(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】スクイズボトル
(51)【国際特許分類】
B65D 1/02 20060101AFI20231117BHJP
【FI】
B65D1/02 221
(21)【出願番号】P 2020033498
(22)【出願日】2020-02-28
【審査請求日】2022-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】栗原 吾郎
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-039543(JP,A)
【文献】特開2017-100743(JP,A)
【文献】特開2018-070160(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
口部、肩部、胴部、および底部が、ボトル軸方向に沿って上方から下方に向けてこの順に連設され、
前記胴部は、ボトル軸方向から見て、一対の短辺部分および一対の長辺部分を有する扁平形状を呈し、かつ弾性変形可能に形成され、
前記胴部におけるボトル軸方向の中間部分に、一対の前記短辺部分が互いに対向する長軸方向に窪むくびれ部が形成され
、
前記胴部において、前記中間部分より前記口部側に位置する上部、および前記中間部分より前記底部側に位置する下部はそれぞれ、長軸方向に膨出する曲面状に形成され、
一対の前記長辺部分が互いに対向する短軸方向から見て、前記上部および前記下部それぞれの曲率半径は、互いに異なっている、スクイズボトル。
【請求項2】
短軸方向から見て、前記上部の曲率半径は、前記下部の曲率半径より小さくなっている、請求項
1に記載のスクイズボトル。
【請求項3】
短軸方向から見て、前記くびれ部の曲率半径は、前記上部および前記下部それぞれの曲率半径より小さくなっている、請求項
1または2に記載のスクイズボトル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクイズボトルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば下記特許文献1に示されるような、ボトル軸方向から見た平面視形状が、一対の短辺部分および一対の長辺部分を有する扁平形状とされたボトルが知られている。扁平形状のボトルは、胴部における一対の長辺部分を、互いが対向する短軸方向に押込むことで、胴部内の内容物が口部内を通して吐出されるスクイズボトルとして使用することができる。
このようなスクイズボトルでは、一般に、小さい押圧力で内容物を吐出させることが可能なスクイズ性と、この押圧力を解除したときに、短時間で復元可能な復元性と、を両立させることが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば環境などに対する配慮からスクイズボトルを軽量化し、その肉厚が薄くなるように形成すると、スクイズ性は向上するものの復元性が低下する。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、薄肉にしても復元性を確保することができるスクイズボトルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明のスクイズボトルは、口部、肩部、胴部、および底部が、ボトル軸方向に沿って上方から下方に向けてこの順に連設され、前記胴部は、ボトル軸方向から見て、一対の短辺部分および一対の長辺部分を有する扁平形状を呈し、かつ弾性変形可能に形成され、前記胴部におけるボトル軸方向の中間部分に、一対の前記短辺部分が互いに対向する長軸方向に窪むくびれ部が形成されている。
【0007】
本発明によれば、胴部におけるボトル軸方向の中間部分に、長軸方向に窪むくびれ部が形成されているので、胴部の中間部分では、長軸方向の大きさが小さくなり、長軸方向の大きさが、一対の長辺部分が互いに対向する短軸方向の大きさに近付く、若しくは短軸方向の大きさと同等になる。すなわち、胴部のうち、中間部分における長軸方向の大きさに対する短軸方向の大きさの比率(以下、縦横比という)が、中間部分より口部側に位置する上部、および中間部分より底部側に位置する下部それぞれの縦横比より大きくなる。したがって、胴部の中間部分における短軸方向の剛性が高められる一方で、胴部の中間部分を短軸方向の内側に向けて押圧したときに、胴部において、中間部分にボトル軸方向の両側から連なる上部および下部の各扁平形状に沿うように、中間部分を変形させやすくなる。これにより、薄肉にしても、胴部の中間部分を前述の押圧の解除後に円滑に復元変形させることができるとともに、内容物を吐出させるのに要する短軸方向の押圧力を抑えることができる。
前述のように、胴部の中間部分における短軸方向の剛性が高められることから、薄肉にしてもスクイズボトルの強度を確保することができる。
【0008】
前記胴部において、前記中間部分より前記口部側に位置する上部、および前記中間部分より前記底部側に位置する下部はそれぞれ、長軸方向に膨出する曲面状に形成され、一対の前記長辺部分が互いに対向する短軸方向から見て、前記上部および前記下部それぞれの曲率半径は、互いに異なってもよい。
【0009】
この場合、短軸方向から見て、胴部における上部および下部それぞれの曲率半径が、互いに異なっている。
これにより、胴部における上部および下部のうち、前記曲率半径の小さい方では、前記曲率半径が大きくなっている場合と比べて剛性が高くなり、前述した押圧の解除後の胴部の中間部分の復元変形をアシストすることが可能になるとともに、薄肉にしてもスクイズボトルの強度を確実に確保することができる。
胴部における上部および下部のうち、前記曲率半径の大きい方では、前記曲率半径が小さくなっている場合と比べて剛性が低くなり、内容物を吐出させるのに要する短軸方向の押圧力を抑えることができる。
【0010】
短軸方向から見て、前記上部の曲率半径は、前記下部の曲率半径より小さくなってもよい。
【0011】
この場合、短軸方向から見て、胴部の下部の曲率半径が、胴部の上部の曲率半径より大きくなっていて、胴部の下部の剛性が低くなっているので、口部が下方を向くように、スクイズボトルを傾けたときに、ヘッドスペースが生ずる胴部の下部を、短軸方向に変形させやすくすることが可能になり、内容物を吐出させるのに要する短軸方向の押圧力を確実に抑えることができる。
短軸方向から見て、胴部の上部の曲率半径が、胴部の下部の曲率半径より小さくなっていて、胴部の上部の剛性が高くなっているので、内容物を吐出したときに内容物が充満している胴部の上部を、前述した押圧の解除後に、円滑に復元変形させやすくすることが可能になり、液だれを抑制することができる。
【0012】
短軸方向から見て、前記くびれ部の曲率半径は、前記上部および前記下部それぞれの曲率半径より小さくなってもよい。
【0013】
この場合、短軸方向から見て、くびれ部の曲率半径が、胴部における上部および下部それぞれの曲率半径より小さくなっているので、胴部の中間部分の剛性を確実に高めることができる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、薄肉にしても復元性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係る一実施形態として示したスクイズボトルを短軸方向から見た側面図である。
【
図2】本発明に係る一実施形態として示したスクイズボトルを長軸方向から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係るスクイズボトル1は、
図1に示されるように、口部11、肩部12、胴部13、および底部14が、ボトル軸O方向に沿って上方から下方に向けてこの順に連設されるとともに、合成樹脂材料で一体に形成されている。スクイズボトル1は、例えば、押出ブロー成形等のブロー成形により形成される。
【0017】
スクイズボトル1は、例えば、高密度ポリエチレン、若しくはポリプロピレン等により形成されている。図示の例では、スクイズボトル1は、ポリプロピレンにより形成されている。胴部13の肉厚は、例えば、0.4mm以上0.8mm以下となっている。スクイズボトル1の内容量(満注容量)は、例えば、150ml以上550ml以下となっている。
図示の例では、胴部13のボトル軸O方向の大きさは、約95mmとなっている。スクイズボトル1の内容量は、約275mlとなっている。スクイズボトル1の重量は、約18gとなっている。
【0018】
口部11は円筒状に形成されている。肩部12、胴部13、および底部14それぞれのボトル軸O方向から見た平面視形状は、一対の短辺部分15および一対の長辺部分16を有する扁平形状となっている。すなわち、肩部12、胴部13、および底部14は、ボトル軸Oに直交する横断面視において、ボトル軸O上で互いに直交する短軸O1および長軸O2を有する扁平形状を呈する。口部11、肩部12、胴部13および底部14はそれぞれ、ボトル軸Oと同軸に配置されている。
以下、ボトル軸O方向から見て、一対の長辺部分16が互いに対向する方向を短軸O1方向といい、一対の短辺部分15が互いに対向する方向を長軸O2方向といい、ボトル軸Oに交差する方向を径方向といい、ボトル軸O周りに周回する方向を周方向という。
【0019】
口部11の外周面には、図示しないキャップが着脱可能に螺着される雄ねじ部が形成されている。
肩部12は、上側から下側に向かうに従い拡径している。肩部12は、径方向の外側に向けて膨出した曲面状に形成されている。肩部12において、短軸O1方向から見た曲率半径R1は、長軸O2方向から見た曲率半径R2より小さくなっている。
胴部13は、弾性変形可能に形成されている。
図2に示されるように、胴部13は、長軸O2方向から見て、ボトル軸O方向の全長にわたってボトル軸O方向に真直ぐ延びている。すなわち、長軸O2方向から見て、胴部13の短軸O1方向の大きさは、ボトル軸O方向の全長にわたって同じになっている。
底部14は有底筒状に形成されている。
【0020】
胴部13と、肩部12および底部14と、がボトル軸O方向に段差なく連なっている。肩部12、胴部13、および底部14それぞれにおいて、長辺部分16および短辺部分15は、ボトル軸O方向から見て、径方向の外側に向けて膨出した曲線状を呈する。肩部12、胴部13、および底部14それぞれにおいて、ボトル軸O方向から見て、長辺部分16の曲率半径が、短辺部分15の曲率半径より大きくなっている。
【0021】
そして、本実施形態では、
図1および
図3に示されるように、胴部13におけるボトル軸O方向の中間部分13cに、長軸O2方向に窪むくびれ部18が形成されている。くびれ部18は、胴部13の中間部分13cにおけるボトル軸O方向の全長にわたって形成されている。くびれ部18は、中間部分13cにおける一対の短辺部分15に各別に形成され、中間部分13cにおける短軸O1方向の両端部から周方向に離れている。各くびれ部18は、互いに同じ形状で同じ大きさに形成されるとともに、同じボトル軸O方向の位置に設けられている。
【0022】
胴部13のうち、中間部分13cにおける長軸O2方向の大きさに対する短軸O1方向の大きさの比率(以下、縦横比という)が、中間部分13cより口部11側に位置する上部13a、および中間部分13cより底部14側に位置する下部13bそれぞれの縦横比より大きくなっている。くびれ部18は、短軸O1方向から見て、長軸O2方向の内側に向けて窪む曲線状を呈する。くびれ部18のうち、最も長軸O2方向の内側に位置する最深部は、胴部13におけるボトル軸O方向の中央部より上方に位置している。
【0023】
胴部13の上部13a、および胴部13の下部13bはそれぞれ、長軸O2方向に膨出する曲面状に形成されている。胴部13の上部13aにおけるボトル軸O方向の大きさは、胴部13の下部13bにおけるボトル軸O方向の大きさより小さくなっている。胴部13における上部13aおよび下部13bそれぞれの長軸O2方向の大きさの最大値は、互いに同じになっている。上部13aおよび下部13bそれぞれにおいて、長軸O2方向の大きさが最大となる張出部分の横断面視形状および大きさは、互いに同じになっている。
【0024】
短軸O1方向から見て、胴部13における上部13aおよび下部13bそれぞれの曲率半径R3、R4は、互いに異なっている。図示の例では、短軸O1方向から見て、胴部13の上部13aの曲率半径R3は、胴部13の下部13bの曲率半径R4より小さくなっている。なお、短軸O1方向から見て、胴部13の下部13bの曲率半径R4を、胴部13の上部13aの曲率半径R3以下としてもよい。
【0025】
短軸O1方向から見て、肩部12の曲率半径R1は、胴部13の上部13aの曲率半径R3より大きく、かつ胴部13の下部13bの曲率半径R4より小さくなっている。短軸O1方向から見て、くびれ部18の曲率半径R5は、胴部13における上部13aおよび下部13bそれぞれの曲率半径R3、R4より小さくなっている。短軸O1方向から見て、肩部12、胴部13の上部13a、くびれ部18、胴部13の下部13b、および底部14は、ボトル軸O方向にこの順に段差なく連なっている。
【0026】
ボトル軸O方向から見て、上部13aおよび下部13bそれぞれの前記張出部分の外周面における長辺部分16の曲率半径R6は、中間部分13cのうち、長軸O2方向の大きさが最小となる部分の外周面における長辺部分16の曲率半径R8より大きくなっている。ボトル軸O方向から見て、上部13aおよび下部13bそれぞれの前記張出部分の外周面における短辺部分15の曲率半径R7は、中間部分13cのうち、長軸O2方向の大きさが最小となる部分の外周面における短辺部分15の曲率半径R9より小さくなっている。
【0027】
図示の例では、ボトル軸O方向から見て、上部13aおよび下部13bそれぞれの前記張出部分の外周面のうち、長辺部分16の曲率半径R6は、約36.1mmとされ、短辺部分15の曲率半径R7は、約19.0mmとなっている。ボトル軸O方向から見て、中間部分13cにおいて、長軸O2方向の大きさが最小となる部分の外周面のうち、長辺部分16の曲率半径R8は、約30.0mmとされ、短辺部分15の曲率半径R9は、約22.8mmとなっている。
【0028】
胴部13の外周面における短軸O1方向の大きさL1は、ボトル軸O方向の全長にわたって約46.0mmとなっている。上部13aおよび下部13bそれぞれの前記張出部分の外周面における長軸O2方向の大きさL2は約60.0mmとなっている。中間部分13cにおいて、くびれ部18の前記最深部が位置し、長軸O2方向の大きさが最小となる部分の外周面における長軸O2方向の大きさL3は約49.1mmとなっている。
【0029】
中間部分13cのうち、長軸O2方向の大きさが最小となる部分の前記縦横比は、上部13aおよび下部13bそれぞれの前記張出部分における前記縦横比の1.09倍以上1.32倍以下となっている。
前者の縦横比が、後者の縦横比の1.09倍未満になると、中間部分13cを、短軸O1方向への押圧の解除後に円滑に復元変形させること困難になるおそれがあり、前者の縦横比が、後者の縦横比の1.32倍を超えると、内容物を吐出させるのに要する短軸O1方向の押圧力を抑えることが困難になるおそれがある。
【0030】
中間部分13cのうち、長軸O2方向の大きさが最小となる部分の前記縦横比は、0.83以上1.0以下となっている。
この縦横比が、0.83未満になると、中間部分13cを、短軸O1方向への押圧の解除後に円滑に復元変形させること困難になるおそれがある。
【0031】
以上説明したように、本実施形態によるスクイズボトル1によれば、胴部13の中間部分13cに、長軸O2方向に窪むくびれ部18が形成されているので、胴部13の中間部分13cでは、長軸O2方向の大きさが小さくなり、長軸O2方向の大きさが、短軸O1方向の大きさに近付く、若しくは短軸O1方向の大きさと同等になる。すなわち、中間部分13cの前記縦横比が、上部13aおよび下部13bそれぞれの前記縦横比より大きくなる。
【0032】
したがって、胴部13の中間部分13cにおける短軸O1方向の剛性が高められる一方で、胴部13の中間部分13cを短軸O1方向の内側に向けて押圧したときに、中間部分13cにボトル軸O方向の両側から連なる上部13aおよび下部13bの各扁平形状に沿うように、中間部分13cを変形させやすくなる。これにより、薄肉にしても、胴部13の中間部分13cを前述の押圧の解除後に円滑に復元変形させることができるとともに、内容物を吐出させるのに要する短軸O1方向の押圧力を抑えることができる。
前述のように、胴部13の中間部分13cにおける短軸O1方向の剛性が高められることから、薄肉にしてもスクイズボトル1の強度を確保することができる。
【0033】
本実施形態では、短軸O1方向から見て、上部13aおよび下部13bそれぞれの曲率半径R3、R4が、互いに異なっている。
これにより、胴部13における上部13aおよび下部13bのうち、前記曲率半径の小さい方では、前記曲率半径が大きくなっている場合と比べて剛性が高くなり、前述した押圧の解除後の胴部13の中間部分13cの復元変形をアシストすることが可能になるとともに、薄肉にしてもスクイズボトル1の強度を確実に確保することができる。
胴部13における上部13aおよび下部13bのうち、前記曲率半径の大きい方では、前記曲率半径が小さくなっている場合と比べて剛性が低くなり、内容物を吐出させるのに要する短軸O1方向の押圧力を抑えることができる。
【0034】
短軸O1方向から見て、胴部13の下部13bの曲率半径R4が、胴部13の上部13aの曲率半径R3より大きくなっていて、胴部13の下部13bの剛性が低くなっているので、口部11が下方を向くように、スクイズボトル1を傾けたときに、ヘッドスペースが生ずる胴部13の下部13bを、短軸O1方向に変形させやすくすることが可能になり、内容物を吐出させるのに要する短軸O1方向の押圧力を確実に抑えることができる。
【0035】
短軸O1方向から見て、胴部13の上部13aの曲率半径R3が、胴部13の下部13bの曲率半径R4より小さくなっていて、胴部13の上部13aの剛性が高くなっているので、内容物を吐出したときに内容物が充満している胴部13の上部13aを、前述した押圧の解除後に、円滑に復元変形させやすくすることが可能になり、液だれを抑制することができる。
【0036】
短軸O1方向から見て、くびれ部18の曲率半径R5が、胴部13における上部13aおよび下部13bそれぞれの曲率半径R3、R4より小さくなっているので、胴部13の中間部分13cの剛性を確実に高めることができる。
【0037】
なお、本発明の技術範囲は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0038】
スクイズボトル1を形成する合成樹脂材料は、例えばポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレンナフタレート、非晶性ポリエステル等、またはこれらのブレンド材料等、適宜変更してもよい。
スクイズボトル1は、単層構造体に限らず中間層を有する積層構造体としてもよい。この中間層としては、例えばガスバリア性を有する樹脂材料からなる層、再生材からなる層、酸素吸収性を有する樹脂材料からなる層、若しくはこれらの層の組み合わせ、または蒸着層等が挙げられる。
【0039】
口部11に、内容物の吐出孔が形成された吐出キャップを設けてもよい。
この吐出キャップは、吐出孔を開閉する弁体を有してもよい。
この弁体として、スクイズボトル1内から吐出孔の内側を通して外部に向かう流れを許容し、かつこの逆向きの流れを阻止する逆止弁等を採用してもよいし、吐出孔の内側を通したスクイズボトル1内と外部との連通を遮断するとともに、拡開時に吐出孔の内側を通してスクイズボトル1内と外部とを連通するスリットが形成された弾性変形可能な吐出膜等を採用してもよい。後者の吐出膜の場合、例えば、内容物の液切れ性、および胴部13の復元性等を確保することができる。
【0040】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記実施形態および変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 スクイズボトル
11 口部
12 肩部
13 胴部
13a 上部
13b 下部
13c 中間部分
14 底部
15 短辺部分
16 長辺部分
18 くびれ部
O ボトル軸