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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】高確率ビンゴカード
(51)【国際特許分類】
   A63F 3/06 20060101AFI20231116BHJP
【FI】
A63F3/06 B
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021204335
(22)【出願日】2021-12-16
(62)【分割の表示】P 2020161722の分割
【原出願日】2020-09-28
(65)【公開番号】P2022055367
(43)【公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-03-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年8月12日に坂東ゴルフクラブで開催されたゴルフコンペの表彰式において、発明者である安西信孝により公開された。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519360084
【氏名又は名称】安西 信孝
(72)【発明者】
【氏名】安西 信孝
【審査官】酒井 保
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第6585266(US,B1)
【文献】米国特許第4019744(US,A)
【文献】実開平06-046772(JP,U)
【文献】特開2018-171408(JP,A)
【文献】登録実用新案第3221250(JP,U)
【文献】特開2020-146172(JP,A)
【文献】特開平08-168551(JP,A)
【文献】特開平11-151110(JP,A)
【文献】登録実用新案第3194284(JP,U)
【文献】特開2020-199102(JP,A)
【文献】特開2004-089514(JP,A)
【文献】特開2003-225402(JP,A)
【文献】国際公開第2014/141325(WO,A1)
【文献】特開平09-155008(JP,A)
【文献】特開2005-021501(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 3/06
A63F 7/02
G06Q 30/02
G07G 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項2】
前記マス目は、個別に立ち上げ可能にされて、前記マス目に表記された数字のうちの1つが指定された場合、指定された数字を含むマス目は、その後使用できないようにされる、請求項1に記載の高確率ビンゴカード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高確率ビンゴカードに関するものであり、より詳細には、カラオケ大会並びにゴルフコンペにおいて利用するためにビンゴ達成確率が高くなるように工夫された高確率ビンゴカードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ビンゴカードは、一般にビンゴマシン(数字を抽出する機材)を用いて行うビンゴゲームに利用されるカードで、通例、5×5のマス目に、数字をランダムに表記したものが多数枚セットにして用いられる。各マス目は三方にミシン目(切り目)が入れられていて、押し抜いて手前に立ち上げ可能になっている。
【0003】
カラオケ業界においては、最近では採点機能付きカラオケ装置が一般的になり、広く利用されている。このカラオケ装置を使用してカラオケ大会を実施するに際し、その採点結果を用いてビンゴゲームを行なう試みがある。しかるにその場合、採点機能の種類や歌唱力のレベル差によって、概ね表示点数が60点から90点台の範囲であることから、普通最大数字が75である一般のビンゴカードをそのまま用いることはできない。
【0004】
また、近時、ビンゴカードを用いることなく、採点機能付きカラオケを利用してビンゴゲームを行なう、カラオケ装置が提案されている(特開2017-198923号公報、特開2017-173752号公報)。そのカラオケ装置は、ビンゴゲーム機能を装置内に搭載し、ビンゴゲーム機能とカラオケ採点機能とを組み合わせたものであり、カラオケで出た採点と、ビンゴカードの数字とを照合してビンゴの達成を目指すものである。
【0005】
しかし、この種カラオケ装置の場合は、そのような機能を有する装置が装備されているカラオケ店でしか利用することができず、また、ビンゴゲーム本来の、ビンゴカードの該当数字の押し抜き・起立操作を行っていき、リーチ、ビンゴ達成に至る過程の盛り上がりを楽しむことができず、更に、ビンゴ達成までに過度な時間がかかり、飽きがくることが予想される。
【0006】
また、他にも、野球の打撃結果に基づいてビンゴゲームを行なうためのビンゴカードを提案するもの(特開2000-334078号公報)、ゴルフのストローク数やパット数に基づいてビンゴゲームを行なうためのビンゴカードを提案するもの(実用新案登録第3160794号公報)、あるいは、数字に代えて音楽記号を用いるビンゴカードを提案するもの(特開2006-271942号公報)等があるが、それらのビンゴカードは野球やゴルフ、あるいは、音楽に特化したものであり、カラオケ大会及びゴルフコンペにおいて利用するのに好適なものとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2017-198923号公報
【文献】特開2017-173752号公報
【文献】特開2000-334078号公報
【文献】実用新案登録第3160794号公報
【文献】特開2006-271942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、一般的なビンゴカードは、家庭や特定の会場等において限定的に行われるビンゴゲームのためのものであり、他の用途における利用は想定されていない。また、種々提案されている特殊なビンゴカードは、野球やゴルフ、あるいは、音楽等に関連してのみ使用可能なものであって、カラオケ大会及びゴルフコンペにおいて利用するのに適したものではない。
【0009】
そこで、本発明は、本来のビンゴゲームに使用し得ることはもちろんのこと、カラオケ大会並びにゴルフコンペにおいて利用するのに適した高確率ビンゴカードを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、5×5のマス目を設け、前記マス目のそれぞれを4つの小区画に分割して合計100個の小区画を形成し、前記100個の小区画にそれぞれ異なる数字をランダムに表記して成ることを特徴とする高確率ビンゴカードである。
【0011】
一実施形態においては、前記100個の小区画に表記される数字は、1~100のうちのいずれかである。
【0012】
また、一実施形態においては、前記100個の小区画に表記される100個の数字は複数組に分けられて色分けされる。
【0013】
一実施形態においては、前記マス目は、個別に立ち上げ可能にされる。
【0014】
一実施形態においては、前記マス目は四角形であって、前記小区画に表示される数字は、左側上段が1~25のうちのいずれかであり、左側下段が26~50のうちのいずれかであり、右側上段が51~75のうちのいずれかであり、右側下段が76~100のうちのいずれかである。
【0015】
一実施形態においては、前記マス目は菱形であって、前記小区画に表示される数字は、上段が1~25のうちのいずれかであり、左側が26~50のうちのいずれかであり、右側が51~75のうちのいずれかであり、下段が76~100のうちのいずれかである。
【0016】
一実施形態においては、任意の箇所の前記マス目の裏面に当たりマークが隠蔽状態に表記され、前記当たりマークは適宜手段で表出可能にされる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る高確率ビンゴカード及びセットは上記のとおりであって、表記される数字の幅が広く、且つ、数字の表記に工夫が凝らされており、更に、裏面の有効利用が図られているため、採点機能付きカラオケ装置を用いてのカラオケ大会や、スコア数が話題となるゴルフコンペにおけるビンゴゲームにおいて利用するのに好適であり、これらの大会を盛り上げる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る高確率ビンゴカードの一実施形態の表面図である。
図2】本発明に係る高確率ビンゴカードの一実施形態の裏面図である。
図3】本発明に係る高確率ビンゴカードの一実施形態の使用方法を示す図である。
図4】本発明に係る高確率ビンゴカードの他の実施形態の表面図である。
図5】本発明に係る高確率ビンゴカードの他の実施形態の裏面図である。
図6】本発明に係る高確率ビンゴカードの他の実施形態の使用方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態につき、添付図面に依拠して説明する。本発明に係る高確率ビンゴカード1は、5×5の合計25個のマス目2を設け、マス目2のそれぞれを4つの小区画3に分割して合計100個の小区画を画成し、この100個の小区画3にそれぞれ異なる数字をランダムに振り分けて表記して成ることを特徴とするものである。マス目2の形状は、通例、四角形(正方形)とされるが(図1~3参照)、菱形(図4~6参照)、その他任意の形状とすることができる。
【0020】
図示した例においては、100個の小区画3に1~100の数字のうちの1つがランダムに表記されている。以下の説明は、100個の小区画3に1~100の数字のうちの1つが表記されている場合のものである。この場合ビンゴカード1には、それぞれ1~100の数字のすべてが含まれ、各マス目2には、それぞれ他のマス目2にはない4つの数字が含まれることになる。そのため、ビンゴになる確率が高まり、ビンゴ達成に過度の時間を要しないので、飽きがくることなくビンゴゲームを楽しむことができるという利点がある。但し、100の数字の中から、指定された1つの数字を見つけ出すのは必ずしも容易ではないので、何らかの工夫が求められる。
【0021】
そこで、マス目2が四角形の場合は、小区画3に表示される数字は、左側上段を1~25のうちのいずれかとし、左側下段を26~50のうちのいずれかとし、右側上段を51~75のうちのいずれかとし、右側下段を76~100のうちのいずれかとすることが考えられる(図1参照)。同様に、マス目2が菱形の場合は、上段を1~25のうちのいずれかとし、左側を26~50のうちのいずれかとし、右側を51~75のうちのいずれかとし、下段を76~100のうちのいずれかとすることが考えられる(図4参照)。
【0022】
また、数字を組み分けし、それぞれ色分けすることが推奨される。例えば、1~25の範囲の数字を黒色、26~50の範囲の数字を青色、51~75の範囲の数字を緑色、76~100の範囲の数字を赤色のように色分けする。このように色分けすることで、数字の確認がより一層容易となる。
【0023】
各マス目2は、一般のビンゴカードの場合と同様に、個別に立ち上げ可能にされる。そのために、図1~3に示す例の場合は、底辺に折曲線4を筋押しし、他の3辺にミシン目5を入れる。また、図4~6に示す例の場合は、例えば、下段の小区画3の横方向対角線を折り目として折曲線4を筋押しし、その上の輪郭線に沿ってミシン目5を入れる(図6(A)参照)。
【0024】
この高確率ビンゴカード1においては、1~100のうちの1つが指定された場合、その数字は必ずいずれかのマス目2に含まれているので、第1回目の数字指定においては、必ず参加者全員の高確率ビンゴカード1について該当するマス目2が存在することになる。指定された数字を含むマス目2は、ミシン目5に沿って押し抜いて、折曲線4から立ち上げるが、その立ち上げたマス目2は、その後使用できない。即ち、そのマス目2には、指定された数字の他に3つの数字が含まれているが、後にその3つの数字のいずれかが指定された場合はパスすることになる。
【0025】
また、他の実施形態として、裏面を活用する態様が考えられる。例えば、いくつかのマス目2の裏面に当たりマーク6を印刷して剥離シート7で被覆し、あるいは、スクラッチ印刷し、剥離シート7の剥離(図6(B)参照)、コイン8等を用いての削り出し(図3(B)参照)等により表出可能にする態様が考えられる。これにより、表面を使用する本来のビンゴゲームにおいて達成者が出ない場合や、所定人数達成後のお楽しみといった形で、立ち上げたマス目2の裏面を、剥離シート7の剥離や削り出し等により表出させ、当たりマーク6が出た場合、その数を競うという遊び方が可能となる。また、当たりマーク6を複数種とし、副賞の等賞を設定するようにすることもできる。
【0026】
本発明に係るビンゴカードセットは、通常のビンゴカードセットと同様に、上記ビンゴカード1を多数枚セットにしたもので、ビンゴカード1は、このセットにした状態で市場に供給される。
【0027】
以上の説明は、100個の小区画3に1~100の数字のうちの1つをランダムに表記した場合のものであるが、小区画3に表記される数字は1~100とは限らず、用途に応じて任意に設定することができる。
【0028】
上記のとおり、本発明に係る高確率ビンゴカード1の場合、表記される数字の幅が広いため、従来一般に行われているビンゴゲームにおけるビンゴカードとして使用可能であることはもちろんであるが、更に、例えば、歌唱力のレベル差や採点機能が異なるカラオケにおける採点数字を用いるカラオケ大会におけるビンゴゲーム、成績上位者のハーフスコアやラウンドスコア、あるいは、ハンディ等の数字を用いるゴルフコンペの表彰式におけるビンゴゲームに好適である。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明に係る高確率ビンゴカード上記のとおりであって、表記される数字の幅が広いため、採点機能付きカラオケ装置を用いてのカラオケ大会、並びに、スコア数が話題となるゴルフコンペにおけるビンゴゲームにおいて利用するのに好適であり、以てこれらの大会、会合、催事等を盛り上げることを期待し得るものであり、その産業上の利用可能性は大である。
【符号の説明】
【0030】
1 ビンゴカード
2 マス目
3 小区画
4 折曲線
5 ミシン目
6 当たりマーク
7 剥離シート
8 コイン
図1
図2
図3
図4
図5
図6