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特許7386962ランダムアクセスプロセスバックオフ方法、機器及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】ランダムアクセスプロセスバックオフ方法、機器及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/18 20180101AFI20231117BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20231117BHJP
   H04W 4/20 20180101ALI20231117BHJP
【FI】
H04W76/18
H04W74/08
H04W4/20 110
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022501317
(86)(22)【出願日】2020-07-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-13
(86)【国際出願番号】 CN2020100005
(87)【国際公開番号】W WO2021008382
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2022-01-11
(31)【優先権主張番号】201910631589.8
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】▲鮑▼ ▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】莫 毅▲韜▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲ユ▼民
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/102965(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/145787(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/134566(WO,A1)
【文献】Sony,Consideration on fall back procedure from 2-step RACH to 4-step RACH[online],3GPP TSG RAN WG2 #106 R2-1907046,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_106/Docs/R2-1907046.zip>,2019年05月17日
【文献】vivo,Selection Between 2-step and 4-step RACH[online],3GPP TSG RAN WG2 #106 R2-1905653,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_106/Docs/R2-1905653.zip>,2019年05月17日
【文献】Mediatek Inc.,EDT RACH Fallback[online],3GPP TSG RAN WG2 #101 R2-1802611,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101/Docs/R2-1802611.zip>,2018年03月02日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器UEに用いられるランダムアクセスプロセスバックオフ方法であって、
前記UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報に基づき、前記第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることを含み、前記第一の情報は、前記第一のランダムアクセスプロセスの情報又は前記ターゲットランダムアクセスプロセスの情報であり、
前記方法は、
第一の条件を満たす場合、前記UEに無線リンク失敗が発生したことを指示するための第二の指示情報を上位層に報告することをさらに含み、
そのうち、前記第一の条件は、前記UEが第一のメッセージと第二のメッセージを送信した総回数が第五の閾値以上であることを含み、前記第一のメッセージは、2ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージであり、前記第二のメッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージである、ランダムアクセスプロセスバックオフ方法。
【請求項2】
前記第一の情報は、第一のパラメータ情報又は第一の指示情報を含み、
そのうち、前記第一のパラメータ情報は、前記UEが前記第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数と、前記UEが前記第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さと、のうちの少なくとも一つを含み、
前記第一の指示情報は、前記ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージに付帯されている情報であり、前記第一の指示情報は、前記ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするよう前記UEに指示するためのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の情報は、前記第一のパラメータ情報を含み、前記第一のパラメータ情報は、前記UEが前記第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数を含み、
前述した、第一の情報に基づき、前記第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることは、
前記UEが前記第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上であれば、前記第一のランダムアクセスプロセスから前記ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることを含み、又は、
前記第一の情報は、前記第一のパラメータ情報を含み、前記第一のパラメータ情報は、前記UEが前記第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さを含み、
前述した、第一の情報に基づき、前記第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることは、
前記UEが前記第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上であれば、前記第一のランダムアクセスプロセスから前記ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一のランダムアクセスプロセスは、早期データ伝送EDT2ステップランダムアクセスプロセスであり、前記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス、4ステップランダムアクセスプロセス又はEDT4ステップランダムアクセスプロセスであり、
又は、
前記第一のランダムアクセスプロセスは、EDT4ステップランダムアクセスプロセスであり、前記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス、4ステップランダムアクセスプロセス又はEDT2ステップランダムアクセスプロセスである、請求項1又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスであり、
前述した、前記第一のランダムアクセスプロセスから前記ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることは、
第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも小さければ、前記第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフし、前記第一のバックオフ乱数は、前記UEによって生成されるバックオフ乱数であり、前記第一のバックオフ乱数が前記バックオフ乱数閾値よりも大きければ、前記第一のランダムアクセスプロセスから4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフすること、
又は、
前記第一のバックオフ乱数が前記バックオフ乱数閾値よりも小さければ、前記第一のランダムアクセスプロセスから4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフし、前記第一のバックオフ乱数が前記バックオフ乱数閾値よりも大きければ、前記第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフすることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第一の情報は、前記第一の指示情報を含み、
前述した、第一の情報に基づき、前記第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることは、
前記第一の指示情報に基づき、前記第一のランダムアクセスプロセスから前記第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスにバックオフすることを含み、
そのうち、前記第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセスと、4ステップランダムアクセスプロセスと、EDT2ステップランダムアクセスプロセスと、EDT4ステップランダムアクセスプロセスと、のうちのいずれか一つである、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記第一のランダムアクセスプロセスは、EDTランダムアクセスプロセスであり、前記方法は、
前記UEが第二の条件を満たす場合、前記第一のランダムアクセスプロセスを開始することをさらに含み、
そのうち、前記第二の条件は、前記UEによる伝送待ちのトラフィックが2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスのトリガー条件を満たすことと、前記UEによる伝送待ちのトラフィックのデータ量がEDTランダムアクセスプロセスのリソース制限条件を満たすことと、前記UEのタイプがEDTランダムアクセスプロセスの開始制限条件を満たすことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ネットワーク機器に用いられるランダムアクセスプロセスバックオフ方法であって、
ユーザ機器UEにターゲット応答メッセージを送信することを含み、前記ターゲット応答メッセージは、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージであり、前記ターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれ、前記第一の指示情報は、前記ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするよう前記UEに指示するためのものであり、
前記方法は、
第一の条件を満たす場合、前記UEに無線リンク失敗が発生したことを指示するための第二の指示情報が上位層に報告されるとき、リンク再確立を実行することをさらに含み、
そのうち、前記第一の条件は、前記UEが第一のメッセージと第二のメッセージを送信した総回数が第五の閾値以上であることを含み、前記第一のメッセージは、2ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージであり、前記第二のメッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージである、ランダムアクセスプロセスバックオフ方法。
【請求項9】
前記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセスと、4ステップランダムアクセスプロセスと、EDT2ステップランダムアクセスプロセスと、EDT4ステップランダムアクセスプロセスと、のうちのいずれか一つである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ユーザ機器UEであって、
バックオフモジュールと送信モジュールとを含み、
前記バックオフモジュールは、前記UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報に基づき、前記第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするためのものであり、前記第一の情報は、前記第一のランダムアクセスプロセスの情報又は前記ターゲットランダムアクセスプロセスの情報であり、
前記送信モジュールは、第一の条件を満たす場合、前記UEに無線リンク失敗が発生したことを指示するための第二の指示情報を上位層に報告するためのものであり、
そのうち、前記第一の条件は、前記UEが第一のメッセージと第二のメッセージを送信した総回数が第五の閾値以上であることを含み、前記第一のメッセージは、2ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージであり、前記第二のメッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージである、ユーザ機器UE。
【請求項11】
ネットワーク機器であって、
送信モジュールを含み、
前記送信モジュールは、ユーザ機器UEにターゲット応答メッセージを送信するためのものであり、前記ターゲット応答メッセージは、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージであり、前記ターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれ、前記第一の指示情報は、前記ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするよう前記UEに指示するためのものであり、
前記ネットワーク機器は、第一の条件を満たす場合、前記UEに無線リンク失敗が発生したことを指示するための第二の指示情報が上位層に報告されるとき、リンク再確立を実行することに用いられ、
そのうち、前記第一の条件は、前記UEが第一のメッセージと第二のメッセージを送信した総回数が第五の閾値以上であることを含み、前記第一のメッセージは、2ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージであり、前記第二のメッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージである、ネットワーク機器。
【請求項12】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されており、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、請求項1~7のいずれか1項に記載のランダムアクセスプロセスバックオフ方法のステップを実現させる、ユーザ機器UE。
【請求項13】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されており、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、請求項8又は9に記載のランダムアクセスプロセスバックオフ方法のステップを実現させる、ネットワーク機器。
【請求項14】
コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項1~9のいずれか1項に記載のランダムアクセスプロセスバックオフ方法のステップを実現させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年07月12日に国家知的財産局に提出された、出願番号が201910631589.8、出願名称が「ランダムアクセスプロセスバックオフ方法、機器及びシステム」の中国特許出願の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、本出願に参照として取り込まれる。
【0002】
本開示の実施例は、通信技術分野に関し、特にランダムアクセスプロセスバックオフ方法、機器及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ニューラジオ技術(new radio、NR)システムにおいて、ユーザ機器(user equipment、UE)は、ランダムアクセスプロセス(例えば2ステップランダムアクセスプロセス(2-step RACH))において、データ伝送を行うことができ、即ち、非接続状態(即ち、アイドル状態又は非アクティブ状態)にあるUEは、無線リソース制御(radio resource control、RRC)状態切り替えを行うことなく、データ伝送を完了することができる。このようなランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送は、早期データ伝送(early data transmission、EDT)である。
【0004】
しかしながら、UEによるEDTの実行に失敗した時、UEは、ランダムアクセスプロセスにおいて、EDTの実行を絶え間なく試行する可能性があるため、データ伝送プロセスにおける遅延とシグナリングオーバーヘッドが比較的に大きいことを引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、データ伝送プロセスにおける遅延とシグナリングオーバーヘッドが比較的に大きいという問題を解決できるランダムアクセスプロセスバックオフ方法、機器及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術課題を解決するために、本開示の実施例は、以下のような技術案を採用する。
【0007】
本開示の実施例の第一の方面によれば、UEに用いられるランダムアクセスプロセスバックオフ方法を提供する。このランダムアクセスプロセスバックオフ方法は、前記UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報に基づき、前記第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることを含み、前記第一の情報は、前記第一のランダムアクセスプロセスの情報又は前記ターゲットランダムアクセスプロセスの情報である。
【0008】
本開示の実施例の第二の方面によれば、ネットワーク機器に用いられるランダムアクセスプロセスバックオフ方法を提供する。このランダムアクセスプロセスバックオフ方法は、UEにターゲット応答メッセージを送信することを含んでもよく、このターゲット応答メッセージは、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージであり、前記ターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれ、前記第一の指示情報は、前記ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするよう前記UEに指示する。
【0009】
本開示の実施例の第三の方面によれば、UEを提供する。このUEは、バックオフモジュールを含んでもよく、そのうち、バックオフモジュールは、前記UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報に基づき、前記第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするためのものであり、前記第一の情報は、前記第一のランダムアクセスプロセスの情報又は前記ターゲットランダムアクセスプロセスの情報である。
【0010】
本開示の実施例の第四の方面によれば、ネットワーク機器を提供する。このネットワーク機器は、送信モジュールを含んでもよく、そのうち、送信モジュールは、ユーザ機器UEにターゲット応答メッセージを送信するためのものであり、前記ターゲット応答メッセージは、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージであり、前記ターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれ、前記第一の指示情報は、前記ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするよう前記UEに指示するためのものである。
【0011】
本開示の実施例の第五の方面によれば、UEを提供する。このUEは、プロセッサと、メモリと、メモリに記憶されており、且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記第一の方面におけるランダムアクセスプロセスバックオフ方法のステップを実現させる。
【0012】
本開示の実施例の第六の方面によれば、ネットワーク機器を提供する。このネットワーク機器は、プロセッサと、メモリと、メモリに記憶されており、且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記第二の方面におけるランダムアクセスプロセスバックオフ方法のステップを実現させる。
【0013】
本開示の実施例の第七の方面によれば、通信システムを提供する。この通信システムは、第三の方面に記載のUEと、第四の方面に記載のネットワーク機器とを含み、又は、この通信システムは、第五の方面に記載のUEと、第六の方面に記載のネットワーク機器とを含む。
【0014】
本開示の実施例の第八の方面によれば、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第一の方面に記載のランダムアクセスプロセスバックオフ方法のステップ又は第二の方面に記載のランダムアクセスプロセスバックオフ方法のステップを実現させる。
【発明の効果】
【0015】
本開示の実施例において、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報(この第一の情報は、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報である)に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始するプロセスにおいて、第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することなく、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報に基づき、バックオフを行うことができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の実施例による通信システムのアーキティクチャ概略図である。
図2】本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法の概略図のその一である。
図3】本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法の概略図のその二である。
図4】本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法の概略図のその三である。
図5】本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法の概略図のその四である。
図6】本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法の概略図のその五である。
図7】本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法の概略図のその六である。
図8】本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法の概略図のその七である。
図9】本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法の概略図のその八である。
図10】本開示の実施例によるUEの構造概略図のその一である。
図11】本開示の実施例によるUEの構造概略図のその二である。
図12】本開示の実施例によるUEの構造概略図のその三である。
図13】本開示の実施例によるネットワーク機器の構造概略図である。
図14】本開示の実施例によるUEのハードウェア概略図である。
図15】本開示の実施例によるネットワーク機器のハードウェア概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下は、本開示の実施例における添付図面を結び付けながら、本開示の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本開示の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0018】
本開示の実施例の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一の」と「第二の」などは、異なる対象を区別するためのものであり、対象の特定の順序を記述するためのものではない。例えば、第一の指示情報と第二の指示情報などは、異なる指示情報を区別するためのものであり、指示情報の特定の順序を記述するためのものではない。
【0019】
本開示の実施例の記述では、特に説明されていない限り、「複数」の意味は、二つまたは二つ以上である。例えば、「複数」の素子は、二つの素子又は二つ以上の素子である。
【0020】
本明細書における用語「及び/又は」は、関連対象を記述する関連関係であり、三つの関係が存在し得ることを表し、例えば、表示パネル及び/又はバックライトは、単独の表示パネル、表示パネルとバックライトとの組み合わせ、単独のバックライトの三つのケースを含むことを表してもよい。本明細書では、符号「/」は、関連対象が「又は」の関係であることを表し、例えば入力/出力は、入力又は出力を表す。
【0021】
本開示の実施例では、「例示的」又は「例えば」などの用語は、例、例証、又は説明として表すためのものである。本開示の実施例において「例示的」又は「例えば」と記述される任意の実施例又は設計方案は、他の実施例又は設計方案より好ましいか、又はより優位性があると解釈されるべきではない正確に言うと、「例示的」又は「例えば」などの用語を使用することは、関連する概念を具体的な方式で示すことを意図する。
【0022】
以下では、本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法、機器及びシステムに係るいくつかの概念及び/又は用語を解釈して説明する。
【0023】
EDT:非接続状態(即ち、アイドル状態又は非アクティブ状態)にあるUEに対して、簡単なシグナリングプロセスにより、スモールデータの伝送(例えば、水道メータの自動報告)を行うことによって、RRC状態の変動とRRCシグナリングのオーバーヘッドを避けることができる。長期的進化(long term evolution、LTE)において、EDTは、上りリンク(up link、UL)に対する制御プレーン(control plane、CP)とユーザプレーン(user plane、UP)という2つの方案を導入した。
【0024】
ULのCP方案の特徴は、RRCシグナリングによってスモールデータの伝送をピギーバックすることで、データ無線ベアラ(data radio bearer、DRB)の確立を避け、RRC接続状態に入る必要がなく、全てのメッセージがいずれもシグナリング無線ベアラ0(signaling radio bearers、SRB)上でデフォルトの配置で送信され、無線リンク制御(radio link control、RLC)透明モード(TM)がセグメンテーションをサポートしないことである。そのうち、上りリンクユーザデータは、直接的に、非アクセス層(non-access stratum、NAS)メッセージと類似している形式で、上りリンクRRC早期データ要求(early data request)メッセージにアタッチして伝送されてもよい。そのうち、下りリンクユーザデータは、NASメッセージと類似している形式で、下りリンクRRC早期データ完了(early data complete)メッセージにアタッチして伝送されてもよい。
【0025】
ULのUP:UEがDRBの配置を有するが、RRC接続状態にない場合、UEは、UL UP EDTを行うことができる。UEは、非アクティブ(inactive)状態と類似している状態にあり、全てのDRBがいずれもサスペンドされ、正常なデータ伝送のフローに従えば、UEは、正常なデータの送受信を行うために、まず、RRC接続を回復し、接続状態に再び入る必要があるが、UL UP EDTは、RRC状態の変換を避けることができ、それにより比較的に小さいシグナリングオーバーヘッドで、スモールデータ伝送の目的を達成することができる。
【0026】
UP EDTがDRB伝送を使用しており、セキュリティが既にアクティブ化されているため、UP EDTは、データに対して、必要なセキュリティ保護、例えば暗号化又はインテグリティ保護などの操作を行うことができる。セキュリティの観点から見れば、UEがサスペンド状態で既に他の基地局に移動した可能性があるため、この場合、UEによるパケットの再送に使用されるセキュリティキーは更新される必要がある。UEは、UEがサスペンド状態に入る時にネットワーク機器からUEに提供される、次ホップのキーを算出するためのパラメータに従い、次のキーの更新操作を行うことができる。
【0027】
UL UP EDTのデータは、専用トラフィックチャネル(dedicated traffic channel、DTCH)上に載せられ、上りリンクRRC接続回復要求(connection resume request)メッセージと多重化された後に伝送される。同様に、返事された下りリンクメッセージがあれば、DTCH上に載せられ、下りリンクRRC接続リリース(connection release)メッセージと多重化された後に伝送されてもよい。上りリンクデータと下りリンクデータがいずれも暗号化されたものであり、更新された次のキーを使用して暗号化操作を行うことができる。伝送モードは、RLCアンアクノリッジドモード(UM)又はアクノリッジドモード(AM)であってもよいが、セグメンテーションを行わない。
【0028】
メディアアクセス制御(media access control、MAC)層でのEDTプロセスの表現は、主に、ランダムアクセスプロセスに影響を及ぼすことである。元のランダムアクセスプロセスに従えば、メッセージ1(Msg1)は、プリアンブルシーケンス(preamble)を送信し、これは、タイミングアドバンス(timing advance、TA)測定と要求を行うためのものであり、メッセージ2(Msg2)は、上りリンク許可(UL grant)とTAを割り当て、メッセージ3(Msg3)は、上りリンク共通制御チャネル(common control channel、CCCH)の伝送を行い、一般的には、この場合、RRC接続確立要求又はRRC接続回復要求であり、メッセージ4(Msg4)は、競争解決を行う。しかしながら、EDTにおいて、状態変換を伴わないデータ伝送を行う必要があるため、Msg3において、ユーザデータを直接的に送信した。従来のMsg3に比べて、EDTのMsg3は、ユーザデータを十分に載せるために、より大きいUL grantを必要とするため、Msg1によるpreambleの送信から、ネットワーク機器に対して、従来のRACHとEDTを伴うRACH要求との区別を行う必要があり、それによりネットワーク機器は、データ伝送のためにMsg2でUEに十分なリソースを割り当てることが容易になる。それに応じて、EDTを伴うRACHプロセスでは、Msg3において、ユーザデータのピギーバック送信を行っており、後続の競争解決時間が比較的に長いため、EDTプロセスの終了に成功することを確保するために、EDT専用の競争解決タイマーの長さを使用する必要がある。
【0029】
4ステップランダムアクセスプロセス(4-step RACH):ネットワーク機器は、UEに対して、ランダムアクセスの配置情報を配置し、この配置情報は、Msg1の送信リソース情報と、RACH関連パラメータと、のうちの少なくとも一つを含んでもよく、UEは、RACHプロセスをトリガーして、要求情報Preamble(即ちMsg1)をネットワーク機器に送信し、ネットワーク機器は、ランダムアクセス応答メッセージ(即ちMsg2)をUEに送信し、このランダムアクセス応答メッセージに、バックオフパラメータ(Back off indicator)情報、上りリソース許可、TA、及びRNTI情報などのうちの少なくとも一つが含まれ、UEは、Msg2における上りリンク許可によって指示されるリソースを使用してMsg3メッセージを送信し、このMsg3にUEの身分情報が付帯されてもよく、ネットワーク機器は、UEにMsg4を返事し、このMsg4に、UEの身分を確認するための競争解決IDが付帯されている。
【0030】
なお、UEは、Msg2ウィンドウにおいてMsg2の受信に失敗すれば、Msg1を再送する。UEがMsg4において自分の競争解決IDを受信していれば、RACHプロセスが成功したと考えられ、そうでなければ、失敗した後に、UEは、Msg1を再送する。UEによるRACHプロセスの試行の積算回数が閾値に達する場合、回復できない無線リンク問題が発生したと考えられ、MAC層は、RRC層に失敗指示、例えば無線リンク失敗(radio link failure、RLF)を報告する。
【0031】
2ステップランダムアクセスプロセス:ネットワーク機器は、UEに対して、2ステップランダムアクセスの配置情報を配置し、この配置情報に、メッセージA(MsgA)とメッセージB(MsgB)に対応する送信リソース情報が含まれてもよく、UEは、2ステップランダムアクセスプロセス(2-step RACH)をトリガーして、要求メッセージ(即ちMsgA)をネットワーク機器に送信し、例えば、UEは、PUSCHによってネットワーク機器に要求メッセージを送信することができ、ネットワーク機器は、UEに応答メッセージ(即ちMsgB)を送信する。
【0032】
なお、UEによるMsgBの受信に失敗すれば、UEは、MsgAを再送する。2-step RACHにとって、MsgAは、正常な4-step RACHプロセスにおけるmsg1とmsg3を統合したものに相当し、MsgBは、正常な4-step RACHプロセスにおけるmsg2とmsg4を統合したものに相当する。
【0033】
本開示の実施例は、ランダムアクセスプロセスバックオフ方法、機器及びシステムを提供する。UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報(この第一の情報は、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報である)に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始するプロセスにおいて、第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することなく、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報に基づき、バックオフを行うことができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0034】
本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法、機器及びシステムは、通信システムに用いることができる。具体的には、この通信システムに基づき、UEがランダムアクセスプロセスバックオフを行うプロセスに用いることができる。
【0035】
図1は、本開示の実施例による通信システムのアーキティクチャ概略図を示した。図1に示すように、この通信システムは、UE01とネットワーク機器02とを含んでもよい。そのうち、UE01とネットワーク機器02との間には、接続を確立し且つ通信することができる。
【0036】
UEは、ボイス及び/又はデータ接続性をユーザに提供する機器であり、有線/無線接続機能を有するハンドヘルド機器であり、又は無線モデムに接続される他の処理機器である。UEは、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)を介して一つ又は複数のコアネットワーク機器と通信を行うことができる。UEは、移動端末、例えば携帯電話(又は「セルラ」電話と呼ばれる)と、移動端末を有するコンピュータであってもよく、携帯型、ポケット型、ハンドヘルド型、コンピュータ内蔵型又は車載型のモバイル装置であってもよく、それらは、RANとボイス及び/又はデータを交換する。例えば、パーソナル通信サービス(personal communication service、PCS)電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイアレスローカルループ(wireless local loop、WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)などの機器である。UEは、ユーザエージェント(user agent)又は端末機器等と呼ばれてもよい。
【0037】
ネットワーク機器は、基地局であってもよい。基地局は、RANに配備されており、UEに無線通信機能を提供するための装置である。基地局は、各種の形式のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継局、アクセスポイント等を含んでもよい。異なる無線アクセス技術を採用するシステムにおいて、基地局機能を備える機器の名称は、異なる可能性があり、例えば、第3世代の移動通信(3G)ネットワークにおいて、基地局(NodeB)と呼ばれ、LTEシステムにおいて、進化型基地局(evolved NodeB、eNB又はeNodeB)と呼ばれ、第5世代の移動通信(5G)ネットワークにおいて、gNB等と呼ばれる。通信技術の進化に伴い、「基地局」という名称は変化する可能性がある。
【0038】
以下では、添付図面を結び付けて、具体的な実施例及びそのアプリケーションシナリオによって本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法、機器及びシステムを詳細に説明する。
【0039】
図1に示される通信システムに基づき、本開示の実施例は、ランダムアクセスプロセスバックオフ方法を提供する。図2に示すように、このランダムアクセスプロセスバックオフ方法は、下記ステップ201とステップ202とを含んでもよい。
【0040】
ステップ201、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始する。
【0041】
選択的に、本開示の実施例において、上記第一のランダムアクセスプロセスは、EDTランダムアクセスプロセスであってもよい。
【0042】
選択的に、本開示の実施例において、上記第一のランダムアクセスプロセスは、具体的に、EDT2ステップランダムアクセスプロセス又はEDT4ステップランダムアクセスプロセスであってもよい。
【0043】
選択的に、本開示の実施例において、UEは、一定のMsgAリソースを選択して、MsgA伝送(即ち、ネットワーク機器へのMsgAの送信)を開始することができ、このMsgAに上りリンクEDTデータが付帯されている。
【0044】
選択的に、本開示の実施例において、UEは、一定のMsg1リソースを選択して、Msg1伝送(即ち、ネットワーク機器へのMsg1の送信)を開始することができ、このMsg1に上りリンクEDTデータが付帯されている。
【0045】
選択的に、本開示の実施例において、上記第一のランダムアクセスプロセスは、EDTランダムアクセスプロセスである。上記ステップ201は、具体的には、下記のステップ201aにより実現することができる。
【0046】
ステップ201a、UEが第二の条件を満たす場合、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始する。
【0047】
本開示の実施例において、上記第二の条件は、UEによる伝送待ちのトラフィックが2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスのトリガー条件を満たすことと、UEによる伝送待ちのトラフィックのデータ量がEDTランダムアクセスプロセスのリソース制限条件を満たすことと、UEのタイプがEDTランダムアクセスプロセスの開始制限条件を満たすことと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0048】
なお、上述した、UEによる伝送待ちのトラフィックが2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスのトリガー条件を満たすことは、UEによる伝送待ちのトラフィックが2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスをトリガーできるかどうかと理解されてもよい。上述した、UEによる伝送待ちのトラフィックのデータ量がEDTランダムアクセスプロセスのリソース制限条件を満たすことは、EDTランダムアクセスプロセスのリソースがUEによる伝送待ちのトラフィックを伝送できるかどうかと理解されてもよい。上述した、UEのタイプがEDTランダムアクセスプロセスの開始制限条件を満たすことは、どのタイプのUEによるEDTランダムアクセスプロセスの開始が許可されるかと理解されてもよく、例えばNRタイプのUEによるEDTランダムアクセスプロセスの開始が許可されるが、他のタイプのUEによるEDTランダムアクセスプロセスの開始がいずれも許可されない。
【0049】
選択的に、本開示の実施例において、UEが第二の条件を満たす場合、UEは、MsgA伝送(即ち、ネットワーク機器へのMsgAの送信)を開始することができ、このMsgAに上りリンクEDTデータが付帯されている。
【0050】
選択的に、本開示の実施例において、UEが第二の条件を満たす場合、UEは、Msg1伝送(即ち、ネットワーク機器へのMsg1の送信)を開始することができ、このMsg1に上りリンクEDTデータが付帯されている。
【0051】
ステップ202、UEは、第一の情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0052】
本開示の実施例において、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。上記第一の情報は、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報である。
【0053】
選択的に、本開示の実施例において、上記第一の情報は、第一のパラメータ情報又は第一の指示情報を含んでもよい。
【0054】
そのうち、第一のパラメータ情報は、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数と、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。第一の指示情報は、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージに付帯されている情報であり、第一の指示情報は、ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示するためのものである。
【0055】
理解できるように、上記第一のランダムアクセスプロセスの情報は、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数と、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さと、のうちの少なくとも一つを含んでもよく、上記ターゲットランダムアクセスプロセスの情報は、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージであってもよい。
【0056】
選択的に、本開示の実施例において、UEによる第一のランダムアクセスプロセスの開始に失敗した場合、UEは、第一のパラメータ情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。
【0057】
なお、本開示の実施例において、UEが第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることは、UEが第一のランダムアクセスプロセスの開始を継続することを放棄し、ターゲットランダムアクセスプロセスを再開始すると理解されてもよい。
【0058】
選択的に、本開示の実施例において、上記第一のランダムアクセスプロセスは、EDT2ステップランダムアクセスプロセスであり、ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス、4ステップランダムアクセスプロセス又はEDT4ステップランダムアクセスプロセスである。
【0059】
選択的に、本開示の実施例において、上記第一のランダムアクセスプロセスは、EDT4ステップランダムアクセスプロセスであり、ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス、4ステップランダムアクセスプロセス又はEDT2ステップランダムアクセスプロセスである。
【0060】
なお、2ステップランダムアクセスプロセス、4ステップランダムアクセスプロセスの説明について、上記実施例における記述を参照することができる。ここではこれ以上説明しない。
【0061】
本開示の実施例は、ランダムアクセスプロセスバックオフ方法を提供する。UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報(この第一の情報は、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報である)に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始するプロセスにおいて、第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することなく、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報に基づき、バックオフを行うことができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0062】
選択的に、本開示の実施例の一つの可能な実現形態において、上記第一の情報は、第一のパラメータ情報を含み、第一のパラメータ情報は、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数を含む。図2を結び付けて、図3に示すように、上記ステップ202は、具体的には、下記のステップ202aにより実現することができる。
【0063】
ステップ202a、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上であれば、UEは、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0064】
本開示の実施例において、UEは、第一のランダムアクセスプロセスの開始を試行し、試行回数が第一の閾値以上であることを検出した場合、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。
【0065】
選択的に、本開示の実施例において、上記第一の閾値は、ネットワーク機器によって配置されるものであってもよく、又はUEによって予め定義されるものであってもよい。
【0066】
選択的に、本開示の実施例において、上記第一の閾値は、ネットワーク機器によってシステム情報ブロック(system information block、SIB)又は専用シグナリングを介してUEに配置されるものであってもよい。なお、ネットワーク機器は、可能なバックオフシナリオごとに、異なる第一の閾値を配置してもよく、種々のバックオフシナリオに用いられる一つの汎用の第一の閾値を配置してもよい。
【0067】
選択的に、本開示の実施例において、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数のカウンタの初期値が0であり、第一のランダムアクセスプロセスを開始するたびに、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数を記録するように、カウンタ値は1増加する。
【0068】
なお、UEにより現在で開始されるMsg1伝送プロセスが第二の条件を満たさなければ(例えば、新たな上りリンクデータが到達していることによって、伝送待ちのトラフィックのデータ量がEDTランダムアクセスプロセスに配置される最大リソースサイズを超えることを引き起こす)、UEによる第一のランダムアクセスプロセスの再開始が許可されず、この場合、UEは、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスに自動的にバックオフすることができ、且つ第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数のカウンタがクリアされる。
【0069】
なお、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上である場合、UEがランダムアクセスプロセスの開始を再試行する時、第一のランダムアクセスプロセスを開始する条件(即ち、第二の条件)を満たしても、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを再開始することができず、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする必要がある。
【0070】
選択的に、本開示の実施例において、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値よりも小さければ、UEは、第一のランダムアクセスプロセスの実行を保持し続ける。
【0071】
本開示の実施例において、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することなく、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするかどうかを決定することができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0072】
選択的に、本開示の実施例において、上記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスである。上記ステップ202aは、具体的には、下記のステップ202a1又はステップ202a2により実現することができる。
【0073】
ステップ202a1、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも小さければ、UEは、第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0074】
本開示の実施例において、上記第一のバックオフ乱数は、UEによって生成されるバックオフ乱数である。
【0075】
なお、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上である場合、UEは、負荷状況に応じて、一定のバックオフ乱数(即ち、第一のバックオフ乱数)で、UEが4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするかそれとも2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするかを決定することができ、この第一のバックオフ乱数の閾値は、ネットワーク機器によって配置される。例えば、バックオフ乱数の閾値が0.4であれば、第一のバックオフ乱数が0.4よりも小さい場合、UEは、第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフし、このように、2ステップランダムアクセスプロセスと4ステップランダムアクセスプロセスをそれぞれ40%と60%の確率で選択することを実現させることができる。
【0076】
ステップ202a2、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも大きければ、UEは、第一のランダムアクセスプロセスから4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0077】
選択的に、本開示の実施例において、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値に等しければ、UEは、一つのランダムアクセスプロセス(例えば、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセス)をランダムに選択し、第一のランダムアクセスプロセスから、ランダムに選択されたランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。
【0078】
選択的に、本開示の実施例において、上記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスである。上記ステップ202aは、具体的には、下記のステップ202a3又はステップ202a4により実現することができる。
【0079】
ステップ202a3、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも小さければ、UEは、第一のランダムアクセスプロセスから4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0080】
ステップ202a4、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも大きければ、第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0081】
本開示の実施例において、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上である場合、UEは、ランダムに生成されたバックオフ乱数(即ち、第一のバックオフ乱数)とバックオフ乱数閾値との大小関係に基づき、第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするかそれとも4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするかを決定することができ、それにより、UEによるランダムアクセスプロセスの実行の負荷バランスを確保することができる。
【0082】
選択的に、本開示の実施例による別の可能な実現形態において、上記第一の情報は、第一のパラメータ情報を含み、この第一のパラメータ情報は、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さを含む。図2を結び付けて、図4に示すように、上記ステップ202は、具体的には、下記のステップ202bにより実現することができる。
【0083】
ステップ202b、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上であれば、UEは、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0084】
本開示の実施例において、UEは、第一のランダムアクセスプロセスの開始を試行し、試行の総時間の長さが第二の閾値以上であることを検出した場合、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。
【0085】
選択的に、本開示の実施例において、上記第二の閾値は、ネットワーク機器によって配置されるものであってもよく、又はUEによって予め定義されるものであってもよい。
【0086】
選択的に、本開示の実施例において、上記第二の閾値は、ネットワーク機器によってSIB又は専用シグナリングを介してUEに配置されるものであってもよい。なお、ネットワーク機器は、可能なバックオフシナリオごとに、異なる第二の閾値を配置してもよく、種々のバックオフシナリオに用いられる一つの汎用の第二の閾値を配置してもよい。
【0087】
選択的に、本開示の実施例において、UEは、初めて第一のランダムアクセスプロセスを開始する場合、第一のランダムアクセスプロセスを開始するタイマーを起動し、このタイマーを起動する時点は、標準によって規定されてもよく、例えば、タイマーを起動する時点は、第一のランダムアクセスプロセスの開始をトリガーすることを初めて満たす時刻であるか、又は、第一のランダムアクセスプロセスに対応するMsg1リソースを初めて送信する開始位置又は終了位置などである。
【0088】
なお、UEにより現在で開始されるMsg1伝送プロセスが第二の条件を満たさなければ(例えば、新たな上りリンクデータが到達することによって、伝送待ちのトラフィックのデータ量がEDTランダムアクセスプロセスに配置される最大リソースサイズを超えることを引き起こす)、UEによる第一のランダムアクセスプロセスの再開始が許可されず、この場合、UEは、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスに自動的にバックオフし、且つ第一のランダムアクセスプロセスを開始するタイマーを停止することができる。
【0089】
なお、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上である場合、UEがランダムアクセスプロセスの開始を再試行する時、第一のランダムアクセスプロセスを開始する条件(即ち、第二の条件)を満たしても、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを再開始することができず、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする必要がある。
【0090】
選択的に、本開示の実施例において、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値よりも小さければ、UEは、第一のランダムアクセスプロセスの実行を開始し続ける。
【0091】
本開示の実施例において、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することなく、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さに基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするかどうかを決定することができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0092】
選択的に、本開示の実施例において、上記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスである。上記ステップ202bは、具体的には、下記のステップ202b1又はステップ202b2により実現することができる。
【0093】
ステップ202b1、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも小さければ、UEは、第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0094】
ステップ202b2、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも大きければ、UEは、第一のランダムアクセスプロセスから4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0095】
選択的に、本開示の実施例において、上記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスである。上記ステップ202bは、具体的には、下記のステップ202b3又はステップ202b4により実現することができる。
【0096】
ステップ202b3、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも小さければ、UEは、第一のランダムアクセスプロセスから4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0097】
ステップ202b4、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも大きければ、第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0098】
選択的に、本開示の実施例において、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上であり、且つ第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値に等しければ、UEは、一つのランダムアクセスプロセス(例えば、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセス)をランダムに選択し、第一のランダムアクセスプロセスから、ランダムに選択されたランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。
【0099】
本開示の実施例において、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上である場合、UEは、ランダムに生成されたバックオフ乱数(即ち、第一のバックオフ乱数)とバックオフ乱数閾値との大小関係に基づき、第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするかそれとも4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするかを決定することができ、それにより、UEによるランダムアクセスプロセスの実行の負荷バランスを確保することができる。
【0100】
選択的に、本開示の実施例のもう一つの可能な実現形態において、上記第一の情報は、第一の指示情報を含む。図2を結び付けて、図5に示すように、上記ステップ202は、具体的には、下記のステップ202cにより実現することができる。
【0101】
ステップ202c、UEは、第一の指示情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスから、第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスにバックオフする。
【0102】
本開示の実施例において、上記第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセスと、4ステップランダムアクセスプロセスと、EDT2ステップランダムアクセスプロセスと、EDT4ステップランダムアクセスプロセスと、のうちのいずれか一つである。
【0103】
選択的に、本開示の実施例において、UEによる第一のランダムアクセスプロセスの開始に失敗した場合、UEは、第一の指示情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスから、第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスにバックオフすることができ、又は、UEによる第一のランダムアクセスプロセスの開始に失敗していない場合、UEは、第一の指示情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスから、第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスにバックオフすることができる。
【0104】
なお、第一のランダムアクセスプロセスがEDT2ステップランダムアクセスプロセスであり、第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスがEDT2ステップランダムアクセスプロセスであれば、第一のランダムアクセスプロセスから、第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスにバックオフすることは、EDT2ステップランダムアクセスプロセスの実行を保持し続けると理解されてもよい。第一のランダムアクセスプロセスがEDT4ステップランダムアクセスプロセスであり、第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスがEDT4ステップランダムアクセスプロセスであれば、第一のランダムアクセスプロセスから、第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスにバックオフすることは、EDT4ステップランダムアクセスプロセスの実行を保持し続けると理解されてもよい。
【0105】
本開示の実施例において、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することなく、第一の指示情報の指示に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0106】
選択的に、本開示の実施例において、図5を結び付けて、図6に示すように、上記ステップ202cの前に、本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法は、下記のステップ301と、ステップ302とをさらに含んでもよい。
【0107】
ステップ301、ネットワーク機器は、UEにターゲット応答メッセージを送信する。
【0108】
本開示の実施例において、上記ターゲット応答メッセージは、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージであり、ターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれ、この第一の指示情報は、ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示するためのものである。
【0109】
選択的に、本開示の実施例において、上記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセスと、4ステップランダムアクセスプロセスと、EDT2ステップランダムアクセスプロセスと、EDT4ステップランダムアクセスプロセスと、のうちのいずれか一つであってもよい。
【0110】
選択的に、本開示の実施例において、上記ターゲット応答メッセージは、2ステップランダムアクセスプロセスの応答メッセージ(即ち、MsgB)であってもよく、上記ターゲット応答メッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスの応答メッセージ(即ち、Msg2)であってもよい。
【0111】
選択的に、本開示の実施例において、上記ステップ202cにおける第一のランダムアクセスプロセスは、EDT2ステップランダムアクセスプロセスであり、上記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセスと、4ステップランダムアクセスプロセスと、EDT4ステップランダムアクセスプロセスとの、うちのいずれか一つであってもよい。
【0112】
選択的に、本開示の実施例において、上記ステップ202cにおける第一のランダムアクセスプロセスは、EDT4ステップランダムアクセスプロセスであり、上記ターゲットランダムアクセスプロセスは、4ステップランダムアクセスプロセスであってもよい。
【0113】
選択的に、本開示の実施例において、上記ステップ301の後に、本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法は、下記のステップ401と、ステップ402とをさらに含んでもよい。
【0114】
ステップ401、UEは、ネットワーク機器にターゲット要求メッセージを送信する。
【0115】
本開示の実施例において、上記ターゲット要求メッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージである。
【0116】
選択的に、本開示の実施例において、上記ターゲット要求メッセージに、UEのEDTデータが含まれる。
【0117】
選択的に、本開示の実施例において、上記ターゲット要求メッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスのMsg3であってもよく、このMsg3にUEのEDTデータが付帯されている。理解できるように、ネットワーク機器からUEに送信されたターゲット応答メッセージにおける第一の指示情報が、EDT4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示する場合、UEからネットワーク機器に送信されるMsg3にUEのEDTデータが付帯されている。
【0118】
選択的に、本開示の実施例において、上記ターゲット要求メッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスのMsg3であってもよく、このMsg3にUEのEDTデータが付帯されていない。理解できるように、ネットワーク機器からUEに送信されたターゲット応答メッセージにおける第一の指示情報が、EDT4ステップランダムアクセスプロセスではなく、4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示する場合、UEからネットワーク機器に送信されるMsg3にUEのEDTデータが付帯されていない。
【0119】
理解できるように、UEがEDT2ステップランダムアクセスプロセス(即ち、MsgAを送信し、このMsgAにUEのEDTデータが付帯されている)を開始した後、ネットワーク機器は、UEにターゲット応答メッセージ(即ち、Msg2)を送信して、4ステップランダムアクセスプロセス又はEDT4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示することができ、その後、UEは、ネットワーク機器にターゲット要求メッセージ(即ち、Msg3)を送信することができる。
【0120】
選択的に、本開示の実施例において、UEが第二の条件を満たす場合、UEは、ネットワーク機器にターゲット要求メッセージを送信する。
【0121】
なお、第二の条件の説明について、上記実施例における記述を参照することができる。ここではこれ以上説明しない。
【0122】
ステップ402、ネットワーク機器は、UEから送信されたターゲット要求メッセージを受信する。
【0123】
ステップ302、UEは、ネットワーク機器から送信されたターゲット応答メッセージを受信し、このターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれる。
【0124】
本開示の実施例において、UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することなく、ネットワーク機器から送信されたターゲット応答メッセージにおける第一の指示情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフすることができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0125】
選択的に、本開示の実施例において、上記ステップ201の後に、本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法は、下記のステップ501をさらに含んでもよい。
【0126】
ステップ501、第一の条件を満たす場合、UEは、上位層に第二の指示情報を報告する。
【0127】
本開示の実施例において、上記第二の指示情報は、UEに無線リンク失敗が発生したことを指示するためのものである。
【0128】
本開示の実施例において、上記第一の条件は、UEが第一のメッセージを送信した回数が第三の閾値以上であることと、UEが第二のメッセージを送信した回数が第四の閾値以上であることと、UEが第一メッセージと第二のメッセージを送信した総回数が第五の閾値以上であることと、UEがランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第六の閾値以上であることと、のうちの少なくとも一つを含み、第一のメッセージは、2ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージであり、第二のメッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージである。
【0129】
選択的に、本開示の実施例において、上記第一のメッセージは、2ステップランダムアクセスプロセスのMsgAであり、第二のメッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスのMsg1である。
【0130】
選択的に、本開示の実施例において、上記第三の閾値、第四の閾値、第五の閾値及び第六の閾値は、ネットワーク機器によって配置されるものであるか、又はUEによって予め定義されるものである。
【0131】
なお、UEがランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さは、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始し、且つ他のランダムアクセスプロセスにバックオフする(例えば、他のランダムアクセスプロセスに初めてバックオフするか又は他のランダムアクセスプロセスに複数回バックオフする)総時間の長さと理解されてもよい。
【0132】
選択的に、本開示の実施例において、UEは、Msg1又はMsgA伝送(UL EDTを伴うかどうかに関わらず)を再開始するたびに、いずれも、ランダムアクセスプロセス(RACH)の再送のカウンタ値を1増加させることができ、このカウンタの初期値が1であり、即ち、Msg1又はMsgAの1回目の伝送は、1と記され、後続で、Msg1又はMsgAを再送するたびに、カウンタ値が1増加し、カウンタの積算値が閾値(即ち、第三の閾値又は第四の閾値)よりも大きい場合、RACHに問題が発生したと考えられ、上位層に無線リンク失敗を報告する必要がある。
【0133】
選択的に、本開示の実施例において、UEがMsg1とMsgA伝送(UL EDTを伴うかどうかに関わらず)を開始する場合、カウンタによる記録をそれぞれ行い、それぞれ閾値が配置されているか又は統一的な閾値が配置されている。任意のカウンタの積算値がその閾値(即ち、第3の閾値又は第四の閾値)よりも大きい場合、RACHに問題が発生したと考えられ、上位層に無線リンク失敗を報告する必要があり、又は、両者がいずれもその閾値よりも大きいという条件を満たす場合のみ、RACHに問題が発生したと考えられ、上位層に無線リンク失敗を報告する必要がある。
【0134】
選択的に、本開示の実施例において、UEがUL EDTを伴うかどうかに関わらず、UEのMsg2受信タイマー(例えば、RAR window)又はMsg4受信タイマー(例えば、競争解決タイマー)がタイムアウトした後に、Msg2又はMsg4の受信に成功していなければ、RACH再送カウンタ値を1増加させ、このカウンタの初期値が1であり、カウンタの積算値が閾値よりも大きい場合、RACHに問題が発生したと考えられ、上位層に無線リンク失敗を報告する必要がある。
【0135】
本開示の実施例において、UEが第一のランダムアクセスプロセス(例えばEDT RACH)伝送を行うプロセスにおいて、第一の条件を満たすかどうかを判断することによって、第一のランダムアクセスプロセスに問題が発生したかどうか、上位層に報告することが必要であるかどうかを決定することができ、ネットワーク機器にリンク再確立を実行させ、それによりデータの伝送性能を向上させる。
【0136】
上記実施例(例えば、上記実施例における図2図5)において、UEとネットワーク機器の観点から、本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法を例示的に記述し、以下では、さらに、図7図9をそれぞれ結び付けて、UEとネットワーク機器とのインタラクションの観点から、本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法を例示的に記述する。
【0137】
実施形態1
本実施形態は、主に、EDT2ステップランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする具体的な方法を記述する。図7に示すように、本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法は、下記のステップ10~ステップ15を含んでもよい。
【0138】
ネットワーク機器がSIB又は専用シグナリングを介してUEにEDT2ステップランダムアクセスプロセス(UL EDT 2-step RACH)のバックオフ条件を配置した後、UEは、この条件を満たすかどうかを検出する必要がある。条件が満たされると、UEは、UL EDT 2-step RACHの再試行を放棄し、一般的な2-step RACHプロセスの開始に変更する。ネットワーク機器は、可能なバックオフシナリオごとに、異なる条件を配置してもよく、種々のバックオフシナリオに用いられる一つの汎用の条件を配置してもよい。
【0139】
ステップ10、UEは、ネットワーク機器から、EDT2ステップランダムアクセスプロセスを開始する最大試行回数及び/又は試行タイマーの長さを取得する。
【0140】
本開示の実施例において、UEは、ネットワーク機器から、バックオフの条件制限、例えばEDT2ステップランダムアクセスプロセスを開始する最大試行回数(即ち、第一の閾値)、EDT2ステップランダムアクセスプロセスを開始する試行タイマーの長さ(即ち、第二の閾値)を取得することができる。
【0141】
ステップ11、UEは、UEがEDT2ステップランダムアクセスプロセスを開始する条件を満たすかどうかを判断する。
【0142】
ステップ12、UEは、ネットワーク機器にMsgAを送信する。
【0143】
本開示の実施例において、UEがEDT2ステップランダムアクセスプロセス(UL EDT 2-step RACH)を開始する条件(即ち、上記実施例における第二の条件)を満たすと決定すれば、適正なMsgAリソースを選択し、MsgA伝送を開始し、そのうち、このMsgAにUEのUL EDTデータが付帯されている。
【0144】
そのうち、UEがUL EDT 2-step RACHを開始する条件を満たすかどうかを判断することは、UEによる伝送待ちのトラフィックがEDT2ステップランダムアクセスプロセスのトリガー条件を満たすことと、UEによる伝送待ちのトラフィックのデータ量がEDT2ステップランダムアクセスプロセスのリソース制限条件を満たすことと、UEのタイプがEDT2ステップランダムアクセスプロセスの開始制限条件を満たすことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0145】
そして、バックオフ条件が試行回数に基づいて配置されているものであれば、UL EDT試行回数カウンタの初期値が0であり、UL EDTの試行を行うたびに、カウンタ値を1増加させる。バックオフ条件がタイマーの時間長さに基づいて配置されているものであれば、UL EDT RACHの開始を初めて試行する場合、UL EDT試行タイマーを起動し、タイマーを起動する時点は、標準によって規定されてもよく、例えば、UL EDTをトリガーすることを初めて満たす時刻であるか、又は、UL EDTを付帯するMsgAリソースを初めて送信する開始位置又は終了位置などである。
【0146】
今回のMsgA伝送がUL EDTデータを付帯する条件を満たさず、例えば、新たな上りリンクデータが到達することによって、送信されるデータサイズがUL EDTに配置される最大リソースサイズを超えることを引き起こすと、UEによるUL EDT RACHの再送が許可されず、この場合、UEは、一般的なRACHプロセスにバックオフし、UL EDTカウンタがクリアされるか、又は、UL EDT試行タイマーが停止される。
【0147】
UEがUL EDTバックオフ条件を満たし、例えば、UL EDT試行タイマーがタイムアウトするか、又は、UL EDTカウンタ値が配置されている閾値よりも大きい場合、UEは、RACHの開始を再試行する時、UL EDT 2-step RACHの条件を満たしても、UL EDT 2-step RACHプロセスを再開始することができず、一般的な2-step RACHプロセスにバックオフする必要がある。
【0148】
UL EDT 2-step RACHと2-step RACHプロセスの区別方式は、両者に対応するプリアンブルシーケンス(preamble)が異なっており、異なるプロセスを開始する場合、異なるプリアンブルシーケンススペースから選択する必要があることと、両者に対応するMsgAのPUSCH配置が異なっており、異なるプロセスを開始する場合、異なるPUSCH配置から選択する必要があることと、両者に対応するMsgAのPUSCH時間周波数位置が異なっており、異なるプロセスを開始する場合、異なるPUSCH時間周波数位置から選択する必要があることと、両者に対応するプリアンブルシーケンスとMsgAのPUSCHがいずれも異なっており、異なるプロセスを開始する場合、異なるMsgAから選択する必要があることと、2-step RACHプロセスがユーザデータ(非接続状態のUEに対するものである)を含まないことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0149】
ステップ13、ネットワーク機器は、UEから送信されたMsgAを受信する。
【0150】
ステップ14、ネットワーク機器は、UEに応答メッセージを送信する。
【0151】
本開示の実施例において、ネットワーク機器は、MsgAを受信した後、異なるプリアンブルシーケンス又はMsgAのPUSCHリソースによって、一般的な2-step RACHプロセス(即ち、2-step RACHプロセス)であるかそれともUL EDT RACHプロセスであるかを区別し、応答することができる。
【0152】
一般的には、一般的な2-step RACHに対するネットワーク機器の応答内容は、異なるプリアンブルシーケンスを区別するためのランダムアクセスプリアンブル識別子(random access preamble identifier、RAP ID)と、後続の上りリンクデータを送信するためのUEへの上りリンク許可(UL Grant)と、UEの上りリンクタイミングアドバンス量(TA)と、UEに割り当てられるセル内識別子(C-RNTI)と、UEの身分を識別して競争解決を行うための競争解決IDと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0153】
UL EDT 2-step RACHに対するネットワーク機器の応答内容は、上述した、一般的な2-step RACHに対する応答内容に加えて、UL EDT内容に対する返事、例えば早期データ完了(early data complete)又はRRCリリース(RRC release)をさらに含んでもよい。
【0154】
ステップ15、UEは、ネットワーク機器から送信された応答メッセージを受信する。
【0155】
本開示の実施例において、競争解決に成功すると、UEのRACHプロセスが成功したことを意味する。さらに、正しいUL EDTの応答メッセージを受信すると、UL EDTに成功する。UL EDTに対する他の応答メッセージを受信していれば、UL EDTデータ伝送に成功しない可能性があり、ネットワーク機器のコマンドに応じて操作を行い、例えば、ネットワーク機器がRRC確立(RRC Setup)メッセージを返事すれば、UEは、接続状態に入り、UL EDTプロセスが成功していないユーザデータを再送する。
【0156】
UEの競争解決タイマーがタイムアウトしているが、依然として、UE自分の応答メッセージを受信していなければ、今回のRACHプロセスが失敗し、UEは、ステップ11に改めて戻し、EDT 2-step RACHプロセスを再開始し、UEがRACH失敗条件を満たすまで継続し、上位層に報告する。
【0157】
UEの一回のUL EDT 2-step RACHプロセスが失敗しており、一般的なRACH(例えば、2ステップランダムアクセスプロセス)にバックオフする条件を満たす場合にも、UEが、2-step RACHプロセスにバックオフすることなく、4-step RACHプロセスに直接的にバックオフすることを排除しない。例えば、負荷バランスを考慮して、UEは、一定の乱数で、4-step RACHプロセスにバックオフするかそれとも2-step RACHプロセスにバックオフするかを決定し、この乱数の閾値がネットワークによって配置され、例えば、それぞれ0.4と0.6の確率で、4-step RACHを開始するかそれとも2-step RACHを開始するかを決定する。
【0158】
UEがバックオフ操作を行う場合、UEの上りリンクパワーを上昇させてもよく、上昇させなくてもよく、標準に応じて規定されることができる。又は、異なる状況に応じて、UEの上りリンクパラーを上昇させるかどうかを判断することもできる。例えば、前後二回のULから送信されたMsg1又はMsgAリソースが近いと、UEの上りリンクパワーを上昇させ、そうでなければ、上昇させない。そのうち、ULから送信されたMsg1又はMsgAのリソースが近いことを判断する方式は、リソースが同一の帯域幅内に、同期信号ブロック(synchronization signal block、SSB)またはチャネル状態情報リファレンス信号(channel state information-reference signal、CSI-RS)が変更されていないこと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0159】
なお、ステップ10-ステップ15に係る関連内容は、いずれも上記実施例における関連記述を参照することができる。ここではこれ以上説明しない。
【0160】
実施形態2
本実施形態は、主に、EDT4ステップランダムアクセスプロセスから4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする具体的な方法を記述する。図8に示すように、本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法は、下記のステップ20~ステップ29を含んでもよい。
【0161】
ネットワーク機器がSIB又は専用シグナリングを介してUEにEDT4ステップランダムアクセスプロセス(UL EDT 4-step RACH)のバックオフ条件を配置した後、UEは、この条件を満たすかどうかを検出する必要がある。条件が満たされると、UEは、UL EDT 4-step RACHの再試行を放棄し、一般的な4-step RACHプロセスの開始に変更する。
【0162】
ステップ20、UEは、ネットワーク機器から、EDT2ステップランダムアクセスプロセスを開始する最大試行回数及び/又は試行タイマーの長さを取得する。
【0163】
本開示の実施例において、UEは、ネットワーク機器から、バックオフの条件制限、例えばEDT4ステップランダムアクセスプロセスを開始する最大試行回数(即ち、第一の閾値)、EDT4ステップランダムアクセスプロセスを開始する試行タイマーの長さ(即ち、第二の閾値)を取得することができる。
【0164】
ステップ21、UEは、UEがEDT4ステップランダムアクセスプロセスを開始する条件を満たすかどうかを判断する。
【0165】
ステップ22、UEは、ネットワーク機器にMsg1を送信する。
【0166】
本開示の実施例において、UEがEDT4ステップランダムアクセスプロセス(UL EDT 4-step RACH)を開始する条件(即ち、上記実施例における第二の条件)を満たすと決定すれば、適正なMsg1リソースを選択し、Msg1伝送を開始し、そのうち、このMsg1と4-step RACHのMsg1は、プリアンブルシーケンスの値又はリソース位置に、区別がある。
【0167】
そのうち、UEがUL EDT 4-step RACHの条件を満たすかどうかを判断することは、UEによる伝送待ちのトラフィックがEDT4ステップランダムアクセスプロセスのトリガー条件を満たすことと、UEによる伝送待ちのトラフィックのデータ量がEDT4ステップランダムアクセスプロセスのリソース制限条件を満たすことと、UEのタイプがEDT4ステップランダムアクセスプロセスの開始制限条件を満たすことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0168】
そして、バックオフ条件が試行回数に基づいて配置されているものであれば、UL EDT試行回数カウンタの初期値が0であり、UL EDTの試行を行うたびに、カウンタ値を1増加させる。バックオフ条件がタイマーに基づいて配置されているものであれば、UL EDT RACHの開始を初めて試行する場合、UL EDT試行タイマーを起動し、タイマーを起動する時点は、標準によって規定されてもよく、例えば、UL EDTをトリガーすることを初めて満たす時刻であるか、又は、UL EDTに対応するMsg1リソースを初めて送信する開始位置又は終了位置などである。
【0169】
今回のMsg1伝送がUL EDT伝送条件を満たさず、例えば、新たな上りリンクデータが到達することによって、送信されるデータサイズがUL EDTに配置される最大リソースサイズを超えることを引き起こすと、UEによるUL EDT RACHの再送が許可されず、この場合、UEは、一般的なRACHプロセスにバックオフし、UL EDTカウンタがクリアされるか、又は、UL EDT試行タイマーが停止される。
【0170】
UEがUL EDTバックオフ条件を満たし、例えば、UL EDT試行タイマーがタイムアウトするか、又は、UL EDTカウンタ値が配置されている閾値よりも大きい場合、UEは、RACHの開始を再試行する時、UL EDT 4-step RACHの条件を満たしても、UL EDT 4-step RACHプロセスを再開始することができず、一般的な4-step RACHプロセスにバックオフする必要がある。
【0171】
UL EDT 4-step RACHと4-step RACHプロセスの区別方式は、両者に対応するプリアンブルシーケンス(preamble)が異なっており、異なるプロセスを開始する場合、異なるプリアンブルシーケンススペースから選択する必要があることと、両者に対応するMsg1のリソース位置が異なっており、異なるプロセスを開始する場合、異なるMsg1リソース位置から選択する必要があることと、4-step RACHプロセスがユーザデータ(非接続状態のUEに対するものである)を含まないことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0172】
ステップ23、ネットワーク機器は、UEから送信されたMsg1を受信する。
【0173】
ステップ24、ネットワーク機器は、UEに応答メッセージを送信する。
【0174】
本開示の実施例において、ネットワーク機器は、Msg1を受信した後、異なるプリアンブルシーケンス又はMsg1のリソース位置によって、一般的な4-step RACHプロセス(即ち、4-step RACHプロセス)であるかそれともUL EDT RACHプロセスであるかを区別し、応答することができる。
【0175】
一般的には、一般的な4-step RACHに対するネットワーク機器の応答内容は、異なるプリアンブルシーケンスを区別するためのRAP IDと、後続の上りリンクデータを送信するためのUEへの上りリンク許可(UL Grant)と、UEの上りリンクタイミングアドバンス量(TA)と、UEに割り当てられる一時的セル内識別子(Temp C-RNTI)と、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0176】
UL EDT 4-step RACHに対するネットワーク機器の応答内容と上述した一般的な4-step RACHに対する応答内容との区別は、明示的なUL EDTの応答指示について、ネットワーク機器がRAR(RACH Responseメッセージ、即ちMsg2)において、これがUL EDT Msg1に対する返事であることを明示的に指示することと、UL Grantが一般的には比較的に大きいリソースであり、一般的なRACHプロセスより明らかに大きく、一般的には、一般的なRACHプロセスにおいて、Msg3に必要な上りリンク伝送データ量が56bit又は72bitであるが、UL EDT RACHであれば、Msg3が数百bitひいては数千bitのリソースサイズを必要とすることと、のうちの少なくとも一つを含む。
【0177】
ステップ25、UEは、ネットワーク機器から送信された応答メッセージを受信する。
【0178】
本開示の実施例において、RAP IDがUEに合致すれば、UEへのRAR返事である可能性があることを示し、UEは、RARにおける内容に基づき、Msg3送信を行う。
【0179】
そのうち、RARにおいて、これが一つのUL EDT Msg1の返事であることを指示すれば、UEは、ULリソースサイズ(例えば、データ収容に十分である)に基づき、Msg3メッセージにおいて、UL EDTデータを伝送することができる。そうでなければ、UEがRARにおいてUL EDT指示を発見していないか又はリソースサイズがデータ収容に不十分であれば、UEは、従来の内容に応じて、Msg3を伝送し、即ち、UL EDTデータを含まない。
【0180】
UE RARタイマーがタイムアウトしているが、依然として、自分の応答メッセージを受信していなければ、今回のRACHプロセスが失敗し、UEは、ステップ21に改めて戻し、EDT 4-step RACHプロセスを再開始し、UEがRACH失敗条件を満たすまで継続し、上位層に報告する。
【0181】
ステップ26、UEは、ネットワーク機器にMsg3を送信する。
【0182】
ステップ27、ネットワーク機器は、UEから送信されたMsg3を受信する。
【0183】
本開示の実施例において、ネットワーク機器は、Msg3における内容及びリソース位置によって、UL EDTプロセスであるかそれとも一般的なRACHプロセスを区別することができ、それにより相応な返事をそれぞれ行う。
【0184】
一般的には、一般的な4-step RACHに対するネットワーク機器のMsg4内容は、競争解決IDと、RRCシグナリング内容、例えばRRC setupと、のうちのすくなくとも一つを含んでもよい。UL EDT 4-step RACHに対するMsg4内容は、競争解決IDと、UL EDTについての返事、例えば早期データ完了(early data complete)又はRRCリリース(RRC release)と、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0185】
ステップ28、ネットワーク機器は、UEにMsg4を送信する。
【0186】
ステップ29、UEは、ネットワーク機器から送信されたMsg4を受信する。
【0187】
本開示の実施例において、競争解決に成功すると、UEのRACHプロセスが成功したことを意味する。さらに、正しいUL EDTの応答メッセージを受信すると、UL EDTに成功する。UL EDTに対する他の応答メッセージを受信していれば、UL EDTデータ伝送に成功しない可能性があり、ネットワーク機器のコマンドに応じて操作を行い、例えば、ネットワーク機器がRRC Setupメッセージを返事した場合、UEは、接続状態に入り、UL EDTプロセスが成功していないユーザデータを再送する。
【0188】
UEの競争解決タイマーがタイムアウトしているが、依然として、UE自分の応答メッセージを受信していなければ、今回のRACHプロセスが失敗し、UEは、ステップ21に改めて戻し、EDT 4-step RACHプロセスを再開始し、UEがRACH失敗条件を満たすまで継続し、上位層に報告する。
【0189】
UEの一回のUL EDT 4-step RACHプロセスが失敗しており、一般的なRACHにバックオフする条件を満たす場合にも、UEが、4-step RACHプロセスにバックオフすることなく、2-step RACHプロセスに直接的にバックオフすることを排除しない。例えば、負荷バランスを考慮して、UEは、一定の乱数で、4-step RACHプロセスにバックオフするかそれとも2-step RACHプロセスにバックオフするかを決定し、この乱数の閾値がネットワークによって配置され、例えば、それぞれ0.4と0.6の確率で、4-step RACHを開始するかそれとも2-step RACHを開始するかを決定する。
【0190】
なお、ステップ20-ステップ29に係る関連内容は、いずれも上記実施例における関連記述を参照することができる。ここではこれ以上説明しない。
【0191】
ネットワーク機器がSIB又は専用シグナリングを介してUL EDT 2-step RACHからUL EDT 4-step RACHへのバックオフ条件をUEに配置した後、UEは、この条件を満たすかどうかを検出する必要がある。条件が満たされると、UEは、UL EDT 2-step RACHの再試行を放棄し、UL EDT 4-step RACHプロセスの開始に変更する。
【0192】
なお、UEがEDT2ステップランダムアクセスプロセスからEDT4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする方法は、上記実施形態1と実施形態2に記述される方法と類似しており、上記実施例における具体的な記述を参照することができる。ここではこれ以上説明しない。
【0193】
実施形態3
本実施形態は、主に、UEがネットワーク機器の指示に基づき、EDT2ステップランダムアクセスプロセスからEDT4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフする具体的な方法を記述する。図9に示すように、本開示の実施例によるランダムアクセスプロセスバックオフ方法は、下記のステップ31~ステップ39を含んでもよい。
【0194】
ステップ31、UEは、EDT2ステップランダムアクセスプロセスを開始する条件を満たすかどうかを判断する。
【0195】
ステップ32、UEは、ネットワーク機器にMsgAを送信する。
【0196】
本開示の実施例において、UEがEDT2ステップランダムアクセスプロセス(UL EDT 2-step RACH)を開始する条件(即ち、上記実施例における第二の条件)を満たすと決定すれば、適正なMsgAリソースを選択し、MsgA伝送を開始し、そのうち、このMsgAにUEのUL EDTデータが付帯されている。
【0197】
ステップ33、ネットワーク機器は、UEから送信されたMsgAを受信する。
【0198】
ステップ34、ネットワーク機器は、UEにMsg2を送信する。
【0199】
本開示の実施例において、上記ステップ34におけるMsg2にUL EDT指示情報(即ち、上記実施例における第一の指示情報)が付帯されている。
【0200】
本開示の実施例において、ネットワーク機器がMsgAを受信した場合、プリアンブルシーケンスの受信のみに成功しており、MsgAにおけるPUSCH内の内容の復号化に成功していない可能性がある。これは、ネットワーク機器が、プリアンブルシーケンスの値又はリソース位置のみによって、MsgAが一つのUL EDT要求に対応することを知ることができ、UEの真の要求メッセージとデータを受信していないことに相当する。又は、ネットワーク機器アルゴリズムに基づくネットワーク機器の需要は、要するに、ネットワーク機器の実現アルゴリズムに基づくものである。ネットワーク機器は、UL EDT 4-step RACHに対応するMsg2をUEに返事することができ、そのうち、UEがUL EDTデータを付帯するMsg3の伝送を行うためのUL EDTの明示的なRAR指示と一つの比較的に大きいUL Grantを付帯する。
【0201】
ステップ35、UEは、ネットワーク機器から送信されたMsg2を受信する。
【0202】
本開示の実施例において、UEは、Msg2に付帯されているUL EDT指示を受信した後、ネットワーク機器の指示(UL EDT 4-step RACHプロセスにバックオフするようUEに指示する)に基づき、後続でUL EDT 4-step RACHのプロセスに従い、実行を行うことができ、即ち、後続でUEは、上記実施形態2におけるステップ28を実行することができる。
【0203】
ステップ36、UEは、ネットワーク機器にMsg3を送信する。
【0204】
ステップ37、ネットワーク機器は、UEから送信されたMsg3を受信する。
【0205】
ステップ38、ネットワーク機器は、UEにMsg4を送信する。
【0206】
ステップ39、UEは、ネットワーク機器から送信されたMsg4を受信する。
【0207】
なお、ステップ35~ステップ39の具体的な説明について、上記実施形態2におけるステップ25~ステップ29の具体的な記述を参照することができる。ここではこれ以上説明しない。
【0208】
プロセスが成功すれば、UL EDT 4-step RACHプロセス全体が成功する。失敗すれば、UEは、上記実施形態1におけるUL EDT 2-step RACHの失敗処理又は上記実施形態2におけるUL EDT 4-step RACHの失敗処理を実行することができる。
【0209】
選択的に、本開示の実施例において、上記ステップ34では、ネットワーク機器は、一般的な4-step RACHのMsg2内容を返事し、一般的な4-step RACHプロセスにバックオフするようUEに指示することもできる。後続のステップと従来のフローにおいて、4-step RACHのプロセスは、完全に一致している。
【0210】
プロセスが成功すれば、4-step RACHプロセス全体が成功し、後続で、UEは、接続状態に入り、UL EDTによって送信されていないデータ部分の伝送を行う。失敗すれば、UEは、実施の形態1におけるUL EDT 2-step RACHの失敗処理又は従来の4-step RACHの失敗処理を実行することができる。
【0211】
なお、ステップ31~ステップ39に係る関連内容は、いずれも上記実施例における関連記述を参照することができる。ここではこれ以上説明しない。
【0212】
図10は、本開示の実施例に係るUEの可能な構造概略図を示した。図10に示すように、本開示の実施例によるUE80は、バックオフモジュール81を含んでもよく、
そのうち、バックオフモジュール81は、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするためのものであり、この第一の情報は、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報である。
【0213】
一つの可能な実現形態において、上記第一の情報は、第一のパラメータ情報又は第一の指示情報を含んでもよく、そのうち、第一のパラメータ情報は、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数と、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さと、のうちの少なくとも一つを含んでもよく、第一の指示情報は、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージに付帯されている情報であり、第一の指示情報は、ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示するためのものである。
【0214】
一つの可能な実現形態において、上記第一の情報は、第一のパラメータ情報を含み、この第一のパラメータ情報は、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数を含み、上記バックオフモジュール81は、具体的には、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した回数が第一の閾値以上であれば、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするためのものである。
【0215】
一つの可能な実現形態において、上記第一の情報は、第一のパラメータ情報を含み、第一のパラメータ情報は、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さを含み、上記バックオフモジュール81は、具体的には、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第二の閾値以上であれば、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするためのものである。
【0216】
一つの可能な実現形態において、上記第一のランダムアクセスプロセスは、EDT2ステップランダムアクセスプロセスであり、ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス、4ステップランダムアクセスプロセス又はEDT4ステップランダムアクセスプロセスであり、又は、上記第一のランダムアクセスプロセスは、EDT4ステップランダムアクセスプロセスであり、ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス、4ステップランダムアクセスプロセス又はEDT2ステップランダムアクセスプロセスである。
【0217】
一つの可能な実現形態において、上記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスであり、上記バックオフモジュール81は、具体的には、第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも小さければ、第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフし、第一のバックオフ乱数は、UEによって生成されるバックオフ乱数であり、第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも大きければ、第一のランダムアクセスプロセスから4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするためのものである。又は、上記バックオフモジュール81は、具体的には、第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも小さければ、第一のランダムアクセスプロセスから4ステップランダムアクセスプロセスにバックオフし、第一のバックオフ乱数がバックオフ乱数閾値よりも大きければ、第一のランダムアクセスプロセスから2ステップランダムアクセスプロセスにバックオフするためのものである。
【0218】
一つの可能な実現形態において、上記第一の情報は、第一の指示情報を含み、上記バックオフモジュール81は、具体的には、第一の指示情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスから、第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスにバックオフするためのものである。そのうち、第一の指示情報によって指示されるランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセスと、4ステップランダムアクセスプロセスと、EDT2ステップランダムアクセスプロセスと、EDT4ステップランダムアクセスプロセスと、のうちのいずれか一つであってもよい。
【0219】
一つの可能な実現形態において、図10を結び付けて、図11に示すように、本開示の実施例によるUE80は、送信モジュール82をさらに含んでもよく、そのうち、送信モジュール82は、第一の条件を満たす場合、上位層に第二の指示情報を報告するためのものであり、この第二の指示情報は、UEに無線リンク失敗が発生したことを指示するためのものであり、そのうち、第一の条件は、UEが第一のメッセージを送信した回数が第三の閾値以上であることと、UEが第二のメッセージを送信した回数が第四の閾値以上であることと、UEが第一メッセージと第二のメッセージを送信した総回数が第五の閾値以上であることと、UEがランダムアクセスプロセスを開始した総時間の長さが第六の閾値以上であることと、のうちの少なくとも一つを含み、第一のメッセージは、2ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージであり、第二のメッセージは、4ステップランダムアクセスプロセスの要求メッセージである。
【0220】
一つの可能な実現形態において、上記第一ランダムアクセスプロセスは、EDTランダムアクセスプロセスであり、図10を結び付けて、図12に示すように、本開示の実施例によるUE80は、開始モジュール83をさらに含んでもよく、そのうち、開始モジュール83は、UEが第二の条件を満たす場合、第一のランダムアクセスプロセスを開始するためのものである。そのうち、第二の条件は、UEによる伝送待ちのトラフィックが2ステップランダムアクセスプロセス又は4ステップランダムアクセスプロセスのトリガー条件を満たすことと、UEによる伝送待ちのトラフィックのデータ量がEDTランダムアクセスプロセスのリソース制限条件を満たすことと、UEのタイプがEDTランダムアクセスプロセスの開始制限条件を満たすことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0221】
本開示の実施例によるUEは、上記方法の実施例においてUEによって実現された各プロセスを実現することができる。説明の重複を回避するために、具体的な記述は、ここではこれ以上説明しない。
【0222】
本開示の実施例は、UEを提供する。UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始するプロセスにおいて、第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することなく、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報に基づき、バックオフを行うことができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0223】
図13は、本開示の実施例に係るネットワーク機器の可能な構造概略図を示した。図13に示すように、本開示の実施例によるネットワーク機器90は、送信モジュール91を含んでもよく、
そのうち、送信モジュール91は、UEにターゲット応答メッセージを送信するためのものであり、このターゲット応答メッセージは、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージであり、このターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれ、この第一の指示情報は、ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示するためのものである。
【0224】
一つの可能な実現形態において、上記ターゲットランダムアクセスプロセスは、2ステップランダムアクセスプロセスと、4ステップランダムアクセスプロセスと、EDT2ステップランダムアクセスプロセスと、EDT4ステップランダムアクセスプロセスと、のうちのいずれか一つであってもよい。
【0225】
本開示の実施例によるネットワーク機器は、上記方法の実施例においてネットワーク機器によって実現された各プロセスを実現することができる。説明の重複を回避するために、具体的な記述は、ここではこれ以上説明しない。
【0226】
本開示の実施例は、ネットワーク機器を提供する。ネットワーク機器は、UEにターゲット応答メッセージ(このターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれる)を送信して、ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示することができ、それによりUEが第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することを避けることができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0227】
図14は、本開示の実施例によるUEのハードウェア概略図を示した。図14に示すように、このUE110は、無線周波数ユニット111と、ネットワークモジュール112と、オーディオ出力ユニット113と、入力ユニット114と、センサ115と、表示ユニット116と、ユーザ入力ユニット117と、インターフェースユニット118と、メモリ119と、プロセッサ120と、電源121などの部材を含むが、それらに限らない。
【0228】
なお、当業者であれば理解できるように、図14に示されるUEの構造は、UEに対する限定を構成しなく、UEは、図14に示される部材の数よりも多くまたは少ない部材、またはなんらかの部材の組み合わせ、または異なる部材の配置を含んでもよい。例示的に、本開示の実施例において、UEは、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピューター、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0229】
そのうち、プロセッサ120は、UEが第一のランダムアクセスプロセスを開始した場合、第一の情報に基づき、第一のランダムアクセスプロセスからターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするためのものであり、この第一の情報は、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報である。
【0230】
本開示の実施例は、UEを提供する。UEは、第一のランダムアクセスプロセスを開始するプロセスにおいて、第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することなく、第一のランダムアクセスプロセスの情報又はターゲットランダムアクセスプロセスの情報に基づき、バックオフを行うことができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0231】
なお、本開示の実施例では、無線周波数ユニット111は、情報の送受信又は通話中の信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクのデータを受信してから、プロセッサ120に処理させてもよい。また、上りリンクのデータを基地局に送信してもよい。一般的には、無線周波数ユニット111は、アンテナと、少なくとも一つの増幅器と、送受信機と、カプラと、低雑音増幅器と、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット111は、無線通信システムやネットワークを介して他の機器との通信を行ってもよい。
【0232】
UEは、ネットワークモジュール112によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0233】
オーディオ出力ユニット113は、無線周波数ユニット111またはネットワークモジュール112によって受信されたまたはメモリ119に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット113はさらに、UE110によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット113は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0234】
入力ユニット114は、オーディオまたはビデオ信号を受信するためのものである。入力ユニット114は、グラフィックスプロセッサ(graphics processing unit、GPU)1141とマイクロホン1142を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ1141は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット116に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ1141によって処理された画像フレームは、メモリ119(又は他の記憶媒体)に記憶されてもよく、又は無線周波数ユニット111又はネットワークモジュール112を介して送信されてもよい。マイクロホン1142は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット111を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0235】
UE110は、少なくとも一つのセンサ115、例えば、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル1161の輝度を調整することができ、接近センサは、UE110が耳元に移動した時、表示パネル1161及び/又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)における加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、UE姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いられてもよい。センサ115はさらに、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどを含んでもよく、ここではこれ以上説明しない。
【0236】
表示ユニット116は、ユーザによって入力された情報またはユーザに提供される情報を表示するために用いられている。表示ユニット116は、表示パネル1161を含んでもよい。液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)などの形式で表示パネル1161を配置してもよい。
【0237】
ユーザ入力ユニット117は、入力された数字または文字情報の受信、UEのユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット117は、タッチパネル1171および他の入力機器1172を含む。タッチパネル1171は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上または付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体または付属品を使用してタッチパネル1171上またはタッチパネル1171付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル1171は、タッチ検出装置とタッチコントローラの二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ120に送信し、プロセッサ120から送信されてきたコマンドを受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを採用してタッチパネル1171を実現してもよい。タッチパネル1171以外、ユーザ入力ユニット117は、他の入力機器1172をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力機器1172は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここではこれ以上説明しない。
【0238】
さらに、タッチパネル1171は、表示パネル1161上に覆われてもよい。タッチパネル1171は、その上又は付近でのタッチ操作を検出した場合、プロセッサ120に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ120は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル1161で相応な視覚出力を提供する。図14では、タッチパネル1171と表示パネル1161は、二つの独立した部材としてUEの入力と出力機能を実現するものであるが、いくつかの実施例では、タッチパネル1171と表示パネル1161を集積してUEの入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0239】
インターフェースユニット118は、外部装置とUE110との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線または無線ヘッドフォンポート、外部電源(または電池充電器)ポート、有線または無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット118は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力をUE110内の一つまたは複数の素子に伝送するために用いられてもよく、またはUE110と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0240】
メモリ119は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ119は、主に記憶プログラム領域および記憶データ領域を含んでもよい。そのうち、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、記憶データ領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ119は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0241】
プロセッサ120は、UEの制御センターであり、各種のインターフェースと線路によってUE全体の各部分に接続され、メモリ119内に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行又は実行すること、及びメモリ119内に記憶されたデータを呼び出し、UEの各種の機能を実行し、データを処理することにより、UE全体をモニタリングする。プロセッサ120は、一つまたは複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ120は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。なお、上記モデムプロセッサは、プロセッサ120に集積されなくてもよい。
【0242】
UE110は、各部材に電力を供給する電源121(例えば、電池)をさらに含んでもよい。選択的に、電源121は、電源管理システムによってプロセッサ120にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0243】
また、UE110は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここではこれ以上説明しない。
【0244】
選択的に、本開示の実施例は、UEをさらに提供する。図14に示されるプロセッサ120と、メモリ119と、メモリ119に記憶されており、且つ前記プロセッサ120上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサ120によって実行される時、上記方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の重複を回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0245】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムが図14に示されるプロセッサ120によって実行される時、上記方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の重複を回避するために、ここでこれ以上説明しない。そのうち、前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどである。
【0246】
図15は、本開示の実施例によるネットワーク機器のハードウェア概略図を示した。図15に示すように、このネットワーク機器130は、プロセッサ131と、送受信機132と、メモリ133と、ユーザインターフェース134と、バスインターフェース135とを含む。
【0247】
送受信機132は、UEにターゲット応答メッセージを送信するためのものであり、このターゲット応答メッセージは、ターゲットランダムアクセスプロセスの応答メッセージであり、このターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれ、この第一の指示情報は、ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示するためのものである。
【0248】
本開示の実施例は、ネットワーク機器を提供する。ネットワーク機器は、UEにターゲット応答メッセージ(このターゲット応答メッセージに第一の指示情報が含まれる)を送信して、ターゲットランダムアクセスプロセスにバックオフするようUEに指示することができ、それによりUEが第一のランダムアクセスプロセスを絶え間なく試行することを避けることができるため、ランダムアクセスプロセスにおけるデータ伝送の遅延とシグナリングのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0249】
そのうち、プロセッサ131は、バスアーキテクチャと一般的な処理の管理を担当することができ、プロセッサ131は、メモリ133におけるプログラムを読み取って実行し、処理機能及びネットワーク機器130に対する制御を実現するために用いられてもよい。メモリ133は、プロセッサ131が操作を実行する時に使用されるデータを記憶することができる。プロセッサ131とメモリ133は、集積されてもよく、独立して設けられてもよい。
【0250】
本開示の実施例において、ネットワーク機器130は、メモリ133に記憶されており、且つプロセッサ131上で運行できるコンピュータプログラムをさらに含んでもよく、このコンピュータプログラムがプロセッサ131によって実行される時、本開示の実施例による方法のステップを実現させる。
【0251】
図15では、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されるバスとブリッジを含んでもよく、具体的にはプロセッサ131によって代表される一つまたは複数のプロセッサとメモリ133によって代表されるメモリの各種の回路でリンクされてもよい。バスアーキテクチャは、周辺機器と、電圧レギュレータと、パワー管理回路などのような各種の他の回路をリンクしてもよい。それらは、すべて当分野でよく知っているものであるため、本開示の実施例では、これをさらに説明しない。バスインターフェース135は、インターフェースを提供する。送受信機132は、複数の素子であってもよく、すなわち、送信機と受信機とを含み、伝送媒体で各種の他の装置と通信するためのユニットを提供してもよい。異なるUEについて、ユーザインターフェース134は、必要な機器に外接や内接することができるインターフェースであってもよい。接続される機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロホン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限らない。
【0252】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムが図15に示されるプロセッサ131によって実行される時、上記方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の重複を回避するために、ここでこれ以上説明しない。そのうち、前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、ROM、RAM、磁気ディスクまたは光ディスクなどである。
【0253】
なお、本明細書において、「含む」、「包含」という用語またはその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、またはこのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品または装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0254】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本開示の技術案は、実質にはまたは従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、またはネットワーク機器などであってもよい)に本開示の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の指令を含む。
【0255】
以上は、添付図面を結び付けながら、本開示の実施例を記述していたが、本開示は、上述した具体的な実施の形態に限らず、上述した具体的な実施の形態は例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本開示による示唆を基にして、本開示の趣旨や請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うことができ、それらはいずれも本開示の保護範囲に入っている。
【符号の説明】
【0256】
80 UE
81 バックオフモジュール
82 送信モジュール
83 開始モジュール
90 ネットワーク機器
91 送信モジュール
110 UE
111 無線周波数ユニット
112 ネットワークモジュール
113 オーディオ出力ユニット
114 入力ユニット
115 センサ
116 表示ユニット
117 ユーザ入力ユニット
118 インターフェースユニット
119 メモリ
120 プロセッサ
121 電源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15