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特許7387217配信サーバ、配信システム、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】配信サーバ、配信システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20231120BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20231120BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20231120BHJP
   A63F 13/5375 20140101ALI20231120BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20231120BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20231120BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/79
A63F13/533
A63F13/5375
A63F13/69
A63F13/79 500
A63F13/30
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023114001
(22)【出願日】2023-07-11
【審査請求日】2023-07-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518260552
【氏名又は名称】株式会社ミラティブ
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 紀節
(72)【発明者】
【氏名】小川 真沙美
【審査官】相川 俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-015856(JP,A)
【文献】特開2018-005320(JP,A)
【文献】特開2023-028576(JP,A)
【文献】特開2023-061332(JP,A)
【文献】特開2019-122474(JP,A)
【文献】ゲームID連携機能を使って、いろんなゲームで爆速マルチ!,tumblr[online],2020年06月29日,[2023年7月27日検索],https://web.archive.org/web/20200629075040/https://mirrativtmbr.tumblr.com/game_id
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
H04N 7/10
H04N 7/14 - 7/173
H04N 7/20 - 7/56
H04N 21/00 - 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するための配信サーバであって、
前記ライブ配信サービス内で前記ユーザにより入力され、前記ゲーム内での前記ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得するユーザID取得部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、前記ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバと前記配信サーバとの通信によって前記ゲームサーバに問い合せる問い合せ部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、前記ゲーム内ユーザIDを前記ライブ配信サービス内で利用するように前記ゲーム内ユーザIDを登録するユーザID登録部と、を備える
配信サーバ。
【請求項2】
前記ユーザID取得部は、前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しくないユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、正しいゲーム内ユーザIDの入力を前記ユーザに促す処理を行う
請求項1に記載の配信サーバ。
【請求項3】
前記ゲーム内で使用可能なゲーム内ギフトを前記配信者に付与するギフト操作を前記視聴者から受け付けたことに応じて、前記配信者の前記ゲーム内ユーザIDを指定して、前記配信者への前記ゲーム内ギフトの付与を前記ゲームサーバに要求するギフト処理部をさらに備える
請求項1に記載の配信サーバ。
【請求項4】
配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するための配信サーバであって、
前記ライブ配信サービス内で前記ユーザにより入力され、前記ゲーム内での前記ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得するユーザID取得部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、前記ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバに問い合せる問い合せ部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、前記ゲーム内ユーザIDを前記ライブ配信サービス内で利用するように前記ゲーム内ユーザIDを登録するユーザID登録部と、
前記ゲーム内で使用可能なゲーム内ギフトを前記配信者に付与するギフト操作を前記視聴者から受け付けたことに応じて、前記配信者の前記ゲーム内ユーザIDを指定して、前記配信者への前記ゲーム内ギフトの付与を前記ゲームサーバに要求するギフト処理部と、を備え、
前記ギフト処理部は、前記配信者の前記ゲーム内ユーザIDが登録済みでない場合において、前記ギフト操作を前記視聴者から受け付けたことに応じて、前記ゲーム内ユーザIDの登録を前記配信者に促す処理を行う
配信サーバ。
【請求項5】
前記視聴者の前記ゲーム内ユーザIDも登録済みである場合において、前記ギフト処理部は、前記ギフト操作を前記視聴者から受け付けたことに応じて、前記視聴者の前記ゲーム内ユーザIDをさらに指定して、前記視聴者への前記ゲーム内ギフトの付与も前記ゲームサーバに要求する
請求項3に記載の配信サーバ。
【請求項6】
前記配信者によるゲームライブ配信が所定の配信条件及び所定の視聴条件の少なくとも一方を満たしたことに応じて、前記配信者の前記ゲーム内ユーザIDを指定して、前記配信者へのゲーム内ギフトの付与を前記ゲームサーバに要求するギフト処理部をさらに備える
請求項1に記載の配信サーバ。
【請求項7】
前記視聴者のゲーム視聴画面上で前記配信者の前記ゲーム内ユーザIDを提示するユーザID提示部をさらに備え、
前記配信者の前記ゲーム内ユーザIDは、前記ゲーム内で前記視聴者が前記配信者を検索するために用いられる
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配信サーバ。
【請求項8】
前記配信者のゲーム配信画面上で前記視聴者の前記ゲーム内ユーザIDを提示するユーザID提示部をさらに備え、
前記視聴者の前記ゲーム内ユーザIDは、前記ゲーム内で前記配信者が前記視聴者を検索するために用いられる
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配信サーバ。
【請求項9】
配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するための配信サーバであって、
前記ライブ配信サービス内で前記ユーザにより入力され、前記ゲーム内での前記ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得するユーザID取得部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、前記ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバに問い合せる問い合せ部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、前記ゲーム内ユーザIDを前記ライブ配信サービス内で利用するように前記ゲーム内ユーザIDを登録するユーザID登録部と、
前記ライブ配信サービス内で、第1ユーザから、第2ユーザを指定したフレンド操作を受け付けたことに応じて、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザのそれぞれの前記ゲーム内ユーザIDを指定して、前記ゲーム内で前記第1ユーザ及び前記第2ユーザをフレンド関係にすることを前記ゲームサーバに要求するフレンド処理部と、を備える
配信サーバ。
【請求項10】
前記ゲーム内で複数のユーザによるマルチプレイが行われる場合、前記マルチプレイを開始するユーザの前記ゲーム内ユーザIDに基づいて、前記マルチプレイに参加するためのURLを前記ゲームサーバから取得し、前記URLを用いて前記マルチプレイへのユーザ参加処理を行うマルチプレイ処理部をさらに備える
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配信サーバ。
【請求項11】
配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するための配信サーバであって、
前記ライブ配信サービス内で前記ユーザにより入力され、前記ゲーム内での前記ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得するユーザID取得部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、前記ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバに問い合せる問い合せ部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、前記ゲーム内ユーザIDを前記ライブ配信サービス内で利用するように前記ゲーム内ユーザIDを登録するユーザID登録部と、を備え、
前記ユーザID登録部は、前記ライブ配信サービスにおける前記ユーザのアカウントとして前記ゲーム内ユーザIDを利用する
配信サーバ。
【請求項12】
配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するための配信サーバを有する配信システムであって、
前記ライブ配信サービス内で前記ユーザにより入力され、前記ゲーム内での前記ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得するユーザID取得部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、前記ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバと前記配信サーバとの通信によって前記配信サーバから前記ゲームサーバに問い合せる問い合せ部と、
前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、前記ゲーム内ユーザIDを前記ライブ配信サービス内で利用するように前記ゲーム内ユーザIDを登録するユーザID登録部と、を備える
配信システム。
【請求項13】
コンピュータを請求項1に記載の配信サーバとして機能させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するための配信サーバ、配信システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の各種デバイスの高性能化、高機能化と、インターネットによる通信の高速化とに伴い、各種の動画配信サービスが普及している(例えば特許文献1参照)。特に、配信者がゲームをプレイする様子(すなわち、ゲームプレイ動画)をその実況音声と共にリアルタイムで多数の視聴者の端末に配信するゲームライブ配信サービスが提供されるようになっている。
【0003】
こうしたゲームライブ配信を行う種々の配信システムでは、ゲームのプレイ動画を配信する配信者と当該プレイ動画を視聴する視聴者との間でコミュニケーションを可能とすべく、種々のコミュニケーション機能が実装されている。例えば、ゲームのライブ配信システムでは、端末にゲームのプレイ動画を表示させると共にチャット領域を表示させて、視聴者がチャット(文字)により配信者とのコミュニケーションを図ることが可能になっている。
【0004】
さらに、近年、視聴者から配信者に対して、ゲームライブ配信サービス内で使用することで特定の機能を発揮することができるギフトを贈ることが可能になっている。このようなギフトを贈ることにより、視聴者が好みの配信者を応援したり、コミュニケーションを図る際のきっかけにしたりすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2021-152831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ゲームライブ配信サービスにおいて、視聴者から配信者に対して付与(贈与)されるギフトとしては、例えば、配信者のアバターに使用可能な装飾品や、ゲーム内で使用可能なアイテムがある。しかしながら、ゲームのライブ配信サービスでは、配信者がプレイ動画を配信するゲームは、ゲームライブ配信サービスを提供する事業者とは異なる事業者(「他ゲーム会社」とも称する)が提供するゲームであり得る。
【0007】
従来の技術では、ゲームのライブ配信サービスを提供する事業者とは異なる他ゲーム会社が提供するゲームのプレイ動画を配信者が配信する場合において、ライブ配信サービスにゲームを連携させることが難しいという課題がある。例えば、当該ゲーム内で使用可能なアイテム等をギフトとして視聴者から配信者に対して付与したいというニーズがあるが、従来の技術では、このようなニーズに応えることができない。
【0008】
そこで、本発明は、ゲームライブ配信サービスにゲームを連携させることが可能な配信サーバ、配信システム、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様に係る配信サーバは、配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するための配信サーバであって、前記ライブ配信サービス内で前記ユーザにより入力され、前記ゲーム内での前記ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得するユーザID取得部と、前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、前記ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバに問い合せる問い合せ部と、前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、前記ゲーム内ユーザIDを前記ライブ配信サービス内で利用するように前記ゲーム内ユーザIDを登録するユーザID登録部と、を備える。
【0010】
第2の態様に係る配信システムは、配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するための配信システムであって、前記ライブ配信サービス内で前記ユーザにより入力され、前記ゲーム内での前記ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得するユーザID取得部と、前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、前記ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバに問い合せる問い合せ部と、前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、前記ゲーム内ユーザIDを前記ライブ配信サービス内で利用するように前記ゲーム内ユーザIDを登録するユーザID登録部と、を備える。
【0011】
第3の態様に係るプログラムは、配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するためのプログラムであって、コンピュータを、前記ライブ配信サービス内で前記ユーザにより入力され、前記ゲーム内での前記ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得するユーザID取得部と、前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、前記ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバに問い合せる問い合せ部と、前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、前記ゲーム内ユーザIDを前記ライブ配信サービス内で利用するように前記ゲーム内ユーザIDを登録するユーザID登録部と、して機能させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、ゲームライブ配信サービスにゲームを連携させることが可能な配信サーバ、配信システム、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係る配信システムを示す模式図である。
図2】実施形態に係る配信サーバの構成を示すブロック図である。
図3】実施形態に係る他ゲーム会社情報DBの一例を示す図である。
図4】実施形態に係るユーザ情報DBの一例を示す図である。
図5】実施形態に係る視聴者の端末に表示される画面(ゲーム視聴画面)の具体例を示す模式図である。
図6】実施形態に係るゲーム内ユーザIDの登録に成功する場合の動作例を示すシーケンス図である。
図7】実施形態に係るゲーム内ユーザIDの登録に失敗する場合の動作例を示すシーケンス図である。
図8】実施形態に係るゲーム内ギフト付与に成功する場合の動作例を示すシーケンス図である。
図9】実施形態に係る視聴者のゲーム内ユーザIDが未登録のためにゲーム内ギフト付与に失敗する場合の動作例を示すシーケンス図である。
図10】実施形態に係る配信者のゲーム内ユーザIDが未登録のためにゲーム内ギフト付与に失敗する場合の動作例を示すシーケンス図である。
図11】実施形態の第2変更例に係る配信サーバの構成を示す図である。
図12】実施形態の第3変更例に係る配信サーバの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面を参照しながら、実施形態について説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0015】
(1)配信システム
図1は、本実施形態に係る配信システム1を示す模式図である。配信システム1は、配信者が自身の端末300a上でゲームをプレイする様子(ゲームプレイ動画)をその実況音声と共にリアルタイムで1人以上の視聴者の端末300bに配信するゲームライブ配信サービスを実現するシステムである。なお、配信者及び視聴者を区別しないときは、これらを単に「ユーザ」とも称する。
【0016】
配信システム1は、配信サーバ100と、ゲームサーバ200と、複数の端末300とを有する。配信サーバ100、ゲームサーバ200、及び端末300は、ネットワーク10を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク10は、インターネットを含む。
【0017】
配信サーバ100は、1つ以上のコンピュータにより構成され、ゲームライブ配信サービスを提供する事業者のサーバである。配信サーバ100は、各端末300からのアクセスを受け付け、配信者の端末300aにより提供されるゲームプレイ動画(音声を含み得る)を視聴者の端末300bに配信する。図示の例では、配信者が1人(端末300aが1つ)であるが、配信者が複数人(端末300aが複数)であってもよい。また、視聴者が1人(端末300bが1つ)であるが、視聴者が複数人(端末300bが複数)であってもよい。
【0018】
配信者がプレイしてプレイ動画を配信するゲームは、ゲームライブ配信サービスを提供する事業者(配信事業者)が提供するサービス内ゲームと、配信事業者とは異なる他ゲーム会社が提供するサービス外ゲームと、がある。
【0019】
サービス内ゲームの場合、例えば、配信者の端末300aからゲームの操作情報を配信サーバ100に送信し、配信サーバ100は当該操作情報に基づきゲーム内の各種の情報処理を行い当該情報処理の結果を視聴者の端末300bに送信し、視聴者の端末300bは当該情報処理の結果に基づきプレイ動画を表示してもよい。すなわち、端末300は、ゲームの操作情報の生成、送信及びプレイ動画の描画のみを行い、その他のゲームに関する情報処理は全て配信サーバ100により行われてもよい。
【0020】
サービス外ゲームの場合、例えば、配信者の端末300aからゲームの操作情報をゲームサーバ200に送信し、ゲームサーバ200は当該操作情報に基づきゲーム内の各種の情報処理を行い当該情報処理の結果を配信者の端末300aに送信し、配信者の端末300aは当該情報処理の結果に基づきプレイ動画を表示してもよい。配信者の端末300aは、プレイ動画をリアルタイムに配信サーバ100に送信し、配信サーバ100は当該プレイ動画を視聴者の端末300bに転送することでゲームライブ配信が行われてもよい。
【0021】
ゲームをプレイする配信者が自身のプレイ動画をライブ配信することを希望した場合、配信サーバ100は、当該プレイ動画を、当該プレイ動画の視聴を希望する視聴者の端末300bに提供する。以下の実施形態では、配信者がサービス外ゲームのプレイ動画をライブ配信する場合について主として説明する。
【0022】
なお、配信サーバ100は、ゲームライブ配信サービスを利用するユーザのアカウントを管理する。アカウントは、ユーザを一意に識別するユーザIDを含む。
【0023】
ゲームサーバ200は、1つ以上のコンピュータにより構成され、1つ以上のオンラインゲーム(サービス外ゲーム)を提供する他ゲーム会社のサーバである。図示の例では、他ゲーム会社が1つ(ゲームサーバ200が1つ)であるが、他ゲーム会社が複数(ゲームサーバ200が複数)であってもよい。ゲームサーバ200は、ゲームサーバ200が提供するゲームのユーザのアカウントを管理する。アカウントは、ユーザを一意に識別するユーザIDを含む。アカウントは、ゲーム会社ごとに1つ設けられてもよいし、ゲームごとに1つ設けられてもよい。
【0024】
端末300は、通信機能、操作機能及び表示機能等を備える端末であり、例えばスマートフォン、タブレット型端末又はPC等である。端末300は、インストールされたプログラムを介して配信サーバ100又はゲームサーバ200にアクセスすることにより、各種のゲームをプレイすることができると共に、当該プレイ動画を配信又は視聴できる。
【0025】
端末300は、チャット機能や通話機能を備えていてもよい。端末300は、配信を行いたいユーザ(配信者)が当該端末300を介してゲームライブ配信の開始操作を行うことにより配信者の端末300aとして機能する。一方、配信されている動画を視聴したいユーザ(視聴者)が当該端末300を介して視聴開始操作を行うことにより視聴者の端末300bとして機能する。
【0026】
(2)配信サーバ
図2は、本実施形態に係る配信サーバ100の構成を示すブロック図である。配信サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、処理部130とを有する。
【0027】
通信部110は、ネットワーク10に接続されるネットワークインターフェイスである。通信部110は、処理部130の制御下で、ネットワーク10を介してゲームサーバ200及び端末300との通信を行う。
【0028】
記憶部120は、磁気ハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成されている。記憶部120は、ゲームライブ配信サービスで用いる各種DBを記憶する。例えば、記憶部120は、他ゲーム会社に関する情報を管理するための他ゲーム会社情報DB121と、ゲームライブ配信サービスのユーザに関する情報を管理するためのユーザ情報DB122とを記憶する。記憶部120は、これらのDBに加えて、各種ギフトコンテンツに関する情報を管理するためのギフト情報DB等を記憶していてもよい。
【0029】
図3は、本実施形態に係る他ゲーム会社情報DB121の一例を示す図である。他ゲーム会社情報DB121は、ゲームのゲーム名(ゲームタイトル)と、当該ゲームを提供するゲーム会社(他ゲーム会社)を示す情報と、当該ゲーム会社のゲームサーバ200にアクセスするためのアクセス情報(例えば、IPアドレス)とを対応付けて管理する。本実施形態では、ゲームライブ配信サービスとの連携が可能なゲームの情報が予め他ゲーム会社情報DB121に記憶されているものとする。
【0030】
図4は、本実施形態に係るユーザ情報DB122の一例を示す図である。ユーザ情報DB122は、ゲームライブ配信サービス内でユーザを一意に識別する配信サービス内ユーザIDと、ゲーム内でユーザを一意に識別するゲーム内ユーザIDと、当該ゲームのゲーム名とを対応付けて管理する。配信サービス内ユーザIDは、ゲームライブ配信サービス内のユーザアカウントを構成する。ユーザ情報DB122は、配信サービス内ユーザIDと共にアカウントを構成するパスワードをさらに記憶していてもよい。
【0031】
ここで、ゲーム内ユーザID及びゲーム名は、ユーザがゲームごとにゲーム内ユーザIDを配信サーバ100に登録するものである。図示の例では、1人のユーザが1つのゲームのゲーム内ユーザIDを登録する一例を示しているが、1人のユーザが複数のゲームのゲーム内ユーザIDを登録してもよい。
【0032】
なお、ユーザ情報DB122は、ゲームライブ配信サービス内でギフトの購入等に使用可能なポイント(「コイン」とも称する)を配信サービス内ユーザIDと対応付けて管理してもよい。
【0033】
図2に戻り、処理部130は、処理部130全体を制御するCPUと、CPU上で動作する制御プログラム等を格納したROMと、各種データを一時的に格納するためのRAMとを含んで構成されている。
【0034】
本実施形態では、処理部130は、CPUがROMに格納されているプログラムをRAMに展開して実行することにより、ユーザID取得部131と、問い合せ部132と、ユーザID登録部133と、配信処理部134と、ギフト処理部135と、ユーザID提示部136と、として機能する。
【0035】
ユーザID取得部131は、ゲームライブ配信サービス内でユーザにより入力され、ゲーム内での当該ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得する。例えば、ユーザID取得部131は、ユーザがゲームを選択してゲーム内ユーザIDを登録する操作を当該ユーザの端末300が受け付けると、ゲーム内ユーザIDの入力フォームを当該端末300に表示させ、当該入力フォームに入力されたゲーム内ユーザIDを当該端末300から取得する。
【0036】
問い合せ部132は、問い合せ部132により取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバ200に問い合せる。例えば、問い合せ部132は、他ゲーム会社情報DB121を参照し、ユーザがゲーム内ユーザIDを登録するために選択したゲームに対応するゲームサーバ200にアクセスし、ユーザID取得部131により取得されたゲーム内ユーザIDを当該ゲームサーバ200に通知する。そして、問い合せ部132は、当該ゲーム内ユーザIDが正しいユーザID、すなわち、当該ゲームサーバ200に登録されているユーザIDであるか否かの応答(回答)を当該ゲームサーバ200から取得する。なお、配信サーバ100とゲームサーバ200との間のやり取りは、API(Application Programming Interface)を介して行われてもよい。
【0037】
ユーザID登録部133は、ユーザID取得部131により取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが問い合せ部132により確認された場合、当該ゲーム内ユーザIDをゲームライブ配信サービス内で利用するように当該ゲーム内ユーザIDを登録する。例えば、ユーザID登録部133は、当該ユーザの配信サービス内ユーザIDと対応付けて、当該ユーザのゲーム内ユーザIDと、当該ゲームのゲーム名とを対応付けてユーザ情報DB122に登録する。
【0038】
このように、ユーザID登録部133は、ユーザID取得部131により取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが問い合せ部132により確認された場合、当該ゲーム内ユーザIDをゲームライブ配信サービス内で利用するように当該ゲーム内ユーザIDを登録する。これにより、ゲームライブ配信サービスを提供する事業者とは異なる他ゲーム会社が提供するゲームのプレイ動画をユーザ(配信者)が配信する場合でも、ゲームライブ配信サービスにゲームを連携させることが可能になる。
【0039】
ユーザID取得部131は、ゲーム内ユーザIDが正しくないユーザIDであることが問い合せ部132により確認された場合、正しいゲーム内ユーザIDの入力をユーザに促す処理を行ってもよい。例えば、ユーザID取得部131は、ゲーム内ユーザIDがゲームサーバ200に登録されていない旨の応答(回答)をゲームサーバ200から取得した場合、「存在しないIDです。確認の上、再度ご登録ください。」といった情報を端末300に表示させてもよい。
【0040】
配信処理部134は、配信者の端末300aからゲームライブ配信を開始する旨の情報を受信すると、配信サーバ100にアクセスする視聴者の端末300bのうち当該ゲームのプレイ動画の視聴を希望するものに対して、プレイ動画を配信する。このプレイ動画の配信に際して、配信処理部134は、動画データをそのまま配信する他、動画に所定の加工を加えて配信してもよい。配信処理部134は、配信者に対応するアバターa(図5参照)を示すアバターデータを生成して視聴者の端末300bに送信してもよい。アバターaは種々の装飾品を装備可能になっている。配信処理部134は、配信者の端末300aと視聴者の端末300bとを介して配信者と視聴者とが行うチャットの管理を行ってもよい。配信処理部134は、配信者の端末300aにより動画配信が行われる場合に、配信者の端末300aと視聴者の端末300bとに、共通のチャット領域C(図5参照)を提供し、当該チャット領域Cを介して視聴者と配信者とにより行われるチャットの内容を、配信者の端末300aと視聴者の端末300bとの双方に表示してもよい。配信処理部134は、配信者の端末300aによる動画配信中に、配信者の端末300aの音声通話機能を介して、配信者から視聴者への会話(ゲーム実況)等の音声の伝達を実現してもよい。
【0041】
ギフト処理部135は、ゲーム内で使用可能なゲーム内ギフトを配信者に付与するギフト操作を視聴者から受け付けたことに応じて、配信者のゲーム内ユーザIDを指定して、配信者へのゲーム内ギフトの付与をゲームサーバ200に要求する。例えば、ギフト処理部135は、配信者(端末300a)から視聴者(端末300b)へのゲームのライブ配信中に、当該ゲーム内で使用可能なゲーム内ギフトを配信者に付与するギフト操作を視聴者(端末300b)から受け付けると、ユーザ情報DB122を参照し、当該ゲーム内での配信者のゲーム内ユーザIDを特定する。また、ギフト処理部135は、他ゲーム会社情報DBを参照し、配信者がプレイ動画を配信中のゲームに対応するゲームサーバ200のアクセス情報を特定する。そして、ギフト処理部135は、当該アクセス情報に基づいてゲームサーバ200にアクセスし、視聴者により選択されたギフトの内容を示す情報と、配信者のゲーム内ユーザIDとを含むギフト付与要求をゲームサーバ200に送信する。ゲームサーバ200は、ギフト付与要求に応じてゲーム内ギフトを配信者に付与する。これにより、ゲームライブ配信サービスを提供する事業者とは異なる他ゲーム会社が提供するゲームのプレイ動画を配信者が配信する場合において、当該ゲーム内で使用可能なアイテムをギフトとして視聴者から配信者に対して付与することが可能である。アイテムとは、例えば、ゲーム内で使用可能な装備等の装飾品であってもよいし、ゲーム内で使用可能なキャラクターであってもよい。
【0042】
なお、ギフト処理部135は、視聴者から配信者に贈られるギフトコンテンツを、複数のギフトコンテンツを保持するギフト情報DBを用いて管理してもよい。ゲーム内ギフトは、例えば、ゲーム内で使用可能なアイテム又はゲーム内で使用可能なアイテムをランダムに抽出する処理(いわゆるガチャ)を実行させるチケット等である。ギフト情報DBでは、例えば、各ギフトコンテンツに対応するギフトID、ギフト名、使用箇所及びギフトコンテンツを入手するための対価ポイントに関する情報が保持されていてもよい。視聴者から配信者へのギフト付与の操作では、視聴者が保有するポイントを対価として視聴者の端末300bを介してギフトコンテンツを選択する。このポイントは、視聴者が有償で購入することが可能であると共に、例えば配信システム1内のゲーム内で行われるイベントで所定の条件を満たすことにより付与されてもよい。
【0043】
ギフト処理部135は、配信者のゲーム内ユーザIDが登録済みでない場合において、当該配信者に対するギフト操作を視聴者(端末300b)から受け付けたことに応じて、ゲーム内ユーザIDの登録を当該配信者に促す処理を行ってもよい。例えば、ゲーム内ユーザIDの登録を当該配信者に促す処理は、「ゲーム内ユーザIDを登録すると、視聴者さんからゲーム内ギフトがもらえるかもしれません。ゲーム内ユーザIDを登録しましょう。」といった情報を配信者の端末300aに表示させるものであってもよい。
【0044】
ゲーム内ギフトには、単に視聴者からギフトコンテンツの配信者への付与を希望する通常付与と、配信者と共に視聴者にも同一のギフトコンテンツの付与を希望する相互付与の2種類があってもよい。視聴者は、この2種類の付与希望のうち任意のものを選択することができ、選択された内容が視聴者の端末300bから配信サーバ100に送信され、ギフト処理部135がギフトコンテンツの種類を特定してもよい。相互付与によれば、配信者だけではなく視聴者もゲーム内ギフトを得ることができるため、配信者へのギフト付与の動機付けを高め、配信者と視聴者とのコミュニケーションを促進できる。また、配信者へギフトを付与する行為は視聴者にとって気恥ずかしい行為であり得るが、配信者だけではなく視聴者もゲーム内ギフトを得ることができるため、気恥ずかしさを軽減でき、配信者と視聴者とのコミュニケーションを促進できる。
【0045】
相互付与の場合、ギフト処理部135は、視聴者のゲーム内ユーザIDも登録済みである場合において、ギフト操作を視聴者から受け付けたことに応じて、当該視聴者のゲーム内ユーザIDをさらに指定して、当該視聴者へのゲーム内ギフトの付与もゲームサーバ200に要求する。この場合、ギフト処理部135は、配信者のゲーム内ユーザIDに加えて視聴者のゲーム内ユーザIDを含むギフト付与要求をゲームサーバ200に送信する。ゲームサーバ200は、当該ギフト付与要求に応じてゲーム内ギフトを配信者及び視聴者のそれぞれに付与する。以下の実施形態では、相互付与の場合を主として想定する。
【0046】
ユーザID提示部136は、視聴者のゲーム視聴画面上で配信者のゲーム内ユーザIDを提示する。配信者のゲーム内ユーザIDは、ゲーム内で視聴者が配信者を検索するために用いられる。これにより、視聴者は、プレイ動画を視聴中のゲームについて配信者のゲーム内ユーザIDを把握できる。そのため、視聴者は、当該ゲーム内で配信者のゲーム内ユーザIDをフレンド検索機能又は共同プレイヤー検索機能により検索し、配信者にフレンド申請を行ったり、視聴者とのゲーム共同プレイを行ったりすることができる。但し、配信者がゲーム内ユーザIDを公開しない旨の設定を行っている場合、ユーザID提示部136は、視聴者のゲーム視聴画面上で配信者のゲーム内ユーザIDを提示しなくてもよい。
【0047】
ユーザID提示部136は、配信者のゲーム配信画面上で視聴者のゲーム内ユーザIDを提示する。視聴者のゲーム内ユーザIDは、ゲーム内で配信者が視聴者を検索するために用いられる。例えば、ユーザID提示部136は、視聴者がゲーム視聴画面上で「ゲーム内ユーザIDを通知(コメント)する」という操作を行うことで、ゲーム配信画面上のチャット領域で視聴者のゲーム内ユーザIDを配信者に提示する。これにより、配信者は、プレイ動画を配信中のゲームについて視聴者のゲーム内ユーザIDを把握できる。そのため、配信者は、当該ゲーム内で視聴者のゲーム内ユーザIDをフレンド検索機能又は共同プレイヤー検索機能により検索し、視聴者にフレンド申請を行ったり、視聴者とのゲーム共同プレイを行ったりすることができる。なお、視聴者がゲーム視聴画面上で「ゲーム内ユーザIDを通知(コメント)する」という操作を行う際に、当該ゲームにおける当該視聴者のゲーム内ユーザIDが未登録である場合、ユーザID取得部131、問い合せ部132、及びユーザID登録部133は、当該視聴者について、上述のようなゲーム内ユーザIDの登録処理を行ってもよい。
【0048】
(3)画面表示例
図5は、本実施形態に係る視聴者の端末300bに表示される画面(ゲーム視聴画面)の具体例を示す模式図である。図5に示すように、ゲームのライブ配信時、視聴者の端末300bには、動画領域Vと、チャット領域Cと、チャット入力領域Iと、アバター領域Aと、ギフトアイコンGと、各種操作メニューを呼び出すメニューボタンMとが表示される。
【0049】
動画領域Vは、配信者によるゲームのプレイ動画が表示される領域である。
【0050】
チャット領域Cは、視聴者のコメント(チャット)等が表示される領域であり、コメントした視聴者の名前(「ひなた」、「ねこねこ」)と、各発言者による発言(「はじめまして!」や「いまがチャンス!」)と共にコメントが表示される。この「名前」は、配信サービス内ユーザIDとは異なるニックネームであってもよい。
【0051】
チャット入力領域Iは、チャット領域Cに表示されるコメントを入力するための領域である。コメントを希望する視聴者は、このチャット入力領域I内に視聴者の端末300bの文字入力機能を用いて文字を入力して当該文字データを配信サーバ100に送信することにより、チャット領域Cに当該文字が表示される。なお、チャットの内容は、配信者の端末300aにも表示されるようになっている。チャット入力領域Iは、「ゲーム内ユーザIDを通知(コメント)する」という操作にも用いられてもよい。
【0052】
アバター領域Aは、アバターaが表示される領域である。アバターaは、配信者に対応するアバターであるが、視聴者に対応するアバターであってもよい。
【0053】
ギフトアイコンGは、視聴者が配信者にギフト(ギフトコンテンツ)の付与を行う際に選択されるアイコンであり、当該アイコンを選択することにより、視聴者の端末300bに、付与可能なギフトコンテンツの一覧が表示される。そして、視聴者が保有するポイントを対価として、ギフトコンテンツの一覧の中から付与したいギフトコンテンツを選択すると、視聴者の端末300bから配信サーバ100に付与希望が送信される。本実施形態では、付与可能なギフトコンテンツの一覧には、ゲーム内ギフトが含まれる。
【0054】
(4)システム動作例
図6乃至図10を参照して、本実施形態に係る配信システム1の動作例について説明する。
【0055】
(4.1)ゲーム内ユーザID登録動作例
図6は、本実施形態に係るゲーム内ユーザIDの登録に成功する場合の動作例を示すシーケンス図である。
【0056】
ステップS101において、端末300は、あるゲーム(「ゲームA」と称する)のゲーム内ユーザIDの入力をユーザから受け付ける。
【0057】
ステップS102において、端末300は、ステップS101で入力されたゲーム内ユーザIDを配信サーバ100に送信する。
【0058】
ステップS103において、配信サーバ100は、端末300から受信したゲーム内ユーザIDを、ゲームAを提供するゲームサーバ200に送信し、当該ゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるかをゲームサーバ200に問い合せる。ゲームサーバ200は、ゲーム内ユーザIDのDBを参照し、当該ゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるかを確認する。ここでは、当該ゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるものとする。
【0059】
ステップS104において、ゲームサーバ200は、ステップS103の問い合せに対する応答(回答)として、当該ゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDである旨を配信サーバ100に通知する。
【0060】
ステップS105において、配信サーバ100は、当該ゲーム内ユーザIDをユーザ情報DB122に登録する。
【0061】
ステップS106において、配信サーバ100は、当該ゲーム内ユーザIDが登録された旨を端末300に通知して表示させる。
【0062】
図7は、本実施形態に係るゲーム内ユーザIDの登録に失敗する場合の動作例を示すシーケンス図である。
【0063】
ステップS201において、端末300は、ゲームAのゲーム内ユーザIDの入力をユーザから受け付ける。
【0064】
ステップS202において、端末300は、ステップS201で入力されたゲーム内ユーザIDを配信サーバ100に送信する。
【0065】
ステップS203において、配信サーバ100は、端末300から受信したゲーム内ユーザIDを、ゲームAを提供するゲームサーバ200に送信し、当該ゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるかをゲームサーバ200に問い合せる。ゲームサーバ200は、ゲーム内ユーザIDのDBを参照し、当該ゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるかを確認する。ここでは、当該ゲーム内ユーザIDが正しくないユーザID(すなわち、存在しないユーザID)であるものとする。
【0066】
ステップS204において、ゲームサーバ200は、ステップS203の問い合せに対する応答(回答)として、当該ゲーム内ユーザIDが正しくないユーザIDである旨を配信サーバ100に通知する。
【0067】
ステップS205及びS206において、配信サーバ100は、当該ゲーム内ユーザIDを登録できない旨を端末300に通知して表示させる。例えば、「存在しないIDです。確認の上、再度ご登録ください。」といった情報を端末300に表示させてもよい。
【0068】
(4.2)ゲーム内ギフト付与動作例
図8は、本実施形態に係るゲーム内ギフト付与に成功する場合の動作例を示すシーケンス図である。
【0069】
ステップS301において、配信サーバ100は、配信者のゲームAのプレイ動画を視聴者の端末300bに配信している。
【0070】
ステップS302において、端末300bは、ゲームAのゲーム内ギフトを配信者に付与する旨の操作(すなわち、ゲーム内ギフト購入操作)をユーザから受け付ける。
【0071】
ステップS303において、端末300bは、ステップS302で選択されたゲーム内ギフトを示す情報を含むギフト購入要求を配信サーバ100に送信する。
【0072】
ステップS304において、配信サーバ100は、ステップS303のギフト購入要求に応じて、配信者及び視聴者のそれぞれのゲーム内ユーザIDを含むギフト付与要求をゲームサーバ200に送信する。
【0073】
ステップS305において、ゲームサーバ200は、ステップS304のギフト付与要求に応じて、ステップS302で選択されたゲーム内ギフトを配信者及び視聴者のそれぞれに付与する。例えば、ゲームA内で使用可能なアイテムをランダムに付与するためのチケット(ガチャチケット)を配信者及び視聴者のそれぞれに付与する。
【0074】
ステップS306において、ゲームサーバ200は、ゲーム内ギフトを配信者及び視聴者のそれぞれに付与したことを示す応答を配信サーバ100に送信する。
【0075】
ステップS307において、配信サーバ100は、ステップS306の応答に応じて、視聴者が保有するポイントから、当該視聴者が購入したギフト分のポイントを減算し、ギフト購入を完了させる。
【0076】
ステップS308において、配信サーバ100は、ギフト購入が完了した旨の応答を視聴者の端末300bに通知して表示させる。
【0077】
ステップS309において、配信サーバ100は、ギフトが付与された旨を配信者の端末300aに通知して表示させる。例えば、「ゲームAのプレゼントボックスにガチャチケットが届きました。」といった情報を端末300aに表示させる。
【0078】
図9は、本実施形態に係る視聴者のゲーム内ユーザIDが未登録のためにゲーム内ギフト付与に失敗する場合の動作例を示すシーケンス図である。
【0079】
ステップS401において、配信サーバ100は、配信者のゲームAのプレイ動画を視聴者の端末300bに配信している。
【0080】
ステップS402において、端末300bは、ゲームAのゲーム内ギフトを配信者に付与する旨の操作(すなわち、ゲーム内ギフト購入操作)をユーザから受け付ける。
【0081】
ステップS403において、端末300bは、ステップS402で選択されたゲーム内ギフトを示す情報を含むギフト購入要求を配信サーバ100に送信する。
【0082】
ステップS404において、配信サーバ100は、ユーザ情報DB122を参照し、ゲームAについて視聴者のゲーム内ユーザIDが未登録であると判定する。
【0083】
ステップS405及びS406において、配信サーバ100は、ギフト購入が不可である旨の応答を視聴者の端末300bに通知して表示させる。なお、配信サーバ100は、ゲーム内ユーザIDの登録を促す情報を端末300bに表示させ、当該視聴者について、上述のようなゲーム内ユーザIDの登録処理を行ってもよい。
【0084】
図10は、本実施形態に係る配信者のゲーム内ユーザIDが未登録のためにゲーム内ギフト付与に失敗する場合の動作例を示すシーケンス図である。
【0085】
ステップS501において、配信サーバ100は、配信者のゲームAのプレイ動画を視聴者の端末300bに配信している。
【0086】
ステップS502において、端末300bは、ゲームAのゲーム内ギフトを配信者に付与する旨の操作(すなわち、ゲーム内ギフト購入操作)をユーザから受け付ける。
【0087】
ステップS503において、端末300bは、ステップS502で選択されたゲーム内ギフトを示す情報を含むギフト購入要求を配信サーバ100に送信する。
【0088】
ステップS504において、配信サーバ100は、ユーザ情報DB122を参照し、ゲームAについて配信者のゲーム内ユーザIDが未登録であると判定する。
【0089】
ステップS505及びS506において、配信サーバ100は、配信者がゲーム内ユーザIDを未登録のためにギフト購入が不可である旨の応答を視聴者の端末300bに通知して表示させる。
【0090】
ステップS507及びS508において、配信サーバ100は、ゲーム内ユーザIDの登録を当該配信者に促す情報を配信者の端末300aに通知して表示させる。例えば、「ゲーム内ユーザIDを登録すると、視聴者さんからゲーム内ギフトがもらえるかもしれません。ゲーム内ユーザIDを登録しましょう。」といった情報を配信者の端末300aに表示させてもよい。その後、配信者について、上述のようなゲーム内ユーザIDの登録処理を行ってもよい。
【0091】
(5)第1変更例
上述の実施形態では、ギフト処理部135が、ゲーム内で使用可能なゲーム内ギフトを配信者に付与するギフト操作を視聴者から受け付けたことに応じて、配信者のゲーム内ユーザIDを指定して、配信者へのゲーム内ギフトの付与をゲームサーバ200に要求する一例について説明した。
【0092】
しかしながら、ギフト操作を視聴者から受け付けたという条件に代えて又は当該条件に加えて、配信者によるゲームライブ配信が所定の配信条件及び所定の視聴条件の少なくとも一方を満たしたという条件を用いてもよい。すなわち、ギフト処理部135は、配信者によるゲームライブ配信が所定の配信条件及び所定の視聴条件の少なくとも一方を満たしたことに応じて、配信者のゲーム内ユーザIDを指定して、配信者へのゲーム内ギフトの付与をゲームサーバ200に要求してもよい。
【0093】
ここで、所定の配信条件は、ゲームライブ配信を開始してから所定時間にわたってゲームライブ配信を継続したという条件であってもよいし、ライブ配信中のゲームについて所定のイベント(例えば、ステージクリア又はハイスコア更新等)が発生したという条件であってもよい。このような条件を所定の配信条件として用いることで、配信者による配信のモチベーションを高めることができる。
【0094】
所定の視聴条件は、配信者によるゲームライブ配信を視聴する視聴者の数(コメントを投稿した視聴者の数であってもよい)が所定の数に達したという条件であってもよいし、当該ゲームライブ配信を視聴する視聴者の総視聴時間が所定の時間に達したという条件であってもよい。このような条件を所定の視聴条件として用いることで、より多くの視聴者に視聴されるようなゲームライブ配信を行うよう配信者に動機付けを与えることができる。
【0095】
(6)第2変更例
上述の実施形態では、ユーザID提示部136が、視聴者のゲーム視聴画面上で配信者のゲーム内ユーザIDを提示したり、配信者のゲーム配信画面上で視聴者のゲーム内ユーザIDを提示したりする一例について説明した。これにより、ユーザ(配信者、視聴者)は、当該ゲーム内でフレンド検索機能を利用してゲーム内でフレンド関係を構築できる。フレンド関係とは、当該ゲーム内でフレンドとして登録された関係をいう。
【0096】
本変更例では、ゲームライブ配信サービス(配信サーバ100)からゲームサーバ200への働きかけにより、フレンド関係を構築可能とする。図11は、本変更例に係る配信サーバ100の構成を示す図である。本変更例に係る配信サーバ100は、フレンド処理部137をさらに有する。フレンド処理部137は、ゲームライブ配信サービス内で、第1ユーザから、第2ユーザを指定したフレンド操作を受け付けたことに応じて、第1ユーザ及び第2ユーザのそれぞれのゲーム内ユーザIDを指定して、ゲーム内で第1ユーザ及び第2ユーザをフレンド関係にすることをゲームサーバ200に要求する。ここで、第1ユーザが配信者及び視聴者のうち一方であって、第2ユーザが配信者及び視聴者のうち他方であってもよい。
【0097】
例えば、フレンド処理部137は、視聴者から、配信者を指定したフレンド操作を受け付ける。この場合、フレンド処理部137は、当該視聴者及び当該配信者のそれぞれのゲーム内ユーザIDを読み出し、これらのゲーム内ユーザIDを含むフレンド要求メッセージをゲームサーバ200に送信する。ゲームサーバ200は、当該フレンド要求メッセージに基づいて、ゲーム内で当該視聴者及び当該配信者をフレンドとするように登録する。
【0098】
(7)第3変更例
本変更例では、ゲーム内で複数のユーザによるマルチプレイを行う場合を想定する。マルチプレイでは、例えば、同じゲームフィールド内で複数のユーザが同時プレイを行うことができる。ここで、マルチプレイに対応したゲーム(ゲームサーバ200)には、マルチプレイに参加するためのURL(Uniform Resource Locator)をリンクとして発行できるものがある。
【0099】
ゲームサーバ200が発行するURL(マルチプレイ参加のリンク)を配信サーバ100が取得し、当該URLをゲームライブ配信サービス内で利用可能とすることにより、ゲームライブ配信サービスから直接的にマルチプレイに参加できるようになる。図12は、本変更例に係る配信サーバ100の構成を示す図である。本変更例に係る配信サーバ100は、マルチプレイ処理部138をさらに有する。マルチプレイ処理部138は、マルチプレイを開始するユーザのゲーム内ユーザIDに基づいて、マルチプレイに参加するためのURLをゲームサーバから取得し、取得したURLを用いてマルチプレイへのユーザ参加処理を行う。
【0100】
例えば、配信者が配信中のゲームについて、視聴者がマルチプレイに参加を希望する場合、視聴者は、マルチプレイに参加する操作を行う。当該操作に応じて、マルチプレイ処理部138は、配信中のゲーム内ユーザIDを取得し、当該ゲーム内ユーザIDを指定してマルチプレイのURLをゲームサーバ200に要求する。そして、マルチプレイ処理部138は、当該URLをゲームサーバ200から取得して視聴者に提示する。視聴者は、提示されたURLを選択することにより、マルチプレイに参加する。
【0101】
(8)他の実施形態
上述の実施形態では、ユーザ情報DB122が、ゲームライブ配信サービス内でユーザを一意に識別する配信サービス内ユーザIDと、ゲーム内でユーザを一意に識別するゲーム内ユーザIDと、当該ゲームのゲーム名とを対応付けて管理する一例について説明した。しかしながら、配信サービス内ユーザIDとして、ゲーム内ユーザIDを流用可能な構成であってもよい。例えば、ユーザID登録部133は、ゲームライブ配信サービスにおけるユーザのアカウントとしてゲーム内ユーザIDを利用する。これにより、ゲームライブ配信サービスにおけるユーザのアカウント作成に要する手間を削減できる。
【0102】
上述の実施形態では、ゲーム内ギフトの相互付与の場合、配信者及び視聴者に同一のギフトコンテンツが提供されるが、これに限らず、配信者及び視聴者に異なるギフトコンテンツが提供される態様であってもよい。このように配信者及び視聴者に異なるギフトコンテンツが提供される場合、配信者への付与を希望するギフトコンテンツ(第1ギフトコンテンツ)に加えて、配信者に提供されるギフトコンテンツ(第2ギフトコンテンツ)を視聴者により任意に選択可能である態様であってもよい。また、所定の第1ギフトコンテンツと所定の第2ギフトコンテンツとがあらかじめセットになっていて、視聴者はそれぞれのセットの中から任意のセットを選択することにより、第1ギフトコンテンツと第2ギフトコンテンツの提供を行う態様でもよい。さらに、第1ギフトコンテンツと第2ギフトコンテンツとがそれぞれランダムに抽出されて提供される態様であってもよい。
【0103】
上述の実施形態における動作フロー及び動作例は、必ずしもフロー図又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、動作におけるステップは、フロー図又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、動作におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。また、上述の実施形態における動作フロー及び動作例は、別個独立に実施してもよいし、2以上の動作フロー及び動作例を組み合わせて実施してもよい。例えば、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローに追加してもよいし、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローの一部のステップと置換してもよい。
【0104】
上述の実施形態に係る動作をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
【0105】
本開示で使用する「に基づいて」、「に応じて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」、「のみに応じて」を意味しない。「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」及び「に少なくとも部分的に基づいて」の両方を意味する。同様に、「に応じて」という記載は、「のみに応じて」及び「に少なくとも部分的に応じて」の両方を意味する。また、「含む(include)」、「備える(comprise)」、及びそれらの変形の用語は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。また、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。本開示において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0106】
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0107】
1 :配信システム
10 :ネットワーク
100 :配信サーバ
110 :通信部
120 :記憶部
130 :処理部
131 :ユーザID取得部
132 :合せ部
133 :ユーザID登録部
134 :配信処理部
135 :ギフト処理部
136 :ユーザID提示部
137 :フレンド処理部
138 :マルチプレイ処理部
200 :ゲームサーバ
300 :端末
【要約】
【課題】ゲームライブ配信サービスにゲームを連携させることを可能とする。
【課題手段】配信者及び視聴者を含むユーザ間でゲームのライブ配信サービスを提供するための配信サーバは、前記ライブ配信サービス内で前記ユーザにより入力され、前記ゲーム内での前記ユーザのユーザIDであるゲーム内ユーザIDを取得するユーザID取得部と、前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであるか否かを、前記ゲーム内ユーザIDを管理しているゲームサーバに問い合せる問い合せ部と、前記取得されたゲーム内ユーザIDが正しいユーザIDであることが前記問い合せ部により確認された場合、前記ゲーム内ユーザIDを前記ライブ配信サービス内で利用するように前記ゲーム内ユーザIDを登録するユーザID登録部と、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12