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特許7387168プログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】プログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20231120BHJP
   A63F 13/88 20140101ALI20231120BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20231120BHJP
   A63F 13/825 20140101ALN20231120BHJP
   A63F 13/812 20140101ALN20231120BHJP
【FI】
A63F13/80 E
A63F13/88
A63F13/69
A63F13/825
A63F13/812 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020097181
(22)【出願日】2020-06-03
(62)【分割の表示】P 2019166649の分割
【原出願日】2019-09-12
(65)【公開番号】P2021041139
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-09-08
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 電気通信回線を通じた公開 ウェブサイトの掲載日 令和1年8月22日 ウェブサイトのURL https://asc.s.konaminet.jp/asc/pawasma/webpage/news/event_championroad/2019_summer/rule_BingoRush_oPCQexC9.php?set_user_id=0
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 電気通信回線を通じた公開及び公然実施による公開 ウェブサイトの掲載日及び公然実施日 令和1年8月21日/令和1年8月28日 ウェブサイトのURL https://apps.apple.com/jp/app/id938506958 https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.konami.pawapuroapp
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 電気通信回線を通じた公開 ウェブサイトの掲載日 令和1年9月1日 ウェブサイトのURL https://www.youtube.com/watch?v=0DtVAjMBato
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】黒田 隆紀
(72)【発明者】
【氏名】木村 和久
(72)【発明者】
【氏名】大岩 淑子
(72)【発明者】
【氏名】沖塩 豊武
(72)【発明者】
【氏名】吉田 晃之
(72)【発明者】
【氏名】西野 誠人
(72)【発明者】
【氏名】小西 拓
【審査官】相川 俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-093032(JP,A)
【文献】特開2003-144746(JP,A)
【文献】「HIT」が12月8日で1周年。記念のイベントやキャンペーンが本日開始,4Gamer.net,2017年12月07日,https://www.4gamer.net/games/292/G029250/20171207041/,[online],[2019年11月28日検索],インターネット
【文献】[モンスト攻略]わかりやすい“封印の玉楼”ルールまとめ,ファミ通App,2017年03月15日,https://app.famitsu.com/20170313_993157/,[online],[2019年11月29日検索],インターネット
【文献】16-7.エクストリームクエスト,ファンタシースターオンライン2 オンラインマニュアル,株式会社セガ,2013年06月09日,https://web.archive.org/web/20130609013208/http://pso2.jp/players/manual/preparations/quest/extreme/,[2013年6月9日時点のアーカイブ],[online],[2019年11月29日検索],インターネット
【文献】クロの空想帳,FF14攻略記事,2018年12月11日,https://www.dopr.net/ff14playguide/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%81%AE%E7%A9%BA%E6%83%B3%E5%B8%B3,[online],[2019年11月28日検索],インターネット
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ゲームと、前記第1ゲームにおける課題の達成状況に応じてユーザに特典を付与する第2ゲームと
をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記第2ゲームにおいて、
前記第1ゲームの進行に応じて達成可能な課題のそれぞれに対応する複数の個別要素を配置するステップと、
前記第1ゲームの進行に応じて達成された課題に対応する個別要素を未達成状態から達成状態に設定するステップと、
前記達成状態に設定された個別要素の複数が所定の位置関係を形成しているか否かを判定するステップと、
前記所定の位置関係を形成していると判定したことに応じて、ユーザに特典を付与するとともに、前記所定の位置関係を形成していると判定された複数の個別要素を、前記第1ゲームの進行に応じて達成状態とすることが再度可能となるように前記達成状態から前記未達成状態に設定するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項2】
コンピュータに、
前記第2ゲームにおいて、
配置された前記個別要素のうちで、操作に応じて対象とされた2以上の個別要素間で配置位置の変更を行うステップ
を実行させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記配置位置の変更を行うステップは、
配置位置が変更されることに応じて変化する所定のパラメータの値が一定の条件を満たしている場合に、配置位置の変更が可能とされる
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
第1ゲームと、前記第1ゲームにおける課題の達成状況に応じてユーザに特典を付与する第2ゲームとに対応するゲーム処理方法であって、
前記第2ゲームにおいて、
前記第1ゲームの進行に応じて達成可能な課題のそれぞれに対応する複数の個別要素を配置するステップと、
前記第1ゲームの進行に応じて達成された課題に対応する個別要素を未達成状態から達成状態に設定するステップと、
前記達成状態に設定された個別要素の複数が所定の位置関係を形成しているか否かを判定するステップと、
前記所定の位置関係を形成していると判定したことに応じて、ユーザに特典を付与するとともに、前記所定の位置関係を形成していると判定された複数の個別要素を、前記第1ゲームの進行に応じて達成状態とすることが再度可能となるように前記達成状態から前記未達成状態に設定するステップと
を含むゲーム処理方法。
【請求項5】
第1ゲームにおける課題の達成状況に応じてユーザに特典を付与する第2ゲームを実行するゲーム装置であって、
前記第2ゲームにおいて、
前記第1ゲームの進行に応じて達成可能な課題のそれぞれに対応する複数の個別要素を配置する配置部と、
前記第1ゲームの進行に応じて達成された課題に対応する個別要素を未達成状態から達成状態に設定する第1設定部と、
前記達成状態に設定された個別要素の複数が所定の位置関係を形成しているか否かを判定する判定部と、
前記所定の位置関係を形成していると判定したことに応じて、ユーザに特典を付与するとともに、前記所定の位置関係を形成していると判定された複数の個別要素を、前記第1ゲームの進行に応じて達成状態とすることが再度可能となるように前記達成状態から前記未達成状態に設定する第2設定部と
を備えるゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、ゲーム処理方法、及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビンゴシートの各マスに、達成すべき課題が対応付けられたうえで、ビンゴシートにおいて課題を達成したマスによる列が形成されてビンゴが成立することに応じて特典を付与するようにされたゲームが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】GameWith、[パワプロアプリ]ビンゴチャレンジ[パワプロ]、[online]、令和1年6月7日、パワプロ攻略班、[令和1年 9月11日検索]、インターネット〈URL:https://パワプロ.gamewith.jp/article/show/61403〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ビンゴシートを用いたゲームでは、課題が達成されることによって、達成された課題に対応付けられたマスがビンゴ成立の要素として扱われる。一般にビンゴシートを用いたゲームでは、ビンゴが成立したことにより、これまで使用されていたビンゴシートに代えて新規のビンゴシートが用意される。一方で、ビンゴが成立しても、同じビンゴシートを用いてゲームを継続させることも考えられる。このように同じビンゴシートを用いてゲームを継続させる場合、ビンゴ成立の要素とされたマスに対応付けられた課題を一度達成すると、同じ課題を再度達成しても、ビンゴ成立の要素とされた状態からの変化はない。ゲームの進行に応じて達成された課題が増えていくと、一方ではユーザが達成できる課題の選択肢が少なくなっていくことにもなるため、ゲームの興趣性が損なわれる場合がある。
【0005】
このような状況に鑑みて、本発明は、課題が対応付けられた個別要素を配置した環境のもとで、課題が達成された個別要素が所定の位置関係を形成させるように進行させていくゲームの興趣性が損なわれないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、ユーザの意思を反映して進行する第1ゲームと、前記第1ゲームにおける課題の達成状況に応じてユーザに特典を付与する第2ゲームとをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記第2ゲームにおいて、前記第1ゲームの進行に応じて達成可能な課題のそれぞれに対応する複数の個別要素を配置するステップと、前記第1ゲームの進行に応じて達成された課題に対応する個別要素を未達成状態から達成状態に設定するステップと、前記達成状態に設定された個別要素の複数が所定の位置関係を形成したか否かを判定するステップと、前記所定の位置関係を形成したと判定した場合に、ユーザに特典を付与するとともに、前記所定の位置関係を形成したと判定された複数の個別要素の少なくとも1つを、前記達成状態から前記未達成状態に設定するステップとを実行させるためのプログラムである。
【0007】
本発明の一態様は、ユーザの意思を反映して進行する第1ゲームと、前記第1ゲームにおける課題の達成状況に応じてユーザに特典を付与する第2ゲームとに対応するゲーム処理方法であって、前記第2ゲームにおいて、前記第1ゲームの進行に応じて達成可能な課題のそれぞれに対応する複数の個別要素を配置するステップと、前記第1ゲームの進行に応じて達成された課題に対応する個別要素を未達成状態から達成状態に設定するステップと、前記達成状態に設定された個別要素の複数が所定の位置関係を形成したか否かを判定するステップと、前記所定の位置関係を形成したと判定した場合に、ユーザに特典を付与するとともに、前記所定の位置関係を形成したと判定された複数の個別要素の少なくとも1つを、前記達成状態から前記未達成状態に設定するステップとを含むゲーム処理方法である。
【0008】
本発明の一態様は、ユーザの意思を反映して進行する第1ゲームと、前記第1ゲームにおける課題の達成状況に応じてユーザに特典を付与する第2ゲームを実行するゲーム装置であって、前記第2ゲームにおいて、前記第1ゲームの進行に応じて達成可能な課題のそれぞれに対応する複数の個別要素を配置する配置部と、前記第1ゲームの進行に応じて達成された課題に対応する個別要素を未達成状態から達成状態に設定する第1設定部と、前記達成状態に設定された個別要素の複数が所定の位置関係を形成したか否かを判定する判定部と、前記所定の位置関係を形成したと判定した場合に、ユーザに特典を付与するとともに、前記所定の位置関係を形成したと判定された複数の個別要素の少なくとも1つを、前記達成状態から前記未達成状態に設定する第2設定部とを備えるゲーム装置である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態におけるビンゴゲーム画面の一例を示す図である。
図2】本実施形態におけるビンゴゲーム画面の一例を示す図である。
図3】本実施形態におけるマス移動操作について説明する図である。
図4】本実施形態におけるマス移動操作の利点の1つについて説明する図である。
図5】本実施形態におけるゲームシステムの構成例を示すブロック図である。
図6】本実施形態における端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図7】本実施形態における端末装置の機能構成の一例を示す図である。
図8】本実施形態における課題情報の一例を示す図である。
図9】本実施形態における育成状況情報の一例を示す図である。
図10】本実施形態におけるビンゴシート情報の一例を示す図である。
図11】本実施形態における端末装置が育成パートに関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図12】本実施形態におけるマス移動対応処理の手順例を示すフローチャートである。
図13】本実施形態におけるビンゴゲーム結果提示処理の手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔1.ゲームの概要〕
まず、本実施形態に係るゲームシステムで実行されるビンゴゲームの一例について、その概要を説明する。本実施形態に係るビンゴゲームは、育成パートと対戦パートとを含む野球ゲームにおいて、育成パートのもとで行われるゲームである。
育成パートは、選手に相当するキャラクタを育成するゲームパートである。育成パートでは、キャラクタの能力を向上させることでキャラクタの育成を行うことができる。
対戦パートは、育成パートで育成されたキャラクタを選手として含むチームを使用して対戦相手のチームと野球の試合で対戦を行うゲームパートである。
【0011】
育成パートにおいては、キャラクタを成長させるための各種のコマンドが予め用意されている。ユーザは、育成対象のキャラクタを選択したうえで、用意されたコマンドのうちから選択したコマンドを実行させる操作を行うようにして、ゲームをプレイすることができる。このようにしてコマンドが実行されていくことで、キャラクタが成長していく。
【0012】
そのうえで、育成パートにおいては、上記のようにしてコマンドの実行に応じたキャラクタの育成が行われていくことと並行して、ビンゴゲームが行われる。
ビンゴゲームでは、育成対象のキャラクタの育成に関連する課題がそれぞれ対応付けられた複数のマスを含むビンゴシートがユーザに提示される。マスに対応付けられた課題が達成されると、当該マスが達成状態として設定され、ビンゴポイントがユーザに付与される。また、達成状態が設定されたマスのラインが形成されてビンゴが成立した場合にも、ビンゴポイントがユーザに付与される。例えば、ビンゴポイントが多いほど、育成状況のキャラクタの属するチームの順位は高くなる。このため、育成パートにおいて、ユーザは、能力の高い育成対象のキャラクタを育成することを目指すとともに、育成パートの終了までにできるだけ多くのビンゴポイントを獲得することを目指すようにしてプレイすることができる。
【0013】
図1は、本実施形態のビンゴゲームに対応するビンゴゲーム画面G1を示している。
同図のビンゴゲーム画面G1は、育成パートでのコマンドの実行に応じてプレイが進行していく過程において、育成パートのゲーム画面において所定のタイミングで表示される。
例えば、育成パートのゲームが開始される際には、育成パートのゲーム画面において、初期状態としてのビンゴゲーム画面G1が表示される。
また、1つのターンに対応してコマンドの実行が終了し、次のターンが開始されることに応じて、先のターンの実行結果が反映されたビンゴゲーム画面が表示される。また、例えば育成パートのゲーム中において、ユーザが任意のタイミングで表示を指示する操作を行って、ビンゴゲーム画面を表示できるようにしても良い。
【0014】
同図のビンゴゲーム画面G1においては、ビンゴシートエリアAR10、カスタムポイントエリアAR20、ビンゴポイントエリアAR30が配置されている。
【0015】
ビンゴシートエリアAR10は、ビンゴシートが表示されるエリアである。同図のビンゴシートにおいては、4行×4列による16個のマスSQ(個別要素の一例)が配置された例が示されている。
【0016】
本実施形態のビンゴゲームとしては、3行×3列による9個のマスSQが配列されたビンゴシートも使用可能とされている。ユーザは、育成パートでゲームをプレイするにあたり、3行×3列による9個のマスが配列されたビンゴシートと、同図の例のように4行×4列による16個のマスSQが配列されたビンゴシートとのいずれかをビンゴゲームに用いるのかを選択することができる。
以下の説明では、4行×4列による16個のマスSQが配列されたビンゴシートが用いられた場合を例に挙げる。
【0017】
なお、本実施形態にビンゴゲームにおいて用いることが可能なマスの配置パターンについては、上記の3行×3列による9個の配置パターン、4行×4列による16個の配置パターンの2つに限定されない。
【0018】
以降の説明において、ビンゴシートにおけるマスSQの配置された位置については、第n行第m列と記載する。同図のように4行×4列による16個のマスSQの配列の場合には、最上行から下にかけて順に第1行~第4行となり、最も左の列から右にかけて順に第1列~第4列となる。
【0019】
同図に示されるビンゴシートエリアAR10のビンゴシートにおいて配置されるマスSQのそれぞれには、1つの課題が対応付けられている。マスSQにおいては対応付けられた課題が何であるのかを示す表示が行われる。
本実施形態において用意される課題の数は、ビンゴシートにおけるマス数よりも多い。このため、16個のマスSQには、提供される全ての課題のうちから選択された16の課題がそれぞれ対応付けられて良い。
【0020】
なお、ビンゴシートにおいて配置されるマスSQに対応付けられる課題は、一部の複数のマスSQ同士で同じとなる場合があっても良いし、マスSQごとに異なっていても良い。
【0021】
また、ビンゴゲーム画面G1において、カスタムポイントエリアAR20は、カスタムポイントが表示されるエリアである。カスタムポイントエリアAR20における「所持カスタムポイント 0」との表示は、現在においてユーザに付与されているカスタムポイントが「0」であることを示している。
本実施形態のビンゴゲームにおいては、1つのマスSQと、縦方向または横方向において隣接するもう1つのマスSQとの位置を入れ替えるようにしてマスSQを移動させる操作(マス移動操作)が可能とされている。本実施形態のビンゴゲームにおいて、マス移動操作に応じたマスの移動は、ユーザによるビンゴシートのカスタマイズとして扱われる。
カスタムポイントは、ユーザがマス移動操作を行うことに応じて消費されるポイントである。同図の例では、1回のマス移動操作に対応して10ポイントのカスタムポイントを消費するようにされている場合を例に挙げている。即ち、本実施形態においては、1回のマス移動操作を行うには、カスタムポイントが10ポイント以上の状態であることが条件となる。
カスタムポイントは、ビンゴゲームにおいてビンゴが成立することによって加算される。
ユーザは、カスタムポイントエリアAR20において示されるカスタムポイントの値を見ることで、マス移動操作の可否やマス移動操作が可能な回数を把握することができる。
【0022】
また、ビンゴゲーム画面G1において、ビンゴポイントエリアAR30は、ビンゴポイント(特典の一例)が表示されるエリアである。ビンゴポイントは、ビンゴが成立することに応じて所定値が累積加算されていくポイントである。また、同図のビンゴポイントエリアAR30においては、育成パートが開始されてから現時点までにおいてビンゴが成立した回数も示されている。
なお、ビンゴポイントは、例えばマスSQが未達成状態から達成状態に設定された場合にも所定値が累積加算されて良い。
【0023】
ユーザは、育成パートでのゲームを行う場合には、育成対象のキャラクタができるだけ成長できるようにすることを目的としつつ、さらに順位も高くなるようにできるだけ多くのビンゴポイントを獲得できることも考慮しながらコマンドを選択してプレイを行っていくようにすることができる。
【0024】
ここで、ユーザがコマンドの実行を行った結果、或る段階で、「ソウルボーナス」の課題が達成された。このように課題が達成されたことに応じて、「ソウルボーナス」との課題が終了された段階では、同図のビンゴゲーム画面G2が表示される。
つまり、ビンゴゲーム画面G2においては、「ソウルボーナス」の課題が対応付けられた第4行第2列のマスSQについて、達成状態表示ACが施される。達成状態表示ACは、対応のマスSQが達成状態に設定されていることを示す。達成状態が設定されたマスSQは、自己に対応付けられた課題が達成されたことを示す。
同図の達成状態表示ACは、マスSQに対してチェックマークを配置した半透明の状態の画像のレイヤを重畳して配置した態様である。
達成状態表示ACが施されていないマスSQは、未達成状態が設定されていることになる。つまり、未達成状態が設定されたマスSQは、対応の課題が達成されていないことを示す。
【0025】
ビンゴゲーム画面G2が表示された後において、ユーザは、16個のマスSQのそれぞれに対応付けられた課題のうちで未達成状態であって、ビンゴの成立に寄与できる位置のマスSQに対応付けられた課題が達成されるように、コマンドを実行させていく。この結果、或るコマンドを実行させた段階で、ビンゴシートが、図2のビンゴゲーム画面G3のビンゴシートエリアAR10に示される状態となった。つまり、ビンゴシートについて、第3行第3列のマスSQと、第4行の全て(4つ)のマスSQとの5つのマスSQが達成状態に設定された状態となった。
【0026】
本実施形態におけるビンゴシートでは、縦、横、対角線のうちのいずれかの方向に沿った1ラインの少なくとも1つが、達成状態が設定されたマスSQにより形成される状態となったことに応じて、ビンゴが成立する。
従って、ビンゴゲーム画面G3においては、第4行の1ラインについてビンゴが成立したことになる。
【0027】
このようにビンゴが成立したことに応じて、ビンゴゲーム画面G3は、同図のビンゴゲーム画面G4として示すように変化する。
つまり、1ラインのビンゴが成立したことに応じて、カスタムポイントエリアAR20において示されるカスタムポイントの値は、ビンゴゲーム画面G3における「0」から、「15」に変化している。
また、ビンゴポイントエリアAR30においては、1ラインのビンゴが成立したことに応じて、ビンゴポイントの値がビンゴゲーム画面G3における「0」から、「1000」に変化している。
【0028】
なお、上記の例では、カスタムポイントは、1ラインあたり15ポイントが加算される例を示している。この場合において、例えば複数ラインによりビンゴが成立した場合には、15ポイントにビンゴが成立したライン数を係数として乗算した値をカスタムポイントが加算されるようにしても良いし、ビンゴが成立したライン数ごとに固有の加算ポイント数が定められても良い。この場合には、ビンゴが成立したライン数が増えるほど難易度が高くなることを考慮して、15ポイントにビンゴが成立したライン数を係数として乗算した値よりも大きな値を加算ポイント数として良い。
【0029】
そして、本実施形態においては、ビンゴが成立した場合には、これまで達成状態が設定されていたマスSQのうち、ビンゴが成立したラインを形成していたマスSQの全てについて、未達成状態が設定された状態に戻す(変更する)ようにされる。
具体的に、ビンゴゲーム画面G4においては、第3行第3列のマスSQと、第4行の1列を形成する4つのマスSQとのうち、第3行第3列のマスSQ第4行の4つのマスSQが未達成状態に設定されるように変化している。ビンゴが成立したラインに含まれていない第3行第3列のマスSQについては、達成状態が設定されたままで維持される。
【0030】
なお、本実施形態のもとでは、例えばビンゴが成立したラインを形成していたマスSQのうちの全てではなく一部について未達成状態に変更されるようにして良い。あるいは、ビンゴが成立したラインを形成していないが、達成状態が設定されていたマスSQも含めて、未達成状態に変更されるようにして良い。
以下の説明では、ビンゴゲーム画面G4として例示したように、ビンゴシートにおいて達成状態が設定されたマスSQのうち、ビンゴが成立したラインを形成していた全てのマスSQが未達成状態に変更される場合を例に挙げる。
【0031】
この後、ユーザは、ビンゴゲーム画面G4にて示される課題の達成状況を引き継いだうえで、引き続きコマンドを実行させていくようにプレイを進めていくことができる。
即ち、本実施形態では、ビンゴ成立後において、ビンゴシートが別のものに変えられることなく、ビンゴ成立前と同じビンゴシートを利用して、引き続きキャラクタ育成のためにコマンドを実行させるプレイを行っていくことができる。
この際、ビンゴシートにおいてビンゴが成立したラインを形成していたマスSQについては未達成状態を示す状態に変更される。例えば同じビンゴシートにおいて、ビンゴが成立したラインを形成していたマスSQが未達成状態に戻されずに達成状態のままであると、未達成の課題が少なくなるにつれて課題を達成させる難易度が非常に高くなってしまい、ユーザの興趣性を損なう可能性がある。本実施形態であれば、ビンゴが成立する都度、未達成状態に戻されることから、課題達成に関する難易度の上昇を抑え、ゲームの興趣性が損なわれないようにすることができる。
【0032】
そのうえで、本実施形態において、ユーザは、ビンゴシートエリアAR10にてマスSQを移動させる操作(マス移動操作)を行うことができる。
図3を参照して、マス移動操作の一例について説明する。この場合、ユーザは、図3におけるビンゴゲーム画面G5が表示された状態においてマス移動操作を行おうとしている。
前述のように、1回のマス移動操作に応じては、10ポイントのカスタムポイントが消費される。このため、1回のマス移動操作を行うには、10ポイント以上残存していることが条件となる。
このため、ユーザは、カスタムポイントエリアAR20において示されるカスタムポイントの値が「10」以上であるか否かについて確認する。この場合、ユーザは、ビンゴゲーム画面G5のカスタムポイントエリアAR20において示されるカスタムポイントの値は「15」であることから、マス移動操作が可能であることを確認できた。
【0033】
そこで、ユーザは、ビンゴゲーム画面G5のビンゴシートエリアAR10に対して以下のようにマス移動操作を行った。つまり、この場合のユーザは、第1行第1列のマスSQ-11を右隣のマス位置に移動させるようにスワイプ操作を行った。なお、スワイプ操作に代えてフリック操作が行われても良い。
上記のようにスワイプ操作が行われたことに応じて、ビンゴシートエリアAR10は、ビンゴゲーム画面G6のように変化する。つまり、ビンゴゲーム画面G5において第1行第1列に位置していたマスSQ-11が右隣の第1行第2列に移動した。また、このようにマスSQ-11が移動したことに伴い、ビンゴゲーム画面G5において第1行第2列に位置していたマスSQ-12が左隣の第1行第1列に移動した。
即ち、この場合には、移動対象のマスSQの右横方向への移動を指示する操作が行われたことに応じて、移動対象とされたマスSQとその右隣に位置するマスSQとで位置が入れ替わるようにして、マスSQの移動が行われる。
【0034】
本実施形態においては、マスSQの移動(入れ替え)として、図3に例示したように右横方向へのマス移動操作を行うことに応じて、移動対象のマスSQと、その右隣のマスSQとが入れ替わるように移動させることができる。また、左横方向へのスワイプ操作によるマス移動操作に応じて、移動対象のマスSQと、その左隣のマスSQとが入れ替わるように移動させることができる。
また、上方向へのスワイプ操作によるマス移動操作に応じて、移動対象のマスSQと、その直上のマスSQとが入れ替わるように移動させることができる。また、下方向へのスワイプ操作としてのマス移動操作に応じて、移動対象のマスSQと、その直下のマスSQとが入れ替わるように移動させることができる。
【0035】
このようなマス移動操作によるマスSQの移動は、ユーザにとって以下のような利点がある。
一例として、図4のビンゴゲーム画面G7においては、第4行に注目すると、第4行第1列、第4行第2列、第4行第4列の3つのマスSQは、達成状態表示ACにより達成状態を示しているが、第4行第3列のマスSQ-22は未達成状態を示している状態にある。この場合ユーザは、例えば未だ初心者であるために、達成が困難な課題もある。第4行第3列のマスSQ-22に対応付けられた課題は難易度が非常に高い。一方で、第4行第3列の直上の第3行第3列のマスSQ-21に対応付けられた課題は、初心者であるユーザでも容易に達成することができる。
そこで、この場合のユーザは、第3行第3列のマスSQ-21に対応付けられた課題が達成されるようにコマンドを実行させて、或る段階でマスSQ-21に対応付けられた課題を達成させた。これにより、第3行第3列のマスSQ-21は、同図に示されるように達成状態表示ACが施されて達成状態を示すことになる。
そこで、ユーザは、達成状態であることを示す状態となった第3行第3列のマスSQ-21を移動対象として下方向への移動を指示するマス移動操作を行う。このマス移動操作に応じて、図示は省略するが、マスSQ-21が第4行第3列に移動するとともに、マスSQ-22が第3行第3列に移動するようにしてマスSQの入れ替えが行われる。この結果、ユーザは、第4行の1ラインのビンゴを成立させることができる。
このように、マス移動操作によっては、難易度の高い課題が対応付けられたマスSQを、達成状態を示すマスSQあるいは達成が容易な課題のマスSQと入れ替えることで、ビンゴを成立させたり、ビンゴを成立させやすくすることができる。
また、上級者であって、ほとんどの課題を達成可能であるようなユーザの場合には、一度にビンゴが成立するライン数ができるだけ多くなるように作戦をたてて、マス移動操作によってマスSQを移動させることができる。
【0036】
なお、上記説明では、画像の態様の相違に応じてビンゴゲーム画面G1~G7のように異なる符号を付したが、以降において、ビンゴゲーム画面について総括的に説明する場合には、ビンゴゲーム画面Gと記載する。
【0037】
〔2.ゲームシステムの構成〕
次に、本実施形態に係るゲームシステム1の構成について説明する。
図5は、本実施形態に係るゲームシステム1の構成の一例を示すブロック図である。ゲームシステム1は、複数の端末装置10-1、10-2、・・・、10-n(nは自然数)と、サーバ装置30から構成されており、これらの装置は通信ネットワークNWを介して接続される。端末装置10-1、10-2、・・・、10-nは同様の構成であるため、特に区別しない場合には単に端末装置10として説明する。
【0038】
端末装置10は、ゲーム制御プログラムを実行することによりゲーム装置として機能する。例えば、端末装置10は、ユーザが利用するコンピュータ装置であり、ゲーム機、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォンやフィーチャーフォン等の携帯電話機等が適用できる。
【0039】
サーバ装置30は、端末装置10でゲーム制御プログラムを実行するために必要なゲームデータやゲーム制御プログラムを管理する。例えば、サーバ装置30は、ゲーム運営会社が管理するコンピュータ装置であり、複数のサーバマシン、ストレージ、ネットワークスイッチ、ルーター・ファイアウォール等で構成されたシステムとして捉えることもできる。
サーバ装置30で管理するゲームデータは、端末装置10でゲーム制御プログラムを実行する場合に利用されたり、予め端末装置10に送信して利用されたりする。
また、ゲームデータには、ゲーム中に表示される広告データ(他のゲームの情報)が含まれても良い。例えば、端末装置10の画面に表示される画像は、ゲームデータの一部である。
サーバ装置30で管理するゲーム制御プログラムは、ゲーム制御の一部のプログラムが含まれる。ゲーム制御プログラムには、ゲーム開始前に端末装置10にダウンロードされるものだけなく、ゲーム開始後に端末装置10にダウンロードされるものを含む。
なお、ゲーム開始前に端末装置10にダウンロードされるゲーム制御プログラムは、サーバ装置30でなく、端末装置10で動作するプログラムを配信しているサーバ装置で管理されているものであっても良い。
【0040】
〔2-1.ゲーム端末のハードウェア構成〕
次に、本実施形態に係る端末装置10の構成について詳しく説明する。
図6は、本実施形態に係る端末装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。端末装置10は、例えば、通信部11と、入力部12と、表示部13と、音声出力部14と、記憶部15と、CPU(Central Processing Unit)16を含んで構成される。端末装置10は、汎用的なスマートフォンを利用でき、CPUの処理能力を問わなければ、ゲーム制御プログラムを実行するための特別なハードウェアを必要としない。すなわち、ゲーム制御プログラムが実行される端末装置10のハードウェア構成に合わせて適正に作成されたプログラムを用いれば、ハードウェア構成の一部が本実施形態と異なっても構わない。
【0041】
通信部11は、端末装置10とサーバ装置30が通信可能な無線LAN、有線LAN、移動体通信(LTE)等の通信ネットワークNWの通信規格に対応した通信を行うデバイスである。
【0042】
入力部12は、ゲーム実行中にインタラクティブな情報を受取ることが可能なデバイスである。インタラクティブな情報とは、例えば、端末装置10に対するユーザの操作情報である。入力部12として、ボタン、キーボード、レバーなどの機械的操作による物理デバイス、GUIによるポインティングデバイス(マウスやタッチパネル)、音声やジェスチャによる認識デバイス(マイク、カメラ)が例示できる。入力部12は、端末装置10と一体に構成されても良いし、有線または無線で接続される別体として構成されても良い。入力部12は、操作に基づいて入力された操作信号を出力する。
【0043】
表示部13は、画像やテキスト等の情報を表示するディスプレイであり、例えば、液晶ディスプレイパネル、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルなどを含んで構成される。なお、表示部13は端末装置10と別体として構成されてもよく、例えば、テレビ、外付けモニター、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)でも良い。
【0044】
音声出力部14は、例えば、スピーカや、ヘッドフォン等に音声を出力する音声出力端子などを含んで構成されている。
【0045】
記憶部15は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含み、端末装置10が処理に用いる各種情報や画像、プログラム等を記憶する。なお、記憶部15は、端末装置10に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でも良い。
【0046】
CPU16は、記憶部15に記憶された各種プログラムを実行し、端末装置10の各部を制御する。なお、CPU16は、端末装置10で処理を実行するプロセッサの一例である。
【0047】
なお、端末装置10は、不図示のカメラ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)チップ、加速度センサ、磁気センサ、環境光センサ、近接センサ、指紋センサを含んで構成されても良い。
【0048】
〔2-2.ゲーム端末の機能構成〕
図7は、本実施形態に係る端末装置10の機能構成の一例を示す図である。同図では、端末装置10の機能構成として、データ記憶部150と、制御部160とを示している。データ記憶部150は、図6に示す記憶部15に対応する機能構成である。制御部160は、記憶部15に記憶されているゲーム制御プログラムをCPU16が実行することにより実現される機能構成である。
【0049】
データ記憶部150は、本実施形態の育成パートに対応するゲーム処理を実行する際に必要な情報を記憶する部位として、課題情報記憶部151と、育成状況情報記憶部152と、ビンゴシート情報記憶部153とを備える。育成パートに対応するゲーム処理としては、キャラクタ育成のためのコマンド実行に対応するゲーム処理とビンゴゲームに対応するゲーム処理とを含む。
【0050】
課題情報記憶部151は、育成パートにおいて用意される課題ごとに対応するゲームに関連する情報である。
図8は、課題情報記憶部151が記憶する課題情報の一例を示している。同図における1レコード(1行)が1つの課題に対応する課題情報である。
1つの課題に対応する課題情報は、課題ID、課題内容、及び表示データの領域を含む。
課題IDの領域は、対応の課題を一意に示す課題IDを格納する。
達成条件の領域は、対応の課題についての達成条件を格納する。達成条件は、課題を達成するために必要な条件である。
表示データは、ビンゴゲーム画面Gにおいて課題に関する表示を行うのに利用される情報である。例えばマスSQにて表示される課題の名称、課題達成までに必要な条件の提示などは表示データを用いて行われる。
【0051】
具体的に、課題IDが「m0001」の課題は、「打撃練習を所定回数実行する」という内容の課題である。この課題は、育成対象のキャラクタが打撃練習を実行した回数(即ち、打撃練習のコマンドが実行された回数)が所定値に達したことに応じて達成される。
【0052】
説明を図7に戻す。
育成状況情報記憶部152は、育成状況情報を記憶する。育成状況情報は、育成対象のキャラクタの育成状況を示す情報である。
【0053】
図9は、育成状況情報の一例を示している。育成状況情報は、以下の領域を含む。
名前の領域は、育成対象のキャラクタの名前を格納する。
ポジションの領域は、育成対象のキャラクタが得意な野球のポジションを示す情報格納する。
フォームの領域は、育成対象のキャラクタのフォーム(打撃フォームまたは投球フォーム)を示す情報を格納する。
利き腕の領域は利き腕を示す情報を格納する。
やる気パラメータの領域は、現時点における育成対象のキャラクタのやる気パラメータを格納する。
体力パラメータの領域は、現時点における育成対象のキャラクタの体力パラメータを示す。
怪我/病気の領域は、現時点における育成対象のキャラクタの怪我や病気の状態を示す情報を格納する。
評価の領域は、育成対象のキャラクタに対する他の各ゲームキャラクタ(チームメイトキャラクタ、監督キャラクタ、スカウトキャラクタ等)の現時点での評価を示す情報を格納する。
経験点の領域は、各経験点(筋力、敏捷、技術、変化球、及び精神ポイント)の現在値及び累計値を格納する。現在値とは、現時点で育成対象のキャラクタが保有しているポイント量(即ち、現時点で残っているポイント量)である。累計値とは、現時点までに育成対象のキャラクタが獲得したポイント量の累計である。同図では筋力ポイントについてのみ示されているが、他の経験点(敏捷、技術、変化球、及び精神ポイント)に関しても、同様に、現在値及び累計値が格納されて良い。
基本能力パラメータの領域は、現時点における育成対象のキャラクタの基本能力パラメータ(弾道、ミート、パワー、走力、肩力、守備力、及び捕球パラメータ)を示す。
同図では弾道及びミートパラメータについてのみ示しているが、他の基本能力パラメータ(パワー、走力、肩力、守備力、及び捕球パラメータ)に関しても同様に格納される。
特殊能力パラメータの領域は、現時点における育成対象のキャラクタの特殊能力パラメータを格納する。特殊能力パラメータは、育成対象のキャラクタが各特殊能力を修得したか否かを示すパラメータである。例えば、特殊能力パラメータ領域内の「バント○」領域には、育成対象のキャラクタが特殊能力「バント○」を修得済みでない場合に「0」が格納され、育成対象のキャラクタが特殊能力「バント○」を修得済みである場合に「1」が格納される。同図では、第1種特殊能力、第2種特殊能力、第3種特殊能力のそれぞれに対応して、育成対象のキャラクタが修得したか否かを示すパラメータが格納される。
コツレベルパラメータの領域は、育成対象のキャラクタのコツレベルパラメータを格納する。コツレベルパラメータは、現時点での育成対象のキャラクタの各特殊能力のコツレベルを示す。
練習実行状況の領域は、現時点までの練習の実行状況(実行履歴)を示す情報を格納する。練習実行状況領域には、各練習項目について、現時点でのレベルと、練習が実行された累計回数と、現在のターンで練習項目に割り当てられているチームメイトキャラクタ(及び監督キャラクタやスカウトキャラクタ)とが格納される。同図では、打撃練習についてのみ示しているが、他の練習項目(筋力練習、走塁練習、肩力練習、守備練習、及びメンタル練習)に関しても同様に格納されて良い。
スペシャルタッグ練習実行状況の領域は、現時点までのスペシャルタッグ練習の実行状況(実行履歴)を示す。
累計スコアの領域は、育成パートが開始されてから現時点までにユーザが獲得したビンゴポイントの累計値を格納する。
進行状況の領域は、現在の進行状況(進行履歴)を示す情報を格納する。進行状況の情報は、例えば、残りのターン数や現在のゲーム内時間等を含む。また、例えば、データの進行状況も進行状況の領域に格納されて良い。また、スターティングメンバーに選ばれたか否かを示す情報、クリスマスまたはバレンタインデーに恋人と過ごしたか否かを示す情報等も進行状況の領域に格納されて良い。
【0054】
説明を図7に戻す。ビンゴシート情報記憶部153は、ビンゴシート情報を記憶する。ビンゴシート情報は、ビンゴシートの状況を示す情報である。
図10は、ビンゴシート情報記憶部153が記憶するビンゴシート情報の一例を示している。同図のビンゴシート情報は、マス位置、課題、パラメータ進行状況の各領域を含む。
マス位置の領域は、ビンゴシートにおけるマスSQの配置位置を示す値を格納する。マス位置の領域は、サブ領域として、行と列の領域を含む。行と列の領域において格納される値の組み合わせにより、ビンゴシートにおけるマス位置が特定される。具体的に、行の領域に「1」が格納され、列の領域に「2」が格納される場合、第1行第2列のマス位置であることを示す。
【0055】
課題の領域は、マスSQに関連付けられた課題の内容を示す。例えば、課題の領域は、課題IDと達成条件パラメータとのサブ領域を含む。課題IDの領域は、マスSQに関連付けられる課題を示す課題IDを格納する。達成条件パラメータの領域は、課題の達成条件を満たすパラメータの内容を格納する。例えば、数値目標を含む課題である場合には、目標値が達成条件パラメータの領域に格納される。また、課題が特定の特殊能力に関するものである場合、特定の特殊能力を示す情報が達成条件パラメータ領域に登録される。
【0056】
パラメータ進行状況の領域は、達成条件パラメータに対応するパラメータの状況を示す。一例として、第1行第2列のマス位置に対応するパラメータ進行状況の領域は「20」を格納している。同じ第1行第2列のマス位置に対応するパラメータの領域には「100」が格納されている。これは、第1行第2列のマス位置に対応する課題が達成される条件は、パラメータの値が100に到達することであるのに対して、現在のパラメータの値は「20」であることを示している。
【0057】
説明を図7に戻す。制御部160は、本実施形態の育成パートに対応するゲーム処理を実現する機能部として、操作受付部161と、表示制御部162と、第1ゲーム処理部163と、第2ゲーム処理部164とを備える。
【0058】
操作受付部161は、入力部12に対する操作を受け付ける。操作受付部161は、前述した各種のゲーム画面におけるユーザの操作に基づいて、入力部12に対して入力された操作信号を取得する。
表示制御部162は、本実施形態のゲームにおけるゲーム画面を表示部13に表示させる。
【0059】
第1ゲーム処理部163は、育成パートにおけるコマンドの実行により行われるゲームを実現するためのゲーム処理を実行する。
【0060】
第2ゲーム処理部164は、育成パートにおけるビンゴゲームを実現するためのゲーム処理を実行する。第2ゲーム処理部164は、配置部1641、第1設定部1642、判定部1643、第2設定部1644、及び変更部1645を備える。
【0061】
配置部1641は、ビンゴシートにマスSQを配置する。
第1設定部1642は、コマンドの実行結果に応じて達成された課題に対応するマスSQを未達成状態から達成状態に設定する。
判定部1643は、達成状態に設定されたマスSQの複数が、ビンゴが成立するラインを形成したか否か(所定の位置関係を形成したか否か)を判定する。
第2設定部1644は、達成状態に設定されたマスSQの複数が、ビンゴが成立するラインを形成したと判定した場合に、ユーザに特典を付与するとともに、ビンゴが成立するラインを形成したと判定された複数のマスSQの少なくとも1つを、達成状態から前記未達成状態に設定する。
変更部1645は、ビンゴシートに配置されたマスSQのうちで、マス移動操作に応じて対象とされた2以上のマスSQ間で配置位置の変更を行う。
【0062】
〔3.処理手順例〕
図11のフローチャートを参照して、本実施形態の端末装置10が育成パートに関連して実行する処理手順例について説明する。
育成パートの開始に応じて、CPU16は、育成パートでのビンゴゲームに用いるビンゴシートを生成する(ステップS100)。
ビンゴシートの生成にあたり、CPU16は、例えばユーザの操作による指定や、これまでの育成パートのプレイの履歴等に基づいて、ビンゴシートにおけるマスSQの配列パターンを4行×4列と、3行×3列とのいずれとするのかを決定する。CPU16は、決定された配列パターンによりビンゴシートにマスSQを配置する。また、CPU16は、課題情報(図8)からビンゴシートに配列するマスSQの数に応じた課題を選択し、選択された課題を、ビンゴシートに配置されたマスSQに対応付ける。
【0063】
上記のようにしてビンゴシートが生成されると、CPU16は育成パートにおける最初のセクションを開始させる(ステップS102)。
セクションの開始に応じて、CPU16は、育成パートに対応するゲーム画面(メイン画面)を表示させる(ステップS104)。
【0064】
育成パートでは、例えば予め定められた育成のシナリオに対応して、複数のセクションにより構成され、各セクションにおいて、上限回数の規定や時間の制限のもとで定まる回数のターンごとにコマンドを実行可能とされる。
また、本実施形態においては、育成パートにおいてコマンドの実行に応じたゲームと並行してビンゴゲームが行われる。育成パートの進行において、ビンゴゲーム画面Gは、1ターンに対応するコマンドが実行されるごとに表示される。また、ユーザが、メイン画面に対するビンゴゲームの状況確認を指示する操作(ビンゴゲーム確認指示操作)を行ったことに応じても表示される。
【0065】
このため、CPU16は、メイン画面が表示された状態のもとで、ビンゴゲーム確認指示操作が行われたか否かについて判定する(ステップS106)。
ビンゴゲーム確認指示操作の行われたことが判定された場合、CPU16は、現在のビンゴシート情報の内容が反映されたビンゴゲーム画面Gを生成し、生成したビンゴゲーム画面Gを表示させる(ステップS108)。この際、ビンゴゲーム画面Gは、例えばメイン画像の上に重なるレイヤの画像として表示されて良い。
表示されたビンゴゲーム画面Gのビンゴシートにおいては、パラメータ進行状況の内容が達成条件を満たしている(達成条件パラメータの内容を満たしている)マス位置のマスSQに対して達成状態表示ACが施されている。
【0066】
ビンゴゲーム画面Gが表示された状態のもとで、CPU16は、マス移動対応処理を実行する(ステップS110)。図12のフローチャートは、ステップS110としてのマス移動対応処理の手順例を示している。
図12に示されるマス移動対応処理において、CPU16は、カスタムポイントが一定以上であるか否かについて判定する(ステップS1100)。具体的に、CPU16は、現在のカスタムポイントが1回のマス移動操作により消費されるポイント数(例えば10ポイント)以上である場合に、カスタムポイントが一定以上であると判定する。
【0067】
メイン画面に対するマス移動モードへの移行を指示する操作(マス移動モード指示操作)は、カスタムポイントが一定未満である場合に不可に設定され、カスタムポイントが一定以上である場合に可能に設定される。マス移動モード指示操作は、メイン画面にて配置される所定のボタンに対する操作であって良い。
CPU16は、カスタムポイントが一定以上である場合には(ステップS1100:YES)、マス移動モード指示操作が行われたかについて判定する(ステップS1102)。
マス移動モード指示操作が行われた場合(ステップS1102:YES)、CPU16は、マス移動モードを開始させる(ステップS1104)。マス移動モードの開始にあたり、ビンゴゲーム画面Gは、マス移動操作が可能なマス移動モード画面に切り替わる。
マス移動モードにおいて、CPU16は、マス移動操作が行われたか否かについて判定する(ステップS1106)。
【0068】
マス移動操作が行われた場合(ステップS1106:YES)、CPU16は、マス移動処理を実行する(ステップS1108)。マス移動処理は、ビンゴシート情報の更新と、ビンゴゲーム画面Gのビンゴシートにおいて、マス移動操作に応じてマスSQを移動(入れ替え)させる表示制御とを含む。
ステップS1108のマス移動処理におけるビンゴシート情報の更新にあたり、CPU16は、以下の処理を実行する。つまり、CPU16は、マス移動操作によって移動元、移動先として指定された各マスSQのマス位置に対応付けられている「課題」及び「パラメータ進行状況」について、マス位置の対応付けを入れ替える。つまり、CPU16は、移動元のマス位置に対応付けられていた「課題」及び「パラメータ進行状況」を移動先のマス位置に対応付けるとともに、移動先のマス位置に対応付けられていた「課題」及び「パラメータ進行状況」を移動元のマス位置に対応付ける。
また、ステップS1108のマス移動処理における表示制御として、CPU16は、マス移動操作に応じてマスSQが移動する様子を演出する表示が行われるように制御する。
【0069】
また、ステップS1108によりマスSQが移動されたことに応じて、CPU16は、1回のマス移動操作に応じたカスタムポイントを減算する(ステップS1110)。
【0070】
CPU16は、ステップS1110により減算された後のカスタムポイントが一定以上であるか否かについて判定する(ステップS1112)。ステップS1112においても、CPU16は、ステップS1100と同様に、現在のカスタムポイントが1回のマス移動操作により消費されるポイント数(例えば10ポイント)以上である場合に、カスタムポイントが一定以上であると判定する。
カスタムポイントが一定以上である場合(ステップS1112:YES)、ステップS1106に処理が戻される。
【0071】
本実施形態において、ステップS1104にて開始されたマス移動モードは、マス移動確定操作とマス移動キャンセル操作とのいずれかが行われたことに応じて終了される。
マス移動確定操作は、今回のマス移動モードにおいて移動させたマスSQの位置の確定を指示する操作である。マス移動確定操作は、ビンゴゲーム画面において配置されるマス移動確定を指示するボタン(図示は省略)に対する操作である。
マス移動キャンセル操作は、今回のマス移動モードにおけるマスSQの移動についてのキャンセルを指示する操作である。マス移動キャンセル操作は、ビンゴゲーム画面において配置されるマス移動キャンセルを指示するボタン(図示は省略)に対する操作である。
【0072】
CPU16は、マス移動操作が行われなかった場合(ステップS1106:NO)、あるいはカスタムポイントが一定未満であると判定された場合(ステップS1112:NO)、キャンセル操作が行われたか否かについて判定する(ステップS1114)。
【0073】
キャンセル操作が行われた場合(ステップS1114:YES)、CPU16は、マス移動のキャンセルに応じて以下の処理を実行する。
つまり、CPU16は、マス位置リセットの処理を実行する(ステップS1116)。マス位置リセットの処理として、CPU16は、ビンゴシート情報について、今回のマス移動モードの開始前の内容に戻す。また、CPU16は、ビンゴゲーム画面GのビンゴシートにおけるマスSQの配置を、今回のマス移動モードの開始前の状態に戻すように表示する。
また、CPU16は、カスタムポイントのリセットを実行する(ステップS1118)。つまり、CPU16は、カスタムポイントを今回のマス移動モードの開始直前の値に戻す。
ステップS1116、S1118の完了に応じて、マス移動モードが終了される。マス移動モードが終了されると、マス移動モード画面からビンゴゲーム画面Gに表示が戻される。
【0074】
キャンセル操作が行われない場合(ステップS1114:NO)、CPU16は、マス移動確定操作が行われたか否かについて判定する(ステップS1120)。マス移動確定操作が行われない場合(ステップS1120:NO)、ステップS1112に処理が戻される。
【0075】
一方、マス移動確定操作が行われた場合(ステップS1120:YES)、CPU16は、今回のマス移動操作の結果として、現在表示されているビンゴゲーム画面Gのビンゴシートにおいて、ビンゴが成立しているか否かについて判定する(ステップS1122)。
ビンゴが成立していると判定された場合(ステップS1122:YES)、CPU16は、ビンゴゲーム画面Gにおいて、ビンゴ成立に応じた演出の表示が行われるように表示制御を実行する(ステップS1124)。
また、CPU16は、今回のビンゴ成立状態に応じたビンゴポイントの加算ポイント数を算出し、算出された加算ポイント数をビンゴポイントに加算する処理を実行する(ステップS1126)。CPU16は、ビンゴポイントの加算結果をビンゴポイントエリアAR30にて反映される。
また、CPU16は、今回のビンゴ成立状態に応じたカスタムポイントの加算ポイント数を算出し、算出された加算ポイント数をカスタムポイントに加算する処理を実行する(ステップS1128)。CPU16は、このようなカスタムポイントの加算結果をカスタムポイントエリアAR20に反映させる。
ステップS1126、S1128の処理により、ビンゴゲーム画面Gにおいては、ステップS1124によるビンゴ成立表示とともに、ビンゴポイントエリアAR30におけるビンゴポイント及びビンゴが成立した回数と、カスタムポイントエリアAR20におけるカスタムポイントとが増加する表示が行われる。
【0076】
CPU16は、ビンゴが成立したマス位置のパラメータ進行状況を初期化する(ステップS1130)。
また、CPU16は、今回のステップS1130の処理結果をビンゴゲーム画面Gに反映させた表示を行う(ステップS1132)。つまり、CPU16は、ビンゴゲーム画面Gにおいて、今回においてビンゴが成立したラインを形成していた達成状態のマスSQのそれぞれが、達成状態表示ACの施されない未達成状態に変化するように表示させる。
【0077】
マス移動確定操作が行われた場合、ビンゴが成立していないとの判定(ステップS1122:NO)が得られた段階で、あるいはビンゴが成立して(ステップS1122:YES)、ステップS1124~S1132の処理が実行されたことに応じて、マス移動モードが終了される。この場合にも、マス移動モードの終了に伴い、マス移動モード画面からビンゴゲーム画面Gに表示が戻される。
【0078】
ステップS1132の処理の後、あるいはステップS1100にてカスタムポイントが一定未満であると判定された場合、あるいはステップS1102にてマス移動モード指示操作が行われないと判定された場合、あるいはステップS1122にてビンゴが成立しなかったことが判定された場合、あるいは、ステップS1118の処理の後、CPU16は、ビンゴゲーム画面Gの表示が終了されるか否かについて判定する(ステップS1134)。ビンゴゲーム画面Gの表示の終了は、例えば図示は省略するが、ビンゴゲーム画面Gに配置された所定のボタンに対する操作であって良い。
ビンゴゲーム画面Gの表示が終了されない場合(ステップS1134:NO)、ステップS1100に処理が戻される。一方、ビンゴゲーム画面Gの表示が終了された場合(ステップS1134:YES)、図11のステップS110としてのマス移動対応処理が終了される。
【0079】
説明を図11に戻す。
上記のようにマス移動対応処理(ステップS110)の終了に伴ってビンゴゲーム画面G表示が終了されることに応じて、CPU16は、メイン画面を表示させる。
【0080】
メイン画面が表示される状態のもとで、ユーザは、1ターンに対応するプレイとして、コマンドを選択し、選択したコマンドを実行させる操作(コマンド実行指示操作)を行うことができる。
そこで、ステップS112の処理の後、あるいはビンゴゲーム確認指示操作の行われないことが判定された場合(ステップS106:NO)、CPU16は、コマンド実行指示操作が行われたか否かについて判定する(ステップS114)。コマンド実行指示操作が行われない場合(ステップS114:NO)、ステップS106に処理が戻される。
【0081】
コマンド実行指示操作が行われた場合(ステップS114:YES)、CPU16は、コマンド実行指示操作により指定されたコマンドを受け付け、受け付けたコマンドに応じた処理を実行する(ステップS116)。
【0082】
CPU16は、ステップS116によるコマンドに応じた処理の実行結果(コマンド実行結果)に応じて、育成状況情報記憶部152が記憶する育成状況情報に格納される情報のうちで更新対象となる情報の更新を行う(ステップS118)。
CPU16は、ステップS118により更新された育成状況情報の内容に基づいて、ビンゴシート情報におけるパラメータ進行状況の内容を更新する(ステップS120)。
1ターンは、ステップS116にてコマンドに応じた処理が実行され、ステップS118、S120の処理が実行されたことに応じて終了される。また、ステップS118、S120の処理によって、パラメータ進行状況の内容が達成条件を満たしている(達成条件パラメータの内容を満たしている)マス位置のマスSQについて、仮達成の状態が設定される。そのうえで、後述のセクション内最終ターンの終了(ステップS122:YES)、もしくは次ターンの開始(ステップS124)に応じて、仮達成状態から達成状態に変更される。
【0083】
本実施形態のビンゴゲームでは、コマンドを実行した結果により、或る課題について達成条件が満たされると、まず、達成条件が満たされた課題に対応するマスSQに仮達成の状態が設定される。このように仮達成が設定された状態のもとで次のターンが開始されるか、1つのセクションが終了されると、仮達成の状態から達成状態に設定が変更される。
例えば或る課題についての達成条件が満たされたか否かの状況は、育成状況情報の内容に基づいて定まるが、ステップS118により育成状況情報が更新された段階では、未だ次ターンの開始あるいはセクションの終了まで至っていない。従って、ステップS118により育成状況情報が更新されたことに応じて達成条件が満たされた課題があっても、当該課題に対応するマスについては、ステップS118の終了段階では、未だ仮達成が設定された状態である。
【0084】
CPU16は、最後のステップS118の処理の実行に応じて終了されたターン(終了ターン)が、セクションにおける最終ターンであるか否かについて判定する(ステップS122)。当該ステップS122の判定は、CPU16が、シナリオにおけるどの部分に終了ターンが対応するのかを判定することによって可能である。
【0085】
終了ターンはセクションにおける最終ターンではないことが判定された場合(ステップS122:NO)、CPU16は、次のターンを開始させる(ステップS124)。
次に、CPU16は、ビンゴゲーム結果提示処理を実行する(ステップS130)。ビンゴゲーム結果提示処理は、1つ前のターンでのコマンド実行結果に応じたビンゴゲームの結果の提示に関する処理である。
【0086】
図13のフローチャートは、ステップS130としてのビンゴゲーム結果提示処理の手順例を示している。
ビンゴゲーム結果提示処理において、CPU16は、ステップS120(図11)により更新されたパラメータ進行状況を含むビンゴシート情報の内容が反映されたビンゴゲーム画面Gを生成し、生成されたビンゴゲーム画面Gを、育成パートのゲーム画面上に表示させる(ステップS1300)。このように表示されるビンゴゲーム画面Gのビンゴシートにおいても、パラメータ進行状況の内容が達成条件を満たしている(達成条件パラメータの内容を満たしている)マス位置のマスSQに対しては達成状態表示ACが施されている。
ステップS1302~S1312の処理は、図12のステップS1122~S1132と同様となることから、ここでの説明を省略する。
【0087】
説明を図11に戻す。CPU16は、ビンゴゲーム結果提示処理(ステップS130)の後、マス移動対応処理を実行する(ステップS110-1)。ステップS110-1としてのマス移動対応処理は、図12と同様で良い。ステップS110-1によるマス移動対応処理の後は、ステップS104に処理が戻される。
【0088】
また、終了ターンはセクションにおける最終ターンであることが判定された場合(ステップS122:YES)、CPU16は、ビンゴゲーム結果提示処理を実行する(ステップS130-1)。ステップS130-1としてのビンゴゲーム結果提示処理は、図13と同様で良い。
ステップS130-1によるビンゴゲーム結果提示処理の後、CPU16は、マス移動対応処理を実行する(ステップS110-2)。ステップS110-2としてのマス移動対応処理は、図12に示されるマス移動対応処理と同様で良い。
【0089】
ステップS110-2によるマス移動対応処理の後、CPU16は、最後ターンの終了に伴い、最終セクションが終了したか否かについて判定する(ステップS132)。当該ステップS132の判定も、ステップS122と同様に、CPU16が、シナリオにおけるどの部分に終了ターンが対応するのかを判定することによって可能である。
【0090】
最終セクションが終了していない場合(ステップS132:NO)、CPU16は、次のセクションを開始させ(ステップS134)、ステップS104に処理を戻す。
最終セクションが終了した場合(ステップS132:YES)、CPU16は、育成パートを終了させる。
【0091】
なお、図11の処理では、セクション内で1回のコマンドが実行されるごとに1ターンが終了して次ターンに進行する(ステップS124)ようになっているが、実行を完了しても次ターンに進行しないコマンドがあってもよい。このようなコマンドが実行された場合には、次ターンに進行せずに、同じターン内で、次のコマンドを実行させることができ、次ターンに進行するコマンドが実行されることにより次ターンに進むようにされる。
【0092】
以上の処理手順例の説明から理解されるように、育成パートにおいてキャラクタを育成するためのコマンドの実行に応じたゲームは、所定回数のセクションにより構成される。そのうえで、育成パートにおけるビンゴゲームは、育成パートを構成する複数のセクションに対して、同じビンゴシートを用いて継続して実行されるようになっている。
育成パートでの各セクションにおけるターン数は予め定められていることから、育成パートとしての1ゲームにおけるターン数も予め定められていることになる。従って、本実施形態のビンゴゲームは、予めターン数(コマンドを実行可能な回数)の上限が定められているとの制限のもとで行われることから、ターン数の上限に依存して、課題を達成できる回数にも上限が定まることになる。このように課題を達成できる回数に上限が設定されることで、ユーザは、限られたターン数のもとでできるだけ効率的にビンゴポイントを獲得していくことを考えてプレイすることになり、興趣性を高めることができる。
【0093】
〔4.変形例〕
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の実施形態において説明した各構成または処理は、任意に組み合わせることができる。
【0094】
(第1変形例)
なお、マス移動操作によるマスSQの移動パターンとしては、前述の左右方向と上下方向のいずれかにおいて隣り合う2つのマスSQ間での入れ替えに限定されない。例えば、斜め方向に沿ったスワイプ操作に応じて、斜め方向において隣り合う2つのマスSQ間での入れ替えが可能なようにされて良い。
また、マス移動操作として、移動元と移動先とを指定する操作が行えるようにして、互いに離間して配置されたマスSQ間での入れ替えが可能なようにされても良い。
さらには、例えば、ビンゴシートにおける一定の配列に含まれるマスSQが、時計回り方向または反時計回り方向により、循環的に位置が変化していくようにするマス移動操作が可能とされても良い。
ただし、マス移動操作により可能なマスSQの移動パターンについては、ある程度の制限のあったほうが、一定以上の難易度も維持できることから興趣性が損なわれにくいという側面がある。そこで、本実施形態においては、左右方向と上下方向のいずれかにおいて隣り合う2つのマスSQ間での入れ替えに限定している。
【0095】
(第2変形例)
上記実施形態においては、カスタムポイントをユーザに付与し、ユーザは、カスタムポイントを消費してマス移動操作を行うようにされていた。
しかしながら、カスタムポイントに変えて、単純にマス移動が可能な上限回数をユーザに付与し、ユーザがマス移動操作を行うごとに移動操作回数がカウントアップされていき、移動操作回数が上限回数に達するまで、移動操作が可能なようにされても良い。
また、上記実施形態において、カスタムポイントは、ビンゴゲームにおいてビンゴが成立することに応じて所定ポイント数が加算されていくようにしてユーザに付与されている。これに準じて、マス移動が可能な上限回数についても、ビンゴが成立することに応じて所定の回数がユーザに加算されるようにして付与されて良い。
また、カスタムポイントとマス移動が可能な上限回数とのいずれについても、例えば育成パートの開始の最初に所定のポイント数あるいは回数をユーザに付与しておき、以降においてビンゴが成立してもポイント数や回数が加算されないものとしても良い。
【0096】
(第3変形例)
また、上記実施形態においては、ユーザが所持する端末装置10が育成パートに対応するゲーム処理を実行するようにされていた。しかしながら、例えば端末装置10が操作に応じた操作情報をサーバ装置30に送信し、サーバ装置30が操作情報に応じてゲーム処理を実行し、実行結果を端末装置10に送信することで、育成パートのゲームが進行される構成として良い。
【0097】
(第4変形例)
上記実施形態において、本発明を野球ゲームに適用した例について主に説明したが、本実施形態の構成は、例えばサッカーゲーム、バスケットボールゲーム、またはアイスホッケーゲーム等の野球ゲーム以外のスポーツゲームにも本発明を適用できる。
【0098】
(第5変形例)
本発明を適用したゲームはesports(eスポーツ)でも利用できる。ビンゴゲームの機能を有するゲームをesportsで利用する場合において、ビンゴが成立するごとにビンゴシートが新たなものに更新されてしまうと、例えば、観客がプレイヤごとのビンゴシートを把握することの負担が大きくなる可能性がある。逆に、ビンゴシートを更新せずに同じもの使用する場合に、一度達成状態とされたマスについてはそのまま達成状態としておくようにした場合、ゲームの終盤ではビンゴが全く成立しないような状態となる場合がある。この場合、ビンゴシートに変化のない状態となって観客が飽きてしまう可能性がある。
本実施形態のビンゴゲームであれば、育成パートのゲームの開始から終了まで、未達成状態のマスSQの数を十分に維持しつつ同じビンゴシートを利用していくことができる。これにより、観客によるビンゴシートの把握が容易となるうえ、観客が飽きにくくもなる。さらに、本実施形態においては、ビンゴシートにおけるマスの配置をプレイヤが自己の判断で移動させることができるので、例えば観客にとっては、プレイヤがどのような作戦のもとで、どのようにマスを移動させるのかを予想したりする楽しみも得られる。
【0099】
なお、上述の制御部160の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の制御部160としての処理を行っても良い。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでも良い。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であっても良い。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでも良い。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていても良い。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0100】
また、上述の制御部160の一部または全部の機能を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。上述した各機能は個別にプロセッサ化しても良いし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
【0101】
〔5.付記〕
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0102】
(付記1)本発明の一態様は、ユーザの意思を反映して進行する第1ゲーム(例えば、育成パートにおけるコマンドの実行に応じたゲーム)と、前記第1ゲームにおける課題の達成状況に応じてユーザに特典を付与する第2ゲーム(例えば育成パートにおけるビンゴゲーム)とをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記第2ゲームにおいて、前記第1ゲームの進行に応じて達成可能な課題のそれぞれに対応する複数の個別要素(例えば、マスSQ)を配置するステップ(S100)と、前記第1ゲームの進行に応じて達成された課題に対応する個別要素を未達成状態から達成状態に設定するステップ(S130)と、前記達成状態に設定された個別要素の複数が所定の位置関係(例えばビンゴが成立するライン)を形成したか否かを判定するステップ(S1122、S1302)と、前記所定の位置関係を形成したと判定した場合に、ユーザに特典を付与するとともに、前記所定の位置関係を形成したと判定された複数の個別要素の少なくとも1つを、前記達成状態から前記未達成状態に設定するステップ(S1130、S1132、S1310、S1312)とを実行させるためのプログラムである。
【0103】
上記構成によれば、第1ゲームと並行して第2ゲームとしてのビンゴゲームを行うにあたり、ビンゴが成立してもビンゴシートを新規に更新せずに同じビンゴシートを利用しながらも、達成すべき課題が十分にある状態でビンゴゲームを進めていくことができる。これにより、課題が対応付けられた個別要素を配置した環境のもとで、課題が達成された個別要素が所定の位置関係を形成させるように進行させていくゲームの興趣性が損なわれないようにすることができる。
【0104】
(付記2)本発明の一態様は、付記1に記載のプログラムであって、コンピュータに、前記第2ゲームにおいて、配置された前記個別要素のうちで、操作に応じて対象とされた2以上の個別要素間で配置位置の変更を行うステップ(S1106~S1112)を実行させるためのものである。
【0105】
上記構成によれば、ユーザの操作に応じて、ビンゴシートにおいて配置されたマスSQを移動させて、課題の対応するマス位置を変更できる。これにより、同じビンゴシートを継続して利用しながらも、ビンゴシートの内容に変化が与えられることになり、興趣性を高めることができる。
【0106】
(付記3)本発明の一態様は、付記2に記載のプログラムであって、前記配置位置の変更を行うステップは、配置位置が変更されることに応じて変化する所定のパラメータ(例えば、カスタムポイント、移動操作回数)の値が一定の条件を満たしている場合に、配置位置の変更が可能とされる(ステップS1100~S1112)。
【0107】
上記構成によれば、或る条件が満たされなければマス移動操作を行えないことから、ユーザとしては、ゲームの進行において、どのように条件を満たしながら、どのタイミングでマス移動操作を行うのかを考えてプレイすることになるので、興趣性が高まる。
【0108】
(付記4)本発明の一態様は、ユーザの意思を反映して進行する第1ゲームと、前記第1ゲームにおける課題の達成状況に応じてユーザに特典を付与する第2ゲームとに対応するゲーム処理方法であって、前記第2ゲームにおいて、前記第1ゲームの進行に応じて達成可能な課題のそれぞれに対応する複数の個別要素を配置するステップと、前記第1ゲームの進行に応じて達成された課題に対応する個別要素を未達成状態から達成状態に設定するステップと、前記達成状態に設定された個別要素の複数が所定の位置関係を形成したか否かを判定するステップと、前記所定の位置関係を形成したと判定した場合に、ユーザに特典を付与するとともに、前記所定の位置関係を形成したと判定された複数の個別要素の少なくとも1つを、前記達成状態から前記未達成状態に設定するステップとを含むゲーム処理方法である。
【0109】
(付記5)本発明の一態様は、ユーザの意思を反映して進行する第1ゲームと、前記第1ゲームにおける課題の達成状況に応じてユーザに特典を付与する第2ゲームを実行するゲーム装置であって、前記第2ゲームにおいて、前記第1ゲームの進行に応じて達成可能な課題のそれぞれに対応する複数の個別要素を配置する配置部(1641)と、前記第1ゲームの進行に応じて達成された課題に対応する個別要素を未達成状態から達成状態に設定する第1設定部(1642)と、前記達成状態に設定された個別要素の複数が所定の位置関係を形成したか否かを判定する判定部(1643)と、前記所定の位置関係を形成したと判定した場合に、ユーザに特典を付与するとともに、前記所定の位置関係を形成したと判定された複数の個別要素の少なくとも1つを、前記達成状態から前記未達成状態に設定する第2設定部(1644)とを備えるゲーム装置である。
【符号の説明】
【0110】
1 ゲームシステム、10(10-1,10-2) 端末装置、11 通信部、12 入力部、13 表示部、14 音声出力部、15 記憶部、16 CPU、30 サーバ装置、150 データ記憶部、151 課題情報記憶部、152 育成状況情報記憶部、153 ビンゴシート情報記憶部、160 制御部、161 操作受付部、162 表示制御部、163 第1ゲーム処理部、164 第2ゲーム処理部、1641 配置部、1642 第1設定部、1643 判定部、1644 第2設定部、1645 変更部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13