IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社コナミデジタルエンタテインメントの特許一覧

特許7387152ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置
<>
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図1
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図2
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図3
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図4
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図5
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図6
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図7
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図8
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図9
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図10
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図11
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図12
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図13
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図14
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図15
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図16
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図17
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図18
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図19
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図20
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図21
  • 特許-ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20231120BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20231120BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20231120BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/53
A63F13/30
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019200168
(22)【出願日】2019-11-01
(65)【公開番号】P2021069883
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-10-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.行為1 公開日 平成30年11月16日 公開した場所 下記(イ)、(ロ)、(ハ)のダウンロードサービスで提供されるアプリケーション「ウイニングイレブンカードコレクション」内にて公開した。 (イ)Apple社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス(App Store)。 URL:https://apps.apple.com/jp/app/id1273064549 (ロ)Google社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス(Google Play)。 URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.pesclubmanager (ハ)Shift Games株式会社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス。 URL:https://shift.games/80403
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2.行為2 公開日:平成30年11月19日 公開した場所 (イ)Apple社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス(App Store)。 URL:https://apps.apple.com/jp/app/id1273064549 (ロ)Google社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス(Google Play)。 URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.pesclubmanager (ハ)Shift Games株式会社が運営するアプリケーションのダウンロードサービス。 URL:https://shift.games/80403
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】纐纈 浩基
(72)【発明者】
【氏名】黒木 有朋
(72)【発明者】
【氏名】中村 誠
(72)【発明者】
【氏名】加藤 康之
(72)【発明者】
【氏名】倉島 智里
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-139608(JP,A)
【文献】特開2019-107205(JP,A)
【文献】特許第6521550(JP,B1)
【文献】特開2016-097089(JP,A)
【文献】特開2018-015121(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム内で予め設定されている複数種類のゲーム要素のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行するゲームプログラムであって、
コンピュータに、
前記ゲーム内で前記ユーザが獲得可能な前記複数種類のゲーム要素の種類ごとのリストを表示部に表示させるステップと、
前記ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて前記複数種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させるステップと、
前記ユーザが獲得済みのゲーム要素と未獲得のゲーム要素とを区別可能な情報が記憶された記憶部に、前記抽選により選択されたゲーム要素を前記ユーザが獲得済みのゲーム要素として記憶させるステップと、
を実行させ、
前記表示させるステップは、
前記表示部に表示させる前記リストにおいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させず、前記ユーザが獲得済みの種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させるステップと、
前記ユーザが獲得したゲーム要素の獲得履歴に基づいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素については当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報を表示させるステップと、
を含むゲームプログラム。
【請求項2】
前記表示させるステップにおいて、
前記表示部に表示させる前記リストにおいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報の表示が可能であることを示す情報を表示させる、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記ユーザのプレイ操作に基づいて対戦相手と対戦を実行するステップ、
を実行させ、
前記所定の獲得条件には、実行された前記対戦が予め設定された対戦回数に達することが含まれる、
請求項1または請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記所定の抽選条件には、前記対戦の開始前に決定される第1条件が含まれる、
請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記所定の抽選条件には、前記対戦によって決定される第2条件が含まれる、
請求項3または請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
コンピュータに、
前記対戦ごとにポイントを加算するステップ、
を実行させ、
前記第2条件には、前記加算されたポイントに基づく条件が含まれ、
前記加算されたポイントの合計と前記複数種類のゲーム要素の種類とが関連付けられて記憶部に記憶されており、
前記抽選させるステップにおいて、
前記複数種類のゲーム要素のうち前記加算されたポイントの合計に関連付けられた種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させ、
前記所定の獲得条件には、実行された前記対戦が予め設定された対戦回数に達する前に前記ユーザに指示されることが含まれる、
請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記対戦の開始前に、複数種類のゲームオブジェクトのうちのいずれかを抽選させるステップ、
を実行させ、
前記対戦を実行するステップにおいて、
前記ユーザに関連付けられた複数のキャラクタが含まれる複数種類のデッキのうち選択されたデッキと対戦相手のデッキとの対戦を実行し、
前記所定の抽選条件には、前記複数種類のゲームオブジェクトのうち抽選により選択されたゲームオブジェクトの種類により定まる条件と、前記対戦に使用するデッキの種類により定まる条件とが含まれ、
前記未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報には、前記所定の抽選条件に関する情報が含まれる、
請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記ゲームには、前記ユーザが前記複数種類のゲーム要素を獲得するプレイを行なえる所定の期間が設定されている、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
ゲーム内で予め設定されている複数種類のゲーム要素のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行するコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、
前記ゲーム内で前記ユーザが獲得可能な前記複数種類のゲーム要素の種類ごとのリストを表示部に表示させるステップと、
前記ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて前記複数種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させるステップと、
前記ユーザが獲得済みのゲーム要素と未獲得のゲーム要素とを区別可能な情報が記憶された記憶部に、前記抽選により選択されたゲーム要素を前記ユーザが獲得済みのゲーム要素として記憶させるステップと、
を含み、
前記表示させるステップは、
前記表示部に表示させる前記リストにおいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させず、前記ユーザが獲得済みの種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させるステップと、
前記ユーザが獲得したゲーム要素の獲得履歴に基づいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素については当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報を表示させるステップと、
を含むゲーム処理方法。
【請求項10】
ゲーム内で予め設定されている複数種類のゲーム要素のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行するゲーム装置であって、
前記ゲーム内で前記ユーザが獲得可能な前記複数種類のゲーム要素の種類ごとのリストを表示部に表示させる表示制御部と、
前記ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて前記複数種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させる抽選指示部と、
前記ユーザが獲得済みのゲーム要素と未獲得のゲーム要素とを区別可能な情報が記憶された記憶部に、前記抽選により選択されたゲーム要素を前記ユーザが獲得済みのゲーム要素として記憶させるゲーム要素付与部と、
を備え、
前記表示制御部は、
前記表示部に表示させる前記リストにおいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させず、前記ユーザが獲得済みの種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させ、
前記ユーザが獲得したゲーム要素の獲得履歴に基づいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素については当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報を表示させる、
ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイ回数を重ねていくことにより得点を累積し、ランキングを競うようなゲームがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-158224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ゲームの提供が開始されてから長い時間が経過してくると、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの差が広がってしまい、どのユーザにも楽しめるゲームを提供することが困難になる。
【0005】
本発明のいくつかの態様は、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置を提供することを目的の一つとする。
【0006】
また、本発明の他の態様は、後述する実施形態に記載した作用効果を奏することを可能にするゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、ゲーム内で予め設定されている複数種類のゲーム要素のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行するゲームプログラムであって、コンピュータに、前記ゲーム内で前記ユーザが獲得可能な前記複数種類のゲーム要素の種類ごとのリストを表示部に表示させるステップと、前記ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて前記複数種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させるステップと、前記ユーザが獲得済みのゲーム要素と未獲得のゲーム要素とを区別可能な情報が記憶された記憶部に、前記抽選により選択されたゲーム要素を前記ユーザが獲得済みのゲーム要素として記憶させるステップと、を実行させ、前記表示させるステップは、前記表示部に表示させる前記リストにおいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させず、前記ユーザが獲得済みの種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させるステップと、前記ユーザが獲得したゲーム要素の獲得履歴に基づいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素については当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報を表示させるステップと、を含むゲームプログラムである。
【0008】
また、本発明の一態様は、ゲーム内で予め設定されている複数種類のゲーム要素のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行するコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、前記ゲーム内で前記ユーザが獲得可能な前記複数種類のゲーム要素の種類ごとのリストを表示部に表示させるステップと、前記ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて前記複数種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させるステップと、前記ユーザが獲得済みのゲーム要素と未獲得のゲーム要素とを区別可能な情報が記憶された記憶部に、前記抽選により選択されたゲーム要素を前記ユーザが獲得済みのゲーム要素として記憶させるステップと、を含み、前記表示させるステップは、前記表示部に表示させる前記リストにおいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させず、前記ユーザが獲得済みの種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させるステップと、前記ユーザが獲得したゲーム要素の獲得履歴に基づいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素については当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報を表示させるステップと、を含むゲーム処理方法である。
【0009】
また、本発明の一態様は、ゲーム内で予め設定されている複数種類のゲーム要素のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行するゲーム装置であって、前記ゲーム内で前記ユーザが獲得可能な前記複数種類のゲーム要素の種類ごとのリストを表示部に表示させる表示制御部と、前記ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて前記複数種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させる抽選指示部と、前記ユーザが獲得済みのゲーム要素と未獲得のゲーム要素とを区別可能な情報が記憶された記憶部に、前記抽選により選択されたゲーム要素を前記ユーザが獲得済みのゲーム要素として記憶させるゲーム要素付与部と、を備え、前記表示制御部は、前記表示部に表示させる前記リストにおいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させず、前記ユーザが獲得済みの種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させ、前記ユーザが獲得したゲーム要素の獲得履歴に基づいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素については当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報を表示させる、ゲーム装置である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るイベントの概要を示す図。
図2】実施形態に係るイベント画面の第1例を示す図。
図3】実施形態に係るイベント画面の第2例を示す図。
図4】実施形態に係るイベント画面の第3例を示す図。
図5】実施形態に係るカプセル抽選の抽選テーブルの一例を示す図。
図6】実施形態に係るオプション抽選テーブルの一例を示す図。
図7】実施形態に係る最大試合数抽選テーブルの一例を示す図。
図8】実施形態に係るグレード別基本値のデータ例を示す図。
図9】実施形態に係る限界突破補正値のデータ例を示す図。
図10】実施形態に係る特攻補正値のデータ例を示す図。
図11】実施形態に係る試合難易度補正値のデータ例を示す図。
図12】実施形態に係る難易度解放条件設定データ例を示す図。
図13】実施形態に係る像データテーブルの第1例を示す図。
図14】実施形態に係る像データテーブルの第2例を示す図。
図15】実施形態に係る像データテーブルの第3例を示す図。
図16】実施形態に係る図鑑画面の一例を示す図。
図17】実施形態に係るヒント表示条件テーブルの一例を示す図。
図18】実施形態に係るゲームシステムの構成の一例を示すブロック図。
図19】実施形態に係るユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図。
図20】実施形態に係るゲームサーバのハードウェア構成の一例を示す図。
図21】実施形態に係るユーザ端末及びゲームサーバの機能構成の一例を示すブロック図。
図22】実施形態に係るイベント処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔ゲームの概要〕
まず、本実施形態に係るゲームの一例について、その概要を説明する。本実施形態に係るゲームは、ゲームで用意されている複数のカードを使用して対戦相手と対戦する対戦型のゲームである。カードは、ゲームに登場するキャラクタを示すゲーム要素の一例である。例えば、サッカーゲームや野球ゲームなどスポーツを題材としたゲームの場合には複数の選手キャラクタのそれぞれを示す選手カードがゲームで用意されている。また、モンスターなどでバトルするバトルゲームの場合には複数のモンスターのそれぞれを示すモンスターカードがゲームで用意されている。なお、カードに代えて、メダルやキャラクタそのものを表すフィギュアなどを用いてもよい。また、これらのゲームに限定されるものではなく、対戦型のゲームであれば、様々なジャンルのゲームにも適用することができる。
【0012】
本実施形態では、複数の選手カードをチーム単位でまとめたデッキを使用して、対戦相手と対戦するサッカーゲームを例に説明することとする。例えば、ユーザは、カード抽選(所謂、ガチャ)などで選手カードを取得して所有することができる。例えば、カード抽選は、所定のタイミング(1日1回など)で行われたり、料金の支払い(課金)などにより実行されたりする。ユーザは、所有している選手カードの中から選択した選手カードをデッキに設定することにより、対戦に使用するチームを作成することができる。通常の対戦プレイでは、ユーザが設定したデッキ(チーム)と対戦相手のデッキ(チーム)とが対戦することにより、対戦結果(勝敗など)に応じて選手カードのパラメータ(能力値、経験値、レベルなど)が増加し、また、チームのランキングが上になるほどランキング報酬(ランキングポイントなど)が加算される。対戦相手は、NPC(ノンプレイヤキャラクタ)であってもよいし、他のユーザが作成したチームであってもよい。
【0013】
また、ゲームの運営側によって特定の期間に開催されるイベントがある。イベントは、ゲームの運営側によってイベント用に予め用意されたデッキ(イベントデッキ)を使用して対戦プレイを行う点が、上述した通常の対戦プレイとは異なる。イベントデッキには、ユーザが所有しているか否かに関わらず、運営側で決めた選手キャラクタが設定されているため、ユーザが所有していない選手キャラクタも含まれる。また、ユーザは、イベントデッキに設定された選手カードを削除したり、追加したりすることはできない。このように、イベントで使用されるイベントデッキは、ユーザがカード抽選などで取得した選手カードを設定したデッキとは異なる。図1を参照して、イベントの概要について説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係るイベントの概要を示す図である。イベントに参加するユーザは、複数の種類のカプセルの中から抽選されたカプセルを取得する。カプセルは、CP(成長ポイント)を蓄積する器に相当し、種類ごとに最大試合数(対戦回数の上限)が設定されている。この図に示すカプセルの例では、最大試合数が8試合(Match 8)に設定されている。ユーザは、複数の種類のイベントデッキの中から使用するデッキ(チーム)を一つ選択し、選択したデッキで試合を行う。試合を行う度にカプセルにCPが加算され、CPが加算されることに応じてカプセルが成長する。このように、試合を行うことによりカプセルにCPを加算していくことを、以下ではカプセルの育成ともいう。試合結果(勝敗)に関わらず試合回数が最大試合数に達するとカプセルが開き(カプセル開放)、カプセルの中から出てくる像(スタチュー)が報酬としてユーザに付与される。また、試合回数が最大試合数に達する前であっても、ユーザは、途中でカプセルを開いて報酬(像)を受け取ることもできる。カプセルの種類や使用するイベントデッキ(チーム)の種類、カプセルを開いたときに蓄積されているCPの合計値(カプセルの成長度合い)などによって、カプセルから出てくる像の種類が異なる。そのため、ユーザは、カプセルの種類や使用するイベントデッキ(チーム)の種類を変えたりカプセルを開くタイミングを変えたりしながら種類の異なる像を獲得して行き、最終的には全ての種類(例えば、30種類)の像を獲得すること(コンプリート)を目指す。例えば、ユーザが獲得した像の種類や数に応じて、ユーザにゲーム内で使用できる高価値のアイテムなどの報酬がさらに付与される。
【0015】
このように、本イベントでは、ユーザの所有する選手カードを用いたデッキ(チーム)を使用せずに、運営側で用意されているイベントデッキを使用する。これにより、以前から長くプレイしているユーザ(例えば、所有している選手カードの能力などを長期間にわたって成長させてきたユーザ)と、プレイを始めてから間もないユーザとが対等に試合を行うことができる。つまり、プレイ時間が長い方が有利となるイベントではなく、多くのユーザが楽しむことができる。
【0016】
また、ユーザの所有していない選手カードを使用するため、ユーザの所有していない選手カードをユーザに紹介することもできるため、当該選手カードに対する興味や購買意欲を持たせることができる。例えば、運営側が今後ゲームに登場させる予定のある選手カードを、先行してユーザに紹介することもできる。
【0017】
次に、図2図4に示す各ゲーム画面を参照して、イベントにおけるユーザの操作の流れを説明する。図2図4は、本ゲームのゲーム画面のうちイベントで表示されるイベント画面の例を示す図である。図2は、イベントで最初に表示されるイベント画面の一例である。図示するイベント画面G10において、符号GS11が示す領域には、イベントでユーザが使用可能なイベントデッキの選択肢が表示される。イベントデッキの選択肢はイベント用に予め用意されている複数のイベントデッキの中から抽選で選択される。ここでは、アルゼンチン、ベルギー、及びフランスの代表チームが、イベントデッキの選択肢として表示されている。「カプセルゲット!」と記載されているカプセル取得ボタンB11は、カプセルを取得するための操作子である。カプセル取得ボタンB11に対してユーザが操作すると、カプセル抽選が実行されて図3に示すイベント画面G20へ遷移する。
【0018】
図3に示すイベント画面G20において、符号GS21が示す領域には、カプセル抽選で選択されたカプセルが表示されている。カプセルには、最大試合数が関連付けられて表示される。また、カプセルには種類があり、種類の違いが青、赤、黄、虹などの色で区別されて表示される。ここでは、8回試合するとカプセルが開く赤色のカプセルが抽選されたことを示している。「カプセル交換」と記載されているカプセル交換ボタンB21は、別のカプセルに再抽選するための操作子として表示されている。例えば、カプセル抽選で選択されたカプセルを変更したい場合には、カプセル交換ボタンB21に対してユーザが操作することにより、ゲーム内ポイント(例えば、BP)の消費と引換えに、カプセルの再抽選を実行させることができる。BPは、時間で回復するポイントであり、料金の支払い(課金)やゲーム内のアイテムの消費などによって増加させることができる。また、「このカプセルにする」と記載されているカプセル決定ボタンB22は、現在表示されているカプセルでよいかを決定するための操作子として表示されている。このカプセル決定ボタンB22に対してユーザが操作すると、図4に示すイベント画面G30へ遷移する。
【0019】
図4に示すイベント画面G30において、符号GS31が示す領域には、イベントの終了までの時間が表示されている。また、その右側の「?」マークが記載されたイベント説明ボタンB31は、イベントの説明画面へ遷移させるための操作子として表示されている。イベントの説明画面には、イベントの名称や、期間、獲得可能な報酬の内容などの情報が表示される。符号GS32が示す領域には、現在のランキングの順位(RANK)及びランキングポイントが表示される。ランキングポイントは、イベントの節目で得られる報酬を得るためのポイントである。ランキングポイントの合計値がスコアとして表示される。
【0020】
また、符号GS32が示す領域の右側には、ランキングボタンB32と、報酬一覧ボタンB33と、図鑑ボタンB34とが左から順に並んで表示されている。ランキングボタンB32に対してユーザが操作すると、個人ランキングが表示されるランキング画面へ遷移する。報酬一覧ボタンB33に対してユーザが操作すると、イベントで用意されている報酬の一覧や、ユーザが獲得した報酬の一覧及び報酬獲得ランキングなどが表示される報酬一覧画面へ遷移する。この報酬一覧画面に表示される報酬とは、カプセルから出てくる像(スタチュー)とは異なる報酬であり、例えば、全ての種類の像を獲得したときにユーザに付与されるコンプリート報酬などである。図鑑ボタンB34に対してユーザが操作すると、報酬で獲得可能な像(スタチュー)の一覧が表示される図鑑画面へ遷移する。なお、図鑑画面の詳細については、後述する。
【0021】
また、符号GS33が示す領域には、獲得済みの像の数と像の最大数(MAX)が表示される。図に示す「15/30」は、像が最大で30あるうちの15の像を獲得済みであることを示している。その右側の符号GS34が示す領域には、ランク別の像(スタチュー)獲得数が表示される。像は、ブロンズ(BLONZE)/シルバー(SILVER)/ゴールド(GOLD)の3つのランクに分かれており、ランクごとの獲得数が表示される。符号GS35が示す領域には、現在カプセルに蓄積されているCPの値が表示される。符号GS36が示す領域には、現在カプセルに蓄積されているCPの値に応じたレベル(CPLv)が表示される。その右側には、選抜メンバーの詳細情報を表示させるための操作子として選抜メンバー詳細ボタンB35が表示されており、ユーザに操作されると選抜メンバー詳細画面へ遷移する。選抜メンバーとは、ユーザが所有している選手カードのうちの一部の選手カード群のことであり、詳しくは後述する。
【0022】
また、符号GS37が示す領域には、現在表示されているカプセルの育成中に試合に使用したイベントデッキの種類の履歴が表示される。図示する例では、第1試合及び第2試合でフランスのイベントデッキ(チーム)を使用したことを示している。符号GS38が示す領域には、現在育成中のカプセル(即ち、イベント画面20で決定したカプセル)が表示されている。また、カプセルには、残り試合数(Match 6:6試合)と蓄積されたCPの合計値(10000)とが関連付けられて表示される。
【0023】
強制開放ボタンB36は、最大試合数に達する前にカプセルを開くための操作子として表示されている。例えば、強制開放ボタンB36は、試合を規定回数(例えば、4回)以上した場合のみ操作が可能となる。強制開放ボタンB36に対してユーザが操作すると、カプセルを強制的に開放させるダイアログが表示され、その時点のCPの合計値などに基づいて像が付与される。
【0024】
符号GS39が示す領域には、図2で説明した符号GS11が示す領域と同様に、イベントでユーザが使用可能なイベントデッキの選択肢が表示される。イベントデッキには、チームの名称とレベルとが表示されている。レベルは、チームの強さの指標であり、例えば最大で10である。ここでは、アルゼンチン、ベルギー、及びフランスの3ヶ国のレベル2のチーム(各国の代表チーム)が、使用可能なイベントデッキの選択肢として表示されている。ユーザは、表示されているイベントデッキに対して操作することにより、試合で使用するイベントデッキとして選択することができる。選択されたイベントデッキは、他のイベントデッキと区別可能なように強調表示(枠の点灯、太枠、サイズアップなど)して表示される。
【0025】
試合ボタンB37a、B37b、B37c、B37dは、試合を開始させるための操作子として表示されている。各試合ボタンには、対戦相手の難易度(よわい、ふつう、つよい、おにつよ)と、試合で獲得できるCPに関する情報(例えば、CP倍率)とが表示されている。例えば、難易度の高い対戦相手との試合の方が、高いCP倍率で算出されて多くのCPが加算される。試合ボタンB37a、B37b、B37c、B37dのうち対戦したい難易度の試合ボタンに対してユーザが操作すると、操作された難易度の対戦相手(NPC)との試合が実行される。
【0026】
なお、各難易度の試合ボタンのうち一部の試合ボタンは、操作可能になる条件(即ち、対戦相手として選択可能になる条件)が設定されていてもよい。例えば、「おにつよ」の試合ボタンB37dは、イベント期間内の特定の期間(例えば、イベントの終了日の前日から終了まで)のみ操作可能に表示されてもよい。なお「おにつよ」は、「つよい」よりも更に難易度が高いことを表現したものである。また、獲得した像の種類に基づいて操作可能になる試合ボタンがあってもよい。例えば、「つよい」の試合ボタンB37cには、操作不可であることを示す「未解放」の文字と、操作可能になるために必要な条件(解放される条件)とが関連付けられて表示される。ここでは、操作可能になるために必要な条件(解放される条件)として、10種類の像を獲得することを示す「10種類で解放」が表示されている。
【0027】
戻るボタンB38は、一つ前の画面に戻る(遷移させる)ための操作子として表示されている。特効ガチャリンクバナーB39は、特攻カードの抽選を行うための操作子として表示されている。特攻カードとは、イベントで特定の効果(例えば、イベントでは通常のポイントの2倍など)を発揮するカードである。特効ガチャリンクバナーB39に対してユーザが操作すると、特攻カードの抽選画面へ遷移する。なお、特効ガチャリンクバナーB39は、特定の時期や特定の条件が満たされたときにのみ操作可能に表示されてもよい。
【0028】
なお、試合で使用するためにユーザにより選択されたイベントデッキは、その試合が終了すると選択肢の対象ではなくなり、そのたびに新しいイベントデッキが補充される。補充されるイベントデッキは、運営側で用意されている複数のイベントデッキの中からランダムに抽選される。
【0029】
〔カプセル抽選について〕
次に、カプセル抽選について説明する。
前述したように、カプセルには、青、赤、黄、虹などの色で区別された複数の種類がある。色によって、カプセルを開いたときに出てくる像の種類に違いがある。具体的には、カプセルを開いたときに出てくる像は抽選によって決まるが、その抽選対象がカプセルの色によって異なる。詳しくは、図13~15を参照して後述する。カプセル抽選では、どの色のカプセルも同じ抽選確率となるわけではなく、色によって異なる抽選確率が設定されている。図5は、カプセル抽選の抽選テーブルの一例を示す図である。図示する抽選テーブルにおいて、カプセルNoと、カプセルの種類(色)と、抽選確率とが設定されている。カプセルNoは、カプセルの種類ごとに識別可能な識別情報である。また、カプセルの種類ごと(色ごと)の抽選確率が設定されている。例えば、青色のカプセル、赤色のカプセル、及び黄色のカプセルの抽選確率は、92/300に設定されており、虹色のカプセルの抽選確率は、24/300に設定されている。虹色のカプセルのみがカプセル抽選で選択される確率が低い。
【0030】
また、カプセルが開いたときに出てくる像のランクは、例えば、カプセルに蓄積されているCPによって決まるが、オプションとして、ランクが確定しているカプセル(ランク確定カプセル)が抽選されてもよい。
図6は、ランク確定カプセルが抽選されるオプション抽選テーブルの一例を示す図である。図示するように、オプションなし(通常)のカプセルになる抽選確率は、カプセル抽選で青、赤、黄、虹のどのカプセルが抽選されたとしても、90/100に設定されている。ランク1に確定しているカプセルになる抽選確率は、カプセル抽選で青、赤、黄、虹のどのカプセルが抽選されたとしても、5/100に設定されている。ランク2に確定しているカプセルになる抽選確率は、カプセル抽選で青、赤、黄、虹のどのカプセルが抽選されたとしても、4/100に設定されている。ランク3に確定しているカプセルになる抽選確率は、カプセル抽選で青、赤、黄、虹のどのカプセルが抽選されたとしても、1/100に設定されている。
【0031】
このように、ランク確定カプセルは、ランクが確定していない通常のカプセルに対して10回中1回の確率でしか出ないように抽選確率が低く設定されている。さらにランク確定カプセルの中でもランク3に確定しているカプセルは、100回中1回の確率でしか出ない稀なカプセルとして設定されている。なお、この図に示す例では、青、赤、黄、虹のどのカプセルも同じ抽選確率が設定されているが、種類(色)によって抽選確率が異なってもよい。
【0032】
また、ランクが確定していない通常のカプセルの最大試合数は、抽選によって決まるが、ランク確定カプセルの最大試合数は、ランクと対応して予め設定されてもよい。例えば、ランク1に確定しているカプセルの最大試合数は2回、ランク2に確定しているカプセルの最大試合数は3回、ランク3に確定しているカプセルの最大試合数は5回に、それぞれ予め決められている。これにより、例えば図3に示すイベント画面G20において、抽選されたカプセルに表示されている最大試合数から像のランクを推測することもできる。
【0033】
図7は、ランクが確定していない通常のカプセルの最大試合数を決定するための最大試合数抽選テーブルの一例を示す図である。図示する試合数抽選テーブルには、育成完了回数と最大試合数の抽選確率とが関連付けられている。育成完了回数とは、カプセルの育成を完了した回数、即ち、カプセルを開いて像を獲得した回数の総数である。なお、育成完了回数には、最大試合数まで達して開いた回数だけでなく、最大試合数に達する前に途中で開いた回数も含まれる。例えば、育成完了回数が0~5回の場合、最大試合数が3回になる抽選確率は2500/10000に設定され、最大試合数が8回になる抽選確率は500/10000に設定されている。このように、最大試合数が多くなる抽選確率は、最大試合数が少ない抽選確率よりも低い。また、育成完了回数が51以上の場合、最大試合数が3回になる抽選確率は500/10000に設定され、最大試合数が8回になる抽選確率は2000/10000に設定されている。つまり、育成完了回数が多い程、最大試合数が多くなる確率が高くなるように抽選確率が設定されている。
【0034】
〔CP(成長ポイント)の算出方法〕
次に、試合ごとにカプセルに加算されるCPの算出方法について説明する。
選手カードのCPは、選手カードの能力値(能力パラメータ)をそのまま使用するのではなく、選手カードのグレード、選手カードのレベル、選手カードの限界突破回数、特攻カードの有無などによって決定される。グレードとは、選手カードに設定されている総合的な能力を示す指標である。例えば、グレードの値は50~99の範囲で設定され、値が高いほど能力が高いことを示している。グレードの値が対価程、希少性が高くいため、グレードの指標は、レアリティと読み替えることもできる。レベルは選手カードの能力パラメータと相関する値であり、レベルが高いほど能力パラメータの値が高い。例えば、レベルは、試合をすることによって変動(例えば、上昇)していく。限界突破とは、例えば、複数の選手カードを1枚に合成する機能を用いて、合成前の最大レベル以上に能力パラメータの値の上昇を可能にすることである。
【0035】
試合ごとにカプセルに加算されるCPは、ユーザが所有している選手カードのCPに基づいて算出される。まず、選手カードのCP(以下、「カードCP」ともいうことがある)は、例えば、以下の計算式により算出される。
【0036】
カードCP=グレード別基本値×カードレベル補正値×限界突破補正値×特攻補正値
【0037】
グレード別基本値は、選手カードのグレードに応じて設定された値である。
図8は、グレード別基本値のデータ例を示す図である。図示するデータ例では、グレードの下限とグレードの上限とグレード別基本値とが関連付けられて設定されている。例えば、グレードが50~55の選手カードのグレード別基本値は15である。また、グレードが96~97の選手カードのグレード別基本値は20である。
【0038】
また、カードレベル補正値は、選手カードのカードレベルに応じて設定された値である。例えば、以下の計算式により算出される。
【0039】
カードレベル補正値=0.99+(カードレベル/100)
【0040】
限界突破補正値は、限界突破回数に応じて設定された補正値である。
図9は、限界突破補正値のデータ例を示す図である。図示するデータ例では、限界突破回数ごとに限界突破補正値が設定されている。例えば、限界突破回数が0の場合の限界突破補正値は100%(即ち、補正なし)に設定されており、限界突破回数が10の場合の限界突破補正値は150%(即ち、1.5倍に補正)に設定されている。なお、限界突破補正値は、同一の限界突破回数であっても、グレード(レアリティ)によって、異なる補正値が設定されてもよい。
【0041】
特攻補正値は、選手カードのうちの特攻カードのグレードに応じて設定された補正値である。図10は、特攻補正値のデータ例を示す図である。図示するデータ例では、グレードの下限とグレードの上限とグレード別基本値とが関連付けられて設定されている。例えば、グレードが50~55の特攻カードの特攻補正値は300%(即ち、3倍に補正)に設定されている。また、グレードが96~97の特攻カードの特攻補正値は350%(即ち、3.5倍に補正)に設定されている。
【0042】
そして、試合ごとにカプセルに加算されるCP(以下、「カプセルCP」ともいうことがある)は、ユーザが所有している選手カードのCP(カードCP)に基づいて、以下の計算式により算出される。
【0043】
カプセルCP=選抜メンバーの総CP×試合難易度補正値
【0044】
選抜メンバーとは、例えば、ユーザが所有している全ての選手カードのうち、カードCPの高い順に上位から予め決められた数分(例えば、11人分)の選手カード群のことを指す。即ち、ユーザが所有している全ての選手カードの中から、カードCPの高い順に予め決められた数分(例えば、11人分)の選手カードが選抜メンバーとして選択し、選抜メンバーのそれぞれのCPの合計が選抜メンバーの総CPとなる。なお、カプセルCPを算出する際に、選抜メンバーの総CPに代えて、ユーザが所有している全ての選手カードの総CPを用いても構わない。
【0045】
試合難易度補正値は、試合の対戦相手(例えば、NPC)のチームの難易度(よわい、ふつう、つよい、おにつよ)に応じて設定された補正値である。図11は、試合難易度補正値のデータ例を示す図である。図示するデータ例では、例えば、対戦相手のチームの難易度が「よわい」の場合の試合難易度補正値は100%、「ふつう」の場合の試合難易度補正値は120%、「つよい」の場合の試合難易度補正値は150%、「おにつよ」の場合の試合難易度補正値は200%にそれぞれ設定されている。対戦相手のイベントデッキに含まれる選手カードの総合値(例えば、選手カードに関連付けられた所定のパラメータの合計値)に、ユーザにより選択された難易度補正値が席される。
【0046】
このように、カプセルに加算されるCP(カプセルCP)は、ユーザが所有している選手カードのCPと、試合の対戦相手の難易度とに基づいて決定される。そのため、例えば8回試合をすれば勝敗に関わらずカプセルが開いて像を獲得できるという点については、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの公平性を保ちつつ、ユーザが所有している選手カードのCPを上昇させるほどカプセルに加算されるCPが増加するという点については、長くプレイしているユーザの優位性もある程度は考慮されるようにしている。但し、単に高価値の像を獲得することが目的ではなく、全ての種類の像を獲得することが目的であるため、長くプレイしているユーザが特段に優位性が高いというわけではなく、プレイ時間の長短のみによってイベントの優劣が決まってしまうもことはない。
【0047】
〔対戦相手について〕
図4を参照して説明したように、ユーザは試合の際に対戦相手の難易度を選択するが、難易度ごとに選択可能になる条件(解放条件)が設定されている。図12は、対戦相手の難易度の解放条件の設定を示す難易度解放条件設定データ例を示す図である。図示する難易度解放条件設定データ例では、対戦相手の難易度と、解放条件(獲得済の像の種類)と、解放条件(解放日)と、解放終了日と、消費GPと、選手カードとが関連付けられている。例えば、難易度が「よわい」の対戦相手は、イベント初日から選択できる。難易度が「ふつう」の対戦相手は、5種類以上の像を獲得したら選択できるようになる。難易度が「つよい」の対戦相手は、10種類以上の像を獲得したら選択できるようになる。難易度が「おにつよ」の対戦相手は、イベント終了の前日になると選択できるようになる。消費GPは、それぞれの難易度ごとに消費するGPの量を示す。GPは、前述したBPと同様にゲーム内で利用できるポイントであるが、用途が異なるポイントである。GPは、BPと同様に、時間で回復するポイントであり、料金の支払い(課金)やゲーム内のアイテムの消費などによって増加させることができる。なお、時間によっては予め設定された最大GP以上に増えることはない。また、本実施形態では、BPとGPとが異なるポイントとして説明するが、共通のポイントとしてもよい。選手カードは、対戦相手のイベントデッキを弱くする値を示す。例えば、難易度が「よわい」の対戦相手は、イベントデッキに含まれる選手カードの総合値(例えば、選手カードに関連付けられた所定のパラメータの合計値)から所定の値(例えば、65)を減らしたデッキを使うため、ユーザが勝利しやすくなる。なお、65減らすとは、例えば、最大レベル10を基準としたときに、レベル1にすることに相当する。
【0048】
〔像(スタチュー)について〕
次に、試合を行うことによって育成したカプセルが開いたときに出てくる像(スタチュー)について説明する。像には、ブロンズ、シルバー、ゴールドの3種類のランクがある。ブロンズ、シルバー、ゴールドの順に価値が高くなる。また、各ランクの像は、さらに特徴によって複数の種類がある。例えば、特徴によって、「ナイスセービング」、「ドリブル」、「トラップ」、「デュエル」などの像がある。つまり、像には、「ナイスセービング」のブロンズ、シルバー、ゴールドの3種類の像、「ドリブル」のブロンズ、シルバー、ゴールドの3種類の像、「トラップ」のブロンズ、シルバー、ゴールドの3種類の像、「デュエル」のブロンズ、シルバー、ゴールドの3種類の像などがある。
【0049】
図13図15は、像に関するデータや抽選条件が格納された像データテーブルの一例を示す図である。この図に示す像データテーブルには、像Noと、像名称と、ヒントと、ランクと、カプセルの種類ごとの抽選対象、デッキごとの抽選確率とが関連付けられている。像Noは、像の種類ごとに識別可能な識別情報である。像名称は、像の名称であり、上述した特徴による種類の名称とランクによる名称との両方が含まれる。ランクは、カプセルに蓄積されたCPの値をランク付けしたものである。カプセルに蓄積されたCPが第1の閾値未満の場合にランク1(図13参照)、第1の閾値以上第2の閾値未満の場合にランク2(図14参照)、第2の閾値以上の場合にランク3(図15参照)となる。ランク1、ランク2、ランク3のそれぞれが、ブロンズ、シルバー、ゴールドに対応している。つまり、カプセルに蓄積されたCPの値のランク付けがランク1の場合には抽選対象となる像がブロンズの像となり、ランク2の場合には抽選対象となる像がシルバーの像となり、ランク3の場合には抽選対象となる像がゴールドの像となる。
【0050】
また、前述したように、カプセルには種類があり、青、赤、黄、虹などの色で区別されている。複数の種類の像のうち抽選対象となる種類の像は、青、赤、黄、虹などのカプセルの種類によって異なる。図示する抽選テーブルにおいて、カプセルの種類ごとの抽選対象には、青、赤、黄、虹の色の種類ごとに、抽選対象なる像には「〇」、抽選対象外となる像には「×」で示している。このように、複数の種類の像のうち抽選対象となる種類の像は、カプセルに蓄積されたCP(ランク)でブロンズ、シルバー、ゴールドが決まるだけでなく、青、赤、黄、虹のカプセルの種類によっても異なる。つまり、青色のカプセルから出る可能性がある像と、赤色のカプセルから出る可能性がある像とは異なる。また、青色のカプセルから出ることが無い像もあれば、赤色のカプセルから出ることが無い像もあり、それらの像が同じ場合も異なる場合もある。
【0051】
また、試合でどのイベントデッキを使用するかによってもどの種類の像が当たりやすいかの抽選確率が異なる。図示する抽選テーブルにおいて、デッキごとの抽選確率には、イベントデッキごとに、各種類の像の抽選確率が設定されている。ここでは、デッキ1(フランス)、デッキ2(ベルギー)、デッキ3(アルゼンチン)の3つのチーム(イベントデッキ)のそれぞれについて、各種類の像の抽選確率が設定されている。
【0052】
ユーザは、獲得したい像が出る可能性があるカプセルの種類(色)を選び、その像が出やすいイベントデッキを選択して試合を行うことで、カプセルにCPを蓄積させていき(カプセルを育成し)、なるべく異なる種類の像を多く集めることで、全ての種類の像を獲得すること(コンプリート)を目指す。
【0053】
また、図示する抽選テーブルに含まれるヒントには、未獲得の種類の像を獲得するために有用な情報が格納される。例えば、ヒントには、像の種類ごとに、どの種類のカプセルから出現するか、どのイベントデッキを使用すると出現しやすいかといった情報が格納されている。ユーザは、このヒントを見ることで、所望の種類の像を獲得するために、どのカプセルを選び、どのイベントデッキを選べばよいかの手がかりとすることができる。このヒントは、例えば、図4に示すイベント画面G30において図鑑ボタンB34に対してユーザが操作することにより遷移する図鑑画面で表示させることができる。
【0054】
〔図鑑画面について〕
次に、報酬として獲得可能な像(スタチュー)の一覧が表示される図鑑画面について詳しく説明する。図16は、図鑑画面の一例を示す図である。図示する図鑑画面G40には、図4に示すイベント画面G30において図鑑ボタンB34に対してユーザが操作することにより遷移する。図鑑画面G40において、符号GS41が示す領域には、この画面の見出しとして、画面の名称「スタチュー図鑑」が表示されている。符号GS41が示す領域には、獲得済みの像の数と像の最大数(MAX)が表示される。図に示す「15/30」は、像が最大で30あるうちの15の像を獲得済みであることを示している。
【0055】
符号GS43が示す領域には、像の一覧が表示される。図示する例では、全部で30種類の像を1頁あたり6種類ずつ5頁に分けて、そのうち1頁分の像(6種類の像)の一覧が表示されている。ここでは、1/5頁のNo.1~No.6の像の一覧が表示されている。No.1~No.6の像の一覧の左右に表示されている「<」、「>」に対してユーザが操作することにより頁が切替わり、次の頁または前の頁の像の一覧が表示される。また、この像の一覧表示では、ユーザが獲得済みの像とユーザが未獲得の像とが区別されて表示される。例えば、未獲得の像は、獲得済みの像よりもコントラストを落とした画像で表示されたり、グレー表示されたりする。また、新規に獲得した像がある場合、当該像の画像に特定の演出(例えば、点灯演出または点滅演出など)が行われてもよい。
【0056】
この像の一覧において、獲得済みの像については像の種類が分かるように表示(例えば、ブロンズ、シルバー、ゴールドの色の表示)されるが、未獲得の像については像の種類が分からないように表示されてもよい。例えば、未獲得の像には、像の種類を示す情報は表示されず、「?」マークM1が表示されている。「?」マークM1が表示されている像は、ヒントを表示させることができる。ヒントとは、未獲得の種類の像を獲得するために有用な情報である。例えば、図10図12を参照して説明したように、ユーザがカプセルやデッキを選択するときに、所望の種類の像を獲得するには、どのカプセルやデッキを選択したらよいかのヒントとして表示される情報である。一方、像の一覧において、未獲得の像の中にはヒントの表示ができない像もあり、鍵マークM2が関連付けられて表示されている。
【0057】
また、図示する例では、獲得済みの像及び未獲得の像いずれにも、像のナンバー(No)が表示されているが、像の種類が像のナンバー(No)順に関連している場合(図10図12参照)、未獲得の像についても、像のナンバー(No)から像の種類をおおよそ推測できる。なお、獲得済みの像及び未獲得の像の表示態様は、上記の例に限られるものではなく、任意の態様とすることができる。
【0058】
符号GS43が示す領域に表示されている像の一覧のいずれかに対してユーザが操作すると、符号GS44が示す領域に、操作された像に関する詳細情報が表示される。例えば、像の一覧のうち獲得済みの像に対して操作がされた場合、操作された像の番号、名称及び詳細画像などが、符号GS44が示す領域に表示される。また、未獲得の像のうち「?」マークM1が表示されている像に対して操作された場合、像の名称及び詳細画像に代えて、ヒントが表示される。切替ボタンB41は、像の名称及び詳細画像の表示とヒントの表示とを切替えるための操作子として表示されている。例えば、符号GS44が示す領域に像の名称及び詳細画像が表示されている場合、切替ボタンB41に対してユーザが操作すると、像の名称及び詳細画像に代えて、ヒントが表示される。また、符号GS44が示す領域にヒントが表示されている場合、切替ボタンB41に対してユーザが操作すると、ヒントに代えて、像の名称及び詳細画像が表示される。なお、符号GS43が示す領域に表示されている像の一覧のうち獲得済みの像に対してユーザが操作した場合には、符号GS44が示す領域に像の名称及び詳細画像が表示されるが、ヒントの表示には切り替わらないようにしてもよい(獲得済みであるためヒント表示はなくてもよい)。この場合、切替ボタンB41は、表示されなくてもよいし、表示はされるが操作を受け付けないようにしてもよい。切替ボタンB41は、表示はされるが操作を受け付けない場合には、操作を受け付ける場合とは異なる表示態様(グレー表示などの非アクティブな表示)で表示される。一方、符号GS43が示す領域に表示されている像の一覧のうち未獲得の像に対してユーザが操作した場合には、符号GS44が示す領域に、像の名称は表示されず(または、名称が分からないように「???」と表示)、詳像の詳細画像が黒いシルエット等で表示されてもよい。そして、ユーザが操作した未獲得の像に「?」マークM1が関連付けられて表示されている場合には、切替ボタンB41に対する操作に応じてヒントの表示に切り替わる。一方、ユーザが操作した未獲得の像に鍵マークM2が関連付けられて表示されている場合には、切替ボタンB41は、表示されない(或いは表示はされるが操作を受け付けない)ため、ヒントは表示されない。なお、未獲得の像に対してユーザが操作した場合、符号GS44が示す領域に当該像の名称及び詳細画像が表示されてもよい。また、戻るボタンB42は、一つ前の画面に戻る(遷移させる)ための操作子として表示されている。
【0059】
上述した図鑑画面G40における像のヒント表示は、最初どの像も表示されないように設定されており、像を獲得して行くにつれて、ヒントの表示が可能になる像が増えていく。図17は、ヒントの表示が可能になる条件(ヒントの表示条件)を示すヒント表示条件テーブルの一例を示す図である。図示する例は、ユーザが獲得した像の獲得種類数(獲得履歴)に対してヒントの表示が可能になる像の像Noを示している。例えば、像を1種類獲得すると、像No1、像No2、及び像No3の像のヒントの表示が可能になる(即ち、鍵マークM2の対象ではなくなる)。さらに別の2種類の像を獲得して、計3種類の像を獲得すると、像No1、像No2、及び像No3の像に加えて、像No4、像No5、及び像No6の像もヒントの表示が可能になる。このように、獲得した像の種類の数が増加するほど、ヒントの表示が可能になる像の種類も増加する。なお、同じ種類の像を複数獲得しても、獲得種類数は増加しないため、ヒントの表示が可能になる像は増加しない。
【0060】
〔システム構成〕
次に、本実施形態に係るゲームシステム1のシステム構成の概要を説明する。
図18は、本実施形態に係るゲームシステム1の構成の一例を示すブロック図である。ゲームシステム1は、複数のユーザ端末10(10-1、10-2、10-3、・・・)と、ゲームサーバ30とのコンピュータ装置を備えており、これらのコンピュータ装置は通信ネットワークNWを介して接続される。
【0061】
ゲームサーバ30は、ユーザ端末10で実行可能なゲームを提供するサーバ装置である。例えば、ゲームサーバ30は、ユーザ端末10においてゲームの処理を実行するためのゲームプログラムを、ユーザ端末10からダウンロード可能に提供する。また、ゲームサーバ30は、ユーザ端末10において上記ゲームプログラムにより実行されるゲームの処理で必要な各種のゲームデータ、及びゲームのプレイ結果やプレイ履歴データなどを記憶するとともに、必要に応じてユーザ端末10に送信する。なお、ユーザ端末10がダウンロードするゲームプログラムは、ゲームサーバ30に限らず、他のダウンロード可能なサーバ装置に記憶されていてもよい。
【0062】
ユーザ端末10は、ゲームサーバ30からダウンロードしたゲームプログラムを実行する。例えば、ユーザ端末10は、ユーザが利用するコンピュータ装置であり、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォンやフィーチャーフォン等の携帯電話機、ゲーム機等である。本実施形態では、ユーザ端末10はスマートフォンであるとして説明する。
【0063】
図19は、本実施形態に係るユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)11と、通信部12と、入力部13と、表示部14と、記憶部15とを備え、通信ネットワークNWを介して接続されたゲームサーバ30や他の装置等と通信部12を介して通信を行う。これらの構成要素は、バス(Bus)などを介して相互に通信可能に接続されている。CPU11は、記憶部15に記憶された各種プログラムを実行し、ユーザ端末10の各部を制御する。
【0064】
通信部12は、ユーザ端末10とゲームサーバ30とが通信可能な無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、移動体通信(LTE等)等の通信ネットワークNWの通信規格に対応した通信を行うデバイスである。
入力部13は、ゲーム実行中にインタラクティブな情報を受取ることが可能なデバイスである。インタラクティブな情報とは、例えば、入力部13に対するユーザの操作に応じた操作情報である。例えば、入力部13は、タッチパネルとしてディスプレイと一体に構成されている。入力部13は、入力された操作情報をCPU11へ出力する。なお、入力部13は、ボタン、キーボード、レバーなどの機械的操作による物理デバイス、GUIによるポインティングデバイス(マウスやタッチパネル)、音声やジェスチャによる認識デバイス(マイク、カメラ)等であってもよい。
表示部14は、画像やテキスト等の情報を表示するディスプレイであり、例えば、液晶ディスプレイパネル、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルなどを含んで構成される。なお、表示部14はユーザ端末10と別体として構成されてもよく、例えば、テレビ、外付けモニター、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であってもよい。
【0065】
記憶部15は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含み、ユーザ端末10が処理する各種情報や画像、プログラム(ゲームプログラムを含む)等を記憶する。なお、記憶部15は、ユーザ端末10に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。また、ユーザ端末10は、不図示のスピーカ、音声出力端子、カメラ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)受信モジュールなどを含んで構成されてもよい。
【0066】
図20は、本実施形態に係るゲームサーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲームサーバ30は、例えば、CPU31と、通信部32と、入力部33と、記憶部35とを備え、通信ネットワークNWを介して接続された複数のユーザ端末10や他の装置等と通信部32を介して通信を行う。これらの構成要素は、バス(Bus)などを介して相互に通信可能に接続されている。CPU31は、記憶部35に記憶されたサーバ側のゲームプログラムを実行し、複数のユーザ端末10で実行されるゲームの処理に必要な各種のデータを提供する。
【0067】
通信部32は、ユーザ端末10とゲームサーバ30とが通信可能な無線LAN、有線LAN、移動体通信(LTE等)等の通信ネットワークNWの通信規格に対応した通信を行うデバイスである。
入力部33は、ボタン、キーボード、レバーなどの機械的操作による物理デバイス、GUIによるポインティングデバイス(マウスやタッチパネル)、音声やジェスチャによる認識デバイス(マイク、カメラ)等である。
【0068】
記憶部35は、例えば、HDD、EEPROM、RAMなどを含み、ゲームプログラム、アプリケーションプログラム、ゲームに必要な各種設定情報及び履歴情報などを記憶する。なお、記憶部35は、ゲームサーバ30に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。また、記憶部35は、ゲームサーバ30とは物理的に離れた外部の記憶装置であってもよく、ゲームサーバ30とインターネットなどの通信網を介して接続されてもよい。また、ゲームサーバ30は、不図示の表示部、スピーカ、音声出力端子などを含んで構成されてもよい。
【0069】
〔機能構成〕
次に、図21を参照して、ゲームシステム1が備えるユーザ端末10及びゲームサーバ30の機能構成について説明する。図21は、本実施形態に係るユーザ端末10及びゲームサーバ30の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0070】
〔ゲームサーバ30の機能構成〕
まず、ゲームサーバ30の機能構成について説明する。
ゲームサーバ30は、記憶部35に記憶されているゲームプログラムをCPU31が実行することにより実現される機能構成として、サーバ制御部310を備えている。サーバ制御部310は、通信部32を介してユーザ端末10と通信を行い、ゲームの処理に関する各種のデータを必要に応じて授受するとともに、ゲームの処理のうちのサーバ側の処理を実行する。記憶部35には、ゲームプログラムの他に、ゲームの処理に関する各種のデータが記憶されている。例えば、記憶部35は、ユーザデータ記憶部351と、カードデータ記憶部352と、イベントデータ記憶部353と、イベントデッキデータ記憶部354とを備えている。
【0071】
ユーザデータ記憶部351は、ユーザ端末10においてゲームをプレイする複数のユーザのユーザデータが記憶される。例えば、ユーザデータ記憶部351には、ユーザデータとして、ユーザを識別するための識別情報(例えば、ユーザID)や、ユーザ名、ゲームの進行に応じて値が増加するユーザレベル、ユーザがプレイした内容やプレイ結果などの履歴情報などが関連付けられて記憶される。
【0072】
カードデータ記憶部352は、ゲームで用意されている複数の選手カードに関するカードデータが記憶される。例えば、カードデータには、選手カードのカードID、選手名、選手画像、種別、グレード(レアリティ)、レベル、能力パラメータ、特攻カードか否かを示す情報などが関連付けられて格納される。カードIDは、カードを識別可能な識別情報である。選手名は、選手カードの選手の名称である。選手画像は、ゲーム画面に選手カードが表示される際の選手を表現した画像であり、当該画像のファイルまたはファイルへのリンク情報が格納される。選手種別は、選手のポジション(ゴールキーパー、ディフェンス、フォワードなど)を示す情報が格納される。能力パラメータは、選手の各種の能力を示す値である。レベルは、選手の総合的は能力の高さを段階的に示す指標であり、能力パラメータと相関する値となる。レベル及び能力パラメータは、試合をすることによって変動(例えば、上昇)する値であるが、このサーバ側に記憶されているカードデータでは、初期値となっている。
【0073】
イベントデータ記憶部353には、イベントの処理を実行する際に必要な各種のデータが記憶されている。例えば、イベントデータ記憶部353には、カプセルの抽選を行う際に参照される抽選データとして、図5に示すカプセル抽選の抽選テーブル、図6に示すオプション抽選テーブル、図7に示す最大試合数抽選テーブルなどが記憶されている。また、イベントデータ記憶部353には、CPの算出式や、CPを算出する際に参照されるデータとして、図8に示すグレード別基本値のデータ、図9に示す限界突破補正値のデータ、図10に示す特攻補正値のデータなどが記憶されている。また、その他に、イベントデータ記憶部353には、図11に示す試合難易度補正値のデータ、図12に示す難易度解放条件設定データ、図13図15像データテーブル、図17に示すヒント表示条件テーブルなどが記憶されている。
【0074】
イベントデッキデータ記憶部354は、イベント用に予め用意されている複数のイベントデッキに関するイベントデッキデータが記憶されている。イベントデッキデータには、チームの名称、レベル、チーム画像、デッキに設定されている複数の選手カードのカードIDなどが関連付けられている。
【0075】
次に、イベントに関するゲームの処理のうちサーバ側で実現されるサーバ制御部310の機能構成について詳しく説明する。サーバ制御部310は、イベントに関するゲームの処理のうち抽選に関する機能構成を備えている。例えば、サーバ制御部310は、カプセル抽選部311と、デッキ抽選部312と、報酬決定部313とを備えている。
【0076】
カプセル抽選部311は、イベントデータ記憶部353に記憶されているカプセル抽選の抽選テーブル(図5参照)、オプション抽選テーブル(図6参照)、最大試合数抽選テーブル(図7参照)などを参照して、カプセル抽選を実行する。例えば、カプセル抽選部311は、ユーザ端末10からカプセルの抽選指示を受けることに応じてカプセル抽選を実行し、抽選結果をユーザ端末10へ送信する。
【0077】
デッキ抽選部312は、予め用意されている複数種類のイベントデッキの中から、ユーザ端末10でイベントの試合に使用可能なイベントデッキの選択肢を抽選する。例えば、デッキ抽選部312は、イベントデッキデータ記憶部354に記憶されているイベントデッキデータなどを参照して、イベントデッキの選択肢の抽選を実行する。デッキ抽選部312は、ユーザ端末10からイベントデッキの抽選指示を受けることに応じてイベントデッキの選択肢の抽選を実行し、抽選結果をユーザ端末10へ送信する。
【0078】
報酬決定部313は、イベントデータ記憶部353に記憶されている像データテーブル(図13図15参照)などを参照して、CPの加算値(総CP)と、抽選により選択されたカプセルの種類と、選択されたイベントデッキ(デッキの一例)の種類とに基づいて、ユーザに付与する像の抽選を実行する。例えば、報酬決定部313は、ユーザ端末10から像の抽選指示を受けることに応じて、像データテーブル内の所定の抽選条件に基づいて、複数種類の像の中からいずれかの像を抽選し、抽選結果をユーザ端末10へ送信する。所定の抽選条件には、試合の開始前に決定される第1条件が含まれる。例えば、第1条件には、抽選により選択されたカプセルの種類(色など)により定まる条件が含まれる。また、所定の抽選条件には、試合によって決定される第2条件が含まれる。例えば、第2条件には、試合に使用するイベントデッキの種類により定まる条件、試合ごとにカプセルに加算されたCPの合計値に基づく条件などが含まれる。
【0079】
〔ユーザ端末10の機能構成〕
次に、ユーザ端末10の機能構成について説明する。
ユーザ端末10は、記憶部15に記憶されているゲームプログラムをCPU11が実行することにより実現される機能構成として、ゲーム制御部110を備えている。ゲーム制御部110は、入力部13に対するユーザの操作に応じてゲームプログラムに基づくゲーム処理を実行する。例えば、ゲーム制御部110は、複数の選手カードが含まれるデッキを用いるゲームの処理を実行する。記憶部15には、ゲームプログラムの他に、ゲームの処理に関する各種のデータが記憶されている。例えば、記憶部15は、ユーザデータ記憶部151と、所持カードデータ記憶部152と、デッキデータ記憶部153と、報酬獲得状況記憶部154とを備えている。
【0080】
ユーザデータ記憶部151には、ユーザ端末10でプレイするユーザのユーザデータが記憶される。例えば、ユーザデータ記憶部151には、ユーザデータとして、ユーザID、ユーザ名、ユーザレベル、ユーザがプレイした内容やプレイ結果などの履歴情報などが関連付けられて記憶される。
【0081】
所持カードデータ記憶部152には、ユーザ端末10でプレイするユーザが所有する選手カードに関するカードデータが記憶される。例えば、カードデータには、選手カードのカードID、選手名、選手画像、種別、グレード(レアリティ)、レベル、能力パラメータ、特攻カードか否かを示す情報、限界突破回数などが関連付けられて格納される。具体的には、ユーザが選手カードを取得した時点で、取得した選手カードのカードデータをゲームサーバ30から取得し、この所持カードデータ記憶部152に記憶される。例えば、レベル及び能力パラメータ、限界突破回数などは、ゲームの処理に応じて変動する。例えば、レベル及び能力パラメータは、ユーザ端末10でユーザがプレイ(試合など)することによって値が変動(例えば、上昇)し、随時更新される。
【0082】
デッキデータ記憶部153には、試合に使用するデッキデータが記憶される。デッキデータには、ユーザが所有している選手カードが設定されたデッキのデータと、イベント用のイベントデッキのデータとが含まれる。イベントデッキのデータは、ゲームサーバ30で抽選されたイベントデッキの選択肢の抽選結果に応じて、ゲームサーバ30から取得して記憶される。
【0083】
報酬獲得状況記憶部154には、ユーザ端末10でプレイするユーザの報酬の獲得状況を示すデータが記憶される。例えば、報酬獲得状況記憶部154には、報酬として用意されている像(スタチュー)の種類ごとに、ユーザが獲得済みであるか否かを示す情報が記憶される。具体的には、イベントの開始時点では、全ての種類の像に未獲得を示すフラグ情報が関連付けられ、像がユーザに付与されるたびに、付与された像の種類に基づいて、当該種類の像のフラグ情報が未獲得から獲得済みに更新される。
【0084】
次に、イベントに関するゲームの処理のうち端末側で実現されるゲーム制御部110の機能構成について詳しく説明する。ゲーム制御部110は、デッキ設定部111と、抽選指示部112と、対戦処理部113と、ポイント加算部114と、報酬付与部115と、カード処理部116と、表示制御部117と、データ管理部118とを備えている。
【0085】
デッキ設定部111は、ユーザが使用するデッキの設定及び選択を実行する。例えば、デッキ設定部111は、イベント期間に関わらず、複数の選手カードのうちユーザが所有する選手カードのいずれかをユーザに関連付けられているデッキ(例えば、イベント期間ではない通常の試合で使用するデッキ)に設定する。一方、デッキ設定部111は、イベント期間内では、運営側で予めイベント用のデッキとして用意されたイベントデッキの中から抽選で選択されたイベントデッキを、ユーザが使用可能なイベントデッキの選択肢として設定する。例えば、デッキ設定部111は、複数の選手カードのうちユーザが所有していない選手カードのいずれかを、イベント期間中のみ限定でユーザに関連付けられているイベントデッキとして設定する。また、デッキ設定部111は、イベントデッキの選択肢の中からユーザの操作に応じて選択されたイベントデッキを、試合に使用するイベントデッキとして選択する。
【0086】
抽選指示部112は、カプセルの抽選指示、イベントデッキの抽選指示、カプセルが開いたときに出てくる像の抽選指示などを行う。例えば、抽選指示部112は、試合の開始前に、複数種類のカプセルのうちのいずれかを抽選させる抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果(抽選されたカプセルのデータ)を取得する。また、抽選指示部112は、課金またはゲーム内通貨の消費に応じて、複数種類のカプセルのうちのいずれかを再抽選させる抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果を取得する。
【0087】
また、抽選指示部112は、試合で使用可能なイベントデッキの選択肢を抽選させる抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果(抽選されたイベントデッキのデータ)を取得する。例えば、抽選指示部112は、試合ごとに、イベントデッキの抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果を取得する。例えば、1試合目は、選択肢の総数分(例えば、3つ分)のイベントデッキの抽選指示を送信し、2試合目以降は、直前の試合で使用した分の補充として1つ分のイベントデッキの抽選指示を送信する。
【0088】
対戦処理部113は、ユーザに関連付けられた複数種類のデッキのうち選択されたデッキと対戦相手のデッキとの試合の処理を実行する。例えば、対戦処理部113は、ユーザ端末10におけるユーザのプレイ操作に基づいて対戦相手との試合の処理を実行する。
【0089】
ポイント加算部114は、試合ごとにカプセルにCPを加算して蓄積させる。例えば、ポイント加算部114は、前述したCPの算出方法に基づいて算出したCPを加算する。具体的には、複数の選手カードのうちユーザが所有する一または複数の選手カードに関連付けられたパラメータ(グレード、レベル、限界突破回数、特攻カードか否かなど)に基づいて、カードCPを算出する。また、ポイント加算部114は、ユーザが所有する一または複数の選手カードのうち、カードCPの高い順に所定の数分の選手カード(例えば、11人の選抜メンバー)に関連付けられたパラメータに基づいて対戦ごとにCPを加算する。具体的には、ポイント加算部114は、11人の選抜メンバーのカードCPの合計(総CP)に、試合で選択された対戦相手の難易度に基づく試合難易度補正値を積算してカプセルCPを算出して加算する。
【0090】
報酬付与部115(ゲーム要素付与部の一例)は、ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、報酬として像をユーザに付与する。例えば、報酬付与部115は、ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、複数種類の像の中からいずれかの像を抽選させる抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果(抽選された像のデータ)を取得する。そして、報酬付与部115は、取得した抽選結果(抽選により選択された像)に基づいて、報酬獲得状況記憶部154に記憶されている像の種類ごとのフラグ情報のうち、抽選により選択された像のフラグ情報を未獲得から獲得済みに変更する。これにより、報酬付与部115は、抽選により選択された像をユーザに付与する。
【0091】
ここで、所定の獲得条件には、実行された試合が予め設定された最大試合数に達することが含まれる。例えば、報酬付与部115は、試合の勝敗に関わらず予め設定された最大試合数に達すると、カプセルの種類、使用したイベントデッキの種類、CPの加算値などに基づいて抽選された像をユーザに付与する。なお、所定の獲得条件には、実行された試合が予め設定された最大試合数に達する前にユーザに指示されることが含まれてもよい。
【0092】
カード処理部116は、試合の実行に応じて選手カードに関連付けられたレベルやパラメータの値などを変更する。また、カード処理部116は、ユーザの操作により、複数の選手カードのうちユーザが所有する複数の選手カードの合成が行われると、合成が行われるたびに限界突破の回数を増加させる。
【0093】
表示制御部117は、ゲーム画面(表示部14)の表示を制御する。例えば、表示制御部117は、図1図4に示すイベント画面G10~G30及び図16に示す図鑑画面G40等の表示を制御する。
【0094】
例えば、表示制御部117は、図鑑画面G40に、ゲーム内でユーザが獲得可能な複数種類の像の種類ごとの一覧(リスト)を表示させる。例えば、表示制御部117は、複数種類の像の種類ごとの一覧において、ユーザが未獲得の種類の像には当該像の種類が判別可能な情報を表示させず、ユーザが獲得済みの種類の像には当該像の種類が判別可能な情報を表示させる。
【0095】
さらに、表示制御部117は、ユーザが獲得した像の獲得履歴に基づいて、ユーザが未獲得の種類の像については当該未獲得の種類の像を獲得するために有用なヒントを表示させる。具体的には、表示制御部117は、図17に示すヒント表示条件テーブルを参照して、ユーザが未獲得の種類の像のうちヒントの表示が可能な像(即ち、ヒントの表示条件を満たす像)には、当該未獲得の種類の像を獲得するために有用なヒントの表示が可能であることを示す情報(例えば、図16の「?」マーク)を表示させる。例えば、図16に示す図鑑画面G40において、像の種類ごとの一覧のうちヒントの表示が可能な像に対して操作がされると、表示制御部117はその像のヒント情報を表示させる。なお、ヒントには、上述の所定の抽選条件に関する情報などが含まれる。
【0096】
〔イベント処理の動作〕
次に、ユーザ端末10のCPU11が実行するゲームのイベント処理の動作について説明する。図22は、本実施形態に係るイベント処理の一例を示すフローチャートである。
【0097】
(ステップS100)CPU11は、試合の開始前に、複数種類のカプセルのうちのいずれかを抽選させる抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果(抽選されたカプセルのデータ)を取得する。
【0098】
(ステップS102)CPU11は、試合で使用可能なイベントデッキの選択肢を抽選させる抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果(抽選されたイベントデッキのデータ)を取得する。例えば、CPU31は、イベントデッキの選択肢として、3つのイベントデッキを取得する。
【0099】
(ステップS104)CPU11は、カプセルを再抽選させる抽選指示を受けると、BPを消費してカプセルを再抽選させる抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果(抽選されたカプセルのデータ)を取得する。カプセルを再抽選させる抽選指示を受けるたびに、CPU11は、このステップS104の処理を繰り返す。
【0100】
(ステップS106)CPU11は、イベントデッキの選択肢の中からユーザにより選択されたイベントデッキを使用した試合の処理を実行する。例えば、CPU11は、GPと選択されたイベントデッキとを消費して、ユーザの操作に基づいて試合の難易度(対戦相手の難易度)を選択し、試合の処理を実行する。
【0101】
(ステップS108)CPU11は、ステップS106の処理に応じて、カプセルを成長させる。例えば、CPU11は、前述したCPの算出方法(カードCP及びカプセルCPの計算式)に基づいて算出したCP(カプセルCP)を加算する。
【0102】
(ステップS112)CPU11は、ステップS106で使用した(消費した)イベントデッキを補充するために、イベントデッキの選択肢を抽選させる抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果(抽選されたイベントデッキのデータ)を取得する。ここでは、CPU11は、消費した分(1つ分)のイベントデッキのデータを取得する。
【0103】
(ステップS114)CPU11は、所定の獲得条件を満たしたか否かを判定する。例えば、所定の獲得条件とは、実行された試合が予め設定された最大試合数に達すること、または、実行された試合が予め設定された最大試合数に達する前にユーザに指示されることである。CPU11は、所定の獲得条件を満たしたと判定した場合(YES)、ステップS116の処理に進む。一方、CPU11は、所定の獲得条件を満たしていないと判定した場合(NO)、ステップS106の処理に戻る。
【0104】
(ステップS116)CPU11は、カプセルを開放し、複数種類の像の中からいずれかの像を抽選させる抽選指示をゲームサーバ30へ送信し、抽選結果(抽選された像のデータ)を取得する。
【0105】
(ステップS118)CPU11は、取得した抽選結果(抽選により選択された像)に基づいて、報酬獲得状況記憶部154に記憶されている像の種類ごとのフラグ情報のうち、抽選により選択された像のフラグ情報を未獲得から獲得済みに変更する。これにより、CPU11は、抽選により選択された像(報酬)をユーザに付与する。
【0106】
(ステップS120)CPU11は、ユーザが全ての像を獲得(コンプリート)したか否かを判定する。CPU11は、全ての像を獲得(コンプリート)したと判定した場合(YES)、ステップS122の処理に進む。一方、CPU11は、全ての像を獲得(コンプリート)していないと判定した場合(NO)、ステップS122の処理に進む。
【0107】
(ステップS122)CPU11は、コンプリート報酬を付与する。例えば、CPU11は、コンプリート報酬として、BPまたはGPの回復薬等、或いは別のゲームで使用するアイテムまたはゲーム内通貨等をユーザに付与する。
【0108】
(ステップS124)CPU11は、ランクごとの像(スタチュー)獲得報酬を付与する。例えば、ランクごとの像獲得数に応じて報酬が定められている。一例として、CPU11は、ブロンズ(BLONZE)の像を10個獲得したユーザには報酬Aを付与し、シルバー(SILVER)の像を10個獲得したユーザには報酬Bを付与し、ゴールド(GOLD)の像を10個獲得したユーザには報酬Cを付与する。また、さらに、CPU11は、ブロンズ(BLONZE)の像を20個獲得したユーザには報酬Dを付与し、シルバー(SILVER)の像を20個獲得したユーザには報酬Eを付与し、ゴールド(GOLD)の像を20個獲得したユーザには報酬Fを付与してもよい。
【0109】
このように、たとえ全ての像を獲得(コンプリート)できなくても、像を集めた数に応じて報酬がユーザに付与されるため、ユーザのプレイする意欲を促進することができる。例えば、CPU11は、ランクごとの像獲得数に応じて、予め設定された像(スタチュー)獲得報酬(例えば、BPまたはGPの回復薬等、或いは別のゲームで使用するアイテムまたはゲーム内通貨等を)ユーザに付与する。
【0110】
(ステップS126)CPU11は、報酬獲得状況記憶部154に記憶されている報酬の獲得状況を示すデータと、ゲームサーバ30のイベントデータ記憶部353に記憶されているヒント表示条件テーブル(図17)を参照して、ヒントの表示条件を満たすか否かを判定する。CPU11は、ヒントの表示条件を満たすと判定した場合(YES)、ステップS128の処理に進む。一方、CPU11は、ヒントの表示条件を満たさないと判定した場合(NO)、ステップS106の処理に戻る。
【0111】
(ステップS128)CPU11は、ヒントの表示条件を満たす像のヒントの表示が可能となるように、ヒントの表示が可能な像の種類を更新する。そして、ステップS106の処理に戻る。
【0112】
〔実施形態のまとめ(1)〕
以上説明してきたように、本実施形態に係るユーザ端末10(ゲーム装置の一例)は、 複数の選手カード(ゲーム要素の一例)が含まれるデッキを用いるゲームの処理を実行する。例えば、ユーザ端末10は、ユーザに関連付けられた複数種類のデッキのうち選択されたデッキと対戦相手のデッキとの試合(対戦の一例)を実行し、試合ごとにCP(ポイントの一例)を加算する。そして、ユーザ端末10は、試合の勝敗に関わらず予め設定された最大試合数(対戦回数)に達すると、CPの加算値に基づく像(報酬の一例)をユーザに付与する。
【0113】
これにより、ユーザ端末10は、対戦相手と試合をすることにより、その試合の勝敗に関わらず予め設定された最大試合数に達すると報酬が付与されるため、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとのいずれのユーザも楽しむことができる。よって、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【0114】
また、ユーザ端末10は、試合の開始前に、複数種類のカプセル(ゲームオブジェクトの一例)のうちのいずれかを抽選させる。そして、ユーザ端末10は、予め設定された最大試合数(対戦回数)に達すると、CPの加算値と、抽選により選択されたカプセルの種類とに基づく像(報酬の一例)をユーザに付与する。
【0115】
これにより、ユーザ端末10は、試合の開始前に抽選で決まるカプセルの種類と試合を行うことでたまるCPとに基づいてユーザに報酬を付与するため、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの差による報酬への影響を少なくすることができる。
【0116】
また、ユーザ端末10は、予め設定された最大試合数(対戦回数)に達すると、CPの加算値と、抽選により選択されたカプセル(ゲームオブジェクトの一例)の種類と、選択されたイベントデッキ(デッキの一例)の種類とに基づく像(報酬の一例)をユーザに付与する。
【0117】
これにより、ユーザ端末10は、試合の開始前に抽選で決まるカプセルの種類と、対戦にどのイベントデッキを使用するかと、対戦を行うことでたまるCPとに基づいてユーザに報酬を付与するため、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの差による報酬への影響を少なくすることができる。
【0118】
また、複数の選手カード(ゲーム要素の一例)のそれぞれは、ゲームの処理の実行に応じて変動するパラメータが関連付けられて記憶部15に記憶されている。そして、ユーザ端末10は、複数の選手カードのうちユーザが所有する一または複数の選手カードに関連付けられたパラメータに基づいて、試合(対戦の一例)ごとにCPを加算する。
【0119】
これにより、ユーザ端末10は、ユーザが使用するデッキに含まれる選手カードのパラメータが、試合ごとに加算されるCPに影響するため、ユーザがこれまでプレイしてきた結果を、報酬の内容にもある程度反映させることができる。つまり、本実施形態によれば、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの差による報酬への影響を少なくすることができるとともに、長くプレイしているユーザの方の優位性をある程度残すこともできる。
【0120】
また、ユーザ端末10は、ユーザが所有する一または複数の選手カード(ゲーム要素の一例)に関連付けられたパラメータに基づくカードCPの高い順に所定の数分の選手カードに関連付けられたパラメータに基づいて対戦ごとにCPを加算する。
【0121】
これにより、ユーザ端末10は、デッキに設定されているか否かに関わらず、ユーザが所有している選手カードのうちカードCPの高い順に所定の数分の選手カードに基づいて、加算するCPを自動で算出するため、例えばデッキに設定している選手カードの中にカードCPが低い選手カードが含まれている場合でも、ユーザがイベントのためにわざわざデッキに設定する選手カードを入れ替える必要がなく、簡単で利便性がよい。
【0122】
また、本実施形態のゲームには、所定のイベント期間(所定の期間の一例)が設定されている。そして、ユーザ端末10は、イベント期間に関わらず、複数の選手カード(ゲーム要素の一例)のうちユーザが所有する選手カードのいずれかをユーザに関連付けられているデッキ(イベント期間ではない通常の試合で使用するデッキ)に設定する。一方、ユーザ端末10は、上記イベント期間内では、複数の選手カードのうちユーザが所有していない選手カードのいずれかを、イベント期間中のみ限定でユーザに関連付けられているイベントデッキに設定する。このイベントデッキは、運営側で予めイベント用のデッキとして用意されたものである。
【0123】
これにより、ユーザ端末10は、所有していない選手カードを、ユーザが試してみることができるように、紹介することができる。例えば、ユーザ端末10は、ユーザの所有していない選手カードに対する興味や購買意欲を持たせることができる。また、ユーザ端末10は、運営側が今後ゲームに登場させる予定のある選手カードを、先行してユーザに紹介することもできる。
【0124】
また、ユーザ端末10は、ユーザにより選択された対戦相手の強さ(例えば、よわい、ふつう、つよい、おにつよ)に基づいて、予め用意されている複数のイベントデッキの中から対戦相手のイベントデッキを選択する。
【0125】
これにより、ユーザ端末10は、ユーザが所有しているデッキの強さに応じて、対戦相手の強さを選択できるため、長くプレイしているユーザと初めてプレイするユーザとのいずれも、ゲームを楽しむことができる。
【0126】
また、ユーザ端末10は、課金またはゲーム内通貨の消費に応じて、複数種類のカプセル(ゲームオブジェクトの一例)のうちのいずれかを再抽選させる。
【0127】
これにより、ユーザ端末10は、ユーザが所望の像(報酬の一例)の獲得をねらってカプセルを選択してプレイすることができるため、ゲーム性を高めることができる。
【0128】
また、上記選手カードに関連付けられたパラメータには、選手カードのレアリティ、能力の種類、レベル、または限界突破の回数が含まれる。
【0129】
これにより、ユーザ端末10は、ユーザのイベント以外の通常のプレイ状況を、カプセルに加算するCPの量に影響させるため、イベントにおいて、長くプレイしているユーザの優位性もある程度は考慮することができる。
【0130】
また、複数種類のカプセル(ゲームオブジェクトの一例)のそれぞれには、予め設定された最大試合数(対戦回数の一例)が設定されている。そして、ユーザ端末10は、複数種類のカプセルのうち抽選されたカプセルに設定された最大試合数に達すると、CPの加算値に基づく像(報酬の一例)をユーザに付与するとともに、最大試合数に達する前であっても、ユーザに指示された時点でのCPの加算値に基づく像をユーザに付与する。
【0131】
これにより、ユーザ端末10は、ユーザが所望の像(報酬の一例)の獲得をねらってカプセルを開くタイミングを考えながらプレイすることができるため、単なる試合の勝敗に基づくランキングの競い合いとは異なるゲーム性をユーザに提供することができる。
【0132】
また、ユーザ端末10は、試合の実行に応じて選手カードに関連付けられたレベルの値を変更する。また、ユーザ端末10は、複数の選手カード(ゲーム要素の一例)のうちユーザが所有する複数の選手カードの合成に応じて、限界突破の回数を増加させる。
【0133】
これにより、ユーザ端末10は、長くプレイしているユーザの優位性もある程度は考慮することができる。
【0134】
また、上述した像(報酬の一例)は、複数のランクに分類されている。また、複数種類のカプセル(ゲームオブジェクトの一例)には、前記複数のランクのうちの一のランクと最大試合数(対戦回数の一例)とが予め関連付けられているランク確定カプセルが含まれている。そして、ユーザ端末10は、複数種類のカプセルのうちいずれかのカプセルが抽選で選択された場合、選択されたカプセルに関連付けられている最大試合数を表示部14に表示させる。
【0135】
これにより、ユーザ端末10は、オプション抽選においてランク確定カプセルが抽選された場合、抽選されたカプセルの最大試合数が例えば5である場合、報酬として付与される像のランクが3かもしれないという期待感を与えることができる。換言すると、ユーザ端末10は、オプション抽選があるおかげで、ユーザが最大試合数を見ることで後から出る像のランクへの期待感を高めることができる。
【0136】
前記複数種類のイベントデッキのそれぞれは、予め用意されている複数種類のイベントデッキの中から抽選で選択される。
【0137】
これにより、ユーザ端末10は、ユーザが通常のプレイで使用しているデッキとは異なるイベント用に用意されているイベントデッキをユーザに使用させるため、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの差を低減し、いずれのユーザも楽しむことができる。
【0138】
〔実施形態のまとめ(2)〕
また、本実施形態に係るユーザ端末10(ゲーム装置の一例)は、ゲーム内で予め設定されている複数種類の像(ゲーム要素の一例)のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行する。ユーザ端末10は、ゲーム内でユーザが獲得可能な複数種類の像の種類ごとの一覧(リスト)を表示部14に表示させる。例えば、ユーザ端末10は、ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて複数種類の像の中からいずれかの像を抽選させ、ユーザが獲得済みの像と未獲得の像とを区別可能な情報が記憶された記憶部15に、抽選により選択された像をユーザが獲得済みの像として記憶させる。また、ユーザ端末10は、表示部14に表示させる複数種類の像の種類ごとの一覧(リスト)において、ユーザが未獲得の種類の像には当該像の種類が判別可能な情報を表示させず、ユーザが獲得済みの種類の像には当該像の種類が判別可能な情報を表示させる。さらに、ユーザ端末10は、ユーザが獲得した像の獲得履歴に基づいて、ユーザが未獲得の種類の像については当該未獲得の種類の像を獲得するために有用な情報(例えば、ヒント)を表示させる。
【0139】
これにより、ユーザ端末10は、単に対戦回数が多いほど有利なゲームの仕様ではなく、すべての種類の像の獲得を目指すゲームであり、像を獲得していくことにより、まだ未獲得の像を獲得するために有用なヒントも得られるため、ユーザのプレイ経験度(長くプレイしているか否か)によらずヒントを参考にしながらゲームを進めていくことができる。よって、ユーザ端末10は、上記ヒントを表示できるため、ユーザが像を集めるのにかかる時間があまり長くなりすぎないようにすることができる。従って、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【0140】
なお、ユーザが獲得を目指す像(ゲーム要素の一例)の種類は、「すべて」ではなくてもよく、例えば、所定数や所定の割合などでもよい。即ち、複数種類の像(ゲーム要素の一例)のうちの所定の種類の獲得を目指すゲームの処理であってもよい。
【0141】
また、ユーザ端末10は、表示部14に表示させる像(ゲーム要素の一例)の種類ごとの一覧(リスト)において、ユーザが未獲得の種類の像には当該未獲得の種類の像を獲得するために有用な情報(例えば、ヒント)の表示が可能であることを示す情報(例えば、図16の「?」マークM1)を表示させる。
【0142】
これにより、ユーザ端末10は、ユーザが未獲得の種類の像を獲得したいときに、獲得するためのヒントをより分かりやすくユーザに提示することができる。また、ユーザ端末10は、当該ヒントに対して操作がされることによりヒントを表示させることにより、操作性を向上することができる。
【0143】
また、ユーザ端末10は、ユーザのプレイ操作に基づいて対戦相手と試合(対戦の一例)を実行するステップ、を実行させ、上述の所定の獲得条件には、実行された試合が予め設定された最大試合数(対戦回数の一例)に達することが含まれる。
【0144】
これにより、ユーザ端末10は、予め設定された最大試合数に達すると報酬が付与されるため、プレイの熟練度によらず、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【0145】
なお、上述の所定の獲得条件には、実行された試合が予め設定された最大試合数(対戦回数の一例)に達する前にユーザに指示されることが含まれてもよい。
【0146】
また、上述の所定の抽選条件には、試合(対戦の一例)の開始前に決定される第1条件(例えば、カプセルの種類(色))が含まれる。
【0147】
これにより、ユーザ端末10は、試合の開始前に、そのままプレイを継続するか否かを判断するための材料をユーザに提示することができる。
【0148】
また、上述の所定の抽選条件には、試合(対戦の一例)によって決定される第2条件(例えば、試合に使用するイベントデッキの種類や、カプセルに加算されたCPの合計値など)が含まれる。
【0149】
これにより、ユーザ端末10は、試合の開始後も、さらにプレイ(試合)を継続するか否かを判断するための材料や、使用するイベントデッキの選択を判断するための材料をユーザに提示することができる。
【0150】
また、ユーザ端末10は、試合(対戦の一例)ごとにCP(ポイントの一例)を加算する。上述の第2条件には、加算されたCPに基づく条件が含まれ、加算されたCPの合計と複数種類の像(ゲーム要素の一例)の種類(例えば、ランク)とが関連付けられて記憶部15に記憶されている。そして、ユーザ端末10は、複数種類の像のうち加算されたCPの合計に関連付けられた種類の像の中からいずれかの像を抽選させる。また、上述の所定の獲得条件には、実行された試合が予め設定された最大試合数(対戦回数の一例)に達する前にユーザに指示されることが含まれる。
【0151】
これにより、ユーザ端末10は、全ての種類の像の獲得を目指す上で、未獲得の種類の像のランクが抽選で当たるようにユーザが狙うことができるようになる。例えば、ユーザ端末10は、ランクの高い像を集めきった場合、ランクの低い像の獲得を狙うために、CPの合計値を確認しながら最大試合数に達する前に、像の抽選をユーザが指示することができる。
【0152】
また、ユーザ端末10は、試合(対戦の一例)の開始前に、複数種類のカプセル(ゲームオブジェクトの一例)のうちのいずれかを抽選させる。また、ユーザ端末10は、試合を実行する際に、ユーザに関連付けられた複数の選手カード(キャラクタの一例)が含まれる複数種類のイベントデッキ(デッキの一例)のうち選択されたイベントデッキと対戦相手のデッキとの対戦を実行する。そして、上述の所定の抽選条件には、複数種類のカプセルのうち抽選により選択されたカプセルの種類により定まる条件(第1条件)と、試合に使用するイベントデッキの種類により定まる条件(第2条件)とが含まれ、未獲得の種類の像(ゲーム要素の一例)を獲得するために有用な情報(例えば、ヒント)は、上述の所定の抽選条件に関する情報が含まれる。
【0153】
これにより、ユーザ端末10は、カプセルの種類や試合に使用するイベントデッキをユーザが選択できることによって、所望の像を狙って獲得することができるため、ユーザが全ての像の獲得を目指す事ができる。また、ユーザ端末10は、抽選で像が選択される中で、ユーザがある程度コントロールしている感を出すことができ、ゲーム性を向上させることができる。
【0154】
また、ゲームには、ユーザが複数種類の像(ゲーム要素の一例)を獲得するプレイを行なえるイベント期間(所定の期間)が設定されている。
【0155】
これにより、ユーザ端末10は、限られた一定の期間で像を集めることがゲームの達成目標であり、その期間のみプレイを頑張れば報酬がもらえるため、普段あまりプレイしていないユーザでもゲームに参加しやすく、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【0156】
[変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0157】
なお、上記実施形態では、イベントでカプセルを開くことにより出てくる報酬(即ち、ユーザに付与される報酬)が像(スタチュー)である例を説明したが、像は一例であって、他のゲーム要素(例えば、アイテムやカードなど)であってもよい。
【0158】
また、上記実施形態では、カプセルにCPを加算して蓄積することで、カプセルを成長させ、カプセルを開いて報酬を受け取る例を説明したが、CPを加算する対象は、カプセルに限られるものではなく、任意のゲームオブジェクトとすることができる。
【0159】
また、上記実施形態では、像の獲得状況のフラグ情報として「獲得済み」及び「未獲得」の両方を用いて管理する例を説明したが、いずれか一方のみを記憶させて管理してもよい。例えば、「獲得済み」を示すフラグ情報のみで管理してもよいし、「未獲得」を示すフラグ情報のみで管理してもよい。
【0160】
また、上述のゲーム制御部110またはサーバ制御部310の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゲーム制御部110またはサーバ制御部310としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0161】
また、上述のゲーム制御部110またはサーバ制御部310の一部または全部の機能を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0162】
また、上述した、ゲームサーバ30が備えるサーバ制御部310の機能の一部または全部を、ゲームサーバ30以外の他の装置で行ってもよい。例えば、サーバ制御部310の機能の一部または全部を、ゲームサーバ30と通信接続される他のサーバ装置(不図示)で行ってもよい。
【0163】
また、ユーザ端末10が備える各構成の少なくとも一部はゲームサーバ30が備えてもよいし、ゲームサーバ30が備える各構成の少なくとも一部はユーザ端末10が備えてもよい。
【0164】
[付記A]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0165】
(付記A1)本発明の一態様に係るゲームプログラムは、複数のゲーム要素(例えば選手カード)が含まれるデッキを用いるゲームの処理を実行するゲームプログラムであって、コンピュータに、ユーザに関連付けられた複数種類のデッキのうち選択されたデッキと対戦相手のデッキとの対戦(例えば、試合)を実行するステップ(S106)と、前記対戦ごとにポイント(例えば、CP)を加算するステップ(S108)と、前記対戦の勝敗に関わらず予め設定された対戦回数(例えば、最大試合数)に達すると、前記ポイントの加算値に基づく報酬(例えば、像)を前記ユーザに付与するステップ(S118)と、を実行させる。
【0166】
付記A1の構成によれば、対戦相手と対戦することにより、その対戦の勝敗に関わらず予め設定された対戦回数に達すると報酬が付与されるため、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとのいずれのユーザも楽しむことができる。よって、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【0167】
(付記A2)また、本発明の一態様は、付記A1に記載のゲームプログラムであって、前記コンピュータに、前記対戦(例えば、試合)の開始前に、複数種類のゲームオブジェクト(例えば、カプセル)のうちのいずれかを抽選させるステップ(S100)、を実行させ、前記報酬を付与するステップにおいて、予め設定された対戦回数(例えば、最大試合数)に達すると、前記ポイントの加算値と、前記抽選により選択されたゲームオブジェクトの種類とに基づく報酬を前記ユーザに付与する。
【0168】
付記A2の構成によれば、対戦の開始前に抽選で決まるゲームオブジェクトの種類と対戦を行うことでたまるポイントとに基づいて報酬が決まるため、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの差による報酬への影響を少なくすることができる。
【0169】
(付記A3)また、本発明の一態様は、付記A2に記載のゲームプログラムであって、前記報酬を付与するステップにおいて、前記予め設定された対戦回数(例えば、最大試合数)に達すると、前記ポイントの加算値と、前記抽選により選択されたゲームオブジェクト(例えば、カプセル)の種類と、前記選択されたデッキ(例えば、イベントデッキ)の種類とに基づく報酬を前記ユーザに付与する。
【0170】
付記A3の構成によれば、対戦の開始前に抽選で決まるゲームオブジェクトの種類と、対戦にどのデッキを使用するかと、対戦を行うことでたまるポイントとに基づいて報酬が決まるため、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの差による報酬への影響を少なくすることができる。
【0171】
(付記A4)また、本発明の一態様は、付記A1から付記A3のいずれか一に記載のゲームプログラムであって、前記複数のゲーム要素(例えば、選手カード)のそれぞれは、前記ゲームの処理の実行に応じて変動するパラメータが関連付けられて記憶部(15)に記憶されており、前記加算するステップにおいて、前記複数のゲーム要素のうち前記ユーザが所有する一または複数のゲーム要素に関連付けられたパラメータに基づいて、前記対戦ごとにポイントを加算する。
【0172】
付記A4の構成によれば、ユーザが使用するデッキに含まれるゲーム要素のパラメータが、対戦ごとに加算されるポイントに影響するため、ユーザがこれまでプレイしてきた結果を、報酬の内容にもある程度反映させることができる。つまり、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの差による報酬への影響を少なくすることができるとともに、長くプレイしているユーザの方の優位性をある程度残すこともできる。
【0173】
(付記A5)また、本発明の一態様は、付記A4に記載のゲームプログラムであって、 前記加算するステップにおいて、ユーザが所有する一または複数のゲーム要素(例えば、選手カード)に関連付けられたパラメータに基づく値(例えば、カードCP)の高い順に所定の数分のゲーム要素に関連付けられたパラメータに基づいて対戦ごとにポイントを加算する。
【0174】
付記A5の構成によれば、デッキに設定されているか否かに関わらず、ユーザが所有しているゲーム要素のうちパラメータに基づく値(例えば、カードCP)の高い順に所定の数分のゲーム要素に基づいて、加算するポイントを自動で算出するため、例えばデッキに設定しているゲーム要素の中にポイントが低いゲーム要素が含まれている場合でも、ユーザが所定の期間(イベント期間)のためにわざわざデッキに設定するゲーム要素を入れ替える必要がなく、簡単で利便性がよい。
【0175】
(付記A6)また、本発明の一態様は、付記A1から付記A5のいずれか一に記載のゲームプログラムであって、所定の期間(例えば、イベント期間)が設定されており、前記所定の期間に関わらず、前記複数のゲーム要素(例えば、選手カード)のうち前記ユーザが所有するゲーム要素のいずれかを前記ユーザに関連付けられているデッキに設定するステップと、前記所定の期間内では、前記複数のゲーム要素のうち前記ユーザが所有していないゲーム要素のいずれかを、前記所定の期間中のみ限定で前記ユーザに関連付けられているデッキ(例えば、イベントデッキ)に設定するステップと、を実行させる。
【0176】
付記A6の構成によれば、所有していないゲーム要素を、ユーザが試してみることができるように、紹介することができる。例えば、ユーザ端末10は、ユーザの所有していないゲーム要素に対する興味や購買意欲を持たせることができる。また、ユーザ端末10は、運営側が今後ゲームに登場させる予定のあるゲーム要素を、先行してユーザに紹介することもできる。
【0177】
(付記A7)また、本発明の一態様は、付記A1から付記A6のいずれか一に記載のゲームプログラムであって、前記コンピュータに、前記ユーザにより選択された前記対戦相手の強さ(例えば、よわい、ふつう、つよい、おにつよ)に基づいて、予め用意されている複数のデッキ(例えば、イベントデッキ)の中から前記対戦相手のデッキを選択するステップ(S106)、を実行させる。
【0178】
付記A7の構成によれば、ユーザが所有しているデッキの強さに応じて、対戦相手の強さを選択できるため、長くプレイしているユーザと初めてプレイするユーザとのいずれも、ゲームを楽しむことができる。
【0179】
(付記A8)また、本発明の一態様は、付記A2に記載のゲームプログラムであって、前記抽選させるステップにおいて、課金またはゲーム内通貨の消費に応じて、前記複数種類のゲームオブジェクト(例えば、カプセル)のうちのいずれかを再抽選させる。
【0180】
付記A8の構成によれば、ユーザが所望の報酬をねらってゲームオブジェクトを選択してプレイすることができるため、ゲーム性を高めることができる。
【0181】
(付記A9)また、本発明の一態様は、付記A4または付記5に記載のゲームプログラムであって、前記パラメータには、前記ゲーム要素(例えば、選手カード)のレアリティ、能力の種類、レベル、または限界突破の回数が含まれる。
【0182】
付記A9の構成によれば、ユーザのイベント以外の通常のプレイ状況を、カプセルに加算するCPの量に影響させるため、イベントにおいて、長くプレイしているユーザの優位性もある程度は考慮することができる。
【0183】
(付記A10)また、本発明の一態様は、付記A2に記載のゲームプログラムであって、前記複数種類のゲームオブジェクト(例えば、カプセル)のそれぞれには、前記予め設定された対戦回数(例えば、最大試合数)が設定されており、前記報酬を付与するステップにおいて、前記複数種類のゲームオブジェクト(例えば、カプセル)のうち抽選されたゲームオブジェクトに設定された前記対戦回数に達すると、前記ポイントの加算値に基づく報酬を前記ユーザに付与するとともに、前記対戦回数に達する前であっても、前記ユーザに指示された時点での前記ポイントの加算値に基づく報酬を前記ユーザに付与する。
【0184】
付記A10の構成によれば、ユーザが所望の報酬の獲得をねらってゲームオブジェクトを開くタイミングを考えながらプレイすることができるため、単なる対戦の勝敗に基づくランキングの競い合いとは異なるゲーム性をユーザに提供することができる。
【0185】
(付記A11)また、本発明の一態様は、付記A9に記載のゲームプログラムであって、前記コンピュータに、前記対戦(例えば、試合)の実行に応じて前記レベルの値を変更するステップと、前記複数のゲーム要素(例えば、選手カード)のうち前記ユーザが所有する複数のゲーム要素の合成に応じて、前記限界突破の回数を増加させるステップと、を実行させる。
【0186】
付記A11の構成によれば、長くプレイしているユーザの優位性もある程度は考慮することができる。
【0187】
(付記A12)また、本発明の一態様は、付記A2に記載のゲームプログラムであって、前記報酬(例えば、像)は、複数のランクに分類されており、前記複数種類のゲームオブジェクト(例えば、カプセル)には、前記複数のランクのうちの一のランクと前記対戦回数とが予め関連付けられているランク確定ゲームオブジェクト(例えば、ランク確定カプセル)が含まれており、前記抽選させるステップにおいて、前記複数種類のゲームオブジェクトのうちいずれかのゲームオブジェクトが抽選で選択された場合、選択されたゲームオブジェクトに関連付けられている前記対戦回数を表示部(14)に表示させるステップ、を実行させる。
【0188】
付記A12の構成によれば、ランク確定ゲームオブジェクトが抽選された場合、抽選されたゲームオブジェクトの最大試合数が例えば5である場合、報酬として付与される像のランクが3かもしれないという期待感を与えることができる。換言すると、ユーザ端末10は、このランク確定ゲームオブジェクトがあるおかげで、ユーザが最大試合数を見ることで後からでる像のランクへの期待感を高めることができる。
【0189】
(付記A13)また、本発明の一態様は、付記A1から付記A12のいずれか一に記載のゲームプログラムであって、前記複数種類のデッキ(例えば、イベントデッキ)のそれぞれは、予め用意されている複数種類のデッキ(例えば、イベントデッキ)の中から抽選で選択される。
【0190】
付記A13の構成によれば、ユーザが通常のプレイで使用しているデッキとは異なるイベント用に用意されているイベントデッキをユーザに使用させるため、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとの差を低減し、いずれのユーザも楽しむことができる。
【0191】
(付記A14)本発明の一態様に係るゲーム処理方法は、複数のゲーム要素(例えば選手カード)が含まれるデッキを用いるゲームの処理を実行するコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、ユーザに関連付けられた複数種類のデッキのうち選択されたデッキと対戦相手のデッキとの対戦(例えば、試合)を実行するステップと、前記対戦ごとにポイント(例えば、CP)を加算するステップと、前記対戦の勝敗に関わらず予め設定された対戦回数(例えば、最大試合数)に達すると、前記ポイントの加算値に基づく報酬(例えば、像)を前記ユーザに付与するステップと、を含む。
【0192】
(付記A15)本発明の一態様に係るゲーム装置(10)は、複数のゲーム要素(例えば選手カード)が含まれるデッキを用いるゲームの処理を実行するゲーム装置であって、ユーザに関連付けられた複数種類のデッキのうち選択されたデッキと対戦相手のデッキとの対戦(例えば、試合)を実行する対戦処理部(113)と、前記対戦ごとにポイント(例えば、CP)を加算するポイント加算部(114)と、前記対戦の勝敗に関わらず予め設定された対戦回数(例えば、最大試合数)に達すると、前記ポイントの加算値に基づく報酬(例えば、像)を前記ユーザに付与する報酬付与部(115)と、を備える。
【0193】
付記A14及び付記A15の構成によれば、対戦相手と対戦することにより、その対戦の勝敗に関わらず予め設定された対戦回数に達すると報酬が付与されるため、長くプレイしているユーザとプレイを始めてから間もないユーザとのいずれのユーザも楽しむことができる。よって、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【0194】
[付記B]
以上の記載から本発明は例えば以下のようにも把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0195】
(付記B1)本発明の一態様に係るゲームプログラムは、コンピュータに、ゲーム内で予め設定されている複数種類のゲーム要素(例えば、像)のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行するゲームプログラムであって、前記ゲーム内で前記ユーザが獲得可能な前記複数種類のゲーム要素の種類ごとのリスト(一覧)を表示部(14)に表示させるステップと、前記ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて前記複数種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させるステップ(S116)と、前記ユーザが獲得済みのゲーム要素と未獲得のゲーム要素とを区別可能な情報が記憶された記憶部(15)に、前記抽選により選択されたゲーム要素を前記ユーザが獲得済みのゲーム要素として記憶させるステップ(S118)と、を実行させ、前記表示させるステップは、前記表示部(14)に表示させる前記リスト(一覧)において、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させず、前記ユーザが獲得済みの種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させるステップと、前記ユーザが獲得したゲーム要素の獲得履歴に基づいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素については当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報(例えば、ヒント)を表示させるステップと、を含む。
【0196】
付記B1の構成によれば、単に対戦回数が多いほど有利なゲームの仕様ではなく、すべての種類のゲーム要素(例えば、像)の獲得を目指すゲームであり、ゲーム要素を獲得していくことにより、まだ未獲得のゲーム要素を獲得するために有用なヒントも得られるため、ユーザのプレイ経験度(長くプレイしているか否か)によらずヒントを参考にしながらゲームを進めていくことができる。よって、上記ヒントを表示できるため、ユーザがゲーム要素を集めるのにかかる時間があまり長くなりすぎないようにすることができる。従って、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【0197】
なお、ユーザが獲得を目指すゲーム要素の種類は、「すべて」ではなくてもよく、例えば、所定数や所定の割合などでもよい。即ち、複数種類のゲーム要素のうちの所定の種類の獲得を目指すゲームの処理であってもよい。
【0198】
(付記B2)また、本発明の一態様は、付記B1に記載のゲームプログラムであって、前記表示させるステップにおいて、前記表示部(14)に表示させる前記リスト(一覧)において、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素(例えば、像)には当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報(例えば、ヒント)の表示が可能であることを示す情報(?マーク)を表示させる。
【0199】
付記B2の構成によれば、ユーザが未獲得の種類のゲーム要素を獲得したいときに、獲得するためのヒントをより分かりやすくユーザに提示することができる。また、当該ヒントに対して操作がされることによりヒントを表示させることにより、操作性を向上することができる。
【0200】
(付記B3)また、本発明の一態様は、付記B1または付記B2に記載のゲームプログラムであって、前記コンピュータに、前記ユーザのプレイ操作に基づいて対戦相手と対戦(例えば、試合)を実行するステップ(S106)、を実行させ、前記所定の獲得条件には、実行された前記対戦が予め設定された対戦回数(例えば、最大試合数)に達することが含まれる。
【0201】
付記B3の構成によれば、予め設定された対戦回数(例えば、最大試合数)に達すると報酬が付与されるため、プレイの熟練度によらず、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【0202】
なお、所定の獲得条件には、実行された対戦(例えば、試合)が予め設定された最大試合数(対戦回数の一例)に達する前に、ユーザに指示されることが含まれてもよい。
【0203】
(付記B4)また、本発明の一態様は、付記B3に記載のゲームプログラムであって、 前記所定の抽選条件には、前記対戦(対戦の一例)の開始前に決定される第1条件(例えば、カプセルの種類(色))が含まれる。
【0204】
付記B4の構成によれば、試合の開始前に、そのままプレイを継続するか否かを判断するための材料をユーザに提示することができる。
【0205】
(付記B5)また、本発明の一態様は、付記B3または付記B4に記載のゲームプログラムであって、前記所定の抽選条件には、前記対戦によって決定される第2条件(例えば、試合に使用するイベントデッキの種類や、カプセルに加算されたCPの合計値など)が含まれる。
【0206】
付記B5の構成によれば、試合の開始後も、さらにプレイ(試合)を継続するか否かを判断するための材料や、使用するイベントデッキの選択を判断するための材料をユーザに提示することができる。
【0207】
(付記B6)また、本発明の一態様は、付記B5に記載のゲームプログラムであって、コンピュータに、前記対戦(例えば、試合)ごとにポイント(例えば、CP)を加算するステップ、を実行させ、前記第2条件には、前記加算されたポイントに基づく条件が含まれ、前記加算されたポイントの合計と前記複数種類のゲーム要素(例えば、像)の種類とが関連付けられて記憶部(15)に記憶されており、前記抽選させるステップにおいて、前記複数種類のゲーム要素のうち前記加算されたポイントの合計に関連付けられた種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させ、前記所定の獲得条件には、実行された前記対戦が予め設定された対戦回数(例えば、最大試合数)に達する前に前記ユーザに指示されることが含まれる。
【0208】
付記B6の構成によれば、全ての種類のゲーム要素(例えば、像)の獲得を目指す上で、未獲得の種類のゲーム要素のランクが抽選で当たるようにユーザが狙うことができるようになる。例えば、ユーザ端末10は、ランクの高いゲーム要素を集めきった場合、ランクの低いゲーム要素の獲得を狙うために、CPの合計値を確認しながら、予め設定された対戦回数に達する前に、ゲーム要素の抽選をユーザが指示することができる。
【0209】
(付記B7)また、本発明の一態様は、付記B3に記載のゲームプログラムであって、 前記コンピュータに、
前記対戦の開始前に、複数種類のゲームオブジェクト(例えば、カプセル)のうちのいずれかを抽選させるステップ(S100)、を実行させ、前記対戦(例えば、試合)を実行するステップにおいて、前記ユーザに関連付けられた複数のキャラクタ(例えば、選手カード)が含まれる複数種類のデッキ(例えば、イベントデッキ)のうち選択されたデッキと対戦相手のデッキとの対戦を実行し、前記所定の抽選条件には、前記複数種類のゲームオブジェクトのうち抽選により選択されたゲームオブジェクトの種類により定まる条件(第1条件)と、前記対戦に使用するデッキの種類により定まる条件(第2条件)とが含まれ、前記未獲得の種類のゲーム要素(例えば、像)を獲得するために有用な情報(例えば、ヒント)には、前記所定の抽選条件に関する情報が含まれる。
【0210】
付記B7の構成によれば、ゲームオブジェクト(例えば、カプセル)の種類や試合に使用するイベントデッキをユーザが選択できることによって、所望のゲーム要素(例えば、像)を狙って獲得することができるため、ユーザが全てのゲーム要素の獲得を目指す事ができる。また、ユーザ端末10は、抽選でゲーム要素が選択される中で、ユーザがある程度コントロールしている感を出すことができ、ゲーム性を向上させることができる。
【0211】
(付記B8)また、本発明の一態様は、付記B1から付記B7のいずれか一に記載のゲームプログラムであって、前記ゲームには、前記ユーザが前記複数種類のゲーム要素(例えば、像)を獲得するプレイを行なえる所定の期間(例えば、イベント期間)が設定されている。
【0212】
付記B8の構成によれば、限られた一定の期間でゲーム要素(例えば、像)を集めることがゲームの達成目標であり、その期間のみプレイを頑張れば報酬がもらえるため、普段あまりプレイしていないユーザでもゲームに参加しやすく、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【0213】
(付記B9)本発明の一態様に係るゲーム処理方法は、ゲーム内で予め設定されている複数種類のゲーム要素(例えば、像)のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行するコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、前記ゲーム内で前記ユーザが獲得可能な前記複数種類のゲーム要素の種類ごとのリスト(一覧)を表示部(14)に表示させるステップと、前記ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて前記複数種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させるステップ(S116)と、前記ユーザが獲得済みのゲーム要素と未獲得のゲーム要素とを区別可能な情報が記憶された記憶部(15)に、前記抽選により選択されたゲーム要素を前記ユーザが獲得済みのゲーム要素として記憶させるステップ(S118)と、を含み、前記表示させるステップは、前記表示部(14)に表示させる前記リスト(一覧)において、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させず、前記ユーザが獲得済みの種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させるステップと、前記ユーザが獲得したゲーム要素の獲得履歴に基づいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素については当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報(例えば、ヒント)を表示させるステップと、を含む。
【0214】
(付記B10)本発明の一態様に係るゲーム装置は、ゲーム内で予め設定されている複数種類のゲーム要素(例えば、像)のすべての種類の獲得をユーザが目指すゲームの処理を実行するゲーム装置であって、前記ゲーム内で前記ユーザが獲得可能な前記複数種類のゲーム要素の種類ごとのリスト(一覧)を表示部(14)に表示させる表示制御部(117)と、前記ゲーム内における所定の獲得条件が満たされた場合、所定の抽選条件に基づいて前記複数種類のゲーム要素の中からいずれかのゲーム要素を抽選させる抽選指示部(112)と、前記ユーザが獲得済みのゲーム要素と未獲得のゲーム要素とを区別可能な情報が記憶された記憶部(15)に、前記抽選により選択されたゲーム要素を前記ユーザが獲得済みのゲーム要素として記憶させるゲーム要素付与部(115)と、を備え、前記表示制御部(117)は、前記表示部(14)に表示させる前記リスト(一覧)において、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させず、前記ユーザが獲得済みの種類のゲーム要素には当該ゲーム要素の種類が判別可能な情報を表示させ、前記ユーザが獲得したゲーム要素の獲得履歴に基づいて、前記ユーザが未獲得の種類のゲーム要素については当該未獲得の種類のゲーム要素を獲得するために有用な情報(例えば、ヒント)を表示させる。
【0215】
付記B9及び付記B10の構成によれば、単に対戦回数が多いほど有利なゲームの仕様ではなく、すべての種類のゲーム要素(例えば、像)の獲得を目指すゲームであり、ゲーム要素を獲得していくことにより、まだ未獲得のゲーム要素を獲得するために有用なヒントも得られるため、ユーザのプレイ経験度(長くプレイしているか否か)によらずヒントを参考にしながらゲームを進めていくことができる。よって、上記ヒントを表示できるため、ユーザがゲーム要素を集めるのにかかる時間があまり長くなりすぎないようにすることができる。従って、多くのユーザが楽しむことができるゲーム性の高いゲームを提供できる。
【符号の説明】
【0216】
1 ゲームシステム、10 ユーザ端末、11 CPU、12 通信部、13 入力部、14 表示部、15 記憶部、30 ゲームサーバ、31 CPU、32 通信部、35 記憶部、110 ゲーム制御部、111 デッキ設定部、112 抽選指示部、113 対戦処理部、114 ポイント加算部、115 報酬付与部、116 カード処理部、117 表示制御部、151 ユーザデータ記憶部、152 所持カードデータ記憶部、153 デッキデータ記憶部、154 報酬獲得状況記憶部、310 サーバ制御部、311 カプセル抽選部、312 デッキ抽選部、313 報酬決定部、351 ユーザデータ記憶部、352 カードデータ記憶部、353 イベントデータ記憶部、354 イベントデッキデータ記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22