(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】車輪円板および製造機械
(51)【国際特許分類】
B60B 5/02 20060101AFI20231117BHJP
B60B 3/04 20060101ALI20231117BHJP
【FI】
B60B5/02 G
B60B3/04 A
(21)【出願番号】P 2021528484
(86)(22)【出願日】2019-07-24
(86)【国際出願番号】 EP2019069931
(87)【国際公開番号】W WO2020020952
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-07-20
(32)【優先日】2018-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】521036182
【氏名又は名称】エイチ-プレック
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク・クラッスー
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-000953(JP,A)
【文献】特開2016-150615(JP,A)
【文献】特開昭61-072541(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0084541(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60B 3/04, 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リム(400)と、回転軸(310)を定める少なくとも1つのハブ(300)の少なくとも1つの支持体とを備える車輪(100)の円板を少なくとも部分的に形成するように構成されているデバイス(200)であって、少なくとも、
1つの中心ゾーン(210)、
前記中心ゾーン(210)を部分的に囲む1つの周辺ゾーン(210)、
アレイ内の第1の一方向性の繊維束によって形成される少なくとも1つの第1の複合材料からなる少なくとも1つの第1の層(221a)を含み、前記周辺ゾーン(220)内に貫入し、前記第1の一方向性の束の前記繊維の主延在方向に平行な第1の延在軸(231)に沿って前記中心ゾーン内に貫入する、1つの第1の部分(221)、および
アレイ内の第2の一方向性の繊維束によって形成される少なくとも1つの第2の複合材料からなる少なくとも1つの第2の層(222a)を含み、前記周辺ゾーン(220)内に貫入し、主延在方向に平行な第2の延在軸(241)に沿って前記中心ゾーン内に貫入し、前記第2の延在軸(241)は前記第1の延在軸(231)と異なる、1つの第2の部分(222)を備えることを特徴とし、
前記第1の部分(221)および前記第2の部分(222)は、前記中心ゾーン(210)のレベルで互いに対して重ね合わされて一方向性の束の多方向性のスタック(211)を画成し、その中で前記第1の層の一部および前記第2の層の一部が交互に重ね合わされることを特徴とする、デバイス(200)。
【請求項2】
前記多方向性のスタック(211)は、少なくとも第1の層(221a)と第2の層(222a)との間に配設されている少なくとも1つの多方向性の補強材を備える請求項1に記載のデバイス(200)。
【請求項3】
前記第1の延在軸(231)および前記第2の延在軸(241)は、前記車輪(100)の前記回転軸(310)に直交する請求項1または2に記載のデバイス(200)。
【請求項4】
前記周辺ゾーン(220)は、前記リム(410)
の底部の一部、前記リム(400)の少なくとも1つのフランジ(420)の1つの部分、前記リム(400)の少なくとも1つのエッジ(430)の1つの部分、のうちの少なくとも1つを含む前記リム(400)の1つの部分を少なくとも部分的に形成するように構成されている少なくとも1つの周辺部分(260、270)を備える請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(200)。
【請求項5】
前記周辺ゾーン(220)のレベルにおける前記第1の層(221a)および/または第2の層(222a)の一部は、前記第1の延在軸(231)および前記第2の延在軸(241)を含む平面に対して傾斜および/または湾曲している請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス(200)。
【請求項6】
アレイ内の第3の一方向性の繊維束によって形成される少なくとも1つの第3の複合材料からなる少なくとも1つの第3の層(223a)を含み、前記周辺ゾーン(220)内に貫入し、前記第3の一方向性の束の前記繊維の主延在方向に平行な第3の延在軸(251)に沿って前記中心ゾーン(210)内に貫入する少なくとも1つの第3の部分(223)を備え、前記第3の延在軸(251)は前記第1の延在軸(231)および前記第2の延在軸(241)と異なり、前記第1の部分(221)、前記第2の部分(222)、および前記第3の部分(223)は、前記第1の層の前記部分、前記第2の層の前記部分、および前記第3の層の前記部分が一方向性の束の前記多方向性のスタック(211)内に交互に重ね合わされるように、前記中心ゾーン(210)のレベルで互いに対して重ね合わされる請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス(200)。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の少なくとも1つの第1のデバイス(201)と、請求項1から6のいずれか一項に記載の少なくとも1つの第2のデバイス(202)とのアセンブリであって、前記第1のデバイス(201)および前記第2のデバイス(202)は少なくとも1つの固定ゾーン(205)のレベルで互いに一体であるアセンブリ。
【請求項8】
前記固定ゾーン(205)は、少なくとも、前記第1のデバイス(201)および/または第2のデバイス(202)の中心ゾーン(210)の1つの部分、前記第1のデバイス(201)および/または第2のデバイス(202)の周辺ゾーン(220)の1つの部分、前記第1のデバイス(201)および/または第2のデバイス(202)の第1の部分(221)の1つの部分、前記第1のデバイス(201)および/または第2のデバイス(202)の第2の部分(222)の1つの部分から選ばれる請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
請求項1から6のいずれか一項に記載の少なくとも1つのデバイス(200)を製造するための方法であって、少なくとも、
車輪(100)の少なくとも1つの第1のスポーク軸を画成するように第1の延在軸(231)に従って第1の層(221a)を位置決めするステップ、
前記車輪(100)の前記第1のスポーク軸と異なる、前記車輪(100)の少なくとも1つの第2のスポーク軸を画成するように第2の延在軸(241)に沿って第2の層(222a)を位置決めするステップ、および
前記第2の層(222a)の一部を中心ゾーン(210)のレベルで前記第1の層(221a)の一部と重ね合わせて、前記第1の層の部分および前記第2の層の部分が交互に並んで重ね合わされる一方向性の束の多方向性のスタック(211)を画成するステップを含む方法。
【請求項10】
少なくとも、
前記中心ゾーン(210)のレベルで前記第1の層(221a)を前記第2の層(222a)に重ね合わせ、周辺ゾーン(220)のレベルでそれ自体に重ね合わせることによって前記第1の層(221a)をそれ自体の上に積み重ねるステップ、および
前記中心ゾーン(210)のレベルで前記第2の層(222a)を前記第1の層(221a)に重ね合わせ、前記周辺ゾーン(220)のレベルでそれ自体に重ね合わせることによって前記第2の層(222a)をそれ自体の上に積み重ねるステップをさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の層(221a)から前記車輪(100)の第1の複数のスポーク軸(232)を形成するように前記第1の層(221a)の少なくとも1つの部分を前記周辺ゾーン(220)のレベルで切断する少なくとも1つのステップを含み、および/または前記第2の層(222a)から前記車輪(100)の第2の複数のスポーク軸(242)を形成するように前記第2の層(222a)の少なくとも1つの部分を前記周辺ゾーン(220)のレベルで切断する少なくとも1つのステップを含む請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の層(221a)および/または前記第2の層(222a)の少なくとも1つの部分(261、262)を変形させるように構成されている少なくとも1つの型打ちステップを含む請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の延在軸(231)および前記第2の延在軸(241)を含む平面に対して前記第1のスポーク軸および前記第2のスポーク軸のうちの少なくとも1つを傾斜させるように前記第1の層(221a)および/または前記第2の層(222a)の一部(261、262)を前記周辺ゾーン(220)のレベルで少なくとも変形させることを含む少なくとも1つの型打ちステップを含む請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記車輪(100)の前記回転軸(310)に対して前記周辺ゾーンの周りに少なくとも1つの追加の層を巻くことによって前記車輪(100)の前記リム(400)の少なくとも1つの部分を形成する少なくとも1つのステップを含む請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
請求項9から14のいずれか一項に記載の方法を実装するための機械(500)であって、少なくとも、
中心部分(502)と1つの周辺部分(503)とを備える1つのフレーム(501)であって、少なくとも、
1つの第1の移動アーム(510)であって、第1の延在軸(231)に直交する方向に沿って延在し、第1の層(221a)の巻きを含む少なくとも1つの第1のコイル(511)を担持することを意図され、前記第1の層(221a)の前記巻きは前記第1の延在軸(231)に直交する軸に沿って行われる、1つの第1の移動アーム(510)、および
1つの第2の移動アーム(520)であって、第2の延在軸(241)に直交する方向に沿って延在し、前記第2の層(222a)の巻きを含む少なくとも1つの第2のコイル(521)を担持することを意図され、前記第2の層(222a)の前記巻きは前記第2の延在軸(241)に直交する軸に沿って行われる、1つの第2の移動アーム(520)、を支持する1つのフレーム(501)を備え、
前記第1の移動アーム(510)は、前記フレーム(501)の前記周辺部分(503)および前記中心部分(502)内の前記第1の延在軸(231)に沿って前記第1の層(221a)の巻きを解くように構成され、
前記第2の移動アーム(520)は、前記フレーム(501)の前記周辺部分(503)および前記中心部分(502)内の前記第2の延在軸(241)に沿って前記第2の層(222a)の巻きを解き、前記第2の層(222a)の少なくとも1つの部分を前記フレーム(501)の前記中心部分(502)のレベルで前記第1の層(221a)の一部と重ね合わせて、前記第1の層の部分および前記第2の層の部分が交互に並んで重ね合わされる一方向性の束の多方向性のスタック(211)を画成するように構成される、機械(500)。
【請求項16】
前記フレーム(501)は、少なくとも、
前記第1の移動アーム(510)に平行な方向に沿って延在する1つの第1の固定アーム(512)、
前記第1の移動アーム(510)に平行な方向に沿って延在する1つの第1の当接アーム(513)であって、前記第1の固定アーム(512)および前記第1の当接アーム(513)は前記中心部分(502)のいずれかの側に配設される、1つの第1の当接アーム(513)、
前記第2の移動アーム(520)に平行な方向に沿って延在する1つの第2の固定アーム(522)、および
前記第2の移動アーム(520)に平行な方向に沿って延在する1つの第2の当接アーム(523)であって、前記第2の固定アーム(522)および前記第2の当接アーム(523)は前記中心部分(502)のいずれかの側に配設される、1つの第2の当接アーム(523)、をさらに支持し、
前記第1の移動アーム(510)は、前記第1の固定アーム(512)から前記第1の当接アーム(513)への前記第1の延在軸(231)に沿って前記第1の層(221a)の巻きを解くように構成され、
前記第2の移動アーム(520)は、前記第2の固定アーム(522)から前記第2の当接アーム(523)への前記第2の延在軸(241)に沿って前記第2の層(222a)の巻きを解くように構成される請求項15に記載の機械(500)。
【請求項17】
前記第1の移動アーム(510)は、前記第1の当接アーム(513)から前記第1の固定アーム(512)への前記第1の延在軸(231)に沿って前記第1の層(221a)の巻きを解き、前記第1の層(221a)の少なくとも1つの部分を前記フレーム(501)の前記中心部分(502)のレベルで前記第2の層(222a)の一部と重ね合わせるようにさらに構成され、および/または前記第2の移動アーム(520)は、前記第2の当接アーム(523)から前記第2の固定アーム(522)への前記第2の延在軸(251)に沿って前記第2の層(222a)の巻きを解き、前記第2の層(222a)の少なくとも1つの部分を前記フレーム(501)の前記中心部分(502)のレベルで前記第1の層(221a)の一部と重ね合わせるように構成される請求項16に記載の機械(500)。
【請求項18】
前記フレーム(501)は、少なくとも、
前記第1の延在軸(231)に直交する延在軸に沿って延在する前記第1の移動アーム(514)の1つの第1の支持部分(514)、および
前記第2の延在軸(241)に直交する延在軸に沿って延在する前記第2の移動アーム(520)の1つの第2の支持部分(524)をさらに備える請求項15から17のいずれか一項に記載の機械(500)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪一般、より具体的には複合材料を含む車両用車輪の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
何千年もの間、車輪は種々の材料および種々の構造で作られてきた。そのため車輪は石から作られた一体品であったが、最近では、アルミニウムからも作られている。また、車輪は、大型車では木から作られ、次いで前世紀初頭から今日に至るまでは鋼鉄から作られる、組み立て品でもあった。時が経つにつれ、いくつかの構造は、使用される材料、その特徴、構築方法の間の著しい違いで特徴付けられるようになった。一体品の石の車輪は、木製の車輪に置き換えられ、次いで、軽量の製造しやすい車輪に置き換えられたが、その材料はいかに戻ろうとも石の車輪の頑丈な設計にはあまり適さなかった。木製の車輪は、次いで、スポークが材料に完全に適している車輪設計を採用することになった。
【0003】
その後、最初の鋳造アルミニウムリムは、型打ち板金リムのものに近い設計により製造され、次いで、この材料を使って大いに論理的である現在の設計に向かって開発が進んだ。このような歴史を思い起こし、数ある中でもとりわけ選ばれた例を見るだけで、車輪を新しい材料に適合させることは難しいことがわかり、またこのことから、いくつかの解決策の限界、さらにはこの製品を改善するために提案できる革新への関心を理解することができる。
【0004】
車輪は、3つの部分からなり、各々が特定の応力の各々に対して特定の機能を有する。これら3つの部分はハブ支持体であり、これは車輪に含まれることも含まれないこともあり、円板はハブ支持体を、タイヤを支持するリムに接続し、空気室がない場合に、必要に応じて封止を確実にする。
【0005】
リムそれ自体は、その内径の上でタイヤを支持するフランジ、軸方向でタイヤを保持するエッジ、および2つのフランジを一緒に連結する基部からなる。これらの異なる部分にかかる機械的力は、大きく異なっており、異なる材料および設計を想定しているが、主流の製品に混ぜて組み立てることは困難である。
【0006】
何年もの間、アルミホイールは舗装の上部を掴み、ほとんどの車両に装備されてきた。特に、妥当なコストに対するその美的品質およびその製造設備について評価されてきた。しかしながら、ますます厳しくなる環境規制に関連する性能への追求を続けた結果、製造業者は超軽量車輪を検討するようになった。
【0007】
この装備品は、実際、その重量が圧縮しにくく、直径が著しく大きいことにより、重量が性能を非常に大きく損なうことを意味する非常に著しいジャイロ効果である特徴を有する。
【0008】
たとえば、金属円板が、複合材料からなる連結要素と機械的に一体化している車輪は、特許文献1から知られており、これは、車輪の重量を減らすためである。
【0009】
特許文献2では、中心ハブゾーンと複数のスポークとを有する自転車用車輪を開示している。スポークは、複合材料から作ることができ、後者の異なる場所でハブに連結される。
【0010】
しかしながら、これらの解決策は、許容可能な機械的強度を保ちながら、車輪の軽量化に関連する上で概要を述べた問題を解決するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】米国特許第7918513号明細書
【文献】米国特許出願公開第2011/084541号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、これらの問題のうちの少なくともいくつかを解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、リムと回転軸を定義する少なくとも1つのハブの少なくとも1つの支持体とを備える車輪の少なくとも部分的に1つの円板を形成するように構成されているデバイスに関し、このデバイスは少なくとも、
○ 1つの中心ゾーン、
○ 中心ゾーンを部分的に囲む1つの周辺ゾーン、
○ アレイ内の、好ましくは一方向性の第1の繊維束によって形成される少なくとも1つの第1の複合材料からなる少なくとも1つの第1の層を含み、周辺ゾーン内に貫入し、第1の一方向性の束の繊維の第1の延在軸に沿って中心ゾーン内に貫入する1つの第1の部分、および
○ アレイ内の、好ましくは一方向性の第2の繊維束によって形成される少なくとも1つの第2の複合材料からなる少なくとも1つの第2の層を含み、周辺ゾーン内に貫入し、第1の延在軸とは異なる、第2の延在軸に沿って中心ゾーン内に貫入する1つの第2の部分を備えることと、
第1の部分および第2の部分は、中心ゾーンのレベルにおいて互いに対して重ね合わされて、好ましくは一方向性の、束の多方向性のスタックを画成することとを特徴とする。
【0014】
したがって、有利には、一方向性の束の多方向性のスタックは、交互に重ね合わされる第1の層の部分と第2の層の部分内で画成される。
【0015】
したがって、本発明は、非常に有利には少なくとも1つの一方向性の束を形成する一方向性繊維を含む複合材料を使用することによって車輪円板を少なくとも部分的に形成することを可能にする。繊維は、使用される材料の最大のトラクション特性に都合のよいように車輪のスポークの方向に配設される。
【0016】
したがって、車輪部分が形成され、たとえばハブのレベルでの、中心ゾーンの機械的性能と、たとえば、スポークを含む、周辺ゾーンの機械的性能とを区別し、これは複合材料からなる同じ層に由来するので、それはすべて2つのゾーンの間の構造的不連続性を有しない。こうして、重量に加えられる機械的抵抗の有効性は最適である。
【0017】
したがって、一方向性の繊維の延在の主方向は、車輪のスポークの方向と同一の直線上にある。
【0018】
言い換えれば、一方向性の繊維は、中心ゾーンおよびデバイスの周辺ゾーン内に貫入する延在軸に沿って延在する。
【0019】
一方向性の繊維のこの特定の配置構成は、一方では、車輪のスポークのレベルで、特に車輪のスポークのレベルでの、トラクション力、すなわち加えられる力に関して高い機械的抵抗を有する周辺構造を得ることを可能にし、他方では、これは、一方向性の繊維の重ね合わせによって、デバイスの中心ゾーンのレベルで、任意の種類の力に関して高い機械的抵抗を有する中心構造を得ることを可能にし、これは、デバイスの中心ゾーンのレベル、したがって、好ましくは、車輪のハブ支持体のレベルのトラクションまたは引張力である。
【0020】
したがって、本発明は、軽量、低コスト、および機械的抵抗の増大という特徴を有する少なくとも1つの車輪円板を部分的に生産することを可能にする。
【0021】
一方向性の繊維束を巧妙に配設することによって、本発明は、機械的抵抗があり、軽量で安価な、少なくとも1つの信頼性の高い車輪円板を部分的に得ることを可能にする。
【0022】
特に有利には、本発明では、複合材料の異方性を利用して、前記複合材料の分布および性質に応じて異なる機械的特性を異なるゾーンが有する少なくとも一体品の円板を部分的に製造する。
【0023】
したがって、本発明は、円板の部分内の繊維の配置構成を通じてスポークを有する車輪を製作することを可能にする。この円板を備える車輪は、金属製のスポークを有する車輪がメンテナンスを必要としないほど少ない部品を備え、少ない部品で少ない作業でこの円板を製造することが可能であり、また必要ならば、車輪の残りの部分で容易に組み立てることができる。
【0024】
本発明は、アルミニウムによる解決策と同等の機械的抵抗を持つが、軽量である、中心ゾーンを達成することを可能にする。
【0025】
本発明は、周辺ゾーン、すなわち車輪のスポークを含むゾーンが、中心ゾーンよりも軽量になるように設計される。実際、周辺ゾーンは、主にトラクション時に応力が戻るゾーンに対応する。
【0026】
中心ゾーンは、周辺ゾーンよりも重く、より等方的であり、車輪にかかる力に応じて大きく変化する機械的応力に抵抗するように巧妙に構成されている。この中心ゾーンは、たとえば、車輪のハブ支持体に近接して配設されるか、またはハブ支持体を備えることができる。
【0027】
本発明は、中心ゾーンが多軸機械的補強材を備え、周辺ゾーンが一方向性の繊維のスポークを備える車輪円板を配設することを可能にする。したがって、巧妙に行うことで、構造の重量が低減され、これは、その異なるゾーンによって支持される異なる機械的な力に関して最適化される。
【0028】
有利には、本発明によるデバイスは、車輪円板を製造するかまたは追加の補強材を受けるためにのみ使用できる。
【0029】
一実施形態により、織られた補強材は、その機械的抵抗を高めるために本発明に一体化され得る。
【0030】
有利には、本発明によるデバイスは、任意の種類のリムに連結され、リムの任意の点のところで、機械的な任意の手段、接着剤、溶接、または車輪もしくは複合車輪部分の製作において編成された円板の補強材の一体化によって、連結され得る。
【0031】
本発明は、本発明による少なくとも1つの第1のデバイスと、本発明による少なくとも1つの第2のデバイスとのアセンブリにも関係し、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、少なくとも1つの固定ゾーンのレベルで互いに一体になっている。
【0032】
これには、三次元アセンブリを形成し、したがって、2つのデバイスの間の機械的力の分布を改善することができる。
【0033】
本発明はさらに、本発明による少なくとも1つのデバイスを製造する方法にさらに関係し、この方法は、少なくとも、
○ 第1の延在軸に沿って第1の層を、車輪の少なくとも1つの第1のスポーク軸(spoking axis)を画成するように位置決めするステップであって、好ましくは車輪の第1のスポーク軸は車輪の少なくとも1つの第1のスポーク軸を画成する、ステップ、および
○ 第1の延在軸とは異なる、第2の延在軸に沿って第2の層を、車輪の第1のスポーク軸と異なる車輪の少なくとも1つの第2のスポーク軸を画成するように、また第2の層の少なくとも1つの部分を中心ゾーンのレベルの第1の層の一部と重ね合わせるように位置決めするステップであって、好ましくは第2のスポーク軸は車輪の少なくとも1つの第2のスポーク軸を画成する、ステップを含む。
【0034】
本発明は、最後に、本発明による方法を実装するための機械に関係し、この機械は少なくとも、
○ 中心部分と1つの周辺部分とを備える1つのフレームであって、少なくとも
● 好ましくは回転する1つの第1の移動アーム(mobile arm)であって、第1の延在軸に直交する方向に沿って延在し、第1の層の巻きを含む少なくとも1つの第1のコイルを担持することを意図され、第1の層の巻きは第1の延在軸に直交する軸に沿って行われる、第1の移動アーム、および
● 好ましくは回転する1つの第2の移動アームであって、第2の延在軸に直交する方向に沿って延在し、第2の層の巻きを含む少なくとも1つの第2のコイルを担持することを意図され、第2の層の巻きは第2の延在軸に直交する軸に沿って行われる、第2の移動アームを支持する1つのフレームを備え、
○ 第1の移動アームは、フレームの周辺部分および中心部分内の第1の延在軸に沿って第1の層の巻きを解くように構成され、
○ 第2の移動アームは、フレームの周辺部分および中心部分内の第2の延在軸に沿って第2の層の巻きを解くように構成され、第2の層の少なくとも1つの部分をフレームの中心部分のレベルにおいて第1の層の一部と重ね合わせる。
【0035】
これは、車輪円板を大量生産レベルで製造することを可能にする。
本発明の目標、目的、さらには特徴および利点は、次の支援図面によって例示されている後者の一実施形態の詳細な説明からよくわかるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の実施形態によるハブ支持体、円板、およびリムを備える車輪を例示する図である。
【
図2a】層の重ね合わせを例示する本発明の実施形態によるデバイスの縦断面図である。
【
図2b】層の重ね合わせを例示する本発明の実施形態によるデバイスの縦断面図である。
【
図2c】層の重ね合わせを例示する本発明の実施形態によるデバイスの縦断面図である。
【
図3a】特に異なる層の配置構成に関する、本発明の異なる実施形態を例示する図である。
【
図3b】特に異なる層の配置構成に関する、本発明の異なる実施形態を例示する図である。
【
図3c】特に異なる層の配置構成に関する、本発明の異なる実施形態を例示する図である。
【
図3d】特に異なる層の配置構成に関する、本発明の異なる実施形態を例示する図である。
【
図4】本発明の実施形態による、3つの層、さらにはその延在のそれぞれの主軸の配置構成を例示する図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるデバイスであって、各層の一部が、たとえば切断によって、取り除かれており、好ましくは1ゾーン当たりの材料の量を最適化することによってデバイスの重量を低減する、デバイスを例示する図である。
【
図6a】たとえば型打ちによって、デバイスの一部が変形されている、本発明の異なる実施形態を例示する図である。
【
図6b】たとえば型打ちによって、デバイスの一部が変形されている、本発明の異なる実施形態を例示する図である。
【
図6c】たとえば型打ちによって、デバイスの一部が変形されている、本発明の異なる実施形態を例示する図である。
【
図6d】たとえば型打ちによって、デバイスの一部が変形されている、本発明の異なる実施形態を例示する図である。
【
図6e】たとえば型打ちによって、デバイスの一部が変形されている、本発明の異なる実施形態を例示する図である。
【
図7a】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図7b】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図7c】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図7d】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図7e】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図7f】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図7g】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図7h】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図7i】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図7j】リムを用いる本発明による2つのデバイスのアセンブリの異なる実施形態を例示する図である。
【
図8a】本発明によるアセンブリの場合のハブ支持体を装着する実施形態を例示する図である。
【
図8b】本発明によるアセンブリの場合のハブ支持体を装着する実施形態を例示する図である。
【
図9a】本発明によるアセンブリと2つの部分の中にあり得るリムとの間の接合部の異なる実施形態を例示する図である。
【
図9b】本発明によるアセンブリと2つの部分の中にあり得るリムとの間の接合部の異なる実施形態を例示する図である。
【
図9c】本発明によるアセンブリと2つの部分の中にあり得るリムとの間の接合部の異なる実施形態を例示する図である。
【
図9d】本発明によるアセンブリと2つの部分の中にあり得るリムとの間の接合部の異なる実施形態を例示する図である。
【
図9e】本発明によるアセンブリと2つの部分の中にあり得るリムとの間の接合部の異なる実施形態を例示する図である。
【
図9f】本発明によるアセンブリと2つの部分の中にあり得るリムとの間の接合部の異なる実施形態を例示する図である。
【
図9g】本発明によるアセンブリと2つの部分の中にあり得るリムとの間の接合部の異なる実施形態を例示する図である。
【
図10】本発明の実施形態による製造方法を実装するための機械を表す図である。
【
図11a】本発明の別の実施形態による製造方法を実装するための機械を表す図である。
【
図11b】本発明の別の実施形態による製造方法を実装するための機械を表す図である。
【
図11c】本発明の別の実施形態による製造方法を実装するための機械を表す図である。
【
図12】層から形成された異なるゾーンを伴う、本発明のデバイスの断面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
添付図面は一例として与えられており、本発明を限定するものではない。これらの図面は、概略図であり、必ずしも実際の応用の尺度に合っていない。
【0038】
本発明の範囲において、「中心ゾーン」という用語またはその同等語は、定義として、多方向性のスタック、好ましくは車輪の回転軸、さらにはハブそれ自体を備え得るか、または備え得ないハブ支持体をすら含むゾーンを有することが指定される。
【0039】
本発明の範囲において、「周辺ゾーン」という用語またはその同等語は、定義として、中心ゾーンを少なくとも部分的に囲むゾーンを有することが指定される。より幾何学的には、周辺ゾーンは、中心ゾーンからリムまで延在するゾーンによって画成される。中心ゾーンとリムとの間の機械的連結を確実にするのは周辺ゾーンである。
【0040】
本発明の範囲において、「複合材」という用語またはその同等語は、一定割合の、またたとえば補強材とアレイ、または一方向性の繊維束とアレイのような、2つの混和できない材料の定義された分布を有する混合物であると理解されることが指定される。
【0041】
本発明の範囲において、「層」という用語は、延在の主方向、主方向に直交する、延在の二次的方向、および厚さを有する要素を意味することが指定される。その延在の主方向に沿った層の空間次元は、その長さに対応する。その延在の二次的方向に沿った層の空間次元は、その長さに対応する。層は、その幅よりも大きい長さと、その厚さよりも大きい幅とを有するものとして定義される。
【0042】
層は、アレイ内の少なくとも1つの繊維束によって形成された複合材料を含むことができ、好ましくは繊維束は一方向性である。
【0043】
層は、少なくとも1つのアレイ内に配設された繊維を含むことができ、各繊維は主幾何学的寸法を有し、この主幾何学的方向は、好ましくは、限定はしないが、層の延在の主方向に沿って、すなわち好ましくは、その長さに沿って配向される。
【0044】
本発明の範囲において、「スポーク軸」、「スポーク」、またはそれらの同等語は、定義として、リムから中心ゾーンまで延在する機械的要素を有することが指定される。スポーク軸は、中心ゾーンとリムとの間の周辺ゾーン内に貫入する層または織物部分として定義される。有利には、層の長手方向寸法は、スポーク軸の長さに沿った向きを有する。
【0045】
本発明の範囲において、「三角測量効果」という用語またはその同等語は、定義として、力ベクトルをより小さい強度の複数の力ベクトルに分解することを意図されている三角形の機械的形成を有することが指定される。特に、三角測量効果は、三角形の2つの辺に、これらの2つの辺の共通の頂点に加えられる機械力を分配することからなる。
【0046】
本発明の範囲において、「それ自体に重ね合わせる」または「それ自体に折り畳む」またはその同等の表現は、定義として、層のそれ自体との重ね合わせ、すなわち、層の第1の部分とこの同じ層の第2の部分との重ね合わせであって、この重ね合わせに続いて前記層がそれ自体と接触することを伴わず、また同じ層の第2の部分に重ね合わされた第1の層の部分の間の材料の連続性を必ずしも伴わない、重ね合わせを有し、有利には、これは層が2つの部分に分割され、一方が他方に重ね合わされる場合も含むことが指定される。
【0047】
本発明の範囲において、「より上に」、「上に」、「上にある」、「覆う」もしくは「下にある」またはそれらと同等の言い回しは、「接触している」という意味ではないことが指定される。たとえば、第2の層より上に配設されている第1の層は、2つの層が互いに直接的に接触していることを強制的に意味しないが、これは、第1の層が、少なくとも部分的に第2の層を覆っていることを、第2の層と直接的に接触しているか、または少なくとも1つの他の層もしくは少なくとも1つの他の要素によって分離されていることによって、意味する。
【0048】
特別に反対の指示がある場合を除き、所与の実施形態について詳細に記載された技術的特徴は、非限定的な例として説明される他の実施形態の文脈において説明される技術的特徴と組み合わせることができる。
【0049】
次の説明では、本発明の異なる実施形態を通じて類似の設計を説明するために、類似の参照番号が使用される。
【0050】
本発明の実施形態の詳細な検討を開始する前に、場合によっては関連してまたは代替的に使用され得る任意選択の特徴が以下に記載される。
- 有利には、第1の一方向性の束の繊維の少なくとも一部は、少なくとも部分的に、少なくとも1つの熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂で含浸されており、かつ/あるいは第2の一方向性の束の繊維の少なくとも一部は、少なくとも部分的に、少なくとも1つの熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂で含浸されている。
- 有利には、繊維は、予含浸されるか、または製造プロセスにおいて含浸され得る。
- 有利には、第1の一方向性の束の繊維の少なくとも一部は、金属、ガラス、炭素、アラミド、ホウ素、チタン、およびより一般的に、最適化された複合材料を得るために分布および好適な割合を考慮しつつアレイ内に埋めることが可能な補強材を構成する任意の材料のうちから選ばれた材料のうちの少なくとも1つを含み、かつ/あるいは第2の一方向性の束の繊維の少なくとも一部は、金属、ガラス、アラミド、炭素、ホウ素、チタン、およびより一般的に、最適化された複合材料を得るために分布および好適な割合を考慮しつつアレイ内に埋めることが可能な補強材を構成する任意の材料のうちから選ばれた材料のうちの少なくとも1つを含む。
【0051】
これは、そのトラクションにおける機械的特性とその重量との間に非常に良い比率を有する繊維を配設することを可能にする。
【0052】
これは、軽量で機械的耐久力のある車輪のスポーク軸を製造することを可能にする。
- 有利には、中心ゾーンは、周辺ゾーンよりも大きな重量を有する。
- 有利には、中心ゾーンは、周辺ゾーンとは異なる構造および機械的特性を有する。
- 有利には、第1の部分および第2の部分は、ペースとも呼ばれる、所定の順序に従って互いに対して重ね合わされる第1の層と第2の層とを交互させることによって形成される。
- 有利には、多方向性のスタックは、第1の層の一部および第2の層の一部の所定の順序に従って順序付けられたスタックを含む。
- 有利には、中心ゾーンはハブ支持体を備える。
- 有利には、中心ゾーンは車輪ハブを備える。
- 有利には、ハブ支持体は車輪ハブを備える。
- 有利には、第1の層および第2の層は、車輪のハブ支持体の配置を定めるために中心出口ゾーンのレベルに配設される。
- 有利には、デバイスは、好ましくは中心ゾーンならびに/またはリムおよび/もしくは車輪円板に結び付けられたリムの一部の構成との接合部を形成することを可能にするゾーンのレベルで、少なくとも第1の層と第2の層との間に導入される、好ましくは、織られた補強材、たとえば、一方向性もしくは多方向性の、または多軸補強材の形態の、少なくとも1つの追加の構造補強材を備える。
- 有利には、第1の層の少なくとも1つの部分は、主に第1の延在軸に沿って延在する車輪の少なくとも1つの第1のスポーク軸を部分的に形成する。
- 有利には、第2の層の少なくとも1つの部分は、主に第2の延在軸に沿って延在する車輪の少なくとも1つの第2のスポーク軸を部分的に形成する。
- 有利には、周辺ゾーンは、車輪のリムを中心ゾーンに機械的に連結する。
- 有利には、第1のスポーク軸および第2のスポーク軸は、車輪のリムを中心ゾーンに機械的に連結する。
- 有利には、第1の延在軸および第2の延在軸は両方とも、車輪の回転軸に対して直交している。
- 有利には、多方向性のスタックは、少なくとも第1の層と第2の層との間に配設された少なくとも1つの多方向性の補強材を備え、好ましくは多方向性の補強材はプレストレスを受けている。
- 有利には、周辺ゾーンは、リムの1つの部分を少なくとも部分的に形成するように構成されている少なくとも1つの周辺部分を含む。
- 有利には、周辺部分によって形成されるリムの前記部分は、リムの底部の一部、リムの少なくとも1つのフランジの一部、リムの少なくとも1つのエッジの一部のうちの少なくとも1つを含む。
- 有利には、周辺ゾーンは、リムの底部の一部、リムの少なくとも1つのフランジの一部、リムの少なくとも1つのエッジの一部のうちの少なくとも1つを含むリムの1つの部分を少なくとも部分的に形成するように構成されている少なくとも1つの周辺部分を備える。
- 有利には、周辺ゾーンのレベルにおける第1および/または第2の層の少なくとも1つの部分は、第1および第2の延在軸を含む平面に対して傾斜および/または湾曲している。
【0053】
これは、必要に応じて車輪の機械的特性を修正し、その剛性またはその可撓性を特定の所定の軸に沿って調整することを可能にする。
【0054】
これは、車輪の機械的抵抗を高めることを可能にする。
【0055】
これは、車輪の剛性を最適化することを目指して車輪のスポーク軸の形態の自由度を保ちながら車輪のハブ支持体に関するリムのオフセットを確実にすることを可能にする。
【0056】
これは、車輪の可撓性を制御し、それを作用応力に合わせて調整することを可能にする。
- 有利には、周辺ゾーンのレベルにおける第1のスポーク軸および/または第2のスポーク軸の少なくとも1つの部分は、第1および第2の延在軸を含む平面に対して傾斜および/または湾曲している。
【0057】
これは、必要に応じて車輪の機械的特性を修正し、その剛性またはその可撓性を特定の所定の軸に沿って調整することを可能にする。
【0058】
これは、車輪の機械的抵抗を高めることを可能にする。
【0059】
これは、車輪の剛性を最適化することを目指して車輪のスポーク軸の形態の自由度を保ちながら車輪のハブ支持体に関するリムのオフセットを確実にすることを可能にする。
【0060】
これは、車輪の可撓性を制御し、それを作用応力に合わせて調整することを可能にする。
- 有利には、本発明によるデバイスは、アレイ内の第3の一方向性の繊維束によって形成され、周辺ゾーン内に、また第3の延在軸に沿って中心ゾーン内に貫入する少なくとも1つの第3の複合材料からなる少なくとも1つの第3の層を含む少なくとも1つの第3の部分を備え、第3の延在軸は第1の延在軸および第2の延在軸と異なり、第1の部分、第2の部分、および第3の部分は中心ゾーンのレベルで互いに対して重ね合わされる。
- 有利には、固定ゾーンは、少なくとも、第1および/または第2のデバイスの中心ゾーンの1つの部分、第1および/または第2のデバイスの周辺ゾーンの1つの部分、第1および/または第2のデバイスの第1の部分の1つの部分、ならびに第1および/または第2のデバイスの第2の部分の1つの部分のうちから選ばれる。
- 有利には、第1のデバイスの周辺ゾーンおよび第2のデバイスの周辺ゾーンは、互いに対して平行に配設される。
- 有利には、固定ゾーンは固定要素を含む。
- 有利には、固定要素は、車輪の回転軸のレベルに配設されている軸を備える。
- 有利には、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、少なくとも1つの固定要素によって互いに一体化された状態に保たれる。
- 有利には、固定要素は、車輪の回転軸のレベルに配設されているスペーサーを含む。
- 有利には、固定要素は、車輪の両側にそれぞれ車輪の回転軸のレベルで配設されている第1の部位と第2の部位とを備える。
- 有利には、固定要素は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間に配設されているスペーサーを含む。
- 有利には、固定要素は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間に配設されているスペーサーと、車輪の両側にそれぞれ車輪の回転軸のレベルで配設されている第1の部位および第2の部位を備え、好ましくは、ハブ支持体を形成し、および/またはハブを含む。
- 有利には、固定要素は、車輪のリムを含む。
- 一実施形態により、第1のデバイスの中心ゾーンおよび第2のデバイスの中心ゾーンは、第2のデバイスの周辺ゾーンに関して第1のデバイスの周辺ゾーンによって提示される空間よりも小さい相対的空間を有することができる。
- 別の実施形態により、第1のデバイスの中心ゾーンおよび第2のデバイスの中心ゾーンは、第2のデバイスの周辺ゾーンに関して第1のデバイスの周辺ゾーンによって提示される空間よりも大きい相対的空間を有することができる。
- また、別の実施形態により、第1のデバイスの中心ゾーンおよび第2のデバイスの中心ゾーンは、第2のデバイスの周辺ゾーンに関して第1のデバイスの周辺ゾーンによって提示される空間に等しい相対的空間を有することができる。
- 有利には、第1のデバイスは、車輪のリムの少なくとも1つの第1の部分を備える。
- 有利には、第1のデバイスは、車輪のリムの少なくとも1つの第2の部分を備える。
- 有利には、車輪のリムは、リムの第1の部分およびリムの第2の部分によって形成される。
- 有利には、本発明による方法は、少なくとも次のステップをさらに含む。
○ 中心ゾーンのレベルで第1の層を第2の層に重ね合わせ、周辺ゾーンのレベルでそれ自体に重ね合わせることによって、第1の層をそれ自体の上に折り畳むステップ。
○ 中心ゾーンのレベルで第2の層を第1の層に重ね合わせ、周辺ゾーンのレベルでそれ自体に重ね合わせることによって、第2の層をそれ自体の上に折り畳むステップ。
- 有利には、本発明による方法は、少なくとも次のステップをさらに含む。
○ 中心ゾーンのレベルで第1の層を第2の層に重ね合わせ、周辺ゾーンのレベルでそれ自体に重ね合わせることによって、第1の層をそれ自体の上に折り畳むステップ。
○ 中心ゾーンのレベルで第2の層を第1の層に重ね合わせ、周辺ゾーンのレベルでそれ自体に重ね合わせることによって、第2の層をそれ自体の上に折り畳むステップ。
- 有利には、本発明による方法は、少なくとも次のステップをさらに含む。
○ 中心ゾーンのレベルで第2の層を第2の層に重ね合わせ、周辺ゾーンのレベルでそれ自体に重ね合わせることによって、第1の層をそれ自体の上に重ね合わせるステップ。
○ 中心ゾーンのレベルで第2の層を第1の層に重ね合わせ、周辺ゾーンのレベルでそれ自体に重ね合わせることによって、第2の層をそれ自体の上に重ね合わせるステップ。
- 有利には、本発明による方法は、第1の層から車輪の第1の複数のスポーク軸を形成するように、第1の層の少なくとも1つの部分を周辺ゾーンのレベルで切断する少なくとも1つのステップを含み、および/または第2の層から車輪の第2の複数のスポーク軸を形成するように、第2の層の少なくとも1つの部分を周辺ゾーンのレベルで切断する少なくとも1つのステップを含む。
- 有利には、本発明による方法は、少なくとも1つの第1のスポーク軸から車輪の第1の複数のスポーク軸を形成するように第1の層の少なくとも1つの部分を第1のスポーク軸のレベルで切断する少なくとも1つのステップを含む。
- 有利には、本発明による方法は、少なくとも第2のスポーク軸から車輪の第2の複数のスポーク軸を形成するように第2の層の少なくとも1つの部分を第2のスポーク軸のレベルで切断する少なくとも1つのステップを含む。
- 有利には、本発明による方法は、第1および/または第2の層の少なくとも1つの部分を変形させるように構成されている、整形ステップとも呼ばれる、少なくとも1つの型打ちステップを含む。このステップは、機械に受け渡す前には手動、またはたとえばドレーピングが形に対して行われる場合に自動とすることができる。
【0061】
これは、車輪の可撓性を制御し、それを作用応力に合わせて調整することを可能にする。
【0062】
これは、車輪の剛性を最適化することを目指して車輪のスポーク軸の形態の自由度を保ちながら車輪のハブ支持体に関するリムのオフセットを確実にすることを可能にする。
- 有利には、本発明による方法は、第1の延在軸および第2の延在軸を含む平面に対して第1のスポーク軸および第2のスポーク軸のうちの少なくとも1つを傾斜させるように第1および/または第2の層の一部を周辺ゾーンのレベルで少なくとも変形させることを含む少なくとも1つの型打ちステップを含む。
- 有利には、本発明による方法は、第1の延在軸および第2の延在軸を含む平面に対して第1のスポーク軸および第2のスポーク軸のうちの少なくとも1つを傾斜させるように第1および/または第2の層の一部を周辺ゾーンのレベルで少なくとも変形させることを含む軸方向の少なくとも1つの整形ステップを含む。
- 有利には、本発明による方法は、車輪の回転軸に対して周辺ゾーンの周りに少なくとも1つの追加の層を巻くことによって車輪のリムの少なくとも1つの部分を形成する少なくとも1つのステップを含む。
- 有利には、フレームは、
○ 第1の移動アームに平行な方向に沿って延在する1つの第1の固定アーム、
○ 第1の移動アームに平行な方向に沿って延在する1つの第1の当接アームであって、第1の固定アームおよび第1の当接アームは中心部分のいずれかの側に配設される、1つの第1の当接アーム、
○ 第2の移動アームに平行な方向に沿って延在する1つの第2の固定アーム、
○ 第2の移動アームに平行な方向に沿って延在する1つの第2の当接アームであって、第2の固定アームおよび第2の当接アームは中心部分のいずれかの側に配設される、1つの第2の当接アームを少なくともさらに支持し、
○ 第1の移動アームは第1の固定アームから第1の当接アームへの第1の延在軸に沿って第1の層の巻きを解くように構成され、
○ 第2の移動アームは第2の固定アームから第2の当接アームへの第2の延在軸に沿って第2の層の巻きを解くように構成される。
- 有利には、第1の移動アームは、第1の当接アームから第1の固定アームへの第1の延在軸に沿って第1の層の巻きを解き、第1の層の少なくとも1つの部分をフレームの中心部分のレベルで第2の層の一部と重ね合わせるようにさらに構成され、および/または第2の移動アームは、第2の当接アームから第2の固定アームへの第2の延在軸に沿って第2の層の巻きを解き、第2の層の少なくとも1つの部分をフレームの中心部分のレベルで第1の層の一部と重ね合わせるように構成される。
- 有利には、フレームは、少なくとも、
○ 第1の延在軸に直交する延在軸に沿って好ましくは延在する第1の移動アームを支持するための1つの第1の部位、および
○ 第2の延在軸に直交する延在軸に沿って好ましくは延在する第2の移動アームを支持するための1つの第2の部位をさらに備える。
【0063】
本発明の好ましい応用分野は、たとえば、オートバイまたは自動車のような車両の車輪である。
【0064】
本発明は、複合材料から車輪円板を少なくとも部分的に形成することができるデバイスに関する。本明細書において以下では、本発明によるデバイスは、車輪デバイスまたは円板と等しくに呼ぶことができる。
【0065】
本発明は、以下で説明されるように、複合材料の異方性を巧妙に利用して、金属車輪の機械的抵抗と少なくとも同じ機械的抵抗を維持しながら車輪の重量を減少させる。
【0066】
巧妙に選択し、一方向性の繊維セットの一方向性の束をアレイ内に巧妙に配設することによって、本発明は、十分な車輪が受けることができる異なる機械的な力に対する機械的抵抗を保ちながら車輪の重量を大幅に減少させることを可能にする。
【0067】
本発明の開発中に、車輪によって支持される機械的な力の空間分布のレベルで異方性が観察されている。したがって、本発明は、たとえば、車輪の中心ゾーンとその周辺ゾーンとの間の力のこの異方性を考慮することによって開発されてきた。この異方性に応じて、本発明は、異方性の形で、考慮されている力の種類について特に適合されている機械的支持構造を有する。
【0068】
したがって、トラクション力を受ける周辺ゾーンは、有利には、一方向性の繊維束を備え、この繊維束の延在の主方向は、このゾーン内で受けるトラクション力と同一の直線上にある。
【0069】
同様に、中心ゾーンは多数の異方性の力を受けるので、この結果、実質的に等方性の力となり、それにより、一方向性の繊維束を積み重ねることによって、本発明は中心ゾーンのレベルでこれらの力を支持することを可能にする。
【0070】
有利には、以下で説明されているように、本発明によるデバイスは、任意の種類のリムに連結され、任意の手段によって、機械的に、接着剤によって、溶接によって、もしくは前記円板に補強材を一体化することによって、リムの任意の点のところで連結されるか、またはリムの一部分を構成するように伸長されることが可能である円板の一部または全部を形成することを可能にする。
【0071】
一実施形態により、本発明によるデバイスは、リムの少なくとも1つの部分を、さらにはリムのすべてを、構成するように伸長されることも可能である円板の一部または全部を形成することを可能にする。
【0072】
一実施形態により、本発明によるデバイスは、車輪円板を構成するために機能する全体として使用されるか、または他の要素が最終的な円板におけるすべての所望の品質を得ることに寄与するアセンブリに特有の機械的品質を提供する要素として車輪円板の構造に含まれ得る。
【0073】
この結果を達成するために、本発明は、製造方法およびそのような方法を実装するための機械にも関係する。特に、以下で説明されているこの機械は、本発明の工業的応用に対応するために大量生産の速度に到達することを可能にする。
【0074】
最後に、以下で説明されている本発明の一態様により、2つの円板のアセンブリは、それを構成する、各デバイスの、すなわち、各円板の機械的特徴から恩恵を受ける最終的な車輪円板を形成すると考えることができる。
【0075】
次に、本発明は、様々な実施形態により、異なる図を通じて説明される。本発明に従ったデバイスの説明は、少なくとも1つの車輪円板を部分的に形成するように構成されることから始まり、次いで、前記デバイスを製造するための方法の説明がなされ、その後、前記方法を実装するための機械の説明が続く。これは、非限定的な例として、本発明の実装のために使用されることが可能であるパラメータの提示で終了する。
【0076】
本発明によるデバイス
図1は、ハブ支持体300およびリム400を載せる本発明の一実施形態による円板200を備える車輪100の縦断面図を表している。
【0077】
この図において、円板200は、中心ゾーン210および周辺ゾーン220を有する。それに加えて、円板200は、複合材料からなる3つの層221a、222a、223aから形成される6本のスポーク軸230、240、250を備える。
【0078】
一実施形態によれば、第1の層221a、第2の層222a、および第3の層223aのうちの各層は、周辺ゾーン220および中心ゾーン210内に貫入し、好ましくは、各々が車輪の直径を定め、たとえば、
図1の車輪100の6本のスポーク軸230、240および250である。
【0079】
この図において、第1の層221aは、第2の層222aおよび第3の層223aより上に配設されていることに留意されたい。同様に、第2の層222aは、第3の層223aより上に配設される。実際、有利には、好ましい実施形態により、層221a、222a、223aは、少なくとも中心ゾーン210のレベルでそれらの各々の一部が他の部分に重ね合わされるように配設され、それにより、そこに多方向性のスタック211が形成される。
【0080】
したがって、第1および第2の部分、ならびに場合によっては第3の部分が絡み合っている。
【0081】
以下で説明されている実施形態により、層221a、222a、223aは、ループを形成し、少なくとも2つのレベルで1つの同じ直径を定めるように他の層221a、222a、223aを迂回することによってそれ自体の上に折り畳まれ得る。
【0082】
したがって、第1の層221aは、2つの第1のスポーク軸230を形成し、これは潜在的にいくつかのレベルにあり、第2の層222aおよび第3の層223aについても同様である。
【0083】
有利には、一方向性の繊維束の交差の外側のゾーン、すなわち周辺ゾーン220は、円板200をリム400に連結する一方向性の繊維のスポーク軸を備え、このゾーンへの力の戻りを最適化し、有利にはこのゾーンの重量を最適化する。
【0084】
別の実施形態により、層221a、222a、223aは、たとえば、層221a、222a、223aの間に補強要素を挿入して、互いに重ね合わせることができる。
【0085】
図2a、
図2b、および
図2cは、第1の層221a、第2の層222a、および第3の層223aを積み重ねる3つの実施形態を示している。
【0086】
これら3つの図は、本発明による円板の縦断面図であることに留意されたい。
【0087】
また、スタックシーケンス、別の言い方をすればレートは、いくつかの実施形態の間で異なり得ることにも留意されたい。
【0088】
第1の実施形態により、層221a、222a、223aは、1つまたは複数の他の層221a、222a、223aを囲むようにそれ自体の上に折り畳まれ得る。
【0089】
第2の実施形態により、層は、それ自体の上に折り畳むことを必要とせずに、各々が次から次へと続く層によって配設され得る。
【0090】
たとえば、直径は、第3の層223aによって形成され、次いで、第2の層222aが配設され、その後、第3の追加の層223aが少なくとも部分的に第3の層223aに重ね合わされ、第2の層222aに部分的に重ね合わされ得る。次いで、第2の追加の層222aは、第2の層222aに、第3の追加の層223aに、と次々に、少なくとも部分的に重ね合わされ、層221a、222a、223aのスタックをそれ自体の上に折り畳むことなく生成することができる。
【0091】
図3a、
図3b、
図3c、および
図3dは、本発明によるデバイス200を形成するための層221a、222a、223aの異なる位置決めおよび絡み合いを例示するのに例として使用される4つの実施形態を表している。互いに関する層221a、222a、223aの配置構成は、以下での説明においてドレーピングとも呼ばれ得る。
【0092】
したがって、これらの4つの図は、4つの別々のドレーピングを表している。
【0093】
先行する
図1において、層221a、222a、223aはすべて、車輪100の回転軸310を通過する。言い換えれば、各層221a、222a、223aの延在の方向は、車輪100の回転軸310に直交する軸に沿っていることがわかる。
【0094】
一実施形態により、第1の層221aは第1の延在軸231に沿って延在し、第2の層222aは第2の延在軸241に沿って延在し、第3の層223aは第3の延在軸251に沿って延在する。
【0095】
図1の実施形態により、第1の延在軸231、第2の延在軸241、および第3の延在軸251は、各延在軸の間に等角断面を画成するように配置構成されていることに留意されたい。
【0096】
表されていない別の実施形態により、第1の延在軸231、第2の延在軸241、および第3の延在軸251は、少なくとも1つの他の角度断面に関する少なくとも1つの不等角断面を画成するように配置構成される。
【0097】
図3aは、第1の層221aが、前記第1の延在軸231に沿って車輪100の直径に関して互いに平行に配設されている2つの別個の部分を含むことをほぼ除き、
図1のものに実質的に類似している配置構成を表している。
【0098】
それぞれの延在軸241および251により、第2の層222aおよび第3の層223aについても同様である。層221a、222a、223aのこのような構成は、これの回転軸310が通る車輪100の中心を幾何学的に定めることを可能にする。これは、また、車輪100のハブ支持体300の位置決めおよび/または形成に対して中心ゾーン210の中心に空間を配置構成することを可能にする。
【0099】
図3bは、層221a、222a、223aが、車輪100の中心を迂回するように配設されている場合を表している。これらは、車輪100の幾何学的中心を遮らない。たとえば、層221a、222a、223aは、中心に接するように配設され得る。この実施形態により、層221a、222a、223aは、各々が異なる直径に関してオフセットされるように配設される。
【0100】
図3cは、層221a、222a、223a、224a、225a、および226aが任意の直径を画成しないが、互いに対して織られている実施形態を表している。有利には、各層は、2つの連続する層によって支持され、またこれら2つの連続した層を支持する。
【0101】
実際、この実施形態により、層221a、222a、223a、224a、225a、および226aは、中心ゾーン210に関して横断しないように配設されている。
【0102】
この実施形態により、各層221a、222a、223a、224a、225a、および226aは、連続する2つの層と機械的に一体化している。
【0103】
これらの3つの図を通して、各層が、車輪100の回転軸310に関して第1の層221aの相似であることが有利に確立され得る。
【0104】
好ましくは、第2の層222aは、回転軸310の周りの60度の回転に従って第1の延在軸231の像であることがわかっている第2の延在軸241に沿って配設される。
【0105】
そして、第3の層223aは、車輪100の回転軸310の周りの120度の回転に従って第1の延在軸231、または車輪100の回転軸310の周りの60度の回転に従って第2の延在軸241の像であることがわかっている第3の延在軸251に沿って配設される。
【0106】
図3dは、
図3bおよび
図3cのこれらの組合せの結果の一実施形態を表している。実際、この図は、2種類のドレーピングの組合せであるドレーピングを例示している。他のドレーピングタイプも可能である。
【0107】
有利には、各ドレーピングは、車輪100の回転対称制約条件をより適切に満たすように層に関係する位置決めの対称性を考慮する。
【0108】
好ましくは、これらの層は、互いに等しい角度断面を画成するように配設される。
【0109】
有利には、各層は、少なくとも1つの一方向性の繊維束を含み、その延在の主寸法は、それを含む前記層のそれと同一の直線上にある。
【0110】
したがって、本発明によるデバイス200は、少なくとも、好ましくは1回転で、延在軸が車輪100の回転軸310に垂直に回転する一方向性の繊維束の、ペースを合わせた重ね合わせを含む中心ゾーン210を備える。一方向性の繊維束は、デバイス、すなわち、たとえばハブ支持体300の、中心を、これが車輪100の中心と一致する場合に通過するか、または通過しない。
【0111】
好ましくは、一方向性の繊維束は、円板200の周の一方の点から他方の点まで進み、その中心を通過するか、もしくは通過しないか、または中心ゾーン210のレベルでこれの内側において円板200の周の一方の点から同心円まで進むことができ、唯一の条件は多方向性のスタック211、すなわち、重ねる一方向性の繊維束およびしたがって層のゾーンを画成するように少なくとも一方の他の一方向性の繊維束を横切るという条件である。
【0112】
層内の一方向性の繊維束は、いくつかの回転数におけるペースが考慮されている間に、ペースを考慮することによって交差されるように配設され得る。
【0113】
好ましくは、各層221a、222a、223aの配置構成および幾何学的形状が、このようにして形成された円板200における幾何学的および機械的バランスを確実にするために互いに等しいということは適切である。
【0114】
好ましくは、本発明は、少なくとも1つの中心ゾーン210が一方向性の繊維束の多方向性のスタック211を有し、これは円板200の最も機械的応力のかかる部分にある、複合材料から作られた車輪100の円板200を生産することを可能にする。
【0115】
同様に、本発明は、円板200の中心とリム400との連結を確実にする一方向性の繊維束のスポークを含む少なくとも1つの周辺ゾーン220を有する複合材料から作られた車輪100の円板200を生産することを可能にする。
【0116】
したがって、車輪100の円板200は、ハブ支持体300を備えることも可能である中心ゾーン210と、スポーク軸を備える周辺ゾーン220とを有し、それはすべてスポークを有する組み立てられた車輪のものと同一もしくはそれより大きい機械的特徴を有するモノリシック要素を形成する。
【0117】
本発明によるデバイス200は、複合円板を製造するか、または最終的な複合ディスクに到達するように追加の補強材を受け入れるために、それ自体で使用することができる。一実施形態により、このデバイス200はまた、それの特徴を改善するために主に織られた補強材からなる構造物に一体化される。
【0118】
多方向性の、または織られた補強材は、一方向性の繊維のペースで導入されてよく、好ましくは、車輪100の回転軸310に関して常に幾何学的および機械的対称性を考慮する。
【0119】
一実施形態により、前記多方向性の、または織られた補強材は、プレストレスを受け得ることに留意されたい。
【0120】
図4は、3つの層221a、222a、223a、および主に延在するそれらのそれぞれの延在軸231、241、251の重ね合わせを表している。中心ゾーン210および周辺ゾーン220も、この図に記載されている。
【0121】
図5は、本発明の一実施形態によるデバイス200を表しており、その機械的および幾何学的特性を保ちながら、最終的な構造の重量を減らすために層の一部が取り除かれ得る。したがって、切断は、好ましくは、車輪100の回転軸310に関して対称的に行われる。
【0122】
したがって、車輪100の円板200が受ける作業負荷は中心から延在する場合に比べてなおさら著しくないので、このようにして形成された円板200に対して望まれる特徴に従って層の一部分、いわゆる過剰な部分を、スポーク軸毎に、およびゾーン毎に取り除くことが可能である。このようにして、段階的に織り交ぜられた多方向性の構成に従って構造化された高い機械的抵抗を有する中心ゾーン210と、この中心ゾーン210をリム400との連結を可能にする部分のリム400に機械的に連結する一方向性の材料から作られるスポーク軸を含む周辺ゾーン220とからなる円板200が得られる。
【0123】
実施形態によれば、円板200内の過剰な材料を取り除くことは、したがって、切断または機械加工のような任意の手段によって取り除くことができ、それにより、たとえば、それに加えられる力の方向および力の強度に応じてゾーン毎に最適化することができる。
【0124】
このようにして得られたデバイス200は、そのまま使用されるか、もしくは他の補強材に関連付けられて使用されるか、または少しだけ機械加工されるものとしてよく、材料の除去の間に、少なくとも1つの一方向性の繊維束は、リム400に連結されたこの一方向性の繊維束の部分と、一方向性の繊維束の配置構成の別の一方向性の繊維束との間の最後の交差の後に完全には分割されない。
【0125】
したがって、この実施形態により、第1のスポーク軸230は第1の複数のスポーク軸232に至り、第2のスポーク軸240は第2の複数のスポーク軸242に至り、第3のスポーク軸250は第3の複数のスポーク軸252に至る。
【0126】
本発明の開発中に、本発明によるデバイス200に最適化された機械的特徴があることが、特に機械的抵抗に関して、たとえば、円板200のスポーク軸の端部のレベルでリム400が連結されているアセンブリにおいて、それに加えられる力の軸が一方向性の繊維束の主延在軸に平行な平面内にあるかまたは可能な限り近い平面内にあるときに、観察されている。
【0127】
しかしながら、従来技術に関して、また多くの実用上の理由から、たとえば、整形によって余計なものが取り除かれた容積部内に機械的要素を一体化するために、またはスポーク軸の加えられた力の軸をオフセットするために、それにより車輪100の最終的な構造のある種の可撓性を得るために、平坦ではない、円板200が製造のために提供され得る。
【0128】
したがって、本発明の一実施形態により、スポーク軸の少なくともいくつかは、主平面と呼ばれる、中心ゾーン210がもっぱら延在する平面に対して傾斜しているか、または湾曲していることもあり得る。これは、たとえば、これらのスポーク軸のレベルで存在する一方向性の繊維束がバネのような戻り要素として機械的に備えられ得ることを可能にする。
【0129】
したがって、スポーク軸が湾曲した形状を有するように整形される場合、これは、円板200、したがって車輪100に可撓性をもたらす。この可撓性は完全に制御されるが、それは、すべての機械的パラメータ、特に戻り要素の機械的パラメータが知られているからである。
【0130】
さらに、傾斜または湾曲したスポーク軸を備える戻り要素が、その弾性限界に達する前に直線形状を達成した場合に、スポーク軸がバネのように反応し、リム400が荷重下で特定の可撓性を有する瞬間と、特定の荷重レベルから、使用される繊維のトラクション特性の最適値でシステムが剛体になるときの瞬間との間で、機械的な力の下にあるリム400の反応を管理することが可能である。
【0131】
一例として、
図5に由来する実施形態により、車輪円板200は、スポーク軸が各層内で互いに平行であり、スポーク軸の交差が三角形の段部280に至る特定の幾何学的形状を有することができる。
【0132】
この三角形の段部280は、円板200を型打ちすることによって整形するときに角度を付けられた配向を有することができる。これは、車輪100の剛性を最適化することを目指して車輪のスポーク軸の形態の自由度を保ちながら車輪100のハブ支持体300に関するリム400のオフセットを確実にすることを可能にする。
【0133】
型打ちは、所望の機械的特性が円板200の少なくとも1つの部分、好ましくはスポーク軸の少なくとも1つの部分、すなわち周辺ゾーン220の整形によって得られるのと同じくらいに等しく凹面または凸面であり得る。
【0134】
図6aから
図6eは、断面図および縦断面図により、本発明によるデバイス200の複数の実施形態を示しており、スポーク軸は、中心ゾーン210が延在する主平面に対して傾斜261および/または湾曲262している。これらの傾斜および/または湾曲は、車輪100の回転軸310に対して記述することもできる。
【0135】
1つまたは複数のスポーク軸を傾斜および/または湾曲させる方法は、デバイス200を型打ちするステップを含むことができることに留意されたい。
【0136】
たとえば、
図6aから
図6eにおいて、中心ゾーン210は、主面内に延在するように記載されている。この実施形態により、少なくとも1つのスポーク軸、好ましくは各スポーク軸は、少なくとも1つの変形ゾーン263を含む。この変形ゾーン263は、スポーク軸のゾーンに対応し、そこから、スポーク軸はもはや主平面内に貫入しないが、二次平面内に貫入する。
【0137】
図6bおよび
図6dの実施形態により、スポーク軸は、三次延在平面内に貫入する部分をさらに有するように2つの連続する変形ゾーン263および264を備えることができる。
【0138】
図6cから
図6eの実施形態により、スポーク軸は、湾曲しており、また、それに加えて、傾斜部分261を有することができる。
【0139】
したがって、
図6aは、周辺ゾーン220が主面に関する、また車輪100の回転軸310に関する少なくとも1つの傾斜部分261を備える型打ちされた円板200を表している。この傾斜部分261と円板200の残りの部分との間の接合は、変形ゾーン263のレベルで行われる。
【0140】
図6bは、周辺ゾーン220が第1の傾斜部分261aと第2の傾斜部分261bとを備える一実施形態を例示している。第1の傾斜部分261aは、変形ゾーン263を用いて第2の傾斜部分261bに機械的に連結され、第2の傾斜部分261bは追加の変形ゾーン264によって中心ゾーン210に機械的に連結される。
【0141】
図6cは、
図6aの実施形態と実質的に類似している実施形態を表し、これは、周辺ゾーン220が
図6aの傾斜部分261の代わりに湾曲部分262を備えた後のものである。
【0142】
図6dは、周辺ゾーン220が傾斜部分261と湾曲部分262とを備える一実施形態を例示している。
【0143】
湾曲部分262は、変形ゾーン263によって傾斜部分261に機械的に連結され、傾斜部分261は、追加の変形ゾーン264によって中心ゾーン210に連結される。
【0144】
図6eは、周辺ゾーン220が、湾曲部分262から延在する傾斜部分261を含み、湾曲部分262は傾斜部分261によって中心ゾーン210に機械的に連結され、それ自体は変形ゾーン263によって中心ゾーン210に機械的に連結されている一実施形態を表している。
【0145】
したがって、型打ちされたスポーク軸、すなわち主平面とは異なる平面内にもっぱら貫入する部分を有するように整形されたスポーク軸を有する作用は、車輪100のハブ支持体300に関するリム400のオフセットを確実にし、車輪100の可撓性は、したがって、同じ円板200の構造を有する車輪よりも大きいが、平坦な形状を有するか、または中心ゾーン210内でのみ確実にされるオフセットを有する。
【0146】
それに加えて、円板200の最大剛性を保つことを求める場合には、変形ゾーン263は、車輪100の回転軸310と一方向性の繊維束の最後の交差との間に置かれるゾーン内に位置決めされる。特に有利には、円板200の形状およびスポーク軸の配向は、リム400と車輪100の回転軸310との間で力が伝達される角度を決定することを可能にし、車輪100は、以下に説明されるように、向かい合う1つまたは複数の円板200を担持する。
【0147】
別の実施形態により、一方向性の繊維束は、応力の下で、たとえば、応力を受けて伸長した状態で装着され得る。
【0148】
これらの図は、このようにして、本発明によるデバイス200に対する可能な様々な形状を例示している。有利には、円板200の少なくとも1つの部分の、たとえば型打ちによる、この整形ステップは、剛性を最適化したい、または必要に応じて特定の可撓性を見つけたいという要望に応じて円板200を整形することを可能にする。
【0149】
スポーク軸の整形は、一方向性の繊維束が運動による応力を受ける軸、およびそのスポーク軸のレベルで車輪100の機能的応力を決定することを可能にする。好ましくは型打ちによるこの整形は、したがって、車輪100の可撓性を制御し、機能的応力に合わせて調整することを可能にする。
【0150】
図7aから
図7j、
図8aおよび
図8b、ならびに
図9aから
図9gは、本発明のいくつかの実施形態による上記で説明されたような第1のデバイス201および第2のデバイス202を備えるアセンブリを表している。
【0151】
特に有利には、前記アセンブリを形成するために、本発明による第1のデバイス201および第2のデバイス202のアセンブリは、各円板201および202の周辺ゾーン220上のトラクション応力を配向することを可能にする。
【0152】
したがって、このアセンブリは、いわゆる最終円板を形成する。
【0153】
したがって、これらの実施形態により、第1の円板201および第2の円板202は、他方に関して配設され、互いに一体化されている。
【0154】
有利には、これら2つの円板200は、リム400のレベルの固定点205による第1の円板201のスポーク軸および第2の円板202のスポーク軸の三角測量が車輪100の横断面内に三角形を作成することによって車輪100のアセンブリの剛性を確実にするように配設され、一体化される。これは、各円板201および202のスポーク軸が車輪100の横断面内でそれらの間に角度オフセットを有しているときに同じであり、これは三角測量効果を引き起こす。
【0155】
したがって、特に有利には、本発明は、車輪100の最終的な円板を形成するための第1の円板201および第2の円板202のアセンブリに関係する。これは、その機械的特徴を最適化することを可能にする。
【0156】
この実施形態により、第1の円板201および第2の円板202は、少なくとも1つの固定ゾーン205のレベルで互いに一体であり、各々、リム400および/または他の円板201、202上の周と一体である。
【0157】
有利には、車輪100の回転軸310に関して、第1の円板201および第2の円板202は、
図7eに例示されているように、互いに直接的に連結されてよく、および/または
図7a、
図7bおよび
図7cに例示されているように、スペーサー203に連結されてもよい。
【0158】
一実施形態により、第1の円板201および第2の円板202は、車輪100の外部にある構造によって制御された位置に互いに位置決めされて保持され、たとえばスペーサー203などによって、車輪100の回転軸310に機械的に連結され得る。
【0159】
好ましくは、このスペーサー203は、車輪100の回転軸310上に装着されてよく、
図8aに例示されているように、円板201と202との間の空間を維持することができる。
【0160】
別の実施形態により、第1の円板201および第2の円板202は、
図8bに例示されているように、車輪100の外部の構造によって制御された位置に一緒に保持され、たとえば各円板201および202を車輪100を支持する構造の一部に連結する分離された同軸ハブ支持体300などによって、車輪100の回転軸310に機械的に連結され得る。
【0161】
好ましくは、スペーサー203は、その製造に含まれるか、または車輪100の組み立て中に追加される場合に、機械的手段、接着、または溶接などの任意の手段によって、円板201および202の一方に、または部分的に2つの円板に一体化され得る。
【0162】
有利には、車輪100の横断面内で三角測量効果を得るために、第1の円板201および第2の円板202は、その中心において逸脱するか、
図8aのように好適なスペーサー203によって維持されるか、または
図8bのように別個のハブ支持体300によって担持され、リム400のレベルで互いの方へ向かって集中するものとしてよい。
【0163】
この三角測量効果を得るために、第1の円板201および第2の円板202は、
図7eに例示されているように、その中心ゾーン210のレベルで連結され、リム400のレベルで放射状に広がり別の種類の三角測量、いわゆる逆三角測量を得ることもできる。
【0164】
別の実施形態により、
図7fに例示されているように、好ましくは、型打ちされた第1の円板201および第2の円板202が、その中心ゾーン210のレベルで逸脱し、リム400のレベルで逸脱し、周辺ゾーン220の一部のレベルで一体化して、その先端で対向する2つの三角測量を形成する場合にも、三角測量効果を得ることが可能である。
【0165】
一実施形態により、各円板201および202は平坦であり、たとえば、スペーサー203を用いて、リム400および/またはその中心ゾーン210のレベルで、互いに一体となり得る。
【0166】
別の実施形態により、第1の円板201および第2の円板202は、その中心ゾーン201が互いに対して平行になるように、またそのスポーク軸が中心ゾーン210に対して傾斜している間に互いに対して平行になるように、両方とも相補的に型打ちされる。この実施形態は、たとえば、
図7jに例示されている。
【0167】
より一般的には、本発明は、少なくとも1つの第1の円板201および1つの第2の円板202のアセンブリに関するものであり、これは、上で説明されたように、円板201および202の型打ちの任意の組合せを含み、またリム400と一体であることが可能である。
【0168】
図8aおよび
図8bの実施形態により、ハブ支持体300が車輪100によって担持されるリム400については、たとえば、オートバイまたは自転車の車輪において、互いに向かい合う少なくとも2つの円板201および202を関連付けることが可能であり、各々、その回転軸310の周りの車輪100の回転を許す巻線または任意のデバイスを担持し、回転軸310のレベルの車輪100の剛性が円板201および202の構造によって確実にされるように円板201と202との間で、
図8aのように車輪100の回転軸310上にスペーサー203を取り付けるか、または
図8bに例示されているように、円板201および202によって適所に別々に担持される、ハブ支持体300の各部分を維持する。
【0169】
図9aおよび
図9bを通じて例示されている実施形態により、第1の円板201および第2の円板202は、各々、リム400の1つの部分、好ましくは相補的な部分を担持することができる。たとえば、リム400は、2つの部分401および402からなるものとしてよく、各々、第1の円板201および第2の円板202の固定がリム400の、好ましくはその全体としての、形成を確実にするように異なる円板201および202によって担持される。
【0170】
したがって、
図9aにおいて、第1の円板201は、その周辺ゾーン220のレベルで、リム400の第1の部分401の一体部分を備え、リム400のフランジ420およびリム400の第1のエッジ431を担持する。
【0171】
第2の円板202それ自体は、その周辺ゾーン220のレベルで、リム400の第2の部分402の一体部分を備え、リム400のリム底部410およびリム400の第2のエッジ432を担持する。
【0172】
この実施形態により、リム400は、複合材料から作られた部分を備えることができる。
【0173】
図9cから
図9gは、1つまたは2つの円板のスポーク軸がリム400の少なくとも1つの部分を部分的に迂回するように延在している(270)実施形態を表している。
【0174】
これらの実施形態により、スポーク軸、すなわち、リム400を接合する円板の一方向性のゾーンは、
図9cに例示されているように、リム400の基部の下を通りフランジ420に、場合によっては
図9dに例示されているように、エッジ430に至ることによって伸長され得る。
【0175】
この実施形態により、周辺ゾーン220は、スポーク軸の伸長部270を含む。
【0176】
図9eの実施形態により、円板の各々は、リム400に従って部分的に整形されるように延在し、したがって、伸長部270を用いてリム400の相補的な部分の下を通ることができる。
【0177】
有利には、少なくとも1つのスポーク軸は、リム400の少なくとも1つの部分を部分的に構成するように伸長され得る。
【0178】
したがって、
図9fは、最終的な円板を形成する第1の円板201および第2の円板202を含む車輪の断面斜視図である。
【0179】
第1の円板201および第2の円板202は、周辺ゾーン220内に置かれている固定ゾーン205のレベルで一体である。この図では、各円板のスポーク軸は、リムの下の周辺ゾーンからそれのエッジ430まで延在する伸長部270を備えることに留意されたい。
【0180】
有利には、リム400のフランジ420は、車輪100の回転軸310の周りで一方向性の繊維束を含む層を巻くことによって部分的にまたは全体的に作られ得る。このタイプの構造は、円板の製造のためのものと同様に、円板の製造とは独立しているか、またはそれの製造に一体化され、以下で説明されている機械の他の要素と同期され、本発明の機械化された製造を意図され得るオートマトンによって、作ることができるという利点を有する。
【0181】
有利には、リム400のエッジ430は、車輪100の回転軸310の周りで一方向性の繊維束を含む層を巻くことによって部分的にまたは全体的に作られ得る。その製造はフランジ420の製造と同じロジックに対応しているので、フランジ420の製造に関係するものと同じ特徴および特異性がリム400のこの部分に適用される。
【0182】
一実施形態によれば、リム底部410は、そのフランジ420を担持する2つの円板およびそのエッジ430が一体化される複合製造において、機械的に組み立てられるか、接着されるか、溶接されるか、または一体化され得る。そこでもまた、スポーク軸は、リム底部410を縁取りしてフランジ420まで、さらにはエッジ430にまで進むように円板からフランジ420まで伸長され得る。
【0183】
有利には、リム底部410は、車輪100の回転軸310の周りで一方向性の繊維束を含む層を巻くことによって部分的にまたは全体的に作られ得る。その製造はフランジ420またはエッジ430の製造と同じロジックに対応しているので、フランジ420またはエッジ430の製造に関係するものと同じ特徴および特異性がリム400のこの部分に適用される。
【0184】
したがって、一実施形態により、リム400は、少なくとも1つの一方向性の繊維束を含む1つまたは複数の層から複合材料で部分的にまたは全体として作られる。このように形成されたリム400は、各デバイスのスポーク軸が受けるすべての応力を戻すことを可能にする。
【0185】
好ましくは、リム400は、複合材料で作られているか否かにかかわらず、1つまたは2つの円板201および202のスポーク軸の少なくとも1つの部分の伸長部270によって支持され得る。
【0186】
有利には、このように形成された車輪100は、第1のデバイス201および第2のデバイス202から、ならびに少なくとも複合材料によって部分的に形成された、かつ/またはスポーク軸の1つまたは複数の伸長部270によって部分的にまたは完全に支持されているリム400から形成された円板を備えることができる。
【0187】
車輪100のスポーク軸は、それに加えて、
図9gに例示されているように、フランジ420および/またはリム400のエッジ430および/またはリム底部410を担持するように伸長され得る。
【0188】
したがって、車輪100の特性は、構造の種類および円板の形状に応じて管理することができ、各々がその特定の特徴の機能であることがわかる作用を有し、アセンブリは前記円板の関連付けの特徴に応じて反応する。
【0189】
図12は、デバイスの一実施形態の別のバージョンを示しており、より具体的には、中心ゾーン210と周辺ゾーン220との間の緊密な構造的な絡み合いを明らかにしている。ここで、周辺ゾーン220は、対として編成されたスポークを有し、各対は優勢な半径方向を持つ配向を有し、これによりハブとリムとを一緒に結合する。ここで、スポークは、3層の巻き方向に対応する、3本の延在軸に対応する。
【0190】
ゾーン220内で、各延在軸において、層は、有利には、層のスタックを形成し、各々がこの延在軸に沿って配向された繊維の方向に対応する好ましい機械的抵抗の配向を有す。
【0191】
ゾーン210内で、異なる延在軸の層はその巻きとして重ね合わされて、交互する層のアセンブリを形成し、この交互性は好ましくは規則的であり、異なる束の配向を有する層を連続的に積層することを可能にする。
【0192】
その結果、周辺ゾーン220は、繊維の延在軸に対応する、その延在軸の周りで、異方性の高い機械的特性を有する部分から形成される。それとは反対に、中心ゾーン210では、異なる配向を有する一方向性の束のスタックを通して、機械的特性がより等方的になる。
【0193】
図12の断面から、ゾーン210(より多くの層のスタックによって形成されるので、より厚い)とゾーン220との間の厚さの差がわかることに留意されたい。たとえば、3つの層が使用される場合、ゾーン220は、ゾーン210の3分の1の厚さになる。さらに、この例では、層の漸進的な重なりは、すべての層のスタックに対応する最大の厚さまで増大する厚さを有する中心ゾーン210の一部を形成する。
【0194】
図12は、さらに、リム部分上の周辺ゾーンの遠位端の連結を示している。周辺ゾーン220を形成するのに使用される部分の伸長部270は、場合によってはリムのフランジ420のレベルで接着される。このようにして、スポークに由来する荷重の効果的な配分が達成される。
【0195】
円板を製造するための方法
本発明は、上で提示されているようなデバイス200を製造するための方法にも関係する。
【0196】
特に有利には、複合材料は、その異方性により、ゾーンがそれらの各々の中の一方向性の繊維束の分布および性質に応じて異なる特性を有する一体品デバイス200を製造することを可能にする。
【0197】
一実施形態により、本発明による方法は、少なくとも、
○ 車輪100の少なくとも1つの第1のスポーク軸230を画成するように第1の延在軸231の周りで第1の層221aを位置決めするステップ、
○ 車輪100の第1のスポーク軸230と異なる車輪100の少なくとも1つの第2のスポーク軸240を画成するように第2の延在軸241の周りで第2の層222aを位置決めするステップ、および
○ 車輪100の第1のスポーク軸230および車輪100の第2のスポーク軸240と異なる車輪100の少なくとも1つの第3のスポーク軸250を画成するように第3の延在軸251の周りで第3の層223aを位置決めするステップを含む。
【0198】
有利には、中心ゾーン210内に形成するために、一方向性のスタック211、第1の層221a、第2の層222a、および第3の層223aは、少なくとも部分的に中心ゾーン210のレベルで重ね合わされるように互いに対して配設される。
【0199】
好ましくは、この方法は、少なくとも、
○ 中心ゾーン210のレベルで第1の層221aを第2の層222aに重ね合わせ、周辺ゾーン220のレベルでそれ自体に重ね合わせることによって第1の層221aをそれ自体の上に折り畳むステップをさらに含むことができる。
【0200】
第1の層221aのこの折り畳みは、必ずしも、第1の層221aをそれ自体の一部に接触させることからなる折り畳みではない。特に、好ましくは、第1の層221aは、それ自体と直接的に接触するようにそれ自体の上に折り畳まれていない。これは、第2の層222aの一部を囲むようにそれ自体の上に折り畳まれ、好ましくは、第2の層222aの前記部分は第1の層221aの部分に重ね合わされる。
【0201】
したがって、この折り畳みは、第1の層221aの一部、第2の層222aの一部、次いで第1の層221aの別の部分を、好ましくはこの順序に従って、備える多方向性のスタック211を形成することからなる。
○ 中心ゾーン210のレベルで第2の層222aを第1の層221aに重ね合わせ、周辺ゾーン220のレベルでそれ自体に重ね合わせることによって第2の層222aをそれ自体の上に折り畳むステップ。第1の層221aの場合と同様に、この折り畳みは、同じ目的、すなわち、第2の層222aの別の部分を上で説明されている多方向性のスタック211に追加することによって中心ゾーン210のレベルで多方向性のスタック211を継続することを目指す。
○ 中心ゾーン210のレベルで第3の層223aを第1の層221aおよび/または第2の層222aに重ね合わせ、周辺ゾーン220のレベルでそれ自体に重ね合わせることによって第3の層223aをそれ自体の上に折り畳むステップ。第1の層221aおよび第2の層222aの場合と同様に、この折り畳みは、同じ目的、すなわち、第3の層223aの別の部分を上で説明されている多方向性のスタック211に追加することによって中心ゾーン210のレベルで多方向性のスタック211を継続することを目指す。
【0202】
これらのステップを繰り返すことによって、中心ゾーン210は、多方向性のスタック211の厚さを増加させることによって高密度化され、この厚さは車輪100の回転軸310に沿って見たときの厚さである。
【0203】
一実施形態により、スポークの数は、車輪100の回転軸310の周りで一定のままであるが、各スポーク軸は、各折り畳みに対応する複数のレベルを含むことに留意されたい。したがって、車輪100の回転軸310の周りの各スポーク軸の厚さは、折り畳みごとに増大する。
【0204】
一実施形態により、円板200の形成は、たとえば、
図5を通じて上で説明されたように、周辺ゾーン220を軽くするように1つまたは複数のスポーク軸の少なくとも1つの部分を切断するステップを含むことができる。
【0205】
したがって、本発明による方法は、周辺ゾーン220のレベルで、第1の層221a、第2の層222a、および/または第3の層223aの少なくとも1つの部分を切断し、それぞれ第1の層221a、第2の層222a、および/または第3の層223aから車輪100の第1の複数のスポーク軸232、第2の複数のスポーク軸242、および/または第3の複数のスポーク軸252を形成する少なくとも1つのステップをさらに含むことができる。
【0206】
同様に、上で提示されているように、円板200は、平坦にならないように、また主面内でそのアセンブリ内に貫入しないように型打ちされ得る。したがって、本方法は、第1の層221aおよび/または第2の層222aおよび/または第3の層223aの少なくとも1つの部分を変形するように構成されている型打ちステップをさらに含むことができる。したがって、車輪100の可撓性、およびそれの機械的応答は、円板200の製造時に制御することができる。
【0207】
本方法は、上で説明されたような車輪の回転軸310に関して周縁ゾーン220の周りに少なくとも1つの追加の層を巻くことによって、車輪100のリム400の少なくとも1つの部分を形成するステップをさらに含むこともできる。
【0208】
製造方法を実装するための機械
最後に、本発明は、上で説明されている方法を実装するための機械500にも関係する。
【0209】
以下にさらに詳細に説明される本発明500は、上で説明されているデバイス200を工業的規模で、すなわち生産速度を高めて製造することを可能にする。
【0210】
一実施形態によれば、本機械500は、層221a、222a、223aを高い頻度で配設するように構成されている。好ましくは、この機械500は、巻かれた層221a、222a、223aを使用してコイル511、521、531を形成する。
【0211】
したがって、各層221a、222a、223aは、形成されるべき一方向性の束の端部を画定する部分の周りの回転を記述する移動アーム510、520、530によって担持されるコイル511、521、531から巻きを解かれる。これらの部分は、ここで、固定アーム512、522、532および当接アーム513、523、533と呼ばれている。
【0212】
移動アーム510、520、530は、有利には、機械500の動作中に互いに接触しないように回転を同期している。有利には、この同期処理で、機械500の様々な移動部分が互いに衝突することのないようにすることができる。
【0213】
したがって、この機械500は、層221a、222a、223aの抵抗が許す限り加速され得る連続移動のせいで非常に高い速度に到達することを可能にする。
【0214】
好ましくは、巻かれた層221a、222a、223aは、当接アーム513、523、533および固定アーム512、522、532のそれぞれのレベルで、少なくともその2つの端部で保持され、巻を解かれるべき材料を担持する移動アーム510、520、530は、層221a、222a、223aの2つの端部の軸と平行な軸の周りで回転する。
【0215】
以下では、巻きを解くアセンブリは、層コイル511、521、531を担持する移動アーム510、520、530、固定アーム512、522、532、および当接アーム531、532、533を備えるアセンブリと称される。
【0216】
有利には、機械500は、巻きを解くアセンブリを層の数だけ備える。
【0217】
図10は、2つの層221a、222aから形成された4つのスポーク軸を備える円板200を形成するように構成されている、本発明の一実施形態による、機械500を上面図に表している。
【0218】
この機械500は、本発明の一実施形態によれば、フレーム501と、伸長部241の軸に平行な軸の周りで回転する第1の移動アーム510と、伸長部231の第1の軸に平行な軸の周りで回転する第2の移動アーム520と、第1の固定アーム512と、第1の当接アーム513と、第2の固定アーム522と、第2の当接アーム523とを備える。
【0219】
回転している第1の移動アーム510は、第1の巻かれた層221aを含む第1のコイル511を担持することに留意されたい。回転している第2の移動アーム520は、第2の巻かれた層222aを含む第2のコイル521を担持する。
【0220】
好ましくは、第1の固定アーム512は、第1のコイル511、および第1の移動アーム510の回転軸に平行である。
【0221】
好ましくは、第2の固定アーム522は、第2のコイル521、および第2の移動アーム520の回転軸に平行である。
【0222】
一実施形態により、各移動アームは、前記アームの回転軸および/またはコイル支持体の移動面を通る部分によってフレーム501と一体化である。
【0223】
また、回転している第1の移動アーム510は、フレーム501と一体である第1の支持部分514によって支持されていることにも留意されたい。回転している第2の移動アーム520は、フレーム501と一体である第2の支持部分524によって支持される。
【0224】
一実施形態により、第1の支持部分514は、第1の移動アーム510が移動する際に経由する回路を通る延在軸に沿って延在する。好ましくは、第1の支持部分514は、第1の延在軸241に直交する延在軸に沿って延在する。有利には、第1の支持部分514は、第1の移動アーム510の回転軸と同一の直線上にある延在軸に沿って延在する。
【0225】
一実施形態により、第2の支持部分524は、第2の移動アーム520が移動する際に経由する回路を通る延在軸に沿って延在する。好ましくは、第2の支持部分524は、第2の延在軸231に直交する延在軸に沿って延在する。有利には、第2の支持部分524は、第2の移動アーム520の回転軸と同一の直線上にある延在軸に沿って延在する。
【0226】
図11a、
図11bおよび
図11cは、3つの層からデバイスを形成するように構成されている本発明の別の実施形態による機械500を表している。
【0227】
この実施形態により、機械500は、少なくとも、
○ 中心部分502と周辺部分503とを備える1つのフレーム501であって、少なくとも、
● 1つの第1の移動アームであって、第1の延在軸231に直交する方向に沿って延在し、第1の層221aの巻きを含む少なくとも1つの第1のコイル511を担持し、第1の層221aの巻きは第1の延在軸231に直交する軸に沿って行われる、第1の移動アーム510、
● 1つの第2の移動アーム520であって、第2の延在軸241に直交する方向に沿って延在し、第2の層222aの巻きを含む少なくとも1つの第2のコイル521を担持し、第2の層222aの巻きは第2の延在軸241に直交する軸に沿って行われる、第2の移動アーム520、および
● 1つの第3の移動アーム530であって、第3の延在軸251に直交する方向に沿って延在し、第3の層223aの巻きを含む少なくとも1つの第3のコイル531を担持し、第3の層223aの巻きは第3の延在軸251に直交する軸に沿って行われる、第3の移動アーム520を支持する1つのフレーム501を備える。
【0228】
好ましくは、第1の移動アーム510、第2の移動アーム520、および第3の移動アーム530は、それぞれ、フレーム501の周辺部分503および中心部分502内の第1の延在軸231、第2の延在軸241、および第3の延在軸251に沿って第1の層221a、第2の層222a、および第3の層223aの巻きを解き、第1の層221aおよび/または第2の層222aおよび/または第3の層223aの少なくとも1つの部分をフレーム501の中心部分502のレベルで第1の層221aおよび/または第2の層222aおよび/または第3の層223aの一部と重ね合わせるように構成される。
【0229】
したがって、フレーム501は、少なくとも、
○ 好ましくは第1の延在軸231に直交する延在軸に沿って延在する第1の移動アーム510の1つの第1の支持部分514、
○ 第1の移動アーム510に平行な方向に沿って延在する1つの第1の固定アーム512、
○ 第1の移動アーム510に平行な方向に沿って延在する1つの第1の当接アーム513であって、第1の固定アーム512および第1の当接アーム513は中心部分502のいずれかの側に配設される、1つの第1の当接アーム513、
○ 好ましくは第2の延在軸241に直交する延在軸に沿って延在する第2の移動アーム520の1つの第2の支持部分524、
○ 第2の移動アーム520に平行な方向に沿って延在する1つの第2の固定アーム522、
○ 第2の移動アーム520に平行な方向に沿って延在する1つの第2の当接アーム523であって、第2の固定アーム522および第2の当接アーム523は中心部分502のいずれかの側に配設される、1つの第2の当接アーム523、
○ 好ましくは第3の延在軸251に直交する延在軸に沿って延在する第3の移動アーム530の1つの第3の支持部分534、
○ 第3の移動アーム530に平行な方向に沿って延在する1つの第3の固定アーム532、および
○ 第3の移動アーム530に平行な方向に沿って延在する1つの第3の当接アーム533であって、第3の固定アーム532および第3の当接アーム533は中心部分502のいずれかの側に配設される、1つの第3の当接アーム533をさらに支持する。
【0230】
好ましくは、第1の移動アーム510、第2の移動アーム520、および第3の移動アーム530は、それぞれ、第1の固定アーム512、第2の固定アーム522、および第3の固定アーム532からそれぞれ第1の当接アーム513、第2の当接アーム523、および第3の当接アーム533までの第1の延在軸231、第2の延在軸241、および第3の延在軸251にそれぞれ沿って第1の層221a、第2の層222a、および第3の層223aの巻きを解き、それぞれ第1の層221a、第2の層222a、および第3の層223aの少なくとも1つの部分をフレーム501の中心部分502のレベルで第1の層221a、第2の層222a、および/または第3の層223aの少なくとも任意の1つの部分と重ね合わせるように構成される。
【0231】
好ましくは、移動アーム510、520、530は、それぞれの固定アーム512、522、532および当接アーム513、523、533の周りで回転し、それぞれの層221a、222a、223aをそれぞれの固定アーム512、522、532および当接アーム513、523、533の周りに巻くことによってそれぞれのコイル511、521、531の巻きを解く。
【0232】
したがって、この機械500は、工業的なペースで、上で説明されている方法の実装を可能にする。
【0233】
例示されていない実施形態により、この機械は、このようにして形成された円板の周りで回転することによって少なくともリムを部分的に形成するように車輪の回転軸の周りで回転する少なくとも1つの第4の移動アームを備えることができる。
【0234】
実施形態の例および材料
非限定的な例として、本発明の異なる要素に適合させることができる材料は次のとおりである。
- 第1の層221aは、次の複合材料、つまり、ガラス繊維または炭素繊維のうちの少なくとも1つを含むことができる。
- 第2の層222aは、次の複合材料、つまり、ガラス繊維または炭素繊維のうちの少なくとも1つを含むことができる。
- 第3の層223aは、次の複合材料、つまり、ガラス繊維または炭素繊維のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【符号の説明】
【0235】
100 車輪
200 円板
201 第1の円板
202 第2の円板
203 スペーサー
204 接合面
205 固定ゾーン
210 中心ゾーン
211 多方向性のスタック
220 周辺ゾーン
221 第1の部分
221a 第1の層
222 第2の部分
222a 第2の層
223 第3の部分
223a 第3の層
224a 第4の層
225a 第5の層
226a 第6の層
227a 第7の層
228a 第8の層
229a 第9の層
230 第1のスポーク軸
231 第1の延在軸
232 第1の複数のスポーク軸
240 第2のスポーク軸
241 第2の延在軸
242 第2の複数のスポーク軸
250 第3のスポーク軸
251 第3の延在軸
252 第3の複数のスポーク軸
260 周辺部分
261 傾斜部分
261a 第1の傾斜部分
261b 第2の傾斜部分
262 湾曲部分
263 変形ゾーン
264 追加の変形ゾーン
270 伸長部
300 ハブ支持体
310 車輪の回転軸
320 シャーシ
400 リム
401 リムの第1の部分
402 リムの第2の部分
410 リムの底部
420 リムのフランジ
430 リムのエッジ
431 リムの第1のエッジ
432 リムの第2のエッジ
500 機械
501 フレーム
502 中心部分
503 周辺部分
510 第1の移動アーム
511 第1のコイル
512 第1の固定アーム
513 第1の当接アーム
514 第1の支持部分
520 第2の移動アーム
521 第2のコイル
522 第2の固定アーム
523 第2の当接アーム
524 第2の支持部分
530 第3の移動アーム
531 第3のコイル
532 第3の固定アーム
533 第3の当接アーム
534 第3の支持部分