(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】情報処理装置及びその制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20231120BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
G06Q30/0601 330
(21)【出願番号】P 2019159618
(22)【出願日】2019-09-02
【審査請求日】2022-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】長友 悠介
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-112905(JP,A)
【文献】特開2002-189899(JP,A)
【文献】特開2017-126223(JP,A)
【文献】特開2003-187115(JP,A)
【文献】特開2013-058061(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
料理の種類である献立毎に、その献立を調理するのに必要な食材の品目と、その食材の代替となる代替品目とを記憶する献立データベースと、
ネットワークに接続されたユーザ端末と通信を行う通信手段と、
前記ユーザ端末から前記通信手段を介して献立を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した献立に必要な
食材の品目とその食材の代替となる代替品目とを前記献立データベースから検出する検出手段と、
店舗で販売されている商品の中から前記検出手段により検出された
食材の品目又は代替品目となり得る商品であって前記ユーザ端末を利用するユーザの選択条件を満足する商品を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された商品のデータを、前記通信手段を介して前記ユーザ端末に送信する送信手段と、
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザ端末から前記通信手段を介して前記データに含まれる商品の注文を受け付ける受注手段、
をさらに具備する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受注手段により注文を受け付けた商品の発注を前記店舗
の店舗サーバに指示する指示手段と、
前記発注を指示する前に、前記注文を受け付けた商品が前記選択条件を満足する商品であるか否かを検証する検証手段と、
をさらに具備する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記選択条件は、価格の安さである、請求項1乃至3のうちいずれか一記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記選択条件は、前記ユーザ端末を利用するユーザが過去に購入した商品である、請求項1乃至3のうちいずれか一記載の情報処理装置。
【請求項6】
料理の種類である献立毎に、その献立を調理するのに必要な食材の品目と、その食材の代替となる代替品目とを記憶する献立データベースと、ネットワークに接続されたユーザ端末と通信を行う通信手段
とを有する情報処理装置のコンピュータに、
前記ユーザ端末から前記通信手段を介して献立を受信する機能、
前記受信した献立に必要な
食材の品目とその食材の代替となる代替品目とを前記献立データベースから検出する機能、
店舗で販売されている商品の中から前記検出された
食材の品目又は代替品目となり得る商品であって前記ユーザ端末を利用するユーザの選択条件を満足する商品を選択する機能、及び、
前記商品のデータを、前記通信手段を介して前記ユーザ端末に送信する機能、
を実現させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ネットスーパーサーバとして機能する情報処理装置及びその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの普及に伴い、スーパーマーケット等の店舗で実際に販売されている食料品,日用品等の商品の注文をオンラインで受け付け、受注した商品を店舗から宅配する販売形態が増加している。この種の販売形態は一般に、ネットスーパーと称される。
【0003】
ネットスーパーでは、インターネットを介して受注可能な商品を紹介するために、インターネット上にウェブサイトを公開している。ネットスーパーの利用者は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等のインターネット対応の端末を操作して、ネットスーパーとしてのウェブサイトにアクセスする。そして利用者は、そのウェブサイトで紹介されている商品の中から購入を希望する商品を選択し注文するための操作を端末にて行う。この操作を受けて、ネットスーパーとしてのウェブサイトを公開するコンピュータ、いわゆるネットスーパーサーバは、受注した商品のリストを作成する。店舗の担当者は、リストに記載された商品を店舗で集めて梱包し、利用者宛に配送する。
【0004】
このように、ネットスーパーの利用者は、ウェブサイトで紹介されている商品の中から購入を希望する商品を1品ずつ選択する必要がある。このため、例えば夕食の献立に必要な食材を購入する場合、利用者は、食材となる商品を1品ずつ選択することとなる。通常、ネットスーパーとしてのウェブサイトでは、商品のカテゴリによってウェブページが分けられている。このため利用者は、適宜ウェブページを切り替えて、献立に必要な食材を1品ずつ選択しなければならず、手間と時間を要していた。
【0005】
そこで、利用者がネットスーパーサーバに献立を通知すると、その献立に必要な食材のリストがネットスーパーサーバから利用者に提示されて注文を可能とする仕組みが考えられる。しかし、例えば食材として牛乳が必要な場合、大抵のスーパーマーケットでは、複数の製造業者の牛乳が販売されている。また、単に牛乳といっても、普通の牛乳と低脂肪牛乳とがある。このため、ネットスーパーサーバから提示された牛乳が、利用者の希望する牛乳ではない可能性がある。このような問題を解決するためには、低脂肪牛乳も含めて複数の製造業者の牛乳を利用者に提示し、その中から利用者が選択するような方式を取らざるを得ず、利用者の煩雑感はぬぐいされない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、ネットスーパーの利用者が選択した献立に必要で且つその利用者の条件に合った商品を提示できる情報処理装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態において、情報処理装置は、通信手段と、受信手段と、検出手段と、選択手段と、送信手段と、を備える。通信手段は、ネットワークに接続されたユーザ端末と通信を行う。受信手段は、ユーザ端末から通信手段を介して献立を受信する。検出手段は、受信手段で受信した献立に必要な材料を検出する。選択手段は、店舗で販売されている商品の中から検出手段により検出された材料となり得る商品であってユーザ端末を利用するユーザの選択条件を満足する商品を選択する。送信手段は、選択手段により選択された商品のデータを、通信手段を介してユーザ端末に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態であるネットスーパーシステムの全体構成を概略的に示したブロック図。
【
図2】商品データベースに記憶される商品データレコードのデータ構造を示す模式図。
【
図3】会員データベースに記憶される会員データレコードのデータ構造を示す模式図。
【
図4】献立データベースに記憶される献立データレコードのデータ構造を示す模式図。
【
図5】受注データベースに記憶される受注データレコードのデータ構造を示す模式図。
【
図6】ネットスーパーサーバの要部回路構成を示すブロック図。
【
図8】ネットスーパーサーバのプロセッサが実行する受注業務処理の要部手順を示す流れ図。
【
図9】ネットスーパーサーバのプロセッサが実行する受注業務処理の要部手順を示す流れ図。
【
図10】ネットスーパーサーバのプロセッサが実行する発注業務処理の要部手順を示す流れ図。
【
図11】
図10の発注業務処理の中の価格見直し処理の手順を具体的に示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、ネットスーパーの利用者が選択した献立に必要で且つその利用者の条件に合った商品を提示できる情報処理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態におけるネットスーパーシステム1の全体構成を概略的に示したブロック図である。ネットスーパーシステム1は、ネットスーパーサーバ10と、本部サーバ20とを含む。ネットスーパーサーバ10と本部サーバ20とは、専用の通信回線31で接続されている。
【0011】
ネットスーパーサーバ10は、ネットスーパーと称される販売形態を実現するためのサーバ装置であり、インターネット32に接続している。ネットスーパーサーバ10は、インターネット32上に、受注可能な商品を紹介するためのウェブサイトを公開してユーザ端末40から商品購入の注文を受け付ける。ネットスーパーサーバ10は、ウェブサイトを通じて商品購入の注文を受けると、その注文内容を示す受注データを生成して、受注データベース63に登録する。受注データベース63は、ネットスーパーサーバ10に内蔵された記憶装置に備えられていてもよいし、ネットスーパーサーバ10の外部に設けられた記憶装置に備えられていてもよい。受注データベース63については、後述する。
【0012】
ユーザ端末40は、ネットスーパーの利用者により操作される情報端末である。ユーザ端末40は、インターネット32を通じて、ネットスーパーサーバ10が公開するウェブサイトにアクセスする機能を有している。例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の周知の情報端末がユーザ端末40として用いられる。
【0013】
ネットスーパーサーバ10は、ウェブサイトを通じて商品単位で注文を受け付けるだけでなく、献立単位でも注文を受け付けることができる。すなわちネットスーパーサーバ10は、ネットスーパーの利用者が選択した献立に必要で且つその利用者の条件に合った商品を提示できる情報処理装置の一例である。ネットスーパーサーバ10は、かかる情報処理装置としての機能を実現するために、献立データベース62を有している。献立データベース62は、ネットスーパーサーバ10に内蔵された記憶装置に備えられていてもよいし、ネットスーパーサーバ10の外部に設けられた記憶装置に備えられていてもよい。献立データベース62については、後述する。
【0014】
本部サーバ20は、複数の店舗の一元管理を実現するためのサーバ装置である。各店舗は、いずれも本部の管理下にあるチェーン店舗である。各店舗は、例えば食料品、日用品等を販売するスーパーマーケットである。各店舗は、食料品を販売する専門店であってもよい。各店舗には、それぞれ店舗システム50-1、50-2、…、が構築されている。店舗システム50-1、50-2、…、の基本的な構成は共通である。そこで以下では、店舗システム50-1について説明し、他の店舗システム50-2,…、についての説明は省略する。
【0015】
店舗システム50-1は、いわゆるPOS(Point Of Sales)システムと称されるものであり、複数台のPOS(Point Of Sales)端末51-1と店舗サーバ52-1とを含む。各POS端末51-1と店舗サーバ52-1とは、店舗内LAN(Local Area Network)53-1で接続されている。POS端末51-1は、客が買い上げる商品の販売データを登録する機能と、その買上商品の代金を決済する機能とを有する。店舗サーバ52-1は、各POS端末51-1で登録された商品の販売データを、店舗内LAN53-1を介して収集し集計することにより、その店舗の売上、在庫等を管理する機能を有する。POS端末51-1及び店舗サーバ52-1は、その他の機能も有するが、それについての説明は省略する。
【0016】
各店舗の店舗サーバ52-1、52-2、…、は、それぞれ商品データベース54-1、54-2、…、を備えている。商品データベース54-1、54-2、…、は、それぞれ店舗サーバ52-1、52-2、…、に内蔵された記憶装置に備えられていてもよいし、店舗サーバ52-1、52-2、…、の外部に設けられた記憶装置に備えられていてもよい。商品データベース54-1、54-2、…、は、その店舗で販売されている商品毎に作成される商品データレコード54Rの集合体である。すなわち、店舗システム50-1の店舗サーバ52-1に備えられた商品データベース54-1には、当該店舗システム50-1が構築された店舗で販売されている商品の商品データレコード54Rが蓄積されている。同様に、店舗システム50-2の店舗サーバ52-2に備えられた商品データベース54-2には、当該店舗システム50-2が構築された店舗で販売されている商品の商品データレコード54Rが蓄積されている。
【0017】
図2は、商品データレコード54Rのデータ構造を示す模式図である。
図2に示すように、商品データレコード54Rは、商品コード、品目コード、分類コード、生産者コード、商品名、価格等のデータを含む。商品コードは、商品を識別するために商品毎に設定された一意のコード(商品識別情報)である。品目コードは、商品の品目を識別するために品目毎に設定された一意のコード(品目識別情報)である。分類コードは、商品の分類を識別するために分類毎に設定された一意のコード(分類識別情報)である。生産者コードは、商品の生産者を識別するために生産者毎に設定された一意のコード(生産者識別情報)である。
【0018】
因みに、生産者とは、製造業者、産地、生産農家等を総称した用語である。品目とは、商品分類の最小項目を示す用語である。例えば、牛乳、ヨーグルト、牛ヒレ肉、牛もも肉、トマト、人参等の項目が品目に該当する。分類とは、品目よりも大きい商品分類の項目を示す用語である。例えば牛乳、ヨーグルト等の分類は乳製品となる。牛ヒレ肉、牛もも肉等の分類は牛肉又は牛加工肉となる。トマト、人参等の分類は緑黄色野菜となる。したがって、同じ品目の商品は、品目コードと分類コードが一致する。しかし、商品コード及び生産者コードは異なる場合がある。
【0019】
図1の説明に戻る。
本部サーバ20は、各店舗の一元管理を実現するために、専用の通信回線33を介して、各店舗の店舗システム50-1、50-2、…、の店舗サーバ52-1、52-2、…、を接続している。本部サーバ20は、各店舗サーバ52-1、52-2、…、で集計された商品の販売データを、通信回線33を介して収集し集計することで、本部の管理下にある店舗全体の売上、在庫、発注等を管理する機能を有する。
【0020】
本部サーバ20は、会員データベース61を備えている。会員データベース61は、本部サーバ20に内蔵された記憶装置に備えられていてもよいし、本部サーバ20の外部に設けられた記憶装置に備えられていてもよい。会員データベース61は、ネットスーパーを利用するために会員となった消費者、いわゆるネットスーパーの利用者毎に作成される会員データレコード61Rの集合体である。
【0021】
図3は、会員データレコード61Rのデータ構造を示す模式図である。
図3に示すように、会員データレコード61Rは、会員コード、配送先データ、店舗コード、優先モード、購買履歴リスト61L等のデータを含む。
【0022】
会員コードは、ネットスーパーの利用者を識別するために利用者毎に設定された一意のコード(会員識別情報)である。新規の利用者がユーザ端末40を操作して会員登録を行うと、その利用者固有の会員コードが生成される。そして、利用者のユーザ端末40に会員コードがダウンロードされる。会員コードは、ユーザ端末40を操作してネットスーパーのウェブサイトにアクセスする際のログインIDとして用いられる。また、ユーザ端末40において専用のアプリケーションプログラムが起動すると、会員コードを表すバーコード又は二次元データコードがユーザ端末40のディスプレイに表示される。
【0023】
配送先データは、利用者がネットスーパーで購入した商品の配送先を表す住所、電話番号等のデータである。店舗コードは、利用者がネットスーパーとして利用する店舗を識別するためのコードである。各店舗には、それぞれ固有の店舗コード(店舗識別情報)が設定されている。優先モードは、利用者がネットスーパーで商品を購入するにあたって優先するモードを示す情報である。本実施形態では、優先モードとして価格優先モードと履歴優先モードとがある。価格優先モードは、価格の安い商品を優先的に購入するモードである。履歴優先モードは、利用者が過去に購入した履歴のある商品を優先的に購入するモードである。
【0024】
利用者は、会員登録を行う際にユーザ端末40を通じて配送先を表すデータを登録する。そうすると、その配送先に対して配送が可能な店舗のリストが提示されるので、利用者は、そのリストの中からネットスーパーとして利用するための店舗を登録する。また利用者は、デフォルトとなる優先モードを登録する。利用者がユーザ端末40を操作して以上の登録を行うことにより、当該利用者の会員コードを含む会員データレコード61Rに、配送先データ、店舗コード及び優先フラグが設定される。
【0025】
購買履歴リスト61Lは、利用者が過去に購入した商品に関するデータである。購買履歴リスト61Lは、品目コードと関連付けて、その品目コードの品目に属する商品の商品コードと購買数とを対にして記述するデータ構造となっている。商品の購入先は、ウェブサイトであるネットスーパーだけではない。店舗システム50-1、50-2、…、が構築された店舗も含まれる。前述したように、ユーザ端末40は、そのディスプレイに、バーコード又は二次元データコードの形態で会員コードを表示可能である。そこで、利用者が店舗で買物をした際には、ユーザ端末40に会員コードを表示させて会計担当の店員に提示する。店員は、POS端末51-1、51-2、…、のスキャナでその会員コードを読み取る。そうすると、POS端末51-1、51-2、…、に登録された商品、つまりは利用者が店舗で購入した商品の販売データが会員コードとともに店舗サーバ52-1、52-2、…、から本部サーバ20へと送信される。本部サーバ20においては、会員コードとともに受信した商品の販売データを基に、当該会員コードを含む会員データレコード61Rの購買履歴リスト61Lを更新する。かくして、購買履歴リスト61Lには、ネットスーパーだけではなく店舗で購入した商品も含めて、品目コード別に、商品コードと購買数との対となるデータが記述される。
【0026】
次に、前述した献立データベース62及び受注データベース63について説明する。
献立データベース62は、料理の種類である献立毎に作成された献立データレコード62Rの集合体である。
【0027】
図4は、献立データレコード62Rのデータ構造を示す模式図である。
図4に示すように、献立データレコード62Rは、献立コード、献立名及び材料品目リスト62Lを含む。献立コードは、献立毎に設定された一意のコード(献立識別情報)である。献立名は、その献立の名称である。材料品目リスト62Lは、その献立を調理するのに必要な材料(食材)のデータをリスト化したものである。
【0028】
材料品目リスト62Lは、品目コード、品目名、代替フラグ、代替品目コード及び代替品目名で構成される。品目コードは、献立を調理するのに必要な材料となる品目の識別コードである。品目名はその品目の名称である。代替フラグは、その品目に代えて別に品目を代替品目として適用可能か否かを識別するための1ビットデータである。代替フラグは、適用可能な場合には“1”となり、適用不可能な場合には“0”となる。代替フラグは、適用可能な場合には“0”となり、適用不可能な場合には“1”となるようにしてもよい。代替品目コードは、その代替品目に設定された品目の識別コードである。代替品目名は、その代替品目の名称である。例えば、献立を調理するのに必要な材料として牛乳が含まれており、牛乳は豆乳を代替商品として適用可能である場合、品目コードは牛乳の品目コードとなり、品目名は牛乳となり、代替フラグは“1”となり、代替品目コードは豆乳の品目コードとなり、代替品目名は豆乳となる。
【0029】
受注データベース63は、ウェブサイトであるネットスーパーを通じて利用者から注文を受け付けた内容を表す受注データレコード63Rの集合体である。
【0030】
図5は、受注データレコード63Rのデータ構造を示す模式図である。
図5に示すように、受注データレコード63Rは、受注日時、配送日時、会員コード、優先モード、店舗コード、合計金額及び注文リスト63Lを含む。受注日時は、注文を受け付けた日付及び時刻である。配送日時は、注文を受け付けた商品を配送先に届けるように利用者によって指定された日付及び時刻である。会員コードは、商品を注文した利用者に設定された会員コードである。優先モードは、その利用者が指定した優先モードである。店舗コードは、注文を受け付けた商品を配送する店舗に設定された店舗コードである。合計金額は、弔問を受け付けた商品の合計金額である。注文リスト63Lは、注文を受け付けた商品のデータをリスト化したものである。注文リスト63Lは、品目コード、商品コード、価格、数量及び金額で構成される。
【0031】
図6は、ネットスーパーサーバ10の要部回路構成を示すブロック図である。ネットスーパーサーバ10は、プロセッサ101、メインメモリ102、補助記憶デバイス103、時計104、第1通信インターフェース105、第2通信インターフェース106及びシステム伝送路107を備える。システム伝送路107は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。ネットスーパーサーバ10は、システム伝送路107に、プロセッサ101、メインメモリ102、補助記憶デバイス103、時計104、第1通信インターフェース105及び第2通信インターフェース106を接続する。ネットスーパーサーバ10では、プロセッサ101、メインメモリ102及び補助記憶デバイス103と、これらを接続するシステム伝送路107とによってコンピュータが構成される。
【0032】
プロセッサ101は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ101は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、ネットスーパーサーバ10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0033】
メインメモリ102は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ102は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ102は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ102は、プロセッサ101が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ102は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ101によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0034】
補助記憶デバイス103は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス103となり得る。補助記憶デバイス103は、プロセッサ101が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ101での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス103は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0035】
メインメモリ102又は補助記憶デバイス103に記憶されるアプリケーションプログラムには、ネットスーパーサーバ10で実行される情報処理に関して記述した制御プログラムが含まれる。制御プログラムをメインメモリ102又は補助記憶デバイス103にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に制御プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により制御プログラムを配信して、メインメモリ102又は補助記憶デバイス103にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0036】
時計104は、時刻を計時し、日付を管理する。ネットスーパーサーバ10は、時計104によって計時されている時刻及び日付を現在の日時として取り扱う。
【0037】
第1通信インターフェース105は、インターネット32を接続する。第1通信インターフェース105は、インターネット32を通じて、ユーザ端末40との間でデータの送受信を行う。
【0038】
第2通信インターフェース106は、通信回線31を接続する。第2通信インターフェース106は、通信回線31を通じて、本部サーバ20との間でデータの送受信を行う。
【0039】
かかる構成のネットスーパーサーバ10は、補助記憶デバイス103において、各店舗システム50-1、50-2、…、が有する商品データベース54-1、54-2、…、のデータをコピーした複写商品データベース54-1C、54-2C、…、を記憶している。
【0040】
また、ネットスーパーサーバ10は、メインメモリ102における揮発性メモリ領域の一部を、買物リスト70Lを含むデータファイル70(
図7を参照)の記憶領域としている。
【0041】
図7は、データファイル70の構成を示す模式図である。
図7に示すようにデータファイル70は、会員コード、店舗コード、優先モード、注文日時、配送日時、合計金額の各エリアと、買物リスト70Lのエリアとを有する。買物リスト70Lは、一連の番号と関連付けて、品目コード、商品コード、価格、数量、金額及び注文フラグを記述するためのエリアに区分されている。注文フラグは、対応する商品コードの商品を利用者が注文したか否かを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、注文した場合に“1”となり、注文しなかった場合に“0”となる。このように本実施形態では、買物リスト70Lに利用者が注文しない商品のデータが含まれる場合を想定している。なお、買物リスト70Lから利用者が注文しない商品を削除してもよい。その場合、注文フラグは省略することができる。
【0042】
次に、ネットスーパーサーバ10の主要な動作について、
図8乃至
図11の流れ図を適宜参照しながら説明する。
図8及び
図9は、ネットスーパーサーバ10のプロセッサ101が、制御プログラムに従い実行する受注業務処理の要部手順を示す流れ図である。
図10は、同プロセッサ101が、制御プログラムに従い実行する発注業務処理の要部手順を示す流れ図である。
図11は、発注業務処理の中の価格見直し処理の手順を具体的に示す流れ図である。なお、
図8乃至
図11に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であればその処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。
【0043】
はじめに、受注業務処理について説明する。受注業務処理とは、ネットスーパーサーバ10のプロセッサ101が、ネットスーパーとして公開しているウェブサイトを通じて利用者から商品の注文を受け付ける業務の処理である。
【0044】
図8に示すようにプロセッサ101は、ACT1としてユーザ端末40からのログインを待ち受けている。利用者がユーザ端末40を操作してネットスーパーとしてのウェブサイトにアクセスしログイン操作を行うと、その利用者の会員コードを含むログインコマンドがユーザ端末40からインターネット32を通じてネットスーパーサーバ10へと送信される。プロセッサ101は、第1通信インターフェース105を介してログインコマンドを受信すると、ACT1においてYESと判定し、ACT2へと進む。プロセッサ101は、ACT2としてメインメモリ102にデータファイル70を作成する。以下では、このデータファイル70をデータファイル70Aと称する。プロセッサ101は、データファイル70Aに、ログインコマンドから取得した会員コードを記述する。
【0045】
プロセッサ101は、ACT3としてログインコマンドから取得した会員コードで識別される会員の会員データを取得する。具体的にはプロセッサ101は、本部サーバ20に対して会員データの問合せを行うように第2通信インターフェース106を制御する。この制御により、第2通信インターフェース106から通信回線31を介して本部サーバ20宛に会員データの問合せコマンドが送信される。問合せコマンドには、ログインコマンドから取得した会員コードが含まれている。問合せコマンドを受信した本部サーバ20は、会員データベース61を検索する。そして本部サーバ20は、問合せコマンドに含まれている会員コードが記述された会員データレコード61Rを検出し、この会員データレコード61Rのデータを、通信回線31を介してネットスーパーサーバ10へと送信する。かくしてプロセッサ101は、会員データレコード61Rのデータ、つまりは会員データを本部サーバ20から取得する。プロセッサ101は、会員データに含まれている店舗コードと優先モードとをデータファイル70Aに記述する。
【0046】
プロセッサ101は、ACT4としてユーザ端末40のディスプレイに注文画面を表示させる。具体的にはプロセッサ101は、データファイル70Aに記述された店舗コードが設定されている店舗の商品データベース54-i(i=1,2,…)をコピーした複写商品データベース54-iCを参照する。プロセッサ101は、複写商品データベース54-iCに登録されている商品データレコード54Rを基に、その店舗で販売されている商品の注文を受け付けるための注文画面の画像データを生成する。そしてプロセッサ101は、ユーザ端末40のディスプレイに注文画面が表示されるように第1通信インターフェース105を制御する。この制御により、第1通信インターフェース105からインターネット32を介してユーザ端末40宛に注文画面の画像データが送信される。かくしてユーザ端末40のディスプレイに、注文画面が表示される。
【0047】
注文画面には、各商品の注文を個々に受け付けるための画像の他に、商品を献立単位で注文することを指示するためのボタン画像が含まれている。以下では、このボタン画像を献立ボタンと称する。商品を献立単位で注文する利用者は、ユーザ端末40を操作して献立ボタンを入力する。そうすると、ユーザ端末40からネットスーパーサーバ10を宛先として献立入力コマンドが送信される。献立入力コマンドには、当該ユーザ端末40にダウンロードされて設定された会員コードが含まれている。
【0048】
ユーザ端末40に対して注文画面の表示を制御したネットスーパーサーバ10のプロセッサ101は、ACT5としてそのユーザ端末40から献立入力コマンドを受信したか否かを確認する。献立入力コマンド以外のコマンドを受信した場合には、プロセッサ101は、ACT5においてNOと判定し、他の処理を実行する。例えばプロセッサ101は、商品単位で商品の注文を受け付ける既存の処理を実行する。
【0049】
プロセッサ101は、献立入力コマンドを受信した場合には、ACT5においてYESと判定し、ACT6へと進む。プロセッサ101は、ACT6としてユーザ端末40のディスプレイに献立画面を表示させる。ネットスーパーサーバ10の補助記憶デバイス103には、献立データベース62が記憶されている。プロセッサ101は、献立データベース62に登録されている献立データレコード62Rを基に、料理の種類である献立の選択を受け付けるための献立画面の画像データを生成する。そしてプロセッサ101は、ユーザ端末40のディスプレイに献立画面が表示されるように第1通信インターフェース105を制御する。この制御により、第1通信インターフェース105からインターネット32を介してユーザ端末40宛に献立画面の画像データが送信される。かくしてユーザ端末40のディスプレイに、献立画面が表示される。献立画面には、各種の献立名あるいは料理の画像が含まれる。また、商品単位の注文に戻ることを指示するためのボタン画像も含まれている。以下では、このボタン画像を戻るボタンと称する。
【0050】
プロセッサ101は、ACT7としてユーザ端末40のディスプレイに優先モードを表示させる。データファイル70Aには、優先モードのデータが記述されている。プロセッサ101は、この優先モードを表す画像データを生成する。そしてプロセッサ101は、ユーザ端末40のディスプレイに優先モードが表示されるように第1通信インターフェース105を制御する。この制御により、第1通信インターフェース105からインターネット32を介してユーザ端末40宛に優先モードの画像データが送信される。かくしてユーザ端末40のディスプレイに、優先モードが表示される。優先モードは、料理画面の一部に重ねて表示される。例えば価格優先モードを指定した利用者のユーザ端末40には、『優先モード「価格」』が表示される。履歴優先モードを指定した利用者のユーザ端末40には、『優先モード「履歴」』が表示される。さらに、優先モードと対応付けて、優先モードの変更を指示するためのボタン画像が表示されている。以下では、このボタン画像を変更ボタンと称する。
【0051】
献立画面を確認した利用者は、商品単位の注文に戻る場合には、ユーザ端末40を操作して、戻るボタンを入力する。献立単位の注文を継続する場合には、利用者は、優先モードを変更するか否かを決める。優先ボタンを変更する場合には、利用者は、ユーザ端末40を操作して、変更ボタンを入力する。優先ボタンを変更しない場合には、利用者は、変更ボタンを入力しない。その後、利用者は、ユーザ端末40を操作して、献立画面から興味のある献立を選択する。
【0052】
プロセッサ101は、ACT6及びACT7の処理を終えると、ACT8として戻るボタンが入力されたか否かを確認する。戻るボタンが入力されていない場合、プロセッサ101は、ACT8においてNOと判定し、ACT9へと進む。プロセッサ101は、ACT9として変更ボタンが入力されたか否かを確認する。変更ボタンが入力されていない場合、プロセッサ101は、ACT9においてNOと判定し、ACT10へと進む。プロセッサ101は、ACT10として献立が選択されたか否かを確認する。献立が選択されていない場合、プロセッサ101は、ACT10においてNOと判定し、ACT8へと戻る。ここにプロセッサ101は、ACT8乃至ACT10として戻るボタンが入力されるか、変更ボタンが入力されるか、献立が選択されるのを待ち受ける。
【0053】
ACT8乃至ACT10の待ち受け状態において、戻るボタンが入力されたことを検知した場合には、プロセッサ101は、ACT8においてYESと判定し、ACT4へと戻る。すなわちプロセッサ101は、ユーザ端末40のディスプレイに注文画面を表示させる。以後、プロセッサ101は、ACT5以降の処理を前述したのと同様に実行する。
【0054】
ACT8乃至ACT10の待ち受け状態において、変更ボタンが入力されたことを検知した場合には、プロセッサ101は、ACT9においてYESと判定し、ACT11へと進む。プロセッサ101は、ACT11としてデータファイル70Aに記述されている優先モードを変更する。すなわち、変更前の優先モードが価格優先モードであった場合には、履歴優先モードに変更する。変更前の優先モードが履歴優先モードであった場合には、価格優先モードに変更する。しかる後、プロセッサ101は、ACT7へと戻る。すなわちプロセッサ101は、ユーザ端末40のディスプレイに変更後の優先モードを表示させる。そしてプロセッサ101は、ACT8乃至ACT10の待ち受け状態となる。
【0055】
ACT8乃至ACT10の待ち受け状態において、献立が選択されたことを検知した場合には、プロセッサ101は、ACT10においてYESと判定し、ACT12へと進む。プロセッサ101は、ACT12として材料品目リスト62Lを取得する。具体的にはプロセッサ101は、ユーザ端末40で選択された献立の献立コードで献立データベース62を検索する。そしてプロセッサ101は、当該献立コードが記述された献立データレコード62Rから材料品目リスト62Lを取得する。
【0056】
プロセッサ101は、ACT13として材料品目リスト62Lのデータを基に、買物リスト70Lを作成する。具体的にはプロセッサ101は、材料品目リスト62Lから品目コードを取得し、その品目コードをデータファイル70Aの買物リスト70Lに順次記述する。プロセッサ101は、材料品目リスト62Lの品目コードを買物リスト70Lに全て記述し終えると、ACT14として買物リスト70Lに記述した品目コードの数を、品目数Nとして記憶する。そしてプロセッサ101は、
図9の流れ図に示す手順の処理へと進む。
【0057】
プロセッサ101は、ACT21として第1カウンタメモリのカウント値nを“0”にリセットする。第1カウンタメモリは、例えばメインメモリ102の揮発性メモリ領域に形成されている。プロセッサ101は、ACT22として第1カウンタメモリを“1”だけカウントアップする。プロセッサ101は、ACT23として第1カウンタメモリのカウント値nが品目数Nを超えたか否かを確認する。
【0058】
カウント値nが品目数N以下である場合、プロセッサ101は、ACT23においてNOと判定し、ACT24へと進む。プロセッサ101は、ACT24として買物リスト70Lからカウント値nと一致する番号nの品目コードを取得する。プロセッサ101は、ACT25として複写商品データベース54-iCから、番号nの品目コードが設定された商品データレコード54Rを全て抽出する。そしてプロセッサ101は、抽出した商品データレコード54Rを、メインメモリ102の揮発性メモリ領域に形成された一時バッファに格納する。
【0059】
プロセッサ101は、ACT26としてデータファイル70に記述されている優先モードを確認する。優先モードが履歴優先モードでない、つまり価格優先モードの場合には、プロセッサ101は、ACT26においてNOと判定し、ACT27へと進む。プロセッサ101は、ACT27として、ACT12の処理で取得した材料品目リスト62Lを検索し、番号nの品目コードに対して代替品目コードが設定されているか否かを確認する。
【0060】
代替品目コードが設定されていない場合、すなわち番号nの品目コードに対する代替フラグが“0”であった場合、プロセッサ101は、ACT27においてNOと判定し、ACT28の処理をスキップして、ACT29へと進む。プロセッサ101は、ACT29として、一時バッファに格納された商品データレコード54Rの中から価格が最低の商品データレコード54Rを選択する。以下では、価格が最低の商品データレコード54Rを商品データレコード54Rxと称する。このとき、最低価格が同額の商品データレコード54Rxが複数ある場合には、プロセッサ101は、予め決められたルールに従って、いずれか1つの商品データレコード54Rxを選択する。例えばプロセッサ101は、本部サーバ20に問合せを行って、売上点数が最も多い商品の商品データレコード54Rxを選択する。あるいはプロセッサ101は、生産者に対して優先順位が設定されている場合には、その優先順位が最も高い生産者の商品データレコード54Rxを選択する。
【0061】
ACT27において、代替品目コードが設定されている場合、すなわち番号nの品目コードに対する代替フラグが“1”であった場合には、プロセッサ101はYESと判定し、ACT28へと進む。プロセッサ101は、ACT28として複写商品データベース54-iCから、代替品目コードが設定された商品データレコード54Rを全て抽出し、一時バッファに格納する。しかる後、プロセッサ101は、ACT29の処理へと進む。すなわちプロセッサ101は、一時バッファに格納された商品データレコード54Rの中から価格が最低の商品データレコード54Rxを選択する。したがって、番号nの品目コードが設定された商品よりも、代替品目コードが設定された商品の方が低価格である場合には、代替品目コードの商品データレコード54Rが選択される。なお、同額であった場合には、番号nの品目コードが設定された商品の商品データレコード54Rが優先的に選択される。
【0062】
ACT29の処理を終えると、プロセッサ101は、ACT32へと進む。ACT32の処理については後述する。
【0063】
ACT26において、データファイル70に記述されている優先モードが履歴優先モードであった場合には、プロセッサ101はNOと判定し、ACT30へと進む。プロセッサ101は、ACT30として、ACT3の処理で取得した会員データレコード61Rの購買履歴リスト61Lを検索する。そしてプロセッサ101は、番号nの品目コードの中で購買数が最多の商品コードを選択する。このとき、購買数が最多の商品コードが複数ある場合には、プロセッサ101は、予め決められたルールに従って、いずれか1つの商品コードを選択する。例えばプロセッサ101は、価格が最低である商品の商品コードを選択する。あるいはプロセッサ101は、売上数が最も多い商品の商品コードを選択する。
【0064】
プロセッサ101は、ACT31として購買数が最多の商品コードを選択できたか否かを確認する。例えば、番号nの品目コードが購買履歴リスト61Lに存在しない場合があり得、その場合には購買数が最多の商品コードを選択できない。購買数が最多の商品コードを選択できない場合には、プロセッサ101は、ACT31においてNOと判定し、ACT29へと進む。すなわちプロセッサ101は、一時バッファに格納された商品データレコード54Rの中から価格が最低の商品データレコード54Rxを選択する。その後、プロセッサ101は、ACT32へと進む。
【0065】
ACT31において、購買数が最多の商品コードを選択できた場合には、プロセッサ101はYESと判定し、ACT32へと進む。
【0066】
このように、ACT29において最低価格の商品を選択するか、ACT30において最多購買数の商品を選択すると、プロセッサ101は、ACT32へと進む。プロセッサ101は、ACT32として、ACT29又はACT30において選択した商品の商品コード及び価格を、買物リスト70Lの番号nに対応したエリアに記述する。その後、プロセッサ101は、ACT22へと戻る。すなわちプロセッサ101は、第1カウンタメモリをさらに“1”だけカウントアップする。そしてプロセッサ101は、ACT23以降の処理を前述したのと同様に実行する。
【0067】
こうして、カウント値nが品目数Nを超えるまで、プロセッサ101は、ACT22乃至ACT32の処理を繰り返し実行する。そして、カウント値nが品目数Nを超えたならば、プロセッサ101は、ACT23においてYESと判定し、ACT33へと進む。プロセッサ101は、ACT33としてユーザ端末40に対して買物メモを通知する。具体的にはプロセッサ101は、買物リスト70Lに記述された商品コードで識別される商品の商品名と価格とを対応付けた買物メモを作成し、この買物メモのデータをユーザ端末40に送信するように第1通信インターフェース105を制御する。この制御により、インターネット32を通じて買物メモのデータがユーザ端末40へと送信される。かくして、ユーザ端末40のディスプレイに、買物メモが表示される。
【0068】
買物メモに表示された商品名の商品は、利用者が選択した献立の調理に必要な品目の商品である。そして、利用者が価格優先モードを指定していた場合には、同一品目又は代替品目の中から最低価格の商品が選択されて、買物メモに表示されている。一方、利用者が履歴優先モードを指定していた場合には、同一品目の中から当該利用者が最も多く購入している商品が選択されて、買物メモに表示されている。利用者が最も多く購入している商品は、その利用者の嗜好に合った商品であるといえる。
【0069】
さて、買物メモを確認した利用者は、ユーザ端末40を操作して購入すべき商品を決定する。すなわち利用者は、買物メモに表示されている商品の中から購入する商品を選択し、購入数量を入力する。利用者は、購入しない商品については、購入数量を入力しない。このとき、購入数量を入力することで、購入すべき商品の合計金額が算出され、ユーザ端末40のディスプレイに表示されるようにするとよい。
【0070】
購入すべき商品の購入数量を入力し終えると、利用者は、ユーザ端末40を操作して配送日時を入力する。なお、配送日時の入力は、購入数量を入力する前、あるいは購入数量を入力している途中であってもよい。
【0071】
購入数量と配送日時の入力を終えると、利用者は発注を指令する。この指令により、ユーザ端末40からネットスーパーサーバ10に対して注文データが送信される。注文データには、買物メモの商品コード及び価格とその商品コードで識別される商品の購入数量とが含まれている。また、配送日時とユーザ端末40に設定された会員コードも注文データに含まれている。注文データは、インターネット32を介してネットスーパーサーバ10へと送信される。
【0072】
ユーザ端末40に対して買物メモを通知したプロセッサ101は、ACT34として注文データを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、第1通信インターフェース105を介して注文データを受信すると、ACT34においてYESと判定し、ACT35へと進む。プロセッサ101は、ACT35として注文データに含まれている会員コードがセットされたデータファイル70Aを選択する。そしてプロセッサ101は、このデータファイル70Aの買物リスト70Lを更新する。すなわちプロセッサ101は、買物メモから商品コード、価格及び注文数量のデータを取得し、同じ商品コード及び価格が記述された買物リスト70Lの行に注文数量を記述する。またプロセッサ101は、価格と注文数量とから金額を算出し、その金額を買物リスト70Lの同一行に記述する。さらにプロセッサ101は、注文数量が1以上の商品コードに対応した注文フラグを“1”にセットする。
【0073】
こうして、買物リスト70Lを更新し終えると、プロセッサ101は、ACT36として受注処理を行う。具体的にはプロセッサ101は、データファイル70Aに受注日時、配送日時及び合計金額を記述する。受注日時は、時計104で計時されている日時である。配送日時は、注文データに含まれている配送日時である。注文データに配送日時が含まれていない場合、プロセッサ101は、予め決められたルールに従い、時計104で計時されている日時から配送日時を決定し、データファイル70Aに記述する。合計金額は、買物リスト70Lの金額を合算した金額である。合計金額は、この合算金額に消費税の金額を加算した金額であってもよい。
【0074】
受注処理を終えると、プロセッサ101は、ACT37としてその受注処理を終えたデータファイル70Aのデータを基に、受注データレコード63Rを作成する。このときプロセッサ101は、買物リスト70Lの中から注文フラグが“0”のデータを除いて、注文リスト63Lを作成する。プロセッサ101は、受注データレコード63Rを受注データベース63に保存する。以上で、プロセッサ101は、受注業務処理を終了する。
【0075】
次に、発注業務処理について説明する。発注業務処理とは、ネットスーパーサーバ10のプロセッサ101が、ネットスーパーで受注した商品の発注を店舗に対して行う業務の処理である。この処理は、例えば一日の予め決められた時刻に実行する。例えば午前10時と、午後2時と、午後6時になると発注業務処理が開始される。
【0076】
図10に示すように、発注業務処理が開始されると、プロセッサ101は、ACT41として時計104で計時されている日付を取得する。またプロセッサ101は、ACT42として第2カウンタメモリのカウント値pを“0”にリセットする。第2カウンタメモリは、例えばメインメモリ102の揮発性メモリ領域に形成されている。プロセッサ101は、ACT43として第2カウンタメモリを“1”だけカウントアップする。プロセッサ101は、ACT44として第2カウンタメモリのカウント値pが受注データ数Pを超えたか否かを確認する。受注データ数Pは、受注データベース63に保存されている受注データレコード63Rの数である。
【0077】
カウント値pが受注データ数P以下である場合、プロセッサ101は、ACT44においてYESと判定し、ACT45へと進む。プロセッサ101は、ACT45として受注データベース63から未処理の受注データレコード63Rを取得する。プロセッサ101は、ACT46としてその受注データレコード63Rの配送日が、ACT41の処理で取得した時計104の日付と一致するか否かを確認する。配送日が時計104の日付と一致しない、つまりは配送日が時計104の日付よりも前である場合、プロセッサ101は、ACT46においてNOと判定し、ACT43に戻る。すなわちプロセッサ101は、第2カウンタメモリをさらに“1”だけカウントアップする。そしてプロセッサ101は、ACT44以降の処理を前述したのと同様に実行する。
【0078】
ACT46において、配送日が時計104の日付と一致する場合には、プロセッサ101はYESと判定し、ACT47へと進む。プロセッサ101は、ACT47として受注データレコード63Rの優先モードを調べる。優先モードが価格優先モードであった場合、プロセッサ101は、ACT47においてYESと判定し、ACT48へと進む。プロセッサ101は、ACT48として価格見直し処理を実行する。そして価格見直し処理を終了すると、プロセッサ101は、ACT49へと進む。一方、優先モードが履歴優先モードであった場合には、プロセッサ101は、ACT47においてNOと判定し、ACT48の価格見直し処理をスキップして、ACT49へと進む。
【0079】
ここで、価格見直し処理について
図11を用いて説明する。
プロセッサ101は、価格見直し処理に入ると、ACT61として差額メモリDをクリアする。またプロセッサ101は、ACT62として第3カウンタメモリのカウント値qを“0”にリセットする。差額メモリD及び第3カウンタメモリは、例えばメインメモリ102の揮発性メモリ領域に形成されている。プロセッサ101は、ACT63として第3カウンタメモリを“1”だけカウントアップする。プロセッサ101は、ACT64として第3カウンタメモリのカウント値qが品目数Qを超えたか否かを確認する。品目数Qは、受注データレコード63Rの注文リスト63Lにセットされている品目コードの数である。
【0080】
カウント値qが品目数Q以下である場合、プロセッサ101は、ACT64においてYESと判定し、ACT65へと進む。プロセッサ101は、ACT65として注文リスト63Lから未処理の品目コードを取得する。
【0081】
プロセッサ101は、ACT46として受注データレコード63Rにセットされた店舗コードが設定されている店舗の商品データベース54-i(i=1,2,…)をコピーした複写商品データベース54-iCを参照する。そしてプロセッサ101は、その複写商品データベース54-iCから、ACT65において取得した品目コードが設定された商品データレコード54Rを全て抽出する。そしてプロセッサ101は、抽出した商品データレコード54Rを一時バッファに格納する。プロセッサ101は、ACT67として、ACT29の処理と同様に、一時バッファに格納された商品データレコード54Rの中から価格が最低の商品データレコード54Rを選択する。
【0082】
プロセッサ101は、ACT68としてその選択した商品データレコード54Rの商品コードが、ACT65において取得した品目コードに関連付けて注文リスト63Lに記述されている商品コードと一致するか否かを確認する。双方の商品コードが一致する場合、プロセッサ101は、ACT68においてYESと判定し、ACT63へと戻る。すなわちプロセッサ101は、第3カウンタメモリをさらに“1”だけカウントアップする。そしてプロセッサ101は、ACT64以降の処理を前述したのと同様に実行する。
【0083】
ACT68において、双方の商品コードが一致しない場合には、プロセッサ101はNOと判定し、ACT69へと進む。プロセッサ101は、注文リスト63Lの該当する品目コードに対応した商品コード及び価格を、ACT67の処理で選択した最低価格の商品の商品コード及び価格に変更する。また、プロセッサ101は、注文リスト63Lの金額と、受注データレコード63Rの合計金額とを算出し直す。
【0084】
プロセッサ101は、ACT70として商品コードを変更する前の価格と変更した後の価格との差額dを算出する。そしてプロセッサ101は、ACT71としてその差額dを差額メモリDに加算する。その後、プロセッサ101は、ACT63へと戻る。すなわちプロセッサ101は、第3カウンタメモリをさらに“1”だけカウントアップする。そしてプロセッサ101は、ACT64以降の処理を前述したのと同様に実行する。
【0085】
このように、優先モードが価格優先モードの利用者に対しては、発注日において、注文リスト63Lにセットされている商品コードの商品よりも低価格の同一品目商品が存在する場合には、発注商品をその同一品目商品に変更する。
【0086】
こうして、プロセッサ101は、カウント値qが品目数Qを超えるまで、ACT63乃至ACT71の処理を繰り返し実行する。そして、カウント値qが品目数Qを超えたならば、プロセッサ101は、ACT64においてNOと判定し、ACT72へと進む。プロセッサ101は、ACT72として差額メモリDの金額が“0”よりも大きいか否かを確認する。差額メモリDの金額が“0”よりも大きい場合、プロセッサ101は、ACT72においてYESと判定し、ACT73へと進む。プロセッサ101は、ACT73としてその差額メモリDの金額を差額として受注データレコード63Rに追加する。これに対し、差額メモリDの金額が“0”の場合には、プロセッサ101は、ACT72においてNOと判定し、ACT73の処理をスキップする。あるいはプロセッサ101は、差額として”0”を受注データレコード63Rに追加してもよい。以上で、価格見直し処理が終了する。
【0087】
図10の説明に戻る。
価格見直し処理が終了するか、優先モードが履歴優先モードであった場合、プロセッサ101は、ACT49として発注リストを作成する。具体的にはプロセッサ101は、受注データレコード63Rの注文リスト63Lに記述された商品コード、価格、数量及び金額から発注リストを作成する。そしてプロセッサ101は、この発注リストに、受注データレコード63Rの受注日時、配送日時、会員コード、店舗コード、合計金額、差額等を付加する。
【0088】
プロセッサ101は、発注リストとそれに付加されたデータとを、その発注リストに付加された店舗コードで識別される店舗の店舗サーバ52-j宛に送信するように第2通信インターフェース106を制御する。この制御により、第2通信インターフェース106から通信回線31を介して本部サーバ20宛に発注リストとそれに付加されたデータが送信される。さらに送信データは、本部サーバ20から通信回線33を通じて店舗サーバ52-jへと転送される。このとき、店舗リストには、会員コードに関連付けられて会員データベース61に登録されている配送先データがさらに付加される。かくして、店舗サーバ52-jにおいては、発注リストが、配送先データ、配送日時等とともに出力される。例えば発注リストは、伝票プリンタを通じて発注伝票として出力される。あるいは発注リストは、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等の情報処理装置を通じて、発注画面として出力される。これにより、店舗の担当者は、発注リストに記載されている商品を梱包し、配送先へ配送する。かくして、利用者が選択した献立に必要な材料となる商品のうち、当該利用者が購買すると決めた商品が、配送日時までに店舗から利用者が指定する配送先へと配送される。
【0089】
このとき、価格優先モードを指定した利用者に対しては、同一品目の中で最低価格の商品が選択されて配送される。履歴優先モードを指定した利用者に対しては、同一品目の中で購買数が最大の商品が選択されて配送される。
【0090】
以上の説明から明らかなように、ネットスーパーサーバ10の第1通信インターフェース105は、通信手段を構成する。すなわち第1通信インターフェース105は、インターネット32を通じて接続されたユーザ端末40と通信を行う。
【0091】
ネットスーパーサーバ10のプロセッサ101は、第1通信インターフェース105と協働して、ACT5乃至ACT10の処理を実行することにより、受信手段を構成する。すなわちプロセッサ101は、ユーザ端末40から第1通信インターフェース105を介して献立を受信する。
【0092】
プロセッサ101は、ACT12およびACT13の処理を実行することにより、検出手段を構成する。すなわちプロセッサ101は、第1通信インターフェース105を介して受信した献立に必要な材料を献立データベース62から検出する。
【0093】
プロセッサ101は、ACT22乃至ACT32の処理を実行することにより、選択手段を構成する。すなわちプロセッサ101は、店舗で販売されている商品の中から、検出手段により検出された材料となり得る商品であって、ユーザ端末40を利用するユーザが指定した優先モード、つまりはそのユーザの選択条件を満足する商品を選択する。
【0094】
プロセッサ101は、第1通信インターフェース105と協働してACT33の処理を実行することにより、送信手段を構成する。すなわちプロセッサ101は、選択手段により選択された商品のデータ、つまりは買物メモのデータを、第1通信インターフェース105を介してユーザ端末40に送信する。
【0095】
プロセッサ101は、第1通信インターフェース105と協働してACT34乃至ACT36の処理を実行することにより、受注手段を構成する。すなわちプロセッサ101は、ユーザ端末40から第1通信インターフェース105を介して買物メモのデータに含まれる商品の注文を受け付け、その受注データを受注データベース63に保存する。
【0096】
プロセッサ101は、第2通信インターフェース106と協働してACT41乃至ACT46とACT49及びACT50の処理を実行することにより、指示手段を構成する。すなわちプロセッサ101は、受注手段により注文を受け付けた商品の発注を、第2通信インターフェース106を介して店舗サーバ52-1、52-2、…、に指示する。
【0097】
プロセッサ101は、ACT47及びACT48の処理を実行することにより、検証手段を構成する。すなわちプロセッサ101は、発注を指示する前に、注文を受け付けた商品が選択条件を満足する商品であるか否か、例えば最低価格であるか否かを検証する。
【0098】
このように、通信手段、受信手段、検出手段、選択手段及び送信手段を備えたネットスーパーサーバ10であれば、ネットスーパーとしてのウェブサイトで献立を選択した利用者に対し、その献立に必要な品目の中でその利用者の選択条件に合った商品を提示することができる。例えば価格優先モードを指定した利用者に対しては、同一品目又は代替委品目の中で最低価格の商品が提示される。例えば履歴優先モードを指定した利用者に対しては、同一品目の商品の中で過去の購買数が最も多い商品が提示される。したがって利用者は、同一品目又は代替品目の中から希望する商品を選択する必要がなくなるので、利用者の満足度が高いネットスーパーをインターネット32上に公開することができる。
【0099】
しかも、価格優先モードと履歴優先モードとは簡単な操作で切り替えることができる。したがって利用者は、価格を優先するか購買履歴を優先するかを適宜選択できるので、この点からもネットスーパー利用者の満足度を高めることができる。
【0100】
また、ネットスーパーサーバ10は、さらに受注手段を備えている。これにより、利用者は、献立を選択したことで提示された商品の中から購入を希望する商品を取捨選択するだけで必要な商品を発注することができる。したがって、この点からも利用者の満足度が高いネットスーパーをインターネット32上に公開することができる。
【0101】
また、ネットスーパーサーバ10は、さらに指示手段と検証手段を備えている。したがって、例えば価格優先モードを指定した利用者が注文した商品が、発送時点で最低価格ではなく、別の商品が最低価格であった場合には、自動的に最低価格の商品に入れ替えることができる。したがって、ネットスーパー利用者の満足度をさらに高めることができる。
【0102】
以上、ネットスーパーの利用者が選択した献立に必要で且つその利用者の条件に合った商品を提示できる情報処理装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
【0103】
前記実施形態では、ネットスーパーシステム1に含まれるサーバとして、ネットスーパーサーバ10と本部サーバ20とを例示した。他の実施形態としては、ネットスーパーサーバ10としての機能と本部サーバ20としての機能とを兼ね備えた1つのサーバで、ネットスーパーシステム1のサーバを構成してもよい。また、前記実施形態では、本部サーバ20が会員データベース61を備えたが、ネットスーパーサーバ10が会員データベース61を備えてもよい。
【0104】
前記実施形態では、ネットスーパーサーバ10が複写商品データベース54-1C、54-2C、…、を記憶した。他の実施形態としては、ネットスーパーサーバ10が本部サーバ20を介して店舗サーバ52-1、52-2、…にアクセスし、その店舗サーバ52-1、52-2、…の商品データベース54-1、54-2、…から必要なデータを取得してもよい。こうすることにより、複写商品データベース54-1C、54-2C、…、が不要となる。
【0105】
前記実施形態では、優先モードとして価格優先モードと履歴優先モードとを例示した。優先モードの種類はこれに限定されるものではない。例えば同一品目の中に国産と外国産とが含まれている場合には国産を優先するモード等があってもよい。
【0106】
前記実施形態では、献立に必要な商品を注文する場合を例示した。この点に関しては、献立に必要な商品とともに献立に不要な商品を追加注文してもよいのは言うまでもないことである。
【0107】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]ネットワークに接続されたユーザ端末と通信を行う通信手段と、前記ユーザ端末から前記通信手段を介して献立を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した献立に必要な材料を検出する検出手段と、店舗で販売されている商品の中から前記検出手段により検出された材料となり得る商品であって前記ユーザ端末を利用するユーザの選択条件を満足する商品を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された商品のデータを、前記通信手段を介して前記ユーザ端末に送信する送信手段と、を具備する情報処理装置。
[2]前記ユーザ端末から前記通信手段を介して前記データに含まれる商品の注文を受け付ける受注手段、をさらに具備する付記[1]記載の情報処理装置。
[3]前記受注手段により注文を受け付けた商品の発注を前記店舗に指示する指示手段と、前記発注を指示する前に、前記注文を受け付けた商品が前記選択条件を満足する商品であるか否かを検証する検証手段と、をさらに具備する付記[2]記載の情報処理装置。
[4]前記選択条件は、価格の安さである、付記[1]乃至[3]のうちいずれか一記載の情報処理装置。
[5]前記選択条件は、前記ユーザ端末を利用するユーザが過去に購入した商品である、付記[1]乃至[3]のうちいずれか一記載の情報処理装置。
[6]ネットワークに接続されたユーザ端末と通信を行う通信手段を有する情報処理装置のコンピュータに、前記ユーザ端末から前記通信手段を介して献立を受信する機能、前記受信した献立に必要な材料を検出する機能、店舗で販売されている商品の中から前記検出された材料となり得る商品であって前記ユーザ端末を利用するユーザの選択条件を満足する商品を選択する機能、及び、前記商品のデータを、前記通信手段を介して前記ユーザ端末に送信する機能、を実現させるための制御プログラム。
【符号の説明】
【0108】
1…ネットスーパーシステム、10…ネットスーパーサーバ、20…本部サーバ、31,33…通信回線、32…インターネット、40…ユーザ端末、50-1、50-2…店舗システム、52-1、52-2…店舗サーバ、54-1、54-2…商品データベース、61…会員データベース、62…献立データベース、63…受注データベース、101…プロセッサ、102…メインメモリ、103…補助記憶デバイス、104…時計、105…第1通信インターフェース、106…第2通信インターフェース。