(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】採血装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/153 20060101AFI20231117BHJP
【FI】
A61B5/153
(21)【出願番号】P 2021534116
(86)(22)【出願日】2019-08-06
(86)【国際出願番号】 US2019045328
(87)【国際公開番号】W WO2020040987
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2022-05-24
(32)【優先日】2018-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リンダ クナルディ
【審査官】▲高▼ 芳徳
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02380665(EP,A1)
【文献】米国特許第07387216(US,B1)
【文献】特開2015-051092(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0014310(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/06 - 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端、近位端、およびそれらの間に延びる管腔を含むコネクタであって、前記遠位端がカテーテルアダプターの近位端に結合するように構成された雄型ルアーロックフィッティングを含み、前記近位端が雄型ルアースリップフィッティングを含む、コネクタと、
採血管用の蓋と、を備え、
前記蓋は、
ほぼ円筒形の外壁、カバー部分およびカバー部分から延びる内壁を有する本体であって、前記内壁が前記カバー部分を通って延びる開口と整列され、前記内壁および前記開口が雄型ルアースリップフィッティングを受け入れるように構成されたチャネルを形成する、前記本体と、
クロージャーであって、前記クロージャーが閉位置にあるときに、前記チャネルの内側に適合し、前記チャネルの円周に接触する環状フランジを含み、前記クロージャーは、別の環状フランジをさらに備え、前記別の環状フランジは、前記クロージャーが閉位置にあるときに前記ほぼ円筒形の外壁の外周に接触する、前記クロージャーと、
前記本体を前記クロージャーに接続するテザー(tether)と、
を含む、採血装置。
【請求項2】
前記環状フランジが、前記チャネルの円周よりも小さい外周を含む、請求項1に記載の採血装置。
【請求項3】
前記環状フランジが、前記チャネルの円周よりも大きい、または前記チャネルの円周とほぼ同じサイズの外周を含む、請求項1に記載の採血装置。
【請求項4】
前記別の環状フランジが、前記ほぼ円筒形の外壁の外周よりも大きい内周を含む、
請求項1に記載の採血装置。
【請求項5】
前記別の環状フランジが、前記ほぼ円筒形の外壁の外周以下の内周を含む、
請求項1に記載の採血装置。
【請求項6】
前記内壁は、前記雄型ルアースリップフィッティングを受け入れるために先細になっている、請求項1に記載の採血装置。
【請求項7】
前記ほぼ円筒形の外壁の内面が、前記蓋の中心軸にほぼ平行に延びる複数の溝を含む、請求項1に記載の採血装置。
【請求項8】
前記カバー部分の外面がほぼ平面である、請求項1に記載の採血装置。
【請求項9】
前記内壁と前記ほぼ円筒形の外壁との間に配置された前記カバー部分の内面は、概して平面である、請求項1に記載の採血装置。
【請求項10】
前記蓋に結合された前記採血管をさらに含み、
前記採血管が、前記採血管の空洞への開口部を形成するリムを含み、
前記内壁は前記開口部を通って延在し、
前記リムは前記本体の前記ほぼ円筒形の外壁の内面に接触する、請求項1に記載の採血装置。
【請求項11】
前記ほぼ円筒形の外壁の内面が、前記蓋の中心軸にほぼ平行に延びる複数の溝を含み、
前記複数の溝が空気を透過するが血液は透過しない、
請求項10に記載の採血装置。
【請求項12】
採血管用の蓋を備える採血装置であって、
前記蓋は、
ほぼ円筒形の外壁、カバー部分およびカバー部分から延びる内壁を有する本体であって、前記内壁が前記カバー部分を通って延びる開口と整列され、前記内壁および前記開口がチャネルを形成する前記本体と、
クロージャーと、
前記本体を前記クロージャーに接続するテザー(tether)と、を備え、
前記クロージャーは、前記クロージャーが閉位置にあるときに、前記チャネルの内側に適合し、前記チャネルの円周に接触する環状フランジを含み、前記クロージャーは、前記クロージャーが閉位置にあるときに前記ほぼ円筒形の外壁の外周に接触する別の環状フランジをさらに含む、採血装置。
【請求項13】
前記内壁が先細になっている、
請求項12に記載の採血装置。
【請求項14】
前記ほぼ円筒形の外壁の内面が、前記蓋の中心軸にほぼ平行に延びる複数の溝を含む、
請求項12に記載の採血装置。
【請求項15】
前記蓋に結合された前記採血管をさらに含み、
前記採血管が、前記採血管の空洞への開口部を形成するリムを含み、
前記内壁は前記開口部を通って延在し、
前記リムは前記本体の前記ほぼ円筒形の外壁の内面に接触する、
請求項12に記載の採血装置。
【請求項16】
前記ほぼ円筒形の外壁の内面が、前記蓋の中心軸にほぼ平行に延びる複数の溝を含み、
前記複数の溝が空気を透過するが血液は透過しない、
請求項15に記載の採血装置。
【請求項17】
遠位端、近位端、およびその間に延びる管腔を含むコネクタをさらに備え、
前記遠位端は、カテーテルアダプターの近位端に結合するように構成された雄型ルアーロックフィッティングを含み、
前記近位端は、前記蓋に結合するように構成された雄型ルアースリップフィッティングを含む、
請求項12に記載の採血装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採血装置やそのシステムおよび採血の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
VACUTAINER(登録商標)採血管は、チューブの内部を真空にし、患者からの所定量の血液の採取を容易にするゴム栓付きの滅菌ガラスまたはプラスチック試験管を含み得る。患者から採血するために、両端の針を使用することができる。針の近位端はホルダーの内側に配置することができ、針の遠位端は患者の静脈に挿入することができる。VACUTAINER(登録商標)採血管がホルダーに挿入されると、ゴム栓が針の近位端によって穿刺され、チューブ内の真空が針を通して血液を管に引き込む可能性がある。次に、充填されたチューブを取り外し、同じ方法で別のチューブを挿入して充填することができる。
【0003】
この採血方法は、金属製の針とゴム栓のコストが掛かるため、費用が嵩む可能性がある。さらに、針は臨床医に危険をもたらす可能性がある。一部の市場の臨床医は、コストやその他の要因により、VACUTAINER(登録商標)アプローチを使用しない場合があり、血液曝露のリスクを高めるより危険な慣行に訴える場合がある。安全で費用対効果の高い採血システムと方法が必要である。
【0004】
本明細書で請求される主題は、あらゆる不利益を解決する実施形態、または上述のような環境下だけで動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書で説明される、ある実装の実施できる一例の技術領域を説明するためにのみ提供される。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、一般に、採血装置および関連する方法に関する。いくつかの実施形態では、採血装置は、コネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタは、遠位端、近位端、およびそれらの間に延びる管腔を含み得る。いくつかの実施形態では、遠位端は、カテーテルアダプターの近位端に結合するように構成された雄型ルアーロックフィッティングを含み得、これは、雌型ルアーフィッティングを含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタの近位端は、雄型ルアースリップフィッティングを含み得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、採血装置は、採血管のための蓋を含み得る。いくつかの実施形態では、蓋は、カバー部分およびカバー部分から延びる内壁を含み得る本体を含み得る。いくつかの実施形態では、内壁は、カバー部分を通って延びる開口と整列させることができる。いくつかの実施形態では、内壁および開口は、コネクタの雄型ルアースリップフィッティングを受け入れるように構成されたチャネルを形成し得る。いくつかの実施形態では、内壁は、コネクタの雄型ルアースリップフィッティングを受け入れるために先細に形成され得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、蓋は、クロージャーおよび/または本体をクロージャーに接続するテザー(tether)を含み得る。いくつかの実施形態では、クロージャーは、クロージャーが閉位置にあるときにチャネルの内側に適合し、チャネルの円周に接触し得る環状フランジを含み得る。いくつかの実施形態では、環状フランジは、チャネルの円周よりも小さい外周を含み得る。いくつかの実施形態では、環状フランジは、チャネルの円周よりも大きい、またはチャネルの円周とほぼ同じサイズの外周を含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、蓋の本体は、概して円筒形の外壁を含み得る。いくつかの実施形態では、クロージャーは、クロージャーが閉位置にあるときに外壁の外周に接触し得る別の環状フランジを含み得る。いくつかの実施形態では、他の環状フランジは、外壁の外周よりも大きい内周を含み得る。いくつかの実施形態では、他の環状フランジは、外壁の外周以下の内周を含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、カバー部分の外面は、概して平面であり得る。
いくつかの実施形態では、内壁と外壁との間に配置されたカバー部分の内面は、概して平面であり得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、採血装置は、蓋に結合された採血管を含み得る。いくつかの実施形態では、採血管は、採血管の空洞への開口部を形成するリムを含み得る。いくつかの実施形態では、内壁は、開口部を通って延びることができる。いくつかの実施形態では、リムは、本体の外壁の内面に接触することができる。いくつかの実施形態では、外壁の内面は、1つまたは複数の溝を含み得、これは、蓋の中心軸にほぼ平行に延びることができる。いくつかの実施形態では、溝は、空気を透過するが、血液は透過しない場合がある。
【0011】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、両方とも例示的且つ説明的であり、特許請求の範囲と同様に、本発明を限定しないと理解される。さまざまな実施形態は、図面に図示される配置および手段に限定されないことを理解されたい。また、実施形態を組み合わせることができ、または他の実施形態を利用することができ、そうであると主張されない限り、本発明のさまざまな実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更をすることができることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、具体的且つ詳細に記載および説明されることとなる。
【
図1A】
図1Aは、いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルシステムの上方斜視図である。
【
図2A】
図2Aは、例示的な採血管に結合された
図1Aの蓋の上面斜視図であり、いくつかの実施形態による、開位置での蓋の例示的な閉鎖を示している。
【
図2C】
図2Cは、
図2Aの線2B~2Bに沿った
図2Aの蓋および採血管の断面図であり、いくつかの実施形態による、閉位置での閉鎖を示している。
【
図3A】
図3Aは、いくつかの実施形態による、例示的な採血装置の分解図である。
【
図3B】
図3Bは、いくつかの実施形態による、
図1Aの蓋、コネクタの例、および一緒に結合されたカテーテルアダプターの例を示す断面図である。
【
図4】
図4は、いくつかの実施形態による、第2の環状フランジを有する
図1Aの蓋の上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで
図1A~1Dを参照すると、いくつかの実施形態では、採血管用の蓋10は、カバー部分14およびカバー部分14から延びる内壁16を含み得る、本体12を含み得る。いくつかの実施形態では、内壁16は、カバー部分14を通って延びる開口18と整列させることができる。いくつかの実施形態では、内壁16および開口18は、コネクタの雄型ルアースリップフィッティングを受け入れるように構成され得る、チャネル20を形成し得る。いくつかの実施形態では、内壁16は、コネクタの雄型ルアースリップフィッティングを受け入れるために先細に形成され得る。いくつかの実施形態では、内壁16は先細になっていなくてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、蓋10は、クロージャー22および/または本体12をクロージャー22に接続するテザー(tether)24を含み得る。いくつかの実施形態では、クロージャー22は、例えば
図2Dに示されるように、クロージャー22が閉位置にあるときにチャネル20の内側に適合し、チャネル20の円周に接触し得る環状フランジ26を含み得る。いくつかの実施形態では、環状フランジ26は、チャネル20の円周よりも小さい外周を含み得る。いくつかの実施形態では、環状フランジ26は、チャネル20の円周よりも大きい、またはチャネル20の円周とほぼ同じサイズの外周を含み得、その結果、環状フランジ26は、締まり嵌めでチャネル20内に固定される。
【0015】
いくつかの実施形態では、蓋10の本体12は、概して円筒形の外壁28を含み得る。いくつかの実施形態では、テザー24は、外壁28および/またはカバー部分14から延びることができる。いくつかの実施形態では、カバー部分14の外面は、概して平面であり得る。いくつかの実施形態では、内壁16と外壁28との間に配置されたカバー部分の内面は、概して平面であり得る。
【0016】
図1Cに示されるように、いくつかの実施形態では、外壁28の内面は、1つまたは複数の溝32を含み得、これは、蓋10の中心軸34にほぼ平行に延びることができる。いくつかの実施形態では、溝(grooves)32は通気孔として機能し得、溝32は空気を透過するが血液は透過しないような寸法を有することができる。
【0017】
ここで
図4を参照すると、いくつかの実施形態では、蓋10のクロージャー22は、クロージャー22が閉位置にあるときに外壁28の外周に接触し得る別の環状フランジ30を含み得る。いくつかの実施形態では、他の環状フランジ30は、外壁28の外周よりも大きい内周を含み得る。いくつかの実施形態では、他の環状フランジ30は、外壁の外周以下の内周を含み得る。
【0018】
ここで
図2A~2Dを参照すると、いくつかの実施形態では、採血装置36は、蓋10および/または採血管38を含み得る。いくつかの実施形態では、採血管38は、蓋10に結合され得る。いくつかの実施形態では、採血管38は、採血管38の空洞44への開口部42を形成するリム40を含み得る。いくつかの実施形態では、リム40は環状であり得る。いくつかの実施形態では、蓋10の内壁16は、例えば、
図1Cに示されるように、外壁28と同じ距離、または例えば、
図2B~2Cに示されるように、異なる距離だけ延びることができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、本体12の内壁16は、開口部42を通って延びることができる。いくつかの実施形態では、リム40は、本体12の外壁28の内面に接触することができる。
図2Dは、いくつかの実施形態による、蓋の中心軸に概ね平行であり得る溝32を示している。いくつかの実施形態では、空気は、採血装置36の外部と採血管38の空洞44との間を溝32を介して通過することができるが、溝32は、空洞44からの血液の漏出を防ぐために血液を透過しないことがある。
【0020】
図2Cは、いくつかの実施形態による、閉位置にある蓋10を示している。いくつかの実施形態では、環状フランジ26は、蓋10が閉位置にあるときに、チャネル20の内側に適合し、チャネル20の円周に接触することができる。例えば、環状フランジ26は、開口18の円周および/または内壁16の円周の内側に適合し、接触することができる。
【0021】
ここで
図3A~3Bを参照すると、いくつかの実施形態では、採血装置36は、コネクタ46および/またはカテーテルアダプター47を含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタ46は、遠位端48、近位端50、およびそれらの間に延びる管腔52を含み得る。いくつかの実施形態では、遠位端48は、例えば
図3Bに示されるように、カテーテルアダプター47の近位端に結合するように構成された雄型ルアーロックフィッティング56を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプター47の近位端は、雌型のルアーフィッティングを含み得る。いくつかの実施形態では、近位端50は、雄型ルアースリップフィッティング58を含み得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、雄型ルアーロックフィッティング56は、カテーテルアダプター47または別の医療機器とシールを形成して、流体の漏れを防止することができる。いくつかの実施形態では、雄型ルアースリップフィッティング58は、雄型ルアースリップフィッティング58がチャネル20に挿入されるときに、蓋10を密封することができる。いくつかの実施形態では、雄型ルアーロックフィッティング56は、カテーテルアダプター47との密封された接続を形成し得るねじ切りを含み得る。いくつかの実施形態では、雄型ルアースリップフィッティング58は、漏斗として機能し、血液の流出または飛沫を低減または排除しながら、血液を採血管38に導くことを可能にし得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプター47は、当技術分野で知られている任意のカテーテルアダプターを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプター47は、セプタム(septum)60および/またはセプタムアクチュエータ62を含み得る。他の実施形態では、雄型ルアースリップフィッティング56は、セプタムアクチュエータとして機能し得る。いくつかの実施形態において、カテーテル64は、カテーテルアダプター47の遠位端から遠位に延びてもよい。いくつかの実施形態では、カテーテル59は、末梢静脈内カテーテルを含み得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、カテーテル64およびカテーテルアダプター47は、様々な注入療法に使用することができる。例えば、カテーテル64およびカテーテルアダプター47は、通常の生理食塩水、様々な薬剤、および完全非経口栄養などの流体を患者に注入するために使用され得る。いくつかの実施形態では、カテーテル64およびカテーテルアダプター47はまた、患者から血液を採取するために使用され得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、カテーテル64は、鋭い遠位先端(図示せず)を有する導入針の上に取り付けられ得る、針上の末梢静脈内カテーテル(「PIVC」)を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル64および導入針は、導入針の遠位先端がカテーテル64の遠位先端を越えて延伸し、針の斜面を患者の皮膚から離れる方向を向くように(皮膚の反対の仰向けの状態になるように)組み立てられることができる。いくつかの実施形態では、カテーテル64および導入針は、皮膚を通して患者の血管系に浅い角度で挿入され得る。
【0026】
導入針および/またはカテーテル64が静脈内に適切に配置されていることを確認するために、ユーザーは一般に、血液の「フラッシュバック」があることを確認する。針の配置が確認されたら、ユーザーは一時的に静脈内の流れを遮断し、導入針を取り外して、カテーテル64を静脈内の所定の位置に残すことができる。いくつかの実施形態では、カテーテル64が静脈内に配置され、導入針が引き抜かれた後、蓋10がカテーテルアダプター47に結合され得、血液が採血管38に収集され得る。
【0027】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、両方とも例示的且つ説明的であり、特許請求の範囲と同様に、本発明を限定しないと理解される。さまざまな実施形態は、図面に図示される配置および手段に限定されないことを理解されたい。また、実施形態を組み合わせることができ、または他の実施形態を利用することができ、そうであると主張されない限り、本発明のさまざまな実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更をすることができることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0028】
本明細書に列挙されたすべての例示および条件付きの用語は、本発明、および本発明者が本技術を促進することによって寄与される概念を理解することを読み手に助力する教育学的な目的を意図しており、それらは、そのような具体的に列挙された例示および条件に限定されていないものと解釈されるべきである。本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、置換、および代替を行うことができることを理解されたい。