(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】電線接続機構及び電線の接続方法、並びに消火設備及び消火方法
(51)【国際特許分類】
A62C 37/44 20060101AFI20231117BHJP
【FI】
A62C37/44
(21)【出願番号】P 2020128415
(22)【出願日】2020-07-29
【審査請求日】2023-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】391008320
【氏名又は名称】株式会社初田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100125450
【氏名又は名称】河野 広明
(72)【発明者】
【氏名】中澤 幸次
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-62109(JP,A)
【文献】特開平11-347145(JP,A)
【文献】特開2003-38673(JP,A)
【文献】特開2018-68456(JP,A)
【文献】特開平11-47305(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106902484(CN,A)
【文献】欧州特許出願公開第1475128(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 27/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消火対象区画に選択的に消火ガスを供給するための選択弁に対応する第1弁に、電気信号を伝達するための第1電線と、
起動用ガスを収容する起動用ガス容器が備える第2弁に、前記電気信号を伝達するための第2電線と、を備え、
前記第1弁が前記電気信号を受けたときに、該第1弁を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して前記第1電線と前記第2電線とを機械的に接続させることにより、前記電気信号が前記第2弁に送信される、
電線接続機構。
【請求項2】
熱及び/又は煙を感知する感知部と、
消火ガスを収容する消火剤用容器と、
消火対象区画に選択的に前記消火ガスを供給するための、前記消火剤用容器の容器弁に対応した選択弁と、
前記消火剤用容器の前記容器弁を開弁するための起動用ガスを収容する1つの起動用ガス容器と、
前記感知部から発せられた電気信号を受けたときに開弁する、前記選択弁に対応した第1弁と、
前記電気信号を前記第1弁に伝達するための第1電線と、
前記電気信号を、起動用ガス容器が備える第2弁に伝達するための第2電線と、
前記第1弁が前記電気信号を受けたときに、該第1弁を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して前記第1電線と前記第2電線とを接続する電線接続機構と、を備え、
前記第1電線と前記第2電線とが接続することにより、前記第1電線及び前記第2電線を介して、前記電気信号が前記第2弁に送信され、該第2弁が開弁する、
消火設備。
【請求項3】
前記起動用ガス容器と前記消火剤用容器の前記容器弁との間に配置される、起動用ガスの圧力を調整するための定圧ガス容器をさらに備える、
請求項2に記載の消火設備。
【請求項4】
前記起動用ガス容器が、定圧ガス容器である、
請求項2に記載の消火設備。
【請求項5】
消火対象区画に選択的に消火ガスを供給するための選択弁に対応する第1弁に、電気信号を伝達するための第1電線と、起動用ガスを収容する起動用ガス容器が備える第2弁に、前記電気信号を伝達するための第2電線と、が、
前記第1弁が前記電気信号を受けたときに、該第1弁を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して接続する工程を含む、
電線の接続方法。
【請求項6】
熱及び/又は煙を感知する感知工程と、
前記感知工程によって発せられた電気信号を、第1電線を介して、消火対象区画に選択的に消火ガスを供給するための選択弁に対応する第1弁に伝達する第1伝達工程と、
前記第1弁が前記電気信号を受けたときに、該第1弁を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して、前記第1電線と、起動用ガスを収容する起動用ガス容器が備える第2弁に伝達するための第2電線とを接続する電線接続工程と、
前記第1電線と前記第2電線とが接続することにより、前記電気信号を、前記第1電線及び前記第2電線を介して前記第2弁に伝達する第2伝達工程と、
前記第2弁が開弁して、前記起動用ガスを放出する起動用ガス放出工程と、
前記起動用ガスを用いて前記選択弁を開弁するとともに、該選択弁に対応する、消火ガスを収容する消火剤用容器の容器弁を開弁して、該消火ガスを放出する、消火ガス放出工程と、を含む、
消火方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線接続機構及び電線の接続方法、並びに消火設備及び消火方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、窒素ガス、二酸化炭素、ハロゲンガス、又は窒素と二酸化炭素とハロゲンガスとの混合ガスに代表される不活性ガスを消火ガスとして用いて消火するガス系消火設備を広く採用されている。消火の際には、消火に用いられる前述の各種ガスを貯蔵する貯蔵容器から、該ガスが消火対象となる区画に放出される。
【0003】
これまで、例えば、複数の消火対象区画を対象として消火ガスを供給する場合、該消火対象区画に選択的に該消火ガスを供給するために、各々の消火対象区画に対応した、消火剤用容器(代表的には、「消火ガスボンベ」)と、該消火剤用容器の各々に対応した選択弁と、さらに、その選択弁の各々に対応した起動用ガス容器とが、ガス系消火設備に設けられていた(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の事情により、特に複数の起動用ガス容器を要するガス系消火設備においては、複数の問題が生じている。具体的には、起動用ガス(例えば、炭酸ガス)の起動用ガス容器内の圧力の点検作業又は維持管理の負荷の増大、該起動用ガス容器が備える容器弁の性能点検又は維持管理の負荷の増大、各々の起動用ガス容器と選択弁等との間の配管の維持管理の負荷の増大、あるいは、起動用ガス容器の数の増加に伴う設備コストの増大など、複数の問題が生じている。
【0006】
また、起動用ガス容器を用いたガス系消火設備においては、感知器等からの電気信号が誤って、起動用ガス容器の容器弁とともに電磁弁又は電動弁に代表される弁にも送信されたときに、該消火対象区画に不要な消火ガスを放出するという誤作動の問題も生じ得る。
【0007】
したがって、起動用ガス容器の数を低減するとともに、確度高く、消火対象区画にのみ消火ガスを放出することのできる消火設備の実現が切望されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、1つの起動用ガス容器が複数の選択弁の開弁を担うとともに、確度高く、消火対象区画にのみ消火ガスを放出することのできる消火設備の実現に大きく貢献し得る。
【0009】
本発明者は、複数の消火対象区画のうちの必要な区画に選択的に消火ガスを供給するために、各消火対象区画に対応する選択弁、及び該選択弁のそれぞれに対応する起動用ガス容器を備える消火設備の簡略化とともに、その必要な消火対象区画への確度高い消火ガスの放出を実現すべく、鋭意研究と分析を行った。
【0010】
本発明者は、起動用ガス容器の容器弁と選択弁との間に、該選択弁の開弁が必要とされる1つ又は複数の弁を設けることは、1つの起動用ガス容器が複数の選択弁の開弁を担うために有効であることを知得した。しかしながら、前述の構成を採用しただけでは不十分であると本発明者は判断した。というのも、該選択弁の開弁が必要とされる弁(例えば、電磁弁)に向けて電気信号を送信すると同時に、該選択弁の開弁のための起動用ガスの容器弁(第2弁)に対しても該電気信号を送信することになると、万一、誤った電気信号が送信されたときに、不要な消火対象区画に消火ガスを放出するという誤作動の問題が残り得るためである。
【0011】
そこで、本発明者は、起動用ガス容器の容器弁と選択弁との間に設けられる、該選択弁の開弁が必要とされる1つ又は複数の弁に対する電気信号が、誤って起動用ガス容器の容器弁を開弁させないようにするために、人手に頼らないある機械的な動作を新たに導入することを見出した。その結果、上述の各技術課題の少なくとも一部を解決し得ることを、本発明者は知得した。加えて、本発明は、消火設備又は防火設備(以下、本願においては、総称して「消火設備」という。)の簡略化及び設備コストの削減とともに、1つの起動用ガス容器が複数の選択弁の開弁を確度高く担うことができることも併せて知得した。本発明は、上述の視点及び着想に基づいて創出された。
【0012】
本発明の1つの電線接続機構は、消火対象区画に選択的に消火ガスを供給するための選択弁に対応する第1弁に、電気信号を伝達するための第1電線と、起動用ガスを収容する起動用ガス容器が備える第2弁に、該電気信号を伝達するための第2電線と、を備える。加えて、この電線接続機構は、前述の第1弁が前述の電気信号を受けたときに、該第1弁を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して前述の第1電線と前述の第2電線とを機械的に接続させることにより、前述の電気信号が前述の第2弁に送信される。
【0013】
この電線接続機構によれば、第1電線と第2電線とを接続しなければ、第1弁が電気信号を受けただけでは、起動用ガス容器の起動用ガスが選択弁に供給されないため、誤動作による選択弁の開弁を確度高く防止することができる。換言すれば、この電線接続機構による第1電線と第2電線との接続によって初めて、起動用ガス容器から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁を経由して選択弁に供給することができる。その結果、この電線接続機構は、必要な消火対象区画への確度高い消火ガスの放出の実現に貢献し得る。
【0014】
また、本発明の1つの消火設備は、熱及び/又は煙を感知する感知部と、消火ガスを収容する消火剤用容器と、消火対象区画に選択的に前述の消火ガスを供給するための、該消火剤用容器の容器弁に対応した選択弁と、該消火剤用容器の前述の容器弁を開弁するための起動用ガスを収容する1つの起動用ガス容器と、前述の感知部から発せられた電気信号を受けたときに開弁する、前述の選択弁に対応した第1弁と、該電気信号を該第1弁に伝達するための第1電線と、該電気信号を、起動用ガス容器が備える第2弁に伝達するための第2電線と、前述の第1弁が前述の電気信号を受けたときに、該第1弁を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して前述の第1電線と前述の第2電線とを接続する電線接続機構と、を備える。加えて、この消火設備は、前述の第1電線と前述の第2電線とが接続することにより、該第1電線及び該第2電線を介して、前述の電気信号が前述の第2弁に送信され、該第2弁が開弁する。
【0015】
この消火設備によれば、電線接続機構が第1電線と第2電線とを接続しなければ、第1弁が感知部からの電気信号を受けただけでは、起動用ガス容器の起動用ガスが選択弁に供給されないため、誤動作による選択弁の開弁を確度高く防止することができる。換言すれば、電線接続機構による第1電線と第2電線との接続によって初めて、起動用ガス容器から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁を経由して選択弁に供給することができる。その結果、消火設備の簡略化及び設備コストの削減を実現するとともに、1つの起動用ガス容器が複数の選択弁の開弁を確度高く担うことができる。
【0016】
また、本発明の1つの電線の接続方法は、消火対象区画に選択的に消火ガスを供給するための選択弁に対応する第1弁に、電気信号を伝達するための第1電線と、起動用ガスを収容する起動用ガス容器が備える第2弁に、該電気信号を伝達するための第2電線と、が、前述の第1弁が該電気信号を受けたときに、該第1弁を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して機械的に接続する工程を含む。
【0017】
この電線の接続方法によれば、第1電線と第2電線とを接続しなければ、第1弁が電気信号を受けただけでは、起動用ガス容器の起動用ガスが選択弁に供給されないため、誤動作による選択弁の開弁を確度高く防止することができる。換言すれば、この電線接続機構による第1電線と第2電線との接続によって初めて、起動用ガス容器から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁を経由して選択弁に供給することができる。その結果、この電線接続機構は、必要な消火対象区画への確度高い消火ガスの放出の実現に貢献し得る。
【0018】
また、本発明の1つの消火方法は、熱及び/又は煙を感知する感知工程と、該感知工程によって発せられた電気信号を、第1電線を介して、消火対象区画に選択的に消火ガスを供給するための選択弁に対応する第1弁に伝達する第1伝達工程と、該第1弁が前述の電気信号を受けたときに、該第1弁を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して、前述の第1電線と、起動用ガスを収容する起動用ガス容器が備える第2弁に伝達するための第2電線とを接続する電線接続工程と、該第1電線と該第2電線とが接続することにより、前述の電気信号を、該第1電線及び該第2電線を介して前述の第2弁に伝達する第2伝達工程と、該第2弁が開弁して、前述の起動用ガスを放出する起動用ガス放出工程と、該起動用ガスを用いて前述の選択弁を開弁するとともに、該選択弁に対応する、消火ガスを収容する消火剤用容器の容器弁を開弁して、該消火ガスを放出する、消火ガス放出工程と、を含む。
【0019】
この消火方法によれば、電線接続工程において第1電線と第2電線とを接続しなければ、第1弁が感知工程によって発せられた電気信号を受けただけでは、起動用ガス容器の起動用ガスが選択弁に供給されないため、誤動作による選択弁の開弁を確度高く防止することができる。換言すれば、電線接続工程による第1電線と第2電線との接続によって初めて、起動用ガス容器から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁を経由して選択弁に供給することができる。その結果、消火方法としてコストの削減が実現されるとともに、1つの起動用ガス容器が複数の選択弁の開弁を確度高く担うことができる。
【0020】
ところで、上述の各発明において、起動用ガスの種類は限定されない。例えば、炭酸ガス(CO2ガス)、又は窒素ガス(N2ガス)は、採用され得る起動用ガスの例である。
【発明の効果】
【0021】
本発明の1つの電線接続機構によれば、第1電線と第2電線との接続によって初めて、起動用ガス容器から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁を経由して選択弁に供給することができる。その結果、この電線接続機構は、必要な消火対象区画への確度高い消火ガスの放出の実現に貢献し得る。
【0022】
また、本発明の1つの消火設備によれば、電線接続機構による第1電線と第2電線との接続によって初めて、起動用ガス容器から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁を経由して選択弁に供給することができる。その結果、消火設備の簡略化及び設備コストの削減を実現するとともに、1つの起動用ガス容器が複数の選択弁の開弁を確度高く担うことができる。
【0023】
本発明の1つの電線の接続方法によれば、第1電線と第2電線との接続によって初めて、起動用ガス容器から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁を経由して選択弁に供給することができる。その結果、この電線接続機構は、必要な消火対象区画への確度高い消火ガスの放出の実現に貢献し得る。
【0024】
また、本発明の1つの消火方法によれば、電線接続工程による第1電線と第2電線との接続によって初めて、起動用ガス容器から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁を経由して選択弁に供給することができる。その結果、消火方法としてコストの削減が実現されるとともに、1つの起動用ガス容器が複数の選択弁の開弁を確度高く担うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】第1の実施形態における電線接続機構を備える消火設備を含む、ある施設の全体概要図である。
【
図3】第1の実施形態における電線接続機構を備える消火設備の系統図である。
【
図4】第1の実施形態における電線接続機構の構成図である。
【
図5】第2の実施形態における電線接続機構を備える消火設備の系統図である。
【
図6】第3の実施形態における電線接続機構を備える消火設備の系統図である。
【
図7】第4の実施形態における電線接続機構を備える消火設備の系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、特に言及がない限り、共通する部分には共通する参照符号が付されている。また、図中、本実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示されていない。また、各図面を見やすくするために、一部の符号及び形状が省略され得る。
【0027】
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態における電線接続機構を備える消火設備100を含む、ある施設ないし建物(以下、総称して「建物」という。)99の全体概要図である。また、
図2は、
図1の一部(Z領域)の拡大図である。また、
図3は、本実施形態における電線接続機構を備える消火設備100の系統図である。また、
図4は、本実施形態における電線接続機構の構成図である。
【0028】
図1乃至
図4に示すように、本実施形態における電線接続機構を備える消火設備100は、複数の消火対象区画を備える、建物99内に配置される、熱及び/又は煙を感知する感知部12の一例である市販の感知器から熱及び/又は煙を感知したときに送られる電気信号によって、必要とされる消火対象区画に選択的に、消火剤用容器から消火ガスを供給して消火するための設備である。なお、本実施形態の「消火ガス」は、例えば、窒素ガス、二酸化炭素、ハロゲンガス、又は窒素と二酸化炭素とハロゲンガスとの混合ガスに代表される不活性ガスである。なお、前述のガスの種類以外の、消火に用いられ得る公知のガスも、本実施形態に適用され得る。
【0029】
具体的には、本実施形態における1つの消火設備100は、以下の(1)~(8)の構成を備えている。
(1)熱及び/又は煙を感知する感知部12
(2)消火ガスを収容する消火剤用容器60
(3)消火対象区画に選択的に消火ガスを供給するための、消火剤用容器60の容器弁に対応した選択弁70
(4)消火剤用容器60の容器弁を開弁するための起動用ガスを収容する1つの起動用ガス容器40
(5)感知部12から発せられた電気信号を受けたときに開弁する、選択弁70に対応した、後述するスイッチ20を含む電線接続機構の第1弁22
(6)該電気信号を第1弁22に伝達するための第1電線33
(7)該電気信号を、起動用ガス容器40が備える第2弁52に伝達するための第2電線34a,34b
(8)第1弁22が該電気信号を受けたときに、第1弁22を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して第1電線33と第2電線34a,34bとを接続する電線接続機構
【0030】
加えて、消火設備100は、上述の電線接続機構を用いて、第1電線33と第2電線34a,34bとが接続することにより、第1電線33及び第2電線34a,34bを介して、上述の電気信号が第2弁52に送信され、第2弁52が開弁する構成を備えている。ここで、本実施形態の第1弁22及び第2弁52は、いずれも、該電気信号を受けることによって開閉制御が可能な弁である。なお、代表的な第1弁22の例は、電磁アクチュエーター(ソレノイド)を用いた電磁弁、又はモーターを用いた電動弁である。また、代表的な第2弁52の例は、電磁弁である。
【0031】
さらに、本実施形態の電線接続機構に着目すれば、該電線接続機構は、より詳細には、以下の(a)~(b)の構成を備えている。
(a)消火対象区画に選択的に消火ガスを供給するための選択弁70に対応する上述の第1弁22に、電気信号を伝達するための第1電線33
(b)起動用ガスを収容する起動用ガス容器40が備える第2弁52に、電気信号を伝達するための第2電線34a
【0032】
加えて、本実施形態の電線接続機構は、上述の(a)及び(b)の構成を備えることにより、第1弁22が電気信号を受けたときに、第1弁22を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して第1電線33と第2電線34aとを機械的に接続させることにより、その電気信号が第2弁52に送信されるように構成されている。
【0033】
上述の構成を備える消火設備100においては、
図1乃至
図3に示すように、少なくとも1つの消火対象区画に配置された感知部12が熱及び/又は煙を感知する(感知工程)と、感知部12又は感知工程によって発せられた電気信号を、第1電線33を介して、消火対象区画に選択的に消火ガスを供給するための選択弁70に対応する第1弁22に伝達する第1伝達工程が行われる。具体的には、該電気信号が、制御盤14を介して連続する、第1電線33を経由して、電線接続機構が備える第1弁22に伝達される(第1伝達工程)(
図2及び
図3の(1),(2))。
【0034】
電気信号が第1弁22のソレノイド22aに伝わると、
図4(a)及び(b)の電線接続機構の例に示すように、ソレノイド22aは、弁体22bを
図4(a)及び(b)のM方向に移動させる。そうすると、弁体22bと一体化されている可動部22cも、同様にM方向に移動することになる。この弁体22bの動作により、第1弁22は開弁する。
【0035】
なお、可動部22cは、人間の手によって、又は指に掛けて手動により
図4(a)のM方向又はその逆方向に移動させることができるような長さ及び厚みを備えている。従って、状況に応じて、手動により可動部22cを移動させることができる。
【0036】
一方、本実施形態の電線接続機構の例は、本体部20a及びトリガー部20bを有するスイッチ20を備える。トリガー部20bは、本体部20aと接続する一端を固定点とし、他端が枢動し得る構成を備えている。また、該他端は、本体部20aと接することによって、第1電線33と、
図4において図示されていない第2電線34aとを電気的に接続する構成を備えている。
【0037】
本実施形態においては、上述の例の電線接続機構を用いて、第1弁22が該電気信号を受けたときに、第1弁22を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して、第1電線33と、起動用ガスを収容する起動用ガス容器40が備える第2弁52に伝達するための第2電線34a,34bとを接続する電線接続工程が行われる。
【0038】
具体的には、該電気信号がソレノイド22aに与えられていないときは、トリガー部20bの他端は、本体部20aとは離間した状態に維持する(
図4(a)及び(b))。一方、該電気信号がソレノイド22aに与えられたときは、
図4(c)に示すように、弁体22bとともに可動部22cがM方向に移動して該他端を機械的に枢動させることにより、該他端は本体部20aと接することになる。その結果、ソレノイド22aを介して、第1電線33と第2電線34aとを電気的に接続する。なお、
図3及び後述する
図5乃至
図7の「S」は、スイッチ20を視覚的に分かり易くするための表現である。
【0039】
なお、本実施形態においては、スイッチ20は、トリガー部20bの枢動によって第1電線33と第2電線34aとを電気的に接続させているが、電線接続機構の例は、
図4に示す構造に限定されない。
【0040】
電線接続工程の後、本実施形態においては、第1電線33と前記第2電線とが接続することにより、該電気信号を、第1電線33及び第2電線34a,34bを介して第2弁52に伝達する第2伝達工程が行われる。
【0041】
具体的には、スイッチ20によって第1電線33と第2電線34aとが機械的に接続し、感知部12からの電気信号が、第1電線33から第2電線34aに伝達されると、
図1乃至
図3に示すように、電気信号は、第2電線34a、制御盤14、及び第2電線34bを経由して、起動用ガス容器40が備える第2弁52に伝達される(
図2及び
図3の(3),(4))。
【0042】
電気信号が第2弁52に伝達されると、第2弁は開弁するため、起動用ガス容器40から起動用ガス(例えば、CO2ガス(二酸化炭素ガス又は炭酸ガス)又はN2ガス(窒素ガス))が放出される(起動用ガス放出工程)。
【0043】
起動用ガス放出工程の後、起動用ガスを用いて選択弁70を開弁するとともに、選択弁70に対応する、消火ガスを収容する消火剤用容器60の容器弁を開弁して、消火ガスを放出する、消火ガス放出工程が行われる。なお、本実施形態においては、消火剤用容器60から放出される起動用ガスの圧力は、図示しない公知の調整スプリングを用いた減圧装置又は減圧弁により調整されるが、本実施形態及び後述する他の実施形態において採用される減圧装置又は減圧弁は、前述の例に限定されない。
【0044】
具体的には、放出された起動用ガスは、既に、電気信号がある1つ又は複数の第1弁22のソレノイド22aに伝わったときに第1弁22は開弁しているため、第1ガス配管50から第1弁22を通過する。そして、起動用ガスの圧力でその第1弁22に対応する選択弁70が開弁することになる(
図2及び
図3の(5))。
【0045】
また、起動用ガスは、第1弁22を経由して第1ガス配管50を通過すると(
図2及び
図3の(5))、不環弁64を利用してその選択弁70に対応する消火剤用容器60の容器弁のみを開弁することになる。その結果、容器弁が開弁された消火剤用容器60から放出された消火ガスは、集合管62及び第2ガス配管66aを経由して選択弁70を通過し、その後、第3ガス配管66bを経由して、ノズル孔が設けられた噴射部94から放出されることにより、消火が行われる(
図2及び
図3の(6),(7))。なお、消火剤用容器60の各々が公知の減圧装置を備えることによって、消火ガスとして求められる所定の圧力にまで供給側のガスが減圧された後、第3ガス配管66bを経由して噴射部94から放出されることは好適な一態様である。
【0046】
上述のとおり、本実施形態の電線接続機構によれば、第1電線33と第2電線34a,34bとを接続しなければ、第1弁22が電気信号を受けただけでは、起動用ガス容器40の起動用ガスが選択弁70に供給されないことになる。これは、誤動作による選択弁70の開弁を確度高く防止することができる。換言すれば、この電線接続機構による第1電線33と第2電線34a,34bとの接続によって初めて、起動用ガス容器40から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁22を経由して選択弁70に供給することができる。その結果、この電線接続機構は、必要な消火対象区画への確度高い消火ガスの放出の実現に貢献し得る。
【0047】
加えて、本実施形態の消火設備100によれば、本実施形態の電線接続機構が第1電線33と第2電線34a,34bとを接続しなければ、第1弁22が感知部12からの電気信号を受けただけでは、起動用ガス容器40の起動用ガスが選択弁70に供給されない。その結果、誤動作による選択弁70の開弁を確度高く防止することができる。
【0048】
換言すれば、本実施形態の消火設備100によれば、本実施形態の電線接続機構による第1電線33と第2電線34a,34bとの接続によって初めて、起動用ガス容器40から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁22を経由して選択弁70に供給することができる。その結果、消火設備100の簡略化及び設備コストの削減を実現するとともに、たとえ1つの起動用ガス容器40が複数の選択弁70への起動用ガスの供給を担うことになっても、必要とされる選択弁70の開弁を確度高く実現することができる。
【0049】
<第2の実施形態>
本実施形態における電線接続機構を備える消火設備200においては、起動用ガス容器40から放出される起動用ガスの圧力を調整するための、減圧装置としての役割を果たし得る定圧ガス容器68を、起動用ガス容器40よりも(より詳細には、選択弁70よりも)下流側(すなわち、消火剤用容器60側)に配置した点を除いて、第1の実施形態の消火設備100と同じである。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0050】
図5は、本実施形態における電線接続機構を備える消火設備200の系統図である。
【0051】
図5に示すように、本実施形態における消火設備200も、消火設備100と同様に、起動用ガス容器40は1つだけである。また、消火設備100と同様に消火設備200も、感知部12から発せられた電気信号を受けたときに開弁する、選択弁70に対応した、スイッチ20を含む第1弁22と、該電気信号を第1弁22が受けたときに、第1弁22を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して第1電線33と第2電線34a,34bとを接続する電線接続機構を備える。
【0052】
従って、本実施形態の消火設備200の電線接続機構によれば、感知部12から発せられた電気信号が第1弁22のソレノイド(図示しない)に伝わると、該ソレノイドが第1弁22の弁体を移動させることによって第1弁22は開弁する。一方、スイッチ20は、第1の実施形態と同様に、第1弁22の弁体を移動に伴う図示しないトリガー部の枢動によって、第1電線33と第2電線34aとを電気的に接続させる。その結果、該電気信号は、スイッチ20及び第2電線34a,34bを経由して、起動用ガス容器40が備える第2弁52に伝達される。
【0053】
電気信号が第2弁52に伝達されると、起動用ガス容器40から起動用ガスが放出され、第1ガス配管50及び既に開弁している1つ又は複数の第1弁22を通過して、その第1弁22に対応する選択弁70が開弁する。
【0054】
本実施形態においては、選択弁70を通過した起動用ガスは、さらに第1ガス配管50につながる切替弁65を経由して、定圧ガス容器68の容器弁を開弁する。そうすると、定圧ガス容器68に収容されている所定の圧力範囲内(例えば、6MPa±1MPa)に維持されたガス(例えば、N2ガス(窒素ガス))が、消火剤用容器60の容器弁を開弁する。その結果、消火剤用容器60から放出された消火ガスは、集合管62及び第2ガス配管66aを経由して選択弁70を通過し、その後、第3ガス配管66bを経由して、ノズル孔が設けられた噴射部94から放出されることにより、消火が行われる。
【0055】
上述のとおり、起動用ガス容器40と消火剤用容器60の容器弁との間に、起動用ガスの圧力を調整するための定圧ガス容器68を配置することは、供給側のガスの安定的な、かつ安全な圧力を実現する観点から、好適な一態様である。より具体的には、第1電動22を使用することにより定圧ガス容器68を起動用ガス容器40の下流側に変更することができるため、より安定した定圧ガスを噴射部に送り込むことができるとともに、一定の流量を消火対象区画に放射し得る観点から、好適な一態様である。
【0056】
また、本実施形態の消火設備200によれば、本実施形態の電線接続機構が第1電線33と第2電線34a,34bとを接続しなければ、第1弁22が感知部12からの電気信号を受けただけでは、起動用ガス容器40の起動用ガスが選択弁70に供給されない。その結果、誤動作による選択弁70の開弁を確度高く防止することができる。
【0057】
換言すれば、本実施形態の消火設備200によれば、本実施形態の電線接続機構による第1電線33と第2電線34a,34bとの接続によって初めて、起動用ガス容器40から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁22を経由して選択弁70に供給することができる。その結果、消火設備200の簡略化及び設備コストの削減を実現するとともに、たとえ1つの起動用ガス容器40が複数の選択弁70への起動用ガスの供給を担うことになっても、必要とされる選択弁70の開弁を確度高く実現することができる。
【0058】
<第3の実施形態>
本実施形態における電線接続機構を備える消火設備300においては、起動用ガス容器40から放出される起動用ガスの圧力を調整するための、減圧装置としての役割を果たし得る定圧ガス容器368を、起動用ガス容器40と電線接続機構の第1弁22との間に配置した点を除いて、第1の実施形態の消火設備100と同じである。従って、第1又は第2の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0059】
図6は、本実施形態における電線接続機構を備える消火設備300の系統図である。
【0060】
図6に示すように、本実施形態における消火設備300も、消火設備100と同様に、起動用ガス容器40は1つだけである。また、消火設備100と同様に消火設備300も、感知部12から発せられた電気信号を受けたときに開弁する、選択弁70に対応した、スイッチ20を含む第1弁22と、該電気信号を第1弁22が受けたときに、第1弁22を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して第1電線33と第2電線34a,34bとを接続する電線接続機構を備える。
【0061】
従って、本実施形態の消火設備300の電線接続機構によれば、感知部12から発せられた電気信号が第1弁22のソレノイド(図示しない)に伝わると、該ソレノイドが第1弁22の弁体を移動させることによって第1弁22は開弁する。一方、スイッチ20は、第1の実施形態と同様に、第1弁22の弁体を移動に伴う図示しないトリガー部の枢動によって、第1電線33と第2電線34aとを電気的に接続させる。その結果、該電気信号は、スイッチ20及び第2電線34a,34bを経由して、起動用ガス容器40が備える第2弁52に伝達される。
【0062】
電気信号が第2弁52に伝達されると、起動用ガス容器40から起動用ガスが放出され、第1ガス配管50を経由して、減圧装置としての役割を果たし得る定圧ガス容器368の容器弁を開弁する。
【0063】
そうすると、起動用ガス容器から放出されるガスの圧力を所定の圧力に維持する減圧装置としての役割を果たし得る定圧ガス容器368に収容されているガス(例えば、N2ガス(窒素ガス))は、消火剤用容器60の容器弁を開弁する。その結果、容器弁が開弁された消火剤用容器60から放出された消火ガスは、集合管62及び第2ガス配管66aを経由して選択弁70を通過し、その後、第3ガス配管66bを経由して、ノズル孔が設けられた噴射部94から放出されることにより、消火が行われる。
【0064】
その結果、本実施形態における電線接続機構を備える消火設備300において、起動用ガス容器40と消火剤用容器60の容器弁との間に、起動用ガスの圧力を調整するための定圧ガス容器368を配置することは、供給側のガスの安定的な、かつ安全な圧力を実現する観点から、好適な一態様である。
【0065】
また、本実施形態の消火設備300によれば、本実施形態の電線接続機構が第1電線33と第2電線34a,34bとを接続しなければ、第1弁22が感知部12からの電気信号を受けただけでは、起動用ガス容器40の起動用ガスが選択弁70に供給されない。その結果、誤動作による選択弁70の開弁を確度高く防止することができる。
【0066】
換言すれば、本実施形態の消火設備300によれば、本実施形態の電線接続機構による第1電線33と第2電線34a,34bとの接続によって初めて、起動用ガス容器40から放出される起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁22を経由して選択弁70に供給することができる。その結果、消火設備300の簡略化及び設備コストの削減を実現するとともに、たとえ1つの起動用ガス容器40が複数の選択弁70への起動用ガスの供給を担うことになっても、必要とされる選択弁70の開弁を確度高く実現することができる。
【0067】
<第4の実施形態>
本実施形態における電線接続機構を備える消火設備400においては、起動用ガス容器40が設けられず、第3の実施形態において説明した定圧ガス容器368が起動用ガス容器としての役割を兼ねることを除いて、第3の実施形態の消火設備300と同じである。従って、第1乃至第3の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0068】
図7は、本実施形態における電線接続機構を備える消火設備400の系統図である。
【0069】
図7に示すように、本実施形態における消火設備400も、消火設備100又は消火設備300と同様に、起動用ガス容器としての役割を果たす定圧ガス容器368は1つだけである。また、消火設備100又は消火設備300と同様に消火設備400も、感知部12から発せられた電気信号を受けたときに開弁する、選択弁70に対応した、スイッチ20を含む第1弁22と、該電気信号を第1弁22が受けたときに、第1弁22を開閉する弁の閉状態から開状態への移動を利用して第1電線33と第2電線34a,34bとを接続する電線接続機構を備える。
【0070】
従って、本実施形態の消火設備400の電線接続機構によれば、感知部12から発せられた電気信号が第1弁22のソレノイド(図示しない)に伝わると、該ソレノイドが第1弁22の弁体を移動させることによって第1弁22は開弁する。一方、スイッチ20は、第1の実施形態と同様に、第1弁22の弁体を移動に伴う図示しないトリガー部の枢動によって、第1電線33と第2電線34aとを電気的に接続させる。その結果、該電気信号は、スイッチ20及び第2電線34a,34bを経由して、定圧ガス容器368を開閉するための第2弁52に伝達される。
【0071】
電気信号が第2弁52に伝達されると、定圧ガス容器368が開弁し、定圧ガス容器368に収容されている所定の圧力の範囲内に維持されたガス(例えば、N2ガス(窒素ガス))は起動用ガスとして放出される。
【0072】
そうすると、該起動用ガスは、第1ガス配管50を経由して、消火剤用容器60の容器弁を開弁する。その結果、容器弁が開弁された消火剤用容器60から放出された消火ガスは、集合管62及び第2ガス配管66aを経由して選択弁70を通過し、その後、第3ガス配管66bを経由して、ノズル孔が設けられた噴射部94から放出されることにより、消火が行われる。
【0073】
従って、本実施形態における電線接続機構を備える消火設備400が、起動用ガス容器としての役割も果たす定圧ガス容器368を備えることは、供給側のガスの安定的な、かつ安全な圧力を実現する観点から、好適な一態様である。
【0074】
また、本実施形態の消火設備400によれば、本実施形態の電線接続機構が第1電線33と第2電線34a,34bとを接続しなければ、第1弁22が感知部12からの電気信号を受けただけでは、起動用ガス容器としての役割も果たす定圧ガス容器368の該起動用ガスが選択弁70に供給されない。その結果、誤動作による選択弁70の開弁を確度高く防止することができる。
【0075】
換言すれば、本実施形態の消火設備400によれば、本実施形態の電線接続機構による第1電線33と第2電線34a,34bとの接続によって初めて、起動用ガス容器としての役割も果たす定圧ガス容器368から放出される該起動用ガスを、電気信号によって開弁された第1弁22を経由して選択弁70に供給することができる。その結果、消火設備400の簡略化及び設備コストの削減を実現するとともに、たとえ1つの起動用ガス容器としての役割も果たす定圧ガス容器368が複数の選択弁70への起動用ガスの供給を担うことになっても、必要とされる選択弁70の開弁を確度高く実現することができる。
【0076】
以上述べたとおり、上述の各実施形態の開示は、それらの実施形態の説明のために記載したものであって、本発明を限定するために記載したものではない。加えて、各実施形態の他の組合せを含む本発明の範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、電線接続機構及び電線の接続方法、並びに消火設備及び消火方法として広く利用され得る。
【符号の説明】
【0078】
12 感知部
20 スイッチ
20a 本体部
20b トリガー部
22 第1弁
22a ソレノイド
22b 弁体
22c 可動部(レバー)
33 第1電線
34a,34b 第2電線
40 起動用ガス容器
50 第1ガス配管
52 第2弁
60 消火剤用容器
64 不環弁
65 切替弁
66a 第2ガス配管
66b 第3ガス配管
68,368 定圧ガス容器
70 選択弁
94 噴射部
99 建物
100,200,300,400 消火設備