIABノードのMTの送信/受信動作について提案する。
【0382】
後述する内容は、親ノード、親DU-セルおよび/または親リンクが2個存在する状況を仮定して記述するが、2個より多い場合にも拡張/適用されることができる。
【0383】
まず、二つの親リンク間の送受信リソースの衝突を防止するための親DUセルの動作方法について説明する。
【0384】
IABノードのMTが二つの親DU-セルから、同時にダウンリンク受信を実行する、または同時にアップリンク送信を実行することができない場合、二つの親DU-セルの各々は、IABノードのMTに同じリソースでダウンリンク受信を実行し、またはアップリンク送信を実行しないように動作する必要がある。すなわち、同じ時間リソースで一つの親DU-セルのみがIABノードのMTと送受信を実行しなければならない。このために、下記のような動作/方法を提案する。下記方法のうちの一つのみが適用され、または複数の方法が共に適用されることもできる。下記のような方法を介して、特定の親DU-セルが特定のリソースでIABノードのMTとの送受信を実行しない場合、該当リソースでIABノードのMTが自体と送受信を実行するようにスケジューリングを実行しない。
【0385】
(方法1-1)親DU-セルに対するリソースの利用可能性情報に基づいて動作する親DU-セルを決定。
【0386】
ここで、上記利用可能性情報は、特定のリソース(例えば、上記親DU-セルに対するDUリソース)がハード(hard)リソースであるか、ソフト(soft)リソースであるか、または利用不可能(Not Available:NA)リソースであるかを知らせることができる。ここで、ハード(Hard:H)リソースは、DU子リンクに対して常に利用可能な時間リソース、ソフト(Soft:S)リソースは、DU子リンクに対する時間リソースの利用可能性が明示的または暗黙的に親ノードにより制御される時間リソースを各々意味できる。
【0387】
図34は、第1の親DU-セルおよび第2の親DU-セルがIABノードと連結された場合、第1の親DU-セルの動作の一例に関する流れ図である。
【0388】
図34を参考にすると、第1の親DU-セルは、第2の親DU-セルのDU設定情報を受信する(S3410)。ここで、DU設定情報は、親DU-セルに対して設定されたリソースの利用可能性に関する情報を含むことができる。
【0389】
以後、上記第1の親DU-セルは、自体のDU設定情報および上記第2の親DU-セルのDU設定情報に基づいて特定のリソースでIABノードとの送受信が可能か否かを判断する(S3420)。
【0390】
以後、上記第1の親DU-セルが上記特定のリソースで上記IABノードとの送受信が可能であると判断した場合、上記第1の親DU-セルは、上記特定のリソースで上記IABノードとの送受信を実行する(S3430)。
【0391】
すなわち、同じIABノードのMTと連結された親DU-セルを各々第1の親DU-セル(または、親DU-セル1)および第2の親DU-セル(または、親DU-セル2)とするとき、親DU-セル1は、自体のDU設定情報に含まれているリソースの利用可能性情報および親DU-セル2のDU設定情報に含まれているリソースの利用可能性情報を考慮して特定のリソースでIABノードのMTとの送受信が可能か否かを判断することができる。
【0392】
このために、親DU-セル1は、親DU-セル2のDU設定情報またはDU設定情報に含まれているリソースの利用可能性情報の設定を受けることができる。
【0393】
一方、特定の時間リソースに対する親DU-セル1のリソースの利用可能性情報ならびに親DU-セル2のDU設定情報もしくはリソースの利用可能性情報によって、親DU-セル1は、下記のように動作できる。
【0394】
a)親DU-セル1のリソースの利用可能性情報が利用不可能(NA)である場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。
【0395】
b)親DU-セル1のリソースの利用可能性情報がハードまたはソフトであり、親DU-セル2のリソースの利用可能性情報がNAである場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。
【0396】
c)親DU-セル1のリソースの利用可能性情報がハードであり、親DU-セル2のリソースの利用可能性情報がソフトである場合、(代案1)確実に該当リソースを使用することができるように設定を受ける親DU-セル1の動作が優先することができる。したがって、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。あるいは、(代案2)二つの親DU-セルのうち、優先順位を有するように設定された親DU-セルがIABノードのMTとの送受信を実行する。優先順位を有する親DU-セルは、後述する方法1-2のように決定されることができる。該当の優先順位決定方式により親DU-セル1が優先順位を有する場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。そうでない場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。あるいは、(代案3)TDMリソース設定を介して該当リソースで動作できるように設定された親DU-セルが、IABノードのMTとの送受信を実行する。TDMリソース設定は、後述する方法1-3のように設定されることができる。該当TDMリソース設定により該当リソースで親DU-セル1が動作するように設定される場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。そうでない場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。あるいは、(代案4)二つの親DU-セルの両方(全て)が、IABノードのMTとの送受信を実行する。したがって、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。この場合、追加的に、後述する二つの親リンク間の送受信リソースの衝突発生時、IABノードのMTの動作方法で提案した方法によりIABノードのMTが一つの親リンクに対してのみ送受信を実行する。
【0397】
d)親DU-セル1のリソースの利用可能性情報がソフトであり、親DU-セル2のリソースの利用可能性情報がハードである場合、(代案1)確実に該当リソースを使用することができるように設定を受ける親DU-セル2の動作が優先することができる。したがって、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。あるいは、(代案2)二つの親DU-セルのうち、優先順位を有するように設定された親DU-セルがIABノードのMTとの送受信を実行する。優先順位を有する親DU-セルは、後述する方法1-2のように決定されることができる。該当の優先順位決定方式により親DU-セル1が優先順位を有する場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。そうでない場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。あるいは、(代案3)TDMリソース設定を介して該当リソースで動作できるように設定された親DU-セルが、IABノードのMTとの送受信を実行する。TDMリソース設定は、後述する方法1-3のように設定されることができる。該当TDMリソース設定により該当リソースで親DU-セル1が動作するように設定される場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。そうでない場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。あるいは、(代案4)二つの親DU-セルの両方が、IABノードのMTとの送受信を実行する。したがって、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。この場合、追加的に後述する二つの親リンク間の送受信リソースの衝突発生時、IABノードのMTの動作方法で提案した方法によりIABノードのMTが一つの親リンクに対してのみ送受信を実行する。
【0398】
e)親DU-セル1のリソースの利用可能性情報がハードであり、親DU-セル2のリソースの利用可能性情報がハードである場合、(代案1)二つの親DU-セルのうちの優先順位を有するように設定された親DU-セルがIABノードのMTとの送受信を実行する。優先順位を有する親DU-セルは、後述する方法1-2のように決定されることができる。該当の優先順位決定方式により親DU-セル1が優先順位を有する場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。そうでない場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。あるいは、(代案2)TDMリソース設定を介して該当リソースで動作できるように設定された親DU-セルがIABノードのMTとの送受信を実行する。TDMリソース設定は、後述する方法1-3のように設定されることができる。該当TDMリソース設定により該当リソースで親DU-セル1が動作するように設定される場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。そうでない場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。あるいは、(代案3)二つの親DU-セルの両方がIABノードのMTとの送受信を実行する。したがって、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。この場合、追加的に、後述する二つの親リンク間の送受信リソースの衝突発生時、IABノードのMTの動作方法で提案した方法によりIABノードのMTが一つの親リンクに対してのみ送受信を実行する。
【0399】
f)親DU-セル1のリソースの利用可能性情報がソフトであり、親DU-セル2の設定情報がソフトである場合、(代案1)二つの親DU-セルのうち、優先順位を有するように設定された親DU-セルがIABノードのMTとの送受信を実行する。優先順位を有する親DU-セルは、後述する方法1-2のように決定されることができる。該当の優先順位決定方式により親DU-セル1が優先順位を有する場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。そうでない場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。あるいは、(代案2)TDMリソース設定を介して該当リソースで動作できるように設定された親DU-セルがIABノードのMTとの送受信を実行する。TDMリソース設定は、後述する方法1-3のように設定されることができる。該当TDMリソース設定により該当リソースで親DU-セル1が動作するように設定される場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。そうでない場合、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行しない。あるいは、(代案3)二つの親DU-セルの両方がIABノードのMTとの送受信を実行する。したがって、親DU-セル1は、IABノードのMTとの送受信を実行する。この場合、追加的に、後述する二つの親リンク間の送受信リソースの衝突発生時、IABノードのMTの動作方法で提案した方法によりIABノードのMTが一つの親リンクに対してのみ送受信を実行する。
【0400】
前述した内容は、親DU-セル1の観点で作成されたが、親DU-セル2も同様に自体のリソースの利用可能性情報および親DU-セル1のリソースの利用可能性情報を考慮して特定のリソースでIABノードのMTとの送受信が可能か否かを判断することができる。
【0401】
(方法1-2)親DU-セルに対する優先順位設定に基づいて動作する親DU-セルを決定。
【0402】
同じIABノードのMTと連結された二つの親DU-セルを各々親DU-セル1および親DU-セル2とするとき、各親DU-セルは、優先順位を決定する方法により、特定のリソースでIABノードのMTとの送受信が可能か否かを判断することができる。この場合、優先順位を有する(または、相対的に優先順位が高い)親DU-セルは、IABノードのMTと送受信を実行し、優先順位を有しない(または、相対的に優先順位が低い)親DU-セルは、IABノードのMTと送受信を実行しない。このとき、具体的に優先順位を決定/判断する方法は、下記の通りである。
【0403】
(代案1)IABノードのMTの観点で二つの親DU-セルがDC関係にある場合、(代案1-a)MCGに属する親DU-セルが優先順位(または、相対的に高い優先順位)を有することができる。あるいは、(代案1-b)SCGに属する親DU-セルが優先順位(または、相対的に高い優先順位)を有することができる。
【0404】
(代案2)IABノードのMTの観点で二つの親DU-セルがDAPS-HO関係にある場合、(代案2-a)ソース(source)MCGに属する親DU-セルが優先順位(または、相対的に高い優先順位)を有することができる。あるいは、(代案2-b)ターゲット(target)MCGに属する親DU-セルが優先順位(または、相対的に高い優先順位)を有することができる。
【0405】
(代案3)優先順位を有する親DU-セルの情報は、設定可能な(configurable)情報である。例えば、各親DU-セルは、ドナーノード/CUからどの親DU-セルが優先順位を有するかに関する情報の設定を受けることができる。
【0406】
(方法1-3)TDMリソース設定を介した親DU-セル決定。
【0407】
同じIABノードのMTと連結された親DU-セルを各々親DU-セル1および親DU-セル2とするとき、時間リソースによって優先順位(または、相対的に高い優先順位)を有する親DU-セルの情報が変わることができる。この場合、優先順位(または、相対的に高い優先順位)を有する親DU-セルは、IABノードのMTと送受信を実行し、優先順位を有しない(または、相対的に低い優先順位を有する)親DU-セルは、IABノードのMTと送受信を実行しない。
【0408】
時間リソースによって優先順位を有する親DU-セルに関する情報は、ドナーノード/CUにより設定されることができる。あるいは、決められた規則(例えば、スロットインデックスによって偶数番目のスロットと奇数番目のスロットとで優先順位を有する親DU-セルが変わるように決定)によって優先順位を有する親DU-セルが変わることができる。
【0409】
前述した内容で、特定の親DU-セルが動作しないということまたはIABノードのMTと送受信を実行しないということは、該当親DU-セルのリソースの利用可能性は、設定された通りに維持され、親DU-セルがIABノードのMTと送受信を実行しないことを意味することができる。あるいは、特定の親DU-セルが動作しないということまたはIABノードのMTと送受信を実行しないということは、該当リソースでNAに設定されたように動作することまたは利用可能なリソースとして設定されないソフトリソースのように動作することと解釈されることができる。
【0410】
特徴的には、前述した方法を使用して特定の親DU-セルが自体の動作が可能か否かを判断すると、該当動作が可能か否かは、自体の全ての子リンク(すなわち、該当親DU-セルと連結された全ての子ノードのMTおよび/または端末)との送受信に同じく適用されることができる。すなわち、動作が可能か否かの判断によって、親DU-セルの全ての子リンクに対して送受信を実行し、または実行しない。
【0411】
あるいは、特定の親DU-セルが自体の動作が可能か否かを判断すると、該当動作が可能か否かは、特定の子リンク(すなわち、該当の親DU-セルと連結された特定の子ノードのMTおよび/または端末)との送受信にのみ適用されることができる。この場合、特定の親DU-セルが自体の動作が可能か否かを判断するために参考にする情報(例えば、他の親DU-セルのDU設定またはリソースの利用可能性情報、TDM情報、親DU-セルに対する優先順位関連情報など)は、子リンク固有に(すなわち、子ノードのMT固有および/または端末固有に)設定されることができる。
【0412】
次に、二つの親リンク間のリソースの衝突発生時、IABノードのMTの動作方法について説明する。
【0413】
図35は、複数の親DU-セルがIABノードと連結された場合、IABノードの動作の一例に関する流れ図である。ここで、上記IABノードは、IABノードのMTを意味することができる。
【0414】
図35を参考にすると、IABノードは、複数の親DU-セルから同時にダウンリンク受信を実行するように設定され、または複数の親DU-セルに同時にアップリンク送信を実行するように設定されたかどうかを判断する(S3510)。
【0415】
以後、上記IABノードは、上記複数の親DUセルの中から一つを選択する(S3520)。
【0416】
以後、上記IABノードは、選択された親DU-セルと、ダウンリンク受信またはアップリンク送信を実行する(S3530)。
【0417】
IABノードのMTが二つの親DU-セルから、同時にダウンリンク受信を実行しない、または同時にアップリンク送信を実行しない場合、二つの親DU-セルの各々は、前述した方法を使用して、同じ時間リソースでIABノードのMTにダウンリンク受信またはアップリンク送信を実行しないようにしなければならない。
【0418】
しかしながら、不回避にIABノードのMTが二つの親DU-セルから、同時にダウンリンク受信を実行し、または同時にアップリンク送信を実行するように設定/スケジューリングされることができる。
【0419】
このような場合、IABノードのMTは、一つの親DU-セルに対してのみダウンリンク受信またはアップリンク送信を実行し、他の親DU-セルに対するダウンリンク受信またはアップリンク送信は実行しない。このとき、以下では、ダウンリンク受信またはアップリンク送信を実行する親DU-セルを決定するための方法を提案する。一例として、
図35において、複数の親DU-セルの中から一つを選択するステップ(S3520)におけるIABノードは、以下の方法のうちの少なくとも一つを適用することができる。
【0420】
(方法2-1)親リンク別の利用可能なリソースの設定を受ける。
【0421】
IABノードのMTが特定の時間リソースで、二つの親DU-セルへのアップリンク送信または二つの親DU-セルからのダウンリンク受信の設定/スケジューリングを受けた場合、IABノードのMTは、親リンク別に動作可能なリソース情報の設定を受けることによって、IABノードのMTが送受信を実行する親DU-セルを判断することができる。このために、IABノードのMTは、親リンク別に該当親リンクへの動作のために使用できる時間リソースに関する情報の設定を受けることができる。特徴的には、このような設定は、ドナーノード/CUからRRCシグナリングを介して設定されることができる。IABノードが特定の親DU-セルに対する送受信の設定/スケジューリングを受けた場合、該当送受信が実行されるリソースが該当親リンクで使用することができるリソースに設定された場合に該当送受信を実行することができる。IABノードが特定の時間リソースで二つの親DU-セルに対する送受信の設定/スケジューリングを受けて、該当時間リソースが二つの親リンクの両方に対して使用できるリソースに設定された場合、下記のように動作できる。
【0422】
(代案a)後述する方法2-4に基づいて動作できる。
【0423】
(代案b)後述する方法2-2に基づいて動作できる。
【0424】
(方法2-2)優先順位を有する(または、相対的に高い優先順位の)送受信を決定
【0425】
IABノードのMTが特定の時間リソースで、二つの親DU-セルへのアップリンク送信または二つの親DU-セルからのダウンリンク受信の設定/スケジューリングを受けた場合、優先順位または相対的に高い優先順位を有する送受信を優先的に実行することができる。この場合、IABノードのMTが二つの親DU-セルへのアップリンク送信または二つの親DU-セルからのダウンリンク受信の設定/スケジューリングを受けた場合、IABノードのMTは、優先順位を有する(または、相対的に高い優先順位の)送受信のみを実行し、優先順位を有しない(または、相対的に低い優先順位の)送受信を実行しない。このとき、優先順位を有する(または、相対的に高い優先順位の)送受信は、下記のように決定されることができる。
【0426】
(代案a)該当ダウンリンク/アップリンク送信に対するスケジューリングDCIの送信時期によって決定。
【0427】
(代案a-1)該当ダウンリンク/アップリンク送信に対するスケジューリングDCIが先に送信された送受信が(相対的に高い)優先順位を有する。
【0428】
(代案a-2)該当ダウンリンク/アップリンク送信に対するスケジューリングDCIが後で送信された送受信が(相対的に高い)優先順位を有する。
【0429】
(代案b)該当ダウンリンク/アップリンク送信の時間リソースによって決定。
【0430】
(代案b-1)該当ダウンリンク/アップリンク送信を実行する時間リソースが先に開始される送受信が(相対的に高い)優先順位を有する。
【0431】
(代案b-2)該当ダウンリンク/アップリンク送信を実行する時間リソースが後で開始される送受信が(相対的に高い)優先順位を有する。
【0432】
(代案c)IABノードのMTの観点で二つの親DU-セルがDC関係にある場合、(代案c-1)MCGに属する親DU-セルに対する送受信が(相対的に高い)優先順位を有する。あるいは、(代案c-2)SCGに属する親DU-セルに対する送受信が(相対的に高い)優先順位を有する。
【0433】
(代案d)IABノードのMTの観点で、二つの親DU-セルがDAPS-HO関係にある場合、(代案d-1)ソースMCGに属する親DU-セルに対する送受信が(相対的に高い)優先順位を有する。あるいは、(代案d-2)ターゲットMCGに属する親DU-セルに対する送受信が(相対的に高い)優先順位を有する。
【0434】
(代案e)(相対的に高い)優先順位を有する親DU-セルに関する情報が設定されることができる。例えば、IABノードのMTは、ドナー/CUからどの親DU-セルが(相対的に高い)優先順位を有するかに関する情報の設定を受けることができる。この場合、(相対的に高い)優先順位を有する親DU-セルに対する送受信が(相対的に高い)優先順位を有する送受信になることができる。
【0435】
(方法2-3)TDMリソース設定を介して動作する親DU-セルを決定。
【0436】
IABノードのMTが特定の時間リソースで、二つの親DU-セルへのアップリンク送信または二つの親DU-セルからのダウンリンク受信の設定/スケジューリングを受けた場合、アップリンク送信またはダウンリンク受信を実行する親DU-セルが時間リソースによって異なるように決定されることができる。すなわち、時間リソースによってIABノードのMTの送受信に(相対的に高い)優先順位を有する親DU-セルの情報が変わることができる。この場合、IABノードのMTが二つの親DU-セルへのアップリンク送信または二つの親DU-セルからのダウンリンク受信の設定/スケジューリングを受けた場合、IABノードのMTは、(相対的に高い)優先順位を有する親DU-セルへは設定された/スケジューリングされた送受信を実行し、(相対的に高い)優先順位を有しない親DU-セルへは設定された/スケジューリングされた送受信を実行しない。
【0437】
このために、時間リソースによって送受信に(相対的に高い)優先順位を有する親DU-セルに関する情報がドナーノード/CUから設定されることができる。あるいは、決められた規則(例えば、スロットインデックスによって偶数番目のスロットと奇数番目のスロットとで(相対的により高い)優先順位を有する親DU-セルが変わるように決定)によって(相対的に高い)優先順位を有する親DU-セルが変わることができる。
【0438】
(方法2-4)IABノードのMTの任意に動作する親DU-セルを決定。
【0439】
IABノードのMTが特定の時間リソースで、二つの親DU-セルへのアップリンク送信または二つの親DU-セルからのダウンリンク受信の設定/スケジューリングを受けた場合、IABノードのMTは、任意に一つの送信または受信を選択して実行することができる。
【0440】
以下では、親リンク間のタイミングミスアラインメント(timing misalignment)について説明する。
【0441】
既存のLTE環境で端末がDC(Dual Connectivity)を介して二つのeNBと連結される場合、端末の観点で考慮するMCGとSCGとに対する最大送信/受信タイミングの差は、同期(synchronous)DCシナリオ基準33usであり、非同期(asynchronous)DCシナリオ基準500usである。
【0442】
NR環境でEN-DCの場合、非同期(asynchronous)帯域間(inter-band)のEN-DCの状況で最大アップリンク送信タイミング差(maximum uplink transmission timing difference)値は、以下の通りである。
【0443】
【0444】
ここで、E-UTRA FDD-NR FDDバンド内のEN-DCに対して、標準などにより事前に要求事項(requirement)が定義され、上記表が適用可能である場合、120kHz PCellに対するシナリオは存在しない。
【0445】
それに対して、同期帯域内のEN-DCの状況で最大アップリンク送信タイミング差値は、以下の通りである。
【0446】
【0447】
ここで、PSCell内のデータに対するUL副搬送波間隔が15kHzである場合、単一ULタイミング(ul-TimingAlignmentEUTRA-NRがシグナリングされる)のみサポートする能力を指示する端末には適用されない。この端末に対してE-UTRAおよびNRセルに対する単一ULタイミングが仮定される。
【0448】
また、ここで、上記表10の場合、送信タイミング差がPSCellのデータに対するUL副搬送波間隔のサイクリックプレフィックス長さ(cyclic prefix length)を超える場合、LTEサブフレーム境界とオーバーラップするシンボルに対してNR UE Tx EVMの低下が予想される。
【0449】
一方、IAB環境では、IABノード間のダウンリンク送信タイミングが整列されている同期配置(synchronous deployment)状況を仮定する。しかしながら、同期(synchronous)環境であるにもかかわらず、IABノードが二つの親ノードに連結される場合、二つの親ノードに対するアップリンク送信タイミングの差が既存の同期DC環境に比べて大きくなることができる。
【0450】
図36は、二つの親ノードと一つのIABノードとが連結された場合、各々のノードの送受信タイミングの一例を示す。
【0451】
例えば、ノード間に適用するタイミングアラインメント(timing alignment)方式が異なって親ノード間のDU受信タイミングが異なるように設定される場合、このような現象が発生し得る。
図36のように、IABノードが親ノード(parent node)1および親ノード2に連結されていて、親ノード1および親ノード2は、直接または他のノードとの連結を介して無線バックホール(wireless backhaul)に連結されることができる。すなわち、親ノード1および親ノード2は、非理想的バックホール(non-ideal backhaul)を介して連結される。このとき、親ノード1の場合、タイミングアラインメント事例(timing alignment case)1を適用してDUのアップリンク受信タイミングを設定することができる。それに対して、親ノード2の場合、タイミングアラインメント事例7を適用することで、DU受信タイミングが自体のMT受信タイミングと同じように設定できる。このような場合、IABノードは、各親ノードのDU受信タイミングに合わせて設定されたTA(Timing Advance)値を使用して各親ノードに対するアップリンク送信タイミングを設定する。
図36において、IABノードは、親ノード1のアップリンク受信1(UL Rx1)のタイミングに合わせてアップリンク送信1(UL Tx1)の送信タイミングを設定し、親ノード2のアップリンク受信2(UL Rx2)のタイミングに合わせてアップリンク送信2(UL Tx2)の送信タイミングを設定する。この場合、UL Tx1の送信タイミングおよびUL Tx2の送信タイミングは、既存の親ノード間の同じDU受信タイミングに合わせてUL送信タイミングを実行するときより大きい差値を有することができる。
【0452】
他の例として、IABノードは、親ノード1と送受信するときにはタイミングアラインメント事例1を適用するが、親ノード2と送受信するときにはタイミングアラインメント事例6を適用することができる。この場合、親ノード1と送受信するときには(親ノード1のDU受信タイミングに合わせて)親ノード1から設定を受けるTA値ほど早めるようにIABノードのMT送信タイミングを設定することができる。それに対して、IABノードは、親ノード2との送受信時には、MT送信タイミングが自体のDU送信タイミングと同じように設定できる。このような場合にも、二つの親ノードに対するIABノードのアップリンク送信タイミングの差が既存より大きい値の範囲を有することができる。
【0453】
親ノード間のDU送信タイミングは、同期するため(synchronous)、二つの親リンクに対するMT受信タイミングの差は、二つの親ノードとの伝番遅延(propagation delay)の差値に影響を受けて、既存のDCにおける状況と類似することができる。しかしながら、二つの親ノードに対するMT送信タイミングの差値は、二つの親ノードとの伝番遅延だけでなく、親ノードおよびIABノードに適用されるタイミングアラインメント方式にも影響を受けることができる。この場合、既存の同期DCシナリオより大きい範囲のアップリンク送信タイミング差を有することができる。
【0454】
以下では、二つの親リンクに対する非同時(non-simultaneous)送受信について説明する。
【0455】
IABノードが二つの親ノードと連結されるとき、二つの親ノードと連結される周波数リソースは、同じチャネル(co-channel)(同じ周波数(same frequency))を使用し、または隣接チャネル(adjacent channel)(周波数内およびバンド内(intra-frequency and intra-band))を使用することができる。このとき、このような二つの親ノードとの連結は、例えば、DCの方法を使用することもでき、DAPS-HOの方式を使用することもできる。
【0456】
バンド内の同じまたは異なる周波数リソースを使用して二つの親ノードと連結される場合、単一RFチェーン(single RF chain)を使用することを仮定することができる。すなわち、IABノードが親ノード1に対するアップリンク送信と親ノード2に対するアップリンク送信とを同じ送信RFチェーンを使用して実行することができる。このような場合、二つの親ノードへのアップリンク送信タイミングの差が一定値以上である場合、二つの親ノードに同時アップリンク送信を実行することができずに、非同時アップリンク送信のみを使用しなければならない。これは、すなわち、IABノードが二つの親ノードに対するアップリンク送信をTDM方式で実行すべきことを意味する。
【0457】
ダウンリンクの場合にも、IABノードは、親ノード1に対するダウンリンク受信と親ノード2に対するダウンリンク受信とを同じ受信RFチェーンを使用して実行することができる。このような場合、二つの親ノードへのダウンリンク受信タイミングの差が一定値以上である場合、二つの親ノードから同時ダウンリンク受信を実行することができずに、非同時ダウンリンク受信のみを実行しなければならない。これは、すなわち、IABノードが二つの親ノードに対するダウンリンク受信をTDM方式で実行すべきことを意味する。
【0458】
以下では、二つの親リンクに対する送信/受信タイミングミスアラインメントについて説明する。
【0459】
IABノードが二つの親ノードに対する送信および/または受信動作を非同時に実行する場合、IABノードが一つの親ノードからの送信/受信を実行して、以後、他の親ノードへの送信/受信を実行するためには、送信/受信切替え動作を実行しなければならない。IABノードが一つの親ノードと送受信を実行して、以後、他の親ノードと送受信を実行する場合、送信/受信動作の切替え、二つの親ノードとの送信/受信タイミング間ミスアラインメントなどによって二つの親ノードとの送受信切替え時に保護時間(guard time)が要求されることができる。
【0460】
図37は、二つの親ノードに対するIABノードのアップリンク送信タイミングの差の一例を示す。
【0461】
図36を参考にすると、二つの親ノードに対するIABノードの送信/受信タイミングが外れている。したがって、例えば、シンボル#nまで親ノード2にアップリンク送信を実行して、以後、シンボル#n+1から親ノード1にアップリンク送信を実行する場合、二つの親ノードへのアップリンク送信タイミングの差があってリソース衝突問題が発生し得る。
図37の例では、IABノードの観点における親ノード1へのアップリンク送信タイミングと親ノード2へのアップリンク送信タイミングとを示している。IABノードが、スロット#nで親ノード2へのアップリンク送信を実行し、スロット#n+1では、親ノード2へのアップリンク送信を実行する場合、二つのアップリンク送信タイミング間のミスアラインメントによって二つの親ノードへのアップリンク送信にオーバーラップが発生する。このような場合、IABノードは、オーバーラップしたリソースで二つのアップリンク送信を全て実行することができなくなる。このようなタイミングミスアラインメントによる問題は、二つの親ノードへのアップリンク送信だけでなく、親ノード1および親ノード2への送信方向が、各々、ダウンリンクおよびダウンリンク、アップリンクおよびダウンリンク、ならびに/またはダウンリンクおよびアップリンクである場合にも発生し得る。
【0462】
一方、本明細書において、親ノードは、親ノード内に属する親DU-セルを意味することもできる。
【0463】
以下では、二つの親リンク間の送受信リソースの衝突を防止するための親ノードの動作方法について説明する。
【0464】
前述したように、IABノードが送受信を実行する親ノードを切り替えるとき、リソースオーバーラップ問題が発生し得る。このような場合、各親ノードは、自体がリソースオーバーラップ問題によってIABノードと送受信を実行することができないリソースに関する情報を判断するためには、オーバーラップしたリソースに関する情報を知らなければならない。このために、親ノードとIABノードとが、リソースオーバーラップ問題によってIABノードと送受信を実行することができないリソースに関する情報を共有しなければならない。
【0465】
これにより、二つの親リンク間の送受信リソースの衝突を防止するための親ノードの動作方法と関連する保護シンボル報告/設定(guard symbol reporting/configuration)について説明する。ここで、上記保護シンボルは、IABノードが他のIABノードとの通信を実行しない時間リソース、または、複数の親ノードと連結されたIABノードが第1の親ノードから第2の親ノードへの切替えを実行する時間リソースである。
【0466】
IABノードは、各親ノードへの送信/受信タイミングを知っているため、二つの親ノードに対する親リンク間のリソースオーバーラップによって使用できないリソースに関する情報を知ることができる。IABノードは、二つの親リンク間のタイミングミスアラインメントの程度に基づいて、「必要な保護シンボルの個数」に関する情報を親ノードおよび/またはCU(または、ドナーノード)に報告できる。
【0467】
このとき、IABノードおよびIABノードの各親ノードは、IABノードが送受信を実行する親ノードを切り替えるときに適用する保護シンボルの個数を下記のように判断できる。
【0468】
(方法3-1)IABノードは、自体が親ノードおよび/またはCU(または、ドナーノード)に報告した保護シンボルの個数が、自体が使用する保護シンボルの個数であると判断できる。この場合、IABノードの各親ノードは、IABノードが報告した必要な保護シンボルの個数が、IABノードが使用する保護シンボルの個数であると判断できる。
【0469】
(方法3-2)IABノードは、保護シンボルの個数を、CU(または、ドナーノード)からRRCシグナリングおよび/またはF1-AP(Application Protocol)シグナリングを介して設定されることができる。このために、CU(または、ドナーノード)は、IABノードが報告した必要な保護シンボルの個数に基づいてまたは独立して、IABノードに適用される保護シンボルの個数を設定することができる。追加的に、IABノードの各親ノード(または、親ノードのDU)にもIABノードに適用される保護シンボルの個数を知らせることができる。
【0470】
このとき、IABノードが報告するまたはIABノードおよび/もしくは親ノードが設定を受ける保護シンボルの個数に関する情報は、後述する保護シンボル関連情報の形態を有することができる。
【0471】
図38は、本明細書の一部の具現によるIABノードの保護シンボル設定方法の一例に関する流れ図である。
【0472】
図38を参考にすると、IABノードは、第1の親ノードとの第1のリンクと、第2の親リンクとの第2の親リンクと、の間でオーバーラップするリソースを決定する(S3810)。
【0473】
以後、上記IABノードは、自体に必要な保護シンボル数と関連する情報を第1の親ノードおよび第2の親ノードのうちの少なくとも一つに報告する(S3820)。
【0474】
以後、上記IABノードは、第1の親ノードとの通信から第2の親ノードとの通信に切り替えるとき、報告した保護シンボル数に基づいて動作する(S3830)。
【0475】
以下では、二つの親リンク間の送受信リソースの衝突を防止するための親ノードの動作方法と関連する保護シンボル関連情報について説明する。
【0476】
前述した保護シンボルの個数は、IABノードが送受信を実行する親ノードを切り替えるときの状況によって異なる値を有することができる。
図36の例のように、IABノードの二つの親リンクに対するダウンリンク受信タイミングとアップリンク送信タイミングとが全て異なるタイミングを有することができる。IABノードが送受信を実行する親ノードに対する切替えを実行するとき、切替え前のダウンリンク受信/アップリンク送信動作および切替え後のダウンリンク受信/アップリンク送信動作によって、必要な保護シンボルの個数が変わることができる。すなわち、下記のような切替え事例によって保護シンボルの個数が異なることがある。
【0477】
-ダウンリンク受信からダウンリンク受信への切替え
【0478】
-ダウンリンク受信からアップリンク送信への切替え
【0479】
-アップリンク送信からダウンリンク受信への切替え
【0480】
-アップリンク送信からアップリンク送信への切替え
【0481】
このとき、保護シンボルの個数は、親ノード1と親ノード2との間の全てのDL/UL方向に対する組み合わせのうちの一部の組み合わせに対してのみ定義されることができる。例えば、二つの親ノードへのダウンリンク受信タイミングの差は、常に一定値より小さいと仮定して、ダウンリンク受信からダウンリンク受信への切替え時には別途の保護シンボルなしで切替えを実行することができる。このような場合を考慮して、ダウンリンク受信からダウンリンク受信への切替えの場合を除外した残りの切替え事例に対してのみ保護シンボルが設定されることができる。
【0482】
このとき、特定の切替え事例に対して保護シンボルの個数が設定されない場合、保護シンボルの個数は、0と仮定することができる。
【0483】
追加的に、IABノードが親ノード1および親ノード2と連結されているとき、特定の親ノード1および親ノード2のDL/UL方向に対して、親ノード1から親ノード2に切替えを実行するか、または、親ノード2から親ノード1に切替えを実行するかによって(すなわち、親ノード1と親ノード2との間の切替え方向によって)、保護シンボルの個数が異なることがある。
【0484】
図39は、親ノード1および親ノード2に対してダウンリンクが設定された一例を示す。
図40は、親ノード1にはダウンリンク、親ノード2にはアップリンクが設定された一例を示す。
図41は、親ノード1にはアップリンク、親ノード2にはダウンリンクが設定された一例を示す。
図42は、親ノード1および親ノード2に対してアップリンクが設定された一例を示す。
【0485】
図39ないし
図42の例では、
図36に示すIABノードの二つの親リンクに対するダウンリンク受信タイミングおよびアップリンク送信タイミングに基づいて、各切替え事例によるリソースオーバーラップ形態を示す。
図39ないし
図42の各々は、親ノード1と親ノード2の各々が、ダウンリンクおよびダウンリンク、ダウンリンクおよびアップリンク、アップリンクおよびダウンリンク、アップリンクおよびアップリンクのリソース方向を有する場合であり、
図39ないし
図42の(a)は、親ノード1から親ノード2へ切り替える場合、
図39ないし
図42の(b)は、親ノード2から親ノード1へ切り替える場合を示す。
図39ないし
図42の合計8個の切替え事例によってオーバーラップしたリソースの量が変わることを見ることができる。
【0486】
したがって、IABノードが二つの親ノード間の切替え時に使用する保護シンボルは、下記の切替え事例に対して定義されることができる。親ノード1と親ノード2との間の切替え方向および親ノード1と親ノード2との間のDL/UL方向によって異なるように定義されることができる。
【0487】
以下では、二つの親リンク間の送受信リソースの衝突を防止するための親ノードの動作方法と関連する保護シンボルの位置について説明する。
【0488】
IABノードが親ノード切替え時に適用する保護シンボルを考慮してIABノードとの送受信リソースを判断するためには、IABノードが親ノードを切り替える時点を知らなければならない。しかしながら、IABノードの各親ノードは、IABノードに対する相互のスケジューリング情報を知らない。したがって、IABノードが各親ノードのDL/ULスケジューリングによって動的に親ノードの切替えを実行する場合、親ノードは、IABノードの切替え時点および保護シンボルが適用される位置を判断することができない。
【0489】
親ノードがIABノードの親ノード切替え時点を知る場合、IABノードの保護シンボル適用時点を判断することができる。このために、親ノードは、IABノードが自体と送受信を実行する時間リソースおよび/もしくは他の親ノードとの送受信を実行する時間リソース、または、IABノードが自体との送受信を実行して、以後、他の親ノードに切替えを実行する時点および/もしくは親ノードと送受信を実行して、以後、自体に切替えを実行する時点を、CU/ドナーノードからの設定などの方法を介して判断できると仮定する。
【0490】
IABノードが、親ノード1から親ノード2へ送受信を実行する親ノードの切替えを実行した場合、または、親ノード2から親ノード1へ送受信を実行する親ノードの切替えを実行した場合、IABノードおよび各親ノードは、下記のような位置でIABノードの保護シンボルが生成されると判断できる。
【0491】
(代案1)IABノードが親ノード間の切替えを実行する方向によって保護シンボルの位置が決定されることができる。
【0492】
(代案1-a)特定の親ノードは、IABノードが自体から他の親ノードに切替えを実行する前に位置するx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。すなわち、IABノードが、シンボル#nまで親ノード1と送受信を実行し、シンボル#n+1から親ノード2と送受信を実行する場合、IABノードおよび各親ノードは、IABノードがシンボル#n以前のx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断する。
【0493】
(代案1-b)特定の親ノードは、IABノードが他の親ノードから自体に切替えを実行した後に位置するn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。IABノードが、シンボル#nまで親ノード1と送受信を実行し、シンボル#n+1から親ノード2と送受信を実行する場合、IABノードおよび各親ノードは、シンボル#n+1以後のn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。
【0494】
(代案2)IABノードがDCを使用して二つの親ノードと連結された場合、親ノードのMCG/SCGが可能か否かによって保護シンボルの位置が決定されることができる。
【0495】
(代案2-a)特定の親ノードがMCGである場合、IABノードが上記特定の親ノードから他の親ノードに切替えを実行する前に位置するx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。また、特定の親ノードがMCGである場合、IABノードが他の親ノードから上記特定の親ノードに切替えを実行した後に位置するn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。すなわち、IABノードおよび各親ノードは、IABノードが送受信する親ノードの切替えを実行する場合、MCGである親ノードと動作するx個のシンボルまたはn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。一例として、IABノードが、シンボル#nまで親ノード1と送受信を実行し、シンボル#n+1から親ノード2と送受信を実行する場合、親ノード1がMCGである場合、シンボル#n以前のx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断し、親ノード2がMCGである場合、シンボル#n+1以後のn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。
【0496】
(代案2-b)特定の親ノードがSCGである場合、IABノードが上記特定の親ノードから他の親ノードに切替えを実行する前に位置するx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。また、特定の親ノードがSCGである場合、IABノードが他の親ノードから上記特定の親ノードに切替えを実行した後に位置するn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。すなわち、IABノードおよび各親ノードは、IABノードが送受信する親ノードの切替えを実行する場合、SCGである親ノードと動作するx個のシンボルまたはn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。一例として、IABノードが、シンボル#nまで親ノード1と送受信を実行し、シンボル#n+1から親ノード2と送受信を実行する場合、親ノード1がSCGである場合、シンボル#n以前のx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断し、親ノード2がSCGである場合、シンボルl#n+1以後のn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。
【0497】
(代案3)IABノードがDAPS/DAPS-HOを使用して二つの親ノードと連結された場合、親ノードのソース(source)MCG/ターゲット(target)MCGが可能か否かによって保護シンボルの位置が決定されることができる。
【0498】
(代案3-a)特定の親ノードがソースMCGである場合、IABノードが上記特定の親ノードから他の親ノードに切替えを実行する前に位置するx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。また、特定の親ノードがソースMCGである場合、IABノードが他の親ノードから上記特定の親ノードに切替えを実行した後に位置するn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。すなわち、IABノードおよび各親ノードは、IABノードが送受信する親ノードの切替えを実行する場合、MCGである親ノードと動作するx個のシンボルまたはn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。IABノードが、シンボル#nまで親ノード1と送受信を実行し、シンボル#n+1から親ノード2と送受信を実行する場合、親ノード1がソースMCGである場合、シンボル#n以前のx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断し、親ノード2がソースMCGである場合、シンボル#n+1以後のn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断する。
【0499】
(代案3-b)特定の親ノードがターゲットMCGである場合、IABノードが上記特定の親ノードから他の親ノードに切替えを実行する前に位置するx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。また、特定の親ノードがターゲットMCGである場合、IABノードが他の親ノードから上記特定の親ノードに切替えを実行した後に位置するn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。すなわち、IABノードおよび各親ノードは、IABノードが送受信する親ノードの切替えを実行する場合、SCGである親ノードと動作するx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。一例として、IABノードが、シンボル#nまで親ノード1と送受信を実行し、シンボル#n+1から親ノード2と送受信を実行する場合、親ノード1がターゲットMCGである場合、シンボル#n以前のx個のシンボルまたはn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断し、親ノード2がターゲットMCGである場合、symbol#n+1以後のn個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。
【0500】
(代案4)ダウンリンク/アップリンク送信方向によって保護シンボルの位置が決定されることができる。IABノードが送受信を実行する親ノードを切り替える場合、IABノードとの送受信(送信)方向に基づいて保護シンボルの位置を判断することができる。
【0501】
(代案4-a)IABノードおよび各親ノードは、IABノードが送受信を実行する親ノードを切り替える場合、アップリンクリソースを有する親ノードのx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。IABノードが、シンボル#nまで親ノード1とアップリンクリソースを介して送受信を実行し、シンボル#n+1から親ノード2と送受信を実行する場合、シンボル#n以前のx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。一例として、IABノードが、シンボル#nまで親ノード1と送受信を実行し、シンボル#n+1から親ノード2とアップリンクリソースを介して送受信を実行する場合、シンボル#n+1以後のx個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。
【0502】
一例として、IABノードが送受信を実行する親ノードを切り替える時点において、切替え前に親ノードとダウンリンクリソースを介して送受信を実行し、切替え後に親ノードともダウンリンクリソースを介して送受信を実行する場合、IABノードの観点で二つの親ノードとのダウンリンク受信タイミングの差が大きくないと仮定し、保護シンボルを生成しないと仮定することができる。あるいは、IABノードは、二つの親ノードとのダウンリンク受信の場合には同時(simultaneous)受信が可能であるため、保護シンボルを生成しないと仮定することができる。あるいは、該当の場合には、後述する代案4-bの方法を適用することができる。
【0503】
一例として、IABノードが送受信を実行する親ノードを切り替える時点において、切替え前に親ノードとアップリンクリソースを介して送受信を実行し、切替え後に親ノードとアップリンクリソースを介して送受信を実行する場合、二つの親ノードが相互のダウンリンク/アップリンク送信方向情報を知らない場合を考慮して、二つの親ノードは、両方とも自体とIABノードとの動作リソースで保護シンボルを生成することができる。例えば、IABノードが、シンボル#nまで親ノード1とアップリンクリソースを介して送受信を実行し、シンボル#n+1から親ノード2とアップリンク動作を実行する場合、親ノード1は、シンボル#n以前のx1個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断し、親ノード2は、シンボル#n+1以後のx2個のシンボルを保護シンボルとして使用すると判断できる。ここで、x1とx2とは、互いに同じであってもよく、互いに異なってもよい。あるいは、該当の場合には、後述する代案4-bの方法を適用することができる。
【0504】
(代案4-b)二つの親ノードが相互のダウンリンク/アップリンク送信方向情報を知ることができる場合を考慮して、下記のように動作できる。
【0505】
一例として、IABノードが、親ノードの切替え前の親ノードとアップリンクリソースを介して送受信を実行し、切替え後の親ノードともアップリンクリソースを介して送受信を実行する場合、IABノードおよび各親ノードは、二つの親ノードとの送受信リソースで全て保護シンボルを生成しないと判断できる。この場合、各親ノードは、別途の保護シンボルを考慮せずに動作できる。IABノードは、二つの親ノード間のアップリンク送信リソースに衝突が発生する場合、後述する二つの親リンク間のリソースの衝突時のIABノードの動作方法のように動作できる。
【0506】
他の一例として、IABノードが、親ノードの切替え前の親ノードとアップリンクリソースを介して送受信を実行し、切替え後の親ノードともアップリンクリソースを介して送受信を実行する場合、および/または、切替え前の親ノードとダウンリンクリソースを介して送受信を実行し、切替え後の親ノードともダウンリンクリソースを介して送受信を実行する場合、IABノードおよび各親ノードは、上記代案1ないし代案3の方法を使用して保護シンボルの生成位置を判断することができる。
【0507】
このとき、保護シンボルの個数は、前述した保護シンボル報告/設定で提案したように決定/判断されることができる。
【0508】
以下では、二つの親リンク間のリソースの衝突時のIABノードの動作方法について説明する。
【0509】
IABノードが二つの親ノードと連結されて非同時に(non-simultaneous)二つの親ノードとのダウンリンク受信および/またはアップリンク送信動作を実行するとき、各親ノードは、本明細書で提案した方法のうちの一つを使用してIABノードが親ノードの切替えを実行するときに保護シンボルを生成することによって、IABノードに二つの親ノードとの送信/受信タイミングミスアラインメントによるリソースオーバーラップ問題が発生しないようにすることができる。しかしながら、IABノードの親ノード切替えが動的に変更され、または親ノードがIABノードの親ノード切替え時点を知らない場合などには、IABノードの観点で二つの親ノードへの送受信リソースがオーバーラップする問題が発生し得る。これにより、以下では、IABノードが二つの親ノードから同時に送信/受信動作を実行することができない2回の送受信(two transmissions/receptions)がオーバーラップしたリソースで設定/スケジューリングされた場合、IABノードの動作について提案する。
【0510】
IABノードが二つの親ノードと連結されて動作する場合、二つの親ノードに対する送受信リソースが互いに異なるシンボルリソースを介して設定/スケジューリングされても、
図37および
図39ないし
図42に示すように、二つの親ノードに対する送信/受信タイミングミスアラインメントによってリソースオーバーラップが発生し得る。このような場合、IABノードは、二つの送受信のうちの一つの送受信のみを実行し、他の一つの送受信を実行しないことによって問題を解決することができる。以下では、これに関する具体的な方法を提案する。
【0511】
(代案1)IABノードが親ノード1から親ノード2へ送受信を実行する親ノードに関する切替え時に、二つの親ノードとの送受信リソースにおいて衝突が発生する場合、(代案1-a)IABノードは、親ノードの切替え後に設定/スケジューリングされた親ノード2に対する送受信を実行しない。あるいは、(代案1-b)IABノードは、親ノードの切替え前に設定/スケジューリングされた親ノード1に対する送受信を実行しない。あるいは、(代案1-c)IABノードは、二つの親ノードに対する送受信のうちの任意の送受信を選択して実行しない。
【0512】
前述した内容で、送受信を実行しないということは、該当チャネル/信号の送受信全体をドロップ(drop)し、または、衝突が発生するシンボルでは、該当チャネル/信号をパンクチャリング(puncturing)することを意味することができる。
【0513】
(代案2)IABノードが親ノード1から親ノード2へ送受信を実行する親ノードに対する切替え時に、二つの親ノードとの送受信リソースに衝突が発生し、二つの親ノードへの送受信のうちの一つがアップリンクである場合、IABノードは、二つの親ノードに対する送受信のうち、アップリンク送信を実行せずに、ダウンリンク受信を実行することができる。
【0514】
前述した内容で、送受信を実行しないということは、該当チャネル/信号の送受信全体をドロップ(drop)し、または、衝突が発生するシンボルでは、該当チャネル/信号をパンクチャリング(puncturing)することを意味することができる。
【0515】
このとき、二つの親ノードへの送受信が全てダウンリンクであり、または全てアップリンクである場合には、上記代案1の方法を使用することができる。
【0516】
図43は、二つの親リンク間のリソースの衝突時のIABノードの動作方法のうちの代案2が適用される一例を示す。
【0517】
図43を参考にすると、IABノードが第1の親ノードと通信を実行して、以後、第2の親ノードと通信を実行するために切替えを行うことができる。このとき、第1の親ノードとの第1の親リンクに割り当てられたリソースと、第2の親ノードとの第2の親リンクに割り当てられたリソースと、がオーバーラップして送信方向が異なる衝突状況が発生し得る。例えば、
図43に示すように、オーバーラップが発生したリソースで、第1の親リンクに割り当てられたリソースはアップリンクリソースであり、第2の親リンクに割り当てられたリソースはダウンリンクリソースである。この場合、IABノードは、オーバーラップが発生したリソースでアップリンク送信を実行せずに、すなわち、オーバーラップが発生したシンボルでのみ該当チャネル/信号をパンクチャリングし、またはオーバーラップが発生した該当チャネル/信号全体のアップリンク送信をドロップし、ダウンリンク受信を実行することができる。
【0518】
図44は、本明細書の一部の具現によるIABノードのリソース設定方法の一例に関する流れ図である。
【0519】
図44を参考にすると、IABノードは、第1の親ノードおよび第2の親ノードと初期アクセス(initial access)手順を実行する(S4410)。ここで、上記初期アクセス手順は、
図16の手順を意味することができる。
【0520】
以後、上記IABノードは、報告情報を上記第1の親ノードおよび上記第2の親ノードに送信する(S4420)。ここで、上記報告情報は、上記第1の親ノードとの第1の親リンクと、上記第2の親ノードとの第2の親リンクと、の間でオーバーラップするリソースを知らせることができる。
【0521】
以後、上記IABノードは、保護シンボル情報を受信する(S4430)。ここで、上記保護シンボル情報は、上記IABノードに設定される保護シンボルを知らせることができる。
【0522】
以後、上記IABノードは、上記保護シンボル情報に基づいて、上記第1の親リンクに基づく通信から上記第2の親リンクに基づく通信に切替えを実行する(S4440)。
【0523】
本明細書に記載された請求項は、多様な方式で組み合わせられることができる。例えば、本明細書の方法請求項の技術的特徴が組み合わせられて装置で具現されることができ、本明細書の装置請求項の技術的特徴が組み合わせられて方法で具現されることができる。また、本明細書の方法請求項の技術的特徴と装置請求項の技術的特徴とが組み合わせられて装置で具現されることができ、本明細書の方法請求項の技術的特徴と装置請求項の技術的特徴とが組み合わせられて方法で具現されることができる。
【0524】
本明細書で提案する方法は、IABノード以外にも、少なくとも一つのプロセッサ(processor)により実行されることに基づく命令語(instruction)を含む少なくとも一つのコンピュータで読み取り可能な記録媒体(computer readable medium)、ならびに一つもしくは複数のプロセッサと、上記一つもしくは複数のプロセッサにより実行可能に連結され、命令を記憶する一つもしくは複数のメモリと、を含み、上記一つまたは複数のプロセッサは、上記命令語を実行して本明細書で提案する方法を実行する、IABノードを制御するように設定された装置(apparatus)によっても実行されることができる。また、本明細書で提案する方法によると、IABノードが実行する動作に対応する他のIABノードによる動作が考慮されることができることは自明である。
【0525】
以下では、本開示が適用される通信システムの例を説明する。
【0526】
これに制限されるものではないが、本文書に開示された本開示の多様な説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図は、機器間で無線通信/連結(例えば、5G)を必要とする多様な分野に適用されることができる。
【0527】
以下、図面を参照してより具体的に例示する。以下の図面/説明で、同じ図面符号は、異なるように記述しない限り、同じであり、または対応するハードウェアブロック、ソフトウェアブロックもしくは機能ブロックを例示することができる。
【0528】
図45は、本開示に適用される通信システム1を例示する。
【0529】
図45を参照すると、本開示に適用される通信システム1は、無線機器、基地局、およびネットワークを含む。ここで、無線機器は、無線アクセス技術(例えば、5G NR(New RAT)、LTE(Long Term Evolution))を用いて通信を実行する機器を意味し、通信/無線/5G機器と称されることができる。これに制限されるものではないが、無線機器は、ロボット100a、車両100b-1、100b-2、XR(eXtended Reality)機器100c、携帯機器(Hand-held device)100d、家電100e、IoT(Internet of Thing)機器100f、AI機器/サーバ400を含むことができる。例えば、車両は、無線通信機能が備えられた車両、自律走行車、車両間通信が可能な車両などを含むことができる。ここで、車両は、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)(例えば、ドローン)を含むことができる。XR機器は、AR(Augmented Reality)/VR(Virtual Reality)/MR(Mixed Reality)機器を含み、HMD(Head-Mounted Device)、車両に備えられたHUD(Head-Up Display)、TV、スマートフォン、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、家電機器、デジタルサイネージ(signage)、車両、ロボットなどの形態で具現されることができる。携帯機器は、スマートフォン、スマートパッド、ウェアラブル機器(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、コンピュータ(例えば、ノートパソコンなど)などを含むことができる。家電は、TV、冷蔵庫、洗濯機などを含むことができる。IoT機器は、センサ、スマートメータなどを含むことができる。例えば、基地局、ネットワークは、無線機器で具現されることもでき、特定の無線機器200aは、他の無線機器に基地局/ネットワークノードとして動作することもできる。
【0530】
ここで、本明細書の無線機器で具現される無線通信技術は、LTE、NR、および6Gだけでなく、低電力通信のためのNarrowBand Internet of Thingsを含むことができる。ここで、例えば、NB-IoT技術は、LPWAN(Low Power Wide Area Network)技術の一例であり、LTE Cat NB1および/またはLTE Cat NB2などの規格で具現されることができ、前述の名称に限定されるものではない。追加的にまたは代替として、本明細書の無線機器で具現される無線通信技術は、LTE-M技術に基づいて通信を実行することができる。このとき、一例として、LTE-M技術は、LPWAN技術の一例であり、eMTC(enhanced Machine Type Communication)などの多様な名称で呼ばれることができる。例えば、LTE-M技術は、1)LTE CAT0、2)LTE Cat M1、3)LTE Cat M2、4)LTE non-BL(non-Bandwidth Limited)、5)LTE-MTC、6)LTE Machine Type Communication、および/または7)LTE Mなどの多様な規格のうちの少なくとも一つで具現されることができ、前述の名称に限定されるものではない。追加的にまたは代替として、本明細書の無線機器で具現される無線通信技術は、低電力通信を考慮したジグビ(ZIGBEE(登録商標))、ブルートゥース(登録商標)(BLUETOOTH(登録商標))、および低電力広域通信網(Low Power Wide Area Network、LPWAN)のうちの少なくとも一つを含み、前述の名称に限定されるものではない。一例として、ZIGBEE(登録商標)技術は、IEEE 802.15.4などの多様な規格に基づいて小型/低電力(パワー)デジタル通信に関連するPAN(Personal Area Networks)を生成することができ、多様な名称で呼ばれることができる。
【0531】
無線機器100a~100fは、基地局200を介してネットワーク300と連結されることができる。無線機器100a~100fにはAI(Artificial Intelligence)技術が適用されことができ、無線機器100a~100fは、ネットワーク300を介してAIサーバ400と連結されることができる。ネットワーク300は、3Gネットワーク、4G(例えば、LTE)ネットワークまたは5G(例えば、NR)ネットワークなどを利用して構成されることができる。無線機器100a~100fは、基地局200/ネットワーク300を介して互いに通信することもできるが、基地局/ネットワークを介さずに直接通信(例えば、サイドリンク通信(sidelink communication))することもできる。例えば、車両100b-1、100b-2は、直接通信(例えば、V2V(Vehicle to Vehicle)/V2X(Vehicle to Everything) communication)を行うことができる。また、IoT機器(例えば、センサ)は、他のIoT機器(例えば、センサ)または他の無線機器100a~100fと直接通信することができる。
【0532】
無線機器100a~100f/基地局200、基地局200/基地局200の間では、無線通信/連結150a、150b、150cが行われることができる。ここで、無線通信/接続は、アップ/ダウンリンク通信150aとサイドリンク通信150b(または、D2D通信)、基地局間の通信150c(例えば、relay、IAB(Integrated Access Backhaul)のような多様な無線アクセス技術(例えば、5G NR)を介して行われることができる。無線通信/接続150a、150b、150cにより無線機器と基地局/無線機器と、基地局と基地局と、は互いに無線信号を送信/受信することができる。例えば、無線通信/接続150a、150b、150cは、多様な物理チャネルを介して信号を送信/受信することができる。このために、本開示の多様な提案に基づいて、無線信号の送信/受信のための多様な構成情報の設定過程、多様な信号処理過程(例えば、チャネルエンコーディング/デコーディング、変調/復調、リソースマッピング/デマッピングなど)、リソース割り当て過程などの少なくとも一部が行われることができる。
【0533】
図46は、本開示に適用されることができる無線機器を例示する。
【0534】
図46を参照すると、第1の無線機器100と第2の無線機器200とは、多様な無線アクセス技術(例えば、LTE、NR)により無線信号を送受信することができる。ここで、{第1の無線機器100、第2の無線機器200}は、
図45の{無線機器100x、基地局200}および/または{無線機器100x、無線機器100x}に対応できる。
【0535】
第1の無線機器100は、一つもしくは複数のプロセッサ102ならびに一つもしくは複数のメモリ104を含み、追加的に一つもしくは複数の送受信器106ならびに/または一つもしくは複数のアンテナ108をさらに含むことができる。プロセッサ102は、メモリ104および/または送受信器106を制御し、本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図を具現するように構成されることができる。例えば、プロセッサ102は、メモリ104内の情報を処理して第1の情報/信号を生成した後、送受信器106を介して第1の情報/信号を含む無線信号を送信することができる。また、プロセッサ102は、送受信器106を介して第2の情報/信号を含む無線信号を受信した後、第2の情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ104に記憶することができる。メモリ104は、プロセッサ102と連結されることができ、プロセッサ102の動作と関連する多様な情報を記憶することができる。例えば、メモリ104は、プロセッサ102により制御されるプロセスのうちの一部もしくは全部を実行し、または本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/もしくは動作の流れ図を実行するための命令を含むソフトウェアコードを記憶することができる。ここで、プロセッサ102およびメモリ104は、無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信器106は、プロセッサ102と連結されることができ、一つまたは複数のアンテナ108を介して無線信号を送信および/または受信することができる。送受信器106は、送信器および/または受信器を含むことができる。送受信器106は、RF(Radio Frequency)ユニットと混用されることができる。本開示において、無線機器は、通信モデム/回路/チップを意味することもできる。
【0536】
第2の無線機器200は、一つもしくは複数のプロセッサ202、一つもしくは複数のメモリ204を含み、追加的に一つもしくは複数の送受信器206ならびに/または一つもしくは複数のアンテナ208をさらに含むことができる。プロセッサ202は、メモリ204および/または送受信器206を制御し、本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図を具現するように構成されることができる。例えば、プロセッサ202は、メモリ204内の情報を処理して第3の情報/信号を生成した後、送受信器206を介して第3の情報/信号を含む無線信号を送信することができる。また、プロセッサ202は、送受信器206を介して第4の情報/信号を含む無線信号を受信した後、第4の情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ204に記憶することができる。メモリ204は、プロセッサ202と連結されることができ、プロセッサ202の動作と関連する多様な情報を記憶することができる。例えば、メモリ204は、プロセッサ202により制御されるプロセスのうちの一部もしくは全部を実行し、または本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/もしくは動作の流れ図を実行するための命令を含むソフトウェアコードを記憶することができる。ここで、プロセッサ202およびメモリ204は、無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信器206は、プロセッサ202と連結されることができ、一つまたは複数のアンテナ208を介して無線信号を送信および/または受信することができる。送受信器206は、送信器および/または受信器を含むことができる。送受信器206は、RFユニットと混用されることができる。本開示において、無線機器は、通信モデム/回路/チップを意味することもできる。
【0537】
以下、無線機器100、200のハードウェア要素に関してより具体的に説明する。これに制限されるものではなく、一つまたは複数のプロトコル層が一つまたは複数のプロセッサ102、202により具現されることができる。例えば、一つまたは複数のプロセッサ102、202は、一つまたは複数の層(例えば、PHY、MAC、RLC、PDCP、RRC、SDAPのような機能的層)を具現することができる。一つまたは複数のプロセッサ102、202は、本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図によって、一つもしくは複数のPDU(Protocol Data Unit)ならびに/または一つもしくは複数のSDU(Service Data Unit)を生成することができる。一つまたは複数のプロセッサ102、202は、本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図によって、メッセージ、制御情報、データまたは情報を生成することができる。一つまたは複数のプロセッサ102、202は、本文書に開示された機能、手順、提案および/または方法によって、PDU、SDU、メッセージ、制御情報、データまたは情報を含む信号(例えば、ベースバンド信号)を生成し、一つまたは複数の送受信器106、206に提供できる。一つまたは複数のプロセッサ102、202は、一つまたは複数の送受信器106、206から信号(例えば、ベースバンド信号)を受信することができ、本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図によって、PDU、SDU、メッセージ、制御情報、データまたは情報を取得することができる。
【0538】
一つまたは複数のプロセッサ102、202は、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータと呼ばれることができる。一つまたは複数のプロセッサ102、202は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせにより具現されることができる。一例として、一つもしくは複数のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、一つもしくは複数のDSP(Digital Signal Processor)、一つもしくは複数のDSPD(Digital Signal Processing Device)、一つもしくは複数のPLD(Programmable Logic Device)または一つもしくは複数のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)が、一つまたは複数のプロセッサ102、202に含まれることができる。本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図は、ファームウェアまたはソフトウェアを使用して具現されることができ、ファームウェアまたはソフトウェアは、モジュール、手順、機能などを含むように具現されることができる。本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図を実行するように設定されたファームウェアまたはソフトウェアは、一つもしくは複数のプロセッサ102、202に含まれ、または一つもしくは複数のメモリ104、204に記憶されて、一つまたは複数のプロセッサ102、202により駆動されることができる。本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図は、コード、命令語および/または命令語の集合形態で、ファームウェアまたはソフトウェアを使用して具現されることができる。
【0539】
一つまたは複数のメモリ104、204は、一つまたは複数のプロセッサ102、202と連結されることができ、多様な形態のデータ、信号、メッセージ、情報、プログラム、コード、指示および/または命令を記憶することができる。一つまたは複数のメモリ104、204は、ROM、RAM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードドライブ、レジスタ、キャッシュメモリ、コンピュータ読み取り記憶媒体および/またはこれらの組み合わせで構成されることができる。一つまたは複数のメモリ104、204は、一つまたは複数のプロセッサ102、202の内部および/または外部に位置できる。また、一つまたは複数のメモリ104、204は、有線または無線連結のような多様な技術を介して一つまたは複数のプロセッサ102、202と連結されることができる。
【0540】
一つまたは複数の送受信器106、206は、一つまたは複数の他の装置に、本文書の方法および/または動作の流れ図などで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送信することができる。一つまたは複数の送受信器106、206は、一つまたは複数の他の装置から本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図などで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを受信することができる。例えば、一つまたは複数の送受信器106、206は、一つまたは複数のプロセッサ102、202と連結されることができ、無線信号を送受信することができる。例えば、一つまたは複数のプロセッサ102、202は、一つまたは複数の送受信器106、206が一つまたは複数の他の装置にユーザデータ、制御情報または無線信号を送信するように制御できる。また、一つまたは複数のプロセッサ102、202は、一つまたは複数の送受信器106、206が一つまたは複数の他の装置からユーザデータ、制御情報または無線信号を受信するように制御できる。また、一つまたは複数の送受信器106、206は、一つまたは複数のアンテナ108、208と連結されることができ、一つまたは複数の送受信器106、206は、一つまたは複数のアンテナ108、208を介して本文書に開示された説明、機能、手順、提案、方法および/または動作の流れ図などで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送受信するように設定されることができる。本文書において、一つまたは複数のアンテナは、複数の物理アンテナであり、または複数の論理アンテナ(例えば、アンテナポート)である。一つまたは複数の送受信器106、206は、受信したユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを一つまたは複数のプロセッサ102、202を利用して処理するために、受信した無線信号/チャネルなどをRFバンド信号からベースバンド信号に変換(Convert)できる。一つまたは複数の送受信器106、206は、一つまたは複数のプロセッサ102、202を利用して処理されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどをベースバンド信号からRFバンド信号に変換できる。このために、一つまたは複数の送受信器106、206は、(アナログ)オシレータおよび/またはフィルタを含むことができる。
【0541】
図47は、送信信号のための信号処理回路を例示する。
【0542】
図47を参照すると、信号処理回路1000は、スクランブラ1010、変調器1020、レイヤマッパ1030、プリコーダ1040、リソースマッパ1050、信号生成器1060を含むことができる。これに制限されるものではないが、
図47の動作/機能は、
図46のプロセッサ102、202および/または送受信器106、206で実行されることができる。
図47のハードウェア要素は、
図46のプロセッサ102、202および/または送受信器106、206で具現されることができる。例えば、ブロック1010~1060は、
図46のプロセッサ102、202で具現されることができる。また、ブロック1010~1050は、
図46のプロセッサ102、202で具現され、ブロック1060は、
図46の送受信器106、206で具現されることができる。
【0543】
コードワードは、
図47の信号処理回路1000を経て無線信号に変換されることができる。ここで、コードワードは、情報ブロックの符号化されたビットシーケンスである。情報ブロックは、トランスポート(送信)ブロック(transport block)(例えば、UL-SCHトランスポートブロック、DL-SCHトランスポートブロック)を含むことができる。無線信号は、多様な物理チャネル(例えば、PUSCH、PDSCH)を介して送信されることができる。
【0544】
具体的には、コードワードは、スクランブラ1010によりスクランブルされたビットシーケンスに変換されることができる。スクランブルに使用されるスクランブルシーケンスは、初期値に基づいて生成され、初期値は、無線機器のID情報などを含むことができる。スクランブルされたビットシーケンスは、変調器1020により変調シンボルシーケンスに変調されることができる。変調方式は、pi/2-BPSK(pi/2-Binary Phase Shift Keying)、m-PSK(m-Phase Shift Keying)、m-QAM(m-Quadrature Amplitude Modulation)などを含むことができる。複素変調シンボルシーケンスは、レイヤマッパ1030により一つまたは複数の送信レイヤにマッピングされることができる。各送信レイヤの変調シンボルは、プリコーダ1040により当該アンテナポート(1つまたは複数)にマッピングされることができる(プリコーディング)。プリコーダ1040の出力zは、レイヤマッパ1030の出力yをN*Mのプリコーディング行列Wと掛け算して得られることができる。ここで、Nはアンテナポートの個数、Mは送信レイヤの個数である。ここで、プリコーダ1040は、複素変調シンボルに対するトランスフォーム(transform)プリコーディング(例えば、DFT変換)を実行した後にプリコーディングを実行することができる。また、プリコーダ1040は、トランスフォームプリコーディングを実行せずにプリコーディングを実行することができる。
【0545】
リソースマッパ1050は、各アンテナポートの変調シンボルを時間-周波数リソースにマッピングすることができる。時間-周波数リソースは、時間領域で複数のシンボル(例えば、CP-OFDMAシンボル、DFT-s-OFDMAシンボル)を含み、周波数領域で複数の副搬送波を含むことができる。信号生成器1060は、マッピングされた変調シンボルから無線信号を生成し、生成された無線信号は、各アンテナを介して他の機器に送信されることができる。このために、信号生成器1060は、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)モジュールおよびCP(Cyclic Prefix)挿入器、DAC(Digital-to-Analog Converter)、周波数アップリンク変換器(frequency uplink converter)などを含む。
【0546】
無線機器において、受信信号のための信号処理過程は、
図47の信号処理過程1010~1060の逆に構成されることができる。例えば、無線機器(例えば、
図46の100、200)は、アンテナポート/送受信器を介して外部から無線信号を受信することができる。受信した無線信号は、信号復元器を介してベースバンド信号に変換されることができる。このために、信号復元器は、周波数ダウンリンク変換器(frequency downlink converter)、ADC(Analog-To-Digital Converter)、CP除去器、FFT(Fast Fourier Transform)モジュールを含むことができる。その後、ベースバンド信号は、リソースデマッパ過程、ポストコーディング(postcoding)過程、復調過程、デスクランブル過程を経てコードワードに復元されることができる。コードワードは、復号(decoding)を経て元の情報ブロックに復元されることができる。したがって、受信信号のための信号処理回路(図示せず)は、信号復元器、リソースデマッパ、ポストコーダ、復調器、デスクランブラ、および復号器を含むことができる。
【0547】
図48は、本開示に適用される無線機器の他の例を示す。無線機器は、使用例/サービスによって多様な形態で具現されることができる(
図45を参照)。
【0548】
図48を参照すると、無線機器100、200は、
図46の無線機器に対応でき、多様な要素(element)、成分(コンポーネント、構成要素)(component)、ユニット/部(unit)、および/またはモジュール(module)で構成されることができる。例えば、無線機器100、200は、通信部110、制御部120、メモリ部130、および追加要素140を含むことができる。通信部は、通信回路112および送受信器(1つまたは複数)114を含むことができる。例えば、通信回路112は、一つもしくは複数のプロセッサ102、202ならびに/または一つもしくは複数のメモリ104、204を含むことができる。例えば、送受信器(1つまたは複数)114は、
図46の一つもしくは複数の送受信器106、206ならびに/または一つもしくは複数のアンテナ108、208を含むことができる。制御部120は、通信部110、メモリ部130、および追加要素140と電気的に連結されて無線機器の諸般動作を制御する。例えば、制御部120は、メモリ部130に記憶されたプログラム/コード/命令/情報に基づいて無線機器の電気的/機械的動作を制御することができる。また、制御部120は、メモリ部130に記憶された情報を通信部110を介して外部(例えば、他の通信機器)に無線/有線インターフェースを介して送信し、または通信部110を介して外部(例えば、他の通信機器)から無線/有線インターフェースを介して受信した情報をメモリ部130に記憶することができる。
【0549】
追加要素140は、無線機器のタイプによって多様に構成されることができる。例えば、追加要素140は、パワーユニット/バッテリ、入出力部(I/O unit)、駆動部、およびコンピュータ部のうちの少なくとも一つを含むことができる。これに制限されるものではなく、無線機器は、ロボット(
図45、100a)、車両(
図45、100b-1、100b-2)、XR機器(
図45、100c)、携帯機器(
図45、100d)、家電(
図45、100e)、IoT機器(
図45、100f)、デジタル放送用端末、ホログラム装置、公共安全装置、MTC装置、医療装置、フィンテック装置(または、金融装置)、セキュリティ(保安)装置、気候/環境装置、AIサーバ/機器(
図45、400)、基地局(
図45、200)、ネットワークノードなどの形態で具現されることができる。無線機器は、使用例/サービスによって移動可能であり、または固定された場所で使われることができる。
【0550】
図48において、無線機器100、200内の多様な要素、成分、ユニット/部、および/もしくはモジュールは、全体が有線インターフェースを介して相互連結され、または少なくとも一部が通信部110を介して無線で連結されることができる。例えば、無線機器100、200内で、制御部120と通信部110とは、有線で連結され、制御部120と第1のユニット(例えば、130、140)とは、通信部110を介して無線で連結されることができる。また、無線機器100、200内の各要素、成分、ユニット/部、および/またはモジュールは、一つまたは複数の要素をさらに含むことができる。例えば、制御部120は、一つまたは複数のプロセッサの集合で構成されることができる。例えば、制御部120は、通信制御プロセッサ、アプリケーションプロセッサ(Application processor)、ECU(Electronic Control Unit)、グラフィック処理プロセッサ、メモリ制御プロセッサなどの集合で構成されることができる。他の例として、メモリ部130は、RAM(Random Access Memory)、DRAM(Dynamic RAM)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)、揮発性メモリ(volatile memory)、不揮発性メモリ(non-volatile memory)および/またはこれらの組み合わせで構成されることができる。
【0551】
以下、
図48の具現例について図面を参照してより詳しく説明する。
【0552】
図49は、本開示に適用される携帯機器を例示する。携帯機器は、スマートフォン、スマートパッド、ウェアラブル機器(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、携帯用コンピュータ(例えば、ノートブックなど)を含むことができる。携帯機器は、MS(Mobile Station)、UT(User Terminal)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)、AMS(Advanced Mobile Station)またはWT(Wireless Terminal)と呼ばれることができる。
【0553】
図49を参照すると、携帯機器100は、アンテナ部108、通信部110、制御部120、メモリ部130、電源供給部140a、インターフェース部140b、および入出力部140cを含むことができる。アンテナ部108は、通信部110の一部で構成されることができる。ブロック110~130/140a~140cは、各々、
図48のブロック110~130/140に対応する。
【0554】
通信部110は、他の無線機器、基地局と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信することができる。制御部120は、携帯機器100の構成要素を制御して多様な動作を実行することができる。制御部120は、AP(Application Processor)を含むことができる。メモリ部130は、携帯機器100の駆動に必要なデータ/パラメータ/プログラム/コード/命令を記憶することができる。また、メモリ部130は、入/出力されるデータ/情報などを記憶することができる。電源供給部140aは、携帯機器100に電源を供給し、有/無線充電回路、バッテリなどを含むことができる。インターフェース部140bは、携帯機器100と他の外部機器との連結をサポートすることができる。インターフェース部140bは、外部機器との連結のための多様なポート(例えば、オーディオ入/出力ポート、ビデオ入/出力ポート)を含むことができる。入出力部140cは、映像情報/信号、オーディオ情報/信号、データ、および/またはユーザから入力される情報の入力を受け、または出力できる。入出力部140cは、カメラ、マイクロフォン、ユーザ入力部、ディスプレイ部140d、スピーカ、および/またはハプティクモジュールなどを含むことができる。
【0555】
一例として、データ通信の場合、入出力部140cは、ユーザから入力された情報/信号(例えば、タッチ、文字、音声、イメージ、ビデオ)を取得し、取得された情報/信号は、メモリ部130に記憶されることができる。通信部110は、メモリに記憶された情報/信号を無線信号に変換し、変換された無線信号を他の無線機器に直接送信し、または基地局に送信できる。また、通信部110は、他の無線機器または基地局から無線信号を受信した後、受信した無線信号を元来の情報/信号に復元できる。復元された情報/信号は、メモリ部130に記憶された後、入出力部140cを介して多様な形態(例えば、文字、音声、イメージ、ビデオ、ハプティク)で出力されることができる。
【0556】
図50は、本開示に適用される車両または自律走行車を例示する。車両または自律走行車両は、移動型ロボット、車両、汽車、有/無人飛行体(Aerial Vehicle、AV)、船舶などで具現されることができる。
【0557】
図50を参照すると、車両または自律走行車両100は、アンテナ部108、通信部110、制御部120、駆動部140a、電源供給部140b、センサ部140c、および自律走行部140dを含むことができる。アンテナ部108は、通信部110の一部で構成されることができる。ブロック110/130/140a~140dは、各々、
図48のブロック110/130/140に対応する。
【0558】
通信部110は、他の車両、基地局(例えば、基地局、ロードサイド基地局(Road Side unit)など)、サーバなどの外部機器と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信することができる。制御部120は、車両または自律走行車両100の要素を制御して多様な動作を実行することができる。制御部120は、ECU(Electronic Control Unit)を含むことができる。駆動部140aは、車両または自律走行車両100を地上で走行するようにすることができる。駆動部140aは、エンジン、モータ、パワートレイン、輪、ブレーキ、ステアリング装置などを含むことができる。電源供給部140bは、車両または自律走行車両100に電源を供給し、有/無線充電回路、バッテリなどを含むことができる。センサ部140cは、車両状態、周辺環境情報、ユーザ情報などを得ることができる。センサ部140cは、IMU(Inertial Measurement Unit)センサ、衝突センサ、ホイールセンサ(wheel sensor)、速度センサ、傾斜センサ、重量検出センサ、ヘディングセンサ(heading sensor)、ポジションモジュール(position module)、車両前進/後進センサ、バッテリセンサ、燃料センサ、タイヤセンサ、ステアリングセンサ、温度センサ、湿度センサ、超音波センサ、照度センサ、ペダルポジションセンサなどを含むことができる。自律走行部140dは、走行中である車線を維持する技術、アダプティブクルーズコントロールのように速度を自動で調節する技術、決められた経路に沿って自動で走行する技術、目的地が設定されると、自動で経路を設定して走行する技術などを具現することができる。
【0559】
一例として、通信部110は、外部サーバから地図データ、交通情報データなどを受信することができる。自律走行部140dは、取得されたデータに基づいて自律走行経路およびドライビングプランを生成することができる。制御部120は、ドライビングプランによって車両または自律走行車両100が自律走行経路に沿って移動するように駆動部140aを制御することができる(例えば、速度/方向調節)。自律走行途中に、通信部110は、外部サーバから最新交通情報データを非/周期的に取得し、周辺車両から周辺交通情報データを取得することができる。また、自律走行途中に、センサ部140cは、車両状態、周辺環境情報を取得することができる。自律走行部140dは、新しく取得されたデータ/情報に基づいて、自律走行経路およびドライビングプランを更新することができる。通信部110は、車両位置、自律走行経路、ドライビングプランなどに関する情報を外部サーバに伝達できる。外部サーバは、車両または自律走行車両から収集された情報に基づいて、AI技術などを利用して交通情報データを予め予測でき、予測された交通情報データを車両または自律走行車両に提供できる。
【0560】
図51は、本開示に適用される車両を例示する。車両は、運送手段、汽車、飛行体、船舶などで具現されることもできる。
【0561】
図51を参照すると、車両100は、通信部110、制御部120、メモリ部130、入出力部140a、および位置測定部140bを含むことができる。ここで、ブロック110~130/140a~140bは、各々、
図48のブロック110~130/140に対応する。
【0562】
通信部110は、他の車両、または基地局などの外部機器と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信することができる。制御部120は、車両100の構成要素を制御して多様な動作を実行することができる。メモリ部130は、車両100の多様な機能をサポートするデータ/パラメータ/プログラム/コード/命令を記憶することができる。入出力部140aは、メモリ部130内の情報に基づいてAR/VRオブジェクトを出力することができる。入出力部140aは、HUDを含むことができる。位置測定部140bは、車両100の位置情報を取得することができる。位置情報は、車両100の絶対位置情報、走行線内における位置情報、加速度情報、周辺車両との位置情報などを含むことができる。位置測定部140bは、GPSおよび多様なセンサを含むことができる。
【0563】
一例として、車両100の通信部110は、外部サーバから地図情報、交通情報などを受信してメモリ部130に記憶することができる。位置測定部140bは、GPSおよび多様なセンサを介して車両位置情報を取得してメモリ部130に記憶することができる。制御部120は、地図情報、交通情報、および車両位置情報などに基づいて仮想オブジェクトを生成し、入出力部140aは、生成された仮想オブジェクトを車両内のウィンドウに表示することができる(1410、1420)。また、制御部120は、車両位置情報に基づいて車両100が走行線内で正常に運行されているかどうかを判断することができる。車両100が走行線から異常に外れる場合、制御部120は、入出力部140aを介して車両内のウィンドウに警告を表示することができる。また、制御部120は、通信部110を介して周辺車両に走行異常に関する警告メッセージを放送することができる。状況によって、制御部120は、通信部110を介して関係機関に車両の位置情報と、走行/車両異常に関する情報と、を送信することができる。
【0564】
図52は、本開示に適用されるXR機器を例示する。XR機器は、HMD、車両に備えられたHUD(Head-Up Display)、TV、スマートフォン、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、家電機器、デジタルサイネージ(signage)、車両、ロボットなどで具現されることができる。
【0565】
図52を参照すると、XR機器100aは、通信部110、制御部120、メモリ部130、入出力部140a、センサ部140b、および電源供給部140cを含むことができる。ここで、ブロック110~130/140a~140cは、各々、
図48のブロック110~130/140に対応する。
【0566】
通信部110は、他の無線機器、携帯機器またはメディアサーバなどの外部機器と信号(例えば、メディアデータ、制御信号など)を送受信することができる。メディアデータは、映像、イメージ、音などを含むことができる。制御部120は、XR機器100aの構成要素を制御して多様な動作を実行することができる。例えば、制御部120は、ビデオ/イメージ取得、(ビデオ/イメージ)エンコーディング、メタデータ生成および処理などの手順を制御および/または実行するように構成されることができる。メモリ部130は、XR機器100aの駆動/XRオブジェクトの生成に必要なデータ/パラメータ/プログラム/コード/命令を記憶することができる。入出力部140aは、外部から制御情報、データなどを取得し、生成されたXRオブジェクトを出力することができる。入出力部140aは、カメラ、マイクロフォン、ユーザ入力部、ディスプレイ部、スピーカ、および/またはハプティックモジュールなどを含むことができる。センサ部140bは、XR機器の状態、周辺環境情報、ユーザ情報などを得ることができる。センサ部140bは、近接センサ、照度センサ、加速度センサ、磁気センサ、ジャイロセンサ、慣性センサ、RGBセンサ、IRセンサ、指紋認識センサ、超音波センサ、光センサ、マイクロフォン、および/またはレーダなどを含むことができる。電源供給部140cは、XR機器100aに電源を供給し、有/無線充電回路、バッテリなどを含むことができる。
【0567】
一例として、XR機器100aのメモリ部130は、XRオブジェクト(例えば、AR/VR/MRオブジェクト)の生成に必要な情報(例えば、データなど)を含むことができる。入出力部140aは、ユーザからXR機器100aを操作する命令を取得することができ、制御部120は、ユーザの駆動命令に従ってXR機器100aを駆動させることができる。例えば、ユーザがXR機器100aを介して映画、ニュースなどを視聴しようとする場合、制御部120は、通信部130を介してコンテンツ要求情報を他の機器(例えば、携帯機器100b)またはメディアサーバに送信することができる。通信部130は、他の機器(例えば、携帯機器100b)またはメディアサーバから映画、ニュースなどのコンテンツをメモリ部130にダウンロード/ストリーミングすることができる。制御部120は、コンテンツに対してビデオ/イメージ取得、(ビデオ/イメージ)エンコーディング、メタデータ生成/処理などの手順を制御および/または実行し、入出力部140a/センサ部140bを介して取得した周辺空間または現実オブジェクトに関する情報に基づいてXRオブジェクトを生成/出力することができる。
【0568】
また、XR機器100aは、通信部110を介して携帯機器100bと無線で接続され、XR機器100aの動作は、携帯機器100bにより制御されることができる。例えば、携帯機器100bは、XR機器100aに対するコントローラとして動作することができる。このために、XR機器100aは、携帯機器100bの3次元位置情報を取得した後、携帯機器100bに対応するXRエンティティを生成して出力することができる。
【0569】
図53は、本開示に適用されるロボットを例示する。ロボットは、使用目的や分野によって産業用、医療用、家庭用、軍事用などに分類されることができる。
【0570】
図53を参照すると、ロボット100は、通信部110、制御部120、メモリ部130、入出力部140a、センサ部140b、および駆動部140cを含むことができる。ここで、ブロック110~130/140a~140cは、各々、
図48のブロック110~130/140に対応する。
【0571】
通信部110は、他の無線機器、他のロボットまたは制御サーバなどの外部機器と信号(例えば、駆動情報、制御信号など)を送受信することができる。制御部120は、ロボット100の構成要素を制御して多様な動作を実行することができる。メモリ部130は、ロボット100の多様な機能をサポートするデータ/パラメータ/プログラム/コード/命令を記憶することができる。入出力部140aは、ロボット100の外部から情報を取得し、ロボット100の外部に情報を出力することができる。入出力部140aは、カメラ、マイクロフォン、ユーザ入力部、ディスプレイ部、スピーカ、および/またはハプティックモジュールなどを含むことができる。センサ部140bは、ロボット100の内部情報、周辺環境情報、ユーザ情報などを得ることができる。センサ部140bは、近接センサ、照度センサ、加速度センサ、磁気センサ、ジャイロセンサ、慣性センサ、IRセンサ、指紋認識センサ、超音波センサ、光センサ、マイクロフォン、レーダなどを含むことができる。駆動部140cは、ロボット関節を動かすなどの多様な物理的動作を実行することができる。また、駆動部140cは、ロボット100を地上で走行させ、または空中で飛行させることができる。駆動部140cは、アクチュエータ、モータ、車輪、ブレーキ、プロペラなどを含むことができる。
【0572】
図54は、本開示に適用されるAI機器を例示する。AI機器は、TV、プロジェクタ、スマートフォン、PC、ノートパソコン、デジタル放送用端末、タブレットPC、ウェアラブル装置、セットトップボックス(STB)、ラジオ、洗濯機、冷蔵庫、デジタルサイネージ、ロボット、車両などの、固定型機器または移動可能な機器などで具現されることができる。
【0573】
図54を参照すると、AI機器100は、通信部110、制御部120、メモリ部130、入出力部140a/140b、ラーニングプロセッサ部140c、およびセンサ部140dを含むことができる。ブロック110~130/140a~140dは、各々、
図48のブロック110~130/140に対応する。
【0574】
通信部110は、有無線通信技術を利用して他のAI機器(例えば、
図45、100x、200、400)やAIサーバ(例えば、
図45の400)などの外部機器と有無線信号(例えば、センサ情報、ユーザ入力、学習モデル、制御信号など)を送受信することができる。このために、通信部110は、メモリ部130内の情報を外部機器に送信し、または外部機器から受信した信号をメモリ部130に伝達することができる。
【0575】
制御部120は、データ分析アルゴリズムまたはマシンラーニングアルゴリズムを使用して決定または生成された情報に基づいて、AI機器100の少なくとも一つの実行可能な動作を決定することができる。そして、制御部120は、AI機器100の構成要素を制御して決定された動作を実行することができる。例えば、制御部120は、ラーニングプロセッサ部140cまたはメモリ部130のデータを要求、検索、受信または活用することができ、少なくとも一つの実行可能な動作のうち、予測される動作や、好ましいと判断される動作を実行するようにAI機器100の構成要素を制御することができる。また、制御部120は、AI装置100の動作内容や動作に対するユーザのフィードバックなどを含む履歴情報を収集してメモリ部130もしくはラーニングプロセッサ部140cに記憶し、またはAIサーバ(
図45、400)などの外部装置に送信することができる。収集された履歴情報は、学習モデルの更新に利用されることができる。
【0576】
メモリ部130は、AI機器100の多様な機能をサポートするデータを記憶することができる。例えば、メモリ部130は、入力部140aから得たデータ、通信部110から得たデータ、ラーニングプロセッサ部140cの出力データ、およびセンシング部140から得たデータを記憶することができる。また、メモリ部130は、制御部120の動作/実行に必要な制御情報および/またはソフトウェアコードを記憶することができる。
【0577】
入力部140aは、AI機器100の外部から多様な種類のデータを取得することができる。例えば、入力部140aは、モデル学習のための学習データ、および学習モデルが適用される入力データなどを取得することができる。入力部140aは、カメラ、マイクロフォン、および/またはユーザ入力部などを含むことができる。出力部140bは、視覚、聴覚または触覚などと関連する出力を発生させることができる。出力部140bは、ディスプレイ部、スピーカ、および/またはハプティックモジュールなどを含むことができる。センシング部140は、多様なセンサを利用してAI機器100の内部情報、AI機器100の周辺環境情報、およびユーザ情報のうちのいずれか一つを得ることができる。センシング部140は、近接センサ、照度センサ、加速度センサ、磁気センサ、ジャイロセンサ、慣性センサ、RGBセンサ、IRセンサ、指紋認識センサ、超音波センサ、光センサ、マイクロフォン、および/またはレーダなどを含むことができる。
【0578】
ラーニングプロセッサ部140cは、学習データを利用して人工ニューラルネットワーク(神経網)で構成されたモデルを学習させることができる。ラーニングプロセッサ部140cは、AIサーバ(
図45、400)のラーニングプロセッサ部と共にAI処理(プロセッシング)を実行することができる。ラーニングプロセッサ部140cは、通信部110を介して外部機器から受信した情報、および/またはメモリ部130に記憶された情報を処理することができる。また、ラーニングプロセッサ部140cの出力値は、通信部110を介して外部機器に送信され、またはメモリ部130に記憶されることができる。