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特許7386611NGSFF及びM.2の差別化及び保護回路を含むSSDデバイス並びにホストデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】NGSFF及びM.2の差別化及び保護回路を含むSSDデバイス並びにホストデバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/00 20060101AFI20231117BHJP
【FI】
G06F3/00 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019018705
(22)【出願日】2019-02-05
(65)【公開番号】P2019139767
(43)【公開日】2019-08-22
【審査請求日】2021-12-13
(31)【優先権主張番号】62/627,646
(32)【優先日】2018-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/989,056
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン,デヴィッド ティー.
(72)【発明者】
【氏名】任 洸 萬
(72)【発明者】
【氏名】朴 信 雨
【審査官】石坂 知樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-212930(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0220090(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0277935(US,A1)
【文献】特開2008-065364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホストデバイスであって、
少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つの第2タイプのピンを含み、SSD(ソリッドステートドライブ)デバイスの対応するコネクタに連結される第1コネクタと、
前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンに結合された少なくとも1つの第1検出デバイスと、を備え、
前記少なくとも1つの第1検出デバイスは、
前記SSDデバイスの対応するコネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記少なくとも1つの第2タイプのピンが第2電力供給電圧に連結されたことが検出されると、前記少なくとも1つの第1タイプのピンを介して前記SSDデバイスに電力供給するために第1電力供給電圧に結合されるように制御し、
前記SSDデバイスの対応するコネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記少なくとも1つの第2タイプのピンが第3電力供給電圧に連結されたことが検出されると、前記少なくとも1つの第1タイプのピンが非連結状態になるように制御し、
前記第1コネクタは、M.2フォームファクター(M.2インターフェース標準)を有することを特徴とするホストデバイス。
【請求項2】
前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンは、前記第1コネクタのピン30、ピン32、ピン34、及びピン36の中の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載のホストデバイス。
【請求項3】
前記第1コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンは、前記第1コネクタのピン2、ピン4、ピン72、及びピン74の中の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載のホストデバイス。
【請求項4】
前記第1電力供給電圧は12Vであり、前記第2電力供給電圧は、グランド(接地電位)であり、前記第3電力供給電圧は3.3Vであることを特徴とする請求項1に記載のホストデバイス。
【請求項5】
前記SSDデバイスをさらに含み、
前記SSDデバイスは、
少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つの第2タイプのピンを含み、前記第1コネクタに連結される第2コネクタと、
前記第2コネクタの少なくとも一つの第1タイプのピン及び少なくとも1つの第2タイプのピンに結合された少なくとも1つの第2検出デバイスと、を含み、
前記少なくとも1つの第2検出デバイスは、
前記第2コネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記第2コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンが前記第2電力供給電圧に連結されたことが検出されると、前記第2コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンが前記第1電力供給電圧に結合されるように制御し、
前記第2コネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記第2コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンが前記第3電力供給電圧に連結されたことが検出されると、前記第2コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンが非連結状態になるように制御し、
前記第2コネクタは、M.2フォームファクター(M.2インターフェース標準)を有することを特徴とする請求項1に記載のホストデバイス。
【請求項6】
前記第2コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンは、前記第2コネクタのピン30、ピン32、ピン34、及びピン36の中の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載のホストデバイス。
【請求項7】
前記第2コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンは、前記第2コネクタのピン2、ピン4、ピン72、及びピン74の中の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載のホストデバイス。
【請求項8】
前記第1電力供給電圧は12Vであり、前記第2電力供給電圧はグランド(接地電位)であり、前記第3電力供給電圧は3.3Vであることを特徴とする請求項5に記載のホストデバイス。
【請求項9】
SSD(ソリッドステートドライブ)デバイスであって、
少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つの第2タイプのピンを含み、ホストデバイスの対応するコネクタに連結される第1コネクタと、
前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つの第2タイプのピンに結合された少なくとも1つの第1検出デバイスと、を備え、
前記少なくとも1つの第1検出デバイスは、
前記第1コネクタが前記ホストデバイスの対応するコネクタに連結されるのに応答して、前記第1コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンが第2電圧に連結されたことが検出されると、前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンが前記ホストデバイスによって提供される第1電圧に結合されるように制御し、
前記第1コネクタが前記ホストデバイスの対応するコネクタに連結されるのに応答して、前記第1コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンが第3電圧に連結されたことが検出されると、前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンが非連結状態になるように制御し、
前記第1コネクタは、M.2フォームファクター(M.2インターフェース標準)を有することを特徴とするSSDデバイス。
【請求項10】
前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンは、前記第1コネクタのピン30、ピン32、ピン34、及びピン36の中の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9に記載のSSDデバイス。
【請求項11】
前記第1コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンは、前記第1コネクタのピン2、ピン4、ピン72、及びピン74の中の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9に記載のSSDデバイス。
【請求項12】
前記第1電圧は12Vであり、前記第2電圧はグランド(接地電位)であり、前記第3電圧は3.3Vであることを特徴とする請求項9に記載のSSDデバイス。
【請求項13】
前記SSDデバイスに連結される前記ホストデバイスは、
なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つの第2タイプのピンを含み、前記第1コネクタに連結される第2コネクタと、
前記第2コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンに結合された少なくとも1つの第2検出デバイスと、を含み、
前記少なくとも1つの第2検出デバイスは、
前記第2コネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記第2コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンが前記第2電圧に連結されたことが検出されると、前記第2コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンが前記第1電圧に結合されるように制御し、
前記第2コネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記第2コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンが前記第3電圧に連結されたことが検出されると、前記第2コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンが非連結状態になるように制御し、
前記第2コネクタは、M.2フォームファクター(M.2インターフェース標準)を有することを特徴とする請求項9に記載のSSDデバイス。
【請求項14】
SSD(ソリッドステートドライブ)デバイスであって、
少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンを含み、ホストデバイスの対応するコネクタに連結される第1コネクタと、
前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンに結合された少なくとも1つの第1検出デバイスと、を備え、
前記少なくとも1つの第1検出デバイスは、
前記第1コネクタが前記ホストデバイスの対応するコネクタに連結されるのに応答して、前記第1コネクタの少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンが第2電圧に連結されたことが検出されると、前記第1コネクタの第1タイプのピンのそれぞれが前記ホストデバイスによって提供される第1電圧に結合されるように制御し、
前記第1コネクタが前記ホストデバイスの対応するコネクタに連結されるのに応答して、前記第1コネクタの少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンが第3電圧に連結されたことが検出されると、前記第1コネクタの第1タイプのピンのそれぞれが非連結状態になるように制御し、
前記第1コネクタは、M.2フォームファクター(M.2インターフェース標準)を有することを特徴とするSSDデバイス。
【請求項15】
前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンは、前記第1コネクタのピン30、ピン32、ピン34、及びピン36の中の少なくとも1つを含み、
前記第1コネクタの少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンは、前記第1コネクタのピン2、ピン4、ピン72、及びピン74の中の少なくとも1つを含み、
前記第1電圧は12Vであり、前記第2電圧はグランド(接地電位)であり、前記第3電圧は3.3Vであることを特徴とする請求項14に記載のSSDデバイス。
【請求項16】
前記SSDデバイスに連結される前記ホストデバイスは、
なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンを含み、前記第1コネクタに連結される第2コネクタと、
前記第2コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンに結合された少なくとも1つの第2検出デバイスと、を含み、
前記少なくとも1つの第2検出デバイスは、
前記第2コネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記第2コネクタの少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンが前記第2電圧に連結されたことが検出されると、前記第2コネクタの第1タイプのピンのそれぞれが前記第1電圧に結合されるように制御し、
前記第2コネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記第2コネクタの少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンが前記第3電圧に連結されたことが検出されると、前記第2コネクタの第1タイプのピンのそれぞれが非連結状態になるように制御し、
前記第2コネクタは、M.2フォームファクター(M.2インターフェース標準)を有することを特徴とする請求項15に記載のSSDデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SSD(ソリッドステートドライブ)のためのフォームファクターに関し、より詳しくは、異なるインターフェース標準に従うクライアントデバイス及びホストデバイスのためのフォームファクターに対応するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
SSDデバイスで使用されるM.2インターフェース標準のためのフォームファクターは、M.2フォームファクターに従う数億台のSSDデバイスで使用され、毎年出荷量が数億に至る成功したフォームファクターである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第9021159号明細書
【文献】米国特許第9619164号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0020608号明細書
【文献】米国特許出願公開第2011/0170577号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0070791号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0372666号明細書
【文献】米国特許出願公開第2017/0109174号明細書
【文献】米国特許出願公開第2017/0264060号明細書
【文献】特開2016-076000号公報
【非特許文献】
【0004】
【文献】WANG, David, ”Next Generation Small Form Factor (NGSFF) SSD Proposal”, Flash Memory Summit 2017 Proceedings (Aug. 10, 2017), Santa Clara, CA
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、損傷なしに、異なるインターフェース標準に従うホストデバイス及びSSDデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるホストデバイスは、少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つの第2タイプのピンを含み、SSD(ソリッドステートドライブ)デバイスの対応するコネクタに連結される第1コネクタと、前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンに結合された少なくとも1つの第1検出デバイスと、を備え、前記少なくとも1つの第1検出デバイスは、前記SSDデバイスの対応するコネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記少なくとも1つの第2タイプのピンが第2電力供給電圧に連結されたことが検出されると、前記少なくとも1つの第1タイプのピンを介して前記SSDデバイスに電力供給するために第1電力供給電圧に結合されるように制御し、前記SSDデバイスの対応するコネクタが前記第1コネクタに連結されるのに応答して、前記少なくとも1つの第2タイプのピンが第3電力供給電圧に連結されたことが検出されると、前記少なくとも1つの第1タイプのピンが非連結状態になるように制御し、前記第1コネクタは、M.2フォームファクター(M.2インターフェース標準)を有することを特徴とする。
【0007】
た、前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンは、前記第1コネクタのピン30、ピン32、ピン34、及びピン36の中の少なくとも1つであり得る。
前記第1コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンは、前記第1コネクタのピン2、ピン4、ピン72、及びピン74の中の少なくとも1つであり得る。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるSSD(ソリッドステートドライブ)デバイスは、少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つの第2タイプのピンを含み、ホストデバイスの対応するコネクタに連結される第1コネクタと、前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つの第2タイプのピンに結合された少なくとも1つの第1検出デバイスと、を備え、前記少なくとも1つの第1検出デバイスは、前記第1コネクタが前記ホストデバイスの対応するコネクタに連結されるのに応答して、前記第1コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンが第2電圧に連結されたことが検出されると、前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンが前記ホストデバイスによって提供される第1電圧に結合されるように制御し、前記第1コネクタが前記ホストデバイスの対応するコネクタに連結されるのに応答して、前記第1コネクタの少なくとも1つの第2タイプのピンが第3電圧に連結されたことが検出されると、前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンが非連結状態になるように制御し、前記第1コネクタは、M.2フォームファクター(M.2インターフェース標準)を有することを特徴とする。
【0009】
一実施形態で、前記第1電圧は12Vであり、前記第2電圧はグランド(接地電位)であり、第3電圧は3.3Vであり得る。
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるSSDデバイスは、少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンを含み、ホストデバイスの対応するコネクタに連結される第1コネクタと、前記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピン及び少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンに結合された少なくとも1つの第1検出デバイスと、を備え、前記少なくとも1つの第1検出デバイスは、前記第1コネクタが前記ホストデバイスの対応するコネクタに連結されるのに応答して、前記第1コネクタの少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンが第2電圧に連結されたことが検出されると、前記第1コネクタの第1タイプのピンのそれぞれが前記ホストデバイスによって提供される第1電圧に結合されるように制御し、前記第1コネクタが前記ホストデバイスの対応するコネクタに連結されるのに応答して、前記第1コネクタの少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンが第3電圧に連結されたことが検出されると、前記第1コネクタの第1タイプのピンのそれぞれが非連結状態になるように制御し、前記第1コネクタは、M.2フォームファクター(M.2インターフェース標準)を有することを特徴とする。
【0011】
記第1コネクタの少なくとも1つの第1タイプのピンは、前記第1コネクタのピン30、ピン32、ピン34、及びピン36の中の少なくとも1つであり得る。
前記第1コネクタの少なくとも1つのストラップ信号タイプのピンは、前記第1コネクタのピン2、ピン4、ピン72、及びピン74の中の少なくとも1つであり得る。
前記第1電圧は12Vであり、前記第2電圧はグランド(接地電位)であり、前記第3電圧は3.3Vであり得る。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、異なるインターフェース標準に従うホストデバイス及びSSDデバイスを損傷なしに連結させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】連結関係にあるM.2+ホスト及びM.2+SSDデバイスを示すブロック図である。
図2】連結関係にあるNGSFF+ホスト及びM.2+SSDデバイスを示すブロック図である。
図3】連結関係にあるM.2+ホスト及びNGSFF+SSDデバイスを示すブロック図である。
図4】連結関係にあるNGSFF+ホスト及びNGSFF+SSDデバイスを示すブロック図である。
図5】現在のM.2インターフェース標準に従うコネクタのピン配置を示す図である。
図6】連結関係にあるNGSFF+ホスト及びM.2 SSDデバイスを示すブロック図である。
図7】本発明によるNGSFF+ホストデバイスの一実施形態を示す概略的なブロック図である。
図8】本発明によるNGSFF+SSDデバイスの一実施形態を示す概略的なブロック図である。
図9】本発明によるSSDデバイスの実施形態に対応する、ホストデバイスの実施形態を示す概略的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な説明において、本発明を実施するための形態の具体例が本発明の完全な理解を提供するために記載される。しかし、開示された態様が、このような具体例の説明なしに実施可能であることは当業者に理解される。他の例示において、よく知られている方法、手順、構成及び回路は、本発明を不明瞭にすることを避けるために詳細には説明しない。
【0015】
詳細な説明で、「一つの実施形態」又は「一実施形態」との記載は、当該実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、詳細な説明の様々な部分で、「一つの実施形態で」、「一実施形態で」、又は「一つの実施形態によると」のようなフレーズ(又は類似の意味を有する他のフレーズ)は、同じ実施形態の全てについて記載するものではない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、一つ以上の実施形態で、任意の適した方式で結合される。したがって、本明細書で使用される「例示的」の言葉は、「例、例示、又は実施例とすること」を意味する。「例示的」として本明細書で説明される任意の実施例は、他の実施形態について、必ず優先されたり有利に解釈されたりするものではない。なお、本明細書での説明のコンテクスト(context)に依存して、単数の用語は、対応する複数の形式を含み、複数の用語は、対応する単数の形式を含む。本明細書で図示・記載される(構成図を含む)多様な図面は、単に説明目的のためのものであり、比率に合わせて描かれていない。同様に、多様な波形及びタイミング図は、単に説明目的のために示される。たとえば、構成要素の一部の次元は、明確化のために、他の要素とは相対的に誇張される。さらに、参照番号は、対応する構成要素及び/又は類似の構成要素を示すように図面において繰り返される。
【0016】
本明細書で使用される用語は、単に特定の例示的な実施形態を説明する目的のためのものであり、本発明を限定するものではない。本明細書で使用される単数形式は、コンテクストで特に明示しない限り、複数形式を含む。「含む」及び/又は「含んでいる」という用語は、詳細な説明で使用する場合、記載された特徴、整数、ステップ、オペレーション、エレメント、及び/又は構成要素(component)の存在を具体化するが、一つ以上の他の特徴、整数、ステップ、オペレーション、エレメント、構成要素、及び/又はそのグループの存在又は追加を排除するものではない。本明細書で使用される「第1」、「第2」などの用語は、それらが先行する名詞のための標識に使用され、特に定義しない限り、(例えば、空間的、時間的、論理的などの)順序に対するいかなるタイプも暗示しない。さらに、同じ参照番号は、同じ又は類似の機能を有する部分、構成、ブロック、回路、ユニット、又はモジュールについて記載するように、2つ以上の図面に亘って使用される。しかし、このような使用は、単に説明の単純化と便宜上のものであり、このような構成、ユニットの構成又は構成的な詳細説明がすべての実施形態に亘って同一であるか、或いはこのように通常的に記載される部分/モジュールが、本発明の特定の実施形態を具現する唯一の方式ではない。
【0017】
特に定義しない限り、本明細書で使用する(技術的又は科学的な用語を含む)すべての用語は、本発明に属する当業者に通常的に理解されるものと同じ意味を有する。さらに共通に使用される、事前に定義された用語は、関連分野のコンテクスト上の意味と一致する意味を有し、本明細書で明らかに定義しない限り、理想化されるか、又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0018】
本発明は、標準化されたインターフェースのコネクタのフォームファクターを利用するシステムを提供し、他のインターフェース標準に従い且つフォームファクターコネクタのメート(mate)されたバージョンを使用するデバイスが、機能を提供し続ける間に、それぞれのデバイスを損傷することなく、互いに連結できるようにする。また、本発明は、他のインターフェース標準に従い且つフォームファクターコネクタのメート(mate)されたバージョンを使用するデバイスが、高い信頼性で検出され、差別化(differentiate)されて、未来の拡張機能を有するデバイスが重大な損傷を引き起こすことなく、互いに連結できるようにする。すなわち、本発明は、標準化されたインターフェースのフォームファクターを利用するデバイスを識別するための信頼性のある検出及び差別化能力を含むシステムを提供する。
【0019】
本発明は、異なる機能を有する異なるクライアントタイプのデバイスが、ホストデバイスシステムのシステム管理実体(system management entity)の長所及び利益のために、異なるホストデバイスに連結される。つまり、複数のホストデバイスの同種のグループは、クライアントタイプのデバイスに連結され、このようなクライアントタイプのデバイスは、インターフェース標準のレベルで一致するクライアントタイプのデバイス及びホストを有するために、ホストデバイスの一部又は全体を交替するコストを発生させずに、異なるインターフェース標準に合わせられる。同様に、所与のインターフェース標準に従うクライアントタイプのデバイスの同種のグループは、異なるインターフェース標準に従うホストデバイスの異種グループに連結される。したがって、システム運用者及びデバイスのメーカーの両方が本発明において提供される特徴から利益を得ることができる。
【0020】
一実施形態として、本発明は、M.2インターフェース標準に対応する機能/能力に適合しない可能性のある機能/能力を提供しながら、M.2フォームファクターを有する、SSDデバイスのようなクライアントタイプのデバイスを提供する。一実施形態で、NGSFF(Next Generation Small Form Factor)SSDデバイスは、M.2フォームファクターに従うフォームファクターを含み、M.2インターフェース標準とは異なる拡張された能力/機能を提供できる。このようなNGSFFクライアントデバイスは、ホストデバイス又はM.2SSDデバイスを損傷させずに、M.2インターフェース標準に従うホストデバイスに連結される。
【0021】
一実施形態において、NGSFF SSDデバイスは、検出デバイスを含み、このような検出デバイスは、M.2ホストデバイスに連結されたことを高い信頼性で感知又は検出し、M.2ホストデバイス及びNGSFF SSDデバイスの両方の損傷を防止する。M.2ホストデバイスは、NGSFF SSDデバイス又はM.2 SSDデバイスがM.2ホストデバイスに連結されるか否かに拘らず、M.2インターフェースの標準機能を提供し続ける。
【0022】
なお、本発明は、NGSFFホストデバイスを提供し、このようなNGSFFホストデバイスは、M.2フォームファクターに従い、NGSFFホストデバイス又はM.2 SSDデバイスを損傷することなく、M.2 SSDデバイスに連結される。一実施形態で、NGSFFホストデバイスは、検出デバイスを含み、このような検出デバイスは、M.2 SSDデバイスに連結されたことを高い信頼性で感知又は検出し、NGSFFホストデバイス及びM.2 SSDデバイスの両方の損傷を防止する。NGSFFホストデバイスは、M.2 SSDデバイス又はNGSFF SSDデバイスがNGSFFホストデバイスに連結されるか否に拘らずNGSFF機能を提供し続ける。M.2 SSDデバイスがNGSFFホストデバイスに連結される場合、M.2 SSDデバイスは、NGSFFホストデバイスに連結されつつ、M.2機能に対応する機能を提供する。
【0023】
本発明は、また、未来/拡張M.2機能を提供するM.2ホストデバイス(以下、M.2+ホストと称する)のための連結の保護を提供し、NGSFF SSDデバイスがM.2+ホストデバイスに連結される場合の保護を提供する。同様に、本発明は、未来/拡張NGSFF機能を提供するNGSFF+ホストデバイス(以下、NGSFF+ホストと称する)のための連結の保護を提供し、M.2 SSDデバイスがNGSFF+ホストデバイスに連結される場合の保護を提供する。すなわち、本発明の検出デバイスは、ホストデバイス及びSSDデバイスのそれぞれの機能を検出及び識別するための信頼性の高いシステムを提供する。
【0024】
本明細書で使用される「M.2」の用語は、M.2 SSDインターフェース標準の現在のバージョンを示す。本明細書で使用される「M.2+」の用語は、M.2 SSDインターフェース標準の現在のバージョンに対して拡張された機能を有するM.2 SSDインターフェース標準の未来のバージョンを指す。本明細書で使用される「NGSFF」の用語は、NGSFF SSDインターフェース標準の現在のバージョンを指す。本明細書で使用される「NGSFF+」の用語は、NGSFF SSDインターフェース標準の現在のバージョンに対して拡張された機能を有するNGSFF SSDインターフェース標準の未来のバージョンを指す。本明細書で使用される「M.2」及び「M.2+」の用語は、相互に交換可能である。また、本明細書で使用される「NGSFF」及び「NGSFF+」の用語は、相互に交換可能である。
【0025】
従って、本発明は、M.2ホストデバイスが、M.2かM.2+ホストデバイスかに拘らず、NGSFF+ SSDデバイスに連結され、且つホストデバイス及びSSDデバイスのいずれも損傷を受けないことを提供する。同様に、本発明は、NGSFFホストデバイスが、NGSFFかNGSFF+ホストデバイスかに拘らず、M.2又はM.2+ SSDデバイスに連結され、且つホストデバイス及びSSDデバイスのいずれも損傷を受けないことを提供する。
【0026】
一実施形態において、M.2インターフェースのフォームファクターは、いずれのインターフェース標準に従うデバイスも損傷させずに、M.2インターフェース標準及び/又はNGSFF標準に関連する機能を提供するように構成される。従来のM.2デバイスは、ホスト/クライアントデバイスに拘らず、NGSFFクライアント/ホストデバイスに連結されている間、従来の機能を提供し続ける。未来の拡張機能を有するM.2+デバイスは、M.2+デバイスの拡張された機能がNGSFFデバイスを介して利用できないことがあるが、損傷なしにNGSFFデバイスに連結される。同様に、未来の拡張機能を有するNGSFF+デバイスは、NGSFF+デバイスの拡張された機能がM.2デバイスを介して利用できないことがあるが、損傷なしにM.2デバイスに連結される。
【0027】
本発明は、M.2インターフェース標準のためのフォームファクターによって提供される長所及び利益を活用する。すなわち、本発明は、より低いコストと市場への早い投入の側面から、M.2インターフェース標準により提供される、SSDのためのM.2インターフェース標準のフォームフファクターによって樹立される、豊かなエコシステム(ecosystem)を活用している。M.2エコシステムを活用するように、本発明のNGSFFフォームファクターは、M.2コネクタと同じフォームファクター及び同じソケットインターフェースを利用する。M.2インターフェース標準と対照的に、NGSFF SSDコネクタについての信号の割り当ては、新しい高電圧の12V電源レールを含み、これはM.2インターフェース上の、予め予備(reserved)ピンに追加される。したがって、NSGSFF SSDインターフェースに対応する信号の割り当ては、M.2 SSD信号の割り当てとの衝突を回避するように選択され、これにより、M.2及びNGSFF SSDデバイスの両方が同じソケットインターフェースを共有することができる。
【0028】
NGSFF SSDインターフェース標準及びM.2 SSDインターフェース標準に関する問題は、2つのインターフェース標準が2つの異なる標準設定団体によって管理されることにある。特に、NGSFF SSDインターフェース標準は、JEDEC(Joint Electron Device Engineering Council)によって標準化されるのに対し、M.2 SSDインターフェース標準は、PCI SIG(Peripheral Component Interconnect Special Interest Group)によって標準化される。したがって、NGSFF SSD信号の割り当ては、既存のM.2 SSD信号の割り当てとの衝突を回避するように選択される。それにもかかわらず、PCI SIGは、M.2 SSDインターフェース上の所定の予備ピンに割り当てられた新しい信号とともに、未来のM.2 SSDインターフェース標準の機能と能力の可能な拡張を収容する。したがって、高電圧の12V電源レールをM.2 SSDインターフェースのM.2予備ピンに割り当てるNGSFF SSD信号の割り当ては、未来のM.2インターフェース拡張に対する衝突を引き起こす。
【0029】
M.2 SSD信号の割り当ては、PCI SIGによって制御され、PCI SIGがM.2ソケットインターフェース上のすべての予備信号を新しい特徴や機能に再配置(re-map)できることを考慮すると、本発明は、異なる信号と供給電圧を有するNGSFFと未来のM.2 SSDとが互いに衝突しないように、M.2 SSDデバイスからNGSFF SSDデバイスを高い信頼性で検出及び差別化するシステムを提供する。
【0030】
下記の表1は、現在及び未来のM.2ホストデバイスと、現在と未来のM.2 SSDデバイス及び現在のNGSFF SSDデバイスとの間に発生する潜在的な衝突を示す。また、表1は、現在のNGSFFホストデバイスと、現在及び未来のM.2 SSDデバイス並びに現在のNGSFF SSDデバイスとの間に発生する潜在的な衝突を示す。
【0031】
【表1】
【0032】
表1の第1行を参照すると、現在のM.2 SSDデバイスが、現在のM.2ホストデバイス(以下、M.2ホストと略記)に連結される場合、M.2 SSDデバイス及びM.2ホストの両方が正しく動作する。M.2+ SSDデバイスが、現在のM.2ホストに連結される場合、両方のデバイスは動作するが、M.2+ SSDデバイスに関連した任意の新しい特徴は、現在のM.2ホストを介して利用できない。現在のNGSFF SSDデバイスが、現在のM.2ホストに連結される場合、NGSFF SSDデバイスがターンオンされないので、NGSFF SSDデバイスは動作しない。
【0033】
表1の第2行を参照すると、現在のM.2 SSDデバイスがM.2+ホストデバイス(以下、M.2+ホストと略記)に連結されると、M.2 SSDデバイスは、動作するが、M.2+ホストに関連した任意の新しい特徴は、現在のM.2 SSDデバイスを介して利用できない。M.2+ SSDデバイスがM.2+ホストに連結されると、M.2+ SSDデバイスが、動作して、M.2+ホスト及びSSDデバイスに関連した任意の新しい特徴が利用可能である。現在のNGSFF SSDデバイスがM.2+ホストに連結される場合、NGSFF SSDデバイスは動作せず、M.2+ホスト及び/又はNGSFF SSDデバイスは、損傷を受ける。
【0034】
表1の第3行を参照すると、現在のM.2 SSDデバイスが、現在のNGSFFホストデバイス(以下、NGSFFホストと略記)に連結される場合、M.2 SSDデバイスがターンオンされないので、M.2 SSDデバイスは、動作しない。M.2+ SSDデバイスがNGSFFホストに連結される場合、M.2+ SSDデバイスは動作せず、NGSFFホスト及び/又はM.2+ SSDデバイスは、損傷される。現在のNGSFF SSDデバイスが、現在のNGSFFホストに連結される場合、NGSFF SSDデバイスは動作する。
【0035】
本発明で扱う表1で識別される衝突状況は、(1)NGSFF SSDデバイスが意図的又は意図せずにM.2又はM.2+ホストに連結される状況、及び(2)M.2又はM.2+ SSDデバイスが意図的又は意図せずにNGSFFホストに連結される状況である。表1の衝突状況をさらに説明するために含まれる2つの付加的な衝突状況は(3)NGSFF+ SSDデバイスが意図的又は意図せずにM.2又はM.2+ホストに連結される状況、及び(4)M.2又はM.2+ SSDデバイスが意図的又は意図せずにNGSFF+ホストに連結される状況である。
【0036】
衝突状況を扱う本発明によって、SSDデバイスのメーカーは、新しいSSDインターフェース標準を選択するSSDデバイスのメーカーよりも、相対的に市場へのより早い投入時期を有する、慣れているSSDデバイスの設計を提供することにより、利益が得られる。また、OEM(original equipment manufacturer)は、より低コストの構造を有することで利益を得ることができ、より多くのSSDデバイスの供給者がより広い範囲の利用可能なSSDの容量オプション及びより広い範囲の利用可能な構成オプションが利用できる。コネクタメーカーは、市場へのより早い投入時期を可能にするベースライン設計に慣れていることに基づいて利益を得る。最後に、産業は、利用可能な低コスト・高容量の基盤及び最小の変化リスクを有する、豊かで堅牢なエコシステムへの迅速な立上げによる利益を得ることができる。
【0037】
表1で示した衝突の問題は、本発明により、M.2/M.2+インターフェース標準及びNGSFF/NGSFF+インターフェース標準に従うホストデバイス及び/又はSSDデバイスでの任意の衝突を緩和するホストデバイス及びSSDデバイスの信頼性のある検出及び差別化を提供することで対処される。この点で、現在のM.2のホストデバイス及びM.2 SSDデバイスとの下位互換性を、M.2+ホストデバイス及びM.2+ SSDデバイスが有するため、M.2インターフェースを介したグランド及びVDD連結は変わらないことが注目される。したがって、信頼性のある検出技術は、グランド(接地)及び/又はVDD(電源)の連結がM.2インターフェース標準に対応しているか否かを検出又は感知する。
【0038】
図1は、連結関係にあるM.2+ホスト及びM.2+SSDデバイスを示すブロック図である。M.2+ホスト100及びM.2+SDDデバイス101は、いずれもM.2+デバイスなので、新しい信号ピンが割り当てられるため、1つの代表的な新しい信号の割り当て(New Signal Assignment)だけが図1に明示される。M.2(及びM.2+)インターフェース標準のピン71は、グランド電圧レール(ground voltage rail)又はストラップ(strap)に割り当てられ、これはM.2インターフェース標準の他のバージョンでも変わらないことが注目される。したがって、ピン71は、グランド電圧レール又はストラップであることが高い信頼性で検出され、これによりグランド(GND)に連結されたピン71を有するデバイスが、M.2又はM.2+インターフェース標準に従うことが明示される。
【0039】
図2は、連結関係にあるNGSFF+ホスト及びM.2+SSDデバイスを示すブロック図である。NGSFF+ホスト200は、検出回路を含み、検出回路は、NGSFF+ホスト200に連結されたSSDデバイスが、M.2インターフェース標準を満たしているか否かを高い信頼性で検出する。このために、NGSFF+ホスト200は、プルアップ抵抗201を含み、プルアップ抵抗201は、+3.3Vと、ピン71及び電圧供給ゲーティングデバイス202との間に連結される。また、NGSFF+ホスト200は、ピン71からプルアップ抵抗201の一方の端子及び電圧供給ゲーティングデバイス202の制御端子への電気的連結を含む。NGSFF+ホスト200は、例えば、M.2インターフェース標準下で予備として指定されたピンに、+12V電力供給レール又はストラップを出力するように構成される。M.2又はM.2+SSDデバイス101がNGSFF+ホスト200に連結される場合、M.2+SSDデバイスのグランドストラップ連結はピン71をグランドに導き、これにより+12V電力供給レールと新しい信号の割り当てピンとの間の連結を開放するように電圧供給ゲーティングデバイス202を制御する。したがって、NGSFF+ホスト200は、このM.2 SSDデバイス101がM.2+SSDデバイスであることを高い信頼性で検出することができる。さらに、電圧供給ゲーティングデバイス202は、+12V電力供給レールによる損傷からM.2+SSDデバイス101を保護する。また、プルアップ抵抗201及び電圧供給ゲーティングデバイス202によって提供される検出機能は、他の電力供給電圧ストラップ(図示せず)及び/又は信号(図示せず)をゲーティングするのに使用され、これによりNGSFF+ホスト200に連結されるM.2+SSDデバイス101が保護される。M.2+インターフェース標準に関連する未来の機能は、M.2+SSDデバイス101がNGSFF+ホスト200に連結される場合、利用できない。
【0040】
図3は、連結関係にあるM.2+ホスト及びNGSFF+SSDデバイスを示すブロック図である。NGSFF+SSDデバイス300は、検出回路を含み、検出回路は、ホストがM.2インターフェース標準を満たしているか否かを高い信頼性で検出する。NGSFF+SSDデバイス300は、プルアップ抵抗301を含み、プルアップ抵抗301は、+3.3Vと、ピン71及び第1スイッチ302の入力との間に連結される。第1スイッチ302の出力は、インバータ303及び第2スイッチ304を介してNGSFF+SSDデバイス300のPWDISピンに電気的に連結される。一実施形態で、第1スイッチ302は、デフォルト閉鎖(default-closed)スイッチであり、第2スイッチ304は、デフォルト開放(default-open)スイッチである。NGSFF+SSDデバイス300がM.2+ホスト100に連結される場合、ピン71は、M.2+ホスト100からグランド(GND)に連結される。また、NGSFF+SSDデバイス300は、PWDIS信号を使用し、これはM.2+ホスト100から+3.3Vの出力を制御するようにNGSFF+インターフェース標準のための新しい信号に追加されるのに必要であり、これによりストレイ電流(stray current)がNGSFF+SSDデバイス300で駆動されることが防止され、M.2+ホスト100が保護される。追加の考慮が必要となる図3に示す連結関係に関する他の態様は、+12V電力供給レールがM.2+ホスト100から利用可能であるか、+3.3Vが+12V電力供給レールにおいてM.2+ホスト100から供給されるのか、及び/又はPWDIS信号とSMBusとの間の順序関係が組織化される必要があるのかに対するものである。
【0041】
図4は、連結関係にあるNGSFF+ホスト及びNGSFF+SSDデバイスを示すブロック図である。NGSFF+ホスト200及びNGSFF+SSDデバイス300の両方の検出機能は、他のデバイスがM.2デバイスでないことを検出又は感知することが注目される。
【0042】
NGSFFデバイスは、ホットプラッギングオペレーション(hot-plugging operation)をサポートするが、M.2デバイスはサポートしない。したがって、ホットプラッギングオペレーションをサポートするM.2+デバイスに関する検討が必要であり、これは検出及び緩和機能が+12Vの印加を遅らせるからである。つまり、+3.3Vが、提供されている+12Vに先立って提供される必要がある。したがって、M.2デバイス及びNGSFFデバイスの両方を含むホットプラッギングオペレーションは、ホスト及び/又はSSDデバイスに損傷を引き起こす可能性がある。それにもかかわらず、NGSFFデバイスはホットプラッギングオペレーションをサポートするので、+12V電力供給レールは正常に動作する。
【0043】
図5は、現在のM.2インターフェース標準に従うコネクタのピン配置を示す図である。ピン1、3、71、73、及び75はグランド(GND)ピンに割り当てられ、ピン2、4、72、及び74は3.3Vピンに割り当てられ、ピン20、22、…、36はNC(no connection)ピンに割り当てられることを示す。したがって、ホスト又はSSDデバイスがM.2デバイスであるか否かの信頼性のある検出は、ピン1、3、71、73、75、2、4、72、及び74を利用する。ピン20、22、…、36はNGSFFデバイスのために+12Vで利用される。
【0044】
図6は、連結関係にあるNGSFF+ホスト及びM.2 SSDデバイスを示すブロック図である。図6に示すように、NGSFF+ホスト600は、コネクタ601を含み、M.2 SSDデバイス602は、コネクタ603を含む。コネクタ601の既存のNGSFF信号のピン出力は、NGSFFインターフェース標準が現在のM.2 SSD信号のマッピングと衝突しないように、割り当てられる。ピン2、4、72、及び74は、NGSFFホスト及びNGSFF SSDデバイスのためのNGSFFインターフェースによってNCに割り当てられる。ピン30、32、34、及び36は、NGSFFホスト及びNGSFF SSDデバイスのための12V VDDに割り当てられる。NGSFFピンの割り当てと対照的に、ピン30、32、34、及び36は、M.2ホスト及びM.2 SSDデバイスのためのM.2インターフェース標準による予備の信号(すなわち、図5のNC)である。したがって、図6に示すように、M.2+拡張信号がM.2+SSDのためのピン30、32、34、及び36にさらに割り当てられ、M.2+SSDがNGSFF+ホストに挿入される場合、12VがM.2 SSDデバイスの信号ピンに印加され、NGSFF+ホスト及びM.2 SSDデバイスの両方を損傷させる。
【0045】
したがって、本発明は、信号又は電力供給レールの選択に関するものであり、信号又は電力供給レールは、予備信号の割り当てをそれぞれ管理する標準機構からの協力が不在の下で、(NGSFFインターフェース標準及びM.2インターフェース標準のような)異なる2セットの信号割り当て間の差異を高い信頼性で識別するように検出される。本発明によると、NGSFFインターフェース標準とM.2インターフェース標準との間を高い信頼性で差別化するのに使用可能な信号がM.2予備ピンのプール(pool)から選択されない。代わりに、本発明は、NGSFFインターフェース標準が3.3V VDDよりも12V VDDを利用するという事実を利用して、3.3V VDD信号はPCI SIGが、また既存と未来のM.2デバイス間の互換性を維持しなければならないという理解とともに、SSDのためのNGSFFインターフェース標準からNCに再び割り当てられ、VDD又はGNDピンを再び割り当てない。したがって、M.2の割り当てられた3.3V VDD及びGNDピンは、暗示的ストラップの信号を提供し、暗示的ストラップの信号は、NGSFFデバイスとM.2デバイスとの間の差別化のための信頼性のある検出信号で使用される候補群として選択される。さらに、不要なストラップ信号がコネクタの反対側の端から選択される場合、検出システムは、フェイルセーフ(fail-safe)が備えられた検出技術でさらに信頼性の高い技術になる。
【0046】
図7は、本発明によるNGSFF+ホストデバイスの一実施形態を示す概略的なブロック図である。NGSFF+ホストデバイス700は、コネクタ701及び検出デバイス702を含む。コネクタ701は、公開された仕様書(specification sheet)又はインターフェース標準に従うフォームファクターを有する。一実施形態で、コネクタ701は、M.2インターフェース標準のフォームファクターに従う。検出デバイス702は、例えば、コネクタ701に連結されるM.2+SSDデバイス703との電気的/機能的な互換性を感知・検出し、検出に基づいて、NGSFF+ホストデバイス700によって提供される信号/機能をイネーブル(enable)又はディセーブル(disable)する。重要なこととして、検出デバイス702は、M.2+SSDデバイス703へ一つ以上の電力供給のレール電圧の印加を制御又はゲーティングして、NGSFF+ホストデバイス700及び/又はM.2+SSDデバイス703の損傷を防止する。
【0047】
一実施形態において、コネクタ701は、例えば、M.2インターフェース標準に従うフォームファクターを有する。他の実施形態で、NGSFF+ホストデバイス700は、NGSFF+デバイスとは異なり、コネクタ701は、M.2インターフェース標準とは異なるインターフェース標準に従うフォームファクターを有する。
【0048】
M.2+SSDデバイス703は、公開された仕様書又はインターフェース標準に従うフォームファクターを有するコネクタ704を含む。一実施形態で、コネクタ704は、M.2インターフェース標準のフォームファクターに従う。たとえば、M.2+SSDデバイス703のコネクタ704がM.2インターフェース標準の現在のバージョンに従う場合、コネクタ704のピン2、4、72、及び74は+3.3Vに指定され、ピン30、32、34、及び36は、予備(つまり、NC)ピンに指定される。上述のように、M.2コネクタの予備ピン30、32、34、及び36は、未来の機能及び/又は信号の割り当てに使用される。コネクタ704がM.2インターフェース標準の未来のバージョンに従う場合、ピン30、32、34、及び36は、未来の機能及び/又は信号の割り当てを提供するように信号及び/又は電圧を伝達する。検出デバイス702は、コネクタ704がM.2インターフェース標準を満たしているか否かを検出し、正しくない信号及び/又は電圧がピン30、32、34、及び36に連結されることを防止し、これによりM.2+SSDデバイス703及び/又はNGSFF+ホストデバイス700が損傷することを防止する。
【0049】
検出デバイス702は、スイッチデバイス705及び抵抗デバイス706を含み、これらはコネクタ701に連結されるM.2+SSDデバイス703がM.2デバイスであるか否かを感知又は検出する。スイッチデバイス705の制御端子707は、コネクタ701のピン4及び72のいずれか一つ又は両方に電気的に連結される。スイッチデバイス705の第2端子708は、例えば、+12V電力供給レールに電気的に結合され、スイッチデバイス705の第3端子709は、ピン30、32、34、及び36に電気的に連結される。また、制御端子707は、抵抗デバイス706の一端子に電気的に結合される。抵抗デバイス706の他の端子はグランドに電気的に結合される。
【0050】
NGSFF+ホストデバイス700のピン2及び74は、+3.3V電源に電気的に連結される。M.2+SSDデバイス703のコネクタ704がM.2インターフェース標準の電気的な構成に従う場合は、コネクタ704のピン2、4、72、及び74はM.2+SSDデバイス703内で相互に(つまり、短絡されて)連結される。コネクタ704がコネクタ701に挿入される場合、コネクタ701のピン2及び74に供給される+3.3V電源は、M.2+SSDデバイス703のコネクタ704を介してコネクタ701のピン4及び72に印加される。+3.3V電源がスイッチデバイス705の制御端子707に(コネクタ701のピン4及び72を経由して)印加されると、スイッチデバイス705は、第2端子708に印加される+12V電力供給レールをスイッチデバイス705の第3端子709に導電させない。これにより+12V電力供給の電圧レールからコネクタ704のピン30、32、34、及び36が絶縁される。
【0051】
M.2+SSDデバイス703の任意の従来の機能は、コネクタ(701及び704)の残りのピン及びこのようなピンに関連する従来の機能が、まだ電気的/機能的に相互に互換可能であるので、NGSFF+ホストデバイス700において利用可能である。
【0052】
図8は、本発明によるNGSFF+SSDデバイスの一実施形態を示す概略的なブロック図である。NGSFF+SSDデバイス800は、コネクタ801及び検出デバイス802を含む。コネクタ801は、公開された仕様書又はインターフェース標準に従うフォームファクターを有する。一実施形態で、インターフェースの標準はNGSFFインターフェース標準である。コネクタ801は、M.2+ホストデバイス803のコネクタ804に連結され、検出デバイス802は、M.2+ホストデバイス803に連結されている間、M.2+ホストデバイス803に対してNGSFF+SSDデバイス800の電気的/機能的な互換性を感知・検出する。特に、検出デバイス802は、感知された電気的/機能的な互換性に基づいてNGSFF+SSDデバイス800によって提供される機能をイネーブル又はディセーブルする。
【0053】
一実施形態において、コネクタ801は、例えば、M.2インターフェース標準に従うフォームファクターを有する。他の実施形態で、NGSFF+SSDデバイス800は、本実施形態のNGSFF+SSDデバイスとは異なり、コネクタ801は、M.2インターフェース標準とは異なるインターフェース標準に従うフォームファクターを有する。
【0054】
M.2+ホストデバイス803は、公開された仕様書又はインターフェース標準に従うフォームファクターを有するコネクタ804を含む。たとえば、M.2+ホストデバイス803のコネクタ804がM.2インターフェース標準に従う場合、コネクタ804のピン2、4、72、及び74は、+3.3Vに指定され、ピン30、32、34、及び36は、予備(つまり、NC)ピンに指定される。M.2コネクタの予備ピン(30、32、34、36)は、未来の機能のために使用される。コネクタ804がM.2インターフェース標準の未来のバージョンに従う場合、ピン30、32、34、及び36は、未来の機能を提供する信号及び/又は電圧を伝達する。検出デバイス802は、コネクタ804がM.2インターフェース標準を満たしているか否かを検出し、正しくない信号及び/又は電圧がピン30、32、34、及び36に連結されることを防止し、これによりNGSFF+SSDデバイス800及び/又はM.2+ホストデバイス803の損傷が防止される。
【0055】
図8の検出デバイス802は、1つ以上のスイッチデバイス805及び抵抗デバイス806を含み、1つのスイッチデバイスのみが示され、抵抗デバイス806は、コネクタ801に連結されたM.2+ホストデバイス803がM.2+ホストデバイスであるか否かを感知する。それぞれのスイッチデバイス805の制御端子807は、コネクタ801のピン4とピン72とのいずれか1つ又は両方に電気的に連結される。それぞれのスイッチデバイス805の第2端子808は、コネクタ801のそれぞれのピン30、32、34、及び36に電気的に結合される。それぞれのスイッチデバイス805の第3端子809は、低電圧保護回路810及び/又は図示されていないNGSFF+SSDデバイス800の他の回路に電気的に結合される。制御端子807は、また、抵抗デバイス806の一端子に電気的に結合される。抵抗デバイス806の他の端子はグランドに電気的に結合される。
【0056】
M.2+ホストデバイス803のピン2、4、72、及び74は、+3.3V電力供給レールに電気的に連結されるが、これはコネクタ804がM.2インターフェース標準のような公開されたインターフェース標準に従うからである。NGSFF+SSDデバイス800のコネクタ801がM.2インターフェース標準の電気的な構成に従わない場合、コネクタ801のピン2とピン74は、NGSFF+SSDデバイス800のいずれにも連結されない。コネクタ801のピン4及びピン72は、M.2+ホストデバイス803から出力される+3.3V電力供給の電圧レールに連結され、+3.3V電源は、スイッチデバイス805の制御端子807に印加され、これにより低電圧保護回路810からコネクタ801のピン30、32、34、及び36が絶縁される。
【0057】
M.2+ホストデバイス803のコネクタ804のピン30、32、34、及び36を介して利用可能な任意の未来の機能又は拡張は、NGSFF+SSDデバイス800において利用可能ではない。コネクタ(801及び804)の残りのピンを介して利用可能な任意の従来の機能は、相変わらずNGSFF+SSDデバイス800において利用可能である。
【0058】
図9は、本発明によるSSDデバイスの実施形態に対応するホストデバイスの実施形態を示す概略的なブロック図である。図9に示すように、NGSFF+SSDデバイス800のコネクタ801がNGSFF+ホストデバイス700のコネクタ701に連結される場合、感知デバイス(702及び802)は、例えば、電力がピン30、32、34、及び36を介して供給されるように、他のデバイスが電気的かつ機能的に互換可能であることを感知又は検出する。他の実施形態で、コネクタ(701又は801)の両方のピン30、32、34、及び36は、NGSFF+ホストデバイス700及び/又はNGSFF+SSDデバイス800の特定のアプリケーション又は構成に依存して、電力、データ、及び/又は制御信号を伝達するために使用される。
【0059】
当業者によって認識されるように、本明細書で説明される本発明の概念は、広い応用範囲に亘って修正及び変更される。したがって、本発明の技術範囲は、上述した任意の具体的で例示的な実施形態に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、損傷なしに、異なるインターフェース標準に従うホストデバイス及びSSDデバイスに関連した応用システムに有用である。
【符号の説明】
【0061】
100、803 M.2+ホスト(M.2+ホストデバイス)
101、703 M.2+SSDデバイス
200、600、700 NGSFF+ホスト(NGSFF+ホストデバイス)
201、301 プルアップ抵抗
202 電圧供給ゲーティングデバイス
300、800 NGSFF+SSDデバイス
302 第1スイッチ
303 インバータ
304 第2スイッチ
601、603、701、704、801、804 コネクタ
602 M.2 SSDデバイス
702、802 検出デバイス
705、805 スイッチデバイス
706、806 抵抗デバイス
707、807 制御端子
708、808 第2端子
709、809 第3端子
810 低電圧保護回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9