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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】無人飲料分注システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20231120BHJP
   G07F 13/06 20060101ALI20231120BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20231120BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
G07F13/06 A
A47J31/44 510
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2020552350
(86)(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 US2019024300
(87)【国際公開番号】W WO2019195050
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】15/943,395
(32)【優先日】2018-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・クロフォード
(72)【発明者】
【氏名】サム・キャロル
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0090288(US,A1)
【文献】特開2017-210253(JP,A)
【文献】特開2017-117281(JP,A)
【文献】米国特許第05318197(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0008750(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/44
B67D 1/08
G07F 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料ディスペンサであって、
1つ以上の飲料を分注するように構成された分注ノズルと、
前記分注ノズルからの飲料の分注を開始するように構成されたアクチュエータを含むインターフェースであって、顧客の生体特性を識別するように構成された生体センサを含むユーザインターフェースと、
コントローラであって、前記アクチュエータが作動すると、
前記生体特性に基づいて前記顧客を顧客アカウントと関連付けることであって、前記顧客アカウントが、前記顧客の飲料分注ルールを含む、関連付けることと、
前記顧客を前記顧客アカウントと関連付けた後に、前記分注ノズルからの飲料分注を可能にすることと、を行うように構成されている、コントローラと、を含む、飲料ディスペンサ。
【請求項2】
前記ユーザインターフェースが、電子ディスプレイ画面を含み、前記生体センサが、前記顧客の前記生体特性を光学的に識別するためのカメラを含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項3】
前記電子ディスプレイ画面が、前記カメラによって捕捉された画像を表示するように構成されている、請求項2に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項4】
前記アクチュエータが係合解除されたことを感知すると、前記コントローラが、前記分注ノズルから分注された飲料の量を記録し、前記飲料分注ルールを、前記分注された飲料に基づいて更新するように構成されている、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項5】
前記アクチュエータが、ボタンを含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項6】
前記アクチュエータが、タッチスクリーンを含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項7】
前記生体センサが、指紋読み取り器を含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項8】
前記コントローラが、前記識別された生体特性を、認可された生体特性のデータベースと比較するように構成されている、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項9】
前記顧客アカウントが、購入した飲料分注プランを含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項10】
前記顧客アカウントが、飲料許容量を含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項11】
前記顧客アカウントが、顧客選好を含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項12】
前記飲料分注ルールが、飲料体積許容量ルール、飲料補充許容量ルール、時間に基づくルール、地理的位置に基づくルール、及びプリペイドクレジットルールのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項13】
前記顧客アカウントが、飲料分注制限を含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項14】
前記飲料分注制限が、最大体積許容量制限、補充許容量制限、及び飲料タイプ制限のうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項15】
前記コントローラが、顧客によって分注された飲料を追跡し、前記認証された顧客によって分注された飲料に基づいて、前記飲料分注ルールを更新するように構成されている、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項16】
前記生体特性が、指紋、指静脈パターン、網膜プロファイル、虹彩プロファイル、顔プロファイル、及び音声プロファイルのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項17】
前記コントローラが、前記分注ノズルから所定の時間にわたって飲料分注を可能にするように構成されている、請求項1に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項18】
前記所定の時間が終了すると、前記コントローラが、将来の顧客が顧客アカウントに関連付けられるまで、飲料分注を防止するように構成されている、請求項17に記載の飲料ディスペンサ。
【請求項19】
飲料分注システムであって、
複数の認可された生体特性プロファイルを記憶するように構成されたデータベースであって、前記認可されたプロファイルの各々が、生体特性及び顧客アカウントを含み、前記顧客アカウントが、飲料分注ルールを含む、データベースと、
1つ以上の飲料を分注するように構成された分注ノズルと、前記分注ノズルからの飲料の分注を開始するように構成されたアクチュエータを含み、かつ、顧客生体特性を識別するように構成された生体センサを含むユーザインターフェースと、を含む、飲料ディスペンサと、
コントローラであって、前記アクチュエータが作動すると、
前記顧客生体特性を前記認可された生体特性プロファイルと比較することと、
前記顧客を、前記データベース内の前記認可された生体特性プロファイルのうちの特定の1つと関連付けることと、
前記特定の認可された生体特性プロファイルに基づいて、前記分注ノズルからの飲料分注を可能にすることと、を行うように構成されている、コントローラと、を含む、飲料分注システム。
【請求項20】
前記認可された生体特性プロファイルが、モバイルデバイスアプリケーションから前記データベースにおいて受信される、請求項19に記載の飲料分注システム。
【請求項21】
前記飲料ディスペンサが、前記認可された生体特性プロファイルを収集するように構成されている、請求項19に記載の飲料分注システム。
【請求項22】
無人飲料ディスペンサから飲料を分注する方法であって、
アクチュエータが作動すると、前記無人飲料ディスペンサにおいて、顧客生体特性を収集し、前記顧客生体特性を複数の認可された生体特性プロファイルと比較することによって、前記無人飲料ディスペンサにおいて、顧客を特定の認可された生体特性プロファイルに関連付けることであって、前記アクチュエータは、生体センサを含み、前記無人飲料ディスペンサの分注ノズルからの飲料の分注を開始するように構成されている、ことと、
前記特定の認可された生体特性プロファイルに基づいて、前記無人飲料ディスペンサにおいて飲料を分注することと、を含む、方法。
【請求項23】
前記複数の認可された生体特性プロファイルを、データベースに記憶することを更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記認可された生体特性プロファイルの各々が、生体特性と、飲料分注ルールを含む顧客アカウントと、を含む、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記載された実施形態は、概して、無人の飲料分注に関する。具体的には、実施形態は、無人飲料ディスペンサ売店において飲料に対して生体識別を利用する無人飲料分注システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料ディスペンサは、レストラン、カフェ、劇場、並びに他の娯楽及び/又は食品サービス提供所のような様々な場所において、顧客に飲料を分注するために使用されている。いくつかの場所では、飲料を分注するために、セルフサービス飲料ディスペンサが使用されている。例えば、遊園地における顧客は、セルフサービス飲料ディスペンサを使用して、カップ自体に注ぐことを可能にする飲料カップを購入することができる。顧客の経験を強化し、顧客の注文を満たすのに必要な従業員の時間を削減するために、多くの設定において、セルフサービス飲料ディスペンサが望ましいことがある。これら及び他の利点により、セルフサービス飲料ディスペンサは、映画館、ビュッフェ又はカフェテリア式のレストラン、クルーズ船舶、コンサート会場、及びスポーツスタジアムを含む多数の現場において使用されている。
【0003】
いくつかの無人飲料ディスペンサは、現場で飲料ディスペンサに近づく人物に対して、無制限の飲料分注を可能にすることができる。いくつかの無人飲料ディスペンサは、会場で飲料を購入した顧客によって分注され得る飲料の量を制限することができる。セルフサービス飲料ディスペンサでの使用が認可されているカップを、ディスペンサが識別することを可能にする分注システムが開発されている。例えば、顧客は、カップ上にバーコードを有するカップを購入することができる。バーコードをスキャンすると、飲料ディスペンサは、バーコードが分注について認可されている場合、顧客がカップ内に飲料を分注することを可能にし得る。別の例として、飲料分注制御は、カップ上の無線周波数識別(radio-frequency identification、RFID)タグを用いて達成され得る。場合によっては、RFIDタグは、読み書きRFIDタグであり得る。
【0004】
飲料を分注することを認可された人物、及びそのような認可された人物が分注することができる飲料の量を制御することは、会場の所有者及び/又は運営者が、盗難又は顧客による無駄な消費による損失を低減することに役立ち得る。また、セルフサービス飲料ディスペンサでの肯定的な顧客体験は、現場の所有者及び/又は運営者にとって望ましい場合がある。飲料ディスペンサの使用に関連した肯定的な顧客体験及び顧客満足度は、現場の所有者及び/又は運営者にとって、飲料の販売及び顧客が再訪するようにするための望ましいツールとなり得る。更に、肯定的な顧客体験及び満足度は、ブランド認識を促進することができ、貴重なマーケティングツールとなり得る。
【0005】
したがって、セルフサービス飲料ディスペンサへのアクセスを制御するための方法及びシステムに対する継続的な必要性が存在する。
【発明の概要】
【0006】
いくつかの実施形態は、1つ以上の飲料を分注するように構成された分注ノズルと、顧客の生体特性を識別するように構成された生体センサを有するユーザインターフェースと、コントローラであって、生体特性に基づいて顧客を認証することと、認証された顧客を顧客アカウントと関連付けることであって、顧客アカウントが、認証された顧客の飲料分注ルールを含む、関連付けることと、顧客を認証し、認証された顧客を顧客アカウントと関連付けた後で、分注ノズルからの飲料分注を可能にすることと、を行うように構成されたコントローラと、を含む、飲料ディスペンサを対象とする。
【0007】
いくつかの実施形態は、複数の認可された生体特性プロファイルを記憶するように構成されたデータベースであって、認証されたプロファイルの各々が生体特性及び顧客アカウントを含み、顧客アカウントが飲料分注ルールを含んでいる、データベースと、1つ以上の飲料を分注するように構成された分注ノズル、及び顧客生体特性を識別するように構成された生体センサを有するユーザインターフェースを含む飲料ディスペンサと、顧客生体特性を認可された生体特性プロファイルと比較することによって、顧客の生体特性に基づいて顧客を認証することと、認証された顧客を、データベース内の認可された生体特性プロファイルのうちの特定の1つと関連付けることと、特定の認可された生体特性プロファイルに基づいて、分注ノズルからの飲料分注を可能にすることと、を行うように構成されたコントローラと、を含む飲料分注システムを対象とする。
【0008】
いくつかの実施形態は、無人飲料ディスペンサから飲料を分注する方法を対象としており、本方法は、複数の認可された生体特性プロファイルをデータベースに記憶することであって、認可されたプロファイルの各々が、生体特性及び顧客アカウントを含み、顧客アカウントが、飲料分注ルールを含む、記憶することと、無人飲料ディスペンサにおいて、顧客の生体特性を収集し、顧客生体特性をデータベース内の複数の認可された生体特性プロファイルと比較することによって、無人飲料ディスペンサにおいて顧客を認証することと、認証された顧客を、データベース内の認可された生体特性プロファイルのうちの特定の1つと関連付けることと、特定の認証された生体特性プロファイルに基づいて、無人飲料ディスペンサにおいて飲料を分注することと、を含む。
【0009】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、ユーザインターフェースは、電子ディスプレイ画面を含んでもよく、生体センサは、顧客の生体特性を光学的に識別するためのカメラを含んでもよい。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面は、カメラによって捕捉された画像を表示するように構成されている。
【0010】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、ユーザインターフェースは、分注ノズルからの飲料の分注を開始するように構成されたアクチュエータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、生体センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータが作動すると、コントローラが、顧客を認証し、認証された顧客を顧客アカウントと関連付け、分注ノズルからの飲料の分注を開始するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータが係合解除されたことを感知すると、コントローラが、分注ノズルから分注された飲料の量を記録し、飲料分注ルールを、分注された飲料に基づいて更新するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータはボタンを含んでもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、タッチスクリーンを含んでもよい。
【0011】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、ディスペンサは、指紋読み取り器を含んでもよい。
【0012】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、コントローラは、識別された生体特性を認可された生体特性のデータベースと比較するように構成されていてもよい。
【0013】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、顧客アカウントは、購入した飲料プランを含んでもよい。
【0014】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、顧客アカウントは、販売促進飲料許容量を含んでもよい。
【0015】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、顧客アカウントは、顧客の選好を含んでもよい。
【0016】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、飲料分注ルールは、飲料体積許容量ルール、飲料補充許容量ルール、時間に基づくルール、地理的位置に基づくルール、及びプリペイドクレジットルールのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0017】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、顧客アカウントは、飲料分注制限を含んでもよい。いくつかの実施形態では、飲料分注制限は、最大体積許容量制限、補充許容量制限、及び飲料タイプ制限のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0018】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、コントローラは、認証された顧客によって分注された飲料を追跡し、認証された顧客によって分注された飲料に基づいて、飲料分注ルールを更新するように構成されていてもよい。
【0019】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、生体特性は、指紋、指静脈パターン、網膜プロファイル、虹彩プロファイル、顔プロファイル、及び音声プロファイルのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0020】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、コントローラは、分注ノズルから所定の時間にわたって飲料分注を可能にするように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、所定の時間が終了すると、コントローラは、将来の顧客が認証されるまで、飲料分注を防止するように構成されていてもよい。
【0021】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、認可された生体特性プロファイルは、モバイルデバイスアプリケーションからデータベースで受信されてもよい。
【0022】
本明細書において考察される様々な実施形態のうちのいずれかにおいて、飲料ディスペンサは、認可された生体特性プロファイルを収集するように構成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】いくつかの実施形態による分注システムを示す。
【0024】
図2】いくつかの実施形態による顧客プロファイルを示す。
【0025】
図3】いくつかの実施形態による飲料ディスペンサを示す。
【0026】
図4】いくつかの実施形態による飲料ディスペンサを示す。
【0027】
図5】いくつかの実施形態による飲料ディスペンサを示す。
【0028】
図6】いくつかの実施形態による飲料の分注方法を示すフローチャートである。
【0029】
図7】実施形態が実施され得る例示的なコンピュータシステムの模式ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以降、添付図面に図示されるような本発明の実施例を参照して、本発明を詳細に説明する。「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「例示的な実施形態(an exemplary embodiment)」等の言及は、記載された実施例が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施例が特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含むわけではないことを示す。更に、このような句は、必ずしも同一の実施例に言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が実施例に関連して記載される場合、明確に記載されているかどうかに関わりなく、他の実施例に関連するこのような特徴、構造、又は特性への影響は、当業者の知見内であるものとする。
【0031】
顧客は様々な理由により、飲料ディスペンサから直接自分のカップに分注される飲料(例えば、ファウンテン飲料)を、選択して購入することができる。包装された(例えば、ボトル詰め又は缶入り)飲料を購入するのと対照的に、ファウンテン飲料を購入することにより、顧客は、自身が受け取り得る飲料の量及び飲料のタイプをより一層調整することが可能になることもある。例えば、ファウンテン飲料を購入することにより、顧客は種々の異なるタイプの飲料から選択し、様々なタイプの飲料を試飲することができ、顧客は所望の量の同一の飲料又は異なる飲料を自分のカップに補充することができる。また、ファウンテン飲料を購入することにより、顧客は、異なるタイプの飲料を混合して、自身の飲料を自由にカスタマイズすることができるようにし得る(例えば、顧客は、通常のコーラとダイエットコーラとを混合し得る)。
【0032】
一部の例では、ディスペンサは、カップに分注される飲料、香味料、添加物等の組み合わせを予め選択することによって、顧客が飲料をカスタマイズすることを可能にし得る。このような場合、飲料ディスペンサは、顧客が所望の選択を行うことを可能にするユーザインターフェースを含み得る。この柔軟性とカスタマイズは、飲料の販売を促し、そのような能力を備えたディスペンサを提供する場所に顧客を引き付け得る。飲料のカスタマイズは、消費者にとっては楽しいものであり得、特定の現場(例えば、レストラン、カフェ、劇場、並びに他の娯楽及び/又は食品サービス施設)で、顧客の体験及び満足度に積極的に寄与し得る。このように、ディスペンサのこれらの属性は、顧客を引き付けて顧客の再訪を促そうと試みている、現場の所有者及び/又は運営者(以下「経営者」という)にとって望ましいものであり得る。
【0033】
飲料の選択における顧客の自由度は、現場で顧客経験を向上させることができるが、顧客の自由度は、経営者にとって問題を引き起こし得る。顧客経験及び無人飲料ディスペンサとのやり取りは、現場の顧客の意見に影響を及ぼし得る。また、経営者は、無人飲料ディスペンサで分注される飲料の量を制御することを望む場合がある。セルフサービス飲料ディスペンサの誤用は、高くつく可能性がある。したがって、経営者は、セルフサービスディスペンサへのアクセスと、セルフサービスディスペンサからの分注とを、経営者から飲料を購入した顧客のみに制限することを望むことがある。経営者は、無人飲料ディスペンサから飲料を分注する顧客の能力に関する情報を有する、コード化したデータを含む機械可読品目を顧客に提供することによって、アクセスと飲料分注を制限し得る。
【0034】
いくつかの例では、経営者は、顧客に与えられるコード化されたデータを有する品目の量、例えば、コード化されたデータを含むカード又はカップを制限することが望ましい場合がある。これらの品目が使い捨てである場合、経営者にとって購入が高額になる可能性があり、現場で屑又はゴミが生じる可能性がある。これらの品目が再利用可能である場合、維持管理及び再プログラムが高額になる可能性があり、再利用可能な品目の不返還は、経営者にとっては費用が高額になる可能性がある。また、顧客が品目を紛失した場合には、新たな品目を入手する手間をかけずに飲料を分注することができなくなる可能性がある。最終的には、経営者は、無人飲料ディスペンサを成功させるためには、これらの機械可読品目に関連する費用の一部を顧客に転嫁しなければならないこともある。
【0035】
場合によっては、機械可読品目の使用は、現場及び/又は現場の無人飲料ディスペンサでの顧客の体験に悪影響を及ぼす可能性がある。機械可読品目の経過を追うことは、厄介である可能性がある。また、紛失した機械可読品目の交換は、一層厄介なこともあり、現場で提供される娯楽を顧客が楽しむことができる時間を低減する可能性がある。更に、機械可読品目は、盗難に遭いやすい可能性がある。また、盗まれた品目は、紛失した品目よりも更に煩わしく厄介なこともある。
【0036】
顧客に与えられる機械可読品目に関するこれらの起こり得る問題に加えて、機械可読品目は、無人飲料ディスペンサと顧客とのやり取りを損なう可能性がある。機械可読品目の取り扱いに費やされた時間と注意により、機械可読品目に意図せず注意を集中させ、顧客の注意を飲料ディスペンサでの体験から遠ざけることもある。機械可読物品に対するこのような顧客の注意は、顧客に複数の選択肢及び利点を提供することができる、無人飲料ディスペンサでの顧客の経験を損なう可能性がある。これらの選択肢及び利益を逃すと、経営者及び/又は製造者が顧客に体験してもらいたい理想的な体験を損なう可能性がある。
【0037】
いくつかの実施形態では、本明細書において考察される無人飲料ディスペンサは、経営者が顧客に機械可読品目を渡す必要なく、顧客を識別し、認証する。いくつかの実施形態では、本明細書において考察される無人飲料ディスペンサは、顧客の1つ以上の生体特性(すなわち、生体データ)に基づいて、顧客を識別し、認証する。無人飲料ディスペンサで飲料を分注するために、顧客が機械可読品目を持ち運ぶ必要性を排除することにより、顧客体験を向上させ、経営者のコストを削減することができる。そのようなハンズフリー識別は、無人飲料ディスペンサと顧客との間に、調和した顧客に優しい経験をもたらし得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、顧客の1つ以上の生体特性は、顧客アカウントに関連付けられ得る。顧客アカウントは、顧客が購入した飲料の量に関する詳細を含み得る。顧客アカウントはまた、顧客の少なくとも1つの飲料分注ルールを含み得る。飲料分注ルールは、顧客が購入した飲料の量に基づき得る。例えば、飲料分注ルールは、顧客が購入した飲料の量(例えば、特定の体積の飲料又は飲料の補充回数)に基づいて、顧客が分注することができる飲料の量を制限し得る。
【0039】
更に、本明細書において考察される実施形態は、未認可の顧客が、無人の飲料売店で認可された顧客が購入した飲料の許容量を「ピギーバック」することを防止し得る。「ピギーバック」は、意図的であるか否かにかかわらず、人が他人のアカウントを使用して飲料を分注するときに生じ、それにより、購入した飲料分注許容量が予期していない人から移されてしまう。意図的であるか否かにかかわらず、ピギーバックは、飲料の分注を特定の認可された顧客と関連付け、その顧客と飲料ディスペンサとのやり取りが完了した後に分注を終了させることによって、制御され得る。
【0040】
図1は、一実施形態による、飲料分注システム100を示す。飲料分注システム100は、現場に配置され得、1つ以上の飲料ディスペンサ110を含み得る。飲料ディスペンサ110は、本明細書において考察される飲料ディスペンサのうちのいずれか(例えば、飲料ディスペンサ300、400、又は500)であり得る。本明細書で使用される際、「飲料」には、ソフトドリンク、水、炭酸水、乳飲料、ジュース、アルコール飲料、スポーツドリンク、スムージー、コーヒー飲料、茶飲料、及びミルクセーキを含むがこれらに限定されない、いずれかの消費可能な自由流動性液体又は半液体製品が含まれる。本明細書において考察されるように、飲料ディスペンサ110は、1つ以上の飲料を購入した顧客を識別し、認証することができる。いくつかの実施形態では、飲料ディスペンサ110は、顧客の1つ以上の生体特性に基づいて顧客を識別し、認証することができる。飲料ディスペンサ110のユーザインターフェース122は、顧客の識別及び認証を容易にし得る。
【0041】
ユーザインターフェース122は、顧客に情報を表示するためのディスプレイ123(例えば、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)又は発光ダイオード(light emitting diode、LED)ディスプレイであって、タッチスクリーンディスプレイであり得る)を含み得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース122は、顧客からの命令を受信するための1つ以上のアクチュエータ128(例えば、ボタン、レバー、ハンドル、又はタッチスクリーン上のアイコンであって、ディスプレイ画面123に統合されていてもよいし、統合されていなくてもよい)を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース122のアクチュエータ128は、ディスペンサ110の分注ノズル112からの飲料の分注を開始するように構成されていてもよい。
【0042】
コントローラ120は、分注システム100の動作(例えば、顧客の識別と認証、更に飲料及び/又は氷の分注)を制御するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ120は、複数の飲料ディスペンサ110を制御するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、個々の飲料ディスペンサ110は、中央コントローラ(例えば、リモートコントローラ124)によって制御され得る個別のコントローラ120を有してもよい。
【0043】
コントローラ120は、ディスプレイ画面123を制御し、ユーザインターフェース122から命令を受信するように構成されていてもよい。ユーザインターフェース122は、分注システム100の様々な側面を、顧客が制御することを可能にし得る。例えば、ユーザインターフェース122は、ユーザが飲料及び/又は氷の分注を開始することを可能にし得る。ユーザインターフェース122はまた、顧客が分注するために異なるタイプの飲料及び/又は原材料成分を選択することを可能にし得る。顧客は、ユーザインターフェース122上で飲料及び/又は原材料成分の選択肢を選択することによって、自分の飲料をカスタマイズすることができる。一部の実施形態においては、ユーザインターフェース122は、顧客が、特定の顧客を識別するユーザ識別コード(例えば、ユーザ名又は電話番号)を入力することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース122は、顧客を識別するための機械可読品目を読み取る1つ以上の読み取り器又はスキャナ126を含んでもよい。機械可読品目としては、バーコード、磁気ストリップ、クイックレスポンス(quick response、QR)コード、無線周波数識別(RFID)タグ、Bluetooth対応デバイス(例えば、携帯電話)、Bluetooth Low Energy(BLE)デバイス、又は超音波通信デバイス(例えば、LISNR(登録商標)超音波技術を有するデバイス)が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0044】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース122は、顧客の1つ以上の生体特性を識別するための1つ以上の生体センサ125を含んでもよい。生体センサ125としては、例えば、指紋読み取り器、指静脈スキャナ、網膜スキャナ、虹彩スキャナ、(写真を撮る及び/又は映像を記録するための)カメラ、又はマイクロフォンが挙げられ得るが、これらに限定されない。顧客の生体特性は、指紋、指静脈パターン、網膜プロファイル、虹彩プロファイル、顔プロファイル、及び音声プロファイルを含んでもよい。
【0045】
生体センサ125と通信するコントローラ120は、生体センサ125によって識別された生体特性に基づいて、顧客を認証することができる。顧客を認証した後、コントローラ120は、認証された顧客を顧客アカウント(例えば、図2に示す顧客アカウントのうちの1つ)と関連付けることができる。いくつかの実施形態では、コントローラ120は、生体センサ125によって識別される生体特性に基づいて、データベース(例えば、データベース150)内に特定の顧客アカウントを探し出すことができる。コントローラ120は、顧客の識別された生体特性を認可された生体特性のデータベースと比較することによって、特定の顧客アカウントを探し出すことができる。顧客を認証した後、コントローラ120は、顧客のアカウントに関連付けられた1つ以上の飲料分注ルールに基づいて、飲料分注を可能にし得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース122は、電子ディスプレイ画面123を含んでもよく、生体センサ125は、顧客の生体特性を光学的に識別するためのカメラを含んでもよい。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面123は、カメラによって捕捉された画像又は映像を表示するように構成されてもよい。例えば、電子ディスプレイ画面123は、生体センサ125のカメラによって撮られた顧客の写真を表示するように構成されてもよい。カメラによって撮られた顧客の写真は、コントローラ120によって分析され、顧客が飲料ディスペンサ110から飲料を分注することを認可されているか否かを判定することができる。換言すれば、コントローラ120は、写真に基づいて、顧客を識別し、認証することができる。例えば、コントローラ120は、生体センサ125のカメラによって撮られた写真を分析することで得られる顧客の顔認識に基づいて、顧客を識別し、認証することができる。このような実施形態では、ユーザインターフェース122は、顧客が飲料ディスペンサ110に接近したときに、顧客に写真を撮るためのポーズをとるように促してもよい(例えば、顧客がカメラを見るための視覚的、口頭的、又は可聴的な指示)。例えば、テキストメッセージが、電子ディスプレイ画面123上に現れてもよく、光又は視覚表示が、電子ディスプレイス画面123上で照明されてもよく、又は、飲料ディスペンサ110のスピーカによって「カメラを見てください」という口頭での指示が提供されてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース122のアクチュエータ128は、生体センサ125を含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース122のボタン又はタッチスクリーンは、指紋読み取り器又は指静脈スキャナを含んでもよい。このような実施形態では、アクチュエータ128が作動すると、コントローラ120は、顧客を識別して認証し、認証された顧客を顧客アカウントに関連付け、飲料ディスペンサ110からの飲料の分注を開始するように構成されていてもよい。このような実施形態では、顧客の識別、顧客の認可、及び飲料の分注開始は、ユーザによる単一のアクションを必要とするだけであってもよい(例えば、これらのステップは全て「ボタンを押すことで」実行されてもよい)。
【0048】
いくつかの実施形態では、アクチュエータ128が顧客によって係合解除されたことを感知すると、コントローラ120は、飲料分注を停止し、飲料ディスペンサ110から分注された飲料の量を記録するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ120は、飲料ディスペンサ110から分注された飲料に基づいて、飲料分注ルールを更新するように構成されてもよい。そのような実施形態では、コントローラ120は、認証された顧客によって分注された飲料を追跡し、認証された顧客によって分注された飲料に基づいて顧客の飲料分注規則を更新するように構成されてもよい。一体化された生体センサ125を有するアクチュエータ128を含む実施形態では、ピギーバックは、顧客の生体特性(例えば、指紋)がアクチュエータ128のセンサ125によってもはや識別されなくなったときに、分注を停止し、分注セッションを一時停止又は終了することによって防止することができる。例えば、顧客がアクチュエータから指を離すと、同じ顧客がアクチュエータを押すか、又は新しい顧客が識別され認証されない限り、追加の分注が防止されることがある。いくつかの実施形態では、一体化された生体センサ125を有する複数のアクチュエータ128を含むディスペンサ110は、複数の顧客が同時に識別され、認証されることを可能にし得る。また、このような実施形態では、複数の顧客は、同時に飲料を分注することができ、各顧客の飲料消費量は、システム100によって別個に追跡されてもよい。
【0049】
一部の実施形態において、分注システム100は、リモートコントローラ124を含んでいてもよい。リモートコントローラ124は、例えば、ローカルエリアコンピュータ、ネットワークコンピュータ、又はサーバであり得る。リモートコントローラ124は、有線又は無線接続を介してコントローラ120と通信してもよい。リモートコントローラ124は、コントローラ120に情報を送り得る。例えば、リモートコントローラ124は、ソフトウェア更新をコントローラ120に送るように構成され得る。ソフトウェア更新は、ディスプレイ画面123上で、ユーザに情報を表示するための更新されたユーザインターフェースソフトウェアを、コントローラ120に提供し得る。一部の実施形態において、ソフトウェア更新は、例えば、飲料ディスペンサ110から分注され得る新しいタイプの飲料、飲料ディスペンサ110から分注される飲料に添加され得る新しい原材料成分(例えば、香味料)、又は新しい飲料費用のための新しいアイコンを含んでいてもよい。一部の実施形態において、ソフトウェア更新は、新しい飲料製品のための飲料構築処方を含み得る。
【0050】
一部の実施形態において、リモートコントローラ124は、コントローラ120からディスペンサ情報を収集することができる。コントローラ120から収集されるディスペンサ情報は、(1)飲料ディスペンサ110に分注される飲料の量及び飲料のタイプ、(2)分注システム100の原材料成分源140に残っている原材料成分のタイプ及び原材料成分142の量、(3)顧客生体特性、及び(4)センサ127からのデータを含み得るが、それらに限定されない。一部の実施形態において、リモートコントローラ124は、ディスペンサ情報を記憶することができる。いくつかの実施形態において、ディスペンサ情報は、顧客の選好を追跡するために使用され得る。いくつかの実施形態において、リモートコントローラ124は、複数の分出システム100と通信することができ、これらは、互いに遠隔に配置されていてもよいし、配置されていなくてもよい(例えば、異なる現場に配置される)。
【0051】
コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、データベース150を含み得るか、又は通信し得る。データベース150は、複数の認可された生体特性プロファイルを記憶するように構成されてもよい。図2は、例示的な顧客に対する例示的な認可された生体特性プロファイルを示す。認可されたプロファイルの各々は、1つ以上の生体特性(生体ID)及び顧客アカウントを含んでもよい。更に、各顧客アカウントは、飲料分注ルール、飲料分注制限、販売促進飲料許容量、及び顧客の選好のうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施形態では、顧客には、顧客番号が割り当てられてもよく、これはシステム100/データベース150によって、顧客の生体特性及びアカウントを追跡するために使用されてもよい。
【0052】
飲料分注ルールは、本明細書に記載されている飲料ディスペンサから、認可された顧客が分注することができる飲料の量を指示するルールである。顧客に関連付けられた飲料プランは、そのプランに関連付けられた1つ以上の飲料分注ルールを含んでもよい。飲料分注ルールは、例えば、体積に基づく分注ルール、補充許容量ルール、地理的位置に基づく分注ルール、時間に基づくルール、プリペイドクレジット分注ルール、又は無制限分注ルールを含んでもよい。いくつかの実施形態では、顧客アカウントは、複数の飲料分注ルールを含んでもよい。例えば、顧客アカウントは、特定の期間(例えば、1日)にわたって特定の現場で顧客が飲料を分注することを可能にする、飲料プランの時間に基づくルールと対をなす地理的位置に基づく分注ルールを含んでもよい。別の例として、顧客アカウントは、特定の期間(例えば、4時間窓の間)内に顧客が特定の体積の飲料(例えば、120オンス)まで分注することを可能にする時間に基づくルールと対をなす体積に基づく分注ルールを含んでもよい。飲料分注ルールは、データベース150内に記憶され、更新されてもよい。いくつかの実施形態では、顧客に関連付けられた飲料プランを購入することができる。いくつかの実施形態では、顧客に関連付けられた飲料プランは、促進販売の一部として顧客に提供され得る。いくつかの実施形態では、顧客に関連付けられた飲料プランは、関連する購入の一部として顧客に提供され得る。例えば、飲料プランは、例えば、遊園地などのイベント又は現場に対するチケットの購入と関連して、顧客に提供されてもよい。
【0053】
体積に基づく分注ルールは、顧客が飲料ディスペンサ110から分注することができる飲料の体積を制限する。例えば、顧客は、40オンスの飲料、80オンスの飲料、120オンスの飲料、又は200オンスの飲料の権利を顧客に与える飲料プランを購入又は受信することができる。そのような実施形態では、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、飲料ディスペンサ110における顧客が識別され、認証された後に分注された飲料の体積を追跡することによって、顧客の体積的な飲料消費量(分注された飲料)を追跡してもよい。認証された顧客によって分注される飲料の体積追跡することによって、分注された体積を、顧客の権利のある飲料体積から差し引くことができ、それによって顧客の飲料分注ルールを更新することができる。例えば、顧客が80オンスの飲料の権利を顧客に与える飲料プランを購入又は受信し、顧客が13オンスの飲料を分注した場合、その体積に基づく飲料分注ルールが更新され、顧客には67オンスの飲料の権利のみ与えられていることが反映される。追加の飲料分注は、同様に体積量を減少させることになる。
【0054】
補充許容量ルールは、顧客が飲料ディスペンサ110から分注することができる、一定体積の飲料を注ぐ回数を制限する。例えば、顧客は、12オンスの補充2回、12オンスの補充5回、20オンスの補充2回、又は20オンスの補充5回の権利を顧客に与える飲料プランを購入することができる。そのような実施形態では、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、飲料ディスペンサ110における顧客が識別され、認証された後に分注された補充回数を追跡することによって、顧客の補充消費量(分注された飲料)を追跡してもよい。認証された顧客によって分注される一定体積の補充を追跡することにより、顧客によって消費された補充の回数を、顧客の権利のある補充許容量から差し引くことができ、それによって顧客の飲料分注ルールを更新することができる。例えば、顧客が12オンスの補充5回の権利を顧客に与える飲料プランを購入又は受信し、顧客が12オンスの補充1回を分注した場合、その補充許容量ルールが更新され、顧客にはあと4回の12オンスの補充の権利しか与えられていないことが反映される。いくつかの実施形態では、顧客は、一定時間が経過した後にその補充許容量を自動的にリロードする飲料プランを購入又は受信することができる。例えば、飲料分注プランは、24時間毎に、12オンスの補充5回の権利を顧客に与えることができる。
【0055】
地理的位置に基づくルールは、顧客を、1つ以上の特定の地理的位置に置かれた飲料ディスペンサ110からの分注に制限する。例えば、顧客は、特定の現場(例えば、テーマパーク、スタジアム、又は大学のキャンバス)で飲料を分注する権利を顧客に与える飲料プランを購入又は受信することができる。このような実施形態では、顧客は、特定の現場に置かれたいずれかの飲料ディスペンサから飲料を分注することが可能であっても良い。
【0056】
時間に基づくルールは、顧客が飲料ディスペンサ110に対して分注することができる時間窓を制限する。例えば、顧客は、24時間、48時間、又は1週間にわたって飲料を分注する権利を顧客に与える飲料プランを購入又は受信することができる。いくつかの実施形態では、顧客は、現場毎の時間窓で飲料を分注する権利を顧客に与える飲料プランを購入又は受信することができる。例えば、現場毎の時間窓は、大学のキャンパスにおける学校の学期、コンサート会場におけるコンサートシリーズ、テーマパークにおけるシーズン窓、又はスタジアムにおけるスポーツトーナメントの長さであってもよい。いくつかの実施形態では、時間に基づくルールは、時間窓(例えば、大学の学期中の無制限の飲料分注)の間に無制限に分注することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、時間に基づくルールは、時間窓の間に分注され得る飲料の最大量を制限するために、補充許容量又は体積に基づくルールと対をなしてもよい。
【0057】
プリペイドクレジット分注ルールは、顧客が購入又は受信した飲料の価格/単位に基づいて、顧客が飲料ディスペンサ110から分注することができる飲料の体積を制限する。単位は、例えば、体積又は補充であってもよい。例えば、顧客は、クレジット額まで飲料を分注する権利を顧客に与える、10ドル、20ドル、50ドル、又は100ドルのクレジットがついた飲料プランを購入又は受信することができる。そのような実施形態では、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、飲料ディスペンサ110における顧客が識別され、認証された後に分注された飲料の量を追跡することによって、顧客のクレジット額を追跡してもよい。例えば、体積に基づく価格システムでは、飲料の体積当たりの価格は、1オンス当たり5セント、1オンス当たり10セント、又は1オンス当たり15セントであってもよい。顧客が10ドルのクレジット付き飲料プランを購入又は受信し、顧客が1オンス当たり5セントの10オンスの飲料を分注した場合、その分注ルールが更新されて、9.50ドルのクレジットが反映される。追加の飲料分注は、同様にクレジット額を減少させることになる。
【0058】
プリペイドクレジットに基づく分注ルールは、異なる飲料タイプに対して異なる価格を請求するという選択肢を容易にすることができる。例えば、ある飲料は1オンス当たり5セントであり、他の飲料は1オンス当たり10セントであってもよい。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース122は、異なる飲料に対して1オンス当たりのコストを表示することができ、顧客は、自身の選好に基づいて選択を行うことができる。いくつかの実施形態では、プリペイドクレジット分注ルールは、顧客に体積当たりの固定価格を与えることができる。いくつかの実施形態では、プリペイドクレジット分注ルールは、顧客に体積当たりの変動価格を与えることができる。体積当たりの変動価格は、同じ及び/又は異なる飲料に対して、経時的に増加又は減少し得る。
【0059】
無制限飲料分注ルールは、認証された顧客が飲料ディスペンサ110から無制限の量の飲料を分注することを可能にする。多くの場合、無制限飲料分注ルールは、時間に基づくルール又は地理的位置に基づくルールなど、別のルールと対をなすことができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、購入した飲料プランは、飲料分注制限を含み得る。飲料分注制限は、顧客によって分注され得る飲料の量及び/又は種類を制限し得る。例えば、親又は保護者は、子供が分注することができるソフトドリンクの量を制限する飲料プランを購入又は受信することができる。いくつかの実施形態では、飲料分注制限は、最大体積許容量制限、補充許容量制限、及び飲料タイプ制限を含むが、これらに限定されることはない。最大体積及び補充許容量制限は、顧客が分注することができる飲料の量を制限する。いくつかの実施形態では、最大体積又は補充許容量制限は、時間成分を含んでもよい。例えば、X分又はY時間当たりの最大体積又は補充回数である。飲料タイプ制限は、例えば、ノンダイエット飲料のみ、ダイエット飲料のみ、天然甘味料入り飲料のみ、人工甘味料入り飲料のみ、ゼロカロリー飲料のみ、ノンカフェイン飲料のみなど、特定のタイプの飲料のみを分注することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、購入又は受信した飲料プランは、複数の飲料制限を含み得る。例えば、飲料体積制限は、飲料タイプ制限と対になっていてもよい。このような実施形態では、特定のタイプの飲料(例えば、ノンダイエット飲料)は、特定の体積(例えば、24時間当たり20オンス)まで分注されてもよく、その後、他のタイプの飲料(例えば、ダイエット飲料)のみが分注されてもよい。飲料分注制限は、データベース150内に追加され、記憶され、更新されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、顧客アカウントは、1つ以上の販売促進飲料許容量を含んでもよい。いくつかの実施形態では、販売促進飲料許容量は、顧客飲料プランと関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、販売促進飲料許容量は、ロイヤルティ又は報酬プログラムに基づいて顧客に贈られてもよい。いくつかの実施形態では、販売促進飲料許容量は、販売キャンペーンの一部として顧客に贈られてもよい。販売促進飲料許容量は、例えば、無料の補充又は無料の飲料体積(例えば、20オンス)を含んでもよい。販売促進飲料許容量は、データベース150内に追加され、記憶され、更新されてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、顧客アカウントは、1つ以上の顧客の選好を含んでもよい。顧客の選好としては、例えば、顧客の好みの飲料タイプ、好みの飲料の組み合わせ又はレシピ、最近の飲料の選択、推奨する言語、又は推奨するディスプレイ画面構成が挙げられ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面123は、認証された顧客の選好に基づいて情報を表示することができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース122の電子ディスプレイ画面123は、電子ディスプレイ画面123のクイックアクセスカテゴリ部分内に、識別した顧客の好みの飲料の飲料選択を表示してもよい。いくつかの実施形態では、識別された顧客の直近の飲料選択は、電子ディスプレイ画面123のクイックアクセス部分内に表示されてもよい。
【0063】
顧客は、現場に到着する前に、又は現場において、顧客プロファイル(例えば、生体特性プロファイル)を設定及び/又は更新してもよい。いくつかの実施形態では、飲料ディスペンサ110は、顧客が自分のプロファイルを設定及び/又は更新することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、飲料ディスペンサ110は、顧客プロファイルの情報を収集することができる。いくつかの実施形態では、顧客は、携帯電話又はタブレットコンピュータなどのモバイルデバイス上で、自分のプロファイルを設定及び/又は更新することができる。いずれにしても、顧客プロファイル及び/又は更新は、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124がアクセスするために、データベース150に送信され、その中で記憶されてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、顧客は、現場において対面で飲料プランを購入又は受信することができる。いくつかの実施形態では、顧客は、飲料プランをオンラインで購入又は受信することができる。いくつかの実施形態では、顧客は、モバイルデバイスアプリケーションを自分のパーソナルデバイス160にダウンロードし、記憶することができ、これには、実行されると、プロファイルデータを収集し、データベース150にデータを送信するように構成されたコンピュータ可読媒体が含まれる。いくつかの実施形態では、デバイスアプリケーションは、利用可能な飲料プランのデータベースに接続し、顧客は、モバイルデバイスアプリケーションを介して購入又は受信しようとする飲料プランを選択することができる。
【0065】
顧客の生体特性は、顧客が現場に到着する前、又は顧客が現場にいるときに収集されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、顧客の生体特性は、顧客のパーソナルデバイス160(例えば、携帯電話又はタブレットコンピュータ)によって収集されてもよい。そのような実施形態では、顧客のパーソナルデバイス160の生体センサは、生体データを収集し、生体データをデータベース150に送信することができる。いくつかの実施形態では、顧客は、生体データを収集してデータベース150に送信するように構成されたコンピュータ可読媒体を含むモバイルデバイスアプリケーションをダウンロードして保存してもよい。例えば、自分のパーソナルデバイス160を使用して、飲料プランをオンラインで購入又は受信するとき、顧客は、データベース150に生体特性(例えば、親指の指紋の写真、自分のパーソナルデバイスの指紋読み取り器を使用して捕捉した指紋プロファイル、自分のパーソナルデバイスのカメラを使用して捕捉した自分の顔の写真、又は音声サンプル)をアップロードしてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、顧客の生体特性は、現場で収集されてもよい。いくつかの実施形態では、飲料ディスペンサ110は、顧客の生体特性を収集するように構成されてもよい。そのような実施形態では、飲料ディスペンサ110の生体センサ125は、生体データを収集してもよく、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、生体データをデータベース150に送信してもよい。例えば、現場では、顧客は、飲料ディスペンサ110に関連付けられた生体センサ125を使用して生体データを登録することができる(例えば、顧客は、指紋読み取り器上で自分の指紋をスキャンすることができる)。
【0067】
いくつかの実施形態では、デバイス160上に記憶されたモバイルデバイスアプリケーションを有する顧客のパーソナルデバイス160は、ディスペンサ110とやり取りすることができる。いくつかの実施形態では、顧客は、自身のパーソナルデバイス160との通信を開始し、飲料プランを選択することができる。ディスペンサ110及びパーソナルデバイス160は、例えば、Bluetooth、近距離無線通信(near-field communication、NFC)、超音波、又はBluetooth Low Energy(BLE)方法を用いて通信するように構成されてもよい。Bluetooth、近距離無線通信(NFC)、及びBluetooth Low Energy(BLE)方法は、電波を使用してメッセージを送信する。いくつかの実施形態では、飲料ディスペンサ110に関連付けられたコントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客のパーソナルデバイス160から飲料ディスペンサ110に伝達されたデータに基づいて、顧客を認証し、顧客を顧客プロファイルと関連付けることができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、顧客のパーソナルデバイス160は、顧客が購入又は受信した飲料プランを使用して飲料を分注する準備ができているときに、音波の形態のメッセージ(例えば、超音波メッセージ)を飲料ディスペンサ110に送信することができる。メッセージは、顧客の識別データを含んでもよい。顧客メッセージの受信及び顧客の認証の後、飲料ディスペンサ110は、分注を可能にするためにロック解除され得る。次いで、飲料ディスペンサ110は、顧客が飲料の分注を開始できることを示す、音波の形態のメッセージ(例えば、超音波メッセージ)を顧客のデバイス160に送り返すことができる。分注が完了した後、飲料ディスペンサ110は、分注された飲料の1つ以上の特性、例えば、体積、タイプ、分注時間、飲料コストなどを示す別の音波メッセージをパーソナルデバイス160に送信してもよい。次いで、顧客の飲料分注規則は、特性に基づいて更新され得る。このような実施形態では、ディスペンサ110はデータベース150と通信していなくてもよく、ディスペンサ110のコントローラ120は、データベース150と情報の送受信を行うために、顧客のパーソナルデバイス160を利用することができる。そのような実施形態では、顧客のパーソナルデバイス160は、データベース150からディスペンサ110に情報を中継してもよく、またその逆もあり得る。ディスペンサ110とパーソナルデバイス160との間のこの双方向通信を使用して、顧客を識別し、顧客を顧客アカウントと関連付け、顧客の飲料消費量を追跡することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、ディスペンサ110はデータベース150に接続されてもよく、ディスペンサ110は、パーソナルデバイス160をディスペンサ110に対して識別する顧客のパーソナルデバイス160から1つ以上の音波メッセージを受信することができる。そのような実施形態では、顧客は、ディスペンサ110に近づき、関連する顧客アカウントと共にそこに記憶されたモバイルアプリケーションを有するパーソナルデバイス160を提示してもよい。ディスペンサ110に近づいた後、顧客は、1つ以上の音波メッセージをディスペンサ110に発するように自分のパーソナルデバイス160に指示することができる。デバイス160からの音波メッセージは、顧客のパーソナルデバイス160、したがってパーソナルデバイス160に関連付けられた個客を識別するために、ディスペンサ110のコントローラ120が使用する顧客のプロファイルに関連する符号化情報を含む。このような実施形態では、ディスペンサ110は、データベース150に接続され、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、識別された顧客を、その飲料プランが何であるかについて相互参照し、顧客を認証する。また、分注が認証された顧客によって完了した後、飲料ディスペンサ110は、分注された飲料の1つ以上の特性、例えば、体積、タイプ、分注時間、飲料コストなどを示すメッセージをデータベース150に送信してもよい。顧客は、ディスペンサ110のユーザインターフェース122上のボタン又はアイコンを押すことによって、分注が完了したことを示すことができる。このような実施形態における顧客のデバイス160からディスペンサ110への単方向通信を使用して、顧客を識別し、顧客を顧客アカウントと関連付け、顧客の飲料消費量を追跡することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、顧客のパーソナルデバイス160とディスペンサ110との間で送信される音波メッセージは、人間の耳に聞こえなくてもよい。このような実施形態では、音波メッセージは、20ヘルツ(hertz、Hz)~20kHz外の周波数を有し得る。パーソナルデバイス160とディスペンサ110との間の単及び双方向通信は、音波メッセージ以外の無線通信技術によって達成されてもよい。例えば、単及び双方向通信は、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)、又はBluetooth Low Energy(BLE)メッセージを用いて達成されてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、デバイス160上に記憶されたモバイルデバイスアプリケーションを有する顧客のパーソナルデバイス160を使用して、データベース150にアクセスし、飲料ディスペンサ110での顧客の分注を追跡することができる。このような実施形態では、顧客は、モバイルデバイスアプリケーションを開き、購入した飲料を消費するための購入済みの飲料プランを選択することができる。次いで、購入済みの飲料プランを選択した後、顧客は、飲料を分注するための特定の飲料ディスペンサ110を識別することができる。選択した飲料プラン及び飲料ディスペンサ110に基づいて、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客がディスペンサ110から飲料を分注することを認可されているかどうかを判定することができる。顧客がコントローラ120及び/又はリモートコントローラ124によって認可されている場合、飲料ディスペンサ110はロック解除され、飲料ディスペンサ110での飲料分注が許可される。
【0072】
いくつかの実施形態では、飲料ディスペンサ110を識別するために、顧客は、自分のパーソナルデバイス160上のモバイルデバイスアプリケーションを使用して、特定のディスペンサ110に関連付けられたピン番号を入力することができる。このような実施形態では、データベース150は、全ての飲料ディスペンサ110に対するピン番号を記憶することができ、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客の飲料プランが特定のディスペンサ110からの分注を顧客に許可するかどうかを判定するために、データベース150に問い合わせることができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、ディスペンサ110は、特定のディスペンサを識別する符号化データと共に、ディスペンサ110上に表示される機械可読証印(例えば、バーコード又はQRコード(登録商標))を含んでもよい。顧客は、自分のパーソナルデバイス160を用いて機械可読証印をスキャンして、分注を希望する特定の飲料ディスペンサを識別することができる。このような実施形態では、データベース150は、全ての飲料ディスペンサ110のバーコード又はQRコード(登録商標)データを記憶することができ、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客の飲料プランが特定のディスペンサ110からの分注を顧客に許可するかどうかを判定するために、データベース150に問い合わせることができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、ディスペンサ110は、対応する超音波デコーダ(例えば、LISNR(登録商標)デバイス)によって読み取り可能な音波を発するように構成された超音波エミッタ(例えば、LISNR(登録商標)デバイス)を含んでもよい。顧客は、自分のパーソナルデバイス160上の超音波デコーダを起動させて、分注を希望する特定の飲料ディスペンサを識別することができる。このような実施形態では、データベース150は、全ての飲料ディスペンサ110の固有の超音波識別子を記憶することができ、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客の飲料プランが特定のディスペンサ110から分注を顧客に許可するかどうかを判定するために、データベース150に問い合わせることができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、顧客は、飲料ディスペンサ110に、購入した飲料プラン情報を含む磁気ストリップカードを通してもよい。磁気ストリップ上の情報に基づいて、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客が飲料を分注することを認可されているかどうかを判定してもよい。認可されている場合、顧客は飲料を分注することができ、分注後、顧客の購入した飲料プランをデータベース150内で更新することができる。いくつかの実施形態では、磁気ストリップは、読み取り/書き込み磁気ストリップであってもよく、購入した飲料プラン情報は、カード上で更新及び記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、取り扱いアイテム(例えば、カード、フォブ、又は顧客のパーソナルデバイス160)は、(例えば、磁気安全送信を有するSamsungのLoopPay技術のような)磁気ストリップカードの読取通過を模倣した磁気信号を発してもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、分注システム100は、貯氷器118に結合された氷ディスペンサ114を含み得る。氷ディスペンサ114は、貯氷器118に結合された氷シュート116を含み得る。例えばギロチン式ドアのようなバルブ117は、貯氷器118から氷シュート116の中への氷の流れを制御し得る。
【0077】
分注システム100は、1つ以上のベース液源130を含み得る。また、ベース液源130は、水道水源(例えば、水道管)及び炭酸水源(例えば、炭酸水貯蔵器又はソーダ水器)であり得るが、それらに限定されない。ベース液源130は、ベース液送達導管134を介してディスペンサ110に結合され得る。ベース液送達導管134と連通するバルブ/ポンプ135は、ベース液送達導管134を通って飲料ディスペンサ110の中に流入するベース液の流れを制御するように構成され得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、ディスペンサ110は、顧客を識別又は認証することなく、いずれかの顧客が、普通の水、氷、及び/又は普通の炭酸水を分注することを可能にし得る。このような実施形態では、ディスペンサ110のユーザインターフェース122は、顧客が、普通の水、氷、及び/又は普通の炭酸水を選択することを可能にしてもよく、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客を識別又は認証することなく分注を開始することができる。顧客が、普通の水、氷、及び/又は普通の炭酸水(例えば、ソフトドリンク)以外の飲料を分注することを望む場合、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客の識別及び認証を必要とし得る。
【0079】
分注システム100は、1つ以上の原材料成分源140を含み得る。原材料成分源140は、複数の原材料成分142(142-1~142-n)を含み得る。原材料成分142としては、液体原材料成分、例えば、甘味料(例えば、糖類若しくは人工甘味料)、シロップ若しくは香味料(例えば、コーラシロップ若しくは香味料、ブランドソーダシロップ若しくは香味料(例えば、Pepsi(登録商標)、Mountain Dew(登録商標)、若しくはSierra Mist(登録商標))、オレンジ香味料、ライム香味料、チェリー香味料、茶香味料等)、又は他の液体添加剤(例えば、ビタミン類、酸類(例えば、クエン酸)、塩類、電解質、若しくは着色料)が挙げられ得るが、それらに限定されない。原材料成分142を容器内に包装してもよく、その例としては、カートリッジ又は袋が挙げられるが、それらに限定されない。各原材料成分142は、原材料成分送達導管144を介してディスペンサ110に送達されてもよい。原材料成分送達導管144と連通するバルブ/ポンプ145は、原材料成分送達導管144を通って飲料ディスペンサ110の中に流入する原材料成分の流れを制御するように構成され得る。
【0080】
複数の飲料ディスペンサ110を含む分注システム100において、飲料ディスペンサ110は、ベース液源130及び/又は原材料成分源140を共有し得る。いくつかの実施形態において、分注システム100の各飲料ディスペンサ110は、自身専用のベース液源130及び/又は原材料成分源140を有し得る。
【0081】
いくつかの実施形態において、コントローラ120は、分注システム100に関連付けられたセンサ127を含んでもよく、及び/又はそれを読み取るように構成され得る。センサ127は、ベース液送達導管134内のベース液の圧力を監視し、かつ/又は、原材料成分送達導管144内の原材料成分の圧力を監視するための圧力センサを含み得る。センサ127はまた、送達導管134及び144内のベース液及び原材料成分の流れを測定するための流量センサ(例えば、流量計)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、センサ127は、原材料成分源140内に残留する各原材料成分142の量を測定するためのレベルセンサを含み得る。センサ127を使用して、例えば、顧客によって分注される飲料の体積、顧客によって分注される補充の回数、顧客によって分注される飲料のタイプ、及び/又は顧客が飲料を分注した時間の長さを追跡することができる。
【0082】
センサ127はまた、(1)二酸化炭素タンクのレベル(例えば、1つ、又は2つ以上の二酸化炭素レギュレータ);(2)水に炭酸ガスを含ませるように構成されたカーボネータの炭酸化ヘッドの圧力;(3)ベース液及び/又は原材料成分が貯蔵された室内(例えば、バックルーム)の周囲温度(それにより、1つ以上のベース液及び/又は原材料成分が予め定められた温度レベル又は予め定められた温度範囲内に維持されているかを監視する);(4)水濾過システムパラメータ(例えば、水圧、フィルター上の差圧);(5)水又は炭酸水のpH;(6)(例えば、原材料成分容器内に関連付けられたバーコードを読み取ることによる)原材料成分容器の有効期限を監視するように構成されたセンサも含み得るが、これらに限定されない。センサ127は、入力/出力(input/output、「I/O」)ラック又はデバイスに接続され得、かつ信号を、有線又は無線ネットワーク上で、コントローラ120に送信又は受信するように構成され得る。コントローラ120は、センサ127によって収集されたデータ(例えば圧力及び流量値)に基づいて、分注システム100の動作を制御するように構成され得る。
【0083】
いくつかの実施形態において、コントローラ120は、飲料ディスペンサ110で利用可能なタイプの原材料成分及び顧客アカウントを使用して、ディスプレイ画面123に表示される情報を、特定の顧客向けにカスタマイズし得る。例えば、コントローラ120は、顧客の名前と、その顧客が最も選択した飲料選択肢(例えば、顧客の好みの飲料)とを含むグリーティングメッセージを表示するように構成され得る。いくつかの実施形態では、コントローラ120は顧客の選好を追跡することができる。
【0084】
コントローラ120は、飲料ディスペンサ110及び氷ディスペンサ114からの飲料及び氷の分注をそれぞれ制御し得る。コントローラ120は、バルブ117を制御することによって氷の分注を制御することができる。コントローラ120は、ユーザインターフェース122から受信したユーザの入力に対応して、バルブ117を開閉し得る。コントローラ120は、ユーザの選択に応じて、異なる量の氷を分注するように構成され得る。例えば、「標準」量の氷、「多」量の氷、「少」量の氷に対して、ユーザインターフェース122上にボタン又はタッチスクリーンアイコンが提供され得る。
【0085】
コントローラ120は、飲料の分注を制御することができ、これは飲料ディスペンサ110からのベース液と、もう1つの原材料成分142との混合物であってよい。コントローラ120は、バルブ/ポンプ135を制御することによって、ベース液源130からのベース液の流れを制御することができる。いくつかの実施形態において、コントローラ120は、氷シュート116を介して氷ディスペンサ114から氷を分注し、同時に飲料ディスペンサ110から飲料(例えば、1つ以上の原材料成分が混合されたベース液)を分注するように構成され得る。
【0086】
図3は、いくつかの実施形態によるディスペンサ300を示す。ディスペンサ300は、本体302及びドリップトレイ304を含んでもよく、ドリップトレイ304が占有しているエリア内には、分注位置306が見つけられる。ユーザ(例えば、顧客)は、自分の容器を分注位置306に置いて、所望の飲料を受け取り、及び/又は氷を受け取ることができる。本体302は、顧客からの命令を受信するためのユーザインターフェース310を含み得る。ユーザインターフェース310は、顧客に情報を表示し、かつ/又は顧客から命令を受信するように構成された電子ディスプレイ画面312を含み得る。電子ディスプレイ画面312は、タッチスクリーンであり得、例として、液晶ディスプレイ(LCD)タッチスクリーン、又は発光ダイオード(LED)タッチスクリーンが含まれるが、それらに限定されない。
【0087】
本体302は、分注位置306で飲料を分注するための分注ノズル322を含む、分注マニホールド320を収容し得る。いくつかの実施形態において、ディスペンサ300は、現場のカウンター上部上に設置されるように構成され得る。いくつかの実施形態において、ディスペンサ300は、現場の床レベルの上方に自身を持ち上げるための自前の支持構造を有する、スタンドアロン式ディスペンサであり得る。
【0088】
ディスペンサ300は、分注位置306におけるドリップトレイ304上など、ディスペンサ300の分注ノズル322の下に配置された容器内に飲料を分注するように構成されてもよい。顧客は、ディスペンサ300によって分注される自身の所望の飲料の選択を行い、及び/又は電子ディスプレイ画面312とやり取りすることによって飲料の分注を開始することができる。いくつかの実施形態において、ディスペンサ300によって飲料用の氷が分注され得る。本明細書で使用される際、「容器」は、カップ、ボトル、フラスコ、水差し、又はマグなど、任意の好適な飲料容器を含むが、これらに限定されない。
【0089】
ディスペンサ300は、1つ以上の生体センサ325を含み得る。生体センサ325は、例えば、指紋読み取り器、指静脈スキャナ、網膜スキャナ、虹彩スキャナ、カメラ、マイクロフォン、又は個人の固有の生体特性を読み取るように構成された他のセンサであってもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の生体センサ325が、ディスペンサ300上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の生体センサ325は、有線又は無線通信回線332を介してディスペンサ300と通信する外部デバイス330上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、外部デバイス330は、例えば指紋読み取り器などの生体センサ325を含むパッドであってもよい。いくつかの実施形態では、外部デバイス330は、ディスペンサ300のアームの届く範囲内で、隣接するテーブルの頂部又は壁に結合されてもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面312は、指紋読み取り器又は指静脈スキャナなどの生体センサ325を含んでもよい。電子ディスプレイ画面312と一体化された生体センサ325は、顧客が電子ディスプレイ画面312に触れたときに、顧客の生体データを捕捉することができる。このような実施形態では、電子ディスプレイ画面312はタッチスクリーンであってもよく、タッチスクリーンへの顧客の接触は、生体データの読み取りを開始することができる。いくつかの実施形態では、タッチスクリーン上の特定のアイコン326への顧客の接触は、生体データの読み取りを同時に又は瞬間的に開始することができる。いくつかの実施形態では、アイコン326は、生体データの読み取りを開始し、顧客の生体データが認証された後に、ディスペンサ300からの飲料の分注を開始するためのアイコンであってもよい。換言すれば、タッチスクリーンアイコン326は、生体データを収集するように、並びに分注ノズル322から飲料分注を開始するためのアクチュエータとして機能してもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、ディスペンサ300は、分注ノズル322から飲料分注を開始するための1つ以上のアクチュエータ324を含んでもよい。アクチュエータ324は、例えば、プッシュボタン又は静電容量式タッチボタンであってもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータ324は、指紋読み取り器又は指静脈スキャナなどの生体センサ325を含んでもよい。アクチュエータ324と一体化された生体センサ325は、顧客がアクチュエータ324に触れたときに、顧客の生体データを捕捉することができる。このような実施形態では、アクチュエータ324は、生体データを収集し、顧客が認証された後に、分注ノズル322から飲料分注を開始するように機能し得る。
【0092】
図4は、いくつかの実施形態によるディスペンサ400を示す。ディスペンサ400は、本体402及びドリップトレイ404を含んでもよく、ドリップトレイ404が占有しているエリア内には、分注位置406が見つけられる。顧客は、自分のカップを分注位置406に置いて、所望の飲料を受け取ることができる。本体402は、顧客からの命令を受信するためのユーザインターフェース410を含み得る。ユーザインターフェース410は、電子ディスプレイ画面412、ロゴ420、及び/又はレバー424を含んでもよい。電子ディスプレイ画面412、ロゴ420、及び/又はレバー424は、顧客の情報を表示し、及び/又は顧客から命令を受信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面412は、タッチスクリーンであり得、例として、液晶ディスプレイ(LCD)タッチスクリーン又は発光ダイオード(LED)タッチスクリーンが含まれるが、それらに限定されない。
【0093】
ディスペンサ400は、それぞれの分注位置406で同じ又は異なる飲料を分注するための複数の分注ノズル422を含む。いくつかの実施形態では、各分注ノズル422は、それぞれの分注ノズル422から分注する飲料のタイプを示す、それぞれのロゴ420と関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、ロゴ420は、分注ノズル422から飲料分注を開始するためのボタン(例えば、プッシュボタン又は静電容量式タッチボタン)であってもよい。いくつかの実施形態において、ディスペンサ400は、現場のカウンター上部上に設置されるように構成され得る。いくつかの実施形態において、ディスペンサ400は、現場の床レベルの上方に自身を持ち上げるための自前の支持構造を有する、スタンドアロン式ディスペンサであり得る。
【0094】
ディスペンサ400は、分注位置406におけるドリップトレイ404上など、ディスペンサ400の分注ノズル422の下に配置された容器内に飲料を分注するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、顧客は、ロゴ420を押すことによって飲料の分注を開始することができる。いくつかの実施形態では、レバー424を操作することで、関連する分注ノズル422からの飲料の分注を開始してもよい。
【0095】
分注システム400は、1つ以上の原材料成分源425を含み得る。生体センサ425は、指紋読み取り器、指静脈スキャナ、網膜スキャナ、虹彩スキャナ、カメラ、マイクロフォン、又は個人の固有の生体特性を読み取るように構成された他のセンサであってもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の生体センサ425は、ディスペンサ400上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の生体センサ425は、有線又は無線通信回線432を介してディスペンサ400と通信する外部デバイス430上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、外部デバイス430は、例えば指紋読み取り器などの生体センサ425を含むパッドであってもよい。いくつかの実施形態では、外部デバイス430は、ディスペンサ400のアームの届く範囲内で、テーブルの頂部又は壁に結合されてもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面412は、指紋読み取り器又は指静脈スキャナなどの生体センサ425を含んでもよい。電子ディスプレイ画面412と一体化された生体センサ425は、顧客が電子ディスプレイ画面412に触れたときに、顧客の生体データを捕捉することができる。このような実施形態では、電子ディスプレイ画面412はタッチスクリーンであってもよく、タッチスクリーンへの顧客の接触は、生体データの読み取りを開始することができる。いくつかの実施形態では、タッチスクリーン上のアイコン426への顧客の接触は、生体データの読み取りを開始することができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、ロゴ420は、指紋読み取り器又は指静脈スキャナなどの生体センサ425を含んでもよい。ロゴ420と一体化された生体センサ425は、顧客がロゴ420に触れたときに、顧客の生体データを捕捉することができる。このような実施形態では、ロゴ420は、生体データを収集し、顧客が認証された後に、分注ノズル422から飲料分注を開始するように機能し得る。
【0098】
図5は、いくつかの実施形態によるディスペンサ500を示す。ディスペンサ500は、本体502及びドリップトレイ504を含んでもよく、ドリップトレイ504が占有しているエリア内には、分注位置506が見つけられる。顧客は、自分のカップを分注位置506に置いて、所望の飲料を受け取ることができる。本体502は、ユーザからの命令を受信するためのユーザインターフェース510を含み得る。ユーザインターフェース510は、電子ディスプレイ画面512及びハンドル524を含んでもよい。電子ディスプレイ画面512及び/又はハンドル524は、顧客の情報を表示し、及び/又は顧客から命令を受信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面512は、タッチスクリーンであり得、例として、液晶ディスプレイ(LCD)タッチスクリーン又は発光ダイオード(LED)タッチスクリーンが含まれるが、それらに限定されない。
【0099】
ディスペンサ500は、それぞれの分注位置506で同じ又は異なる飲料を分注するための複数の分注ノズル522を含む。いくつかの実施形態では、各飲料分注ノズル522は、それぞれのハンドル524と関連付けられてもよい。いくつかの実施形態において、ハンドル524は、ハンドルアセンブリ523に結合され得る。いくつかの実施形態では、ハンドルアセンブリ523は、対応するハンドル524の操作時にそれぞれの分注ノズル522から分注される飲料のタイプを示すロゴ520を含んでもよい。いくつかの実施形態において、ディスペンサ500は、現場のカウンター上部上に設置されるように構成され得る。いくつかの実施形態において、ディスペンサ500は、現場の床レベルの上方に自身を持ち上げるための自前の支持構造を有する、スタンドアロン式ディスペンサであり得る。
【0100】
ディスペンサ500は、分注位置506におけるドリップトレイ504上など、ディスペンサ500の分注ノズル522の下に配置された容器内に飲料を分注するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、顧客は、ハンドル524を操作する(例えば、押す又は引く)ことによって、飲料の分注を開始することができる。いくつかの実施形態では、ハンドル524を操作することで、関連する分注ノズル522からの飲料の分注を開始してもよい。
【0101】
ディスペンサ500は、1つ以上の生体センサ525を含み得る。生体センサ525は、指紋読み取り器、指静脈スキャナ、網膜スキャナ、虹彩スキャナ、カメラ、マイクロフォン、又は個人の固有の生体特性を読み取るように構成された他のセンサであってもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の生体センサ525は、ディスペンサ500上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の生体センサ525は、有線又は無線通信回線532を介してディスペンサ500と通信する外部デバイス530上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、外部デバイス530は、例えば指紋読み取り器などの生体センサ525を含むパッドであってもよい。いくつかの実施形態では、外部デバイス530は、ディスペンサ500のアームの届く範囲内で、テーブルの頂部又は壁に結合されてもよい。
【0102】
いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面512は、指紋読み取り器又は指静脈スキャナなどの生体センサ525を含んでもよい。電子ディスプレイ画面512と一体化された生体センサ525は、顧客が電子ディスプレイ画面512に触れたときに、顧客の生体データを捕捉することができる。このような実施形態では、電子ディスプレイ画面512はタッチスクリーンであってもよく、タッチスクリーンへの顧客の接触は、生体データの読み取りを開始することができる。いくつかの実施形態では、タッチスクリーン上のアイコン526への顧客の接触は、生体データの読み取りを開始することができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、ハンドル524は、指紋読み取り器又は指静脈スキャナなどの生体センサ525を含んでもよい。ハンドル524と一体化された生体センサ525は、顧客がハンドル524を把持したときに、顧客の生体データを捕捉することができる。このような実施形態では、ハンドル524は、生体データを収集し、顧客が認証された後に、分注ノズル522から飲料分注を開始するように機能し得る。いくつかの実施形態では、ハンドル524上の生体センサ525は、顧客の音声プロファイルを記録するためのマイクロフォンであってもよい。いくつかの実施形態では、生体センサ525は、ディスペンサ500のハンドルアセンブリ523上に配置されてもよい。
【0104】
図6は、いくつかの実施形態による、飲料を分注するための例示的な方法600を示す。方法600は、顧客生体データを収集する状況において説明されているが、本明細書において考察される任意のタイプの顧客データは、顧客を認証し、飲料を認証された顧客に分注するために、方法600のステップで採用されてもよい。例えば、磁気ストリップから読み取られるか、又は顧客のパーソナルデバイスから受信される顧客データを使用して、方法600に従って顧客を認証し、飲料を分注することができる。
【0105】
ステップ610では、複数の認可された生体特性プロファイルがデータベース150内に記憶される。例えば、図2の生体特性プロファイルは、データベース150内に記憶されてもよい。ステップ610はまた、生体特性プロファイルのデータを収集することを含んでもよい。例えば、ステップ610は、特定の飲料プランを購入するための顧客の要求を受信することを含み得る。購入する飲料プランを選択するとき、顧客は、とりわけ、飲料プラン用の飲料ルールのタイプ、及び飲料プランのいずれかの飲料制限を指定することができる。これらの顧客選択は、データベース150内に記憶され、特定の顧客アカウントに関連付けられてもよい。ステップ610はまた、本明細書において考察されるように、顧客から生体データを収集することを含んでもよい。顧客から収集された情報に基づいて、1つ以上の生体特性と、1つ以上の飲料分注ルールを有する顧客アカウントとを含む生体プロファイルが作成され、データベース150内に記憶される。
【0106】
ステップ620では、生体センサ125を有する飲料ディスペンサ110において顧客の生体特性が収集され、それによって、システム100に対して顧客が識別される。例えば、顧客番号041987は、飲料ディスペンサ110に近づき、飲料ディスペンサ110に関連付けられた指紋読み取り器上に自分の指を置くことができる。指プリンタリーダは、顧客の指紋を収集して、顧客をシステム100に対して識別してもよい。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面123は、飲料ディスペンサに生体特性を提示するように、顧客に指示してもよい(例えば、指紋読み取り器上に自分の指を置くように顧客に指示する)。
【0107】
ステップ630では、収集された顧客生体特性をデータベース150内の認可された生体特性プロファイルと比較することによって、飲料ディスペンサにおける顧客が認証される。例えば、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客番号041987から収集された指紋スキャンをデータベース150内の記憶された指紋スキャンと比較して、顧客番号041987がシステム100で認可されたアカウントを有するかどうかを判定することができる。また、ステップ630において、認可されたアカウントが存在する場合、コントローラ120及び/又はリモートコントローラ124は、顧客の飲料分注ルールを決定し、飲料分注ルールが使い果たされているかどうかを判定してもよい。ステップ630はまた、顧客番号が飲料分注制限又は販売促進許容量を有するかどうかを判定することを含んでもよい。
【0108】
認可されたアカウントが存在し、アカウントの飲料分注ルールが使い果たされていない場合、顧客は認証され、方法600はステップ640に進む。認可されたアカウントが存在しない場合、又はアカウントの飲料分注ルールが使い果たされない場合、顧客は認証されず、方法600はステップ620に戻る。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面123は、飲料ディスペンサ110が顧客を認証しようと試みているという指示を表示してもよい。このような実施形態では、ディスプレイ画面123は、「認証中」という文字列を表示してもよい。いくつかの実施形態では、ディスペンサ上の光は、認証プロセスの状態を示すことができる。例えば、黄色の光は、認証が進行中であることを示してもよく、緑色の光は、顧客が認証されたことを示してもよく、赤色の光は、顧客が認証されていないことを示してもよい。認証が失敗した場合、顧客は、認証を再び試みるように指示されてもよい。
【0109】
ステップ640では、認証された顧客は、データベース150内の自身の特定の認可された生体特性プロファイルと関連付けられる。顧客を自分のプロファイルと関連付けることによって、システム100は、顧客によって分注された飲料を追跡することができる。例えば、ステップ630で以前に認証された顧客番号041987によって行われた分注アクションは、ステップ640において自分のアカウントに関連付けられる。ステップ640では、コントローラ120は、リモートコントローラ124を能動的に接続確認することにより、認証された顧客との分注セッションに関わっていたことをシステム100に通知することができる。また、コントローラ120は、特定のディスペンサ110からの分注が特定の認証された顧客によって実行されていることを、システム100に通知してもよい。これにより、システム100は、認証された顧客による飲料分注を追跡することができる。
【0110】
このようにして、システム100は、顧客の分注能力を自分のアカウントに対して認可された能力のみに制限することができる。例えば、顧客番号041987が、その飲料分注ルール内に残り20オンスを有する場合、飲料ディスペンサ110は、20オンスが分注された後での追加の分注を防止することができる。別の例として、顧客番号051393が天然甘味料を含む飲料を分注しようと試みる場合、顧客番号051393は「人工甘味料のみ」の飲料分注制限を有するため、飲料ディスペンサ110はそのような分注を防止することができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ画面123は、顧客が飲料又は追加の飲料を分注することを許可されていないという指示を表示してもよい。
【0111】
ステップ650では、特定の認可された生体特性プロファイルに基づいて、飲料ディスペンサ110において飲料が分注される。ステップ650で飲料分注が完了した後、コントローラ120及び/又はコントローラ124は、分注セッションの1つ以上の特性、例えば、体積、タイプ、分注時間、飲料コストなどを記録してもよい。顧客の飲料分注ルールは、その後、特性に基づいてデータベース150内で更新されてもよい。ステップ640の全て又は一部は、ステップ650の前、後、及び/又はその間に実行されてもよい。いくつかの実施形態では、ステップ640及び650は、同時に実行されてもよい。
【0112】
いくつかの実施形態では、コントローラ120は、飲料分注を所定の時間にわたって可能にするように構成されてもよい。更に、所定の時間が終了すると、コントローラ120は、将来の顧客が認証されるまで、飲料分注を防止するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、顧客が最大時間制限内で分注を完了しない場合、認証された顧客との分注セッションはタイムアウトになり得る。換言すれば、コントローラ120は、一定時間後に終了するタイマーを始動してもよい。いくつかの実施形態では、飲料ディスペンサ110の電子ディスプレイ画面123は、顧客に追加の時間を与えるために、タイマー延長アイコンを表示してもよい。セッションがタイムアウトする場合、方法600はステップ620に戻って、新しい(又は同じ)顧客を識別し、認可することができる。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ画面123は、「終了」又は「完了」ボタンあるいはアイコンを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ディスペンサ110は、顧客がマシンの前から離れたことを認識する近接センサを有してもよく、それによって顧客との分注セッションが終了する。これらの特徴のうちの1つ以上は、限られた時間にわたって、認証された顧客の分注セッションを継続状態にしておくだけで、ピギーバックを防止するのに役立つことができる。
【0113】
図7は、実施形態又はその一部がコンピュータ可読コードとして実施され得る、例示的なコンピュータシステム700を示している。例えば、顧客データ(例えば、生体データ)の収集、収集されたデータに基づく顧客の識別、顧客アカウントの認証、及び/又は顧客アカウントの追跡は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、そこに記憶された命令を有する有形コンピュータ可読媒体、又はそれらの組み合わせを使用してコンピュータシステム700内で実施されてもよく、1つ以上のコンピュータシステム又は他の処理システムで実施されてもよい。本明細書において考察されるコントローラは、本明細書において考察されるプロセスを実施するためのコンピュータシステム700の構成要素の全て又は一部を有するコンピュータシステムであってもよい。
【0114】
プログラマブルロジックが使用される場合、このようなロジックは、市販の処理プラットホーム又は特定の目的のデバイス上で実行することができる。当業者であれば、開示された主題の実施形態が、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、及びメインフレームコンピュータ、分散された機能とリンク又はクラスタ化されたコンピュータ、並びに、仮想的に任意のデバイスに埋め込まれ得る普及型又は小型コンピュータを含む、様々なコンピュータシステム構成により実行され得ることを理解することができる。
【0115】
例えば、少なくとも1つのプロセッサデバイス及びメモリは、上記された実施形態を実行するために使用されてもよい。プロセッサデバイスは、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、又はこれらの組み合わせでもよい。プロセッサデバイスは、1つ以上のプロセッサ「コア」を有してもよい。
【0116】
本発明の様々な実施形態は、この例示的なコンピュータシステム700に関して実施され得る。この記述を読めば、どうすれば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを用いて、本発明の1つ以上のものが実施できるかが、当業者には明らかになるであろう。動作は連続的なプロセスとして記載され得るが、動作の一部は、実際に、平行して、同時に、かつ/又は分散環境において実行されてもよく、シングル又はマルチプロセッサマシンによるアクセスに対してローカルに又はリモートに記憶されたプログラムコードにより実行されてもよい。加えて、いくつかの実施形態では、動作順序は、開示された主題の趣旨を逸脱することなく、再調整されてもよい。
【0117】
プロセッサデバイス704は、特殊目的又は汎用プロセッサデバイスでもよい。関連する当業者に理解されることとなるように、プロセッサデバイス704は、マルチコア/マルチプロセッサシステムにおけるシングルプロセッサであってもよく、このようなシステムは、単独で、又はクラスタ若しくはサーバファームにおいて動作するコンピュータデバイスのクラスタにおいて動作する。プロセッサデバイス704は、通信インフラストラクチャ706、例えば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、又はマルチコアメッセージ受け渡しスキームに接続される。
【0118】
コンピュータシステム700はまた、メインメモリ708、例えば、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)も含み、二次メモリ710をも含んでもよい。二次メモリ710は、例えば、ハードディスクドライブ712又は取り外し可能な記憶ドライブ714を含んでもよい。取り外し可能な記憶ドライブ714としては、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリ等が挙げられ得る。取り外し可能な記憶ドライブ714は、周知の方法で、取り外し可能な記憶ユニット718に対して読み出し及び/又は書き込みを行う。取り外し可能な記憶ユニット718としては、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ドライブ等が挙げられ得、これらは、取り外し可能な記憶ドライブ714により、読み書きされる。当業者によって理解されるように、取り外し可能な記憶ユニット718としては、コンピュータソフトウェア及び/又はデータを記憶しているコンピュータ使用可能記憶媒体が挙げられる。
【0119】
コンピュータシステム700は(任意選択的に)、表示ユニット730に表示するためのグラフィック、テキスト、及び他のデータを通信インフラストラクチャ706から(又は、図示されていないフレームバッファから)転送する(例えば、キーボード、マウス等の入力及び出力デバイスを含み得る)表示インターフェース702を含む。
【0120】
代替的な実装態様では、二次メモリ710としては、コンピュータプログラム又は他の命令をコンピュータシステム700にロードすることを可能にするための他の同様の手段が挙げられ得る。このような手段としては、例えば、取り外し可能な記憶ユニット722及びインターフェース720が挙げられ得る。このような手段の例としては、ソフトウェア及びデータを取り外し可能な記憶ユニット722からコンピュータシステム700に伝送可能にする、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(例えば、ビデオゲームデバイスに見られるようなもの)、取り外し可能なメモリチップ(例えば、EPROM又はPROM)及び関連するソケット、並びに他の取り外し可能な記憶ユニット722及びインターフェース720が挙げられ得る。
【0121】
コンピュータシステム700はまた、通信インターフェース724を含んでもよい。通信インターフェース724は、ソフトウェア及びデータがコンピュータシステム700と外部デバイスとの間で伝送されることを可能にする。通信インターフェース724としては、モデム、ネットワークインターフェース(例えば、イーサネットカード)、通信ポート、PCMCIAスロット、及びカード等が挙げられ得る。通信インターフェース724を介して伝送されるソフトウェア及びデータは、信号の形態であってもよく、これは、電子的、電磁気的、光学的、又は通信インターフェース724により受信されることが可能な他の信号であり得る。これらの信号は、通信経路726を介して、通信インターフェース724に提供されてもよい。通信経路726は、信号を搬送し、ワイヤ又はケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、又は他の通信チャネルを使用して実装されてもよい。
【0122】
この文書において、「コンピュータプログラム媒体」又は「コンピュータ使用可能媒体」という用語は、一般的には、取り外し可能な記憶ユニット718、取り外し可能な記憶ユニット722、及びハードディスクドライブ712内に取り付けられたハードディスク等の媒体を指すために使用される。コンピュータプログラム媒体及びコンピュータ使用可能媒体は、例えば、メインメモリ708及び二次メモリ710などのメモリを指すことができ、これは、メモリ半導体(例えば、DRAM等)であり得る。
【0123】
(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)コンピュータプログラムは、メインメモリ708及び/又は二次メモリ710内に記憶される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース724を介して受信されてもよい。このようなコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステム700が、本明細書において考察される実施形態を実行することを可能にする。特に、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサデバイス704が、本明細書において考察される実施形態の処理を実行することを可能にする。したがって、このようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム700のコントローラを表す。実施形態がソフトウェアを使用して実行される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品内に記憶され、取り外し可能な記憶ドライブ714、インターフェース720、及びハードディスクドライブ712、又は通信インターフェース724を使用してコンピュータシステム700にロードされ得る。
【0124】
本発明の実施形態はまた、任意のコンピュータ使用可能媒体上に格納されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品を対象とするものであり得る。このようなソフトウェアは、1つ以上のデータ処理デバイスにおいて実行されると、データ処理デバイスに、本明細書で記載されたように動作をさせる。本発明の実施形態は、コンピュータ使用可能又は読み取り可能媒体を使用してもよい。コンピュータ使用可能媒体の例としては、一次記憶デバイス(例えば、任意のタイプのランダムアクセスメモリ)、二次記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD ROM、ZIPディスク、テープ、磁気記憶デバイス、及び光学記憶デバイス、MEMS、ナノ技術記憶デバイス等)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0125】
「発明の概要」及び「要約書」のセクションではなく、「発明を実施するための形態」のセクションは、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約」のセクションは、本発明者(ら)によって想到されるような、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、本発明及び添付の特許請求の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0126】
これまでに、特定機能の実施、及びこれらの関係を例示する機能的ビルディングブロックを使って、本発明について説明してきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義することができる。
【0127】
特定実施形態の前述の説明により、本発明の一般的な性質が完全に明らかになり、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明の一般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法又は表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0128】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記「特許請求の範囲」及びこれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。
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