IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ メディトリーナ, インコーポレイテッドの特許一覧 ▶ トルツカイ, チャバの特許一覧 ▶ トス, エイコスの特許一覧 ▶ パップ, ガボールの特許一覧 ▶ ホルバト, コルネルの特許一覧 ▶ レヴァイ, カタリンの特許一覧 ▶ ネルソン, ブリッタの特許一覧

<>
  • 特許-内視鏡および使用方法 図1
  • 特許-内視鏡および使用方法 図2
  • 特許-内視鏡および使用方法 図3A
  • 特許-内視鏡および使用方法 図3B
  • 特許-内視鏡および使用方法 図4
  • 特許-内視鏡および使用方法 図5
  • 特許-内視鏡および使用方法 図6
  • 特許-内視鏡および使用方法 図7A
  • 特許-内視鏡および使用方法 図7B
  • 特許-内視鏡および使用方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】内視鏡および使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20231116BHJP
   A61B 1/303 20060101ALI20231116BHJP
   A61B 1/015 20060101ALI20231116BHJP
   G02B 23/24 20060101ALN20231116BHJP
【FI】
A61B1/00 R
A61B1/303
A61B1/00 680
A61B1/015
G02B23/24 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021522923
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019039996
(87)【国際公開番号】W WO2020006517
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-06-14
(31)【優先権主張番号】16/022,521
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521000895
【氏名又は名称】メディトリーナ, インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】521000909
【氏名又は名称】トルツカイ, チャバ
(73)【特許権者】
【識別番号】521000910
【氏名又は名称】トス, エイコス
(73)【特許権者】
【識別番号】521000921
【氏名又は名称】パップ, ガボール
(73)【特許権者】
【識別番号】521000932
【氏名又は名称】ホルバト, コルネル
(73)【特許権者】
【識別番号】521000943
【氏名又は名称】レヴァイ, カタリン
(73)【特許権者】
【識別番号】521000954
【氏名又は名称】ネルソン, ブリッタ
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】トルツカイ, チャバ
(72)【発明者】
【氏名】トス, エイコス
(72)【発明者】
【氏名】パップ, ガボール
(72)【発明者】
【氏名】ホルバト, コルネル
(72)【発明者】
【氏名】レヴァイ, カタリン
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン, ブリッタ
【審査官】高松 大
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/111780(WO,A1)
【文献】特開平11-164810(JP,A)
【文献】特開2006-247290(JP,A)
【文献】特開平02-140133(JP,A)
【文献】特表2016-512971(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0221749(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00
A61B 1/303
A61B 1/015
G02B 23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡であって、前記内視鏡は、
シャフトであって、前記シャフトは、外側シャフト直径と、遠位シャフト部分と、近位シャフト部分と、前記遠位シャフト部分と前記近位シャフト部分との間の長手方向軸とを有し、前記シャフトは、前記長手方向軸を中心として少なくとも約180°回転するように構成されている、シャフトと、
前記近位シャフト部分に結合されているハンドルと、
前記ハンドルに固定されている電気コネクタと、
前記遠位シャフト部分によって担持されている電子画像センサであって、前記電子画像センサは、対角寸法を有する、電子画像センサと、
前記電子画像センサから前記ハンドル内に固定されている前記電気コネクタまで延在する電気リードであって、前記電気リードは、可撓性であり、前記電気リードは、前記シャフトの回転に適応するために、前記ハンドルの内部においてスラック部分とともに構成されている、電気リードと、
少なくとも前記遠位シャフト部分を通して延在するチャネルであって、前記チャネルは、チャネル直径を有するチャネルと
を備え、
前記遠位シャフト部分内の前記チャネル区分は、それを通して導入されるツールを収容するために、収縮形状と非収縮形状との間で再構成可能であり、組み合わせられた前記対角寸法および前記チャネル直径は、前記外側シャフト直径より大きい、内視鏡。
【請求項2】
前記対角寸法は、前記外側シャフト直径の少なくとも50%である、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記チャネル直径は、前記外側シャフト直径の少なくとも50%である、請求項1または請求項2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記内視鏡は、
前記シャフト内の流入チャネルを通して前記遠位シャフト部分内の出口に流体流動を提供するための流体流入源と
前記遠位シャフト部分内の開口部を用いて前記シャフト内の流出チャネルを通して流体流出を提供するための負圧源と
前記流入チャネルおよび前記流出チャネルを通した流体流動を制御するためのコントローラと
流体流入および流体流出を調節するための前記ハンドル内の少なくとも1つのアクチュエータと
をさらに備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記コントローラは前記流体流入源および前記負圧源を動作させるためのアルゴリズムを含み、前記アルゴリズムは、作業空間内の流体圧力を設定された圧力範囲内に維持するように適合されている、請求項4に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記スラック部分は、巻回形態、螺旋形態、または折畳形態のうちの少なくとも1つを有し、前記スラック部分の一端は、前記シャフト前記長手方向軸の周囲に延在し、前記スラック部分の前記一端は、スプール(280)上に担持されており、前記スプールは、前記シャフトの前記長手方向軸と同心である、請求項1~5のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項7】
前記電気リードは、フレックス回路を備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項8】
前記内視鏡は、
前記シャフトの遠位端において担持されている光エミッタと
前記光エミッタから前記ハンドル内に固定されている第2のコネクタまで延在する第2の電気リード
をさらに備え
前記第2の電気リードは、前記シャフトの回転に適応するために、前記ハンドルの前記内部において第2のスラック部分とともに構成されており、前記第2のスラック部分の一端は、第2のスプール上に担持されており、前記第2の電気リードは、フレックス回路を備える、請求項のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項9】
前記内視鏡は、前記シャフト内の流入チャネルを通し前記遠位シャフト部分内の出口に流体流動を提供するための流体流入源をさらに備え、
前記内視鏡は、
(a)前記遠位シャフト部分内の開口部を用いて前記シャフト内の流出チャネルを通して流体流出を提供するための負圧源と
(b)前記流入チャネルおよび前記流出チャネルを通した流体流動を制御するためのコントローラ、および、流体流入および流体流出を調節するための前記ハンドル内の少なくとも1つのアクチュエータ
をさらに備え
前記コントローラは前記流体流入源および前記負圧源を動作させるためのアルゴリズムを含み、前記アルゴリズムは、作業空間内の流体圧力を設定された圧力範囲内に維持するように適合されている、請求項のいずれか1項に記載の内視鏡。
【請求項10】
内視鏡であって、前記内視鏡は、
シャフトであって、前記シャフトは、外側シャフト直径と、遠位シャフト部分と、近位シャフト部分と、前記遠位シャフト部分と前記近位シャフト部分との間の長手方向軸とを有し、前記シャフトは、前記長手方向軸を中心として少なくとも約180°転するように搭載されている、シャフトと、
前記近位シャフト部分に結合されているハンドルと、
前記遠位シャフト部分によって担持されている電子画像センサであって、前記電子画像センサは、対角寸法を有する、電子画像センサと、
前記電子画像センサから前記ハンドルまで延在する電気リードであって、前記電気リードは、前記シャフトが前記長手方向軸を中心として反対方向に回転されるとき、前記シャフトにわたって巻回および巻解するように構成されている、電気リード
少なくとも前記遠位シャフト部分を通して延在するチャネルであって、前記チャネルは、チャネル直径を有する、チャネルと
備え、
前記遠位シャフト部分内の前記チャネルの区分は、それを通して導入されるツールを収容するために、収縮形状と非収縮形状との間で再構成可能であり、組み合わせられた前記対角寸法および前記チャネル直径は、前記外側シャフト直径よりも大きい、内視鏡。
【請求項11】
前記電気リードは、フレックス回路を備え、前記フレックス回路の少なくとも一部は、前記シャフトの断面積の5%未満の断面積を有する、請求項10に記載の内視鏡。
【請求項12】
内視鏡であって、前記内視鏡は、
シャフトであって、前記シャフトは、外側シャフト直径と、遠位シャフト部分と、近位シャフト部分と、前記遠位シャフト部分と前記近位シャフト部分との間の長手方向軸とを有し、前記シャフトは、前記長手方向軸を中心として少なくとも約180°転するように搭載されている、シャフトと、
前記近位シャフト部分に結合されているハンドルと、
前記遠位シャフト部分によって担持されている電子画像センサであって、前記電子画像センサは、対角寸法を有し、前記遠位シャフト部分内の前記チャネルの区分は、それを通して導入されるツールを収容するために、収縮形状と非収縮形状との間で再構成可能であり、組み合わせられた前記対角寸法および前記チャネル直径は、前記外側シャフト直径よりも大きい、電子画像センサと、
前記シャフトを通して前記シャフトの遠位端におけるポートまで延在する流動チャネルであって、前記流動チャネルは、前記ハンドル内に固定されている近位チャネル部分と、前記シャフト内で回転する遠位チャネル部分とを有する、流動チャネルと、
前記近位チャネル部分および前記遠位チャネル部分の中間にある液密筐体であって、前記液密筐体は、前記シャフトの回転の間、前記近位チャネル部分および前記遠位チャネル部分を通して液密経路を提供するように適合されている、液密筐体と
備える内視鏡。
【請求項13】
前記シャフトは、前記液密筐体内で回転する環状流動チャネルを含む、請求項12に記載の内視鏡。
【請求項14】
前記内視鏡は、前記ハンドルおよび前記シャフトを通して延在する第2の流動チャネルをさらに備え
前記第2の流動チャネルは、前記ハンドル内に固定されている近位チャネル部分と、前記シャフト内で回転する遠位チャネル部分とを有し、前記遠位チャネル部分は、前記液密筐体内で回転するように適合されている、請求項13に記載の内視鏡。
【請求項15】
前記対角寸法は、前記外側シャフト直径の少なくとも60%である、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項16】
前記チャネル直径は、前記外側シャフト直径の少なくとも60%である、請求項1または請求項2に記載の内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年6月28日に出願された米国出願第16/022,521号の利益を主張し、これは、参照により本明細書に援用される。
【0002】
1.発明の分野
本発明は、概して、医療デバイスおよび方法に関する。より具体的には、本発明は、子宮摘出および他の目的のために適した内視鏡システムに関する。
【0003】
子宮摘出を意図した本発明の内視鏡システムは、典型的には、画像ディスプレイを有するベースステーションと、画像センサを伴う使い捨て内視鏡コンポーネントと、ベースステーション内の画像プロセッサに接続される再使用可能ハンドルコンポーネントと、ベースステーションおよびハンドルコンポーネントと統合される流体管理システムとを備える。内視鏡コンポーネントおよび再使用可能ハンドルは、典型的には、子宮鏡と称される。
【0004】
本発明の特に着目すべきこととして、子宮鏡および他の内視鏡は、スコープのシャフト内の作業チャネルを通した介入ツールの導入を提供する。子宮鏡の作業チャネルのサイズは、患者の子宮頸部を通してシャフトの少なくとも遠位部分を導入する必要性によって限定される。
【0005】
本発明のさらに着目すべきこととして、子宮鏡は、ハンドルに対して回転可能なシャフトを有してもよく、そのシャフトは、多くの場合、ハンドルを通して外部に接続される必要があるカメラおよび光源を担持する。
【0006】
本発明のなおもさらに着目すべきこととして、回転可能子宮鏡シャフトはまた、ハンドル内に固定される外部ポートを有する管腔を通して流体を搬送してもよい。
【0007】
これらの理由から、比較的に薄型のシャフトを通した比較的に大きいツールの導入に適応することができる改良された子宮鏡を提供することが、望ましい。定常ハンドルを通した回転可能シャフト上のカメラ、光源、および同等物の接続に適応することができる改良された子宮鏡を提供することが、さらに望ましい。定常ハンドルに結合される回転可能シャフトを通した流体の流動に適応することができる改良された子宮鏡を提供することが、なおもさらに望ましい。これらの目的のうちの少なくともいくつかが、本明細書の下記に説明される本発明によって達成される。
【背景技術】
【0008】
2.背景技術の説明
本明細書に例証されるものに類似するタイプの子宮鏡システムが、共同所有される同時係属中の出願第15/712,603号、第15/836,460号、第15/861,474号、および第15/975,626号に説明されており、これらの全開示が、参照により本明細書に援用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】米国特許出願公開第15/712,603号明細書
【文献】米国特許出願公開第15/836,460号明細書
【文献】米国特許出願公開第15/861,474号明細書
【文献】米国特許出願公開第15/975,626号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の側面では、子宮鏡または他の内視鏡システムは、シャフトを備え、シャフトは、外側シャフト直径と、遠位シャフト部分と、近位シャフト部分と、それらの間の長手方向軸とを有する。ハンドルが、シャフトの近位部分に結合され、対角寸法を伴う画像センサが、シャフトの遠位部分によって担持される。チャネルが、少なくとも遠位シャフト部分を通して延在し、チャネル直径を有する。シャフトの遠位部分内のチャネルのある区分が、それを通して導入されるツールを収容するために、収縮形状または幾何学形状と非収縮形状または幾何学形状との間で再構成可能である。チャネルの遠位部分の再構成可能性質のため、組み合わせられた対角寸法およびチャネル直径は、外側シャフト直径より大きくてもよい。ハンドルは、典型的には、ハンドルが再使用可能でありかつシャフトが使い捨てであるように、シャフトに取外可能に結合されるが、本発明の少なくともいくつかの側面は、固定されたハンドル-シャフト構造を備える内視鏡にも同様に見出される。
【0011】
本発明の内視鏡のある例示的実施形態では、対角寸法は、外側シャフト直径の少なくとも50%であり、典型的には、少なくとも60%以上である。さらなる例示的実施形態では、チャネル直径もまた、外側シャフト直径の少なくとも50%であり、より多くの場合、外側シャフト直径の少なくとも60%または60%以上である。
【0012】
他の例示的実施形態では、本発明の内視鏡は、シャフト内の流入チャネルを通してシャフトの遠位部分内の出口に流体流動を提供するための流体流入源をさらに備えるシステムにおいて提供される。通常、そのようなシステムは、シャフト内の流出チャネルおよび遠位シャフト部分内の開口部を通して流体流出を提供するための負圧源をさらに備える。なおもさらに、本システムは、流入チャネルおよび流出チャネルを通した流体流動を制御するためのコントローラと、流体流入および流体流出を調節するためのハンドル内の少なくとも1つのアクチュエータとを備えてもよい。例えば、コントローラは、子宮内腔等の作業空間内の流体を設定された圧力範囲内に維持するために、流体流入源および負圧源を動作させるためのアルゴリズムとともに構成されてもよい。
【0013】
本発明の第2の側面では、子宮鏡または他の内視鏡は、ハンドルを備え、ハンドルは、内部と、軸と、ハンドルに固定される電気コネクタとを有する。シャフトが、ハンドルに除去可能にまたは他の態様で結合され、約180°以上の弧を通してハンドルに対して長手方向軸を中心として回転するように、典型的には、可逆的に回転するように構成される。電子画像センサが、シャフトの遠位端において担持され、1つ以上の電気リードが、画像センサからハンドル内の電気コネクタまで延在する。電気リード(単数または複数)は、可撓性であり、シャフトの回転に適応するために、ハンドルの内部において「スラック」部分とともに構成される。「スラック」とは、電気リード(単数または複数)の長さが、電気コネクタとシャフトへの電気リード(単数または複数)の取付点との間の距離より大きく、その結果、シャフトが、電気リード(単数または複数)に過剰に張力を付与することなく回転され得ることを意味する。
【0014】
この内視鏡のさらなる例示的実施形態では、スラック部分は、巻回、螺旋、折畳構造、蛇行構造、または同等物のうちのいずれか1つとして形成されてもよい。具体的実施形態では、スラック部分の一端は、回転シャフトアセンブリの軸に結合され、回転シャフトアセンブリの軸の周囲に延在し、典型的には、シャフトアセンブリに固着されるスプール上に担持される。スプールは、通常、シャフトが回転されるとき、スプールが、必要に応じて、可撓性電気リードを巻き上げ得るまたは繰り出し得るように、シャフトの軸と同心または同軸的に整列させられる。具体的実施例では、電気リードは、フレックス回路を備えてもよい。
【0015】
これらの内視鏡のなおもさらなる例示的実施形態では、光エミッタが、シャフトの遠位端において担持されてもよく、第2の電気リード(単数または複数)が、光エミッタからハンドル内に固定される第2の電気コネクタまで延在してもよい。第2の電気リードは、シャフトの回転に適応するために、第2のスラック部分とともに構成される。第2のシャフト部分はまた、第2のスプール上に担持されてもよく、フレックス回路を備えてもよい。
【0016】
この内視鏡のなおもさらなる側面では、チャネルが、シャフト内に形成されてもよく、チャネルの一部は、チャネルを通したツールの導入に適応するために、収縮形状と非収縮形状との間で再構成可能である。上記に説明される第1の内視鏡実施形態のように、組み合わせられた対角寸法およびチャネル直径は、典型的には、外側シャフト直径より大きい。前述の実施形態に関して上記に説明される再構成可能なチャネルの他の具体的側面もまた、本明細書の第2の側面の内視鏡において見出され得る。
【0017】
本発明の第3の側面では、内視鏡は、ハンドルと、伸長シャフトとを備える。伸長シャフトは、ハンドルの長手方向軸を中心として少なくとも180°(典型的には、可逆的に)回転するように搭載される。電子画像センサが、シャフトの遠位端の近傍に担持され、電気リードが、画像センサからハンドルまで延在する。電気リードは、シャフトが長手方向軸を中心として反対方向に回転されるとき、シャフトにわたって巻回および巻解する(巻取および巻出する)ように構成される。この第3の内視鏡構造の具体的実施形態では、電気リードは、フレックス回路を備えてもよく、フレックス回路の少なくとも一部は、シャフトアセンブリの断面積の5%未満の断面積を有してもよい。
【0018】
本発明の第4の側面では、内視鏡は、伸長シャフト内のハンドルを備え、伸長シャフトは、ハンドルの長手方向軸を中心として少なくとも180°だけ回転するように搭載される。流動チャネルが、シャフトの遠位端におけるポートまでシャフトアセンブリを通して延在する。流動チャネルは、ハンドル内に固定される近位チャネル部分と、シャフトとともに回転する遠位チャネル部分とを有する。近位チャネル部分および遠位チャネル部分の中間にある液密筐体が、シャフトの全回転範囲内でチャネル部分を通して液密経路を提供するように構成される。
【0019】
本発明の第4の内視鏡の具体的側面では、回転シャフトは、筐体内で回転する環状流動チャネルを含んでもよい。内視鏡はなおもさらに、ハンドルおよびシャフトアセンブリを通して延在する第2の流動チャネルを含んでもよく、第2の流動チャネルは、ハンドルコンポーネント内に固定される近位チャネル部分と、流動チャネルが筐体内で回転するときにシャフト内で回転する遠位チャネル部分とを有する。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
内視鏡であって、
シャフトであって、前記シャフトは、外側シャフト直径と、遠位シャフト部分と、近位シャフト部分と、それらの間の長手方向軸とを有する、シャフトと、
前記シャフトの近位部分に結合されるハンドルと、
前記シャフトの遠位部分によって担持される、対角寸法を伴う画像センサと、
少なくとも前記遠位シャフト部分を通して延在し、チャネル直径を有するチャネルと
を備え、
前記遠位部分内の前記チャネルのある区分は、それを通して導入されるツールを収容するために、収縮形状と非収縮形状との間で再構成可能であり、組み合わせられた前記対角寸法および前記チャネル直径は、前記外側シャフト直径より大きい、内視鏡。
(項目2)
前記対角寸法は、前記外側シャフト直径の少なくとも50%である、項目1に記載の内視鏡。
(項目3)
前記対角寸法は、前記外側シャフト直径の少なくとも60%である、項目1に記載の内視鏡。
(項目4)
前記チャネル直径は、前記外側シャフト直径の少なくとも50%である、項目1に記載の内視鏡。
(項目5)
前記チャネル直径は、前記外側シャフト直径の少なくとも60%である、項目1に記載の内視鏡。
(項目6)
前記シャフト内の流入チャネルを通して前記遠位シャフト部分内の出口に流体流動を提供するための流体流入源をさらに備える、項目1に記載の内視鏡。
(項目7)
前記遠位シャフト部分内の開口部を用いて前記シャフト内の流出チャネルを通して流体流出を提供するための負圧源をさらに備える、項目6に記載の内視鏡。
(項目8)
前記流入チャネルおよび前記流出チャネルを通した流体流動を制御するためのコントローラと、流体流入および流体流出を調節するための前記ハンドル内の少なくとも1つのアクチュエータとをさらに備える、項目7に記載の内視鏡。
(項目9)
前記コントローラは、作業空間内の流体圧力を設定された圧力範囲内に維持するように適合される、前記流体流入源および前記負圧源を動作させるためのアルゴリズムを含む、項目8に記載の内視鏡。
(項目10)
内視鏡であって、
ハンドルであって、前記ハンドルは、内部と、軸と、前記ハンドルに固定される電気コネクタとを有する、ハンドルと、
前記ハンドルに結合され、前記ハンドル軸を中心として少なくとも約180°回転するように構成されるシャフトと、
前記シャフトの遠位端において担持される電子画像センサと、
前記画像センサから前記ハンドル内に固定される前記コネクタまで延在する電気リードであって、前記電気リードは、可撓性であり、前記シャフトの回転に適応するために、前記ハンドルの前記内部においてスラック部分とともに構成される、電気リードと
を備える、内視鏡。
(項目11)
前記スラック部分は、巻回形態、螺旋形態、または折畳形態のうちの少なくとも1つを有する、項目10に記載の内視鏡。
(項目12)
前記スラック部分の一端は、回転シャフトアセンブリの軸の周囲に延在する、項目10に記載の内視鏡。
(項目13)
前記スラック部分の前記一端は、スプール上に担持される、項目12に記載の内視鏡。
(項目14)
前記スプールは、前記シャフトアセンブリの前記軸と同心である、項目13に記載の内視鏡。
(項目15)
前記電気リードは、フレックス回路を備える、項目10に記載の内視鏡。
(項目16)
前記シャフトの遠位端において担持される光エミッタと、前記光エミッタから前記ハンドル内に固定される第2のコネクタまで延在する第2の電気リードとをさらに備え、前記第2の電気リードは、前記シャフトの回転に適応するために、前記ハンドルコンポーネントの前記内部において第2のスラック部分とともに構成される、項目10に記載の内視鏡。
(項目17)
前記第2のスラック部分の一端は、第2のスプール上に担持される、項目16に記載の内視鏡。
(項目18)
前記第2の電気リードは、フレックス回路を備える、項目17に記載の内視鏡。
(項目19)
前記シャフト内にチャネルをさらに備え、前記チャネルのある区分は、それを通して導入されるツールを収容するために、収縮形状と非収縮形状との間で再構成可能である、項目10に記載の内視鏡。
(項目20)
組み合わせられた対角寸法およびチャネル直径は、外側シャフト直径より大きい、項目19に記載の内視鏡。
(項目21)
前記シャフト内の流入チャネルを通して遠位シャフト部分内の出口に流体流動を提供するための流体流入源をさらに備える、項目10に記載の内視鏡。
(項目22)
前記遠位シャフト部分内の開口部を用いて前記シャフト内の流出チャネルを通して流体流出を提供するための負圧源をさらに備える、項目21に記載の内視鏡。
(項目23)
前記流入チャネルおよび前記流出チャネルを通した流体流動を制御するためのコントローラと、流体流入および流体流出を調節するための前記ハンドル内の少なくとも1つのアクチュエータとをさらに備える、項目22に記載の内視鏡。
(項目24)
前記コントローラは、作業空間内の流体圧力を設定された圧力範囲内に維持するように適合される、前記流体流入源および前記負圧源を動作させるためのアルゴリズムを含む、項目23に記載の内視鏡。
(項目25)
内視鏡であって、
ハンドルと、
前記ハンドルの長手方向軸を中心として少なくとも180°だけ回転するように搭載される伸長シャフトと、
前記シャフトの遠位端の近傍に担持される電子画像センサと、
前記画像センサから前記ハンドルまで延在する電気リードと
を備え、
前記電気リードは、前記シャフトが前記長手方向軸を中心として反対方向に回転されるとき、前記シャフトにわたって巻回および巻解するように構成される、内視鏡。
(項目26)
前記電気リードは、フレックス回路を備える、項目25に記載の内視鏡。
(項目27)
前記フレックス回路の少なくとも一部は、シャフトアセンブリの断面積の5%未満の断面積を有する、項目26に記載の内視鏡。
(項目28)
内視鏡であって、
ハンドルと、
前記ハンドルの長手方向軸を中心として少なくとも180°だけ回転するように搭載される伸長シャフトと、
前記シャフトを通して前記シャフトの遠位端におけるポートまで延在する流動チャネルであって、前記流動チャネルは、前記ハンドル内に固定される近位チャネル部分と、前記シャフト内で回転する遠位チャネル部分とを有する、流動チャネルと、
前記近位チャネル部分および前記遠位チャネル部分の中間にある液密筐体であって、前記液密筐体は、前記シャフトの前記回転範囲内で前記チャネル部分を通して液密経路を提供するように適合される、液密筐体と
を備える、内視鏡。
(項目29)
前記回転シャフトは、前記筐体内で回転する環状流動チャネルを含む、項目28に記載の内視鏡。
(項目30)
前記ハンドルコンポーネントおよびシャフトアセンブリを通して延在する第2の流動チャネルをさらに備え、前記第2の流動チャネルは、前記ハンドルコンポーネント内に固定される近位チャネル部分と、前記シャフト内で回転する遠位チャネル部分とを有し、前記筐体内で回転するように適合される、項目29に記載の内視鏡。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の付加的側面が、例証的実施形態の以下の説明から、および添付される図面から明白となる。
【0021】
図1図1は、内視鏡視認システムの斜視図と、流体管理システムの概略図とを含む、本発明に対応する子宮鏡処置システムのコンポーネントを図示する。
【0022】
図2図2は、再使用可能ハンドルコンポーネントから分離される単回使用使い捨て内視鏡コンポーネントを示す、図1の内視鏡視認システムの斜視図である。
【0023】
図3A図3Aは、コンポーネントの内部部分を示すためにハンドルシェルが部分的に除去されている、図2の単回使用内視鏡コンポーネントの斜視図である。
【0024】
図3B図3Bは、回転シャフトアセンブリの特徴を示すために流動チャネル筐体が除去されている、図3Aの内視鏡コンポーネントの斜視図である。
【0025】
図4図4は、回転シャフトアセンブリの回転を図示する、異なる角度からの図1の内視鏡視認システムの斜視図である。
【0026】
図5図5は、その周囲でシャフトアセンブリが回転する作業チャネルの中心軸と内視鏡シャフトの外側スリーブの偏心長手方向軸とを示すために流動チャネル筐体が除去されている、図3A図3Bの内視鏡コンポーネントの別の斜視図および断面図である。
【0027】
図6図6は、再使用可能ハンドルコンポーネント内の指作動制御パネルと、コンポーネントの滅菌野および非滅菌野とを示す、図1および図2の内視鏡視認システムの拡大斜視図である。
【0028】
図7A図7Aは、患者の身体の中への導入のための縮小された断面構成における遠位チャネル部分を伴う作業チャネルを示す、内視鏡シャフトの遠位端の拡大斜視図である。
【0029】
図7B図7Bは、ツールが作業チャネルを通して導入されるときの拡張断面構成における遠位作業チャネル部分を示す、図7Aの内視鏡シャフトの遠位端の別の図である。
【0030】
図8図8は、外側スリーブ先端の遠位面から遠位に延在する画像センサ筐体を示す、図7A図7Bの内視鏡シャフトアセンブリの遠位端の別の図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、本発明に対応する子宮鏡処置システム50を図示し、子宮鏡処置システム50は、内視鏡視認システム100と、ベースユニットまたはコンソール108内に格納される流体管理システム105とを含む複数のコンポーネントを備える。ベースユニット108はまた、システム50を動作させるためのコントローラ110Aおよび電源を担持し、内視鏡視認システムによって担持される画像センサからの信号を処理するための画像プロセッサ110Bを含むことができる。ディスプレイ112が、内視鏡視認システム100によって提供される画像を視認するためにベースユニット108に結合されることができる。
【0032】
より具体的には、図1および図2の内視鏡視認システム100は、指作動制御パッド122を伴う再使用可能ハンドルコンポーネント120と、遠位電子撮像センサ128を担持する伸長内視鏡シャフト126を伴う使い捨て単回使用内視鏡コンポーネント125とを含む(図1および図7A参照)。流体管理システム105は、第1の蠕動流入ポンプ140Aおよび第2の蠕動流出ポンプ140Bと、流体源142と、当技術分野で公知であるような流体不足管理サブシステムを含むことができる流体収集リザーバ144とを含む。本システムおよびサブシステムの各々は、下記により詳細に説明される。
【0033】
図1図2、および図3Bを参照すると、内視鏡視認システム100が、ハンドルコンポーネント120と、取外可能単回使用内視鏡コンポーネント125とを含むことが分かり得る。図2では、単回使用内視鏡コンポーネント125は、ハンドル筐体145を回転させるように構成される回転シャフトアセンブリ150を担持する近位ハンドル筐体145のアセンブリとして見られることができる。
【0034】
図1図3B、および図5を参照すると、回転シャフトアセンブリ150は、近位円筒形グリップ152を含み、近位円筒形グリップ152は、成型回転コア155に結合され、順に、内視鏡コンポーネント125の遠位作業端162まで延在する伸長外側スリーブ160に結合される(図1)。回転シャフトアセンブリ150は、回転軸165の周囲で回転する。作業チャネル170が、近位ポート172から回転シャフトアセンブリ150を通して軸165を中心として延在する(図2および図6参照)。作業チャネル170を担持する作業チャネルスリーブ174が、図3A図3B、および図5に見られることができる。したがって、シャフトアセンブリ150は、作業チャネル170の中心長手方向軸165を中心として回転する。図5および図7Aに見られることができるように、外側スリーブ160は、シャフトアセンブリ150がその周囲で回転する長手方向軸165からオフセットされた中心長手方向軸175を有する。図4は、グリップ152が、オペレータがグリップ152の観察によって画像センサ128の配向を把握することを可能にするために、オフセットされた遠位先端区分185と整列される視覚マーカ178を有することを示す。
【0035】
図1図4図6、および図7Aでは、内視鏡シャフト126(より具体的には、外側スリーブ160)が、外側スリーブ160の中心軸175から同様に2~10mmオフセットされた軸182を伴うオフセットされた遠位先端区分185まで直線近位スリーブ部分180内で延在することが分かり得る(図7A)。外側スリーブ160は、直線近位スリーブ区分180とオフセットされた遠位先端区分185との間で5~20mmの長さにわたって10°~45°に及ぶ角度で延在する遷移区分186を有する。撮像センサ128は、オフセットされた先端区分185の遠位端に配置される(図7A参照)。図5および図7Bに見られ得るように、内視鏡コンポーネント125(より具体的には、作業チャネル170)は、作業チャネル170を通して導入されることができる伸長ツール188を受け取るように適合される。一変形例では、直線、遷移、および遠位先端区分(それぞれ、180、186、および185)の各々における伸長外側スリーブ160は、子宮鏡検査において使用するために構成される全長を伴う4mm~10mmに及ぶ直径を有する。より一般的には、内視鏡シャフト126の直径は、直径において5mm~6mmである。角度付き遷移区分186およびオフセットされた遠位先端区分185を伴う内視鏡シャフト126は、直線近位スリーブ区分180の外形または直径SDのために必要な拡大を超える拡大を伴うことなく患者の子宮頚管を通して導入されることができることが見出されている。言い換えると、患者の子宮頚管の周囲の組織は、シャフトが子宮頚管を通して前進されているとき、内視鏡シャフト126における角度に共形化する。
【0036】
一変形例では、内視鏡コンポーネント125のハンドル筐体145は、図2および図4に最も詳細に見られることができるように、ハンドルコンポーネント120との摺動取外可能係合のために適合される。容易に理解されることができるように、組み立てられると、オペレータは、一方の手でピストルグリップハンドルコンポーネント120を把持し、他方の手の指で円筒形回転グリップ152を回転させ、内視鏡シャフトおよび画像センサ128を回転させ、画像センサ128およびツール188の視角を任意の所望の回転角に配向することができる。下記に説明されるように、回転シャフトアセンブリ150は、少なくとも180°、より多くの場合、少なくとも270°回転されることができる(図3Bおよび図5)。一変形例では、シャフトアセンブリ150は、画像センサ128をハンドル筐体145に対して任意の上部、側方、または下向き方向に配向するように、360°回転されることができる。
【0037】
図2に見られ得るように、ハンドル筐体145は、ハンドルコンポーネント120内の噛合電気コネクタ190Bに結合するように適合される突出電気コネクタ190Aを担持する。図2は、内視鏡コンポーネント125が、ハンドルコンポーネント120との軸方向摺動係合のために構成されていることを図示するが、ハンドルコンポーネント120の角度付きピストルグリップ部分192は、角度付きグリップ部分192の軸194と整列される雄雌型プラグコネクタまたはねじ山付きコネクタ等の異なる配列において内視鏡コンポーネント125にプラグ接続し得ることを理解されたい。下記に説明されるように、内視鏡コンポーネント125は、滅菌野内で使用するための滅菌デバイスを備える一方で、ハンドルコンポーネント120は、滅菌されなくてもよく、典型的には、非滅菌野において使用するために適合される。ケーブル195が、ハンドルコンポーネント120から、ベースユニット108、撮像プロセッサ110B、および電源を含むコントローラ110Aまで延在する(図1参照)。
【0038】
図1および図2に見られ得るように、内視鏡コンポーネント125は、図1に図式的に示される流体管理システム105と通信する流体流入管類200Aおよび流体流出管類200Bを含む。図2図3A、および図3Bから理解されることができるように、内視鏡ハンドル筐体145は、2つの射出成型プラスチックシェル要素204aおよび204b(図4参照)から成ることができ、図3Aは、ハンドル筐体145の内部を示すために一方のシェル要素204aが除去されたものを示す。流入管類200Aおよび流出管類200Bの両方が、回転シャフトアセンブリ150の回転コア155を受け取るように構成される内部ボア208を伴う射出成型流動チャネル筐体205に結合されることが分かり得る。
【0039】
図3Bは、図3Aのものに類似する別の図であり、定常流入および流出管類200Aおよび200Bが、少なくとも180°回転する回転シャフトアセンブリ150内の流入および流出経路と連通する様子を図示するために、第2のシェル要素204bが、除去されており、流動チャネル筐体205もまた、除去されている(透視図)。
【0040】
図3Aおよび図3Bを参照すると、回転コア155が、作業チャネル170の軸165と中心に整列され、内視鏡シャフト126の偏心伸長外側スリーブ160にさらに結合されることが分かり得る。回転コア155の近位端212は、流動チャネル筐体205内の回転コア155を回転させるために、グリップ152に固定される。
【0041】
回転コア155は、それらの間に環状流動チャネル220および222を画定する第1、第2、および第3のフランジ218a、218b、および218cを含む。環状チャネル220が、第1および第2のフランジ218aおよび218bの間に配置されることが分かり得る。環状チャネル222は、第2および第3のフランジ218bおよび218cの間に配置される。第1、第2、および第3のフランジ218a、218b、および218cの各々は、外側Oリング224a、224b、および224cを担持する。図3Aおよび図3Bの図から、回転フランジ218a~218cが、流動チャネル筐体205のボア208内で回転し、Oリング224a~224cが、環状流動チャネル220および222の間に液密シールを維持する様子が理解されることができる。
【0042】
図3Aおよび図3Bを再び参照すると、流入管類200Aの遠位端230aが、環状流動チャネル222と連通するために、流動チャネル筐体205内に固定されることが分かり得る。同様に、流出管類200Bの遠位端230bは、環状流動チャネル220と連通するために、流動チャネル筐体205内に固定される。したがって、環状流動チャネル222および220の各々は、最大360°回転し、流入管類200Aおよび流出管類200Bの定常遠位端と連通することができる。
【0043】
図3Bは、環状流動チャネル222および220が、伸長スリーブ160の内部を通して内視鏡シャフト126の作業端162まで延在する別個の流動経路と連通する様子をさらに示す。流体流入経路は、図3Bに見られることができ、これは、第2の環状チャネル222内の回転コア155の内側スリーブ部分235の外部の周囲で環状間隙AGを通して延在する。そのような環状間隙AGは、外側スリーブ160の内部ボア242と連通するために、遠位に延在する。一変形例では、該内部ボア242内の経路は、図7A図7Bに示されるような遠位出口245を伴う流入スリーブ244に遷移する。
【0044】
流体流出経路もまた、図3Bに見られることができ、開口部250が、内部作業チャネル170と連通する回転コア155の環状空間220の内面において提供される。したがって、一変形例における作業空間からの流出経路は、作業チャネル内にいかなるツール188も存在しないとき、流体流出のために完全に開放する作業チャネル170を備える。図5では、チャネル170をシールし、ツール188がそれを通して導入されることを可能にもするツールシール252が、作業チャネル170の近位領域内に示されることが分かり得る。シリコーンスリーブシール、フラップシール、および同等物等の多くのタイプのシールが、当技術分野において公知である。典型的には、ツールが作業チャネル170を通して導入されるとき、ツール自体が、流出チャネルを提供する。したがって、流出経路としての作業チャネル170の使用は、作業チャネル内にツールを伴うことなく内視鏡を使用するときの診断手技のために適合される。
【0045】
ある使用方法では、内視鏡シャフト126は、画像センサ128を用いた内視鏡視認とともに、内視鏡コンポーネント125の遠位先端区分185を通して連続的灌流を提供するように動作する流入および流出ポンプ140Aおよび140B(図1参照)を用いて患者の端部子宮頚管を通してナビゲートされることができる。そのような変形例は、したがって、環状チャネル222を通した流体流入と、作業チャネル170および環状チャネル220を通した流体流出とを可能にする。
【0046】
ここで図7A図7Bに目を向けると、内視鏡シャフト126は、小さい挿入外形または構成を有し(図7A)、小さい挿入外形または構成は、近位直線区分180と、角度付き遷移区分186と、遠位先端区分185とを含む伸長外側スリーブ160の外径から成る。図7Aでは、遠位先端区分185が、ベースユニット108、コントローラ110A、および撮像プロセッサ110Bへの電気接続を要求する画像センサ128および2つのLED260を担持することが分かり得る。画像センサ128のために要求される多数の電気リードを提供するために、従来のマルチワイヤ電気ケーブルは、大きすぎて、作業チャネル170、流入チャネル244、および潜在的に他の流体流動チャネルもまた収容する小さい直径の外側スリーブ160によって収容されることができないことが見出された。この理由から、平坦リボン265(図5)の形態における印刷フレックス回路が、10~40本の電気リードを提供し、内視鏡シャフト126内で薄い平面空間のみを占有し得ることが見出された。図7Aは、外側スリーブ160内で画像センサ128から近位に延在するフレックス回路リボン265を示す。図3A図3B図5、および図7Aに示される一変形例では、第2のフレックス回路リボン270が、LED260に給電するために提供される。別の変形例では、第1のフレックス回路リボン265は、画像センサ128および2つのLED260への電気リードを潜在的に担持し得る。
【0047】
ここで図3A図3B、および図5に目を向けると、ハンドル筐体145に対する回転シャフトアセンブリ150の回転に適応するために、電気回路またはフレックス回路リボン265および270内に必要とされるスラックを提供する機構が、図示される(図3A)。図3Bおよび図5に最も詳細に見られ得るように、回転シャフトアセンブリ150は、その周囲でフレックス回路リボン265が巻回または巻取されることができる第1のまたは遠位スプール280を含む。遠位スプール280は、回転シャフトアセンブリ150の回転コア155の一部として形成される。任意の適した長さのフレックス回路リボン265が、ハンドル筐体145に対する回転シャフトアセンブリ150の少なくとも180°回転、またはより多くの場合、360°の回転を可能にするために、必要に応じて提供されることができる。図3Bおよび図5に示される変形例では、第2のまたは近位スプール285が、回転コア155の一部を構成し、2つのLED260まで延在する第2のフレックス回路リボン270のスラック長さを受け取るために適合されることが分かり得る。図3Bおよび図5では、フレックス回路リボン265、270の近位端265’、270’が、プラグコネクタ288aおよび288bによって電気コネクタ190Aに結合されることが分かり得る。図3A図3Bの変形例は、スプール280内にフレックス回路リボン265を収容する内視鏡ハンドルを示すが、フレックス回路リボンのスラック部分は、巻回形態、螺旋形態、またはスプールを伴わない折畳形態のうちの少なくとも1つとともに構成されることができることを理解されたい。
【0048】
本発明の一側面では、図7Aを参照すると、遠位画像センサ128を担持する内視鏡シャフト126が、提供され、シャフト126内の作業チャネル170の直径は、シャフト126の外径の50%より大きく、画像センサ128への電気リードは、フレックス回路265を備える。そのような変形例では、フレックス回路リボンは、0.4mmを下回る厚さと、5.0mmを下回る幅とを有する。より多くの場合、フレックス回路リボンは、0.3mmを下回る厚さと、4.0mmを下回る幅とを有する。さらに、この変形例では、フレックス回路リボンは、少なくとも10本の電気リード、または多くの場合、15本より多い電気リードを担持する。別の側面では、画像センサ128まで延在する電気リードは、内視鏡シャフト126の断面の5%を下回る断面を有するケーブルまたはリボン内にある。本発明の別の側面では、内視鏡は、遠位画像センサを担持するシャフトを備え、作業チャネルが、シャフトを通して延在し、遠位シャフト部分内の作業チャネルは、それを通して導入されるツールを収容するために、収縮形状と非収縮形状との間で再構成可能であり、センサの組み合わせられた対角寸法DDおよび作業チャネル170の直径WCDは、その挿入構成または外形におけるシャフト直径SDより大きい(図4図6、および図7A参照)。
【0049】
具体的実施例では、画像センサ128は、部品名/番号:1280×720ピクセルカウントを伴うHigh Definition Sensor OV9734を用いて、OmniVision(4275 Burton Drive, Santa Clara, CA 95054)から入手可能である。センサ128は、2532μm×1722μmの包装寸法を有し、3062μmまたは3mmの対角DDを伴う。さらに、近位シャフト(外側)直径SDは、5mmであり、作業チャネル直径WCDは、3mmである。したがって、組み合わせられたセンサ対角DD(3mm)および作業チャネル直径WCD(3mm)は、5mmの外側シャフト直径より大きい6mmに等しい。この実施例では、フレックス回路リボンは、幅が3.4mmであり、0.2mm厚さであり、19.63mmの断面積を有する5mm直径シャフトの3.52%である0.68mmの断面積を伴う。この具体的変形例では、フレックス回路リボン265は、19本の電気リードを担持する。
【0050】
図7A図7Bを再び参照すると、内視鏡シャフト126の遠位部分は、流体流出に適応するための図7Aに示されるような第1のより小さい断面と、作業チャネル170およびその遠位部分170’を通して導入されるツール188を収容するための図7Bに示されるような第2のより大きい断面との間で再構成可能である遠位作業チャネル部分170’を含む。
【0051】
図3A図3B図5図6、および図7Aに示されるような一変形例では、作業チャネル170を画定する作業チャネルスリーブ174が、内視鏡コンポーネント125を通してその近位開放ポート172からその開放遠位終端290まで直線構成において延在することが分かり得る。図7Aおよび図7Bに見られ得るように、スリーブ174の遠位端292は、直線かつ剛性である上面294を有する。作業チャネルスリーブ174は、可撓性である下部または下側スリーブ部分296を有し、一変形例では、スリーブ174内の側壁切り抜き302aおよび302bの下方にリビングヒンジ部分298を有する。さらに、内視鏡シャフト126の遠位端は、角度付き遷移スリーブ区分186と、遠位先端区分185と、近位直線スリーブ区分180の遠位部分312とを囲繞するエラストマスリーブ310を含む(図7B)。したがって、図7Aに見られることができるように、エラストマスリーブ310は、図7Aに見られるようなより小さい断面まで作業チャネル部分170’を圧潰または収縮させるために十分な弾性強度を有する。
【0052】
図7Aに見られることができるように、下側スリーブ部分296は、エラストマスリーブ310が遠位チャネル部分170’を収縮させるとき、遠位作業チャネル部分170’を通して開放経路を維持するために十分な曲率を伴うスリーブ壁315を含み、これは、それによって、常時、開放流体流出経路を提供する。例えば、スリーブ壁315は、スリーブ174の近位部分と同一の直径を表す曲率を有し、30°~90°に及ぶ半径方向角度にわたって延在することができる。図7Aに示される下側スリーブ部分296は、金属スリーブ174の壁の一部を構成するが、別の変形例では、可撓性下側スリーブ部分296は、任意の屈曲可能プラスチック材料、または、プラスチックおよび金属の組み合わせであってもよい。
【0053】
次に、図7Bは、医師が作業チャネル170を通して伸長ツール188(透視図)を挿入するときのように、その第2の拡張構成における遠位作業チャネル部分170’を示す。そのようなツール188は、最初に、下側スリーブ部分296のヒンジ部分298に沿って摺動し、次いで、エラストマスリーブ310を延伸させ、遠位作業チャネル部分170’を開放し、ツール188が作業チャネルを通して延在することを可能にする。言い換えると、エラストマスリーブ310は、ツールが遠位作業チャネル部分170’を通して挿入されるとき、図7Bに示されるような張力付与位置まで延伸または変形される。ツール188が、作業チャネル部分170’から抜去されると、エラストマスリーブ310は、図7Bの張力付与位置から図7Aの静止または非張力付与位置に戻り、作業チャネル部分170’を図7Aの収縮構成に戻す。
【0054】
一般に、本発明に対応する内視鏡コンポーネント125は、内視鏡シャフト126の挿入外形または直径に対して大きい対角寸法を有する画像センサ128の使用を可能にすると同時に、内視鏡シャフトアセンブリ126の挿入外形または直径に対して大きい作業チャネル直径WCDを有する作業チャネル170を提供する。より具体的には、内視鏡コンポーネント125は、遠位スリーブ区分185まで延在するシャフト直径SDを有する内視鏡シャフト126と、遠位スリーブ区分185によって担持される対角寸法DDを伴う画像センサ128と、伸長シャフト126を通して延在する直径WCDを有する作業チャネル170とを備え、シャフト126の遠位端における作業チャネル部分170’は、それを通して導入されるツール188を収容するために、形状において調節可能であり、センサの対角寸法DDと作業チャネル直径WCDとの組み合わせは、シャフト直径SDより大きい(図7A参照)。
【0055】
ある変形例では、センサ対角寸法DDは、シャフト直径SDの50%より大きい、または、シャフト直径の60%より大きい。ある変形例では、作業チャネル直径WCDは、シャフト直径の30%より大きい、シャフト直径の40%より大きい、または、シャフト直径の50%より大きい。言い換えると、遠位端における作業チャネル部分170’は、第1の断面寸法と第2の断面寸法との間で調節可能である。図7A図7Bの変形例では、内視鏡シャフト126の遠位領域内の作業チャネル部分170’は、部分的収縮形状と非収縮形状との間で調節可能である。
【0056】
一変形例では、図7Aを参照すると、内視鏡シャフト126の遠位先端区分185は、5mm~20mmに及ぶ軸方向寸法D1を有する。図7Aもまた参照すると、角度付き遷移スリーブ区分186は、5mm~20mmに及ぶ類似する軸方向寸法D2にわたって延在する。依然として図7Aを参照すると、遠位先端区分185の中心軸182は、1mm~10mmに及ぶ距離だけ直線シャフト区分180の長手方向軸175に平行であり、長手方向軸175からオフセットされることができる。
【0057】
ここで図8に目を向けると、画像センサ128は、当技術分野で公知であるようなレンズアセンブリ345もまた担持するセンサ筐体340内に担持される。一変形例では、筐体340はまた、1つ以上の光エミッタを担持し、図7Aおよび図7Bに示される変形例では、260において示される2つのLEDが、センサ筐体340の対向する側において担持されるように示される。特に着目すべきこととして、レンズアセンブリ345およびLED260の最遠位面350は、図8に示されるような遠位先端区分185の遠位面352から遠位に外向きに配置される。そのようなレンズアセンブリおよびLEDの最遠位面350を遠位先端区分185の遠位面352から外向きに提供することは、LED260からの照明を改良し、画像センサ128の視野を改良することが見出されている。図7のD3において示される距離は、0.2mm~2.0mmに及ぶことができる。
【0058】
ここで図7Aを参照すると、本発明の別の側面は、内視鏡シャフト126内の薄壁スリーブ(図示せず)を通して延在する随意の専用流体圧力感知チャネル360を備える。図7Aに見られることができるように、圧力感知チャネル360の遠位端は、内視鏡シャフト126の遠位面352において開放する。圧力感知チャネル360は、ハンドル筐体145内の使い捨て圧力センサ(図示せず)まで延在することができる。そのような使い捨て圧力センサは、次いで、ハンドル筐体145内の電気コネクタ190Aを通して結合される電気リードを有し、それによって、圧力を示す電気信号をコントローラ110A(図1)に送信することができる。したがって、一側面では、使い捨て内視鏡コンポーネント125は、取外可能コネクタによって遠隔コントローラ110Aに結合される単回使用圧力センサを担持する。
【0059】
圧力感知機構の一変形例では、図7Aを参照すると、圧力感知チャネル360の壁は、疎水性材料から成り、これは、0.25mm~2.5mmに及ぶ内径を有する任意の適したポリマー(例えば、PFTE)であり得る。多くの場合、チャネル360の直径は、0.5mm~1.5mmである。圧力感知チャネル360内の疎水性表面が、チャネルの中への流体の移動を防止し、それによって、圧力センサと連通するチャネル内に気柱を閉じ込めることが見出されている。圧力感知チャネル360内の気柱の圧縮性は、チャネル直径が非常に小さいため、感知される圧力に有意に影響を及ぼさない。別の変形例では、金属スリーブが、疎水性表面または超疎水性表面を用いてコーティングされることができる。
【0060】
ここで図1図2、および図4を参照すると、ハンドルコンポーネント120が、内視鏡シャフト126の軸175から10°~90°離れて角度付けられる軸194を伴う角度付きピストルグリップ部分192を有することが分かり得る。グリップ部分192は、処置システムの全ての機能を動作させるためのアクチュエータボタンを担持する指または親指作動制御パッド122を含み、処置システムの全ての機能は、例えば、(i)流体管理システム105を動作させること、(ii)センサ128から画像またはビデオを捕捉すること、(iii)LED260からの光強度を調節すること等を含む。上記に説明されるように、制御ユニット108は、典型的には、画像プロセッサ110Bを担持する。しかしながら、ハンドルコンポーネント120の内部もまた、画像プロセッサ110Bまたはその処理コンポーネントを担持し得る。
【0061】
図4は、異なる角度からのハンドルコンポーネント120および内視鏡コンポーネント125を図示し、グリップ部分192が、使用中に管類セットをピストルグリップ192と統合するように、流入および流出管類200Aおよび200Bを定位置に受け取って係止するように適合される陥凹付きチャネル385をその中に有することが分かり得る。この特徴は、流入および流出管類が、内視鏡コンポーネント125または作業チャネル170を通して導入されたツールの動作に干渉しないように、重要である。ピストルグリップ192は、流入および流出管類の両方を受け取るための単一の陥凹付きチャネル385、または、流入管類および流出管類を別個に受け取るための2つの陥凹付きチャネルを有することができる。
【0062】
ここで図6に目を向けると、組み立てられたハンドルコンポーネント120および内視鏡コンポーネント125の拡大図が、本システムを動作させるように適合される4つのアクチュエータボタンまたはスイッチを伴う制御パッド122を示す。一変形例では、アクチュエータ402は、灌流をオンおよびオフにするために、または言い換えると、流体流入および流体流出を提供するように流体管理システム105を作動させるために適合される。アクチュエータ404は、画像またはビデオ捕捉のために適合される。ある変形例では、アクチュエータ404を瞬間的に押圧することは、単一の画像を捕捉し、アクチュエータに対するより長い押圧は、ビデオ記録を動作させる。
【0063】
アクチュエータまたはスクロールボタン406は、スクロール機能を有し、スクロールボタン406を押圧することは、種々のサブシステムを通して巡回し、各サブシステムは、次いで、任意の選択されたサブシステムの動作パラメータを増加させる、減少させる、または他の態様で変更するために適合される中心ボタンもしくは上/下アクチュエータ410によってさらに調節されることができる。一実施例では、スクロールボタン406は、以下のサブシステムおよび特徴、すなわち、(i)流体管理システム105からの流体流入/流出率、(ii)流体管理システム105によって維持されるべき設定圧力、(iii)流体管理システム105によって計算される流体不足アラーム、(iv)静止画像捕捉またはビデオ捕捉の随意の選択、および(v)LED光強度を通して巡回するように作動されることができる。次いで、サブシステムを選択するためにスクロールした後、医師は、選択されたサブシステムの動作パラメータを調節するために、中心上/下アクチュエータ410を作動させることができる。下記にさらに説明されるように、サブシステムの選択ならびに各サブシステムのリアルタイム動作パラメータは、図1に示されるようなビデオモニタまたはディスプレイ112上に表示される。したがって、医師は、ディスプレイ112上の選択等を観察しながら、任意のサブシステムまたは特徴を通してスクロールし、任意のサブシステムまたは特徴を選択するためにスクロールボタン406を動作させ、次いで、ディスプレイ112上で同様に観察されることができる動作パラメータを調節するために上/下アクチュエータ410を作動させ得ることを理解されたい。
【0064】
本発明の別の側面では、コントローラ110Aは、スクロールボタンまたはアクチュエータ406が医師によって使用された後にデフォルト条件へのジャンプバックを提供する制御パッド122を動作させるための制御アルゴリズムを含む。例えば、デフォルト条件は、中心上/下アクチュエータ410によって作動可能である選択されたデフォルトサブシステムである。一変形例では、デフォルトサブシステムは、流体流入/流出率であり、これは、作業空間の中へのおよび作業空間から外への流体流動を制御するために医師によって最も一般的に作動されるサブシステムであり得る。上記に説明されるように、医師は、動作パラメータの調節のための任意のサブシステムを選択するために、スクロールボタン406を使用してもよい。しかしながら、医師が、種々のサブシステムの間でスクロールし続けない場合、または、所定の時間間隔内にパラメータを変更しない場合、制御アルゴリズムは、流体流入/流出率であり得るデフォルトサブシステムにジャンプバックする。デフォルト条件にジャンプバックするための制御アルゴリズムに関する所定の時間間隔またはタイムアウトは、1秒~10秒、より多くの場合、2秒~5秒の任意のものであってもよい。
【0065】
依然として図6を参照すると、内視鏡コンポーネント125を伴うハンドルコンポーネント120のアセンブリが、内視鏡アセンブリに対する滅菌野415および非滅菌野420を図示するために、平面Pとともに示される。理解されることができるように、使い捨て内視鏡コンポーネント125は、滅菌され、医師または看護師は、滅菌包装からコンポーネント125を除去し、これは、次いで、滅菌野415を画定する。内視鏡コンポーネント125は、次いで、ハンドルコンポーネント120と噛合され、これは、非滅菌野420を画定する。他の変形例(図示せず)では、プラスチックフィルムまたは他のプラスチック筐体が、ハンドル部分120を被覆し得る。
【0066】
本発明の方法もまた、図6から理解されることができる。医師は、ツールの滅菌状態を保証する様式でツール188を作業チャネル170の中に挿入しなければならないことを理解されたい。図6に見られることができるように、滅菌状態であるグリップ152は、作業チャネル170の近位ポート172の中へテーパ状である大きい直径の陥凹Rをその中に有する。一変形例では、陥凹Rの直径は、少なくとも15mmであり、多くの場合、20mmより大きい。陥凹の深さは、5mm~20mm以上に及ぶことができる。したがって、医師は、非滅菌ハンドル部分120に接触するいかなるリスクも伴うことなく、ツール188の遠位端425を大きい直径の陥凹Rの口の中へ容易に挿入することができることを理解されたい。その後、医師は、ツール遠位端425を、陥凹Rの表面428にわたって遠位に、かつ作業チャネル170のポート172の中へポート172を通して移動させることができる。この方法を使用することによって、医師は、ツール188が非滅菌野420に接触しないことを確実にすることができる。
【0067】
本発明の特定の実施形態が上記に詳細に説明されたが、本説明は単に例証を目的とし、上記の説明が徹底的ではないことを理解されたい。本発明の具体的特徴は、いくつかの図面において示され、その他において示されていないが、これは、便宜上のためだけのものであり、任意の特徴が、本発明に従って、別のものと組み合わせられてもよい。いくつかの変形例および代替物が、当業者に明白となる。そのような代替物および変形例は、請求項の範囲内に含まれることを意図している。従属請求項に提示される特定の特徴は、組み合わせられ、本発明の範囲内に入ることができる。本発明はまた、従属請求項が他の独立請求項を参照して複数の従属請求項形式で代替として記述されるかのように実施形態を包含する。
【0068】
他の変形例も、本発明の精神内である。したがって、本発明は、種々の修正および代替構造の影響を受けやすいが、そのある例証される実施形態が、図面に示され、上記に詳細に説明された。しかしながら、開示される具体的形態または複数の形態に本発明を限定するいかなる意図も存在せず、それとは反対に、その意図は、添付される請求項に定義されるように、本発明の精神および範囲内に入る全ての修正、代替構造、および均等物を網羅することであることを理解されたい。
【0069】
本発明を説明する文脈における(特に、以下の請求項の文脈における)用語「a」および「an」ならびに「the」および類似する指示物の使用は、他の態様で本明細書に示されない、または、文脈によって明確に否定されない限り、単数形および複数形の両方を網羅するように解釈されるものである。用語「comprising(~を備える)」、「having(~を有する)」、「including(~を含む)」、および「containing(~を含有する)」は、他の態様で留意されない限り、非制限用語(すなわち、「限定ではないが、~を含む」を意味する)として解釈されるものである。用語「接続される」は、何かが介在している場合であっても、部分的または全体的に、~内に含有される、~に取り付けられる、またはともに継合されるとして解釈されるものである。本明細書における値の範囲の列挙は、他の態様で本明細書に示されない限り、単に、範囲内に入る各別個の値を個々に参照する簡略表記方法としての役割を果たすように意図され、各別個の値は、これが本明細書に個々に列挙されるかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に説明される全ての方法は、他の態様で本明細書に示されない、または、他の態様で文脈によって明確に否定されない限り、任意の適した順序で実施されることができる。本明細書に提供されるありとあらゆる実施例または例示的言語(例えば、「等」)の使用は、単に、詳細な実施形態をより良好に明確にするように意図され、他の態様で請求されない限り、本発明の範囲に対する限定を提起しない。本明細書におけるいかなる言語も、本発明の実践に不可欠なものとして任意の非請求要素を示すように解釈されるべきではない。
【0070】
本明細書に引用される刊行物、特許出願、および特許を含む全ての参考文献は、各参考文献が個々にかつ具体的に参照により援用されるように示されてその全体が本明細書に記載される場合と同程度に、参照により本明細書に援用される。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8