(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】昇降可能なスクリーンスタンド
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20231117BHJP
F15B 15/14 20060101ALI20231117BHJP
G03B 21/56 20060101ALI20231117BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20231117BHJP
F16M 11/00 20060101ALI20231117BHJP
F16M 11/10 20060101ALI20231117BHJP
F16M 11/20 20060101ALI20231117BHJP
F16M 11/28 20060101ALI20231117BHJP
【FI】
G09F9/00 351
F15B15/14 Z
G03B21/56
G09F9/00 312
H05K5/02 B
F16M11/00 Z
F16M11/10 P
F16M11/20 T
F16M11/28
F16M11/28 J
F16M11/28 Z
(21)【出願番号】P 2019161049
(22)【出願日】2019-09-04
【審査請求日】2022-08-25
(32)【優先日】2018-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】598137537
【氏名又は名称】恰得美企業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002398
【氏名又は名称】弁理士法人小倉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 孟育
(72)【発明者】
【氏名】李 其駿
【審査官】新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0004165(US,A1)
【文献】特開2007-322592(JP,A)
【文献】実開平07-005789(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2020/0037988(US,A1)
【文献】特開2010-107746(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0014493(US,A1)
【文献】台湾実用新案第TWM472207U,JAPIO 世界特許情報全文検索サービス,TW,2014年02月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00
F15B 15/14
G03B 21/56
H05K 5/02
F16M 11/00
F16M 11/10
F16M 11/20
F16M 11/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構成から成る昇降可能なスクリーンスタンド:
移動自在なベースアセンブリ;
該ベースアセンブリに取り付けられた昇降装置;
該昇降装置に取り付けられ,スクリーンを固定する保持装置を備え,
前記ベースアセンブリは,
ベースと,このベースに立設した中空の案内支柱と,該案内支柱内に設けた支持管
の中空の内部に配置されるロッドと,該ロッドの上下動に連動するガススプリングから成る空気圧シリンダを
備え,
該空気圧シリンダを成すガススプリングのシリンダが,前記案内支柱に嵌装され,該案内支柱に沿って昇降可能な昇降管の上端に連結すると共に,
前記支持管上に前記空気圧シリンダを配設し,前記ロッドの上端を
,前記ガススプリングの底部に取り付けられた作動バルブを介して前記ガススプリングに連結すると共に,
前記保持装置は,前記昇降管の上端に前記スクリーンを固定可能に設
けたことを特徴とするスクリーンスタンド。
【請求項2】
前記昇降装置は,前記支持管の内部に配置された少なくとも1つの固定要素を有し,前記ロッドは,前記少なくとも1つの固定要素を摺動自在に貫通する請求項1記載の昇降可能なスクリーンスタンド。
【請求項3】
前記保持装置が,
前記昇降管の上部に取り付けられた連結板,
該連結板に取り付けられた支持杆,
該支持杆に角度調整自在に回動可能に取り付けられたフレーム,
該フレームの内側に配置されたフレームに取り付けられた互いに間隔を空けて配置された複数の取付孔を有すると共に,
前記支持杆に回動可能に取り付けられ,前記フレームの側面に位置する角度調整ハンドル,及びフレームと前記支持杆に取り付けられた少なくとも1つのダッシュポットを有する請求項1記載の昇降可能なスクリーンスタンド。
【請求項4】
前記ベースアセンブリは,
ベース;そして
ベースに取り付けられた連結板と,
前記案内支柱はベースアセンブリの連結板に取り付けられ,
前記ロッドは,前記支持管の内部に配置され,前記ベースアセンブリの固定板を通過して
,ペダルに当接する請求項1記載の昇降可能なスクリーンスタンド。
【請求項5】
前記固定板は,前記固定板を介して4本のねじを前記ベースに連結することにより前記ベースに固定され,前記案内支柱は,8本のねじを,前記ベースを介して前記案内支柱の底面を前記固定板に取り付ける請求項4記載の昇降可能なスクリーンスタンド。
【請求項6】
前記案内支柱は,等角度間隔で案内支柱の外面に配置された複数の第1の凹角部を有し, 前記昇降管は,等角間隔で前記案内支柱の外面に配置された複数の第2の凹角部を有し,前記複数の第2の凹角部のそれぞれは,前記案内支柱の複数の第1の凹角部のそれぞれに対応して嵌装配置される請求項1記載の昇降可能なスクリーンスタンド。
【請求項7】
前記昇降装置は,前記案内支柱の外面に配置され,前記昇降管の内面に当接する複数の安定化要素を有する請求項1記載の昇降可能なスクリーンスタンド。
【請求項8】
前記ベースアセンブリは,前記ベースの底部に別個に取り付けられ,マトリクス状に配置された4つの車輪を有する請求項1記載の昇降可能なスクリーンスタンド。
【請求項9】
前記支持管は,該支持管の上部に取り付けられたカバーを有し,前記ガススプリングは,前記支持管の前記カバーに固定されている請求項1記載の昇降可能なスクリーンスタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,スクリーンスタンドに関し,より詳細には,製造・使用にかかるコストをも削減できる昇降装置を用いて事業用,娯楽用を問わず,プロジェクターのスクリーンあるいはLCDモニターその他のモニター・ディスプレイパネル(以下,本発明において,これらを総称して「スクリーン」といい,これらを載置支持する架台を含む全体装置を「スクリーンスタンド」という)をより高い位置に上昇させることができる昇降可能なスクリーンスタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)モニターのサイズは,最新の技術の進歩により大きくなっている。 LCDモニターの位置を固定及び調整するために,LCDモニターは,従来のスクリーンスタンドにしばしば取り付けられる。従来のスクリーンスタンドは,空気圧シリンダと保持装置を備えている。空気圧シリンダは従来のスクリーンスタンド内に取り付けられ,保持装置は空気圧シリンダに取り付けられている。LCDモニターは保持装置に取り付けられ,空気圧シリンダを操作することにより,保持装置が原位置に対して高低差のある任意位置に上昇,下降できる。これにより,LCDモニターの位置が調整される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のスクリーンスタンドの空気圧シリンダは,一般的に使われているものは,保持装置を地上100センチ(cm)の高さまでしか引き上げることができない。LCDモニターのサイズが大きい場合,空気圧シリンダの昇降(伸縮)の範囲が制限されているため,LCDモニターの下部が見えない場合がある。空気圧シリンダのリフト範囲を広げるには,より大きなガス容量が必要である。ガスの容量が大きい空気圧シリンダを製作・準備するには,複雑な技術を要し,コストが増大する。また,全体として,従来のスクリーンスタンドの昇降範囲が広い空気圧シリンダを製作するとすれば,コストが高いものになる。
【0004】
本発明の主な目的は,多額の費用をかけることなく,LCDモニターをより高い位置に上昇させることが可能なスクリーンスタンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下に,上記目的を達成するために,本発明の課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態・実施例における符号により記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態・実施例の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本発明の特許請求の範囲の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
【0006】
以下の構成から成る昇降可能なスクリーンスタンドであって,
移動自在なベースアセンブリ10と,
該ベースアセンブリに取り付けられた昇降装置20;
該昇降装置に取り付けられ,好ましくは,垂直方向の面で回動して任意角度で係止するフレーム33を保持固定する保持装置30を備え,
前記ベースアセンブリ10は,
ベース11と,このベースに立設した中空の案内支柱21と,該案内支柱に嵌装して設けた支持管23に連結するロッド26と,該ロッドの上下動に連動するガススプリング271(ピストンロッド)を有する空気圧シリンダ27を設け,
該空気圧シリンダ27を成すガススプリング271のシリンダ273が,前記案内支柱21に嵌装され,該案内支柱21に沿って昇降可能な昇降管22の上端に連結すると共に,
前記ロッド26の上端を作動バルブ272を介して前記ガススプリング271に連結すると共に,
LCDモニターなどのスクリーンを固定する前記保持装置30は,前記昇降管の上端に前記スクリーンを固定可能に,好ましくは,垂直方向に回動して角度調整可能なフレーム33に固定して,設けたことを特徴とする。
【0007】
なお,後述するように,前記ロッド26は,実施態様では,前記ベースの下方に取り付けられた踏み板部251と,該踏み板部に枢動可能に取り付けられたペダル25の端部に配置され,前記支持管23の下方に配置されたクランク部252に連結され,前記支持管23の内部に配置され,ベースアセンブリを通過して,前記ロッド26下端をベースアセンブリ10の外部に配置された前記ペダルのクランク部252に当接するよう設けられている。
【発明の効果】
【0008】
以上説明した構成により,全体として,保持装置30及びLCDモニターは,より高低差の大きい昇降範囲を有する高価な空気圧シリンダを採用することなく,支持管23内に配置されたロッド26及び,この支持管上のガススプリング271によってより高い位置に到達することができ,視認性が良好なスクリーンスタンドを低コストで製造することができる。
【0009】
本発明の他の目的,利点,及び新規な特徴は,添付の図面と併せて以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明による昇降可能なスクリーンスタンドの斜視図である。
【
図2】
図1の昇降可能なスクリーンスタンドの分解斜視図である。
【
図3】
図1の昇降可能なスクリーンスタンドの正面図である。
【
図4】
図3の4-4線に沿った昇降可能なスクリーンスタンドの部分断面の側面図である。
【
図5】
図3の4-4線に沿った昇降可能なスクリーンスタンドの動作時の部分断面側面図であり,昇降可能なスクリーンスタンドの上昇した状態を示している。
【
図6】
図4の6-6線に沿った昇降可能なスクリーンスタンドの断面図である。
【
図8】
図9の実施例において,フレームを省略して,スクリーンを固定する連結板31の他の実施例を示すもので,スクリーンを直接連結板31の垂直面に位置する取付孔36に取り付ける構成であり,同図(A)は,長面図,同図(B)は,側面図である。
【
図9】
図1~
図7の実施例における昇降装置20の他の実施例を示し,案内支柱21と昇降管22の内外を入れ替えて構成した実施例の
図3の4-4線に沿ったと同様の位置における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1~
図3を参照すると,本発明による昇降可能なスクリーンスタンドは,ベースアセンブリ10,昇降装置20,及び保持装置30を含む。
【0012】
ベースアセンブリ10
図1~
図3に示すように,ベースアセンブリ10は,ベース11と,このベース11に取り付けられる固定板12と,前記ベース両側縁の脚部に設けた4つの車輪13とを有する。4つの車輪13は,ベース11の底部に別々に取り付けられ,マトリックス状に配置されている。4つの車輪13は,ベース11が移動することを可能にし,本発明スタンドの移動性能を高める。
【0013】
また,
図4に示すように,ベースアセンブリ10のベース11の下方に取り付けられているペダル25は,踏み板部24と,この踏み板部24により枢動可能に取り付けられた後端のクランク部252と先端の踏み板部251とを有する。
【0014】
クランク部252は,ペダル25の端部に配置され,踏み板部24で枢動可能に軸着して取り付けられ,支持管23の下方に配置される。
図2及び
図4に示すように,踏み板251はクランク部252に連結され,ベースアセンブリ10のベース11の外部に位置する。ロッド26は,固定板12を介して支持管23の内部に配置され,取り付けられ,ペダル25のクランク部252に当接している。
【0015】
昇降装置20
図1~
図3及び
図6に示すように,昇降装置20は,前記ベースアセンブリ10に取り付けられており,案内支柱21,この案内支柱21に嵌装される昇降管22が,ここでは,前記案内支柱21内に内装される,前記ロッド26を備える支持管23と,この支持管23上に設けた空気圧シリンダ27を構成するガススプリング271と,中空のガススプリング271のシリンダ273から成る。
【0016】
前記案内支柱21は中空であり,ベースアセンブリ10の固定板12に取り付けられ,角部を幅方向断面で直角に切り欠いた複数の第1の凹角部211を形成している。この複数の第1の凹角部211は,等角度間隔で案内支柱21の外面上の四角部に配置される。前記案内支柱21は,8本のネジを,ベース11及び固定板12を挿通して案内支柱21の底部で固定板12に8本のねじを螺着することにより,固定板12に強固に固定される。
【0017】
昇降管22は,案内支柱21にここでは,外嵌して嵌装され,案内支柱21に沿って移動可能に,前記第1の凹角部211に対応する複数の第2の凹角部221とを有する。この複数の第2の凹角部221は,昇降管22の外面四角部にそれぞれ配置される。複数の第2の凹角部221は,それぞれ,案内支柱21の複数の第1の凹角部211に嵌装,配置され,
図6及び
図7に示すように,案内支柱21及び昇降管22の断面(平面)外形は十字状であり,両者が当接時に案内支柱21及び昇降管22によって生じる応力を低減すると共に,構造体の構造強度を高める。このようにして,案内支柱21及び昇降管22をより薄い厚さで製造することができ,案内支柱21及び昇降管22の材料のコストも減少する。
【0018】
前記案内支柱21の内部には,支持管23を設ける。この支持管23は中空の内部を有し,ベースアセンブリ10の固定板12に取り付けられ,支持管23の上部には,蓋体を成すカバー231を有する。
【0019】
そして,前述のように,前記支持管23は,ここでは,前記案内支柱21内に内装され,ロッド26を備え,このロッド26上端が作動バルブ272を介して,前記支持管23上に設けた空気圧シリンダ27を構成するガススプリング271と連動するよう設けられ,該ガススプリング271が内部空間を摺動し昇降するガスプリング271のシリンダ273を有している。
【0020】
支持管上に設けられた前記空気圧シリンダ27は,上端が昇降管22の内部上面に取り付けられており,前記案内支柱21の内部に配置されている。この空気圧シリンダ27は,ガススプリング271,及びガスプリング271の作動バルブ272と,このガスプリング271により作動するガスプリング271のシリンダ273を有する。ガススプリング271は,支持管23のカバー231上に固定され,支持管の全長を空気圧シリンダの全長に付加している。前記作動バルブ272は,ガススプリング271の底部に取り付けられている。ガスプリング271のシリンダ273は,ガススプリング271(ピストンロッド)がその伸縮により管内を摺動可能に取り付けられ,上端は,昇降管22の内側上面に固定されている。
【0021】
また,
図4,
図6,及び
図7に示すように,昇降装置20は,支持部材あるいは,緩衝部材を成す,少なくとも1つの固定要素28及び複数の安定化要素29を有する。少なくとも1つの固定要素28は前記支持管23の内部に配置され,前記ロッド26は,少なくとも1つの固定要素28が,支持管23内の前記ロッド26を囲み配置されることにより,ロッド26が支持管23に衝突するのを防ぐ。複数の安定化要素29は,支持管23の外面に配置される。すなわち,案内支柱21は,昇降管22の内面に当接しており,昇降管22は案内支柱21に沿ってスムーズかつ安定して移動する。複数の安定化要素29は,昇降装置20の構造強度も向上させる。
【0022】
なお,上述実施例においては,昇降管22は案内支柱21の外側に位置して配置されているが,実施に応じて,昇降管22及びその関係部材と,倒立位置での案内支柱21の内外を入れ替えて配置することができる。すなわち,
図9において,
図1~
図7の実施例における昇降装置20とは異なり,案内支柱21と昇降管22の内外を入れ替えて構成したものである。各部材の符号は,前出実施例と同様の作用となる部材には,同様の符号を使用しており,位置が入れ替わるほかは,構成の説明は,前述のとおりである。
【0023】
保持装置30
図1~
図3に示すように,実施例では,保持装置30は,昇降装置20の昇降管22上端に設けられており,昇降管22の上部に配置されている。保持装置30は,昇降管22の上部に設けた連結板31,フレーム33を支持する横梁を成す支持杆32,及び方形状を成すフレーム33を有する。
図3に示すように,フレーム33は,2つの縦梁部材34,前記支持杆32に連結され所定角度フレーム33を回動して位置決め固定可能な回動係止機構を有する角度調整ハンドル35,及び少なくとも1つの緩衝桿を備えるダッシュポット37を備える。
【0024】
前記連結板31は,昇降管22の上部に取り付けられ,支持杆32は,前記連結板31に固着される。また,フレーム33は,支持杆32に後述のように,回動可能に取り付けられている。
【0025】
フレーム33は,フレーム33上に間隔を空けて配置された2つの縦梁部材34を有する。2つの縦梁部材34は,前記支持杆32に対して取り付けられ,フレーム33の内側に固定配置される。2つの縦梁部材34のそれぞれは,複数の取付孔36を有する。複数の取付孔36は,2つの縦梁部材34の1つに互いに間隔を空けて配置される。位置の異なる取付孔36は,フレーム33に取り付けられるLCDモニターのサイズに従って選択される。
図3を参照すると,LCDモニターのサイズが小さい場合,複数の取付孔のうちの4つを使用して取り付けられる。互いに隣接する孔36は,LCDモニターを取り付けるために選択される。LCDモニターのサイズが大きい場合,上側の2つの取付孔36及び下側の2つの取付孔36は,LCDモニターを取り付けるために選択される。角度調整ハンドル35は,支持杆32に回動可能に取り付けられ,フレーム33に取り付けられ,フレーム33の側面に位置する。少なくとも1つのダッシュポット37のそれぞれは,2つの端部を有し,ダッシュポット37の2つの端部の一方はフレーム33に取り付けられ,ダッシュポット37の2つの端部の他方は支持杆32に取り付けられる。
【0026】
なお,上記フレーム33は,スクリーンの付属部品としての取付器具を使用して,フレーム33を要せずに,昇降管22の上部に設けた連結板31に直接取り付けることもあり得る。
【0027】
すなわち,
図8に示すように,後掲
図9の実施例において,フレームを省略して,コストダウンを図ることを目的とし,スクリーンを固定する連結板31の他の実施例を示すもので,フレームの支持杆32を省略し,角度調整ハンドル35も取り付けていない,簡易な構成により,スクリーンを,昇降管22の頂部に取り付けたL字状連結板31の略垂直面に設けた取付孔36に直接取り付ける構成としたものである。
【0028】
図2,
図3及び
図5に示すように,必要に応じて,フレーム33の角度を調整する必要があるときは,角度調整ハンドル35を支持杆32に設ける。この角度調整ハンドル35を支持杆32に対して回動自在に設け,フレーム33も支持杆32に対して回動自在に設けられる。フレーム33が回動しているとき,少なくとも1つのダッシュポット37は,フレーム33に減衰効果を提供する。減衰効果は,LCDモニターのフレーム及びフレーム33が回動している間に,LCDモニターのフレームが保持装置30のフレーム33に衝突するのを防ぐ。
【0029】
フレーム33が水平である場合,それは会議テーブルまたはドローイングデスクとして利用することができる。人々は議論のためにLCDモニターの周りに集まることができる。フレーム33が垂直である場合,LCDモニターは,告知または広告に使用することができる。
図1,
図2,
図4,及び
図5に示すように,LCDモニターを2つの縦梁部材34の複数の取付孔36に取り付けることができる。LCDモニターを上昇させるために,ペダル25の踏み板部251を踏み,踏み板部251が下降し,クランク部252が上昇する。上昇すると,クランク部252はロッド26を上方に押上げる。次に,ロッド26が空気圧シリンダ27の作動バルブ272を押す。
【0030】
作動バルブ272の作動により,ガススプリング271の作用により,ガスプリング271のシリンダ273が上方に移動し,このシリンダ273の上端が,昇降管22の上端内面に当接固定すると,昇降管22も同期上昇する。この昇降管22の上端へ昇降管が当接固定されることにより,保持装置30はより高い位置まで上昇する。
【0031】
保持装置30が所望の位置まで上昇すると,踏み板部251のペダル操作を停止する。その後,ガスプリング271のシリンダ273,昇降管22,及び保持装置30は移動を停止し,LCDモニターの位置が所望の位置に位置決めされる。LCDモニターの位置を下げるには,踏み板部251を踏み,次に,クランク部252がロッド26を上方に押し,ロッド26が作動バルブ272を作動させる。ガススプリング271の作用により,LCDモニターまたは保持装置30を,LCDモニターが目的の位置に到達するまで,下方向に押下げる。適宜,踏み板部251のペダル操作を停止する。
【0032】
昇降管22及び保持装置30は,ペダル25の踏み板部251をペダリングすることにより,上下に移動することができる。素早く便利に高い位置または低い位置に移動する。支持管23及びロッド26は,空気圧シリンダ27の初期位置を上昇する。したがって,本発明の空気圧シリンダ27,昇降管22,及び保持装置30は,従来の空気圧シリンダ及び保持装置の高さよりも高い位置に上昇させることができる。本発明に搭載されたLCDモニターは,従来のスクリーンスタンドに搭載されたLCDモニターよりも高い高さに達することができる。したがって,大きなサイズのLCDモニターは,視界を遮られることのない,昇降可能なスクリーンスタンドに取り付けることができ,画面全体を鮮明に見ることができる。全体として,保持装置30及びLCDモニターは,より高い高さの上昇範囲を有する空気圧シリンダを使用することなく,支持管23,昇降管22及びロッド26によってより高い位置に到達することができ,コストを下げる。
【0033】
本発明の構造及び特徴の詳細と共に,本発明の多数の特徴及び利点が前述の説明で説明されたが,本開示は例示にすぎない。詳細,特に形状,サイズ,及び本発明の原理内の部品の配置に関して,添付の特許請求の範囲が表現される用語の広い一般的意味によって示される範囲で変更を加えることができる。
【符号の説明】
【0034】
10 ベースアセンブリ
11 ベース
12 固定板
13 車輪
20 昇降装置
21 案内支柱
211 (第1の)凹角部
22 昇降管
221 (第2の)凹角部
23 支持管
231 カバー
24 踏み板部
25 ペダル
251 踏み板部
252 クランク部
26 ロッド
27 空気圧シリンダ
271 ガススプリング
272 作動バルブ
273 ガススプリングのシリンダ
28 固定要素
29 安定化要素
30 保持装置
31 連結板
32 フレームの支持杆
33 フレーム
34 フレームの縦梁部材
35 角度調整ハンドル
36 取付孔
37 ダッシュポット