(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】ディスプレイデバイス
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20231117BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20231117BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G09F9/30 365
(21)【出願番号】P 2022098595
(22)【出願日】2022-06-20
【審査請求日】2022-06-20
(31)【優先権主張番号】10-2022-0009664
(32)【優先日】2022-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】キム,チュルキ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジェフン
(72)【発明者】
【氏名】ナ,ソクフン
(72)【発明者】
【氏名】ピョ,ジョンギル
(72)【発明者】
【氏名】カン,サンギュ
【審査官】武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0192952(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0205658(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0051076(KR,A)
【文献】特開2021-76838(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
H04N 5/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に曲率の変化するディスプレイデバイスであって、
映像を出力するディスプレイモジュール;
前記ディスプレイモジュールの背面に配置されたインナーシート;
前記インナーシートの背面に配置されたカバーボ
トム;
前記ディスプレイモジュール、前記インナーシート、及び前記カバーボ
トムの周りをカバーして側面外観を形成するミドルキャビネット;を備えてなり、
前記ミドルキャビネットは、
前記ディスプレイモジュールの上部と下部に位置する第1のミドルキャビネット;
前記ディスプレイモジュールの左右側方向に位置する第2のミドルキャビネット;を備え、
前記ディスプレイモジュールは、前記第2のミドルキャビネットに固定され、
前記インナーシート及び前記カバーボ
トムは、前記第2のミドルキャビネットに水平方向に摺動自在に結合することを特徴とする、ディスプレイデバイス。
【請求項2】
側方向に延在され、前記カバーボ
トムに形成された長穴;及び
前記長穴に締結され、前記カバーボ
トムと前記インナーシートとを締結する締結具を備えることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項3】
前記長穴は、前記カバーボ
トムの左右側方向に端部に隣接して形成されたことを特徴とする、請求項2に記載のディスプレイデバイス。
【請求項4】
前記第2のミドルキャビネットは、
前記インナーシートの側方向端部が挿入される第1の締結溝;
前記カバーボ
トムの側方向端部が挿入される第2の締結溝;を備え、
前記ディスプレイデバイスの曲率が変化するとき、
前記インナーシートは前記第1の締結溝内で位置が変化し、
前記カバーボ
トムは前記第2の締結溝内で位置が変化することを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項5】
前記第2のミドルキャビネットは、
前記ディスプレイモジュールの側方向端部が結合する第1のリブ;
前記第1のリブの背面に位置し、前記第1のリブと前記第1の締結溝を形成する第2のリブ;及び
前記第2のリブの背面に位置し、前記第2のリブと前記第2の締結溝を形成する第3のリブ;を備え、
前記第3のリブの長さは、前記カバーボ
トムの摺動距離よりも長いことを特徴とする、請求項4に記載のディスプレイデバイス。
【請求項6】
前記第3のリブは、前記第2のミドルキャビネットの上端と下端まで延在されて前記第1のミドルキャビネットと重なり、
前記第1のミドルキャビネットは、端部に前記第3のリブに相応する形状の溝部を備えることを特徴とする、請求項5に記載のディスプレイデバイス。
【請求項7】
前記カバーボ
トムの側方向端部は、前面方向に段差を形成して折られ、
前記段差の厚さは、前記第3のリブの厚さに相応することを特徴とする、請求項5に記載のディスプレイデバイス。
【請求項8】
前記ディスプレイモジュールと前記インナーシートとの間に位置する第1の粘着テープ;
前記インナーシートと前記カバーボ
トムとの間に位置する第2の粘着テープ;を備え、
前記第1の粘着テープ及び前記第2の粘着テープは、前記ディスプレイデバイスの曲率変化に従って、前記インナーシート及び前記カバーボ
トムの摺動量に相応して形状が変化することを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項9】
前記第1の粘着テープの厚さは、前記第2の粘着テープの厚さよりも薄いことを特徴とする、請求項8に記載のディスプレイデバイス。
【請求項10】
前記ディスプレイモジュールの背面に位置するドライブICを更に備え、
前記インナーシートは、
前記ドライブICに相応する位置に背面方向に突出した第1の領域;及び
前記第1の領域に形成された複数の第1の穴;を備え、
前記第1の穴は、垂直方向に長く延在されて水平方向に離隔して配置されることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項11】
前記ディスプレイデバイスの曲率が変化するとき、
前記第1のミドルキャビネットと前記第2のミドルキャビネットとの
水平方向の間隔が変化することを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項12】
前記第1のミドルキャビネットは、前記インナーシートと締結することを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項13】
前記第1のミドルキャビネットは、
側面の周りに露出される露出部;
前記露出部から内側へ延在され、第1のフックを備えた締結部;を備え、
前記インナーシートは、上端部に前記第1のフックと結合する第2のフックを備えることを特徴とする、請求項12に記載のディスプレイデバイス。
【請求項14】
前記カバーボ
トムの背面中央に位置する移動ブロック;
一端は前記移動ブロックに結合されて左右に延在された一対のリンク;及び
前記カバーボ
トムの左右端部に位置して、前記リンクの他端が連結されるリンクブラケット;を備え、
前記一対のリンク間の角度が変化する場合、前記ディスプレイモジュール、前記インナーシート及び前記カバーボ
トムの曲率が変化することを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項15】
前記ディスプレイモジュールは、有機発光ダイオードパネルを備えることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はユーザの没入感を向上させることができる曲面構造に可変可能なディスプレイデバイスに関する。
【0002】
〔関連技術〕
本願は、韓国特許出願第10-2022-0009664号(出願日:2022年1月24日)に基づくパリ条約4条の優先権主張を伴ったものであり、本願発明は、当該韓国特許出願に開示された内容に基づくものである。参考のために、当該韓国特許出願の明細書、特許請求の範囲及び図面の内容は本願明細書の一部に包摂される。
【背景技術】
【0003】
情報化社会が発展するにつれて、ディスプレイデバイスに対する要求も様々な形態に増加しており、それに応えて、近来、ディスプレイデバイスには液晶ディスプレイデバイス(Liquid Crystal Display:LCD)、電界放出ディスプレイデバイス(Field Emission Display:FED)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)及び電界発光素子(Electroluminescence Device)などがある。
【0004】
液晶ディスプレイデバイスの液晶パネルは、液晶層及びこの液晶層を介して互いに対向するTFT基板及びカラーフィルター基板を含み、バックライトユニットから提供される光を使用して画像を表示する。
【0005】
電界発光素子(Electroluminescence Device)の一例として、アクティブマトリックスタイプの有機発光ディスプレイデバイスが販売されている。有機発光ディスプレイデバイスは自発光素子であるので液晶ディスプレイデバイスに比べてバックライトがなく、応答速度、視野角などに長所があるので次世代ディスプレイとして注目されている。
【0006】
このように有機発光ディスプレイデバイスはバックライトがないので曲げ変形が可能であり、曲面のディスプレイモジュールを具現することができる。但し、曲面のディスプレイモジュールは、没入感が高められるものの、多くの人が見る場合には平面に広げていた方が映像の鑑賞には便利である。また使用しない場合は、空間を占めてしまうという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題を解消するために、曲率の変更可能なディスプレイデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
〔本発明の一の態様〕
本発明にあっては、その一の態様として、以下の発明を提案する。
〔1〕
水平方向に曲率の変化するディスプレイデバイスであって、
映像を出力するディスプレイモジュール;
前記ディスプレイモジュールの背面に配置されたインナーシート;
前記インナーシートの背面に配置されたカバーボタム(カバーボトム:cover bottom:
以下同じである);
前記ディスプレイモジュール、前記インナーシート、及び前記カバーボタムの周りをカバーして側面外観を形成するミドルキャビネット;を備えてなり、
前記ミドルキャビネットは、
前記ディスプレイモジュールの上部と下部に位置する第1のミドルキャビネット;
前記ディスプレイモジュールの左右側方向に位置する第2のミドルキャビネット;を備え、
前記ディスプレイモジュールは、前記第2のミドルキャビネットに固定され、
前記インナーシート及び前記カバーボタムは、前記第2のミドルキャビネットに水平方向に摺動自在に結合することを特徴とする、ディスプレイデバイス。
〔2〕
側方向に延在され、前記カバーボタムに形成された長穴;及び
前記長穴に締結され、前記カバーボタムと前記インナーシートとを締結する締結具を備えることを特徴とする、〔1〕に記載のディスプレイデバイス。
〔3〕
前記長穴は、前記カバーボタムの左右側方向に端部に隣接して形成されたことを特徴とする、〔2〕に記載のディスプレイデバイス。
〔4〕
前記第2のミドルキャビネットは、
前記インナーシートの側方向端部が挿入される第1の締結溝;
前記カバーボタムの側方向端部が挿入される第2の締結溝;を備え、
前記ディスプレイデバイスの曲率が変化するとき、
前記インナーシートは前記第1の締結溝内で位置が変化し、
前記カバーボタムは前記第2の締結溝内で位置が変化することを特徴とする、〔1〕に記載のディスプレイデバイス。
〔5〕
前記第2のミドルキャビネットは、
前記ディスプレイモジュールの側方向端部が結合する第1のリブ;
前記第1のリブの背面に位置し、前記第1のリブと前記第1の締結溝を形成する第2のリブ;及び
前記第2のリブの背面に位置し、前記第2のリブと前記第2の締結溝を形成する第3のリブ;を備え、
前記第3のリブの長さは、前記カバーボタムの摺動距離よりも長いことを特徴とする、〔4〕に記載のディスプレイデバイス。
〔6〕
前記第3のリブは、前記第2のミドルキャビネットの上端と下端まで延在されて前記第1のミドルキャビネットと重なり、
前記第1のミドルキャビネットは、端部に前記第3のリブに相応する形状の溝部を備えることを特徴とする、〔5〕に記載のディスプレイデバイス。
〔7〕
前記カバーボタムの側方向端部は、前面方向に段差を形成して折られ、
前記段差の厚さは、前記第3のリブの厚さに相応することを特徴とする、〔5〕に記載のディスプレイデバイス。
〔8〕
前記ディスプレイモジュールと前記インナーシートとの間に位置する第1の粘着テープ;
前記インナーシートと前記カバーボタムとの間に位置する第2の粘着テープ;を備え、
前記第1の粘着テープ及び前記第2の粘着テープは、前記ディスプレイデバイスの曲率変化に従って、前記インナーシート及び前記カバーボタムの摺動量に相応して形状が変化することを特徴とする、〔1〕に記載のディスプレイデバイス。
〔9〕
前記第1の粘着テープの厚さは、前記第2の粘着テープの厚さよりも薄いことを特徴とする、〔8〕に記載のディスプレイデバイス。
〔10〕
前記ディスプレイモジュールの背面に位置するドライブICを更に備え、
前記インナーシートは、
前記ドライブICに相応する位置に背面方向に突出した第1の領域;及び
前記第1の領域に形成された複数の第1の穴;を備え、
前記第1の穴は、垂直方向に長く延在されて水平方向に離隔して配置されることを特徴とする、〔1〕に記載のディスプレイデバイス。
〔11〕
前記ディスプレイデバイスの曲率が変化するとき、
前記第1のミドルキャビネットと前記第2のミドルキャビネットとの間隔が変化することを特徴とする、〔1〕に記載のディスプレイデバイス。
〔12〕
前記第1のミドルキャビネットは、前記インナーシートと締結することを特徴とする、〔1〕に記載のディスプレイデバイス。
〔13〕
前記第1のミドルキャビネットは、
側面の周りに露出される露出部;
前記露出部から内側へ延在され、第1のフックを備えた締結部;を備え、
前記インナーシートは、上端部に前記第1のフックと結合する第2のフックを備えることを特徴とする、〔12〕に記載のディスプレイデバイス。
〔14〕
前記カバーボタムの背面中央に位置する移動ブロック;
一端は前記移動ブロックに結合されて左右に延在された一対のリンク;及び
前記カバーボタムの左右端部に位置して、前記リンクの他端が連結されるリンクブラケット;を備え、
前記一対のリンク間の角度が変化する場合、前記ディスプレイモジュール、前記インナーシート及び前記カバーボタムの曲率が変化することを特徴とする、〔1〕に記載のディスプレイデバイス。
〔15〕
前記ディスプレイモジュールは、有機発光ダイオードパネルを備えることを特徴とする、〔1〕に記載のディスプレイデバイス。
【0009】
水平方向に曲率が変化するディスプレイデバイスにおいて、映像を出力するディスプレイモジュール;前記ディスプレイモジュールの背面に配置されたインナーシート;前記インナーシートの背面に配置されたカバーボタム;前記ディスプレイモジュール、前記インナーシート及び前記カバーボタムの周りをカバーして側面外観を形成するミドルキャビネットを含み、前記ミドルキャビネットは、前記ディスプレイモジュールの上部及び下部に位置する第1のミドルキャビネット;前記ディスプレイモジュールの左右側方向に位置する第2のミドルキャビネットを含み、前記ディスプレイモジュールは前記第2のミドルキャビネットに固定され、前記インナーシート及び前記カバーボタムは前記第2のミドルキャビネットに水平方向に摺動自在に結合することを特徴とするディスプレイデバイスを提供する。
【0010】
側方向に延在され、前記カバーボタムに形成された長穴;及び前記長穴に締結され、前記カバーボタムと前記インナーシートとを締結する締結具を含むことができる。
【0011】
前記長穴は、前記カバーボタムの左右側方向に端部に隣接して形成されることができる。
【0012】
前記第2のミドルキャビネットは、前記インナーシートの側方向端部が挿入される第1の締結溝;前記カバーボタムの側方向端部が挿入される第2の締結溝を含み、前記ディスプレイデバイスの曲率が変化する時、前記インナーシートは前記第1の締結溝内で位置が変化し、前記カバーボタムは前記第2の締結溝内で位置が変化することができる。
【0013】
前記第2のミドルキャビネットは、前記ディスプレイモジュールの側方向端部が結合する第1のリブ;前記第1のリブの背面に位置して、前記第1のリブと前記第1の締結溝を形成する第2のリブ;及び前記第2のリブの背面に位置して、前記第2のリブと前記第2の締結溝を形成する第3のリブを含み、前記第3のリブの長さは、前記カバーボタムの摺動距離よりも長いことができる。
【0014】
前記第3のリブは、前記第2のミドルキャビネットの上端と下端まで延在されて前記第1のミドルキャビネットと重なり、前記第1のミドルキャビネットは端部に前記第3のリブに相応する形状の溝部を含むことができる。
【0015】
前記カバーボタムの側方向端部は前面方向に段差を形成して折れ、前記段差の厚さは前記第3のリブの厚さに相応するように形成することができる。
【0016】
前記ディスプレイモジュールと前記インナーシートとの間に位置する第1の粘着テープ;前記インナーシートと前記カバーボタムとの間に位置する第2の粘着テープを含み、前記第1の粘着テープ及び前記第2の粘着テープは、前記ディスプレイデバイスの曲率変化に応じて、前記インナーシート及び前記カバーボタムの摺動量に相応して形状が変化することができる。
【0017】
前記第1の粘着テープの厚さは、前記第2の粘着テープの厚さより薄くてもよい。
【0018】
前記ディスプレイモジュールの背面に位置するドライブICをさらに含み、前記インナーシートは、前記ドライブICに相応する位置に背面方向に突出した第1の領域;及び前記第1の領域に形成された複数の第1の穴を含み、前記第1の穴は垂直方向に長く延在され、水平方向に離隔して配置されることができる。
【0019】
前記ディスプレイデバイスの曲率が変化する時、前記第1のミドルキャビネットと前記第2のミドルキャビネットとの間隔が変化することができる。
【0020】
前記第1のミドルキャビネットは、前記インナーシートと締結することができる。
【0021】
前記第1のミドルキャビネットは、側面の周りに露出される露出部と、前記露出部から内側に延在され、第1のフックを含む締結部を含み、前記インナーシートは上端部に前記第1のフックと結合する第2のフックを含むことができる。
【0022】
前記カバーボタムの背面中央に位置する曲げモジュール;一端は前記曲げモジュールに結合されて左右に延在された一対のリンク;及び前記カバーボタムの左右端部に位置して、前記リンクの他端が連結されるリンクブラケットを含み、前記一対のリンク間の角度が変化する場合、前記ディスプレイモジュール、前記インナーシート及び前記カバーボタムの曲率が変化することができる。
【0023】
前記ディスプレイモジュールは有機発光ダイオードパネルを含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明のディスプレイデバイスはディスプレイモジュールをフラット(flat)モード又は曲げ(bending)モードに変形可能であり、ユーザが望む形態で利用することができる。
【0025】
インナーシートを備えて、曲げ可能でありながらも、剛性が確保でき、放熱面において効果的なディスプレイデバイスを提供することができる。
【0026】
特に、ディスプレイデバイスの端部に位置するディスプレイモジュールの位置が変化せずに一定のベッゼルのサイズを確保することができる。
【0027】
本発明で得られる効果は以上に言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は以下の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの各構成を説明するためのブロック図である。
【
図2】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの一例を示す斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの背面図である。
【
図4】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの分解斜視図である。
【
図5】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスを上側から見た平面図である。
【
図6】従来のディスプレイデバイスの断面図である。
【
図7】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの第1の実施例を示す図である。
【
図8】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの本体の分解斜視図である。
【
図9】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスのインナーシートを示す図である。
【
図10】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの第2の実施例を示す図である。
【
図11】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの第3の実施例を示す図である。
【
図12】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの第2のミドルキャビネットとディスプレイモジュールとの第1の締結方法を示す図である。
【
図13】本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの第2のミドルキャビネットとディスプレイモジュールとの第2の締結方法を示す図である。
【
図14】
図13の実施例によるインナーシートとカバーボタムとの締結方法を示す図である。
【
図15】
図13の実施例によるディスプレイデバイスの曲げ前後の様子を示す図である。
【
図16】
図13の実施例によるディスプレイデバイスの曲げ前後の様子を示す図である。
【
図17】
図13の実施例によるディスプレイデバイスの曲げ前後の様子を示す図である。
【
図18】
図12の実施例によるディスプレイモジュールの曲率整合度を測定する方法を示す図である。
【
図19】
図18の方法による曲率整合度の測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら本明細書に開示された実施例について詳しく説明するが、図面符号に関係なく、同一又は類似する構成要素には同じ参照番号を付してこれについての重複説明は省略する。以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は本明細書の作成の容易性のみを考慮して付与又は混用されるものであって、それ自体が互いに区別される意味又は役割を有するとはいえない。また、本明細書に開示された実施例を説明するにおいて、関連する公知技術に関する具体的な説明が本明細書に開示された実施例の要旨を曖昧にする可能性があると判断される場合は、詳しい説明を省略する。また、添付図面は本明細書に開示された実施例に対する容易な理解を助けるためのものであり、添付図面により本明細書に開示する技術的思想は制限されず、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物又は代替物を含むと理解されるべきである。
【0030】
第1、第2などの用語は実施例の様々な構成要素を説明するために使用される。しかし、これらの構成要素は上記用語により解釈が制限されてはいけない。かかる用語は1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されることに過ぎない。
【0031】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いる、或いは「接続されて」いると言及された場合には、該他の構成要素に直接連結または接続されていることも意味するが、それらの間に別の構成要素が介在する場合も含むと理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いる、或いは「直接接続されて」いると言及された場合には、それらの間に別の構成要素が介在しないと理解されるべきである。
【0032】
単数の表現は、文脈上明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【0033】
本明細書において、「含む(備える;構成する;構築する;設定する;包接する;包含する;含有する)」又は「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0034】
一方、この明細書に記載の映像表示機器は、例えば、放送受信機能にコンピューター支援機能を追加した知能型映像表示機器であり、放送受信機能に忠実しながらもインターネット機能などが追加されて、手記方式の入力装置、タッチスクリーン又は空間リモコンなどのより便利な使用のためのインターフェースを有している。また有線又は無線インターネット機能の支援によりインターネット及びコンピューターに接続してEメール、ウェブブラウジング、バンキング又はゲーム等の機能も行うことができる。かかる様々な機能のために標準化された汎用OSが使用される。
【0035】
従って、本発明に記載の映像表示機器は、例えば、汎用のOSカーネル上に様々なアプリケーションが自由に追加又は削除可能であるので、ユーザーフレンドリーの様々な機能を行うことができる。映像表示機器として、より具体的には、例えば、ネットワークTV、HBBTV、スマートTVなどがあり、場合によってはスマートフォンにも適用可能である。
【0036】
図1は本発明の一実施例によるディスプレイデバイス100の各構成を説明するブロック図である。ディスプレイデバイス100は、放送受信部110、外部装置インターフェース部171、ネットワークインターフェース部172、格納部140、ユーザ入力インターフェース部173、入力部130、制御部180、ディスプレイ150、オーディオ出力部160及び/又は電源供給部190を含む。
【0037】
放送受信部110はチューナ部111及び復調部112を含む。
【0038】
一方、ディスプレイデバイス100は、図示とは異なり、放送受信部110、外部装置インターフェース部171及びネットワークインターフェース部172のうち、外部装置インターフェース部171とネットワークインターフェース部172のみを含んでもよい。即ち、ディスプレイデバイス100は放送受信部110を含まなくてもよい。
【0039】
チューナ部111はアンテナ(図示せず)又はケーブル(図示せず)により受信された放送信号のうち、ユーザが選択したチャネル又は既に格納された全てのチャネルに該当する放送信号を選択する。チューナ部111は選択された放送信号を中間周波数信号或いはベースバンド映像又は音声信号に変換することができる。
【0040】
例えば、チューナ部111は、選択された放送信号がデジタル放送信号であると、デジタルIF信号(DIF)に変換し、アナログ放送信号であると、アナログベースバンド映像又は音声信号(CVBS/SIF)に変換する。即ち、チューナ部111はデジタル放送信号又はアナログ放送信号を処理することができる。チューナ部111から出力されるアナログベースバンド映像又は音声信号(CVBS/SIF)は制御部180に直接入力される。
【0041】
一方、チューナ部111は、受信された放送信号のうち、チャネル記憶機能により格納された全ての放送チャネルの放送信号を順次に選択して、これらを中間周波数信号或いはベースバンド映像又は音声信号に変換する。
【0042】
一方、チューナ部111は複数のチャネルの放送信号を受信するため、複数のチューナを備えてもよい。又は複数のチャネルの放送信号を同時に受信する単一のチューナも可能である。
【0043】
復調部112はチューナ部111で変換されたデジタルIF信号(DIF)を受信して復調動作を行う。復調部112は復調及びチャネル復号化を行った後、ストリーム信号(TS)を出力する。このとき、ストリーム信号は映像信号、音声信号又はデータ信号が多重化された信号である。
【0044】
復調部112で出力したストリーム信号は制御部180に入力される。制御部180は逆多重化、映像/音声信号処理などを行った後、ディスプレイモジュール150で映像を出力し、オーディオ出力部160で音声を出力する。
【0045】
センシング部120はディスプレイデバイス100内の変化を感知するか又は外部の変化を感知する装置を意味する。例えば、近接センサ(proximity sensor)、照度センサ(illumination sensor)、タッチセンサ(touch sensor)、赤外線センサ(IRセンサ:infrared sensor)、超音波センサ(ultrasonic sensor)、光センサ(optical sensor、例えば、カメラ)、音声センサ(例えば、マイクロホン)、バッテリーゲージ(battery gauge)、及び環境センサ(例えば、湿度計、温度計など)のいずれかを含む。
【0046】
制御部180はセンシング部120で収集した情報に基づいてディスプレイデバイス100の状態を点検し、問題が発生したとき、それをユーザに知らせるか又は自体的に調整して最上の状態を維持するように制御する。
【0047】
また、ディスプレイモジュール180に提供される映像のコンテンツ、画質、サイズなどをセンシング部で感知した視聴者や周辺の照度などによって異なるように制御して最上の視聴環境を提供する。スマートTVが進歩するにつれて、ディスプレイデバイスに搭載された機能が多くなり、センシング部20も一緒に増加している。
【0048】
入力部130はディスプレイデバイス100の本体の一側に備えられる。例えば、入力部130はタッチパッド、物理的ボタンなどを含む。入力部130はディスプレイデバイス100の動作に関連する各種ユーザ命令を受信し、入力された命令に対応する制御信号を制御部180に伝達する。
【0049】
最近、ディスプレイデバイス100のベッゼルのサイズが小さくなるにつれて、自体に外部に露出された物理的ボタン形態の入力部130を最小化したディスプレイデバイス100が多くなっている。その代わりに、背面や側面に最少の物理的ボタンを設け、タッチパッドや後述するユーザ入力インターフェース部173により遠隔制御装置200がユーザの入力を受信する。
【0050】
格納部140には制御部180内の各信号処理及び制御のためのプログラムが格納され、信号処理された映像、音声又はデータ信号を格納することもできる。例えば、格納部140は制御部180により処理可能な様々な作業を行うために設計された応用プログラムを格納し、制御部180の要請時、格納された応用プログラムのうちの一部を選択的に提供する。
【0051】
格納部140に格納されたプログラムなどは、制御部180により実行可能なものであれば、特に限定されない。格納部140は外部装置インターフェース部171を介して外部装置から受信される映像、音声又はデータ信号の臨時格納のための機能も行う。格納部140はチャネルマップなどのチャネル記憶機能により、所定の放送チャネルに関する情報を格納する。
【0052】
図1に格納部140が制御部180とは別に備えられた実施例が示されているが、本発明の範囲はこれに限られず、制御部180内に格納部140が含まれてもよい。
【0053】
格納部140は揮発性メモリ(例:DRAM、SRAM、SDRAMなど)や非揮発性メモリ(例:フラッシュメモリ(Flash memory)、ハードディスクドライブ(Hard disk drive;HDD)、及び半導体ドライブ(Solid-state drive;SSD)など)のいずれかを含む。
【0054】
ディスプレイ150は制御部180で処理された映像信号、データ信号、OSD信号、制御信号又はインターフェース部171から受信される映像信号、データ信号、制御信号などを変換して駆動信号を生成する。ディスプレイモジュール150は複数のピクセルを備えるディスプレイパネル181を含む。
【0055】
ディスプレイパネルに備えられた複数のピクセルはRGBのサブピクセルを備える。又はディスプレイパネルに備えられた複数のピクセルはRGBWのサブピクセルを備えてもよい。ディスプレイ150は制御部180で処理された映像信号、データ信号、OSD信号、制御信号などを変換して、複数のピクセルに対する駆動信号を生成する。
【0056】
ディスプレイ150はPDP(Plasma Display Panel)、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitting Diode)、フレキシブルディスプレイ(flexible display)などが可能であり、また3次元ディスプレイ(3D display)も可能である。3次元ディスプレイモジュール150は無眼鏡方式と眼鏡方式とに区分される。
【0057】
ディスプレイデバイス100は、前面のほとんどの面積を占めるディスプレイモジュールと、ディスプレイモジュールの背面の側面などをカバーしてディスプレイモジュールをパッケージするケースとを含む。
【0058】
最近、ディスプレイデバイス100は平面から進んで曲面の画面を具現するために、LED(Light Emitting Diodes、発光ダイオード)やOLED(Organic Light Emitting Diodes、有機発光ダイオード)のように曲げられるディスプレイモジュール150を用いる。
【0059】
従来、主に利用したLCDは、LCDが自体的に発光することが難しく、バックライトユニットを介して光が供給された。バックライトユニットは光源と光源から供給された光を均一に前面に位置する液晶に供給する装置である。バックライトユニットがだんだん薄くなり、薄型のLCDを具現できたが、バックライトユニットを曲げられる素材で具現することが難しく、バックライトユニットが曲がる場合、液晶に均一な光供給が難しくなって、画面の明るさが変化する問題がある。
【0060】
反面、LEDやOLEDの場合、ピクセルをなす素子がそれぞれ自体発光するので、バックライトユニットを使用せず、曲げられるように具現することができる。また、各素子が自体発光するので、隣接する素子との位置関係が変化しても自体明るさに影響を及ぼさず、LEDやOLEDを用いて曲げられるディスプレイモジュール150を具現することができる。
【0061】
OLED(Organic Light Emitting Diodes、有機発光ダイオード)パネルは2010年半ばに本格的に登場して、中小型ディスプレイ市場ではLCDを速く代替している。OLEDは蛍光性有機化合物に電流が流れると光を発する自体発光現象を用いて製作されたディスプレイであり、画質反応速度がLCDに比べて速いので、動画の具現時、ほぼ残像がない。
【0062】
OLEDは自体発光機能を有する赤色(Red)、緑色(Green)、青色(Blue)などの3つの蛍光体有機化合物を使用し、陰極と陽極から注入された電子と正電荷の粒子が有機物内で結合して自ら光を発する現象を用いた発光型ディスプレイ製品であるので、色感を落とすバックライト(後光装置)が要らない。
【0063】
LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)パネルは1つのLED素子を1つのピクセルとして利用する技術であり、従来に比べてLED素子のサイズを減らすことができ、曲げられるディスプレイモジュール150を具現できる。従来、LED TVと呼ばれた装置は、LEDをLCDに光を供給するバックライトユニットの光源として用いたものであり、LED自体は画面が構成できない。
【0064】
ディスプレイモジュールは表示パネルと表示パネルの背面に位置する結合マグネット、第1電源供給部及び第1信号モジュールを含む。表示パネルは複数のピクセル(R,G,B)を含む。複数のピクセル(R,G,B)は多数のデータラインと多数のゲートラインが交差する領域ごとに形成される。複数のピクセル(R,G,B)はマトリックス形態で配置又は配列される。
【0065】
例えば、複数のピクセル(R,G,B)は赤色(Red、以下‘R’)サブピクセル、緑色(Green、‘G’)サブピクセル及び青色(Blue、‘B’)サブピクセルを含む。複数のピクセル(R,G,B)はさらに白色(White、以下‘W’)サブピクセルを含む。
【0066】
ディスプレイモジュール150は画像を表示する側を前方又は前面という。ディスプレイモジュール150は画像を表示するとき、画像を観測できない側を後方又は後面という。
【0067】
一方、ディスプレイモジュール150はタッチスクリーンからなって出力装置以外に入力装置として使用されてもよい。
【0068】
オーディオ出力部160は制御部180で音声処理された信号が入力されて音声に出力する。
【0069】
インターフェース部170はディスプレイデバイス100に連結される様々な種類の外部機器との通路役割を果たす。インターフェース部はケーブルによりデータを送受信する有線方式だけではなく、アンテナを用いる無線方式も含む。
【0070】
インターフェース部170は有/無線ヘッドセットポート、外部充填機ポート、有/無線データポート、メモリカード(memory card)ポート、識別モジュールが備えられた装置を連結するポート、オーディオI/O(Input/Output)ポート、ビデオI/O(Input/Output)ポート、及びイヤホンポートのいずれかを含む。
【0071】
無線方式の一例として上記放送受信部110が含まれ、放送信号だけではなく、移動通信信号、近距離通信信号、無線インターネット信号などを含む。
【0072】
外部装置インターフェース部171は接続された外部装置とデータを送信又は受信する。このために、外部装置インターフェース部171はA/V入出力部(図示せず)を含む。
【0073】
外部装置インターフェース部171はDVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイ(Blu ray)、ゲーム機器、カメラ、カムコーダー、コンピューター(ノートパソコン)、セットトップボックスなどの外部装置と有/無線接続され、外部装置と入力/出力動作を行うこともできる。
【0074】
また外部装置インターフェース部171は様々な遠隔制御装置200と通信ネットワークを確立して、遠隔制御装置200からディスプレイデバイス100の動作に関連する制御信号を受信するか、又はディスプレイデバイス100の動作に関連するデータを遠隔制御装置200に送信することができる。
【0075】
外部装置インターフェース部171は他の電子機器との近距離無線通信のための無線通信部(図示せず)を含む。この無線通信部(図示せず)により、外部装置インターフェース部171は隣接する移動端末とデータを交換できる。特に外部装置インターフェース部171はミラーリングモードにおいて、移動端末からデバイス情報、実行されるアプリケーション情報、アプリケーションイメージなどを受信することができる。
【0076】
ネットワークインターフェース部172はディスプレイデバイス100をインターネット網を含む有/無線ネットワークに連結するためのインターフェースを提供する。例えば、ネットワークインターフェース部172はネットワークによりインターネット、コンテンツ提供者又はネットワーク運営者が提供するコンテンツ又はデータを受信する。一方、ネットワークインターフェース部172は有/無線ネットワークとの連結のための通信モジュール(図示せず)を含む。
【0077】
外部装置インターフェース部171及び/又はネットワークインターフェース部172はWi-Fi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標:以下同じ)、ブルートゥース低電力(Bluetooth Low Energy;BLE)、ジグビー(Zigbee)、NFC(Near Field Communication)のような近距離通信のための通信モジュール、LTE(long-term evolution)、LTE-A(LTE Advance)、CDMA(code division multiple acceSS)、WCDMA(wideband CDMA:登録商標)、UMTS(universal mobile telecommunications system)、WiBro(WireleSS Broadband)のようなセルラー通信のための通信モジュールなどを含む。
【0078】
ユーザ入力インターフェース部173はユーザが入力した信号を制御部180に伝達するか、又は制御部180からの信号をユーザに伝達する。例えば、遠隔制御装置200から電源オン/オフ、チャネル選択、画面設定などのユーザ入力信号を送/受信するか、電源キー、チャネルキー、ボリュームキー、設定値などのローカルキー(図示せず)から入力されたユーザ入力信号を制御部180に伝達するか、ユーザのジェスチャーをセンシングするセンサ部(図示せず)から入力されたユーザ入力信号を制御部180に伝達するか、又は制御部180からの信号をセンサ部に送信する。
【0079】
制御部180は少なくとも1つのプロセスを含み、それに含まれたプロセッサを用いてディスプレイデバイス100の動作全般を制御する。ここで、プロセッサはCPU(central processing unit)のような一般的なプロセッサである。勿論、プロセッサはASICのような専用装置(dedicated device)であるか、又は他のハードウェア基盤のプロセッサである。
【0080】
制御部180はチューナ部111、復調部112、外部装置インターフェース部171又はネットワークインターフェース部172を介して入力されるストリームを逆多重化するか、又は逆多重化された信号を処理して映像又は音声出力のための信号を生成及び出力する。
【0081】
制御部180で映像処理された映像信号はディスプレイ150に入力されて、該当映像信号に対応する映像で表示される。また制御部180で映像処理された映像信号は外部装置インターフェース部171を介して外部出力装置に入力されることもできる。
【0082】
制御部180で処理された音声信号はオーディオ出力部160に音響出力される。また制御部180で処理された音声信号は外部装置インターフェース部171を介して外部出力装置に入力される。
図2には示されていないが、制御部180は逆多重化部、映像処理部などを含む。これらについては
図3を参照して後述する。
【0083】
その他に、制御部180はディスプレイデバイス100内の全般的な動作を制御する。例えば、制御部180はチューナ部111を制御し、ユーザが選択したチャネル又は予め格納されたチャネルに該当する放送を選択(Tuning)するように制御する。
【0084】
また制御部180はユーザ入力インターフェース部173を介して入力されたユーザ命令又は内部プログラムによりディスプレイデバイス100を制御する。一方、制御部180は映像を表示するようにディスプレイ150を制御する。このとき、ディスプレイモ150に表示される映像は停止映像又は動画であってもよく、2D映像又は3D映像であってもよい。
【0085】
一方、制御部180はディスプレイ150に表示される映像内に所定の2Dオブジェクトが表示されるようにする。例えば、オブジェクトは接続されたウェブ画面(新聞、雑誌など)、EPG(Electronic Program Guide)、様々なメニュー、ウィジェット、アイコン、停止映像、動画及びテキストのうちのいずれかである。
【0086】
一方、制御部180は振幅偏移変調(Amplitude Shift Keying;ASK)方式を用いて信号を変調(modulation)及び/又は復調(demodulation)する。ここで、振幅偏移変調(ASK)方式は、データ値によって搬送波の振幅を異なるようにして信号を変調するか、又は搬送波の振幅によってアナログ信号をデジタルデータ値に復元する方式を意味する。
【0087】
例えば、制御部180は映像信号を振幅偏移変調(ASK)方式を用いて変調し、無線通信モジュールにより送信する。
【0088】
例えば、制御部180は無線通信モジュールにより受信された映像信号を振幅偏移変調(ASK)方式を用いて復調して処理する。
【0089】
これにより、ディスプレイデバイス100はMAC住所(Media Access Control Address)のような固有識別子やTCP/IPのような複雑な通信プロトコールを使用しなくても、隣接して配置された他の映像表示装置と簡単に信号を送受信することができる。
【0090】
一方、ディスプレイデバイス100はさらに撮影部(図示せず)を含んでも良い。撮影部はユーザを撮影する。撮影部は1つのカメラで具現できるが、それに限られず、複数のカメラで具現してもよい。一方、撮影部はディスプレイモジュール150の上部にディスプレイデバイス100に埋められるか又は別に配置される。撮影部で撮影された映像情報は制御部180に入力される。
【0091】
制御部180は撮影部で撮影された映像に基づいてユーザの位置を認識する。例えば、制御部180はユーザとディスプレイデバイス100の間の距離(z軸座標)を把握する。それ以外に、制御部180はユーザ位置に対応するディスプレイモジュール150内のx軸座標、及びy軸座標を把握することができる。
【0092】
制御部180は撮影部で撮影された映像、或いはセンサ部で感知されたそれぞれの信号又はそれらの組み合わせに基づいてユーザのジェスチャーを感知する。
【0093】
電源供給部190はディスプレイデバイス100の全般にわたって該当電源を供給する。特に、システム・オン・チップ(System On Chip;SOC)の形態で具現される制御部180、映像表示のためのディスプレイモジュール150、及びオーディオ出力のためのオーディオ出力部160などに電源を供給する。
【0094】
具体的には、電源供給部190は交流電源を直流電源に変換するコンバーター(図示せず)と、直流電源のレベルを変換するDc/Dcコンバーター(図示せず)を備える。
【0095】
一方、電源供給部190は外部から電源が供給されて各部品に電源を配分する役割をする。電源供給部190は外部電源と直接連結して交流電源を供給する方式を用いるか、又はバッテリーを含んで充填して使用可能な形態の電源供給部190を含む。
【0096】
前者の場合、有線ケーブルを連結して使用するので移動が容易ではなく、移動範囲が制限される。後者の場合は、移動が自由であるが、バッテリーにより重さが増加して体積が大きくなり、充填のために一定時間電源ケーブルと直接連結するか又は電源を供給する充填載置部(図示せず)と結合する必要がある。
【0097】
充填載置部は外部に露出された端子によりディスプレイデバイスと接続するか、又は無線方式を用いて近接したら内装バッテリーが充填される。
【0098】
遠隔制御装置200はユーザ入力をユーザ入力インターフェース部173に送信する。このために、遠隔制御装置200はブルートゥース(Bluetooth)、RF(Radio Frequency)通信、赤外線(Infrared Radiation)通信、UWB(Ultra-wideband)、ジグビー(ZigBee)方式などを使用する。また遠隔制御装置200はユーザ入力インターフェース部173から出力した映像、音声又はデータ信号などを受信して、これらを遠隔制御装置200で表示するか又は音声出力する。
【0099】
なお、上述したディスプレイデバイス100は固定型又は移動型デジタル放送受信可能なデジタル放送受信機であってもよい。
【0100】
一方、
図1に示したディスプレイデバイス100のブロック図は本発明の一実施例のためのブロック図であり、ブロック図の各構成要素は実際に具現されるディスプレイデバイス100の仕様によって統合、追加又は省略することができる。
【0101】
即ち、必要によって2つ以上の構成要素が1つの構成要素に合わせられるか、或いは1つの構成要素が2つの構成要素に細分化されて構成されてもよい。また各ブロックで行う機能は本発明の実施例を説明するためのものであり、その具体的な動作や装置は本発明の権利範囲を制限しない。
【0102】
図2は本発明の一実施例によるディスプレイデバイスの一例を示す斜視図である。
【0103】
図2を参照すると、ディスプレイデバイス100は、第1長辺(First Long Side、LS1)、第1長辺(LS1)に対向する第2長辺(Second Long Side、LS2)、第1長辺(LS1)及び第2長辺(LS2)に隣接する第1短辺(First Short Side、SS1)、及び第1短辺(SS1)に対向する第2短辺(Second Short Side、SS2)を含む矩形状の本体100’を有する。
【0104】
ここで、第1短辺領域(SS1)を第1側面領域(First side area)といい、第2短辺領域(SS2)を第1側面領域に対向する第2側面領域(Second side area)といい、第1長辺領域(LS1)を第1側面領域及び第2側面領域に隣接し、第1側面領域と第2側面領域の間に位置する第3側面領域(Third side area)といい、第2長辺領域(LS2)を第1側面領域及び第2側面領域に隣接し、第1側面領域と第2側面領域の間に位置し、第3側面領域に対向する第4側面領域(Fourth side area)という。
【0105】
併せて、説明の便宜のために、第1、第2長辺(LS1、LS2)の長さが第1、第2短辺(SS1、SS2)の長さより長く示されているが、第1、第2長辺(LS1、LS2)の長さが第1、第2短辺(SS1、SS2)の長さとほぼ同一であってもよい。
【0106】
併せて、以下、第1方向(First Direction、DR1)はディスプレイデバイス100の長辺(Long Side、LS1、LS2)に並んだ方向であり、第2方向(Second Direction、DR2)はディスプレイデバイス100の短辺(Short Side、SS1、SS2)に並んだ方向である。第3方向(Third Direction、DR3)は第1方向(DR1)及び/又は第2方向(DR2)に垂直する方向である。
【0107】
他の観点では、ディスプレイデバイス100が画像を表示する側を前方又は前面という。ディスプレイデバイス100が画像を表示するとき、画像を観測できない側を後方又は後面という。前方又は前面からディスプレイデバイス100を見るとき、第1長辺(LS1)側を上側又は上面という。同様に第2長辺(LS2)側を下側又は下面という。同様に第1短辺(SS1)側を右側又は右面といい、第2短辺(SS2)側を左側又は左面という。
【0108】
併せて、第1長辺(LS1)、第2長辺(LS2)、第1短辺(SS1)及び第2短辺(SS2)は、ディスプレイデバイス100のエッジといえる。また第1長辺(LS1)、第2長辺(LS2)、第1短辺(SS1)及び第2短辺(SS2)が互いに接するところをコーナーという。例えば、第1長辺(LS1)と第1短辺(SS1)が接するところが第1コーナー(C1)、第1長辺(LS1)と第2短辺(SS2)が接するところが第2コーナー(C2)、第2短辺(SS2)と第2長辺(LS2)が接するところが第3コーナー(C3)、そして第2長辺(LS2)と第1短辺(SS1)が接するところが第4コーナー(C4)になる。
【0109】
ここで、第1短辺(SS1)から第2短辺(SS2)に向かう方向又は第2短辺(SS2)から第1短辺(SS1)に向かう方向を左右方向(LR)という。第1長辺(LS1)から第2長辺(LS2)に向かう方向又は第2長辺(LS2)から第1長辺(LS1)に向かう方向を上下方向(UD)という。
【0110】
本発明のディスプレイデバイス100は液晶ではないLEDやOLEDを用いて、
図2の(a)及び
図2の(b)のように、ディスプレイモジュール150の形状が転換される。即ち、バックライトユニットが省略されて一定範囲内で形状が変化することができ、かかる性質を用いて
図2の(b)のように曲げられるディスプレイデバイス100を具現することができる。
【0111】
本発明のディスプレイデバイス100は曲げられた状態で固定された曲がった(curved)ディスプレイ形態ではなく、状況によってユーザが曲率を調節できる可変型ディスプレイデバイス100である。ディスプレイデバイス100はさらに、ディスプレイモジュール150を含む本体100’の曲率を変化させる曲率調整部を含む。
【0112】
図3は本発明の一実施例によるディスプレイデバイス100の背面図であり、
図4は本発明の一実施例によるディスプレイデバイス100の分解斜視図である。
図3及び
図4を参考すると、ディスプレイデバイス100は本体100’と本体100’を底に置くためのスタンド260、制御部180及び曲率調整部210、220、230を含んでもよい。
【0113】
ディスプレイモジュール150を含む本体100’は映像が出力されるディスプレイモジュール150の背面をカバーするカバーボタム(cover bottom)102を含む。バックカバー103の内側面にはさらにディスプレイモジュール150で発生した熱を排出するための放熱構造を含み、剛性を補強するための補強材をさらに含んでもよい。
【0114】
バックカバー103はディスプレイモジュール150の背面をカバーし、ディスプレイモジュール150の剛性を補強し、ディスプレイモジュール150の背面を保護する。特に、ディスプレイモジュール150の背面方向に延びるディスプレイの駆動ICをカバーする。カバーボタム102の背面にディスプレイモジュール150を制御する制御部としてメイン基板が実蔵され、メイン基板とディスプレイモジュール150の駆動ICを連結するためにカバーボタム102に穴が形成される。
【0115】
メイン基板などの制御部180は実装されるようにさらに別のブラケット1025を備えてもよい。本発明のディスプレイデバイス100はカバーボタム102の背面にディスプレイモジュール150を制御する制御部以外に本体100’の曲率を変化させる曲率調整部がさらに実装される。
【0116】
曲率調整部はさらに、一対のリンク210とディスプレイデバイス100の中央に位置して一対のリンク210の一端に結合する曲げモジュール220、そして一対のリンク210の他端とカバーボタム102の間に位置する一対のリンクブラケット230を含む。
【0117】
図5は本発明の一実施例によるディスプレイデバイス100を上側から見た平面図であり、
図5の(a)及び(b)に示すように、一対のリンク210がなす角度によってディスプレイデバイス100の曲率が変化する。曲げモジュール220の移動ブロック221の位置変化によって一対のリンク210の角度を調節できる。
【0118】
一対のリンク210の他端はリンクブラケット230で摺動自在に結合できる。リンクブラケット230に固定されると、ディスプレイモジュール150の曲率が端部で大きくなり、自然な曲面が具現できないという問題がある。
【0119】
従って、曲げモジュール220が一対のリンク210の角度を調節すると、それによりリンクブラケット230上にリンク210の他端が摺動してディスプレイモジュール150の自然な曲面を具現することができる。
【0120】
曲げモジュール220はリンク210の一端に連結され、前後方向に移動可能な移動ブロック221、移動ブロック221が左右方向に流動せず、前後方向に移動するようにガイドするガイドシャフト222、及び曲げモジュール220を収納するモジュールブラケット228を含む。
【0121】
リンク210は曲げモジュール220から延びたリンク固定部215に回転可能に結合する。リンク固定部215に締結するリンク固定ピン213を中心としてリンク210が回転し、リンク210の一端と他端は互いに反対方向に移動することができる。
【0122】
ユーザが本体100’の水平端部(SS1、SS2)を前面方向に引くと、曲げモジュール220は本体100’の水平端部(SS1、SS2)に位置するリンク210の他端が前面方向に移動し、リンク210はリンク固定ピン213を中心として回転し、一端が背面方向に移動する。
【0123】
逆にユーザが平面で使用するために本体100’の水平端部(SS1、SS2)を背面方向に押すと、リンク210の他端は背面方向に移動し、一端は前面方向に移動する。リンク固定ピン213が結合する位置は他端より一端に近く位置し、一端の移動距離は他端の移動距離より短い。
【0124】
上述したように、ディスプレイデバイス100の曲率変形をユーザが本体100’の水平端部(SS1、SS2)に力を加えて手動で変更することができる。このとき、一対のリンク210は曲げモジュール220により同期化されて同時に動くので、ユーザが本体100’の位置が一側(SS1)を引くか又は押すと、他側(SS2)も同時に動く。
【0125】
但し、手動駆動方式はディスプレイモジュール150に直接ユーザが力を加えるので、破損の恐れがあり、曲げモジュール220にモータを備えてディスプレイモジュール150の曲率を変更してもよい。
【0126】
例えば、ガイドシャフト222が螺旋状からなり、移動ブロック221にガイドシャフト222の螺旋に相応する螺旋溝が形成される形状であってもよい。モーターがガイドシャフト222を回転すると、移動ブロック221が前後方向に移動できる。
【0127】
曲げモジュール220の移動ブロック221が背面方向に移動すると、移動ブロック221に結合したリンク210の一端は背面方向に移動し、リンク210の他端は前面方向に移動し、一対のリンク210の角度が変化する。曲げモジュール220がリンク210の角度変化を導き、ディスプレイモジュール150は曲げ状態又は再度フラット状態に転換することができる。
【0128】
さらに曲げモジュール220及び制御部をカバーするためのバックカバー103を含み、さらにディスプレイデバイス100の本体100’を底に置くスタンド260を含む。スタンド260の代わりに、壁に設置可能な壁ブラケットをさらに含み、スタンド260と壁ブラケットがバックカバー103に結合してもよい。
【0129】
図6は従来のディスプレイデバイス100の断面図である。
図6(a)は従来のフラットな形状のディスプレイデバイス100の断面図である。図面の比率を考慮し、中間部分は省略して、上端及び下部だけを図示している。
【0130】
ディスプレイモジュール150は、各々のピクセルに信号を送信して制御するドライブIC155を含み、ドライブIC155と軟性基板を介して連結される。ベッゼルのサイズを縮小するために、ドライブIC155はディスプレイモジュール150の背面に位置付けられ、軟性基板を用いてディスプレイモジュール150とドライブICを連結する。
【0131】
ドライブIC155は、一般に、ディスプレイモジュール150の下部背面に位置付けられ、ICを含んでいるため、ディスプレイモジュール150の背面よりも突出する。
【0132】
よって、カバーボタム102は、
図6(a)のように、ドライブIC155に対応する位置だけが背面方向に突出する形状で、カバーボタム102の端部から前面方向に延びて側面周りをカバーするミドルキャビネット101(
図7を参照)まで省略してもよい。
【0133】
ディスプレイモジュール150とカバーボタム102との間隔が狭くて、比較的に熱の排出が容易であるが、ディスプレイモジュール150の熱をより効果的に排出するために、ディスプレイモジュール150とカバーボタム102との間に放熱部材105をさらに介在してもよい。
【0134】
但し、
図6(a)のように背面と側面が連結された形状のカバーボタム102は、曲げ変形が難しく、曲げ変形可能な(bendable)ディスプレイデバイス100が具現できない。また、カバーボタム102の背面に駆動ICをカバーするための突出部が形成されていて、背面に無駄のないきれいなデザインを具現するのが難しい。
【0135】
図6(b)のようなデザインのディスプレイデバイス100は、フラットな背面を形成するために、カバーボタム102の位置をドライブIC155によって突出された位置まで背面方向に配置する。移動によりフラットな背面を具現し、側面を囲むミドルキャビネット101を別途として備え、本体100’の曲げ変形ができるように構成することができる。
【0136】
但し、ディスプレイモジュール150とカバーボタム102との離隔距離AG2が
図6(a)の実施例の離隔距離AG1に比べて広いため、ディスプレイモジュール150の熱を排出し難いという問題がある。
【0137】
放熱のためには、金属のように熱伝導率の高い熱源を部材と密着又は近接して配置する必要があるが、ギャップが大きいとギャップの空気に熱が閉じ込まれて熱の排出が難しい。放熱が円滑に行われない場合、ディスプレイデバイス100の温度が上昇して製品が故障する原因となる。
【0138】
図6(a)の実施例のように、ディスプレイモジュール150とカバーボタム102との間に放熱のための熱伝導部材105を付設してもよいが、ディスプレイモジュール150とカバーボタム102との間隔が大きくて、コストが増加し、重さが増加するという問題がある。また、熱伝導の距離が長いため、放熱効率も高くならず、厚さにより曲げが難しい。
【0139】
曲げ可能なディスプレイデバイス100を具現するために、カバーボタム102の厚さは、フラット構造のディスプレイデバイス100のカバーボタム102よりも薄い部材を用いることができるが、ディスプレイデバイス100の剛性が弱くなる問題がある。
【0140】
特に、ディスプレイデバイス100は、ディスプレイモジュール150のコーナー部が最も弱いため、コーナー部に所定の力を加えてクラックが発生するコーナー曲げ試験を通過する必要がある。カバーボタム102の厚さが薄い場合、このコーナー曲げ試験において低い荷重でクラックが発生し、製品の品質基準に達しない。
【0141】
図6(c)は、
図6(a)及び(b)の構成を組み合わせて導き出した実施例であって、
図6(b)の実施例に用いた第1のミドルキャビネット101を適用し、上部は
図6(a)のようにディスプレイモジュール150とカバーボタム102との間隔を狭く構成することができる(AG3<AG2)。
【0142】
下部のドライブIC155に対応する部分のカバーボタム102は背面方向に突出する。突出した部分を
図6(a)の実施例のように背面に露出させるか、これをバックカバーでカバーする。
【0143】
図6(c)の実施例においても、曲げ可能に構成するために薄いカバーボタム102を用いる場合、
図6(b)の実施例のように剛性の問題が残る。また、
図6(a)と同様にフラットな背面が具現できず、第1のミドルキャビネット101の厚さが薄いため製造が難しく破損の恐れがある。
【0144】
図7はディスプレイデバイス100の一例を示した断面図及びインナーシート104を示した図であり、
図8はディスプレイデバイス100の本体100’の分解斜視図である。
【0145】
本発明のディスプレイデバイス100は、さらにカバーボタム102とディスプレイモジュール150との間にインナーシート104を備え、ミドルフレーム101を別途として備えることで、放熱の問題、剛性の問題を解決し、それと共にフラットな背面構造を具現することができる。
【0146】
ディスプレイデバイス100は、4つの辺の形状が異なり、特に本発明のような曲げ可能な場合は4つの辺の構成が異なってもよい。但し、左右方向の構成は対称的な構造であり、上下方向においても一部の構成が異なっても、曲げ時には同一の曲率で曲げられることから類似する構成を有する。
【0147】
ディスプレイデバイス100の側面を構成するミドルキャビネットは、上記のように形状変化により差があり、上部及び下部に位置する第1のミドルキャビネット101と側面に位置する第2のミドルキャビネット108(
図14を参照)とに区分できる。
【0148】
第1のミドルキャビネット101はディスプレイデバイス100の曲げ時に曲率が共に変化し、第2のミドルキャビネット108は曲げ時に曲げ変形しないため、第1のミドルキャビネット101と第2のミドルキャビネット108は素材及び構造が異なることがある。
【0149】
図7ないし
図11は、ディスプレイデバイス100の垂直断面を基準として説明し、上部に位置する第1のミドルキャビネット101を基準として説明する。
【0150】
曲げ可能なディスプレイデバイス100を具現するために、ディスプレイモジュール150は 曲げ可能なLEDやOLEDのようにバックライトのないものを用いて、ディスプレイモジュール150の背面をカバーする構造物102、104も曲げ可能である必要がある。
【0151】
本発明のディスプレイデバイス100は、曲げ変形可能に具現するために、側面をカバーするミドルキャビネット101と背面をカバーするカバーボタム102を別の部材として構成し、さらにインナーシート104を備えたことに特徴がある。
【0152】
本発明のディスプレイデバイス100は、映像を出力するディスプレイモジュール150、ディスプレイモジュール150の背面に位置するインナーシート104及びディスプレイデバイス100の本体100’の背面を構成するカバーボタム102を含む。また、ディスプレイモジュール150、インナーシート104及びカバーボタム102の側面の周りに位置し、本体100’の側面外観を形成するミドルキャビネット101を含む。
【0153】
図7(a)に示されたように、インナーシート104がディスプレイモジュール150の後方に隣接して位置し、ギャップAG4のサイズを減らして熱が停滞することを防止することができる。インナーシート104とディスプレイモジュール150との間のギャップがインナーシート104とカバーボタム102との間のギャップより小さい方が放熱面から有利である。
【0154】
また、インナーシート104も熱伝導率の高い金属材質で構成して放熱の効果を得ることができる。
【0155】
インナーシート104のドライブIC155に対応する部分である第1の領域1042は、背面方向に突出させてドライブIC155との干渉を避けることができる。その代わりに、本発明のディスプレイデバイス100は、カバーボタム102がフラットな面を成してインナーシート104をカバーするため、インナーシート104の第1の領域屈曲1042は外観に影響を与えない。
【0156】
第1の領域1042は屈曲を形成すると、剛性が増加するが、その一方で曲げが難しいという問題がある。
図9に示されたように、第1の領域1042に水平方向に離隔した複数の第1の穴1041を形成すると、本体100’の曲率に相応して第1の穴1041が広がり、インナーシート104が曲げられる。
【0157】
各々の部材150、101、102、104は、両面粘着テープ106を用いて貼り付けることができる。部分的にスクリューなどの締結具を用いて締結してもよいが、薄くて外観に露出される締結具を最小にしたディスプレイデバイス100の具現のために締結具の利用を制限することができる。
【0158】
ディスプレイモジュール150及びインナーシート104が軽いため、制限された数の締結具と粘着テープ106の粘着力によって、剥がれずに付着した状態を維持することができる。
【0159】
ディスプレイモジュール150とインナーシート104との間及びインナーシート104とカバーボタム102との間のそれぞれに粘着テープ106が位置し、曲率変更時に粘着テープ106は所定の弾性を有しているため、曲率半径差による各部材間の摺動(slip)を補助する。
【0160】
粘着テープ106が水平方向に長く延在された場合、摺動による誤差が累積されて、端部では変形量が大きくなるため、
図6に示されたように、できる限り垂直方向に長い粘着テープ106を用いることができる。
【0161】
インナーシート104の前面と背面に位置する粘着テープ106は、インナーシート104とディスプレイモジュール150との間の離隔距離及びインナーシート104とカバーボタム102との間の離隔距離によって異なる。
【0162】
図7(a)に示されたように、インナーシート104はドライブIC155が位置するところを除いてはディスプレイモジュール150の方向に偏って配置することができる。よって、インナーシート104の前面に位置する第1の粘着テープ106の厚さは、背面に位置する第2の粘着テープ106の厚さよりも薄く構成することができる。
【0163】
図9はディスプレイデバイス100のインナーシート104を示した図であり、(a)は粘着テープ106を貼り付ける前のインナーシート104であり、(b)は粘着テープ106を貼り付けた状態を示している。本発明のインナーシート104はアルミニウムのように剛性がありながらも軽い素材を用い、インナーシート104を備えることで剛性を確保することができる。
【0164】
剛性確保のためにカバーボタム102の厚さを厚くすると、曲げが難しいが、本発明のようにディスプレイ背面構造をインナーシート104とカバーボタム102の2枚にすると、剛性を確保すると共に曲げ変形も可能となる。
【0165】
インナーシート104とカバーボタム102との間は弾性のある粘着テープ106を用いて貼り付けるため、曲げ時に所定の範囲内では摺動が起こり、容易に曲げることができる。
【0166】
ディスプレイデバイス100を曲げるとき、水平方向の中央部分を中心として左右端部に行くほど変形が大きく現るため、中央部分は制御部180として回路基板や曲げ変形のための曲げモジュール220、及びディスプレイデバイス100を置くためのステンドを結合してもよい。
【0167】
このとき、制御部180と曲げモジュール220とを締結する締結具をカバーボタム102を貫通してインナーシート104まで締結して支持力を高めることができる。
【0168】
インナーシート104の水平方向の中央に位置する第2の領域の剛性を高めるためにビード1047を形成してもよい。ビード1047は板状部材を押さ加工するものであり、インナーシート104の剛性を高めることができるが、外部に露出される場合にはデザイン面から阻害要素となる。インナーシート104はカバーボタム102でカバーされるため、ビード1047を成形してもデザイン面において影響を与えない。
【0169】
変形量が小さいかほぼないインナーシート104の左右端部は、曲げ加工を行って剛性を補強することができる。曲げ加工部にスクリューなどでカバーボタム102と締結することができ、曲げ加工部のインナーシート104は厚さが厚くなるため、粘着テープ106は他の領域に比べて薄いものを用いてもよい。
【0170】
インナーシート104の水平方向に中央(第2の領域)の左右部分は、曲げ時に変形が発生するところである。曲げ時にディスプレイモジュール150とカバーボタム102との間の曲率半径差を補うために、複数の第2の穴1044を備えてもよい。
【0171】
インナーシート104の全体面積がバランスよく変形できるために、第2の穴1044は第1の領域1042の上部に均一に配置する。第1の穴1041は既に形成された第1の領域1042を除外して垂直方向に均一に第2の穴1044を形成することができる。水平方向に変形を十分に収容できるように第2の穴1044を水平方向に複数配置することができる。
【0172】
水平方向に第2の穴1044が形成された面積は、ディスプレイデバイス100のサイズ及び曲げの程度によって変わる。左右変形がバランスを取るように、第2の穴1044は左右に対称して配置される。
【0173】
第1の領域1042の前面に位置するドライブIC155とカバーボタム102の背面に位置する制御部と連結用ケーブルが通る開口部1046を含み、開口部1046は中央に配置してもよい。カバーボタム102にも同一の位置に開口部を含み、カバーボタム102の背面に着座した制御部と連結することができる。
【0174】
第1のミドルキャビネット101は、金属のような剛性を有する部材を用いる場合、曲げ変形時に破損及び焼成変形を起こすことがあり、所定の範囲内で変形可能な射出物で構成することができる。
【0175】
第1のミドルキャビネット101は、側面の周りをカバーする露出部1011と内部に延在された締結部1012を含む。締結部1012はインナーシート104及びカバーボタム102と結合して第1のミドルキャビネット101を固定する部材であって、インナーシート104とカバーボタム102との間に位置するか、インナーシート104の前面に位置する。
【0176】
締結部1012とインナーシート104及びカバーボタム102とは粘着テープ106を用いて締結され、締結力を高めるために、締結部1012の端部に位置する第1のフック1013とインナーシート104の端部を折って第2のフック1046を成形して締結することができる。第2のフック1046が連続して連なる場合、インナーシート104の曲げに妨害となるため、曲げが容易になるように上部にスリットを形成してもよい。
【0177】
図7(a)のように、上部の締結部1012は、インナーシート104の前面に位置し、下部の締結部1012は、インナーシート104とカバーボタム102との間に位置する。インナーシート104の前面に位置する場合、カバーボタム102との締結力も確保するために、インナーシート104に形成された上部スリットから露出されたカバーボタム102と粘着テープ106で締結する。
【0178】
但し、
図7(a)のように、締結部1012がインナーシート104の前面に位置する場合、インナーシート104とカバーボタム102がいずれも金属であるために熱膨張率が大きい。周りの温度が変化するとき、インナーシート104とカバーボタム102がいずれも膨張すると、締結部1012とインナーシート104及びカバーボタム102との間を貼り付ける粘着テープ106が剥がれてしまうことがある。
【0179】
図10ないし
図11はディスプレイデバイス100の他の実施例を示す図である。上述した問題を解決するために、
図10のように、インナーシート104とカバーボタム102との間に締結部1012を配置する。射出物で構成された締結部1012を金属からなるインナーシート104とカバーボタム102との間に位置付けて対称のサンドイッチ構造を作る。対称構造により、熱膨張により一側の変形だけが激しくならず、粘着テープ106が剥がれることを防止することができる。
【0180】
より大きい締結力のために、
図11に示されたように、第1のミドルキャビネット101の露出部1011の後方端部にカバーボタム102を囲む第3のフック1014を形成してもよい。第3のフックは、本体100’の後面に露出される部分であり連続した面で構成してもよく、カバーボタム102の端部が前面方向に折られ(第4のフック1024) 、第3のフック1014と締結部1012との間に位置付けることで、カバーボタム102と背面を同一平面に構成することができる。
【0181】
このとき、カバーボタム102の焼成変形を考慮して、折られた第4のフック1024の間にスリットを形成し、第4のフック1024の間のスリット1045は第3のフック1014でカバーされて外部へ露出されない。
【0182】
以上、ディスプレイデバイス100の垂直方向の断面を基準として、主に上部と下部に位置する第1のミドルキャビネット101を説明したが、以下では水平方向の構造を説明する。
【0183】
図12はディスプレイデバイス100の第2のミドルキャビネット108とディスプレイモジュール150との締結方法の一例を示す図である。
【0184】
水平方向のディスプレイデバイス100の両端部には第2のミドルキャビネット108が位置する。ディスプレイデバイス100は、ディスプレイモジュール150、インナーシート104びカバーボタム102を含み、各々の部材は所定のギャップをもって結合する。
【0185】
第2のミドルキャビネット108は、側面外観を形成する露出部1084とこの露出部1084から垂直方向に延在され、ディスプレイモジュール150、インナーシート104及びカバーボタム102と重なって配置される複数のリブ1081、1802、1083を含む。
【0186】
曲げ時において各々の部材は、曲率半径差により摺動(滑り)が起こる。特に、
図12(b)のように、曲げ状態で曲げ変形されたディスプレイデバイス100の内側に位置するディスプレイモジュール150は外側に位置するカバーボタム102より長さが短い状態になる。
【0187】
即ち、
図12(b)のように、ディスプレイデバイス100の曲げ状態において、ディスプレイモジュール150の端部が第2のミドルキャビネット108の露出部1084とギャップbを最小化した状態で配置するためには、
図12(a)のように、フラット状態でディスプレイモジュール150と第2のミドルキャビネット108の露出部1084との間にギャップaが大きく形成された状態で配置する必要がある。
【0188】
この場合、フラット状態においてディスプレイモジュール150の周りに位置するベッゼル(ディスプレイモジュール150の端部からディスプレイデバイス100の端部までの区間)のサイズが大きく見え、特に上部のベッゼルと左右側面のベッゼルの大きさに差が発生して統一感のある外観を提供することができない。
【0189】
図12(a)のように、フラット状態においてディスプレイモジュール150の水平方向の端部と第2のミドルキャビネット108との間のギャップによる段差も水平方向のベッゼルを2つに分けてさらに目立つようにする問題がある。
【0190】
段差が発生しないように、第2のミドルキャビネット108はさらにディスプレイモジュール150の側方向端部をカバーする前面リブ(図示せず)を含んでもよい。しかし、この構成は、曲げ状態でもベッゼルのサイズを大きくすることとなり、ベッゼルレスのデザインが具現できない。
【0191】
図13はディスプレイデバイス100の第2のミドルキャビネット108とディスプレイモジュール150との締結方法の他の実施例を示す図である。
【0192】
図12の実施例において、ディスプレイデバイス100の前面に位置するディスプレイモジュール150が摺動して前面のベッゼルのサイズが可変することを防止することができる。左右側方向のベッゼルのサイズが一定であるため、全体的に統一性のある外観を提供することができる。
【0193】
第2のミドルキャビネット108は、外側へ露出され、左右側方向の外観を形成する露出部1084とこの露出部1084から垂直方向に延在され、ディスプレイモジュール150、インナーシート及びカバーボタム102と重なって配置される複数のリブ1081、1802、1083を含む。
【0194】
リブ1081、1802、1083は、前面方向から背面方向へ第1のリブ1081、第2のリブ1082及び第3のリブ1083を所定の間隔1085、1086に離隔して配置する。
【0195】
第1のリブ1081の前面にディスプレイモジュール150が位置し、第1のリブ1081と第2のリブ1082との間のギャップを形成する第1の締結溝1085にインナーシート104の水平方向の端部が位置する。第2のリブ1082と第3のリブ1083が形成する第2の締結溝1086にカバーボタム102の水平方向の端部が位置してもよい。
【0196】
第1のリブ1081の長さを最も長く形成して第2のミドルキャビネット108とディスプレイモジュール50との締結力を確保することができ、その後、第2のリブ1082及び第3のリブ1083は外側へ露出されるため、最も短く形成することができる。
【0197】
本実施例のディスプレイモジュール150は、第2のミドルキャビネット108に固定され、曲げとは関係なく、第2のミドルキャビネット108の露出部1084とのギャップcが常に一定に維持される。よって、本実施例のディスプレイデバイスは、フラット状態と曲げ状態の両方とも左右側方向のベッゼルのサイズが一定に維持できる。
【0198】
ディスプレイモジュール150は、第2のミドルキャビネットの第1のリブ1081の前面に固定され、露出部1084は、第1のリブ1081の前面方向にディスプレイモジュール150の厚さに相応する高さだけ突出する。
【0199】
但し、上述のように、曲げ時にディスプレイモジュール150とインナーシート104及びカバーボタム102には摺動が起こり、端部の位置においてフラット状態と曲げ状態とが置き換わる。
【0200】
フラット状態において、ディスプレイモジュール150、インナーシート104及びカバーボタム102を一列に配置した場合、曲げ状態では水平方向の端部を基準としてインナーシート104はディスプレイモジュール150に対してdだけ摺動し、カバーボタム102はインナーシート104に対してeだけ摺動する。
【0201】
図13(a)に示されたように、フラット状態において、ディスプレイモジュール150、インナーシート104及びカバーボタム102はいずれも水平方向の端部が第2のミドルキャビネット108の露出部1084と隣接して配置される。
【0202】
また、
図13(b)に示されたように、曲げ状態において、ディスプレイモジュール150の水平方向の端部が最外側に位置し、インナーシート104及びカバーボタム102の端部は第2のミドルキャビネット108の露出部1084から離隔する方向に摺動する。
【0203】
インナーシート104及びカバーボタム102は第2のミドルキャビネット108に固定せず、第1の締結溝1085及び第2の締結溝1086内において水平方向に摺動自在に挿入される。その結果、ディスプレイデバイス100が曲げられると、
図13(b)のように、インナーシート104の端部は第2のミドルキャビネット108の露出部1084からdだけ離隔され、カバーボタム102の端部は第2のミドルキャビネット108の露出部1084からd+eだけ離隔される。
【0204】
カバーボタム102の曲げ状態においても、第2のミドルキャビネット108に結合した状態を維持するために、カバーボタム102の背面に位置する第3のリブ1083の長さは、カバーボタム102の摺動量であるd+eよりさらに長く形成することができる。
【0205】
フラット状態において、第2のミドルキャビネット108とカバーボタム102とが同一の平面を成すように、カバーボタム102の水平方向の端部は段差1023を形成し、前面方向に折られることができ、第3のリブ1083の厚さに相応する段差を形成し、カバーボタム102の端部が前面方向に突出する。
【0206】
ディスプレイモジュール150、インナーシート104及びカバーボタム102の間の結合のために、各部材間を粘着テープ1061、1062を用いて貼り付けることができ、インナーシート104とカバーボタム102の摺動を妨害しないように、水平方向に長い粘着テープ1061、1062の代わりに、
図9(b)のように垂直方向に長く延在された粘着テープ1061、1062を用いてもよい。
【0207】
また、粘着テープ1061、1062は、
図13(b)に示されたように、所定の範囲内で変形可能な軟性のある素材を用いて、インナーシート104及びカバーボタム102の摺動量に相応して変化することができる。
【0208】
上述のように、ディスプレイモジュール150から発生する熱を放熱するために、ディスプレイモジュール150とインナーシート104とのギャップを小さくする必要があるため、ディスプレイモジュール150とインナーシート104との間に位置する第1の粘着テープ1061の厚さは、インナーシート104とカバーボタム102との間の第2の粘着テープ1062よりさらに薄いテープを利用してもよい。
【0209】
インナーシート104とカバーボタム102との締結力を高めるためにカバーボタム102を金属素材で構成して剛性があるため、粘着テープ1061、1062のみでは結合力の確保が難しいところ、締結具を用いて締結してもよい。
【0210】
中央部分は摺動が起こらないために問題にならないが、水平方向の端部では摺動が起こるため、この摺動を収容可能な締結構造107、1027が必要となる。
図14は
図13の実施例によるインナーシート104とカバーボタム102との締結方法を示す図である。
【0211】
図14のように、カバーボタム102の水平方向の端部に位置して、水平方向に長く形成された長穴1027と、この長穴1027に締結されてインナーシート104とカバーボタム102とを締結する締結具107を含むことができる。
【0212】
図14(a)のように、フラット状態では、締結具は長穴1027からディスプレイデバイス100の中央方向に位置し、
図14(b)のように、曲げ状態において締結具107は、長穴1027の外側方向に位置するように摺動する。長穴1027の長さは垂直方向よりもインナーシート104とカバーボタム102との間の摺動量eに相応する長さだけ水平方向にさらに長く形成することができる。
【0213】
図15ないし
図17は、
図13の実施例によるディスプレイデバイス100の曲げの前後を示す図である。
図15は第1のミドルキャビネット101と第2のミドルキャビネット108の分割ラインが側方向に位置し、
図16は分割ラインが上方向に位置する実施例である。
【0214】
図15(a)はフラット状態、
図15(b)は曲げ状態を示し、フラット状態及び曲げ状態のいずれもディスプレイモジュール150の端部と第2のミドルキャビネット108とのギャップは変化しない。
【0215】
但し、ディスプレイデバイス100を曲げるとき、第1のミドルキャビネット101と第2のミドルキャビネット108との間の切開ラインが広がって、
図14(b)のようにエッジが窪んだ形状となるか、
図15(b)のように切開ラインの間にギャップが発生することがある。
【0216】
このように切開ラインが広がることを防止するために、
図17のように、第1のミドルキャビネット101と第2のミドルキャビネット108の切開部を折れた形状に具現し、前面方向から切開部が目立たないように構成することができる。
【0217】
上述した第3のリブ1083を第1のミドルキャビネット101と重なる位置まで延在することで、
図16(b)のように曲げ状態において第3のリブ1083が第1のミドルキャビネット101と第2のミドルキャビネット108とのギャップをカバーすることができる。このとき、第1のミドルキャビネット101の端部背面に第3のリブ1083に相応する溝部を備えてもよい。
【0218】
図18は
図12の実施例によるディスプレイモジュール150の曲率整合度を測定する方法を示す図である。ディスプレイデバイス100の曲げ状態において、所定の曲率に対応する治具を前面に配置し、曲げ状態のディスプレイデバイスの本体100’と治具とのギャップを測定することができる。ギャップが大きい場合は、設計した曲率との整合度が低いという意味であって、ディスプレイデバイス100の中央部分とディスプレイデバイス100の端部の曲率が異なる。
【0219】
ディスプレイデバイス100が全体的に均一な曲率を有するように設計するためには、各部材の摺動が自然に起こるように、ディスプレイモジュール150、インナーシート104及びカバーボタム102を結合する必要があり、各部材の締結力が強すぎると、ディスプレイデバイス100の曲げにおける曲率が設計したものとは異なることになる。
【0220】
図18は曲率R900に合わせて曲げた状態において治具とのギャップを示した表であり、中央から左右方向に400mmまで50mmの間隔で、治具と曲げ状態のディスプレイデバイス100とのギャップを測定した結果である。
【0221】
左右の端部においてギャップが最も大きく、水平方向に同一の位置であっても、ディスプレイデバイス100の上部と下部とで差が生じる。左側のL400mmにおけるギャップは5mmと最大値であり、右側のR400mm地点でのギャップは4mmと最大値である。
【0222】
また、上下方向のギャップの偏差も中央から最も離隔された位置であるL400mmにおいて2mmと最も大きい。
図19は
図18の方法による曲率整合度の測定結果を示す図である。グラフが示す最大ギャップ(max gap)は、上述した方式によって治具との整合度を測定するときに測定されたギャップのうち最大値を意味する。
【0223】
Case 1、2は、長穴1027を適用しない円形の締結穴を備えた実施例であり、Case 3、4は、長穴1027を適用したケースである。Case 1とCase 2との相違点は、インナーシート104の形状であって、インナーシート104の中央部分にビードを形成した場合と剛性プレートを重ねた場合であって、両方とも中央部分の構造変更は摺動に大きい影響を与えない。
【0224】
図14のカバーボタム102の長穴1027が適用されたCase 3、4において、最大ギャップ値が大幅に減少し、整合度が改善される。ディスプレイモジュール150、インナーシート104及びカバーボタム102の摺動が自在に行われるように長穴1027を用いた締結が摺動に最も大きい影響を与える。
【0225】
図19に示されたように、Case 1、2において、R800を基準として15mm以上の最大ギャップが大きく現れ、Case 3、4において5mm以下と最大ギャップが小さくなり、曲率整合度が改善されることが確認できる。
【0226】
フック構造1046、1013は、上述した第1のミドルキャビネット101とインナーシート104との結合構造であり、Case 1、2のmodel 1は、
図7のようにインナーシート104が第1のミドルキャビネット101の締結部の背面において第1のフック1013と第2のフック1046とがフック結合する構造であり、model 2は、
図10のインナーシート104が第1のミドルキャビネット101の締結部の前面に結合する構造である。model 3は、
図11の第1のミドルキャビネット101がさらにカバーボタム102の背面をカバーする第3のフック1014を備えた実施例を示す。
【0227】
第1のミドルキャビネット101のインナーシート104及びカバーボタム102の締結構造は、摺動量の改善が影響を与えるが、その差に大きい意味はないため、第1のミドルキャビネット101とインナーシート104との締結構造は、放熱及びインナーシート104/カバーボタム102との締結力を考慮して決定することができる。
【0228】
以上、本発明のディスプレイデバイス100は、ディスプレイモジュール150をフラット状態又は曲げ状態に変形可能であるためユーザが所望する形態で利用することができる。
【0229】
インナーシートを備えて曲げが可能でありながらも、剛性が確保できて、放熱面から効果的なディスプレイデバイスを提供することができる。
【0230】
特に、ディスプレイデバイスの端部に位置するディスプレイモジュールの位置が変化せずに、一定のベッゼルのサイズを確保することができる。
【0231】
上述した詳細な説明は全ての面で制限的に解釈してはいけず、例示的なものとして考慮されるべきである。本発明の範囲は添付の請求範囲の合理的解釈により決定されるべきであり、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。