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特許7386074エキシマランプおよびエキシマランプの管内設置方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】エキシマランプおよびエキシマランプの管内設置方法
(51)【国際特許分類】
   H01J 65/00 20060101AFI20231116BHJP
   H01J 61/02 20060101ALI20231116BHJP
   H01J 61/32 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
H01J65/00 D
H01J61/02 E
H01J61/32
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019233677
(22)【出願日】2019-12-25
(65)【公開番号】P2021103622
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000128496
【氏名又は名称】株式会社オーク製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】栗山 晴男
(72)【発明者】
【氏名】片岡 智史
(72)【発明者】
【氏名】芹澤 和泉
【審査官】藤本 加代子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-143610(JP,A)
【文献】特開2014-182916(JP,A)
【文献】実開平01-009356(JP,U)
【文献】特開2013-110872(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0225604(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0035429(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 65/00
H01J 61/02
H01J 61/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電ガスが封入されている発光管と、
前記発光管の外表面に設けられ、給電部と接続する電極とを備え、
前記電極と前記給電部との電気的接続部が、前記発光管の外径を越えない、あるいは前記発光管の電極間方向幅を越えない位置に設けられ、
前記発光管が、中央部を含む発光部分と比べて外径が小さい小径部を少なくとも一方のランプ端側に有し、
前記電気的接続部が、ランプ軸に沿って前記小径部の位置する範囲に設けられ、
前記小径部が、ランプ製造時の真空引き用および/またはガス封入用に形成された排気管に基づいて形成されていることを特徴とするエキシマランプ。
【請求項2】
放電ガスが封入されている発光管と、
前記発光管の外表面に設けられ、給電部と接続する電極とを備え、
前記電極と前記給電部との電気的接続部が、前記発光管の外径を越えない、あるいは前記発光管の電極間方向幅を越えない位置に設けられ、
前記発光管が、中央部を含む発光部分と比べて外径が小さい小径部を少なくとも一方のランプ端側に有し、
前記電気的接続部が、ランプ軸に沿って前記小径部の位置する範囲に設けられ、
前記電極と電気的に繋がり、前記小径部の少なくとも一部の外表面を覆う導電性膜が設けられていることを特徴とするエキシマランプ。
【請求項3】
前記電気的接続部が、前記小径部が挿入可能な導電性ソケット内の接触部、前記導電性膜と接続する導電性バネを当接させたときの接触部、前記小径部の外表面を覆う導電性バンドを巻き付けたときの接触部、または外側給電線を前記小径部に巻き付けたときの接触部として構成されることを特徴とする請求項に記載のエキシマランプ。
【請求項4】
放電ガスが封入されている発光管と、
前記発光管の外表面に設けられ、給電部と接続する電極とを備え、
前記電極と前記給電部との電気的接続部が、前記発光管の外径を越えない、あるいは前記発光管の電極間方向幅を越えない位置に設けられ、
前記発光管が、中央部を含む発光部分と比べて外径が小さい小径部を少なくとも一方のランプ端側に有し
前記電気的接続部が、ランプ軸に沿って前記小径部の位置する範囲に設けられ、
前記電極が、前記発光管の外表面に巻き付けられた導電性の巻き線で構成され、
前記電気的接続部が、外側給電線と接続し、前記小径部の外表面に巻かれた前記巻き線を覆う導電性バンドで構成されることを特徴とするエキシマランプ。
【請求項5】
放電ガスが封入されている発光管と、
前記発光管の外表面に設けられ、給電部と接続する電極とを備え、
前記電極と前記給電部との電気的接続部が、前記発光管の外径を越えない、あるいは前記発光管の電極間方向幅を越えない位置に設けられ、
前記電極を含むランプ外径が、前記発光管の外径に対して1.000013~1.1倍であることを特徴とするエキシマランプ。
【請求項6】
外側電極が発光管外表面に設けられ、前記外側電極と電気的に繋がる導電性部分を発光管の端部側に形成された小径部に設けたエキシマランプを、ジャケット管内に挿入し、
前記エキシマランプをランプ軸方向に押し込むまたは周方向に回転することによって、前記導電性部分を、前記ジャケット管内に設けられた外側給電部と電気的に接続する接続部に、接続させることを特徴とするエキシマランプの管内設置方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エキシマランプに関し、特に、ランプ電極の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
エキシマランプでは、発光管内に希ガスを封入し、発光管の外表面に設けられた外側電極と、発光管内に設けられた内側電極との間に電圧を印加することによって放電し、エキシマ光が放射される。エキシマ光として紫外線を照射可能であり、紫外線照射によるオゾン発生などを行う光源として利用することができる。
【0003】
例えば、エキシマランプの周囲をジャケット管や保護管などの光透過性のある容器で囲み、紫外線照射の対象となる流体(洗浄水など)の流れる流路にジャケット管を配置し、あるいは、流体の流れる容器に対してエキシマランプを容器外表面に近接配置する構成が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-39028号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エキシマ光として照射される紫外線(特に、172nm)はその到達距離が他の波長域の光と比べて短い。したがって、ジャケット管や照射窓などの容器内表面とエキシマランプ外表面との間の隙間が大きくなると、紫外線照射対象物(被照射物)に紫外線が十分到達せず、紫外線照射による効果が低減する。
【0006】
一方で、エキシマランプは発光管の外表面に外側電極を配設する構成であり、外側電極と外部の給電線などの給電手段とを接続させるため、ランプ外表面の周囲には接続部を設けるスペースが要求される。
【0007】
したがって、被照射物に対して紫外線を有効に照射できるエキシマランプを提供することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のエキシマランプは、放電ガスが封入されている発光管と、発光管の外表面に設けられ、給電部と接続する電極とを備える。例えば、発光管の外表面に外側の給電部と接続する外側電極を設け、発光管内に設けられ、内側の給電部と接続する内側電極を備えたランプ構成にすることができる。発光管の断面形状としては、円形断面とすることが可能であり、楕円断面、矩形断面などにすることも可能である。本発明では、電極と給電部との電気的接続部が、発光管の外径あるいは電極間方向幅を越えない位置に設けられている。ここで電極間方向幅は、断面矩形状発光管の場合に対向する電極間に沿った方向の幅を示す。例えば、断面円状の発光管の場合、ランプ軸から発光管外径の位置を径方向に沿って超えない位置に接続部が設けられる。例えば、電極を含むランプ高さは、発光管の高さに対して1.000013~1.1倍にすることができる。
【0009】
発光管には、中央部を含む発光部分と比べて外径が小さい小径部を少なくとも一方のランプ端側に設けることが可能である。接続部が、ランプ軸に沿って小径部の位置する範囲に設ければよい。例えば、小径部の外表面あるいは対向位置に接続部を設けることができる。
【0010】
小径部の構成としては、発光管の発光部分から端部側に向けて外径が小さくなる縮径部を設けることができる。ランプ端部まで縮径していく構成も可能であり、また、縮径部と、径が一定の円筒部とを含めるように構成することも可能であり、端部側に向けて外径を再び大きくした大径部とを含めるように構成することも可能である。例えば、小径部は、ランプ製造時の真空引き用および/またはガス封入用に形成された排気管に基づいて形成することができる。
【0011】
電気的接続部の構成は、様々な構成が可能であり、例えば、外側電極と電気的に繋がり、小径部の少なくとも一部の外表面を覆う導電性膜を設けることによって、接続部のバリエーションを広げることができる。例えば、接続部は、小径部が挿入可能な導電性ソケット内の接触部、導電性膜と接続する導電性バネを当接させたときの接触部、あるいは、外側給電線を小径部に巻き付けたときの接触部として構成することが可能である。
【0012】
外側電極は、発光管の外表面に巻き付けられた導電性の巻き線で構成することが可能であり、接続部は、外側給電線と接続し、小径部の外表面に巻かれた巻き線を覆う導電性バンドで構成することができる。
【0013】
本発明のエキシマランプの管内設置方法は、外側電極が発光管外表面に設けられ、外側電極と電気的に繋がる導電性部分を発光管の端部側に形成された小径部に設けたエキシマランプを、ジャケット管内に挿入し、エキシマランプをランプ軸方向に押し込むまたは周方向に回転することによって、導電性部分を、ジャケット管内に設けられた外側給電部と電気的に接続する接続部に、接続させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、被照射物に対して紫外線を有効に照射できるエキシマランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態であるエキシマランプの概略的内部構成を示した図である。
図2】外側給電線との接続部の構成の一例を示したエキシマランプの平面図である。
図3】他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプの平面図である。
図4】他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプの平面図である。
図5】他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプの平面図である。
図6】他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプの平面図である。
図7】他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0017】
図1は、本実施形態であるエキシマランプの概略的内部構成を示した図である。
【0018】
エキシマランプ10は、ここでは紫外線をエキシマ光として照射し、例えば、172nmの紫外線を照射する。エキシマランプ10は、光透過性のあるジャケット管100の内部に設置された状態で、洗浄水など紫外線照射対象となる流体の流れる管路に配置される。
【0019】
エキシマランプ10は、石英ガラスなどの誘電材料から成る断面略円形状の発光管20を備え、発光管20内の放電空間Sには、キセノンガスなどの希ガスや混合ガスが放電ガスとして所定の封入圧(例えば、5kPa~50kPa)で封入されている。
【0020】
発光管20内には、管軸すなわちランプ軸Eに沿って延びる箔電極(以下、内側電極という)40が配置されている。内側電極40は、発光管20に対して同軸的に配置され、断面が略円形状の柱状誘電体30によって被覆されている。内側電極40は、誘電体30と発光管20との間に形成される放電空間Sに露出せず、誘電体30内に埋設されている。内部電極40の一端40Eは、外部から延びる給電部60に接続されている。給電部60は、ここでは給電線によって構成されている(以下、内側給電線という)。
【0021】
発光管20の外表面20Sには、外側電極50が設けられている。ここでは、外側電極50がアルミニウム膜などの金属膜によって構成される。外側電極50は、発光管20の両側では外表面全体を覆う一方、その間の中央部分を含む径一定部分(以下、発光部分という)24では紫外線照射の障害とならないように一部表面のみ覆っている。外側電極50は、ここでは図示しない給電部と電気的に接続される。なお、図1では、外側電極の厚みを誇張して描いている。
【0022】
発光管20は、その両端に小径部21、22を設けている。小径部21、22は、ランプ製造の過程で形成されるものであり、その外径R2、R3は、中央部分を含む発光部分24の径R0より小さい。小径部21は、ここでは、発光部分24の端部から径が縮小していく縮径部28、径が略一定で端部が封止部として構成される円筒部29で構成されている。円筒部29の軸方向長L4は、縮径部28の軸方向長さL3より長い。また、小径部21の軸方向長さL1は、小径部22の軸方向長さL2よりも長い。
【0023】
ここで、エキシマランプ10の製造する工程を説明すると、まず内側給電線に接続する内側電極(箔電極)を内側管(円筒状誘電体)内に挿入し、外部から加熱して内側管と箔電極とを溶着させる。そして、内側管の挿入入口付近の内側電極端部において、他の軸方向範囲よりも外径が大きい部分である、いわゆるそろばん形状の封止部を形成する。
【0024】
一方、一端に排気管を形成し、他端に挿入口を設けた外側管を形成し、内部電極を内部に埋設した内側管(柱状誘電体)を外側管内に挿入する。そして、挿入口で外側管をそろばん形状封止部と溶着させ、外側管と内側管とからなる発光管を形成する。発光管内を加熱しながら排気管を通じて真空間引きをして、排気管から放電用ガスを封入した後、排気管を封止し、外側管の外表面に外側電極を設ける。
【0025】
このようなランプ製造工程を経て製造された発光管20の小径部21は、排気管に基づいて形成された部分であり、小径部22は、内側電極挿入口側に対応している。そのため、小径部21、22には、その端部(封止部)26、27まで略径一定である円筒部29が形成される。
【0026】
本実施形態では、外側電極50が排気管側の小径部21にまで渡って設けられ、小径部21を介して外側電極50用の給電部と電気的に接続される。以下、これについて説明する。
【0027】
図2は、外側給電線との接続部の構成の一例を示したエキシマランプ10の平面図である。
【0028】
金属ソケット110が給電部70に接続され、外側電極50との電気的接続部を構成している。ここでは、給電部70が給電線として構成されている(以下、外側給電線という)。金属ソケット110は、発光管20の小径部21を差し込み可能な形状、サイズを有し、あらかじめジャケット管100内に配置されている。外側給電線70は、被照射物と同電位となるように、アース側に接続される。
【0029】
このような構成により、エキシマランプ10をジャケット管100に挿入し、ねじ回すことによって、外側電極50と外側給電線70とが電気的に接続し、ランプの接続作業を簡易かつ迅速に行うことができる。特に、排気管側の小径部21を利用することで、外側電極50と外側給電線70との電気的接続がエキシマランプ10の差し込みに合わせて完了することができる。
【0030】
図3は、他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプ10の平面図である。
【0031】
ここでは、金属板バネ120が接続部として構成されている。外側電極50は、小径部21の端部、すなわち封止部26まで覆っている。エキシマランプ10をジャケット管100へ挿入し、押し込むと、板バネ120と接触することで外側電極50が外側給電線70と電気的に接続される。発光部分24の軸方向長さL0は、小径部21の軸方向長さL1より長い。
【0032】
図4は、他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプ10の平面図である。
【0033】
ここでは、コイルバネ130が小径部21の周囲に巻かれ、小径部21の発光部分24側の端部、すなわち縮径部と接している。コイルバネ130を接続部として構成することで、エキシマランプ10を挿入し、押し込むことによって、外側電極50が外側給電線70と電気的に接続される。
【0034】
図5は、他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプ10の平面図である。
【0035】
図2~4の接続部の構成とは異なり、ここでは、エキシマランプ10のジャケット管100への挿入前にあらかじめ外側給電線70と外側電極50とを接続させ、その後エキシマランプ10をジャケット管100に挿入する。
【0036】
ニッケルなどから成る金属バンド140が、小径部21に巻かれている。金属バンド140の最上端140Tの位置が、外側電極50を含めた発光管20の外径R1を超えないように、金属バンド140のサイズ、巻いたときの形状などが定められている。
【0037】
図6は、他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプ10の平面図である。
【0038】
ここでは、図3図5のように外側電極と外側給電線とを電気的に接続する部材を設けず、外側給電線70が直接小径部21に巻かれ、外側電極50に接続されている。このように外側給電線70と外側電極50との接触部を接続部として構成することができる。小径部21の封止部126は、他の略径一定である部分と比較して、端部側に向けて外径を再び大きくした大径部となるように形成することで、外側給電線70が小径部21から引き抜かれることを防止することができる。その大径部の外径R5は、中央部分を含む発光部分24の径R0より小さい。
【0039】
図7は、他の接続部の構成の一例を示したエキシマランプ10の平面図である。
【0040】
ここでは、外側電極50が、アルミニウム膜のような金属膜ではなく、モリブデン(Mo)などの導電性の巻き線で構成され、小径部21にまで渡って発光管20に巻かれている。一方、小径部21および小径部22に対し、ニッケル(Ni)などから成る金属バンド140が巻かれ、小径部21側では巻き線の固定のみ使用され、小径部22側に配置された金属バンド140に外側給電線70が接続されている。このような外側給電線70が内側給電線60に沿って、エキシマランプの一方の小径部側のみの配置されることにより、接続作業が煩雑にならない。
【0041】
以上のように、本実施形態では、エキシマランプ10が、発光管20内に誘電体30によって被覆された内側電極40を備え、発光管20の外表面20Sに外側電極50を備えている。そして、発光管20の発光部分24の両端には、外径が相対的に小さい小径部21、22が設けられ、小径部21にまで外側電極50が設けられるとともに、外側給電線70と繋がる接続部が、ランプ軸Eから径方向に発光部分24の外径R0を超えない範囲に設けられている。
【0042】
これによって、ジャケット管100の内径R4をエキシマランプ10の外側電極50を含めた外径R1よりわずかに大きくすれば足り、ジャケット管100の内表面と発光管20の外表面20Sとの距離が狭まる。その結果、発光管20内で生じた紫外線が、ジャケット管100周囲を通る流体などの被照射物に十分到達する。なお、接続部をランプ軸に沿って発光管20から離れ、発光管20の外側電極50を含めた外径R1を超えない場所に設置することも可能である。
【0043】
例えば、外側電極50を含むランプ外径R1が、発光管の外径R0に対して1.000013~1.1倍の範囲となるように外側電極50を構成することによって、紫外線を効果的に紫外線照射部へ照射することができる。この例では円形断面の発光管であるが、楕円断面の発光管であってもよく、その場合には、断面長軸に沿った外径を越えない範囲に接続部を設ければよい。また、矩形断面の発光管の場合、発光管の対向する電極間方向に沿った幅に対して上記範囲となるようにすればよい。この場合、小径部を断面矩形状にすることが可能であり、また、断面円状、楕円状に形成することも可能である。断面矩形状発光管の接続部は、小径部の外表面あるいは対向する位置に配置するとともに、ランプ軸Eから径方向に外径(あるいは電極間方向幅)を超えないスペースの中に設置すればよい。
【0044】
また、ランプ製造時の排気管に基づいた小径部21を形成することによって、外側給電部との接続を容易にする。外側電極50を導電性膜で形成した場合、縮径部28の形成は、発光部分24から小径部21へ向けて外側電極50を連続的に延長させるのを容易にする。また、縮径部より端部側に円筒部を設けることにより、ソケットタイプ、巻き線方式、バンド固定方式など、様々な接続方式で実現することができる。特に、排気管に基づいて小径部を形成することができるため、新たな製造工程を加える必要がない。
【0045】
外側電極50が小径部21にまで渡って設けられているため、ジャケット管100への装着と同時に外側給電線70との接続を行うことが可能となり、また、導電性ソケット110、板バネ120、コイルバネ130を接続部として構成することが容易にできる。なお、発光部分24と小径部21両方に跨って外側電極を一体的に設ける代わりに、発光部分24を巻き線などの外側電極で構成し、小径部21に金属膜などの導電性膜を形成して巻き線と繋げるようにしてもよい。
【0046】
一方、導電性バンドによって外側電極50と外側給電線70を接続させる構成においても、小径部21に導電性バンドを巻くことによって、バンドの端を外側電極50まで含めた発光管20の外径R1を超えないようにすることができる。
【0047】
以上エキシマランプ10はジャケット管100内に配置される構成を示したが、保護管や照射窓を備えた容器やその他容器の外表面に近接配置させる場合においても、紫外線を効果的に被照射物へ照射することができる。
【符号の説明】
【0048】
10 エキシマランプ
20 発光管
24 発光部分
30 誘電体
40 内側電極
50 外側電極
60 内側給電線(内側給電部)
70 外側給電線(外側給電部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7