(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】ハイブリッドスマートウォッチにおけるユーザーインターフェイス視覚化
(51)【国際特許分類】
G04C 3/00 20060101AFI20231117BHJP
G04G 9/00 20060101ALI20231117BHJP
【FI】
G04C3/00 A
G04G9/00 303C
G04G9/00 304Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022109140
(22)【出願日】2022-07-06
(62)【分割の表示】P 2020558611の分割
【原出願日】2019-04-17
【審査請求日】2022-08-04
(32)【優先日】2018-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オルワル,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】ロードリー-バッティン,フィリップ・ダム
(72)【発明者】
【氏名】ゴフ,タイラー
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-175800(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0074464(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04C 1/00-99/00
G04G 3/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスであって、
ディスプレイと、
前記ディスプレイの上方に配置された1つまたは複数のウォッチ針と、
1つまたは複数のプロセッサとを備え、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記ディスプレイ上に1つまたは複数のディスプレイ要素を生成し、
前記1つまたは複数のディスプレイ要素の第1のディスプレイ要素を更新し、前記第1のディスプレイ要素を更新しながら、前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成され、
前記第1のディスプレイ要素を更新する際に、前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、
前記第1のディスプレイ要素を更新済みの第1のディスプレイ要素に遷移させ、
前記遷移中、前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節し、
前記遷移後、前記更新済みの第1のディスプレイ要素を遮蔽させないように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成される
、コンピューティングデバイス。
【請求項2】
前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節することと、前記更新済みの第1のディスプレイ要素を遮蔽させないように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節することとの間の時間の長さは、前記第1のディスプレイ要素を更新する時間の長さに基づいている、請求項
1に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項3】
前記ディスプレイは電気泳動的なディスプレイである、請求項
1に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項4】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記ディスプレイのリフレッシュレート、および、前記第1のディスプレイ要素と前記更新済みの第1のディスプレイ要素との間の前記遷移の遷移品質のうちの1つまたは複数に従って前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節することを開始するように構成される、請求項
1に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項5】
前記遷移品質は、前記第1のディスプレイ要素から更新済みの第1のディスプレイ要素へ遷移する時間の長さと、前記第1のディスプレイ要素を更新している間の前記ディスプレイ上の遷移アーチファクトの存在とのうちの1つまたは複数に基づいている、請求項
4に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項6】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記第1のディスプレイ要素を更新している間、前記1つまたは複数のウォッチ針を前記第1のディスプレイ要素上でスワイプさせるように構成される、請求項1に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項7】
コンピューティングデバイスであって、
ディスプレイと、
前記ディスプレイの上方に配置された1つまたは複数のウォッチ針と、
1つまたは複数のプロセッサとを備え、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記ディスプレイ上に1つまたは複数のディスプレイ要素を生成し、
前記1つまたは複数のディスプレイ要素の第1のディスプレイ要素を更新し、前記第1のディスプレイ要素を更新しながら、前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成され、
前記1つまたは複数のディスプレイ要素は複数の要素を備え、前記複数の要素の各々は、ユーザーインターフェイスのそれぞれのオプションに対応しており、
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、前記複数の要素のうち1つを除いてすべてを少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成される
、コンピューティングデバイス。
【請求項8】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記コンピューティングデバイスへの入力に応答して、前記複数の要素のうちの異なる要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成される、請求項
7に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項9】
システムであって、
1つまたは複数のプロセッサを備え、前記1つまたは複数のプロセッサは、
1つまたは複数のウォッチ針を備えたコンピューティングデバイスのディスプレイ上に1つまたは複数のディスプレイ要素を生成し、
前記1つまたは複数のディスプレイ要素の第1のディスプレイ要素を更新し、前記第1のディスプレイ要素を更新しながら、前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成され、
前記第1のディスプレイ要素を更新する際に、前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、
前記第1のディスプレイ要素を更新済みの第1のディスプレイ要素に遷移させ、
前記遷移中、前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節し、
前記遷移後、前記更新済みの第1のディスプレイ要素を遮蔽させないように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成される
、システム。
【請求項10】
前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節することと、前記更新済みの第1のディスプレイ要素を遮蔽させないように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節することとの間の時間の長さは、前記第1のディスプレイ要素を更新する時間の長さに基づいている、請求項
9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ディスプレイは電気泳動的なディスプレイである、請求項
9に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記ディスプレイのリフレッシュレート、および、前記第1のディスプレイ要素と前記更新済みの第1のディスプレイ要素との間の前記遷移の遷移品質のうちの1つまたは複数に従って、前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節することを開始するように構成される、請求項
9に記載のシステム。
【請求項13】
前記遷移品質は、前記第1のディスプレイ要素から更新済みの第1のディスプレイ要素へ遷移する時間の長さと、前記第1のディスプレイ要素を更新している間の前記ディスプレイ上の遷移アーチファクトの存在とのうちの1つまたは複数に基づいている、請求項
12に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記第1のディスプレイ要素を更新している間、前記1つまたは複数のウォッチ針を前記第1のディスプレイ要素上でスワイプさせるように構成される、請求項
9に記載のシステム。
【請求項15】
システムであって、
1つまたは複数のプロセッサを備え、前記1つまたは複数のプロセッサは、
1つまたは複数のウォッチ針を備えたコンピューティングデバイスのディスプレイ上に1つまたは複数のディスプレイ要素を生成し、
前記1つまたは複数のディスプレイ要素の第1のディスプレイ要素を更新し、前記第1のディスプレイ要素を更新しながら、前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成され、
前記1つまたは複数のディスプレイ要素は複数の要素を備え、前記複数の要素の各々は、ユーザーインターフェイスのそれぞれのオプションに対応しており、
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、前記複数の要素のうち1つを除いてすべてを少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成される
、システム。
【請求項16】
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記コンピューティングデバイスへの入力に応答して、前記複数の要素のうちの異なる要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成される、請求項
15に記載のシステム。
【請求項17】
方法であって、
1つまたは複数のプロセッサによって、1つまたは複数のウォッチ針を備えたコンピューティングデバイスのディスプレイ上に1つまたは複数のディスプレイ要素を生成するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記1つまたは複数のディスプレイ要素の第1のディスプレイ要素を更新し、前記第1のディスプレイ要素を更新しながら、前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するステップとを含み、
前記第1のディスプレイ要素を更新するステップは、
前記第1のディスプレイ要素を更新済みの第1のディスプレイ要素に遷移させるステップと、
前記遷移中、前記第1のディスプレイ要素を少なくとも部分的に遮蔽させるように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するステップと、
前記遷移後、前記更新済みの第1のディスプレイ要素を遮蔽させないように前記1つまたは複数のウォッチ針を調節するステップとを含む
、方法。
【請求項18】
コンピューティングデバイスの1以上のプロセッサによって実行されることにより、前記コンピューティングデバイスに請求項
17に記載の方法を実施させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、「ハイブリッドスマートウォッチにおけるユーザーインターフェイス視覚化」と題された、2018年4月24日に提出された米国仮出願第62/661,769号の出願日の利益を請求し、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
個人情報技術は、スマートフォンの導入に伴って急速に発展してきた。そのような装置は、ほぼユビキタスである。しかしながら、広がっていくサイズおよびフォームファクタのために、スマートフォンに便利にアクセスし、かつ、スマートフォンを持ち運ぶことは、ますます挑戦的である。スマートフォンは、ユーザーおよび近くにいる人に対して気をそらすものでもあり得る。より小さなフォームファクタを有するウェアラブル装置は、よりユーザーフレンドリーな手法であって、より気をそらすものでない手法で活動の情報、通知および他の機能をユーザーに提供するために、ごく最近用いられてきている。
【0003】
これらは、異なるタイプのウェアラブル装置である。ますます人気になってきている1つのタイプは、スマートウォッチである。時間を伝えることに加えて、スマートウォッチは、種々のアプリケーションを走らせ、および/または、スマートフォンと同様の手法で当該アプリケーションを行い得る。それゆえ、スマートウォッチは、スマートフォンよりもよりさりげない手法で、スマートフォンのサイズの問題に取り組むことができ、適切な情報をユーザーに提供し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
ハイブリッドスマートウォッチは、腕時計のフォームファクタにおいてアナログ計時器にデジタル技術を組み込む。デジタル技術のグラフィカルなディスプレイと、アナログディスプレイの機械的な針とを、別個のディスプレイ表面として扱うことは可能である。しかしながら、本開示の態様は、独創的で効率的なタイプの情報をユーザー(着用者)に提供するために、およびその他の方法で既存のアプリケーションの価値を高めるために、両方のディスプレイ表面を用いてハイブリッド視覚化を提供する。これは、電力を節約して電池の寿命を伸ばす一方で、アナログおよびデジタル構成要素の強さならびに効率を生かす仕方でなされる。
【0005】
本開示の態様は、ユーザーインターフェイス視覚化を着用者に提供するハイブリッドスマートウォッチを含む。ハイブリッドスマートウォッチは、ユーザーインターフェイスサブシステムと、機械的な作動機構制御サブシステムと、1つまたは複数のプロセッサとを備える。ユーザーインターフェイスサブシステムは、デジタルグラフィカルディスプレイと、1つまたは複数のウォッチ針を有する機械的な作動機構とを含む。当該1つまたは複数のウォッチ針は、ハイブリッドスマートウォッチの面に沿って配列される。機械的な作動機構制御サブシステムは、当該1つまたは複数のウォッチ針に動作可能に結合され、時計回り方向および反時計回り方向の一方もしくは両方において当該1つまたは複数のウォッチ針を調節するように構成されている。当該1つまたは複数のプロセッサは、デジタルグラフィカルディスプレイと機械的な作動機構制御サブシステムとに動作可能に結合される。当該1つまたは複数のプロセッサは、当該1つまたは複数のウォッチ針のコンテクストに従って、バックグラウンド視覚化、および/または、1つまたは複数の通知要素を選択し、グラフィカルディスプレイ上でのバックグラウンド視覚化を生成し、ならびに/ま
たは、グラフィカルディスプレイ上の当該1つまたは複数の通知要素を、例えばバックグラウンド視覚化上へのオーバーレイとして生成し、当該1つまたは複数のウォッチ針のコンテクストに基づいて、バックグラウンド視覚化、および/または、当該1つまたは複数の通知要素の少なくとも1つを調整するように構成されている。例えば、バックグラウンド視覚化および/または当該通知要素は、当該1つまたは複数のウォッチ針の位置に関して、または、当該1つまたは複数のウォッチ針に関連付けられた目盛り(例えば、時間目盛り)に関して配列される。
【0006】
一例において、コンテクストは、一時的なコンテクストであり、当該1つまたは複数の通知要素は、当該一時的なコンテクストに従う一時的な通知要素であり、機械的な作動機構制御サブシステムは、未来の時間における当該一時的な通知要素の提示と同調させるために、当該1つまたは複数のウォッチ針を当該未来の時間に早送りするように構成されている。ここで、当該一時的な通知要素の少なくとも1つは、生体測定の情報を含み得る。
【0007】
別の例において、当該1つまたは複数の通知要素は、タスクまたはプロジェクトの完了状態を示す画像を含む。さらに他の例において、当該1つまたは複数の通知要素は、ハイブリッドスマートウォッチの着用者に健康情報を提供する。さらに別の例において、当該1つまたは複数の通知要素および当該バックグラウンド視覚化は、ハイブリッドスマートウォッチの着用者にフォーカスモードを提供する。さらに他の例において、当該1つまたは複数のウォッチ針は、複数のウォッチ針を備え、当該1つまたは複数のプロセッサは、2次元の配列と1次元の配列との間で当該複数のウォッチ針を調節するように機械的な作動機構制御サブシステムを制御するように構成されている。
【0008】
一つのシナリオにおいて、当該1つまたは複数の通知要素、バックグラウンド視覚化、および当該1つまたは複数のウォッチ針は、コンテンツを意識したハイブリッドなレイアウトに従って、ユーザーインターフェイス視覚化を提供する。ここで、デジタルグラフィカルディスプレイのコンテンツは、当該1つまたは複数のウォッチ針の配列に従う知覚的な目標に基づいて、位置、目盛りもしくは視覚的な質のうち1つまたは複数を動的に変更し得る。また、コンテンツを意識したハイブリッドレイアウトは、直示的な照合と、視覚的なコンテンツを優先させることと、当該1つまたは複数のウォッチ針を優先させることと、デジタルグラフィカルディスプレイ上のコンテンツの意図的な遮蔽と、デジタルグラフィカルディスプレイの要素と当該1つまたは複数のウォッチ針の要素との視覚的な混ぜ合わせを通じた外観融合とで構成されるグループから選択されるシナリオを提供し得る。
【0009】
本開示の追加的な態様は、ハイブリッドスマートウォッチを身につけたユーザーにユーザーインターフェイス視覚化を提供する方法を含む。ハイブリッドスマートウォッチは、デジタルグラフィカルディスプレイと、ハイブリッドスマートウォッチの面に沿って配列される1つまたは複数の物理的なウォッチ針とを含む。当該方法は、1つまたは複数のプロセッサが、当該1つまたは複数のウォッチ針のコンテクストに従って、バックグラウンド視覚化、および/または、1つまたは複数の通知要素を選択することと、当該1つまたは複数のプロセッサが、グラフィカルディスプレイ上でのバックグラウンド視覚化を生成すること、および/または当該1つまたは複数のプロセッサが、グラフィカルディスプレイ上での当該1つまたは複数の通知要素を、例えばバックグラウンド視覚化上へのオーバーレイとして生成することと、当該1つまたは複数のプロセッサが、当該1つまたは複数のウォッチ針のコンテクストに基づいて、バックグラウンド視覚化、および/または、当該1つまたは複数の通知要素、の少なくとも1つを調節することを含む。
【0010】
一例において、コンテクストは、一時的なコンテクストであり、当該1つまたは複数の通知要素は、当該一時的なコンテクストに従う一時的な通知要素であり、当該方法は、未来の時間における当該一時的な通知要素の提示と同調させるために、当該1つまたは複数
のウォッチ針を当該未来の時間に早送りすることを含む。この場合、当該一時的な通知要素の少なくとも1つは、生体測定の情報を含み得る。
【0011】
別の例において、当該1つまたは複数の通知要素は、タスクまたはプロジェクトの完了状態を示すための画像を含む。さらに他の例において、当該1つまたは複数の通知要素は、ハイブリッドスマートウォッチの着用者に、健康情報を提供する。さらに別の例において、当該1つまたは複数の通知要素およびバックグラウンド視覚化は、ハイブリッドスマートウォッチの着用者にフォーカスモードを提供する。さらに他の例において、当該1つまたは複数のウォッチ針は、複数のウォッチ針を備え、当該方法は、2次元の配列と1次元の配列との間で当該複数のウォッチ針を調節するように機械的な作動機構制御サブシステムを制御する当該1つまたは複数のプロセッサを含む。例えば、1次元の配列において、少なくとも2つのウォッチ針は、少なくとも部分的にまたは完全に、互いに重なり合う。2次元の配列において、例えば、少なくとも2つのウォッチ針は、互いに重なり合わない(しかし、例えば、少なくとも部分的にまたは完全に、互いに斜めまたは反対に向き付けられる)。
【0012】
一つのシナリオにおいて、当該1つまたは複数の通知要素と、バックグラウンド視覚化と、当該1つまたは複数のウォッチ針とは、コンテンツを意識したハイブリッドなレイアウトに従って、ユーザーインターフェイス視覚化を提供する。ここで、デジタルグラフィカルディスプレイのコンテンツは、当該1つまたは複数のウォッチ針の配列に従う知覚的な目標に基づいて、位置、目盛りもしくは視覚的な質のうち1つまたは複数を動的に変更し得る。そして、コンテンツを意識したハイブリッドなレイアウトは、直示的な照合と、視覚的なコンテンツを優先させることと、当該1つまたは複数のウォッチ針を優先させることと、デジタルグラフィカルディスプレイ上のコンテンツの意図的な遮蔽と、デジタルグラフィカルディスプレイの要素と当該1つまたは複数のウォッチ針の要素との視覚的な混合を通じた外観融合とで構成されるグループから選択されるシナリオを提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の態様に従う、例示的なハイブリッドスマートウォッチの機能ダイアグラムである。
【
図2】本開示の態様に従う、例示的なハイブリッドスマートウォッチを示す図である。
【
図3】本開示の態様に従う、ネットワーク化されたかまたはアドホックのシステムの、絵で表した例示的なダイアグラムである。
【
図4A】本開示の態様に従う、ハイブリッドスマートウォッチの構成要素のビューを示す図である。
【
図4B】本開示の態様に従う、ハイブリッドスマートウォッチ上の、通知のオーバーレイを示す図である。
【
図5A】本開示の態様に従う、通知のエスカレーションの例を示す図である。
【
図5B】本開示の態様に従う、通知のエスカレーションの例を示す図である。
【
図5C】本開示の態様に従う、通知のエスカレーションの例を示す図である。
【
図6A】本開示の態様に従う、カレンダー視覚化の例を示す図である。
【
図6B】本開示の態様に従う、カレンダー視覚化の例を示す図である。
【
図6C】本開示の態様に従う、カレンダー視覚化の例を示す図である。
【
図7A】本開示の態様に従う、例示的な一時的な特徴を示す図である。
【
図7B】本開示の態様に従う、例示的な一時的な特徴を示す図である。
【
図7C】本開示の態様に従う、例示的な一時的な特徴を示す図である。
【
図7D】本開示の態様に従う、例示的な一時的な特徴を示す図である。
【
図7E】本開示の態様に従う、例示的な一時的な特徴を示す図である。
【
図7F】本開示の態様に従う、例示的な一時的な特徴を示す図である。
【
図7G】本開示の態様に従う、例示的な一時的な特徴を示す図である。
【
図7H】本開示の態様に従う、例示的な一時的な特徴を示す図である。
【
図7I】本開示の態様に従う、例示的な一時的な特徴を示す図である。
【
図8A】本開示の態様に従う、追加的な一時的な特徴を示す図である。
【
図8B】本開示の態様に従う、追加的な一時的な特徴を示す図である。
【
図8C】本開示の態様に従う、追加的な一時的な特徴を示す図である。
【
図8D】本開示の態様に従う、追加的な一時的な特徴を示す図である。
【
図9A】本開示の態様に従う、多くの場所の一時的な情報の例を示す図である。
【
図9B】本開示の態様に従う、多くの場所の一時的な情報の例を示す図である。
【
図9C】本開示の態様に従う、多くの場所の一時的な情報の例を示す図である。
【
図10A】本開示の態様に従う、生体測定の情報の例を示す図である。
【
図10B】本開示の態様に従う、生体測定の情報の例を示す図である。
【
図10C】本開示の態様に従う、生体測定の情報の例を示す図である。
【
図10D】本開示の態様に従う、生体測定の情報の例を示す図である。
【
図11A】本開示の態様に従う、グラフィカルな例を提供する図である。
【
図11B】本開示の態様に従う、グラフィカルな例を提供する図である。
【
図11C】本開示の態様に従う、グラフィカルな例を提供する図である。
【
図11D】本開示の態様に従う、グラフィカルな例を提供する図である。
【
図12A】本開示の態様に従う、ハイブリッドな保健および健康表示の例を提供する図である。
【
図12B】本開示の態様に従う、ハイブリッドな保健および健康表示の例を提供する図である。
【
図12C】本開示の態様に従う、ハイブリッドな保健および健康表示の例を提供する図である。
【
図12D】本開示の態様に従う、ハイブリッドな保健および健康表示の例を提供する図である。
【
図12E】本開示の態様に従う、ハイブリッドな保健および健康表示の例を提供する図である。
【
図12F】本開示の態様に従う、ハイブリッドな保健および健康表示の例を提供する図である。
【
図12G】本開示の態様に従う、ハイブリッドな保健および健康表示の例を提供する図である。
【
図13A】本開示の態様に従う、1次元の通知の例を提供する図である。
【
図13B】本開示の態様に従う、1次元の通知の例を提供する図である。
【
図13C】本開示の態様に従う、1次元の通知の例を提供する図である。
【
図13D】本開示の態様に従う、1次元の通知の例を提供する図である。
【
図13E】本開示の態様に従う、1次元の通知の例を提供する図である。
【
図13F】本開示の態様に従う、1次元の通知の例を提供する図である。
【
図14A】本開示の態様に従う、拡張された通知の例を示す図である。
【
図14B】本開示の態様に従う、拡張された通知の例を示す図である。
【
図14C】本開示の態様に従う、拡張された通知の例を示す図である。
【
図14D】本開示の態様に従う、拡張された通知の例を示す図である。
【
図15A】本開示の態様に従う、直示的なシナリオの例を示す図である。
【
図15B】本開示の態様に従う、直示的なシナリオの例を示す図である。
【
図15C】本開示の態様に従う、直示的なシナリオの例を示す図である。
【
図16A】本開示の態様に従う、視覚的なコンテンツを優先させることの例を示す図である。
【
図16B】本開示の態様に従う、視覚的なコンテンツを優先させることの例を示す図である。
【
図16C】本開示の態様に従う、視覚的なコンテンツを優先させることの例を示す図である。
【
図16D】本開示の態様に従う、視覚的なコンテンツを優先させることの例を示す図である。
【
図16E】本開示の態様に従う、視覚的なコンテンツを優先させることの例を示す図である。
【
図16F】本開示の態様に従う、視覚的なコンテンツを優先させることの例を示す図である。
【
図17A】本開示の態様に従う、意図的な遮蔽を示す図である。
【
図17B】本開示の態様に従う、意図的な遮蔽を示す図である。
【
図18A】本開示の態様に従う、グラフィカルディスプレイと物理的なウォッチ針との融合を示す図である。
【
図18B】本開示の態様に従う、グラフィカルディスプレイと物理的なウォッチ針との融合を示す図である。
【
図18C】本開示の態様に従う、グラフィカルディスプレイと物理的なウォッチ針との融合を示す図である。
【
図18D】本開示の態様に従う、グラフィカルディスプレイと物理的なウォッチ針との融合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
概観
本明細書で説明されるハイブリッドスマートウォッチにおけるアナログおよびデジタルディスプレイ要素は、ウェアラブルフォームファクタにおける、豊富なグラフィカルユーザーインターフェイスを提供する。プログラム可能な材料は、ウォッチ針の電気機械的な制御と併せて活用される。プログラム可能な材料は、電子インク(E-ink:electronic ink)色素、または、動的なパターンを表示できる他の非発光型の配列を含み得る。機械的な作動機構制御は、ウォッチ針の位置決めを管理する。例えば、マイクロステッパモータは、結果として生じる針の運動を介して、制御、位置決め、および機械的な表現性を提供する。サーボ機構で制御されるこれらの針は、グラフィカルディスプレイ上にオーバーレイされる一方で、システムは、ユーザーインターフェイスに対する信頼性を共有するアナログおよびデジタルディスプレイを連携させる。広く様々なユーザーインターフェイス視覚化は、このタイプのハイブリッドスマートウォッチ構成を用いて達成され得る。
【0015】
例示的なシステム
図1に示されるように、本開示の一態様に従うハイブリッドスマートウォッチ100は、種々の構成要素を含む。ハイブリッドスマートウォッチは、1つまたは複数のプロセッサ112と、メモリ114と、スマートフォンもしくは他の個人的なコンピューティング装置に典型的に存在する他の構成要素とを含むコンピューティング装置110などの1つまたは複数のコンピューティング装置を有し得る。当該1つまたは複数のプロセッサ112は、市販で手に入るCPUのようなプロセッサであり得る。代替的に、当該1つまたは複数のプロセッサは、特定用途向け集積回路(ASIC)、シングルもしくはマルチコアコントローラ、または他のハードウェアベースのプロセッサなどの専用の装置であり得る。
【0016】
メモリ114は、各プロセッサ112により実行され得るか、もしくはその他の方法で用いられ得る、命令116およびデータ118を含む、1つまたは複数のプロセッサ112により利用可能な情報を格納する。メモリ114は、例えば、ソリッドステートメモリであり得るか、または、書き込み可能および/もしくは読み出し専用メモリを含む、プロセッサ(複数可)により利用可能な情報を格納できる他のタイプの非一時的なメモリであり得る。
【0017】
命令116は、プロセッサにより直接的に実行される、(機械コードなどの)命令の任意のセットであり得るか、または、プロセッサにより間接的に実行される、(スクリプトなどの)命令の任意のセットであり得る。例えば、当該命令は、コンピューティング装置が読み取り可能な媒体上に、コンピューティング装置のコードとして格納され得る。そのことについて、「命令」および「プログラム」という用語は、本明細書で入れ替えて用いられ得る。当該命令は、プロセッサによる直接的な処理のための、オブジェクトコードのフォーマットで格納され得るか、または、要請に応じて解釈されるもしくは前もってコンパイルされた独立したソースコードモジュールのスクリプトもしくは集合を含む、コンピューティング装置の任意の他の言語で格納され得る。当該命令の機能、方法およびルーチンは、以下に詳細に説明される。
【0018】
データ118は、命令116に従って、プロセッサ112により、取り出され得るか、格納され得るか、または修正され得る。例として、メモリ114のデータ118は、予め定められたシナリオを格納し得る。所与のシナリオは、視覚的な効果のタイプと、提示されるコンテンツと、ウォッチ針およびグラフィカルディスプレイの間の予め定められた相互作用とを含む、シナリオの要求のセットを識別し得る。例えば、選択される通知のタイプと組み合わされる、ウォッチ針の特定の運動は、予め定められたシナリオに含まれ得る。
【0019】
ユーザーインターフェイス120は、種々のI/O要素を含む。例えば、機械的アクチュエーター124および/またはソフトアクチュエーター126などの、1つまたは複数のユーザー入力122が提供される。機械的アクチュエーター124は、竜頭と、ボタンと、スイッチと、他の構成要素とを含み得る。ソフトアクチュエーター126は、タッチスクリーンカバー、例えば抵抗性または容量性のタッチスクリーンに組み込まれ得る。
【0020】
上述されたように、本技術の一態様は、デジタル性能および連結性を用いて高められたアナログウォッチ要素の使用である。それゆえ、デジタルグラフィカルディスプレイ128と、機械的な作動機構(アナログディスプレイ)130との両方は、ハイブリッドスマートウォッチ100のユーザーインターフェイス120において提供される。デジタルグラフィカルディスプレイ128は、電子インクであり得るか、または他のタイプの電気泳動的なディスプレイであり得る。代替的に、他の非発光型の配列が、または発光型のディスプレイさえもが採用され得る。機械的な作動機構130は、時針および分針を含む。秒針および/または他の針を示すものも採用され得る。
【0021】
そのようなユーザーインターフェイス120を有する例示的なウォッチ構成200は、
図2に示される。例示的なウォッチ構成200は、ウォッチハウジング202と、それに接続されるバンド204とを含む。ここで、機械的なアクチュエーターは、竜頭206と、補足的なボタンの対208とを含む。機械的なアクチュエーターの数は、変わることができ、示される数よりも多くても、または少なくてもよい。アクチュエーターは、ウォッチハウジング202上のアクチュエーターに加えて、または代えて、バンド204上に配置され得る。実際、いくつかの例において、ウォッチハウジング202またはバンド204上に機械的なアクチュエーターが無いことがある。1つまたは複数のソフトアクチュエーターは、カバー210に組み込まれ得る。カバー210の下に、時針212と分針214とがある。アナログウォッチの機能に応じて、1つまたは複数の、追加的な針を示すもの、例えば秒針もしくはアラームの針も用いられ得る。あるいは、代替的に、ウォッチスタイルは、1つの針のみを有するウォッチを規定し得る。この例において、ユーザーインターフェイス120は、円状のグラフィカルディスプレイ216を含む。しかしながら、グラフィカルディスプレイ216は、ウォッチハウジング202の構成に応じて異なる形状またはサイズを有し得る。例えば、グラフィカルディスプレイ216は、正方形の、長
方形の、八角形の、または異なる幾何的な形状であり得る。
【0022】
図1に戻ると、ユーザーインターフェイス120は、追加的な構成要素を同様に含み得る。例として、1つまたは複数のセンサ132は、ウォッチハウジング上に、またはウォッチハンド内に配置され得る。センサは、加速度計134、例えば、3軸の加速度計、および/またはジャイロスコープ136を含み得る。他のセンサは、磁力計と、大気圧センサと、周囲温度センサと、皮膚温度センサと、心拍数モニターと、血液の酸素レベルを測定するための酸素測定センサと、労作レベルを決定するための電気皮膚反応センサとを含み得る。追加的なセンサ、または異なるセンサも採用され得る。
【0023】
ユーザーインターフェイス120は、1つまたは複数のスピーカ、変換器もしくは他の音声出力138をも含み得る。触覚のインターフェイスまたは他の触感のフィードバック140は、非視覚的な情報と聞き取り可能でない情報とを着用者に提供するために用いられる。そして、1つまたは複数のカメラ142は、ハウジング上、バンド上に含まれ得るか、またはディスプレイに組み込まれ得る。
【0024】
ハイブリッドスマートウォッチ100は、GPSチップセット146、または他の位置決めのシステム構成要素を含み得る位置決定モジュール144をも含む。加速度計134、ジャイロスコープ136からの情報、および/または、リモート装置(例えば、無線の基地局もしくは無線のアクセスポイント)から受信されるかもしくは決定されるデータからの情報は、ハイブリッドスマートウォッチ100の物理的な場所を算出するかまたは算出しない場合には推定するための位置決定モジュール144により採用され得る。
【0025】
リモート装置からの情報を取得して当該リモート装置に情報を送信するために、ハイブリッドスマートウォッチ100は、無線のネットワーク接続モジュール152、無線アドホック接続モジュール154、および/または有線の接続モジュール156を有する通信サブシステム150を含み得る。示されていない一方で、通信サブシステム150は、データを処理するためのベースバンドセクションと、リモート装置にデータを伝達して当該リモート装置からデータを受信するための送受信機セクションとを有する。当該送受信機は、1つまたは複数のアンテナを介して、無線(RF)周波数において動作し得る。無線のネットワーク接続モジュール152は、セルラー方式、LTE、4Gおよび他のネットワーク化されたアーキテクチャを介した通信を支えるように構成され得る。無線アドホック接続モジュール154は、ブルートゥース(登録商標)と、ブルートゥースLEと、近接場通信と、他のネットワーク化されていない無線の構成とをサポートするように構成され得る。そして、有線の接続モジュール156は、例えば、ラップトップ、タブレット、スマートフォンもしくは他の装置からデータおよび/もしくは電力を受信するための、USB、マイクロUSB、USBタイプCまたは他のコネクタを含み得る。
【0026】
図3は、ネットワーク370を介して接続された、スマートフォン320、タブレットコンピュータ330、ラップトップコンピュータ340、デスクトップPC350およびリモートサーバーシステム360などのリモートユーザー装置と同様に、1つまたは複数のハイブリッドスマートウォッチ310もしくは他の個人的なウェアラブル装置を含む例示的なシステム300の、絵で表したダイアグラムである。システム300は、1つまたは複数のデータベース380をも含むことができ、データベース380は、サーバーシステム360に動作可能に結び付けられ得る。簡易さのために少数の装置のみが描かれているが、システム300は、極めてより多くの装置を含み得る。各クライアント装置およびサーバーシステムは、1つまたは複数のプロセッサ、メモリ、データおよび命令を含み得る。そのようなプロセッサ、メモリ、データおよび命令は、コンピューティング装置110の、1つまたは複数のプロセッサ、メモリ、データおよび命令に対して同様に構成され得る。ハイブリッドスマートウォッチ(複数可)310は、例えば、一点鎖線の矢印によ
り示されるような、アドホック構成または有線リンクを介して、スマートフォン320、タブレットコンピュータ330、ラップトップコンピュータ340および/またはデスクトップPC350と直接的にも通信し得る。ハイブリッドスマートウォッチ(複数可)は、複数のリモート装置のうちのいずれからもデータ、命令、アプリケーション、または他の情報を取得することができ、当該ウォッチのユーザーインターフェイスを介してユーザーと通信するときにそのような情報を用いることができる。例えば、スマートフォン320、タブレット330またはラップトップ340上のアプリケーションは、ハイブリッドスマートウォッチ310への情報を提供し得るか、または、ハイブリッドスマートウォッチ310上でユーザーに提示されるものを制御し得る。これは、電子メール、カレンダーまたは他のコンテンツを含み得る。
【0027】
図1に戻ると、ハイブリッドスマートウォッチ100は、アナログディスプレイのウォッチ針の位置決めおよび運動を管理するための機械的な作動機構制御148を含む。1つまたは複数の内部クロック158は、タイミング情報を提供し、当該タイミング情報は、ウォッチハンドを用いて時間管理をすることと、スマートウォッチにより実行されるアプリケーションおよび他のプログラムのための時間の測定と、コンピューティング装置(複数可)110、GPSチップセット146および通信サブシステム150による基本的な動作とのために用いられ得る。そして、1つまたは複数の電力源(複数可)160は、スマートウォッチの種々の構成要素に電力を供給する。電力源(複数可)は、電池、巻き上げ機構、太陽電池、またはそれらの組み合わせを含み得る。コンピューティング装置は、有線のバスを介して、または無線のリンクを含む他のリンクを介して、他のサブシステムおよび構成要素に動作可能に結合される。
【0028】
図4は、本開示の態様に従う、例示的なスマートウォッチ400の分解組み立て図である。示されるように、ハウジング402は、グラフィカルディスプレイ404と、機械的な作動機構の構成要素406と、機械的な作動機構の構成要素406に結合される1つまたは複数のウォッチ針408と、透明なガラスまたはプラスチックカバーなどのカバー410とを受けるように設計される。機械的な作動機構制御は、プリント回路基板(PCB:printed circuit board)414上に配備される、1つまたは複数のマイクロステッパ
モータ、または別のアクチュエーション機構412含み得る。間隔を空ける要素(図示しない)は、PCB414とグラフィカルディスプレイ404との間に配列され得る。1つまたは複数の機械的なアクチュエーター、例えば触感のボタン416は、ハウジング402上に配備され、PCB414に動作可能に結合される。
【0029】
上述されたように、マイクロステッパモータまたは他のアクチュエーション機構(複数可)412は、例えば、予め定められた手法で当該1つまたは複数の針を回転させるかその他の方法で調節させることにより、結果として生ずる針の運動を介した制御、位置決めおよび機械的な表現性を提供するように構成されている。マイクロステッパモータは、
図1の1つまたは複数のプロセッサ112により制御され得る電気的なパルスを通じて、一方向性または二方向性の針の回転(時計回りおよび/または反時計回り)を可能にする。マイクロステッパモータまたは他のアクチュエーション機構412が、PCBに取り付けられるものとして示される一方で、それらは、異なる基板もしくは構成要素に付けられ得るか、または、その他の方法でハウジング402に固定されてもよい。
【0030】
1つのシナリオに従うと、当該電気的なパルスは、2msのオーダーで、例えば約1.75~2.25msの間のパルス幅を有する。ここで、各針に対するステップの数は変わり得るが、分針および時針は、1回転あたり120ステップのオーダーでの回転速度を有し得る。他の例において、パルス幅および1回転あたりのステップは、例えば、+/-10%、またはそれよりも大きくもしくは小さく変わり得る。いくつかのシナリオにおいて、当該ステップは、アプリケーションに関係している。例えば、時間に関係するアプリケ
ーションは、1回転あたり60ステップを有することができ、一方、他のアプリケーションは、より高い(またはより低い)数のステップを採用し得る。そして、パルス幅は、アクチュエーター(複数可)のモーター特性に基づいて変わり得る。当該パルスおよびステップの、タイミングおよび持続時間は、例えば、
図1の1つまたは複数のプロセッサ112により制御される。針の位置を機械的に設定する性能は、いくつかの次元に沿ったユーザーインターフェイスにシステムが適合することを可能にする。マイクロステッパモータが互いに同期しなくなると、これは、ハウジングにおけるエンコーダーおよび/またはセンサにより検知され、処理システムにより校正され得る。
【0031】
このシナリオにおいて、グラフィカルディスプレイは、非発光型のディスプレイを含む。非発光型のディスプレイは、双安定であり得、ディスプレイに表示される情報を維持するための電力を要しない。非発光型のディスプレイは、スマートウォッチの全体の外観に応じて、円または他の形状として設計され得る。それにもかかわらず、ディスプレイは、
図4Aの機械的な作動機構の構成要素406を受けるように適合される、中央の開口部を含む。ディスプレイのサイズおよび形状に応じて、異なる解像度および色またはグレースケールが採用され得る。例えば、解像度は、180×180,240×240,960×540,1448×1072もしくは1200×1600であり得るか、またはそれらよりも高いもしくは低いものであり得る。ビット深度は、例えば、1ビット、2ビット、4ビット、またはそれらよりも大きいものであり得る。カラーパレットに代えてグレースケールが用いられる場合、グレースケールは、例えば、黒および白、4グレースケール、16グレースケール、またはそれらよりも大きいもしくは小さいものであり得る。代替的に、例えば6ビット、8ビットもしくは16ビット、もしくはそれらよりも多いビットの、マルチカラーまたはフルカラーディスプレイが採用され得る。そのようなカラーディスプレイは、アクティブマトリクスLED(AMOLED:active matrix LED)と、パッシ
ブマトリクスLED(PMOLED:passive matrix LED)と、TFT LCDなどのL
CDと、半透過型ディスプレイとを含み得る。
【0032】
図4Bは、通知のオーバーレイの例450を示す。ウォッチ針(複数可)408は、
図4Aのように、グラフィカルディスプレイ404の上方に配備される。ここで示されるように、アクティブなグラフィカルウォッチ面は、グラフィカルディスプレイのオーバーレイ454に提示されている1つまたは複数の通知とともに、グラフィカルディスプレイのバックグラウンド452において提示されるものとして例示される。例えば、システムは、通知のキューを識別し得るか、または、当該キューの記録を取り得る。アラートタイプの通知は、グラフィカルディスプレイのオーバーレイ部分上での提示のための、通知のキューの先頭に投入され得る。複数のアラートまたは他の通知が存在しているとき、それらは、同様の異なるウォッチ面を通じて一回りされ得る。それらは、例えば、ガラスもしくはプラスチックカバーをタップすることにより、ボタンもしくは他のアクチュエーターのうちの1つを押すことにより、特定のジェスチャーをすることにより、または、グラフィカルディスプレイの特定の部分を見ることにより、もしくはディスプレイから目をそらすことにより、払いのけられ得る。
【0033】
カメラ、または、ジャイロスコープもしくは加速度計などのセンサは、所与の通知などの、コンテンツの特定の項目にユーザーが興味を持っているか否かを決定するために用いられ得る。
図5A~
図5Cは、コンテンツがユーザーに提示され得る1つの方法を例示する。
図5Aに示されるように、ウォッチディスプレイは、新たなメッセージの「ちら見」ビュー500を提供し得る。これは、ユーザーがウォッチをちらっと見るときに起こり得て、トリガは、加速度計またはジャイロスコープにより検知されるような、手首の回転であり得る。そのとき、
図5Bにおいて、少なくとも予め定められた時間期間にわたってユーザーがウォッチ面を見続けてきたことをウォッチ上のカメラは検知し得る。これは、例えば、1~2秒、少なくとも3秒、5秒以下などであり得る。ここで、「メッセージ詳細
」ビュー510が提供される。メッセージ詳細ビューは、メッセージの第1行もしくは2行か、メッセージの選択された部分か、または文字の最大数までかを含み得る。そのとき、着用者がそれ以上の時間期間にわたってメッセージ詳細を見続けると、または、ジェスチャーをする、ウォッチ面をタップする、もしくは竜頭ボタンもしくは別のアクチュエーターを押すなどのいくつかの他の行動を起こすと、そのとき、
図5Cに示されるように、ウォッチは、着用者の携帯電話、タブレットまたはラップトップコンピュータなどの別のクライアント装置に繋がり得る。ここで、「深いリンク」ビュー520に例示されるように、メッセージもしくは他のコンテンツの全てのまたは追加的な部分は、他のクライアント装置上で着用者に提供される。
図3に関連して上述されたように、これは、当該他のクライアント装置への直接的なまたは間接的な無線のリンクを介してなされる。拡張された通知と他のタイプの情報とを提示するための他の方法があり、このことは、以下に詳細に示される。
【0034】
例示的なシナリオ
ディスプレイの画素の制御および互いの影響と、針の位置決めとは、協働して行われ、異なるシナリオに対する、ハイブリッドなユーザーインターフェイス視覚化を作成する。例えば、種々のタイプの情報は、予め定められた基準に従って提示されることができ、当該基準は、異なる相互作用、アプリケーションおよびユーザーの好みとともに変わり得る。シナリオの1つのセットは、(円形の)ウォッチ面に沿った、異なる次元および/または目盛りに従って情報を表示することを伴う。これらのシナリオは、時間の(一時的な)目盛り、過去または未来のイベント、時間ベースの意味情報、および場所情報などを含むが、これらに限定されない。
【0035】
時間目盛り、イベント追跡、および、保健/健康のシナリオ
ユーザーインターフェイスは、物理的なウォッチ針(複数可)に対する相対的な視覚化として提示される異なる目盛りへの提示に適合するように再構成できる。グラフィカルディスプレイに沿う時間目盛りは、例えば、12または24時間、60分および60秒などを含み得る。時間目盛りは、1週間の日々、例えば、5日(就業日)、2日(週末)または7日(1週間全て)の形式における日々をも含み得る。別の時間目盛りは、1年の月々、例えば、ウォッチ面を回って配列された12の月々であり得る。時間目盛りは、1ヶ月における日々(例えば、28,29,30もしくは31)、1年における日々(例えば、365)、または、2週間、2か月ごとの設定、四半期などの他のバリエーションをも含み得る。
【0036】
システムは、太陽暦、太陰暦および太陽太陰暦などの、用いられるカレンダーに応じて、ある配列から別の配列に時間目盛りをシフトし得る。例えば、当該1つまたは複数のシステムプロセッサによる、プログラムに従った制御は、ユーザーに意義のある円柱状のまたは不規則なカレンダーの提示をも許容する。当該カレンダーは、保健(例えば、妊娠期間、投薬のリマインダ、予約)と、タスクを繰り返すこと(例えば、請求書の支払い、仕事または学校のミーティング、子供の保育の迎え)と、宗教(祈りのカレンダー、休日)と、他の周期的または非周期的なイベントとに関連し得る。
【0037】
図6A~
図6Cは、物理的な針の位置に関して、未来のイベントを視覚化するためにカレンダーがどのように用いられるかの例を提供する。
図6Aは、12時間の時間目盛り上の円弧(通知要素)を用いて視覚化された、いくつかのイベント602,604および606を伴う第1の配列600を示す。これは、他のコンテクスト上の情報無しで円弧が提示された「折り畳まれた」ビューである。
図6Bは、(時針と比較して)同様に12時間の時間目盛り上にある第2の配列610を示す。ここで、太い円弧612により示されるように、イベント602は、「拡張」されてきた。グラフィカルディスプレイ上にも提供されるテキスト(または他の情報)を有する通知614は、このイベントに対応する。上
述されたように、当該通知は、グラフィカルディスプレイへのオーバーレイの部分として提示され得る。示されるように、この状況において、他のイベントは、折り畳まれた形のままであり得る。
図6Cは、同じイベント602を例示するが、(分針と比較して)60分ビューとともに表示される。この第3の配列620において、
図6Bからの円弧612は、円弧622に示されるように、60分の時間目盛りに従って拡張される。この場合、通知は残るが、他のイベントは、提示された時間範囲内にないので省かれる。ユーザーは、例えばウォッチハウジング上の竜頭ボタンもしくは他の機械的アクチュエーターを押すことにより、異なる配列600,610および620の間を切り替えるか、または、複数のイベントのうち1つを選択する。代替的に、着用者は、ディスプレイ上のソフトアクチュエーターを押し得るか、または、それ以外の方法でカバーの上をタップし、押し、もしくは触り得る。あるいは、着用者は、手でジェスチャーをし得るか、または、当該切り替えもしくは選択を引き起こすための一定量の時間にわたって片方もしくは両方の目を開けてウォッチ面を見得る。
【0038】
図7A~
図7Cは、過去、現在または未来の時間にわたって情報を表示する例700,710および720を提供する。当該情報は、物理的な針の位置に関連し、現在の時間の指標として機能する。これらの例において、動的な天気予報は、表示および更新される。ここで、着用者は、現在の時間における天気と、いくつかの他の時間における天気とを容易に見ることができる。天気は、定期的に、例えば、5,10,15もしくは30分、またはそれらよりも長いもしくは短い時間ごとに更新され得る。
図7D~
図7Fは、時針、分針および秒針に加えて天気とクロック面とを示す別の例730を示す。ここで、天気は、上記の例における頻度よりもより多いまたは少ない頻度で更新されることができ、例えば、分針が完全に回転する度に更新されることができる。
図7G~
図7Iは、ここでクロック面の数が省かれることを除いて同様の例740を示す。そのような例において、当該予報は、特定の時間目盛りに対するものである。例えば、当該予報は、12時間の時間目盛り上での未来の毎時間に対して示され得る(
図7D~
図7F)。あるいは、当該予報は、天気が変わるときに示されるのみであり得、
図7A~
図7Cに例示されるように起こり得る。本技術の態様は、例えば更新に対して、時間目盛りおよび間隔を選択するために、異なる作戦を採用し得る。
【0039】
表示された一時的な情報の他の形態は、アラート、来たるべき活動または他の通知に関し得る。例えば、
図8Aは、迎えの車が5分後に到着するであろうことをユーザーに知らせるアラート800を示す。ここで、グラフィカルディスプレイの縁に沿った一連の目印マーク802は、到着までにどれくらい時間がかかるかを例示し、テキストボックスなどの追加的な情報804が、特定の詳細でアラートを補足する。
図8Bは、ミーティングなどの来たるべき活動の通知810を例示する。ここで、一連の目印マーク812は、ミーティングまでにどれくらい長い時間がかかるかを示し、追加的な情報814は、活動の詳細を提供する。指標816は、この情報がユーザーのカレンダーからのものであることを示すために用いられ得る。
図8Cは、タイマーのカウントダウン通知820を例示する。ここで、ユーザーは、ハイブリッドウォッチ上で、または電話、タブレットおよび家庭用の装置などの他の装置上でカウントダウンを開始し得る。別の装置上でカウントダウンが開始される場合、それは、ハイブリッドウォッチ上で表示される。ここで、カウントダウン区域822が、例えばグラフィカルディスプレイの片側に沿った弧状の領域としてハイライトされている。補足的なコンテンツ824は、通知の一部としても提供されることができ、アイコンまたは他の要素826は、カウントダウンが起こっていることを示し得る。そして、
図8Dは、来たるべきイベントの通知830の例を示す。ここで、来たるべきイベントが、例えば1時間またはそれよりも長いもしくは短い時間以内に、起こる予定であるとき、時間枠は、例えばドット、目印マークまたは他の指標832を介して、ウォッチ針に関連して示され得る。
図8Dのように、補足的なコンテンツ834は、来たるべきイベントの通知の一部として提供されることができ、アイコンまたは他の要素836は、近いうちにイベントが起こる予定であることを示し得る。そのようなシナリオにおいて、視覚化は、物理的なウォッチ針に関連している。例えば、ウォッチ針は、コンテクストと、目印マーク、カウントダウン区域または他の指標などの情報がどのように提示されるかとを設定するために用いられる。
【0040】
これらの例と併せて、ウォッチ針は、未来の時間に早送りされ得る。ユーザーが時間通りに到着するために出発すべきときなどに、グラフィカルディスプレイは、活動の情報を含む、その時間に対する適切な一時的な情報を提示するだろう。
【0041】
物理的なウォッチ針とグラフィカルディスプレイとを介して提示される別の一時的な特徴は、異なる場所または時間帯に対する情報である。例えば、
図9Aは、現在の場所における時間を分針および時針が示す一方で、秒針、またはグラフィカルディスプレイ上でグラフィカルにレンダリングされた針が、別の場所における時間(時刻)を提供するために用いられる一例900を示す。ここで、オスロにおける時間は、現地時間と同時に示される。また、グラフィカル要素-ここでは、月の位相-は、夜であることを示す。太陽または星などの他のグラフィカル要素は、他の場所における時間に応じて提供され得る。例として、
図9Bおよび
図9Cは、ロンドンおよびモスクワにおいて、それぞれ、日中であることを示すために太陽のアイコンを示す。ここで、グラフィカルにレンダリングされた針は、破線で示されるように、それらの他の場所における時間を示す。時間ベースのアイコンに加えて、または当該アイコンに代えて、1つまたは複数の他のアイコンが提示され得る。そのようなアイコンの例は、天気および空気の質の指標と、日の出または日の入り時間(複数可)とを含む。他の場所における別の人の、カレンダーまたは他の入手可能性も提供され得る。それゆえ、このようにして、ディスプレイは、音声または動画ベースの、他の人との通信のスケジュールを促進できる。その理由は、離れた場所における時間および条件に関する情報が、ウォッチのグラフィカルディスプレイ上で、たやすく明白だからである。最後に、
図9A~
図9Cに示されるように、アイコンとテキストの場所識別子とは、できれば、ウォッチ針により遮られない方がよいので、針が動くときに再配置され得る。
【0042】
ユーザーに提供され得る一時的に関連する追加的な情報は、生体測定の情報を含む。例えば、
図10Aおよび
図10Bは、睡眠ベースのデータを示すシナリオ1000を説明する。ここで、外側の円弧1002に沿って辿られる情報の開始および終了は、着用者が寝ている時間期間に対応する。円弧1002に沿う任意の所与の点における経路の相対的な高さは、例えば、どのくらいの動きが起こったか、REM睡眠の深さ、心拍数または他の生体測定値を示し得る。秒針、分針もしくは時針のうち1つまたは複数がウォッチ面を回って回転するとき、外側の円弧に沿った情報は、再び辿られるか、または更新される。
【0043】
図10Cおよび
図10Dは、活動ベースのデータを示す、異なるシナリオ1010を例示する。ここで、外側の円弧1012に沿って辿られる情報の開始および終了は、活動期間に対応する。円弧1012に沿う所与の点における経路の相対的な高さは、活動の強さ、ステップの数もしくはペース、心拍数、または他の生体測定値を示し得る。秒針、分針もしくは時針のうち1つまたは複数がウォッチ面を回って回転するとき、外側の円弧に沿った情報は、再び辿られるか、または更新され得る。例えば、これらの図に示されるように、時計回り方向で分針が回転すると、当該情報が生成される。例として、時間目盛りは、過去の15,30もしくは60分、またはそれらよりも多いかもしくは少ない時間をカバーし得る。
【0044】
一時的な情報および通知に加えて、グラフィカルディスプレイは、他のコンテンツに関連し得るか、または他のコンテンツから断絶された視覚的な情報をも提供できる。例として、
図11A~
図11Dは、グラフィカルアートを含み得る種々の画像のタイプを示す。
当該画像は、プロジェクトまたは活動の完了状態を示すために用いられ得る。例えば、
図11Bおよび
図11Cの画像は、どれくらいのディスプレイ領域が「満たされている」かを、例えば、液体、砂などに見えるグラフィックにより示すことなどによって、所与のタスク、イベントもしくは活動がちょうど始まったばかりであるか(
図11B)、または、ほぼ完了した(
図11C)のかを着用者に示すために用いられ得る。代替的に、そのようなアニメーションまたは他のグラフィックは、例えば、ウォッチ針の配置を回転するか、新たに方向付けるか、変換するか、調整するか、またはそれ以外の方法で調節するかにより、ウォッチ針の位置に適合できる。
【0045】
本技術のさらに他の態様は、保健および健康の情報に関連する。これは、呼吸運動、注意およびフロー管理、目標設定、習慣追跡、注意深さおよび/または画面/生活バランスなどの、健康一般に関する情報を含み得る。フィットネス情報は、1日当たりまたは1時間当たりの経過メーター、トレーニングゲージ、水泳またはランニングのラップ検知、心拍数および他の生体測定の観察などを含み得る。身体の保健情報は、就寝時間リマインダを伴う睡眠追跡、不整脈の検知または臨床試験の統合を含み得る。ハイブリッドなユーザーインターフェイスに統合される、そのような情報の例は、
図12A~
図12Fに示される。
【0046】
例えば、
図12Aは、1日当たりの目標の例1200を示す。示されるように、1つまたは複数の弧状もしくは円形の指標は、現在の最新の経過と残りの目標とを提供するために配列される。ここで、外側および内側の弧状の指標は、現在の経過の、数値のおよび/もしくはアイコンタイプのしるしを伴うかもしくは伴わない、ラップまたは繰り返しの数を示し得る。破線は、なお完了される必要があるものを示し、どれくらいの量の残りがなされるかに関する視覚表示を早く着用者に与えることができる。
図12Bは、所与の活動に対する目標の別の例1210を例示する。ここで、単一の弧状の指標は、例えば、日中に取られるステップの数に対する経過を示す。厚い弧状の線は、最新の経過を示し、目印マーク/ダッシュは、1日当たり、1時間当たりなどのものであり得る、残りのものまたは目標を示す。テキストのメモは、ディスプレイ領域の下側の区域に沿って配備され、活動のタイプを示すアイコンは、ディスプレイ領域の上側の区域に沿って配備される。テキストおよびアイコンは、ウォッチ針による遮蔽を回避するためにディスプレイ領域に沿って異なる位置に配置され得る。
【0047】
図12Cは、心拍数の観察のための目標の例1220を示す。この場合、ウォッチ針は、弧状の線と併せて現在の経過を示す。ここで、時針および分針(および秒針)は、1次元の視覚化を提供するために、別の一方の最上部にオーバーレイされ得る。例えば、物理的な針は、一例としてマイクロステッパモータを用いて一緒に「折り畳まれ」、グラフィカルディスプレイ上の要素を「指し示す(point)」ことができる。図に示されるよう、
そのような要素は、「対象のトレーニング帯」または「フィットネス目標の百分率」であり得る。この例は、目標を達成するための動機付けを含む補足的な情報を提供するためのテキストまたはアイコンのしるしをも含む。
図12Dは、心拍数の観察に対する、別の目標の例1230を示す。ウォッチ針は、状態/経過の情報、動機付けの情報、または、グラフィカルディスプレイ上に提示される情報を補完するための、他のコンテクストの情報を提供するために用いられる。
【0048】
図12Eは、睡眠追跡の例1240を例示する。ここで、ウォッチ針が現在の時間を示すので、グラフィカルディスプレイは、これに関連する情報、例えば、くつろいで寝る準備をする時間であることを示す情報を着用者に提示する。これは、例えば
図10A~
図10Bの例と併せて、まとまりのあるリマインダおよび睡眠追跡の実現を提供できる。
【0049】
図12Fは、フォーカスモードの例1250を例示する。ここで、グラフィカルディス
プレイおよびウォッチ針は、適切な情報を簡潔に提供して、着用者を当該帯内にしておくことを助けるために、不必要な注意散漫を回避する。このタイプのモードにおいて、ユーザーインターフェイスは、通知のいくつかもしくは全てを沈黙させ得るかもしくはその他の方法で抑制し得るか、または最も重要なアラートを提示するのみである得る。ユーザーが注意散漫であったこと(例えば、ユーザーが以前に彼ら自身に対して設定した、時間、活動もしくは他の制限に基づく、特定のスマートフォンアプリケーションの過度の使用)をスマートウォッチが検知するときか、または、ユーザーが「フォーカス」するために用いることができる、彼らの来たるべきスケジュール/カレンダーにおいてユーザーが一休みしていることをスマートウォッチが検知する場合かに、フォーカスモードはトリガされ得る。追加的に、「フォーカスセッション」の終わりにおいて、ウォッチは、フォーカスしている間にユーザーが逸したことの、単純化された「概括」を提供できる。グラフィカルディスプレイは、単一のビューへの動作に対する、最も適切な通知および呼び出しを要約し得る。
図12Gは、概括の一例1260または他の通知の概要を示す。
【0050】
形状がシフトするアナログ針のシナリオ
デジタル装置上の、グラフィカルなアナログウォッチ針は、本物とは異なる素材で模造された、物理的な針の模倣として一般的に採用される。本技術の一態様は、容易に動かすことができる物理的な針を活用し、それらの性能を十分に生かし、それらの運動また位置を計算的にも制御することである。例えば、プロセッサ(複数可)は、時針、分針および/または秒針を単一のポインタ(pointer)に折り畳むことなどにより、2次元の配列ま
たは1次元の配列における情報のディスプレイ表示の間で、時針、分針および/または秒針が形状シフトできるように、機械的な作動機構制御サブシステムを介して、時針、分針および/または秒針を制御できる。ポインタは、視距儀の目盛りなどの上の、直線のポインタであり得る。
【0051】
2次元の情報は、現在の時刻(例えば、時間、分)、(同様に、時間、分単位の)来たるべきアラーム、および同様の状況であり得る。直線の1次元の情報は、(例えば、分単位の)タイマー、(複数のステップのうちの♯の)ステップカウント、活動の目標(%完了)、コンパス(北に対する方向、または他の向き)などを含み得る。これらの1次元の例のいくつかは、
図12Cおよび
図12Dに見つけ出される。
図13Aは、物理的なウォッチ針が真北を示すために単一の方向に沿って調整される、コンパスの例1300を示す。グラフィカルディスプレイは、他の主要な方向と、厳密な向き(例えば、293°)のための指標と、緯度/経度情報とを含む、コンテクストの情報を、この1次元のシナリオに対して提示する。
【0052】
図13Bおよび
図13Cは、2次元の位置から1次元の位置へのウォッチ針の運動を例示する。特に、
図13Bは、ウォッチ針が初期位置1312および1314にあるスナップショット1310を示す。破線により示されるように、それらは、時計回りまたは反時計回りのいずれかで、共通の1次元の向き1316に回転される。
図13Cは、共通の向きにおけるウォッチ針を示すスナップショット1320を例示する。当該共通の向きは、ユーザーに提示される情報のタイプに従って選ばれる。
【0053】
図13Dは、ウォーキングまたはランニングの経過を示す特定の例1330を説明する。ここで、ウォッチ針は、完了の百分率(例えば、25%)を指し示すようにシフトされてきた。歩く人、ジョギングする人、または走る人のアイコンは、活動のタイプを示し、テキストの情報は、時間枠(例えば、今日)に関するコンテクストを提供する。
図13Eは、そのようなエクササイズの経過の別の例1340を例示する。この場合、時間枠は異なり、例えば、テキストにより示されるように1週間である。アイコンは、異なる時間枠をも示し、物理的なウォッチ針(複数可)は、現在の経過を指し示す。そして、
図13Fは、現在のトレーニングに対する経過、例えば、スピンクラス、ロードレース、またはマ
ウンテンバイクでの小旅行を示す、さらに他の例1350を説明する。
【0054】
図13A~
図13Fの例に示されるように、このアプローチは、グラフィカルディスプレイの画素と物理的なウォッチ針との間でユーザーインターフェイスの特徴を協働的に分配する。
【0055】
コンテンツを意識したハイブリッドレイアウト
単一のビューにおいて複数の表示作戦を組み合わせる装置に対して、明快さを維持し、重なりを回避し、読みやすさを保証するためのコンテンツ配置を伴う難題がある。これは、機械的な針がデジタルディスプレイ上にオーバーレイされるハイブリッドウォッチのユーザーインターフェイスに対して、特に適切である。表示されているコンテンツに応じて、針は、すぐ下の、重要または適切な情報を不明確にし得る。本技術の態様は、画面上の要素の構成に基づいてデジタルコンテンツを適合させる計算的な作戦を採用し、ディスプレイ画面と提示されているデータとの間の動的な関連を提供する。
【0056】
例えば、コンテンツは、予め定められたルールに基づいて、位置、目盛り、および/または視覚的な質(例えば、コントラスト、輝度、色、彩度、不透明度など)を動的に変更でき、当該予め定められたルールは、知覚的な目標により知らされる。これらのルールは、オーバーレイの影響を最小化して読みやすさを改善するために充てられる。当該ルールは、コンテンツ特有でもあり得て、特定の作戦を可能にし、画像の質に対する、テキストの読みやすさを最適化するだろう。コンテンツの動的な修正は、物理的なボタンまたは他の物理的に制約するものに対する近接性からも恩恵を受け得る。
【0057】
ユーザーインターフェイス上でのコンテンツの再配置は、種々のイベントおよび動作によりトリガされ得る。例えば、来たるべき通知または情報は、グラフィカルディスプレイにプッシュされ得る。ここで、ユーザーは、通知を読むために、ウォッチのガラスまたはプラスチックカバーをタップし得る。ユーザーは、アクチュエーター、ジェスチャー、発話または視覚的な手がかりを用いてコンテンツをスクロールし得る。そして、一例において、ユーザーは、例えば、少なくとも予め定められた時間期間にわたって、例として0.5秒、1秒、2秒またはそれらよりも多いかもしくは少ない時間にわたってウォッチをちら見することにより、メッセージの全コンテンツを表示するようにウォッチをトリガし得る。
【0058】
図14Aは、通知またはアラートを着用者に提示するための1つの方法1400を例示する。初めに、グラフィカルディスプレイは、新たなメッセージに関するアラートを含み得る、コンテンツ1402の第1のセットを提示する。そのとき、ユーザーは、1404においてウォッチを見るために腕を上げ、グラフィカルディスプレイは、新たなメッセージに関する特定の情報(例えば、より詳細なビュー)を提供する、コンテンツ1406の第2のセットを提示する。ここで、回路基板上の加速度計、ジャイロスコープまたは深度感知レーダーなどのセンサ技術を生かす、ユーザーの装置を彼らが確認するときに、情報が明らかにされ得る。これは、ハイブリッドスマートウォッチをユーザーが見ている間のみ、または、そうでない場合にはユーザーがコンテンツに興味があると思われる間のみ、長いリストが自動でスクロールされることを可能にする。
【0059】
図14B~
図14Dは、ユーザーが通知を読むためにウォッチをひとたび見始めるときの、情報提示への3つの異なるアプローチを例示する。
図14Bは、割り付けビュー1410を示す。ここで、当該1つまたは複数のウォッチ針は、グラフィカルディスプレイ上の、下にあるメッセージコンテンツを妨げないか、またはその他の方法で当該コンテンツに干渉しない位置1412に配置されている。複数のドットまたは他の指標1414は、見られる追加的な情報があることを示すために着用者に提示される。この追加的な情報は
、ジェスチャー、音声、画面を見る時間の長さなどによる、物理的またはソフトアクチュエーターのうちの一つの活性化を介して利用される。
図14Cは、短いスクロールビュー1420を示す。ここで、通知1422は、例えば画面をスクロールすることにより追加的な情報が見られ得ることをユーザーに知らせる。そして、
図14Dは、全スクロールビュー1430を示す。ここで、当該通知は、スクロールにより追加的な情報が見られ得ることをユーザーに知らせる。この場合、グラフィカル要素1432は、スクロールの方向、スクロールされる情報の量、または他のコンテンツ特有の情報を示すことができる。
【0060】
これらのシナリオは、ウォッチ針とグラフィカルディスプレイとが、適切なコンテンツを着用者に効率的に提供するために協働して稼働できる一定の方法を例示する。追加的なシナリオは、直示的な照合と、視覚的なコンテンツを優先させることと、物理的なウォッチ針を優先させることと、意図的な遮蔽と、外観融合とを含む。これらの各々は、以下に説明される。
【0061】
スマートウォッチの、物理的なウォッチ針とハイブリッドユーザーインターフェイスのグラフィカルディスプレイとの間の1つの重要な関係は、動的なデジタルディスプレイによりレンダリングされる、視覚的な目盛りまたはマップ上の場所を針(複数可)に指し示させ、一定の状態を示すことである。これは、インターフェイスが提供する情報の、時制、目盛りおよび/またはタイプに基づいてコンテクストを伝えることを可能にする。
図15A~
図15Cは、メッセージを「アーカイブに入れる」(
図15A)、メッセージに「返信する」(
図15B)、またはメッセージを「削除する」(
図15C)などの、クエリに応答するための可能なオプションをウォッチ針が指し示す直示的なシナリオ1500,1510および1520を例示する。示されるように、物理的なウォッチ針は、特定のオプションを指し示し、および/またはカバーすることができる。着用者は、所与のオプションを選択し得るか、または、アクチュエーターを選択することにより、ディスプレイ上でスワイプ、タップもしくは他の操作を行うことにより、ジェスチャーをすることにより、もしくはディスプレイ上の特定のオプションを見ることにより、異なるオプションに針を変化させ得る。
【0062】
視覚的なコンテンツを優先させることは、グラフィカルディスプレイ上のコンテンツを覆うことを回避するために、または当該コンテンツからの、その他の方法での干渉もしくは気を散らすことを回避するために選択的にウォッチ針を配置することにより、達成され得る。優先されたコンテンツをユーザーインターフェイスが表示することを必要とする状況において、ウォッチ針は、コンテンツの遮蔽を最小化するために、邪魔にならない所に動かされるかまたは折り畳まれる。
図16A~
図16Fは、ウォッチ針により妨害を受けない手法でコンテンツを優先させることの種々の例を示す。
【0063】
例えば、
図16Aの例1600に示されるように、テキストメッセージまたは電子メールが提示されるときに、ウォッチ針は、折り畳まれるか、またはその他の方法で折り重ねられ、その結果、それぞれ、時針が6を指し示し、分針が30分を指し示す。これは、ディスプレイ画面の上半分に沿ったクリアなスペースを、下半分における2つの縦に仕切られた領域とともに作成する。これらのより下部の領域は、示されるように、発信者情報と追加的な詳細とを表示するために用いられ得る。
図16Bは、ディスプレイを縦に分割するために時針および分針の両方を用いる別の例1610を示す。ここでは、メッセージは、ディスプレイの右側または左側のいずれかに提示されることができ、アイコンまたは写真などの他の特徴が、ディスプレイの他方の側に提示され得る。
図16Cは、ディスプレイを横に分割するために時針および分針の両方を用いるさらに他の例1620を示す。ここで、メッセージは、ディスプレイの上部側または底部側のいずれかに提示されることができ、アイコンまたは写真などの他の特徴は、ディスプレイの他方の側に提示され得る。
図16Dは、ウォッチ面上で3:15または9:45辺りか、またはいくつかの他の向き
を指し示し得る針(複数可)よりもコンテンツが上に、および当該針よりもコンテンツが下に、配置され得る別の例1630を示す。コンテンツは、
図16Eの例1640に示されるように、ウォッチ針の「辺りを漂う」こともできる。そして、
図16Fは、互いに対して垂直に、またはいくらかの他の0でない角度で複数のウォッチ針が配置されることができる、例えば、一定のコンテンツ項目を他のコンテンツ項目から物理的に切り離すように見えることができる、さらに別の例1650を示す。
【0064】
他のシナリオは、グラフィカルディスプレイ上のコンテンツよりも物理的なウォッチ針を優先させることを伴う。特に、ダイアル上の優先されたコンテンツを提示しながら針の位置を保存することは重要であり得る。これは、針が時間を示している間に通知を表示するときに用いられ得る。1つまたは複数のプロセッサは、例えば、遮られていないスペースの量に基づいて、各通知アイコンに対してダイアル上の好適な場所を選択し得る。グラフィカルディスプレイは、複数の位置の間で動くための繰り返しパルスを針の調節が要求し得る一方で、単一の操作において、システムが、ダイアル上の何処でもコンテンツを配置することを可能にする。そのため、
図16A~
図16Fの例において、コンテンツを回避するためにウォッチ針を動かすことに代えて、コンテンツは、ウォッチ針を回避するための場所に配列され得る。
【0065】
これらのアプローチと対照的に、他のシナリオにおいて、システムは、画面上の要素の意図的な遮蔽のために、オーバーレイされた針を生かし得る。この技法は、グラフィカルディスプレイ上の要素を部分的または完全に遮断することによって一時的に「隠す」ための針を用いることにより、リフレッシュレートまたは遷移品質などの選ばれたディスプレイ画面技術の制限に取り組むために活用され得る。それゆえ、静的な画面は、1つのオプションを除いた全てのオプションの遮蔽の間で動くことにより針が「UIを更新」する場合に用いられ得る。別の可能性は、遷移速度が制限されている場合に、更新されている画面の一部を遮蔽するために針を用いることである。遷移が完了した後、針が離れる。これは、例えば、更新されている領域をスワイプする針として実現され得る。これらのアプローチは、例えば、グラフィカルディスプレイ画面が電子インクの画面であるときに、画面更新を行う必要性を低減できる。これは、電力消費を節約し、遷移のアーチファクトを最小化する。
【0066】
図17Aおよび
図17Bは、意図的な遮蔽の一例を示す。
図17Aは、複数のアイコンまたは他の項目がグラフィカルディスプレイに関して配備される第1の配列1700を例示する。
図17Bは、第2の配列1710を例示する。ここで、時針および分針の両方は、複数のアイコンのうちの1つを遮蔽するために用いられる。コンテンツの項目のサイズおよび形状と、針のサイズ、形状および数とに応じて、遮蔽は、完全または部分的であり得る。例えば、部分的な遮蔽は、90%よりも多いか、50~85%の間か、少なくとも25%か、または40%以下であり得る。遮蔽の時間は変わり得る。例えば、当該遮蔽の時間は、どれくらい長い時間、画面更新に時間がかかるか、針がクロックモードにあるか否かなどに依存し得る。
【0067】
物理的なウォッチ針とグラフィカルディスプレイとを合体させるシナリオの別のセットは、ユーザーインターフェイスの「融合」を伴う。例えば、一定のユーザーインターフェイス要素は、レンダリングされた形状と針を同調させることにより構成されることができ、その結果、それらが幾何学的形状の一部になる。これは、物理的および視覚的な要素の混合を通じて達成され得る。それは、グラフィックに、物理的な針と互いに影響し合うようにさせるためにも用いられることができ、逆もまた同様である。電子インクのような技術に対して、当該技術がサポートするグレースケールの制限された範囲、および制限された白または黒の、色素のレベルと当該物理的な針をマッチさせることは、特に有用であり得る。
【0068】
いくつかのそのような例は、グラフィカルディスプレイ上の、黒、もしくは黒および白のパターンがウォッチ針にマッチするかまたはウォッチ針と混合する
図11Aおよび
図11Cに見られる。
図18Aは、
図12Cのバリエーション1800を例示する。ここで、グラフィカルディスプレイは、ウォッチ針の色にマッチするように暗くなった内側部分を有し、その結果、各針のほとんどまたは全てが消えているように見える。
図18B~
図18Dは、グラフィカルディスプレイの部分が針(複数可)の外観を擬態する他のシナリオを例示する。例えば、
図18Bの例1810に示されるように、実際の針1814が横に配置されている一方で、仮想的な針1812は縦に配置される。
図18Cの例1820において、実際の針1824が縦に配置されている一方で、仮想的な針1822は横に配置される。もちろん、そのようなシナリオに対して、0から360°までの、ウォッチ面に沿った何処でも他の位置が採用され得る。そして、
図18Dの例1830において、仮想的な針1832は、実際の針をより長く見せるために、実際の針1834(例えば、時針)よりも下で提供される。別の実際の針1836(例えば、分針)も、異なる位置、例えば、針1832および1834に垂直な位置において、ウォッチ面上で配備され得る。これらの例は、物理的な針と同様の形状および明暗の縁が、ハイブリッド視覚化を提供するために、グラフィカルディスプレイ上の幾何学的形状の一部としてどのように用いられ得ることを示す。
【0069】
上述された例のいずれに対しても、アラートまたは通知の間、システムは、グラフィカルディスプレイ上で表示されるかもしくはそれ以外の方法で配列される、新たなコンテンツもしくは既存のコンテンツもしくは他の情報に対する場所を最適化するための1つまたは複数の作戦を選択できる。一例において、コンテンツは、周囲の空のスペースの量を考慮に入れながら、グラフィカルディスプレイの垂直軸または水平軸の可能な限り近くに配置され得る。コンテンツ項目は、等しく間隔が空けられているように見えるように配列されることができ、ディスプレイ上の予め定められた数の画素、例えば、5~10画素またはそれより多いかもしくは少ない画素以上(または以下)で配置されることもできる。代替的に、または加えて、デフォルトは、長い期間の遮蔽を回避するために、コンテンツの新たな項目を、時針から(例えば、10~20画素またはそれより多い画素)離れて配置することであり得る。対照的に、そのようなコンテンツは、潜在的な部分的な遮蔽がより早く解決され得るので、分針のより近くに配置され得る。異なるルールが、テキスト、アイコン、画像または写真、動画、音声指標などの、コンテンツの異なるタイプに対して採用され得る。そのようなルールは、興味のある項目のサイズ、どれくらい長く当該項目が表示されるのか、その色(複数可)、ウォッチ針のそれらなどにおいて要因となり得る。
【0070】
本技術の態様は、表示されるコンテンツおよび他の情報を、ウォッチ針の数および位置と同様に評価し、種々のタイプの、グラフィカルディスプレイとウォッチ針との間のハイブリッド視覚化を提供する。一時的な情報は、コンテンツ、時間目盛り、ユーザーの好み、場所情報および他の要因に応じた数々の技法を用いて提示され得る。ウォッチ針は、コンテンツをハイライトするために形状シフトし、質問への回答を選択するために用いられ、そうでなければユーザーインターフェイスを2次元表示から直線の1次元表示に変更できる。加えて、数多くのタイプの、コンテンツを意識したレイアウトは、物理的な針と(仮想的な)表示とを用いて採用されることができ、表示された情報をハイライトするか、一括するか、遮蔽するか、またはその他の方法で強調するもしくは強調しないようにする。これらのアプローチは、他方に対して目立たない間にユーザーの好みに合わされる手法で、有意義なコンテンツをシステムがユーザーに提供することを可能にする、豊富なツールキットを提供する。
【0071】
特定の配列に応じて、OLEDまたはLCDタイプの画面などの発行型ディスプレイは、非発光型ディスプレイの代わりに採用され得る。
【0072】
特に断らない限り、前述の代替的な例は、相互に排他的でないが、独自の利点を達成するために種々の組み合わせにおいて実現され得る。これらのバリエーションおよび他のバリエーションと、上述された特徴の組み合わせとは、請求の範囲により定められる内容から逸脱することなく活用され得るので、実施形態の前述の説明は、請求の範囲により定められる内容の限定としてよりはむしろ、当該内容の例示として理解されるべきである。加えて、本明細書で説明される例の提供は、「のような(such as)」「含む(including)」およびその他同種のものとして述べられた節と同様に、請求の範囲の内容を特定の例に限定するものとして解釈されるべきでなく、むしろ、例は、多くの可能な実施形態の1つのみを示すことを意図されている。さらに、異なる図面における同じ参照番号は、同じまたは同様の要素を同定し得る。