(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】物品排除装置および物品検査システム
(51)【国際特許分類】
B07C 5/36 20060101AFI20231116BHJP
B65G 47/46 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
B07C5/36
B65G47/46 H
(21)【出願番号】P 2021025535
(22)【出願日】2021-02-19
【審査請求日】2022-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003694
【氏名又は名称】弁理士法人有我国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高柳 光男
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-176896(JP,A)
【文献】特開2019-051461(JP,A)
【文献】特開2018-140366(JP,A)
【文献】特開2018-144900(JP,A)
【文献】特開2010-179969(JP,A)
【文献】特開2007-136249(JP,A)
【文献】実開平06-041876(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 1/00 - 99/00
B65G 47/00 - 47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品搬送ラインに組み込まれ、エア源から供給される圧縮空気をレギュレータにより所定圧力に制御しつつ電磁弁の開閉に応じてエアノズルに供給し、該エアノズルからのエアブローにより排除対象物品を前記物品搬送ラインから排除する物品排除装置であって、
基本排出条件の物品に対するエアブロー時間と前記排除が可能な排出質量とに関する基本排出特性を記憶する記憶手段と、
前記基本排出特性に基づいて前記基本排出条件の物品とは異なる所定排出条件の物品に対する最適エアブロー時間を含む排出能力を算出する排出能力算出手段と、を備えることを特徴とする物品排除装置。
【請求項2】
前記排出能力算出手段は、前記所定排出条件の物品に対する前記最適エアブロー時間と併せて前記所定排出条件の物品の排出可能な最大の実排出質量を算出することを特徴とする請求項1に記載の物品排除装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記基本排出特性と共に前記物品搬送ラインの物品搬送速度を記憶しており、
前記排出能力算出手段は、前記基本排出特性に基づいて、所定搬送速度での前記所定排出条件に対する前記排出能力を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の物品排除装置。
【請求項4】
前記物品搬送ラインの搬送路幅、搬送速度およびエアノズル取付角を含む動作条件を設定する動作条件設定手段をさらに備え、
前記排出能力算出手段は、前記基本排出特性と前記動作条件設定
手段で設定された前記動作条件とに基づいて前記最適エアブロー時間を算出すること特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の物品排除装置。
【請求項5】
前記所定排出条件の物品の形状および搬送姿勢を排出条件として設定する排出条件設定手段と、
前記所定排出条件の物品の形状および搬送姿勢に応じて前記最適エアブロー時間を補正する補正手段と、をさらに備えること特徴とする請求項1ない4のいずれか一項に記載の物品排除装置。
【請求項6】
前記補正手段は、前記所定排出条件の物品に対する前記エアノズルの噴射距離に応じた風圧印加領域のサイズと前記所定排出条件の物品のエア噴射方向に見た代表面積(投影面積)のサイズとに応じた補正係数により前記最適エアブロー時間を補正すること特徴とする請求項5に記載の物品排除装置。
【請求項7】
物品を所定搬送路に沿って搬送する搬送部と、
搬送中の前記物品の品質を所定の検査条件に従って検査する検査部と、
前記物品のうち前記検査部の所定の検査結果に対応する排除対象物品を前記搬送部に沿って配置されたエアノズルからのエアブローにより前記所定搬送路から外れる方向に排除する選別部と、を備えた物品検査システムであって、
前記選別部は、
エア源と前記エアノズルとの間に設けられる電磁弁と、
前記検査結果に応じた排除信号に基づいて前記電磁弁の開閉を制御して前記エアブローを噴射させる制御ユニットと、を有し、
前記制御ユニットは、
基本排出条件の物品に対するエアブロー時間と前記排除が可能な排出質量とに関する基本排出特性を記憶する記憶手段と、
前記基本排出特性に基づいて前記基本排出条件の物品とは異なる所定排出条件の物品に対する最適エアブロー時間を含む排出能力を算出する排出能力算出手段と、を有することを特徴とする物品検査システム。
【請求項8】
前記排出能力算出手段は、前記所定排出条件の物品に対する前記最適エアブロー時間と併せて前記所定排出条件の物品の排出可能な最大の実排出質量を算出することを特徴とする請求項7に記載の物品検査システム。
【請求項9】
前記記憶手段は、前記基本排出特性と共に前記
搬送部の物品搬送速度を記憶しており、
前記排出能力算出手段は、前記基本排出特性に基づいて、所定搬送速度での前記所定排出条件に対する前記排出能力を算出することを特徴とする請求項7または8に記載の物品検査システム。
【請求項10】
前記制御ユニットは、前記
搬送部の搬送路幅、搬送速度およびエアノズル取付角を含む動作条件、および、前記所定排出条件の物品の形状および搬送姿勢を含む排出条件をそれぞれ設定する設定手段と、
前記設定手段で設定された前記動作条件および前記排出条件に応じて前記最適エアブロー時間を補正する補正手段と、をさらに有すること特徴とする請求項7ないし9のいずれか一項に記載の物品検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品排除装置および物品検査システムに関し、特にエアブロー式の物品排除装置および物品検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアノズルからの圧縮空気の噴流を用いて生産ライン上から検査結果が不良である排除対象物品を排除したり、特定の搬出先の製品を物品搬送ラインの特定の搬出ラインに振り分け排出したりするエアブロー式の物品排除装置および物品検査システムが、従前より多用されている。
【0003】
この種の物品排除装置および物品検査システムにおいては、物品のサイズや形状、搬送姿勢等によってエア噴射による風圧を排除対象物品に加えることができない場合や、搬送速度によって有効なエア噴射(エアブロー)時間を十分に確保できない場合等には、的確な排除動作が困難になることがある。
【0004】
そこで、従来、コンベア上の物品の位置ずれ等による搬送間隔や向きの変化を考慮しつつその物品の重心位置を予測する等して、エア噴射による物品排除の的確性を高めるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、重量測定に対してエア噴射圧力が影響し得る影響時間範囲が、重量測定部による測定タイミングと重ならないように、エア噴射のタイミングと重量測定のタイミングとを設定して、重量測定へのエア噴射の影響を抑えるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
さらに、近時においては、搬送方向に隣り合う複数のエアノズルから順番にエア噴射を行うように複数のエアノズルへのエア供給タイミングを制御し、物品搬送状態の多様な変化に対し排除対象の物品の排除の確実化を図るものがある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2010-179969号公報
【文献】特開2007-136249号公報
【文献】特開2018-95327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前述のような従来の物品排除装置および物品検査システムにあっては、ユーザが実際に製品となる物品を生産ラインに流すことで、NG品の選別排出の可否を判定しつつ選別排出に必要十分なエアブロー時間を絞り込んで設定する必要があり、製品となる物品の品種が増えるたびにその設定作業を行う必要等から、ユーザの負担が大きくなってしまうという問題があった。
【0009】
また、コンベアの搬送速度を選別排出用に制御する場合には、搬送速度に依存して、エア噴射(エアブロー)時間や最大の排出質量が変わることによる設定作業の煩雑さから、ユーザの負担が更に大きくなってしまうという問題があった。
【0010】
さらに、最大の実排出質量が、所定条件(ワーク形状、搬送方向のワーク長およびエアノズル幅、ワーク姿勢、搬送速度、エアノズル取付角など)によって大きく変わることが認識されていなかったため、仕様が最悪条件下の軽量品に限定されてしまい、排出可能な質量のものでも排出不可と判断されてしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、かかる従来の課題を解決すべくなされたものであり、選別排出のためのエアブロー時間を簡単に設定可能で、ユーザの負担軽減を図ることのできる物品排除装置および物品検査システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)本発明に係る物品排除装置は、上記目的達成のため、物品搬送ラインに組み込まれ、エア源から供給される圧縮空気をレギュレータにより所定圧力に制御しつつ電磁弁の開閉に応じてエアノズルに供給し、該エアノズルからのエアブローにより排除対象物品を前記物品搬送ラインから排除する物品排除装置であって、基本排出条件の物品に対するエアブロー時間と前記排除が可能な排出質量とに関する基本排出特性を記憶する記憶手段と、前記基本排出特性に基づいて前記基本排出条件の物品とは異なる所定排出条件の物品に対する最適エアブロー時間を含む排出能力を算出する排出能力算出手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
この構成により、記憶手段に記憶された基本排出条件の物品に対するエアブロー時間と排出質量とに関する基本排出特性に基づいて、排出能力算出手段により基本排出条件の物品とは異なる所定排出条件の物品に対する最適エアブロー時間を含む排出能力が算出される。したがって、最適エアブロー時間を含む排出能力の算出結果を基に最大の実排出質量を容易に判断できることとなり、品種が増えるたびにその設定作業が要求されていたユーザの作業負担を軽減可能となる。また、搬送条件等を排出条件に応じて制御する場合でも、設定作業を容易化でき、ユーザの負担を軽減可能となる。
【0014】
(2)本発明の好ましい実施形態においては、前記排出能力算出手段は、前記所定排出条件の物品に対する前記最適エアブロー時間と併せて前記所定排出条件の物品の排出可能な最大の実排出質量を算出する構成とすることができる。
【0015】
この構成では、質量が異なる複数の物品や品種間で記憶済みの基本排出特性を利用でき、設定作業に伴うユーザの負担を軽減可能となる。
【0016】
(3)本発明の好ましい実施形態においては、前記記憶手段は、前記基本排出特性と共に前記物品搬送ラインの物品搬送速度を記憶しており、前記排出能力算出手段は、前記基本排出特性に基づいて、所定搬送速度での前記所定排出条件に対する前記排出能力を算出する構成とすることができる。
【0017】
この場合、エアノズルからのエアブローによる排出特性が物品搬送速度に関連付けられたものとなり、所定搬送速度で搬送される所定排出条件の物品に対する排出能力(選別能力)を容易に算出可能となる。
【0018】
(4)本発明の好ましい実施形態においては、前記物品搬送ラインの搬送路幅、搬送速度およびエアノズル取付角を含む動作条件を設定する動作条件設定手段をさらに備え、前記排出能力算出手段は、前記基本排出特性と前記動作条件設定手段で設定された前記動作条件とに基づいて前記最適エアブロー時間を算出する構成とすることができる。
【0019】
この場合、排出能力算出手段によって、基本排出特性と動作条件設定手段で設定された動作条件とに基づいて最適エアブロー時間が算出されるので、物品搬送ラインの動作条件に応じた最適エアブロー時間を容易に算出可能となる。
【0020】
(5)本発明の好ましい実施形態においては、前記所定排出条件の物品の形状および搬送姿勢を排出条件として設定する排出条件設定手段と、前記所定排出条件の物品の形状および搬送姿勢に応じて前記最適エアブロー時間を補正する補正手段と、をさらに備える構成とすることができる。
【0021】
この場合、排出条件設定手段により、所定の排出条件の物品の形状および搬送姿勢が排出条件として設定されるとともに、補正手段により所定排出条件の物品の形状および搬送姿勢に応じて最適エアブロー時間が補正されることで、実製品の排出条件に応じた最適エアブロー時間が容易にかつ精度よく算出可能となる。
【0022】
(6)本発明の好ましい実施形態においては、前記補正手段は、前記所定排出条件の物品に対する前記エアノズルの噴射距離に応じた風圧印加領域のサイズと前記所定排出条件の物品のエア噴射方向に見た代表面積のサイズとに応じた補正係数により前記最適エアブロー時間を補正する構成とすることができる。
【0023】
この場合、エアノズルからの排除対象物品に対する風圧印加領域のサイズが変化するものの、その物品のエア噴射方向に見た代表面積(投影面積)のサイズに応じて最適エアブロー時間が補正されるので、エアノズルの仕様や実製品の代表面積サイズに応じて、最適エアブロー時間が容易にかつ精度よく算出可能となる。
【0024】
(7)本発明に係る物品検査システムは、物品を所定搬送路に沿って搬送する搬送部と、搬送中の前記物品の品質を所定の検査条件に従って検査する検査部と、前記物品のうち前記検査部の所定の検査結果に対応する排除対象物品を前記搬送部に沿って配置されたエアノズルからのエアブローにより前記所定搬送路から外れる方向に排除する選別部と、を備えた物品検査システムであって、前記選別部は、エア源と前記エアノズルとの間に設けられる電磁弁と、前記検査結果に応じた排除信号に基づいて前記電磁弁の開閉を制御して前記エアブローを噴射させる制御ユニットと、を有し、前記制御ユニットは、基本排出条件の物品に対するエアブロー時間と前記排除が可能な排出質量とに関する基本排出特性を記憶する記憶手段と、前記基本排出特性に基づいて前記基本排出条件の物品とは異なる所定排出条件の物品に対する最適エアブロー時間を含む排出能力を算出する排出能力算出手段と、を有することを特徴とする。
【0025】
この構成により、本発明の物品検査システムでは、制御ユニットの記憶手段に記憶された基本排出特性に基づいて、排出能力算出手段により基本排出条件の物品とは異なる所定排出条件の物品に対する最適エアブロー時間を含む排出能力が算出される。したがって、制御ユニットに記憶済みの基本排出特性を活用することで、品種が増えるたびにその設定作業が要求されていたユーザの負担を軽減可能となる。また、搬送条件等を排出条件に応じて制御する場合でも、設定作業を容易化でき、ユーザの負担を軽減可能となる。
【0026】
(8)本発明の物品検査システムの好ましい形態においては、前記排出能力算出手段は、前記所定排出条件の物品に対する前記最適エアブロー時間と併せて前記所定排出条件の物品の排出可能な最大の実排出質量を算出する構成とすることができる。
【0027】
この構成では、質量が異なる複数の物品や品種間で、制御ユニットに記憶済みの基本排出特性を利用でき、設定作業に伴うユーザの負担を軽減可能となる。
【0028】
(9)本発明の物品検査システムの好ましい形態においては、前記記憶手段は、前記基本排出特性と共に前記搬送部の物品搬送速度を記憶しており、前記排出能力算出手段は、前記基本排出特性に基づいて、所定搬送速度での前記所定排出条件に対する前記排出能力を算出することを特徴とする。
【0029】
この場合、エアノズルからのエアブローによる排出特性が物品搬送速度に関連付けられたものとなり、所定搬送速度で搬送される所定排出条件の物品に対する排出能力を容易に算出可能となる。
【0030】
(10)本発明の物品検査システムの好ましい形態においては、前記制御ユニットは、前記搬送部の搬送路幅、搬送速度およびエアノズル取付角を含む動作条件、および、前記所定排出条件の物品の形状および搬送姿勢を含む排出条件をそれぞれ設定する設定手段と、前記設定手段で設定された前記動作条件および前記排出条件に応じて前記最適エアブロー時間を補正する補正手段と、をさらに有するものであってもよい。
【0031】
この場合、設定手段により物品搬送ラインの動作条件と物品の形状および搬送姿勢等の排出条件が設定されるとともに、補正手段により物品の形状および搬送姿勢に応じて最適エアブロー時間と最大の実排出質量が補正される。したがって、実製品の排出条件に応じた最適エアブロー時間と最大の実排出質量が容易にかつ精度よく算出可能となる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、物品搬送ライン上からの物品排除のためのエアブロー時間を簡単に設定可能で、ユーザの負担軽減を図ることのできる物品排除装置および物品検査システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の一実施形態に係る物品排除装置を備えた物品検査システムの概略構成図である。
【
図2】(a)は、本発明の一実施形態に係る物品検査システムにおけるエアジェット選別機の基本排出動作を示す斜視図であり、(b)は、そのエアジェット選別機の基本排出動作によるエアブロー時間Taとそれによる排出質量Mとの関係を示す基本排出特性図である。
【
図3】(a)は、本発明の一実施形態に係る物品検査システムにおけるエアジェット選別機のエアノズルの物品搬送方向における噴射ノズル幅と排除対象物品の搬送方向長さとの大小関係に応じた最適エアブロー時間の説明図であり、(b)、(c)は、それぞれ噴射ノズル幅および排除対象物品の搬送方向長さの大小関係と搬送速度とに応じたエアブロー率およびエアブローによる物品の排出力の時間推移を搬送速度(コンベア速度)毎に示す排出力変化パターンの説明図である。
【
図4】(a)は一実施形態に係る物品検査システムにおけるエアジェット選別機での噴射距離とそれに応じた噴射拡散との関係を示す斜視図であり、(b)はその横軸で示すエアブロー距離に応じたエアブローの拡散度合を縦軸で示すグラフである。
【
図5】本発明の一実施形態に係る物品検査システムにおけるエアジェット選別機での形状の異なる2種類の排除対象物品に対するエアブロー動作時間の違いを説明する図であり、(a)は直方体形状の物品の排除時を示し、(b)は円筒型等の実製品の排除時を示している。
【
図6】本発明の一実施形態に係る物品検査システムにおけるエアジェット選別機で選別処理対象となる製品の形状をパターン別に記憶管理するとともに、形状パターン毎の設定画面の呼出し操作が可能な形状選択画面の説明図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る物品検査システムにおけるエアジェット選別機で選別処理対象となる製品形状を記憶させるための一例の形状パターン毎の設定画面の説明図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る物品検査システムにおけるエアジェット選別機のエアノズルと物品サイズの大小関係およびエアブロー時間に応じた有効エアブロー時間拡張のためのエアブロー時間補正方法の説明図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る物品検査システムにおけるエアジェット選別機のエアブロー波形に対応する空気圧エネルギ低下比率に基づく実排出質量の補正方法の説明図で、(a)は物品搬送方向におけるエアノズルのエアブロー幅がワーク長さ以下である場合を示し、(b)は物品搬送方向におけるエアノズルのエアブロー幅がワーク長さより大きい場合を示している。
【
図10】本発明の他の実施形態に係る物品排除装置を備えた物品検査システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0035】
(一実施形態)
図1ないし
図9は、本発明の一実施形態に係る物品排除装置を備えた物品検査システムを示している。
【0036】
まず、構成について説明する。
【0037】
図1に示すように、本実施形態の物品検査システム1は、検査機10と物品排除装置であるエアジェット選別機20とを含んで構成されている。
【0038】
検査機10は、被検査品(物品)であるワークWpを所定の搬送方向(
図1中のX方向)に搬送する搬送部11と、所定の物品検査を行う検査部12(物品検査部)と、それらを制御する制御部13とを具備している。
【0039】
搬送部11は、例えば複数のローラに無端のコンベアベルトを巻回したベルトコンベア式のものであり、X方向に物品搬送可能なコンベア搬送路11aを有している。
【0040】
検査部12は、例えばX線検査を行うもので、その検査のための図示しないX線発生器およびX線検出器を有している。ただし、検査部12は、他の検査、例えば金属検査や質量計測、形状検査等を行うもの、あるいは、そのような複数の検査のうち少なくとも1つの検査を行うものであってもよい。
【0041】
制御部13は、例えば搬送部11によるワークWpの搬送速度や搬送間隔等を制御するとともにエアジェット選別機20に対応する搬送制御信号Cbを出力する搬送制御手段13aと、X線発生器の出力を制御したりワークWpの搬送速度に応じたX線検出器のX線ライン検出周期および検査期間等を制御したりする検査制御手段13bと、両手段による物品検査および物品搬送を制御するため各種制御値を演算する演算制御手段13cと、後述の物品検知センサによる物品検知情報や検査結果をエアジェット選別機20側に出力する選別制御手段13dと、操作入力および画面表示が可能な操作・表示手段13eを含んでいる。
【0042】
具体的には、検査機10は、検査部12での検査結果に応じて、例えば検査中のワークWpのX線検査によりワークWp中に異物が検出されたとの検査結果に応じて、今回のワークWpの物品搬入検知時点から所定の選別遅延時間内に、異物が検出されたワークWpの選別排出を指令する選別指令信号Rjを生成して、選別部であるエアジェット選別機20側に出力するようになっている。
【0043】
一方、エアジェット選別機20は、検査機10の物品搬送ラインであるコンベア搬送路11aの下流側に位置するコンベア搬送路21aを有する搬送部21と、コンベア搬送路21a(選別搬送路)の側方に配置されたエアノズル22と、エアノズル22の上流側でエア供給経路を開閉する電磁弁23と、電磁弁23の上流側でエアノズル22に供給される圧縮空気の圧力、すなわちエアの圧力を所定圧力Pjに制御するフィルタレギュレータ24(レギュレータ)と、その所定圧力Pjを監視する圧力計27と、フィルタレギュレータ24より上流側で図外のエアコンプレッサ等のエア源に接続するエア配管25を具備している。
【0044】
さらに、エアジェット選別機20のフィルタレギュレータ24より上流側には、エア配管25を通してエア源側から供給される圧力Psの圧縮空気の流量、すなわちエアの供給流量Qsを検出する流量計26と、検査機10からの選別指令信号Rjと流量計26および圧力計27の検出値等のエア供給条件の検出情報とに応じて電磁弁23を開閉させる制御ユニット30とが設けられている。
【0045】
搬送部21は、例えば複数のローラに無端のコンベアベルトを巻回したベルトコンベア式のものであり、
図1中の右側に物品搬送可能なコンベア搬送路21aを有している。この搬送部21は、勿論、ベルトコンベア式に限定されるものではない。なお、搬送部21の上流端側には、検査機10による検査済みのワークWpがコンベア搬送路11aから下流側のコンベア搬送路21a上に乗り移るときにワークWpの先端を検知する物品検知センサ38が設けられている。
【0046】
エアノズル22は、検査機10の検査部12の後段側に位置するフラット型(水平姿勢に配置されたものでも、垂直姿勢で搬送方向に隣り合うよう並列配置されたものでもよい)およびラウンド型、スポット型のもので、フィルタレギュレータ24で所定圧力Pjに制御されたエアが電磁弁23を介して供給されるとき、搬送部21の所定搬送区間である選別区間Zj内にエアジェット噴射を行うことで、選別区間Zj内の選別対象(排除対象)のワークWpをコンベア搬送路21a上からY方向(
図1中の下方)に排出させるように吹き飛ばすかまたはスリップさせて選別排出するようになっている。
【0047】
電磁弁23は、制御ユニット30からの開閉制御信号入力に応じた開弁時間比率で開弁したとき、エア源側から供給されフィルタレギュレータ24により所定圧力に制御された圧縮空気をエアノズル22に流入させることができる一方、制御ユニット30からの開閉制御信号入力がなくなって閉弁したとき、エア源側から供給されフィルタレギュレータ24により所定圧力に制御された圧縮空気をエアノズル22から遮断することができるようになっている。
【0048】
エア配管25は、図外のエアコンプレッサ等のエア源に接続するとともに、それぞれに図示しない空気圧作動部を有する複数の他装置A、Bに接続されており、エア源からの圧縮空気を各装置A、Bおよび本実施形態の物品検査システム1に供給することができる。
【0049】
エア配管25より下流側の空気圧回路で構成されたエアジェット選別機20の物品排出性能(単位時間当りの供給空気圧エネルギ(空気圧パワー)に応じた排出質量)は、概ねエアの所定圧力Pjと供給流量に応じて規定されるが、所定圧力Pjについては例えば0.4~0.9[MPaG]に設定される。また、供給流量Qsは、標準状態(20℃、1atm、湿度65%)の大気に換算した流量値(ANR)で、例えば空圧部品の一般的な基準流量レベルである400[L/min]ないし500[L/min](ANR)に設定されている。これにより、エアジェット選別機20は、エア源から供給される圧縮空気を電磁弁23を介してエアノズル22に供給し、搬送されているワークWpをエアノズル22から噴射されるエアブローにより物品搬送ラインから排除することができる。
【0050】
流量計26は、フィルタレギュレータ24を通してエアノズル22側に流れるエアの流量、ここではエア配管25の物品検査システム1側への分岐点付近で供給流量Qsを検出するものであり、例えばフィルタレギュレータ24の前後差圧に応動するダイヤフラム等の可動受圧部品の変位により流量を検出するようなもの、または、フィルタレギュレータ24の上流側に配置される渦流量計、熱式質量流量計もしくはコリオリ流量計等である。なお、流量計26および圧力計27に代えて、エアパワーメータを用いることができる。
【0051】
制御ユニット30は、検査機10の制御部13から検査部12の検査結果またはそれに応じた選別指令信号Rj(排除信号)が排除対象のワークWpに対し入力された場合であって、その入力時点から前述の選別遅時間が経過するとき、プログラマブルコントローラや制御基板等によるON/OFF制御で、選別区間Zj内に入ったワークWpに対して、所定のタイミングおよび期間にわたり電磁弁23を開閉制御するように構成されている。
【0052】
この制御ユニット30は、具体的なハードウェア構成を図示しないが、例えばCPU、ROM、RAMおよび入出力インターフェース回路等に加え、プログラマブルコントローラを含んで構成されており、ROMや他のメモリデバイスに格納された複数の制御プログラムに従って、搬送制御、検査制御および選別動作制御等を実行することで、以下に述べる複数の手段の機能を発揮し得るように構成されている。
【0053】
具体的には、制御ユニット30は、排除対象のワークWpの質量や搬送条件に応じて予めの実験結果を基に作成されたエアブロー時間算出用のデータテーブルや計算式を記憶するメモリ31を含んでいる。そして、制御ユニット30は、このメモリ31に記憶格納させたテーブルや計算式により、物品排除に要するエアブロー時間Taや最大の実排出質量を算出したり、そのエアブロー時間の算出値および選別指令信号Rjの入力に応じて、電磁弁23の開閉制御信号を出力したりするようになっている。
【0054】
より具体的には、制御ユニット30は、まず、メモリ31に記憶させたテーブルまたは演算式等によって、排除対象物品の質量(例えば
図2(a)中のM[g])に応じてエアブロー制御するための条件となるエアブロー時間(選別動作時間;例えば
図2(a)中のTa[s])を、書き換え可能に設定できるようになっている。
【0055】
図2(a)および
図2(b)に示すように、メモリ31は、理想的な直方体形状のワークWpsをエアノズル22によってコンベア搬送路21a上から排除(選別排出)する条件を基本排出条件として、その基本排出条件のワークWpsに対するエアブロー時間Ta[s]とその排除が可能な排出質量M[g]とに関する基本排出特性を、排出質量M[g]の増加に応じて増加するエアブロー時間Ta[s](Ta=xM+y、あるいは、M=(Ta-y)/x)として記憶する記憶手段の機能を有している。なお、ここにいう基本排出条件は、コンベアベルトの幅や材質が異なる複数のコンベアタイプ、例えばコンベアタイプA、B(搬送条件)について設定されている。また、
図2(b)示す基本排出特性式中のx、yのうち、xは基本排出特性式の傾きであり、yは基本排出特性式の切片である。
【0056】
図3ないし
図6に示すように、制御ユニット30は、メモリ31に記憶済みのワーク搬送条件に対応するコンベアタイプAまたはBの基本排出特性を基に、理想的な直方体形状のワークWpsとは形状や搬送形態等の異なる所定排出条件(ワーク形状、搬送方向のワーク長およびエアノズル幅、搬送速度、ワーク姿勢、エアノズル取付角、供給空気圧パワー等)のワークWpに対する排出能力として、最適エアブロー時間Taおよびそれに対応する選別能力(単位時間当たりで可能な最大選別排出数)を算出する排出能力算出手段32の機能を有している。なお、ここでの選別能力は、排出の可否判定に相当するものでもよく、0(排出不可)を含み得る。また、ここにいう最適エアブロー時間とは、エアノズル22からのエアブローをノズル幅Lgに対応するエアブロー領域の全域で漏れなくワークWpに衝突させることができる時間をいう。
【0057】
また、制御ユニット30の排出能力算出手段32は、メモリ31の記憶情報を基に、所定排出条件のワークWpに対する最適エアブロー時間Ta[s]と併せて、所定排出条件のワークWpの排出可能な最大の実排出質量M[g]を算出することができるようになっている。
【0058】
この実排出質量Mの算出に当たっては、
図2(b)示す基本排出特性式を用いて、所定排出条件に対応する理想的な直方体形状のワークWpsに対するエアブロー時間Ta[s]を算出するのと併せて、所定排出条件のワークWpについては理想的な直方体形状のワークWpsの排出質量Mに比較して実際に排出可能な質量Mr(=M*補正係数)が小さくなる傾向を考慮した品種毎の補正係数(≦1)を算出するようになっている。
【0059】
そして、制御ユニット30は、流量計26および圧力計27によって検出されるエア供給条件を考慮しつつ、品種毎の補正後の実排出質量MrがワークWpの実際の質量以上となるように、電磁弁23を開閉させるエアブロー制御を実行するエアブロー制御手段33を構成している。
【0060】
制御ユニット30は、さらに、検査機10側の制御部13の操作・表示手段13eと協働して、物品搬送ライン上の搬送部21の搬送路幅Lw、搬送速度Vrjおよびエアノズル取付角βを含む動作条件K1を設定する動作条件設定手段の機能と、所定排出条件のワークWpの形状および搬送姿勢、質量等を排出条件K2として設定する排出条件設定手段の機能とを併有する条件設定手段34を具備している。
【0061】
加えて、制御ユニット30は、メモリ31に記憶済みの基本排出特性を基に算出した最適エアブロー時間Taに対して、条件設定手段34で設定された搬送路幅Lwやエアノズル取付角β、搬送速度Vrjを含む動作条件K1およびワークWpの形状および搬送姿勢、質量等の排出条件K2に応じた補正を実行する補正手段35を具備しており、実際のワークWpに対する本システム動作条件やワークWpの排出条件に応じた最適エアブロー時間Taを算出することができるようになっている。
【0062】
補正手段35は、所定排出条件であるワーク形状、搬送姿勢、エアノズル取付角、エアブロー当たり具合、エアブローのエネルギ補正等を行う。
【0063】
図3(a)、
図4(a)は、エアブローの当たり具合を示している。この当たり具合による補正をエアブロー率Akとし、所定排出条件のワークWpに対するエアノズル22の噴射距離Yaj(=搬送路幅Lw-ワーク幅W)に応じたエアブロー領域Zp(風圧印加領域)のサイズ(
図4(a)中の幅NLと厚みNH)と、所定排出条件のワークWpのエア噴射方向に見た代表面積のサイズ(搬送方向長さLと厚みH)とに応じた補正係数か、簡略化したエアノズル幅Lgと搬送方向の製品長さLの比による補正係数かのいずれかを、エアブロー率Ak(≦1)としてメモリ31に記憶させる。
【0064】
図5(a)に示すような質量M[g]の理想的な直方体形状のワークWpsをその側面に対するエアブローによる風圧荷重で搬送路幅Lwの方向(
図1中のY方向)に選別排出させる場合に比べて、質量M[g]の非直方体形状のワークWpをその側方からのエアブローによる風圧荷重で搬送路幅Lwの方向に選別排出させる場合には、ワークWpのエア噴射方向に見た代表面積のサイズが小さく、風圧を受ける側面もエアブローの方向に対し垂直でなくなるため、エアブローによる排出方向の排出力は低下する。
【0065】
また、
図5(b)に示すように、ワークWpの長手方向が搬送方向に対し搬送姿勢傾斜角αをなす搬送姿勢の乱れが生じるような場合も、エアブローによる抗力成分が低下するため、やはり、エアブローによる排出方向の排出力は、搬送姿勢係数Tk(≦1)として低下するものとみなし得る。
【0066】
そこで、
図6に示すように、ワークWpの形状に近い複数の形状パターンの分類をそれぞれの形状係数Ckの値を特定した形状パターン選択画面として準備しておき、各ワークWpの品種設定時に、
図6に示す形状パターン選択画面60中の複数の形状パターンのいずれか1つをタップして選択し、
図7に示すような設定入力画面77を開くことで、今回品種設定するワークWpの形状に近い形状パターンについて、その製品長さL[mm]、製品幅W[mm]、製品高さH[mm]および製品質量M[g]や不図示の形状パラメータθ(ワーク形状角)を設定入力し、メモリ31に記憶させる排出条件の設定登録作業を実行させるようになっている。なお、形状係数Ckは、各形状パターンにおける受圧面積、抗力係数、エアブローのレイノズル数等に応じて設定された係数である。
【0067】
ここでの形状パターン選択画面60は、複数の形状パターンとして、例えば製品長さL、製品幅Wおよび製品高さHの比が相互に異なる直方体1形状61および直方体2形状62と、1/2半球筒形状63および1/2逆半球筒形状64と、円柱形状65および楕円柱形状66と、1/2(半)円筒形状67および(略)直方体3形状68と、2等辺三角柱形状69および正三角柱形状70と、未設定の複数のオプション形状パターン71、72とを、サムネイル画像やアイコン等で表示するとともに、それぞれタッチ操作により形状選択操作が可能な操作入力要素として含んでいる。
【0068】
この形状パターン選択画面60における形状パターンの入力値から、形状要因に関する排出力の低下を補正する形状補正係数Ck(≦1)を少なくとも1つ算出し、この形状補正係数Ckを実排出質量Mrの算出に利用する。
【0069】
エアノズル22が、
図5(b)に示すようなコンベア搬送方向に対する垂直取付姿勢ではなく、同図中に仮想線で示すように反時計方向にエアノズル傾斜角βをもって取り付けられた場合の物品排出方向への排出力の低下も、エアノズル取付係数Mk(≦1)を用いて算出する。
【0070】
これらの搬送姿勢係数Tk、形状補正係数Ck、エアノズル取付係数Mkは、通常のベクトル演算とは異なる、特殊な所定の計算によって求められる。
【0071】
制御ユニット30は、例えば搬送方向に対するワークWpの長手方向の傾き角に相当する搬送姿勢乱れα分の搬送姿勢係数Tk、エアノズル取付角βに対応するエアノズル取付係数Mk、エアブロー率Ak、および形状補正係数Ck等により、理想的な直方体形状のワークWpsに対する相対的な排出質量の低下を上記係数で補正し、実排出質量Mrを算出する。
【0072】
図3(a)は、搬送方向長さLによるエアブローの当たり具合の違いを、
図3(b)、
図3(c)は、搬送速度毎の時間推移での排出質量(排出力)の変化を、それぞれ示しており、搬送速度が低速から高速になるにつれて、ワークWpの全体にエアブローを当てる時間がTa分だけ確保できなくなってくることを示してる。その場合のエアブロー時間については、補正エアブロー時間T4として
図8で示し、エアブローの立上りおよび立下り特性のエネルギ低下率を
図9の補正波形(点線)によるエネルギ補正係数により最大の実排出質量を補正する。なお、ワークWpに対するエアブローの当たり具合の時系列波形は、排出力のエネルギに対応するので、ここでは、エアブローの時間補正係数をエネルギ補正係数Pkとして取り扱う。
【0073】
制御ユニット30は、さらに、
図8に示すように、エアノズル22の搬送方向におけるノズル幅LgとワークWpの搬送方向長さLとの大小関係に応じて、選別排出に有効なエアブロー時間Taを確保可能かどうかが分かれ、|Lg-L|に相当する搬送方向の寸法差Lrと搬送速度Vrjの比に相当する有効時間(Lr/Vrj)が選別排出に有効なエアブロー時間Ta以上であれば、エアブローを漏れなくワークWpに当てることができるが、その比(Lr/Vrj)が選別排出に有効なエアブロー時間Ta未満であれば、エアブローを漏れなくワークWpに当てることができなくなってしまう。
【0074】
そこで、本実施形態では、有効時間(Lr/Vrj)が選別排出に有効なエアブロー時間Ta以上であれば、基本排出特性に基づくエアブロー時間Taが選別排出に有効なエアブロー時間Taに等しいものとして通常のエアブロー制御を実行する一方で、
図8(b)に点線で示すように、最大排出質量Mmaxを維持できる時間が選別排出に有効なエアブロー時間Taより短くなり得る場合には、同図中に実線で示すようなエアブローパターンに変化させ、補正エアブロー時間T4を確保する。
【0075】
より具体的には、搬送速度の変化で有効なエアブロー時間Taが確保できない場合は、搬送方向長さL<エアノズル幅Lgのときには、ワーク長Lを仮想的にX%短くし、一方、搬送方向長さL≧エアノズル幅Lgのときには、エアノズル幅Lgを仮想的にX%短くすることで、補正エアブロー時間T4を設定することができる。
【0076】
図8(a)は、仮想的な長さ短縮に用いる割合(X%)を25%=1/4とした場合における複数の長さの異なるワークWpに対するエアブローの当たり具合を示しており、
図8(b)はそれらのワークWpに対応するエアブローの立上りおよび立下り特性を示している。同図中では補正をイメージしやすくするためにTa<T4と表現しているが、補正エアブロー時間T4の最大値は、エアブロー時間Taに応じて制限するものとする。
【0077】
制御ユニット30は、
図9に示すように、選別排出に有効なエアブロー時間Taが必要な有効時間に満たない場合、最大の実排出質量を算出するために、エアノズル22のエアブローの立上りおよび立下り特性を、単位時間当たりの空気圧エネルギの消費量(空気圧パワー)の変化として把握し、必要な有効時間の空気圧エネルギSta(
図9(a)の場合、Sta=Ta*Mmax、
図9(b)の場合、Sta=Ta*Mmax*エアブロー率Ak)に対応する実有効エアブロー時間Taを設定し、その時間Ta中に有効に使用される空気圧エネルギの比率(低下比率)を考慮したエネルギ補正係数Pk(≦1)を設定し、実排出量を算出するようにする。
図9(a)、
図9(b)では、エアノズル22のエアブローの立上りおよび立下り特性のエネルギ変化をエアブロー時間Ta内に簡略波形とした空気圧エネルギSt4として求め、両空気圧エネルギSta、St4のエネルギの比率=St4/Staをエネルギ補正係数Pk(≦1)とする簡素計算式で実排出質量を算出することもできる。
【0078】
エアブロー時間Taが確保できず、実排出質量が不足する場合は、その条件で最大の実排出質量や搬送部21の搬送速度Vrjを一時的に要求速度よりも低下させ、エアブロー時間Taを確保することで排出可能とする手段を表示・操作13eから表示することも可能とする。
【0079】
図1に戻り、制御ユニット30は、各ワークWpが検査機10のコンベア搬送路11a上からエアジェット選別機20のコンベア搬送路21a上に移載される際の物品検知センサ38からの搬入検知信号を入力するか、検査機10のコンベア搬送路11a上への物品搬入を検知する不図示の上流側の搬入物品検知センサからの物品検知信号を入力するようになっている。さらに、選別排出対象のワークWpについて選別指令信号Rjが入力されたとき、制御ユニット30は、そのワークWpが下流側のコンベア搬送路21a上の選別区間Zj内に進入するタイミングと、その進入から選別区間Zjを脱出するまでの搬送時間とをそれぞれ算出することができるようになっている。
【0080】
そして、制御ユニット30は、物品検知センサ38からの搬入検知信号またはその信号に対応するワークWpの選別区間Zj内への進入タイミングと、本システムに固有の選別遅延時間と、前述のテーブルまたは演算式等によって設定したエアブロー時間Taとに基づいて、電磁弁23を開閉するタイミング、例えば開弁時および閉弁時を設定するようになっている。
【0081】
なお、制御ユニット30は、電磁弁23を開閉制御することで、選別区間Zj内の選別対象(排除対象)のワークWpをコンベア搬送路21a上からY方向へとエアブローにより選別排出させるとき、選別対象のワークWpに対するエアブロー時間Taを、電磁弁23を通る圧縮空気が音速化されるチョーク流れ期間に制限するよう間欠噴射させるようにしてもよい。
【0082】
ここにいうチョーク流れ期間とは、電磁弁23の上流圧力P1[MPa]が電磁弁23の下流圧力P2[MPa]に対して高く、ゲージ圧での圧力比(P2+0.1)/(P1+0.1)が臨界圧力比以下に小さくなっているために、開弁している電磁弁23の内部の通路でエアの流速が音速に達しているチョーク流れ状態の期間である。
【0083】
制御ユニット30は、電磁弁23を閉弁させてから次の排除対象ワークWpの排除のために電磁弁23を開弁させるまでの時間間隔が、それぞれ確実な選別動作に必要な所定時間(選別能力に対応する製品ピッチ限界[s/個])を含んだ所要時間間隔(製品ピッチ相当時間という)に達しているか否かを監視する監視手段の機能と、監視手段の監視結果に基づいて搬送部11による排除対象ワークWpの搬送を制限する搬送制限手段の機能とをさらに有している。
【0084】
ここで、製品ピッチ相当時間[s/個]は、対応するワークWpがそれぞれ検査機10のコンベア搬送路11a上に搬入されたときの物品検知時点から開始する対象ワークWp毎の選別排出の処理時間で、ワークWpのエアノズル通過時間(L+Lg)/Vrjと動作遅れの所定時間(電磁弁応答時間およびエアタンク搭載時のエアタンク充填時間)の総和に相当する時間である。また、検査機10上の2個乗りを問題とする場合は、基本製品ピッチ時間は、ワークWpの排出に要するエアブロー時間Taおよび補正エアブロー時間T4と電磁弁応答時間(およびエアタンク充填時間)を含む検査機10上で2個乗りとならない製品ピッチ限界[s/個]以上に設定されている。
【0085】
次に、メモリ31に記憶される基本排出特性および補正係数等の設定作業について説明する。
【0086】
本実施形態においては、制御ユニット30の条件設定手段34により、搬送部21の搬送路幅Lwやエアノズル傾斜角β、基本排出特性(Ta=xM+y)については、選別部のタイプ毎に内部パラメータで設定され、品種毎に搬送速度Vrjを含む動作条件が設定されるとともに、各形状パターンの典型的なワークWpsについて、その形状および搬送姿勢、質量等を設定する排出条件設定作業がなされる。
【0087】
まず、特定形状パターンについては、
図6中の操作入力要素61-70に対して実験結果を基に作成された形状毎の係数や計算式がメモリ31に記憶済みの状態で、操作入力要素61-70のいずれかのパターンが選択され、
図7の例の形状情報に関する製品長さL[mm]、製品幅W[mm]、製品高さH[mm]および製品質量M[g]、搬送姿勢乱れα[°]、形状パラメータθ[°]が設定され、メモリ31へ記憶される。
【0088】
次に、形状サイズである製品長さL/製品幅W/製品高さHの情報から、形状係数Ckとエアノズル率Ak、搬送姿勢乱れαから搬送姿勢係数Tkが計算され、製品長さLと搬送速度Vrjからエネルギ補正係数Pkが計算され、メモリ31へ記憶される。
【0089】
また、内部パラメータであるエアノズル傾斜角βからエアノズル取付係数Mk(≦1)が計算されされ、メモリ31へ記憶される。
【0090】
そして、上記の各種係数を基に、総合係数Actkが、エネルギ補正無しのエアブロー時間Taの場合は、Actk=Ak×Ck×Tk×Mkとして算出され、エネルギ補正有りの補正エアブロー時間T4の場合には、Actk=Ak×Ck×Tk×Mk×Pkとして算出されて、メモリ31へ記憶される。
【0091】
このようにして、
図2(b)に示すようなエアブローによる物品排除能力のベース特性である基本排出特性(Ta=xM+y)から実製品の排出特性(Ta=(x/Actk)M+y)を求めることができる。
図2(b)中で、基本排出特性では質量M1ないしM10を例えば100gないし1000gとするとき、エアブロー時間Taは例えば0.2[s]以下であり、基本排出特性ではM5=500[g]の場合に0.1[s]となるが、実製品の排出特性TrではTa=0.2[s]を、補正手段35で求めることができる。
【0092】
実製品に対し必要なエアブロー時間Tr[s]を例示すると、一例のエアブロー時間Tr1=(x/Actk)M+yとして
図2(b)中に示すように、基本排出特性より長い時間となり、排除可能な排出質量は、基本排出特性に比較して軽くなる傾向となる。前述の例では、最大の実排出質量が1000gから500gに低下するそこで、そのような傾向を考慮した前述の品種毎の補正係数(≦1)が、制御ユニット30において設定される。
【0093】
次に、動作について説明する。
【0094】
上述のように構成された本実施形態の物品検査システム1においては、物品検査および検査結果に応じた選別排出の対象となる所定排出条件のワークWpが、条件設定手段34の形状パターン選択画面60における複数の形状パターン(
図6参照)のいずれか1つをタップして選択されると、その選択操作に対応する設定入力画面77が画面表示され(
図7参照)、今回品種設定するワークWpの形状に近い形状パターンについて、その製品長さL[mm]、製品幅W[mm]、製品高さH[mm]および製品質量M[g]等の設定入力が促されることで、所定排出条件のワークWpについての排出条件の設定登録作業がなされる。
【0095】
この設定登録作業が完了するか、設定後に再度形状パターンの一つとして選択されると、制御ユニット30の排出能力算出手段32により、メモリ31に記憶済みのワーク搬送条件に対応するコンベアタイプAまたはBの基本排出特性を基に、所定排出条件のワークWpに対する排出能力として、最適エアブロー時間Taおよびそれに対応する選別能力が算出されるとともに、所定排出条件のワークWpの排出可能な最大の実排出質量M[g]が算出される。
【0096】
さらに、補正手段35により、算出した最適エアブロー時間Taに対して、条件設定手段34で設定された搬送路幅Lwや搬送速度Vrj、エアノズル取付角βを含む動作条件およびワークWpの形状および搬送姿勢、質量等の排出条件に応じた補正が実行され、実際のワークWpに対するシステム動作条件や排出条件に応じた最適エアブロー時間Taが算出される。
【0097】
そして、制御ユニット30のエアブロー制御手段33によって、品種毎の補正後の実排出質量Mrが所定排出条件のワークWpの実際の質量が排出できるエアブロー時間で電磁弁23を開閉させるエアブロー制御(例えば、
図2(b)中の一例の実製品の排出特性Tr1に対応する)が実行される。
【0098】
このような本実施形態の物品検査システム1においては、基本排出条件のワークWPsに対するエアブロー時間Taと排除が可能な排出質量Mmaxとに関する基本排出特性(Ta=xM+y)が制御ユニット30のメモリ31に記憶され、その基本排出特性に基づいて、排出能力算出手段32により、基本排出条件のワークWpsとは異なる所定排出条件のワークWpに対する最適エアブロー時間Taを含む排出能力が算出される。
【0099】
したがって、記憶済みの基本排出特性を活用することで、ワークWpの品種が増えるたびにその排出条件の設定作業が要求されていたユーザの作業負担が大幅に軽減されることとなる。また、搬送条件等を排出条件に応じて制御する場合でも、設定作業を容易化でき、ユーザの負担を軽減できることになる。
【0100】
また、本実施形態では、排出能力算出手段32により、所定排出条件のワークWpに対する最適エアブロー時間Taと併せて、そのワークWpの排出可能な最大の実排出質量が算出されるので、質量が異なる複数のワークWpやその品種間で記憶済みの基本排出特性を利用でき、設定作業に伴うユーザの負担を十分に軽減可能となる。しかも、最適エアブロー時間Taや排出可能な最大の実排出質量の自動計算が可能となることにより、エアブロー時間や排出質量の要求値に対する排出動作の可否の判断可能となり、排出の信頼性を向上させることができる。
【0101】
さらに、本実施形態においては、基本排出特性と共にワークWpの搬送速度が記憶され、基本排出特性に基づいて、ワークWpについての所定搬送速度Vrjでの所定排出条件に対する排出能力が算出される。したがって、エアノズル22からのエアブローによる基本排出特性が物品搬送速度Vrjに関連付けられたものとなり、所定搬送速度Vrjで搬送される所定排出条件のワークWpに対する排出能力(選別能力)を容易に算出可能となる。
【0102】
加えて、本実施形態では、排出能力算出手段32によって、基本排出特性と設定済みの動作条件とに基づいて最適エアブロー時間Taが算出されるので、物品搬送ラインの動作条件に応じた最適エアブロー時間を容易に算出可能となる。
【0103】
また、本実施形態では、所定排出条件のワークWpの形状および搬送姿勢が排出条件として設定されるとともに、それらの排出条件に応じて最適エアブロー時間Taが品種毎の補正係数Ck、Ak、Tk、Mk等により補正されるので、実製品の排出条件に応じた最適エアブロー時間Taが容易にかつ精度よく算出可能となる。
【0104】
さらに、本実施形態では、エアノズル22からの排除対象ワークWpに対するエアブロー領域Zpのサイズが変化するものの、そのワークWpのエア噴射方向に見た代表面積(投影面積)のサイズに応じて最適エアブロー時間Taが補正されるので、エアノズルの仕様や実製品の代表面積サイズに応じて、最適エアブロー時間Taが容易にかつ精度よく算出可能となる。
【0105】
また、本実施形態の物品検査システム1では、制御ユニット30のメモリ31に記憶された基本排出特性および所定排出条件のワークWpについて設定された設定情報に基づいて、排出能力算出手段32により基本排出条件のワークWpsとは異なる所定排出条件のワークWpに対する最適エアブロー時間Taを含む排出能力が算出される。したがって、制御ユニット30に記憶済みの基本排出特性を活用して最適エアブロー時間を含む排出能力を算出し、その算出結果を基に最大の実排出質量を容易に判断できることになる。よって、品種が増えるたびにその設定作業が要求されていたユーザの負担を、新規な品種の形状パターンと質力の特定程度の入力に抑えることができ、負担軽減が可能となる。
【0106】
さらに、ワークWpの搬送条件等を排出条件に応じて制御する場合でも、メモリ31に記憶された基本排出条件を利用して、設定作業を容易化でき、ユーザの負担を軽減することができる。
【0107】
また、本システムでは、排出能力算出手段32により、所定排出条件のワークWpに対する最適エアブロー時間Taと併せて、所定排出条件のワークWpの排出可能な最大の質量を算出できることから、質量が異なる複数の物品や品種間で、制御ユニット30に記憶済みの基本排出特性を利用でき、設定作業に伴うユーザの負担を軽減することができる。
【0108】
加えて、本システムでは、ワークWpの搬送速度Vrjが記憶されるとともに、排出能力算出手段32によって、基本排出特性に基づいて、所定搬送速度Vrjでの所定排出条件に対する排出能力が算出されるので、エアノズル22からのエアブローによる排出特性が物品搬送速度に関連付けられたものとなり、所定搬送速度Vrjで搬送される所定排出条件のワークWpに対する排出能力を容易に算出可能となる。
【0109】
また、本システムでは、制御ユニット30が、搬送路幅Lw、エアノズル取付角βおよび搬送速度Vrjを含む動作条件K1、および、所定排出条件のワークWpの形状および搬送姿勢を含む排出条件K2をそれぞれ設定する条件設定手段34と、そこで設定された動作条件および排出条件に応じて最適エアブロー時間を補正する補正手段35とを有している。したがって、実製品ワークWpの排出条件に応じた最適エアブロー時間が容易にかつ精度よく算出可能となる。
【0110】
このように、本実施形態の物品排除装置としてのエアジェット選別機20およびそれを備えた物品検査システム1においては、物品搬送ライン上からの物品排除のためのエアブロー時間Taを簡単に設定可能であり、ユーザの品種ごとの条件設定作業等の負担軽減を図ることができるものである。
【0111】
(他の実施形態)
図10は、本発明の他の実施形態に係る物品排除装置を備えた物品検査システムを示している。
【0112】
本実施形態は、前述の一実施形態と略同様の全体構成を有するもので、エアジェット選別機20のフィルタレギュレータ24と電磁弁23の間にエアタンク28を追加している点で、一実施形態とは構成が相違する。他の構成および動作は、一実施形態と概ね同様である。
【0113】
本実施形態では、各選別動作開始時点から開始される選別動作に必要な時間は、各選別動作開始時点を基準タイミングとして、その基準タイミングから選別動作を開始する場合の選別動作時間と、選別動作時間の直後におけるエア源の供給空気圧パワーチャージに不可欠な時間として設定されたタンク充填時間(電磁弁応答時間&タンク充填時間)を含んでいる。
【0114】
また、エアブロー時間Taは、電磁弁23の有効なチョーク流れ期間が確保可能で、かつ、排除対象の所定質量のワークWpをコンベア搬送路21a上から選別排出可能なエアブロー時間を確実に設定可能な期間であり、メモリ31に予め記憶させたエアブロー時間算出用のデータテーブルや計算式を基に算出されるようになっている。
【0115】
また、タンク充填時間は、電磁弁23を選別動作時間Taだけ開弁させる1回の選別排出(物品排除)動作ごとに、電磁弁23の閉弁によりエア源側から供給される空気圧パワーを所要レベルに回復させる空気圧パワーチャージ時間であり、本実施形態では、電磁弁23の応答時間およびエアタンク28への所定レベルの蓄圧に要する時間として所定の充填特性に対応するデータテーブルや計算式を基に算出されるようになっている。なお、エア源側からの圧縮空気の空気圧パワーは、大気温度下で概ね供給空気圧と供給空気流量の積に比例するが、電磁弁23より上流側の空気圧回路内の圧縮空気の運動エネルギもエアタンク28の蓄圧レベルを高める空気圧パワーチャージに利用することができる。
【0116】
本実施形態においても、制御ユニット30のメモリ31に記憶された基本排出条件のワークWpsに関する基本排出特性に基づいて、それとは異なる所定排出条件のワークWpに対する最適エアブロー時間Taを含む排出能力が容易に算出でき、ワークWpの品種が増えるたびにその排出条件の設定作業が要求されていたユーザの作業負担が大幅に軽減されるので、前述の一実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0117】
以上説明したように、本発明の物品排除装置および物品検査システムは、物品搬送ライン上からの物品排除のためのエアブロー時間を簡単に設定可能であり、最大の実排出質量も算出できるため、ユーザの負担軽減を図ることのできる物品排除装置および物品検査システムを提供することができるものである。かかる本発明は、エアブロー式の物品排除装置および物品検査システム全般に有用である。
【符号の説明】
【0118】
1 物品検査システム
10 検査機
11 搬送部
11a コンベア搬送路
12 検査部
13 制御部
13a 第1搬送制御手段
13b 検査制御手段
13c 演算制御手段
13d 選別制御手段
13e 操作・表示手段
20 エアジェット選別機
21 搬送部(選別搬送部)
21a コンベア搬送路
22 エアノズル
23 電磁弁
24 フィルタレギュレータ(レギュレータ)
25 エア配管
26 流量計
27 圧力計
28 エアタンク
29 選別部
30 制御ユニット
31 メモリ
32 排出能力算出手段
33 エアブロー制御手段
34 条件設定手段
35 補正手段
36 第2搬送制御手段
38 物品検知センサ
60 形状パターン選択画面
61 直方体1形状(操作入力要素)
62 直方体2形状(操作入力要素)
63 半球筒形状(操作入力要素)
64 逆半球筒形状(操作入力要素)
65 円柱形状(操作入力要素)
66 楕円柱形状(操作入力要素)
67 円筒形状(操作入力要素)
68 直方体3形状(操作入力要素)
69 等辺三角柱形状(操作入力要素)
70 正三角柱形状(操作入力要素)
71、72 オプション形状パターン(操作入力要素)
77 設定入力画面
Cb 搬送制御信号
Ck、Ak、Tk、Mk 補正係数
H 製品高さ(製品の厚み)
K1 動作条件
K2 排出条件
L ワーク長さ(搬送方向の製品長さ)
Lg 搬送方向ノズル幅(エアノズルの幅)
Lr 搬送方向ノズル幅とワーク長の寸法差
Lw 搬送路幅(コンベア幅)
M ワーク質量(製品質量、排出質量)
M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7、M8、M9、M10 質量
NL 噴射幅
NH 噴射厚み
P1 上流圧力
P2 下流圧力
Pj 所定圧力
Ps 供給圧力
Qs 供給流量
Rj 選別指令信号
Sta 有効時間空圧エネルギ(必要エアブロー時間Taの空圧エネルギ)
St4 実排出時間空圧エネルギ(実排出のエアブロー時間の空圧エネルギ)
T4 補正エアブロー時間
Ta エアブロー時間
Ta1、Ta2、Ta3、Ta4 基本排出特性のエアブロー時間
Tr 実製品のエアブロー時間
Vrj 搬送速度(物品搬送速度)
W ワーク幅(製品幅)
Wp ワーク(物品、所定排出条件の物品、製品、被検査品)
Wps ワーク(物品、基本排出条件の物品、製品、被検査品)
X 搬送方向(物品搬送方向)
Y 排出方向(エアブロー方向)
Yaj 噴射距離
Zj 選別区間
α 搬送姿勢乱れ(角度)
β エアノズル取付角(角度)