IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ニプロ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-接続用コネクタ及び分岐コネクタ 図1
  • 特許-接続用コネクタ及び分岐コネクタ 図2
  • 特許-接続用コネクタ及び分岐コネクタ 図3
  • 特許-接続用コネクタ及び分岐コネクタ 図4
  • 特許-接続用コネクタ及び分岐コネクタ 図5
  • 特許-接続用コネクタ及び分岐コネクタ 図6
  • 特許-接続用コネクタ及び分岐コネクタ 図7
  • 特許-接続用コネクタ及び分岐コネクタ 図8
  • 特許-接続用コネクタ及び分岐コネクタ 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】接続用コネクタ及び分岐コネクタ
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/06 20060101AFI20231116BHJP
   A61M 39/10 20060101ALI20231116BHJP
   A61M 39/20 20060101ALI20231116BHJP
   A61M 39/22 20060101ALI20231116BHJP
   A61M 25/09 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
A61M39/06 100
A61M39/06 110
A61M39/06 120
A61M39/10 120
A61M39/20
A61M39/22
A61M25/09 530
A61M25/09 540
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019105477
(22)【出願日】2019-06-05
(65)【公開番号】P2020195739
(43)【公開日】2020-12-10
【審査請求日】2022-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000135036
【氏名又は名称】ニプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001966
【氏名又は名称】弁理士法人笠井中根国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100103252
【弁理士】
【氏名又は名称】笠井 美孝
(74)【代理人】
【識別番号】100147717
【弁理士】
【氏名又は名称】中根 美枝
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】森田 友恵
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-085341(JP,A)
【文献】特開平07-163666(JP,A)
【文献】特開2016-043201(JP,A)
【文献】国際公開第2013/157610(WO,A1)
【文献】米国特許第04857062(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/06
A61M 39/10
A61M 39/20
A61M 39/22
A61M 25/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイドワイヤチューブの近位端側に設けられる接続用コネクタであって、
前記ガイドワイヤチューブのガイドワイヤルーメンに連通される挿通孔を備えた弾性シール部材と、
該ガイドワイヤルーメンと該挿通孔とに連通される外部接続用のルアーテーパ部材と、
該弾性シール部材に押圧力を付与してガイドワイヤを締付固定する固定用押圧部材とが設けられている一方、
該弾性シール部材に対して押圧力を最小にした状態においても該ガイドワイヤルーメンと該挿通孔と該ルアーテーパ部材の連通状態が、該弾性シール部材と該ルアーテーパ部材との間の液密状態を保ちつつ、維持されるようになっており、
前記固定用押圧部材が該弾性シール部材への接近及び離隔方向に移動可能に組み付けられており、
該固定用押圧部材が該弾性シール部材に対する離隔方向への移動端においても該弾性シール部材へ当接状態とされることで、該弾性シール部材と該ルアーテーパ部材との間の液密状態が保持される接続用コネクタ。
【請求項2】
前記固定用押圧部材が前記ルアーテーパ部材の遠位端側に位置して該ルアーテーパ部材と一体的に構成されていると共に、該固定用押圧部材の遠位端側端面が前記弾性シール部材の近位端側端面に当接する請求項1に記載の接続用コネクタ。
【請求項3】
前記弾性シール部材の近位端側端面に当接されて該弾性シール部材と前記ルアーテーパ部材との間の液密状態を保つ該ルアーテーパ部材側の当接面が、該弾性シール部材の近位端側端面に比して小さな径方向幅寸法を有している請求項1又は2に記載の接続用コネクタ。
【請求項4】
前記当接面が、略多角形状とされている請求項3に記載の接続用コネクタ。
【請求項5】
前記固定用押圧部材がねじ送り機構で前記弾性シール部材への接近及び離隔方向に移動可能に組み付けられており、
該固定用押圧部材が該ねじ送り機構による該弾性シール部材に対する離隔方向への移動端においても該弾性シール部材へ当接状態とされることで、該弾性シール部材と該ルアーテーパ部材との間の液密状態が保持される請求項1~4の何れか1項に記載の接続用コネクタ。
【請求項6】
前記ねじ送り機構を構成する回転操作部が、前記ルアーテーパ部材と別部品とされて該ルアーテーパ部材とは相対回転可能とされている請求項5に記載の接続用コネクタ。
【請求項7】
前記回転操作部の装着部位において該回転操作部の緩み方向への移動端を規定する係止用突起が設けられていることにより、前記固定用押圧部材の前記弾性シール部材に対する離隔方向への移動端が規定されるようになっている請求項6に記載の接続用コネクタ。
【請求項8】
ガイドワイヤチューブが挿通されたバルーンを遠位端側に備えたシャフトの近位端側に設けられたバルーン用分岐コネクタであって、
前記バルーン用のバルーンルーメンに連通されたバルーン用コネクタ部と、前記ガイドワイヤチューブのガイドワイヤルーメンに連通されたガイドワイヤ用コネクタ部とが、互いに非連通で設けられており、
該ガイドワイヤ用コネクタ部には、外部接続用のルアーテーパ部材と、該ルアーテーパ部材を通じて該ガイドワイヤルーメンに挿通されるガイドワイヤを固定する固定機構とが設けられており、且つ、請求項1~7の何れか1項に記載の接続用コネクタを、前記ガイドワイヤ用コネクタ部として備えているバルーン用分岐コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガイドワイヤチューブの近位端側に設けられる接続用コネクタ、及びかかる接続用コネクタが適用され得る分岐コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、血管や消化管等の体内管腔の治療や検査等にカテーテルが利用されている。
【0003】
ところで、カテーテルを管腔内に挿入する際には、カテーテルにガイドワイヤを挿通させて、カイドワイヤと共にカテーテルを押し進めることがある。その際、カテーテルからガイドワイヤだけが突き出されて管腔壁を傷つけたりすることがないように、カテーテルの近位端側において、ガイドワイヤを必要に応じて固定可能とする機構が採用される。
【0004】
具体的には、ガイドワイヤの固定機構として、例えば特開平9-51954号公報(特許文献1)には、ガイドワイヤルーメンに連通された装着孔(68)に収容配置したリング状の弾性部材(58)をナット(56)で締め付けて弾性変形させ、挿通されたガイドワイヤを締め付けることで固定するガイドワイヤの固定具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平9-51954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記特許文献1に記載のガイドワイヤ固定具では、ガイドワイヤを非固定状態とするためにナット(56)を緩めると、ナット(56)と弾性部材(58)との間に隙間が生じ、当該隙間を通じて血液等が外部へ漏出する等の懸念があった。
【0007】
しかも、特許文献1に記載の従来構造のガイドワイヤ固定具では、当該ガイドワイヤ固定具を装着した状態でのガイドワイヤルーメンに対する外部からの流体供給が考慮されていない。それ故、例えば潤滑液やフラッシング用液などの流体を外部からシリンジ等を用いてガイドワイヤルーメンへ注入するためには、カテーテルからガイドワイヤ固定具を取り外して、カテーテルの近位端に直接シリンジ等を接続する必要があった。
【0008】
すなわち、特許文献1に記載のガイドワイヤ固定具では、そもそも流体注入用のシリンジ等の接続が構造的に考慮されていない。仮に、ガイドワイヤ固定具を装着したままで、外部から流体をガイドワイヤルーメンへ注入し得たとしても、ガイドワイヤの非固定状態では、上述のようにナット(56)と弾性部材(58)との間の隙間から流体が漏れ出してしまう。
【0009】
本発明の解決課題は、ガイドワイヤルーメンからの流体の意図しない漏れ出しが防止される、新規な構造の接続用コネクタを提供することにある。
【0010】
また、かかる新規な構造の接続用コネクタを採用することも可能とされた、新規な構造の分岐コネクタを提供することも、本発明の解決課題の一つである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0012】
第1の態様は、ガイドワイヤチューブの近位端側に設けられる接続用コネクタであって、前記ガイドワイヤチューブのガイドワイヤルーメンに連通される挿通孔を備えた弾性シール部材と、該ガイドワイヤルーメンと該挿通孔とに連通される外部接続用のルアーテーパ部材と、該弾性シール部材に押圧力を付与してガイドワイヤを締付固定する固定用押圧部材とが設けられている一方、該弾性シール部材に対して押圧力を最小にした状態においても該ガイドワイヤルーメンと該挿通孔と該ルアーテーパ部材の連通状態が、該弾性シール部材と該ルアーテーパ部材との間の液密状態を保ちつつ、維持されるようになっており、前記固定用押圧部材が該弾性シール部材への接近及び離隔方向に移動可能に組み付けられており、該固定用押圧部材が該弾性シール部材に対する離隔方向への移動端においても該弾性シール部材へ当接状態とされることで、該弾性シール部材と該ルアーテーパ部材との間の液密状態が保持されるものである。
【0013】
本態様に従う構造とされた接続用コネクタによれば、外部接続用のルアーテーパ部材を備えていることから、カテーテル等に接続用コネクタを装着した状態でもシリンジ等を接続することができる。また、固定用押圧部材による弾性シール部材への押圧力を最小にした状態でも、弾性シール部材とルアーテーパ部材との液密状態が保たれる。それ故、ガイドワイヤの非固定状態において、シリンジ等から体内に導入した流体等が、弾性シール部材と固定用押圧部材やルアーテーパ部材との隙間を通じて意図せず外部へ漏れ出すことが防止され得る。
【0014】
なお、弾性シール部材とルアーテーパ部材とが軸方向で隣接して配される場合には、弾性シール部材とルアーテーパ部材との液密状態が保たれればよい。また、弾性シール部材とルアーテーパ部材との軸方向間に固定用押圧部材が配される場合には、弾性シール部材と固定用押圧部材との液密状態が保たれることで、間接的に弾性シール部材とルアーテーパ部材との液密状態が保たれ得る。
【0015】
第2の態様は、前記第1の態様に係る接続用コネクタにおいて、前記固定用押圧部材が前記ルアーテーパ部材の遠位端側に位置して該ルアーテーパ部材と一体的に構成されていると共に、該固定用押圧部材の遠位端側端面が前記弾性シール部材の近位端側端面に当接するものである。
【0016】
本態様に従う構造とされた接続用コネクタによれば、部品点数の削減が図られるだけでなく、固定用押圧部材とルアーテーパ部材とを別体として形成した場合に生じ得る隙間を通じて流体が外部空間へ漏出することが回避され得る。
【0017】
第3の態様は、前記第1又は第2の態様に係る接続用コネクタにおいて、前記弾性シール部材の近位端側端面に当接されて該弾性シール部材と前記ルアーテーパ部材との間の液密状態を保つ該ルアーテーパ部材側の当接面が、該弾性シール部材の近位端側端面に比して小さな径方向幅寸法を有しているものである。
【0018】
本態様に従う構造とされた接続用コネクタによれば、弾性シール部材の近位端側に位置する固定用押圧部材やルアーテーパ部材が弾性シール部材へ食い込むように押圧されることで、固定用押圧部材やルアーテーパ部材と弾性シール部材との間のシールがより確実に達成される。
【0019】
第4の態様は、前記第3の態様に係る接続用コネクタにおいて、前記当接面が、略多角形状とされているものである。
【0020】
本態様に従う構造とされた接続用コネクタによれば、略多角形状とされたルアーテーパ部材側の当接面の各角部が、弾性シール部材へ食い込みやすいことなどによって、固定用押圧部材やルアーテーパ部材と弾性シール部材との当接面間のシール性の向上が図られ得る。なお、角部の食い込みによるシール性向上等の目的から、ルアーテーパ部材側の当接面は六以上の角部を有する多角形形状が好適である。
【0021】
第5の態様は、前記第1~第4の何れかの態様に係る接続用コネクタにおいて、前記固定用押圧部材がねじ送り機構で前記弾性シール部材への接近及び離隔方向に移動可能に組み付けられており、該固定用押圧部材が該ねじ送り機構による該弾性シール部材に対する離隔方向への移動端においても該弾性シール部材へ当接状態とされることで、該弾性シール部材と該ルアーテーパ部材との間の液密状態が保持されるものである。
【0022】
本態様に従う構造とされた接続用コネクタによれば、ねじ送り機構を採用することで弾性シール部材への固定用押圧部材の接近及び離隔方向への移動、即ちガイドワイヤの固定状態と非固定状態との切替えが容易に達成され得る。なお、本態様では、ねじ送り機構により固定用押圧部材を弾性シール部材に対する離隔方向への移動端に位置させることで、前記第1の態様における「弾性シール部材に対して押圧力を最小にした状態」が構成され得る。
【0023】
第6の態様は、前記第5の態様に係る接続用コネクタにおいて、前記ねじ送り機構を構成する回転操作部が、前記ルアーテーパ部材と別部品とされて該ルアーテーパ部材とは相対回転可能とされているものである。
【0024】
本態様に従う構造とされた接続用コネクタによれば、回転操作部がルアーテーパ部材と相対回転することで、回転操作部の回転抵抗が抑えられる。その結果、回転操作部の回転抵抗の軽減が図られると共に、弾性シール部材と固定用押圧部材との当接面の相対回転による摺動も抑えられて、固定用押圧部材の弾性シール部材への食い込み部分の安定性の向上ひいてはシール性能の安定性の向上が図られ得る。特に前記第4の態様と組み合わされることにより、多角形状とされた固定用押圧部の各角部における弾性シール部材への食い込みによるシール性能の向上がより安定して実現可能になる。
【0025】
また、回転操作部とルアーテーパ部材とが相対回転することから、ルアーテーパ部材へシリンジ等を中心軸回りで回転させつつ接続又は抜去する際には、シリンジ等とルアーテーパ部材とが共回りし、当該回転が回転操作部にまで及ぼされて、更に回転操作部の回転により固定用押圧部材が弾性シール部材への接近又は離隔方向に移動して、意図せず弾性シール部材の挿通孔が遮断されたり開放されたりすることが防止され得る。
【0026】
第7の態様は、前記第6の態様に係る接続用コネクタにおいて、前記回転操作部の装着部位において該回転操作部の緩み方向への移動端を規定する係止用突起が設けられていることにより、前記固定用押圧部材の前記弾性シール部材に対する離隔方向への移動端が規定されるようになっているものである。
【0027】
本態様に従う構造とされた接続用コネクタによれば、固定用押圧部材が弾性シール部材から離隔した方向へ移動した際における固定用押圧部材の脱落が防止され得る。また、弾性シール部材と固定用押圧部材との当接状態(シール)の維持が、固定用押圧部材の移動端を規定するだけの簡単な構造で実現可能になる。
【0028】
ところで、血管や食道等の体腔における狭窄の治療などに用いられるバルーンカテーテルでは、例えば特開2002-143311号公報に示されているように、ガイドワイヤが挿通されるガイドルーメンと、バルーン内に流体を給排する膨張ルーメンとを備えている。また、バルーンカテーテルは、近位端側に分岐部を有しており、当該分岐部からは、ガイドルーメンに連通されるガイドシャフトと、膨張ルーメンに連通される膨張シャフトとが、相互に独立して延び出している。そして、このようなバルーンカテーテルにおけるガイドシャフトの近位端側に設けられる接続用コネクタとして、上述の第1~7の態様に係る接続用コネクタが好適に採用され得る。
【0029】
ここにおいて、本発明は、接続用コネクタに関する上記第1~7の態様に加えて、かかる接続用コネクタが好適に採用され得るバルーンカテーテル用の分岐コネクタに関する以下第8,9の態様も含むものである。
【0030】
すなわち、バルーンカテーテルは、特開2002-143311号公報等に開示されているように、一般にバルーン内部を貫通して設けられたガイドシャフトを備えている。そして、ガイドワイヤルーメンへガイドワイヤを挿通した状態でバルーンを体内管腔の治療部位までデリバリすると共に、バルーン用ルーメンを通じてバルーン内へ圧力流体を供給するようになっている。
【0031】
ところが、従来構造のバルーンカテーテルにおける体内への挿入部分では、バルーンルーメンとガイドワイヤルーメンとが共通のシャフト構造とされているが、体外に位置する分岐部からバルーンシャフトとガイドシャフトが分岐して相互に独立して延びている。それ故、例えばバルーンの膨縮操作やガイドワイヤの操作を行う毎に2本のシャフトから目的とする方を選択しなければならずに操作が面倒であり、且つ他方のシャフトは垂れ下がったままになって操作の邪魔になることがあった。
【0032】
しかも、上記公報に開示されているように、ガイドシャフトの基端側のコネクタには、ガイドワイヤ挿通口とは別途に流体注入ポートが設けられていることから、ガイドワイヤルーメンへ潤滑液やプライミング用液などを注入する際には、ガイドワイヤ挿通口を封止する必要があり、作業が面倒であった。
【0033】
加えて、ガイドワイヤルーメンへガイドワイヤを挿通した状態でバルーンを体内管腔の治療部位までデリバリする際には、ガイドワイヤだけが意図せず押し込まれて腔壁を損傷等しないように、前記特許文献1に記載の如きガイドワイヤの固定機構を別途に準備してガイドシャフトの基端側コネクタに装着しなければならず、労力の負担が大きかった。
【0034】
本発明は、このような従来構造のバルーンカテーテルに対して、作業者の負担軽減が図られ得るように少なくとも一つの改善が施された、新規な構造のバルーン用分岐コネクタを提供することも、目的の一つとする。かかるバルーン用分岐コネクタは、上記第1~7の態様に係る接続用コネクタに対して、同じカテーテル関連の技術分野に属し、ガイドワイヤの操作等に際しての労力の軽減乃至は操作の改善を図るという共通の課題を有しており、上記1~7の態様に係る接続用コネクタが好適に採用され得るといった、関連性を有するものである。
【0035】
第8の態様は、ガイドワイヤチューブが挿通されたバルーンを遠位端側に備えたシャフトの近位端側に設けられたバルーン用分岐コネクタであって、前記バルーン用のバルーンルーメンに連通されたバルーン用コネクタ部と、前記ガイドワイヤチューブのガイドワイヤルーメンに連通されたガイドワイヤ用コネクタ部とが、互いに非連通で設けられており、該ガイドワイヤ用コネクタ部には、外部接続用のルアーテーパ部材と、該ルアーテーパ部材を通じて該ガイドワイヤルーメンに挿通されるガイドワイヤを固定する固定機構とが設けられており、且つ、請求項1~7の何れか1項に記載の接続用コネクタを、前記ガイドワイヤ用コネクタ部として備えているものである。
【0036】
本態様に従う構造とされたバルーン用分岐コネクタでは、バルーン用コネクタ部とガイドワイヤ用コネクタ部との両方が、単一のコネクタ構造をもって一体的に設けられる。それ故、バルーンとガイドワイヤの何れか一方を操作する際に、他方のシャフトが垂れ下がって邪魔になることがない。
【0037】
また、ガイドワイヤが挿通されるルアーテーパ部材には、外部から流体を注入等するシリンジ等のルアー接続部を直接的に接続することができることから、ガイドワイヤの潤滑液などの注入の作業も容易となる。
【0038】
また、ガイドワイヤの固定機構を備えていることから、バルーンカテーテルを管腔内に挿入する際に、ガイドワイヤのみが意図せず先行して突出するリスクを回避することもできる。
【0040】
加えて、本態様によれば、バルーン用分岐コネクタにおけるガイドワイヤ用コネクタ部のシール性を安定して確保することが可能になる。即ち、ガイドワイヤの非固定状態では、ガイドワイヤ用コネクタ部(接続用コネクタ)における弾性シール部材とルアーテーパ部材との液密性が確保されて、例えば外部から流体を注入する際に意図しない流体の漏れが防止され得る。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、ガイドワイヤルーメンに挿通されたガイドワイヤを固定することができると共に、固定を解除した状態においてガイドワイヤルーメンに連通された弾性シール部材とルアーテーパ部材との間の液密性を確保することができて、意図しない流体の漏出等が防止される、新規な構造の接続コネクタが実現可能になる。
【0042】
また、本発明によれば、バルーンルーメンへの流体の給排や、ガイドワイヤルーメンへのガイドワイヤの挿通及び流体の供給などの操作性が向上される、新規な構造のバルーン用分岐コネクタが実現可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明の第1の実施形態としてのバルーン用分岐コネクタを示す正面図
図2図1におけるII-II断面図
図3図1におけるIII-III断面図
図4図1に示されたバルーン用分岐コネクタを含んで構成されるバルーンカテーテルの具体的な一例を示す縦断面図
図5図1に示されたバルーン用分岐コネクタを弾性シール部材によりガイドワイヤが締付固定された状態で示す縦断面図
図6】本発明の第2の実施形態としてのバルーン用分岐コネクタを示す正面図
図7図6におけるVII-VII断面図
図8図6におけるVIII-VIII断面図
図9図6に示されたバルーン用分岐コネクタを弾性シール部材によりガイドワイヤが締付固定された状態で示す縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0045】
先ず、図1~3には、本発明の第1の実施形態としてのバルーン用分岐コネクタ10が、後述する弾性シール部材56への押圧力を最小にした状態で示されている。このバルーン用分岐コネクタ10は、例えば図4に示されるバルーンカテーテル12におけるシャフト14の近位端側に設けられている。なお、以下の説明において、遠位端側とは、バルーンカテーテル12において患者に挿入される側である図4中の左側をいうと共に、近位端側とは、バルーンカテーテル12を使用者が操作する側である図4中の右側をいう。また、軸方向とは、シャフト14の中心軸方向となる図4中の左右方向をいう。
【0046】
バルーンカテーテル12の構造は限定されるものではないが、本実施形態では、シャフト14が、相互に内外挿されたインナシャフト16とアウタシャフト18との二重管構造とされている。ガイドワイヤチューブとしてのインナシャフト16は、バルーンチューブとしてのアウタシャフト18よりも大きい長さ寸法を有しており、インナシャフト16がアウタシャフト18から長さ方向に突出している。
【0047】
シャフト14の遠位端側にはバルーン20が装着されている。バルーン20は、略筒状乃至は袋状とされており、バルーン20を貫通してインナシャフト16が配設されている。バルーン20の遠位端は、インナシャフト16の遠位端の外周面に固着されて封止されていると共に、バルーン20の近位端は、アウタシャフト18の遠位端に固着されている。なお、インナシャフト16の遠位側の先端には、先端チップ28が固着されており、先端チップ28の先端孔からガイドワイヤ24が突出されるようになっている。
【0048】
また、インナシャフト16の内孔には、ガイドワイヤ24が挿通可能とされており、インナシャフト16の内孔を含んでガイドワイヤルーメン26が構成されている。なお、インナシャフト16やガイドワイヤ24には、必要に応じて、長さ方向の適切な位置に造影マーカ30が設けられ得る。
【0049】
更にまた、アウタシャフト18の内部において、インナシャフト16との径方向間に設けられた空間は、バルーン20の内部に連通されている。そして、アウタシャフト18内のかかる空間を含んで、バルーン20へ流体を給排するバルーンルーメン22が構成されている。なお、図4では、バルーン20の内部に流体が供給されてバルーン20が膨張した状態が示されている。
【0050】
さらに、シャフト14の近位端側には、バルーン用分岐コネクタ10が装着されている。かかるバルーン用分岐コネクタ10は、合成樹脂等の硬質材で形成されており、筒状で直線的に延びるシャフト固定部31において、二重管構造とされたシャフト14の近位端側が差し入れられて固着されている。
【0051】
バルーン用分岐コネクタ10には、シャフト固定部31が設けられた図4中の左側と反対の右側に位置して、各筒状のガイドワイヤ用コネクタ部32とバルーン用コネクタ部34が設けられている。
【0052】
ガイドワイヤ用コネクタ部32とバルーン用コネクタ部34は、何れも、シャフト固定部31の内部通路と連通する内部通路を備えている。シャフト固定部31とガイドワイヤ用コネクタ部32の各内部通路が直線的に連続して延びていると共に、シャフト固定部31の内部通路の途中から分岐してバルーン用コネクタ部34の内部通路が設けられて、図4中の斜め右上方に延びている。なお、ガイドワイヤ用コネクタ部32の内部通路に対するバルーン用コネクタ部34の内部通路の交差角度は鋭角とされており、略30~60度とされている。
【0053】
また、直線的に連続されたシャフト固定部31とガイドワイヤ用コネクタ部32の内部通路には、シャフト固定部31の開口端から所定距離だけ入った位置に第一の段差36が形成されていると共に、更にガイドワイヤ用コネクタ部32側へ入った位置に第二の段差37が形成されている。これら第一の段差36と第二の段差37によって、内部通路は、シャフト固定部31からガイドワイヤ用コネクタ部32に向かって段階的に小径とされている。なお、第二の段差37はテーパ状部を備えている。
【0054】
そして、シャフト固定部31の開口端から内部通路へ嵌め入れられたアウタシャフト18の近位端が第一の段差36に突き当てられて位置決めされている。また、インナシャフト16の近位端は、第一の段差36を超えて内部通路へ更に挿し入れられており、第二の段差37へ近位端が突き当てられて位置決めされている。また、第一の段差36と第二の段差37の間に位置して、シャフト固定部31の内部通路におけるバルーン用コネクタ部34への分岐点が設けられている。
【0055】
これにより、インナシャフト16の内部ルーメンが、ガイドワイヤ用コネクタ部32の内孔38へ流体密に連通されて、ガイドワイヤ用コネクタ部32において基端側が開口されたガイドワイヤルーメン26とされている。即ち、ガイドワイヤチューブ(インナシャフト16)の近位端側に設けられる接続用コネクタが、ガイドワイヤ用コネクタ部32により構成されている。また、アウタシャフト18とインナシャフト16との径方向間に形成された内部ルーメンは、バルーン用コネクタ部34の内孔40へ流体密に連通されて、バルーン用コネクタ部34において基端側が開口されたバルーンルーメン22とされている。なお、ガイドワイヤルーメン26とバルーンルーメン22との間での流体密性は確保されており、ガイドワイヤルーメン26に連通されるガイドワイヤ用コネクタ部32とバルーンルーメン22に連通されるバルーン用コネクタ部34とが互いに非連通とされている。
【0056】
また、本実施形態のバルーン用分岐コネクタ10には、ガイドワイヤ用コネクタ部32とバルーン用コネクタ部34との間を連結するように、両コネクタ部32,34の各中心軸を含む面方向に広がるプレート状の連結部42が設けられている。かかるプレート状の連結部42は、ガイドワイヤ用コネクタ部32とバルーン用コネクタ部34の間を超えて各コネクタ部32,34の外側にまで広がっている。バルーン用分岐コネクタ10に連結部42が設けられて全体として略扁平な形状とされていることで、手指で把持しやすくなっており、ガイドワイヤ用コネクタ部32やバルーン用コネクタ部34への外部流路の着脱等の作業が容易となっている。
【0057】
なお、シャフト固定部31は、小径の円筒形状をもって連結部42から突設されており、連結部42の把持に際して邪魔にならないようにされている。また、シャフト固定部31の突出先端部分は、先端側(図1,4中の左側)に向かって先細となるテーパ状外周面44とされていると共に、当該テーパ状外周面44の基端側に環状の係止溝46が形成されている。そして、シャフト14の近位端側に外挿された保護スリーブ50の近位端が、テーパ状外周面44に外挿されて係止溝46に嵌着固定されており、シャフト固定部31から突出した可撓性の保護スリーブ50によって、シャフト14におけるシャフト固定部31からの延び出し部分が保持および保護されている。
【0058】
一方、バルーン用分岐コネクタ10に設けられた前述のバルーン用コネクタ部34は、近位側の開口部に向かって内外径が次第に大きくされており、連結部42から筒状に突出して、ロック付き又はロック無しのルアー接続部とされている。これにより、図4に仮想線で示されているように、バルーン用コネクタ部34の開口部分へシリンジ等を接続して、バルーンルーメン22からバルーン20へ流体を給排することができるようになっている。
【0059】
また、バルーン用分岐コネクタ10に設けられた前述のガイドワイヤ用コネクタ部32には、連結部42から筒状に突出した近位側の部分において、開口部に向かって内外径が次第に大きくされたテーパ筒状部52を経て、略ストレートに延びる収容筒部54が設けられている。この収容筒部54には、弾性変形可能な弾性シール部材56が収容配置されていると共に、収容筒部54の基端側開口部に対して固定用押圧部材58が組み付けられている。
【0060】
弾性シール部材56は、全体として略円環形状又は略円筒形状とされており、ゴムやエラストマ等の弾性材で形成されている。弾性シール部材56は、テーパ筒状部52と収容筒部54の内周面に沿って広がって略重なる形状の外周面を有している。そして、弾性シール部材56の中央を軸方向に貫通する円形の挿通孔59が、ガイドワイヤ用コネクタ部32の内孔38と略同一中心軸上で連通されている。
【0061】
固定用押圧部材58は、ガイドワイヤルーメン26及び挿通孔59に連通される内孔を備えた略円筒形状の本体部60を有しており、本体部60の遠位端側が、収容筒部54へ挿し入れられる押圧部61とされていると共に、収容筒部54から外方へ突出した本体部60の近位端側に対して、ロック付き又はロック無しのシリンジ等の外部流路が接続され得る。即ち、本実施形態では、固定用押圧部材58と外部接続用のルアーテーパ部材とが一体として形成されており、ルアーテーパ部材が、固定用押圧部材58により構成されている。なお、本実施形態とは別の態様として、固定用押圧部材とルアーテーパ部材とが別体とされて弾性シール部材の近位端側において軸方向で同軸的に配置される場合には、例えば最も遠位端側に位置して弾性シール部材に押圧力を直接的に付与する部材が固定用押圧部材と把握されると共に、最も近位端側に位置して外部流路と接続可能な部材がルアーテーパ部材と把握される。
【0062】
また、固定用押圧部材58は、外周部分において回転操作部64を有している。かかる回転操作部64は、本体部60よりも大径の略筒形状とされており、本体部60の押圧部61に対して径方向で離隔して外側から覆うように位置して設けられている。回転操作部64は、近位端において、本体部60の軸方向中間部分に対して一体的に連結されている。
【0063】
そして、固定用押圧部材58の回転操作部64は、ガイドワイヤ用コネクタ部32の収容筒部54に対して、外挿配置されている。ここにおいて、収容筒部54の外周面には雄ねじ66が形成されている一方、回転操作部64の内周面には雌ねじ68が形成されている。これら雄ねじ66と雌ねじ68が相互に螺合されてねじ送り機構が構成されており、回転操作部64を外部から手指で回転操作することで、固定用押圧部材58が収容筒部54に対してねじ送り作用で軸方向、即ち弾性シール部材56に対する接近及び離隔方向に移動されるようになっている。
【0064】
固定用押圧部材58は、押圧部61の軸方向の遠位端側端面が、弾性シール部材56の軸方向の近位端側端面に重ね合わされている。ねじ送り機構で固定用押圧部材58が収容筒部54へねじ込まれると、弾性シール部材56が、テーパ筒状部52と押圧部61との間で軸方向両側から押圧されて(押圧力が付与されて)圧縮変形される。その結果、図5に示されているように、弾性シール部材56の外周側へ膨らむような変形が収容筒部54で制限されることから、弾性シール部材56は内周側へ膨らむように変形する。このような弾性シール部材56の内周側への膨らみ変形により挿通孔59の内径寸法が小さくされるか、略0とされる。
【0065】
それ故、図4に示すようにガイドワイヤ24の挿通状態で固定用押圧部材58を収容筒部54へねじ込むことで、弾性シール部材56をガイドワイヤ24の外周面へ締め付けることができる。かかる状態下において、弾性シール部材56の外周面が、収容筒部54の内周面へ流体密に押し付けられると共に、弾性シール部材56の内周面が、ルアーテーパ部材(固定用押圧部材)58を通じてガイドワイヤルーメン26に挿通されるガイドワイヤ24の外周面へ流体密に締め付けられて、ガイドワイヤ24がガイドワイヤ用コネクタ部32において流体密に固定され得る。即ち、本実施形態では、弾性シール部材56と固定用押圧部材58を含んでガイドワイヤの固定機構が構成されている。
【0066】
なお、固定用押圧部材58における押圧部61の遠位端側端面には、径方向の中間部分で軸方向に僅かに突出する押圧突部74が設けられている。特に本実施形態では、押圧突部74が、軸方向の正面視において所定幅寸法で周方向に延びる略正六角形状とされている。一方、弾性シール部材56の近位端側端面76は、組付前の非圧縮状態において略平坦な環状面とされている。
【0067】
そして、弾性シール部材56の近位端側端面76の径方向幅寸法Ra(図3参照)に対して固定用押圧部材58における押圧突部74の遠位端側端面78の径方向幅寸法Rb(図3参照)の方が小さくされている。また、弾性シール部材56の径方向中間部分に対して押圧突部74が重ね合わされて押し付けられるようになっている。これにより、本実施形態では、弾性シール部材56の近位端側端面76と、固定用押圧部材58における押圧突部74の遠位端側端面78とが、相互に当接する当接面とされており、押圧突部74の遠位端側端面78が、ルアーテーパ部材(固定用押圧部材)58側の当接面とされている。なお、押圧突部74の押付力が大きくなると、押圧突部74が弾性シール部材56へ押し込まれて、弾性シール部材56は、押圧部61の軸方向端面に対して、押圧突部74の内外周の両側に位置する広い領域に亘って当接されることとなる。
【0068】
このように、固定用押圧部材58の押圧部61において、弾性シール部材56への初期の当接面が、多角形状をもって部分的に突出する押圧突部74の遠位端側端面78とされることにより、角部への当接応力や歪の集中的な作用などに基づいて、押圧部61と弾性シール部材56との当接面におけるシール性の向上等が図られている。
【0069】
さらに、図3に示されているように、収容筒部54の外周面には、雄ねじ66よりも遠位側に位置して、雄ねじよりも大径で周方向に延びる係止用突起80が突設されている。一方、回転操作部64には、雌ねじ68よりも遠位側の端部に位置して、係止用突起80の外径よりも小さな内径を有するリング状係止部82が設けられている。
【0070】
そして、固定用押圧部材58をガイドワイヤ用コネクタ部32に装着した状態では、収容筒部54の雄ねじ66に対する回転操作部64の雌ねじ68のねじ込み方向において、回転操作部64のリング状係止部82が収容筒部54の係止用突起80よりも遠位側に位置している。なお、収容筒部54において、係止用突起80よりも遠位側の外周面は、回転操作部64のリング状係止部82の内径よりも僅かに小さな外径とされて、リング状係止部82が重ね合わされるようにして外挿されている。そして、雌雄ねじ68,66のねじ送り作用により回転操作部64を収容筒部54から離脱させる方向(回転操作部64の緩み方向)へ、回転操作部64を回転操作した場合に、リング状係止部82が係止用突起80へ当接することで回転操作部64の収容筒部54に対する離脱方向の移動端が規定されるようになっている。
【0071】
なお、回転操作部64における雌ねじ68の形成部位とリング状係止部82との間には、複数の貫通孔84が周方向に所定距離を隔てて形成されている。この貫通孔84の内周面を利用して、リング状係止部82における係止用突起80への係止面が構成されている。尤も、係止用突起80への係止面は、貫通孔84の内周面に限定されるものではなく、例えば回転操作部64の内周面に有底の凹部を形成して、当該凹部の内周面により係止用突起80への係止面が構成されてもよい。
【0072】
因みに、図1~3では、収容筒部54に対してねじ送り機構により回転操作部64を離脱方向(図3中の右方向)への移動端まで移動させた状態が示されている。この状態でも、固定用押圧部材58の押圧部61の遠位端側端面78は、弾性シール部材56の近位端側端面76への当接状態に保たれている。それ故、ガイドワイヤ用コネクタ部32においては、ねじ送り機構をもって組み付けられた固定用押圧部材58が最も近位側に位置して弾性シール部材56に対する押圧力が最小とされた状態でも、弾性シール部材56と固定用押圧部材(ルアーテーパ部材)58との液密状態が保持されている。これにより、ガイドワイヤ用コネクタ部32には、ガイドワイヤルーメン26に連通される流路として、ガイドワイヤ用コネクタ部32の内孔38から弾性シール部材56の挿通孔59を経て固定用押圧部材(ルアーテーパ部材)58の基端側の開口部に至るまでの全長に亘る管状流路が構成されており、ガイドワイヤルーメン26と挿通孔59とルアーテーパ部材(固定用押圧部材)58とが連通されている。
【0073】
上述の如き構造とされた本実施形態のバルーン用分岐コネクタ10によれば、前述の如きオーバーザワイヤタイプのバルーンカテーテルの基端部分において、把持しやすい単一のコネクタ部分にガイドワイヤ用コネクタ部32とバルーン用コネクタ部34を設けることができる。そして、ガイドワイヤ用コネクタ部32とバルーン用コネクタ部34の何れも、各ルーメン26,22の基端側においてルアーテーパ構造の接続部を備えていることから、シリンジ等の外部流路を容易に接続することができる。
【0074】
特にガイドワイヤ用コネクタ部32においては、固定用押圧部材58を回転操作して弾性シール部材56への押圧力を調節することで、挿通されたガイドワイヤ24を容易に固定/解除することができる。それ故、例えばガイドワイヤルーメン26の先端から僅かにガイドワイヤ24を突出させた状態で固定用押圧部材58を締め付けてガイドワイヤ24を固定することで、ガイドワイヤ24の靱性等を利用しつつ、バルーン20を目的とする治療部位へデリバリすることができる。
【0075】
しかも、固定用押圧部材58が最も近位側に位置する場合でもガイドワイヤルーメン26に連通された弾性シール部材56と固定用押圧部材(ルアーテーパ部材)58との間の液密性が確保されることから、例えばガイドワイヤルーメン26を通じて造影剤や薬液の導入操作や潤滑液の注入操作或いはプライミング操作などを行う場合には、図3に示されているようにガイドワイヤルーメン26からガイドワイヤを抜き出した状態で、固定用押圧部材(ルアーテーパ部材)58にシリンジ等を接続して操作することが可能となる。その結果、ガイドワイヤルーメン26を通じての各種操作を安定して行うことが可能になり、作業者の労力負担も軽減され得る。
【0076】
次に、図6~8には、本発明の第2の実施形態としてのバルーン用分岐コネクタ90が、弾性シール部材56への押圧力を最小にした状態で示されている。本実施形態のバルーン用分岐コネクタ90の基本的な構造は、前記第1の実施形態と同様であるが、固定用押圧部材92の構造が前記第1の実施形態の固定用押圧部材58と異ならされている。本実施形態において、前記第1の実施形態と実質的に同一の部材及び部位には、図中に、第1の実施形態と同一の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
【0077】
本実施形態の固定用押圧部材92は、第1の実施形態と同様に軸方向に延びる略筒状の本体部60を有しており、本体部60の近位端に対して外部流路が接続可能とされている。これにより、本実施形態においてもルアーテーパ部材が、固定用押圧部材92により構成されている。一方、本実施形態では、本体部60に対して別部品からなる回転操作部94を備えている。
【0078】
回転操作部94は、第1の実施形態の回転操作部64と同様に、押圧部61の外周側に離隔して外挿状態で配置されており、内周面には、ガイドワイヤ用コネクタ部32の収容筒部54の雄ねじ66に螺合する雌ねじ68を有している。そして、本実施形態の回転操作部94の近位端部は、内フランジ状に小径化されており、本体部60外周面に対して回転可能に嵌め合わされた嵌合部95とされている。
【0079】
なお、本体部60の外周面には、軸方向中間部分を周方向に延びる嵌合溝96が形成されており、この嵌合溝96に対して、回転操作部94の嵌合部95が組み付けられて軸方向への移動を規制されている。即ち、嵌合溝96を構成して軸方向で相互に離隔する環状突部96a,96b間に嵌合部95が嵌め入れられている。これにより、嵌合部95は、嵌合溝96内で回転可能に、且つ、嵌合溝96から軸方向へ離脱不能に組み付けられている。この結果、回転操作部94とルアーテーパ部材(固定用押圧部材)92とが相対回転可能とされている。
【0080】
また、固定用押圧部材92の本体部60の外周面には、軸方向に延びる位置決め凸部97が少なくとも一つ(本実施形態では周方向に離隔して複数)突設されている。一方、ガイドワイヤ用コネクタ部32の収容筒部54の内周面には、かかる位置決め凸部97と対応する位置に、軸方向に延びる位置決め凹部98が形成されている。そして、これら位置決め凸部97と位置決め凹部98が凹凸嵌合されており、固定用押圧部材92と収容筒部54とが、軸方向の相対移動を許容されつつ、中心軸回りの相対回転を阻止されている。
【0081】
本実施形態のバルーン用分岐コネクタ90では、第1の実施形態と同様の効果が発揮されることに加えて、本体部60の回転を伴わずに、ねじ送り機構を構成する回転操作部94を回転操作して弾性シール部材56に及ぼす圧縮力を調節することが可能となる。これにより、図9に示されるように、回転操作部94を回転させることで弾性シール部材56によりガイドワイヤ24が締付固定され得る。それ故、回転操作部94の回転操作に際しても、弾性シール部材56に対する押圧部61の当接面の摺動が回避されて、摺動に伴う操作抵抗が軽減されると共に、当接面におけるシール性の更なる向上が図られ得る。
【0082】
また、ルアーテーパ部材(固定用押圧部材)92に対して中心軸回りで回転させつつシリンジ等を接続又は抜去する場合には、シリンジ等とルアーテーパ部材(固定用押圧部材)92とが共回りする際にも、その回転力が回転操作部64に及ぼされることが回避される。それ故、意図せず回転操作部64が回転して弾性シール部材56における挿通孔59が開放されたり閉塞されたりすることが防止され得る。
【0083】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良などを加えた態様で実施可能である。
【0084】
例えば、ガイドワイヤルーメン内でガイドワイヤを固定する固定機構は限定されるものではない。例えば前記実施形態の如きねじ送り機構で固定用押圧部材を弾性シール部材へ押し付ける構造の他、ガイドワイヤ用コネクタ部の収容筒部に対して圧入による摩擦力で位置決めされる固定用押圧部材を採用し、固定用押圧部材を収容筒部に対して単に押し込んだり引っ張ったりして軸方向に移動させて弾性シール部材56への圧縮力を調節してもよい。
【0085】
また、前記実施形態では、固定用押圧部材58とルアーテーパ部材とが一体として形成されていたが、固定用押圧部材とルアーテーパ部材とは別体として形成されて後固着或いは別部品として構成されてもよい。そして、ルアーテーパ部材に回転操作部が設けられて、回転操作部を回転させルアーテーパ部材と共に固定用押圧部材を遠位端側へ移動させることで、固定用押圧部材により弾性シール部材が圧縮されてガイドワイヤが締付固定されてもよい。尤も、固定用押圧部材とルアーテーパ部材とが別体とされる場合、固定用押圧部材とルアーテーパ部材とは軸方向で隣接して同軸的に配置される態様に限定されるものではない。例えば、弾性シール部材の外周面上に固定用押圧部材を、ガイドワイヤ用コネクタ部の収容筒部から径方向外方に突出する態様をもって配置してもよく、固定用押圧部材を径方向内方に移動させることで弾性シール部材が側方から圧縮されてガイドワイヤが締付固定されるようになっていてもよい。なお、固定用押圧部材の弾性シール部材側への移動は、例えば固定用押圧部材を直接押し込んでもよいし、収容筒部と固定用押圧部材との間に相互に螺合するねじ部を設けて、ねじ送りにより固定用押圧部材を収容筒部の径方向内方へ移動させる等してもよい。この場合、弾性シール部材とルアーテーパ部材とは固定用押圧部材を介さずに軸方向で隣接配置されて直接に当接されて、弾性シール部材の近位端側端面に当接するルアーテーパ部材側の当接面が、ルアーテーパ部材の遠位端側端面により構成され得る。そして、弾性シール部材への押圧力が最小とされた状態でも弾性シール部材とルアーテーパ部材との間が液密状態に保持されることで、ガイドワイヤルーメンからの流体の意図しない漏れ出しが防止され得る。
【0086】
なお、前記実施形態では、バルーンルーメンとガイドワイヤルーメンを有するバルーンカテーテルを例示したが、本発明に係る接続用コネクタは、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤルーメンを有するシングルルーメンタイプのカテーテルにも適用され得て、バルーンルーメンは必須なものではない。即ち、本発明に係る接続用コネクタでは、バルーン用コネクタ部やバルーン用分岐コネクタは必須なものではない。バルーン用コネクタ部とガイドワイヤ用コネクタ部とが設けられる場合であっても、本発明に係る接続用コネクタでは、例えば特開2002-143311号公報のように、バルーン用コネクタ部から独立して設けられたガイドワイヤ用コネクタ部に対して適用することも可能である。
【0087】
また、前記実施形態では、ガイドワイヤ24の遠位端が先端チップ28から僅かに遠位端側に突出していたが、先端チップの遠位端が閉塞されてガイドワイヤの遠位端が先端チップから突出していなくてもよい。
【0088】
また、本発明におけるガイドワイヤは、ルーメンが設けられるシャフトやカテーテルに挿通されて管腔への挿入を補助するものであって、例えばスタイレット等も同様な機能を有し、本発明の適用によって同様な技術的効果を達成するものであれば、本発明におけるガイドワイヤの範囲に含まれる。
【0089】
また、ガイドワイヤ用コネクタ部の収容筒部に対する固定用押圧部材の回転操作部の移動端を規定する係止用突起や係止部は、移動端を規定する機能を発揮すれば具体的な構造を限定されるものでなく、例えば周方向で部分的に設けた凹部や凸部によって構成することも可能である。
また、本発明は、もともと以下(i)~(ix)に記載の各発明を何れも含むものであり、その構成および作用効果に関して、付記しておく。
本発明は、
(i) ガイドワイヤチューブの近位端側に設けられる接続用コネクタであって、前記ガイドワイヤチューブのガイドワイヤルーメンに連通される挿通孔を備えた弾性シール部材と、該ガイドワイヤルーメンと該挿通孔とに連通される外部接続用のルアーテーパ部材と、該弾性シール部材に押圧力を付与してガイドワイヤを締付固定する固定用押圧部材とが設けられている一方、該弾性シール部材に対して押圧力を最小にした状態においても該ガイドワイヤルーメンと該挿通孔と該ルアーテーパ部材の連通状態が、該弾性シール部材と該ルアーテーパ部材との間の液密状態を保ちつつ、維持される接続用コネクタ、
(ii) 前記固定用押圧部材が前記ルアーテーパ部材の遠位端側に位置して該ルアーテーパ部材と一体的に構成されていると共に、該固定用押圧部材の遠位端側端面が前記弾性シール部材の近位端側端面に当接する(i)に記載の接続用コネクタ、
(iii) 前記弾性シール部材の近位端側端面に当接されて該弾性シール部材と前記ルアーテーパ部材との間の液密状態を保つ該ルアーテーパ部材側の当接面が、該弾性シール部材の近位端側端面に比して小さな径方向幅寸法を有している(i)又は(ii)に記載の接続用コネクタ
(iv) 前記当接面が、略多角形状とされている(iii)に記載の接続用コネクタ、
(v) 前記固定用押圧部材がねじ送り機構で前記弾性シール部材への接近及び離隔方向に移動可能に組み付けられており、該固定用押圧部材が該ねじ送り機構による該弾性シール部材に対する離隔方向への移動端においても該弾性シール部材へ当接状態とされることで、該弾性シール部材と該ルアーテーパ部材との間の液密状態が保持される(i)~(iv)の何れか1項に記載の接続用コネクタ、
(vi) 前記ねじ送り機構を構成する回転操作部が、前記ルアーテーパ部材と別部品とされて該ルアーテーパ部材とは相対回転可能とされている(v)に記載の接続用コネクタ、
(vii) 前記回転操作部の装着部位において該回転操作部の緩み方向への移動端を規定する係止用突起が設けられていることにより、前記固定用押圧部材の前記弾性シール部材に対する離隔方向への移動端が規定されるようになっている(vi)に記載の接続用コネクタ、
(viii) ガイドワイヤチューブが挿通されたバルーンを遠位端側に備えたシャフトの近位端側に設けられたバルーン用分岐コネクタであって、前記バルーン用のバルーンルーメンに連通されたバルーン用コネクタ部と、前記ガイドワイヤチューブのガイドワイヤルーメンに連通されたガイドワイヤ用コネクタ部とが、互いに非連通で設けられており、該ガイドワイヤ用コネクタ部には、外部接続用のルアーテーパ部材と、該ルアーテーパ部材を通じて該ガイドワイヤルーメンに挿通されるガイドワイヤを固定する固定機構とが設けられているバルーン用分岐コネクタ、
(ix) (i)~(vii)の何れか1項に記載の接続用コネクタを、前記ガイドワイヤ用コネクタ部として備えている(viii)に記載のバルーン用分岐コネクタ
に関する発明を含む。
上記(i)に記載の発明では、外部接続用のルアーテーパ部材を備えていることから、カテーテル等に接続用コネクタを装着した状態でもシリンジ等を接続することができる。また、固定用押圧部材による弾性シール部材への押圧力を最小にした状態でも、弾性シール部材とルアーテーパ部材との液密状態が保たれる。それ故、ガイドワイヤの非固定状態において、シリンジ等から体内に導入した流体等が、弾性シール部材と固定用押圧部材やルアーテーパ部材との隙間を通じて意図せず外部へ漏れ出すことが防止され得る。なお、弾性シール部材とルアーテーパ部材とが軸方向で隣接して配される場合には、弾性シール部材とルアーテーパ部材との液密状態が保たれればよい。また、弾性シール部材とルアーテーパ部材との軸方向間に固定用押圧部材が配される場合には、弾性シール部材と固定用押圧部材との液密状態が保たれることで、間接的に弾性シール部材とルアーテーパ部材との液密状態が保たれ得る。
上記(ii)に記載の発明では、部品点数の削減が図られるだけでなく、固定用押圧部材とルアーテーパ部材とを別体として形成した場合に生じ得る隙間を通じて流体が外部空間へ漏出することが回避され得る。
上記(iii)に記載の発明では、弾性シール部材の近位端側に位置する固定用押圧部材やルアーテーパ部材が弾性シール部材へ食い込むように押圧されることで、固定用押圧部材やルアーテーパ部材と弾性シール部材との間のシールがより確実に達成される。
上記(iv)に記載の発明では、略多角形状とされたルアーテーパ部材側の当接面の各角部が、弾性シール部材へ食い込みやすいことなどによって、固定用押圧部材やルアーテーパ部材と弾性シール部材との当接面間のシール性の向上が図られ得る。なお、角部の食い込みによるシール性向上等の目的から、ルアーテーパ部材側の当接面は六以上の角部を有する多角形形状が好適である。
上記(v)に記載の発明では、ねじ送り機構を採用することで弾性シール部材への固定用押圧部材の接近及び離隔方向への移動、即ちガイドワイヤの固定状態と非固定状態との切替えが容易に達成され得る。なお、本態様では、ねじ送り機構により固定用押圧部材を弾性シール部材に対する離隔方向への移動端に位置させることで、前記(i)の態様における「弾性シール部材に対して押圧力を最小にした状態」が構成され得る。
上記(vi)に記載の発明では、回転操作部がルアーテーパ部材と相対回転することで、回転操作部の回転抵抗が抑えられる。その結果、回転操作部の回転抵抗の軽減が図られると共に、弾性シール部材と固定用押圧部材との当接面の相対回転による摺動も抑えられて、固定用押圧部材の弾性シール部材への食い込み部分の安定性の向上ひいてはシール性能の安定性の向上が図られ得る。特に前記(iv)の態様と組み合わされることにより、多角形状とされた固定用押圧部の各角部における弾性シール部材への食い込みによるシール性能の向上がより安定して実現可能になる。また、回転操作部とルアーテーパ部材とが相対回転することから、ルアーテーパ部材へシリンジ等を中心軸回りで回転させつつ接続又は抜去する際には、シリンジ等とルアーテーパ部材とが共回りし、当該回転が回転操作部にまで及ぼされて、更に回転操作部の回転により固定用押圧部材が弾性シール部材への接近又は離隔方向に移動して、意図せず弾性シール部材の挿通孔が遮断されたり開放されたりすることが防止され得る。
上記(vii)に記載の発明では、固定用押圧部材が弾性シール部材から離隔した方向へ移動した際における固定用押圧部材の脱落が防止され得る。また、弾性シール部材と固定用押圧部材との当接状態(シール)の維持が、固定用押圧部材の移動端を規定するだけの簡単な構造で実現可能になる。
上記(viii)に記載の発明では、バルーン用コネクタ部とガイドワイヤ用コネクタ部との両方が、単一のコネクタ構造をもって一体的に設けられる。それ故、バルーンとガイドワイヤの何れか一方を操作する際に、他方のシャフトが垂れ下がって邪魔になることがない。また、ガイドワイヤが挿通されるルアーテーパ部材には、外部から流体を注入等するシリンジ等のルアー接続部を直接的に接続することができることから、ガイドワイヤの潤滑液などの注入の作業も容易となる。また、ガイドワイヤの固定機構を備えていることから、バルーンカテーテルを管腔内に挿入する際に、ガイドワイヤのみが意図せず先行して突出するリスクを回避することもできる。
上記(ix)に記載の発明では、バルーン用分岐コネクタにおけるガイドワイヤ用コネクタ部のシール性を安定して確保することが可能になる。即ち、ガイドワイヤの非固定状態では、ガイドワイヤ用コネクタ部(接続用コネクタ)における弾性シール部材とルアーテーパ部材との液密性が確保されて、例えば外部から流体を注入する際に意図しない流体の漏れが防止され得る。
【符号の説明】
【0090】
10 バルーン用分岐コネクタ
12 バルーンカテーテル
14 シャフト
16 インナシャフト(ガイドワイヤチューブ)
18 アウタシャフト
20 バルーン
22 バルーンルーメン
24 ガイドワイヤ
26 ガイドワイヤルーメン
28 先端チップ
30 造影マーカ
31 シャフト固定部
32 ガイドワイヤ用コネクタ部(接続用コネクタ)
34 バルーン用コネクタ部
36 第一の段差
37 第二の段差
38 (ガイドワイヤ用コネクタ部の)内孔
40 (バルーン用コネクタ部の)内孔
42 連結部
44 テーパ状外周面
46 係止溝
50 保護スリーブ
52 テーパ筒状部
54 収容筒部
56 弾性シール部材
58 固定用押圧部材(ルアーテーパ部材)
59 挿通孔
60 本体部
61 押圧部
64 回転操作部
66 雄ねじ
68 雌ねじ
74 押圧突部
76 近位端側端面
78 遠位端側端面(ルアーテーパ部材側の当接面)
80 係止用突起
82 リング状係止部
84 貫通孔
90 バルーン用分岐コネクタ
92 固定用押圧部材(ルアーテーパ部材)
94 回転操作部
95 嵌合部
96 嵌合溝
96a,96b 環状突部
97 位置決め凸部
98 位置決め凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9