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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】ヒト免疫不全ウイルス複製の阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 403/14 20060101AFI20231116BHJP
   A61P 31/18 20060101ALI20231116BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20231116BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20231116BHJP
   A61K 31/513 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
C07D403/14 CSP
A61P31/18
A61P43/00 121
A61K45/00
A61K31/513
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021506634
(86)(22)【出願日】2019-08-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-09
(86)【国際出願番号】 IB2019056727
(87)【国際公開番号】W WO2020031112
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】62/716,488
(32)【優先日】2018-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/732,758
(32)【優先日】2018-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517065013
【氏名又は名称】ヴィーブ ヘルスケア ユーケー(ナンバー5)リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベルマ,マコネン
(72)【発明者】
【氏名】パテル,マノージ
【審査官】高橋 直子
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-504392(JP,A)
【文献】特表2016-510038(JP,A)
【文献】特表2017-525722(JP,A)
【文献】国際公開第2018/035359(WO,A1)
【文献】特表2016-504393(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 403/14
A61P 31/18
A61P 43/00
A61K 45/00
A61K 31/513
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】
(式中、
各R1及びR2は、独立してH、F、又はClであり、
G1及びG2は、水素であり、
Rは、
【化2】
であり、
R3は、水素、Cl、又はFであり、
R4は、水素、C1~C3アルキル、又はC3~C6シクロアルキルであり、R4は、1~3個のフッ素で場合により置換されており、
R5は、C1~C3アルキル、C3~C4シクロアルキルであり、
Wは、
【化3】
から選択され、
R13は、1~3個のフッ素で場合により置換されたメチルである)
の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
Wが、
【化4】
(式中、R13は、2又は3個のフッ素で置換されたメチルである)
である、請求項1に記載の化合物又は塩。
【請求項3】
Rが、
【化5】
(式中、R4及びR5は、メチルである)
である、請求項1又は2に記載の化合物又は塩。
【請求項4】
R1及びR2の少なくとも一方が、F又はClである、請求項1又は2に記載の化合物又は塩。
【請求項5】
R1及びR2のそれぞれが、独立してF又はClである、請求項3に記載の化合物又は塩。
【請求項6】
W-C(O)NH-が結合している炭素の立体化学が、以下:
【化6】
に示される通りである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
【請求項7】
以下:
【化7】
及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は塩。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又は塩を含む医薬組成物。
【請求項9】
薬学的に許容される担体、賦形剤、及び/又は希釈剤を更に含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
HIV感染を処置するための、請求項8又は請求項9に記載の組成物
【請求項11】
投与用である、請求項10に記載の組成物
【請求項12】
肉内又は皮下に注射することによる投与用である、請求項10に記載の組成物
【請求項13】
ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、非ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、HIV融合阻害剤、HIV付着阻害剤、CCR5阻害剤、CXCR4阻害剤、HIV出芽又は成熟阻害剤、及びHIVインテグラーゼ阻害剤からなる群から選択されるAIDS又はHIV感染の処置に使用される少なくとも1種の他の薬剤とともに投与される、請求項10に記載の組成物
【請求項14】
療法における使用のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
HIV感染を処置するのに使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
HIV感染の処置のための医薬の製造における使用のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の処置のための化合物、組成物、及び方法に関する。より詳細には、本発明は、HIVの新規阻害剤、そのような化合物を含有する医薬組成物、及びこれらの化合物をHIV感染の処置に使用する方法を提供する。本発明はまた、本明細書中、以下に記載される化合物を作製する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
後天性免疫不全症候群(AIDS)はHIVによる感染の結果である。HIVは重要な世界的公衆衛生問題であり続けている。HIVに感染した個人の現在の療法は、典型的には認可されている抗レトロウイルス薬の組み合わせからなる。24個を超える薬物がHIV感染に対して、単剤として、又は固定用量配合剤若しくはシングルタブレットレジメンとして現在認可されており、後者の2つは2~4個の認可された薬剤を含有する。これらの薬剤は、ウイルス酵素又はウイルス複製サイクル中のウイルスタンパク質の機能を標的とするいくつかの異なる種類に属する。従って、薬剤は、ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NRTI)、非ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、プロテアーゼ阻害剤(PI)、インテグラーゼ鎖転移阻害剤(INI)、又は侵入阻害剤(一方のマラビロクは宿主CCR5タンパク質を標的とし、もう一方のエンフビルチドはウイルスのgp160タンパク質のgp41領域を標的とするペプチドである)として分類される。更に、抗ウイルス活性のない薬物動態エンハンサー(コビシスタット)が、ブーストを必要とする抗レトロウイルス剤(ARV)との組み合わせでの使用に対し最近認可された。
【0003】
薬剤及び複合薬の装備にも拘らず、一部は感染と闘うための長期間投与の必要性のために、新しい抗レトロウイルス剤に対する医学的ニーズが残されている。長期毒性に関連する重要な問題が文書化されており、これらの併存疾患(例えば、CNS、CV/代謝、腎疾患)に対処し予防する必要性が生じている。また、耐性株の存在若しくは出現、又は休薬期間若しくは有害な副作用が原因の服薬不履行に起因した、現在の療法における増大する失敗率が問題であり続ける。
【0004】
いくつかの潜在的な治療用化合物が現在当技術分野で記載されており、Blair, Wade S.ら、Antimicrobial Agents and Chemotherapy (2009)、53(12)、5080-5087、Blair, Wade S.ら、PLoS Pathogens (2010)、6(12)、e1001220、Thenin-Houssier, Suzie、Valente, Susana T. Current HIV Research、2016、14、270-282、並びに国際公開第2012065062号、国際公開第2013006738号、国際公開第2013006792号、国際公開第2014110296号、国際公開第2014110297号、国際公開第2014110298号、国際公開第2014134566号、国際公開第2015130964号、国際公開第2016033243号、国際公開第2016/040084号、国際公開第2016/172424号、及び国際公開第2016/172425号のPCT特許出願に記載されている。
【発明の概要】
【0005】
簡潔に言うと、1つの態様において、本発明は、式I:
【0006】
【化1】
(式中、
各R1及びR2は、独立してH、F、又はClであり、
G1及びG2は、水素であり、
Rは、
【0007】
【化2】
であり、
R3は、水素、Cl、又はFであり、
R4は、水素、C1~C3アルキル、又はC3~C6シクロアルキルであり、R4は、1~3個のフッ素で場合により置換されており、
R5は、C1~C3アルキル又はC3~C4シクロアルキルであり、
Wは、
【0008】
【化3】
から選択され、
R13は、1~3個のフッ素で場合により置換されたメチルである)
の化合物又はその薬学的に許容される塩を開示する。
【0009】
別の態様において、本発明は、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を含む組成物を開示する。
【0010】
別の態様において、本発明は、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を含む組成物を患者に投与することを含む、HIV感染を処置する方法を開示する。
【0011】
別の態様において、本発明は、療法における使用のための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を開示する。
【0012】
別の態様において、本発明は、HIV感染を処置するのに使用するための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を開示する。
【0013】
別の態様において、本発明は、HIV感染の処置のための医薬の製造における式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を開示する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
発明の詳細な説明
好ましくは、R1及びR2の少なくとも一方は、F又はClである。より好ましくは、R1及びR2のそれぞれは、独立してF又はClである。
【0015】
好ましくは、Wは、
【0016】
【化4】
(式中、R13は、2又は3個のフッ素で置換されたメチルである)
である。
【0017】
好ましくは、Rは、
【0018】
【化5】
(式中、R4及びR5は、メチルである)
である。
【0019】
好ましくは、本発明の化合物及び塩は、W-C(O)NH-が結合している炭素の立体化学が以下に示される通りである化合物及び塩である。
【0020】
【化6】
【0021】
式(I)の化合物の塩は薬学的に許容される。そのような塩は酸付加塩でも塩基付加塩でもよい。適切な薬学的に許容される塩の概説については、Bergeら、J. Pharm, Sci.、66、1-19、1977を参照されたい。ある実施形態において、酸付加塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、サッカリン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、カンシル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩及びパモ酸塩から選択される。ある実施形態において、塩基付加塩としては、金属塩(例えばナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム及び亜鉛)及びアンモニウム塩(例えばイソプロピルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミンの塩)が挙げられる。他の塩(例えばトリフルオロ酢酸塩及びシュウ酸塩)は、式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩の製造に使用してもよく、本発明の範囲内に含まれる。式(I)の化合物の塩のあらゆる可能な化学量論及び非化学量論の形態が本発明の範囲内に含まれる。酸及び塩基付加塩は、熟練した化学者が、式(I)の化合物を好適な溶媒中で適切な酸又は塩基により処理した後、結晶化及び濾過することによって調製してもよい。
【0022】
本発明の化合物のいくつかは立体異性体形態で存在する。本発明は、アトロプ異性体を含めてエナンチオマー及びジアステレオマーを始めとする化合物のあらゆる立体異性体形態を包含する。用語ホモキラルは、認められている慣例に従って、単独の立体異性体である構造を記載するための記述語として使用されている。絶対立体化学は全ての場合で割り当てられなかった。従って、化合物はキラル中心で特定されないで描かれているがホモキラルとして標識されており、手順では例えば化学者の慣例に従う通常又はキラルカラムの最初の溶出のようなその特性によって同定される。提供されている実験手順は、絶対配置で描かれていない場合でも正確な化合物を作製する方法を教示していることに留意すべきである。立体異性体を作製し分離する方法は当技術分野で公知である。本発明は化合物の全ての互変異性型を包含する。本発明はアトロプ異性体及び回転異性体を包含する。
【0023】
式Iの化合物について、可変の置換基の任意の例の範囲は、可変の置換基の他の任意の例の範囲と独立して使用することができる。従って、本発明は異なる態様の組み合わせを包含する。いくつかの例で、全ての中心の立体化学が一義的に割り当てられなかったので、ジアステレオマー1及びジアステレオマー2又はエナンチオマー1若しくはエナンチオマー2等ということができ、これらは当技術分野で熟練した化学者には理解される。他の場合にアトロプ異性体が観察される可能性があり、これらは化合物を取り扱う条件に応じて遅い若しくは速い速度で転換するか、又は全く転換しないと理解される。これらは、周囲温度で相互転換する場合アトロプ異性体の混合物といわれ、又は単離されていた場合アトロプ異性体1及びアトロプ異性体2といわれる。これらの化合物は結晶構造からの正確な構造帰属ではなくその特性によって同定されるので、当技術分野では、特定されない場合にアトロプ異性体が化学構造によりカバーされ、カバーされると推察されると理解される。
【0024】
本発明の方法で、好ましい投与経路は、経口、皮下に送達する注射によるもの、及び筋肉内に送達する注射によるものである。
【0025】
好ましい組成物は、注射又は経口投与に適した組成物を含む。錠剤は経口投与に好ましい。
【0026】
本発明の化合物は、カプシド阻害剤として機能すると考えられる。
【0027】
本発明の化合物及びその塩、溶媒和物、又はその薬学的に許容される他の誘導体は単独で、又は他の治療剤と組み合わせて使用してもよい。本発明の化合物及び他の任意の薬学的に活性な薬剤(複数可)は一緒に又は別々に投与してもよく、別々に投与する場合、投与は同時又は連続的に任意の順序で行ってもよい。本発明の化合物及び他の薬学的に活性な薬剤(複数可)の量並びに投与の相対的なタイミングは所望の併用治療効果が達成されるように選択されるであろう。本発明の化合物及びその塩、溶媒和物、又は薬学的に許容される他の誘導体と他の治療剤との組み合わせ投与は、(1)多数の化合物を含む単一の医薬組成物、又は(2)それぞれが化合物の1つを含む別々の医薬組成物において同時に投与することによる組み合わせにおけるものであってもよい。或いは、組み合わせは、一方の処置剤を最初に投与し、もう一方の薬剤を第2に投与するか又はその逆で投与するかで別々に連続的に投与してもよく、適宜、異なる薬剤を異なるスケジュールで投与することができよう。そのような連続的な投与は時間的に近くても時間的に離れていてもよい。
【0028】
従って、本発明の化合物はHIVの予防又は処置に有用な1つ以上の追加の薬剤と組み合わせて使用してもよい。
【実施例
【0029】
種々の実施形態に従う本発明の化合物は、以下のスキーム、並びに以下の具体的な実施例におけるスキーム及び情報における方法を含む、当技術分野で利用可能な種々の方法により作製できる。当技術分野で熟練した化学者には、具体的な実施例における化学が、他の多くの本発明の化合物を合成するために同様に適用され得る方法を提供することが理解される。
【0030】
指定されない限り、出発材料は市販されている、又はそれらの調製は公開された技術に記載されている、又はそれらは密接に関連した化合物に使用されている当技術分野における方法を使用して調製することができる。
【0031】
スキームにて使用される略語は、当技術分野で使用される慣例に一般的に従う。実施例にて使用される具体的な化学的略語のいくつかは、以下の通りに定義される:「DMF」はN,N-ジメチルホルムアミド、「MeOH」はメタノール、「Ar」はアリール、「TFA」はトリフルオロ酢酸、「BOC」はt-ブトキシカルボネート、「DMSO」はジメチルスルホキシド、「h」は時間、「rt」は室温又は保持時間(文脈により決定される)、「min」は分、「EtOAc」は酢酸エチル、「THF」はテトラヒドロフラン、「Et2O」はジエチルエーテル、「DMAP」は4-ジメチルアミノピリジン、「DCE」は1,2-ジクロロエタン、「ACN」はアセトニトリル、「DME」は1,2-ジメトキシエタン、「HATU」は(1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート)、「DIEA」はジイソプロピルエチルアミンである。
【0032】
本明細書にて使用される特定の他の略語は、以下の通り定義される:「1×」は1回、「2×」は2回、「3×」は3回、「℃」は摂氏度、「eq」は当量又は複数の当量、「g」はグラム又は複数のグラム、「mg」はミリグラム又は複数のミリグラム、「L」はリットル又は複数のリットル、「mL」はミリリットル又は複数のミリリットル、「μL」はマイクロリットル又は複数のマイクロリットル、「N」は規定、「M」はモル濃度、「mmol」はミリモル又は複数のミリモル、「min」は分又は複数の分、「h」は時間又は複数の時間、「rt」は室温、「RT」は保持時間、「atm」は気圧、「psi」は平方インチ当たりのポンド、「conc.」は濃縮、「sat」又は「sat'd」は飽和、「MW」は分子量、「mp」は融点、「ee」はエナンチオマー過剰率、「MS」又は「Mass Spec」は質量分析、「ESI」はエレクトロスプレーイオン化質量分析、「HR」は高解像度、「HRMS」は高解像度質量分析、「LCMS」は液体クロマトグラフィー質量分析、「HPLC」は高圧液体クロマトグラフィー、「RP HPLC」は逆相HPLC、「TLC」又は「tlc」は薄層クロマトグラフィー、「NMR」は核磁気共鳴分光法、「1H」はプロトン、「δ」はデルタ、「s」は一重項、「d」は二重項、「t」は三重項、「q」は四重項、「m」は多重項、「br」は幅広、「Hz」はヘルツ、及び「α」、「β」、「R」、「S」、「E」、及び「Z」は、当業者によく知られた立体化学的記号である。
【0033】
以下の実施例は、例証としてのみ提供され、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきでない。表1は同様の方法を使用して調製した更なる本発明の化合物を提示する。絶対立体化学は、全ての例で決定されなかった。絶対立体化学が割り当てられていない実施例において、キラル又は他のクロマトグラフィーにより分離された異性体又はゆっくり相互転換するアトロプ異性体は、カラムからの溶出順により「最初」、「2番目」等として標識する。
【0034】
N-(7-アミノ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0035】
【化7】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(100mg、0.253mmol)のMeOH(20mL)中懸濁液に、炭素担持水酸化パラジウム(22mg、0.157mmol)を加えた。反応物を窒素でフラッシュし、密栓し、次いで窒素で10分間パージした。反応物をH2の風船(balloon)下室温で18時間撹拌した。触媒をセライトの小パッドに通して濾別し、MeOHで充分洗浄し、蒸発乾固して、表題化合物91mgを得、これを更には精製せずに引き続くステップ(複数可)に「そのまま」使用した。LC/MS m/z = 743.4 (2M+Na):カラム:Waters Aquity UPLC BEH C18、2.1mm×50mm、1.7μm粒子;移動相A:0.05%TFAを含む100%水;移動相B:0.05%TFAを含む100%アセトニトリル;温度:40℃;勾配:1.5分かけて2%Bから98%B、次いで100%Bで1.5分保持;流速:0.8mL/分;検出:UV(220nm);保持時間:1.31分。
【0036】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド
【0037】
【化8】
7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-アミン(1.40g、5.37mmol)のDCM(30mL)中溶液に、ヒューニッヒ塩基(3.75mL、21.5mmol)を加え、次いで反応物を氷浴中で冷却し、メタンスルホニルクロリド(1.26mL、16.1mmol)を加えた。反応混合物をこの温度で1時間撹拌した(沈殿物が生成した)。次いで混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、水、1M HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をEtOH(30ml)及び20%NaOH水溶液10ml中に溶解した。均一溶液になるまで、得られた混合物をヒートガンを用いて加熱し、室温で30分間撹拌した。混合物を水(80mL)で希釈し、1N HCl(60mL)で酸性化した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空乾固して、表題生成物(1.5g)を灰白色固体として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.48 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.24 (br s, 1H), 6.95 (d, J=7.9 Hz, 1H), 4.38 (s, 3H), 3.42 (s, 3H). LC/MS (M+H)+ = 337.80.
【0038】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0039】
【化9】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(1.3g、3.84mmol)及び1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(0.625mL、4.61mmol)のDMF(30mL)中混合物に、炭酸セシウム(1.626g、4.99mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。混合物を水(100mL)に注ぎ入れ、EtOAc(50ml、2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をBiotage(0~35%EtOAc-ヘキサン)により精製して、表題生成物(1.5g)を白色泡状物として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.44 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.31 (d, J=8.5 Hz, 2H), 6.99 (d, J=7.9 Hz, 1H), 6.84 (d, J=8.5 Hz, 2H), 4.99 (br s, 1H), 4.76 (br s, 1H), 4.40 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.01 (s, 3H).
【0040】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0041】
【化10】
参考文献に従う:Andersen, Jacobら、Synlett 2005 (14)、2209-2213。N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(600.0mg、1.308mmol)、ヨウ化銅(I)(49.8mg、0.262mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(518mg、2.62mmol)及び(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(46.5mg、0.327mmol)のNMP(10mL)中混合物に、アジ化ナトリウム(255mg、3.92mmol)の水(2.0mL)中溶液を加えた。次いで混合物を密封し、マイクロ波システム中で120℃で2.5時間加熱した。次いで混合物をセライトのパッドに通して濾過し、パッドをEtOAcで洗浄した。濾液を水(100mL)中に注ぎ入れ、EtOAc(50ml、2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残留物をBiotage(5~100%EtOAc/ヘキサン)により精製して、表題生成物(400mg)を灰白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33 - 7.29 (m, 2H), 6.89 (d, J=7.8 Hz, 1H), 6.85 - 6.79 (m, 2H), 6.48 (d, J=7.8 Hz, 1H), 5.11 (br.s, 1H), 4.81 (br.s, 1H), 4.30 (s, 3H), 3.80 (br s, 2H), 3.79 (s, 3H), 2.99 (s, 3H). LC/MS (M+H)+ = 395.00.
【0042】
7-ブロモ-4-クロロ-1H-インダゾール-3-アミン
【0043】
【化11】
マイクロ波バイアル中の3-ブロモ-6-クロロ-2-フルオロベンゾニトリル(1.50g、6.40mmol)のエタノール(12.80ml)中溶液を、ヒドラジン(1.3mL、40.6mmol)で処理し、混合物をマイクロ波反応器中120℃で35分間加熱した。反応混合物(淡黄色固体)を酢酸エチル中に溶解し、水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をメタノール(これを溶解するのに丁度充分な量)中に溶解し、多少のDCMを加え、次いで沈殿物が生成するまでヘキサンを加えた。空気を混合物中に吹き込んで、一部のDCMを除去した。懸濁液を濾過し、吸引乾固して、フワフワした灰白色固体(1.5g)を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.51 - 12.05 (m, 1H), 7.44 (d, J=7.9 Hz, 1H), 6.87 (d, J=7.9 Hz, 1H), 5.33 (s, 2H).
【0044】
2-(7-ブロモ-4-クロロ-1H-インダゾール-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
【0045】
【化12】
無水フタル酸(1.352g、9.13mmol)を、マイクロ波バイアル中7-ブロモ-4-クロロ-1H-インダゾール-3-アミン(1.5g、6.09mmol)のジオキサン(20mL)中溶液に加え、マイクロ波反応器中150℃で2時間加熱した。反応混合物を濃縮した。ベージュ色固体をヘキサン中0~40%酢酸エチルを使用するシリカゲル(Iscoカラム220g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、薄ピンク色固体(1.2g)を得た。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 14.57 - 14.29 (m, 1H), 8.14 - 8.08 (m, 2H), 8.05 - 7.99 (m, 2H), 7.76 - 7.72 (m, 1H), 7.26 - 7.21 (m, 1H). LC/MS: m/z = 377.9 [M+2H]+.
【0046】
2-(7-ブロモ-4-クロロ-1-シクロプロピル-1H-インダゾール-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン
【0047】
【化13】
丸底フラスコに、2-(7-ブロモ-4-クロロ-1H-インダゾール-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(0.988g、2.62mmol)、シクロプロピルボロン酸(0.676g、7.87mmol)、炭酸ナトリウム(0.834g、7.87mmol)、酢酸銅(II)(0.477g、2.62mmol)及び2,2'-ビピリジン(0.410g、2.62mmol)を入れ、これをDCE(26.2ml)中で懸濁し、窒素でフラッシュし、80℃で6時間加熱した。反応混合物を濾過し、濃縮した。残留物をヘキサン中0~40%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム220g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、淡黄色固体(0.52g)を得た。LC/MS: m/z = 415.8 [M+H]+.
【0048】
7-ブロモ-4-クロロ-1-シクロプロピル-1H-インダゾール-3-アミン
【0049】
【化14】
2-(7-ブロモ-4-クロロ-1-シクロプロピル-1H-インダゾール-3-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(0.92g、2.208mmol)及びヒドラジン水和物(0.54mL、11.04mmol)のエタノール(18.40mL)/THF(18.40mL)中混合物を室温で3時間撹拌し、濃縮した。残留物をDMSO中に溶解し、10~100%酢酸エチルを使用するシリカゲル(Iscoカラム120g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、淡黄色固体(0.5g)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.47 - 7.36 (m, 1H), 6.83 - 6.70 (m, 1H), 4.62 - 4.40 (m, 2H), 3.89 - 3.74 (m, 1H), 1.35 - 1.30 (m, 2H), 1.16 - 1.11 (m, 2H).
【0050】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-シクロプロピル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド
【0051】
【化15】
7-ブロモ-4-クロロ-1-シクロプロピル-1H-インダゾール-3-アミン(0.250g、0.872mmol)のDCM(4.4mL)中溶液に、DIPEA(0.610ml、3.49mmol)を加え、次いで反応物を氷浴中で冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.14ml、1.745mmol)を加えた。反応混合物をこの温度で1時間撹拌した(沈殿物が生成した)。次いで混合物をジクロロメタン(10mL)で希釈し、水、1M HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、薄黄色固体を得た。残留物をEtOH(10mL)及び20%NaOH水溶液5ml中に溶解した。均一溶液になるまで、得られた混合物をヒートガンを用いて加熱し、室温で30分間撹拌した。混合物を水(20mL)で希釈し、2M HClで酸性化し、得られた沈殿物を濾取して、所望の生成物を灰白色固体(0.27g)として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.55 - 7.42 (m, 1H), 7.26 - 7.14 (m, 1H), 7.06 - 6.87 (m, 1H), 4.16 - 3.96 (m, 1H), 3.51 - 3.32 (m, 3H), 1.43 - 1.38 (m, 2H), 1.24 - 1.17 (m, 2H).
【0052】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-シクロプロピル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0053】
【化16】
4-メトキシベンジルクロリド(0.120ml、0.889mmol)を、N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-シクロプロピル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(0.27g、0.740mmol)及びCs2CO3(0.483g、1.481mmol)のDMF(5.3ml)中混合物に加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をヘキサン中0~60%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム24g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、粘稠性無色油状物(0.38g)を得た。LC/MS: m/z = 484 [M+H]+.
【0054】
N-(4-クロロ-1-シクロプロピル-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0055】
【化17】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-シクロプロピル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(0.36g、0.743mmol)、ジフェニルメタンイミン(0.137ml、0.819mmol)、PdOAc2(8.34mg、0.037mmol)、R-(+)-BINAP(0.069g、0.111mmol)及びCs2CO3(0.363g、1.114mmol)のジオキサン(7.43ml)中混合物を5分間脱気し、マイクロ波中120℃で2時間加熱した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濃縮した。残留物を0~30%酢酸エチルを使用するシリカゲル(Iscoカラム80g)上で精製し、所望のフラクションを濃縮して、鮮黄色固体(0.28g)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.87 - 7.76 (m, 2H), 7.58 - 7.32 (m, 7H), 7.26 - 7.20 (m, 2H), 7.16 - 7.10 (m, 2H), 6.85 - 6.79 (m, 1H), 6.75 - 6.69 (m, 1H), 6.09 - 6.01 (m, 1H), 5.04 - 4.61 (m, 2H), 4.18 - 4.08 (m, 1H), 3.80 (s, 1H), 3.84 - 3.74 (m, 1H), 3.01 - 3.00 (m, 1H), 2.97 (s, 1H), 1.24 - 1.15 (m, 2H), 0.95 - 0.84 (m, 2H). LC/MS: m/z = 585.2 [M+H]+.
【0056】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-シクロプロピル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0057】
【化18】
N-(4-クロロ-1-シクロプロピル-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(0.284g、0.485mmol)のTHF(4.9ml)中鮮黄色溶液に、HCl(1.2ml、4.85mmol)及び水(0.044ml、2.427mmol)を加えた。得られた暗オレンジ色溶液を室温で2時間撹拌し、濃縮した。残留物を酢酸エチル中に溶解し、2M K3PO4で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をヘキサン中0~60%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム80g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、ピンク色泡状固体(0.1g)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.26 (br d, J=2.8 Hz, 2H), 6.93 - 6.88 (m, 1H), 6.83 - 6.77 (m, 2H), 6.52 - 6.44 (m, 1H), 5.12 - 4.89 (m, 1H), 4.82 - 4.62 (m, 1H), 3.95 - 3.87 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.67 - 3.48 (m, 2H), 2.98 (s, 3H), 1.43 - 1.36 (m, 2H), 1.30 - 1.30 (m, 1H), 1.20 (br dd, J=7.2, 1.4 Hz, 2H). LC/MS: m/z = 420.9 [M+H]+.
【0058】
7-ブロモ-4-クロロ-1-イソプロピル-1H-インダゾール-3-アミン
【0059】
【化19】
ナトリウムメトキシド(0.54g、9.47mmol)を、3-ブロモ-6-クロロ-2-フルオロベンゾニトリル(0.5g、2.133mmol)及びイソプロピルヒドラジン塩酸塩(0.524g、4.73mmol)のエタノール(5mL)中溶液に加え、混合物をマイクロ波反応器中120℃で35分間加熱した。反応混合物(淡黄色固体)を酢酸エチル中に溶解し、水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をヘキサン中5~100%酢酸エチルを使用するシリカゲル(Iscoカラム40g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、薄茶褐色固体(0.29g)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.30 (s, 1H), 6.76 - 6.56 (m, 1H), 4.73 - 4.32 (m, 3H), 1.65 (d, J=6.8 Hz, 6H). LC/MS: m/z = 290.0 [M+H]+.
【0060】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-イソプロピル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド
【0061】
【化20】
7-ブロモ-4-クロロ-1-イソプロピル-1H-インダゾール-3-アミン(0.159g、0.551mmol)のCH2Cl2(2mL)中溶液に、DIPEA(0.385mL、2.204mmol)を加え、次いで反応物を氷浴中で冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.19g、1.653mmol)を加えた。反応混合物をこの温度で1時間撹拌した(沈殿物が生成した)。次いで反応混合物をジクロロメタン(10mL)で希釈し、水、1M HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。残留物をシリカ(Iscoカラム24g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、薄黄色固体(nmrはビス-スルホン化を示唆している)を得た。残留物をEtOH(4mL)及び20%NaOH水溶液2mL中に溶解した。均一溶液になるまで、得られた混合物をヒートガンを用いて加熱し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、2M HCl(60mL)で酸性化した。得られた濁った混合物をDCMで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、所望の生成物をピンク色固体(0.12g)として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.53 - 7.38 (m, 1H), 7.01 (d, J=7.7 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 5.45 - 5.29 (m, 1H), 3.16 (s, 3H), 1.66 (d, J=6.5 Hz, 6H). LC/MS: m/z = 366.0 [M+H]+.
【0062】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-イソプロピル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0063】
【化21】
4-メトキシベンジルクロリド(0.07ml、0.524mmol)を、N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-イソプロピル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(0.16g、0.436mmol)及びCs2CO3(0.284g、0.873mmol)のDMF(3.1ml)中混合物に加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をヘキサン中0~60%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム24g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、白色固体(0.18g)を得た。LC/MS: m/z = 486.2 [M+H]+.
【0064】
N-(4-クロロ-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1-イソプロピル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0065】
【化22】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-イソプロピル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(0.181g、0.372mmol)、ジフェニルメタンイミン(0.074g、0.410mmol)、PdOAc2(4.17mg、0.019mmol)、R-(+)-BINAP(0.035g、0.056mmol)及びCs2CO3(0.182g、0.558mmol)のジオキサン(3.7mL)中混合物を5分間脱気し、マイクロ波中120℃で2時間加熱した。反応混合物をヘキサン中0~40%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム40g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、鮮黄色固体(0.14g)を得た。LC/MS: m/z = 587.4 [M+H]+.
【0066】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-イソプロピル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0067】
【化23】
N-(4-クロロ-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1-イソプロピル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(0.14g、0.232mmol)のTHF(2.316ml)中鮮黄色溶液に、HCl(0.6ml、2.316mmol)及び水(0.02ml、1.158mmol)を加えた(これは室温で僅かに発熱した)。得られた暗オレンジ色溶液を室温で2時間撹拌した(これは薄黄色溶液に変色した)。反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル中に溶解し、2M K3PO4で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をヘキサン中0~40%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム24g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、灰白色粘着性固体(66mg)を得た。LC/MS: m/z = 423.2 [M+H]+.
【0068】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド
【0069】
【化24】
100mLの圧力ボトルに、N2下N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(0.4g、0.918mmol)及びメタノール(16.8mL)を加えた。次いで得られた懸濁液を、水(5.1mL)中に溶解した臭化銅(II)(0.619g、2.77mmol)の溶液で処理した。反応物を密封し、油浴中に置き、80℃で10時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、茶褐色固体を得た。残留物をヘキサン中0~50%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム40g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、薄ピンク色固体(0.3g)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.60 - 7.49 (m, 1H), 7.48 - 7.36 (m, 1H), 7.08 - 6.94 (m, 1H), 6.40 - 5.99 (m, 1H), 5.25 - 5.04 (m, 2H), 3.51 - 3.35 (m, 3H). LC/MS: m/z = 387.7[M+H]+.
【0070】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)シクロプロパンスルホンアミド
【0071】
【化25】
100mLの圧力ボトルに、N2下N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール-3-イル)シクロプロパンスルホンアミド(1.9g、4.12mmol)及びメタノール(34mL)を加えた。次いで得られた懸濁液を、水(10mL)中に溶解した臭化銅(II)(2.78g、12.43mmol)の溶液で処理した。反応物を密封し、油浴中に置き、80℃で10時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、次いで濃縮して、薄ピンク色固体(1.71g、そのまま使用した)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.61 - 7.49 (m, 1H), 7.44 - 7.35 (m, 1H), 7.02 (d, J=8.1 Hz, 1H), 6.37 - 5.98 (m, 1H), 5.26 - 5.07 (m, 2H), 3.07 - 2.91 (m, 1H), 1.45 - 1.37 (m, 2H), 1.18 - 1.06 (m, 2H). LC/MS: m/z = 414.0[M+H]+.
【0072】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0073】
【化26】
4-メトキシベンジルクロリド(0.250ml、1.853mmol)を、N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(0.6g、1.544mmol)及びCs2CO3(1.006g、3.09mmol)のDMF(6.2mL)中混合物に加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をヘキサン中0~60%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム80g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、粘稠性黄色油状物(0.73g)を得た。LC/MS: m/z = 507.9 [M+H]+.
【0074】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド
【0075】
【化27】
4-メトキシベンジルクロリド(0.668ml、4.95mmol)を、N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)シクロプロパンスルホンアミド(1.71g、4.12mmol)及びCs2CO3(2.69g、8.25mmol)のDMF(16.50mL)中混合物に加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をヘキサン中0~60%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム220g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、粘着性白色固体を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.51 - 7.44 (m, 1H), 7.27 - 7.23 (m, 2H), 7.06 - 7.00 (m, 1H), 6.80 - 6.73 (m, 2H), 6.24 - 5.88 (m, 1H), 5.37 - 4.82 (m, 4H), 3.79 - 3.72 (m, 3H), 2.69 - 2.58 (m, 1H), 1.24 - 1.13 (m, 2H), 1.08 - 0.99 (m, 2H). LC/MS: m/z = 535.7 [M+2H]+.
【0076】
N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0077】
【化28】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(0.73g、1.435mmol)、ジフェニルメタンイミン(0.27ml、1.583mmol)、PdOAc2(0.016g、0.072mmol)、R-(+)-BINAP(0.134g、0.215mmol)及びCs2CO3(0.701g、2.152mmol)のジオキサン(14.4mL)中混合物を5分間脱気し、95℃で2時間加熱(加熱ブロック)した。反応混合物を0~40%酢酸エチルを使用するシリカゲル(Iscoカラム220g)上で精製し、所望のフラクションを濃縮して、鮮黄色固体(0.74g)を得た。LC/MS: m/z = 609.1 [M+H]+.
【0078】
N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド
【0079】
【化29】
N-(7-ブロモ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド(0.83g、1.552mmol)、ジフェニルメタンイミン(0.287ml、1.712mmol)、PdOAc2(0.017g、0.078mmol)、R-(+)-BINAP(0.145g、0.233mmol)及びCs2CO3(0.758g、2.328mmol)のジオキサン(13mL)中混合物を5分間脱気し、マイクロ波中120℃で2時間加熱した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濃縮した。残留物を0~30%酢酸エチルを使用するシリカゲル(Iscoカラム220g)上で精製し、所望のフラクションを濃縮して、鮮黄色固体(0.85g)を得た。LC/MS: m/z = 635.3 [M+H]+.
【0080】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
【0081】
【化30】
N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(0.74g、1.215mmol)のTHF(12.15ml)中鮮黄色溶液に、HCl(3mL、12.15mmol)及び水(0.11mL、6.07mmol)を加えた(これは室温で僅かに発熱した)。得られた暗オレンジ色溶液を室温で2時間撹拌した(これは薄黄色溶液に変色した)。反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル中に溶解し、2M K3PO4で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をヘキサン中0~60%酢酸エチルを使用するシリカ(Iscoカラム80g)上で精製した。所望のフラクションを濃縮して、茶褐色泡状固体(0.48g)を得た。
【0082】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミド
【0083】
【化31】
N-(4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)シクロプロパンスルホンアミドを使用し、N-(7-アミノ-4-クロロ-1-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドについて記載した一般手順に従って調製した。LC/MS: m/z = 471.1 [M+H]+.
【0084】
tert-ブチル(S)-(1-((4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)アミノ)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-1-イミノプロパン-2-イル)カルバメート
【0085】
【化32】
N-(7-アミノ-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(500mg、1.27mmol)及びエチル(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)プロパンイミデート(416mg、1.27mmol)のトルエン(3mL)中懸濁液を、マイクロ波中110℃で24時間加熱した。次いで混合物を濃縮し、Biotage(5~100%EtOAc/ヘキサン)により精製して、表題化合物(130mg)を茶褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.23 (br d, J=8.3 Hz, 2H), 7.18 - 6.96 (m, 7H), 6.82 (d, J=8.5 Hz, 2H), 6.53 - 6.47 (m, 1H), 4.86 - 4.70 (m, 2H), 4.44 - 4.29 (m, 1H), 4.07 (s, 2H), 3.68 (s, 3H), 3.08 (s, 3H), 1.31 (s, 6H), 1.29 (s, 3H). メチルスルホンピークは、DMSOピーク下にあると考えられる。LC/MS: m/z = 677.2 [M+H]+.
【0086】
tert-ブチル(S)-(1-(1-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート
【0087】
【化33】
tert-ブチル(S)-(1-((4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)アミノ)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-1-イミノプロパン-2-イル)カルバメート(75mg、0.11mmol)、プロピオル酸エチル(22mg、0.22mmol)及びエタノール(2mL)の混合物を、密封管中で80℃で16時間加熱した。次いで混合物を冷却し、濃縮し、Biotage(5~100%EtOAc/ヘキサン)により精製して、立体異性体の混合物である表題化合物(40mg)を得た。LC/MS: m/z = 729.2 [M+H]+.
【0088】
(S)-N-(7-(2-(1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-6-オキソピリミジン-1(6H)-イル)-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド、HCl
【0089】
【化34】
HCl(1.30mL、5.21mmol、ジオキサン中4M)及びtert-ブチル(S)-(1-(1-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(38mg、0.05mmol)を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して、立体異性体の混合物である表題化合物(34mg)を得た。LC/MS: m/z = 629.1 [M+H]+.
【0090】
N-((S)-1-(1-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
【0091】
【化35】
(S)-N-(7-(2-(1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-6-オキソピリミジン-1(6H)-イル)-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド、HCl(34mg、0.05mmol)及び2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)酢酸(15mg、0.06mmol)のTHF(1.5mL)中混合物に、DIEA(0.03mL、0.15mmol)、続いてHATU(21mg、0.06mmol)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残留物をDCM(0.5mL)中に溶解し、トリフル酸(0.05mL)及びTFA(1mL)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮し、以下の条件で分取HPLCにより精製して、2つの単離物(それぞれ立体異性体の混合物として)を回収した。分取HPLC:XBridge C18、19×200mm、5μm粒子;移動相A:10mM酢酸アンモニウムを含む5:95アセトニトリル:水;移動相B:10mM酢酸アンモニウムを含む95:5アセトニトリル:水;勾配:20%Bで0分保持、20分かけて20~60%B、次いで100%Bで5分保持;流速:20mL/分。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、乾燥させた。検出:MS及びUV(220nm)。
【0092】
実施例1:最初の溶出(13mg、2つの立体異性体の混合物)。LC-MS保持時間 = 1.68分; m/z = 755.1 [M+H]+。(カラム:Waters XBridge C18、2.1mm×50mm、1.7μm粒子;移動相A:0.1%トリフルオロ酢酸を含む5:95アセトニトリル:水;移動相B:0.1%トリフルオロ酢酸を含む95:5アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分かけて0%Bから100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1mL/分;検出:MS及びUV(220nm)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.10 (br d, J=7.6 Hz, 1H), 7.99 (br d, J=7.3 Hz, 1H), 7.42 (br t, J=7.9 Hz, 1H), 7.13 (br dd, J=7.5, 5.0 Hz, 1H), 7.10 - 6.85 (m, 2H), 6.50 (br d, J=6.1 Hz, 2H), 6.22 (br d, J=7.3 Hz, 1H), 4.81 - 4.61 (m, 2H), 4.48 (q, J=7.4 Hz, 1H), 3.12 - 3.11 (m, 1H), 3.19 - 3.10 (m, 3H), 2.91 - 2.82 (m, 1H), 2.61 - 2.54 (m, 1H), 1.41 (br s, 1H), 1.24 (s, 1H), 0.93 (br s, 1H). メチルスルホンピークは、DMSOピーク下にあるようである。
【0093】
実施例2:2番目の溶出(14mg、2つの立体異性体の混合物)。LC-MS保持時間 = 1.73分; m/z = 755.1 [M+H]+。(カラム:Waters XBridge C18、2.1mm×50mm、1.7μm粒子;移動相A:0.1%トリフルオロ酢酸を含む5:95アセトニトリル:水;移動相B:0.1%トリフルオロ酢酸を含む95:5アセトニトリル:水;温度:50℃;勾配:3分かけて0%Bから100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1mL/分;検出:MS及びUV(220nm)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.20 (br t, J=7.3 Hz, 1H), 7.99 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.65 (br d, J=7.6 Hz, 1H), 7.36 (br d, J=7.6 Hz, 1H), 7.10 - 6.79 (m, 2H), 6.60 (br d, J=6.7 Hz, 2H), 6.22 (br d, J=7.6 Hz, 1H), 4.74 - 4.50 (m, 2H), 4.44 (br t, J=9.3 Hz, 1H), 3.44 - 3.26 (m, 1H), 3.14 (s, 3H), 2.97 - 2.83 (m, 1H), 2.46 (br d, J=4.6 Hz, 1H), 1.44 - 1.31 (m, 1H), 1.24 (s, 1H), 0.87 (br s, 1H). メチルスルホンピークは、DMSOピーク下にあるようである。
【0094】
(S)-N-((6P)-7-(2-(1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-6-オキソピリミジン-1(6H)-イル)-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド
及び(S)-N-((6M)-7-(2-(1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-6-オキソピリミジン-1(6H)-イル)-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド
【0095】
【化36】
tert-ブチル(S)-(1-(1-(4-クロロ-3-(N-(4-メトキシベンジル)メチルスルホンアミド)-1-メチル-1H-インダゾール-7-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)カルバメート(160mg、0.219mmol)のジクロロメタン(DCM)(2mL)中撹拌溶液に、TFA(1mL、12.98mmol)、続いてトリフル酸(0.039mL、0.439mmol)を加え、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。t=2hにおけるLCMS分析は、完全な転換を示した(アトロプ異性体の約1:3混合物)。溶液をロータリーエバポレーターで最小まで濃縮した。残留物をEtOAc(50mL)とNaOH水溶液(2M、5mL)との間で分配した。水相を試験し、pHが8.0以上であることが決定された。有機相を単離し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、次いで濃縮した。次いで残留物をC18カラムクロマトグラフィー(150g RediSep Gold C18カラム);流速=85mL/分;移動相A=0.1%ギ酸を含む5:95アセトニトリル:水;移動相B=0.1%ギ酸を含む95:5アセトニトリル:水;30分かけて移動相A:移動相B(A:B) 90:10→30:70の勾配で溶出)により精製した。主要なアトロプ異性体を含有するフラクションを合わせ、次いで1N NaOHで塩基性化し(pH=8)、混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、所望の(2番目に溶出する)主要なアトロプ異性体(S)-N-((6P)-7-(2-(1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-6-オキソピリミジン-1(6H)-イル)-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(41mg、0.081mmol、収率36.7%)を得た;エナンチオマーもこの材料中に存在し、この材料はラセミ体である。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.32 - 9.34 (m, 1 H), 7.90 (d, J=7.45 Hz, 1 H), 7.20 - 7.34 (m, 2 H), 7.00 - 7.09 (m, 1 H), 6.62 - 6.71 (m, 2 H), 6.16 (d, J=7.75 Hz, 1 H), 3.78 (s, 3 H), 3.35 - 3.39 (m, 1 H), 3.20 (s, 3 H), 3.09 (dd, J=13.11, 5.07 Hz, 1 H), 2.73 (dd, J=13.11, 8.05 Hz, 1 H). LCMS (M+H)+ = 509.05
【0096】
最初に溶出する少ないアトロプ異性体(S)-N-((6M)-7-(2-(1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-6-オキソピリミジン-1(6H)-イル)-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(15mg、0.029mmol、収率13.43%)も回収された;エナンチオマーもこの材料中に存在し、この材料はラセミ体である。
【0097】
実施例3:N-((R)-1-((1M)-1-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
及び
実施例4:N-((S)-1-((1P)-1-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
【0098】
【化37】
2-((3bS,4aR)-3-(ジフルオロメチル)-5,5-ジフルオロ-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)酢酸(83mg、0.314mmol)及び(S)-N-((6P)-7-(2-(1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-6-オキソピリミジン-1(6H)-イル)-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(160mg、0.314mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(4mL)/N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(1mL)中溶液に、DIEA(0.165mL、0.943mmol)、続いてHATU(131mg、0.346mmol)を加え、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。混合物にメタノール中のアンモニア(2M、0.5mL)を加え、次いで混合物を30分間撹拌した。次いで水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 95:5→50:50)に供して、精製された生成物をジアステレオマーの混合物として得た。単離された材料をSFC(Chiralpak IA分取カラム、10×250mm、5μm;移動相:CO2中60%MeOH、150bar、温度:40℃、流速:3.5mL/分、10分で)により更に精製して、2つの立体異性体成分を分離し、各ピークの溶出順に関して以下に記載されるホモキラルな材料を提供した:
【0099】
最初に溶出する異性体、実施例3:1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.83 - 10.03 (m, 1 H), 9.24 (br d, J=8.64 Hz, 1 H), 8.02 (d, J=7.75 Hz, 1 H), 7.68 (br d, J=6.26 Hz, 1 H), 7.29 - 7.46 (m, 1 H), 6.77 - 7.11 (m, 2 H), 6.61 (dd, J=7.90, 1.94 Hz, 2 H), 6.22 (d, J=7.75 Hz, 1 H), 4.54 - 4.69 (m, 2 H), 4.40 - 4.45 (m, 1 H), 3.56 (br s, 3 H), 3.28 - 3.31 (m, 1 H), 3.14 (br s, 3 H), 2.86 - 2.95 (m, 1 H), 1.32 - 1.41 (m, 1 H), 0.84 - 0.90 (m, 1 H). LC-MS保持時間 = 2.62分; m/z = 755.1 [M+H]+
【0100】
2番目に溶出する異性体、実施例4:1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.44 - 11.46 (m, 1 H), 9.71 - 10.10 (m, 1 H), 9.25 (br d, J=9.24 Hz, 1 H), 8.01 (br d, J=7.15 Hz, 1 H), 7.62 - 7.72 (m, 1 H), 7.21 - 7.47 (m, 1 H), 6.78 - 7.14 (m, 2 H), 6.53 - 6.68 (m, 2 H), 6.22 (d, J=7.75 Hz, 1 H), 4.70 (d, J=16.69 Hz, 1 H), 4.56 (s, 1 H), 4.36 - 4.47 (m, 1 H), 3.55 (br s, 3 H), 3.28 - 3.29 (m, 1H), 3.13 (s, 3 H), 2.86 - 2.93 (m, 1 H), 1.34 - 1.42 (m, 1 H), 0.83 - 0.91 (m, 1 H). LC-MS保持時間 = 2.62分; m/z = 755.1 [M+H]+
【0101】
実施例5:N-((R)-1-((1M)-1-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-5,5-ジフルオロ-3-(トリフルオロメチル)-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
及び
実施例6:N-((S)-1-((1P)-1-(4-クロロ-1-メチル-3-(メチルスルホンアミド)-1H-インダゾール-7-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-2-イル)-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-2-((3bS,4aR)-5,5-ジフルオロ-3-(トリフルオロメチル)-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)アセトアミド
【0102】
【化38】
2-((3bS,4aR)-5,5-ジフルオロ-3-(トリフルオロメチル)-3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾール-1-イル)酢酸(22.18mg、0.079mmol)及び(S)-N-((6P)-7-(2-(1-アミノ-2-(3,5-ジフルオロフェニル)エチル)-6-オキソピリミジン-1(6H)-イル)-4-クロロ-1-メチル-1H-インダゾール-3-イル)メタンスルホンアミド(40mg、0.079mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(2mL)中溶液に、DIEA(0.041mL、0.236mmol)、続いてHATU(32.9mg、0.086mmol)を加え、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。混合物にメタノール中のアンモニア(2M、0.5mL)を加え、次いで混合物を30分間撹拌した。次いで水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮した。次いで残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 95:5→50:50)により精製して、所望の生成物45mgをジアステレオマーの混合物(分析SFCにより約60:40)として得た。次いでこの材料をSFC(Chiralpak IA分取カラム、10×250mm、5μm;移動相:CO2中70%MeOH、150bar、温度:40℃、流速:3.5mL/分、16分で、スタック注入、約4mg/注入)により更に精製して、2つの立体異性体成分を分離し、各ピークの溶出順に関して以下に記載されるホモキラルな材料を提供した:
【0103】
最初に溶出する異性体、実施例5:1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ ppm 7.94 (d, J=7.45 Hz, 1 H), 7.24 (d, J=8.05 Hz, 1 H), 7.12 (d, J=8.05 Hz, 1 H), 6.81 (tt, J=9.16, 2.31 Hz, 1 H), 6.54 (dd, J=8.05, 2.09 Hz, 2 H), 6.41 (d, J=7.45 Hz, 1 H), 4.76 - 4.78 (m, 1 H), 4.60 - 4.73 (m, 2 H), 3.62 (s, 3 H), 3.22 (s, 3 H), 3.00 (dd, J=13.86, 9.09 Hz, 1 H), 2.40 - 2.53 (m, 2 H), 1.35 - 1.41 (m, 1 H), 1.24 - 1.32 (m, 1 H), 1.06 (ddt, J=5.66, 3.87, 2.09, 2.09 Hz, 1 H). LC-MS保持時間 = 2.69分; m/z = 773.05
【0104】
2番目に溶出する異性体、実施例6:1H NMR (500 MHz, メタノール-d4) δ ppm 7.84 (d, J=7.45 Hz, 1 H), 7.13 (d, J=8.05 Hz, 1 H), 6.98 (d, J=8.05 Hz, 1 H), 6.72 (tt, J=9.09, 2.38 Hz, 1 H), 6.42 - 6.51 (m, 2 H), 4.66 - 4.69 (m, 1 H), 4.51 - 4.66 (m, 2 H), 3.52 (s, 3 H), 3.22 - 3.25 (m, 1 H), 3.11 (s, 3 H), 2.91 (dd, J=14.01, 8.94 Hz, 1 H), 2.29 - 2.43 (m, 2 H), 1.27 - 1.33 (m, 1 H), 1.15 - 1.25 (m, 1 H), 0.96 (dtd, J=5.77, 3.89, 3.89, 2.53 Hz, 1 H). LC-MS保持時間 = 2.69分; m/z = 773.05
【0105】
生物学的方法
HIV細胞培養アッセイ - MT-2細胞、293T細胞、及びNL4-3ウイルスのプロウイルスDNAクローンはNIH AIDS Research and Reference Reagent Programから入手した。MT-2細胞は10%熱不活性化ウシ胎仔血清(FBS)、100μg/mlペニシリンG及び100ユニット/mL以下のストレプトマイシンを補充したRPMI 1640培地中で増殖させた。293T細胞は10%熱不活性化FBS、100μg/mLペニシリンG及び100μg/mLストレプトマイシンを補充したDMEM培地中で増殖させた。nef遺伝子の一部分をウミシイタケルシフェラーゼ(Renilla luciferase)遺伝子と取り替えた組換えNL4-3プロウイルスクローンを、これらの研究で使用する参照ウイルスを作製するのに使用した。Mirus Bio LLC(Madison、WI)のTransit-293 Transfection Reagentを用いて組換えNL4-3プロウイルスクローンを293T細胞中にトランスフェクションすることで組換えウイルスを調製した。2~3日後上清を採取し、存在するウイルスの量を、MT-2細胞において、ルシフェラーゼ酵素活性をマーカーとして用いて、ルシフェラーゼ酵素活性を測定することによって、タイター測定(力価試験)した。ルシフェラーゼはPromega(Madison、WI)のEnduRen Live Cell Substrateを用いて定量化した。組換えウイルスに対する化合物の抗ウイルス活性を、連続希釈した化合物の存在下で4~5日組換えウイルスに感染させたMT-2細胞においてルシフェラーゼ活性を測定することによって定量化した。
【0106】
50%有効濃度(EC50)は、指数形式の中央値効果の方程式(Fa)=1/[1+(ED50/薬物濃度)m]を用いて計算した(Johnson VA、Byington RT. Infectivity Assay. In Techniques in HIV Research. Aldovini A、Walker BD.編、71-76. New York:Stockton Press. 1990)。
【0107】
化合物の細胞毒性及び対応するCC50値は、未感染細胞を使用した以外は抗ウイルスアッセイで記載したのと同じプロトコールを用いて決定した。4日目、未感染MT2細胞においてXTT(2,3-ビス[2-メトキシ-4-ニトロ-5-スルホフェニル]-2H-テトラゾリウム-5-カルボキシアニリド内塩)に基づく比色分析アッセイ(Sigma-Aldrich、St Louis、Mo)を用いて細胞毒性を評価した。
【0108】
【表1】
【0109】
本開示は上に例示した実施例に限定されることはなく、実施例はあらゆる点で例示であって制限するものではないと考えられたい。上記実施例ではなく添付の特許請求の範囲を参照されたい。従って、特許請求の範囲の意味及び均等の範囲内に入る全ての変更は包含されることが企図される。
(付記)
(付記1)
式I:
【化39】
(式中、
各R1及びR2は、独立してH、F、又はClであり、
G1及びG2は、水素であり、
Rは、
【化40】
であり、
R3は、水素、Cl、又はFであり、
R4は、水素、C1~C3アルキル、又はC3~C6シクロアルキルであり、R4は、1~3個のフッ素で場合により置換されており、
R5は、C1~C3アルキル、C3~C4シクロアルキルであり、
Wは、
【化41】
から選択され、
R13は、1~3個のフッ素で場合により置換されたメチルである)
の化合物又はその薬学的に許容される塩。
(付記2)
Wが、
【化42】
(式中、R13は、2又は3個のフッ素で置換されたメチルである)
である、請求項1に記載の化合物又は塩。
(付記3)
Rが、
【化43】
(式中、R4及びR5は、メチルである)
である、請求項1又は2に記載の化合物又は塩。
(付記4)
R1及びR2の少なくとも一方が、F又はClである、請求項1又は2に記載の化合物又は塩。
(付記5)
R1及びR2のそれぞれが、独立してF又はClである、請求項3に記載の化合物又は塩。
(付記6)
W-C(O)NH-が結合している炭素の立体化学が、以下:
【化44】
に示される通りである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又は塩。
(付記7)
以下:
【化45】
及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は塩。
(付記8)
請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又は塩を含む医薬組成物。
(付記9)
薬学的に許容される担体、賦形剤、及び/又は希釈剤を更に含む、請求項8に記載の組成物。
(付記10)
請求項8又は請求項9に記載の組成物を患者に投与することを含む、HIV感染を処置する方法。
(付記11)
前記投与が経口である、請求項10に記載の方法。
(付記12)
前記投与が、筋肉内又は皮下に注射することによる投与を含む、請求項10に記載の方法。
(付記13)
ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、非ヌクレオシドHIV逆転写酵素阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、HIV融合阻害剤、HIV付着阻害剤、CCR5阻害剤、CXCR4阻害剤、HIV出芽又は成熟阻害剤、及びHIVインテグラーゼ阻害剤からなる群から選択されるAIDS又はHIV感染の処置に使用される少なくとも1種の他の薬剤の投与を更に含む、請求項10に記載の方法。
(付記14)
療法における使用のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
(付記15)
HIV感染を処置するのに使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
(付記16)
HIV感染の処置のための医薬の製造における使用のための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。