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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】電気溶接機
(51)【国際特許分類】
   B23K 9/00 20060101AFI20231117BHJP
   B23K 9/12 20060101ALI20231117BHJP
【FI】
B23K9/00 101A
B23K9/12 301A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023075190
(22)【出願日】2023-04-28
(65)【公開番号】P2023164410
(43)【公開日】2023-11-10
【審査請求日】2023-04-28
(31)【優先権主張番号】202210491711.8
(32)【優先日】2022-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522446339
【氏名又は名称】温嶺阿凡達机電有限公司
【氏名又は名称原語表記】WENLING AWT MACHINERY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】East of Xincheng Avenue, Qiaowu Village, Zeguo Town, Wenling, Taizhou, Zhejiang Province
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】張輝
【審査官】松田 長親
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-030309(JP,A)
【文献】特開2015-131325(JP,A)
【文献】特開2001-119166(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103706930(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0218129(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 9/00-9/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)、溶接ガンチューブ(2)、コントローラ(3)及びワイヤ送給装置(4)を含み、前記ハウジング(1)は手持ち部(13)を含み、前記溶接ガンチューブ(2)、コントローラ(3)及びワイヤ送給装置(4)はいずれも前記ハウジング(1)に取り付けられ、
前記ワイヤ送給装置(4)は溶接ワイヤを前記溶接ガンチューブ(2)内に送給するように設けられ、
前記コントローラ(3)は前記ワイヤ送給装置(4)の起動・停止を制御するために用いられ、且つ前記コントローラ(3)は溶接ワイヤの点弧作動の起動・停止を制御するために用いられ
前記ハウジング(1)内に第1のチャンバ(111)及び第2のチャンバ(121)が設けられ、前記第1のチャンバ(111)及び前記第2のチャンバ(121)は一対一で対応して前記手持ち部(13)の両端に分布し、前記溶接ガンチューブ(2)は前記第1のチャンバ(111)に連通し、前記ワイヤ送給装置(4)は前記第1のチャンバ(111)内に位置し、前記コントローラ(3)は前記第2のチャンバ(121)内に位置し、前記ハウジング(1)に、ワイヤリールを取り付けるための取り付けロッド(5)が設けられ、前記取り付けロッド(5)は前記第1のチャンバ(111)内に位置することを特徴とする電気溶接機。
【請求項2】
前記手持ち部(13)内に通路を有し、前記第1のチャンバ(111)及び前記第2のチャンバ(121)は通路を介して連通することを実現することを特徴とする請求項1に記載の電気溶接機。
【請求項3】
前記ワイヤ送給装置(4)は取り付けホルダー(41)、駆動ローラ(42)、従動ローラ(43)及び駆動モータ(44)を含み、前記取り付けホルダー(41)は前記ハウジング(1)に取り付けられ、前記駆動ローラ(42)及び従動ローラ(43)はいずれも前記取り付けホルダー(41)に回転可能に接続され、且つ前記駆動ローラ(42)の回転軸線は前記従動ローラ(43)の回転軸線と平行であり、前記駆動モータ(44)は前記駆動ローラ(42)の回転を駆動し且つ前記駆動ローラ(42)と前記従動ローラ(43)との間に強固に当接する溶接ワイヤを送給するように設けられることを特徴とする請求項2に記載の電気溶接機。
【請求項4】
前記取り付けホルダー(41)にヒンジ接続棒(45)がヒンジ接続され、前記ヒンジ接続棒(45)のヒンジ接続軸線は前記駆動ローラ(42)の回転軸線と平行であり、前記従動ローラ(43)は前記ヒンジ接続棒(45)に回転可能に取り付けられてさらに取り付けホルダー(41)に対して回転することを実現し、前記取り付けホルダー(41)に弾性部材(7)が設けられ、前記弾性部材(7)の弾性力により、従動ローラ(43)は前記駆動ローラ(42)に強固に当接する傾向を有することを特徴とする請求項3に記載の電気溶接機。
【請求項5】
前記ハウジング(1)に取り付け開口(112)が設けられ、前記取り付け開口(112)は前記第1のチャンバ(111)に位置し且つ前記第1のチャンバ(111)に連通し、前記ハウジング(1)に前記取り付け開口(112)をカバーリングするカバープレート(16)が設けられ、前記カバープレート(16)にさらにカバープレート(16)を前記ハウジング(1)に固定するためのロック部材(17)が設けられることを特徴とする請求項2に記載の電気溶接機。
【請求項6】
ハウジング(1)、溶接ガンチューブ(2)、コントローラ(3)及びワイヤ送給装置(4)を含み、前記ハウジング(1)は手持ち部(13)を含み、前記溶接ガンチューブ(2)、コントローラ(3)及びワイヤ送給装置(4)はいずれも前記ハウジング(1)に取り付けられ、
前記ワイヤ送給装置(4)は溶接ワイヤを前記溶接ガンチューブ(2)内に送給するように設けられ、
前記コントローラ(3)は前記ワイヤ送給装置(4)の起動・停止を制御するために用いられ、且つ前記コントローラ(3)は溶接ワイヤの点弧作動の起動・停止を制御するために用いられ、
前記ハウジング(1)内に第1のチャンバ(111)及び第2のチャンバ(121)が設けられ、前記第1のチャンバ(111)及び前記第2のチャンバ(121)は一対一で対応して前記手持ち部(13)の両端に分布し、前記手持ち部(13)内に通路を有し、前記第1のチャンバ(111)及び前記第2のチャンバ(121)は通路を介して連通することを実現し、前記溶接ガンチューブ(2)は前記第1のチャンバ(111)に連通し、前記ワイヤ送給装置(4)は前記第1のチャンバ(111)内に位置し、前記コントローラ(3)は前記第2のチャンバ(121)内に位置し、
前記ハウジング(1)に取り付けロッド(5)が設けられ、前記取り付けロッド(5)は前記第1のチャンバ(111)内に位置し、前記ハウジング(1)に取り付け開口(112)が設けられ、前記取り付け開口(112)は前記第1のチャンバ(111)に位置し且つ前記第1のチャンバ(111)に連通し、前記ハウジング(1)に前記取り付け開口(112)をカバーリングするカバープレート(16)が設けられ、前記カバープレート(16)にさらにカバープレート(16)を前記ハウジング(1)に固定するためのロック部材(17)が設けられ、
前記取り付けロッド(5)に固定ロッド(24)が設けられ、前記ロック部材(17)は前記カバープレート(16)に回転可能に接続され、前記ロック部材(17)は前記固定ロッド(24)に螺着されてカバープレート(16)を前記ハウジング(1)に固定し、
前記取り付けロッド(5)に軸方向に沿って取り付け孔(51)が開設され、前記取り付けロッド(5)のカバープレート(16)から離れる一端に位置規制溝(52)が開設され、前記位置規制溝(52)の内壁に位置規制面が設けられ、
前記固定ロッド(24)は前記取り付け孔(51)に穿設され、前記固定ロッド(24)に位置規制ブロック(25)が設けられ、前記位置規制ブロック(25)は前記位置規制溝(52)に嵌め込まれて固定ロッド(24)がカバープレート(16)の方向に向かって脱出することを制限し、前記位置規制ブロック(25)の外周面は前記位置規制面に当接して固定ロッド(24)が取り付けロッド(5)に対して回転することを制限し、
前記ロック部材(17)はカバープレート(16)に回転可能に接続されたロックホルダー(171)及びロックホルダー(171)に設けられたロックナット(172)を含み、前記ロックホルダー(171)にロック孔(1711)が開設され、前記ロック孔(1711)はザグリ孔であり、前記ロックナット(172)はロック孔(1711)内に位置し且つロック孔(1711)の内壁に当接してロックナット(172)の回転を制限し、前記ロックホルダー(171)にさらにロックブロック(18)が設けられ、前記ロックブロック(18)は前記ロックナット(172)がロック孔(1711)から脱出することを制限するために用いられることを特徴とする電気溶接機。
【請求項7】
前記ロックホルダー(171)の取り付けロッド(5)から離れる一端にいくつかの位置規制孔(1712)が開設され、いくつかの前記位置規制孔(1712)は前記ロック孔(1711)を回って周方向に分布し、
前記ロックブロック(18)は一体に固定された嵌め込み部(181)及び当接部(182)を含み、前記嵌め込み部(181)はロック孔(1711)に嵌め込まれて前記ロックナット(172)に当接するために用いられ、前記当接部(182)の前記嵌め込み部(181)に近い一端に位置規制部材(19)が設けられ、前記位置規制部材(19)と前記位置規制孔(1712)とは数が同じであり且つ位置が一対一で対応して設けられ、前記位置規制部材(19)は当接部(182)に設けられた弾性接続部(191)及び弾性接続部(191)の当接部(182)から離れる一端に設けられた位置規制部(192)を含み、前記位置規制部(192)は前記ロックホルダー(171)の取り付けロッド(5)に近い端面に当接してロックブロック(18)と前記ロックホルダー(171)との離脱を制限するために用いられることを特徴とする請求項6に記載の電気溶接機。
【請求項8】
前記カバープレート(16)の第1のチャンバ(111)に近い一端にスライドホルダー(20)が設けられ、前記スライドホルダー(20)に強固な当接リング(21)がスライド接続され、前記カバープレート(16)に弾性復帰部材(23)が設けられ、前記弾性復帰部材(23)の弾性力は前記強固な当接リング(21)を前記取り付けロッド(5)に取り付けられたワイヤリールの軸方向の端面に強固に当接させるために用いられ、
前記弾性復帰部材(23)はバネであり、前記弾性復帰部材(23)は前記強固な当接リング(21)と前記カバープレート(16)との間に位置し、前記強固な当接リング(21)のカバープレート(16)に近い一端に前記弾性復帰部材(23)の一端を嵌め込んで位置決めするための位置決めリング溝(212)が設けられることを特徴とする請求項5に記載の電気溶接機。
【請求項9】
前記カバープレート(16)の第1のチャンバ(111)に近い一端にさらにガイドリング(22)が設けられ、前記ガイドリング(22)は前記スライドホルダー(20)に周設され、前記ガイドリング(22)の内壁にガイド溝(221)が設けられ、前記強固な当接リング(21)の外壁にガイドブロック(211)が設けられ、前記ガイドブロック(211)は前記ガイド溝(221)に嵌め込まれて前記強固な当接リング(21)の周方向の回転を制限し、
前記強固な当接リング(21)は前記スライドホルダー(20)に嵌設され、前記強固な当接リング(21)の内壁にいくつかの当接ブロック(213)が設けられ、前記当接ブロック(213)は強固な当接リング(21)の軸線を回って周方向に分布し、前記スライドホルダー(20)の外壁にスライド溝(201)が開設され、前記スライド溝(201)と当接ブロック(213)とは数が同じであり且つ位置が一対一で対応し、前記スライド溝(201)は前記当接ブロック(213)がスライドするために用いられ且つ前記スライド溝(201)がカバープレート(16)の内側壁に向かって前記当接ブロック(213)のカバープレート(16)から離れる端面に当接して強固な当接リング(21)がスライドホルダー(20)から離脱することを制限するために用いられ、
前記当接ブロック(213)の強固な当接リング(21)の軸線を回る両側にいずれも弾性スリット(214)が開設され、前記当接ブロック(213)の強固な当接リング(21)の軸線に近い一端にガイド面(2131)が設けられ、前記ガイド面(2131)は強固な当接ブロックのカバープレート(16)に近い一端に位置し、前記ガイド面(2131)は前記スライドホルダー(20)に当接し且つ当接ブロック(213)に対応する強固な当接リング(21)に弾性変形を発生させて当接ブロック(213)をスライド溝(201)に嵌め込むように移動させるために用いられることを特徴とする請求項8に記載の電気溶接機。
【請求項10】
前記コントローラ(3)は回路基板(31)を含み、前記回路基板(31)に逃げ溝(311)が設けられ、前記逃げ溝(311)はリード線を通させるために用いられることを特徴とする請求項2に記載の電気溶接機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電気溶接機器の分野に関し、より具体的には、それは電気溶接機に関する。
【背景技術】
【0002】
電気溶接機は、正負両極が瞬時に短絡する時に発生する高温アークを利用して、溶接棒における溶接材料及び被溶接材料を溶融し、被接触物を互いに結合させることを目的とするものである。
【0003】
従来の電気溶接機は分散式機体及び接続式機体とする溶接ガンであり、携帯しにくく、又は手持ち式溶接ガンであり、携帯しやすいが、使用時に作業者が溶接棒を溶接ガンの口から入れる必要があり、溶接棒が短く、連続的な作業中に溶接棒を絶えず追加する必要があり、使用が面倒である。現在の電気溶接機は携帯が簡便で使用しやすいことを両立させることができず、改良が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気溶接機は携帯が簡便で使用しやすいことを両立させることを実現するために、本願は電気溶接機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願にて提供される電気溶接機は、以下の技術的解決手段を採用し、
電気溶接機であって、ハウジング、溶接ガンチューブ、コントローラ及びワイヤ送給装置を含み、前記ハウジングは手持ち部を含み、前記溶接ガンチューブ、コントローラ及びワイヤ送給装置はいずれも前記ハウジングに取り付けられ、
前記ワイヤ送給装置は溶接ワイヤを前記溶接ガンチューブ内に送給するように設けられ、
前記コントローラは前記ワイヤ送給装置の起動・停止を制御するために用いられ、且つ前記コントローラは前記溶接ガンチューブの点弧作動の起動・停止を制御するために用いられる。
【0006】
上記技術的解決手段により、溶接ガンチューブ、コントローラ及びワイヤ送給装置はいずれもハウジングに取り付けられて一体式に形成され、一体式の設計は電気溶接機の携帯がより簡便であることを実現する。また、ハウジングにワイヤ送給装置が直接設けられ、溶接作業時に、ワイヤリールの溶接ワイヤをワイヤ送給装置に通させるだけでよく、ワイヤ送給装置はワイヤリールの溶接ワイヤを連続的に溶接ガンチューブに向かって搬送することができ、溶接中に溶接棒を頻繁に取り替える操作を減少し、全体の作業をより便利にする。
【0007】
選択可能に、前記ハウジングに取り付けロッドが設けられ、前記取り付けロッドは溶接ワイヤのワイヤリールを取り付けるために用いられる。
【0008】
上記技術的解決手段により、取り付けロッドはワイヤリールを取り付けるために用いられることができ、ワイヤ送給装置により溶接ワイヤを送給する時に、ワイヤリールは取り付けロッドに対して回転して巻き出すことを実現することができ、ワイヤリールは取り付けロッドに取り付けられ、ワイヤリールの全体の使用に対する影響を低減させ、全体の柔軟性をよりよくさせる。
【0009】
選択可能に、前記ハウジング内に第1のチャンバ及び第2のチャンバが設けられ、前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバは一対一で対応して前記手持ち部の両端に分布し、前記手持ち部内に通路を有し、前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバは通路を介して連通することを実現し、前記溶接ガンチューブは前記第1のチャンバに連通し、前記ワイヤ送給装置は前記第1のチャンバ内に位置し、前記コントローラは前記第2のチャンバ内に位置する。
【0010】
上記技術的解決手段により、手持ち部はワイヤ送給装置とコントローラとの間に位置し、ワイヤ送給装置とコントローラが両端に分布することにより両端の重力のバランスを取ることができ、片端が重すぎる状況を減少し、使用時により便利にする。
【0011】
選択可能に、前記ワイヤ送給装置は取り付けホルダー、駆動ローラ、従動ローラ及び駆動モータを含み、前記取り付けホルダーは前記ハウジングに取り付けられ、前記駆動ローラ及び従動ローラはいずれも前記取り付けホルダーに回転可能に接続され、且つ前記駆動ローラの回転軸線は前記従動ローラの回転軸線と平行であり、前記駆動モータは前記駆動ローラの回転を駆動し且つ前記駆動ローラと前記従動ローラとの間に強固に当接する溶接ワイヤを送給するように設けられる。
【0012】
上記技術的解決手段により、ワイヤ送給装置が運転する時に、駆動モータにより駆動ローラを回転させるように動かし、この時に駆動ローラと従動ローラとの間の溶接ワイヤにより、駆動ローラにより溶接ワイヤを送給するように動かす時に、摩擦力の作用で従動ローラが追従して回転し、さらにワイヤ送給装置の溶接ワイヤに対する送給をより安定化させる。
【0013】
選択可能に、前記取り付けホルダーにヒンジ接続棒がヒンジ接続され、前記ヒンジ接続棒のヒンジ接続軸線は前記駆動ローラの回転軸線と平行であり、前記従動ローラは前記ヒンジ接続棒に回転可能に取り付けられてさらに取り付けホルダーに対して回転することを実現し、前記取り付けホルダーに弾性部材が設けられ、前記弾性部材の弾性力により、従動ローラは前記駆動ローラに強固に当接する傾向を有する。
【0014】
上記技術的解決手段により、ヒンジ接続棒及び弾性部材が設けられ、弾性部材により従動ローラを駆動ローラに強固に当接させ、駆動ローラと従動ローラとの間の隙間の調整をより柔軟にさせ、異なるサイズの溶接に対して送給しやすい。
【0015】
選択可能に、前記ハウジングに取り付けロッドが設けられ、前記取り付けロッドは前記第1のチャンバ内に位置し、前記ハウジングに取り付け開口が設けられ、前記取り付け開口は前記第1のチャンバに位置し且つ前記第1のチャンバに連通し、前記ハウジングに前記取り付け開口をカバーリングするカバープレートが設けられ、前記カバープレートにさらにカバープレートを前記ハウジングに固定するためのロック部材が設けられる。
【0016】
上記技術的解決手段により、取り付けロッドを第1のチャンバ内に設けることにより、ワイヤリールを第1のチャンバ内に取り付けることができ、電気溶接機を使用する時にワイヤリールを外界から隔離することができ、溶接ワイヤの送給をより安定化させる。
【0017】
選択可能に、前記取り付けロッドに固定ロッドが設けられ、前記ロック部材は前記カバープレートに回転可能に接続され、前記ロック部材は前記固定ロッドに螺着されてカバープレートを前記ハウジングに固定する。
【0018】
上記技術的解決手段により、ロック部材はハウジングに回転可能に接続され且つ固定ロッドに螺着されてカバープレートをハウジングに取り付けることを実現し、カバープレートの着脱操作をより便利にする。
【0019】
選択可能に、前記取り付けロッドに軸方向に沿って取り付け孔が開設され、前記取り付けロッドのカバープレートから離れる一端に位置規制溝が開設され、前記位置規制溝の内壁に位置規制面が設けられ、
前記固定ロッドは前記取り付け孔に穿設され、前記固定ロッドに位置規制ブロックが設けられ、前記位置規制ブロックは前記位置規制溝に嵌め込まれて固定ロッドがカバープレートの方向に向かって脱出することを制限し、前記位置規制ブロックの外周面は前記位置規制面に当接して固定ロッドが取り付けロッドに対して回転することを制限する。
【0020】
上記技術的解決手段により、固定ロッドとハウジングは別体で設計され、固定ロッドは直接ボルトを採用することができ、全体の成形をより便利にし、また、固定ロッドは固定的に接続されることに用いられ、長期間使用した後に固定ロッドを取り替えることによりロック部材の安定的なロック効果を確保することができる。
【0021】
選択可能に、前記ロック部材はカバープレートに回転可能に接続されたロックホルダー及びロックホルダーに設けられたロックナットを含み、前記ロックホルダーにロック孔が開設され、前記ロック孔はザグリ孔であり、前記ロックナットはロック孔内に位置し且つロック孔の内壁に当接してロックナットの回転を制限し、前記ロックホルダーにさらにロックブロックが設けられ、前記ロックブロックは前記ロックナットがロック孔から脱出することを制限するために用いられる。
【0022】
上記技術的解決手段により、ロックナットとロックホルダーは別体で設計され、ロックナットは標準品のナットを直接採用して成形をより便利にし、また、長期間使用した後、ロックナットを取り替えやすく、全体の使用をより持続的に安定化させる。
【0023】
選択可能に、前記ロックホルダーの取り付けロッドから離れる一端にいくつかの位置規制孔が開設され、いくつかの前記位置規制孔は前記ロック孔を回って周方向に分布し、
前記ロックブロックは一体に固定された嵌め込み部及び当接部を含み、前記嵌め込み部はロック孔に嵌め込まれて前記ロックナットに当接するために用いられ、前記当接部の前記嵌め込み部に近い一端に位置規制部材が設けられ、前記位置規制部材と前記位置規制孔とは数が同じであり且つ位置が一対一で対応して設けられ、前記位置規制部材は当接部に設けられた弾性接続部及び弾性接続部の当接部から離れる一端に設けられた位置規制部を含み、前記位置規制部は前記ロックホルダーの取り付けロッドに近い端面に当接してロックブロックと前記ロックホルダーとの離脱を制限するために用いられる。
【0024】
上記技術的解決手段により、ロックブロックが設けられ、ロックブロックによりロックナットがロックホルダー内から離脱することを制限し、ロックナットの紛失の状況を減少させる。
【0025】
選択可能に、前記カバープレートの第1のチャンバに近い一端にスライドホルダーが設けられ、前記スライドホルダーに強固な当接リングがスライド接続され、前記カバープレートに弾性復帰部材が設けられ、前記弾性復帰部材の弾性力は前記強固な当接リングを前記取り付けロッドに取り付けられたワイヤリールの軸方向の端面に強固に当接させるために用いられる。
【0026】
上記技術的解決手段により、強固な当接リング及び弾性復帰部材が設けられ、ワイヤリールが取り付けロッドに取り付けられた後、強固な当接リングがワイヤリールの軸方向の端面に強固に当接し、ワイヤリールを回転させて巻き出すことをより安定化させ、また、ワイヤリールの巻き出しはワイヤ送給装置により動かし、強固な当接リングの強固な当接によりワイヤリールをタイムリーに制動することができ、ワイヤリールが巻き出し過ぎる状況を減少させ、さらに全体の使用をより安定化させる。
【0027】
選択可能に、前記弾性復帰部材はバネであり、前記弾性復帰部材は前記強固な当接リングと前記カバープレートとの間に位置し、前記強固な当接リングのカバープレートに近い一端に前記弾性復帰部材の一端を嵌め込んで位置決めするための位置決めリング溝が設けられる。
【0028】
上記技術的解決手段により、位置決めリング溝が設けられ、位置決めリング溝により弾性復帰部材の近位端に対して、全体の運転をより安定化させる。
【0029】
選択可能に、前記カバープレートの第1のチャンバに近い一端にさらにガイドリングが設けられ、前記ガイドリングは前記スライドホルダーに周設され、前記ガイドリングの内壁にガイド溝が設けられ、前記強固な当接リングの外壁にガイドブロックが設けられ、前記ガイドブロックは前記ガイド溝に嵌め込まれて前記強固な当接リングの周方向の回転を制限する。
【0030】
上記技術的解決手段により、ガイド溝及びガイドブロックの係合により強固な当接リングが周方向に回転できず、さらに強固な当接リングのワイヤリールに対する強固な当接の制動をより安定化させる。
【0031】
選択可能に、前記強固な当接リングは前記スライドホルダーに嵌設され、前記強固な当接リングの内壁にいくつかの当接ブロックが設けられ、前記当接ブロックは強固な当接リングの軸線を回って周方向に分布し、前記スライドホルダーの外壁にスライド溝が開設され、前記スライド溝と当接ブロックとは数が同じであり且つ位置が一対一で対応し、前記スライド溝は前記当接ブロックがスライドするために用いられ且つ前記スライド溝がカバープレートの内側壁に向かって前記当接ブロックのカバープレートから離れる端面に当接して強固な当接リングがスライドホルダーから離脱することを制限するために用いられる。
【0032】
上記技術的解決手段により、当接ブロックとスライド溝の内壁との当接により強固な当接リングに対する位置規制を実現し、強固な当接リングをカバープレートに取り付け、カバープレートを取り外した後に直接強固な当接リングを共に持ち出すことができ、ワイヤリールの取り替えをより便利にする。
【0033】
選択可能に、前記当接ブロックの強固な当接リングの軸線を回る両側にいずれも弾性スリットが開設され、前記当接ブロックの強固な当接リングの軸線に近い一端にガイド面が設けられ、前記ガイド面は強固な当接ブロックのカバープレートに近い一端に位置し、前記ガイド面は前記スライドホルダーに当接して当接ブロックに対応する強固な当接リングに弾性変形を発生させて当接ブロックをスライド溝に嵌め込むように移動させるために用いられる。
【0034】
上記技術的解決手段により、ガイド面により強固な当接リングをスライドホルダーに取り付けやすく、強固な当接リングの取り付けをより便利にする。
【0035】
選択可能に、前記コントローラは回路基板を含み、前記回路基板に逃げ溝が設けられ、前記逃げ溝はリード線を通させるために用いられる。
【0036】
上記技術的解決手段により、逃げ溝が設けられ、逃げ溝によりガイドして通させやすく、リード線を配線する時に回路基板の側辺から通すことを減少し、全体構造をよりコンパクトにする。
【0037】
選択可能に、前記手持ち部は2つが設けられ、2つの手持ち部の分布方向は前記溶接ガンチューブの長手方向と平行である。
【0038】
上記技術的解決手段により、2つの手持ち部は両手で把持して電気溶接機を操作しやすく、全体の使用をより便利にする。
【0039】
選択可能に、前記コントローラに起動スイッチが電気的に接続され、前記起動スイッチは前記溶接ガンチューブの一側から離れる手持ち部に位置する。
【0040】
上記技術的解決手段により、起動スイッチが設けられ、起動スイッチによりコントローラの起動・停止を制御しさらにワイヤ送給装置及び溶接ガンチューブの起動・停止を制御することを実現する。
【発明の効果】
【0041】
以上記載したように、本願は以下の少なくとも1つの有益な技術的効果を含み、
(1)溶接ガンチューブ、コントローラ及びワイヤ送給装置がいずれもハウジングに取り付けられて一体式に形成されることにより、電気溶接機の携帯がより簡便であることを実現する。また、ワイヤ送給装置が設けられ、溶接中に溶接棒を頻繁に取り替える操作を減少し、全体の作業をより便利にし、
(2)取り付けロッドを第1のチャンバ内に設けることにより、ワイヤリールを第1のチャンバ内に取り付けることができ、電気溶接機が使用する時にワイヤリールを外界から隔離することができ、溶接ワイヤの送給をより安定化させ、
(3)強固な当接リング及び弾性復帰部材が設けられることにより、強固な当接リングがワイヤリールの軸方向の端面に強固に当接し、ワイヤリールを回転させて巻き出すことをより安定化させ、また、強固な当接リングの強固な当接によりワイヤリールをタイムリーに制動することができ、ワイヤリールが巻き出し過ぎる状況を減少させ、さらに全体の使用をより安定化させる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】実施例の全体概略図である。
図2】実施例の局所分解の概略図である。
図3】実施例のワイヤ送給装置の構造概略図である。
図4】実施例のコントローラの構造概略図である。
図5】実施例のカバープレートが開いた状態の概略図である。
図6】実施例の断面概略図である。
図7】実施例のロック部材の分解の概略図である。
図8】実施例の強固な当接リング及びスライドホルダーの取り付け構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、図面と組み合わせて本願をさらに詳細に説明する。
【0044】
本願の実施例は電気溶接機を開示する。
【実施例
【0045】
電気溶接機であって、図1及び図2を参照し、ハウジング1、溶接ガンチューブ2、コントローラ3及びワイヤ送給装置4を含む。ハウジング1は第1のハーフハウジング及び第2のハーフハウジングを含み、第1のハーフハウジング及び第2のハーフハウジングは繋ぎ合わせた後にネジで固定してハウジング1を形成する。ハウジング1は上部ホルダー本体11、下部ホルダー本体12及び手持ち部13を含み、上部ホルダー本体11は下部ホルダー本体12の直上に位置し、手持ち部13は上部ホルダー本体11と下部ホルダー本体12との間に接続される。手持ち部13は2つ設けられ且つ2つの手持ち部13は水平方向に沿って間隔を置いて分布する。上部ホルダー本体11内に第1のチャンバ111が設けられ、下部ホルダー本体12内に第2のチャンバ121が設けられ、第1のチャンバ111及び第2のチャンバ121は一対一で対応して手持ち部13の両端に分布し、各手持ち部13内にいずれも通路を有し、第1のチャンバ111及び第2のチャンバ121は通路により連通することを実現する。
【0046】
溶接ガンチューブ2は上部ホルダー本体11に取り付けられ、溶接ガンチューブ2の長手方向は2つの手持ち部13の分布方向と平行である。溶接ガンチューブ2は第1のチャンバ111に連通し、溶接ガンチューブ2内に導体が設けられ、導体は導電シートであり、導体はコントローラ3に電気的に連通し、溶接ワイヤが溶接ガンチューブ2を通す時、導体及び溶接ワイヤは電気的な導通を実現することができる。
【0047】
図2及び図3を参照し、ハウジング1に取り付けロッド5が固定され、取り付けロッド5は第1のチャンバ111内に位置し、取り付けロッド5は丸ロッドであり、取り付けロッド5の軸線は溶接ガンチューブ2の長手方向に垂直である。ワイヤ送給装置4は第1のチャンバ111内に位置し且つ取り付けロッド5と溶接ガンチューブ2との間に位置する。代替的に、取り付けロッド5はハウジング1の外側に位置してもよく、取り付けロッド5は溶接ワイヤのワイヤリールの取り付けを実現してワイヤリールが取り付けロッド5に対して回転できるようにすればよい。
【0048】
ワイヤ送給装置4は取り付けホルダー41、駆動ローラ42、従動ローラ43及び駆動モータ44を含む。取り付けホルダー41はハウジング1に取り付けられ、駆動ローラ42は取り付けホルダー41に回転可能に接続され、且つ駆動ローラ42の回転軸線は取り付けロッド5の軸線と平行である。駆動モータ44はサーボモータ又はステッピングモータなどであり、駆動モータ44は溶接ガンチューブ2の一側に近い手持ち部13内に取り付けられ、駆動モータ44はギヤボックスの伝動により駆動ローラ42を回転させるように動かす。代替的に、駆動モータ44は駆動ローラ42に直接接続されて駆動ローラ42を回転させるように動かすようにしてもよい。
【0049】
取り付けホルダー41にヒンジ接続棒45がヒンジ接続され、ヒンジ接続棒45は取り付けホルダー41の上方に位置し且つヒンジ接続棒45のヒンジ接続軸線は駆動ローラ42の回転軸線と平行である。従動ローラ43はヒンジ接続棒45に回転可能に接続され、従動ローラ43は駆動ローラ42の上方に位置し、且つ従動ローラ43の回転軸線は駆動ローラ42のヒンジ軸線と平行である。取り付けホルダー41にさらに弾性部材7が設けられ、弾性部材7はバネであり、弾性部材7は取り付けホルダー41とヒンジ接続棒45との間に位置し、本例では、弾性部材7と従動ローラ43はヒンジ接続棒45のヒンジ接続軸線の両側に一対一で対応して分布し、弾性部材7の弾性力により従動ローラ43は駆動ローラ42に強固に当接する傾向を有し、そのため溶接ワイヤが駆動ローラ42と従動ローラ43との間を通す時、従動ローラ43は弾性部材7の弾性力により溶接ワイヤを駆動ローラ42の外壁に強固に当接させ、さらに駆動モータ44により駆動ローラ42を回転させるように動かす時、溶接ワイヤを溶接ガンチューブ2内に向かって送給するように動かすことを実現する。
【0050】
図2及び図3を参照し、溶接ワイヤの送給をより安定化させるために、取り付けホルダー41にさらにワイヤガイド部8が設けられ、ワイヤガイド部8は駆動ローラ42と従動ローラ43との接触点の取り付けロッド5に近い一側に位置し、ワイヤガイド部8は駆動ローラ42と従動ローラ43との接触点の接線方向に沿ってワイヤガイド孔81が貫通され、取り付けロッド5におけるワイヤリールの溶接ワイヤはワイヤガイド孔81を通した後に駆動ローラ42と従動ローラ43との間を通し、さらに溶接ワイヤが駆動ローラ42と従動ローラ43との間から離脱する状況を減少させる。
【0051】
図2及び図4を参照し、コントローラ3は第2のチャンバ121内に取り付けられ、コントローラ3は上下に分布する2つの回路基板31を含み、2つの回路基板31の間に放熱フィン9が取り付けられ、下部ホルダー本体12の外壁に放熱孔10が開設され、放熱孔10は第2のチャンバ121に連通し且つ放熱フィン9に向かい、放熱孔10と放熱フィン9との間にさらに放熱ファン14が設けられる。下方に位置する回路基板31の外側に逃げ溝311が開設され、リード線を配線する時に、逃げ溝311を介して上方の回路基板31に上向きに連通することにより、全体の構造をよりコンパクトにすることができる。
【0052】
コントローラ3にさらに起動スイッチ15が電気的に接続され、本例では、起動スイッチ15は溶接ガンチューブ2の一側から離れる手持ち部13に位置し、且つ起動スイッチ15は2つの手持ち部13の間の領域に位置する。起動スイッチ15をトリガすると、コントローラ3は駆動モータ44の運転を制御して溶接ワイヤを溶接ガンチューブ2に通させるように送給し、溶接ワイヤが溶接ガンチューブ2を通す過程で溶接ガンチューブ2内の導体に当接して電気的な連通を形成し、コントローラ3はさらに溶接ガンチューブ2内の導体に給電するように制御して溶接ワイヤをワークの溶接点で点弧させる。起動スイッチ15がオフ状態にある時、溶接ガンチューブ2内の導体は停電状態にあり、且つ駆動モータ44は非作動状態にある。
【0053】
図5を参照し、ハウジング1の上部ホルダー本体11の側壁に取り付け開口112が開設され、取り付け開口112は取り付けロッド5の軸方向の一端に位置し、且つ取り付け開口112は第1のチャンバ111に連通する。ハウジング1にカバープレート16が取り外し可能に接続され、カバープレート16にさらにロック部材17が設けられ、ロック部材17によりカバープレート16をハウジング1に固定し且つ取り付け開口112にカバーリングするために用いられる。
【0054】
図5及び図6を参照し、取り付けロッド5は軸方向に沿って取り付け孔51が開設され、取り付けロッド5のカバープレート16から離れる一端に位置規制溝52が開設され、位置規制溝52は正六角形溝を呈し、位置規制溝52の内溝壁の各端面はいずれも位置規制面とする。取り付け孔51内に固定ロッド24が穿設され、固定ロッド24に位置規制ブロック25が固定される。位置規制ブロック25の形状は位置規制溝52の形状に対応し、位置規制ブロック25の外壁が位置規制溝52の位置規制面に当接することにより固定ロッド24の周方向の回転を制限する。本例では、固定ロッド24及び位置規制ブロック25の全体は即ち六角ボルトであり、固定ロッド24は六角ボルトのスクリュー部であり、位置規制ブロック25は六角ボルトの締め付け部である。代替的に、位置規制溝52は正方形又は他の非円形の溝型であってもよく、位置規制ブロック25は位置規制溝52の形状に対応して固定ロッド24の周方向の回転を制限することを実現する。
【0055】
図6及び図7を参照し、ロック部材17はロックホルダー171及びロックナット172を含み、ロックホルダー171はカバープレート16の第1のチャンバ111から離反する端面に位置し、ロックホルダー171はカバープレート16に回転可能に接続され、ロックホルダー171及びカバープレート16の回転軸線は固定ロッド24の軸線と重なる。ロックホルダー171の固定ロッド24から離れる一端にロック孔1711が開設され、ロック孔1711はザグリ孔であり、ロック孔1711の軸線はロックホルダー171の回転軸線と重なる。ロックナット172はロック孔1711内に位置し、ロックナット172はロック孔1711の第1のチャンバ111に向かう方向にロック孔1711を通すことができず、且つロックナット172はロック孔1711の内壁に当接してロックナット172が自らの軸線を回って回転することを制限する。カバープレート16がハウジング1の取り付け口112にカバーリングする時に、ロック部材17を回転させることによりロックナット172を固定ロッド24に螺着させてカバープレート16を固定する。
【0056】
ロックナット172のロック孔1711内における位置をより安定化させるために、ロックホルダー171の取り付けロッド5から離れる一端にいくつかの位置規制孔1712が開設され、いくつかの位置規制孔1712はロック孔1711を回って周方向に分布する。ロックホルダー171にさらにロックブロック18が設けられ、ロックブロック18は一体的に固定された嵌め込み部181及び当接部182を含む。嵌め込み部181はロック孔1711に嵌め込まれてロックナット172に当接して位置規制することを実現する。当接部182の嵌め込み部181に近い一端に位置規制部材19が設けられ、位置規制部材19はプラスチック材質であり、位置規制部材19と位置規制孔1712とは数が同じであり且つ位置が一対一で対応して設けられる。各位置規制部材19はいずれも当接部182に固定された弾性接続部191及び弾性接続部191の当接部182から離れる一端に固定された位置規制部192を含み、位置規制部192の弾性部から離れる一端にガイド斜面1921が設けられる。
【0057】
位置規制部材19を取り付ける時、ガイド斜面1921は位置規制孔1712の内壁に当接して弾性接続部191を変形させるようにガイドして、位置規制部192が位置規制孔1712を通すことができ、位置規制部192は位置規制孔1712を通した後、位置規制部192はロックホルダー171の取り付けロッド5に近い端面に当接してロックブロック18とロックホルダー171との離脱を制限する。
【0058】
図6及び図8を参照し、カバープレート16の第1のチャンバ111に近い一端にスライドホルダー20が固定され、スライドホルダー20に強固な当接リング21が嵌設され、強固な当接リング21は取り付けロッド5の軸方向に沿ってスライドホルダー20にスライド接続される。強固な当接リング21のスライドをガイドするために、カバープレート16の第1のチャンバ111に近い一端にさらにガイドリング22が固定され、ガイドリング22はスライドホルダー20に巻設される。ガイドリング22の内壁にガイド溝221が設けられ、強固な当接リング21の外壁にガイドブロック211が設けられ、ガイドブロック211はガイド溝221に嵌め込まれて強固な当接リング21の周方向の回転を制限する。
【0059】
カバープレート16と強固な当接リング21との間に弾性復帰部材23が設けられる。弾性復帰部材23はバネであり、弾性復帰部材23はスライドホルダー20に嵌設され、弾性復帰部材23は一端がカバープレート16に当接し且つ他端が強固な当接リング21に当接する。弾性復帰部材23の位置をより安定化させるために、強固な当接リング21のカバープレート16に近い一端に位置決めリング溝212が開設され、弾性復帰部材23の強固な当接リング21に近い一端は位置決めリング溝212に嵌め込まれて位置決めを実現することができる。ワイヤリールが取り付けロッド5に取り付けられた後、カバープレート16を取り付け開口112にカバーリングする時、弾性復帰部材23の弾性力は強固な当接リング21をワイヤリールの軸方向の端面に強固に当接させるために用いられる。
【0060】
図6及び図8を参照し、スライドホルダー20の外壁にいくつかのスライド溝201が開設され、いくつかのスライド溝201はスライドホルダー20を回って周方向に均一に分布し、且つ各スライド溝201はいずれもスライドホルダー20の軸方向に沿って延在する。強固な当接リング21の内壁にいくつかの当接ブロック213が固定され、当接ブロック213は強固な当接リング21のカバープレート16に近い一端に位置し、いくつかの当接ブロック213は強固な当接リング21の軸線を回って周方向に分布し、当接ブロック213とスライド溝201とは数が同じであり且つ位置が一対一で対応する。当接ブロック213の強固な当接リング21の軸線を回る両側にいずれも弾性スリット214が開設され、強固な当接リング21の当接ブロック213に対応する箇所は位置決めリング溝212により薄肉構造を形成し、さらに弾性スリット214により強固な当接リング21の当接ブロック213に対応する位置を径方向の力の作用で変形させることができる。当接ブロック213の強固な当接リング21の軸線に近い一端にガイド面2131が設けられ、ガイド面2131は強固な当接ブロックのカバープレート16に近い一端に位置する。
【0061】
強固な当接リング21を取り付ける時、当接ブロック213が設けられた強固な当接リング21の一端はスライドホルダー20に向かって嵌められ、この時、ガイド面2131はスライドホルダー20に当接して当接ブロック213に対応する強固な当接リング21に弾性変形を発生させて当接ブロック213をスライド溝201に嵌め込むまで移動させるために用いられる。この時、スライド溝201は当接ブロック213のスライドをガイドするために用いられ、且つスライド溝201がカバープレート16の内側壁に向かって当接ブロック213のカバープレート16から離れる端面に当接して強固な当接リング21がスライドホルダー20から離脱することを制限するために用いられる。
【0062】
以上、いずれも本願の好適な実施例であり、これに基づいて本願の保護範囲を制限するものではなく、したがって、本願の構造、形状、原理に基づいて行われる等価変化は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0063】
1、ハウジング、11、上部ホルダー本体、111、第1のチャンバ、112、取り付け開口、12、下部ホルダー本体、121、第2のチャンバ、13、手持ち部、2、溶接ガンチューブ、3、コントローラ、31、回路基板、311、逃げ溝、4、ワイヤ送給装置、41、取り付けホルダー、42、駆動ローラ、43、従動ローラ、44、駆動モータ、45、ヒンジ接続棒、5、取り付けロッド、51、取り付け孔、52、位置規制溝、7、弾性部材、8、ワイヤガイド部、81、ワイヤガイド孔、9、放熱フィン、10、放熱孔、14、放熱ファン、15、起動スイッチ、16、カバープレート、17、ロック部材、171、ロックホルダー、1711、ロック孔、1712、位置規制孔、172、ロックナット、18、ロックブロック、181、嵌め込み部、182、当接部、19、位置規制部材、191、弾性接続部、192、位置規制部、1921、ガイド斜面、20、スライドホルダー、201、スライド溝、21、強固な当接リング、211、ガイドブロック、212、位置決めリング溝、213、当接ブロック、2131、ガイド面、214、弾性スリット、22、ガイドリング、221、ガイド溝、23、弾性復帰部材、24、固定ロッド、25、位置規制ブロック。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8