(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】レール運搬車両充電システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20231120BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20231120BHJP
B60M 1/04 20060101ALI20231120BHJP
B60M 1/30 20060101ALN20231120BHJP
B60L 5/08 20060101ALN20231120BHJP
【FI】
H02J7/00 303C
H02J7/00 P
B60L53/14
B60M1/04
B60M1/30
B60L5/08
(21)【出願番号】P 2021517115
(86)(22)【出願日】2019-06-03
(86)【国際出願番号】 GB2019051531
(87)【国際公開番号】W WO2019229479
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-06-03
(32)【優先日】2018-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】523295464
【氏名又は名称】ファースト グレーター ウェスタン リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】ピーター メイソン
【審査官】右田 勝則
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0141452(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0167530(US,A1)
【文献】特表2018-509881(JP,A)
【文献】特開2000-118271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
B60L 53/14
B60M 1/04
B60M 1/30
B60L 5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
列車車両によって完全に覆うことができるような大きさの充電レールと、
電車バッテリを充電するための電力供給装置であって、充電電流を前記充電レールに選択的に供給するように構成される、電力供給装置と、
前記充電レール上の列車車両の位置および/または動きを検出するように構成されるセンサ装置と、を備え、
前記列車車両が前記充電レールを少なくとも部分的に覆う時にのみ前記充電電流が前記充電レールに供給されるように
、前記センサ
装置が前記電力供給装置に接続され
、
前記センサ装置は、さらに、前記列車車両の運転者による車両電力の選択または車両ブレーキを解除する入力を検出し、前記入力の検出に応答して前記充電レールへの前記充電電流の供給を終了させるよう構成される、レール運搬車両充電システム。
【請求項2】
前記列車車両が前記充電レールを完全に覆う時にのみ前記充電電流は前記充電レールに供給される、請求項1に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項3】
前記センサ
装置は、前記充電レールで作られている回路を検出するように、かつ作られている前記回路の検出時に前記充電電流を印加するように構成される、請求項1または2に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項4】
感知電位を前記充電レールに印加するように構成され、前記センサ
装置は、前記感知電位の結果として流れる感知電流を検出するように構成される、請求項3に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項5】
前記感知電流は交流であり、前記充電電流は直流である、請求項4に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項6】
前記センサ
装置は、前記充電レール上の列車車両の存在を検出するように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項7】
前記センサ
装置は、電磁センサ、例えば、光学または無線周波数センサである、請求項6に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項8】
複数の列車車両を同時に充電するように構成される複数の別個の充電レールを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項9】
それぞれの別個の充電レールは、前記充電レール上の対応する列車車両の前記位置および/または動きを検出するように構成されるセンサ装置をそれぞれ備え、各前記センサ装置は、対応する列車車両が対応する前記充電レールを少なくとも部分的に覆う時にのみ前記充電電流が対応する前記充電レールに供給されるように前記電力供給装置に接続される、請求項8に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項10】
前記電力供給装置は複数の前記充電レールに共通である、請求項9に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項11】
前記充電レールは2つの走行レールの間に配置される、請求項1から10のいずれか一項に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項12】
充電回路を前記充電レールと共に作るように構成されるさらなる充電レールを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項13】
前記さらなる充電レールは地電位に接続される、請求項12に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項14】
前記さらなる充電レールは走行レールの外部に配置される、請求項13に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項15】
前記レール運搬車両充電システムによって充電されるように配置されるバッテリが搭載されたレール運搬車両を含み、該レール運搬車両は、前記充電レールとの接触のための電気接点を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項16】
前記センサ装置は前記レール運搬車両に搭載される、請求項15に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項17】
前記センサ装置は、前記電気接点と前記充電レールとの間の電気接続を検出するように構成される、請求項16に記載のレール運搬車両充電システム。
【請求項18】
前記センサ装置は、前記レール運搬車両の移動を検出するように構成される、請求項17に記載のレール運搬車両充電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レール運搬車両電気エネルギー貯蔵および充電システムに関する。より具体的には、本発明は、電車の客車に推進力を搭載するために使用されるバッテリを充電するためのエネルギー貯蔵および充電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
とりわけ、英国における国家電化プログラムに対する遅れによって、自律型(「自走式」)鉄道車両、例えば、Vivarail(商標)Class 230 DEMUに対する需要が高まっている。Class 230 DEMUは、先のLUL D78ディストリクト線列車のボディシェルおよびボギー台車に基づく改造体である。
【0003】
Class 230は、自走式電車(EMU)である。「自走式」とは、推進手段または電源が電車に含まれていることを意味する。該電車は、一連の牽引用電子機器によって制御される車軸装着牽引モータによって推進させる。これらの牽引用電子機器は、適した電源から送り込まれる500~750Vの直流に頼っている。これは、ディーゼル発電機、バッテリパック、または燃料電池のうちの1つまたはこれらの混合物とすることができる。本出願人の以前の特許出願である特許文献1(許可される場合は参照により本明細書に組み込まれる)は、Class 230が、バッテリまたはバッテリの列を含むさまざまな電源によって電力供給可能であるように実装できる一種のモジュラーシステムの詳細を提供する。
【0004】
英国外にこのタイプの鉄道車両用の市場もあることは留意されたい。
【0005】
列車上の主要または単独推進電源としてバッテリを使用することの問題は、(路線が電化されていないと想定して)範囲に対する固有の制限があることである。現在のバッテリ技術レベルでは、バッテリ式列車の範囲は、一日のうちに必要とされる走行時間より短い距離に制限される可能性がある。
【0006】
従って、一日の走行の間にバッテリを取り替える必要がある。本出願人の以前の特許出願の特許文献1は、バッテリモジュールを取り替えるための装置および方法を開示しているが、これは、鉄道駅では望ましくない場合がある、ある程度の専門知識および人手を必要とする。
【0007】
車両に搭載されたバッテリを再充電可能であることが望ましい。これには、充電供給を提供する露出導線には乗客または一般人が決して近づきやすい状態にしてはいけないと述べる、ORR(Office of Road and Rail)-鉄道健康安全規制機関(Health and Safety regulatory body for railways)が課す制限により、英国では問題がある。
【0008】
既存のインフラストラクチャにも問題がある。既存の電気供給は、典型的には、適当な期間に列車バッテリを充電するために必要とされる電力レベルを送給することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記の問題を克服するまたは少なくとも軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様によると、
据置バッテリと、
第1の電力レベルで据置バッテリを充電するように構成される電源入力部と、
第1の電力レベルより高い第2の電力レベルで据置バッテリを放電するように構成される電源出力部と、
バッテリ式列車のバッテリを充電するために電源出力部をバッテリ式列車に電気的に接続するための充電装置と、を備える、バッテリ式レールユニットを再充電するためのレール電力貯蔵システムが提供される。
【0012】
これによって、例えば、いずれかの利用可能な主電力供給、典型的には、240V、415V、11kV、33kV交流で標準的な電力供給装置を使用することが可能になる。該電力供給装置は、列車バッテリに対するより高い電力の放電のためにバッテリを連続的に充電することができる。
【0013】
電源入力部は、主電源、および/またはPVパネルまたは風力タービンなどの交流電源に接続されてよい。
【0014】
好ましくは、電源入力部は、据置バッテリを連続的に充電するように構成される。「連続的に」とは、一日の大半を通して、すなわち、24時間中少なくとも20時間を意味する。バッテリは、電気が安価である時に充電可能である。
【0015】
好ましくは、電源入力部は、据置バッテリを細流充電するように構成されることを含んで、据置バッテリを低充電電力で充電するように構成される。
【0016】
好ましくは、据置バッテリは少なくとも1つのバッテリを格納する容器を含む。好ましくは、容器が輸送容器である、バッテリ群または列で設けられるいくつかのバッテリが提供される。これによって、バッテリ(単数または複数)の容易な取り替えが可能になる。
【0017】
本発明の第2の態様によると、列車車両によって完全に覆うことができるような大きさの充電レールと、
電車バッテリを充電するための電力供給装置であって、充電電流を充電レールに選択的に供給するように構成される、電力供給装置と、
充電レール上の列車車両の位置および/または動きを検出するように構成されるセンサ装置と、を備え、
列車車両が充電レールを少なくとも部分的に覆う時にのみ充電電流が充電レールに供給されるようにセンサは電力供給装置に接続される、レール運搬車両充電システムが提供される。
【0018】
有利には、これによって、列車が覆う時にのみ通電する既知の電化路線と異なって、簡易な充電(列車は充電レールに対する接点を有する)および高い安全性が可能になる。
【0019】
好ましくは、列車車両が充電レールを完全に覆う時にのみ充電電流は充電レールに供給される。
【0020】
好ましくは、センサは、充電レールで作られている回路を検出するように、かつ作られている回路の検出時に充電電流を印加するように構成される。
【0021】
感知電位は充電レールに印加されてよく、ここで、センサは、感知電位の結果として流れる感知電流を検出するように構成される。
【0022】
好ましくは、感知電流は交流であり、充電電流は直流である。
【0023】
好ましくは、センサは、充電レール上の列車車両の存在を検出するように構成される。
【0024】
センサは光学センサであってよく、また、電気機械センサであってよい。
【0025】
上で論じられる2つのセンサの組み合わせは、バックアップ/冗長のために設けられてよい。
【0026】
好ましくは、システムは、複数の列車車両を同時に充電するように構成される複数の別個の充電レールを含む。
【0027】
好ましくは、それぞれの別個の充電レールは、充電レール上の対応する列車車両の位置および/または動きを検出するように構成される対応するセンサ装置を備え、ここで、それぞれのセンサ装置は、対応する列車車両が対応する充電レールを少なくとも部分的に覆う時にのみ充電電流が対応する充電レールに供給されるように電力供給装置に接続される。
【0028】
好ましくは、電力供給装置は複数の充電レールに共通である。
【0029】
好ましくは、充電レールは2つの走行レールの間に配置される。
【0030】
好ましくは、充電回路を充電レールと共に作るように構成されるさらなる充電レールがある。
【0031】
好ましくは、さらなる充電レールは地電位に接続される。
【0032】
好ましくは、さらなる充電レールは走行レールの外部に配置される。好ましくは、システムは、レール間隔に関してロンドン地下鉄(LU)の4レール基準に従って構成される。これによって、LU車両をこのシステムによる使用に容易に適応させることができる。
【0033】
好ましくは、レール運搬車両充電システムによって充電されるように配置されるバッテリが搭載されたレール運搬車両が提供され、ここで、レール運搬車両は、充電レールとの接触のための電気接点を含む。接点はシューであってよい。
【0034】
センサ装置はレール運搬車両に搭載されてよい。このセンサ装置は、電気接点と充電レールとの間の電気接続を検出するように、または、レール運搬車両の移動を検出するように構成されてよい。センサ装置は、レール運搬車両の運転者入力を検出するように構成されてよい。
【0035】
本発明はまた、第1の態様による電気エネルギー貯蔵部、および第2の態様による充電システムを含むレール運搬車両電気エネルギー貯蔵および充電システムを提供する。
【0036】
本発明の第3の態様によると、車両を推進させるための電気モータと、電気モータに電力供給するために配置されるバッテリと、車両から延在しかつレールに接触するように構成されるレール接触電極と、を備える電気レール運搬車両が提供され、この場合、レール接触電極は、使用時にレールからバッテリに充電電流を提供するためにバッテリに接続される。
【0037】
「レール」とは、車両より下に、車両の真下または下の脇のどちらかに配置される細長構造体を意味する。レール接触電極または「シュー」は、車両の両側の車輪間にまたは車輪の片側に下方に延在してよい。
【0038】
例示のレール運搬車両電気エネルギー貯蔵および充電システムについて、添付の図を参照して後述する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図3】電源モジュールが
図2の列車車両の電源モジュールベイに挿入されることを示す図である。
【
図4】第1のレール運搬車両電気エネルギー貯蔵および充電システムの概要図である。
【
図5】第2のレール運搬車両電気エネルギー貯蔵および充電システムの概要図である。
【
図6a】本発明による第1の充電連動システムの概要図である。
【
図6b】本発明による第1の充電連動システムの概要図である。
【
図6c】本発明による第1の充電連動システムの概要図である。
【
図7a】本発明による第2の充電連動システムの概要図である。
【
図7b】本発明による第2の充電連動システムの概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、1組のレール2上で走行する4車両電気鉄道列車1を示す。列車は、国際公開第2017/025751号に説明される列車に非常に類似している。列車1は、それぞれが自走式列車車両の形態の複数の電車車両10を含む。列車1は従って、編成列車(multiple unit)と呼ばれてよい。この配置では、4つの車両のうちの2つのみが自走する(すなわち、電力供給される)。しかしながら、任意の適した数の車両があってよく、任意の数の車両が電源内蔵型であってよいことは理解されるべきである。例えば、列車1は4つの車両を含んでよく、これらのうちの2つのみが電動式であってよい。この実施形態では、前部および後部車両10は、列車1が制御可能である運転室を備える。
【0041】
「電車車両」という用語は、電気モータによって駆動されるように配置される列車車両を意味すると理解されるべきである。電気モータは、牽引用電子機器によってバッテリから電力が供給される。
【0042】
図2は、編成列車と呼ばれてよい単一の列車車両10を示す。車両10は、メインシャーシまたはフレーム12と、モノコックとして組付けられる車両本体14とを含む。メインシャーシ12の下には前ボギー台車16および後ボギー台車18が装着され、これらのそれぞれは4つの車輪20を有する。2つの電気モータ17、19は、それぞれのボギー台車16、18に装着され、かつ各ボギー台車16、18の車輪20を駆動させるように配置される。以下に詳細に説明されるように、電気モータは、シャーシ12に取り外し可能に取り付けられ、かつバッテリを含む2つの搭載電源モジュール22によって電力供給されるように配置される。
【0043】
それぞれの電動車両10は、それぞれの電源モジュール22に対して1つである2つの電源モジュールベイ26も備える。電源モジュールベイ26は、シャーシ12の下面に取り付けられる、またはシャーシ12の下側によって画定され、かつ電源モジュール22が取り外し可能に位置しかつ固定可能であるように構成される。電源モジュール22が電源モジュールベイ26内に位置しかつ固定されることによって、電源モジュール22はメインシャーシ12の下側に支持される。電源モジュール22は、電源モジュールベイ26内に取り外し可能に位置しかつ固定されるため、迅速かつ容易に取り替え可能である。この実施形態では、以下に詳細に説明されるように、電源モジュール22は、車両10の縦軸に直角である水平方向に電源モジュール22を移動させることによって、車両10の側部から電源モジュールベイ26に挿入可能である。電源モジュール22は、車両の下面に近づく必要なく、および車両を持ち上げる必要なく、電源モジュールベイ26への挿入および電源モジュールベイ26からの取り外しが可能である。これによって、巻上機または検査ピットのどちらかを必要とすることになるように車両の下側に近づく必要なく、車両10の電源モジュール22を遠隔位置で取り替えることが可能になる。
【0044】
列車車両10は、それぞれのタイプが異なる方法を利用して電力を提供するいくつかの異なるタイプの互換性があり交換可能な電源モジュール22によって電力供給可能であるように構成される。本発明の目的のために、電源モジュールはバッテリモジュールである。
【0045】
図3は、電源モジュールベイ26内に位置することができる電源モジュール22を示す。
図3に示される電源モジュール22はバッテリ電源モジュール22である。電源モジュール22は、一般的に、立方体状であり、かつ立方体状パッケージを画定する主要構造支持フレーム28を含む。この実施形態では、電源モジュール22は、前端30および後端32を有し、かつ幅より長い長さを有する。
【0046】
電源モジュール22は、外部コンポーネント(具体的には、列車上の電気モータ)を電源モジュール22に接続するための電気コネクタを含む。安全アース線用の電気コネクタもあってよい。これはボルト連結であってよい。
【0047】
電源モジュールベイ26は、国際公開第2017/025751号に説明されるように、モジュール22の固定および解除を手動で作動させることができる作動ハンドル84によって駆動される2つの平行棒82を有する固定機構を含む。
【0048】
本発明によるエネルギー貯蔵および充電システム100は
図4に示されている。このシステムは、エネルギー貯蔵装置200および充電装置400を含む。
【0049】
エネルギー貯蔵装置200
エネルギー貯蔵装置200は、バッテリ列202、電源入力部204、および電源出力部206を含む。
【0050】
バッテリ列202は、個々のバッテリ210の列を収容するバッテリ容器208を含む。バッテリ列は典型的には、サイズおよび電力容量が大きいが、この実施形態における容器は標準サイズの輸送容器である。該列は、5MWhほどの電力容量を有する。
【0051】
電源入力部204は、整流器を含む電力変換器214に接続される(単相または三相主電源などの)交流電源212を含む。電力変換器214は、「細流」充電として説明可能である列202のセル210を絶えず充電するように構成される。これによって、電源出力部206を介して後述される充電システム400によって列車バッテリの高速充電を可能にするように大量のエネルギーをバッテリ列202に貯蔵可能になる。
【0052】
エネルギー貯蔵装置200は、鉄道駅に位置し、かつ既存のインフラストラクチャから電力供給されてよい。
【0053】
充電システム400の第1の実施形態
本発明による充電システムは、4レールシステムに基づいている。一般的に、非電化鉄道には、第1のレール2aおよび第2のレール2b(
図4)を含む、上述されるような1組のレール2がある。2つの走行レール2a、2bには、移動中に車両10の車輪20が接触する。
【0054】
充電システム400によると、第3のレール3および第4のレール4が設けられる。第3のレール3および第4のレール4は走行レール2a、2bに平行である。第3のレール3は第1のレール2aに隣接するが、レール2a、2bの外側にある。第4のレール4は第1のレール2aと第2のレール2bとの間にある。
【0055】
第3のレール3および第4のレール4は鉄道の長さを伸長させず、例えば、支線の終わりの鉄道駅に隣接してよい充電ゾーンCZにのみ配置される。第3のレール3および第4のレール4の長さ(すなわち、充電ゾーンCZのサイズ)はあらかじめ定められ、かつ充電される最短の列車より短くなるように選択される。このように、第3のレール3および第4のレール4は使用時に列車1によって完全に覆われ得る。
【0056】
第3のレール3および第4のレール4は電力供給装置、この事例では、電力制御モジュール406を介してエネルギー貯蔵装置200に接続される。第3のレール3は恒久的に地電位であり、第4のレール4は電力制御モジュール406によって電力供給装置に選択的に接続可能である。これによって、搭載された列車バッテリには直流充電電流がもたらされる。
【0057】
車両10は、第1の電気レール接点402および第2の電気レール接点404を含む。これらの接点は、電車設計の分野では周知のシューの形態である。第1のシュー402は、車両10が充電ゾーンCZにある時、第3のレール3と接触するように構成される。第2のシュー404は、車両10が充電ゾーンCZにある時、第4のレール4と接触するように構成される。シュー402、404は、列車上のバッテリモジュール26上の充電端子に接続される。このように、モジュール26のバッテリは貯蔵装置200から充電可能である。
【0058】
充電システム500の第2の実施形態
図5を参照すると、本発明による充電システム500の第2の実施形態が示されている。
【0059】
充電システム500は、第3のレール3および第4のレール4を含むが、これらレールは、3つの近接する別個の充電ゾーンCZ1、CZ2、CZ3に分離される。1つまたは複数の充電ゾーンCZ1、CZ2、CZ3は列車1の個別の車両10によって覆われ得る。それぞれの充電ゾーンは、これ自体の対応する電力制御モジュール506を有し、この電力制御モジュール506は、ゾーンのそれぞれにおける充電レールに選択的に電力供給することができる。それぞれの第3のレール3は、恒久的に地電位であり、それぞれの第4のレール4は、この対応する電力制御モジュール506によって電力供給装置に選択的に接続可能である。
【0060】
それぞれの車両10は、
図4に示されるようなシューの形態の(図示されない)第1の電気レール接点および第2の電気レール接点を含む。
【0061】
それぞれの充電ゾーンCZ1などは個々に連動される。換言すれば、充電電流を関連ゾーンの充電レールに送給できるようにするために、関連の電力制御モジュール506は、列車車両が適所にあることを満たすようにする必要がある。
【0062】
これによって、設けられる充電システムが(この例では)最高3つまでの車両10の充電を容易に行うことができる。システムは、列車1の長さによって必要とされるように1つまたは2つの車両を充電することもできる。例えば、ゾーンCZ1の単一の車両10は、第4のレール4が他のゾーンCZ2、CZ3のどちらかで通電していなくても充電可能である。
【0063】
連動
上述される充電システム400、500のどちらかで、第4のレール4が、露出される時、すなわち列車が存在しない時、(少なくとも危険をもたらすことになる程度に)通電させることが許可されないことは、理解されるであろう。本発明は、列車が存在し、かつ充電電力を受けるための適切な状態に設定される時にのみ第4のレール4を通電させることで、第4のレール4への人的接近が防止されるように徹底するための一連の連動を含む。この連動は以下のようなものになる。これらのそれぞれが、単独でまたは組み合わせて、上述されるようないずれかの実施形態によって採用可能であることは理解されるであろう。
【0064】
電気接続連動-第1の実施形態
図6a~
図6cは、さまざまな段階の動作での第1の電気連動システム600の概要図を示す。
【0065】
第1の電気連動システム600は、レール側サブシステム602および車両側サブシステム604を有する。
【0066】
レール側サブシステム602は、2つの充電ゾーンCZ1、CZ2における第4の、すなわち「通電」レール4の2つの区分を含む(例えば、充電ゾーンのさらなる説明のために
図5を参照)。
図6a~
図6cが概要図であり、かつ第3のレール3および第4のレール4の長さが実際には、
図5に従って整合することは留意されたい。
【0067】
レール側サブシステム602は、エネルギー貯蔵装置200(または他のエネルギー供給)の端子に接続される。
【0068】
エネルギー貯蔵装置200の通電端子は、第1のレール側電源開閉器606を介してCZ1の第4のレール4の区分に接続される。第1のレール側電源開閉器606は、第4のレール4のCZ1区分をエネルギー貯蔵装置200の通電端子にまたは地電位Eに交互に接続することができる。エネルギー貯蔵装置200の中性端子は、第3のレール3のCZ1区分に接続される。中性端子は地電位Eに接続される。
【0069】
第1の直列制御/保護デバイス608はエネルギー貯蔵装置200の下流に設けられる。電力供給装置200の中性端子とアースとの間の接続がデバイス608と電力供給装置200との間にもたらされることは留意されたい。
【0070】
レール側サブシステム602は、第4のレール4の第1の充電ゾーンCZ1部分に接続される信号生成回路610をさらに含む。信号生成回路610は、高周波(HF)交流パイロット信号および低周波(LF)交流パイロット信号を交互に生じさせるように構成される発振器612を含む。
【0071】
エネルギー貯蔵装置200の通電端子はまた、第2のレール側電源開閉器614を介してCZ2の第4のレール4の区分に接続される。第2のレール側電源開閉器614は、第4のレール4のCZ2区分をエネルギー貯蔵装置200の通電端子にまたは地電位Eに交互に接続することができる。エネルギー貯蔵装置200の中性端子は、第3のレール3のCZ2区分に接続される。中性端子は地電位Eに接続される。
【0072】
第2の直列制御/保護デバイス616はエネルギー貯蔵装置200の下流に設けられる。電力供給装置200の中性端子とアースとの間の接続がデバイス616と電力供給装置200との間にもたらされることは留意されたい。
【0073】
レール側サブシステム602は、第4のレール4の第2の充電ゾーンCZ2部分に接続されるレール側検出回路618をさらに含む。レール側検出回路618は、低周波(LF)センサ620および高周波(HF)センサ622を含む。
【0074】
レール側サブシステム602はレール側コントローラ621を含む。コントローラ621は、後述されるように、レール側検出回路618(具体的には、低周波(LF)センサ620および高周波(HF)センサ622)からデータ信号を受信するように、および、出力制御信号を発振器612およびレール側電源開閉器606、614に提供するように構成される。
【0075】
車両側サブシステム604は2つの車両10上に設けられる。それぞれの車両10は、第3のレール3との接触のための集電シュー402、および第4のレール4との接触のための集電シュー404を含む。それぞれの列車車両10は、異なる充電ゾーンCZ1、CZ2を占有するように構成される。
【0076】
それぞれの車両10は、直列充電制御デバイス623を有する充電可能電源モジュール22を含む。
【0077】
第3のレール接続シュー402は電源モジュール22に接続される。
【0078】
第4のレール接続シュー404はリンクコンデンサ624によって接続される。第4のレール接続シュー404のそれぞれはまた、それぞれのシューに対して低周波(LF)センサ628を含む車両側検出回路626に接続される。第4のレール接続シュー404はまた、第1の車両側電源開閉器630および第2の車両側電源開閉器632にそれぞれ接続される。電源開閉器は、シュー404を、地電位E、または電源モジュール22の正端子に交互に接続するように構成される。
【0079】
車両側サブシステム604は車両側コントローラ634を含む。コントローラ634は、後述されるように、車両側検出回路626からデータ信号を受信するように、および、出力制御信号を車両側電源開閉器630、632に提供するように構成される。
【0080】
システム600は以下のように動作する。
【0081】
図6aは、鉄道車両が存在しない条件でのシステムを示す。充電ゾーンCZ1、CZ2両方における第4のレール区分4は、これらをアースEに接続する電源開閉器606、614の位置により地電位である。従って、露出されるレールは安全である。発振器612はこの条件で低周波(LF)パイロット信号を生じさせる。
【0082】
図6bは鉄道車両が適所に移動したことを示す。車両のシュー402、404はレール3、4のそれぞれに接触する。接触すると、低周波信号は、充電ゾーンCZ1、CZ2の第4のレール区分4間のリンクコンデンサ624を通過することができるため、レール側検出回路618におけるLFセンサ620によって検出可能である。
【0083】
検出すると、レール側コントローラ621は、電源200を第4のレール区分4に接続するようにレール側電源開閉器606、614を切り替える。これは
図6cに示されている。レール側コントローラ621はまた、低周波(LF)パイロット信号から高周波(HF)パイロット信号に切り替えるように発振器612に命令する。
【0084】
高周波(HF)信号は、車両側検出回路626で高周波センサ628によって検出される。この入力を受信する車両側コントローラ634は、次いで、車両側電源開閉器630、632を切り替えて、第4のレール区分4と接触しているシュー404がここでエネルギー貯蔵部22と接触するようにする。現時点では、充電部200から車両バッテリ22までの充電回路がある。
【0085】
レール側検出回路618がパイロット信号を常時(高周波または低周波のどちらか)必要とするように構成され、その他の場合は、レール側コントローラ621がレール側電源開閉器を地電位Eに戻すように切り替えることになることは、留意されたい。このように、シューとレールとの間の接触を少なくする車両の移動によって、可動レール区分への電力は自動的に切断されることになる。
【0086】
電気接続連動-第2の実施形態
連動の第2の実施形態によると、「ハンドシェイク」システムが提案される。
【0087】
それぞれの電源(例えば、電力制御モジュール506)は、低電力「アドレス」信号を接続された第4のレール4の関連区分にブロードキャストするように構成されるデジタル電子ハンドシェイクモジュールを備える。モジュールはまた、このような低電力アドレス信号を検出するように、および、所定の応答の認識時に電力制御モジュール506から充電電流を作動させるように構成される。
【0088】
それぞれの列車車両はまた、低電力アドレス信号を検出するように、および、所定のアドレスの認識時に接続された第4のレール4の関連区分に低電力応答信号を送るように構成されるデジタル電子ハンドシェイクモジュールを備える。信号は接点/シュー404を通過する。
【0089】
それぞれの電力制御モジュール506および接点404は一意の「アドレス」信号を有する。
【0090】
(充電モジュールのそれぞれに一意である)それぞれの充電アドレスは、充電デジタル電子ハンドシェイクモジュールによって常時第4のレール4の関連区分に「ブロードキャスト」される。
【0091】
シューがレール4の関連区分に接触すると、列車モジュールは充電アドレスを検出する。充電アドレスが予想されるアドレスに適合する場合、電子ハンドシェイクモジュールは接点アドレスをまたこのレール区分にブロードキャストする。
【0092】
デジタル電子ハンドシェイクモジュールが列車から正確な接点/シューアドレスを読み出す場合、充電が開始される。それぞれの車両が正確な第4のレール区分と接触している位置に列車がある時にのみ、この区分を「通電」させ、充電が開始される。
【0093】
列車が到着すると、当然ながら、充電部が自身のアドレスを発行し、かつ応答なしまたは擬似応答のどちらかを取得している期間がある。これらの状況では、充電電流はなく、第4のレール区分4は接地している。
【0094】
充電部の全てがこれらの正確に番号付けされた接点/シューに「通信している(talking)」時にのみ、システムは列車が正確な位置にあることを知るため、充電を可能にする。
【0095】
アース接続
システムは、第3のレール3を接続するシュー402によるアース接続がなされ、かつ満たされていると証明されることを確認する。
【0096】
移動検出
(第4のレール4を危険にさらすことが考えられる)列車が動く時に第4のレールへの電力を遮断するように構成される列車移動検出器が設けられる。移動検出は、例としてではあるが、当業者によって理解されるように多くの形態を取ることができる:
・車両10に向けられる静電センサは、鉄道線路に隣接して配置されてよい。例えば、光ベース(例えば、レーザ)移動センサ、または、RFID、Bluetooth(登録商標)またはWi-Fi(登録商標)などの無線の形態。
・列車が動いていることを通知するために制御モジュール406と通信することができるセンサが列車車両上に配置されてよい。このセンサは、列車の駆動システムに接続されてよい、または例えば、加速を感知することができる慣性デバイスであってよい。
【0097】
運転者入力検出
運転者が電力を選択するまたはブレーキを解除する任意のアクションが、充電部を無効にしかつ第4のレール4およびこのシューを接地することを検出するためのセンサが設けられてよい。このセンサは、たとえ列車が遠ざかり始めた場合に、第4のレールへの充電電流を遮断するために制御モジュール406と通信することになる。
【0098】
接地シュー
移動時に、全てのシュー402、404は、保守要員または乗客への感電の危険性を排除するように地電位で保持される。
【0099】
電気接続連動-第3の実施形態
連動の第3の実施形態によると、代替的な「ハンドシェイク」システムが提案される。
【0100】
図7aおよび
図7bは、代替的な電気連動システム700の概要図を示す。
【0101】
電気連動システム700は、レール側サブシステム702および車両側サブシステム704を有する。
【0102】
レール側サブシステム702は、1対の電力伝達レール区分3a、4a、および1対の連動信号レール区分3b、4bを含む。区分3a、3bは一列に並んでおり、区分4a、4bは一列に並んでいる(がこれは必須ではない)。区分4a、4bは通電レールである。対3a、4a、3b、4bは単一の充電ゾーンCZ内に含まれる。1つの充電ゾーンは充電される必要がある列車のそれぞれの車両に与えられる(が
図7aおよび
図7bには1つのみが示されている)。
【0103】
レール側サブシステム702は、エネルギー貯蔵装置200(または他のエネルギー供給)の端子に接続される。
【0104】
エネルギー貯蔵装置200の通電端子は、レール側電源開閉器706を介して充電ゾーンCZの第4のレール4aの区分に接続される。レール側電源開閉器706は、第4のレール4aの充電ゾーンCZ区分をエネルギー貯蔵装置200の通電端子にまたは地電位Eに交互に接続することができる。エネルギー貯蔵装置200の中性端子は第3のレール3aの充電ゾーン区分に接続される。中性端子は地電位Eに接続される。
【0105】
レール側サブシステム702は、第4のレール4bの第1の充電ゾーンCZ部分に接続されるレール側信号生成および検出回路710をさらに含む。レール側信号生成および検出回路710は、パイロット信号を生じさせるように構成される発振器711の形態の信号源を含む。レール側信号生成および検出回路710はセンサ720を含む。
【0106】
レール側サブシステム702はレール側コントローラ721を含む。コントローラ721は、後述されるように、レール側信号生成および検出回路710(具体的には、センサ720)からデータ信号を受信するように、および出力制御信号を、発振器(図示せず)、および、レール側電源開閉器706を制御するPLC707に提供するように構成される。
【0107】
それぞれの車両10上に車両側サブシステム704が設けられる。それぞれの車両10は、第3のレール区分3aと接触する第1の列車シュー402a、第3のレール区分3bと接触する第2の列車シュー402b、第4のレール区分4aと接触する第1の列車シュー404a、および第4のレール区分4bと接触する第2の列車シュー404bを含む。それぞれの列車車両10は、異なる充電ゾーンCZを占有するように構成される。
【0108】
それぞれの車両10は、(図示されない)直列充電制御デバイスを有する充電可能電源モジュール22を含む。第3のレール接続シュー402a、402bは電源モジュール22に接続される。
【0109】
車両側サブシステム704は、発振器705の形態の信号源を含む車両側信号生成および検出回路730をさらに含み、この回路は第4のレール4bの第1の充電ゾーンCZ部分に接続される。車両側信号生成および検出回路730はセンサ732を含む。
【0110】
電気連動システム700の動作について、ここで説明する。
【0111】
充電レール4a、4bは、車両10が充電ゾーンCZにない場合に、充電レール4a、4bが「通電」しないように徹底するために連動がクリアされるまで地電位で保持される。
【0112】
列車が充電ステーションに到着すると、車両側信号生成および検出回路730は、車両が存在し、かつ列車が作動している(例えば、運転者の鍵が設置されているおよび/またはブレーキがオフになっている)ことを示す信号を送信する。この信号は一般的に、列車が充電ステーションに到着する時だけでなく、常時生じる。この信号はレール側信号生成および検出回路710によって受信される。センサ720は、車両が適所にあり、かつ列車が依然作動しているという事実を検出する。
【0113】
運転者の鍵が除去されるおよび/またはブレーキがかけられると、異なる周波数の信号は、車両側信号生成および検出回路730によってレール側信号生成および検出回路710に送信される。それに応じて、レール側信号生成および検出回路710はさらなる周波数で信号を送信する。
【0114】
本発明のこの実施形態の「ハンドシェイク」は、車両側信号生成および検出回路730とレール側信号生成および検出回路710との間の特定の周波数の信号の交換を含む。
【0115】
「ハンドシェイク」が完了すると、車両の充電の準備をするためにPLC707を介してレール側信号生成および検出回路710から車両側信号生成および検出回路730に信号が送信される。充電を開始するために、PLC707からレール側電源開閉器706に信号が送信される。
【0116】
充電中はずっと「ハンドシェイク」は継続する。「ハンドシェイク」がうまく完了し、かつ運転者の鍵が取り外されたままであるおよび/またはブレーキがかけられている限り、充電を継続させる。
【0117】
運転者の鍵が再挿入されると、送信された信号の周波数の変更が、レール側信号生成および検出回路730によって受信され、レール側電源開閉器706は電力の供給を止めるために開放される。
【0118】
上記の実施形態では、車両10はシューの2つの対402a、402b、404a、404bを有すると説明されているが、車両が1対のシューを有してよいことは理解されるであろう。
【0119】
本実施形態は、既存の鉄道車両が、信号を提供するために利用可能である、列車全体を通して送られる「運転者の鍵」信号を有する傾向があるため、有益である。従って、車両間のさらなる配線は必要とされない。
【0120】
上記の実施形態では、レール側サブシステム702は、単一の充電ゾーンCZにおいて、第4のまたは「通電」レール4a、4bの2つの区分、および第3のレール3a、3bの2つの区分を含むとして説明されているが、レール側サブシステム702が単一の充電ゾーンCZにおいて、第4のまたは「通電」レール4の単一区分、および第3のレール3の単一区分を有してよいことは理解されるであろう。この実施形態では、連動信号は充電中に電力信号に重ね合わせられる。
【0121】
さらなる実施形態によると、車輪センサは連動検出装置と直列に使用可能であり、それによって、適所以外に車両が動くと充電動作を停止することにもなることは、留意されたい。センサは、例えば、光学または磁気のものであってよい。
【0122】
変形は本発明の範囲内にある。
【0123】
充電システム400は、エネルギー貯蔵装置200と共に機能するように構成されるが、システムが独立して使用可能であることは留意されたい。
【0124】
例えば、エネルギー貯蔵システム200は、例えば、列車バッテリ装置に手動で差し込まれるリード線を必要とする、任意の他のタイプの充電システムと共に使用されてよい。充電システム400は、電気生成器または主電源などの他の電源と共に使用されてよい。
【0125】
バッテリ列200は、主グリッド以外の手段で充電されてよい。例えば、再生可能なエネルギー生成器は、単独でまたは主電源と組み合わせて該列を充電するために、容器208および/または隣接ステーション上に設置されてよい。例えば、ソーラーパネル、または風力タービンが設置されてよい。
【0126】
第3のレールの代わりに、第1のレールおよび/または第2のレールは地電位であってよく、かつ充電回路を完成させてよいが、これは好ましくない。そのように、車輪、ブラシギア、および走行レールを、充電用のアース経路として使用することは可能であると思われるが、これは好ましくない。
【0127】
システムは、直流の代わりに鉄道車両に交流を提供するように構成されてよい。