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特許7385784光硬化性樹脂組成物、成形用ハードコートフィルム及びそれを用いた成形品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-14
(45)【発行日】2023-11-22
(54)【発明の名称】光硬化性樹脂組成物、成形用ハードコートフィルム及びそれを用いた成形品
(51)【国際特許分類】
   C08F 299/06 20060101AFI20231115BHJP
   B29C 45/14 20060101ALI20231115BHJP
   C08F 2/44 20060101ALI20231115BHJP
   C08G 18/67 20060101ALI20231115BHJP
   C09D 7/47 20180101ALI20231115BHJP
   C09D 7/61 20180101ALI20231115BHJP
   C09D 175/14 20060101ALI20231115BHJP
【FI】
C08F299/06
B29C45/14
C08F2/44 A
C08G18/67 010
C09D7/47
C09D7/61
C09D175/14
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023096973
(22)【出願日】2023-06-13
【審査請求日】2023-07-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000100698
【氏名又は名称】アイカ工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】加藤 拓
(72)【発明者】
【氏名】間瀬 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 正章
【審査官】藤原 研司
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-066874(JP,A)
【文献】特開2020-042199(JP,A)
【文献】特開2019-006897(JP,A)
【文献】特開2016-060839(JP,A)
【文献】特開2011-042770(JP,A)
【文献】国際公開第2016/199847(WO,A1)
【文献】特開2022-143895(JP,A)
【文献】特開2018-111793(JP,A)
【文献】特開2019-077807(JP,A)
【文献】特開2022-148524(JP,A)
【文献】特開2017-178999(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00-43/00
C08F 283/01;290/00-299/08
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチレングリコールとイソホロンジイソシアネートを反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレートを更に反応させたウレタンアクリレート(A)と、アルミナ微粒子(B)と、レベリング剤(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、前記(A)の重量平均分子量が2,000~12,000であり、前記(B)の一次平均粒子径が40~150nmであることを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
【請求項2】
前記レベリング剤(C)がシリコーン系化合物であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
プラスチック基材上に請求項1又は2いずれか記載の光硬化性樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とする成形用ハードコートフィルム。
【請求項4】
前記成形用ハードコートフィルムが車両外装用途であることを特徴とする請求項3記載の成形用ハードコートフィルム。
【請求項5】
請求項3記載の成形用ハードコートフィルムを、金型を用いて賦形後、光硬化性樹脂硬化層とは反対側から溶融樹脂を射出して樹脂成形品を形成するインサート成形品の製造方法。
【請求項6】
請求項3記載の成形用ハードコートフィルムを用いたインサート成形品又はアウトモールド成形品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は成形性に優れた光硬化性の樹脂組成物、及びその樹脂硬化層を有する成形用ハードコートフィルム、更にはそれを用いた成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
アクリル系の光硬化性樹脂は、プラスチックフィルムやプラスチック成形物表面に特別な性能を付与するために多くの分野で用いられており、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に塗布して高硬度を付与したハードコートフィルムは、タッチパネル用フィルムや成形用フィルムとして大量に使用されている。
【0003】
これらのなかで特に成形用としては、フィルム表面に絵柄を印刷後、加熱により軟化させた状態で3次元成形を行う成形用フィルムが良く知られているが、フィルムに塗布されたハードコート樹脂層を硬くすると、立体形状に加工する際に曲面においてマイクロクラックが入りやすくなり、加工形状には制約があった。そのため過去に出願人は、表面硬度と成形性を両立させるインサート成形用のハードコート樹脂として、トリアジン環含有(メタ)アクリレートプレポリマーと平均一次粒子径が80~500nmの有機微粒子を含むハードコート剤を発明した(特許文献1)。このハードコート剤は膜厚が1~10μmで十分な柔軟性と表面物性が両立可能な優れるものであった。
【0004】
こうした成形用途に適したハードコート剤を選定することで、加工面での制約はある程度緩和されてはきたが、インサート成形品の用途が広がるにつれて、従来から求められる成形性や耐摩耗性に加え、様々な特性が求められるようになってきている。例えば自動車の外装用途では、大きなサイズでの安定した成形性に加え、洗車機による引っ掻き傷へ耐性が求められており、こうした要求に対応できるようなハードコート層を有する成形用フィルムがなかった。そのため自動車の外装用途でも使用が可能な成形性、耐洗車傷性、耐久性を有する成形用ハードコートフィルムが求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第4848200号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、破断伸度が高く成形性が良好であると共に、洗車機での洗浄にも耐えうる耐引っ掻き傷性を有する成形用途に適した光硬化性樹脂組成物、及びこれを塗工した成形用ハードコートフィルムと、それを用いた成形品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、エチレングリコールとイソホロンジイソシアネートを反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレートを更に反応させたウレタンアクリレート(A)と、アルミナ微粒子(B)と、レベリング剤(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、前記(A)の重量平均分子量が2,000~12,000であり、前記(B)の一次平均粒子径が40~150nmであることを特徴とする光硬化性樹脂組成物を提供する。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記レベリング剤(C)がシリコーン系化合物であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性樹脂組成物を提供する。
【0009】
請求項3の発明は、プラスチック基材上に請求項1又は2いずれか記載の光硬化性樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とする成形用ハードコートフィルムを提供する。
【0010】
請求項4の発明は、前記成形用ハードコートフィルムが車両外装用途であることを特徴とする請求項3記載の成形用ハードコートフィルムを提供する。
【0011】
請求項5の発明は、請求項3記載の成形用ハードコートフィルムを、金型を用いて賦形後、光硬化性樹脂硬化層とは反対側から溶融樹脂を射出して樹脂成形品を形成するインサート成形品の製造方法を提供する。
【0012】
請求項6の発明は、請求項3記載の成形用ハードコートフィルムを用いたインサート成形品又はアウトモールド成形品を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の光硬化性樹脂組成物及びこれを塗工したハードコートフィルム(以下HCフィルムという)は、破断伸度が高く成形性が良好であると共に、優れた耐引っ掻き傷性を有するため、自動車の外装用途、例えばルーフ、ボンネット、ピラー、フェンダー、ドア、ヘッドランプ、フロントグリル、バンパー等で使用するような成形品に用いる材料として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の光硬化性樹脂組成物の構成は、エチレングリコールとイソホロンジイソシアネート(以下IPDIという)を反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレート(以下PETAという)を更に反応させた構造を有するウレタンアクリレート(A)と、アルミナ微粒子(B)と、レベリング剤(C)と、光重合開始剤(D)である。なお、本明細書において(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートとの双方を包含する。
【0015】
前記(A)の合成で使用する脂環式ジイソシアネートのIPDIは、黄変が無く耐候安定性に優れると同時に剛性が高く、硬化物の硬度を上げることができる。炭素鎖が非常に短いエチレングリコールと反応させることで、分子内のウレタン結合濃度を高くすることが可能となり、耐薬品性に優れた剛性の高い直鎖構造の主骨格を形成できる。エチレングリコールの代わりにポリエチレングリコールを用いると、ウレタン結合の濃度が低くなり耐薬品性が低下する傾向がある。
【0016】
前記(A)の合成方法としては特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。反応は無溶媒下でも良いが、(A)の分子量が大きくなるにつれて攪拌が困難となる場合があるため、MEK等のケトン類、キシレン等の芳香族不活性溶媒などを用いても良い。またエチレングリコール及びPETAの水酸基と、イソシアネート基との反応には、触媒を用いることが好ましい。その場合の例としては、ジブチルスズジラウレート等の錫系、ナフテン酸コバルト等の金属アルコキシド系が挙げられる。反応温度は適宜設定可能であるが40~120℃が好ましく、60~100℃が更に好ましい。
【0017】
前記(A)の重量平均分子量(以下Mwという)は2,000~12,000であり、3,000~11,000が好ましく、3,500~10,000が更に好ましい。2,000未満では破断伸度が低くなるため十分な成形性を確保することが難しくなる傾向が有り、12,000超では耐摩耗性や耐擦傷性が低下する傾向が有る。(A)のMwは、反応させるエチレングリコールとIPDIのモル比により調整が可能で、エチレングリコールに対するIPDIのモル比を近づけると、Mwは大きくなる傾向がある。なおMwは、ゲル浸透クロマトグラフィーにより、スチレンジビニルベンゼン基材の充填剤を用いたカラムでテトラハイドロフラン溶離液を用いて、標準ポリスチレン換算の分子量を測定、算出した。
【0018】
前記(A)の配合量は、固形分全量に対し70~95重量%が好ましく、75~93重量%が更に好ましく、80~90重量%が特に好ましい。70重量%以上とすることで十分な成形性や耐薬品性を確保することができ、95重量%以下とすることで十分な耐擦傷性や耐洗車傷性を確保することができる。
【0019】
本発明に使用されるアルミナ微粒子(B)は、硬化層の硬度を上げて耐摩耗性を向上させ、洗車機などによって引き起こされる引っ掻き傷への耐性向上を目的に添加される。一般的に耐擦傷力の評価は、乾燥状態で200~500g/25mmφ程度の荷重をかけたスチールウール(以下SWという)を用い、傷のつき具合を評価することが多い。一方実際の自動洗車機では、水分が介在した状態で、弾性率が比較的低い材料(例えば高分子ゴム系材料)が、強い力で短時間塗膜表面に当たる状態となる。このように塗膜表面への力の掛かり方が異なることから、たとえSWによる耐擦傷性が良好な場合でも、洗車機では傷が付く場合があった。出願人は試行錯誤を繰り返すことで、アルミナ微粒子を配合することで、この耐洗車傷性を向上させることが可能であり、更には特定粒子径のアルミナ微粒子を選択することで、耐洗車傷性を大幅に向上させることができることを見出した。
【0020】
前記(B)の一次平均粒子径は10~200nmが好ましく、40~150nmが更に好ましく、50~130nmが特に好ましく、70~100nmがとりわけ好ましい。10nm以上とすることで耐洗車傷性を向上させることができ、200nm以下とすることでフィルムでの良好な光学特性を確保できる。特に40nm~150nmとすることで、耐洗車傷性は顕著に向上する。なお平均粒子径は、動的光散乱法(DLS)により測定したメジアン径(d=50)とする。
【0021】
前記(B)の配合量は、樹脂組成物の固形分全量に対し0.1~20.0重量%が好ましく、0.5~15.0重量%が更に好ましく、1.0~10.0重量%が特に好ましく、1.5~8.0重量%がとりわけ好ましい。0.1重量%以上とすることで耐洗車傷性を向上させることが期待でき、20.0重量%以下とすることで十分な成形性を確保できる。
【0022】
本発明に使用されるレベリング剤(C)は、塗工時のレベリング特性を向上させると共に、硬化皮膜の耐SW性を向上させる目的で配合される。硬化後の皮膜からブリード等により経時的に欠落することが無く、耐候性の効果を長期的に持続できる点で、バインダー樹脂と重合して硬化塗膜を形成できる反応性官能基を有することが好ましい。例えばフッ素系、シリコーン系、フッ素シリコーン系等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】
これらの中では、塗膜表面の大きな表面張力差を均一化できるシリコーン系のポリシロキサン系化合物が好ましい。例えばポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエステル変性シロキサン、ポリエーテル変性シロキサン等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
前記(C)の配合量としては、固形分全量に対し0.1~3重量%が好ましく、0.3~2重量%が更に好ましい。この範囲とすることで、十分なレベリング性を確保し安定した塗膜外観とすることができる。市販品としてはBYK-UV3570(商品名:BYK Chemie社製、アクリロイル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン化合物)等が挙げられる。
【0025】
本発明に使用される光重合開始剤(D)は、紫外線や電子線などの照射でラジカルを生じ、そのラジカルが重合反応のきっかけとなるもので、ベンジルケタール系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系等汎用の光重合開始剤が使用できる。重合開始剤の光吸収波長を任意に選択することによって、紫外線領域から可視光領域にいたる広い波長範囲にわたって硬化性を付与することができる。具体的にはベンジルケタール系として2.2-ジメトキシ-1.2-ジフェニルエタン-1-オンが、α-ヒドロキシアセトフェノン系として1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン及び1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンが、α-アミノアセトフェノン系として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オンが、アシルフォスフィンオキサイド系として2.4.6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド及びビス(2.4.6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイド等があり、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
【0026】
これらの中では、黄変しにくいα-ヒドロキシアセトフェノン系を含むことが好ましく、市販品としてはOmnirad127D、184及び2959(商品名:IGM Resins社製)などが挙げられる。前記(D)のラジカル重合性分100重量部に対する配合は2~15重量部が好ましく、5~12重量部が更に好ましい。
【0027】
本発明の光硬化性樹脂組成物には、更に光安定剤(E)を含むことが好ましい。(E)の配合により屋外で使用した場合の紫外線暴露や、輻射熱による硬化皮膜の劣化を低減することができる。例えば、紫外線により光劣化したポリマーから生ずるアルキルラジカルやパーオキシラジカルを効率よくトラップするラジカル補足剤(e1)や、吸収した紫外線のエネルギーを熱エネルギーなどに変換することにより、ポリマーの分解を抑制する紫外線吸収剤(e2)などが挙げられる。
【0028】
前記(e1)としては、例えばヒンダードアミン系(以下HALS系と言う)やヒンダードフェノール系、芳香族アミン系等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、低濃度でもラジカル補足効率が高いHALS系が好ましい。(e1)の配合量は、固形分全量に対し1~10重量%が好ましく、2~8重量%が更に好ましく、3~6重量%が特に好ましい。この範囲とすることで、十分な光安定性を確保することが出来る。HALS系の市販品としてはTinuvin123及びTinuvin249(商品名:BASFジャパン社製)等が挙げられる。
【0029】
前記(e2)は、エネルギーが高い有害な紫外線領域に吸収帯域を持つラジカル連鎖開始阻止剤であり、(e1)との併用により、耐候性をより向上及び安定させることが可能となる。例えばベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では紫外線の長波長部を強く吸収することが可能なヒドロキシフェニルトリアジン系が好ましい。(e2)の配合量は、固形分全量に対し0.3~5重量%が好ましく、0.5~3.0重量%が更に好ましく、0.6~1.5重量%が特に好ましい。この範囲とすることで、十分な紫外線吸収特性を確保することが出来る。また前記(e1)と(e2)を合計した(E)の配合量は、固形分全量に対し1.0~12重量%が好ましく、1.5~10重量%が更に好ましく、4.0~8.0重量%が特に好ましい。1.0重量%以上とすることで耐候性の向上が期待でき、12重量%以下とすることで過剰配合とならず、基材との十分な密着性を確保できる。市販品としてはTinuvin460及び477(商品名:BASFジャパン社製)等が挙げられる。
【0030】
本発明の光硬化性樹脂組成物(以下本組成物という)には、性能を損なわない範囲で必要に応じて、反応性希釈剤、密着促進剤、ブルーイング剤、顔料、消泡剤、増粘剤、沈澱防止剤、帯電防止剤、防曇剤、抗菌剤、ワックス、つや消し剤、親水剤、撥水剤、無機フィラー、有機微粒子等を添加してもよい。
【0031】
前記反応性希釈剤としては、低粘度で(A)との相溶性に優れる点で、多官能(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。例えば2官能では(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレートが、3官能ではトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが、4官能でジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレートが、5官能ではジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが、6官能ではジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0032】
前記反応性希釈剤の配合量としては、(A)100重量部に対し20重量部以下が好ましく、15重量部以下が更に好ましい。20重量部以下とすることで、十分な成形性を確保しつつ反応性を向上させることが出来る。また固形分全量に対する配合比率としては15重量%以下が好ましく、10重量%以下が更に好ましい。
【0033】
本組成物をプラスチック基材に塗工する際には、塗工特性を向上させるため溶剤で希釈してもよい。例えばエタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン(以下MEKという)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下PGMという),ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等があげられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。希釈する場合の固形分としては10~70%が例示されるが、特に指定は無く、塗工しやすい粘度となるように適宜設定可能である。
【0034】
本組成物が塗布されるプラスチック基材としては、ポリエステルフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルフォンフィルム、ナイロンフィルム、シクロオレフィンフィルム、アクリル(以下PMMAという)フィルム、ポリイミドフィルム、ABSフィルム、ポリオレフィンフィルム、PVCフィルム、PVAフィルム等を挙げることができる。
【0035】
これらの中では、優れた耐衝撃性と共に高い耐熱性を有するポリカーボネート(以下PCという)基材と、高い透明性と共に硬度を有するアクリル基材の複合基材を用いることが好ましい。ここでPC基材とアクリル基材の複合基材(以下、本複合基材という)とは、PC系樹脂層の少なくとも一方の面にアクリル系樹脂層を有する樹脂積層体を意味する。PC系樹脂とアクリル系樹脂を積層する方法は共押出成形法であることが好ましい。
【0036】
前記プラスチック基材は、本組成物との密着性を向上させる目的で、プライマー処理やサンドブラスト法、溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、あるいはコロナ放電処理、クロム酸処理、オゾン・紫外線照射処理などの表面の酸化処理などの表面処理を施すことができる。
【0037】
本組成物を塗布する方法は、特に制限はなく、公知のスプレーコート、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバーなどの塗工法またはグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成できる。塗工する膜厚は乾燥時で1μm~10μmが例示できるが、これに限定されるものではない。
【0038】
本組成物を硬化させる際に用いる紫外線照射の光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LEDランプ、無電極紫外線ランプなどがあり、また照射する雰囲気は空気中でもよいし、窒素、アルゴンなどの不活性ガス中でもよい。また紫外線照射時にバックロールの加温や、IRヒーターなどにより塗膜を加熱することで、より硬化性を上げることができる。照射条件としては照射強度500mW/cm~3000mW/cm、露光量50~400mJ/cmが例示されるが、これに限定されるものではない。
【0039】
本組成物をプラスチック基材に塗工し硬化させたHCフィルム(以下本HCフィルムという)は、130℃雰囲気下での破断伸度が50%以上であることが好ましく、100%以上であることが更に好ましく、200%以上が特に好ましい。破断伸度を50%以上とすることで、十分な成形性が期待できる。
【0040】
本HCフィルムを自動車の外装用途で用いる場合の耐候性目安としては、UVB(0.55W/m)で60℃、1000時間照射した前後のΔEが1.0以下が好ましく、0.8以下がより好ましく、0.5以下が更に好ましい。1.0以下とすることで、透過した紫外線による加飾層へのダメージを低減でき、特に加飾層で耐UV性が劣る赤や青色を用いている場合でも、経時的な変色を低く抑えることが可能となる。
【0041】
本HCフィルムには、必要に応じ加飾層を設けることができる。加飾する方法としては、例えば印刷や金属蒸着等が挙げられ、またこれら両方を用いて加飾しても良い。また更に射出成形樹脂との密着性を向上させるため、接着層やプライマー層を設けても良い。
【0042】
本HCフィルムには本組成物が塗布された面の保護のため、保護フィルムを貼り合わせても良い。保護フィルムを用いることで、インサート成形やアウトモールド成形プロセスでの傷つき防止ができ、歩留まり向上が期待できる。
【0043】
本HCフィルムをインサート成形で用いる方法としては、例えば本組成物が塗布された面を金型の内壁面に向かうよう(本組成物硬化層の反対面が成形樹脂と接するよう)に配置し、必要に応じて本HCフィルムを金型形状に追従させ予備成形し、次に金型を閉じてキャビティ―内に溶融状態の成形樹脂を射出させ、樹脂を固化させることにより樹脂成形品を形成することができる。
【0044】
上記予備成形を行う方法としては、本HCフィルムを軟化点以上に予備加熱して金型に配置し、金型に設けられた吸引孔を通じて真空吸引する方法や、射出成形用金型とは別の成形用金型を用い、真空成形や圧空成形、プレス成形等の公知の成形方法を用いることができる。またこれらの予備成形を行わず、成形樹脂による射出圧により、成形と射出樹脂との一体成形を同時に行うことも可能である。
【0045】
上記射出成形する樹脂としては、射出成形が可能な公知の樹脂を用いることが可能である。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリスルホン系樹脂等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。自動車のボディーのようにサイズが大きい場合や、サイズが小さくても肉厚が薄い場合には、成形後の収縮率をHCフィルムのそれと近似させることで、反り等の不具合を回避することができる。
【0046】
また上記の射出成形用樹脂自体を着色することにより、HCフィルムの加飾層を無くしたり、加飾層と射出成形樹脂の色を融合させたりすることでより深みのある外観を出すことが可能となる。更には外装を塗料により着色するような製品、例えば自動車のボディーなどをインサート成形に置き換える場合では、射出成形する樹脂を着色することにより、塗料による外形塗装を省略することが可能となる。この場合、外形塗装でしばしば発生するゆず肌やピット等の外観不良を無くすことができる。
【0047】
更に本HCフィルムは、アウトモールド成形にも用いることができる。例えば、TOM(Three-Dimensional Overlay Method)成形に用いても良い。TOM成形は、気密ボックス内にて予め成形された基材に、真空・圧空成形にて3次元表面加飾を行うフィルム成形方法であり、本HCフィルムを用いることで基材の材質を問わず、3次元の大型製品にも対応可能である。
【0048】
以下、本発明について実施例、比較例を挙げて詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。なお表記が無い場合は、室温は25℃相対湿度65%の条件下で測定を行った。また配合量は固形分換算とし重量部を示し、実施例8は参考例として記載する。
【0049】
ウレアク1の調製
撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を取り付けた四つ口フラスコに、エチレングリコール200重量部とIPDI(NCO基37.5%)825重量部と触媒とMEKとを固形分50%になるように仕込み、80℃で6時間攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基のピークが所定の量になった時点で反応を終了させた。次にPETA(水酸基価120mgKOH/g)438重量部を添加し、70℃で6時間攪拌・反応させた後、赤外吸収分析でイソシアネート基の消滅したことを確認し、MEKにより固形分を50%に調整して、Mw6,200で6官能のウレアク1を得た。
【0050】
ウレアク2の調製
撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を取り付けた四つ口フラスコに、エチレングリコール200重量部とIPDI(NCO基37.5%)930重量部と触媒とMEKとを固形分50%になるように仕込み、80℃で6時間攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基のピークが所定の量になった時点で反応を終了させた。次にPETA(水酸基価120mgKOH/g)886重量部を添加し、70℃で6時間攪拌・反応させた後、赤外吸収分析でイソシアネート基の消滅したことを確認し、MEKにより固形分を50%に調整して、Mw3,200で6官能のウレアク2を得た。
【0051】
ウレアク3の調製
撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を取り付けた四つ口フラスコに、エチレングリコール200重量部とIPDI(NCO基37.5%)895重量部と触媒とMEKとを固形分50%になるように仕込み、80℃で6時間攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基のピークが所定の量になった時点で反応を終了させた。次にPETA(水酸基価120mgKOH/g)743重量部を添加し、70℃で6時間攪拌・反応させた後、赤外吸収分析でイソシアネート基の消滅したことを確認し、MEKにより固形分を50%に調整して、Mw3,800で6官能のウレアク3を得た。
【0052】
ウレアク4の調製
撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を取り付けた四つ口フラスコに、エチレングリコール200重量部とIPDI(NCO基37.5%)790重量部と触媒とMEKとを固形分50%になるように仕込み、80℃で6時間攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基のピークが所定の量になった時点で反応を終了させた。次にPETA(水酸基価120mgKOH/g)295重量部を添加し、70℃で6時間攪拌・反応させた後、赤外吸収分析でイソシアネート基の消滅したことを確認し、MEKにより固形分を50%に調整して、Mw9,800で6官能のウレアク4を得た。
【0053】
上記製法に準じて、ウレアク1~3と同骨格でMw違いのウレアクA及びBを得た。
ウレアクA:PETA-IPDI-(エチレングリコール-IPDI)n-PETA骨格、
6官能、固形分50%、Mw 1,800
ウレアクB:PETA-IPDI-(エチレングリコール-IPDI)n-PETA骨格、
6官能、固形分50%、Mw 13,000
【0054】
実施例1~11
前記(A)として上記で調整したウレアク1~4を、(B)として平均粒子径が70nm、100nm、50nm、25nmのアルミナ微粒子を、(C)としてBYK-UV3570(商品名:BYK Chemie社製、アクリロイル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン化合物)を、(D)としてOmnirad2959及び127D(商品名:IGM Resins社製)を、(e1)としてTinuvin249(商品名:BASFジャパン社製)を、(e2)としてTinuvin477(商品名:BASFジャパン社製)を、表1及び2記載の配合で均一に溶解・分散するまで撹拌し、更に固形分が30%となるようにPGMを加えて希釈撹拌し、実施例1~11の光硬化性樹脂組成物を得た。
【0055】
比較例1~5
実施例で用いた材料の他、オリゴマーとして上記ウレアクA及びBを、アルミナ微粒子に替わるフィラーとしてPGM-AC-4130Y(商品名:日産化学工業社製、ナノシリカ、平均粒子径40~50nm)を、表3記載の配合で均一に溶解・分散するまで撹拌し、更に固形分が30%となるようにPGMを加えて希釈撹拌し、比較例1~5の光硬化性樹脂組成物を得た。
【0056】
表1
【0057】
表2
【0058】
表3
【0059】
評価方法は以下の通りとした。
【0060】
HCフィルム1の調製
実施例及び比較例で作成した光硬化性樹脂組成物を、ユーピロンフィルム(商品名:DF02PUL、三菱ガス化学社製、厚み125μm、PMMA/PC積層フィルム)を用い、PMMA面側に乾燥膜厚で3μmとなるように光硬化性樹脂を塗布し、恒温槽で80℃×1分乾燥後、高圧水銀ランプで出力1300mW/cm、積算光量が200mJとなる様に紫外線照射し、評価用フィルムを調製した。
【0061】
耐薬品性:硬化皮膜にハンドクリーム、ニュートロジーナSPF45(商品名:ジョンソン・エンド・ジョンソン社製)を塗布し、80℃24時間放置させ、その後室温に戻し、拭き取ったのち表面を観察した。塗布の跡なしを○、跡ありを×とした。
【0062】
耐摩耗性:スガ試験機製の摩擦試験機FR-IBSを用い、ハードコートフィルムの樹脂組成物塗布面を、試験用白綿布(カナキン3号)を取り付けた摩擦子(直径16mm)で9Nの荷重をかけて1往復/1秒の速さで100mm往復させ、100往復後の傷の有無を確認し、傷無しを○、傷有りを×とした。
【0063】
密着性:JIS K 5600-5-6のクロスカット法に準拠し、塗工面に1mm間隔で10×10にマス目を作成し、セロハンテープCT-24(商品名:ニチバン社製)を貼り、上方に引っ張り剥離状況を確認し、剥離無しの場合を〇、剥離有りの場合を×とした。
剥離無し:100/100、剥離有り:0/100~99/100
【0064】
成形性:HCフィルムを横25mm×縦110mmにカットし、ミネベア社製TechnoGraph TGI-1KNを用い、チャック間距離50mmで雰囲気温度130℃、引っ張り速度300mm/分で引っ張り試験を行った。評価は目視で割れを確認し、伸び率が50%未満を×、50%~100%を△、100%超~200%を〇、200%超を◎とした。
計算式:50mmを基準として何mm伸びたかで計算。
伸びた長さ(mm)/50mm×100=伸び率%
【0065】
耐擦傷性:東洋精機社製の摩耗試験機を用い、接触面積が4cmのスチールウール#0000の上に500gの荷重を載せ、往復速度30回/分で10往復させた。その後試験前後のヘイズをJIS K7136に準拠し、東洋精機製作所製のHaze-GARD2を用いて測定し、ヘイズの上昇率が5%以上の場合を×、5%超の場合を〇とした。
【0066】
耐洗車傷性:耐洗車摩耗試験機(Amtec Kistler GmbH社製)を用い、DIN EN ISO20566に準拠した試験を実施した。試験前後の塗膜のグロス(測定角度20°)をmicro-tri-gross(BYK社製)にて測定し、グロス保持率を下記式より算出した。グロス保持率が50%未満を×、50%~75%を〇、75%超を◎とした。
グロス保持率(%)=試験後グロス/試験前グロス
【0067】
実施例1~5評価結果
表4
【0068】
実施例6~10評価結果
表5
【0069】
比較例評価結果
表6
【0070】
実施例は耐薬品性、耐摩耗性、密着性、成型性、耐擦傷性、耐洗車傷性、全ての面で問題はなく良好であった。またアルミナ微粒子(B)を含むことで、耐洗車傷性の向上が確認できたが、特に平均粒子径が50~100nmの場合にその効果が顕著であった。
【0071】
一方、(C)を含まない比較例1は耐摩耗性、耐擦傷性、耐洗車傷性が劣り、(B)を含まない比較例2は耐擦傷性、耐洗車傷性が劣っていた。またアルミナ微粒子とほぼ同じ粒子径のナノシリカを用いた比較例3は耐摩耗性、耐擦傷性、耐洗車傷性が劣っていた。更に(A)の分子量が下限未満の比較例4は成形性が劣り、分子量が上限を超えている比較例5は耐摩耗性、耐擦傷性、耐洗車傷性が劣り、いずれも本願発明に適さないものであった。
【0072】
次に、耐候性の評価を下記で行った。
【0073】
HCフィルム2の調製
実施例1及び2で作成した光硬化性樹脂組成物を、上記のユーピロンフィルムに加え、基材としてポリカーボネートフィルム(商品名:PC-1151、帝人社製、厚み200μm)、アクリルフィルム(商品名:HBA007P、三菱ケミカル社製、厚み125μm)、PETフィルム(商品名:U403、東レ社製、厚み125μm)を用い、乾燥膜厚で3μmとなるように光硬化性樹脂を塗布し、恒温槽で80℃×1分乾燥後、高圧水銀ランプで出力1300mW/cm、積算光量が200mJとなる様に紫外線照射し、HCフィルム2を調製した。このフィルムは耐候性評価にのみ用いた。
【0074】
基材単体及びHCフィルム2のΔE:日本電色工業社製の色差測定器SD-6000を用い、JIS Z 8722に準拠して、光硬化性樹脂組成物を塗布していない基材単体、及び光硬化性樹脂組成物を塗布したHCフィルム2に対し、UVB(0.55W/m)で60℃、1000時間照射した前後の色見を測定し、その差ΔEを測定した。
【0075】
耐候性評価結果
表7
【0076】
基材の種類によりΔEは大きく影響を受け、耐候性を向上させるためには、基材の選定が重要であることが確認できた。また実施例1の配合に光安定剤(E)を配合した実施例2のHCフィルム2では、耐候性が顕著に向上することが確認できた。
【0077】
次に、射出成型の評価を下記で行った。
【0078】
射出成形品の調製
実施例1のHCフィルムを用い、射出成形の樹脂として黒色のABSを用いて実際にインサート成形を行った。
【0079】
外観:BYK製の塗装表面性状測定機ウエーブスキャン3デュアルを用い、射出成型品のフィルム表面と、塗装鋼板の塗装面を測定し、LW(long wave)とSW(short wave)データを測定し比較した。
【0080】
表8
【0081】
着色した樹脂を用いて射出成形したインサート成形品の外観は、塗装鋼板のようにゆず肌の外観不具合が無かった。
【要約】
【課題】破断伸度が高く成形性が良好であると共に、洗車機での洗浄にも耐えうる耐引っ掻き傷性を有する成形用途に適した光硬化性樹脂組成物、及びこれを塗工した成形用ハードコートフィルムと、それを用いた成形品を提供する。
【解決手段】エチレングリコールとイソホロンジイソシアネートを反応させたジイソシアネートに、ペンタエリスリトールトリアクリレートを更に反応させたウレタンアクリレートと、アルミナ微粒子と、レベリング剤と、光重合開始剤と、を含み、前記ウレタンアクリレートの重量平均分子量が2,000~12,000であることを特徴とする光硬化性樹脂組成物である。
【選択図】なし