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特許7385807フレキシブルプリント基板、及び配線モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】フレキシブルプリント基板、及び配線モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/569 20210101AFI20231116BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20231116BHJP
   H01M 50/519 20210101ALI20231116BHJP
   H01M 50/55 20210101ALI20231116BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20231116BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20231116BHJP
   H01M 50/298 20210101ALI20231116BHJP
   H01M 50/505 20210101ALN20231116BHJP
【FI】
H01M50/569
H05K1/02 J
H05K1/02 B
H01M50/519
H01M50/55 101
H01M50/204 401D
H01M50/284
H01M50/298
H01M50/505
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018187562
(22)【出願日】2018-10-02
(65)【公開番号】P2020057700
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-01-21
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 秀夫
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 慎一
(72)【発明者】
【氏名】中島 英明
【審査官】多田 達也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0271642(US,A1)
【文献】特開2001-319525(JP,A)
【文献】特開2004-235321(JP,A)
【文献】国際公開第2017/069209(WO,A1)
【文献】特開2020-013655(JP,A)
【文献】特開2011-228216(JP,A)
【文献】特開2019-114535(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M50/20-50/298
H01M50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルプリント基板と、導電部材と、を含む配線モジュールであって、
前記フレキシブルプリント基板は、
基端部と、
前記基端部から第1方向に沿って延びる2つの帯部と、
前記基端部と前記2つの帯部のそれぞれとに跨って設けられると共に、前記2つの帯部に設けられた部分に蓄電素子の電極端子に電気的に接続される帯側接続部を有する導電路と、を備え、
前記2つの帯部の少なくとも一方の帯部には、前記第1方向と交差する第2方向について、前記一方の帯部と他方の帯部との間隔が大きくなるように変形する変形部が設けられており、
前記変形部が2以上の箇所で折れ曲がることにより、前記一方の帯部と前記他方の帯部との間隔が大きくなるようになっており、
前記基端部と前記2つの帯部とは同一平面をなすように配置されており、
前記帯側接続部は前記導電部材を介して前記蓄電素子の前記電極端子に電気的に接続されており、
前記導電部材は突出部を有しており、
前記帯側接続部には貫通孔が形成されており、
前記突出部は、前記貫通孔に挿通された状態で、前記帯側接続部に半田付けにより接続されており、
前記第1方向及び前記第2方向の双方に交差する方向を第3方向とした場合に、
前記導電部材は第1方向に細長い長方形状をなしており、
前記導電部材の長辺には、前記第2方向に突出すると共に前記第3方向に屈曲した延出部が延びており、
前記突出部は、前記延出部の延出端部から前記第3方向に突出しており、
前記突出部の前記第1方向の長さ寸法は、前記延出部の前記第1方向の長さ寸法よりも小さい、配線モジュール。
【請求項2】
前記導電路のうち前記基端部に設けられた部分にはコネクタに接続される基端側接続部が設けられている、請求項1に記載の配線モジュール。
【請求項3】
前記変形部が折れ曲がることにより、前記一方の帯部と前記他方の帯部との間隔が大きくなるようになっている、請求項1または請求項2に記載の配線モジュール。
【請求項4】
前記変形部が設けられた前記一方の帯部の、少なくとも1つの側縁には凹部が形成されており、前記凹部において前記変形部が折れ曲がっている、請求項3に記載の配線モジュール。
【請求項5】
基端部と、
前記基端部から第1方向に沿って延びる2つの帯部と、
前記基端部と前記2つの帯部のそれぞれとに跨って設けられると共に、前記2つの帯部に設けられた部分に蓄電素子の電極端子に電気的に接続される帯側接続部を有する導電路と、を備え、
前記2つの帯部の少なくとも一方の帯部には、前記第1方向と交差する第2方向について、前記一方の帯部と他方の帯部との間隔が大きくなるように変形する変形部が設けられており、
前記変形部が設けられた前記一方の帯部には前記第1方向に沿って形成された少なくとも1つのスリットが前記変形部の外縁を構成する位置に設けられており、前記少なくとも1つのスリットが拡開するように前記変形部が変形することにより、前記一方の帯部と前記他方の帯部との間隔が大きくなるようになっている、フレキシブルプリント基板。
【請求項6】
前記スリットの端部には、前記スリットの幅寸法よりも大きな直径を有する貫通孔が形成されている、請求項5に記載のフレキシブルプリント基板。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載のフレキシブルプリント基板と、
電極端子を有する複数の蓄電素子の前記電極端子に接続されると共に、前記帯側接続部に接続される複数の導電部材と、を備えた配線モジュールであって、
前記複数の導電部材は、前記フレキシブルプリント基板の前記2つの帯部に設けられた前記帯側接続部に、前記第1方向に沿って間隔を空けて並んで接続されている、配線モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された技術は、フレキシブルプリント基板、及びこれを用いた配線モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電極端子を有する複数の電池が並べられた電池ブロックに取り付けられる配線モジュールとして、特許文献1(特許第5621765号公報)に記載のものが知られている。概ね直方体形状をなす電池の上面には、両端部寄りの位置に、一対の電極端子が上方に突出している。複数の電池が並べられることにより、電極端子は、第1の端子列と、第2の端子列を構成する。
【0003】
電池ブロックの上面には、第1の端子列に接続される第1のフレキシブルプリント基板と、第2の端子列に接続される第2のフレキシブルプリント基板と、が配置される。第1のフレキシブルプリント基板、及び第2のフレキシブルプリント基板には、電池の端子間電圧を検出するための電圧検出回路が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5621765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の構成によると、2つのフレキシブルプリント基板が必要となるので、部品点数が増加し、製造コストが増加する。
【0006】
一方、特許文献1の図50に示されるように、1つの幅広のフレキシブルプリント基板を用いて、第1の端子列と第2の端子列の電圧を検出する場合には、特許文献1の図1に模式的に示されるように、フレキシブルプリント基板に、回路が構成されない無駄なスペースが生じる。これは、フレキシブルプリント基板の長手方向について、電極端子に接続される回路数が、漸次、減少することに起因する。フレキシブルプリント基板に無駄なスペースが生じることになると、やはり製造コストが増加する。
【0007】
本明細書に開示された技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、製造コストが低減された配線モジュールに関する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書に開示された技術は、フレキシブルプリント基板であって、基端部と、前記基端部から第1方向に沿って延びる2つの帯部と、前記基端部と前記2つの帯部のそれぞれとに跨って設けられると共に、前記2つの帯部に設けられた部分に蓄電素子の電極端子に電気的に接続される帯側接続部を有する導電路と、を備え、前記2つの帯部の少なくとも一方の帯部には、前記第1方向と交差する第2方向について、前記一方の帯部と他方の帯部との間隔が大きくなるように変形する変形部が設けられている。
【0009】
また、本明細書に開示された技術は、上記のフレキシブルプリント基板と、電極端子を有する複数の蓄電素子の前記電極端子に接続されると共に、前記帯側接続部に接続される複数の導電部材と、を備えた配線モジュールであって、前記複数の導電部材は、前記フレキシブルプリント基板の前記2つの帯部に設けられた前記帯側接続部に、前記第1方向に沿って間隔を空けて並んで接続されている。
【0010】
上記の構成によれば、1つのフレキシブルプリント基板によって配線モジュールを形成することができるので、部品点数を削減することができる。これにより製造コストを低減させることができる。
【0011】
また、基端部と、基端部から延びる2つの帯部に跨って導電路が形成されているので、2つの帯部の間の領域に、導電路が形成されない無駄なスペースを設ける必要がない。これにより、製造コストを低減させることができる。
【0012】
また、上記の構成によれば、変形部が変形する程度を変更することにより、一方の帯部と他方の帯部との間隔を適宜に変更することができる。これにより、電極端子の間隔が異なる場合であっても、変形部が変形する程度を変更することにより、1つの形状のフレキシブル基板で、容易に対応することができる。この結果、電極端子の間隔に合わせて、フレキシブルプリント基板を個別に形成する場合に比べて、製造コストを低減することができる。
【0013】
本明細書に開示された技術の実施態様としては以下の態様が好ましい。
【0014】
前記導電路のうち前記基端部に設けられた部分にはコネクタに接続される基端側接続部が設けられている。
【0015】
上記の構成によれば、2つの帯部のそれぞれにコネクタを設ける場合に比べて、部品点数を削減することができるので、製造コストを低減させることができる。
【0016】
前記変形部が折れ曲がることにより、前記一方の帯部と前記他方の帯部との間隔が大きくなるようになっている。
【0017】
上記の構成によれば、変形部を折り曲げるという簡易な手法により、2つの帯部の間隔を広げることができるので、製造コストの上昇を抑制することができる。
【0018】
前記変形部が設けられた前記一方の帯部の、少なくとも1つの側縁には凹部が形成されており、前記凹部において前記変形部が折れ曲がっている。
【0019】
上記の構成によれば、変形部を折り曲げ加工する際に、作業者が帯部を容易に折り曲げることができるので、変形部を折り曲げ加工する際の効率を向上させることができる。
【0020】
前記変形部が設けられた前記一方の帯部には前記第1方向に沿って形成された少なくとも1つのスリットが設けられており、前記少なくとも1つのスリットが拡開するように変形することにより、前記一方の帯部と前記他方の帯部との間隔が大きくなるようになっている。
【0021】
上記の構成によれば、スリットを拡開するように帯部を変形させるという簡易な手法により、2つの帯部の間隔を大きくすることができるので、製造コストの上昇を抑制することができる。
【0022】
前記スリットの端部には、前記スリットの幅寸法よりも大きな直径を有する貫通孔が形成されている。
【0023】
上記の構成によれば、貫通孔によってスリットを変形させやすくなるので、変形部を拡開変形させる作業の効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0024】
本明細書に開示された技術によれば、配線モジュールの製造コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施形態1に係る蓄電モジュールを示す斜視図
図2】蓄電モジュールを示す平面図
図3】第1バスバー、第2バスバー、及び第3バスバーを示す斜視図
図4】第1バスバー、第2バスバー、及び第3バスバーを示す平面図
図5】変形部が折れ曲がっていない状態のフレキシブルプリント基板を示す平面図
図6】第3バスバーの突出部が貫通孔に挿通された状態を示す一部拡大斜視図
図7】変形部が折れ曲がっていない状態のフレキシブルプリント基板を示す一部拡大平面図
図8】変形部が折れ曲がった状態のフレキシブルプリント基板を示す一部拡大平面図
図9】変形部が折れ曲がった状態のフレキシブルプリント基板を示す平面図
図10】配線モジュールを示す平面図
図11】実施形態2に係る配線モジュールを示す平面図
図12】変形部が変形した状態のフレキシブルプリント基板を示す一部拡大平面図
図13】変形部が変形していない状態のフレキシブルプリント基板を示す平面図
図14】変形部が変形した状態のフレキシブルプリント基板を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0026】
<実施形態1>
本明細書に開示された技術を、複数の蓄電素子10に取り付けられる配線モジュール11に適用した実施形態1について、図1から図10を参照しつつ説明する。複数の蓄電素子10に配線モジュール11が取り付けられた蓄電モジュール12は、電気自動車、ハイブリッド自動車等の車両(図示せず)に搭載されて、車両の駆動源や、車両に搭載された電気機器の電源とされる。以下の説明においては、Z方向を上方とし、Y方向を前方とし、X方向を左方として説明する。また、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材については符号を省略する場合がある。
【0027】
蓄電素子10
図1及び図2に示すように、蓄電素子10は、全体として、前後方向(第1方向の一例)について扁平な直方体形状をなしている。蓄電素子10の内部には、図示しない蓄電要素が収容されている。蓄電素子10の上面には、左右方向(第2方向の一例)の両端部寄りの位置に、それぞれ、電極端子13が設けられている。電極端子13は、概ね、上方から見て左右方向に細長い長方形状をなしている。一方の電極端子13は正極であり、他方の電極端子13は負極である。複数(本実施形態では18個)の蓄電素子10は、前後方向に並べられている。
【0028】
配線モジュール11
図2に示すように、配線モジュール11は、電極端子13に接続される複数(本実施形態では2つ)の第1バスバー14(導電部材の一例)、複数(本実施形態では2つ)の第2バスバー15(導電部材の一例)、及び複数(本実施形態では3つ)の第3バスバー16(導電部材の一例)と、第1バスバー14、第2バスバー15、及び第3バスバー16が接続されるフレキシブルプリント基板17と、を備える。
【0029】
第1バスバー14
図3及び図4に示すように、第1バスバー14は、金属板材を所定の形状にプレス加工してなる。第1バスバー14を構成する金属としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等、任意の金属を選択することができる。第1バスバー14の表面には、スズ、ニッケル等のメッキ層が形成されていてもよい。
【0030】
第1バスバー14は、全体として、上方から見て、前後方向に細長い長方形状をなしている。第1バスバー14の前後方向の長さ寸法は、前後方向に並べられた3つの蓄電素子10に設けられた、隣り合う3つの電極端子13の、前後方向についての差し渡し寸法より、やや小さく設定されている。これにより、第1バスバー14は、前後方向について隣り合う3つの電極端子13の上に載置可能になっている。
【0031】
第1バスバー14は、前後方向について隣り合う3つの電極端子13の上に載置された状態で、各電極端子13と、レーザー溶接、半田付け等の公知の手法により接続されている。第1バスバー14には、極性の同じ3つの電極端子13が接続されている。これにより、前後方向に並ぶ3つの蓄電素子10が並列接続される。
【0032】
第1バスバー14の一対の長辺の一方(本実施形態では左辺)には、長辺の前後方向の中央付近に、左方に突出すると共に上方に屈曲した延出部18Aが延びている。延出部18Aの上端部には、前端部からやや後方の位置に、上方に突出する突出部19Aが設けられている。突出部19Aの前後方向の長さ寸法は、延出部18Aの前後方向の長さ寸法の略五分の一になっている。突出部19Aの、延出部18Aの上端部からの上方への突出高さ寸法は、フレキシブルプリント基板17の厚さ寸法よりも大きく設定されている。
【0033】
第2バスバー15
第2バスバー15は、全体として、上方から見て、前後方向に細長い長方形状をなしている。第2バスバー15の前後方向の長さ寸法は、前後方向に並べられた6つの蓄電素子10に設けられた、隣り合う6つの電極端子13の、前後方向についての差し渡し寸法よりも、やや小さく設定されている。これにより、第2バスバー15は、前後方向について隣り合う6つの電極端子13の上に載置可能になっている。
【0034】
第2バスバー15は、前後方向について隣り合う6つの電極端子13の上に載置された状態で、各電極端子13と、レーザー溶接、半田付け等の公知の手法により接続されている。第2バスバー15に接続された6つの電極端子13のうち、前側の3つの電極端子13の極性と、後ろ側の3つの電極端子13の極性とは、異なっている。これにより、前側に位置する並列接続された3つの蓄電素子10と、後ろ側に位置する並列接続された3つの蓄電素子10とが、直列接続されるようになっている。
【0035】
第2バスバー15の一対の長辺の一方(本実施形態では左辺)には、長辺の前端部寄りの位置に、左方に突出すると共に上方に屈曲した延出部18Bが延びている。延出部18Bの上端部には、前端部からやや後方の位置に、上方に突出する突出部19Bが設けられている。
【0036】
第2バスバー15のうち上記以外の構成については第1バスバー14と同様なので、重複する説明を省略する。
【0037】
第3バスバー16
第3バスバー16は、全体として、上方から見て、前後方向に細長い長方形状をなしている。第3バスバー16の前後方向の長さ寸法は、前後方向に並べられた6つの蓄電素子10に設けられた、隣り合う6つの電極端子13の、前後方向についての差し渡し寸法よりも、やや小さく設定されている。これにより、第3バスバー16は、前後方向について隣り合う6つの電極端子13の上に載置可能になっている。
【0038】
第3バスバー16は、前後方向について隣り合う6つの電極端子13の上に載置された状態で、各電極端子13と、レーザー溶接、半田付け等の公知の手法により接続されている。第3バスバー16に接続された6つの電極端子13のうち、前側の3つの電極端子13の極性と、後ろ側の3つの電極端子13の極性とは、異なっている。これにより、前側に位置する並列接続された3つの蓄電素子10と、後ろ側に位置する並列接続された3つの蓄電素子10とが、直列接続されるようになっている。
【0039】
第3バスバー16の一対の長辺の一方(本実施形態では右辺)には、長辺の前端部寄りの位置に、右方に突出すると共に上方に屈曲した延出部18Cが延びている。延出部18Cの上端部には、前端部からやや後方の位置に、上方に突出する突出部19Cが設けられている。
【0040】
第3バスバー16のうち上記以外の構成については第1バスバー14と同様なので、重複する説明を省略する。
【0041】
フレキシブルプリント基板17
図8に示すように、本実施形態に係るフレキシブルプリント基板17は、絶縁性の合成樹脂製のフィルム20の上面に、プリント配線技術により形成された複数の導電路21を有する。絶縁性の合成樹脂としては、ポリイミド等、公知の材料を選択できる。フレキシブルプリント基板17は可撓性を有しており、撓み変形、折り曲げ変形が可能となっている。なお、フレキシブルプリント基板17の下面に、更に導電路が形成されていてもよい。
【0042】
フレキシブルプリント基板17は、導電路21が形成されたフィルム20を、トムソン型等の公知の手法で切断加工することにより、所定の形状に形成される。本実施形態に係るフレキシブルプリント基板17は、前後方向に細長く延びた形状に形成されている。図5に示すように、フレキシブルプリント基板17は、前端部に設けられた基端部22と、基端部22の後端部から後方(第1方向の一例)に延びると共に、左側に位置する左帯部23(一方の帯部に相当)、及び右側に位置する右帯部24(他方の帯部に相当)と、を有する。
【0043】
複数の導電路21の一部は、基端部22と、左帯部23とに跨って形成されている。また、複数の導電路21の一部は、基端部22と、右帯部24とに跨って形成されている。
【0044】
基端部22
図7及び図8に示すように、フレキシブルプリント基板17の基端部22には、左右方向に間隔を空けて複数(本実施形態では6つ)のスルーホール25が列状に並んでいる。スルーホール25の列は、前後方向に間隔を空けて2列に並んでいる。スルーホール25は基端部22を上下方向に貫通して形成されている。スルーホール25の断面形状は円形状をなしている。基端部22の上面であって、スルーホール25の孔縁部の周囲には、導電路21と接続された基端側接続部27が形成されている。スルーホール25には図示しないコネクタ端子が挿通されるようになっており、コネクタ端子は、スルーホール25に挿通された状態で、基端側接続部27に半田付けにより接続されるようになっている。
【0045】
図2に示すように、基端部22には、コネクタ28が接続されている。コネクタ28には、図示しない複数のコネクタ端子が配設されている。コネクタ端子の一方の端部は、コネクタ28内において前方に延びて配されており、他方の端部は、下方に屈曲されて、基端部22のスルーホール25内に挿通された状態で基端側接続部27に電気的に接続されている。
【0046】
図5に示すように、基端部22の後端部からは、左帯部23と、右帯部24とが、前後方向について平行に延びて形成されている。左帯部23と、右帯部24とは、切断加工により分離されている。左帯部23の前後方向についての長さ寸法は、右帯部24の前後方向についての長さ寸法よりも短く設定されている。左帯部23の左右方向の幅寸法と、右帯部24の左右方向の幅寸法とは、略同じに設定されている。左帯部23の左右方向の幅寸法と、右帯部24の左右方向の幅寸法との和は、基端部22の左右方向の幅寸法と同じになっている。
【0047】
左帯部23
左帯部23の左側縁寄りの位置には、前後方向に間隔を空けて、複数(本実施形態では3つ)の貫通孔29が、左帯部23を上下方向に貫通して形成されている。貫通孔29の断面形状は、前後方向に細長い長方形状をなしている。貫通孔29の孔縁部の大きさは、第3バスバー16の突出部19の外形状と実質的に同じに形成されている。実質的に同じとは、貫通孔29の孔縁部の大きさと、第3バスバー16の突出部19Cの外形状とが同じである場合を含むと共に、同じでない場合であっても実質的に同じと認定しうる程度の大きさである場合も含む。これにより、第3バスバー16の突出部19Cは、左帯部23の貫通孔29内に、上下方向について挿通可能になっている(図6参照)。
【0048】
左帯部23の上面であって、貫通孔29の孔縁部の周囲には、導電路21と接続された帯側接続部30が形成されている。貫通孔29には第3バスバー16の突出部19が挿通されるようになっており、第3バスバー16の突出部19は、貫通孔29に挿通された状態で、帯側接続部30に半田付けにより接続されるようになっている。これにより、左帯部23の帯側接続部30は、第3バスバー16を介して、蓄電素子10の電極端子13と電気的に接続されるようになっている。3つの第3バスバー16は、左帯部23に設けられた帯側接続部30に、前後方向に間隔を空けて並んで接続されている。
【0049】
右帯部24
右帯部24の右側縁寄りの位置には、前後方向に間隔を空けて、複数(本実施形態では4つ)の貫通孔29が、右帯部24を上下方向に貫通して形成されている。貫通孔29の断面形状は、前後方向に細長い長方形状をなしている。貫通孔29の孔縁部の大きさは、第1バスバー14の突出部19A及び第2バスバー15の突出部19Bの外形状と実質的に同じに形成されている。実質的に同じとは、貫通孔29の孔縁部の大きさと、第1バスバー14の突出部19A及び第2バスバー15の突出部19Bの外形状とが同じである場合を含むと共に、同じでない場合であっても実質的に同じと認定しうる程度の大きさである場合も含む。これにより、第1バスバー14の突出部19A及び第2バスバー15の突出部19Bは、右帯部24の貫通孔29内に、上下方向について挿通可能になっている。
【0050】
右帯部24の上面であって、貫通孔29の孔縁部の周囲には、導電路21と接続された帯側接続部30が形成されている。貫通孔29には第1バスバー14と突出部19A及び第2バスバー15の突出部19Bが挿通されるようになっており、第1バスバー14の突出部19A及び第2バスバー15の突出部19Bは、貫通孔29に挿通された状態で、帯側接続部30に半田付けにより接続されるようになっている。これにより、右帯部24の帯側接続部30の一部は、第1バスバー14を介して蓄電素子10の電極端子13と電気的に接続されるようになっており、また、右帯部24の帯側接続部30の他の部分は、第2バスバー15を介して蓄電素子10の電極端子13と電気的に接続されるようになっている。
【0051】
図10に示すように、右帯部24の前端部寄りの位置に設けられた帯側接続部30と、後端部寄りの位置に設けられた帯側接続部30とには、第1バスバー14が接続されている。右帯部24の帯側接続部30のうち、前から二番目の帯側接続部30と、前から三番目の帯側接続部30とには、第2バスバー15が接続されている。これにより、右帯部24には、第1バスバー14と第2バスバー15とが、前後方向について間隔を空けて並んで接続されている。
【0052】
変形部31
図5及び図7に示すように、左帯部23と右帯部24とは、前後方向に延びる分割スリット32によって、左右に分離されている。分割スリット32は、フレキシブルプリント基板17を切断加工する際に形成されるようになっている。
【0053】
図7に示すように、分割スリット32の前端部には、左右方向についての分割スリット32の幅寸法よりも直径の大きな貫通孔が、フレキシブルプリント基板17を上下方向に貫通して形成されている。これにより、左帯部23の右側縁の前端部には、左方に陥没した、上方から見て半円形状の凹部33が形成されている。また、右帯部24の左側縁の前端部には、右方に陥没した、上方から見て半円形状の凹部33が形成されている。
【0054】
分割スリット32の前端部からやや後方であって、且つ、右帯部24のうち最も前側に設けられた帯側接続部30よりも前方の位置には、左右方向についての分割スリット32の幅寸法よりも直径の大きな貫通孔が、フレキシブルプリント基板17を上下方向に貫通して形成されている。これにより、左帯部23の右側縁には、左方に陥没した、上方から見て半円形状の凹部33が形成されている。また、右帯部24の左側縁には、右方に陥没した、上方から見て半円形状の凹部33が形成されている。
【0055】
左帯部23の左側縁には、2つの凹部33が、間隔を空けて前後方向に並んで形成されている。2つの凹部33は、上方から見て半円形状をなしている。前側の凹部33は、前後方向について、左帯部23の右側縁に形成された2つの凹部33の間に形成されている。後ろ側の凹部33は、前後方向について、左帯部23の右側縁に形成された後ろ側の凹部33よりも後方であって、且つ、右帯部24のうち最も前側に設けられた帯側接続部30よりも前方の位置に設けられている。
【0056】
左帯部23の右側縁に形成された前側の凹部33と、左帯部23の左側縁に形成された前側の凹部33を結ぶ仮想的な線Lにおいて、左帯部23が谷折りされると共に、左帯部23の右側縁に形成された後ろ側の凹部33と、左帯部23の左側縁に形成された後ろ側の凹部33を結ぶ仮想的な線Mにおいて、左帯部23が山折りされることにより、左帯部23と右帯部24とは、左右方向に離間するようになっている(図8参照)。左帯部23の右側縁に形成された前側の凹部33と、左帯部23の左側縁に形成された前側の凹部33を結ぶ仮想的な線Lと、左帯部23の左側縁とのなす角度は、略45°に設定されている。また、左帯部23の右側縁に形成された後ろ側の凹部33と、左帯部23の左側縁に形成された後ろ側の凹部33を結ぶ仮想的な線Mと、左帯部23の左側縁とのなす角度も、略45°に設定されている。略45°とは、45°を含み、且つ、45°ではない場合であっても、実質的に45°と認定しうる程度の角度を含む。
【0057】
左帯部23のうち、前後方向について、右側縁に形成された前側の凹部33と、左側縁に形成された後ろ側の凹部33との間の領域が、変形部31とされる。左帯部23が、変形部31において折れ曲がっていることにより、左帯部23と、右帯部24とは、左右方向に離間した状態で、前後方向に沿って延びている。
【0058】
実施形態の製造工程の一例
続いて、本実施形態に係る配線モジュール11の製造工程の一例について説明する。製造工程は、以下の記載に限定されない。
【0059】
絶縁性の合成樹脂製のフィルム20に、プリント配線技術により導電路21を形成する。所定の箇所に穴あけ加工を行う。例えばトムソン型(図示せず)を用いて、切断加工を行う。これにより、図5に示す形状の、フレキシブルプリント基板17を形成する。なお、穴あけ加工、及び切断加工の順序は任意である。
【0060】
所定の形状に形成されたフレキシブルプリント基板17の左帯部23について、折り曲げ加工を行う。これにより、図9に示すように、左帯部23と、右帯部24とを、左右方向に離間させる。
【0061】
図示しない治具に、第1バスバー14、第2バスバー15、及び第3バスバー16を、突出部19が上方を向く姿勢で配置する。突出部19と、フレキシブルプリント基板17に形成された貫通孔29と、が整合する姿勢で、フレキシブルプリント基板17を上方から、第1バスバー14、第2バスバー15、及び第3バスバー16に組み付ける組み付け工程を実行する。帯側接続部30と、突出部19とを、半田付けする半田付け工程を実行する(図10参照)。基端部22にコネクタ28を接続する。これにより、配線モジュール11が完成する。
【0062】
治具に取り付けられた状態の配線モジュール11を、前後方向に並べられた複数の蓄電素子10に、上方から組み付ける。第1バスバー14、第2バスバー15、及び第3バスバー16を、レーザー溶接、又は半田付けにより、電極端子13に接続する接続工程を実行する。これにより、蓄電モジュール12が完成する(図2参照)。なお、組み付け工程、半田付け工程、接続工程の順序は、上記の順序に限定されない。
【0063】
実施形態の作用効果
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態に係るフレキシブルプリント基板17は、基端部22と、基端部22から後方に沿って延びる左帯部23、及び右帯部24と、基端部22と左帯部23に跨って設けられると共に基端部22と右帯部24に跨って設けられる導電路21と、を備える。導電路21のうち左帯部23及び右帯部24に設けられた部分には、蓄電素子10の電極端子13に電気的に接続される帯側接続部30が設けられている。左帯部23には、左帯部23と右帯部24との間隔が大きくなるように変形する変形部31が設けられている。
【0064】
また、本実施形態に係る配線モジュール11は、フレキシブルプリント基板17と、電極端子13を有する複数の蓄電素子10の電極端子13に接続されると共に、帯側接続部30に接続される第1バスバー14、第2バスバー15、及び第3バスバー16と、を備えた配線モジュール11であって、第1バスバー14、第2バスバー15、及び第3バスバー16は、フレキシブルプリント基板17の左帯部23及び右帯部24に設けられた帯側接続部30に、第1方向に沿って間隔を空けて並んで接続されている。
【0065】
上記の構成によれば、1つのフレキシブルプリント基板17によって配線モジュール11を形成することができるので、部品点数を削減することができる。これにより製造コストを低減させることができる。
【0066】
また、基端部22と、基端部22から延びる左帯部23及び右帯部24に跨って導電路21が形成されているので、左帯部23と右帯部24との間の領域に、導電路21が形成されない無駄なスペースを設ける必要がない。これにより、製造コストを低減させることができる。
【0067】
また、上記の構成によれば、変形部31が変形する程度を変更することにより、左帯部23と右帯部24との間隔を適宜に変更することができる。これにより、電極端子13の間隔が異なる場合であっても、変形部31が変形する程度を変更することにより、1つの形状のフレキシブルプリント基板17で、容易に対応することができる。この結果、電極端子13の間隔に合わせて、フレキシブルプリント基板17を個別に形成する場合に比べて、製造コストを低減することができる。
【0068】
また、本実施形態によれば、導電路21のうち基端部22に設けられた部分にはコネクタ28に接続される基端側接続部27が設けられている。
【0069】
上記の構成によれば、左帯部23及び右帯部24のそれぞれにコネクタ28を設ける場合に比べて、部品点数を削減することができるので、製造コストを低減させることができる。
【0070】
また、本実施形態によれば、変形部31が折れ曲がることにより、左帯部23と他方の帯部との間隔が大きくなるようになっている。
【0071】
上記の構成によれば、変形部31を折り曲げるという簡易な手法により、左帯部23と右帯部24との間隔を広げることができるので、製造コストの上昇を抑制することができる。
【0072】
また、本実施形態によれば、左帯部23の左側縁と右側縁には凹部33が形成されており、凹部33において変形部31が折れ曲がっている。
【0073】
上記の構成によれば、変形部31を折り曲げ加工する際に、作業者が帯部を容易に折り曲げることができるので、変形部31を折り曲げ加工する際の効率を向上させることができる。
【0074】
実施形態2
次に、本明細書に開示された技術の参考例を図11から図14を参照しつつ説明する。図11に示すように、本参考例に係る配線モジュール50に用いられるフレキシブルプリント基板51は、変形部52の構造が実施形態1とは異なる。
【0075】
図12に示すように、左帯部53の右側縁の前端部には、フレキシブルプリント基板51を上下方向に貫通する貫通孔57が形成されている。貫通孔57は上方から見て円形状をなしている。この貫通孔57の直径は、分割スリット32の左右方向についての幅寸法よりも大きく設定されている。
【0076】
図13に示すように、左帯部53の前端部寄りの位置には、前後方向に延びる右スリット54(スリットの一例)と、右スリット54の左方に位置する左スリット55(スリットの一例)が設けられている。右スリット54と、左スリット55により、左帯部53の前端部寄りの部分は、左右方向について略三等分されている。
【0077】
右スリット54
右スリット54の前端部は、左帯部53の前端部よりもやや後方に位置している。右スリット54の後端部は、右帯部59に設けられた帯側接続部30のうち最も前に設けられたものよりもやや前方に位置している。
【0078】
左帯部53には、右スリット54の前端部から左方に延びて左帯部53の左側縁にまで至る、前連通スリット56が設けられている。右スリット54の後端部には、左帯部53を上下方向に貫通する貫通孔57が形成されている。貫通孔57の孔縁部は上方から見て円形状をなしている。貫通孔57の直径は、左右方向について、拡開していない状態における右スリット54の幅寸法よりも大きく設定されている。
【0079】
左スリット55
左スリット55の前端部は、前連通スリット56よりもやや後方に位置している。左スリット55の後端部は、右スリット54の後端部よりもやや後方に位置している。
【0080】
左スリット55の前端部には、左帯部53を上下方向に貫通する貫通孔57が形成されている。貫通孔57の孔縁部は上方から見て円形状をなしている。貫通孔57の直径は、左右方向について、拡開していない状態における左スリット55の幅寸法よりも大きく設定されている。左帯部53には、左スリット55の後端部から右方に延びて左帯部53の右側縁にまで至る、後連通スリット58が設けられている。
【0081】
実施形態においては、前後方向について、左帯部53の前端部から、後連通スリット58までの領域が変形部52とされる。図12及び図14に示すように、右スリット54及び左スリット55が左右方向について拡開することにより、右帯部59と左帯部53との間隔が大きくなるようになっている。
【0082】
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0083】
実施形態によれば、左帯部53には第1方向に沿って形成された右スリット54及び左スリット55が設けられており、右スリット54及び左スリット55が拡開するように変形することにより、左帯部53と右帯部59との間隔が大きくなるようになっている。
【0084】
上記の構成によれば、右スリット54及び左スリット55を拡開するように左帯部53を変形させるという簡易な手法により、左帯部53と右帯部59との間隔を大きくすることができるので、製造コストの上昇を抑制することができる。
【0085】
また、本実施形態によれば、右スリット54の後端部、及び左スリット55の前端部には、それぞれ、右スリット54の幅寸法及び左スリット55の幅寸法よりも大きな直径を有する貫通孔57が形成されている。
【0086】
上記の構成によれば、貫通孔57によって、右スリット54及び左スリット55を変形させやすくなるので、変形部52を拡開変形させる作業の効率を向上させることができる。
【0087】
<他の実施形態>
本明細書に開示された技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に開示された技術の技術的範囲に含まれる。
【0088】
(1)本実施形態では、左帯部23,53にのみ変形部31,52が設けられる構成としたが、これに限られず、左帯部23,53及び右帯部24,59の双方に変形部31,52が設けられる構成としてもよい。
【0089】
(2)本実施形態においては、帯側接続部30は貫通孔29の孔縁部に形成される構成としたが、貫通孔29を設けない構成としてもよい。このような場合には、フレキシブルプリント基板17に設けられたランドにバスバーをリフロー半田付けする構成としてもよい。
【0090】
(3)本実施形態においては、基端側接続部27はスルーホール25の孔縁部に形成される構成としたが、スルーホール25を設けない構成としてもよい。このような場合には、フレキシブルプリント基板17に設けられたランドにコネクタ28の端子をリフロー半田付けしてもよい。また、コネクタ28の端子に一対の変形可能なアーム部を設け、一対のアーム部でランドを挟み込むことによってコネクタ28の端子とランドとを電気的に接続してもよい。
【0091】
(4)本実施形態においては、導電部材は、複数の電極端子13に接続されて、複数の蓄電素子10を並列接続又は直列接続する第1バスバー14、第2バスバー15、及び第3バスバー16としたが、これに限られず、1つの電極端子13に接続されてこの電極端子13の電圧を検知する電圧検知端子としてもよい。
【0092】
(5)本実施形態においては、隣り合う3つの蓄電素子10が並列接続された蓄電素子10の組が、直列接続される構成としたが、これに限られない。並列接続される蓄電素子10の個数は、2つでもよいし、4つ以上でもよい。また、複数の蓄電素子10の全てが直列接続される構成としてもよい。
【0093】
(6)実施形態1においては、変形部31が2回折れ曲がることにより、左帯部23と右帯部24とが離間する構成としたが、変形部31が折れ曲がる回数は限定されない。また、変形部31のうち、どの部分を山折りするし、どの部分を谷折りするかは、必要に応じて適宜に選択できる。
【0094】
(7)実施形態1において、凹部33の形状は、上方から見て、円形状又は、半円形状としたが、これに限られず、上方から見て、三角形状、四角形状等の多角形状であってもよいし、長円形状であってもよく、任意の形状とすることができる。また、凹部33は省略してもよい。
【0095】
(8)実施形態2においては、前後方向に沿う右スリット54及び左スリット55が形成される構成としたが、スリットの本数は、1本、又は3本以上でもよい。
【0096】
(9)実施形態2において、貫通孔57は、上方から見て円形状をなしていたが、これに限られず、上方から見て、三角形状、四角形状等の多角形状であってもよいし、長円形状であってもよく、任意の形状とすることができる。また、貫通孔57は省略してもよい。
【0097】
(10)蓄電素子10は、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等の二次電池でもよく、また、キャパシタでもよい。
【符号の説明】
【0098】
10:蓄電素子
11,50:配線モジュール
13:電極端子
17,51:フレキシブルプリント基板
21:導電路
22:基端部
23,53:左帯部
24,59:右帯部
27:基端側接続部
28:コネクタ
30:帯側接続部
31,52:変形部
33:凹部
54:右スリット
55:左スリット
57:貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14