(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】倉庫システム、貨物搬送方法、制御端末、ロボット及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20231117BHJP
【FI】
B65G1/137 A
(21)【出願番号】P 2022020248
(22)【出願日】2022-02-14
(62)【分割の表示】P 2021166744の分割
【原出願日】2021-10-11
【審査請求日】2022-02-14
(31)【優先権主張番号】202011078312.6
(32)【優先日】2020-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520167863
【氏名又は名称】ハイ ロボティクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAI ROBOTICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 201,301,401,Building B,Anluo Technology Industrial Park,Nanchang Community,Xixiang Street,Bao’an District,Shenzhen,Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、ホンシア
(72)【発明者】
【氏名】リー、シアオロン
(72)【発明者】
【氏名】アイ、シン
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-058818(JP,A)
【文献】特開2007-094824(JP,A)
【文献】特公平07-005174(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
倉庫システムであって、ロボット及び制御端末を含み、
前記制御端末は、現在のタスクに基づいて前記ロボットへ、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信するために用いられ、
前記ロボットは、前記貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、前記第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を第1の目的地に搬送するために用いられ、
前記第1の目的地が異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、前記ロボットは、具体的に、前記異なるコンベヤーラインのコンベヤーラインとドッキングして前記貨物を前記コンベヤーラインに搬送するために用いられ、前記異なるワークステーションのワークステーションには、前記コンベヤーラインでの貨物を処理するためのコンソールが配置され、
前記コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン入口を含み、前記制御端末は、前記複数のコンベヤーライン入口のうちから第1の目標入口を特定し、前記第1の目標入口をロボットに対応する第1の目的地として、前記ロボットへ前記第1の制御命令を送信するために用いられ、前記第1の目標入口には現在ロボットが停まっていなく、
前記ロボットは、貨物フェッチング操作を完成させた後に、前記第1の目的地情報に基づいて前記取り出された貨物を前記第1の目標入口に搬送するために用いられ、
前記コンベヤーラインは単一のコンベヤーライン出口を含み、前記第1の目標入口は前記単一のコンベヤーライン出口に最も近い、或いは、前記コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン出口を含み、前記第1の目標入口は最も遠くにあるコンベヤーライン出口に最も近く、前記最も遠くにあるコンベヤーライン出口は前記複数のコンベヤーライン出口のうち前記コンソールから最も離れているコンベヤーライン出口であることを特徴とする倉庫システム。
【請求項2】
前記ロボットは、前記第1の目的地情報に基づいて前記取り出された貨物を前記コンベヤーライン入口に搬送し、前記コンベヤーライン入口に前記コンベヤーラインとドッキングして前記貨物を前記コンベヤーラインに置き、前記コンベヤーラインは、前記貨物を前記コンソールに移動させるために用いられることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンベヤーラインは前記コンソールで処理済みの貨物を前記
コンベヤーライン出口に移動させるために用いられ、
前記制御端末は、さらに、前記ロボットへ、出口位置情報及び第2の目的地情報を含む第2の制御命令を送信するために用いられ、
前記ロボットは、前記出口位置情報に基づい
て第1の目標出口に移動し、前記第1の目標出口に前記コンベヤーラインとドッキングして前記コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出し、前記第2の目的地情報に基づいて前記処理済みの貨物を第2の目的地に搬送するために用いられ、
前記第2の目的地は、貨物保管用の貨物棚または貨物出庫場所を含むことを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ロボットは前記取り出された貨物を前記第1の目標入口に搬送した後に、前記ロボットは貨物をすべてコンベヤーラインに置く前に、前記制御端末は、さらに、第2の目標入口を前記ロボットに対応する新しい第1の目的地として、前記ロボットへ新しい第1の目的地情報を含む第3の制御命令を送信するために用いられ、前記第2の目標入口と前記単一のコンベヤーライン出口または前記最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離が前記第1の目標入口と前記単一のコンベヤーライン出口または前記最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離よりも小さくし、且つ前記第2の目標入口には現在ロボットが停まっていなく、
前記ロボットは、前記新しい第1の目的地情報に基づいて残りの未だに置かれていない貨物を前記第2の目標入口に搬送し、前記第2の目標入口に前記残りの未だに置かれていない貨物を前記コンベヤーラインに置くために用いられることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ワークステーションに対応する前記コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン出口を含むと、前記制御端末は、前記複数のコンベヤーライン出口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定し、前記第1の目標出口を前記ロボットに対応する出口位置とした後に、前記ロボットへ前記第2の制御命令を送信するために用いられ、
前記ロボットは、前記出口位置情報に基づいて前記第1の目標出口に移動し、前記第1の目標出口に前記コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すために用いられることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記制御端末は、さらに、前記ロボットが前記第2の制御命令に基づいて前記第1の目標出口に行った後に、貨物フェッチング停止条件は満たされている前に
、第2の目標出口をロボットに対応する新しい出口位置として、前記ロボットへ新しい出口位置情報を含む第4の制御命令を送信するために用いられ、前記第2の目標出口と前記単一のコンベヤーライン入口または前記第1の目標入口との距離が前記第1の目標出口と前記単一のコンベヤーライン入口または前記最も近くにあるコンベヤーライン入口との距離よりも大きくし、且つ前記第2の目標出口にはロボットが停まっていなく、
前記ロボットは、前記新しい出口位置情報に基づいて前記第2の目標出口に移動し、前記第2の目標出口に前記コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すために用いられ、
前記貨物フェッチング停止条件は、前記ロボットがすでに貨物で満たされたこと、または、前記コンベヤーラインに処理済みの貨物が存在しないことを含むことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
制御端末に適用される貨物搬送方法であって、前記方法は、
現在のタスクを取得するステップと、
前記現在のタスクに基づいてロボットへ、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信するステップであって、前記第1の制御命令は、前記ロボットが前記貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、前記第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を第1の目的地に搬送するように指示するために用いられるステップと、を含み、
前記第1の目的地が異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、前記第1の制御命令は、具体的に、前記ロボットが前記異なるコンベヤーラインのコンベヤーラインとドッキングして前記貨物を前記コンベヤーラインに搬送するように指示するために用いられ、前記異なるワークステーションのワークステーションには、前記コンベヤーラインでの貨物を処理するためのコンソールが配置され、
前記コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン入口を含み、前記複数のコンベヤーライン入口のうちから、現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定し、前記第1の目標入口をロボットに対応する第1の目的地として、前記ロボットへ前記第1の制御命令を送信し、前記第1の制御命令は、前記ロボットが貨物フェッチング操作を完成させた後に、前記第1の目的地情報に基づいて前記取り出された貨物を前記第1の目標入口に搬送するように指示することに用いられ、
前記コンベヤーラインは単一のコンベヤーライン出口を含み、前記第1の目標入口は前記単一のコンベヤーライン出口に最も近い、或いは、前記コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン出口を含み、前記第1の目標入口は最も遠くにあるコンベヤーライン出口に最も近く、前記最も遠くにあるコンベヤーライン出口は前記複数のコンベヤーライン出口のうち前記コンソールから最も離れているコンベヤーライン出口であることを特徴とする貨物搬送方法。
【請求項8】
前記ロボットへ、出口位置情報及び第2の目的地情報を含む第2の制御命令を送信するステップをさらに含み、前記第2の制御命令は、前記ロボットが前記出口位置情報に基づい
て第1の目標出口に移動し、前記第1の目標出口に前記コンベヤーラインとドッキングして前記コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出し、前記第2の目的地情報に基づいて前記処理済みの貨物を第2の目的地に搬送するように指示するために用いられ、
前記第2の目的地は、貨物保管用の貨物棚または貨物出庫場所を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ロボットは前記取り出された貨物を前記第1の目標入口に搬送した後に、前記ロボットは貨物をすべてコンベヤーラインに置く前に、第2の目標入口を前記ロボットに対応する新しい第1の目的地として、前記ロボットへ新しい第1の目的地情報を含む第3の制御命令を送信することをさらに含み、前記第2の目標入口と前記単一のコンベヤーライン出口または前記最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離が前記第1の目標入口と前記単一のコンベヤーライン出口または前記最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離よりも小さくし、且つ前記第2の目標入口には現在ロボットが停まっていなく、前記第3の制御命令は、前記ロボットが新しい第1の目的地情報に基づいて残りの未だに置かれていない貨物を前記第2の目標入口に搬送し、前記第2の目標入口に前記残りの未だに置かれていない貨物を前記コンベヤーラインに置くように指示するために用いられることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記ワークステーションに対応する前記コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン出口を含むと、前記複数のコンベヤーライン出口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定するステップと、
前記第1の目標出口をロボットに対応する出口位置とした後に、前記ロボットへ出口位置情報を含む第2の制御命令を送信するステップと、をさらに含み、前記第2の制御命令は、前記ロボットが前記出口位置情報に基づいて前記第1の目標出口に移動し、前記第1の目標出口に前記コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すように指示するために用いられることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記ロボットが前記第2の制御命令に基づいて前記第1の目標出口に行った後に、貨物フェッチング停止条件は満たされている前に、第2の目標出口をロボットに対応する新しい出口位置として、前記ロボットへ新しい出口位置情報を含む第4の制御命令を送信することをさらに含み、前記第2の目標出口と前記単一のコンベヤーライン入口または前記第1の目標入口との距離が前記第1の目標出口と前記単一のコンベヤーライン入口または前記最も近くにあるコンベヤーライン入口との距離よりも大きくし、且つ前記第2の目標出口にはロボットが停まっていなく、前記第4の制御命令は、前記ロボットが前記新しい出口位置情報に基づいて前記第2の目標出口に移動し、前記第2の目標出口に前記コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すように指示し、
前記貨物フェッチング停止条件は、前記ロボットがすでに貨物で満たされたこと、または、前記コンベヤーラインに処理済みの貨物が存在しないことを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ロボットに適用される貨物搬送方法であって、前記方法は、
制御端末が現在のタスクに基づいて送信した、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を受信するステップと、
前記貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、前記第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を第1の目的地に搬送するステップと、を含み、
前記第1の目的地が異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、前記貨物を前記第1の目的地に搬送した後に、前記異なるコンベヤーラインのコンベヤーラインとドッキングして前記貨物を前記コンベヤーラインに搬送し、前記異なるワークステーションのワークステーションには、前記コンベヤーラインでの貨物を処理するためのコンソールが配置され、
前記コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン入口を含み、前記制御端末の制御下で、前記ロボットが貨物フェッチング操作を完成させた後に、前記第1の目的地情報に基づいて前記取り出された貨物を第1の目標入口に搬送し、前記第1の目標入口には現在ロボットが停まっていなく、
前記コンベヤーラインは単一のコンベヤーライン出口を含み、前記第1の目標入口は前記単一のコンベヤーライン出口に最も近い、或いは、前記コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン出口を含み、前記第1の目標入口は最も遠くにあるコンベヤーライン出口に最も近く、前記最も遠くにあるコンベヤーライン出口は前記複数のコンベヤーライン出口のうち前記コンソールから最も離れているコンベヤーライン出口であることを特徴とする貨物搬送方法。
【請求項13】
前記第1の目的地情報に基づいて前記取り出された貨物をコンベヤーライン入口に搬送し、前記コンベヤーライン入口に前記コンベヤーラインとドッキングして前記貨物を前記コンベヤーラインに置くステップをさらに含み、前記コンベヤーラインは、前記貨物を前記コンソールに移動させることに用いられる、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記制御端末により送信された、出口位置情報及び第2の目的地情報を含む第2の制御命令を受信するステップと、
前記出口位置情報に基づい
て第1の目標出口に移動し、前記第1の目標出口に前記コンベヤーラインとドッキングして前記コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出し、前記第2の目的地情報に基づいて前記処理済みの貨物を第2の目的地に搬送するステップと、をさらに含み、
前記第2の目的地は、貨物保管用の貨物棚または貨物出庫場所を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の目的地情報が第1の目標入口を含み、貨物フェッチング操作を完成させた後に、前記第1の目的地情報に基づいて前記取り出された貨物を前記第1の目標入口に搬送するステップをさらに含み、
前記方法は、
前記制御端末により送信された、第2の目標入口を含む新しい第1の目的地情報を含む第3の制御命令を受信するステップと、
前記新しい第1の目的地情報に基づいて残りの未だに置かれていない貨物を前記第2の目標入口に搬送し、前記第2の目標入口に前記残りの未だに置かれていない貨物を前記コンベヤーラインに置くステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記出口位置情報が
前記第1の目標出口を含み、前記出口位置情報に基づいて前記第1の目標出口に移動し、前記第1の目標出口に前記コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すステップをさらに含み、
前記方法は、前記制御端末により送信された、第2の目標出口を含む新しい出口位置情報を含む第4の制御命令を受信するステップと、
前記新しい出口位置情報に基づいて前記第2の目標出口に移動し、前記第2の目標出口に前記コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
制御端末であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記制御端末が請求項7~11のいずれか1項に記載の方法を実行するように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されることを特徴とする制御端末。
【請求項18】
ロボットであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記ロボットが請求項12~16のいずれか1項に記載の方法を実行するように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されることを特徴とするロボット。
【請求項19】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータ実行命令が記憶されており、前記コンピュータ実行命令は、プロセッサにより実行されると、請求項7~16のいずれか1項に記載の方法を実施するために用いられることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、インテリジェント倉庫技術分野に関し、特に、倉庫システム、貨物搬送方法、制御端末、ロボット及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
貨物が保管されている倉庫内に、倉庫の異なる位置に位置する作業者による貨物処理が容易になるように、通常、貨物輸送用のコンベヤーラインが配置されており、貨物が移動されるように伝動させることができる。
【0003】
従来技術において、通常、複数のワークステーションが1つのループコンベヤーラインを共用して貨物処理が同時に行われる作業モードは採用されている。具体的に、まず、手動で搬送する方式で貨物をコンベヤーラインに搬送し、または、ロボットによって貨物をフェッチングして貨物をコンベヤーライン付近に搬送し、手動で荷降ろしする方式で貨物をコンベヤーラインに置き、そして、1つのループコンベヤーラインによって各ワークステーションに必要な貨物を順次に各ワークステーションがある位置に輸送することにより、各ワークステーションの作業者は、作業上の必要に応じて貨物処理を行うことができる。
【0004】
しかしながら、上記作業モードには、手動による貨物の搬送または荷降ろしを必要とするので、貨物の搬送効率が低下する一方、1つのコンベヤーラインが共用されているため、貨物処理効率の低いワークステーションがコンベヤーライン全体の貨物輸送効率に影響を及ぼし、これによりすべてのワークステーションの全体な作業効率が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、従来技術における問題を解決するための倉庫システム、貨物搬送方法、制御端末、ロボット及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、本開示は、倉庫システムを提供し、ロボット及び制御端末を含み、
前記制御端末は、現在のタスクに基づいて前記ロボットへ、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信するために用いられ、
前記ロボットは、前記第1の制御命令の中の前記貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、前記第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応する第1の目的地に搬送するために用いられ、
前記第1の目的地が異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、前記ロボットは、具体的に、前記コンベヤーラインとドッキングして前記貨物を前記コンベヤーラインに搬送するために用いられ、前記ワークステーションには、前記コンベヤーラインでの貨物を処理するためのコンソールが配置されている。
【0007】
他の態様では、本開示は、制御端末に適用される貨物搬送方法を提供し、前記方法は、
現在のタスクを取得するステップと、
前記現在のタスクに基づいてロボットへ、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信するステップであって、前記第1の制御命令は、前記ロボットが前記第1の制御命令の中の前記貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、前記第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応する第1の目的地に搬送するように指示するために用いられるステップと、を含み、
前記第1の目的地が異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、前記第1の制御命令は、具体的に、前記ロボットが前記コンベヤーラインとドッキングして前記貨物を前記コンベヤーラインに搬送するように指示するために用いられ、前記ワークステーションには、前記コンベヤーラインでの貨物を処理するためのコンソールが配置されている。
【0008】
他の態様では、本開示は、ロボットに適用される貨物搬送方法を提供し、前記方法は、
制御端末が現在のタスクに基づいて送信した、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を受信するステップと、
前記第1の制御命令の中の前記貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、前記第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応する第1の目的地に搬送するステップと、を含み、
前記第1の目的地が異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、前記貨物を前記第1の目的地に搬送した後に、前記コンベヤーラインとドッキングして前記貨物を前記コンベヤーラインに搬送し、前記ワークステーションには、前記コンベヤーラインでの貨物を処理するためのコンソールが配置されている。
【0009】
他の態様では、本開示は、制御端末を提供し、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記制御端末が上記した方法を実行するように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される。
【0010】
他の態様では、本開示は、ロボットを提供し、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記ロボットが上記した方法を実行するように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される。
【0011】
他の態様では、本開示は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータ実行命令が記憶されており、前記コンピュータ実行命令は、プロセッサにより実行されると、上記した方法を実施するために用いられる。
【発明の効果】
【0012】
本開示により提供される倉庫システム、貨物搬送方法、制御端末、ロボット及び記憶媒体によれば、当該倉庫システムは、ロボット及び制御端末を含み、制御端末は、現在のタスクに基づいてロボットへ、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信するために用いられ、ロボットは、第1の制御命令の中の貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応する第1の目的地に搬送するために用いられ、第1の目的地が異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、ロボットは、具体的に、コンベヤーラインとドッキングして貨物をコンベヤーラインに搬送するために用いられ、ワークステーションには、コンベヤーラインでの貨物を処理するためのコンソールが配置されている。本開示において、ロボットは、制御端末の制御命令に基づいて貨物フェッチングを行い、貨物を目的地に搬送し、当該目的地にコンベヤーラインと自動的にドッキングすることにより、貨物をコンベヤーラインに自動的に搬送し、貨物搬送中に人が関与する必要がなくなるため、貨物の搬送効率は向上することができ、なお、異なるコンベヤーラインに対応して異なるワークステーションを配置することにより、各ワークステーションの貨物輸送は、互いに影響し合わなく、貨物処理効率の低いワークステーションは他のワークステーションに影響を及ぼさず、これによりすべてのワークステーションの全体な作業効率の向上に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本明細書の図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部として構成しており、また、本開示に一致する実施例を示し、明細書と共に本開示の原理を解釈するために用いられる。
【
図1】従来技術において倉庫システムの複数のワークステーションが1つのループコンベヤーラインを共用して貨物処理が同時に行われる概略図である。
【
図2】本開示の実施例において倉庫システムの概略図である。
【
図3】本開示の実施例において1つのコンベヤーライン入口及び1つのコンベヤーライン出口を含むコンベヤーラインの概略図である。
【
図4】本開示の実施例において複数のコンベヤーライン入口を含むコンベヤーラインの概略図である。
【
図5】本開示の実施例において複数のコンベヤーライン入口及び単一のコンベヤーライン出口を含むコンベヤーラインの概略図である。
【
図6】本開示の実施例において複数のコンベヤーライン入口及び複数のコンベヤーライン出口を含むコンベヤーラインの概略図である。
【
図7】本開示の実施例において複数のコンベヤーライン出口を含むコンベヤーラインの概略図である。
【
図8】本開示の実施例において複数のコンベヤーライン出口及び単一のコンベヤーライン入口を含むコンベヤーラインの概略図である。
【
図9】本開示の実施例により提供される、制御端末に適用される貨物搬送方法の概略図である。
【
図10】本開示の実施例により提供される、ロボットに適用される貨物搬送方法の概略図である。
【
図11】本開示の実施例において制御端末とロボットとの通信のタイミング図である。 本開示の明確な実施例は、上記図面によって示されており、詳細は後述する。これらの図面や文字的説明は、何らかの手段で本開示の構想の範囲を限定しているわけではなく、特定の実施例を参考して当業者のために本開示の概念を説明することを目的としている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施例の目的、技術案及び利点をより明瞭にするために、以下、本発明の実施例に係る図面を参照しながら、その技術案について明瞭、且つ完全に説明し、当然のことながら、記載される実施例は本発明の実施例の一部にすぎず、そのすべての実施例ではない。当業者は、本発明における実施例に基づいて創造的な労働をすることなく、獲得されたその他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0015】
本開示の実施例で使用される用語は、本発明を限定するためではなく、単に特定の実施例を説明することのみを目的とする。本開示の実施例で使用される単数形の「1つ」及び「当該」は、文脈によってその他の意味が明確に示されていない限り、複数形を含むことを意図している。
【0016】
なお、本明細書で使用される「及び/又は」という用語は関連対象の関連関係のみを説明し、3つの関係が存在できることを示す。例えば、A及び/又はBは、Aが単独に存在し、A及びBが同時に存在し、そしてBが単独に存在するという3つの状況を示すことができる。また、本明細書において、「/」という文字は、常に前後の関連対象が「又は」という関係であることを示す。
【0017】
本明細書で使用される「…れば」、「場合」などの言葉は、文脈にも依っているが、「…の際に」又は「…と」又は「特定に応答する」又は「検出に応答する」ように解釈されることができる。類似的に、「と特定すれば」又は「ことを検出(述べられる条件又はイベント)すれば」という短句は、文脈にも依っているが、「と特定すると」又は「特定に応答する」又は「ことを検出(述べられる条件又はイベント)すると」又は「検出(述べられる条件又はイベント)に応答する」ように解釈されることができる。
【0018】
なお、用語の「含む」、「含有」又はその他の任意の変形は、排他的な包含をカバーすることを意図しているため、一連の要素を含む商品またはシステムは、それらの要素のみならず、明記されていない他の要素をも含み、または、この商品またはシステムに固有の要素をも含む。これ以上の制限がない場合、「...を含む」という文で定義された要素は、前記要素を含む商品またはシステム内の他の同一の要素の存在を除外しない。
【0019】
図1は、従来技術において倉庫システムの複数のワークステーションが1つのループコンベヤーラインを共用して貨物処理が同時に行われる概略図であり、
図1に示すように、当該倉庫システムは、1つのループコンベヤーラインLCL(Loop Conveyor Line)及び複数のワークステーションSta(Workstation)を含み、ループコンベヤーラインには、貨物G(Goods)が図中のループコンベヤーラインの内側の矢印方向に沿って移動されるように伝動されており、複数のワークステーションは、当該ループコンベヤーラインを共用して貨物処理を行う。ループコンベヤーラインには、荷積み場A及び荷降ろし場Bが配置されており、まず、手動で搬送する方式で貨物を荷積み場Aに搬送してループコンベヤーラインに転送し、または、ロボットによって貨物をフェッチングして貨物を荷積み場A付近に搬送し、手動で荷降ろしする方式で貨物をループコンベヤーラインに置き、そして、ループコンベヤーラインによって各ワークステーションに必要な貨物を順次に各ワークステーションがある位置に輸送することにより、各ワークステーションの作業者は、作業上の必要に応じて貨物処理を行うことができる。処理済みの貨物は、ループコンベヤーラインの働きで荷降ろし場Bに送られ、作業者は、荷降ろし場Bに処理済みの貨物をループコンベヤーラインから運び出すことができる。
【0020】
しかしながら、上記作業モードには、一態様では、手動による貨物運びまたは荷降ろしが作業者の身体能力によって制限されているため、貨物が多くあると、貨物の搬送効率が低下する一方、1つのコンベヤーラインが共用されているため、貨物処理効率の低いワークステーションがコンベヤーライン全体の貨物輸送効率に影響を及ぼし、すべてのワークステーションの全体な作業効率が低下する。
【0021】
本開示により提供される倉庫システム、貨物搬送方法、制御端末、ロボット及び記憶媒体は、従来技術において上記に記載の技術的問題を解決することを目的としている。
【0022】
本開示は、倉庫システム、貨物搬送方法、制御端末、ロボット及び記憶媒体を提供し、当該倉庫システムは、ロボット及び制御端末を含み、ロボットは、制御端末の制御命令に基づいて貨物フェッチングを行い、貨物を目的地に搬送し、当該目的地に自動的にコンベヤーラインとドッキングすることにより、貨物をコンベヤーラインに自動的に搬送し、貨物搬送中に人が関与する必要がなくなるため、貨物の搬送効率は向上することができ、なお、異なるコンベヤーラインに対応して異なるワークステーションを配置することにより、各ワークステーションの貨物輸送は、互いに影響し合わなく、貨物処理効率の低いワークステーションは他のワークステーションに影響を及ぼさず、すべてのワークステーションの全体な作業効率の向上に有利である。
【0023】
以下、具体的な実施例を参照しながら、本開示の技術案及び本開示の技術案を用いて如何に上記技術的問題を解決するかについて詳細に説明する。以下のいくつかの具体的な実施例を組み合わせることができ、同様又は類似の概念又はプロセスはいくつかの実施例において繰り返して説明しない場合がある。以下、図面を参照しながら、本開示の実施例について説明する。
【0024】
いくつかの実施例において、倉庫システムを提供する。
【0025】
図2は、本開示の実施例において倉庫システムの概略図であり、
図2に示すように、当該倉庫システムは、ロボット10及び制御端末20を含み、制御端末20は、ロボット10に通信することにより、ロボット10が動くように制御することができる。制御端末20とロボット10との通信方式は、Wi-Fi、ブルートゥース、Zigbee、NFC(Near Field Communication,近距離無線通信)又はRFID(Radio Frequency Identification,無線周波数識別)などを含むが、それらに限定されない。
【0026】
また、倉庫システム内には、さらに、例えば
図1中のワークステーションSTA1及びSTA2など、複数のワークステーションが含まれている。異なるワークステーションSTAは、異なるコンベヤーラインCL(Conveyor Line)に対応し、且つ各ワークステーション内には、コンソールCon(Console)が配置されている。例えば
図1中のワークステーションSTA1は、コンベヤーラインCL1に対応し、作業者は、コンソールCon1を介してコンベヤーラインCL1での貨物Gを処理することができ、ワークステーションSTA2は、コンベヤーラインCL2に対応し、作業者は、コンソールCon2を介してコンベヤーラインCL2での貨物Gを処理することができるなどがある。
【0027】
異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインは、それぞれ独立して作業し、互いに影響し合わなく、すなわち、ワークステーションSTA1の低貨物処理効率のため、コンベヤーラインCL1の貨物輸送速度が遅くなった場合、ワークステーションSTA2に対応するコンベヤーラインCL2の貨物輸送速度は、その影響を受けないと理解することができる。
【0028】
なお、倉庫システム内には、さらに、貨物保管領域P1が含まれており、貨物保管領域P1内には、貨物保管用の貨物棚などが配置されている。ロボット10は、貨物保管領域P1に行って貨物フェッチングを行うことができる。
【0029】
具体的に、貨物処理を行う際に、制御端末20は、現在のタスクに基づいてロボット10へ、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信するために用いられる。貨物フェッチング情報には、貨物種類情報及び/又は貨物の貨物保管領域P1における位置情報が含まれており、これにより、ロボット10は、貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を完成させることができる。第1の目的地情報は、ロボット10による貨物搬送の目的地位置情報を含み、第1の目的地は、異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、これにより、ロボット10は、異なるワークステーションでの貨物処理が容易になるように、取り出された貨物を異なるコンベヤーラインに搬送することができる。
【0030】
相応的に、制御端末20により送信された第1の制御命令を受信した後に、ロボット10は、第1の制御命令の中の貨物フェッチング情報に基づいて貨物保管領域P1に行って貨物フェッチング操作を実行し、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応する第1の目的地に搬送するために用いられる。なお、貨物をコンベヤーラインに搬送した後に、ロボット10は、さらに、コンベヤーラインとドッキングして貨物をコンベヤーラインに搬送するために用いられ、これにより、ロボット10によってコンベヤーラインへの貨物搬送や転送の自動化処理を実現させることができる。
【0031】
本実施例は、倉庫システムを提供し、ロボット10は、制御端末20の制御命令に基づいて貨物フェッチングを行い、貨物を目的地に搬送し、当該目的地にコンベヤーラインと自動的にドッキングすることにより、貨物を自動的にコンベヤーラインに搬送し、貨物搬送中に人が関与する必要がなくなるため、貨物の搬送効率は向上することができ、なお、異なるコンベヤーラインに対応して異なるワークステーションを配置することにより、各ワークステーションの貨物輸送は、互いに影響し合わなく、貨物処理効率の低いワークステーションは他のワークステーションに影響を及ぼさず、これによりすべてのワークステーションの全体な作業効率の向上に有利である。
【0032】
いくつかの実施例において、コンベヤーラインは、コンベヤーライン入口を含む。ロボットは、貨物がコンベヤーラインの働きでコンソールに移動されるように、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応するコンベヤーライン入口に搬送し、コンベヤーライン入口にコンベヤーラインとドッキングして貨物をコンベヤーラインに置くために用いられる。
【0033】
具体的に、例えば、
図2を参照して、コンベヤーラインCL1は、コンベヤーライン入口C1を含み、コンベヤーラインCL2は、コンベヤーライン入口C2を含むなど、コンベヤーラインCLは、コンベヤーライン入口Cを含む。ロボットは、貨物フェッチング処理を完成させた後に、貨物がコンベヤーラインの働きでコンソールConに移動されるように、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応するコンベヤーライン入口Cに搬送し、コンベヤーライン入口CにコンベヤーラインCLとドッキングして貨物をコンベヤーラインCLに置き、これにより、作業者は、コンソールに貨物を処理することができる。
【0034】
本実施例において、ロボットが取り出された貨物を対応するコンベヤーライン入口に搬送し、コンベヤーライン入口にコンベヤーラインとドッキングして貨物をコンベヤーラインに置くことにより、処理対象である貨物の搬送及びコンベヤーラインへの貨物転送の自動化処理は実現され、貨物搬送及び貨物処理の効率の向上に有利である。
【0035】
いくつかの実施例において、コンベヤーラインは、コンベヤーライン出口を含み、コンソールで処理済みの貨物は、コンベヤーラインの働きでコンベヤーライン出口に移動される。
【0036】
制御端末は、さらに、ロボットへ、出口位置情報及び第2の目的地情報を含む第2の制御命令を送信するために用いられ、ロボットは、第2の制御命令の中の出口位置情報に基づいて対応するコンベヤーライン出口に移動し、コンベヤーライン出口にコンベヤーラインとドッキングしてコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出し、第2の目的地情報に基づいて処理済みの貨物を対応する第2の目的地に搬送するために用いられる。
【0037】
具体的に、例えば、
図2を参照して、コンベヤーラインCL1は、コンベヤーライン出口D1を含み、コンベヤーラインCL2は、コンベヤーライン出口D2を含むなど、コンベヤーラインCLは、コンベヤーライン出口Dを含む。ロボットは、第2の制御命令を受信した後に、第2の制御命令の中の出口位置情報に基づいて対応するコンベヤーライン出口Dに移動し、コンベヤーライン出口DにコンベヤーラインCLとドッキングしてコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出す。そして、第2の目的地情報に基づいて処理済みの貨物を対応する第2の目的地に搬送する。
【0038】
第2の制御命令を受信するロボットは、アイドルなロボットであってもよく、貨物をコンベヤーライン入口に搬送してすべての貨物をコンベヤーラインに置くロボットであってもよく、本明細書において限定されないと理解することができる。
【0039】
本実施例において、ロボットが出口位置情報に基づいて対応するコンベヤーライン出口に移動し、コンベヤーライン出口にコンベヤーラインとドッキングしてコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すことにより、コンベヤーラインからの貨物取り出し及び処理済みの貨物の搬送の自動化処理は実現され、貨物搬送及び貨物処理の効率の向上に有利である。
【0040】
いくつかの実施例において、第2の目的地は、貨物保管用の貨物棚または貨物出庫場所を含む。
【0041】
ロボットは、コンベヤーライン出口に処理された貨物を取り出した後に、処理された貨物を第2の目的地に搬送し、貨物処理種類は異なると、第2の目的地の場所も異なる。
【0042】
具体的に、貨物処理タスクは貨物ピッキングであると、第2の目的地は、具体的に、貨物保管用の貨物棚、すなわち、
図2中の貨物保管領域P1であってもよく、これにより、作業者は貨物のピッキング処理を完成させた後に、ロボットは、次回の貨物ピッキングが容易になるように、貨物を貨物保管領域P1の貨物棚に戻す。
【0043】
貨物処理タスクは貨物出庫処理であると、第2の目的地は貨物出庫場所、すなわち、
図2中の貨物出庫領域P2であってもよい。これにより、作業者は貨物の出庫処理を完成させた後に、ロボットは、貨物出庫が容易になるように、貨物を貨物出庫領域P2に搬送する。
【0044】
本実施例において、貨物処理種類は異なると、第2の目的地の場所も異なるが、具体的に、実際の必要に応じて選択することができる。例えば、貨物処理タスクは貨物ピッキングであると、第2の目的地は、具体的に、次回の貨物ピッキングが容易になるように、貨物保管用の貨物棚であってもよく、貨物処理タスクは貨物出庫処理であると、第2の目的地は、貨物出庫が容易になるように、貨物出庫場所であってもよい。
【0045】
いくつかの実施例において、コンベヤーラインは、1つのコンベヤーライン入口及び1つのコンベヤーライン出口を含む。
【0046】
図3は、本開示の実施例において1つのコンベヤーライン入口及び1つのコンベヤーライン出口を含むコンベヤーラインの概略図であり、
図3に示すように、当該コンベヤーラインは、具体的に、U字型構造であってもよい。単一の貨物が実際に長時間処理される場合に、ロボットが貨物をコンベヤーラインに置くペースは貨物処理のペースより速いと、U字型構造をしているコンベヤーラインを採用して貨物輸送ルートの長さを延長させることができる。
【0047】
コンベヤーラインの構造は、例えばN字型、または、波形などの他の形状であってもよく、貨物輸送ルートの長さを延長させることができればよいと理解することができる。
【0048】
本実施例において、貨物輸送ルートの長さを延長させることにより、貨物処理のペースとロボットによる貨物置きのペースとのバランスは確保され、これによりワークステーションの貨物処理効率は確保される。
【0049】
いくつかの実施例において、ワークステーションに対応するコンベヤーラインは複数のコンベヤーライン入口を含むと、制御端末は、複数のコンベヤーライン入口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定し、第1の目標入口をロボットに対応する第1の目的地とし、ロボットへ第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信するために用いられ、ロボットは、貨物フェッチング操作を完成させた後に、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を第1の目標入口に搬送するために用いられる。
【0050】
図4は、本開示の実施例において複数のコンベヤーライン入口を含むコンベヤーラインの概略図であり、
図4に示すように、コンベヤーラインは、コンベヤーライン入口Ca、Cb及びCc(他の数量であってもよい)を含む。単一の貨物が実際に短時間処理される場合に、ロボットが貨物をコンベヤーラインに置くペースは貨物処理のペースより遅いと、複数のコンベヤーライン入口をしているコンベヤーライン構造を採用して貨物の置き可能な数量を増加させることができる。
【0051】
コンベヤーライン入口の数量は複数であると、制御端末は、現在ロボットが停まっていないコンベヤーライン入口を第1の目標入口として選択することができ、すなわち、第1の目標入口が現在アイドルな状態にあり、これにより、ロボットは、貨物を第1の目標入口に搬送し、貨物を自動的にコンベヤーラインに置くことができる。
【0052】
例えば、コンベヤーライン入口Caに現在ロボットが停まっており、コンベヤーライン入口Cb及びCcに現在ロボットが停まっていないと、制御端末は、CbまたはCcを第1の目標入口とすることができる。
【0053】
本実施例において、制御端末は、ロボットが当該第1の目標入口に行ったら直ちに貨物をコンベヤーラインに置く操作を実行できるように、複数のコンベヤーライン入口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定し、貨物搬送効率を確保し、ロボットが渋滞するような状況を回避する。
【0054】
いくつかの実施例において、コンベヤーラインは単一のコンベヤーライン出口を含むと、制御端末は、具体的に、複数のコンベヤーライン入口のうちから単一のコンベヤーライン出口に最も近い、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定するために用いられる。
【0055】
図5は、本開示の実施例において複数のコンベヤーライン入口及び単一のコンベヤーライン出口を含むコンベヤーラインの概略図であり、
図5に示すように、コンベヤーラインは、コンベヤーライン入口Ca、Cb及びCc(他の数量であってもよい)を含み、また、単一のコンベヤーライン出口Dをも含む。
【0056】
制御端末は、第1の目標入口を特定する際に、コンベヤーライン入口に現在ロボットが停まっていないことは要求される以外、コンベヤーライン入口が単一のコンベヤーライン出口に最も近いことも要求されている。これにより、第2の制御命令を受信するロボットは貨物をコンベヤーライン入口に搬送してすべての貨物をコンベヤーラインに置くロボットであると、ロボットが単一のコンベヤーライン出口まで行く距離が最短であるように確保されることができる。
【0057】
例えば、
図5を参照して、コンベヤーライン入口Ca、Cb及びCcに、いずれもロボットが停まっていない場合に、ロボットがCaから単一のコンベヤーライン出口Dまで行く距離はLDであり、Cbから単一のコンベヤーライン出口Dまで行く距離はLba+LDであり、Ccから単一のコンベヤーライン出口Dまで行く距離はLcb+Lba+LDであり、すなわち、Caが単一のコンベヤーライン出口Dまでの距離は最も近いため、制御端末は、コンベヤーライン入口Caを第1の目標入口として特定する。
【0058】
なお、単一のコンベヤーライン出口に最も近い、且つ現在ロボットが停まっていないコンベヤーライン入口を第1の目標入口として選択することにより、ロボットが単一のコンベヤーライン出口まで行くルートに他のロボットが邪魔するような状況の発生を回避することもできる。
【0059】
例えば、コンベヤーライン入口Ca、Cb及びCcに、いずれもロボットが停まっていない場合に、制御装置は第1のロボットに対応する第1の目標入口がCaであると特定すると、第1のロボットの後に貨物を搬送する第2のロボットに対応する第1の目標入口はCbであり、第1のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第1のロボットは、LDの最短ルートにしたがって単一のコンベヤーライン出口Dに行き、このときCaにロボットが停まっていない。第2のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第2のロボットは、Lba+LDの最短ルートにしたがって単一のコンベヤーライン出口Dに行き、当該ルートに他のロボットが邪魔するような状況は発生しないため、第2のロボットが単一のコンベヤーライン出口Dまで行く距離も最短であるように確保されることができる。
【0060】
本実施例において、コンベヤーラインは単一のコンベヤーライン出口を含むと、制御端末は、複数のコンベヤーライン入口のうちから単一のコンベヤーライン出口に最も近い、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定することにより、ロボットが単一のコンベヤーライン出口まで行く距離が最短であるように確保されることができ、且つロボットが単一のコンベヤーライン出口まで行くルートに他のロボットが邪魔するような状況の発生を回避することができる。
【0061】
いくつかの実施例において、コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン出口を含むと、制御端末は、具体的に、複数のコンベヤーライン入口のうちから最も遠くにあるコンベヤーライン出口に最も近い、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定するために用いられ、最も遠くにあるコンベヤーライン出口は、複数のコンベヤーライン出口のうちコンソールから最も離れているコンベヤーライン出口である。
【0062】
図6は、本開示の実施例において複数のコンベヤーライン入口及び複数のコンベヤーライン出口を含むコンベヤーラインの概略図であり、
図6に示すように、コンベヤーラインは、コンベヤーライン入口Ca及びCbを含み、また、コンベヤーライン出口Da及びDbを含み、コンベヤーライン入口及びコンベヤーライン出口は、他の数量であってもよいと理解することができる。
【0063】
制御端末は、第1の目標入口を特定する際に、コンベヤーライン入口に現在ロボットが停まっていないことは要求される以外、コンベヤーライン入口が最も遠くにあるコンベヤーライン出口に最も近いことも要求されている。これにより、第2の制御命令を受信するロボットは貨物をコンベヤーライン入口に搬送してすべての貨物をコンベヤーラインに置くロボットであると、現在のロボットは、コンベヤーライン出口に移動した後に、この後のロボットが他のコンベヤーライン出口に移動することを邪魔するようなことを回避するように確保することができる。
【0064】
例えば、
図6を参照して、Ca、Cb、Da及びDbに、いずれもロボットが停まっていない場合に、最も遠くにあるコンベヤーライン出口はDbであると、制御装置は、第1のロボットに対応する第1の目標入口をCbとして特定し、第1のロボットの後に貨物を搬送する第2のロボットに対応する第1の目標入口はCaであり、第1のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第1のロボットは、コンベヤーライン出口に行き、このときCbにロボットが停まっていない。第2のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第2のロボットは、コンベヤーライン出口に行き、このとき、第2のロボットは、コンベヤーライン出口まで行くルートに他のロボットが邪魔するような状況は発生しないため、ロボットの移動効率は確保されることができる。
【0065】
いくつかの実施例において、ロボットは取り出された貨物を第1の目標入口に搬送した後に、ロボットは貨物をすべてコンベヤーラインに置く前に、単一のコンベヤーライン出口または最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離が第1の目標入口と単一のコンベヤーライン出口または最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離より小さい、且つ現在ロボットが停まっていない第2の目標入口は存在する場合、制御端末は、さらに、第2の目標入口をロボットに対応する新しい第1の目的地として、ロボットへ新しい第1の目的地情報を含む第3の制御命令を送信するために用いられ、ロボットは、第3の制御命令の中の新しい第1の目的地情報に基づいて残りの未だに置かれていない貨物を第2の目標入口に搬送し、第2の目標入口に残りの未だに置かれていない貨物をコンベヤーラインに置くために用いられる。
【0066】
具体的に、
図5を参照して、第1のロボットに対応する第1の目標入口はCaである場合、第1のロボットの後に貨物を搬送する第2のロボットに対応する第1の目標入口はCbであり、第1のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第1のロボットは単一のコンベヤーライン出口Dに行き、このときCaにロボットが停まっていない、且つCaと単一のコンベヤーライン出口Dとの距離はCbと単一のコンベヤーライン出口Dとの距離より小さいため、第2のロボットは貨物をすべてコンベヤーラインに置く前に、Caを第2のロボットに対応する新しい第1の目的地とすることができる。
【0067】
図6を参照して、第1のロボットに対応する第1の目標入口はCbである場合、第1のロボットの後に貨物を搬送する第2のロボットに対応する第1の目標入口はCaであり、第1のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第1のロボットは、コンベヤーライン出口に行き、このときCbにロボットが停まっていない、且つCbと最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離はCaと最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離より小さいため、第2のロボットは貨物をすべてコンベヤーラインに置く前に、Cbを第2のロボットに対応する新しい第1の目的地とすることができる。
【0068】
本実施例において、貨物搬送中に、他のロボットによる貨物置き状況に基づいてロボットの第1の目的地を調整することも含まれており、これにより、ロボットが現在停まっている位置はこの後のロボットに影響を及ぼさないようにリアルタイムに確保され、ロボットの移動効率は確保されることができる。
【0069】
いくつかの実施例において、ワークステーションに対応するコンベヤーラインは複数のコンベヤーライン出口を含むと、制御端末は、複数のコンベヤーライン出口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定し、第1の目標出口をロボットに対応する出口位置とした後に、ロボットへ出口位置情報を含む第2の制御命令を送信するために用いられ、ロボットは、第2の制御命令の中の出口位置情報に基づいて第1の目標出口に移動し、第1の目標出口にコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すために用いられる。
【0070】
図7は、本開示の実施例において複数のコンベヤーライン出口を含むコンベヤーラインの概略図であり、
図7に示すように、コンベヤーラインは、コンベヤーライン出口Da、Db及びDc(他の数量であってもよい)を含む。
【0071】
コンベヤーライン出口の数量は複数であると、制御端末は、現在ロボットが停まっていないコンベヤーライン出口を第1の目標出口として選択することができ、すなわち、第1の目標出口が現在アイドルな状態にあり、これにより、ロボットは、第1の目標出口に移動し、第1の目標出口にコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すことができる。
【0072】
例えば、コンベヤーライン出口Daに現在ロボットが停まっており、コンベヤーライン出口Db及びDcに現在ロボットが停まっていないと、制御端末は、DbまたはDcを第1の目標出口とすることができる。
【0073】
本実施例において、制御端末は、ロボットが当該第1の目標出口に行ったら直ちにコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出す操作を実行するように、複数のコンベヤーライン出口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定し、貨物搬送効率を確保し、ロボットが渋滞するような状況を回避する。
【0074】
いくつかの実施例において、コンベヤーラインは単一のコンベヤーライン入口を含むと、制御端末は、具体的に、複数のコンベヤーライン出口のうちから単一のコンベヤーライン入口から最も離れている、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定するために用いられる。
【0075】
図8は、本開示の実施例において複数のコンベヤーライン出口及び単一のコンベヤーライン入口を含むコンベヤーラインの概略図であり、
図8に示すように、コンベヤーラインは、コンベヤーライン出口Da、Db及びDc(他の数量であってもよい)を含み、また単一のコンベヤーライン入口Cをも含む。
【0076】
制御端末は第1の目標出口を特定する際に、コンベヤーライン出口に現在ロボットが停まっていないことが要求される以外、コンベヤーライン出口が単一のコンベヤーライン入口から最も離れていることも要求されている。これにより、第2の制御命令を受信するロボットは貨物をコンベヤーライン入口に搬送してすべての貨物をコンベヤーラインに置くロボットであると、現在のロボットは、コンベヤーライン出口に移動した後に、この後のロボットが他のコンベヤーライン出口に移動することを邪魔するような状況の発生を回避することができる。
【0077】
例えば、
図8を参照して、コンベヤーライン出口Da、Db及びDcに、いずれもロボットが停まっていない場合に、制御装置は、方策に基づいて第1のロボットに対応する第1の目標出口をDcとして特定すると、第1のロボットの後に貨物を搬送する第2のロボットに対応する第1の目標出口はDbであり、第1のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第1のロボットは、コンベヤーライン出口Dcに行く。第2のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第2のロボットは、コンベヤーライン出口Dbに行き、Dcと単一のコンベヤーライン入口Cとの距離はDbと単一のコンベヤーライン入口Cとの距離より大きく、すなわち、当該第1のロボットは、第2のロボットがDbまで行くルートにいないため、第1のロボットが第2のロボットを邪魔するような状況の発生を回避することができる。
【0078】
本実施例において、コンベヤーラインは単一のコンベヤーライン入口を含むと、制御端末は、複数のコンベヤーライン出口のうちから単一のコンベヤーライン入口から最も離れている、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定することにより、現在のロボットは、コンベヤーライン出口に移動した後に、この後のロボットが他のコンベヤーライン出口に移動することを邪魔するような状況の発生を回避し、ロボットの移動効率を確保することができる。
【0079】
いくつかの実施例において、コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン入口を含むと、制御端末は、具体的に、複数のコンベヤーライン出口のうちから最も近くにあるコンベヤーライン入口から最も離れている、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定するために用いられ、最も近くにあるコンベヤーライン入口は、複数のコンベヤーライン入口うちコンソールに最も近いコンベヤーライン入口である。
【0080】
例えば、
図6を参照して、最も近くにあるコンベヤーライン入口はCbであり、コンベヤーライン出口Da及びDbに、いずれもロボットが停まっていない場合に、制御装置は、方策に基づいて第1のロボットに対応する第1の目標出口をDbとして特定すると、第1のロボットの後に貨物を搬送する第2のロボットに対応する第1の目標出口はDaであり、第1のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第1のロボットは、コンベヤーライン出口Dbに行く。第2のロボットはすべての貨物をコンベヤーラインに置いた後に、第2のロボットは、コンベヤーライン出口Daに行き、Dbと最も近くにあるコンベヤーライン入口Cbとの距離はDaと最も近くにあるコンベヤーライン入口Cbとの距離より大きく、すなわち、当該第1のロボットは、第2のロボットがDaまで行くルートにいないため、第1のロボットが第2のロボットを邪魔するような状況の発生を回避することができる。
【0081】
本実施例において、コンベヤーラインは複数のコンベヤーライン入口を含むと、制御端末は、複数のコンベヤーライン出口のうちから、最も近くにあるコンベヤーライン入口から最も離れている、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定することにより、現在のロボットは、コンベヤーライン出口に移動した後に、この後のロボットが他のコンベヤーライン出口に移動することを邪魔するような状況の発生を回避し、ロボットの移動効率を確保することができる。
【0082】
いくつかの実施例において、ロボットは第2の制御命令に基づいて第1の目標出口に行った後に、貨物フェッチング停止条件は満たされている前に、単一のコンベヤーライン入口または最も近くにあるコンベヤーライン入口との距離が第1の目標出口と単一のコンベヤーライン入口または最も近くにあるコンベヤーライン入口との距離より大きい、且つロボットが停まっていない第2の目標出口は存在する場合、制御端末は、さらに、第2の目標出口をロボットに対応する新しい出口位置として、ロボットへ新しい出口位置情報を含む第4の制御命令を送信するために用いられ、ロボットは、第4の制御命令の中の新しい出口位置情報に基づいて第2の目標出口に移動し、第2の目標出口にコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すために用いられる。
【0083】
具体的に、
図8を参照して、第1のロボットに対応する第1の目標出口はDcである場合、第1のロボットの後に貨物を搬送する第2のロボットに対応する第1の目標出口はDbであり、第1のロボットは貨物フェッチング停止条件を満たした後に、第1のロボットはDcから離れ、このとき、Dcにロボットが停まっていない、且つDcと単一のコンベヤーライン入口Cとの距離はDbと単一のコンベヤーライン入口Cとの距離より大きいため、第2のロボットは貨物フェッチング停止条件を満たす前に、Dcを第2のロボットに対応する新しい出口位置とすることができる。
【0084】
図6を参照して、第1のロボットに対応する第1の目標出口はDbである場合、第1のロボットの後に貨物を搬送する第2のロボットに対応する第1の目標出口はDaであり、第1のロボットは貨物フェッチング停止条件を満たした後に、第1のロボットはDbから離れ、このとき、Dbにロボットが停まっていない、且つDbと最も近くにあるコンベヤーライン入口Cbとの距離はDaと最も近くにあるコンベヤーライン入口Cbとの距離より大きいため、第2のロボットは貨物フェッチング停止条件を満たす前に、Dbを第2のロボットに対応する新しい出口位置とすることができる。
【0085】
本実施例において、貨物搬送中に、さらに、ロボットに対応する出口位置を調整することも含まれており、これにより、ロボットが現在停まっている位置はこの後のロボットに影響を及ぼさないようにリアルタイムに確保され、ロボットの移動効率は確保されることができる。
【0086】
いくつかの実施例において、貨物フェッチング停止条件は、ロボットがすでに貨物で満たされたこと、または、コンベヤーラインに処理済みの貨物が存在しないことを含む。
【0087】
具体的に、ロボットには、貨物保管用のスペースが配置されることができ、当該スペースに貨物をいっぱいに詰めた後に、ロボットはより多くの貨物をフェッチングすることができなくなり、このとき、貨物フェッチング停止条件は満たされていると決定することができる。
【0088】
なお、コンベヤーラインに処理済みの貨物が存在しない場合、ロボットがより多くの貨物をフェッチングすることができなくなると示され、このとき、貨物フェッチング停止条件は満たされていると決定することができる。
【0089】
本実施例において、貨物フェッチング停止条件は、ロボットがすでに貨物で満たされたこと、または、コンベヤーラインに処理済みの貨物が存在しないことを含み、これにより、貨物フェッチング停止条件は満たされていると、ロボットは、フェッチングされた貨物を第2の目的地に搬送することができる。
【0090】
いくつかの実施例において、ロボットには、貨物フェッチング装置が配置されており、コンベヤーラインとドッキングすると、ロボットは貨物フェッチング構造の高さを制御することにより貨物をコンベヤーラインに搬送するか、または、コンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出す。
【0091】
具体的に、貨物フェッチング装置は、例えば搬送部材などであってもよく、ロボットは、搬送部材の高さを制御することによりコンベヤーラインとドッキングする。ドッキングする際に、ロボットは、ドッキングプロセスの安全性を確保するために、搬送部材を最低まで降ろす。また、ロボットは、ドッキングを容易にさせるために、その場で回転などの操作を行うことができる。
【0092】
ここで、当該ロボットがどのように当該搬送部材の高さを制御することによって前記コンベヤーラインとのドッキングを実現することを詳しく説明する。まず、当該ロボットがドッキング位置に移動して、進行過程中、ロボットがステアリングする可能性がある。次に、当該ロボットはその自身の姿勢を調整し(例えば、前に記載されたその場で回転、又はドッキング位置に向かっている偏移、偏向…等の関連する微調整)、前記コンベヤーラインとのドッキングを容易にする。なお、以上の2つの操作において、ロボットは、前記コンベヤーラインとの干渉を引き起こさない高さに達するように当該搬送部材を調整する。注意すべきものとして、以上の2つの操作の順序は単に1つの例示であり、且つ異なる順序又は同一の時間で実行されることができる。最後、ロボットが前記コンベヤーラインとのドッキングを実行し、ドッキングの方式で、ドッキング期間には、当該ロボットは当該搬送部材の高さを上げたり下げたりすることができ、これにより当該搬送部材が前記コンベヤーラインに対応するドッキングの高さに達し、それにより、当該ロボットは前記コンベヤーラインとドッキングすることができ、又は、コンベヤーラインには特定なドッキング構造を有し、当該ロボットは、当該搬送部材の高さを上げたり下げたりすることができ、コンベヤーラインとの干渉がない。このため、当該ロボットは、当該搬送部材の高さを制御することによって前記コンベヤーラインとのドッキングを実現し、同時にドッキング過程の安全性を確保する。
【0093】
いくつかの実施例において、制御端末に適用される貨物搬送方法を提供する。
【0094】
図9は、本開示の実施例により提供される、制御端末に適用される貨物搬送方法の概略図であり、
図9に示すように、当該方法は、主に、
S110、現在のタスクを取得するステップと、
S120、現在のタスクに基づいてロボットへ、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信するステップであって、第1の制御命令は、ロボットが第1の制御命令の中の貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応する第1の目的地に搬送するように指示するために用いられるステップと、を含み、
第1の目的地が異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、第1の制御命令は、具体的に、ロボットがコンベヤーラインとドッキングして貨物をコンベヤーラインに搬送するように指示するために用いられ、ワークステーションには、コンベヤーラインでの貨物を処理するためのコンソールが配置されている。
【0095】
本開示において、制御端末は、現在のタスクに基づいてロボットへ制御命令を送信し、ロボットは、制御端末の制御命令に基づいて貨物フェッチングを行い、貨物を目的地に搬送し、当該目的地にコンベヤーラインと自動的にドッキングすることにより、貨物をコンベヤーラインに自動的に搬送し、貨物搬送中に人が関与する必要がなくなるため、貨物の搬送効率は向上することができ、なお、異なるコンベヤーラインに対応して異なるワークステーションを配置することにより、各ワークステーションの貨物輸送は、互いに影響し合わなく、貨物処理効率の低いワークステーションは他のワークステーションに影響を及ぼさず、すべてのワークステーションの全体な作業効率の向上に有利である。
【0096】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、ロボットへ、出口位置情報及び第2の目的地情報を含む第2の制御命令を送信することを含み、第2の制御命令は、ロボットが第2の制御命令の中の出口位置情報に基づいて対応するコンベヤーライン出口に移動し、コンベヤーライン出口にコンベヤーラインとドッキングしてコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出し、第2の目的地情報に基づいて処理済みの貨物を対応する第2の目的地に搬送するように指示するために用いられる。
【0097】
いくつかの実施例において、第2の目的地は、貨物保管用の貨物棚または貨物出庫場所を含む。
【0098】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、ワークステーションに対応するコンベヤーラインは複数のコンベヤーライン入口を含むと、複数のコンベヤーライン入口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定することと、第1の目標入口をロボットに対応する第1の目的地とし、ロボットへ第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信することと、を含み、第1の制御命令は、ロボットが貨物フェッチング操作を完成させた後に、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を第1の目標入口に搬送するように指示するために用いられる。
【0099】
いくつかの実施例において、複数のコンベヤーライン入口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定するステップは、具体的に、コンベヤーラインが単一のコンベヤーライン出口を含むと、複数のコンベヤーライン入口のうちから単一のコンベヤーライン出口に最も近い、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定することと、コンベヤーラインが複数のコンベヤーライン出口を含むと、複数のコンベヤーライン入口のうちから最も遠くにあるコンベヤーライン出口に最も近い、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標入口を特定することと、を含み、最も遠くにあるコンベヤーライン出口は、複数のコンベヤーライン出口のうちコンソールから最も離れているコンベヤーライン出口である。
【0100】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、ロボットが取り出された貨物を第1の目標入口に搬送した後に、ロボットが貨物をすべてコンベヤーラインに置く前に、単一のコンベヤーライン出口または最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離が第1の目標入口と単一のコンベヤーライン出口または最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離より小さい、且つ現在ロボットが停まっていない第2の目標入口は存在する場合、第2の目標入口をロボットに対応する新しい第1の目的地として、ロボットへ新しい第1の目的地情報を含む第3の制御命令を送信することを含み、第3の制御命令は、ロボットが第3の制御命令の中の新しい第1の目的地情報に基づいて残りの未だに置かれていない貨物を第2の目標入口に搬送し、第2の目標入口に残りの未だに置かれていない貨物をコンベヤーラインに置くように指示するために用いられる。
【0101】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、ワークステーションに対応するコンベヤーラインが複数のコンベヤーライン出口を含むと、複数のコンベヤーライン出口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定することと、第1の目標出口をロボットに対応する出口位置とした後に、ロボットへ出口位置情報を含む第2の制御命令を送信することと、を含み、第2の制御命令は、ロボットが第2の制御命令の中の出口位置情報に基づいて第1の目標出口に移動し、第1の目標出口にコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すように指示するために用いられる。
【0102】
いくつかの実施例において、複数のコンベヤーライン出口のうちから現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定するステップは、具体的に、コンベヤーラインが単一のコンベヤーライン入口を含むと、複数のコンベヤーライン出口のうちから単一のコンベヤーライン入口から最も離れている、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定することと、コンベヤーラインが複数のコンベヤーライン入口を含むと、複数のコンベヤーライン出口のうちから最も近くにあるコンベヤーライン入口から最も離れている、且つ現在ロボットが停まっていない第1の目標出口を特定することと、を含み、最も近くにあるコンベヤーライン入口は、複数のコンベヤーライン入口うちコンソールに最も近いコンベヤーライン入口である。
【0103】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、ロボットが第2の制御命令に基づいて第1の目標出口に行った後に、貨物フェッチング停止条件は満たされている前に、単一のコンベヤーライン入口または最も近くにあるコンベヤーライン入口との距離が第1の目標出口と単一のコンベヤーライン入口または最も近くにあるコンベヤーライン入口との距離より大きい、且つロボットが停まっていない第2の目標出口は存在する場合、第2の目標出口をロボットに対応する新しい出口位置として、ロボットへ新しい出口位置情報を含む第4の制御命令を送信することを含み、第4の制御命令は、ロボットが第4の制御命令の中の新しい出口位置情報に基づいて第2の目標出口に移動し、第2の目標出口にコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すように指示するために用いられる。
【0104】
いくつかの実施例において、貨物フェッチング停止条件は、ロボットがすでに貨物で満たされたこと、または、コンベヤーラインに処理済みの貨物が存在しないことを含む。
【0105】
いくつかの実施例において、ロボットに適用される貨物搬送方法を提供する。
【0106】
図10は、本開示の実施例により提供される、ロボットに適用される貨物搬送方法の概略図であり、
図10に示すように、当該方法は、主に、
S210、制御端末が現在のタスクに基づいて送信した、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を受信するステップと、
S220、第1の制御命令の中の貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応する第1の目的地に搬送するステップと、を含み、第1の目的地が異なるワークステーションに対応する異なるコンベヤーラインを含み、貨物を第1の目的地に搬送した後に、コンベヤーラインとドッキングして貨物をコンベヤーラインに搬送し、ワークステーションには、コンベヤーラインでの貨物を処理するためのコンソールが配置されている。
【0107】
本開示において、ロボットは、制御端末の制御命令に基づいて貨物フェッチングを行い、貨物を目的地に搬送し、当該目的地にコンベヤーラインと自動的にドッキングすることにより、貨物をコンベヤーラインに自動的に搬送し、貨物搬送中に人が関与する必要がなくなるため、貨物の搬送効率は向上することができ、なお、異なるコンベヤーラインに対応して異なるワークステーションを配置することにより、各ワークステーションの貨物輸送は、互いに影響し合わなく、貨物処理効率の低いワークステーションは他のワークステーションに影響を及ぼさず、これによりすべてのワークステーションの全体な作業効率の向上に有利である。
【0108】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応するコンベヤーライン入口に搬送し、貨物がコンベヤーラインの働きでコンソールに移動されるように、コンベヤーライン入口にコンベヤーラインとドッキングして貨物をコンベヤーラインに置くことを含む。
【0109】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、制御端末により送信された、出口位置情報及び第2の目的地情報を含む第2の制御命令を受信することと、第2の制御命令の中の出口位置情報に基づいて対応するコンベヤーライン出口に移動し、コンベヤーライン出口にコンベヤーラインとドッキングしてコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出し、第2の目的地情報に基づいて処理済みの貨物を対応する第2の目的地に搬送することと、を含む。
【0110】
いくつかの実施例において、第2の目的地は、貨物保管用の貨物棚または貨物出庫場所を含む。
【0111】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、第1の目的地情報が第1の目標入口を含むと、貨物フェッチング操作を完成させた後に、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を第1の目標入口に搬送することを含む。
【0112】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、制御端末により送信された、第2の目標入口を含む新しい第1の目的地情報を含む第3の制御命令を受信することと、第3の制御命令の中の新しい第1の目的地情報に基づいて残りの未だに置かれていない貨物を第2の目標入口に搬送し、第2の目標入口に残りの未だに置かれていない貨物をコンベヤーラインに置くことと、を含む。
【0113】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、第2の制御命令の中の出口位置情報が第1の目標出口を含むと、第2の制御命令の中の出口位置情報に基づいて第1の目標出口に移動し、第1の目標出口にコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すことを含む。
【0114】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、制御端末により送信された、第2の目標出口を含む新しい出口位置情報を含む第4の制御命令を受信することと、第4の制御命令の中の新しい出口位置情報に基づいて第2の目標出口に移動し、第2の目標出口にコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すことと、を含む。
【0115】
いくつかの実施例において、当該方法は、さらに、コンベヤーラインとドッキングすると、貨物フェッチング構造の高さを制御することにより貨物をコンベヤーラインに搬送するか、またはコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すことを含む。
【0116】
1つの実施例において、端末とロボットとの通信を制御するプロセスについて解釈して説明する。
【0117】
図11は、本開示の実施例において制御端末とロボットとの通信のタイミング図であり、
図11に示すように、端末とロボットとの通信を制御するプロセスは、
S301、制御端末が現在のタスクを取得するステップと、
S302、制御端末が現在のタスクに基づいてロボットへ、貨物フェッチング情報及び第1の目的地情報を含む第1の制御命令を送信するステップと、
S303、ロボットが第1の制御命令の中の貨物フェッチング情報に基づいて貨物フェッチング操作を実行し、第1の目的地情報に基づいて取り出された貨物を対応するコンベヤーライン入口に搬送し、貨物がコンベヤーラインの働きでコンソールに移動されるように、コンベヤーライン出口にコンベヤーラインとドッキングして貨物をコンベヤーラインに置くステップと、
S304、ロボットが取り出された貨物を第1の目標入口に搬送した後に、ロボットが貨物をすべてコンベヤーラインに置く前に、単一のコンベヤーライン出口または最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離が第1の目標入口と単一のコンベヤーライン出口または最も遠くにあるコンベヤーライン出口との距離より小さい、且つ現在ロボットが停まっていない第2の目標入口は存在する場合、制御端末が第2の目標入口をロボットに対応する新しい第1の目的地として、ロボットへ新しい第1の目的地情報を含む第3の制御命令を送信するステップと、
S305、ロボットが第3の制御命令の中の新しい第1の目的地情報に基づいて残りの未だに置かれていない貨物を第2の目標入口に搬送し、第2の目標入口に残りの未だに置かれていない貨物をコンベヤーラインに置くステップと、
S306、制御端末がロボットへ、出口位置情報及び第2の目的地情報を含む第2の制御命令を送信するステップと、
S307、ロボットが第2の制御命令の中の出口位置情報に基づいて対応するコンベヤーライン出口に移動し、コンベヤーライン出口にコンベヤーラインとドッキングしてコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出し、第2の目的地情報に基づいて処理済みの貨物を対応する第2の目的地に搬送するステップと、
S308、ロボットが第2の制御命令に基づいて第1の目標出口に行った後に、貨物フェッチング停止条件は満たされている前に、単一のコンベヤーライン入口または最も近くにあるコンベヤーライン入口との距離が第1の目標出口と単一のコンベヤーライン入口または最も近くにあるコンベヤーライン入口との距離より大きい、且つロボットが停まっていない第2の目標出口は存在する場合、制御端末が第2の目標出口をロボットに対応する新しい出口位置として、ロボットへ新しい出口位置情報を含む第4の制御命令を送信するステップと、
S309、ロボットが第4の制御命令の中の新しい出口位置情報に基づいて第2の目標出口に移動し、第2の目標出口にコンベヤーラインでの処理済みの貨物を取り出すステップと、を含む。
【0118】
上記実施例におけるフローチャート中の各ステップは、矢印の指示にしたがって順次に表示されるが、これらのステップは、必ずしも矢印で指示される順序にしたがって順次に実行される必要がないと理解するべきである。本明細書で明記されていない限り、これらのステップの実行は、厳格な順序上の制限がなく、他の順序で実行されることができる。また、図中の少なくとも一部のステップは、複数のサブステップまたは複数の段階を含むことができ、これらのサブステップまたは段階は、必ずしも同一時刻に実行完了される必要がなく、異なる時刻に実行されることができ、その実行順序も、必ずしも順次に行われる必要がなく、他のステップまたは他のステップのサブステップまたは段階の少なくとも一部と順次または交替して実行されることができる。
【0119】
いくつかの実施例において、制御端末を提供し、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、メモリには、少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、命令は、制御端末が上記した方法を実行するように、少なくとも1つのプロセッサにより実行される。
【0120】
いくつかの実施例において、ロボットを提供し、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、メモリには、少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、命令は、ロボットが上記した方法を実行ように、少なくとも1つのプロセッサにより実行される。
【0121】
上記制御端末またはロボットには、データの伝送又はインタラクションを実現させるために、メモリとプロセッサとは直接又は間接的に電気的に接続されることができる。例えば、これらの部品の間は、バスを介して接続されるなど、1本又は複数本の通信バス又は信号線を介して電気的接続を実現することができる。メモリには、データアクセス制御方法を実現するコンピュータ実行命令が記憶されており、ソフトウェア又はファームウェアの形でメモリに記憶された少なくとも1つのソフトウェア機能モジュールが含まれ、プロセッサは、メモリ内に記憶されたソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することにより、さまざまな機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。
【0122】
メモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称)、読み取り専用メモリ(Read Only Memory、ROMと略称)、プログラム可能読み取り専用メモリ(Programmable Read-Only Memory、PROMと略称)、消去可能読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory、EPROMと略称)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROMと略称)などであってもよく、それらに限定されない。メモリは、プログラムを記憶するために用いられ、プロセッサは、実行命令を受信した後に、プログラムを実行する。さらに、上記メモリ内のソフトウェアプログラム及びモジュールは、さらに、操作システムを含むことができ、システムタスク(例えば内部メモリ管理、記憶デバイス制御、電源管理など)を管理するためのさまざまなソフトウェアコンポーネント及び/又は駆動を含むことができ、さまざまなハードウェア又はソフトウェアコンポーネントに通信することにより、他のソフトウェアコンポーネントの運行環境を提供することができる。
【0123】
プロセッサは、信号処理能力を持つ集積回路チップであってもよい。上記したプロセッサは、汎用プロセッサであってもよく、中央処理装置(Central Processing Unit、CPUと略称)、ネットワークプロセッサ(Network Processor、NPと略称)などを含む。本開示の実施例に開示された各方法、ステップ及びロジックブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、または当該プロセッサは、任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0124】
いくつかの実施例において、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータ実行命令が記憶されており、コンピュータ実行命令は、プロセッサにより実行されると、上記した方法を実施するために用いられる。当業者は、上記実施例の方法におけるフローのすべて又は一部の実現が、コンピュータプログラムにより関連するハードウェアを命令することで完了でき、コンピュータプログラムが1つの不揮発性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶でき、当該コンピュータプログラムが実行される際に、上記に記載の各方法の実施例のフローが含まれると理解することができる。本開示により提供される各実施例で使用される、メモリ、ストレージ、データベース又はその他の媒体に対する任意の援用は、いずれも不揮発性及び/又は揮発性メモリを含むことができる。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラム可能なROM(PROM)、電気的プログラム可能なROM(EPROM)、電気的消去可能なプログラム可能ROM(EEPROM)又はフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)または外部キャッシュメモリを含むことができる。限定ではなく、説明するために、RAMは、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDRSDRAM)、拡張型SDRAM(ESDRAM)、同期リンク(Synchlink) DRAM(SLDRAM)、メモリバス(RAMbus) ダイレクトRAM(RDRAM)、ダイレクトメモリバスダイナミックRAM(DRDRAM)、及びメモリバスダイナミックRAM(RDRAM)などの複数の形で得られることができる。
【0125】
当業者は、明細書を考慮してここで開示された出願を実践に移した後に、本開示のその他の実施案を容易に想到し得るであろう。本開示は、本開示の任意の変形、用途又は適応性変化をカバーすることを目的としており、これらの変形、用途又は適応性変化は、本開示の一般的な原理にしたがい、本開示に開示されていない本技術分野における周知の常識又は慣用の技術手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示的なものに見なされ、本開示の真の範囲及び趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0126】
本開示は、以上に説明されて図面に示されている精確な構造に限定されず、その範囲から逸脱されずにさまざまな修正及び変更を行うことができる。本開示の範囲は、付属されている特許請求の範囲のみによって限定されないと理解すべきである。