IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 有限会社宮城運輸機工の特許一覧

特許7386515足場構築セット、及び足場を構築する方法
<>
  • 特許-足場構築セット、及び足場を構築する方法 図1
  • 特許-足場構築セット、及び足場を構築する方法 図2
  • 特許-足場構築セット、及び足場を構築する方法 図3
  • 特許-足場構築セット、及び足場を構築する方法 図4
  • 特許-足場構築セット、及び足場を構築する方法 図5
  • 特許-足場構築セット、及び足場を構築する方法 図6
  • 特許-足場構築セット、及び足場を構築する方法 図7
  • 特許-足場構築セット、及び足場を構築する方法 図8
  • 特許-足場構築セット、及び足場を構築する方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】足場構築セット、及び足場を構築する方法
(51)【国際特許分類】
   F16B 2/12 20060101AFI20231117BHJP
   E04G 7/02 20060101ALI20231117BHJP
【FI】
F16B2/12 Z
E04G7/02
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019196264
(22)【出願日】2019-10-29
(65)【公開番号】P2021071127
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】305043629
【氏名又は名称】有限会社宮城運輸機工
(74)【代理人】
【識別番号】100139044
【弁理士】
【氏名又は名称】笹野 拓馬
(72)【発明者】
【氏名】佐瀬 力
(72)【発明者】
【氏名】佐瀬 巧
【審査官】大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-114201(JP,U)
【文献】特開2004-360314(JP,A)
【文献】特開平11-051017(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 2/12
E04G 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の貫通孔又は凹部を有する構造体を互いに接続するために使用されるプレート状治具であって、該プレート状治具の一表面から、概ね円柱形、楕円柱形、多角柱形又は他の柱形の形状に形成された複数の凸部が、該プレート状治具の厚さ方向に突出していることを特徴とする、プレート状治具と、
上記プレート状治具を使って連結され得る複数の構造体であって、各構造体の少なくとも一側面において、上記複数の凸部の各々と係合可能な複数の貫通孔又は凹部が形成されている、複数の構造体と、
からなる、足場構築セット
【請求項2】
請求項に記載の足場構築セットを用いて足場を構築する方法において、
上記プレート状治具を使って上記複数の構造体を連結させるために、2つの該構造体の上記複数の貫通孔又は凹部が形成されている側面どうしを背中合せするように互いに当接させるステップと、
互いに当接させた構造体のうちの一方における上記複数の貫通孔又は凹部のうちの少なくとも1つに、1つの上記プレート状治具の複数の凸部のうちの少なくとも1つを嵌合させるステップと、
上記互いに当接させた構造体のうちの他方における上記複数の貫通孔又は凹部のうちの少なくとも1つに、もう1つの上記プレート状治具の複数の凸部のうちの少なくとも1つを嵌合させるステップと、
これらのプレート状治具とともに上記互いに当接させた構造体をクランプで挟み付けるステップと、
を含む、足場を構築する方法。
【請求項3】
1つ又は複数のプレート状治具であって、該プレート状治具の一表面から、概ね円柱形、楕円柱形、多角柱形又は他の柱形の形状に形成された複数の凸部が、該プレート状治具の厚さ方向に突出していることを特徴とする、1つ又は複数のプレート状治具と、
1つ又は複数の構造体であって、該構造体の少なくとも一側面において、上記複数の凸部の各々と係合可能な複数の貫通孔又は凹部が形成されている、1つ又は複数の構造体と、
からなる、足場構築セット
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の搬入現場などへ重量物を搬入する前などにおいて構築されるべき足場を構築するために使用されるプレート状治具、足場構築セット、及び足場を構築する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建設作業場などにおいて、重量のある物品を搬入し或いは搬出するために、運搬車輛の駐車場から物品の設置位置までの搬入経路を確定するとともに、その搬入経路に応じて選定された構造体等の資材を使って足場が構築される。そのような足場は、物品を搬入する現場の状況や、物品の大きさや重量に応じて構築される。従来の構築方法の一例においては、複数のH鋼などが積み重ねられた後、クランプを使ってそれらのH鋼が固定されることによって、搬入経路の橋の主桁が構築される。この主桁上に鉄板(床版)等が敷かれて、重量物の搬入経路となる。
【0003】
図1に示されるように、積み重ねられたH鋼50を互いに接続するために従来のプレート状治具60が使われる場合、プレート状治具60を介して押さえ付けられたH鋼50に直接的にクランプ52の締結ボルト54が接触することはない。しかし、従来のプレート状治具60とH鋼50の一側面との間に生じ得る静止摩擦力は小さいので、これらのH鋼50の一方が水平方向に強い応力を受けると、これらのH鋼50間に横ズレが生じてしまうという問題がある。
【0004】
図2(a)に示されるようなクランプ52をH鋼50に直接的に接触させるように使用することも可能ではあるが、図2(b)に示されるように締結ボルト54の端面56がすり鉢状の形状に形成されており、その端面56の円形の周縁58が鋭利に形成されているので、積み重ねられたH鋼50の表面に直接的に接触した端面56の周縁58が喰い込むことにより、円形の傷跡が生じてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2009-287304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のプレート状治具を使って複数のH鋼等の構造体を互いに接続させる場合、H鋼どうしが横ズレする恐れがある。また、クランプで直接にH鋼等の構造体を挟み付ける場合、構造体の表面に締結ボルトの喰い込んだ傷跡が残る恐れがある。
【0007】
本発明は、重量物を搬入し或いは搬出するための足場等を構築するときに、クランプを使って安定よく構造体を互いに接続させることを可能にする足場構築セット、及び足場を構築する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例においては、複数の貫通孔又は凹部を有する構造体を互いに接続するために使用されるプレート状治具であって、該プレート状治具の一表面から、概ね円柱形、楕円柱形、多角柱形又は他の柱形の形状に形成された複数の凸部が、該プレート状治具の厚さ方向に突出していることを特徴とする、プレート状治具を提供する。
【0009】
他の実施例においては、プレート状治具の一表面において、複数の凸部が1列に並ぶように等間隔に形成されていることを特徴とする。
【0010】
他の実施例においては、プレート状治具の一表面において、複数の凸部が1列に並ぶように等間隔に形成されている方向に対して直交する方向にも複数の凸部が等間隔に形成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明のさらなる実施例においては、段落0008に記載のプレート状治具と、このプレート状治具を使って連結され得る複数の構造体であって、各構造体の少なくとも一側面において、複数の凸部の各々と係合可能な複数の貫通孔又は凹部が形成されている、複数の構造体と、からなる、足場構築セットを提供する。
【0012】
さらに他の実施例においては、段落0009に記載のプレート状治具と、プレート状治具を使って連結され得る複数の構造体であって、各構造体の少なくとも一側面において、複数の凸部の各々と係合可能な複数の貫通孔又は凹部が1列に並ぶように等間隔に形成されている、複数の構造体と、からなる、足場構築セットを提供する。
【0013】
さらに他の実施例においては、段落0010に記載のプレート状治具と、プレート状治具を使って連結され得る複数の構造体であって、各構造体の少なくとも一側面において、複数の凸部の各々と係合可能な複数の貫通孔又は凹部が1列に並ぶように等間隔に形成されており、さらには、該構造体の少なくとも一側面において、複数の貫通孔又は凹部が1列に並ぶように等間隔に形成されている方向に対して直交する方向にも複数の凸部の各々と係合可能な複数の貫通孔又は凹部が等間隔に形成されている、複数の構造体と、からなる、足場構築セットを提供する。
【0014】
さらなる実施例においては、段落0011に記載の足場構築セットを用いて足場を構築する方法であって、段落0008に記載のプレート状治具を使って複数の構造体を連結させるために、2つの該構造体の複数の貫通孔又は凹部が形成されている側面どうしを背中合せするように互いに当接させるステップと、互いに当接させた構造体のうちの一方における複数の貫通孔又は凹部のうちの少なくとも1つに、1つのプレート状治具の複数の凸部のうちの少なくとも1つを嵌合させるステップと、互いに当接させた構造体のうちの他方における複数の貫通孔又は凹部のうちの少なくとも1つに、もう1つのプレート状治具の複数の凸部のうちの少なくとも1つを嵌合させるステップと、これらのプレート状治具とともに互いに当接させた構造体をクランプで挟み付けるステップと、を含む、足場を構築する方法を提示する。
【0015】
さらに他の実施例においては、段落0012に記載の足場構築セットを用いて足場を構築する方法であって、プレート状治具を使って複数の構造体を連結させるために、2つの該構造体の複数の貫通孔又は凹部が形成されている側面どうしを背中合せするように互いに当接させるステップと、互いに当接させた構造体のうちの一方における複数の貫通孔又は凹部のうちの少なくとも1つに、1つのプレート状治具の複数の凸部のうちの少なくとも1つを嵌合させるステップと、互いに当接させた構造体のうちの他方における複数の貫通孔又は凹部のうちの少なくとも1つに、もう1つのプレート状治具の複数の凸部のうちの少なくとも1つを嵌合させるステップと、これらのプレート状治具とともに互いに当接させた構造体をクランプで挟み付けるステップと、を含む、足場を構築する方法を提示する。
【0016】
さらに他の実施例においては、段落0013に記載の足場構築セットを用いて足場を構築する方法において、プレート状治具を使って複数の構造体を連結させるために、2つの該構造体の複数の貫通孔又は凹部が形成されている側面どうしを背中合せするように互いに当接させるステップと、互いに当接させた構造体のうちの一方における複数の貫通孔又は凹部のうちの少なくとも1つに、1つのプレート状治具の複数の凸部のうちの少なくとも1つを嵌合させるステップと、互いに当接させた構造体のうちの他方における複数の貫通孔又は凹部のうちの少なくとも1つに、もう1つのプレート状治具の複数の凸部のうちの少なくとも1つを嵌合させるステップと、これらのプレート状治具とともに互いに当接させた構造体をクランプで挟み付けるステップと、を含む、足場を構築する方法を提示する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】従来のプレート状治具を使って互いに接続された従来のH鋼を示す図。
図2】構造体を互いに接続するために使用され得るクランプを示す図。
図3】種々の形状の突起を有する本発明のプレート状治具の様々な例を示す図。
図4】種々の形状に形成された本発明のプレート状治具の様々な例を示す図。
図5】足場構築セットを構成し得る構造体の様々な例を示す図。
図6】プレート状治具を使わずに2つの構造体を互いに接続する方法を示す図。
図7】2つの構造体が互いに横ズレしている状態を示す図。
図8】2つの構造体が互いに横ズレしている場合に用いられる本発明の方法を示す図。
図9】本発明のプレート状治具を使って2つの構造体が互いに接続されている状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明のプレート状治具、足場構築セット、及び足場を構築する方法について、添付の図3図9を参照しつつ説明する。
【0019】
本発明におけるプレート状治具1は、複数の構造体を互いに接続するために使用されるものであり、該プレート状治具1の一表面から複数の凸部が該プレート状治具の厚さ方向に突出しており、複数の凸部は、概ね円柱形、楕円柱形、多角柱形又は他の柱形の形状に形成されている。また、このプレート状治具1は、鋼鉄(スチール)等の金属や、硬質なセラミック等の適切な材料から形成され得る。
【0020】
図3(a)~図3(d)は、種々の形状の突起を有する本発明のプレート状治具の様々な例を示している。図3(a)及び図3(b)に示される実施例においては、プレート状治具1の一表面から突出している円柱形又は多角柱形の形状の凸部2が1列に並ぶように等間隔に形成されている。一実施例においては、複数の凸部2は、約70mmの等間隔に配置され得る。他の実施例においては、複数の凸部2は、約50~70mmの範囲内における適切な等間隔に配置され得る。さらに他の実施例においては、プレート状治具1の一表面から突出している複数の凸部2は、等間隔ではなくランダムな間隔で1列に並ぶように形成される場合もある。また、図3(c)に示されるように、2列の三角柱の形状の凸部2が、プレート状治具1の長手方向に整列している一方で、プレート状治具1の短手方向には整列していない場合もある。或いは、図3(d)に示されるように、2列の円柱形の形状の凸部2が、プレート状治具1の長手方向に整列しているとともにプレート状治具1の短手方向にも整列している場合もある。
【0021】
図4(a)~図4(d)は、種々の形状に形成された本発明のプレート状治具の様々な例を示している。図4(a)に示されるプレート状治具1は、その両端に円みを有する形状に形成されている。図4(b)に示されるプレート状治具1は、平面視で直角三角形の形状に形成されており、構造体の直角に形成された角部などに当て易いという利点がある。図4(c)に示されるプレート状治具1は、両端が円く窪んだ形状に形成されており、円柱の間などに合わせ易いという利点がある。また、図4(d)に示されるプレート状治具1は、その四隅に円みを有する形状に形成されている。本発明のさらに他の実施例においては、プレート状治具1は、図4(a)~図4(d)に示した以外の様々な形状に形成され得る。
【0022】
図5(a)~図5(d)は、本発明における構造体の例を示す。図示されているような種々の構造体4,6,8,10は、鋼鉄等の金属材料から形成され得る。また、これらの構造体の少なくとも一側面において、プレート状治具1の凸部2の各々と係合可能な複数の凹部又は貫通孔16が形成されている。
【0023】
図5(a)は、本発明における構造体の一例としての多角柱体4を示す。この多角柱体4は、該多角柱体4の辺々を形成するように延在する板状の金属材料から形成され得る。換言すれば、多角柱体4の中空部が該多角柱体4の各面を貫いているとも言える。さらには、多角柱体4の一表面において、複数の貫通孔16が1列に並ぶように等間隔に形成されている。ただし、補強材18が存在するために穿孔することのできない箇所には貫通孔16は形成されない。他の実施例においては、複数の貫通孔の代わりに、複数の凹部(つまり、貫通していない)が1列に並ぶように等間隔に形成される場合もある。
【0024】
図5(b)は、板状の金属材料等から形成された概ねH字形の断面形状を有するH字形支柱6を示す。一実施例においては、H字形支柱6の一表面の所定の部位に、複数の貫通孔16が1列に並ぶように等間隔に形成されている。
【0025】
図5(c)は、板状の金属材料等から形成された概ねコ字形の断面形状を有するコ字形支柱8を示す。一実施例においては、コ字形支柱8の表面の所定の部位に、複数の貫通孔16が1列に並ぶように等間隔に形成されている。
【0026】
図5(d)は、山留め仮設などにも使われるトラスビーム体10を示す。図示したトラス12の上側には、板体14が設けられている。一実施例においては、板体14の表面に、複数の貫通孔16が1列に並ぶように等間隔に形成されている。
【0027】
一実施例においては、プレート状治具1に形成された複数の凸部2の各々と、構造体(多角柱体4、H字形支柱6、コ字形支柱8及びトラスビーム体10を含む)の一面に形成された複数の貫通孔又は凹部16の各々とが互いに係合可能となるように構成されている。
【0028】
プレート状治具1の複数の凸部2の突出長さ寸法(プレート状治具1の厚さ方向の寸法)は、構造体(多角柱体4、H字形支柱6、コ字形支柱8及びトラスビーム体10を含む)の貫通孔の長さ寸法よりも短いか同じ寸法であるとよい。貫通孔の代わりに凹部が形成される場合にも、プレート状治具1の複数の凸部2の厚さ方向の寸法が、構造体(多角柱体4、H字形支柱6、コ字形支柱8及びトラスビーム体10を含む)の該凹部の深さ寸法よりも短いか同じ寸法であるとよい。
【0029】
さらなる実施例においては、プレート状治具1の一表面において、等間隔に形成された複数の凸部2に対して直交する方向にも等間隔に複数の凸部2が形成されている場合もある。また、構造体(多角柱体4、H字形支柱6、コ字形支柱8及びトラスビーム体10を含む)の一表面において、等間隔に形成された複数の貫通孔又は凹部16に対して直交する方向にも、プレート状治具1の凸部の各々と係合可能な複数の貫通孔又は凹部が等間隔に形成されている場合もある(図5及び図9を参照)。
【0030】
図6は、プレート状治具を使わずに2つのH字形支柱6(構造体)を互いに接続する方法を説明する図である。図6(a)に示される2つのH字形支柱6は、それぞれの貫通孔16が整列するように積み重ねられる。そして図6(b)に示されるように、整列した貫通孔16にボルト20が通され、そのボルト20にナット22が螺入されることにより、2つのH字形支柱6が互いに接続される。
【0031】
しかし、足場を構築する場所が非常に狭いときなどにおいて、複数の構造体をズレなく積み重ねることが難しいことがある。図7(a)の斜視図は、2段に積み重ねられたH字形支柱6のそれぞれの貫通孔16が互いに整列していない場合を示しており、図7(b)の断面図は、図7(a)に示した貫通孔16が水平方向に横ズレしていることを示している。このようにそれぞれの貫通孔16が互いに整列しない場合には、貫通孔16にボルト20を貫通させることができない。
【0032】
図7及び図8は、積み重ねられた構造体のそれぞれの貫通孔16が互いに整列していない場合に用いることのできる本発明の方法を説明する図である。図7に示したように、2つの構造体のそれぞれの貫通孔16が互いに整列しない場合であっても、プレート状治具1の一表面から突出している複数の凸部2(図8(a)を参照)を、これに対応する構造体の貫通孔16の各々と係合させることができる。その後、図8(b)に示されるようなクランプ24を使って、積み重ねられた構造体(H字形支柱6)を互いに横ズレしないように締め付けることができる。
【0033】
詳しくは、図8(c)に示されるように、プレート状治具1の各凸部2と、上段のH字形支柱6の各貫通孔16とを互いに係合させる一方で、もう1つのプレート状治具1の各凸部2と、下段のH字形支柱6の各貫通孔16とを係合させ、上段のH字形支柱6に当接しているプレート状治具1と、下段のH字形支柱6に当接しているプレート状治具1とにクランプ24の締結ボルト26の各端面28を当接させた後、締結ボルト26を締め付けることができる。つまり、上段のH字形支柱6に当接したプレート状治具1と、下段のH字形支柱6に当接したプレート状治具1とともに、2つのH字形支柱6がクランプ24で挟み付けられる。
【0034】
本発明のさらに他の実施例においては、図9に示されるように、積み重ねられた構造体(多角柱体4)を互いに接続するために、図3(d)に示したようなプレート状治具1が、鎹(かすがい)のような連結具として使用される場合もある。
【符号の説明】
【0035】
1…プレート状治具
2…凸部
4…構造体
6…H字形支柱
8…コ字形支柱
10…トラスビーム体
12…トラス
14…板体
16…貫通孔
18…補強材
20…ボルト
22…ナット
24…クランプ
26…締結ボルト
28…端面
50…H鋼
52…クランプ
54…締結ボルト
56…端面
58…周縁
60…プレート状治具(従来品)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9