(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】試薬キットの吸気構造
(51)【国際特許分類】
G01N 1/00 20060101AFI20231116BHJP
G01N 35/02 20060101ALI20231116BHJP
【FI】
G01N1/00 101K
G01N35/02 B
(21)【出願番号】P 2023531492
(86)(22)【出願日】2021-09-10
(86)【国際出願番号】 CN2021117658
(87)【国際公開番号】W WO2022105385
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-05-23
(31)【優先権主張番号】202011317116.X
(32)【優先日】2020-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521559876
【氏名又は名称】石家庄禾柏生物技▲術▼股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼書順
(72)【発明者】
【氏名】▲スゥェイ▼彦軍
(72)【発明者】
【氏名】陳立柱
(72)【発明者】
【氏名】▲シィン▼士元
(72)【発明者】
【氏名】姚召輝
【審査官】岡村 典子
(56)【参考文献】
【文献】特表2022-543979(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第1566145(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3370040(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0225809(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0000973(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00
G01N 35/02,35/10
B05B 1/00
F16K 31/00
B01L 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気接続管(1)と、前記吸気接続管(1)の一端に設置された封止管(2)とを含む試薬キットの吸気構造であって、前記封止管(2)内にノズルプラグ(3)が設置され、前記封止管(2)と前記ノズルプラグ(3)とは締まり嵌めであり、前記ノズルプラグ(3)に吸気ブラインドホールが前記ノズルプラグ(3)の軸線方向に沿って設置され、前記吸気ブラインドホールの開口端は前記吸気接続管(1)に向か
い、
前記吸気接続管(1)及び前記封止管(2)はいずれも環状管であり、前記ノズルプラグ(3)は円柱体であり、
前記ノズルプラグ(3)の外側壁にシールボス(4)が周方向に沿って設置され、
前記シールボス(4)の数は2本であり、
前記吸気ブラインドホールは互いに連通する錐台状吸気孔(5)と円柱状吸気孔(6)を含み、前記円柱状吸気孔(6)はブラインド端を有し、前記錐台状吸気孔(5)の小さい底端は前記円柱状吸気孔(6)に接続され、前記錐台状吸気孔(5)の大きい底端は前記開口端である、試薬キットの吸気構造。
【請求項2】
前記錐台状吸気孔(5)の小さい底端の直径は前記円柱状吸気孔(6)の直径と等しい、ことを特徴とする請求項
1に記載の試薬キットの吸気構造。
【請求項3】
前記ノズルプラグ(3)の材質はエラストマーシール材である、ことを特徴とする請求項1に記載の試薬キットの吸気構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は試薬キット技術分野に属し、具体的には、試薬キットの吸気構造に関する。
【背景技術】
【0002】
試薬キットの吸気構造において、従来の空気路接続コネクタには逆円錐型コネクタ及びクイックコネクタが多く、逆円錐型コネクタを使用する場合、空気管の取り付けが困難であり、迅速な取り付けに不利であり、クイックコネクタはチューブの迅速な取り付けを実現できるが、クイックコネクタ自体は十分な取り付け空間を必要とし、狭い空間内で取り付けにくく、上記の2種類のコネクタはいずれも使用しやすいという要求を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の目的は、従来の空気路コネクタがいずれも使用しやすいという要求を満たすことができないという技術的問題を解決するように、構造が簡単で、使用しやすい試薬キットの吸気構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願は以下の技術的解決手段を採用する。本願は、吸気接続管と、吸気接続管の一端に設置された封止管とを含む試薬キットの吸気構造であって、前記封止管内にノズルプラグが設置され、前記封止管と前記ノズルプラグとは締まり嵌めであり、前記ノズルプラグに吸気ブラインドホールが前記ノズルプラグの軸線方向に沿って設置され、前記吸気ブラインドホールの開口端は前記吸気接続管に向かう試薬キットの吸気構造を提供する。
【0005】
一実施例において、前記吸気接続管及び前記封止管はいずれも環状管であり、前記ノズルプラグは円柱体である。
【0006】
一実施例において、前記ノズルプラグの外側壁にシールボスが周方向に沿って設置される。
【0007】
一実施例において、前記シールボスの数は2本である。
【0008】
一実施例において、前記吸気ブラインドホールは互いに連通する錐台状吸気孔と円柱状吸気孔を含み、前記円柱状吸気孔はブラインド端を有し、前記錐台状吸気孔の小さい底端は前記円柱状吸気孔に接続され、前記錐台状吸気孔の大きい底端は前記開口端である。
【0009】
一実施例において、前記錐台状吸気孔の小さい底端の直径は前記円柱状吸気孔の直径と等しい。
【0010】
一実施例において、前記ノズルプラグの材質はエラストマーシール材である。
【発明の効果】
【0011】
本願の有益な効果は以下のとおりである。本願にて提供される試薬キットの吸気構造はシール効果が高く、また、吸気ブラインドホールの設計を採用するため、空気針を刺す時により容易になり、使用する時により便利になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本願の一実施例にて提供される試薬キットの吸気構造の構造模式図である。
【
図2】本願の一実施例にて提供される試薬キットの吸気構造のノズルプラグの構造模式図である。
【
図3】本願の一実施例にて提供される試薬キットの吸気構造のノズルプラグの側面構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明らか且つ完全に説明する。
【0014】
図1~3に示すように、本願の実施例は、吸気接続管1と、吸気接続管1の一端に設置された封止管2とを含む試薬キットの吸気構造であって、封止管2内にノズルプラグ3が設置され、封止管2とノズルプラグ3とは締まり嵌めであり、ノズルプラグ3に吸気ブラインドホールがノズルプラグ3の軸線方向に沿って設置され、吸気ブラインドホールの開口端は吸気接続管1に向かう試薬キットの吸気構造を提供する。ここで、ノズルプラグ3の軸線は封止管2の軸線、吸気接続管1の軸線と重なり、すなわち同軸に設置する。
【0015】
吸気接続管1及び封止管2はいずれも環状管であり、ノズルプラグ3は円柱体である。ノズルプラグ3の外側壁にシールボス4が周方向に沿って設置される。シールボス4の数は2本であってもよい。もちろん、シールボス4の数は他の数、例えば、1本、3本、4本など以上の数であってもよい。
【0016】
吸気接続管1は試薬キット7の吸気口8に連通し、ノズルプラグ3は封止管2を封止し、吸気接続管1と外部との連通を遮断する。使用時に、空気針をノズルプラグ3に刺し通すことにより、空気針を吸気接続管1に連通させ、試薬キット7の吸気操作を実現する。シールボス4は封止管2の内側壁を外向きに押圧し、封止管2による外部に対するシール効果を実現する。ここで、空気針は、通常、給気機器に連通し、空気針は吸気接続管1に空気を送り込むために用いられる。
【0017】
吸気ブラインドホールは互いに連通する錐台状吸気孔5と円柱状吸気孔6を含み、円柱状吸気孔6はブラインド端を有し、錐台状吸気孔5の小さい底端は円柱状吸気孔6に接続され、錐台状吸気孔5の大きい底端は開口端である。錐台状吸気孔5の小さい底端の直径は円柱状吸気孔6の直径と等しい。錐台状吸気孔5とは、当該孔が大きい底端と小さい底端を有し、大きい底端の孔径が小さい底端の孔径より大きく、大きい底端から小さい底端までの間の孔径が徐々に小さくなる傾向にあるものである。
【0018】
空気針を刺す時、空気針の先端をノズルプラグ3の試薬キット7から離れた端面からノズルプラグ3の中央部に刺し、空気針を円柱状吸気孔6のブラインド端に通した後、円柱状吸気孔6及び錐台状吸気孔5から吸気接続管1に入れ、空気針と試薬キット7の吸気口8との連通を完了し、さらに試薬キット7の吸気操作を実現する。吸気ブラインドホールにより、ノズルプラグ3の中間部分の軸方向における厚さが薄くなり、空気針の先端部を刺しやすい。円柱状吸気孔6は空気針を刺す時における位置決めを容易にし、錐台状吸気孔5は開口が大きいことで、刺す過程における空気針の左右揺れを回避することができ、さらに空気針の先端部を吸気ブラインドホールの側壁に挿入する状況を回避して、空気針の詰まりを防止する。なお、ノズルプラグ3のシール性を低下させることがあるため、ノズルプラグ3の外周部分を薄くすることはできないことに留意されたい。
【0019】
以上説明したのは本願の好適な実施例に過ぎず、本願を限定するものではなく、本願の精神及び原則内で行われる任意の修正、同等の置換、改良などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【要約】
吸気接続管(1)と、吸気接続管(1)の一端に設置された封止管(2)とを含む試薬キットの吸気構造であって、封止管(2)内にノズルプラグ(3)が設置され、封止管(2)とノズルプラグ(3)とは締まり嵌めであり、ノズルプラグ(3)に吸気ブラインドホールがノズルプラグ(3)の軸線方向に沿って設置され、吸気ブラインドホールの開口端は吸気接続管(1)に向かう試薬キットの吸気構造である。このような試薬キットの吸気構造はシール効果が高く、より操作しやすい。
【選択図】
図1