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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20231120BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20231120BHJP
【FI】
G07G1/00 331Z
G07G1/12 321K
G07G1/12 321P
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019230382
(22)【出願日】2019-12-20
(65)【公開番号】P2021099595
(43)【公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 隆
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-352834(JP,A)
【文献】特開2019-101716(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 1/14
G06Q 10/00-50/34
G07D 1/00- 3/16
G07D 9/00-13/00
G07F 19/00
G07B 1/00- 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の数字を個々に入力して金額を置数する置数キーと、
現金を投入する投入部と、
媒体に情報を書込みする書込部と、
前記置数キーを含む操作で置数された金額より多くの現金が前記投入部に投入された場合に、置数された置数金額を選択する置数選択キーと、投入された投入金額を選択する投入選択キーと、を表示する選択表示手段と、
前記置数選択キーが操作された場合に前記置数金額分の金銭的価値を前記書込部から前記媒体にチャージし、前記投入選択キーが操作された場合に前記投入金額分の金銭的価値を前記書込部から前記媒体にチャージするチャージ手段と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記チャージ手段が前記置数金額分の金銭的価値を前記書込部から前記媒体にチャージした場合に、前記投入金額と前記置数金額との差額分の現金を返却する返却手段、
を備えた請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
チャージする金額に応じて付与するポイントを記憶するポイント記憶部と、
置数された金額に関連して、前記ポイント記憶部に記憶されている付与ポイントとの関係をアナウンスするアナウンス手段と、
をさらに備えた請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
任意の数字を個々に入力して金額を置数する置数キーと、現金を投入する投入部と、媒体に情報を書込みする書込部と、を備えた情報処理装置としてのコンピュータを、
前記置数キーを含む操作で置数された金額より多くの現金が前記投入部に投入された場合に、置数された置数金額を選択する置数選択キーと、投入された投入金額を選択する投入選択キーと、を表示する選択表示手段と、
前記置数選択キーが操作された場合に前記置数金額分の金銭的価値を前記書込部から前記媒体にチャージし、前記投入選択キーが操作された場合に前記投入金額分の金銭的価値を前記書込部から前記媒体にチャージするチャージ手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、店舗において商品を購入する際に、電子マネー等の媒体に記憶されている金銭的価値を使用して商品を購入するシステムが存在する。当該システムに含まれるPOS端末は、媒体と有線または無線を介して接続し、商品の購入金額に対応した金銭的価値を媒体から削減する。
【0003】
また、このような媒体に、金銭的価値を任意のタイミングでチャージすることができる。情報処理装置である入金端末に媒体を接続し、当該入金端末に現金を入金すると入金金額に相当する金銭的価値が媒体にチャージされる。
【0004】
しかしながら従来は、入金端末の画面に表示された所定の金額単位でしか媒体に金銭的価値をチャージすることができなかった(例えば1000円、3000円、5000円等の単位)。そのため、媒体の所有者が希望する額の金銭的価値をチャージすることがでなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、希望する金額の金銭的価値をチャージすることが可能な情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の情報処理装置は、任意の数字を個々に入力して金額を置数する置数キーと、現金を投入する投入部と、媒体に情報を書込みする書込部と、前記置数キーを含む操作で置数された金額より多くの現金が前記投入部に投入された場合に、置数された置数金額を選択する置数選択キーと、投入された投入金額を選択する投入選択キーと、を表示する選択表示手段と、前記置数選択キーが操作された場合に前記置数金額分の金銭的価値を前記書込部から前記媒体にチャージし、前記投入選択キーが操作された場合に前記投入金額分の金銭的価値を前記書込部から前記媒体にチャージするチャージ手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係るシステムを示す概略図である。
図2図2は、入金端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、ポイント記憶部を示すメモリマップである。
図4図4は、入金端末の機能構成を示す機能ブロック図である。
図5図5は、入金端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図6図6は、入金端末の表示画面を示す図である。
図7図7は、入金端末の他の表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。実施形態では、入金端末を情報処理装置の一例として説明する。また、実施形態では、記憶媒体を媒体の一例として説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0009】
図1は、実施形態に係るシステムを示す概略図である。システムは、店舗で販売される商品を販売し、販売した商品の売上管理等を行うシステムであり、主に店舗内に設置される。システムは、店舗内に設置された複数台の入金端末10と、店舗の精算部に1台または複数台設置されたPOS(Point of Sales)端末30と、店舗のバックヤードに設置された、入金端末10やPOS端末30の上位機器であるサーバ50とを備える。入金端末10とPOS端末30とサーバ50とは、LAN(Local Area Network)等の通信回線Lによって相互に電気的に接続されている。そのため、各入金端末10と各POS端末30とサーバ50とは、相互に情報を送受信することができる。
【0010】
入金端末10は、店舗で使用できる記憶媒体70に金銭的価値をチャージする機能を備える。チャージとは、記憶媒体70に対し、金銭的価値を電気的に記憶することである。既に金銭的価値が記憶されている記憶媒体70に対し、さらに金銭的価値を追加的に記憶することもチャージに含まれる。記憶媒体70は、例えば店舗で使用できる電子マネーやICカード等であり、内部に金銭的価値を電気的に記憶することか可能である。金銭的価値とは、当該価値を使用して、店舗等において商品を購入することが可能な現金に代わる、現金と同等に使用可能な情報である。なお、媒体は、スマートフォン、携帯電話、携帯端末等の携帯可能な端末に内蔵されている記憶部であってもよい。また、媒体は記憶媒体70以外に磁気媒体であってもよい。
【0011】
入金端末10は、記憶媒体70に金銭的価値をチャージする。記憶媒体70は、入金端末10と接続される。接続とは、物理的に電気的接点を接続する電気的接続、および例えばNFC(Near Field Communication)技術を使用して、非接触状態で情報の読み取りや書込みができる非接触接続も含む。なお、媒体が磁気媒体の場合、入金端末10と磁気的に接続される。
【0012】
入金端末10は、現金が投入されると、置数した金額に応じた金銭的価値を記憶媒体70にチャージする。例えば、置数した置数金額と投入した投入金額が等しい場合、入金端末10は、置数金額分(=投入金額分)の金銭的価値を記憶媒体70にチャージする。また、投入金額が置数金額より多い場合、入金端末10は、置数金額または投入金額を選択的に記憶媒体70にチャージする。また、置数金額が投入金額より多い場合、入金端末10は、投入金額を記憶媒体70にチャージする。
【0013】
POS端末30は、購入する商品について、店員または顧客自身が売上登録操作と決済操作を行う。POS端末30は、購入する商品について、商品に付されたバーコード等のシンボルや無線タグの情報を読み取らせる売上登録操作を行うと、当該商品についての売上登録処理を実行する。売上登録処理とは、POS端末30が読み取った情報から取得した商品コードに基づいて読み出した、当該商品の商品情報(商品名、価格等)を表示するとともに、当該商品情報を記憶する処理をいう。
【0014】
また、店員または顧客が決済操作を行うと、POS端末30は、決済処理を実行する。決済処理とは、売上登録処理によって記憶された商品情報に基づいて、当該取引に係る合計金額の表示、顧客から預かった預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理を行う。現金での決済の場合は釣銭の発行を釣銭機に指示する処理を含む。また、決済処理は、売上登録処理した商品情報や決済情報(合計金額、預り金額、釣銭額等)を印字した伝票やレシートを発行する処理を含む。
【0015】
POS端末30は、決済処理した商品の商品コード、商品情報、決済情報等を、通信回線Lを介してサーバ50に送信する。また、POS端末30は、所定期間(例えば一日)の売上を精算した精算情報を、通信回線Lを介してサーバ50に送信する。
【0016】
サーバ50は、各POS端末30から受信した商品コード、商品情報、決済情報、精算情報等を、集中的に管理する。すなわち、サーバ50は、一店舗での売上管理等を行う。また、サーバ50は、記憶媒体70を保有する顧客の情報(顧客名、顧客住所、電話番号、メールアドレス、等)を、記憶媒体70を個別に特定する媒体コード毎に関連付けて記憶する。なお、顧客の情報は、図示しない本部サーバが記憶していてもよい。
【0017】
続いて、入金端末10のハードウェア構成について説明する。図2は、入金端末10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、入金端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリ部14等を備えている。CPU11は制御主体となる。ROM12は各種プログラムを記憶する。RAM13はプログラムや各種データを展開する。メモリ部14は各種プログラムを記憶する。CPU11、ROM12、RAM13、メモリ部14は、互いにバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12やメモリ部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する入金端末10に係る制御処理を実行する。
【0018】
また、制御部100は、バス15およびコントローラ16を介して、操作部21と接続する。操作部21は、置数キー211、金額キー212、確定キー213、置数選択キー214、投入選択キー215を備える。置数キー211は、金額を1円単位で個々に入力可能な0から9までの数字キーを備えており、0から9までの数字キーを操作して、任意の金額を個々に置数するためのキーである。金額キー212は、例えば1000円、3000円等の金額をワンタッチで置数するためのキーである。実施形態では、1000円キー、2000円キー、3000円キー、5000円キー、10000円キーの5種類の金額キー212が備えられている。例えば1000円キーを操作すると、「1」「0」「0」「0」の数字が一度に置数される。金額キー212は、任意の金額を個々に置数するキーではないため、置数キー211とは異なるキーである。置数キー211および/または金額キー212を操作して置数された金額が置数金額である。確定キー213は、置数キー211または/および金額キー212を用いて置数した金額を確定する場合に操作する。なお、確定キー213が操作された後の金額を置数金額ということもある。置数選択キー214は、置数金額をチャージすることを選択する場合に操作する。投入選択キー215は、入出金部25(後述する)から投入された金額(以降「投入金額」という)をチャージすることを選択する場合に操作する。
【0019】
RAM13は、置数金額部131、確定金額部132、投入金額部133を備える。置数金額部131は、確定キー213を操作する前の置数キー211および/または金額キー212の操作で置数された置数金額を記憶する。例えば、金額キー212である「1000円キー」が操作され、その後に置数キー211である数字の「1」キーと「2」キーが操作されると、置数金額部131は、「1012」を置数として記憶する。確定金額部132は、確定キー213を操作した時点の置数金額を記憶する。投入金額部133は、入出金部25から投入された投入金額を記憶する。
【0020】
メモリ部14は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成される。メモリ部14は、制御プログラム部141、ポイント記憶部142を備える。制御プログラム部141は、入金端末10を制御するための制御プログラムを記憶する。ポイント記憶部142は、チャージする金額範囲毎に付与されるポイント数を記憶する。ポイント記憶部142については、図3で後述する。
【0021】
また、制御部100は、バス15およびコントローラ16を介して、表示部22、印字部23、リーダライタ24、入出金部25と接続する。表示部22は、入金端末10の操作者に情報を表示する。なお、操作部21は、表示部22上に設けられたタッチパネルであり、表示部22に表示される各種キーの画像に対応した位置のタッチパネル(キー)を操作すると、当該キーの機能を果たす。印字部23は、チャージした金額を印字したレシートを発行する。リーダライタ24は、記憶媒体70と電気的に接続し、記憶媒体70に記憶されている金銭的価値を読み出す。また、書込部であるリーダライタ24は、記憶媒体70と電気的に接続し、記憶媒体70に対してチャージする金額を金銭的価値として書き込む。投入部である入出金部25は、硬貨や紙幣の現金を投入する投入口(図示せず)と現金を返却する返却口(図示せず)を備える。入出金部25は、制御部100の指示に従って、投入口に投入された現金を取り込んで収納する。また、入出金部25は、制御部100の指示に従って、返却する現金を返却口に出金する。
【0022】
また、制御部100は、バス15を介して、通信部26と接続している。通信部26は、通信回線Lを介して、店内に設置された他の入金端末10、POS端末30、サーバ50と電気的に接続している。通信部26は、サーバ50等と情報の送受信を行う。
【0023】
次に、ポイント記憶部142について説明する。図3は、ポイント記憶部142を示すメモリマップである。ポイント記憶部142は、チャージする金額に対応して、付与するポイントを関連付けて記憶する。図3に示すように、ポイント記憶部142は、チャージ金額部1421とチャージポイント部1422を有する。チャージ金額部1421は、チャージする金額の範囲を記憶する。実施形態では、チャージ金額部1421は、0円~1000円の範囲、1001円~2000円の範囲、2001円~5000円の範囲、5001円以上の範囲、の4つの範囲に分けて記憶する。また、チャージポイント部1422は、0円~1000円の範囲に対応したチャージポイントとして0ポイントを記憶する。また、1001円~2000円の範囲に対応したチャージポイントとして100ポイントを記憶する。また、2001円~5000円の範囲に対応したチャージポイントとして300ポイントを記憶する。また、5000円以上に対応したチャージポイントとして500ポイントを記憶する。
【0024】
すなわちポイント記憶部142は、チャージ金額が0円~1000円の場合にはポイントは付与しない、チャージ金額が1001円~2000円の場合には100ポイントを付与する、チャージ金額が2001円~5000円の場合には300ポイントを付与する、チャージ金額が5001円以上の場合には500ポイントを付与する、ことを示す情報を記憶する。
【0025】
ここからは、入金端末10の機能構成について詳細に説明する。図4は、入金端末10の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部100は、ROM12やメモリ部14の制御プログラム部141に記憶された制御プログラムに従うことで、比較手段101、選択表示手段102、選択手段103、チャージ手段104、返却手段105、アナウンス手段106として機能する。
【0026】
比較手段101は、置数金額と投入金額との大小を比較する。具体的には、比較手段101は、確定金額部132に記憶されている置数金額と投入金額部133に記憶されている投入金額の大小を比較する。
【0027】
選択表示手段102は、置数金額と投入金額のいずれをチャージするかの選択肢を表示する。具体的には、選択表示手段102は、表示部22に、置数金額を選択するための置数選択キー214と投入金額を選択するための投入選択キー215を表示する。また、選択表示手段102は、投入金額が置数金額より多い場合に、置数金額と投入金額のいずれをチャージするかの選択肢を表示する。具体的には、選択表示手段102は、投入金額が置数金額より多い場合に、置数金額を選択するための置数選択キー214と投入金額を選択するための投入選択キー215を表示する。
【0028】
選択手段103は、選択表示手段102の選択表示に対して置数金額または投入金額でのチャージを選択する。具体的には、選択手段103は、置数選択キー214と投入選択キー215のうち操作されたキーに対応したチャージ金額を選択する。
【0029】
チャージ手段104は、置数キー211を含む操作で置数された金額以上の現金が投入された場合に、置数された金額分の金銭的価値を接続された記憶媒体にチャージする。具体的には、チャージ手段104は、確定金額部132に記憶された置数金額分の金銭的価値を、リーダライタ24から記憶媒体70にチャージする。また、チャージ手段104は、選択手段103によって選択された置数金額分の金銭的価値をチャージする。
【0030】
返却手段105は、選択手段103が置数金額でのチャージを選択した場合に、投入金額と置数金額との差額分の現金を返却する。具体的には、返却手段105は、選択手段103が置数金額でのチャージを選択した場合に、投入金額部133に記憶されている投入金額から確定金額部132に記憶されている置数金額を減算した差額の現金を、入出金部25から出金する。
【0031】
アナウンス手段106は、置数された金額に関連して、ポイント記憶部142に記憶されている付与ポイントとの関係をアナウンスする。具体的には、アナウンス手段106は、置数金額部131に置数金額が記憶された場合、ポイント記憶部142に記憶されている、前記置数金額に関連したポイントとの関連をアナウンスする。さらに具体的には、アナウンス手段106は、置数金額部131に記憶されている置数金額に所定の金額を追加することで付与される、一つ上の段階のポイントが付与されるためのチャージ金額の範囲を含むアナウンスを行う。例えば、置数金額部131に記憶されている置数金額が1000円の場合、現状は付与されるポイントは0ポイントであるが、一つ上の段階の100ポイントが付与されるためのチャージ金額の範囲(1001円~2000円)をアナウンスする。また、置数金額部131に記憶されている置数金額と一つ上の段階のポイントが付与されるために必要な差額(例えば現在の置数金額が1000円の場合、あと最低1円置数金額を追加すると100円分のポイントが付与されることを示すメッセージもアナウンスするといい。なお、この場合、他の金額の範囲と付与されるポイント(2001円~5000円のチャージで300ポイント、5000円以上のチャージで500ポイント)が付与されるとのアナウンスを同時にしてもよい。
【0032】
ここからは、入金端末10の制御について説明する。記憶媒体70に金額の金銭的価値をチャージする場合、入金端末10の操作者は、記憶媒体70をリーダライタ24に挿入し、入金端末10と記憶媒体70の接続を確立する。図5は、入金端末10の制御処理の流れを示すフローチャートである。また、図6に、図5のフローチャートによって制御される入金端末10が表示部22に表示する画面Mを示す。画面Mは、記憶媒体70に記憶されている金銭的価値に相当する金額を表示する残額表示部M1、置数金額部131に記憶されている置数金額を表示する置数金額表示部M2、確定金額部132に記憶されている置数金額を表示する確定金額表示部M3、投入金額部133に記憶されている投入金額を表示する投入金額表示部M4、記憶媒体70にチャージしたチャージ金額を表示するチャージ金額表示部M5、投入金額からチャージ金額を減算した差額の返金額を表示する返金金額表示部M6、アナウンス手段106がアナウンスを表示するアナウンス表示部M7を表示する。また、画面Mは、置数キー211に対応した置数キーの画像、各種金額の金額キー212に対応した金額キーの画像、確定キー213に対応した確定キーの画像を表示する。
【0033】
図5に示すように、入金端末10の制御部100は、記憶媒体70がリーダライタ24に挿入されたか(すなわち、リーダライタ24と記憶媒体70が接続されたか)を判断する(S11)。記憶媒体70がリーダライタ24に挿入されるまで待機し(S11のNo)、記憶媒体70がリーダライタ24に挿入されたと判断した場合には(S11のYes)、制御部100は、いずれかの金額キー212が操作されたかを判断する(S12)。いずれかの金額キー212が操作されたと判断した場合には(S12のYes)、操作された金額キー212に対応した置数金額を置数金額部131に記憶する(S13)。S13において、制御部100は、置数金額部131に記憶した置数金額を置数金額表示部M2に表示する。次にアナウンス手段106は、置数金額部131に記憶した置数金額に対応したポイントを付与するためのチャージ金額の範囲を含むアナウンスをアナウンス表示部M7に表示する(S14)。そして制御部100は、S11に戻る。アナウンスを見た操作者は、ポイントを付与したい場合は、例えばS15において置数キー211から置数金額を置数し直す等の操作をして置数金額を増額する等の対応をする。
【0034】
また、金額キー212が操作ではないと判断した場合には(S12のNo)、制御部100は、置数キー211が操作されたかを判断する(S15)。置数キー211が操作されたと判断した場合には(S15のYes)、S13の処理とS14の処理を実行する。この場合、すでに金額キー212の操作によって置数金額が置数金額部131に記憶されている場合には、S13の処理において、当該置数金額に置数キー211の操作で置数した置数金額を加算する。置数金額表示部M2には加算された合計の置数金額が表示される。
【0035】
入金端末10の操作者は、置数金額が決まると確定キー213を操作する。置数キー211の操作ではないと判断した場合に(S15のNo)、制御部100は、確定キー213が操作されたかを判断する(S16)。確定キー213の操作ではないと判断した場合には(S16のNo)、制御部100は、入出金部25から金銭が投入されたかを判断する(S17)。入出金部25から金銭が投入されたと判断した場合には(S17のYes)、制御部100は、投入された投入金額を投入金額部133に記憶する(S18)。S18の処理において、制御部100は、投入金額を投入金額表示部M4に表示する。そして制御部100は、S11に戻る。なお、入出金部25から金銭が投入されていないと判断した場合には(S17のNo)、制御部100は、S11に戻る。
【0036】
また、S16において、確定キー213が操作されたと判断した場合には(S16のYes)、制御部100は、確定金額としての置数金額を確定金額部132に記憶する(S21)。S21の処理において、制御部100は、確定した置数金額を確定金額表示部M3に表示する。
【0037】
次に制御部100は、投入金額部133に投入金額が記憶されているかを判断する(S22)。投入金額部133に投入金額が記憶されていないと判断した場合には(S22のNo)、入出金部25への金銭の投入がされていないため、制御部100は、金銭の投入を薦める案内を表示部22に表示する(S23)そして、制御部100は、S17以降の処理を実行する。
【0038】
一方、投入金額部133に投入金額が記憶されていると判断した場合には(S22のYes)、比較手段101は、確定金額部132に記憶されている置数金額と投入金額部133に記憶されている投入金額の大小を比較する(S24)。置数金額と投入金額が等しい場合(置数金額=投入金額)には、チャージ手段104は、リーダライタ24に挿入されている記憶媒体70に対して、確定金額部132に記憶されている置数金額をチャージ金額としてチャージする(S25)。S25の処理において、制御部100は、チャージ金額表示部M5にチャージ金額を表示する。そして制御部100は、S11に戻る。
【0039】
また、投入金額が置数金額より大きいと判断した場合(投入金額>置数金額)には、選択表示手段102は、表示部22に、置数金額を選択するための置数選択キー214(選択肢)と投入金額を選択するための投入選択キー215(選択肢)をポップアップ表示する(S31)。図7は、選択表示手段102が、S31の処理においてポップアップ表示M8を画面M上に表示した画面である。図7に示すように、表示されたポップアップ表示M8は、置数金額と投入金額のいずれかを選択することを促すメッセージM9、置数選択キー214、投入選択キー215を含む。
【0040】
次に選択手段103は、置数選択キー214が操作されたかを判断する(S32)。置数選択キー214が操作されたと判断した場合には(S32のYes)、チャージ手段104は、確定金額部132に記憶された置数金額分の金銭的価値を、リーダライタ24から記憶媒体70にチャージする(S33)。S33の処理において、制御部100は、チャージ金額表示部M5にチャージ金額を表示する。そして制御部100は、投入金額部133に記憶されている金額から確定金額部132に記憶されている金額を減算した差額を算出する(S34)。そして返却手段105は、差額の現金を入出金部25から出金する(現金を返却する)(S35)。S35の処理において、制御部100は、返金金額表示部M6に返金額を表示する。そして制御部100はS11に戻る。
【0041】
一方、S32において、置数選択キー214の操作ではないと判断した場合には(S32のNo)、選択手段103は、投入選択キー215が操作されたかを判断する(S36)。投入選択キー215が操作されたと判断した場合には(S36のYes)、制御部100は、投入金額部133に記憶された置数金額分の金銭的価値を、リーダライタ24から記憶媒体70にチャージする(S41)。S41の処理において、制御部100は、チャージ金額表示部M5にチャージ金額を表示する。そして制御部100は、S11に戻る。なお、投入選択キー215の操作ではないと判断した場合には(S36のNo)、制御部100は、S32に戻る。
【0042】
また、S24において、投入金額が置数金額より小さいと判断した場合(投入金額<置数金額)には、制御部100は、S41の処理を実行する。S41の処理において、制御部100は、チャージ金額表示部M5にチャージ金額を表示する。そして制御部100はS11に戻る。
【0043】
このような実施形態の入金端末10は、0から9までの数字を個々に入力して金額を置数する置数キー211と、現金を投入する入出金部25と、記憶媒体70に情報を書込みするリーダライタ24と、置数された金額以上の現金が入出金部25に投入された場合に、置数された金額分の金銭的価値をリーダライタ24に接続された記憶媒体70にチャージするチャージ手段104と、を備える。このような入金端末10は、置数キー211を操作して置数した置数金額の金銭的価値を記憶媒体70にチャージすることができる。そのため、希望する金額の金銭的価値をチャージすることが可能となる。
【0044】
また、このような実施形態の入金端末10は、置数金額と投入金額のいずれをチャージするかの選択肢を表示する選択表示手段102と、選択表示手段102の選択表示に対して置数金額または前記投入金額でのチャージを選択する選択手段103と、を備え、チャージ手段104は、選択された置数金額の金銭的価値を記憶媒体70にチャージする。そのため、置数金額と投入金額のいずれをチャージするかを選択することが可能となる。
【0045】
また、このような実施形態の入金端末10は、置数金額と投入金額との大小を比較する比較手段101、をさらに備え、選択表示手段102は、投入金額が置数金額より大きい場合に置数金額と投入金額のいずれをチャージするかの選択肢を表示する。そのため、投入金額が置数金額より多い場合にチャージ金額を選択することができる。
【0046】
また、このような実施形態の入金端末10は、選択手段103が置数金額でのチャージを選択した場合に、投入金額と置数金額との差額分の現金を返却する返却手段105を備える。そのため、置数金額を選択した場合に、投入金額と置数金額の差額を現金で受け取ることができる。
【0047】
また、このような実施形態の入金端末10は、チャージする金額に応じて付与するポイントを記憶するポイント記憶部142と、置数キー211で置数された金額に関連して、ポイント記憶部142に記憶されている付与ポイントとの関係をアナウンスするアナウンス手段106と、を備える。このような入金端末10は、置数金額に係るポイントについてアナウンスする。そのため、ポイントが付与される最小の金額を置数してチャージすることができる。
【0048】
なお、このように金銭的価値がチャージされた記憶媒体70は、POS端末30で商品を購入する場合に使用する。すなわち、POS端末30において、記憶媒体70に記憶されている金銭的価値を使用して、商品の決済処理を実行する。決済処理した金額に相当する金銭的価値は、記憶媒体70から減額される。なお、付与されたポイントは、チャージした金銭的価値と同様に商品の購入に使用することができる。
【0049】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態やその変形は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0050】
例えば、実施形態では、入金端末10を情報処理装置の一例として説明した。しかしながらこれに限らず、例えばPOS端末30が情報処理装置であってもよい。
【0051】
なお、実施形態の入金端末10で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0052】
また、実施形態の入金端末10で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施形態の入金端末10で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0053】
また、実施形態の入金端末10で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0054】
10 入金端末
11 CPU
12 ROM
13 RAM
21 操作部
22 表示部
24 リーダライタ
25 入出金部
30 POS端末
70 記憶媒体
100 制御部
101 比較手段
102 選択表示手段
103 選択手段
104 チャージ手段
105 返却手段
106 アナウンス手段
131 置数金額部
132 確定金額部
133 投入金額部
141 制御プログラム部
142 ポイント記憶部
1421 チャージ金額部
1422 チャージポイント部
211 置数キー
212 金額キー
213 確定キー
214 置数選択キー
215 投入選択キー
M1 残額表示部
M2 置数金額表示部
M3 確定金額表示部
M4 投入金額表示部
M5 チャージ金額表示部
M6 返金金額表示部
M7 アナウンス表示部
M8 ポップアップ表示
M9 メッセージ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【文献】特開2016-40679号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7