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  • 特許-立体的な表示を伴う装飾タイル 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】立体的な表示を伴う装飾タイル
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20231120BHJP
【FI】
E04F13/08 B
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020568657
(86)(22)【出願日】2019-03-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-24
(86)【国際出願番号】 RU2019050022
(87)【国際公開番号】W WO2019168447
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2022-02-25
(31)【優先権主張番号】2018107728
(32)【優先日】2018-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】RU
(73)【特許権者】
【識別番号】520336104
【氏名又は名称】リミテッド ライアビリティ カンパニー “3ディー スタイル”
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】クリホァポフ,コンスタンティン エヴゲニエヴィチ
【審査官】荒井 隆一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0252378(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102005005098(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/08-13/18
E04F 15/00-15/22
B32B 1/00-43/00
G02B 27/00-30/60
B44C 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルであって、
外側及び内側を伴う表側保護透明プレートと、
端部保護層と、
透明フィルムと、
外側及び内側を有する裏側保護層と、
立体画像と、
前記立体画像の上に位置された、レンズ状シートと
を備え、
前記表側保護透明プレートの内側は、前記透明フィルムに接続され、前記表側保護透明プレートの端部は、前記裏側保護層に接続される前記端部保護層と接続され、
前記レンズ状シートは、一方では前記レンズ状シートと前記透明フィルムとの間、他方では前記レンズ状シートと前記立体画像との間に空隙があるよう位置付けられ、それらが、立体的かつ動的な立体画像表示を実現し、
前記レンズ状シートと前記立体画像との間の前記空隙は、観察者による前記立体画像の視距離を提供するレンズ要素の光学焦点距離であり、
前記透明フィルムは、前記保護透明プレートにさらなる強度を、かつ前記立体画像のUV保護を提供し、前記表側保護透明プレートと、前記端部保護層と、前記裏側保護層とは、単一の封止保護ハウジングを形成し、その中に、前記立体画像と、前記透明フィルムと、前記レンズ状シートとが位置される、装飾タイル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物及び家屋の表面仕上げのための材料に関する。より詳細には、本発明は、立体的な表示を伴う装飾タイルに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、家屋及び建物の表面被覆のために意図された、自然材料及び人口材料が存在する。このような材料の例として、2009年6月20日に公開されたロシア国特許第2358884号明細書の20頁のCL.B44F 1/06に記載されている、画像表示デバイスが挙げられる。この表示デバイスは、基板が露出され、その上に、浅浮彫りの形態の表示された画像を形成する、形状付けられた反射面と、形状付けられた反射面の頂部を覆う光沢面と、が存在する。しかし、このデバイスは三次元(立体的な)画像の表示を提供しない。さらに、言及した光沢層は、言及した基板に対して最小限のレベルの保護を有するのみである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】ロシア国特許第2358884号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
主張する発明によって解決される課題は、建物及び家屋両方の表面仕上げを意図した耐久性のある製品を作り出し、三次元かつ動的な表示画像をこの製品上に提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
提案する発明の技術的成果は、立体的かつ動的な表示を伴う画像を適用可能にする、技術ツールの蓄積を広げる。
【0006】
特定の技術的成果は、立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルによって実現される。装飾タイルは:外側及び内側を有する表側保護透明プレート;端部保護層;透明フィルム;外側及び内側を有する裏側保護層;立体画像;立体画像の上に位置されるレンズ状シート;を含む。表側保護透明プレートの内側は透明フィルムに接続され、その端部は端部保護層に接続され、端部保護層は裏側保護層に接続される。その裏側保護層の内側は立体画像に接続され、その上にはレンズ状シートが位置される。言及したレンズ状シートと透明フィルムとの間には空隙があり、それが立体画像の動的な表示をもたらす。言及した透明フィルムは、言及した表側保護透明プレートの追加の強度、及び立体画像にUV保護を提供する可能性を伴って作られる。表側保護透明プレート、端部保護層、及び裏側保護層は、単一の密封した保護ハウジングを形成する。これは、言及した立体画像、透明フィルム、及びレンズ状シートを包含する。
【0007】
立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルは、外部の影響に対して抵抗性がある。当然ながら、上記の一般的説明及び後続の詳細な説明の両方は、例示及び説明のためだけに与えられ、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】主張する解決策による、装飾タイルの一般図である。
図2】第2のバージョンの装飾タイルの一般図である。
図3】第3のバージョンの装飾タイルの一般図である。
図4】第4のバージョンの装飾タイルの一般図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1を参照すると、立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルが、示された決定に従って表わされる。立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルは、表側保護透明プレート101、透明フィルム102、端部保護層103、裏側保護層104、レンズ状シート105、及び立体画像106から構成される。
【0010】
表側保護透明プレート101は、外側及び内側の、2つの側を有する。外側は、装飾タイルの外面である。言及したプレートの内側は、透明フィルム102と接続される。言及したプレートの縁部は、端部保護層103に接続される。表側保護透明プレートは、様々な材料(例えばガラス、プラスチックなど)で作ることができ、端部保護層及び裏側保護層と組み合わせて、レンズ状シートの保護を提供し、立体画像は、外部の影響から離れてそれらの下に位置される。表側保護透明プレート101は、光学的に透明な薄層の保護合成物で覆うことができ、及び/または追加で処理(例えばガラス硬化)される。実施中、言及したプレートの外側は、三次元かつ動的効果の知覚及び製品の外観を損なうことなく、研磨及び他のタイプの復元作業を受けてもよい。
【0011】
端部保護層103は、金属、プラスチック、フィルム、グリッド、セラミック、紙、木材、樹脂、塗料コート、及び/または同様の材料から作ることができる。
【0012】
裏側保護透明プレート104も、外側及び内側の、2つの側を有する。外側は、装飾タイルの外面であり、装飾タイルを異なる表側に固定させる。表側保護透明プレート101、端部保護層103、及び裏側保護層104は、合わせて単一の封止した保護ハウジングを形成する。その中には、上述の立体画像106、透明フィルム102、及びレンズ状シート105が位置される。
【0013】
裏側保護層104は、金属、プラスチック、フィルム、グリッド、セラミック、紙、木材、樹脂、塗料コート、及び/または同様の材料から作ることができる。
【0014】
言及した透明フィルム102は、表側保護透明プレート101の内側に装着され、言及したプレート101にさらなる強度を、かつ立体画像106のUV保護を提供する。
【0015】
レンズ状シート105は、立体画像106の上に位置される。同時に、レンズ状シートは、一方ではレンズ状シートと透明フィルム102との間、他方ではレンズ状シートと立体画像106との間に、空隙があるよう位置付けられ、それらが、立体画像106の立体的かつ動的な表示を提供する。レンズ状シート105は、0.05mm以上の厚さの、鏡面光沢プラスチック、ケイ酸塩ガラス、及び他の材料から製造することができるレンズ要素から構成される。
【0016】
言及した立体画像106は、裏側保護層104の内側に装着される。立体画像は、視野角度に依拠したレンズ状シート105の影響下で、別個で表示される2枚以上の全体画像の部分を含む図であるか、または三次元画像の部分を含む図である。その異なる視覚面も、視野角度に依拠したレンズ状シート105の影響下で、別個に表示される。
【0017】
図2を参照すると、立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルの、別の実装例が示される。立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルは、表側保護透明プレート201、透明フィルム202、端部保護層203、レンズ状シート205、及び立体画像206から構成される。
【0018】
表側保護透明プレート201は、外側及び内側の、2つの側を有する。外側は、装飾タイルの外面である。言及したプレートの内側は、透明フィルム202と接続される。言及したプレートの縁部は、端部保護層203に接続される。表側保護透明プレートは、様々な材料(例えばガラス、プラスチックなど)で作ることができ、端部保護層及び裏側保護層と組み合わせて、レンズ状シートの保護を提供し、立体画像は、外部の影響から離れてそれらの下に位置される。表側保護透明プレート201は、光学的に透明な薄層の保護合成物で覆うことができ、及び/または追加で処理(例えばガラス硬化)される。実施中、言及したプレートの外側は、三次元かつ動的効果の知覚及び製品の外観を損なうことなく、研磨及び他のタイプの復元作業を受けてもよい。
【0019】
端部保護層203は、金属、プラスチック、フィルム、グリッド、セラミック、紙、木材、樹脂、塗料コート、及び/または同様の材料から作ることができる。同時に、端部保護層は、その下部に突起状端部を包含し、そこに立体画像206が装着される。このバージョンの装飾タイルは、半透明構造のために設計され、端部保護層のみを伴うキャリア面に装着される。
【0020】
言及した透明フィルム202は、表側保護透明プレート201の内側に装着され、言及したプレート201にさらなる強度を、かつ立体画像206のUV保護を提供する。
【0021】
レンズ状シート205は、立体画像206の上に位置される。同時に、レンズ状シートは、一方ではレンズ状シートと透明フィルム202との間、他方ではレンズ状シートと立体画像206との間に、空隙があるよう位置付けられ、それらが、立体画像206の立体的かつ動的な表示を提供する。レンズ状シート205は、0.05mm以上の厚さの、鏡面光沢プラスチック、ケイ酸塩ガラス、及び他の材料から製造することができるレンズ要素で構成される。
【0022】
言及した立体画像206は、端部保護層203の下部における、突出した端部に装着される。立体画像は、視野角度に依拠したレンズ状シート205の影響下で、別個で表示される2枚以上の全体画像の部分を含む図であるか、または三次元画像の部分を含む図である。その異なる視覚面も、視野角度に依拠したレンズ状シート205の影響下で、別個に表示される。
【0023】
図3を参照すると、立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルの、別の実装例が示される。立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルは、表側保護透明プレート301、透明フィルム302、端部保護層303、レンズ状シート305、立体画像306、及び裏側保護層304から構成される。
【0024】
表側保護透明プレート201は、外側及び内側の、2つの側を有する。外側は、装飾タイルの外面である。言及したプレートの内側は、透明フィルム202と接続される。表側保護透明プレートは、様々な材料(例えばガラス、プラスチックなど)で作ることができ、端部保護層及び裏側保護層と組み合わせて、レンズ状シートの保護を提供し、立体画像は、外部の影響から離れてそれらの下に位置される。表側保護透明プレート201は、光学的に透明な薄層の保護合成物で覆うことができ、及び/または追加で処理(例えばガラス硬化)される。実施中、言及したプレートの外側は、三次元かつ動的効果の知覚及び製品の外観を損なうことなく、研磨及び他のタイプの復元作業を受けてもよい。
【0025】
裏側保護透明プレート304も、外側及び内側の、2つの側を有する。外側は、装飾タイルの外面であり、装飾タイルを異なる表面に固定させる。裏側保護層104は、金属、プラスチック、フィルム、グリッド、セラミック、紙、木材、樹脂、塗料コート、及び/または同様の材料から作ることができる。
【0026】
透明フィルム302は、表側保護透明プレート301の内側に装着され、言及したプレート301にさらなる強度を、かつ立体画像306のUV保護を提供する。透明フィルム302は、様々なプラスチック及び他の透明材料で作ることができる。この場合、言及した保護フィルム302は、装飾タイルの端部保護要素であり、表側保護透明プレート301及び裏側保護層304を組み合わせて、単一の封止した保護ハウジングを形成する。これは、言及した立体画像306及びレンズ状シート305を包含する。透明フィルムは、一方の側において、その端部を立体画像306に、他方の側において、裏側保護層304に接続し、それによって装飾タイルの端部の保護を提供する。言及した透明フィルムとレンズ状シート305との間で、レンズシート305の上に位置された空隙が形成され、立体的かつ動的な表示の立体画像306を提供する。
【0027】
レンズ状シート305は、立体画像306の上に位置され、0.05mm以上の厚さの、鏡面光沢プラスチック、ケイ酸塩ガラス、及び他の材料から製造することができるレンズ要素で構成される。
【0028】
言及した立体画像306は、裏側保護層304の内側及び透明フィルム302の縁部に装着される。立体画像は、視野角度に依拠したレンズ状シート305の影響下で、別個で表示される2枚以上の全体画像の部分を含む図であるか、または三次元画像の部分を含む図である。その異なる視覚面も、視野角度に依拠したレンズ状シート305の影響下で、別個に表示される。
【0029】
図4を参照すると、立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルの、別の実装例が示される。立体的かつ動的な表示を伴う装飾タイルは、表側保護透明プレート401、透明フィルム402、端部保護層403、裏側保護層404、レンズ状シート405、及び立体画像406から構成される。
【0030】
表側保護透明プレート401は、外側及び内側の、2つの側を有する。外側は、装飾タイルの外面である。言及したプレートの内側は、透明フィルム402と接続される。言及したプレートの縁部は、端部保護層403に接続される。表側保護透明プレートは、様々な材料(例えばガラス、プラスチックなど)で作ることができ、端部保護層及び裏側保護層と組み合わせて、レンズ状シートの保護を提供し、立体画像は、外部の影響から離れてそれらの下に位置される。表側保護透明プレート401は、光学的に透明な薄層の保護合成物で覆うことができ、及び/または追加で処理(例えばガラス硬化)される。実施中、言及したプレートの外側は、三次元かつ動的効果の知覚及び製品の外観を損なうことなく、研磨及び他のタイプの復元作業を受けてもよい。
【0031】
端部保護層403は、金属、プラスチック、フィルム、グリッド、セラミック、紙、木材、樹脂、塗料コート、及び/または同様の材料から作ることができる。言及した端部保護層は、外側及び内側の2つの側を有する。外側は、内側に対して垂直に位置し、かつ装飾タイルの端部に位置し、それによって装飾タイルの端部の保護を提供する。内側は、裏側保護層404に堅固に接続され、それによって構造全体の強度を提供する。
【0032】
裏側保護透明プレート404も、外側及び内側の、2つの側を有する。外側は、装飾タイルの外面であり、装飾タイルを異なる表面に固定させる。表側保護透明プレート401、端部保護層403、及び裏側保護層404は、合わせて単一の封止した保護ハウジングを形成する。その中には、上述の立体画像406、透明フィルム402、及びレンズ状シート405が位置される。
【0033】
裏側保護層404は、金属、プラスチック、フィルム、グリッド、セラミック、紙、木材、樹脂、塗料コート、及び/または同様の材料から作ることができる。
【0034】
言及した透明フィルム102は、表側保護透明プレート101の内側に装着され、言及したプレート101にさらなる強度を、かつ立体画像106のUV保護を提供する。
【0035】
レンズ状シート405は、立体画像406の上に位置される。同時に、レンズ状シートは、レンズ状シートと透明フィルム402との間の1つの側に空隙があるよう位置付けられ、それが、立体画像406の立体的かつ動的な表示を提供する。レンズ状シート405は、0.05mm以上の厚さの、鏡面光沢プラスチック、ケイ酸塩ガラス、及び他の材料から製造することができるレンズ要素で構成される。
【0036】
言及した立体画像406は、裏側保護層404の内側に装着される。立体画像は、視野角度に依拠したレンズ状シート405の影響下で、別個で表示される2枚以上の全体画像の部分を含む図であるか、または三次元画像の部分を含む図である。その異なる視覚面も、視野角度に依拠したレンズ状シート405の影響下で、別個に表示される。
【0037】
本発明は、その実装の特定の変形を参照して示し、説明したが、当業者には、様々な変化及び変更が、本発明の実際の範囲から離れることなく成され得ることが明白となろう。
図1
図2
図3
図4