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特許7386322食品ポーションの選別、バッチング、及び選択的移送のための装置及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】食品ポーションの選別、バッチング、及び選択的移送のための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20231116BHJP
【FI】
G01G19/387 C
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2022509608
(86)(22)【出願日】2020-08-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(86)【国際出願番号】 US2020047153
(87)【国際公開番号】W WO2021035025
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-02-14
(31)【優先権主張番号】62/966,008
(32)【優先日】2020-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/889,452
(32)【優先日】2019-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522057858
【氏名又は名称】バーダー・ポールトリー・ホールディング・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】バーネット,ダグラス・ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】フォルツ,ライアン・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】オデル,ライアン・ウェズリー
【審査官】岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2005/008192(WO,A1)
【文献】特開2001-12999(JP,A)
【文献】中国実用新案第203323855(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第113310558(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 1/00-23/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品ポーション(304)の選別及びバッチングのための装置であって、前記装置は:
第1の所定の精度で各前記食品ポーション(304)の重量を決定し、決定された各前記重量を対応する前記食品ポーション(304)に関連付けるよう適合された、スケールユニット;
選択された食品ポーション(304)のセットを受け取るよう適合された、複数のバッチ容器(340);
ここで各バッチ容器(340)は、前記食品ポーション(304)のうちの特定のいくつかを前記バッチ容器(340)のうちの選択された1つへと選択的に移送するよう適合された、制御可能な第1の移送ユニット(352)に関連付けられ;
前記第1の移送ユニット(352)により前記バッチ容器(340)にまだ移送されていない食品ポーション(304)を、前記スケールユニットにおける前記第1の所定の精度より高い第2の所定の精度で計量し、決定された各前記重量を対応する前記食品ポーション(304)に関連付けるよう適合された、計量ステーション(302、500);
複数の制御可能な第2の移送ユニットであって、各バッチ容器(340)は、前記計量ステーション(302、500)においてすでに計量され前記食品ポーション(304)のうちの特定のいくつかを前記バッチ容器(340)のうちの選択された1つへと選択的に移送するよう適合された、前記制御可能な第2の移送ユニットに関連付けられる、複数の制御可能な第2の移送ユニット;
前記スケールユニット、前記計量ステーション(302、500)、前記第1の移送ユニット(352)、及び前記第2の移送ユニットに動作可能に接続された、制御ユニット
を備え、
前記制御ユニットは、前記第1の移送ユニット(352)及び前記第2の移送ユニットを制御して、各前記バッチ容器(340)内に回収された前記食品ポーションの総重量が所定の目標重量に相当するように、各前記容器の中に複数の前記食品ポーション(340)を集めるよう適合される、装置。
【請求項2】
前記食品ポーション(304)を運搬方向に順次輸送するよう適合された少なくとも1つの第1のコンベヤ(306)と、計量された前記食品ポーション(304)を前記計量ステーション(302、500)から複数の制御可能な第2の移送ユニットに順次輸送するよう適合された、排出コンベヤ(314)と
を更に備え、
前記スケールユニットは、前記第1のコンベヤ(306)によって輸送される各食品ポーション(304)の重量を決定するよう適合され、
前記第1の移送ユニット(352)は、特定の前記食品ポーション(304)を前記第1のコンベヤ(306)からバッチ容器(340)のうちの前記選択された1つへと選択的に移送するよう適合され、
前記計量ステーション(302、500)は、前記第1のコンベヤ(306)の下流に位置決めされ、
前記第2の移送ユニットは、前記特定の食品ポーション(304)を前記排出コンベヤ(314)から前記バッチ容器(340)のうちの選択された1つへと選択的に移送するよう適合される
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記食品ポーション(304)を運搬方向に順次輸送するよう適合された少なくとも1つの第1のコンベヤ(306)と、計量された前記食品ポーション(304)を前記計量ステーション(302、500)から複数の制御可能な第2の移送ユニットに順次輸送するよう適合された、排出コンベヤ(314)と
を更に備え、
前記計量ステーション(302、500)は、静的スケール(330、574)、並びに第1の枢動ガイド(324、546)及び第2の枢動ガイド(328)を備え、ここで前記第1のガイド(324)は第1のアクチュエータ(322)によって動作可能に制御され、前記第2のガイド(328)は第2のアクチュエータ(326)によって動作可能に制御され、また前記第1のガイド(324)は、前記第1のコンベヤ(306)によって供給された食品ポーション(304)を前記スケール(330)上へと制御下で移動させるよう適合され、前記第2のガイド(328)は、前記食品ポーション(304)を計量後に前記スケール(330)から前記排出コンベヤ(314)上へと制御下で移動させるよう適合されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記静的スケール(330、574)は、重量検知装置に動作可能に接続されたデッキ(334、572)を備え、前記デッキは、プラットフォーム(336、570)によって取り囲まれることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のガイド(324)及び前記第2のガイド(328)は、逆L字型平面形状を有するように形成されることを特徴とする、請求項3又は4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1のガイド(324)及び前記第2のガイド(328)は、曲線形状を有することを特徴とする、請求項3又は4に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のガイド(324)及び/又は前記第2のガイド(328)は、近位端(404)に形成された基部(402)から遠位端(408)に形成されたポケット(406)まで延在する本体(400)を有することを特徴とする、請求項~6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記本体(400)は、上縁部(412)と下縁部(414)との間に延在する垂直壁(410)を形成し、前記垂直壁(410)は、前記基部(402)と前記遠位端(408)に形成された前記ポケット(406)との間に延在する第1の前面(416)を形成することを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記ポケット(406)は、前記第1の前面(416)から先端領域(421)の突出縁部(420)まで延在する凹状の第2の前面(418)を形成することを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項10】
下側縁部(422)は、前記基部(402)から前記突出縁部(420)まで延在するリップ(424)と、前記第1のコンベヤ(306)によって供給された前記食品ポーション(304)を第3のコンベヤ(310)の表面から持ち上げるよう適合された溝(423)とを形成することを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記静的スケール(330、574)は、重量検知装置に動作可能に接続されたデッキ(334、572)を備え、前記デッキは、プラットフォーム(336、570)によって取り囲まれ、
前記第1のガイド(546)及び前記第2のガイドは、前記プラットフォーム(570)に対して垂直に制御下で移動するよう適合されることを特徴とする、請求項3~8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のガイド(546)及び前記第2のガイドは、独立して上昇及び下降するよう適合されることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1のガイド及び前記第2のガイドはそれぞれ、近位端(653)の基部(654)から遠位端(657)の先端領域(681)の突出縁部(671)まで延在してこれらの間にポケット(655)を形成する本体(651)を有する、前端アーム(546)と、
近位端(601)の基部(603)から遠位端(606)の突出縁部(620)まで延在し、かつこれらの間にポケット(604)が形成された本体(600)を有する、後端アーム(512)と
を備えることを特徴とする、請求項11又は12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記後端アーム(512)の前記ポケット(604)及び前記前端アーム(546)の前記ポケット(655)は、前記食品ポーション(304)のための捕捉ゾーン(598)を形成することを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
第1のガイド(324)は、前記第1のガイド(324)を回転させることによって、前記第1のコンベヤ(306)によって供給された食品ポーション(304)を前記スケール(330)上へと制御下で移動させるよう適合され、前記第2のガイド(328)は、前記第2のガイド(328)を回転させることによって、前記食品ポーション(304)を前記スケール(330)から前記排出コンベヤ(314)上へと制御下で移動させるよう適合されること
を特徴とする、請求項3~14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記第1のガイド(324)の回転方向は、前記第1のコンベヤ(306)によって供給される前記食品ポーション(304)の搬送方向に応じたものとなり、及び/又は前記第2のガイド(328、512)の回転方向は、前記排出コンベヤ(314)によって輸送される前記食品ポーション(304)の運搬方向に応じたものとなることを特徴とする、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
食品ポーション(304)を選別及びバッチングするための方法であって:
第1の所定の精度を有するスケールユニットを用いて各食品ポーション(304)の重量を決定し、決定された各前記重量を対応する前記食品ポーション(304)に関連付けるステップ;
複数のバッチ容器(340)を用いて、選択された食品ポーション(304)のセットを受け取るステップ;
それぞれが前記バッチ容器(340)のうちの1つに関連付けられた、制御可能な第1の移送ユニット(352)によって、前記食品ポーション(304)のうちの特定のいくつかを、前記バッチ容器(340)のうちの選択された1つへと選択的に移送するステップ;
計量ステーション(302、500)を用いて、前記第1の移送ユニット(352)により前記バッチ容器(340)にまだ移送されていない前記食品ポーション(304)を、前記スケールユニットにおける前記第1の所定の精度より高い第2の所定の精度で計量し、決定された各前記重量を対応する前記食品ポーション(304)に関連付けるステップ;
それぞれが前記バッチ容器(340)のうちの1つに関連付けられた、複数の制御可能な第2の移送ユニットを用いて、前記計量ステーション(302、500)においてすでに計量され前記食品ポーション(304)のうちの特定のいくつかを、前記バッチ容器(340)のうちの選択された1つへと選択的に移送するステップ;
前記第1の移送ユニット(352)及び前記第2の移送ユニットを制御して、各前記バッチ容器(340)内に回収された前記食品ポーションの総重量が所定の目標重量に相当するように、各前記容器の中に複数の前記食品ポーション(340)を集めるステップ
を含む、方法。
【請求項18】
少なくとも1つの第1のコンベヤ(306)を用いて、前記食品ポーション(304)を運搬方向に順次輸送するステップ;及び排出コンベヤ(314)を用いて、計量された前記食品ポーション(304)を前記計量ステーション(302、500)から複数の制御可能な第2の移送ユニットに順次輸送するステップ
を更に含み、また:
前記スケールユニットを用いて、前記第1のコンベヤ(306)によって輸送される各食品ポーション(304)の重量を決定すること、
前記第1の移送ユニット(352)を用いて、特定の前記食品ポーション(304)を前記第1のコンベヤ(306)からバッチ容器(340)のうちの前記選択された1つへと選択的に移送すること、
ここで前記計量ステーション(302、500)は前記第1のコンベヤ(306)の下流に位置決めされること;及び
前記第2の移送ユニットを用いて、前記特定の食品ポーション(304)を前記排出コンベヤ(314)から前記バッチ容器(340)のうちの選択された1つへと選択的に移送すること
を特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第1のアクチュエータ(322)によって第1の枢動ガイド(324、546)を動作可能に制御して、前記第1のコンベヤ(306)によって供給された食品ポーション(304)を前記スケール(330)上へと制御下で移動させること、及び
第2のアクチュエータ(326)によって第2の枢動ガイド(328、512)を動作可能に制御して、計量後に前記食品ポーション(304)を前記スケール(330)から前記排出コンベヤ(314)上へと制御下で移動させること
を特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のガイド(324)の回転方向は、前記第1のコンベヤ(306)によって供給される前記食品ポーション(304)の運搬方向に応じたものとなることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のガイド(546)及び前記第2のガイド(512)は、プラットフォーム(570)に対して垂直に制御下で移動することを特徴とする、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のガイド(546)及び前記第2のガイド(512)は、独立して上昇及び下降することを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のガイド(324)は、前記第1のコンベヤ(306)によって供給された食品ポーション(304)を、前記第1のガイド(324)を回転させることによって前記スケール(330)上へと制御下で移動させるよう適合され、前記第2のガイド(328)は、前記食品ポーション(304)を、前記第2のガイド(328)を回転させることによって、前記スケール(330)から前記排出コンベヤ(314)上へと制御下で移動させるよう適合されることを特徴とする、請求項1922のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のガイド(324)の回転方向は、前記第1のコンベヤ(306)によって供給される前記食品ポーション(304)の搬送方向に応じたものであり、及び/又は前記第2のガイド(328)の回転方向は、前記排出コンベヤ(314)によって輸送される前記食品ポーション(304)の搬送方向に応じたものであることを特徴とする、請求項1923のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月26日出願の米国仮特許出願第62/966,008号、及び2019年8月20日出願の米国仮特許出願第62/889,452号に対する優先権を主張するものであり、これらの仮特許出願の内容は、参照によりその全体が本出願に援用される。
【0002】
本発明は、食品ポーションの選別及びバッチングのための装置及び方法に関する。更に、本発明は、食品ポーションを選択的に移送するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
食品アイテムの迅速な加工は、取扱いに関する困難を生む。例えば、食用の動物の大規模加工では、顧客又は消費者に出荷するために食品ポーションをバッチングするための準備において、動物から組織を除去する必要がある。食品ポーションのバッチングでは、特定のグレードの特性を有する食品ポーションを1つのグループに集める必要がある。上記特性としては、食品ポーションの種類、サイズ、重量が挙げられる。例えば、1つのバッチは、特定のおおよその重量を有する1つ以上の食品ポーションであってよく、又はバッチは、合計があるおおよその重量となるように1つに集められた、鳥胸肉等の特定の種類の複数の食品ポーションであってよい。顧客又は消費者が所望する特性を有する食品ポーションのグループの作成は、結果として得られるバッチ収率を最大化し、結果として得られるバッチに関連する製造上の損失を最小化する。
【0004】
特許文献1は、所定の重量のアイテムのバッチを製造するためのシステムを開示する。グレーダータイプの計量機をベースとするこのようなシステムは、多数のパッケージを並行して構築するために使用される。アイテムを1つずつ計量し、各アイテムをどの位置にルーティングするべきかを判断する。この判断は、以前に計量したアイテムからの履歴データに基づいた判断及び統計的な更なる規則に基づいている。1つのパッケージに属する複数のアイテムをバッチングするプロセスが完了すると、これらのアイテムはそれぞれの位置から取り出され、同じ位置で新しいパッケージを構築するプロセスが開始される。
【0005】
従って、従来技術から公知の装置及び方法は、全てのアイテムが動的に計量されるという欠点を有する。このような動的計量プロセスの正確度は比較的低い。特に、スループット率が上昇すると、即ち搬送速度が速くなると、重量決定の不正確度も上昇する。これは多くの場合、バッチとして集められたアイテムの所望の目標重量からの大きな逸脱につながる。更なる欠点は、アイテムが、構造的に単純に構築されたデフレクタウィングを用いて分配されるという事実から生じる。これらのデフレクタウィングの動作速度は比較的遅く、またこれらはアイテムを正確に位置決めできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第2004/090481号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、各バッチの所望の目標重量に関して高い正確度を有することに加え、高い加工速度で、即ち高いスループット率で動作できる、食品ポーションの選別及びバッチングのための装置及び方法を提供することである。更に、本発明の目的は、食品ポーションを選択的に移送するための装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、上述の装置によって達成され、上記装置は:第1の所定の精度で各食品ポーションの重量を決定し、決定された各重量を対応する食品ポーションに関連付けるよう適合された、スケールユニット;選択された食品ポーションのセットを受け取るよう適合された複数のバッチ容器であって、各上記バッチ容器は、上記食品ポーションのうちの特定のいくつかを上記バッチ容器のうちの選択された1つへと選択的に移送するよう適合された、制御可能な第1の移送ユニットに関連付けられる、複数のバッチ容器;上記バッチ容器にまだ移送されていない食品ポーションを上記第1の所定の精度より高い第2の所定の精度で好ましくは静的に計量し、決定された各重量を対応する食品ポーションに関連付けるよう適合された、計量ステーション;複数の制御可能な第2の移送ユニットであって、各上記バッチ容器は、まだ計量されていない上記食品ポーションのうちの特定のいくつかを上記バッチ容器のうちの選択された1つへと選択的に移送するよう適合された、上記制御可能な第2の移送ユニットに関連付けられる、複数の制御可能な第2の移送ユニット;上記スケールユニット、上記計量ステーション、上記第1の移送ユニット、及び上記第2の移送ユニットに動作可能に接続された制御ユニットであって、上記制御ユニットは、上記第1の移送ユニット及び上記第2の移送ユニットを制御して、各上記バッチ容器内に回収された上記食品ポーションの総重量が所定の目標重量に相当するように、各上記容器の中に複数の上記食品ポーションを集めるよう適合される、制御ユニットを備える。
【0009】
従って本発明によると、食品ポーションを計量するよう適合されたスケールユニット及び計量ステーションの両方を使用することにより、高い加工速度が達成され、またバッチ内のアイテムの総重量の偏差が最小化される。換言すると、本発明によるバッチング及び選別装置は、ハイブリッドバッチングのために適合される。「ハイブリッドバッチング(hybrid batching)」は、第1のステップにおいて、アイテムが比較的低い正確度/精度を有するスケールを用いて計量されることを意味する。この重量決定に基づいて、アイテムは各容器に分配される。
【0010】
バッチの総重量が所望の目標重量に近づいたとき、これらのアイテムは、スケールユニットに比べて高い精度を有する計量ステーションにより計量された各容器に分配される。従って、迅速な重量決定のために備えられたスケールユニットの利点と、アイテムの重量をより高い精度で測定するために備えられた計量ステーションの利点とが、相乗的に組み合わされる。好ましくは、スケールユニットは、ホッパスケールを含むが、本発明はこのようなホッパスケールのみに限定されないことを理解されたい。
【0011】
本発明の有利な発展形態によると、上記装置は更に、食品ポーションを運搬方向に順次輸送するよう適合された少なくとも1つの第1のコンベヤと、計量された食品ポーションを上記計量ステーションから複数の制御可能な第2の移送ユニットに順次輸送するよう適合された排出コンベヤとを備え、上記スケールユニットは、上記第1のコンベヤによって輸送される各食品ポーションの重量を決定するよう適合され、上記第1の移送ユニットは、特定の上記食品ポーションを上記第1のコンベヤからバッチ容器のうちの上記選択された1つへと選択的に移送するよう適合され、上記計量ステーションは上記第1のコンベヤの下流に位置決めされ、上記第2の移送ユニットは、上記特定の食品ポーションを上記排出コンベヤから上記バッチ容器のうちの選択された1つへと選択的に移送するよう適合される。
【0012】
有利には、高いスループット率を、各バッチの目標重量を達成する精度に関するいかなる欠点も伴うことなく達成できる。上述のとおり、アイテムは、例えばホッパスケールとして設けられたスケールユニットによって、輸送されながら計量される。
【0013】
本発明の好ましい発展形態は、上記計量ステーションが、静的スケール並びに第1の枢動ガイド及び第2の枢動ガイドを備えることを特徴とし、上記第1のガイドは第1のアクチュエータによって動作可能に制御され、上記第2のガイドは第2のアクチュエータによって動作可能に制御され、上記第1のガイドは、上記第1のコンベヤによって供給された食品ポーションを上記スケール上へと制御下で移動させるよう適合され、上記第2のガイドは、上記食品ポーションを計量後に上記スケールから上記排出コンベヤ上へと制御下で移動させるよう適合される。
【0014】
これは、食品ポーションの移動を少なくとも短い期間にわたって止めることができ、これによって静的重量測定を最大限の正確度で実施でき、従っていずれの測定誤差も最小限に抑えられるという利点を提供する。この手段によって、測定対象のアイテムのいずれの移動を、重量測定に絶対に必要なある期間だけ止めることができる。重量決定の達成直後に、上記食品ポーションは、上記第2のガイドによって上記排出コンベヤへと配向される。
【0015】
本発明の更なる有利な実施形態によると、上記静的スケールは、重量検知装置に動作可能に接続されたデッキを備え、上記デッキは、プラットフォームによって取り囲まれる。有利には、上述の計量を実施するために食品アイテムが上記デッキ上に安全にガイドされること、及び食品アイテムが上記デッキから周囲のプラットフォームを介して排出コンベヤに確実にガイドされることが保証される。
【0016】
本発明の更なる好ましい実施形態では、上記第1のガイド及び上記第2のガイドは、逆L字型平面形状を有するように形成される。これにより、高い動作速度において、又は影響があるレベルの加速力においてさえも、食品ポーションが確実にガイドされることが保証される。
【0017】
本発明の有利な発展形態によると、上記第1のガイド及び上記第2のガイドは、曲線形状を有する。換言すると、上記第1のガイド及び上記第2のガイドはそれぞれ、連続的に滑らかに湾曲する。
【0018】
本発明の好ましい発展形態は、上記第1のガイド及び/又は上記第2のガイドが、近位端に形成された基部から遠位端に形成されたポケットまで延在する本体を有することを特徴とする。上記ポケットは受容エリアを構成し、第1のガイド又は第2のガイドそれぞれの移動中、上記食品ポーションは上記受容エリア内で安全にガイドされる。従って、上記食品ポーションの安全にガイドされた移動が常に保証される。
【0019】
本発明の更なる有利な実施形態によると、上記本体は、上縁部と下縁部との間に延在する垂直壁を形成し、上記垂直壁は、上記基部と上記遠位端に形成された上記ポケットとの間に延在する第1の前面を形成する。上記垂直壁は、上記食品ポーションに対する接触面を構成する。
【0020】
本発明の更なる好ましい実施形態では、上記ポケットは、上記第1の前面から先端領域の突出縁部まで延在する凹状の第2の前面を形成する。有利には、凹状の第2の前面により、移動させられることになる食品ポーションは常に自動的に中心位置となり、従って各ガイド手段、即ち上記第1のガイド及び上記第2のガイドによって常に正確かつ精密にガイドされることになる。
【0021】
本発明の更なる有利な実施形態によると、下側縁部は、上記基部から上記突出縁部まで延在するリップと、上記第1のコンベヤによって供給された上記食品ポーションを表面から持ち上げるよう適合された溝とを形成する。
【0022】
本発明の好ましい発展形態は、上記第1のガイド及び上記第2のガイドが、上記プラットフォームに対して垂直に制御下で移動するよう適合されることを特徴とする。これは、食品ポーションを平面内に移動させることができる、例えば二次元移動を実施できるだけでなく、食品ポーションを第3次元に移動させることにより、上記食品ポーションを上記の平面から離し、別の平行に位置決めされた平面上へと移動させることができるという利点を有する。従って本発明の装置は、食品ポーションを水平に移動させるよう適合されるだけでなく、食品ポーションを垂直方向に移動させるようにも設計される。
【0023】
本発明の有利な発展形態によると、上記第1のガイド及び上記第2のガイドは、独立して上昇及び下降するよう適合される。上述の利点は、この特徴にも当てはまる。
【0024】
本発明の好ましい実施形態は、上記第1のガイド及び上記第2のガイドがそれぞれ:近位端の基部から遠位端の先端領域の突出縁部まで延在してこれらの間にポケットを形成する本体を有する、前端アームと;近位端の基部から遠位端の突出縁部まで延在し、かつこれらの間にポケットが形成された本体を有する、後端アームとを備えることを特徴とする。
【0025】
本発明の更なる有利な実施形態によると、上記後端アームの上記ポケット及び上記前端アームの上記ポケットは、上記食品ポーションのための捕捉ゾーンを形成する。有利には、上記食品ポーションのための受入れ部を形成する上記捕捉ゾーンは、移動させられる上記食品ポーションを安全にガイドする。
【0026】
本発明の更なる好ましい実施形態では、上記第1のガイドは、上記第1のコンベヤによって供給された食品ポーションを、上記第1のガイドを回転させることによって上記スケール上へと制御下で移動させるよう適合され、上記第2のガイドは、上記第2のガイドを回転させることによって、上記食品ポーションを上記スケールから上記排出コンベヤ上へと制御下で移動させるよう適合される。ある有利な様式では、上記第1のガイド及び第2のガイドを回転させることにより、上記ガイドを高い動作速度で動作させることができる。特に、上記ガイドの作製に使用することが好ましい、低い慣性モーメントをもたらす軽量材料と組み合わせた場合に、上記食品ポーションを移動させるための短い移行時間が達成される。
【0027】
本発明の更なる有利な実施形態によると、上記第1のガイドの回転方向は、上記第1のコンベヤによって供給される上記食品ポーションの搬送方向に応じたものとなり、及び/又は上記第2のガイドの回転方向は、上記排出コンベヤによって輸送される上記食品ポーションの運搬方向に応じたものとなる。有利には、各上記ガイドの回転は常に上記搬送方向と同じである。これにより、各コンベヤ上の食品ポーションの速度と各ガイドの瞬間速度との差が最小化される。両方の搬送方向が同一方向に配向される場合、上記回転方向は逆回転となる。そうでない場合、回転方向は同じである。
【0028】
上記目的はまた、上述の装置によって達成され、上記装置は、少なくとも1つのデッキ並びに第1の枢動ガイド及び第2の枢動ガイドを備えることを特徴とし、上記第1のガイドは第1のアクチュエータによって動作可能に制御され、上記第2のガイドは第2のアクチュエータによって動作可能に制御され、上記第1のガイドは、食品ポーションを上記デッキ上へと制御下で移動させるよう適合され、上記第2のガイドは、上記食品ポーションを、排出のために上記デッキから制御下で移動させるよう適合される。本発明によると、上記食品ポーションを短時間で確実に移送できる。
【0029】
本発明の更なる好ましい実施形態では、上記第1のガイド及び上記第2のガイドは、逆L字型平面形状を有するよう形成される。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0030】
本発明の有利な発展形態によると、上記第1のガイド及び上記第2のガイドは曲線形状を有する。関連する利点は既に記載したため、本発明者らは上記の本文の一節を参照する。
【0031】
本発明の好ましい発展形態は、上記第1のガイド及び/又は上記第2のガイドが、近位端に形成された基部から遠位端に形成されたポケットまで延在する本体を有することを特徴とする。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0032】
本発明の更なる有利な実施形態によると、上記本体は、上縁部と下縁部との間に延在する垂直壁を形成し、上記上縁部及び下縁部は、上記基部と上記遠位端に形成された上記ポケットとの間に延在する第1の前面を形成する。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0033】
本発明の更なる好ましい実施形態では、上記ポケットは、上記第1の前面から先端領域の突出縁部まで延在する凹状の第2の前面を形成する。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0034】
本発明の更なる有利な実施形態によると、下側縁部は、上記基部から上記突出縁部まで延在するリップと、上記第1のコンベヤによって供給された上記食品ポーションを表面から持ち上げるよう適合された溝とを形成する。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0035】
本発明の好ましい発展形態は、上記第1のガイド及び上記第2のガイドが、上記プラットフォームに対して垂直に制御下で移動するよう適合されることを特徴とする。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0036】
本発明の有利な発展形態によると、上記第1のガイド及び上記第2のガイドは、独立して上昇及び下降するよう適合される。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0037】
本発明の好ましい実施形態は、上記第1のガイド及び上記第2のガイドがそれぞれ:近位端の基部から遠位端の先端領域の突出縁部まで延在してこれらの間にポケットを形成する本体を有する、前端アームと;近位端の基部から遠位端の突出縁部まで延在し、かつこれらの間にポケットが形成された本体を有する、後端アームとを備えることを特徴とする。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0038】
本発明の更なる有利な実施形態によると、上記後端アームの上記ポケット及び上記前端アームの上記ポケットは、上記食品ポーションのための捕捉ゾーンを形成する。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0039】
本発明の更なる好ましい実施形態では、上記第1のガイドは、上記第1のコンベヤによって供給された食品ポーションを、上記第1のガイドを回転させることによって上記スケール上へと制御下で移動させるよう適合され、上記第2のガイドは、上記食品ポーションを、上記第2のガイドを回転させることによって、上記スケールから上記排出コンベヤ上へと制御下で移動させるよう適合される。これに関連する利点は既に記載されているため、本発明者らは上述の本文の一節を参照する。
【0040】
更に上記目的はまた、上述の方法によって達成され、上記方法は:第1の所定の精度を有するスケールユニットを用いて各食品ポーションの重量を決定し、決定された各重量を対応する食品ポーションに関連付けるステップ;複数のバッチ容器を用いて、選択された食品ポーションのセットを受け取るステップ;それぞれが上記バッチ容器のうちの1つに関連付けられた、制御可能な第1の移送ユニットによって、上記食品ポーションのうちの特定のいくつかを、上記バッチ容器のうちの選択された1つへと選択的に移送するステップ;計量ステーションを用いて、上記バッチ容器にまだ移送されていない上記食品ポーションを、上記第1の所定の精度より高い第2の所定の精度で計量し、好ましくは上記食品ポーションを静的に計量し、決定された各重量を対応する食品ポーションに関連付けるステップ;それぞれが上記バッチ容器のうちの1つに関連付けられた、複数の制御可能な第2の移送ユニットを用いて、まだ計量されていない上記食品ポーションのうちの特定のいくつかを、上記バッチ容器のうちの選択された1つへと選択的に移送するステップ;上記第1の移送ユニット及び上記第2の移送ユニットを制御して、各上記バッチ容器内に回収された上記食品ポーションの総重量が所定の目標重量に相当するように、各上記容器の中に複数の上記食品ポーションを集めるステップを含む。
【0041】
上記方法の好ましい発展形態は、上記方法が更に:少なくとも1つの第1のコンベヤを用いて、上記食品ポーションを運搬方向に順次輸送するステップ;及び排出コンベヤを用いて、計量された上記食品ポーションを上記計量ステーションから複数の制御可能な第2の移送ユニットに順次輸送するステップを含むことを特徴とし、また:上記スケールユニットを用いて、上記第1のコンベヤによって輸送される各食品ポーションの重量を決定すること;上記第1の移送ユニットを用いて、特定の上記食品ポーションを上記第1のコンベヤからバッチ容器のうちの上記選択されたいくつかへと選択的に移送し、ここで上記計量ステーションは上記第1のコンベヤの下流に位置決めされること;及び上記第2の移送ユニットを用いて、上記特定の食品ポーションを上記排出コンベヤから上記バッチ容器のうちの選択された1つへと選択的に移送することを特徴とする。
【0042】
本発明の有利な発展形態によると、上記方法は、第1のアクチュエータによって第1の枢動ガイドを動作可能に制御して、上記第1のコンベヤによって供給された食品ポーションを上記スケール上へと制御下で移動させること、及び第2のアクチュエータによって第2の枢動ガイドを動作可能に制御して、計量後に上記食品ポーションを上記スケールから上記排出コンベヤ上へと制御下で移動させることを特徴とする。
【0043】
本方法のある好ましい実施形態は、上記第1のガイドの回転方向が、上記第1のコンベヤによって供給される上記食品ポーションの運搬方向に応じたものとなることを特徴とする。
【0044】
本方法のある好ましい実施形態は、上記第1のガイド及び上記第2のガイドが、プラットフォームに対して垂直に制御下で移動することを特徴とする。
【0045】
本発明の有利な実施形態によると、上記方法は、上記第1のガイド及び上記第2のガイドが独立して上昇及び下降することを特徴とする。
【0046】
本発明の有利な実施形態によると、上記方法は、上記第1のガイドが、上記第1のコンベヤによって供給された食品ポーションを、上記第1のガイドを回転させることによって上記スケール上へと制御下で移動させるよう適合され、上記第2のガイドが、上記食品ポーションを、上記第2のガイドを回転させることによって、上記スケールから上記排出コンベヤ上へと制御下で移動させるよう適合されることを特徴とする。
【0047】
本方法の好ましい実施形態は、上記第1のガイドの回転方向が、上記第1のコンベヤによって供給される上記食品ポーションの搬送方向に応じたものであり、及び/又は上記第2のガイドの回転方向が、上記排出コンベヤによって輸送される上記食品ポーションの搬送方向に応じたものであることを特徴とする。
【0048】
繰り返しを避けるために、本発明の方法から生じる利点については、本発明による装置に関する関連のある節を参照する。
【0049】
本発明の更なる好ましい及び/又は好都合な特徴及び実施形態は、従属請求項及び明細書から明らかになる。特に好ましい実施形態について、添付の図面を参照して更に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1図1は、本開示の主題の食品加工システムの実施形態の斜視図である。
図2図2は、本開示の主題の計量ステーションの拡大斜視図である。
図3図3は、本開示の主題の計量ステーションの上面図である。
図4図4は、本開示の主題の計量ステーションのある実施形態の上面図である。
図5図5は、本開示の主題の計量ステーションのある実施形態の上面図である。
図6図6は、本開示の主題のガイドの等角図である。
図7図7は、本開示の主題のガイドの上面図である。
図8図8は、本開示の主題のガイドの底面図である。
図9図9は、本開示の主題の、代替実施形態の食品加工システムの斜視図である。
図10図10は、本開示の主題の、代替実施形態の食品加工システムの拡大斜視図である。
図11図11は、本開示の主題の、代替実施形態の食品加工システムの拡大斜視図である。
図12図12は、本開示の主題の、代替実施形態の食品加工システムの斜視図である。
図13図13は、本開示の主題の、代替実施形態の食品加工システムの斜視図である。
図14図14は、コンベヤ上の食品ポーションと相互作用する第1のガイドの実施形態の平面図である。
図15図15は、コンベヤ上の食品ポーションと相互作用する第1のガイドの実施形態の平面図である。
図16図16は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションの斜視図である。
図17図17は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションの拡大斜視図である。
図18図18は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションの拡大斜視図である。
図19図19は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションの斜視図である。
図20図20は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションの拡大斜視図である。
図21図21は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションの平面図である。
図22図22は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションの拡大平面図である。
図23図23は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションの立面図である。
図24図24は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションの拡大立面図である。
図25図25は、本開示の主題の、代替実施形態の計量ステーションのプラットフォーム領域の平面図である。
図26図26は、本開示の主題の、代替実施形態のアームの平面図である。
図27図27は、本開示の主題の、代替実施形態のアームの斜視図である。
図28図28は、本開示の主題の、代替実施形態のアームの斜視図である。
図29図29は、本開示の主題の、代替実施形態の前端アームの立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本開示の主題は、食品加工装置及び方法、特に食品ポーション304の計量、選別及びバッチングに関する。食品ポーション304は、魚、甲殻類、鳥肉、豚肉、及び牛肉を含むがこれらに限定されない、動物から採取された組織を含む。採取された組織は、消費者への販売のために顧客へと出荷するために、計量及びバッチングされる。
【0052】
本開示の主題は、食品ポーション304を計量し、計量された食品ポーション304を加工するシステム300及び方法を対象とする。システム300のある実装形態では、プログラマブルロジックコントローラ(programmable logic controller:PLC)の制御下で、食品ポーションは、計量ステーション302及びプライマバッチ(primer batch)338ステーションに供給される。PLCは、システム300内において、計量された食品ポーション304それぞれの位置を追跡し、個片化された食品ポーション304それぞれの移動を所望のプライマバッチ338に対応させる。
【0053】
食品ポーション304は、家禽等の動物から採取され、ベルトを有する一連のコンベヤによって、PLCで制御される加工システム300を通して輸送される。システム300は、装置によって実施される複数のステップを含む。輸送ステップでは、採取された食品ポーション304は、第1のコンベヤ306等の送込み搬送システムによって選別ステップに輸送される。上記選別ステップは、計量ステーション302において食品ポーション304を静的に計測することを伴う。選別ステップの後、計量された食品ポーション304はバッチングステップに移動させられる。
【0054】
ある実施形態では、各計量ステーション302は、食品ポーション304を静的に計量するためのロードセル等の力センサを含む。図1を参照すると、ある実装形態では分配ステップにおいて、第1のコンベヤ306は、食品ポーション304を第2のコンベヤ308へと分配する1つ以上のオーガ318への供給を行う。PLCは、第1のコンベヤ306の運動及びオーガ318の運動を制御して、食品ポーション304を個片化し、第2のコンベヤ308上へと分配し、これにより、食品ポーション304は密集した状態となる(例えば間隔が狭い)。ある実施形態では、オーガ318と第2のコンベヤ308との間の移行部分は、食品ポーション304の通過を検出するゲート又は光学アイ(optical eye)を含み、運動はPLCによって記録される。間隔が狭い食品ポーション304は、食品加工システム300のスループットを最大化する。第2のコンベヤ308から、食品ポーションは第3のコンベヤ310へと移動する。
【0055】
第3のコンベヤ310は食品ポーション304を、第2のコンベヤ308から1つ以上の計量ステーション302へと移動させる。ある実施形態では、第2のコンベヤ308は食品ポーション304で満たされたままであり、例えば食品ポーション304の間には、1つの食品ポーション304が隣接する食品ポーション304に接触せずに嵌ることができる空所が存在しない。各計量ステーション302は食品ポーション304を選別し、これによって食品ポーション304は計量され、PLCは計量された食品ポーション304の重量を記録し、計量された食品ポーション304の行き先、特に完成品のバッチを形成するために食品ポーション304を置くための、結果として得られるプライマバッチ338の位置を決定する。
【0056】
図2~3を参照すると、各計量ステーション302は、第1のガイド324と、隣接する第2のガイド328とを含む。
【0057】
ガイド324、328は軽量材料から作製されるため低い慣性モーメントを有し、これにより、関連するアクチュエータはガイドの精密な運動を容易に制御できる。ガイドは協働して、食品ポーション304を第3のコンベヤ310からスケール330へと移動させる。食品ポーション304が第3のコンベヤ310に沿って移動すると、食品ポーション304を計量のために受け入れることができる計量ステーション302は、食品ポーション304をコンベヤ310のベルトから回収する。第1のガイド324は、PLC制御式サーボモータ等の第1のアクチュエータ322によって、動作可能に制御される。第1のガイド324はシャフト323によって第1のアクチュエータ322に接続される。第1のアクチュエータ322は、食品ポーションが計量ステーション302を通過する際に、隣接する食品ポーション304の間の位置へと第1のガイド324を(図3では反時計回りに)最初に回転させることによって、食品ポーション304をスケール330へと移送する。
【0058】
スケール330は、ロードセル等の重量検知装置に動作可能に接続されたデッキ334を有し、このデッキ334はプラットフォーム336に取り囲まれている。プラットフォーム336は、第3のコンベヤ310と第4のコンベヤ312との間に延在する。上記ロードセルは、食品ポーション304の重量を記録及び追跡するために、PLCに動作可能に接続される。食品ポーション304がデッキ334を通過する際、第1のガイドは食品ポーション304に接触して、これを第3のコンベヤ310からデッキ334上へと、第3のコンベヤ310の進行方向から側方に移動させる。プラットフォーム336の側縁部は第3のコンベヤ310のベルトの縁部に当接し、これによって、ベルトからデッキ334への食品ポーション304の滑らかな移行が可能となる。
【0059】
第1のガイド324は、食品ポーション304をベルトから離れるように側方に迅速に移動させ、第2のアクチュエータ326は、シャフト327によって第2のガイド328に動作可能に接続され、食品ポーション304がプラットフォーム336からデッキ334上へと移動する際に食品ポーション304を受け入れて、又は優しく受け止めて、食品ポーション304の側方移動を阻止するため、食品ポーション304はデッキ334に着地する。第2のガイド328は、食品ポーション304と接触して(図3では)時計回りに移動することにより、食品ポーション304を減速させることによって、食品ポーション304の移動を阻止し、これにより食品ポーション304はデッキ334上に静置された状態となる。食品ポーション304は、およそ0.050~0.100秒にわたってデッキ334に停留した後、第2のガイド328によって、隣接する第4のコンベヤ312上へと移送される。
【0060】
ある実施形態では、第1のガイド324及び第2のガイド328は、食品ポーション304の寸法及び他の物理的特性を評価するために、光学検出器等の検出器の検出野内へと、又は骨等の異物の存在を評価するために、X線デバイス等の放射器/検出器へと、食品ポーション304を移動させる。
【0061】
食品ポーション304を第3のコンベヤ310から第4のコンベヤ312に移送するために、第2のガイド326は反時計回りに回転し、食品ポーション304に係合して、これを、デッキ334から第4のコンベヤ312のベルト上へと、側方に移動させる。食品ポーション304は、ベルト上の空位置へと移送される。第4のコンベヤ312は、計量された食品ポーションを、計量ステーション302からプライマバッチ338に移動させる。
【0062】
ある実装形態では、プライマバッチ338の内容物は、特定のタイプかつ具体的な重量の食品ポーション304を含む。例えば、上記タイプは鳥肉の手羽元であってよく、各食品ポーション304の重量は、同一であるか、又は狭い測定値範囲内である。食品加工システム300が必要なプライマバッチ338を調製する際、システム300は、既知の特性を有する食品ポーション304を計量ステーション302から集め、1つ以上の食品ポーション304を、所望の特性を有するプライマバッチ338内に集める。
【0063】
図4~8を参照すると、第1のガイド324のある実施形態はL字型平面形状を有し、これにより第1のガイド324は、第3のコンベヤ310上に配置された食品ポーション304の間の空所に入ることができる。ある実施形態では、代替的な第2のガイド329は曲線形状を有する。第1のガイド324は、近位端404に形成された基部402から遠位端408に形成されたポケット406まで延在する本体400を有する。本体400は、上縁部412と下縁部414との間に延在する垂直壁410を形成し、これは基部402とポケット406との間に延在する第1の前面416を形成する。
【0064】
ポケット406は、第1の面416から先端領域421の突出縁部420まで延在する、凹状の第2の全面418を形成する。下側縁部422は、基部402から突出縁部420まで延在するリップ424と、溝423とを形成し、これらは、第3のコンベヤ310の表面から食品ポーション304を持ち上げるように動作する。突出縁部420は、このガイドが食品ポーション304を第3のコンベヤ310からスケール330上へと移動させる際に、ベルトの方向の食品ポーション304の連続的な移動を停止させるのを補助する。
【0065】
上縁部412は、基部402から先端領域421まで延在するフランジ426を形成し、これは本体400に剛性を付加し、また、食品ポーション304が第1の前面416又は第2の前面418を上方に移動してガイドから出るのを防止する。後面428は、基部402から先端領域421まで延在するリブ430を形成し、これは本体400に剛性を付加する。リブ430は、過剰な重量を付加することなく、アーム332に剛度を付加する。基部402は、第1のガイド324を第1のアクチュエータ322のシャフト323に固定するためのアパーチャを含む。
【0066】
図14~15を参照すると、ポケット406の湾曲形状の半径は、計量のために選択された食品ポーション304と、計量のために選択された食品ポーション304のすぐ上流の食品ポーション304との間に、狭い先端領域421を挿入することによって、第1のガイド324が第3のコンベヤ310上の食品ポーション304の移動経路に入ることができるように、移動させられる食品ポーション304のサイズに基づいて形成される。ベルトが連続的に移動する際、図14を参照すると、第1のガイド324は、食品ポーション304aをベルトから取り出すための位置へと移動する。図15では、第1のガイド324は第3のコンベヤ310の移動するベルトに協調するように反時計回りに回転しており、これによって食品ポーション304aを捕捉して、これをベルトからスケール330上へと側方に移送する。
【0067】
図9~11を参照すると、代替実施形態の食品加工システム300が図示及び説明されている。図9の実施形態は図1~8の実施形態と同様であるが、食品ポーション304を第1のコンベヤ306からプライマバッチ338へと移送するための1つ以上のオーガ352を含む。プライマバッチ338は、プライマバッチ容器340によって形成される。容器340は、オーガ352と、第3のガイド344及び第4のガイド346を備えた第3のアクチュエータ342とによって充填される。ある実施形態では、第3のアクチュエータ342は、PLCで制御されるサーボモータである。食品ポーション304は第5のコンベヤ314によって第6のコンベヤ316へと前進する。食品ポーション304が第3のアクチュエータ342を通過する際、第3のガイド344及び第4のガイド346がPLCの制御下でベルト上の食品ポーション304の間へと回転し、食品ポーション304を選択的に取り出して、これを隣接する容器340に入れる。
【0068】
図12を参照すると、代替実施形態の食品加工システム300が図示及び説明されており、ここでは選別は図1の様式で達成されるが、計量された食品ポーション304が第5のコンベヤ314上にあるときに、これらが更に加工される。ここでは第3のアクチュエータ430が食品ポーション304を目標バッチング流342内へと移動させる。各目標バッチング流342は、食品ポーション304を目標のプライマバッチ338へと移動させる、PLC制御下の第7のコンベヤ434を含み、ここでPLCは、上述の所望の特性によって、目標のプライマバッチ338それぞれに関する基準を決定する。
【0069】
図13を参照すると、図9の食品加工システム300の代替実施形態が示されており、ここではオーガ318が放射状構成であり、食品ポーション304の中央貯蔵所から食品ポーション304を受け取る。
【0070】
食品加工システム300のある実施形態における第1のガイド324が示されている。ここでは、計量ステーション302に隣接した、未計量の食品ポーション304を送達するコンベヤのベルトは、ある方向に移動しており、ガイドは、上面図で見た場合に反時計回りに回転し、これによって第1のガイド324は、移動する食品ポーション304の流れに挿入される。しかしながら、ここで説明されている実施形態の反対の方向にコンベヤが移動している実施形態では、第1のガイド324は逆L字型平面形状を有するように形成でき、また同様に第2のガイド328も逆L字型平面形状を有することができる。
【0071】
図16~29を参照すると、食品ポーション304を計量し、計量された食品ポーション304を加工する、実施形態、システム300、及び方法は、代替実施形態の計量ステーション500を含む。計量ステーション500は、ベルトを有する第3のコンベヤ310とベルトを有する第4のコンベヤ312との間等、2つのコンベヤの間に位置決めされる。図16~25を参照すると、第1の移送アセンブリ502及び隣接する第2の移送アセンブリ596を有する計量ステーション500が示されている。これらのアセンブリは、中央に位置するスケール574を有するプラットフォーム570の上方に位置する。スケール574は、計量のために食品ポーション304を受け入れるためのデッキ572を有する。プラットフォーム570は、第3のコンベヤ310に隣接する第1の側縁部576と、第4のコンベヤ312に隣接する第2の側縁部586との間に延在する。第1の側縁部576は上流部分578及び下流部分580を有し、下流部分580は第1の移行領域582を形成する。第1の移行領域582は第3のコンベヤ310に向かって延在し、ベルトの頂部の下方の第1の側縁部576で終端する。第2の側縁部は上流部分588及び下流部分590を有し、下流部分590は第2の移行領域592を形成する。第2の移行領域592は第4のコンベヤ312に向かって延在し、ベルトの頂部の下方の第2の側縁部586で終端する。
【0072】
デッキ572に隣接する分離ゾーン584は、第1の移行領域582と第2の側縁部586との間に位置し、デッキ572に隣接する別の分離ゾーン594は、第1の側縁部576と第2の移行領域592との間に位置する。移行領域582、592は、これらの領域の側縁部がベルトの頂部の下方で終端し、鳥肉ポーションが移送アセンブリ502、596によって移動させられる際にベルトと側縁部との間に引っかかるのを防止するため、ベルトからの鳥肉ポーション304の取り出しを改善する。
【0073】
第1の移送アセンブリ502、及び第2の移送アセンブリ596は、食品ポーション304をプラットフォーム570及びスケール574から第4のコンベヤ312に移動させる第1の移送アセンブリ、及び食品ポーション304を第3のコンベヤ310からプラットフォーム570及びスケール574に移動させる第2の移送アセンブリと、同一の構造的特徴を有する。従って、第1の移送アセンブリ502の構造的特徴について説明を行う。この説明は第2の移送アセンブリ596にも当てはまる。
【0074】
第1の移送アセンブリ502は、前端アームアセンブリ544と協働して食品ポーション304を第3のコンベヤ310からスケール574に移動させる、後端アームアセンブリ510を有する。後端アームアセンブリ544は、下側マウント520及び上側マウント554に動作可能に接続された、後端アーム512を含む。第1のロッド516、及び隣接する第2のロッド518は、カプラ514によって後端アーム512に接続される。ロッド516、518は、後端アーム512から上方に、プレート508を通り、また下側マウント520の下側軸受532を通って延在し、上側マウント554の上側軸受566で終端する。
【0075】
前端アームアセンブリ544は、下側マウント520に動作可能に接続された前端アーム546を含む。第1のロッド550、及び隣接する第2のロッド552は、カプラ548によって前端アーム546に接続される。ロッド550、552は、前端アーム546から上方に、プレート508を通って延在し、下側軸受532で終端する。
【0076】
後端アーム512及び前端アーム546は、プレート508に動作可能に接続されたモータ504によって、第3のコンベヤ310、プラットフォーム570、及びスケール574上で回転させられる。ある実装形態では、モータ504はPLCで制御されたサーボモータであり、ベルトは、モータ504をプレート508に動作可能に接続する。アーム512、546は、下側マウント520及び上側マウント554のうちの一方又は両方に動作可能に接続されたモータ534によって、コンベヤ310、プラットフォーム570、及びスケール574に対して垂直に移動させられる。ある実装形態では、モータ534はサーボモータである。アーム512、546はいずれも上昇又は下降でき、またこれらのアームは独立して上昇及び下降できる。
【0077】
ある実装形態では、モータ534はカムプレート536に接続され、下側マウント520は、マウント520から延在してカムプレート536の第1の溝538に係合するフォロワ530を含み、上側マウント554は、マウント554から延在してカムプレート536の第2の溝540に係合するフォロワ564を含む。
【0078】
下側マウント520及び上側マウント554は、レールに沿って垂直に移動する。下側マウント520は、ガイドアパーチャ526に隣接するガイドスリーブ524を形成する本体522を有し、本体522の下側部分は、下側軸受532を保持する。ガイドスリーブ524は、上記下側部分から上方に延在して、第1のレール634の係合のための追加の構造を提供する。上記レールは、隣接する第1のレール634と隣接する第3のレール638との間に配置された、第2のレール636を含む。これらのレールは、上側フレーム部材と下側フレーム部材との間に垂直に延在する。第1のレール634はガイドスリーブ524を通り、第2のレール636はガイドアパーチャ526を通る。
【0079】
カムプレート536を用いた実装形態では、第1のロッド550及び第2のロッド552は下側軸受532に固定され、プレート536の回転によって第1の溝538が動かされ、これによって、第1のレール634及び第2のレール636に沿った下側マウント520の垂直な並進移動、従って前端アーム546の垂直な並進移動がもたらされる。
【0080】
上側マウント554は、ガイドアパーチャ558に隣接するガイドスリーブ558を形成する本体556を有し、本体556の上側部分は上側軸受566を保持する。ガイドスリーブ558は、上記上側部分から下向きに延在して、第2のレール636の係合のための追加の構造を提供する。第2のレール636はガイドスリーブ558を通り、第3のレール638はガイドアパーチャ558を通る。カムプレート536を使用する実装形態では、第1のロッド516及び第2のロッド518は上側軸受566に固定され、プレート536の回転によって第2の溝540が動かされ、これによって、第2のレール636及び第3のレール638に沿った上側マウント554の垂直な並進移動、従って後端アーム512の垂直な並進移動がもたらされる。
【0081】
図26~29を参照すると、後端アーム512のある実施形態は、近位端601の基部603から遠位端606の突出縁部620まで延在する本体600を有し、基部603と突出縁部620との間にはポケット604が形成される。カプラ514は基部603に接続される。本体600は、上縁部610と下縁部612との間に延在する垂直壁608を形成し、これは、内側側壁618と外側側壁616との間に後壁614を形成する。ポケット604内では、内側側壁618、外側側壁616、及び後壁614が凹状の前面を形成する。下縁部612は、基部から突出縁部620まで延在するリップを形成し、このリップは、第3のコンベヤ310の表面から食品ポーション304を持ち上げるように動作する。突出縁部420は、後端アーム512が食品ポーション304を第3のコンベヤ310からプラットフォーム570上へと移動させる際に、ベルトの方向の食品ポーション304の連続的な移動を停止させるのを補助する。上縁部610は、基部603から先端領域630まで延在する張出し部分622を形成し、これは本体600に剛性を付加し、また、食品ポーション304がポケット604の壁を上方に移動して後端アーム512から出るのを防止する。後面626は、基部603から先端領域630まで延在する1つ以上のリブ628を形成し、これは本体600に剛性を付加する。他の実施形態と同様に、リブ628は、過剰な重量を付加することなく、後端アーム512に剛度を付加する。
【0082】
図26~29を参照すると、前端アーム546のある実施形態は、近位端653の基部654から遠位端657の先端領域681の突出縁部671まで延在する本体651を有し、基部654と突出縁部671との間にはポケット655が形成される。カプラ548は基部654に接続される。本体651は、上縁部661と下縁部663との間に延在する垂直壁659を形成し、これは、凹状の前面を形成する後壁665を形成する。下縁部663は、基部654から突出縁部671まで延在するリップを形成する上縁部661は、基部654の領域から延在する張出し部分673を形成し、これは本体651に剛性を付加し、また、食品ポーション304がポケット655の側壁を上方に移動して前端アーム546から出るのを防止する。後面677は、基部654から先端領域681まで延在する1つ以上のリブ679を形成し、これは本体651に剛性を付加する。カプラ548は基部654に接続される。後端アーム512及び前端アーム546は軽量材料で構築され、また最小限の壁厚並びに張出し部分及びリブの使用等、強度を付加するが重量を削減する特性を用いて形成され、これにより、強度と低い慣性モーメントとを有するアームが得られる。
【0083】
後端アーム512のポケット604及び前端アーム546のポケット655は、食品ポーション304の捕捉ゾーン598を形成し、これによって、アセンブリ510、544は食品ポーション304を、コンベヤ310、312、及びプラットフォーム570内のスケール574に対して移動させることができる。ある実装形態では、食品ポーション304がコンベヤ310上で計量ステーション500へと移動する際、第2の移送アセンブリ596は、プラットフォーム570及び第3のコンベヤ310に対して上昇した位置にある後端アームアセンブリ510及び前端アームアセンブリ544を、移送されるものとして識別された第3のコンベヤ310上の食品ポーション304の上で最初に回転させることによって、食品ポーション304を第3のコンベヤ310から移動させる。
【0084】
第3のコンベヤ310が、食品ポーション304を上流部分578から下流部分580へと移動させる方向に移動する、第1の側縁部576に隣接したベルト上で、食品ポーション304を移動させる際、モータ504はプレート508を回転させて、捕捉ゾーン598を、取り出されるものとしてPLCによって選択された食品ポーション304の上方に配向する。モータ534はカムプレート536を回転させて、後端アーム512及び前端アーム546を共に引き下げることによって、これらのアームを、捕捉ゾーン598内の食品ポーション304を伴ったベルト上に配置する。次に、アーム512、546はモータ504によって反時計回り(図25)に回転させられ、これにより食品ポーション304は、第3のコンベヤ310のベルトから、第1の移行領域582を横断してプラットフォーム570上へと移動させられる。ある実装形態では、食品ポーション304は、スケール574が空になって食品ポーション304を受け入れることができるようになるまで、この位置に保持される。ある実装形態では、食品ポーション304は即座にスケール574へと移動させられる。
【0085】
食品ポーション304はデッキ572上に静置され、重量測定が実施された後、食品ポーション304はスケール574から離れるように移動させられ、ある実装形態では第2の移送アセンブリ596を用いて、食品ポーション304をデッキ572から第1の移行領域582へ、又は第3のコンベヤ310に戻るように、移動させる。アーム512、546は上述のように垂直に移動して回転し、これに伴って食品ポーション304を位置決めする。
【0086】
ある実装形態では、第1の移送アセンブリ502は食品ポーション304を、スケール574から第2の移行領域592又は第4のコンベヤ312へと移動させる。
【0087】
ある実装形態では、第1の移送アセンブリ502は、プレート508を回転させることで、プラットフォーム570に対して上昇した位置にある後端アームアセンブリ510及び前端アームアセンブリ544を、食品ポーション304の上で最初に回転させることによって、食品ポーション304をスケール574から移動させる。捕捉ゾーン598が食品ポーション304の上方に来ると、カムプレート536を回転させてアーム512、546を引き下げ、これらのアームを共にデッキ572上に配置する。第4のコンベヤ312が、ベルトを上流部分588から下流部分590に移動させる方向に移動する、第2の側縁部586に隣接するベルトを移動させる際、上記アームはモータ504によって反時計回り(図25)に回転させられ、これにより食品ポーション304は、デッキ572から上流部分588を横断して第4のコンベヤ312のベルト上の、PLCによって選択された空所に移動させられる。次に、カムプレート536を回転させてアーム512、546を上昇させ、ベルト上にある食品ポーション304を取り除き、第4のコンベヤ312に沿って計量ステーション500から移動させる。計量された食品ポーション304は、更なる加工のためにシステムを通って移動する。
【0088】
ある実装形態では、食品ポーション304は、ベルトが空になって食品ポーション304を受け入れることができるようになるまで、上流部分588に保持される。ある実装形態では、食品ポーション304は即座に第4のコンベヤ312へと移動させられる。ある実装形態では、第1の移送アセンブリ502は、プレート508を回転させることで、プラットフォーム570に対して上昇した位置にある後端アームアセンブリ510及び前端アームアセンブリ544を、食品ポーション304の上で最初に回転させることによって、食品ポーション304をスケール574から移動させる。
【0089】
捕捉ゾーン598が食品ポーション304の上方に来ると、カムプレート536を回転させてアーム512、546を引き下げ、これらのアームを共にデッキ572上に配置する。第4のコンベヤ312が、ベルトを上流部分588から下流部分590に移動させる方向に移動する、第2の側縁部586に隣接するベルトを移動させる際、上記アームはモータ504によって反時計回り(図25)に回転させられ、これにより食品ポーション304は、デッキ572から上流部分588を横断して第4のコンベヤ312のベルト上の、PLCによって選択された空所に移動させられる。
【0090】
次に、カムプレート536を回転させてアーム512、546を上昇させ、ベルト上にある食品ポーション304を取り除き、第4のコンベヤ312に沿って計量ステーション500から移動させる。計量された食品ポーション304は、更なる加工のためにシステムを通って移動する。
【0091】
ある実装形態では、食品ポーション304は、ベルトが空になって食品ポーション304を受け入れることができるようになるまで、上流部分588に保持される。ある実装形態では、食品ポーション304は即座に第4のコンベヤ312へと移動させられる。
【0092】
本開示の主題の詳細な態様が必要に応じてここで開示されているが、開示されている態様は本開示の主題の単なる例であり、本開示の主題は様々な形態で具現化できることを理解されたい。従って、本明細書中で開示されている具体的な構造及び機能に関する詳細は、限定として解釈してはならず、単に特許請求の範囲の基礎として、及び事実上任意の適切な詳細を有する構造で本開示の主題を様々に使用することを当業者に教示するための代表的な基礎として、解釈されるものとする。
【0093】
本開示の主題の多数の特徴及び利点は、この詳細な明細書から明らかである。更に、多数の修正例及び変形例が当業者には容易に想起されるだろうが、本開示の主題を、ここで図示及び説明された構成及び動作に正確に限定することは望まれていない。従って、全ての好適な修正例及び均等物を採用でき、これらは全て本開示の主題の範囲内である。
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