(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】ラジカルガス及び短寿命分子に対する複センサガスサンプリング検出システム及び使用方法
(51)【国際特許分類】
G01N 1/28 20060101AFI20231120BHJP
G01N 1/00 20060101ALI20231120BHJP
G01N 21/3504 20140101ALI20231120BHJP
G01N 21/39 20060101ALI20231120BHJP
G01N 25/36 20060101ALI20231120BHJP
【FI】
G01N1/28 Z
G01N1/00 101R
G01N21/3504
G01N21/39
G01N25/36
(21)【出願番号】P 2020545585
(86)(22)【出願日】2018-11-29
(86)【国際出願番号】 US2018063124
(87)【国際公開番号】W WO2019108831
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-10-13
(32)【優先日】2017-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507402565
【氏名又は名称】エムケーエス インスツルメンツ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MKS INSTRUMENTS,INC.
【住所又は居所原語表記】2 Tech Drive,Suite 201,Andover,Massachusetts 01810 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】チウ ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】チェン シン
(72)【発明者】
【氏名】タイ チウ イン
(72)【発明者】
【氏名】ハリス マイケル
(72)【発明者】
【氏名】グプタ アトゥール
【審査官】外川 敬之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-088090(JP,A)
【文献】特開2016-051900(JP,A)
【文献】特開昭63-021832(JP,A)
【文献】特開2004-281673(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0045577(US,A1)
【文献】特開2012-079877(JP,A)
【文献】米国特許第06341890(US,B1)
【文献】特開2006-159870(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/28
G01N 25/36
G01N 1/00
G01N 21/39
G01N 21/3504
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジカルガスストリーム内のラジカルを測定する方法であって、
ラジカルをそこに有する少なくとも1つのラジカルガスストリームを与える段階と、
前記少なくとも1つのラジカルガスストリームの定められた容積を少なくとも1つの上流サンプリングモジュールに向けることによって少なくとも1つの上流サンプリングガスストリームを形成する段階と、
前記少なくとも1つのラジカルガスストリームの残りの容積を少なくとも1つの処理チャンバの中に向ける段階と、
前記少なくとも1つのラジカルガスストリームの定められた容積を前記少なくとも1つの処理チャンバから少なくとも1つのチャンバサンプリングモジュールに向けることにより、少なくとも1つのチャンバサンプリングガスストリームを形成する段階と、
前記少なくとも1つのラジカルガスストリームの残りの容積を前記少なくとも1つの処理チャンバから排気し、それによって少なくとも1つの排気ガスストリームを形成する段階と、
前記少なくとも1つの排気ガスストリームの定められた容積を少なくとも1つの排気サンプリングモジュールに向けることにより、少なくとも1つの排気サンプリングガスストリームを形成する段階と、
前記上流サンプリングモジュール、チャンバサンプリングモジュール、及び排気サンプリングモジュールの少なくとも1つの内部で少なくとも1つの試薬を該少なくとも1つの上流サンプリングモジュール、少なくとも1つのチャンバサンプリングモジュール、及び少なくとも1つの排気サンプリングモジュールの少なくとも1つでの前記ラジカルと組み合わせて、少なくとも1つの化学種をそこに有する少なくとも1つの上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームを形成する段階と、
前記少なくとも1つの上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームの前記少なくとも1つの内部の化学種の量を測定する段階と、
前記少なくとも1つのラジカルガスストリームの前記残りの容積と、前記上流サンプリングガスストリーム、チャンバサンプリングガスストリーム、及び排気サンプリングガスストリームを形成する該ラジカルガスストリームの定められた容積毎の前記少なくとも1つの上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームの前記少なくとも1つの内部の化学種の濃度の比とを比較することにより、前記少なくとも1つの処理チャンバ内のラジカルの濃度を計算する段階と、を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
ウェーハ処理システムでの使用のための複センサガス検出システムであって、
ラジカルガスソースの少なくとも1つのソースから放出されたラジカルガスストリームと流体連通しており、該ラジカルガスソースから該少なくとも1つのラジカルガスストリームの制御された容積を受け入れて該少なくとも1つのラジカルガスストリームの該制御された容積を少なくとも1つの試薬と反応させて上流化合物ストリームを生成するように構成された上流サンプリングモジュールと、
少なくとも1つの処理チャンバ内に存在する前記少なくとも1つのラジカルガスストリームと流体連通しており、該少なくとも1つのラジカルガスストリームの制御された容積を受け入れて該少なくとも1つのラジカルガスストリームの該制御された容積を少なくとも1つの試薬と反応させてチャンバ化合物ストリームを生成するように構成された少なくとも1つのチャンバサンプリングモジュールと、
前記少なくとも1つの処理チャンバから排気された前記少なくとも1つのラジカルガスストリームと流体連通しており、該少なくとも1つのラジカルガスストリームの制御された容積を受け入れて該少なくとも1つのラジカルガスストリームの該制御された容積を少なくとも1つの試薬と反応させて排気化合物ストリームを生成するように構成された少なくとも1つの排気サンプリングモジュールと、
前記上流サンプリングモジュール、チャンバサンプリングモジュール、及び排気サンプリングモジュールの少なくとも1つと連通しており、前記上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームの少なくとも1つの濃度を測定するように構成された少なくとも1つのセンサモジュールと、
前記上流サンプリングモジュール、チャンバサンプリングモジュール、排気サンプリングモジュール、及びセンサモジュールの少なくとも1つと連通しており、前記上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームの少なくとも1つの流量を制御するように構成された少なくとも1つの流れモジュールと、
を含むことを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、2017年12月1日出願の「ラジカルガス及び短寿命分子に対する複センサガスサンプリング検出システム及び使用の方法(Multi-Sensor Gas Sampling Detection System for Radical Gases and Short-Lived Molecules and Method of Use)」という名称の米国特許出願第62/593,721号、及び2018年3月22日出願の「ラジカルガス及び短寿命分子に対する複センサガスサンプリング検出システム及び使用の方法(Multi-Sensor Gas Sampling Detection System for Radical Gases and Short-Lived Molecules and Method of Use)」という名称の米国特許出願第62/646,867号に対する優先権を主張するものであり、その両方の内容は、これによりそれらの全体が引用によって本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
電子デバイス及びシステムは、絶えず増え続けるデバイス、システム、及び用途の中に組み込まれている。その結果、高い複雑度及び小さいスケールを有する低コスト集積回路への市場需要は成長し続けている。ラジカルベースの半導体ウェーハ処理のような様々な微細加工処理が、スケーリング問題に対処するために開発されている。高性能集積回路を費用効果的に設計及び製造するために、ラジカルベースの半導体ウェーハ製造工程のパラメータは、慎重に制御される必要がある。
【0003】
現在、いくつかのラジカルベースの半導体ウェーハ処理方法が使用されている。処理に使用されるラジカルガスは、H、O、N、F、Cl、Br、NH、NH2、NF、CH、CH2、COFなどのような通常はガスに存在しない原子、励起分子、並びに多くの短寿命分子を含む。現在利用可能なラジカルベースの半導体ウェーハ処理は、いくらか有用であることが過去に判明しているが、いくつかの欠点が識別されている。例えば、ウェーハ処理中に発生されるラジカル種は短寿命であり、それによって正確な測定及び分析を困難にする。その結果、定量分析に頼るのではなく、現在利用可能なラジカルベースの半導体ウェーハ製造方法は、望ましいウェーハアーキテクチャを達成するために正確な処方と仮想計量学とに関わっている。処方及び/又は制御処理でのあらゆる変動は、生産収量に大きく影響を及ぼす場合がある。これに加えて、ウェーハ処理中に発生される非常に反応性に富むラジカル種は、ラジカルストリーム及び処理チャンバ内に位置決めされた分析デバイス及びセンサ、光学窓及び構成要素、及び他のシステム又はデバイスを急速に劣化させる傾向を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
すなわち、以上に鑑みて、ラジカルベースの半導体ウェーハ処理に有用な複センサガスサンプリング検出システムに対する継続的な必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、ラジカルガスストリーム又は類似のガスストリーム内の原子ラジカル、分子ラジカル、及び/又は短寿命分子を検出して測定するための複センサガスサンプリング検出システム及び方法に関する。検出して測定するシステムは、少なくとも1つのガスソースと連通する少なくとも1つのラジカルガス発生器を含むことができる。ラジカルガス発生器は、処理チャンバ内に使用される場合がある少なくとも1つのラジカルガスストリームを発生するように構成することができる。従って、処理チャンバは、ラジカルガス発生器と流体連通している。少なくとも1つの分析回路は、ラジカルガスと流体連通することができ、ラジカルガス発生器は、検出及び測定システムに使用することができる。分析回路は、定められた容積及び/又は流量のラジカルガスストリームを受け入れるように構成することができる。一実施形態では、分析回路は、少なくとも1つの試薬を定められた容積のラジカルガスストリーム内のラジカルガスと反応させるように構成することができる。この反応は、ラジカルガスと分析回路内の少なくとも1つのセンサモジュールによって測定することができる化学種、荷電粒子、光子放出、又は熱エネルギ放出の形態にある場合がある少なくとも1つの試薬とから少なくとも1つの化合物ストリーム(又は反応生成物)を生成する。1又は2以上の流量測定モジュールは、センサモジュールと流体連通することができる。使用中に、流量測定モジュールは、化合物ストリーム及びラジカルガスストリームの少なくとも一方の容積及び/又は流量を測定するように構成することができる。測定された反応生成物の量、及び化合物ストリーム及びラジカルガスストリームの容積及び/又は流量に基づいて、ラジカルガスストリーム内のラジカルガスの濃度又は量を取得することができる。
【0006】
本出願は、ラジカルガスストリーム内のラジカルガスを測定する方法を更に開示する。より具体的には、ガスストリーム内のラジカルを測定する方法は、ラジカルをそこに有する少なくとも1つのラジカルガスストリームを与える段階を含む。サンプリングガスストリームは、定められた容積及び/又は流量のラジカルガスストリームを少なくとも1つのサンプリングモジュールに向けることによって生成することができる。少なくとも1つの試薬は、サンプリングガスストリーム内のラジカルと組み合わされ、少なくとも1つの化学種をそこに有する少なくとも1つの化合物ストリームを形成することができる。その後に、化合物ストリーム内の化学種の濃度は、少なくとも1つのセンサモジュールを用いて測定することができる。更に、ラジカルガスストリームの残りの容積は、少なくとも1つの処理チャンバの中に向けることができる。ラジカルガスストリーム及び/又は化合物ガスストリームの流れは、センサモジュールと流体連通している少なくとも1つの流量測定モジュールを用いて測定することができる。最後に、処理チャンバ内のラジカルの濃度は、サンプリングガスストリームを形成するラジカルガスストリームの定められた容積毎の化合物ストリーム内の化学種の濃度の比をラジカルガスストリームの残りの容積と比較することによって計算することができる。
【0007】
別の実施形態では、本出願は、ラジカルガスストリーム内のラジカルを測定する方法を開示する。本方法は、ラジカルをそこに有する少なくとも1つのラジカルガスストリームを与える段階を含む。少なくとも1つの上流ガスストリームは、定められた容積のラジカルガスストリームを少なくとも1つの上流サンプリングモジュールに向け、同時にラジカルガスストリームの残りの容積を少なくとも1つの処理チャンバの中に向けることによって形成することができる。少なくとも1つのチャンバサンプリングガスストリームは、定められた容積のラジカルガスストリームを処理チャンバから少なくとも1つのチャンバサンプリングモジュールに向け、同時に処理チャンバ内に残っているラジカルガスストリームの容積が処理チャンバから排気され、それによって少なくとも1つの排気ガスストリームを形成することによって形成することができる。少なくとも1つの排気サンプリングガスストリームは、定められた容積及び/又は流量の排気ガスストリームを少なくとも1つの排気サンプリングモジュールに向けることによって形成することができる。その後に、少なくとも1つの試薬は、上流サンプリングモジュール、チャンバサンプリングモジュール、及び排気サンプリングモジュールの少なくとも1つの中でラジカルガスストリーム内のラジカルと反応し、その少なくとも1つが少なくとも1つの化学種をそこに有する上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームの少なくとも1つを形成することができる。上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームの少なくとも1つの中の化学種の量は測定することができ、処理チャンバ内のラジカルの濃度は、上流サンプリングガスストリーム、チャンバサンプリングガスストリーム、及び排気サンプリングガスストリームを形成する定められた容積のラジカルガスストリーム毎の上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームの少なくとも1つの中の化学種の濃度の比をラジカルガスストリームの残りの容積と比較することによって計算することができる。
【0008】
これに加えて、本出願は、ウェーハ処理システムでの使用のための複センサガス検出システムを開示する。ウェーハ処理システムは、ラジカルガスソースの少なくとも1つのガスソースから放出されたラジカルガスストリームと流体連通している上流サンプリングモジュールを含む。上流サンプリングモジュールは、制御された容積及び/又は流量のラジカルガスストリームをラジカルガスソースから受け入れるように構成することができる。少なくとも1つの試薬は、制御された容積及び/又は流量のラジカルガスストリームと反応して上流化合物ストリームを生成する。更に、少なくとも1つのチャンバサンプリングモジュールは、少なくとも1つの処理チャンバ内に存在する少なくとも1つのラジカルガスストリームと流体連通することができる。チャンバサンプリングモジュールは、制御された容積及び/又は流量のラジカルガスストリームを受け入れ、制御された容積及び/又は流量のラジカルガスストリームを少なくとも1つの試薬と反応させてチャンバ化合物ストリームを生成するように構成することができる。これに加えて、少なくとも1つの排気サンプリングモジュールは、処理チャンバから排気されたラジカルガスストリームと流体連通することができる。排気サンプリングモジュールは、制御された容積及び/又は流量のラジカルガスストリームを受け入れ、制御された容積及び/又は流量のラジカルガスストリームを少なくとも1つの試薬と反応させて排気化合物ストリームを生成するように構成することができる。少なくとも1つのセンサモジュールは、上流サンプリングモジュール、チャンバサンプリングモジュール、及び排気サンプリングモジュールの少なくとも1つと連通することができる。センサモジュールは、上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームの少なくとも1つの濃度を測定するように構成することができる。少なくとも1つの流れモジュールは、上流サンプリングモジュール、チャンバサンプリングモジュール、排気サンプリングモジュール、及びセンサモジュールの少なくとも1つと連通することができる。流れモジュールは、上流化合物ストリーム、チャンバ化合物ストリーム、及び排気化合物ストリームの少なくとも1つの流量を制御するように構成することができる。
【0009】
本出願はまた、反応ガス処理システムでの使用のためのサンプリング反応モジュールを開示する。サンプリング反応モジュールは、分析付属品本体を有する少なくとも1つの分析付属品を含むことができる。分析付属品本体は、少なくとも1つの流体チャネルをそこに定める。少なくとも1つの流体入口ポート及び流体出口ポートを分析付属品本体に形成することができる。入口ポート及び出口ポートは、分析付属品本体に形成された流体チャネルと流体連通することができる。少なくとも1つのカプリング本体が、分析付属品本体から延びる。一実施形態では、カプリング本体は、そこに形成された少なくとも1つのカプリング通路を含む。分析付属品本体を通って横断する少なくとも1つのサンプリングチューブは、カプリング本体のカプリング通路内に位置決めすることができる。更に、少なくとも1つの分析付属品本体をその上に受け入れるように構成された少なくとも1つの真空通路をそこに定める少なくとも1つのモジュール本体は、サンプリング反応モジュールに含めることができる。モジュール本体は、そこに形成された少なくとも1つのサンプリングチューブレシーバを有することができ、そのためにサンプリングチューブレシーバは、真空通路と流体連通することができる。
【0010】
最後に、本出願は、熱量測定システムを更に開示する。より具体的には、熱量測定システムは、少なくとも1つのガス通路をそこに定める少なくとも1つの反応ガス導管を含む。使用中に、ガス通路は、少なくとも1つの反応ガスをそれを通して流すように構成される。更に、少なくとも第1のセンサ本体は、反応ガス導管のガス通路内に位置決めすることができる。一実施形態では、センサ本体は、ガス通路を通して流される反応ガスの温度を測定するように構成される。これに加えて、少なくとも1つのセンサデバイスは、センサ本体と通信することができる。使用中に、センサデバイスは、センサ本体から反応ガス流れに関連する温度データを受信するように構成することができる。少なくとも1つのプロセッサは、第1のセンサデバイスと通信することができ、かつ反応ガス導管を通って流れる反応ガスの採取パワーを計算するように構成することができる。
【0011】
本明細書に説明するようなラジカルガスストリーム内のラジカルを検出して測定するための複センサガスサンプリング検出システム及び方法の他の特徴及び利点は、以下の詳細説明の考察からより明らかになるであろう。
【0012】
本明細書に開示するようなラジカルガスストリーム内のラジカルを検出して測定するための複センサガスサンプリング検出システム及び方法の新規な態様は、以下の図の精査によってより明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】複センサガスサンプリング検出システムの実施形態の概略図である。
【
図2】処理チャンバから上流の及び処理チャンバ内からのラジカルガスストリームからガスサンプルを採取する複センサガスサンプリング検出システムの別の実施形態の概略図である。
【
図3】処理チャンバから上流の、処理チャンバ内からの、及び処理チャンバの下流のラジカルガスストリームからガスサンプルを採取する複センサガスサンプリング検出システムの別の実施形態の概略図である。
【
図4】複センサガスサンプリング検出システムの代替実施形態の概略図である。
【
図5】試薬ソースが結合された複センサガスサンプリング検出システムの代替実施形態の概略図である。
【
図6】複センサガスサンプリング検出システムの別の代替実施形態の概略図である。
【
図7】複センサガスサンプリング検出システムの別の代替実施形態の概略図である。
【
図8】複センサガスサンプリング検出システムに使用するためのサンプリング反応モジュールの実施形態の立面斜視図である。
【
図9】
図1に示す複センサガスサンプリング検出システムに使用するためのサンプリング反応モジュールの実施形態の代替立面斜視図である。
【
図10】
図1に示すサンプリング反応モジュールと併用される分析付属品の実施形態の立面前面斜視図である。
【
図11】
図1に示すサンプリング反応モジュールと併用される分析付属品のこの実施形態の立面前面分解組立図である。
【
図12】
図1に示すサンプリング反応モジュールと併用される分析付属品の実施形態の立面後面斜視図である。
【
図13】
図1に示すサンプリング反応モジュールと併用される分析付属品の実施形態の立面後面分解組立図である。
【
図14】サンプリング反応モジュール本体の実施形態の立面斜視図である。
【
図15】線15-15に沿って見た
図14に示すサンプリング反応モジュール本体の実施形態の立面断面斜視図である。
【
図16】
図1~
図7に説明した複センサガスサンプリング検出システムを使用する方法を説明するフローチャートである。
【
図17】
図1~
図7に説明した複センサガスサンプリング検出システムを使用する方法を説明するフローチャートである。
【
図18】
図1~
図7に説明した複センサガスサンプリング検出システムを使用する代替方法を説明するフローチャートである。
【
図19】
図1~
図7に説明した複センサガスサンプリング検出システムを使用する別の方法を説明するフローチャートである。
【
図20】上界限界と下界限界とを確立するために
図19に説明した複センサガスサンプリング検出システムを使用する方法をグラフィックに示す図である。
【
図21】
図1~
図7に説明した複センサガスサンプリング検出システムを較正する方法を説明するフローチャートである。
【
図22】
図21に説明した複センサガスサンプリング検出システムを較正しながら計算された外挿パワー測定値をグラフィックに示す図である。
【
図23】本出願に説明する複センサガスサンプリング検出システムを有する光学ベースの測定システムを使用して測定された酸素ラジカルの測定濃度をグラフィックに示す図である。
【
図24】
図1~
図7に説明した複センサガスサンプリング検出システムを使用する光学ベースの方法を説明するフローチャートである。
【
図25】
図1~
図7に説明した複センサガスサンプリング検出システムを使用する半導体ベースの方法を説明するフローチャートである。
【
図26】
図25に示す抵抗ベースのサンプリングアーキテクチャを使用する時にラジカル出力ストリームがアクティブ化及び非アクティブ化される時の抵抗変化の結果をグラフィックに示す図である。
【
図27】複センサガスサンプリング検出システムの別の代替実施形態の概略図である。
【
図28】
図27に示すガスサンプリング検出システムの実施形態での使用のために少なくとも1つのセンサ本体が内部に位置決めされた反応ガス導管の実施形態の立面斜視図である。
【
図29】
図27に示すガスサンプリング検出システムの実施形態での使用のために少なくとも1つのセンサ本体が内部に位置決めされた反応ガス導管の別の実施形態の立面斜視図である。
【
図30】
図27に示すガスサンプリング検出システムの実施形態での使用のために少なくとも1つのセンサ本体が内部に位置決めされた反応ガス導管の別の実施形態の立面斜視図である。
【
図31】
図27、
図29、及び
図30に説明した複センサガスサンプリング検出システムを使用する方法を説明するフローチャートである。
【
図32】
図27、
図29、及び
図30に説明した複センサガスサンプリング検出システムを使用する別の方法を説明するフローチャートである。
【
図33】
図27~
図30に説明した複センサガスサンプリング検出システムの反応ガス導管内に位置決めされたセンサ本体の温度デルタをグラフィックに示す図である。
【
図34A】
図27及び
図30に説明したセンサガスサンプリング検出システムの実施形態に使用される第1のラジカルガス発生器の性能をグラフィックに示す図である。
【
図34B】
図27及び
図30に説明したセンサガスサンプリング検出システムの実施形態に使用される第2のラジカルガス発生器の性能をグラフィックに示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本出願は、原子ラジカル、分子ラジカル、及び短寿命分子(以下「ラジカル」)に対する複センサガスサンプリング検出システム及び使用方法に関する。より具体的には、本出願は、ユーザがガスストリーム内のラジカルの濃度を容易かつ正確に測定することを可能にするように構成されたガスサンプリング検出システムを開示する。一実施形態では、本明細書に開示するガスサンプリング検出システムは、ガスストリームを処理チャンバ又は類似の容器の中に導入する前にガスストリーム内のラジカルの濃度を測定するように構成することができる。別の実施形態では、本明細書に開示するガスサンプリング検出システムは、処理チャンバ又は容器内でガスストリーム内のラジカルの濃度を測定するように構成することができる。任意的に、本明細書に開示するガスサンプリング検出システムは、処理チャンバ又は容器から排出された排気ストリーム内のラジカルの濃度を測定するのに使用することができる。より具体的には、本明細書に開示する方法は、ガスサンプル内のラジカルを選択された元素及び化合物と反応させ、様々な測定技術を用いて容易かつ正確に検出して測定することができる化学種を生成することにより、これまで測定することが困難であったラジカルの濃度の測定を可能にする。一部の実施形態では、測定処理は、原位置で行うことができる。任意的に、測定処理は、遠隔場所で行われる場合がある。
【0015】
図1は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を検出するのに有用なガスサンプリング検出システムの実施形態を示している。図示のように、ガスサンプリング検出システム10は、少なくとも1つのガス通路14を通して少なくとも1つの処理チャンバ16と流体連通する少なくとも1つのプラズマ発生器及び/又はラジカルガス発生器12を含む。一実施形態では、ラジカルガス発生器12は、少なくとも1つのサンプルガスソースと少なくとも1つのプラズマソースとを含む、又はこれらと連通することができる。使用中に、ラジカルガス発生器12は、サンプルガスを励起して解離させ、少なくとも1つの反応ガスストリームを発生するように構成することができる。1つの特定の実施形態では、ラジカルガス発生器12は、RFトロイダルプラズマソースを含むが、当業者は、あらゆるタイプのプラズマソース又はラジカルガスソースを本発明のシステムと併用することができることを認めている。一実施形態では、ラジカルガス発生器12は、原子水素を生成するために水素(H
2)プラズマを使用する。別の実施形態では、ラジカルガス発生器12は、原子酸素を生成するために酸素(O
2)プラズマを利用する。任意的に、ラジカルガス発生器12は、ガスストリーム内に1又は2以上のラジカルを含有する反応性プラズマを生成するために三フッ化窒素(NF
3)、フッ素(F
2)、塩素(Cl
2)、又はあらゆるタイプの他の材料を利用することができる。これに代えて、ラジカルガスは、電子ビーム励起、レーザ励起、又は熱フィラメント励起を含む他のガス励起方法によって発生させることができる。更に、以上の説明は、RFベースのプラズマ発生システムの様々な実施形態を開示するが、当業者は、あらゆるタイプの代替ラジカルガス発生システムを本発明のシステムと併用することができることを認めている。例示的な代替ラジカルガス発生システムは、以下に限定されるものではないが、グロー放電プラズマシステム、容量結合式プラズマシステム、カスケードアークプラズマシステム、誘導結合式プラズマシステム、波動加熱式プラズマシステム、アーク放電プラズマシステム、コロナ放電プラズマシステム、誘電障壁放電システム、容量放電システム、及び圧電直接放電プラズマシステムなどを含む。
【0016】
再度、
図1を参照すると、少なくとも1つの処理チャンバ16は、少なくとも1つの反応ガス導管14を通してラジカルガス発生器12と流体連通することができる。一部の用途では、反応ガス導管14は、化学的不活性材料又は低い化学反応性のみを有する材料から製造される。例示的な材料は、以下に限定されるものではないが、石英、サファイア、ステンレス鋼、強化鋼、アルミニウム、セラミック材料、ガラス、黄銅、ニッケル、Y
2O
3、YAlO
x、様々な合金、及びアルマイトのような被覆金属を含む。一実施形態では、単一反応ガス導管14が、単一ラジカルガス発生器12と流体連通している。別の実施形態では、複数の反応ガス導管14が、単一反応ガス発生器12と流体連通している。更に別の実施形態では、単一反応ガス導管14が、複数のラジカルガス発生器12と流体連通している。従って、あらゆる数の反応ガス導管14は、あらゆる数のラジカルガス発生器12と連通することができる。任意的に、反応ガス導管14は、1又は2以上のバルブデバイス又はシステム、それに結合された又はそれと通信しているセンサ又は類似のデバイス22を含むことができる。例えば、1又は2以上のバルブデバイス22は、反応ガス導管14に結合することができ、それによってユーザが反応ガス導管14を通る少なくとも1つの反応ガスストリームの流れを選択的に許容及び/又は制限することを可能にする。
【0017】
図1に示すように、処理チャンバ16は、反応ガス導管14を通してラジカルガス発生器12に結合する又はそれと連通することができる。一実施形態では、処理チャンバ16は、1又は2以上の基板、半導体ウェーハ、又は類似の材料が内部に位置決めされるように構成された1又は2以上の真空チャンバ又は容器を含む。例えば、処理チャンバ16は、半導体基板又は半導体ウェーハの原子層処理に向けて使用することができる。任意的に、処理チャンバ16は、あらゆるタイプの処理方法及び/又はシステムを用いてあらゆるタイプの基板又は材料を処理するのに使用することができる。例示的な処理方法は、以下に限定されるものではないが、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、急速熱化学蒸着(RTCVD)、原子層堆積(ALD)、及び原子層エッチング(ALE)などを含む。当業者は、処理チャンバ16が、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、アルミニウム、軟鋼、黄銅、高密度セラミック、ガラス、及びアクリルなどを含むあらゆるタイプの材料から製造されることを認めるであろう。例えば、処理チャンバ16の少なくとも1つの内面は、選択的にその上での反応性、耐久性を変化させる及び/又は微孔隙を充填することが意図された少なくとも1つのコーティング、陽極酸化材料、犠牲材料、及び物理的特徴部又は要素などを含むことができる。少なくとも1つの排気導管18が、処理チャンバ16に結合され、そこから1又は2以上のガス又は材料を排出するように構成することができる。任意的に、1又は2以上の制御センサ、バルブ、ガス洗浄器、又は類似のデバイス24を排気導管18に結合するか又はそれに近接して位置決めすることができ、それによってユーザが処理チャンバ16から1又は2以上のガス又は他の材料を選択的に排出することを可能にする。
【0018】
図1を再度、参照すると、少なくとも1つのチャンバプロセッサモジュール20は、処理チャンバ16に及び/又は処理システムの様々な構成要素に結合されるか又は他にそれと通信することができる。チャンバ処理モジュール20は、処理システム10を形成する様々な構成要素の局所制御を提供するように構成することができる。図示の実施形態では、チャンバ処理モジュール20は、導管を通して処理チャンバ16と通信しているが、当業者は、チャンバ処理モジュール20が導管を通じて、無線で、又はこれらの両方で処理システム10を形成する構成要素のあらゆるものと通信することができることを認めるであろう。
【0019】
図1に示すように、少なくとも1つのサンプリングモジュール32は、少なくとも1つのサンプリング導管30を通してラジカルガス発生器12と流体連通することができる。当業者は、サンプリング導管30は、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、プラスチック、炭素繊維、炭素ベースの材料、グラファイト、珪素、二酸化珪素、及び炭化珪素などを含むあらゆるタイプの材料から製造することができることを認めている。従って、一部の実施形態では、サンプリング導管30は、それを通って流れるラジカルガスストリーム内に含有される高反応性の原子ラジカル、分子ラジカル、及び短寿命分子と化学反応するように構成することができる。更に別の実施形態では、サンプリング導管30は、原子ガスの再結合エネルギが放出されて測定されるように原子ガス化学種の分子ガス化学種への再結合を容易にする触媒材料で構成することができる。他の実施形態では、サンプリング導管30は、化学的に不活性であるように構成することができる。任意的に、サンプリング導管30は、その上にあらゆるタイプのセンサ、バルブ、加熱要素、及び冷却要素などを含むことができる。一実施形態では、サンプリング導管30は、ラジカルガス発生器12に直接に結合されてそれと流体連通している。図示の実施形態では、サンプリング導管30は、反応ガス導管14を通してラジカルガス発生器12と流体連通している。任意的に、サンプリング導管30は、反応ガス導管14上に位置決めされたサンプリング制御バルブ22と流体連通することができる。例えば、サンプリング制御バルブ22は、反応ガス導管14を通って横断する指定容積の反応ガスを、サンプリング導管30を通してサンプリングモジュール32に選択的に向けるように構成することができる。別の実施形態では、サンプリング制御バルブ22は、反応ガス導管14を通って横断する指定流量の反応ガスをサンプリング導管30を通してサンプリングモジュール32に選択的に向けるように構成することができる。更に、あらゆる数の追加の構成要素、バルブ、及びセンサなどをサンプリング導管30に沿ういずれかの場所に位置決めすることができる。例えば、図示の実施形態では、少なくとも1つのセンサ及び/又は制御デバイス50は、サンプリング導管30に沿って位置決めすることができる。例示的なセンサデバイスは、以下に限定されるものではないが、熱電対、温度センサ、光センサ、UV分光計、光学分光計、又は赤外線分光計、荷電粒子検出器、真空計、及び質量分析計などを含む。例えば、一実施形態では、センサデバイス50は、少なくとも1つのサーミスタを含む。別の実施形態では、センサデバイス50は、少なくとも1つの熱量測定システム又はデバイスを含む。新しい熱量測定システムの実施形態は、本出願の
図8~
図15に詳細に議論して示されている。任意的に、センサデバイス50は、1又は2以上の滴定システム又はデバイスを含むことができる。当業者は、センサデバイス50があらゆる数の原位置測定デバイス又はシステム、流れバルブ、流量計、及び流れ検証器などを含むことができることを認めている。
【0020】
再度、
図1を参照すると、図示の実施形態では、サンプリングモジュール32は、少なくとも1つの分子化合物ストリーム導管34に結合される。サンプリング導管30と同様に、分子化合物ストリーム導管34は、以下に限定されるものではないが、グラファイト、シリカ、炭素繊維、二酸化珪素、シリカ、及び炭化珪素、炭素ベースの材料、シリカベースの材料、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、及びプラスチックなどを含むあらゆるタイプの材料から製造することができる。一実施形態では、サンプリング導管30及び/又は分子化合物ストリーム導管34の少なくとも一方の少なくとも一部分は、それを通って流れるラジカルガスストリームと反応するように構成することができる。例えば、一実施形態では、サンプリング導管30及び/又は分子化合物ストリーム導管34の少なくとも一部分は、ラジカルガスストリーム内のラジカルと反応してこれらのラジカルと比較してより安定してより正確な測定が可能な化学種を形成するように構成することができる。
【0021】
図1に示すように、少なくとも1つのセンサモジュール36は、分子化合物ストリーム導管34を通じてサンプリングモジュール32と流体連通している。一実施形態では、センサモジュール36は、少なくとも1つのガスストリーム内のラジカルの濃度を検出して測定するように構成することができる。あらゆるタイプのデバイス又はシステムをセンサモジュール36に使用するか又はそれを形成するのに使用することができる。例えば、一実施形態では、センサモジュール36は、ラジカルガスストリーム内のラジカル流束を測定するように構成された少なくとも1つの検出器を含む。別の実施形態では、センサモジュール36は、ガスストリーム内の少なくとも1つの化学種の濃度を測定するように構成される。例えば、センサモジュール36は、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
2)、炭素-水素分子(メチリジンラジカル)、メチレン(CH
2)、メチル基化合物(CH
3)、メタン(CH
4)、四フッ化珪素、及び類似の化合物に関する濃度を測定するように構成することができる。1つの特定の実施形態では、センサモジュール36は、フーリエ変換赤外線分光システム(以下ではFTIRシステム)、同調可能フィルタ分光システム(以下ではTFSシステム)、質量分析法、及び光吸収分光法などのような少なくとも1つの光学ガス撮像カメラ又はデバイスを含む。任意的に、感知モジュール36は、少なくとも1つの滴定システム又はデバイスを更に含むことができる。一実施形態では、感知モジュール36は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を低減又は排除するように構成することができる。別の実施形態では、センサモジュール36は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を許容するように構成することができる。
【0022】
再度、
図1を参照すると、少なくとも1つのセンサモジュール出力導管38は、センサモジュール36、並びに流量測定及び/又は流れ制御モジュール40と流体連通している。一部の実施形態では、流量測定モジュール40は、それを通って流れるガスストリームの一部分を正確に測定するように構成される。例えば、ガスストリームの流れは、質量流量検証器(MFV)を用いて測定することができる。別の実施形態では、ガスストリームの流れは、質量流量計(MFM)を用いて測定することができる。任意的に、流れは、複センサガスサンプリング検出システム10内の既知のサイズのオリフィスと流体伝導部の間の圧力差を測定することによって決定することができる。当業者は、あらゆるタイプの流量測定デバイス又はシステムを本明細書に開示するガスサンプリング検出システム10トと併用することができることを認めている。
図1に示すように、少なくとも1つの排気導管42は、流量測定モジュール40に結合する又はそれと連通することができ、ガスサンプリング検出システム10からラジカルガスストリームを排気するように構成することができる。任意的に、排気導管42は、少なくとも1つの真空ソース(図示せず)と流体連通することができる。
【0023】
図1に示すように、処理システム10は、その少なくとも1つの構成要素と通信することができる少なくとも1つの任意的プロセッサモジュール52を含むことができる。例えば、図示の実施形態では、任意的プロセッサモジュール52は、少なくとも1つのプロセッサ導管54を通してラジカルガス発生器12と通信している。更に、任意的プロセッサシステム52は、プロセッサ導管54及び少なくとも1つの任意的センサ導管56を通じた任意的センサ50との通信状態、プロセッサ導管54及び少なくとも1つのサンプリング導管58を通じたサンプリングモジュール32との通信状態、少なくとも1つのセンサモジュール導管60を通じたセンサモジュール36との通信状態、及び少なくとも1つの流量測定導管62を通じた流量測定モジュール40との通信状態の少なくとも1つとすることができる。一実施形態では、任意的プロセッサモジュール52は、データをラジカルガス発生器12、任意的センサ50、サンプリングモジュール32、センサモジュール36、及び流量測定モジュール40の少なくとも1つに提供し、そこから受け入れるように構成することができる。従って、任意的プロセッサモジュール52は、処理システム10内の流れ条件を測定し、システム性能を最適化するように処理システム10の作動条件を選択的に変化させるように構成することができる。より具体的には、任意的プロセッサモジュール52は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を測定し、それを増大又は低減するようにラジカルガス発生器12の作動特性を変化させるように構成することができる。更に、任意的プロセッサモジュール52は、少なくとも1つの任意的処理導管64を通して任意的バルブデバイス22、センサ24、及びチャンバプロセッサモジュール20の少なくとも1つと通信しており、そこにデータを提供する/そこからデータを受信することができる。任意的に、任意的プロセッサモジュール52は、処理システム10の様々な構成要素と無線で通信することができる。更に、任意的プロセッサモジュール52は、性能データ、処理方法及び処理時間、及びロット番号などを格納するように構成することができる。更に、任意的プロセッサモジュール52は、少なくとも1つのコンピュータネットワークを通じて1又は2以上の外部プロセッサと通信するように構成することができる。
【0024】
図1に示すように、任意的に、少なくとも1つの分析システム又は回路66を処理システム10内に形成してもよい。図示のように、分析システム66は、サンプリングモジュール32、センサモジュール36、流量測定モジュール49、任意的センサ50、及び任意的プロセッサモジュール52などの少なくとも1つを含むことができる。更に、分析システム66は、バルブデバイス22又は処理システム10内の他のデバイス及び構成要素を更に含むことができる。
【0025】
図2は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を検出するのに有用なガスサンプリング検出システムの別の実施形態を示している。
図2に示す処理システム110の様々な構成要素は、
図1に示す類似の名称の構成要素と同等に機能する。直前の実施形態と同様に、ガスサンプリング検出システム110は、ラジカルを有する反応ガスストリームを提供するように構成された少なくとも1つのラジカルガス発生器及び/又は反応ガス発生器112を含むことができる。ラジカルガス発生器112は、少なくとも1つのガス通路114を通して少なくとも1つの処理チャンバ116と流体連通することができる。直前の実施形態と同様に、ラジカルガス発生器112は、サンプルガスを励起して解離させ、相応に少なくとも1つの反応ガスストリームを発生させるように構成された少なくとも1つのサンプルガスソース及び少なくとも1つのプラズマソースと連通している。
【0026】
再度、
図2を参照すると、任意的に、反応ガス導管114は、1又は2以上のバルブデバイス又はシステム、それに結合された又はそれと通信しているセンサ又は類似のデバイス122を含むことができる。例えば、1又は2以上のバルブデバイス122は、反応ガス導管114に結合する又は他にそれと連通することができ、それによってユーザが反応ガス導管114を通る少なくとも1つの反応ガスストリームの流れを選択的に許容及び/又は制限することを可能にする。一実施形態では、バルブデバイス122は、少なくとも1つのプロセッサ導管154を通して少なくとも1つの任意的処理モジュール152と通信することができる。任意的に、処理モジュール152は、処理システム110の様々な構成要素と無線通信するように構成することができる。使用中に、プロセッサモジュール152は、バルブデバイス122を選択的に開放及び/又は閉鎖し、それによってラジカルガス発生器112が発生させたラジカルガスストリームのサンプリングモジュール132内への流れを許容又は制限するように構成することができる。
【0027】
図2に示すように、少なくとも1つの処理チャンバ116は、反応ガス導管114を通してラジカルガス発生器112に結合する又はそれと連通することができる。少なくとも1つの排気導管118は、処理チャンバ116に結合され、そこから1又は2以上のガス又は材料を排出するように構成することができる。任意的に、1又は2以上の制御センサ、バルブ、ガス洗浄器、又は類似のデバイス124は、排気導管118に結合するか又はそれに近接して位置決めすることができ、それによってユーザが処理チャンバ116から1又は2以上のガス又は他の材料を選択的に排出することを可能にする。
【0028】
再度、
図2を参照すると、直前の実施形態と同様に、少なくとも1つのチャンバプロセッサモジュール120は、処理チャンバ118及び/又は処理システムの様々な構成要素に結合するか又は他にこれらと通信することができる。チャンバ処理モジュール120は、処理システム110を形成する様々な構成要素の局所制御を提供するように構成することができる。図示の実施形態では、チャンバ処理モジュール120は、導管を通して処理チャンバ116と通信しているが、当業者は、チャンバ処理モジュール120が、処理システム110を形成する構成要素のあらゆるものと導管を通して、無線で、又はこれらの両方で通信することができることを認めるであろう。
【0029】
図2に示すように、少なくとも1つのサンプリングモジュール132は、少なくとも1つのサンプリング導管130を通してラジカルガス発生器112と流体連通することができる。当業者は、サンプリング導管130は、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、プラスチック、炭素繊維、炭素ベースの材料、グラファイト、珪素、二酸化珪素、及び炭化珪素などを含むあらゆるタイプの材料から製造することができることを認めている。従って、サンプリング導管130は、それを通って流れるラジカルガスストリーム内に含有される高反応性ラジカルと化学反応するように構成することができる。別の実施形態では、サンプリング導管130は、化学的に不活性であるように構成することができる。一実施形態では、サンプリング導管130は、ラジカルガス発生器112に直接に結合されてそれと流体連通している。図示の実施形態では、サンプリング導管130は、反応ガス導管114を通してラジカルガス発生器112と流体連通している。任意的に、サンプリング導管130は、反応ガス導管114上に位置決めされたサンプリング制御バルブ122と流体連通することができる。例えば、サンプリング制御バルブ122は、反応ガス導管114を通って横断する指定容積の反応ガスをサンプリング導管130を通してサンプリングモジュール132に選択的に向けるように構成することができる。任意的に、サンプリング制御バルブ122は、反応ガス導管114を通って横断する指定流量の反応ガスをサンプリング導管130を通してサンプリングモジュール132に選択的に向けるように構成することができる。更に、あらゆる数の追加の構成要素、バルブ、及びセンサなどは、サンプリング導管130に沿ういずれかの場所に位置決めすることができる。例えば、図示の実施形態では、少なくとも1つのセンサ及び/又は制御デバイス150は、サンプリング導管130に沿って位置決めすることができる。例示的なセンサデバイスは、以下に限定されるものではないが、熱電対、温度センサ、及び真空計などを含む。例えば、一実施形態では、センサデバイス150は、少なくとも1つのサーミスタを含む。別の実施形態では、センサデバイス150は、少なくとも1つの熱量測定システム又はデバイスを含む。任意的に、センサデバイス150は、1又は2以上の滴定システム又はデバイスを含むことができる。当業者は、センサデバイス150があらゆる数の原位置測定デバイス又はシステム、流れバルブ、流量計、及び流れ検証器などを含むことができることを認めている。
【0030】
再度、
図2を参照すると、サンプリングモジュール132は、少なくとも1つのチャンバサンプルガス導管144を通して処理チャンバ116と流体連通することができる。従って、サンプリングモジュール132は、処理チャンバ116の上流及び内部のラジカルガスストリームを分析するように構成することができる。そのような分析は、順次又は同時に行うことができる。サンプリング導管130と同様に、チャンバサンプルガス導管144は、その上に1又は2以上のバルブ及びセンサなどを含むことができる。従って、処理チャンバ116からサンプリングモジュール132へのサンプルガスの流れを選択的に変化させることができる。
【0031】
図2を参照すると、サンプリングモジュール132は、少なくとも1つの分子化合物ストリーム導管134に結合することができる。サンプリング導管130と同様に、分子化合物ストリーム導管134は、以下に限定されるものではないが、グラファイト、シリカ、炭素繊維、二酸化珪素、シリカ、及び炭化珪素、炭素ベースの材料、シリカベースの材料、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、及びプラスチックなどを含むあらゆるタイプの材料から製造することができる。一実施形態では、サンプリング導管130及び/又は分子化合物ストリーム導管134の少なくとも一方の少なくとも一部分は、それを通って流れるラジカルガスストリームと反応するように構成することができる。例えば、一実施形態では、サンプリング導管130及び/又は分子化合物ストリーム導管134の少なくとも一部分は、ラジカルガスストリーム内に含有されるラジカルと反応してこれらのラジカルと比較してより安定してより正確な測定が可能な化学種を形成するように構成することができる。
【0032】
図2に示すように、直前の実施形態と同様に、少なくとも1つのセンサモジュール136は、分子化合物ストリーム導管134を通してサンプリングモジュール132と流体連通することができる。任意的に、センサモジュール136は、少なくとも1つのガスストリーム内のラジカルの濃度を検出して測定するように構成することができる。あらゆるタイプのデバイス又はシステムをセンサモジュール136に使用するか又はそれを形成するのに使用することができる。例えば、一実施形態では、センサモジュール136は、ラジカルガスストリーム内のラジカル流束を測定するように構成された少なくとも1つの検出器を含む。別の実施形態では、センサモジュール136は、ガスストリーム内の少なくとも1つの化学種の濃度を測定するように構成される。例えば、センサモジュール136は、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
2)、炭素-水素分子(メチリジンラジカル)、メチレン(CH
2)、メチル基化合物(CH
3)、メタン(CH
4)、四フッ化珪素、及び類似の化合物に関する濃度を測定するように構成することができる。1つの特定の実施形態では、センサモジュール136は、フーリエ変換赤外線分光システム(以下ではFTIRシステム)、同調可能フィルタ分光システム(以下ではTFSシステム)、質量分析法、及び光吸収分光法などのような少なくとも1つの光学ガス撮像カメラ又はデバイスを含む。任意的に、感知モジュール136は、少なくとも1つの滴定システム又はデバイスを更に含むことができる。一実施形態では、感知モジュール136は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を低減又は排除するように構成することができる。別の実施形態では、センサモジュール136は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を許容するように構成することができる。
【0033】
再度、
図2を参照すると、少なくとも1つのセンサモジュール出力導管138が、センサモジュール136と流体連通しており、更に通過して流れるガスストリームの一部分を正確に測定するように構成することができる流量測定及び/又は流れ制御モジュール140と流体連通している。直前の実施形態と同様に、ガスストリームの流れは、質量流量検証器(MFV)を用いて測定することができる。別の実施形態では、ガスストリームの流れは、質量流量計(MFM)を用いて測定することができる。任意的に、流れ容積又は流量は、複センサガスサンプリング検出システム110内の既知のサイズのオリフィスと流体伝導部の間の圧力差を測定することによって決定することができる。当業者は、あらゆるタイプの流量測定デバイス又はシステムを本明細書に開示するガスサンプリング検出システム110と併用することができることを認める。
図2に示すように、少なくとも1つの排気導管142は、流量測定モジュール140に結合する又はそれと連通することができ、ガスサンプリング検出システム110からラジカルガスストリームを排気するように構成することができる。任意的に、排気導管142は、少なくとも1つの真空ソース(図示せず)と流体連通することができる。
【0034】
上述のように、処理システム110は、その少なくとも1つの構成要素と通信する少なくとも1つの任意的プロセッサモジュール152を含むことができる。例えば、任意的プロセッサモジュール152は、少なくとも1つのプロセッサ導管154を通してラジカルガス発生器112と通信することができる。更に、任意的プロセッサシステム152は、プロセッサ導管154及び少なくとも1つの任意的センサ導管156を通じた任意的センサ150との通信状態、プロセッサ導管154及び少なくとも1つのサンプリング導管158を通じたサンプリングモジュール132との通信状態、少なくとも1つのセンサモジュール導管160を通じたセンサモジュール136との通信状態、及び少なくとも1つの流量測定導管162を通じた流量測定モジュール140との通信状態にあるとすることができる。一実施形態では、任意的プロセッサモジュール152は、データをラジカルガス発生器112、任意的センサ150、サンプリングモジュール132、センサモジュール136、及び流量測定モジュール140の少なくとも1つに提供し、そこから受け入れるように構成することができる。従って、任意的プロセッサモジュール152は、処理システム110内の流れ条件を測定し、システム性能を最適化するように処理システム110の作動条件を選択的に変化させるように構成することができる。より具体的には、任意的プロセッサモジュール152は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を測定し、それを増大又は低減するようにラジカルガス発生器112の作動特性を変化させるように構成することができる。更に、任意的プロセッサモジュール152は、少なくとも1つの任意的処理導管164を通して任意的バルブデバイス122、センサ124、及びチャンバプロセッサモジュール120の少なくとも1つと通信しており、そこにデータを提供する/そこからデータを受信することができる。任意的に、プロセッサモジュール152は、外部ネットワークと通信することができる。
【0035】
任意的に、
図2に示すように、直前の実施形態と同様に、少なくとも1つの分析システム又は回路166を処理システム110内に形成することができる。図示のように、分析システム166は、サンプリングモジュール132、センサモジュール136、流量測定モジュール149、任意的センサ150、及び任意的プロセッサモジュール152などの少なくとも1つを含むことができる。更に、分析システム166は、バルブデバイス122又は処理システム110内の他のデバイス及び構成要素を更に含むことができる。
【0036】
図3は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を検出するのに有用なガスサンプリング検出システムの更に別の実施形態を示している。
図2と同様に、
図3に示す処理システム210の様々な構成要素は、
図1及び
図2に示す類似の名称の構成要素と同等に機能する。以前の実施形態と同様に、ガスサンプリング検出システム210は、ラジカルを有する反応ガスストリームを提供するように構成された少なくとも1つのラジカルガス発生器及び/又は反応ガス発生器212を含むことができる。ラジカルガス発生器212は、少なくとも1つのガス通路214を通して少なくとも1つの処理チャンバ216と流体連通することができる。直前の実施形態と同様に、ラジカルガス発生器212は、サンプルガスを励起して解離させ、相応に少なくとも1つの反応ガスストリームを発生させるように構成された少なくとも1つのサンプルガスソース及び少なくとも1つのプラズマソースと連通している。
【0037】
再度、
図3を参照すると、任意的に、反応ガス導管214は、1又は2以上のバルブデバイス又はシステム、それに結合された又はそれと通信しているセンサ又は類似のデバイス222を含むことができる。例えば、1又は2以上のバルブデバイス222は、反応ガス導管214内に位置決めするか又は結合することができ、それによってユーザが反応ガス導管214を通る少なくとも1つの反応ガスストリームの流れを選択的に許容及び/又は制限することを可能にする。
【0038】
図3に示すように、少なくとも1つの処理チャンバ216は、反応ガス導管214を通してラジカルガス発生器212に結合する又はそれと連通することができる。少なくとも1つの排気導管218は、処理チャンバ216に結合され、そこから1又は2以上のガス又は材料を排出するように構成することができる。任意的に、1又は2以上の制御センサ、バルブ、ガス洗浄器、又は類似のデバイス224は、排気導管218に結合するか又はそれに近接して位置決めすることができ、それによってユーザが処理チャンバ216から1又は2以上のガス又は他の材料を選択的に排出することを可能にする。
【0039】
再度、
図3を参照すると、直前の実施形態と同様に、少なくとも1つのチャンバプロセッサモジュール220は、処理チャンバ218及び/又は処理システムの様々な構成要素に結合するか又は他にこれらと通信することができる。チャンバ処理モジュール220は、処理システム210を形成する様々な構成要素の局所制御を提供するように構成することができる。図示の実施形態では、チャンバ処理モジュール220は、導管を通して処理チャンバ216と通信しているが、当業者は、チャンバ処理モジュール220が、処理システム210を形成する構成要素のあらゆるものと導管を通して、無線で、又はこれらの両方で通信することができることを認めるであろう。
【0040】
図3に示すように、少なくとも1つのサンプリングモジュール232は、少なくとも1つのサンプリング導管230を通してラジカルガス発生器212と流体連通することができる。当業者は、サンプリング導管230は、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、プラスチック、炭素繊維、炭素ベースの材料、グラファイト、珪素、二酸化珪素、及び炭化珪素などを含むあらゆるタイプの材料から製造することができることを認めている。従って、サンプリング導管230は、それを通って流れるラジカルガスストリーム内に含有される高反応性ラジカルと化学反応するように構成することができる。別の実施形態では、サンプリング導管230は、化学的に不活性であるように構成することができる。一実施形態では、サンプリング導管230は、ラジカルガス発生器212に直接に結合されてそれと流体連通している。図示の実施形態では、サンプリング導管230は、反応ガス導管214を通してラジカルガス発生器212と流体連通している。任意的に、サンプリング導管230は、反応ガス導管214上に位置決めされたサンプリング制御バルブ222と流体連通することができる。例えば、サンプリング制御バルブ222は、反応ガス導管214を通って横断する指定容積の反応ガスをサンプリング導管230を通してサンプリングモジュール232に選択的に向けるように構成することができる。任意的に、サンプリング制御バルブ222は、反応ガス導管214を通って横断する指定流量の反応ガスをサンプリング導管230を通してサンプリングモジュール232に選択的に向けるように構成することができる。更に、あらゆる数の追加の構成要素、バルブ、及びセンサなどは、サンプリング導管230に沿ういずれかの場所に位置決めすることができる。例えば、図示の実施形態では、少なくとも1つのセンサ及び/又は制御デバイス250は、サンプリング導管230に沿って位置決めすることができる。例示的なセンサデバイスは、以下に限定されるものではないが、熱電対、温度センサ、及び真空計などを含む。例えば、一実施形態では、センサデバイス250は、少なくとも1つのサーミスタを含む。別の実施形態では、センサデバイス250は、少なくとも1つの熱量測定システム又はデバイスを含む。任意的に、センサデバイス250は、1又は2以上の滴定システム又はデバイスを含むことができる。当業者は、センサデバイス250があらゆる数の原位置測定デバイス又はシステム、流れバルブ、流量計、及び流れ検証器などを含むことができることを認めている。
【0041】
再度、
図3を参照すると、サンプリングモジュール232は、少なくとも1つのチャンバサンプルガス導管244及び/又はサンプル排気導管246の少なくとも1つを通して処理チャンバ116及び排気導管218と流体連通することができる。従って、サンプリングモジュール232は、処理チャンバ216の上流のラジカルガスストリーム、処理チャンバ216内のラジカルガスストリーム、及び排気導管218を通して処理チャンバから放出されているラジカルガスストリームを分析するように構成することができる。そのような分析は、順次又は同時に行うことができる。サンプリング導管230と同様に、チャンバサンプルガス導管244及び/又は排気導管218は、その上に1又は2以上のバルブ及びセンサなどを含むことができる。従って、処理チャンバ216からサンプリングモジュール232へのサンプルガスの流れ、及び/又は排気導管218からサンプリングモジュール232へのサンプルガスの流れ、又はこれらの両方を選択的に変化させることができる。
【0042】
図3を参照すると、サンプリングモジュール232は、少なくとも1つの分子化合物ストリーム導管234に結合することができる。サンプリング導管230と同様に、分子化合物ストリーム導管234は、以下に限定されるものではないが、グラファイト、シリカ、炭素繊維、二酸化珪素、シリカ、及び炭化珪素、炭素ベースの材料、シリカベースの材料、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、及びプラスチックなどを含むあらゆるタイプの材料から製造することができる。一実施形態では、サンプリング導管230及び/又は分子化合物ストリーム導管234の少なくとも一方の少なくとも一部分は、それを通って流れるラジカルガスストリームと反応するように構成することができる。例えば、一実施形態では、サンプリング導管230及び/又は分子化合物ストリーム導管234の少なくとも一部分は、ラジカルガスストリーム内に含有されるラジカルと反応してこれらのラジカルと比較してより安定してより正確な測定が可能な化学種を形成するように構成することができる。
【0043】
図3に示すように、以前の実施形態と同様に、少なくとも1つのセンサモジュール236は、分子化合物ストリーム導管234を通してサンプリングモジュール232と流体連通している。任意的に、センサモジュール236は、少なくとも1つのガスストリーム内のラジカルの濃度を検出して測定するように構成することができる。あらゆるタイプのデバイス又はシステムをセンサモジュール236に使用するか又はそれを形成するのに使用することができる。例えば、一実施形態では、センサモジュール236は、ラジカルガスストリーム内のラジカル流束を測定するように構成された少なくとも1つの検出器を含む。別の実施形態では、センサモジュール236は、ガスストリーム内の少なくとも1つの化学種の濃度を測定するように構成される。例えば、センサモジュール236は、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
2)、炭素-水素分子(メチリジンラジカル)、メチレン(CH
2)、メチル基化合物(CH
3)、メタン(CH
4)、四フッ化珪素、及び類似の化合物の濃度を測定するように構成することができる。1つの特定の実施形態では、センサモジュール236は、フーリエ変換赤外線分光システム(以下ではFTIRシステム)、同調可能フィルタ分光システム(以下ではTFSシステム)、質量分析法、及び光吸収分光法などのような少なくとも1つの光学ガス撮像カメラ又はデバイスを含む。任意的に、感知モジュール236は、少なくとも1つの滴定システム又はデバイスを更に含むことができる。一実施形態では、感知モジュール236は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を低減又は排除するように構成することができる。別の実施形態では、センサモジュール236は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を許容するように構成することができる。
【0044】
再度、
図3を参照すると、少なくとも1つのセンサモジュール出力導管238は、センサモジュール236と流体連通しており、更に通過して流れるガスストリームの一部分を正確に測定するように構成することができる流量測定及び/又は流れ制御モジュール240と流体連通している。直前の実施形態と同様に、ガスストリームの流れは、質量流量検証器(MFV)を用いて測定することができる。別の実施形態では、ガスストリームの流れは、質量流量計(MFM)を用いて測定することができる。任意的に、流れは、複センサガスサンプリング検出システム210内の既知のサイズのオリフィスと流体伝導部の間の圧力差を測定することによって決定することができる。当業者は、あらゆるタイプの流量測定デバイス又はシステムを本明細書に開示するガスサンプリング検出システム210と併用することができることを認めている。
図3に示すように、少なくとも1つの排気導管242は、流量測定モジュール240に結合する又はそれと連通することができ、ガスサンプリング検出システム210からラジカルガスストリームを排気するように構成することができる。任意的に、排気導管242は、少なくとも1つの真空ソース(図示せず)と流体連通することができる。
【0045】
上述のように、処理システム210は、その少なくとも1つの構成要素と通信する少なくとも1つの任意的プロセッサモジュール252を含むことができる。例えば、任意的プロセッサモジュール252は、少なくとも1つのプロセッサ導管254を通してラジカルガス発生器212と通信することができる。更に、任意的プロセッサシステム252は、プロセッサ導管254及び少なくとも1つの任意的センサ導管256を通じた任意的センサ250との通信状態、プロセッサ導管254及び少なくとも1つのサンプリング導管258を通じたサンプリングモジュール232との通信状態、少なくとも1つのセンサモジュール導管260を通じたセンサモジュール236との通信状態、及び少なくとも1つの流量測定導管262を通じた流量測定モジュール240との通信状態の少なくとも1つにあることができる。一実施形態では、任意的プロセッサモジュール252は、データをラジカルガス発生器212、任意的センサ250、サンプリングモジュール232、センサモジュール236、及び流量測定モジュール240の少なくとも1つに提供し、そこから受け入れるように構成することができる。従って、任意的プロセッサモジュール252は、処理システム210内の流れ条件を測定し、システム性能を最適化するように処理システム210の作動条件を選択的に変化させるように構成することができる。より具体的には、任意的プロセッサモジュール252は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を測定し、それを増大又は低減するようにラジカルガス発生器212の作動特性を変化させるように構成することができる。更に、任意的プロセッサモジュール252は、少なくとも1つの任意的処理導管264を通して任意的バルブデバイス222、センサ224、及びチャンバプロセッサモジュール220の少なくとも1つと通信しており、そこにデータを提供する/そこからデータを受信することができる。任意的に、プロセッサモジュール252は、外部ネットワークと通信することができる。
【0046】
任意的に、
図3に示すように、以前の実施形態と同様に、少なくとも1つの分析システム又は回路266を処理システム210内に形成することができる。図示のように、分析システム266は、サンプリングモジュール232、センサモジュール236、流量測定モジュール249、任意的センサ250、及び任意的プロセッサモジュール252などの少なくとも1つを含むことができる。更に、分析システム266は、バルブデバイス222又は処理システム210内の他のデバイス及び構成要素を更に含むことができる。
【0047】
図4は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を検出するのに有用なガスサンプリング検出システムの別の実施形態を示している。以前の実施形態とは異なり、この実施形態は、1又は2以上のセンサモジュールにデータを提供する複数のサンプリングモジュールを含む。以前の実施形態と同様に、
図4に示す処理システム310の様々な構成要素は、
図1~
図3に示す類似の名称の構成要素と同等に機能する。以前の実施形態と同様に、ガスサンプリング検出システム310は、ラジカルを有する反応ガスストリームを提供するように構成された少なくとも1つのラジカルガス発生器及び/又は反応ガス発生器312を含むことができる。ラジカルガス発生器312は、少なくとも1つのガス通路314を通して少なくとも1つの処理チャンバ316と流体連通することができる。任意的に、反応ガス導管314は、1又は2以上のバルブデバイス又はシステム、それに結合された又はそれと通信しているセンサ又は類似のデバイス322を含むことができる。例えば、1又は2以上のバルブデバイス322は、反応ガス導管314に対して位置決めされる又はそれに結合することができ、それによってユーザが反応ガス導管314を通る少なくとも1つの反応ガスストリームの流れを選択的に許容及び/又は制限することを可能にする。
【0048】
図4に示すように、少なくとも1つの処理チャンバ316は、反応ガス導管314を通してラジカルガス発生器312に結合する又はそれと連通することができる。少なくとも1つの排気導管318は、処理チャンバ316に結合され、そこから1又は2以上のガス又は材料を排出するように構成することができる。任意的に、1又は2以上の制御センサ、バルブ、ガス洗浄器、又は類似のデバイス324は、排気導管318に結合するか又はそれに近接して位置決めすることができ、それによってユーザが処理チャンバ316から1又は2以上のガス又は他の材料を選択的に排出することを可能にする。
【0049】
再度、
図4を参照すると、以前の実施形態と同様に、少なくとも1つのチャンバプロセッサモジュール320は、処理チャンバ318及び/又は処理システムの様々な構成要素に結合するか又は他にこれらと通信することができる。チャンバプロセッサモジュール320は、処理システム310を形成する様々な構成要素に対して局所制御を提供するように構成することができる。図示の実施形態では、チャンバ処理モジュール320は、導管を通して処理チャンバ316と通信しているが、当業者は、チャンバ処理モジュール320が、処理システム310を形成する構成要素のあらゆるものと導管を通して、無線で、又はこれらの両方で通信することができることを認めるであろう。
【0050】
図4に示すように、少なくとも1つの上流サンプリングモジュール332は、少なくとも1つのサンプリング導管330を通してラジカルガス発生器312と流体連通することができる。当業者は、サンプリング導管330は、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、プラスチック、炭素繊維、炭素ベースの材料、グラファイト、珪素、二酸化珪素、及び炭化珪素などを含むあらゆるタイプの材料から製造することができることを認めるであろう。従って、サンプリング導管330は、それを通って流れるラジカルガスストリーム内に含有される高反応性ラジカルと化学反応するように構成することができる。別の実施形態では、サンプリング導管330は、化学的に不活性であるように構成することができる。一実施形態では、サンプリング導管330は、ラジカルガス発生器312に直接に結合されてそれと流体連通している。図示の実施形態では、サンプリング導管330は、反応ガス導管314を通してラジカルガス発生器312と流体連通している。任意的に、サンプリング導管330は、反応ガス導管314上に位置決めされたサンプリング制御バルブ322と流体連通することができる。例えば、サンプリング制御バルブ322は、反応ガス導管314を通って横断する指定容積の反応ガスをサンプリング導管330を通して上流サンプリングモジュール332に選択的に向けるように構成することができる。任意的に、サンプリング制御バルブ322は、反応ガス導管314を通って横断する指定流量の反応ガスをサンプリング導管230を通して上流サンプリングモジュール332に選択的に向けるように構成することができる。更に、あらゆる数の追加の構成要素、バルブ、及びセンサなどは、サンプリング導管330に沿ういずれかの場所に位置決めすることができる。例えば、図示の実施形態では、少なくとも1つのセンサ及び/又は制御デバイス380は、サンプリング導管330に沿って位置決めすることができる。例示的なセンサデバイスは、以下に限定されるものではないが、熱電対、温度センサ、及び真空計などを含む。例えば、一実施形態では、センサデバイス380は、少なくとも1つのサーミスタを含む。別の実施形態では、センサデバイス380は、少なくとも1つの熱量測定システム又はデバイスを含む。任意的に、センサデバイス380は、1又は2以上の滴定システム又はデバイスを含むことができる。当業者は、センサデバイス380があらゆる数の原位置測定デバイス又はシステム、流れバルブ、流量計、及び流れ検証器などを含むことができることを認めるであろう。
【0051】
再度、
図4を参照すると、少なくとも1つのチャンバサンプリングモジュール342は、少なくとも1つのチャンバサンプルガス導管340を通して処理チャンバ316と流体連通することができる。従って、チャンバサンプリングモジュール342は、処理チャンバ316内のラジカルガスストリームを分析するように構成することができる。サンプリング導管330と同様に、チャンバサンプルガス導管340は、その上に1又は2以上のバルブ及びセンサなどを含むことができる。従って、処理チャンバ316からサンプリングモジュール342へのサンプルガスの流れを選択的に変化させることができる。
【0052】
図4に示すように、任意的に、少なくとも1つの排気サンプリングモジュール352は、少なくとも1つの排気サンプルガス導管350を通して処理チャンバ316と流体連通することができる。従って、チャンバサンプリングモジュール352は、排気導管318を通して処理チャンバ316から放出されたラジカルガスストリームを分析するように構成することができる。任意的に、排気サンプルガス導管350は、その上に1又は2以上のバルブ及びセンサなどを含むことができる。従って、処理チャンバ316から排気導管318を通して放出されるサンプルガスの流れを選択的に変化させることができる。
【0053】
図4を参照すると、上流サンプリングモジュール332、チャンバサンプリングモジュール342、及び排気サンプリングモジュール352の少なくとも1つは、少なくとも1つの分子化合物ストリーム導管334に結合することができる。サンプリング導管330と同様に、分子化合物ストリーム導管334は、以下に限定されるものではないが、グラファイト、シリカ、炭素繊維、二酸化珪素、シリカ、及び炭化珪素、炭素ベースの材料、シリカベースの材料、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、及びプラスチックなどを含むあらゆるタイプの材料から製造することができる。一実施形態では、上流サンプリング導管330、チャンバサンプリングモジュール340、排気サンプリングモジュール350、及び/又は分子化合物ストリーム導管334の少なくとも1つの少なくとも一部分は、それを通って流れるラジカルガスストリームと反応するように構成することができる。例えば、一実施形態では、サンプリング導管330及び/又は分子化合物ストリーム導管334の少なくとも一部分は、ラジカルガスストリーム内に含有されるラジカルと反応してこれらのラジカルと比較してより安定してより正確な測定が可能な化学種を形成するように構成することができる。
【0054】
図4に示すように、直前の実施形態と同様に、少なくとも1つのセンサモジュール336は、分子化合物ストリーム導管334を通して上流サンプリングモジュール332、チャンバサンプリングモジュール342、及び排気サンプリングモジュール352の少なくとも1つと流体連通している。センサモジュール336は、少なくとも1つのガスストリーム内のラジカルの濃度を検出して測定するように構成することができる。あらゆるタイプのデバイス又はシステムをセンサモジュール336に使用するか又はそれを形成するのに使用することができる。例えば、一実施形態では、センサモジュール336は、ラジカルガスストリーム内のラジカル流束を測定するように構成された少なくとも1つの検出器を含む。別の実施形態では、センサモジュール336は、ガスストリーム内の少なくとも1つの化学種の濃度を測定するように構成される。例えば、センサモジュール336は、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
2)、炭素-水素分子(メチリジンラジカル)、メチレン(CH
2)、メチル基化合物(CH
3)、メタン(CH
4)、四フッ化珪素、及び類似の化合物に関する濃度を測定するように構成することができる。1つの特定の実施形態では、センサモジュール336は、フーリエ変換赤外線分光システム(以下ではFTIRシステム)、同調可能フィルタ分光システム(以下ではTFSシステム)、質量分析法、及び光吸収分光法などのような少なくとも1つの光学ガス撮像カメラ又はデバイスを含む。任意的に、感知モジュール336は、少なくとも1つの滴定システム又はデバイスを更に含むことができる。一実施形態では、感知モジュール336は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を低減又は排除するように構成することができる。別の実施形態では、センサモジュール336は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を許容するように構成することができる。
【0055】
再度、
図4を参照すると、少なくとも1つのセンサモジュール出力導管362は、センサモジュール336と流体連通しており、更に通過して流れるガスストリームの一部分を正確に測定するように構成することができる流量測定及び/又は流れ制御モジュール370と流体連通している。直前の実施形態と同様に、ガスストリームの流れは、質量流量検証器(以下ではMFV)を用いて測定することができる。別の実施形態では、ガスストリームの流れは、質量流量計(以下ではMFM)を用いて測定することができる。任意的に、流れは、複センサガスサンプリング検出システム310内の既知のサイズのオリフィスと流体伝導部の間の圧力差を測定することによって決定することができる。当業者は、あらゆるタイプの流量測定デバイス又はシステムを本明細書に開示するガスサンプリング検出システム310と併用することができることを認めるであろう。
図4に示すように、少なくとも1つの排気導管372は、流量測定モジュール370に結合する又はそれと連通することができ、かつガスサンプリング検出システム310からラジカルガスストリームを排気するように構成することができる。任意的に、排気導管372は、少なくとも1つの真空ソース(図示せず)と流体連通することができる。
【0056】
処理システム310は、その少なくとも1つの構成要素と通信する少なくとも1つの任意的プロセッサモジュール382を含むことができる。例えば、任意的プロセッサモジュール382は、少なくとも1つのプロセッサ導管384を通してラジカルガス発生器312と通信することができる。更に、任意的プロセッサシステム382は、プロセッサ導管384及び少なくとも1つの任意的センサ導管356を通じた任意的センサ380及び上流サンプリングモジュール332との通信状態、少なくとも1つのセンサモジュール導管386を通じたセンサモジュール336との通信状態の少なくとも一方又は両方にあることができる。従って、任意的プロセッサモジュール382は、処理システム310内の流れ条件を測定し、システム性能を最適化するように処理システム310の作動条件を選択的に変化させるように構成することができる。より具体的には、任意的プロセッサモジュール382は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を測定及び/又は計算し、それを増大又は低減するようにラジカルガス発生器312の作動特性を変化させるように構成することができる。更に、任意的プロセッサモジュール382は、少なくとも1つの任意的処理導管364を通して任意的バルブデバイス322、センサ324、及びチャンバプロセッサモジュール320の少なくとも1つと通信しており、そこにデータを提供する/そこからデータを受信することができる。
【0057】
図5は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を検出するのに有用なガスサンプリング検出システムの実施形態を示している。図示のように、ガスサンプリング検出システム410は、少なくとも1つのガス通路414を通して少なくとも1つの処理チャンバ416と流体連通する少なくとも1つのプラズマ発生器及び/又はラジカルガス発生器412を含む。一実施形態では、ラジカルガス発生器412は、サンプルガスを励起して解離させ、少なくとも1つの反応ガスストリームを発生させるように構成された少なくとも1つのサンプルガスソース及び少なくとも1つのプラズマソースと連通している。1つの特定の実施形態では、ラジカルガス発生器412は、RFトロイダルプラズマソースを含むが、当業者は、あらゆるタイプのプラズマソース又はラジカルガスソースを本発明のシステムと併用することができることを認めるであろう。一実施形態では、ラジカルガス発生器412は、原子水素を生成するために水素(H
2)プラズマを使用する。別の実施形態では、ラジカルガス発生器412は、原子酸素を生成するために酸素(O
2)プラズマを利用する。任意的に、ラジカルガス発生器412は、ガスストリーム内に1又は2以上のラジカルを含有する反応性プラズマを生成するために三フッ化窒素(NF
3)、フッ素(F
2)、塩素(Cl
2)、又はあらゆるタイプの他の材料を利用することができる。これに代えて、ラジカルガスは、電子ビーム励起、レーザ励起、又は熱フィラメント励起を含む他のガス励起方法によって発生させることができる。更に、以上の説明はRFベースのプラズマ発生システムの様々な実施形態を開示するが、当業者は、あらゆるタイプの代替ラジカルガス発生システムを本発明のシステムと併用することができることを認めるであろう。例示的な代替ラジカルガス発生システムは、以下に限定されるものではないが、グロー放電プラズマシステム、容量結合式プラズマシステム、カスケードアークプラズマシステム、誘導結合式プラズマシステム、波動加熱式プラズマシステム、アーク放電プラズマシステム、コロナ放電プラズマシステム、誘電障壁放電システム、容量放電システム、及び圧電直接放電プラズマシステムなどを含む。
【0058】
再度、
図5を参照すると、少なくとも1つの処理チャンバ416は、少なくとも1つの反応ガス導管414を通してラジカルガス発生器412と流体連通することができる。一部の用途では、反応ガス導管414は、化学的不活性材料又は低い化学反応性のみを有する材料から製造される。例示的な材料は、以下に限定されるものではないが、石英、サファイア、ステンレス鋼、強化鋼、アルミニウム、セラミック材料、ガラス、黄銅、ニッケル、Y
2O
3、YAlO
x、様々な合金、及びアルマイトのような被覆金属を含む。一実施形態では、単一反応ガス導管414は、単一ラジカルガス発生器412と流体連通している。別の実施形態では、複数の反応ガス導管414が、単一反応ガス発生器412と流体連通している。更に別の実施形態では、単一反応ガス導管414は、複数のラジカルガス発生器412と流体連通している。従って、あらゆる数の反応ガス導管414は、あらゆる数のラジカルガス発生器412と連通することができる。任意的に、反応ガス導管414は、1又は2以上のバルブデバイス又はシステム、それに結合された又はそれと通信しているセンサ又は類似のデバイス422を含むことができる。例えば、1又は2以上のバルブデバイス422は、反応ガス導管414に結合することができ、それによってユーザが反応ガス導管414を通る少なくとも1つの反応ガスストリームの流れを選択的に許容及び/又は制限することを可能にする。
【0059】
処理チャンバ416は、反応ガス導管414を通してラジカルガス発生器412に結合する又はそれと連通することができる。一実施形態では、処理チャンバ416は、1又は2以上の基板、半導体ウェーハ、又は類似の材料が内部に位置決めされるように構成された1又は2以上の真空チャンバ又は容器を含む。任意的に、処理チャンバ416は、半導体基板又は半導体ウェーハの原子層処理に向けて使用することができる。任意的に、処理チャンバ416は、あらゆるタイプの処理方法又はシステムを用いてあらゆるタイプの基板又は材料を処理するのに使用することができる。例示的な処理方法は、以下に限定されるものではないが、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、急速熱化学蒸着(RTCVD)、原子層堆積(ALD)、及び原子層エッチング(ALE)などを含む。当業者は、処理チャンバ416が、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、アルミニウム、軟鋼、黄銅、高密度セラミック、ガラス、及びアクリルなどを含むあらゆるタイプの材料から製造されることを認めるであろう。一実施形態では、処理チャンバ416の少なくとも1つの内面は、選択的にその反応性、耐久性を変化させる及び/又は微孔隙を充填することが意図された少なくとも1つのコーティング、陽極酸化材料、犠牲材料、及び物理的特徴部又は要素などを含むことができる。少なくとも1つの排気導管418は、処理チャンバ416に結合され、そこから1又は2以上のガス又は材料を排出されるように構成することができる。任意的に、1又は2以上の制御センサ、バルブ、ガス洗浄器、又は類似のデバイス424は、排気導管418に結合するか又はそれに近接して位置決めすることができ、それによってユーザが処理チャンバ416から1又は2以上のガス又は他の材料を選択的に排出することを可能にする。
【0060】
再度、
図5を参照すると、少なくとも1つのチャンバプロセッサモジュール420は、処理チャンバ418及び/又は処理システムの様々な構成要素に結合するか又は他にこれらと通信することができる。チャンバ処理モジュール420は、処理システム10を形成する様々な構成要素の局所制御を提供するように構成することができる。図示の実施形態では、チャンバ処理モジュール420は、導管を通して処理チャンバ416と通信しているが、当業者は、チャンバ処理モジュール420が、処理システム410を形成する構成要素のあらゆるものと導管を通して、無線で、又はこれらの両方で通信することができることを認めるであろう。
【0061】
図5に示すように、少なくとも1つのサンプリングモジュール432は、少なくとも1つのサンプリング導管430を通してラジカルガス発生器412と流体連通することができる。当業者は、サンプリング導管430は、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、プラスチック、炭素繊維、炭素ベースの材料、グラファイト、珪素、二酸化珪素、及び炭化珪素などを含むあらゆるタイプの材料から製造することができることを認めるであろう。従って、サンプリング導管430は、それを通って流れるラジカルガスストリーム内に含有される高反応性ラジカルと化学反応するように構成することができる。更に別の実施形態では、サンプリング導管430は、原子ガスの再結合エネルギが放出されて測定されるように原子ガス化学種の分子ガス化学種への再結合を容易にする触媒材料で構成することができる。他の実施形態では、サンプリング導管430は、化学的に不活性であるように構成することができる。
【0062】
再度、
図5を参照すると、少なくとも1つの反応ガスフィード又はソース472は、サンプリングモジュール432に少なくとも1つの反応機構又はストリーム474を提供するように構成することができる。これに代えて、反応ソース472は、少なくとも1つのストリーム導管475を通してラジカルガス発生器412と連通することができる。あらゆる種類の反応機構又はストリーム474を提供するように構成されたあらゆる種類の反応ソース472をこのシステムに対して使用することができる。例えば、一実施形態では、反応ソース472は、サンプリングモジュール432内で原子ラジカル、分子ラジカル、及び短寿命分子と反応するように構成された反応ガスの少なくとも1つのソースを含む。例示的な反応ガスは、以下に限定されるものではないが、窒素、酸素、水素、NH
3、HO
2のような化合物のようなガス、又は別個のプラズマソースを用いて発生させたあらゆる種類の原子ラジカルを含む。別の実施形態では、反応ソース472は、サンプリングモジュール432内の原子ラジカル、分子ラジカル、及び短寿命分子に励起エネルギを提供するように構成された少なくとも1つの励起ソースを含む。例えば、一実施形態では、反応ソース472は、サンプリングモジュール432に励起エネルギを提供するように構成された光学放射線の少なくとも1つのソースを含む。
【0063】
図5に示すように、サンプリング導管430は、その上にあらゆる種類のセンサ、バルブ、加熱要素、及び冷却要素などを含むことができる。一実施形態では、サンプリング導管430は、ラジカルガス発生器412に直接に結合されてそれと流体連通している。図示の実施形態では、サンプリング導管430は、反応ガス導管414を通してラジカルガス発生器412と流体連通している。任意的に、サンプリング導管430は、反応ガス導管414上に位置決めされたサンプリング制御バルブ422と流体連通することができる。例えば、サンプリング制御バルブ422は、反応ガス導管414を通って横断する指定容積の反応ガスをサンプリング導管430を通してサンプリングモジュール432に選択的に向けるように構成することができる。別の実施形態では、サンプリング制御バルブ422は、反応ガス導管414を通って横断する指定流量の反応ガスをサンプリング導管430を通してサンプリングモジュール432に選択的に向けるように構成することができる。更に、あらゆる数の追加の構成要素、バルブ、及びセンサなどは、サンプリング導管430に沿ういずれかの場所に位置決めすることができる。例えば、図示の実施形態では、少なくとも1つのセンサ及び/又は制御デバイス450は、サンプリング導管430に沿って位置決めすることができる。例示的なセンサデバイスは、以下に限定されるものではないが、熱電対、温度センサ、光センサ、UV分光計、光学分光計、又は赤外線分光計、荷電粒子検出器、真空計、及び質量分析計などを含む。例えば、一実施形態では、センサデバイス450は、少なくとも1つのサーミスタを含む。別の実施形態では、センサデバイス450は、少なくとも1つの熱量測定システム又はデバイスを含む。別の実施形態では、新しい熱量測定システムの実施形態を本出願の
図8~
図15で詳細に議論して示している。任意的に、センサデバイス450は、1又は2以上の滴定システム又はデバイスを含むことができる。当業者は、センサデバイス450があらゆる数の原位置測定デバイス又はシステム、流れバルブ、流量計、及び流れ検証器などを含むことができることを認めるであろう。
【0064】
再度、
図5を参照すると、図示の実施形態では、サンプリングモジュール432は、少なくとも1つの分子化合物ストリーム導管434に結合される。サンプリング導管430と同様に、分子化合物ストリーム導管434は、以下に限定されるものではないが、グラファイト、シリカ、炭素繊維、二酸化珪素、シリカ、及び炭化珪素、炭素ベースの材料、シリカベースの材料、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、及びプラスチックなどを含むあらゆる種類の材料から製造することができる。一実施形態では、サンプリング導管430及び/又は分子化合物ストリーム導管434の少なくとも一方の少なくとも一部分は、それを通って流れるラジカルガスストリームと反応するように構成することができる。例えば、一実施形態では、サンプリング導管430及び/又は分子化合物ストリーム導管434の少なくとも一部分は、ガスストリーム内のラジカルと反応してこれらのラジカルと比較してより安定してより正確な測定が可能な化学種を形成するように構成することができる。
【0065】
図5に示すように、少なくとも1つのセンサモジュール436は、少なくとも1つの分子化合物ストリーム導管434を通してサンプリングモジュール432と流体連通している。一実施形態では、センサモジュール436は、少なくとも1つのガスストリーム内のラジカルの濃度を検出して測定するように構成することができる。あらゆる種類のデバイス又はシステムは、センサモジュール436に使用するか又はそれを形成するのに使用することができる。例えば、一実施形態では、センサモジュール436は、ラジカルガスストリーム内のラジカル流束を測定するように構成された少なくとも1つの検出器を含む。別の実施形態では、センサモジュール436は、ガスストリーム内の少なくとも1つの化学種の濃度を測定するように構成される。例えば、センサモジュール436は、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
2)、炭素-水素分子(メチリジンラジカル)、メチレン(CH
2)、メチル基化合物(CH
3)、メタン(CH
4)、四フッ化珪素、及び類似の化合物に関する濃度を測定するように構成することができる。1つの特定の実施形態では、このセンサモジュールは、フーリエ変換赤外線分光システム(以下ではFTIRシステム)、同調可能フィルタ分光システム(以下ではTFSシステム)、質量分析法、及び光吸収分光法などのような少なくとも1つの光学ガス撮像カメラ又はデバイスを含む。任意的に、感知モジュール436は、少なくとも1つの滴定システム又はデバイスを更に含むことができる。一実施形態では、感知モジュール436は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を低減又は排除するように構成することができる。別の実施形態では、センサモジュール436は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を許容するように構成することができる。
【0066】
再度、
図5を参照すると、少なくとも1つのセンサモジュール出力導管438は、センサモジュール436、並びに流量測定及び/又は流れ制御モジュール440と流体連通している。一部の実施形態では、流量測定モジュール440は、それを通って流れるガスストリームの一部分を正確に測定するように構成される。例えば、ガスストリームの流れは、質量流量検証器(MFV)を用いて測定することができる。別の実施形態では、ガスストリームの流れは、質量流量計(MFM)を用いて測定することができる。任意的に、流れは、複センサガスサンプリング検出システム410内の既知のサイズのオリフィスと流体伝導部の間の圧力差を測定することによって決定することができる。当業者は、あらゆる種類の流量測定デバイス又はシステムを本明細書に開示するガスサンプリング検出システム410と併用することができることを認めるであろう。
図5に示すように、少なくとも1つの排気導管442は、流量測定モジュール440に結合する又はそれと連通することができ、かつガスサンプリング検出システム410からラジカルガスストリームを排気するように構成することができる。任意的に、排気導管442は、少なくとも1つの真空ソース(図示せず)と流体連通することができる。
【0067】
図5に示すように、処理システム410は、その少なくとも1つの構成要素と通信する少なくとも1つの任意的プロセッサモジュール452を含むことができる。例えば、図示の実施形態では、任意的プロセッサモジュール452は、少なくとも1つのプロセッサ導管454を通してラジカルガス発生器412と通信している。更に、任意的プロセッサシステム452は、プロセッサ導管454及び少なくとも1つの任意的センサ導管456を通じた任意的センサ450との通信状態、プロセッサ導管454及び少なくとも1つのサンプリング導管458を通じたサンプリングモジュール432との通信状態、少なくとも1つのセンサモジュール導管460を通じたセンサモジュール436との通信状態、及び少なくとも1つの流量測定導管462を通じた流量測定モジュール440との通信状態の少なくとも1つにあることができる。更に、反応ソース472は、プロセッサ導管454を通して任意的プロセッサシステム452と連通することができる。一実施形態では、任意的プロセッサモジュール452は、データをラジカルガス発生器412、任意的センサ450、サンプリングモジュール432、センサモジュール436、及び流量測定モジュール440の少なくとも1つに提供し、かつそこから受け入れるように構成することができる。従って、任意的プロセッサモジュール452は、処理システム410内の流れ条件を測定し、システム性能を最適化するように処理システム410の作動条件を選択的に変化させるように構成することができる。より具体的には、任意的プロセッサモジュール452は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を測定し、それを増大又は低減するようにラジカルガス発生器412の作動特性を変化させるように構成することができる。更に、任意的プロセッサモジュール452は、少なくとも1つの任意的処理導管464を通して任意的バルブデバイス422、センサ424、及びチャンバプロセッサモジュール420の少なくとも1つと通信しており、そこにデータを提供する/そこからデータを受信することができる。任意的に、任意的プロセッサモジュール452は、処理システム410の様々な構成要素と無線で通信することができる。更に、プロセッサ452は、性能データ、処理方法及び処理時間、及びロット番号などを格納するように構成することができる。更に、プロセッサ452は、少なくとも1つのコンピュータネットワークを通じて1又は2以上の外部プロセッサと通信するように構成することができる。
【0068】
任意的に、
図5に示すように、少なくとも1つの分析システム又は回路466を処理システム410内に形成することができる。図示のように、分析システム466は、サンプリングモジュール432、センサモジュール436、流量測定モジュール449、任意的センサ450、及び任意的プロセッサモジュール452などの少なくとも1つを含むことができる。更に、分析システム466は、バルブデバイス422又は処理システム410内の他のデバイス及び構成要素を更に含むことができる。
【0069】
図6は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を検出するのに有用なガスサンプリング検出システムの実施形態を示している。図示のように、ガスサンプリング検出システム510は、少なくとも1つのガス通路514を通して少なくとも1つの処理チャンバ516と流体連通する少なくとも1つのプラズマ発生器及び/又はラジカルガス発生器512を含む。一実施形態では、ラジカルガス発生器512は、サンプルガスを励起して解離させ、少なくとも1つの反応ガスストリームを発生させるように構成された少なくとも1つのサンプルガスソース及び少なくとも1つのプラズマソースと連通している。1つの特定の実施形態では、ラジカルガス発生器512は、RFトロイダルプラズマソースを含むが、当業者は、あらゆる種類のプラズマソース又はラジカルガスソースを本発明のシステムと併用することができることを認めるであろう。一実施形態では、ラジカルガス発生器512は、原子水素を生成するために水素(H
2)プラズマを使用する。別の実施形態では、ラジカルガス発生器512は、原子酸素を生成するために酸素(O
2)プラズマを利用する。任意的に、ラジカルガス発生器512は、ガスストリーム内に1又は2以上のラジカルを含有する反応性プラズマを生成するために三フッ化窒素(NF
3)、フッ素(F
2)、塩素(Cl
2)、又はあらゆる種類の他の材料を利用することができる。これに代えて、ラジカルガスは、電子ビーム励起、レーザ励起、又は熱フィラメント励起を含む他のガス励起方法によって発生させることができる。更に、以上の説明は、RFベースのプラズマ発生システムの様々な実施形態を開示するが、当業者は、あらゆる種類の代替ラジカルガス発生システムを本発明のシステムと併用することができることを認めるであろう。例示的な代替ラジカルガス発生システムは、以下に限定されるものではないが、グロー放電プラズマシステム、容量結合式プラズマシステム、カスケードアークプラズマシステム、誘導結合式プラズマシステム、波動加熱式プラズマシステム、アーク放電プラズマシステム、コロナ放電プラズマシステム、誘電障壁放電システム、容量放電システム、及び圧電直接放電プラズマシステムなどを含む。
【0070】
再度、
図6を参照すると、少なくとも1つの処理チャンバ516は、少なくとも1つの反応ガス導管514を通してラジカルガス発生器512と流体連通することができる。一部の用途では、反応ガス導管514は、化学的不活性材料又は低い化学反応性のみを有する材料から製造される。例示的な材料は、以下に限定されるものではないが、石英、サファイア、ステンレス鋼、強化鋼、アルミニウム、セラミック材料、ガラス、黄銅、ニッケル、Y
2O
3、YAlO
x、様々な合金、及びアルマイトのような被覆金属を含む。一実施形態では、単一反応ガス導管514は、単一ラジカルガス発生器512と流体連通している。別の実施形態では、複数の反応ガス導管514が、単一反応ガス発生器512と流体連通している。更に別の実施形態では、単一反応ガス導管514は、複数のラジカルガス発生器512と流体連通している。従って、あらゆる数の反応ガス導管514は、あらゆる数のラジカルガス発生器512と連通することができる。任意的に、反応ガス導管514は、1又は2以上のバルブデバイス又はシステム、それに結合された又はそれと通信しているセンサ又は類似のデバイス522を含むことができる。例えば、1又は2以上のバルブデバイス522は、反応ガス導管514に結合することができ、それによってユーザが反応ガス導管514を通る少なくとも1つの反応ガスストリームの流れを選択的に許容及び/又は制限することを可能にする。
【0071】
図6に示すように、処理チャンバ516は、反応ガス導管514を通してラジカルガス発生器512に結合する又はそれと連通することができる。一実施形態では、処理チャンバ516は、1又は2以上の基板、半導体ウェーハ、又は類似の材料が内部に位置決めされるように構成された1又は2以上の真空チャンバ又は容器を含む。例えば、処理チャンバ516は、半導体基板又は半導体ウェーハの原子層処理に向けて使用することができる。任意的に、処理チャンバ516は、あらゆる種類の処理方法又はシステムを用いてあらゆる種類の基板又は材料を処理するのに使用することができる。例示的な処理方法は、以下に限定されるものではないが、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、急速熱化学蒸着(RTCVD)、原子層堆積(ALD)、及び原子層エッチング(ALE)などを含む。当業者は、処理チャンバ516が、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、アルミニウム、軟鋼、黄銅、高密度セラミック、ガラス、及びアクリルなどを含むあらゆる種類の材料から製造されることを認めるであろう。例えば、処理チャンバ16の少なくとも1つの内面は、選択的にその反応性、耐久性を変化させる及び/又は微孔隙を充填することが意図された少なくとも1つのコーティング、陽極酸化材料、犠牲材料、及び物理的特徴部又は要素などを含むことができる。少なくとも1つの排気導管518は、処理チャンバ516に結合され、かつそこから1又は2以上のガス又は材料を排出されるように構成することができる。任意的に、1又は2以上の制御センサ、バルブ、ガス洗浄器、又は類似のデバイス524は、排気導管518に結合するか又はそれに近接して位置決めすることができ、それによってユーザが処理チャンバ516から1又は2以上のガス又は他の材料を選択的に排出することを可能にする。
【0072】
再度、
図6を参照すると、少なくとも1つのチャンバプロセッサモジュール520は、処理チャンバ518及び/又は処理システムの様々な構成要素に結合するか又は他にこれらと通信することができる。チャンバ処理モジュール520は、処理システム510を形成する様々な構成要素の局所制御を提供するように構成することができる。図示の実施形態では、チャンバ処理モジュール520は、導管を通して処理チャンバ516と通信しているが、当業者は、チャンバ処理モジュール520が、処理システム510を形成する構成要素のあらゆるものと導管を通して、無線で、又はこれらの両方で通信することができることを認めるであろう。
【0073】
図6に示すように、少なくとも1つのサンプリングモジュール532は、少なくとも1つのサンプリング導管530を通してラジカルガス発生器512と流体連通することができる。当業者は、サンプリング導管530は、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、プラスチック、炭素繊維、炭素ベースの材料、グラファイト、珪素、二酸化珪素、及び炭化珪素などを含むあらゆる種類の材料から製造することができることを認めるであろう。従って、一部の実施形態では、サンプリング導管530は、それを通って流れるラジカルガスストリーム内に含有される高反応性の原子ラジカル、分子ラジカル、及び短寿命分子と化学反応するように構成することができる。更に別の実施形態では、サンプリング導管530は、原子ガスの再結合エネルギが放出されて測定されるように原子ガス化学種の分子ガス化学種への再結合を容易にする触媒材料で構成することができる。他の実施形態では、サンプリング導管530は、化学的に不活性であるように構成することができる。更に別の実施形態では、サンプリング導管530は、ラジカル種の分子ガス化学種への再結合を容易にするように構成された触媒材料で構成することができる。任意的に、サンプリング導管530は、その上にあらゆる種類のセンサ、バルブ、加熱要素、及び冷却要素などを含むことができる。一実施形態では、サンプリング導管530は、ラジカルガス発生器512に直接に結合されてそれと流体連通している。図示の実施形態では、サンプリング導管530は、反応ガス導管514を通してラジカルガス発生器512と流体連通している。任意的に、サンプリング導管530は、反応ガス導管514上に位置決めされたサンプリング制御バルブ522と流体連通することができる。例えば、サンプリング制御バルブ522は、反応ガス導管514を通って横断する指定容積の反応ガスをサンプリング導管530を通してサンプリングモジュール532に選択的に向けるように構成することができる。別の実施形態では、サンプリング制御バルブ522は、反応ガス導管514を通って横断する指定流量の反応ガスをサンプリング導管530を通してサンプリングモジュール532に選択的に向けるように構成することができる。更に、あらゆる数の追加の構成要素、バルブ、及びセンサなどは、サンプリング導管530に沿ういずれかの場所に位置決めすることができる。例えば、図示の実施形態では、少なくとも1つのセンサ及び/又は制御デバイス550は、サンプリング導管530に沿って位置決めすることができる。例示的なセンサデバイスは、以下に限定されるものではないが、熱電対、温度センサ、光センサ、UV分光計、光学分光計、又は赤外線分光計、荷電粒子検出器、真空計、及び質量分析計などを含む。例えば、一実施形態では、センサデバイス550は、少なくとも1つのサーミスタを含む。別の実施形態では、センサデバイス550は、少なくとも1つの熱量測定システム又はデバイスを含む。新しい熱量測定システムの実施形態を本出願の
図8~
図15に詳細に議論して示している。任意的に、センサデバイス550は、1又は2以上の滴定システム又はデバイスを含むことができる。当業者は、センサデバイス550があらゆる数の原位置測定デバイス又はシステム、流れバルブ、流量計、及び流れ検証器などを含むことができることを認めるであろう。
【0074】
再度、
図6を参照すると、図示の実施形態では、サンプリングモジュール532は、少なくとも1つの分子化合物ストリーム導管534に結合される。サンプリング導管530と同様に、分子化合物ストリーム導管534は、以下に限定されるものではないが、グラファイト、シリカ、炭素繊維、二酸化珪素、シリカ、及び炭化珪素、炭素ベースの材料、シリカベースの材料、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、及びプラスチックなどを含むあらゆる種類の材料から製造することができる。一実施形態では、サンプリング導管530及び/又は分子化合物ストリーム導管534の少なくとも一方の少なくとも一部分は、それを通って流れるラジカルガスストリームと反応するように構成することができる。例えば、一実施形態では、サンプリング導管530及び/又は分子化合物ストリーム導管534の少なくとも一部分は、ガスストリーム内のラジカルと反応してこれらのラジカルと比較してより安定してより正確な測定が可能な化学種を形成するように構成することができる。
【0075】
図6に示すように、少なくとも1つのセンサモジュール536は、少なくとも1つの分子化合物ストリーム導管534を通してサンプリングモジュール532と流体連通している。一実施形態では、センサモジュール536は、少なくとも1つのガスストリーム内のラジカルの濃度を検出して測定するように構成することができる。あらゆる種類のデバイス又はシステムは、センサモジュール536に使用するか又はそれを形成するのに使用することができる。例えば、一実施形態では、センサモジュール536は、ラジカルガスストリーム内のラジカル流束を測定するように構成された少なくとも1つの検出器を含む。別の実施形態では、センサモジュール536は、ガスストリーム内の少なくとも1つの化学種の濃度を測定するように構成される。例えば、センサモジュール536は、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
2)、炭素-水素分子(メチリジンラジカル)、メチレン(CH
2)、メチル基化合物(CH
3)、メタン(CH
4)、四フッ化珪素、及び類似の化合物に関する濃度を測定するように構成することができる。1つの特定の実施形態では、このセンサモジュールは、フーリエ変換赤外線分光システム(以下ではFTIRシステム)、同調可能フィルタ分光システム(以下ではTFSシステム)、質量分析法、及び光吸収分光法などのような少なくとも1つの光学ガス撮像カメラ又はデバイスを含む。任意的に、感知モジュール536は、少なくとも1つの滴定システム又はデバイスを更に含むことができる。一実施形態では、感知モジュール536は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を低減又は排除するように構成することができる。別の実施形態では、センサモジュール536は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を許容するように構成することができる。少なくとも1つのセンサモジュール戻し導管535は、センサモジュール536及び処理チャンバ520と流体連通することができる。使用中に、感知モジュール535から出力されたラジカルガス又は類似の材料は、処理チャンバ520に選択的に向けることができる。
【0076】
図6に示すように、処理システム510は、その少なくとも1つの構成要素と通信する少なくとも1つの任意的プロセッサモジュール552を含むことができる。例えば、図示の実施形態では、任意的プロセッサモジュール552は、少なくとも1つのプロセッサ導管554を通してラジカルガス発生器512と通信している。更に、任意的プロセッサシステム552は、プロセッサ導管554及び少なくとも1つの任意的センサ導管556を通じた任意的センサ550との通信状態、プロセッサ導管554及び少なくとも1つのサンプリング導管558を通じたサンプリングモジュール532との通信状態、及び少なくとも1つのセンサモジュール導管560を通じたセンサモジュール536との通信状態の少なくとも1つにあることができる。一実施形態では、任意的プロセッサモジュール552は、データをラジカルガス発生器512、任意的センサ550、サンプリングモジュール532、及びセンサモジュール536の少なくとも1つに提供し、かつそこから受け入れるように構成することができる。従って、任意的プロセッサモジュール552は、処理システム510内の流れ条件を測定し、システム性能を最適化するように処理システム510の作動条件を選択的に変化させるように構成することができる。より具体的には、任意的プロセッサモジュール552は、ラジカルストリーム内のラジカル及び/又は短寿命分子の濃度を測定し、それを増大又は低減するようにラジカルガス発生器52の作動特性を変化させるように構成することができる。更に、任意的プロセッサモジュール552は、少なくとも1つの任意的処理導管564を通して任意的バルブデバイス522、センサ524、及びチャンバプロセッサモジュール520の少なくとも1つと通信しており、そこにデータを提供する/そこからデータを受信することができる。任意的に、任意的プロセッサモジュール552は、処理システム510の様々な構成要素と無線で通信することができる。更に、プロセッサ552は、性能データ、処理方法及び処理時間、及びロット番号などを格納するように構成することができる。更に、プロセッサ552は、少なくとも1つのコンピュータネットワークを通じて1又は2以上の外部プロセッサと通信するように構成することができる。
【0077】
任意的に、
図6に示すように、少なくとも1つの分析システム又は回路566は、処理システム510内に形成することができる。図示のように、分析システム566は、サンプリングモジュール532、センサモジュール536、任意的センサ550、及び任意的プロセッサモジュール552などの少なくとも1つを含むことができる。更に、分析システム566は、バルブデバイス522又は処理システム510内の他のデバイス及び構成要素を更に含むことができる。
【0078】
前の実施形態と同様に、
図7は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を検出するのに有用なガスサンプリング検出システムの実施形態を示している。図示のように、ガスサンプリング検出システム610は、少なくとも1つのガス通路614と流体連通する少なくとも1つのプラズマ発生器及び/又はラジカルガス発生器612を含む。一実施形態では、ラジカルガス発生器612は、サンプルガスを励起して解離させ、少なくとも1つの反応ガスストリームを発生させるように構成された少なくとも1つのサンプルガスソース及び少なくとも1つのプラズマソースと連通している。1つの特定の実施形態では、ラジカルガス発生器612は、RFトロイダルプラズマソースを含むが、当業者は、あらゆる種類のプラズマソース又はラジカルガスソースを本発明のシステムと併用することができることを認めるであろう。一実施形態では、ラジカルガス発生器612は、原子水素を生成するために水素(H
2)プラズマを使用する。別の実施形態では、ラジカルガス発生器612は、原子酸素を生成するために酸素(O
2)プラズマを利用する。任意的に、ラジカルガス発生器612は、ガスストリーム内に1又は2以上のラジカルを含有する反応性プラズマを生成するために三フッ化窒素(NF
3)、フッ素(F
2)、塩素(Cl
2)、又はあらゆる種類の他の材料を利用することができる。これに代えて、ラジカルガスは、電子ビーム励起、レーザ励起、又は熱フィラメント励起を含む他のガス励起方法によって発生させることができる。更に、以上の説明は、RFベースのプラズマ発生システムの様々な実施形態を開示するが、当業者は、あらゆる種類の代替ラジカルガス発生システムを本発明のシステムと併用することができることを認めるであろう。例示的な代替ラジカルガス発生システムは、以下に限定されるものではないが、グロー放電プラズマシステム、容量結合式プラズマシステム、カスケードアークプラズマシステム、誘導結合式プラズマシステム、波動加熱式プラズマシステム、アーク放電プラズマシステム、コロナ放電プラズマシステム、誘電障壁放電システム、容量放電システム、及び圧電直接放電プラズマシステムなどを含む。
【0079】
再度、
図7を参照すると、少なくとも1つの反応ガス導管614は、ラジカルガス発生器612と流体連通することができる。一部の用途では、反応ガス導管614は、化学的不活性材料又は低い化学反応性のみを有する材料から製造される。例示的な材料は、以下に限定されるものではないが、石英、サファイア、ステンレス鋼、強化鋼、アルミニウム、セラミック材料、ガラス、黄銅、ニッケル、Y
2O
3、YAlO
x、様々な合金、及びアルマイトのような被覆金属を含む。一実施形態では、単一反応ガス導管614は、単一ラジカルガス発生器12と流体連通している。直前の実施形態と同様に、あらゆる数の反応ガス導管614は、あらゆる数のラジカルガス発生器612と連通することができる。更に、任意的に、反応ガス導管614は、1又は2以上のバルブデバイス又はシステム、それに結合された又はそれと通信しているセンサ又は類似のデバイス622を含むことができる。例えば、1又は2以上のバルブデバイス622は、反応ガス導管614に結合することができ、それによってユーザが反応ガス導管614を通る少なくとも1つの反応ガスストリームの流れを選択的に許容及び/又は制限することを可能にする。反応ガス導管614は、あらゆる種類の検査システム、容器、コンテナー、及び処理付属品及び/又は処理システムなどに結合するか又は他に連通することができる。
【0080】
図7に示すように、少なくとも1つのサンプリングモジュール632は、少なくとも1つのサンプリング導管630を通してラジカルガス発生器612と流体連通することができる。当業者は、サンプリング導管630は、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、プラスチック、炭素繊維、炭素ベースの材料、グラファイト、珪素、二酸化珪素、及び炭化珪素などを含むあらゆる種類の材料から製造することができることを認めるであろう。従って、一部の実施形態では、サンプリング導管630は、それを通って流れるラジカルガスストリーム内に含有される高反応性の原子ラジカル、分子ラジカル、及び短寿命分子と化学反応するように構成することができる。更に別の実施形態では、サンプリング導管630は、原子ガスの再結合エネルギが放出されて測定されるように原子ガス化学種の分子ガス化学種への再結合を容易にする触媒材料で構成することができる。他の実施形態では、サンプリング導管630は、化学的に不活性であるように構成することができる。更に別の実施形態では、サンプリング導管630は、ラジカル種の分子ガス化学種への再結合を容易にするように構成された触媒材料で構成することができる。任意的に、サンプリング導管30は、その上にあらゆる種類のセンサ、バルブ、加熱要素、及び冷却要素などを含むことができる。一実施形態では、サンプリング導管630は、ラジカルガス発生器612に直接に結合されてそれと流体連通している。図示の実施形態では、サンプリング導管630は、反応ガス導管614を通してラジカルガス発生器612と流体連通している。任意的に、サンプリング導管630は、反応ガス導管614上に位置決めされたサンプリング制御バルブ622と流体連通することができる。例えば、サンプリング制御バルブ622は、反応ガス導管614を通って横断する指定容積の反応ガスをサンプリング導管630を通してサンプリングモジュール632に選択的に向けるように構成することができる。別の実施形態では、サンプリング制御バルブ622は、反応ガス導管614を通って横断する指定流量の反応ガスをサンプリング導管630を通してサンプリングモジュール632に選択的に向けるように構成することができる。更に、あらゆる数の追加の構成要素、バルブ、及びセンサなどは、サンプリング導管630に沿ういずれかの場所に位置決めすることができる。例えば、図示の実施形態では、少なくとも1つのセンサ及び/又は制御デバイス650は、サンプリング導管630に沿って位置決めすることができる。例示的なセンサデバイスは、以下に限定されるものではないが、熱電対、温度センサ、光センサ、UV分光計、光学分光計、又は赤外線分光計、荷電粒子検出器、真空計、及び質量分析計などを含む。例えば、一実施形態では、センサデバイス650は、少なくとも1つのサーミスタを含む。別の実施形態では、センサデバイス650は、少なくとも1つの熱量測定システム又はデバイスを含む。新しい熱量測定システムの実施形態を本出願の
図8~
図15に詳細に議論して示している。任意的に、センサデバイス650は、1又は2以上の滴定システム又はデバイスを含むことができる。当業者は、センサデバイス650があらゆる数の原位置測定デバイス又はシステム、流れバルブ、流量計、及び流れ検証器などを含むことができることを認めるであろう。
【0081】
再度、
図7を参照すると、図示の実施形態では、サンプリングモジュール632は、少なくとも1つの分子化合物ストリーム導管634に結合される。サンプリング導管630と同様に、分子化合物ストリーム導管634は、以下に限定されるものではないが、グラファイト、シリカ、炭素繊維、二酸化珪素、シリカ、及び炭化珪素、炭素ベースの材料、シリカベースの材料、ステンレス鋼、合金、アルミニウム、黄銅、セラミック材料、ガラス、ポリマー、及びプラスチックなどを含むあらゆる種類の材料から製造することができる。一実施形態では、サンプリング導管630及び/又は分子化合物ストリーム導管634の少なくとも一方の少なくとも一部分は、それを通って流れるラジカルガスストリームと反応するように構成することができる。例えば、一実施形態では、サンプリング導管630及び/又は分子化合物ストリーム導管634の少なくとも一部分は、ガスストリーム内のラジカルと反応してこれらのラジカルと比較してより安定してより正確な測定が可能な化学種を形成するように構成することができる。
【0082】
図7に示すように、少なくとも1つのセンサモジュール636は、分子化合物ストリーム導管634を通してサンプリングモジュール632と流体連通している。一実施形態では、センサモジュール636は、少なくとも1つのガスストリーム内のラジカルの濃度を検出して測定するように構成することができる。あらゆる種類のデバイス又はシステムは、センサモジュール636に使用するか又はそれを形成するのに使用することができる。例えば、一実施形態では、センサモジュール636は、ラジカルガスストリーム内のラジカル流束を測定するように構成された少なくとも1つの検出器を含む。別の実施形態では、センサモジュール636は、ガスストリーム内の少なくとも1つの化学種の濃度を測定するように構成される。例えば、センサモジュール636は、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
2)、炭素-水素分子(メチリジンラジカル)、メチレン(CH
2)、メチル基化合物(CH
3)、メタン(CH
4)、四フッ化珪素、及び類似の化合物に関する濃度を測定するように構成することができる。1つの特定の実施形態では、このセンサモジュールは、フーリエ変換赤外線分光システム(以下ではFTIRシステム)、同調可能フィルタ分光システム(以下ではTFSシステム)、質量分析法、及び光吸収分光法などのような少なくとも1つの光学ガス撮像カメラ又はデバイスを含む。任意的に、感知モジュール636は、少なくとも1つの滴定システム又はデバイスを更に含むことができる。一実施形態では、感知モジュール636は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を低減又は排除するように構成することができる。別の実施形態では、センサモジュール636は、ガスストリーム内のラジカルの分子化学種への再結合を許容するように構成することができる。
【0083】
再度、
図7を参照すると、少なくとも1つのセンサモジュール出力導管638は、センサモジュール636、並びに流量測定及び/又は流れ制御モジュール640と流体連通している。一部の実施形態では、流量測定モジュール640は、それを通って流れるガスストリームの一部分を正確に測定するように構成される。例えば、ガスストリームの流れは、質量流量検証器(MFV)を用いて測定することができる。別の実施形態では、ガスストリームの流れは、質量流量計(MFM)を用いて測定することができる。任意的に、流れは、複センサガスサンプリング検出システム610内の既知のサイズのオリフィスと流体伝導部の間の圧力差を測定することによって決定することができる。当業者は、あらゆる種類の流量測定デバイス又はシステムを本明細書に開示するガスサンプリング検出システム610と併用することができることを認めるであろう。
図7に示すように、少なくとも1つの排気導管642は、流量測定モジュール640に結合する又はそれと連通することができ、かつガスサンプリング検出システム610からラジカルガスストリームを排気するように構成することができる。任意的に、排気導管642は、少なくとも1つの真空ソース(図示せず)と流体連通することができる。
【0084】
図7に示すように、処理システム610は、その少なくとも1つの構成要素と通信することができる少なくとも1つの任意的プロセッサモジュール652を含むことができる。例えば、図示の実施形態では、任意的プロセッサモジュール652は、少なくとも1つのプロセッサ導管654を通してラジカルガス発生器612と通信している。更に、任意的プロセッサシステム652は、プロセッサ導管654及び少なくとも1つの任意的センサ導管656を通じた任意的センサ650との通信状態、プロセッサ導管654及び少なくとも1つのサンプリング導管658を通じたサンプリングモジュール632との通信状態、少なくとも1つのセンサモジュール導管660を通じたセンサモジュール636との通信状態、及び少なくとも1つの流量測定導管662を通じた流量測定モジュール640との通信状態の少なくとも1つにあることができる。一実施形態では、任意的プロセッサモジュール652は、データをラジカルガス発生器612、任意的センサ650、サンプリングモジュール632、センサモジュール636、及び流量測定モジュール640の少なくとも1つに提供し、そこから受け入れるように構成することができる。従って、任意的プロセッサモジュール652は、処理システム610内の流れ条件を測定し、システム性能を最適化するように処理システム610の作動条件を選択的に変化させるように構成することができる。より具体的には、任意的プロセッサモジュール652は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を測定し、それを増大又は低減するようにラジカルガス発生器612の作動特性を変化させるように構成することができる。更に、任意的プロセッサモジュール652は、任意的バルブデバイス622及びセンサ624の少なくとも一方と通信しており、そこにデータを提供する/そこからデータを受信することができる。任意的に、任意的プロセッサモジュール652は、処理システム610の様々な構成要素と無線で通信することができる。更に、プロセッサ652は、性能データ、処理方法及び処理時間、及びロット番号などを格納するように構成することができる。更に、プロセッサ652は、少なくとも1つのコンピュータネットワークを通じて1又は2以上の外部プロセッサと通信するように構成することができる。
【0085】
任意的に、
図7に示すように、少なくとも1つの分析システム又は回路666は、処理システム610内に形成することができる。図示のように、分析システム666は、サンプリングモジュール632、センサモジュール636、流量測定モジュール649、任意的センサ650、及び任意的プロセッサモジュール652などの少なくとも1つを含むことができる。更に、分析システム666は、バルブデバイス622又は処理システム610内の他のデバイス及び構成要素を更に含むことができる。
【0086】
上述のように、
図1~
図7で開示した処理システムの様々な実施形態は、少なくとも1つのサンプリングモジュールと少なくとも1つのセンサモジュールとを含む。任意的に、
図1~
図7に示すように、サンプリングモジュール及びセンサモジュールの一部分は、単一ユニット又はデバイスとして組み合わせることができる。例えば、
図1に示すように、サンプリングモジュール32とセンサモジュール36は、少なくとも1つのサンプリング反応モジュール700の中に組み合わせることができる。
図1~
図7は、少なくとも1つのサンプリング反応モジュール700をそこに有する処理システムの様々な実施形態を示している。図示の実施形態では、サンプリングモジュール及びセンサモジュールは、サンプリング反応モジュール700内に含められる。任意的に、サンプリングモジュールの一部分及びセンサモジュールの一部分は、サンプリング反応モジュール700内に含めることができる。
図8及び
図9は、本明細書に開示する処理デバイスとの併用に向けて構成されたサンプリング反応モジュール700の実施形態の様々な図を示し、
図10~
図15は、サンプリング反応モジュール700を形成する構成要素の様々な図を示している。更に、当業者は、サンプリング反応モジュール700をあらゆる種類のシステムに使用することができることを認めるであろう。任意的に、本明細書に開示する処理システムは、サンプリング反応モジュール700を含まずに作動させることができる。
【0087】
図8及び
図9に示すように、サンプリング反応モジュール700は、少なくとも1つのカプリング本体704がそこから延びる少なくとも1つのモジュール本体702を含む。カプリング本体704上には少なくとも1つのカプリング本体フランジ706を位置決めすることができる。モジュール本体702は、少なくとも1つのカプリングフランジ710がその上に形成された少なくとも1つのカプリング面708を更に含む。カプリングフランジ710に近接してカプリング面708内に少なくとも1つの真空通路712を形成することができる。モジュール本体702上のいずれかの場所に1又は2以上のカプリングデバイス714を位置決めすることができる。一実施形態では、モジュール本体702はステンレス鋼から製造される。別の実施形態では、モジュール本体702は黄銅から製造される。更に別の実施形態では、モジュール本体702は銅から製造される。任意的に、モジュール本体702は、以下に限定されるものではないが、アルミニウム合金、銅合金、タングステン合金、タングステン、金属合金、セラミック、及び類似の材料を含むあらゆる種類の材料から製造することができる。
【0088】
再度、
図8及び
図9を参照すると、少なくとも1つの分析付属品720は、モジュール本体702の上に位置決めするか又は他にそれに結合することができる。少なくとも1つのカプリング通路742を定める少なくとも1つのカプリング本体740が、モジュール本体702から延びることができる。図示の実施形態では、少なくとも1つの流体入口ポート760及び少なくとも1つの流体出口ポート762は、分析付属品720上に位置決めするか又は他にそれと連通することができる。分析付属品720内でモジュール本体702の少なくとも1つに近接して1又は2以上の熱制御モジュール750、752を位置決めすることができる。モジュール本体702及び分析付属品720の様々な特徴及び構成要素を以下の段落でより詳細に説明する。
【0089】
図10~
図13は、分析付属品720を形成する要素の様々な図を示している。図示のように、分析付属品720は、少なくとも1つの分析付属品カバープレート724がその上に位置決めされた少なくとも1つの分析付属品本体722を含む。図示の実施形態では、分析付属品カバープレート724は、分析付属品本体722から選択的に分離可能であるが、当業者は、分析付属品カバープレート724が分析付属品本体722から分離可能である必要はないことを認めるであろう。少なくとも1つのカプリング通路742がそこに含められたカプリング本体740は、少なくとも1つの通路マウント装着プレート746から延びる少なくとも1つのカプリング通路支持体744を更に含むことができる。1又は2以上のファスナ748は、通路装着プレート746を通って横断し、かつ分析付属品720の少なくとも一部分をモジュール本体702に結合するように構成することができる(
図5~
図6を参照されたい)。
【0090】
図10~
図13に示すように、1又は2以上の熱制御モジュール750、752は、分析付属品720に近接して位置決めすることができる。一実施形態では、熱制御モジュール750、752は、分析付属品720内のサンプリングチューブ780の温度を調整するように構成された熱電モジュールを含む。別の実施形態では、熱制御モジュール750、752は、少なくとも1つのサーミスタ又は類似のデバイスを含むことができる。従って、熱制御モジュール750、752は、様々な加熱デバイス及び冷却デバイスを含むことができる。任意的に、あらゆる種類の温度調整デバイス、温度調整付属品、温度調整構成要素、又は温度調整デバイスを分析付属品720と併用することができる。図示の実施形態では、2つの熱制御モジュール750、752を用いて分析付属品720の様々な構成要素の温度が調整され、これは、次に、分析下にあるラジカルガスストリームの温度を調整することができる。一実施形態では、熱制御モジュール750、752は、処理システム(
図1~
図7の参照番号52、152、252、382、452、552,及び652それぞれを参照されたい)に使用される少なくとも1つの任意的プロセッサモジュールと通信することができる。
【0091】
再度、
図10~
図13を参照すると、分析付属品本体722及び分析付属品カバープレート724の少なくとも一方に少なくとも1つのコネクタレリーフ754を形成することができる。図示のように、少なくとも1つのサンプリングチューブ780は、カプリング本体740内に位置決めすることができる。更に、サンプリングチューブ780は、熱制御モジュール750、752に近接して位置決めすることができる。一実施形態では、サンプリングチューブ780は、少なくとも1つの化学反応性材料から製造される。例えば、一実施形態では、サンプリングチューブ780の少なくとも一部分は、炭素、グラファイト、シリカ、炭素繊維、二酸化珪素、シリカ、及び炭化珪素、炭素ベースの材料、及びシリカベースの材料などから製造される。従って、サンプリングチューブ780の少なくとも一部分は、サンプリングチューブ780内に形成されたサンプリングチューブ通路782を通って流れるラジカルガスストリーム内に含有されるラジカルと反応し、それによって一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
2)、炭素-水素分子(メチリジンラジカル)、メチレン(CH
2)、メチル基化合物(CH
3)、メタン(CH
4)、四フッ化珪素、及び類似の化合物のようなより容易に検出することができて濃度を容易に測定することができる化学種を形成するように構成することができる。任意的に、サンプリングチューブ780は、ステンレス鋼、セラミック、アルミニウム、及び様々な合金などのようなあらゆる種類の化学的不活性材料から製造することができる。同様に、カプリング本体740も、あらゆる種類の材料から製造することができる。図示の実施形態では、カプリング本体740は、ステンレス鋼のような実質的に化学的不活性な材料から製造され、それに対してサンプリングチューブ780は、炭化珪素のような化学反応性材料から製造される。従って、カプリング本体740は、化学的不活性材料又は化学反応性材料から製造することができる。
【0092】
一実施形態では、サンプリングチューブ780は、周囲環境から断熱される。例えば、サンプリングチューブ780は、カプリング本体740内に位置決めすることができる。接続チューブ740とサンプリングチューブ780の間の空隙内に真空を維持し、それによってサンプリングチューブ780を環境から断熱することができる。任意的に、サンプリングチューブ780は、あらゆる種類の直径、長さ、及び/又は横断寸法で製造することができる。
【0093】
図10~
図13に示すように、サンプリング通路780上又はそれに近接して1又は2以上の密封デバイス又は部材を位置決めすることができる。図示の実施形態では、少なくとも1つの密封デバイス784は、サンプリングチューブ780上に位置決めされ、かつサンプリングチューブ780をカプリング本体740から隔離するように構成される。一実施形態では、密封デバイス784は、接続本体740とサンプリングチューブ780の間の熱伝導を最小にするように構成される。更に、少なくとも1つの密封部材786は、サンプリングチューブ780上又はその近くに少なくとも1つのプレート部材790に近接して位置決めされる。一実施形態では、密封部材786は、少なくとも1つのクラッシュシールを含むが、当業者は、あらゆる種類の密封部材を使用することができることを認めるであろう。
【0094】
再度、
図10~
図13を参照すると、流体入口ポート760及び流体出口ポート762は、分析付属品本体722内に形成された1又は2以上の流体ポートレシーバ764と連通することができる。流体ポートレシーバ764を通して、1又は2以上の流体チャネル772は、流体入口ポート760及び流体出口ポート762と流体連通することができる。使用中に、1又は2以上の流体は、流体入口ポート760、流体チャネル772、及び流体出口ポート762を通して誘導することができる。従って、分析付属品720の温度及びそれに近接して流れるラジカルガスストリームの温度を選択的に制御するために、様々な流体は、分析付属品本体722を通して誘導することができる。更に、任意的に、少なくとも1つの密封部材770は、流体チャネル772に近接して位置決めすることができる。
【0095】
図10~
図13に示すように、プレート部材790は、熱制御モジュール750、752に近接して位置決めすることができる。一実施形態では、プレート部材790は、熱制御モジュール750、752をサンプリングチューブ780及び分析付属品本体722に近接して位置決めするように構成される。一実施形態では、少なくとも1つの密封本体800及び/又は少なくとも1つのインタフェース密封本体802は、プレート部材790上又はそれに近接して位置決めすることができる。図示のように、プレート部材790は、サンプリングチューブ780の少なくとも一部分にそれを通って横断させるように構成された少なくとも1つのサンプリングチューブオリフィス804を含むことができる。
【0096】
図14及び
図15は、サンプリング反応モジュール700との併用のためのモジュール本体702の様々な図を示している。図示のように、モジュール本体702は、少なくとも1つのモジュール本体面718を含む。任意的に、少なくとも1つのモジュール本体面718上に少なくとも1つのファスナレシーバを形成することができる。一実施形態では、モジュール本体面718は、その上に少なくとも1つの冷却要素、本体、及び/又は特徴部(図示せず)を受け入れるか又はこれらがそこに形成されるように構成することができる。例えば、一実施形態では、少なくとも1つのモジュール本体面718の面上にモジュール本体702の面積を増大させるように構成された冷却要素又はフィンを形成することができる。更に、モジュール本体面718は、サンプリングチューブ780の少なくとも一部分を内部に受け入れるように構成された少なくとも1つのサンプリングチューブレシーバ716を含むことができる(
図10~
図13を参照されたい)。
図12に示すように、サンプリングチューブレシーバ716の少なくとも一部分は、モジュール本体712内に形成された真空通路712の少なくとも一部分と流体連通している。使用中に、真空通路712は、真空ソース(図示せず)に結合されるか又は他に流体連通している。従って、サンプリングチューブレシーバ716は、真空通路712内に形成された真空と流体連通している。
【0097】
本出願は、ラジカルガスストリーム内のラジカルの濃度を測定する様々な方法を更に開示する。
図16は、
図1に示す処理システム10との併用時の測定処理の一般的なフローチャートを示すが、当業者は、本明細書に開示する処理を
図2~
図7に示す処理システムの様々な実施形態との併用に容易に適応させることができることを認めるであろう。図示のように、ラジカルガスストリームが生成され、
図16に参照番号2000に示している。一般的に、ラジカルガスストリームは、
図1に示すラジカルガス発生器12が発生させる。その後に、
図16に参照番号2006に示すように、既知の容積及び/又は流量のラジカルガスストリームが少なくとも1つの分析回路66に向けられ、同時に参照番号2002に示すようにラジカルガスストリームの残りの部分が処理チャンバ16に向けられ、参照番号2004に示すように少なくとも1つの基板を処理するために又は他に処理チャンバ内で使用される。
図16に参照番号2008に示すように、既知の容積及び/又は流量のラジカルガスは、分析回路66内で試薬と反応して検出/測定することがより容易な新しい化学種又は分子を生成するか、又は代替実施形態では再結合してその分子化学種に戻る。例示的試薬を以下に示し、かつ以下に限定されるものではないが、Ni、Al、W、Cu、Co、Zn、C、石英、アルミナ、有機炭水化物含有材料、及び様々な関連の酸化物及び窒化物などを含む。
【0098】
任意的に、ラジカルガスストリームを反応させて検出/測定することがより容易な新しい化学種又は分子を生成するために1又は2以上の反応ソース472を用いて1又は2以上の試薬、反応性材料、及び/又は励起エネルギをサンプルモジュール432に提供することができる(
図5を参照されたい)。典型的には、サンプリングモジュール32の近傍内で試薬をラジカルガスストリームと反応させて化合物ストリームを提供する。その後に、
図16に参照番号2010に示すように、化合物ストリームは、センサモジュール36内に向けることができ、センサモジュール36は、化合物ストリーム内の新しい化学種又は分子の濃度を測定する。その後に、サンプリングガスストリームを形成する定められた容積のラジカルガスストリーム毎の化合物ストリーム内の化学種の濃度の比を少なくとも1つのラジカルガスストリームの残りの容積と比較することにより、
図16に参照番号2012に示すように処理チャンバ内のラジカルの濃度を計算することができる。任意的に、任意的プロセッサモジュール52は、センサモジュール36のデータを受け入れて
図16に参照番号2014に示すようにラジカルガスストリーム内のラジカルの濃度を最適化するようにラジカルガス発生器を選択的に調節するように構成することができる。任意的に、
図6に示すように、センサモジュール536からのラジカルガスストリーム535は、処理チャンバ520に向けることができる。別の実施形態では、当業者は、あらゆる種類の用途で本明細書に開示する測定システム及び方法を用いて原子ラジカル、分子ラジカル、及び他の短寿命分子の濃度を測定することができることを認めるであろう。従って、本明細書に説明する測定システムは、処理チャンバ16(
図1を参照されたい)を含む又はそれに結合する必要はない。例えば、
図7は、処理チャンバが排除された測定システム610の実施形態を示している。従って、本明細書に説明する測定システムは、原子ラジカル、分子ラジカル、及び/又は他の短寿命分子の原位置測定が望ましいあらゆる種類の用途に使用することができる。
【0099】
上述のように、
図1~
図15に示すサンプリング反応モジュール700を用いて原子ラジカル、分子ラジカル、短寿命分子、及び他の測定困難な分子又は化合物の濃度を原位置で決定することができる。一実施形態では、本明細書に開示する複センサガスサンプリング検出システムは、ガスストリーム内の分子又は他の化合物の濃度を決定するのにサンプリング反応モジュール700を用いて再結合反応を測定する熱量測定法を使用するように構成することができる。
図17は、
図1及び
図8~
図15に示すサンプリング反応モジュール700を利用する1つの熱量測定ベースの方法のフローチャートを示している。この実施形態では、参照番号2016に示すように、複センサガスサンプリング検出システム10内でラジカルガスストリームの流れは、定められた流量(Xsccm)として確立される。その後に、定められた流量(Ysccm)又は容積のラジカルガスストリームがサンプリング反応モジュール700に向けられる(
図17の参照番号2018を参照されたい)。サンプリング反応モジュール700を通るラジカルガスストリームの流れは、プレート部材790の温度に対してサンプリングチューブ780の温度を上昇させ(又は一部の状況では低減し)(以下ではdT)、この増大が記録される(参照番号2020を参照されたい)。更に、サンプリングチューブ780とプレート部材790の間の温度変化率(dT
m/dt)が記録される(参照番号2022を参照されたい)。その後に、
図17に参照番号2024として示すように、計算採取パワーは、次式の通りに計算することができる。
採取パワー=C
p
*m
*dT
m/dt+P
loss(dT)
ここで:C
p=比熱容量、m=サンプリングチューブの質量、P
loss=パワー損失。
【0100】
図17に参照番号2026に示すように、全パワーは、次式の通りに計算することができる。
全パワー=採取パワー
*Ysccm/Xsccm
【0101】
別の実施形態では、本明細書に開示する複センサガスサンプリング検出システムは、ガスストリーム内の分子又は他の化合物の濃度を決定するのに代替熱量測定法を使用するように構成することができる。
図18は、
図1及び
図8~
図15に示すサンプリング反応モジュール700の構成要素の関数P
lossを決定するのに事前較正された曲線を利用する代替の熱量測定ベースの方法のフローチャートを示している。以前の実施形態と同様に、参照番号2028に示すように、ラジカルガスストリーム流れが確立される。定められた容積、流量、又は部分のラジカルガスストリームが、少なくとも1つの感知ユニット又はデバイスに向けられる(参照番号2030を参照されたい)。熱制御モジュール750が起動され、サンプリングチューブ780が安定温度に達するのに要する時間が観察される(参照番号2032を参照されたい)。従って、固定サンプリングチューブ温度(U度)で再結合反応が測定される。これに加えて、採取パワーを計算するのに、サンプリングチューブ780の質量は、サンプリングチューブの全体の質量ではなく、有効質量m
effと表示するサンプリングチューブ780の質量の一部分だけによって決定される。その結果、この場合に、より小さい熱質量に起因してサンプリング反応モジュール700の応答時間は速い。全パワーは、採取パワーに基づいて計算することができる。
【0102】
使用中に、サンプリングチューブ780は、より高い温度(U)まで加熱され(参照番号2032)、次に、その定常状態温度まで冷めるように放置される(参照番号2034を参照されたい)。その後に、観察されたサンプリング反応モジュール700の熱特性に基づいて事前較正曲線を確立することができる。事前較正曲線が確立された状態で、ラジカルガスの定められた流量(Xsccm)が確立される。定められた流量(Ysccm)又は容積のラジカルガスが、サンプリング反応モジュール700の中に向けられる。サンプリング反応モジュール700の熱制御モジュール750は、指定温度に設定される。その後に、熱制御モジュール750が停止され、サンプリングチューブ780とプレート部材790の間での安定温度に至るまでの温度変化(dT)及び温度変化率(dtm)が記録される(参照番号2034)。
【0103】
その後に、計算採取パワーは、次式の通りに計算することができる(参照番号2036)。
採取パワー=Cp
*meff
*dTm/dt+Ploss(dT)
ここで:Cp=比熱容量。meff=サンプリングチューブの有効質量、Ploss=パワー損失。
【0104】
全パワー(参照番号2038)は、次式の通りに計算することができる。
全パワー=採取パワー*Ysccm/Xsccm
【0105】
図19は、固定サンプリングチューブ温度で再結合反応が測定される
図1及び
図8~
図15に示すサンプリング反応モジュール700を利用する代替方法のフローチャートを示している。この実施形態では、ラジカルガスストリームの流れは、定められた流量(Xsccm)として複センサガスサンプリング検出システム10内で確立される(参照番号2040)。その後に、定められた流量(Ysccm)又は容積のラジカルガスストリームがサンプリング反応モジュール700に向けられる(参照番号2042)。その後に、サンプリングチューブ480の温度は、サンプリング反応モジュール700の熱制御モジュール750を用いて選択的に増大される(参照番号2044)。サンプリングチューブ780が指定の高温(dT
H)に達した状態で、熱制御モジュール750が停止され、それによってサンプリングチューブ780は、平衡温度まで戻るように放置される(参照番号2046)。その後に、サンプリングチューブ480の温度は、サンプリング反応モジュール700の熱制御モジュール750を用いて選択的に低下される(参照番号2048)。サンプリングチューブ780が指定の低温(dT
L)に達した状態で、熱制御モジュール750が停止され、それによってサンプリングチューブ780は、平衡温度まで戻るように放置される(参照番号2050)。
【0106】
その後に、計算サンプル上限パワー及び下限パワーは、次式の通りに計算することができる(参照番号2052)。
採取パワー上限=Ploss(dTH)
採取パワー下限=Ploss(dTL)
ここで:Ploss=パワー損失。
反応の上界及び下界は、次式の通りに計算することができる(参照番号2054)。
全パワー上界=採取パワー上限*Ysccm/Xsccm
全パワー下界=採取パワー下限*Ysccm/Xsccm
上界及び下界は、実際の反応の誤差限界を決定する。
【0107】
図20は、上述の
図19に説明した処理フローの例をグラフィックに示している。図示のように、
図20にTECと記している熱制御モジュール750が起動されて処理の上界が得られ、停止されて処理の下界が得られる。
【0108】
一部の事例では、ラジカル再結合から発生する熱と、それに対してプラズマソースの高温ガスから発生する熱との間で区別するのが困難であることに起因して、採取パワーの決定は、更に別の較正を必要とする場合がある。従って、
図21は、ラジカル再結合から発生する熱と、それに対してプラズマソースの高温ガスから発生する熱との間で区別するように構成された較正処理を示している。図示のように、ラジカルガスの定められた流量(Xsccm)が確立される(参照番号2056)。その後に、定められた流量(Ysccm)又は容積のラジカルガスストリームがサンプリング反応モジュール700に向けられる(参照番号2058)。サンプリング反応モジュール700を通るラジカルガスストリームの流れは、プレート部材790の温度に対してサンプリングチューブ780の温度を上昇させる(又は一部の状況では低減する)(以下ではdT)。サンプリングチューブ780とプレート部材790の温度変化が記録される(参照番号2060)。更に、サンプリングチューブ780とプレート部材790の間の温度変化率(dT
m/dt)が記録される(参照番号2062)。その後に、計算採取パワーは、次式の通りに計算することができる(参照番号2064)。
採取パワー=C
p
*m
*dT
m/dt+P
loss(dT)
ここで:C
p=比熱容量、m=サンプリングチューブの質量、P
loss=パワー損失。
【0109】
全パワーは、次式の通りに計算することができる(参照番号2066)。
全パワー=採取パワー*Ysccm/Xsccm
【0110】
その後に、サンプリング反応モジュール700に向けられるラジカルガスストリームの流量(Y’sccm)又は容積を選択的に調節することができる(参照番号2068)。例えば、少なくとも1つのバルブデバイス22(
図1を参照されたい)を調節してサンプリング反応モジュール700の中へのラジカルガスの流れを変化させることができる。
図22に示すように、いくつかの異なる採取サンプリング流れで採取パワーを収集した後に、結果をプロットし、それを用いて0流れ(バルブ閉鎖)時の読取値を外挿することができる。外挿線の傾きは、次に、採取流れに対する測定感度であり、これは、ラジカル再結合に対するより大きい依存性と、高温ガスからの熱に対してより少ない依存性とを有することになる。
【0111】
任意的に、複センサガス検出サンプリングシステム700は、少なくとも1つの光反応性材料と、FTIR又はTFSのような少なくとも1つの検出器とを含み、それによって採取パワーの光学ベースの決定を使用することができる。従って、ラジカル元素材料に露出される原位置診断を実施する代わりに、ユーザは、最初にラジカル種を分子ガス化学種に再結合し、次に、ここでは遠く離れた場所に位置付けられていると考えられる光感知デバイスにこれらの分子ガス化学種を搬送することを望む場合がある。例えば、1つの特定の例では、複センサガス検出サンプリングシステム700内で炭素材料を使用することができる。使用中に、酸素のような原子化学種が炭素と反応し、CO又はCO
2を生成する。次に、COガス又はCO
2ガスを遠隔場所の光センサに伝達し、存在するCO又はCO
2の量を検出することができる。その後に、
図23に示すように、CO、CO
2の濃度を光学的に決定し、それによってガスストリーム内のOラジカルの濃度を提供することができる。試薬材料は、それがその分子化学種ではなく原子化学種とのみ反応するように選択することができる。
【0112】
【0113】
図24は、例示的な光学ベースの測定処理のフローチャートを示している。図示のように、サンプリング反応モジュール700の熱制御モジュール750は、安定した望ましい温度(U)に設定される(参照番号2070)。その後に、ラジカルガスの定められた流量(Xsccm)が確立される(参照番号2072)。更に、定められた流量(Ysccm)又は容積のラジカルガスストリームがサンプリング反応モジュール700に向けられる(参照番号2074)。熱制御モジュール750内の光センサ又は光検出器(FTIP/TFS)からのスペクトルを記録することができる(参照番号2076)。その後に、ラジカル出力は、次式の通りに計算することができる(参照番号2078)。
ラジカル出力=f(スペクトルピーク)
*Xsccm/Ysccm
【0114】
サンプリング反応モジュール700に向けられるラジカルガスストリームの流量(Y’sccm)又は容積は、選択的に調節することができる(参照番号2080)。例えば、少なくとも1つのバルブデバイス22(
図1を参照されたい)は、サンプリング反応モジュール700の中へのラジカルガスの流れを変化させるように調節することができる。その結果、測定結果は、処理モニタに使用することができる所与のラジカルストリームの相対振幅を示す。同じく、反応の選択性を改善するために、サンプリングチューブ780は、固定温度に設定することができる。例えば、温度は、反応する材料が分子ガス化学種ではなく原子ラジカル種と選択的に反応することになるように選択することができる。
【0115】
別の実施形態では、サンプリング反応モジュール700は、少なくとも1つの半導体材料がサンプリング反応モジュール700内に位置決めされた半導体ベースのサンプリングアーキテクチャを含むことができる。より具体的には、
図25に示すように、サンプリング反応モジュール700の熱制御モジュール750は、安定した望ましい温度(U)に設定される(参照番号2082)。その後に、ラジカルガスの定められた流量(Xsccm)が確立される(参照番号2084)。更に、定められた流量(Ysccm)又は容積のラジカルガスストリームがサンプリング反応モジュール700に向けられる(参照番号2086)。サンプリング反応モジュール700内に位置決めされた少なくとも1つの半導体センサからの抵抗を記録することができる(参照番号2088)。その後に、ラジカル出力は、次式の通りに計算することができる(参照番号2090)。
ラジカル出力=抵抗の変化の%
【0116】
図26は、上述して
図25に示す抵抗ベースのサンプリングアーキテクチャを用いる時にラジカル出力ストリームがアクティブ化及び非アクティブ化される時の抵抗変化の結果をグラフィックに示している。
【0117】
上述の
図6は、ガスストリーム内のラジカルの濃度を検出するのに有用なガスサンプリング検出システムの実施形態を示している。
図6に説明したシステムとは対照的に、
図27は、ラジカルガス発生器又は遠隔プラズマソースの下流に位置決めされた新しい熱量測定アーキテクチャを含むガスサンプリング検出システム910の実施形態を示している。
図27に示すように、ガスサンプリング検出システム910は、少なくとも1つの反応ガス通路914を通して少なくとも1つの処理チャンバ916と流体連通する少なくとも1つのプラズマ発生器及び/又はラジカルガス発生器912を含む。一実施形態では、ラジカルガス発生器912は、サンプルガスを励起して解離させるように構成された少なくとも1つのサンプルガスソース及び少なくとも1つのプラズマソースと連通しており、少なくとも1つの反応ガスストリームを発生させる。1つの特定の実施形態では、ラジカルガス発生器912は、RFトロイダルプラズマソースを含むが、当業者は、あらゆる種類のプラズマソース又はラジカルガスソースを本発明のシステムと併用することができることを認めるであろう。一実施形態では、ラジカルガス発生器912は、原子水素を生成するために水素(H
2)プラズマを使用する。別の実施形態では、ラジカルガス発生器912は、原子酸素を生成するために酸素(O
2)プラズマを利用する。任意的に、ラジカルガス発生器912は、ガスストリーム内に1又は2以上のラジカルを含有する反応性プラズマを生成するために三フッ化窒素(NF
3)、フッ素(F
2)、塩素(Cl
2)、アンモニア(NH
3)、又はあらゆる種類の他の材料を利用することができる。これに代えて、ラジカルガスは、電子ビーム励起、レーザ励起、又は熱フィラメント励起を含む他のガス励起方法によって発生させることができる。更に、以上の説明はRFベースのプラズマ発生システムの様々な実施形態を開示するが、当業者は、あらゆる種類の代替ラジカルガス発生システムを本発明のシステムと併用することができることを認めるであろう。例示的な代替ラジカルガス発生システムは、以下に限定されるものではないが、グロー放電プラズマシステム、容量結合式プラズマシステム、カスケードアークプラズマシステム、誘導結合式プラズマシステム、波動加熱式プラズマシステム、アーク放電プラズマシステム、コロナ放電プラズマシステム、誘電障壁放電システム、容量放電システム、及び圧電直接放電プラズマシステムなどを含む。
【0118】
再度、
図27を参照すると、少なくとも1つの処理チャンバ916は、少なくとも1つの反応ガス導管914を通してラジカルガス発生器912と流体連通することができる。一部の用途では、反応ガス導管914は、化学的不活性材料又は低い化学反応性のみを有する材料から製造される。例示的な材料は、以下に限定されるものではないが、石英、サファイア、ステンレス鋼、強化鋼、アルミニウム、セラミック材料、ガラス、黄銅、ニッケル、Y
2O
3、YAlO
x、様々な合金、及びアルマイトのような被覆金属を含む。一実施形態では、単一反応ガス導管914は、単一ラジカルガス発生器912と流体連通している。別の実施形態では、複数の反応ガス導管914が、単一ラジカルガス発生器912と流体連通している。更に別の実施形態では、単一反応ガス導管914は、複数のラジカルガス発生器912と流体連通している。任意的に、反応ガス導管914は、上述して
図11~
図13に示すサンプリングチューブ780と類似の機能を実施するサンプリング導管又はサンプリングチューブを含むことができる。従って、あらゆる数の反応ガス導管914が、あらゆる数のラジカルガス発生器912と連通することができる。更に、少なくとも1つのバルブデバイス又はセンサデバイス922は、ラジカルガス発生器912と処理チャンバ916の間で反応ガス導管914上に含めることができる。例えば、一実施形態では、バルブデバイス922は、反応ガス導管914を通る少なくとも1つの流体の流れを選択的に許容又は制限してラジカルガス発生器912と処理チャンバ916の間に望ましい圧力差を生成するように構成することができる。一実施形態では、バルブデバイス922は、可変バルブ又は代替では固定サイズのオリフィスを含むことができる。一実施形態では、バルブデバイス922は、
図27に示すように、センサデバイス950の下流に位置決めすることができる。これに代えて、バルブデバイス922は、センサデバイス950の上流に位置決めすることができる。
【0119】
図27に示すように、処理チャンバ916は、反応ガス導管914を通してラジカルガス発生器912に結合する又はそれと連通することができる。一実施形態では、処理チャンバ916は、1又は2以上の基板、半導体ウェーハ、又は類似の材料が内部に位置決めされるように構成された1又は2以上の真空チャンバ又は容器を含む。例えば、処理チャンバ916は、半導体基板又は半導体ウェーハの原子層処理に向けて使用することができる。任意的に、処理チャンバ916は、あらゆる種類の処理方法又はシステムを用いてあらゆる種類の基板又は材料を処理するのに使用することができる。例示的な処理方法は、以下に限定されるものではないが、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、急速熱化学蒸着(RTCVD)、原子層堆積(ALD)、及び原子層エッチング(ALE)などを含む。当業者は、処理チャンバ916が、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、アルミニウム、軟鋼、黄銅、高密度セラミック、ガラス、及びアクリルなどを含むあらゆる種類の材料から製造されることを認めるであろう。例えば、処理チャンバ916の少なくとも1つの内面は、選択的にその反応性、耐久性を変化させる及び/又は微孔隙を充填することが意図された少なくとも1つのコーティング、陽極酸化材料、犠牲材料、及び物理的特徴部又は要素などを含むことができる。少なくとも1つの排気導管918は、処理チャンバ916に結合され、かつそこから1又は2以上のガス又は材料を排出されるように構成することができる。任意的に、1又は2以上の制御センサ、バルブ、ガス洗浄器、又は類似のデバイス924は、排気導管918に結合するか又はそれに近接して位置決めすることができ、それによってユーザが処理チャンバ916から1又は2以上のガス又は他の材料を選択的に排出することを可能にする。
【0120】
再度、
図27を参照すると、少なくとも1つのチャンバプロセッサモジュール920は、処理チャンバ916及び/又は処理システムの様々な構成要素に結合するか又は他にこれらと通信することができる。チャンバ処理モジュール920は、処理システム910を形成する様々な構成要素の局所制御を提供するように構成することができる。図示の実施形態では、チャンバ処理モジュール920は、少なくとも1つの導管を通して処理チャンバ916と通信するが、当業者は、チャンバ処理モジュール920が、処理システム910を形成する構成要素のあらゆるものと導管を通して、無線で、又はこれらの両方で通信することができることを認めるであろう。
【0121】
図27に示すように、反応ガス導管914は、そこに結合された又はそれと連通する1又は2以上のセンサシステム及び/又は類似のデバイス950を含むことができる。例えば、図示の実施形態では、少なくとも1つの熱量測定センサデバイス950は、反応ガス導管914内に位置決めする及び/又はそれに結合することができるが、当業者は、あらゆる種類のセンサデバイス又はセンサシステムをこのシステムに使用することができることを認めるであろう。
図6に示して上述した実施形態とは異なり、
図27に示すガスサンプリング検出システム910の実施形態は、
図6に示すガスサンプリング検出システム510内に含められたサンプル反応モジュール700の実施形態を含む必要はない。
【0122】
図27に示すように、処理システム910は、その少なくとも1つの構成要素と通信する少なくとも1つの任意的プロセッサモジュール952を含むことができる。例えば、図示の実施形態では、任意的プロセッサモジュール952は、少なくとも1つのプロセッサ導管954を通してラジカルガス発生器912及び電源926と通信することができる。更に、任意的プロセッサシステム952は、プロセッサ導管954及びセンサ導管958を通してセンサ950と通信することができる。一実施形態では、任意的プロセッサモジュール952は、データをラジカルガス発生器912、電源926、及びセンサデバイス950の少なくとも1つに提供し、かつそこから受け入れるように構成することができる。従って、任意的プロセッサモジュール952は、処理システム910内の流れ条件をセンサデバイス950によって測定し、システム性能を最適化するように処理システム910又は電源926の作動条件を選択的に変化させるように構成することができる。より具体的には、任意的プロセッサモジュール952は、ラジカルガスストリーム内のラジカル及び/又は短寿命分子の濃度を測定し、それを増大又は低減するようにラジカルガス発生器912の作動特性を変化させるように構成することができる。上述のように、センサデバイス950は、熱量測定センサデバイス950を含むことができる。更に、任意的プロセッサモジュール952は、任意的バルブデバイス922との通信状態(導管958を通じた)及びチャンバプロセッサモジュール920との通信状態(導管964を通じた)の少なくとも一方にあり、そこにデータを提供する/そこからデータを受信することができる。任意的プロセッサモジュール952は、プラズマパワー又は入力パワーを電源926に提供し、かつ受け入れるように構成することができる。任意的に、プロセッサ952は、処理システム910の様々な構成要素と無線で通信することができる。更に、プロセッサ952は、性能データ、処理方法及び時間、及びロット番号などを格納するように構成することができる。更に、プロセッサ952は、少なくとも1つのコンピュータネットワークを通じて1又は2以上の外部プロセッサと通信するように構成することができる。
【0123】
図28及び
図29は、センサデバイス950を形成するのに使用することができるセンサアーキテクチャ又はセンサデバイスの様々な実施形態を示している。
図28に示すように、一実施形態では、センサデバイス950は、少なくとも1つの導管974を通して反応ガス導管914に結合するか又は他に通信することができる。更に、反応ガス導管914内に形成された少なくとも1つのガス通路915内に少なくとも1つのセンサ本体970を位置決めし、導管974を通してセンサデバイス950と通信することができる。図示の実施形態では、単一センサ本体970が反応ガス導管914内に位置決めされるが、当業者は、あらゆる数のセンサ本体を反応ガス導管914内に位置決めし、かつセンサデバイス950に結合することができることを認めるであろう。更に、一実施形態では、センサ本体970は、少なくとも1つの断熱デバイス972を用いて反応ガス導管914から断熱される。代替では、当業者は、センサ本体970を反応ガス導管914から断熱する必要はないことを認めるであろう。センサ本体970は、以下に限定されるものではないが、炭素、グラファイト、シリカ、炭素繊維、二酸化珪素、シリカ、及び炭化珪素、炭素ベースの材料、及びシリカベースの材料などを含むあらゆる種類の材料から製造することができる。従って、センサ本体970の少なくとも一部分は、反応ガス導管914を通って流れるラジカルガスストリーム内に含有されるラジカルと反応し、それによって一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO
2)、炭素-水素分子(メチリジンラジカル)、メチレン(CH
2)、メチル基化合物(CH
3)、メタン(CH
4)、四フッ化珪素、及び類似の化合物のようなより容易に検出することができる化学種を形成するように構成することができる。任意的に、センサ本体970は、ステンレス鋼、セラミック、ニッケル、タングステン、アルミニウム、様々な合金などのようなあらゆる種類の化学的不活性材料から製造することができる。任意的に、センサ本体970は、ラジカルガスストリーム内の1又は2以上の元素又は化学化合物と反応してラジカルガス内の特定のガスの化学組成及び/又は濃度を提供することができるプラチナ、パラジウム、ニッケルのような触媒材料から製造することができる。
【0124】
使用中に、プラズマ発生器が発生させた反応ガス913は、反応ガス導管914を通して誘導される。反応ガス導管914内に形成されたガス通路915内に位置決めされたセンサ本体970は、ラジカルガスストリーム913の中に置かれる。断熱されたセンサ本体970の温度は、センサデバイス950によって測定される。その後に、センサデバイス950は、センサ本体970によって測定された熱量測定データを任意的プロセッサモジュール952及び/又はプラズマ発生器912の少なくとも一方に提供する。従って、センサデバイス950によって実施された熱量測定に基づいてラジカルガス発生器912の作動パラメータを調節することができる。
【0125】
図29は、センサデバイス950が通信している反応ガス導管914の別の実施形態を示している。より具体的には、センサデバイス950は、少なくとも1つの熱本体980上に位置決めされた又は他にそれに結合された第1のセンサ本体976と第2のセンサ本体978とを含む。図示の実施形態に示すように、第1のセンサ本体976は、反応ガス導管914内に形成された少なくとも1つのガス通路915の中に(かつラジカルガスストリーム913の中に)位置決めすることができ、それに対して第2のセンサ本体978は、反応ガス導管914から離れた場所に位置付けられる。代替実施形態では、第1のセンサ本体976と第2のセンサ本体978の両方は、反応ガス導管914に対して近傍内に位置決めされる。更に、熱本体980は、少なくとも1つの流体入口982と少なくとも1つの流体出口984とを含むことができる。一実施形態では、熱本体980は、反応ガス導管914の少なくとも一部分が望ましい温度に維持するように構成することができる。直前の実施形態と同様に、第1のセンサ本体976及び/又は第2のセンサ本体978の少なくとも一方は、少なくとも1つの導管978を通してセンサデバイス950と通信している。使用中に、ラジカルガスストリーム内に形成されたガス通路915内に位置決めされた第1のセンサ本体976の温度は、反応ガス913が反応ガス導管914を通って流れる時にセンサデバイス950によって測定される。これに加えて、第2のセンサ本体978の温度は、同じくセンサデバイス950によって測定される。その後に、第1のセンサ本体976と第2のセンサ本体978の間の温度勾配は、センサデバイス950及び任意的プロセッサモジュール952の少なくとも一方において計算することができる。その後に、性能を最適化するようにラジカルガス発生器912の性能特性を調節することができる。任意的に、流体入口982を通して熱本体980の中に流れる流体の温度は、流体出口984を通して熱本体980から流れ出る流体の温度と比較され、それによってユーザが熱本体980内の熱伝達を計算することを可能にすることができる。一実施形態では、反応ガス導管914は、それを通って流れるガスストリーム内のラジカルが再結合することを可能にするように構成することができる。以上により、当業者は、センサ本体950の少なくとも一方によってガスストリームの再結合パワー(出力熱量測定)を任意的プロセッサモジュール952内で計算することができることを認めるであろう。
【0126】
図30は、反応ガス導管1014の少なくとも1つの面が熱センサデバイスを形成する反応ガス導管1014の代替実施形態を示している。より具体的には、反応ガス導管1014は、少なくとも1つの内面1018と少なくとも1つの外面1019とを有する導管本体1016を含む。従って、反応ガス導管1014の内面1016は、少なくとも1つのガス通路1015を定める。更に、少なくとも1つの熱本体1020は、反応ガス導管1014の少なくとも一部分に結合するか又は他に連通することができる。図示のように、熱本体1020は、少なくとも1つの入口1022と少なくとも1つの出口1024とを含むことができる。入口1022及び出口1024は、熱本体1020を通って横断するか又はそれに近接して位置決めされた少なくとも1つの導管1026と連通することができる。一実施形態では、少なくとも1つの流体は、入口1022、出口1024、及び導管1026を通じて熱本体1020を通して流すことができる。図示の実施形態では、熱本体1020は、反応ガス導管1014のセクションに近接して位置決めされる。任意的に、熱本体1020は、反応ガス導管1014の長さ全体に沿って位置決めすることができる。
【0127】
再度、
図30を参照すると、少なくとも1つのセンサデバイス1028は、反応ガス導管1014の導管本体1016内に位置決めすることができる。例えば、図示の実施形態では、センサデバイス1028は、導管本体1016の内面1015上又はそれに近接して位置決めされる。一実施形態では、センサデバイス1028は、そこに少なくとも1つのセンサを含む。図示の実施形態では、センサデバイス1028は、第1のセンサ領域1030と少なくとも第2のセンサ領域又はデバイス1032とを含む。図示の実施形態では、第1のセンサ1030は、導管本体1016の内面1018内又はそれに近接して位置付けることができる。任意的に、内面1018全体は、第1のセンサ領域1030を形成するように構成することができる。従って、第1のセンサ領域1030は、反応ガス導管1014内でラジカルストリームの再結合温度/エネルギを測定するように構成することができる。第2のセンサ領域1032は、導管本体1016の外部に位置決めすることができる。例えば、一実施形態では、第2のセンサ領域1032は、導管本体1016の外面1019に近接して位置決めすることができる。一実施形態では、第2のセンサ領域1032は、導管本体1016の外部の温度を測定するように構成される。使用中に、ユーザは、導管本体1016内で内面1018上に又はそれに近接して位置決めされた第1のセンサ領域1030と導管本体1016の外部で外面1019に近接して位置決めされた第2のセンサ領域1032との間の温度勾配を計算することができる。任意的に、追加のセンサ領域1029をガス導管1014上に位置決めすることができる。例えば、図示の実施形態では、追加のセンサ1029は、熱本体1020に近接して位置決めされる。第1のセンサ領域1030と第2のセンサ領域1032は、熱本体1020と連通する少なくとも1つの熱領域1034によって分離することができる。任意的に、熱領域1034は、1又は2以上の流体をそれを通して流すように構成された1又は2以上の導管(図示せず)を含むことができる。従って、熱領域1034は、熱本体1020上に形成された入口1022及び出口1024と連通することができる。別の実施形態では、導管本体1016の内面1018は、センサとして作用するように構成することができる。直前の実施形態と同様に、センサデバイス1028は、少なくとも1つのセンサ導管1042を通して少なくとも1つのセンサコントローラ1040と通信することができる。
【0128】
使用中に、反応ガス導管1014を通って流れる反応ガスストリームの再結合熱の温度は、センサ領域1030に関してセンサデバイス1028により、更にセンサ領域1032に関して追加のセンサ領域1029によって測定され、これらの領域は、両方共にセンサデバイス1040と通信している。その後に、性能を最適化するためにラジカルガス発生器912の性能特性を調節することができる(
図27を参照されたい)。任意的に、流体入口1022を通して熱本体1020の中に流れる流体の温度は、流体出口1024を通して熱本体1020から流れ出る流体の温度と比較され、それによってユーザが熱本体1020内での熱伝達を計算することができる。一実施形態では、反応ガス導管1014は、それを通って流れるガスストリーム内のラジカルが再結合することを可能にするように構成することができる。以上により、当業者は、センサ本体1040の少なくとも1つによってガスストリームの再結合パワー(全出力熱量測定)を任意的プロセッサモジュール952内で計算することができることを認めるであろう(
図27を参照されたい)。
【0129】
図31は、
図27、
図29、及び
図30に示すサンプリング反応モジュール910を利用する代替方法のフローチャートを示している。この実施形態では、ラジカルガスストリームの流れは、定められた流量(Xsccm)として複センサガスサンプリング検出システム910内で確立される(参照番号2092)。その後に、第1のセンサ本体982及び第2のセンサ本体984の温度変化が記録される(参照番号2094)。更に、反応ガス導管914の温度変化率(dT
m/dt)も記録される(参照番号2096)。その後に、採取パワーは、次式の通りに計算することができる(参照番号2098)。
採取パワー=C
p
*m
rgc
*dT
m/dt+P
loss(dT)
ここで:C
p=比熱容量、m
eff=サンプリングチューブの有効質量、P
loss=パワー損失。
【0130】
図32は、
図27、
図29、及び
図30に示すサンプリング反応モジュール910を利用する代替方法の別のフローチャートを示している。この実施形態では、ラジカルガスストリームの流れは、定められた流量(Xsccm)として複センサガスサンプリング検出システム910内で確立される(参照番号2100)。その後に、反応ガスストリームに送出されるパワーを記録することができる2102。これに加えて、反応ガス導管914に位置決めされた又はそれに近接した少なくとも2つのセンサの間で温度上昇(dT)及び温度上昇率(dT
m/dT)を測定することができる(
図27、
図29、及び
図30、
図31、参照番号2104を参照された)。任意的に、
図31に示すセンサデバイス1028内に形成された少なくとも2つのセンサ場所の間で温度上昇(dT)及び温度上昇率(dT
m/dT)を測定することができる(参照番号2106)。その後に、採取パワーは、次式の通りに計算することができる(参照番号2108)。
採取パワー=C
p
*m
*dT
m/dt+P
loss(dT)
ここで:C
p=比熱容量、m=サンプリングチューブの質量、P
loss=パワー損失。
【0131】
その後に、採取パワーは、ガス流量及び反応ガスのパワーと比較され(参照番号2110)、それによってラジカルガス発生器の効率を正確に計算することを可能にすることができる。更に、任意的プロセッサモジュール952、電源926、又はこれら両方によってラジカルガス発生器912の出力が評価され(参照番号2112)、かつ選択的に調節することができる(参照番号2114)。
【0132】
図33は、ラジカルガス発生器912がオンとオフの間を繰り返し循環する時にラジカルガス発生器912の下流にある反応ガス導管914への流体の温度変化(dT)をグラフィックに示している。図示のように、最初にラジカルガス発生器912が起動されると、流体の温度は上昇し、次に、オフサイクル中により低い値に降下する。
図33に示すように、各サイクル中に温度変化(dT)が定常状態に達するのにはほど遠く、温度上昇の傾きは、ラジカルガス発生器912が発生させたラジカルガスストリームから反応ガス導管914が吸収するパワーに比例する。
【0133】
図34A及び
図34Bは、2つの異なるラジカルガス発生器が異なるラジカル出力を有することができることを示している。より具体的には、
図34Aに示すラジカルガス発生器ユニット#1のデータは、
図34Bに示すラジカル発生器ユニット#2と比較して低い温度上昇の傾き(dT/dt)を有する。一方、ラジカル発生器ユニット#1に入力されるパワーは、ラジカルガス発生器ユニット#2へのパワーよりも高い。
【0134】
図34Aに示すように、ラジカルガス発生器ユニット#1への入力パワーは、300回の作動サイクル中に約7.5kWから10kWに増大する。同じ時間中に、ラジカルガス出力でのパワーは低下する。ラジカルガス発生器の面が処理化学でのプラズマ-面相互作用によって変化する時の最初の数サイクル中に急激な降下がある。次に、入力プラズマパワーが増大する間にラジカルガス出力ストリーム内のパワーの緩慢な降下がある。この挙動は、
図34Bに示すラジカルガス発生器ユニット#2とは全く異なる。出力ラジカルガスストリーム内のパワーが30~40%ほどもより高いだけでなく、ラジカルガス発生器ユニット#2への入力パワーも試験全体中により低い。これは、ラジカルガス発生器ユニット#2がユニット#1よりも効率的であることを示している。より高い入力パワーと出力ラジカルガスストリーム内のより低いパワーとは、ラジカルガス発生器ユニット#1においてラジカルガスのより高い損失があることを示し、これは、2つのラジカルガス発生器の面組成の違いに関連する。従って、
図32の方法は、ラジカルガス発生器の作動を制御又は調節するためだけでなく、ラジカルガス発生器の性能ステータスを決定して特徴付けるためにも使用することができる。不良な又は劣化したラジカルガス発生器を正常なものから分離する機能は、製品の一貫性を保証するために産業製造環境において特に有用である。
【0135】
本明細書に開示した実施形態は、本発明の原理を例示するものである。本発明の範囲内である他の修正を使用することができる。従って、本出願に開示するデバイスは、本明細書に図示して説明した通りのものに限定されない。