(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】電子機器組み立て装置および電子機器組み立て方法
(51)【国際特許分類】
B25J 13/08 20060101AFI20231117BHJP
H01R 43/26 20060101ALI20231117BHJP
H01R 13/639 20060101ALI20231117BHJP
【FI】
B25J13/08 A
B25J13/08 Z
H01R43/26
H01R13/639 Z
(21)【出願番号】P 2019050573
(22)【出願日】2019-03-19
【審査請求日】2022-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】山本 実
【審査官】稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-25596(JP,A)
【文献】特開2018-69415(JP,A)
【文献】特開2017-224527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00 - 21/02
H01R 43/26
H01R 13/639
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルを保持するケーブル保持部と、
前記ケーブル保持部と撮像部とが装着されたベース部と、
前記ベース部を移動させることにより前記ケーブルの先端部が装着されるコネクタを備える電子機器に対して前記ケーブル保持部を移動させるロボット部と、
前記ロボット部を作動させることにより前記ケーブルを移動させる制御部と、を備え、
前記電子機器は、前記コネクタが水平面に対して傾斜した姿勢となることで前記撮像部によって撮像されるように前記撮像部に対して位置決めされ
、
前記撮像部は、前記ケーブルの先端部が前記コネクタに装着される装着方向に対して斜向する方向から前記ケーブルの先端部と前記コネクタを撮像する、電子機器組み立て装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記撮像部により撮像された画像から前記ケーブルの先端部と前記コネクタの相対位置関係を検出する位置検出部を備
える、請求項1に記載の電子機器組み立て装置。
【請求項3】
前記電子機器を保持する作業ステージを備えた、請求項1または2に記載の電子機器組み立て装置。
【請求項4】
前記ベース部に、前記ベース部からの距離を計測する距離計測部を有する、請求項1から3のいずれかに記載の電子機器組み立て装置。
【請求項5】
前記コネクタまたは前記電子機器に距離計測用のターゲットを備え、
前記距離計測部は、前記ターゲットまでの距離を計測する、請求項4に記載の電子機器組み立て装置。
【請求項6】
前記コネクタは、装着された前記ケーブルの先端部が前記コネクタから脱落することを防止するロック部を有し、
前記ケーブル保持部は、前記ケーブルの先端部を前記コネクタに装着した後に前記ロック部を作動させるロック作動部を有する、請求項1から5のいずれかに記載の電子機器組み立て装置。
【請求項7】
前記ロック作動部は、前記装着方向に沿って移動して前記ロック部を作動させる係止部材を備える、請求項6に記載の電子機器器組み立て装置。
【請求項8】
前記位置検出部が前記相対位置関係を検出した後、前記制御部は、前記ロボット部と前記ケーブル保持部を作動させて
、ロック作動部が前記コネクタに干渉しないように、前記ケーブルの先端部を前記コネクタに接近させる、請求項2に記載の電子機器組み立て装置。
【請求項9】
前記ケーブル保持部は、前記ケーブルの先端部が前記コネクタに装着されたことを検出するセンサを備える、請求項1から8のいずれかに記載の電子機器組み立て装置。
【請求項10】
前記センサは、前記ケーブルの先端部を前記コネクタに装着する際に前記ケーブル保持部に加わる力を計測する、請求項9に記載の電子機器組み立て装置。
【請求項11】
前記センサは、前記ケーブルの先端部が前記撮像部によって撮像できない位置にある状態で、前記ケーブルの先端部が前記コネクタに装着されたことを検出する、請求項9または10に記載の電子機器組み立て装置。
【請求項12】
前記電子機器は、前記コネクタを内部に備え、
前記電子機器が水平面に対して傾斜した姿勢で前記撮像部に対して位置決めされることで、前記コネクタが前記撮像部によって撮像可能となる、請求項1から11のいずれかに記載の電子機器組み立て装置。
【請求項13】
前記ケーブル保持部は、前記撮像部の撮像光軸に対して斜向する前記装着方向に沿って移動し、且つ、前記ケーブルの先端部を前記装着方向に沿わせた状態で前記ケーブルを保持する、請求項1から12のいずれかに記載の電子機器組み立て装置。
【請求項14】
電子機器組み立て装置によって電子機器が備えるコネクタにケーブルの先端部を装着する電子機器組み立て方法であって、
電子機器組み立て装置は、
ケーブルを保持するケーブル保持部と、
前記ケーブル保持部と撮像部とが装着されたベース部と、を備え、
前記ベース部を移動させることにより前記ケーブルを保持したケーブル保持部を前記電子機器に対して移動させ、前記ケーブルの先端部を前記コネクタに接近させるケーブル接近工程と、
前記撮像部によって前記ケーブルの先端部が前記コネクタに装着される装着方向に対して斜向する方向から前記ケーブルの先端部と前記コネクタを撮像する撮像工程と、
前記撮像工程により撮像された画像から前記ケーブルの先端部と前記コネクタの相対位置関係を検出する位置検出工程と、
検出された前記相対位置関係に基づいて、前記ケーブル保持部を移動させて前記ケーブルの先端部を前記コネクタに装着させる装着工程と、を含み、
前記電子機器は、前記コネクタが水平面に対して傾斜することで前記撮像部によって撮像されるように前記撮像部に対して位置決めされる、電子機器組み立て方法。
【請求項15】
前記ベース部から前記コネクタまたは前記電子機器までの距離を計測する距離計測工程をさらに含み、
前記ケーブル接近工程において、前記距離計測工程での計測結果に基づいて、前記ケーブル保持部を移動させる、請求項14に記載の電子機器組み立て方法。
【請求項16】
前記コネクタまたは前記電子機器に距離計測用のターゲットを備え、
前記距離計測工程において、前記ターゲットまでの距離を計測する、請求項15に記載の電子機器組み立て方法。
【請求項17】
前記コネクタは、装着された前記ケーブルの先端部が前記コネクタから脱落することを防止するロック部を有し、
前記装着工程の後に、前記ケーブル保持部によって前記ロック部を作動させるロック作動工程を含む、請求項14から16のいずれかに記載の電子機器組み立て方法。
【請求項18】
前記ケーブル保持部は、前記ロック部を作動させる係止部材を備え、
前記ロック作動工程において、前記係止部材を前記装着方向に沿って移動させて前記ロック部を作動させる、請求項17に記載の電子機器組み立て方法。
【請求項19】
前記装着工程において、前記係止部材が前記コネクタに干渉しないように前記ケーブル保持部を移動させて、前記ケーブルの先端部を前記コネクタに装着させる、請求項18に記載の電子機器組み立て方法。
【請求項20】
前記ケーブル保持部は、前記ケーブルの先端部が前記コネクタに装着されたことを検出するセンサを備え、
前記装着工程において、前記センサが前記ケーブルの先端部が前記コネクタに装着されたことを検出すると、前記ケーブル保持部の移動を停止させる、請求項14から19のいずれかに記載の電子機器組み立て方法。
【請求項21】
前記ケーブル保持部は、前記撮像部の撮像光軸に対して斜向する前記装着方向に沿って移動し、且つ、前記ケーブルの先端部を前記装着方向に沿わせた状態で前記ケーブルを保持する、請求項14から20のいずれかに記載の電子機器組み立て方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器が備えるコネクタにケーブルを装着する電子機器組み立て装置および電子機器組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用電子装置などの電子機器では、機器を構成する表示装置や回路基板などの機能モジュールを相互に接続するFPCなどのフレキシブルケーブル(以下、単に「ケーブル」と略記する。)が多用される。ケーブルを機能モジュールが備えるコネクタに装着する電子機器組み立て装置として、ケーブル保持部とカメラが装着されたベース部をパラレルリンク型のロボットで作動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の電子機器組み立て装置は、ケーブル保持部が保持したケーブルを機能モジュールが備えるコネクタに接近させ、ケーブルの先端部とコネクタを上方からカメラで撮像して両者の位置を確認しながらケーブルの先端部をコネクタに装着させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1を含む従来技術では、電子機器組み立て装置はコネクタを上方からカメラで撮像しながらケーブルの先端部をコネクタに装着させているが、電子機器の筐体内に組み込まれた機能モジュールのコネクタは、上方からカメラで撮像することができないためケーブルを自動で装着することができないという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は、電子機器が内部に備えるコネクタにケーブルを装着することができる電子機器組み立て装置および電子機器組み立て方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子機器組み立て装置は、ケーブルを保持するケーブル保持部と、前記ケーブル保持部と撮像部とが装着されたベース部と、前記ベース部を移動させることにより前記ケーブルの先端部が装着されるコネクタを備える電子機器に対して前記ケーブル保持部を移動させるロボット部と、前記ロボット部を作動させることにより前記ケーブルを移動させる制御部と、を備え、前記電子機器は、前記コネクタが水平面に対して傾斜した姿勢となることで前記撮像部によって撮像されるように前記撮像部に対して位置決めされ、前記撮像部は、前記ケーブルの先端部が前記コネクタに装着される装着方向に対して斜向する方向から前記ケーブルの先端部と前記コネクタを撮像する。
【0007】
本発明の電子機器組み立て方法は、電子機器組み立て装置によって電子機器が備えるコネクタにケーブルの先端部を装着する電子機器組み立て方法であって、電子機器組み立て装置は、ケーブルを保持するケーブル保持部と、前記ケーブル保持部と撮像部とが装着されたベース部と、を備え、前記ベース部を移動させることにより前記ケーブルを保持したケーブル保持部を前記電子機器に対して移動させ、前記ケーブルの先端部を前記コネクタに接近させるケーブル接近工程と、前記撮像部によって前記ケーブルの先端部が前記コネクタに装着される装着方向に対して斜向する方向から前記ケーブルの先端部と前記コネクタを撮像する撮像工程と、前記撮像工程により撮像された画像から前記ケーブルの先端部と前記コネクタの相対位置関係を検出する位置検出工程と、検出された前記相対位置関係に基づいて、前記ケーブル保持部を移動させて前記ケーブルの先端部を前記コネクタに装着させる装着工程と、を含み、前記電子機器は、前記コネクタが水平面に対して傾斜することで前記撮像部によって撮像されるように前記撮像部に対して位置決めされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電子機器が内部に備えるコネクタにケーブルを装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施の形態の電子機器組み立て装置の斜視図
【
図2】本発明の一実施の形態の電子機器組み立て装置のロボット部によって移動するベース部の構成説明図
【
図3】本発明の一実施の形態の電子機器組み立て装置の作業対象となる電子機器(ケーブル装着前)の斜視図
【
図4】本発明の一実施の形態の電子機器組み立て装置の作業対象となる電子機器(ケーブル装着後)の斜視図
【
図5】本発明の一実施の形態の電子機器組み立て装置の制御系の構成を示すブロック図
【
図6】本発明の一実施の形態の電子機器組み立て方法を示すフロー図
【
図7】本発明の一実施の形態の電子機器組み立て方法におけるコネクタまでの距離計測の説明図
【
図8】本発明の一実施の形態の電子機器組み立て方法におけるコネクタとケーブルの相対位置検出の説明図
【
図9】本発明の一実施の形態の電子機器組み立て方法におけるコネクタとケーブルの相対位置検出用の画像の説明図
【
図10】(a)(b)本発明の一実施の形態の電子機器組み立て方法におけるケーブルのコネクタへの装着動作の説明図
【
図11】(a)(b)本発明の一実施の形態の電子機器組み立て方法におけるケーブルのコネクタへの装着動作の説明図
【
図12】(a)(b)本発明の一実施の形態の電子機器組み立て方法におけるケーブルのコネクタへの装着動作の説明図
【
図13】(a)(b)本発明の一実施の形態の電子機器組み立て方法におけるケーブルのコネクタへの装着動作の説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず
図1を参照して、電子機器組み立て装置1の全体構成を説明する。電子機器組み立て装置1は車載用電子機器などの電子機器4(
図3、
図4参照)を作業対象として、電子機器4の筐体内に取り付けられた回路基板などの機能モジュールに実装されたコネクタにケーブルを装着する機能を有している。基台2の上面2aには作業ステージ3が設けられている。作業ステージ3は、作業対象の電子機器4を所定の姿勢で位置決めして保持する。
【0011】
ここで
図3,
図4を参照して、作業対象の電子機器4について説明する。なお
図3は、ケーブルをコネクタに装着する前の状態を、また
図4はケーブルをコネクタに装着した状態を示している。
図3において、電子機器4には、電子部品11aが実装された回路基板11が箱型の筐体4aの内部に設置されている。筐体4a内に設置された回路基板11の後縁部には、コネクタ13が実装されている。コネクタ13には、柔軟性のあるケーブル12の端部に形成された硬質の先端部12aが装着される。筐体4aの背面4bには、筐体4a内のコネクタ13に外部からケーブル12を接続するための開口4cが形成されている。
【0012】
図3において、コネクタ13において、先端部12aが装着される装着部13aの底面の端子面13bには接続用の端子列が形成されている。先端部12aをコネクタ13に挿入して装着した状態では、先端部12aに形成された配線パターン(図示省略)がこれらの端子列に接触する。コネクタ13は、装着された先端部12aの脱落を防止するためのカバー部材14を有するロック機構を備えている。カバー部材14は、コネクタ13に対して開閉自在に設けられている。
【0013】
先端部12aをコネクタ13に装着する前は、
図3に示すようにカバー部材14は起立した開状態にある。そして
図4に示すように、先端部12aがコネクタ13に装着された後にカバー部材14が押し倒されて閉状態になると、ロック機構が作動した状態となる。ロック機構が作動すると、カバー部材14が先端部12aを押さえ込んでケーブル12の脱落が防止される。すなわち、カバー部材14は、装着されたケーブル12の先端部12aがコネクタ13から脱落することを防止するロック部である。このように、電子機器4は、ケーブル12の先端部12aが装着されるロック部を有するコネクタ13を内部に備えている。
【0014】
図3において、作業対象の電子機器4は、背面4bが斜め上方を向くように作業ステージ3に対して作業角度θだけ背面4b側を持ち上げた姿勢で作業ステージ3に位置決めされて保持される。電子機器4を作業ステージ3に水平に保持した状態(作業角度θがゼロ)では、上方から筐体4aの内部にあるコネクタ13を見ることができない。一方、作業角度θだけ傾けることで、上方から開口4cを通じてコネクタ13の少なくとも一部を見ることができる。なお、電子機器4は、作業ステージ3上に設置された作業角度θの斜面を有する保持台(図示省略)に保持するようにしても、保持台に保持した状態で作業ステージ3に搬送してもよい。また、作業ステージ3まで水平姿勢で搬送した後に、作業角度θだけ傾けるようにしてもよい。
【0015】
図1において作業ステージ3は昇降動作が可能となっており、電子機器4を作業対象とするケーブル12の装着作業においては、作業ステージ3を昇降させることにより、電子機器4を所定の作業高さに位置させる。基台2の上面2aのコーナ部にはコーナポスト2bが立設されており、コーナポスト2bの上端部には水平な架台2cが架設されている。架台2cの側面にはタッチパネルを備えた操作パネル9が配置されている。
【0016】
ロボット部5を対象とした操作や動作指示のための指示入力は、操作パネル9を介してのタッチ操作入力によって実行される。操作パネル9は表示機能を有しており、電子機器組み立て装置1によるケーブル装着動作において異常や不具合が発生した場合の報知は、操作パネル9に表示される。なお、電子機器組み立て装置1の座標系については、電子機器組み立て装置1の正面から見て左右に水平な方向をX軸、X軸に前後方向に直交する軸をY軸、X軸、Y軸に上下方向に直交する軸をZ軸とする。
【0017】
図1において、架台2cの下面には、以下に説明するロボット部5の駆動機構を内蔵した固定ベース部6が配置されている。固定ベース部6には個別に動作する6つのサーボ駆動機構が内蔵されており、それぞれのサーボ駆動機構は固定ベース部6から下方に延出した6本のリンク部材7を個別に駆動する。リンク部材7の下端部はベース部8に結合されている。上記構成において、固定ベース部6、リンク部材7は、ロボット部5を構成する。ロボット部5は、ベース部8を移動させ、またその姿勢を変更させる。
【0018】
ここでロボット部5は個別に動作する6本のリンク部材7を有する6自由度タイプのパラレルリンクロボットであり、固定ベース部6から下方に延出した6本のリンク部材7の下端部は、ケーブル12をコネクタ13に装着する装着作業を実行する作業ユニットであるベース部8に結合されている。
図2に示すように、リンク部材7はユニバーサルジョイント7aを介してベース部8に結合されている。この構成により、ロボット部5によってベース部8に6自由度の移動動作を行わせることが可能となっている。
【0019】
図2において、ベース部8には、ケーブル保持部20、距離計測部40、撮像部50および照明56が装着されている。ケーブル保持部20は、コネクタ13へ装着される対象となるケーブル12を保持する機能を有している。さらにケーブル保持部20は、コネクタ13が備えたロック機構を作動させる機能、すなわち先端部12aが装着された状態のコネクタ13においてカバー部材14(ロック部)を押し倒して閉状態とする機能を有している。
【0020】
ケーブル保持部20は、ロボット部5がベース部8を移動させることにより、作業ステージ3に保持された電子機器4に対して相対的に移動させることができる。ケーブル12の先端部12aをコネクタ13に装着する装着作業では、制御部61(
図5参照)が、ロボット部5、ケーブル保持部20、距離計測部40、撮像部50、照明56を作動させる。
【0021】
このように、ロボット部5は、ベース部8を移動させることによりコネクタ13を備える電子機器4に対してケーブル保持部20を移動させる。なお本実施の形態においては、パラレルリンクロボットであるロボット部5でベース部8を移動させているが、電子機器組み立て装置1はアームの途中に複数の回転軸を有する多関節ロボットでベース部8を移動させる構成であってもよい。
【0022】
次に
図2を参照してベース部8の詳細構成を説明する。ベース部8において複数のユニバーサルジョイント7aの中心位置を示す駆動中心には開口部8aが設けられている。ベース部8において開口部8aから左方向(電子機器組み立て装置1の正面側)に隔てた側端部には、距離計測部40が計測光軸40aを下向きにした姿勢で装着されている。距離計測部40は計測光を照射し、距離計測用のターゲットで反射された計測光を検出することでターゲットまでの距離を計測する距離計測センサである。距離計測部40による計測結果は、制御部61に送信される。
【0023】
本実施の形態において距離計測部40は、電子機器4の開口4cの上方に移動して、コネクタ13の近傍に設置された距離計測用のターゲット15(
図7参照)の反射面15aまでの距離を計測する。なお、ターゲット15は、距離計測部40から照射された計測光を距離計測部40の方向に反射する反射面15aを有し、ベース部8からコネクタ13までの距離が計測できるもの、または計測結果から距離が算出できるものであればよい。
【0024】
すなわち、電子機器4を作業角度θに保持した状態で略水平となる反射面15aが開口4cから見える位置に設置されていればよく、ターゲット15はコネクタ13の一部であってもコネクタ13または電子機器4に設けた専用のターゲット15であってもよい。このように、ベース部8が有する距離計測部40は、ベース部8からコネクタ13または電子機器4に備えられた距離計測用のターゲット15までの距離を計測する。
【0025】
図2において、ベース部8において開口部8aから右方向(電子機器組み立て装置1の背面側)に隔てた側端部の下面には、ケーブル保持部20が装着されている。ベース部8の側端部近傍の下面には、固定板21が設けられている。固定板21には、トルクセンサ22が設置されている。トルクセンサ22の回転軸22aには、開口部8a側に連結部材23を介して基礎部材24が接続されている。基礎部材24は垂直方向に延びる板状の部材である。基礎部材24の下縁部には、下部保持部材25が固定されている。下部保持部材25の上方には上部保持部材26が配置されている。上部保持部材26は接続部27を介して基礎部材24の上部に固定された保持アクチュエータ28に接続されている。
【0026】
保持アクチュエータ28は、制御部61によって制御される。保持アクチュエータ28が作動することで、上部保持部材26は上下方向に移動する(矢印a)。上部保持部材26が上方に位置する状態では、上部保持部材26と下部保持部材25の間に生ずる隙間にケーブル12を挿入することができる。隙間にケーブル12を挿入した状態で上部保持部材26を下方に移動させることで、上部保持部材26と下部保持部材25の間にケーブル12を挟み込んで保持することができる(
図8参照)。
【0027】
図2において、上部保持部材26の上面には、ロックアクチュエータ29が配置されている。ロックアクチュエータ29には、開口部8a側にローラ保持部材30が接続されている。ローラ保持部材30の開口部8a側(ロックアクチュエータ29とは反対側)には、ローラ31が装着されている。ローラ31は、ローラ保持部材30の下面30aより、少なくともローラ31の一部が下方に突出するように装着されている。
【0028】
ロックアクチュエータ29は、制御部61によって制御される。ロックアクチュエータ29が作動することで、ローラ保持部材30とローラ31は前後方向に移動する(矢印b)。ローラ保持部材30を前方(装着方向)に移動させると、ローラ31は上部保持部材26と下部保持部材25の先端よりも前方まで移動する。
【0029】
ここで、
図12を参照して、ロックアクチュエータ29、ローラ保持部材30、ローラ31がカバー部材14(ロック部)を閉状態にする動作について説明する。
図12(a)において、まず、ローラ31を前方に移動させた状態でローラ31を開状態にあるカバー部材14の後方に位置させる。
図12(b)において、次いでロックアクチュエータ29を作動させてローラ31を後方に移動させると(矢印g1)、カバー部材14に当接したローラ31によってカバー部材14が押し倒される(矢印g2)。これにより、カバー部材14は閉状態となり、装着されたケーブル12がコネクタ13から脱落することを防止するロック部を含むロック機構の機能が作動される。
【0030】
このように、ロックアクチュエータ29、ローラ保持部材30、ローラ31は、ケーブル12の先端部12aをコネクタ13に装着した後にロック部を作動させる(カバー部材14を閉状態とする)ロック作動部32を構成する。すなわち、ケーブル保持部20は、ロック作動部32を有している。ローラ31は、装着方向(前後方向)に沿って移動してロック部を作動させる係止部材である。なお、ロック作動部32は、コネクタ13のロック機構の構成に応じて適宜変更される。例えば、レバーを倒してカバー部材14を閉状態とするコネクタ13の場合は、ロック作動部32はレバーを倒す係止部材を含んで構成される。
【0031】
図2において、トルクセンサ22は、下部保持部材25、上部保持部材26、ロック作動部32が水平面に対して電子機器4と同じ作業角度θとなるように基礎部材24を保持している。これにより、後述するケーブル装着作業が容易となる。トルクセンサ22は、回転軸22aが回転する際に発生するトルクを検出する。ケーブル装着作業において、ケーブル保持部20が移動して保持したケーブル12の先端部12aがコネクタ13に当接すると、コネクタ13からの反力により基礎部材24がトルクセンサ22の回転軸22aを回転中心として回動する(矢印c)。
【0032】
これにより、ケーブル12の先端部12aがコネクタ13に当接したことが検出される。トルクセンサ22の検出結果は、制御部61に送信される。このように、トルクセンサ22は、ケーブル12の先端部12aをコネクタ13に装着する際にケーブル保持部20に加わる力を計測するセンサである。ケーブル保持部20は、ケーブル12の先端部12aがコネクタ13に装着されたことを検出するセンサ(トルクセンサ22)を備える。
【0033】
ベース部8の上面において開口部8aの近傍に立設されたブラケット51には、光学レンズ部52およびカメラ53を含んで構成される撮像部50が、撮像光軸53aを駆動中心に合わせて下向き姿勢で配置されている。制御部61は、ロボット部5を作動させて、ベース部8に配置された撮像部50を作業ステージ3に保持された電子機器4の上方に位置させる。この状態で、撮像部50により撮像することにより、ケーブル保持部20に保持されたケーブル12の先端部12aおよび電子機器4が備えるコネクタ13の画像を取得することができる。撮像部50による撮像画像は、制御部61に送信される。
【0034】
ベース部8の下面側には開口部8aを囲む配置で支持部材54が下方に立設されている。支持部材54の下端部には、電子機器4の外形形状に対応した照明保持板55が保持されており、照明保持板55の下面にはLEDなどの発光体を含んで構成される照明56が装着されている。照明56は、制御部61によって制御される。撮像部50による撮像に際しては、照明56を点灯させて撮像対象のケーブル12、コネクタ13などを照明する。
【0035】
次に
図5を参照して、電子機器組み立て装置1の制御系の構成を説明する。電子機器組み立て装置1が備える制御部61は、ロボット部5、撮像部50、照明56、距離計測部40、トルクセンサ22、保持アクチュエータ28、ロックアクチュエータ29、操作パネル9と接続されている。制御部61がロボット部5、ケーブル保持部20の保持アクチュエータ28、ロックアクチュエータ29を制御して作動させることにより、後述するケーブル12を移動させてコネクタ13に装着させるケーブル装着作業が実行される。
【0036】
このケーブル装着作業の実行過程においては、制御部61は、距離計測部40を制御してベース部8からターゲット15までの距離を計測する距離計測処理を実行させる。また、制御部61は、撮像部50および照明56を制御して、ケーブル12の先端部12aおよびコネクタ13の相対位置関係を検出するための撮像処理を実行させる。また、制御部61は、トルクセンサ22を制御して、ケーブル12の先端部12aがコネクタ13に装着されたことを検出する装着検出処理を実行させる。
【0037】
図5において、制御部61は内部制御処理機能としての位置検出部62、距離算出部63を備えている。位置検出部62は、撮像部50より撮像されたケーブル保持部20に保持された状態のケーブル12の先端部12aとコネクタ13を含む撮像画像に基づいて、ケーブル12の先端部12aとコネクタ13の相対位置関係を検出する位置検出処理を実行する。先端部12aをコネクタ13に装着するケーブル装着動作においては、制御部61は先端部12aおよびコネクタ13の相対位置検出結果に基づいて、ロボット部5によるケーブル保持部20の移動を制御する。
【0038】
制御部61は、記憶装置である記憶部64を備えている。記憶部64には、作業対象の電子機器4におけるコネクタ13の位置、サイズ、形状、カバー部材14(ロック部)の位置、サイズ、形状、距離計測用のターゲット15の反射面15aの位置など、ケーブル装着作業に必要な情報が記憶されている。
【0039】
距離算出部63は、距離計測部40が計測したターゲット15までの距離、記憶部64に記憶されたターゲット15の反射面15aの位置に基づいて、ベース部8からコネクタ13の端子面13bまでの距離を算出する。また、距離計測部40は、複数のターゲット15までの距離の差に基づいて、コネクタ13の傾きを算出する。
【0040】
次に
図6のフローに沿って、各図面を参照しながら、電子機器組み立て装置1によって電子機器4が内部に備えるコネクタ13にケーブル12の先端部12aを装着するケーブル装着作業を含む電子機器組み立て方法について説明する。
図6において、まず、作業対象の電子機器4が作業ステージ3上に開口4c側を作業角度θだけ持ち上げた姿勢で保持される(ST1:電子機器保持工程)(
図3参照)。
【0041】
次いでケーブル保持部20にケーブル12が保持される(ST2:ケーブル保持工程)。具体的には、制御部61は、上部保持部材26を上昇させて下部保持部材25との間に隙間を発生させた状態でケーブル12を挿入させ、上部保持部材26を下降させて下部保持部材25との間に挟み込んで保持させる。これにより、ケーブル12の先端部12aが上部保持部材26と下部保持部材25の先端より前方に突出した状態で、ケーブル12がケーブル保持部20に保持される(
図8参照)。
【0042】
図6において、次いで制御部61は、距離計測部40を計測光軸40aがターゲット15の反射面15aに当たる位置に移動させて(
図7の矢印d)、距離計測部40によってベース部8からコネクタ13または電子機器4に設けられたターゲット15までの距離を計測させる(ST3:距離計測工程)。距離算出部63は、計測されたターゲット15までの距離と、記憶部64に記憶された反射面15aの位置に基づいて、ベース部8からコネクタ13の端子面13bまでの距離を算出する。
【0043】
図9に示す撮像部50による撮像画像に表示されているように、電子機器4が備えるコネクタ13の前面(筐体4aの開口4c側)には、左右の2箇所にターゲット15が配置されている。距離計測工程(ST3)では、両方のターゲット15の反射面15aまでの距離が計測され、距離算出部63によってそれぞれ計測された距離の差よりコネクタ13のX軸方向の傾きが算出される。このように、距離計測工程(ST3)において、ベース部8からコネクタ13または電子機器4までの距離が計測される。
【0044】
図6において、次いで制御部61は、距離計測工程(ST3)での計測結果に基づいて、ケーブル12を保持したケーブル保持部20を電子機器4に対して移動させ(
図8の矢印e)、ケーブル12の先端部12aをコネクタ13に接近させる(ST4:ケーブル接近工程)。次いで制御部61は、撮像部50によってケーブル12の先端部12aがコネクタ13に装着される装着方向に対して鋭角φ(90度から作業角度θを引いた角度)に斜向する方向からケーブル12の先端部12aとコネクタ13を撮像する(ST5:撮像工程)。なお、鋭角φは、好ましくは、35度<φ<75度の範囲が望ましい。
【0045】
ここで
図9を参照して、撮像部50による撮像画像50aの例について説明する。撮像画像50aの上部には、電子機器4の内部に設置されたコネクタ13の開口4c側の一部(端子面13bの一部)が開口4cを通して写っている。また、撮像画像50aの下部には、ケーブル保持部20の上部保持部材26の先端部、ロック作動部32の先端部(ローラ保持部材30の一部とローラ31)が写っている。上部保持部材26の前方には、ケーブル保持部20に保持されたケーブル12の先端部12aが写っている。このように、鋭角φに斜向する方向から撮像することにより、電子機器4の内部に設置されたコネクタ13の少なくとも一部を開口4cを通して撮像することができる。
【0046】
撮像部50とケーブル保持部20との位置関係は固定されていることから、撮像画像50aにおいて上部保持部材26は常に画像枠方向と一致した固定位置に現れる。これに対し、上部保持部材26と下部保持部材25との間に挟まれて保持されたケーブル12の先端部12aは、ケーブル保持工程(ST2)における位置誤差などに起因して、幾分の位置ずれを示す。また、コネクタ13は、電子機器保持工程(ST1)における電子機器4の位置保持誤差、電子機器4におけるコネクタ13の取り付け位置誤差などに起因して位置ずれ状態にある。すなわち、コネクタ13およびコネクタ13に装着される先端部12aとの相対的な位置関係は、装着作業対象となるコネクタ13毎にばらついている。
【0047】
図6において、次いで位置検出部62は、撮像工程(ST5)により撮像された撮像画像50aからケーブル12の先端部12aとコネクタ13の相対位置関係を検出する(ST6:位置検出工程)。
【0048】
ここで、
図9を参照して、位置検出部62による位置検出処理について説明する。まず位置検出部62は、撮像部50による撮像画像50aよりケーブル12の先端部12aの位置を検出するための認識点R1、R2の位置を求める。次いで位置検出部62は、認識点R1、R2の中点を先端部12aの位置を示す代表点PM1とする。次いで位置検出部62は、コネクタ13の位置を検出するための認識点R3、R4の位置を求める。次いで位置検出部62は、認識点R3、R4の中点をコネクタ13の位置を示す代表点PM2とする。検出された代表点PM1と代表点PM2は、ケーブル12の先端部12aとコネクタ13の相対位置関係を示す情報である。
【0049】
図6において、次いで制御部61は、位置検出工程(ST6)で検出された代表点PM1と代表点PM2の位置関係(相対位置関係)に基づいて、ローラ31(係止部材)を含むロック作動部32がコネクタ13に干渉しないようにケーブル保持部20を移動させて、ケーブル12の先端部12aをコネクタ13に接近させる(ST7:回避接近工程)。
【0050】
具体的には、まず、制御部61は、
認識点R1,R2,R3,R4の位置関係に基づいて、コネクタ13に対するケーブル12の先端部12aの位置ずれを修正する。次いで制御部61は、装着方向においてローラ31の下端がコネクタ13のカバー部材14の上端より上方で、かつ、開口4cにケーブル保持部20が干渉しない高さまでケーブル保持部20を上昇させる(
図10(a)の矢印f1)。次いで制御部61は、ローラ31がケーブル12の先端部12aより所定距離だけ前方になるまでローラ保持部材30を装着方向に前進させる(
図10(b)の矢印f2)。
【0051】
次いで制御部61は、ローラ31がカバー部材14より後方(開口4cより奥側)に位置するまでケーブル保持部20を装着方向に移動させる(
図11(a)の矢印f3)。次いで制御部61は、ケーブル12の先端部12aの下面がコネクタ13の端子面13bに当接するまでケーブル保持部20を下降させる(
図11(b)の矢印f4)。この状態で、ローラ31はカバー部材14の後方に位置する。
【0052】
図6において、回避接近工程(ST7)によりケーブル12の先端部12aがコネクタ13の端子面13bに当接すると、制御部61は、ケーブル保持部20を装着方向に所定の微小量だけ前進させて(ST8:微小前進工程)(
図12(a)の矢印f5)、トルクセンサ22によりケーブル12の先端部12aがコネクタ13に当接したか(装着されたか)否かを判定する(ST9:装着判定工程)。
【0053】
当接していない場合(ST9においてNo)、さらに微小前進工程(ST8)を実行させる。このように、ケーブル保持部20を徐々に前進させて(ST8)、トルクセンサ22がケーブル12の先端部12aがコネクタ13に当接したこと(装着されたこと)を検出すると(ST9においてYes)、制御部61は、ケーブル保持部20の移動を停止させる(
図12(a)参照)。このように、トルクセンサ22を使用することで、ケーブル12の先端部12aが撮像部50によって撮像できない位置にある状態でも、ケーブル12の先端部12aがコネクタ13に装着されたことを検出することができる。
【0054】
このように、回避接近工程(ST7)、微小前進工程(ST8)、装着判定工程(ST9)は、位置検出工程(ST6)において検出された相対位置関係に基づいて、ケーブル保持部20を移動させてケーブル12の先端部12aをコネクタ13に装着させる装着工程ST20である。
【0055】
図6において、次いで制御部61は、ローラ31(係止部材)を装着方向に沿って後方(開口4cの外側)に移動させて(
図12(b)の矢印g1)、カバー部材14(ロック部)を押し倒させる(ST10:ロック作動工程)。これにより、カバー部材14が閉状態となってロック部が作動される(
図12(b)の矢印g2)。すなわち、装着工程(ST20)の後に、ロック作動工程(ST10)において、ケーブル保持部20が有するロック作動部32によってロック部が作動される。
【0056】
次いで制御部61は、上部保持部材26を上昇させて(
図13(a)の矢印h)、ケーブル保持部20によるケーブル12の保持を解除させる(ST11:ケーブル解放工程)。次いで制御部61は、ケーブル保持部20を装着方向の後方に移動させた後(
図13(b)の矢印i)、ケーブル保持部20を元の位置まで帰還させる(ST12:ケーブル保持部帰還工程)。これにより、ケーブル12が電子機器4のコネクタ13に装着される(
図4参照)。次いで作業ステージ3からケーブル装着作業が完了した電子機器4が回収される(ST13:電子機器回収工程)。これにより、1個の電子機器4に対する電子機器組み立てが完了する。
【0057】
上記説明したように、本実施の形態の電子機器組み立て装置1は、ケーブル12を保持するケーブル保持部20と、ケーブル保持部20と撮像部50とが装着されたベース部8と、ベース部8を移動させることによりケーブル12の先端部12aが装着されるコネクタ13を備える電子機器4に対してケーブル保持部20を移動させるロボット部5と、撮像部50により撮像された画像(撮像画像50a)からケーブル12の先端部12aとコネクタ13の相対位置関係を検出する位置検出部62と、ロボット部5を作動させることにより撮像部50を移動させる制御部61と、を備えている。そして、撮像部50は、ケーブル12の先端部12aがコネクタ13に装着される装着方向に対して鋭角φに斜向する方向からケーブル12の先端部12aとコネクタ13を撮像する。これによって、電子機器4が内部に備えるコネクタ13にケーブル12を装着することができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明の電子機器組み立て装置および電子機器組み立て方法は、電子機器が内部に備えるコネクタにケーブルを装着することができるという効果を有し、電子機器を組み立てる分野において有用である。
【符号の説明】
【0059】
1 電子機器組み立て装置
4 電子機器
5 ロボット部
8 ベース部
12 ケーブル
12a 先端部
13 コネクタ
14 カバー部材(ロック部)
15 ターゲット
20 ケーブル保持部
22 トルクセンサ(センサ)
31 ローラ(係止部材)
32 ロック作動部
40 距離計測部
50 撮像部