(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】気体分離デバイスのレベル制御を有する処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61M 1/36 20060101AFI20231120BHJP
【FI】
A61M1/36 111
(21)【出願番号】P 2020564355
(86)(22)【出願日】2019-05-09
(86)【国際出願番号】 EP2019061944
(87)【国際公開番号】W WO2019219504
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2022-02-07
(32)【優先日】2018-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501473877
【氏名又は名称】ガンブロ・ルンディア・エービー
【氏名又は名称原語表記】GAMBRO LUNDIA AB
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100188857
【氏名又は名称】木下 智文
(74)【代理人】
【識別番号】100207354
【氏名又は名称】楠 康正
(72)【発明者】
【氏名】ナドルスキー, ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンゲン, ミカエル
(72)【発明者】
【氏名】ペニング, ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】オバーグフェル, クラウス
【審査官】胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-530543(JP,A)
【文献】特表2008-539848(JP,A)
【文献】特表2015-509816(JP,A)
【文献】特開2014-210135(JP,A)
【文献】特開2014-184108(JP,A)
【文献】特開2007-075317(JP,A)
【文献】国際公開第2016/117674(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体処理装置であって、
ハウジング上に配置されたポンプであって、ポンプが体外血液処理の間に液体、任意で血液または別の生理学的液体を移動させるように構成される、ポンプと、
前記ハウジング上に配置された気体分離デバイスであって、前記ポンプが前記気体分離デバイスに液体を送るように構成され、前記気体分離デバイスが、
内部容積を画定する収容体と、
前記内部容積と流体連通している第1の出口であって、前記第1の出口が前記収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、
前記内部容積と流体連通している第1の入口であって、前記第1の入口が前記第1の
出口の上方且つ前記第1の
出口から離間して位置する、第1の入口と、
前記内部容積と流体連通している第2の出口であって、前記第1の入口が前記第1の出口と前記第2の出口との間に位置する、第2の出口と、を含む、気体分離デバイスと、
前記内部容積内の選択された下側液体レベルで液体を検出するように構成され、配置された下側液体レベルセンサと、
前記気体分離デバイスの前記内部容積と流体連通するレベル制御装置であって、前記レベル制御装置が、前記第1の入口の上方に位置する開口部を通して、前記内部容積に気体を送るか、または前記内部容積から気体を除去するように構成される、レベル制御装置と、
を備え、
前記液体処理装置はさらに、
前記第2の出口を通って前記内部容積から出る気泡、非血液液体、および血液のうちの1つ以上を検出するように構成されたレベル制御保護センサと、
前記下側液体レベルセンサ
、前記レベル制御保護センサ、及び前記レベル制御装置に動作可能に接続されたコントローラであって、前記コントローラが、
前記内部容積内の下側液体レベルに液体が存在するか存在しないことを示す前記下側液体レベルセンサからの信号を受信し、
前記レベル制御装置を起動して、気体を前記内部容積に送り、前記下側液体レベル
より下に前記液体レベルを下げ、
前記下側液体レベルセンサからの前記信号が前記下側液体レベルに液体が存在しないことを示すときに、前記レベル制御装置を起動して前記内部容積から選択された容積の気体を除去し、
前記レベル制御装置を起動して前記下側液体レベル
より下に前記液体レベルを下げるために前記内部容積に気体を送る前に、前記内部容積から前記選択された容積の気体を除去した後に選択された期間を待
ち、
気泡及び/又は液体が前記気体分離デバイスの前記第2の出口に存在するかまたは存在しないことを示す信号を前記レベル制御保護センサから受信し、
前記レベル制御保護センサにおいて気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定し、
前記レベル制御保護センサからの前記信号が前記第2の出口に気泡及び/又は液体が存在することを示すときに前記レベル制御装置を無効にする、ように構成されるコントローラと、を備える、液体処理装置。
【請求項2】
前記下側液体レベルセンサは、超音波液体センサ及び静電容量液体センサの群から選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
液体処理装置であって、
ハウジング上に配置されたポンプであって、前記ポンプが体外血液処理中に液体を移動させるように構成される、ポンプと、
前記ハウジング上に配置された気体分離デバイスであって、前記ポンプが前記気体分離デバイスに液体を送るように構成され、前記気体分離デバイスが、
内部容積を画定する収容体と、
前記内部容積と流体連通している第1の出口であって、前記第1の出口が前記収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、
前記内部容積と流体連通している第1の入口であって、前記第1の入口が前記第1の
出口の上方且つ前記第1の
出口から離間して位置する、第1の入口と、
前記内部容積と流体連通している第2の出口であって、前記第1の入口が前記第1の出口と前記第2の出口との間に位置する、第2の出口と、を含む、気体分離デバイスと、
前記内部容積内の選択された上側液体レベルで液体を検出するように構成され、配置された上側液体レベルセンサと、
前記気体分離デバイスの前記内部容積と流体連通するレベル制御装置であって、前記レベル制御装置が、前記第1の入口の上方に位置する開口部を通して、前記内部容積に気体を送るか、または前記内部容積から気体を除去するように構成される、レベル制御装置と
を備え、
前記液体処理装置はさらに、
前記第2の出口を通って前記内部容積から出る気泡、非血液液体、および血液のうちの1つ以上を検出するように構成されたレベル制御保護センサと、、
前記上側液体レベルセンサ
、前記レベル制御保護センサ、及び前記レベル制御装置に動作可能に接続されたコントローラであって、前記コントローラが、
前記内部容積内の前記上側液体レベルに液体が存在するか存在しないことを示す前記上側液体レベルセンサからの信号を受信し、
前記レベル制御装置を起動して、気体を前記内部容積から除去し、前記上側液体レベルに前記液体レベルを上げ、
前記上側液体レベルセンサからの前記信号が前記上側液体レベルに液体が存在していることを示すときに、前記レベル制御装置を起動して前記内部容積に選択された容積の気体を送り、
前記レベル制御装置を起動して前記上側液体レベルまで前記液体レベルを上げるために前記内部容積から気体を除去する前に、前記内部容積に前記選択された容積の気体を送った後に選択された期間を待
ち、
気泡及び/又は液体が前記気体分離デバイスの前記第2の出口に存在するかまたは存在しないことを示す信号を前記レベル制御保護センサから受信し、
前記レベル制御保護センサにおいて気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定し、
前記レベル制御保護センサからの前記信号が前記第2の出口に気泡及び/又は液体が存在することを示すときに前記レベル制御装置を無効にする、ように構成されるコントローラと、を備える、液体処理装置。
【請求項4】
前記上側液体レベルセンサは、超音波液体センサ及び静電容量液体センサの群から選択される、請求項
3に記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは気泡、非血液液体、および血液が前記第2の出口に存在しない場合に、正規化値を決定することによって、前記レベル制御保護センサを正規化するようにさらに構成される、請求項
1~
4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
気泡、非血液液体、および血液が前記内部容積内に存在しないときに前記レベル制御保護センサを正規化することは、前記信号が前記正規化値に達するまで前記レベル制御保護センサの1つ以上のパラメータを調整することを含む、請求項
5に記載の装置。
【請求項7】
前記レベル制御保護センサが、
前記レベル制御保護センサの前記信号を提供するための光検出器と、
光エネルギーを前記光検出器に向けるように配置される光エネルギー源と、を備える、請求項
1~
6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記光エネルギー源
はIRスペクトル内の光エネルギーを放出し、前記光検出器は、前記IRスペクトル内の光エネルギーを検出する、請求項
7に記載の装置。
【請求項9】
前記レベル制御保護センサから
受信した前記信号に基づいて、前記内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、
受信した前記信号が気泡閾値以下であり、かつ血液閾値より大きい場合、気泡が存在すると決定することを含む、請求項
1~
8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記レベル制御保護センサから
受信した前記信号に基づいて、前記内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、
受信した前記信号が非血液液体閾値以上である場合、非血液液体が存在すると決定することを含む、請求項
1~
9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記レベル制御保護センサから
受信した前記信号に基づいて、前記内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、
受信した前記信号が血液閾値以下である場合、血液が存在すると決定することを含む、請求項
1~
10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記レベル制御保護センサから
受信した前記信号に基づいて、前記内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、
受信した前記信号が気泡閾値以上かつ非血液液体閾値未満である場合、非血液液体および血液のいずれも存在しないと判定することを含む、請求項
1~
11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記レベル制御保護センサから受信した前記信号に基づいて、前記内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、
受信した前記信号が気泡閾値以下であり、かつ血液閾値より大きい場合、気泡が存在すると決定することと、
受信した前記信号が非血液液体閾値以上である場合、非血液液体が存在すると決定することと、
受信した前記信号が血液閾値以下である場合、血液が存在すると決定することと、
受信した前記信号が気泡閾値以上かつ非血液液体閾値未満である場合、非血液液体および血液のいずれも存在しないと判定することと、
を含み、
前記気泡閾値、前記非血液液体閾値、および前記血液閾値は、それぞれ、前記正規化値の異なる選択されたパーセンテージである請求項
5~
6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記気体分離デバイスの前記第1の出口から前記第2の出口まで移動するときに、上側液体レベルセンサが、下側液体レベルセンサと前記レベル制御保護センサとの間に位置する、請求項1~13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記下側液体レベルセンサ及び前記下側液体レベルは前記第1の入口にまたは前記第1の入口より上方に位置し、
特に、前記レベル制御保護センサは前記気体分離デバイスの前記第2の出口に近接して位置する、請求項1、2、または、請求項1若しくは2に従属する請求項5~14のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は2018年5月17日に出願された米国仮出願第62/672,718号および2018年10月10日に出願された米国仮出願第62/743,873号の米国特許法第119条に基づく利益を主張し、これらの開示は両方とも参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
液体から気泡を分離するために使用される気体分離デバイスのためのレベル制御を有する処理装置が、気体分離デバイス内の液体のレベルを制御する方法と共に本明細書に記載される。気体分離デバイスは例えば生理学的液体(例えば血液など)などの1つ以上の液体から気泡を分離するために、液体処理装置において使用されてもよい。
【0003】
液体中に存在する気泡の除去は有益なものであり得る。例えば、生理学的液体(例えば、体外回路を循環する血液)中に存在する気泡は、液体が患者に投与されるときに除去されるべきである。
【0004】
いくつかの体外血液処理装置は生理学的液体(例えば、体外回路内を循環する血液)及び追加の液体(例えば、注入又は置換液)の両方を患者に同時に送ることに関係する。しかしながら、液体が患者に送られる前に、液体中に存在し得る気泡は好ましくは除去されてもよい。
【0005】
多くの気体分離デバイスは脱気操作を受ける液体(例えば、血液)によって部分的に占められるように設計されたチャンバを含む。チャンバの適したシェイピングおよび装置の向きは、重力の力によってチャンバの下部に液体が蓄積することを可能にし、したがって、液体を通って上昇するため、より低密度の気泡の分離を促進する。これらの気泡は、サービスラインを介してチャンバから除去されるか、または外部に直接排出され得る。
【0006】
いくつかの例では、気泡の分離を促進するために、分離装置内の圧力を大気圧以下に保つことができる。
【0007】
気体分離デバイスのチャンバ内の液体のレベルを制御することは、液体から出る気泡が通過できる空間を液体の上方に提供するために必要である。一部の気体分離デバイスでは、気体分離デバイスチャンバ内の液体の上方の上部容積内の気体圧力を制御することによってレベル制御が達成される。上部容積への気体(例えば、空気または任意の他の適切な気体または気体の組合せ)の送達はチャンバ内の液体レベルを下方に移動させるために使用され得、一方、上部容積から気体を除去することは液体のレベルを上方に可能にするために使用され得る。米国特許第7,517,387号(Chevalletら)は、これらの原理を用いて液体レベルを制御する気体分離デバイスの一例を記載している。
【発明の概要】
【0008】
気泡を液体から分離するために使用される気体分離デバイスのための液体レベル制御を有する処理装置が、気体分離デバイス内の液体のレベルを制御する方法と共に本明細書に記載される。1つ以上の実施形態において、気体分離デバイスは生理学的液体(例えば、血液のようなセルラー液体)から気泡を分離するために使用され得る。
【0009】
気体分離デバイス内の液体のレベルが、気体分離デバイスの内部容積に気体を送るか、または気体を気体分離デバイスの内部容積から除去するかのいずれかによって制御される実施形態。気体(例えば、空気)は液体の上方の気体分離チャンバの内部容積内の気体空間内に送られてもよいし、気体空間から除去されてもよい。いくつかの例では、内部容積からの空気の除去は、液体の上方の気体圧力を大気圧以下のレベルまで減少させる可能性がある。
【0010】
気体分離デバイス内の液体が液体レベルより上方の気泡を生成し、気体が気体分離デバイスから除去されて気体分離デバイス内の液体レベルを上昇させる場合、気泡は気泡が気体分離デバイスから、気体分離デバイス内の液体レベルを制御するために使用される構成要素(例えば、フィルタ、圧力センサ、ポンプなど)に向かって除去される出口に引き込まれてもよい。これらの構成要素と気泡との間の接触は気泡によって接触された構成要素の交換及び/又は洗浄を可能にするために、装置の停止を必要とし得る。
【0011】
1つ以上の実施形態では、本明細書に記載される装置が液体が気体分離デバイスに導入される条件下で気体分離デバイスの出口内の気泡を検出すると、気泡と接触した場合に交換及び/又は洗浄する必要があり得る構成要素と気泡が接触するように気泡が引き込まれないように、レベル制御装置が無効にされるように、レベル制御装置を無効にするコントローラを含むことができる。
【0012】
いくつかのセンサ(例えば、超音波センサなど)は液体の存在を正確かつ反復的に検出することができるが、(主に空気または別の1つ以上の気体を含む)気泡を正確かつ反復的に検出することができない。しかしながら、気泡は、例えば光学センサのような他のセンサによって検出されてもよい。特に、血液を含有する気泡は例えば米国特許第6,947,131号(O’Mahonyら)で述べられているように、800~900nmの間の赤外線スペクトルの光の吸収がヘモグロビンの存在によって強く影響されるので、赤外線(IR)光学検出装置を使用して特に検出可能であり得る。
【0013】
同様に、光学センサを使用して液体を検出することができるが、光学センサは気体分離デバイス内の液体のレベルを検出するのに特に正確ではない場合がある。しかしながら、例えば超音波センサ、静電容量センサのような液体レベル検出器は、様々な状況において液体レベルを検出するのに特に効果的である。
【0014】
エネルギーを放出し、次いで、放出されたエネルギーを検出する任意の液体レベルセンサ(例えば、超音波センサ、光学センサなど)は例えば、米国特許第7,517,387号(Chevalletら)に記載される気体分離デバイスに見られるガイド要素など、液体が検出される容積内の本体を含む容積内の液体を正確に検出することが困難であり得る。本明細書に記載される装置の1つ以上の実施形態において、超音波レベルセンサはガイド要素または他の本体を含む気体分離デバイスにおける液体レベル検出の精度が向上するように、ガイド要素を通過しない検出軸を有していてもよい。
【0015】
本明細書に記載の装置の1つ以上の実施形態におけるレベル制御保護センサと1つ以上の液体レベルセンサとの組合せを使用して、気泡及び/又は液体を検出するのに有効な検知モダリティを使用してレベル制御保護センサを使用して気泡を検出しながら、気泡が除去される液体のレベルを制御することができ、その結果、気泡が除去される液体のレベルを、本明細書に記載の装置で使用される気体分離デバイスで効果的に制御することができる。
【0016】
第1の態様では、本明細書に記載の液体処理装置の1つ以上の実施形態が、ハウジング上に配置されたポンプであって、体外血液処理の間に液体、任意で血液または別の生理学的液体を移動させるように構成される、ポンプと、ハウジング上に配置された気体分離デバイスであって、ポンプが気体分離デバイスに液体を送るように構成されるものを含む。気体分離デバイスが、内部容積を画定する収容体と、内部容積と流体連通している第1の出口であって、収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、内部容積と流体連通している第1の入口であって、第1の入口の上方且つ第1の入口から離間して位置する、第1の入口と、 内部容積と流体連通している第2の出口であって、第1の入口が第1の出口と第2の出口との間に位置する、第2の出口と、を含む。液体処理装置はまた、内部容積内の選択された下側液体レベルで液体を検出するように構成され、配置された下側液体レベルセンサと、気体分離デバイスの内部容積と流体連通するレベル制御装置であって、第1の入口の上方に位置する開口部を通して、内部容積に気体を送るか、または内部容積から気体を除去するように構成されるレベル制御装置と、を含む。コントローラは下側液体レベルセンサ及びレベル制御装置に動作可能に接続され、コントローラが、内部容積内の下側液体レベルに液体が存在するか存在しないことを示す下側液体レベルセンサからの信号を受信し、レベル制御装置を起動して、気体を内部容積に送り、下側液体レベル以下に液体レベルを下げ、下側液体レベルセンサからの信号が下側液体レベルに液体が存在しないことを示すときに、レベル制御装置を起動して内部容積から選択された容積の気体を除去し、レベル制御装置を起動して下側液体レベル以下に液体レベルを下げるために内部容積に気体を送る前に、内部容積から選択された容積の気体を除去した後に選択された期間を待つ、ように構成される。
【0017】
第1の態様の1つ以上の実施形態では、下側液体レベルセンサが超音波液体センサおよび静電容量液体センサの群から選択される。
【0018】
第2の態様では本明細書に記載の液体処理装置の1つ以上の実施形態が、ハウジング上に配置されたポンプであって、体外血液処理の間に液体を移動させるように構成される、ポンプと、ハウジング上に配置された気体分離デバイスであって、ポンプが気体分離デバイスに液体を送るように構成されるものを含む。気体分離デバイスが、内部容積を画定する収容体と、内部容積と流体連通している第1の出口であって、第1の出口が収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、内部容積と流体連通している第1の入口であって、第1の入口が第1の入口の上方且つ第1の入口から離間して位置する、第1の入口と、内部容積と流体連通している第2の出口であって、第1の入口が第1の出口と第2の出口との間に位置する、第2の出口と、を含む。液体処理装置はまた、内部容積内の選択された上側液体レベルで液体を検出するように構成され、配置された上側液体レベルセンサと、気体分離デバイスの内部容積と流体連通するレベル制御装置であって、第1の入口の上方に位置する開口部を通して、内部容積に気体を送るか、または内部容積から気体を除去するように構成されるレベル制御装置と、を含む。コントローラは、上側液体レベルセンサ及びレベル制御装置に動作可能に接続され、コントローラが、内部容積内の上側液体レベルに液体が存在するか存在しないことを示す上側液体レベルセンサからの信号を受信し、レベル制御装置を起動して、気体を内部容積から除去し、上側液体レベルに液体レベルを上げ、上側液体レベルセンサからの信号が上側液体レベルに液体が存在していることを示すときに、レベル制御装置を起動して内部容積に選択された容積の気体を送り、レベル制御装置を起動して上側液体レベルまで液体レベルを上げるために内部容積から気体を除去する前に、内部容積から選択された容積に気体を送った後に選択された期間を待つ、ように構成される。
【0019】
第2の態様の1つ以上の実施形態では、上側液体レベルセンサが超音波液体センサおよび静電容量液体センサの群から選択される。
【0020】
第1および第2の態様の1つ以上の実施形態では、装置は第2の出口を通って内部容積から出る気泡及び/又は液体を検出するように構成されたレベル制御保護センサをさらに備え、コントローラはレベル制御保護センサに動作可能に接続され、コントローラは気泡及び/又は液体が脱気デバイスの第2の出口に存在するかまたは存在しないことを示す信号をレベル制御保護センサから受信し、レベル制御保護センサからの信号が第2の出口に気泡及び/又は液体が存在することを示すときにレベル制御装置を無効にするようにさらに構成される。
【0021】
第1及び第2の態様の1つ以上の実施形態は、レベル制御保護センサを含み、レベル制御保護センサは第2の出口を通って内部容積から出る気泡、非血液液体、および血液のうちの1つ以上を検出するように構成され、コントローラは、レベル制御保護センサから信号を受信し、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、気泡、非血液液体、および血液のうちの1つがレベル制御保護センサに存在するか存在しないかどうかを決定する、ように構成される。
【0022】
レベル制御保護センサを含む第1および第2の態様の1つ以上の実施形態では、コントローラが気泡、非血液液体、および血液が第2の出口に存在しない場合に、正規化値を決定することによってレベル制御保護センサを正規化するようにさらに構成される。1つ以上の実施形態では内部容積内に気泡、非血液液体、および血液が存在しない場合にレベル制御保護センサを正規化することは信号が正規化値に達するまでレベル制御保護センサの1つ以上のパラメータを調整することを含む。
【0023】
レベル制御保護センサを含む第1および第2の態様の1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサがレベル制御保護センサの信号を提供する光検出器と、光エネルギーを光検出器に向けるように配置された光エネルギー源とを備える。一つ以上の実施形態では、光エネルギー源はIRスペクトルの光エネルギーを放出し、光検出器はIRスペクトルの光エネルギーを検出する。
【0024】
レベル制御保護センサを含む第1および第2の態様の1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、受信信号が気泡閾値以下かつ血液閾値より大きい場合、気泡が存在すると決定することを含む。
【0025】
レベル制御保護センサを含む第1および第2の態様の1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、受信信号が非血液液体閾値以上である場合、非血液液体が存在すると決定することを含む。
【0026】
レベル制御保護センサを含む第1および第2の態様の1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、受信信号が血液閾値以下である場合、血液が存在すると決定することを含む。
【0027】
レベル制御保護センサを含む第1および第2の態様の1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、受信信号が気泡閾値以上かつ非血液液体閾値未満である場合、非血液液体および血液のいずれも存在しないと判定することを含む。
【0028】
レベル制御保護センサを含む第1および第2の態様の1つ以上の実施形態では気泡閾値、非血液液体閾値、および血液閾値はそれぞれ、正規化値の異なる選択されたパーセンテージである。
【0029】
第3の態様では本明細書に記載の液体処理装置の1つ以上の実施形態が体外血液処理中に液体、任意に血液または別の生理学的液体を移動させるように構成されたポンプと、気体分離デバイスとを含み、ポンプは液体を気体分離デバイスに送るように構成される。気体分離デバイスが、内部容積を画定する収容体と、内部容積と流体連通している第1の出口であって、第1の出口が収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、内部容積と流体連通している第1の入口であって、第1の入口が第1の入口の上方且つ第1の入口から離間して位置する、第1の入口と、内部容積と流体連通している第2の出口であって、第1の入口が第1の出口と第2の出口との間に位置する、第2の出口と、を含む。液体処理装置はまた、第2の出口を通って内部容積から出る気泡、非血液液体及び血液の1つ以上を検出するレベル制御保護センサと、レベル制御保護センサに動作可能に接続されるコントローラとを含む。コントローラは、レベル制御保護センサから信号を受信し、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、気体分離デバイスの第2の出口の選択された容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定する、ように構成される。
【0030】
第4の態様では、本明細書で説明するセンサ装置の1つ以上の実施形態が選択された内部容積内の気泡、非血液液体、および血液のうちの1つ以上を検出するように構成されたレベル制御保護センサと、レベル制御保護センサに動作可能に接続され、 レベル制御保護センサから信号を受信し、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが選択された容積内に存在するか存在しないかどうかどうかを決定する、ように構成されるコントローラと、を備える。
【0031】
第3および第4の態様の1つ以上の実施形態では、コントローラが気泡、非血液液体、および血液が第2の出口に存在しない場合に、正規化値を決定することによって、レベル制御保護センサを正規化するようにさらに構成される。1つ以上の実施形態では選択された容積内に気泡、非血液液体、および血液が存在しないときにレベル制御保護センサを正規化することは、信号が正規化値に達するまでレベル制御保護センサの1つ以上のパラメータを調整することを含む。
【0032】
第3および第4の態様の1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサは、レベル制御保護センサの信号を提供するための光検出器と、光エネルギーを光検出器に向けるように配置される光エネルギー源と、を備える。一つ以上の実施形態では、光エネルギー源はIRスペクトルの光エネルギーを放出し、光検出器はIRスペクトルの光エネルギーを検出する。
【0033】
第3および第4の態様の1つ以上の実施形態ではレベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、選択された容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、受信信号が気泡閾値以下であり、かつ血液閾値より大きい場合、気泡が存在すると決定することを含む。
【0034】
第3および第4の態様の1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、選択された容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、受信信号が非血液液体閾値以上である場合、非血液液体が存在すると決定することを含む。
【0035】
第3および第4の態様の1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、選択された容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、受信信号が血液閾値以下である場合、血液が存在すると決定することを含む。
【0036】
第3および第4の態様の1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、選択された容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、受信信号が気泡閾値以上かつ非血液液体閾値未満である場合、非血液液体および血液のいずれも存在しないと判定することを含む。
【0037】
第3および第4の態様の1つ以上の実施形態では気泡閾値、非血液液体閾値、および血液閾値はそれぞれ、正規化値の異なる選択されたパーセンテージである。
【0038】
第5の態様では、液体処理装置の気体分離デバイス内の液体レベルを制御する方法が本明細書に記載される。
【0039】
少なくとも1つの気体分離デバイスが典型的には患者に血液を戻すためのライン内で動作する、例えば、透析機械などの体外血液処理装置に関連して記載されるが、体外血液処理装置は本発明が使用され得る液体処理装置の1つの例示的なタイプに過ぎない。
【0040】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は文脈がそわないことを明確に示さない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「a」または「the」構成要素への言及は当業者に知られている構成要素およびその均等物のうちの1つ以上を含むことができる。さらに、「及び/又は」という語は、列挙された構成要素のうちの1つまたはすべて、または列挙された構成要素のうちの任意の2つ以上の組合せを意味する。
【0041】
用語「含む」およびその変形はこれらの用語が添付の説明に現れる場合に限定的な意味を有さず、さらに、「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つ」、および「1つ以上」は、本明細書では互換的に使用されることに留意されたい。
【0042】
本明細書で使用される場合、用語「上部」および「底部」は気体分離デバイスが本明細書に記載されるような装置(例えば、体外血液処理装置)上に適切に設置される場合に、互いに対して参照するために使用される。
【0043】
上記の発明の概要は、本明細書に記載された気体分離デバイスおよびそれを使用する方法を含む装置の各実施形態またはすべての実施を記載することを意図したものではない。むしろ、本発明のより完全な理解は添付の図面を考慮して、以下の例示的な実施形態および特許請求の範囲の説明を参照することによって明らかになり、理解されるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】気体分離デバイスおよびレベル制御システムの1つの例示的な実施形態が使用され得る装置の1つの例示的な実施形態の模式図である。
【
図2】気体分離デバイスの長手軸に沿って切断した
図1の気体分離デバイスの拡大断面図である。
【
図3】本明細書に記載されるようなレベル制御システムの1つ以上の実施形態において使用され得るセンサアレイの1つの例示的な実施形態の模式図である。
【
図4】本明細書で説明するレベル制御システムの1つの例示的な実施形態の操作を説明するフローチャートである。
【
図5】本明細書に記載されるようなレベル制御システムの1つ以上の実施形態において使用され得る、気体分離デバイスおよび液体センサのクロスチャンバアレンジメントの例示的な実施形態を示す断面図である。
【
図6】本明細書で説明するレベル制御システムの別の例示的な実施形態の操作を説明するフローチャートである。
【
図7】本明細書で説明するレベル制御システムの別の例示的な実施形態の操作を説明するフローチャートである。
【
図8】レベル制御保護センサのキャリブレーションおよび使用の例示的な方法を説明するフローチャートである。
【
図9】レベル制御保護センサの例示的な正規化で使用される信号を示すグラフである。
【
図10】レベル制御保護センサからの信号を経時的に示すグラフである。
【
図11】レベル制御保護センサからの信号を経時的に示す別のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0045】
例示的な実施形態の以下の説明では、本明細書の一部を形成し、例示として特定の実施形態が示されている添付の図面を参照する。他の実施形態が利用されてもよく、構造的変化は、本発明の範囲から逸脱することなく成され得ることを理解されたい。
【0046】
図1は、気体分離デバイス30および液体レベル/気泡検出システム20の1つの例示的な実施形態が利用され得る装置の1つの例示的な実施形態の模式図である。
図1に示される装置は体外血液処理装置の1つの例示的実施形態の形態であるが、本明細書に記載される気体分離デバイスおよび液体レベル/気泡検出システムは多くの異なる流体処理装置において使用されてもよい。
【0047】
しかしながら、
図1を参照すると、体外血液処理装置の図示された例示的な実施形態は、患者Pから処理部4(例えば、透析フィルタなど)に血液を送るために使用される血液ポンプ3aを含み、血液は、ライン8を通って気体分離デバイス30に送られる。図示の体外血液処理装置はまた、任意の注入流体を注入流体源7cから線7を介して気体分離デバイス30に送るために使用されるポンプ7aを含む。注入流体の送達に対する制御は、1つ以上の実施形態において、図示された装置のためのコントローラ10に動作可能に接続されてもよい重量計7bを使用して得られてもよい。
【0048】
気体分離デバイス30が体外血液処理装置に使用される1つ以上の実施形態では、血液(ライン7を介して送られる注入流体の一部を含み得る)が戻りライン5を介して患者に戻され得る。
【0049】
気体分離デバイス30は
図2により詳細に示されており、気体分離デバイス30の1つの例示的な実施形態は、長手方向軸31を有する収容体33を含む。本体33は、気泡が除去される特定の量の液体を受け取るように設計された内部容積32を形成する。
【0050】
動作条件において、気体分離デバイス30と処理部4の両方はそれらの長手方向軸を垂直に向けた状態で配置されてもよいが、いくつかの実施形態において、気体分離デバイスはその長手方向軸を完全な垂直軸に対して傾けた状態で動作することができる。
【0051】
ライン3を通って流れる液体(例えば、血液または他の生理学的液体)は垂直方向の上方への動きで処理部4を通過し、次いで、液体中に位置する気泡を除去するために装置30に入る。気体分離デバイス30を通過した後、液体、例えば血液を患者に戻すことができる。
【0052】
1つ以上の実施形態において。収容体33は気泡が除去される液体が通って(例えば、
図1のライン8を通って)内部容積32内に送られる第1の入口34を含む。収容体33はまた、内部容積32の底部に位置する液体が通って(例えば、
図1のライン5を通って)気体分離デバイス30から出るか、又は除去される第1の出口又は排出口35を含む。気体分離デバイスの収容体33はまた、気体が通って内部容積32から除去されたり、気体を内部容積32に送達したりすることができる内部容積32の上部又はその近辺に位置する第2の出口36を含む(例えば、
図1のライン9を通って)。内部容積32内の圧力は、1つ以上の実施形態では、出口36と流体連通する圧力センサを使用して測定されてもよく、及び/又は外気に直接通気されてもよい。
【0053】
1つ以上の実施形態では、気体分離デバイス30が例えば、液体及び/又は気体を内部容積32に送るために使用され得る第2の入口37を含んでもよい。例えば、体外血液処理装置において、第2の入口37は例えば、米国特許第7,517,387号(Chevalletら)に記載されるように、注入流体を収容体33の内部容積32に送るために使用され得る。そのような実施形態では、注入流体が第1の入口34を通って気体分離デバイス30に入る空気と生理学的流体との間の接触を制限または防止するために有用であり得る。
【0054】
1つ以上の実施形態では第1の出口35が第1の出口ポート35p内に配置されてもよく、第2の出口36は第2の出口ポート36p内に配置されてもよく、第1の入口34は第1の入口ポート34p内に配置されてもよく、これらのポートは気体分離デバイス30の収容体33の内部容積32から流体を送る及び/又は除去するために使用される管または他の流体ラインに取り付けられるように構成される。1つ以上の実施形態では、第1の入口34が第1の出口35と第2の出口36との間を移動する際に、第1の出口35と第2の出口36との間に位置すると記載されてもよい。
【0055】
本明細書に記載されるような気体分離デバイスの1つ以上の実施形態では、ガイド要素38が収容体33の内部容積32内に配置されてもよい。1つ以上の実施形態では、ガイド要素38は、第1の入口34を通って内部容積に入る液体がガイド要素38の中間部分に接触するように配置されおよび構成されてもよい。1つ以上の実施形態ではガイド要素38が上端と下端との間に延びることができ、ガイド要素38の上端は第1の出口35から遠位に位置し、ガイド要素38の下端は第2の出口36から遠位に位置する。例えば血液などの生理学的液体から気泡を除去する場合に有用であり得る潜在的に適切なガイド要素の例示は、例えば米国特許第7,517,387号(Chevallet ら)に記載され得る。1つ以上の実施形態では、ガイド要素38は、収容体33の内部容積32内に位置する固体の形態であり、内部容積32内に収容される血液の容積を低減しながら、気体分離デバイスを通る流れを向上するように構成される。
【0056】
例えば、体外血液処理装置のような、本明細書に記載される装置の1つ以上の実施形態では、装置で使用される気体分離デバイス内の液体レベルは、1つ以上の液体レベルセンサとレベル制御保護センサとの組合せを含むセンサアレイを使用して制御されてもよい。
図1を参照すると、図示された装置は例えば、気体分離デバイスが例えば、体外血液処理装置のような装置のハウジングの外部に配置される場合、例えば、気体分離デバイスに近接して配置されるセンサアレイ20を含み得る。
【0057】
例えば、
図2~
図3(ここで、
図3は気体分離デバイス30から分離されたセンサアレイ20を示している)を参照すると、センサアレイは気体分離デバイス30の例示的実施形態と組み合わせて示されており、センサアレイ20は気体分離デバイス30の第2の出口36に近接して配置されたレベル制御保護センサ40と、上側液体レベルセンサ50と、下側レベルセンサ60とを含んでいる。
【0058】
下側液体レベルセンサ60は、気体分離デバイス30の内部容積32内の選択された下側液体レベル(LLL)の液体を検出するように構成され、配置される。1つ以上の代替実施形態では、選択された下側液体レベル(LLL)が
図2に示すLLLよりも気体分離デバイス30の第1の出口35に近い位置にあってもよい。1つ以上の実施形態では、下側液体レベルセンサ(および結果としての下側液体レベル(LLL))が好ましくは第1の入口34またはその上方に配置されてもよい。代替の下側液体レベルセンサの位置のための1つの例示的な実施形態は、概ね第1の入口34の高さにおいて、
図2、3の両方に(破線で)示されている下側液体レベルセンサ60’と関連して見える。このような実施形態では、下側液体レベル(LLL)が下側液体レベルセンサ60’の高さに配置される。
【0059】
レベル制御保護センサ40は、気体分離デバイス30の内部容積32から第2の出口36を通って出る気泡及び/又は液体を検出するように構成され、配置される。
【0060】
上側液体レベルセンサ50は、気体分離デバイス30の内部容積32内の選択された上側液体レベル(ULL)の液体を検出するように構成され、配置される。1つ以上の実施形態では、上側液体レベルセンサ50は、気体分離デバイス30の第1の出口35から第2の出口36に移動するときに、下側液体レベルセンサ60とレベル制御保護センサ40との間に配置されるものとして説明することができる。
【0061】
1つ以上の実施形態では、レベル制御保護センサ40は、光学センサの形態であってもよいが、一方下側液体レベルセンサ60は超音波液体センサ及び/又は静電容量液体センサであってもよい。下側液体レベルセンサ60が超音波液体センサの形態である実施形態では、超音波液体センサが内部容積32内のその位置(例えば、下側液体レベルLLL)における液体の存在を検出するために、超音波エネルギーを気体分離デバイス30の内部容積32に導くように構成されてもよい。
【0062】
1つ以上の実施形態では、下側液体レベルセンサ60は、
図3に示すように、別個のエミッタ62およびレシーバ64を含むことができる。1つ以上の実施形態では、エミッタ62および受信機64は、例えば検出軸に沿って互いに離間して位置することができる。
図5は、
図3と共に、検出軸61に沿って互いに離間して位置する別個のエミッタ62およびレシーバ64を含む下側液体レベルセンサ60の模式的な提示である。
【0063】
特に、
図5は収容体33内部容積32及び第1の入口ポート34pを含む気体分離デバイス30の断面図であり、その断面図は、気体分離デバイス30を通って延びる長手方向軸31に対して横断的にとられている。
図5に見られるように、下側液体レベルセンサ60のエミッタ62及びレシーバ64は、検出軸61が同じく気体分離デバイス30の内部容積32内に位置するガイド要素38を通過しないように、検出軸61に沿って位置決めされる。1つ以上の実施形態では、内部容積32を通過する検出軸61は、ガイド要素38と収容体33を含む内面との間の内部容積を通過するものとして説明することができる。
【0064】
検出軸61がガイド要素38を通過しないように、下側液体レベルセンサ60を位置決めすることは、ガイド要素38が気体分離デバイス30の内部容積32内の液体の正確な検出を妨妨げるのを制限または防止する。
【0065】
上側液体レベルセンサ50は、1つ以上の実施形態では超音波液体センサ及び/又は静電容量液体センサとすることができる。上側液体レベルセンサ50が超音波液体センサの形態である実施形態では、超音波液体センサが超音波エネルギーを気体分離デバイス30の内部容積32に導いて、内部容積32内のその位置(例えば、上側液体レベル(ULL))における液体の存在を検出するように構成されてもよい。
【0066】
本明細書に記載されるような気体分離デバイスを含む装置の1つ以上の実施形態において使用されるレベル制御保護センサ40は、気泡および液体の両方を検出可能な光学センサの形態であってもよい。そのような実施形態では、光学センサが光エネルギーを光検出器44(例えば、
図3を参照)に向けるように配置された光エネルギー源42を含むことができ、光エネルギーは流体(すなわち、液体、気泡、及び/又は気体)を通過し、気体分離デバイス30の第2の出口36を通過する。1つ以上の実施形態では、光エネルギー源42が光エネルギーを第2出口ポート36pを通して光検出器44に対して向けるように配置されてもよい。
【0067】
1つ以上の実施形態では、光エネルギー源42によって放出される光エネルギーが光検出器44においていつ予定されるべきかを決定するために、パルス状の光エネルギーを用いて光検出器44によって光エネルギー源42をパルス状のモードで駆動するようにコントローラ(例えば、コントローラ10及び本明細書のその対応する説明を参照)が構成されてもよい。光エネルギーが期待されない場合(すなわち、光エネルギー源42が光エネルギーを放出しない場合)、光検出器44によって検出される任意の光エネルギーを使用して、光検出器44に入射する外光の存在を説明して、レベル制御保護センサ40からの誤信号を制限することができる。
【0068】
本明細書で議論するように、本明細書で使用されるレベル制御保護センサの1つ以上の実施形態は、光エネルギー源42がIRスペクトル内のエネルギーを放出し、光検出器がIRスペクトル内の光エネルギーを検出するように構成されるように、IRスペクトル内の光エネルギーを使用してもよい。IRスペクトル中の光エネルギーに依存するレベル制御保護センサは、IRスペクトル中の光エネルギーを優先的に吸収する血液または他の物質を含有する気泡の存在を検出する際に特に有用であり得る。センサはまた、血液の存在、並びに微量の血液を含んでもそうでなくてもよい液体(例えば、生理食塩水、置換流体、若干の血液を含む生理食塩水、若干の血液を含む置換流体など)を検出可能であってもよい。
【0069】
本明細書に記載されるような気体分離デバイスを含む装置の1つ以上の実施形態は、気体分離デバイス30の内部容積32と流体連通するレベル制御装置を含み得る。レベル制御装置は内部容積に気体を送るか、または内部容積から気体を除去するように構成されてもよく、内部容積への気体の送達または内部容積からの気体の除去は内部容積内の圧力を制御するために使用され、変化する圧力は気体分離デバイス30の内部容積32内の液体のレベルを制御するために使用される。1つ以上の実施形態では気体分離デバイス30の内部容積32に送られるか、またはそこから除去される気体は第1の入口34の上に位置する開口部を通って内部容積32に送られるか、またはそこから除去されてもよい(処理される液体はこの開口部を通って気体分離デバイス30の内部容積32に送られる)。さらに、1つ以上の実施形態では気体分離デバイス30の内部容積32に送られるか、またはそこから除去される気体は第2の出口36を通過することができる。
【0070】
図1~
図2を参照すると、本明細書に記載されるような装置で使用される気体分離デバイスに関連して使用され得るレベル制御装置の1つの例示的実施形態は、気体分離デバイス30の第2の出口36に接続される圧力センサ11、ソレノイドバルブ14およびポンプ15を含んでもよい。バルブ14及びポンプ15は、レベル制御装置のバルブ14/ポンプ15に動作可能に接続され、レベル制御保護センサ40、上側液体レベルセンサ50、および下側液体レベルセンサ60に動作可能に接続されるコントローラ10からの制御信号に基づいて、気体分離デバイス30の内部容積32から気体を送る及び/又は除去するために使用されてもよい。液体レベル制御装置としてのバルブ14/ポンプ15の使用は例えば、米国特許第7,517,387号(Chevalletら)に記載されている。
【0071】
気体分離デバイス30の図示された実施形態はまた、気体分離デバイス30の内部容積32からの気体の手動除去または送達を可能にするために、ポート13が設けられた状態で、第2の出口36から導かれるライン9に沿ったポート13を含む。
【0072】
また、例えば疎水性膜の形成であってもよいバリア12も示されている。バリア12は、液体の通過を制限する一方で気体の通過を可能にすることができ、したがって、本明細書に記載されるようなレベル制御及び/又は気泡検出システムの故障の事象において、ライン9に引き込まれ得る血液または他の材料との接触から、圧力センサ11、ソレノイドバルブ14、および空気ポンプ15などの構成要素を保護するために使用され得る。
【0073】
図1を参照すると、本明細書で論じられるように気体分離デバイス30が接続される装置は、センサアレイ20内の各センサに動作可能に接続されるコントローラ10を含んでもよい。より具体的には、コントローラ10は、レベル制御保護センサ40、上側液体レベルセンサ50、および下側液体レベルセンサ60のそれぞれに(ならびに本明細書で説明する装置の1つ以上の実施形態に設けることができるレベル制御装置内の任意の好適な構成要素に)動作可能に接続されてもよい。
【0074】
1つ以上の実施形態では本明細書に記載されるような気体分離デバイス30に関連して使用されるレベル制御保護センサは気泡及び/又は液体が存在するかまたは存在しないかのいずれかを示す信号を放出するように構成されてもよく、一方、上側及び/又は下側液体レベルセンサは液体がそれぞれのセンサに存在するかまたは存在しないかを示す信号を放出するように構成される。コントローラ10は、センサによって放出された信号がコントローラ10によって受信されることができ、本明細書に記載されるような種々の機能を実行するために使用されるように、種々のセンサの各々に動作可能に接続される。
【0075】
1つ以上の実施形態では、コントローラは、例えば、液体が内部容積32内の下側液体レベル(LLL)に存在するか存在しないことを示す信号を下側液体レベルセンサ60から受信し、液体が内部容積32内の上側液体レベル(ULL)に存在するか存在しないことを示す信号を上側液体レベルセンサから受信し、下側液体レベルセンサ60からの信号が液体が下側液体レベルに存在しないことを示し、レベル制御保護センサ40からの信号が気体分離デバイス30の第2の出口36内に気泡及び/又は液体が存在しないことを示す場合に、レベル制御装置を起動させて気体分離デバイス30の内部容積32から気体を除去するように構成されてもよい。1つ以上の実施形態では、コントローラ10はまた、レベル制御保護センサ40からの信号が気泡及び/又は液体が第2の出口36内に存在することを示し、その結果、血液または他の液体がレベル制御装置の構成要素(例えば、バリア12、圧力センサ11、バルブ14、及び/又はポンプ15など)に向かってさらに引き込まれない場合に、レベル制御装置を無効にするように構成されてもよい。
【0076】
1つ以上の代替装置では、コントローラ10が液体は、気体分離デバイス30の内部容積32内の下側液体レベル(LLL)に存在するかまたは存在しないことを示す信号を下側液体レベルセンサ60から受信し、液体が気体分離デバイス30の内部容積32内の上側液体レベル(ULL)に存在するかまたは存在しないことを示す信号を上側液体レベルセンサ50から受信し、気泡及び/又は液体が気体分離デバイス30の第2の出口内に存在するかまたは存在しないことを示す信号をレベル制御保護センサ40から受信し、レベル制御保護センサ40からの信号が気泡及び/又は液体が第2の出口内に存在することを示し、上側液体レベルセンサ60からの信号が液体が上側液体レベル(ULL)に存在しないことを示す場合に、気泡及び/又は液体が第2の出口内に存在することを確認するように構成されてもよい。
【0077】
デバイスの内部容積内の液体レベルを制御するため、並びに気体分離デバイスの内部容積からの気泡及び/又は液体の除去を制限するための気体分離デバイスの1つ以上の実施形態の操作を、
図4に示すフローチャートに関連して説明することができる。
【0078】
図4を参照すると、装置の操作は、下側液体センサで液体を検出することを含むことができる(102)。液体が下側液体レベルセンサで検出されない場合、気体分離デバイスのチャンバ/内部容積から気体を除去して、チャンバ/内部容積内の液体レベルを上昇させてもよい(108)。1つ以上の実施形態では、上側液体センサで液体が検出されるまで、チャンバ/内部容積から気体が除去される。或いは、液体が下側液体センサで検出されない場合、選択された容積の気体がチャンバ/内部容積から除去されてもよい。
【0079】
下側液体レベルセンサで液体が検出されると(102)、上側液体レベルセンサが液体を検出するか否かの判定が行われる(104)。上側液体レベルセンサで液体が検出されない場合(104)、システム/方法は下側液体レベルセンサを監視し続ける(102)。代替的に、液体が上側液体レベルセンサで検出される場合(104)、気体分離デバイスのチャンバ/内部容積内の液体レベルを下げるか、または減少させるために、気体が気体分離デバイスのチャンバ/内部容積内に送られてもよい(106)。
【0080】
チャンバ/内部容積内の液体レベルを下げるか、または下げるために、気体分離デバイスのチャンバ/内部容積に気体を送った後(106)、装置は、液体が存在するか、または下側液体センサによって検出されるかどうかを検出するために戻ることができる(102)。
【0081】
1つ以上の実施形態では、例えば、
図4のフローチャートに示されるようなレベル制御システムの自動動作は、レベル制御保護センサ(例えば、レベル制御保護センサ40)が気泡及び/又は液体の存在を検出するときはいつでも無効にされてもよく、及び/又はレベル制御保護センサによる気泡及び/又は液体の検出に関してオペレータにアラートが提供されてもよい。液体レベル制御システムを無効にすることは、気泡検出器が位置されている第2の出口から気体が除去される場合、チャンバ(106)から気体を除去する間、システムが液体レベル制御システム構成要素に向かう気泡または液体を引き込む可能性を制限するか、または妨げるかもしれない。本明細書に記載されるような処理装置において使用される気体分離デバイスに関連して使用され得るレベル制御装置の1つ以上の代替的な実施形態において、レベル制御システムは、上側レベル液体センサのみを使用して動作し得る。
【0082】
上側レベル液体センサのみに依存するレベル制御装置の動作の1つの例示的な実施形態を、
図1~3に見られる気体分離デバイス30および
図6のフローチャートに関連して図示および説明される上側レベルセンサ50に関連して説明する。
【0083】
上側レベル液体センサのみに依存するレベル制御装置では例えば、気体分離デバイス30のような気体分離デバイス内の液体レベルの制御は
図6のフローチャートに記載されるように制御されてもよい。このようなシステム/方法では、チャンバ内の液体のレベルを上昇させるためにチャンバから気体を除去することができ(112)、システムは液体が上側液体レベルセンサで検出されたか否かを判定するためにチェックする(114)。
【0084】
上側液体センサで液体を検出すると(114)、レベル制御システムは、選択された容積の気体をチャンバに送り、その内部の液体のレベルを低下させる(116)ように構成されてもよい。1つ以上の実施形態では、チャンバに送達された気体の選択された容積は、チャンバ内の液体のレベルを、上側液体レベル(ULL)に対して選択されたレベルに移動させるように選択されてもよい。その選択されたレベルは、1つ以上の実施形態では下側液体レベル(LLL)に対応するか、またはそれに近いものとすることができるが、他の容積の気体も送られてもよい。さらに、選択された容積の気体は、単一のボーラスで、または2つ以上のボーラスで送られてもよい。
【0085】
選択された容積の気体がチャンバ(116)に送られた後、方法/システムはチャンバ内の液体レベルを上側液体レベル(ULL)まで上昇させるためにチャンバから気体を再び除去する前に、選択された期間待機するように構成されてもよい。1つ以上の実施形態では、システムは、例えば、気体を除去し、次いで選択された体積の気体を送ることで液体レベルを下げることによって、液体レベルを上側液体レベルに戻す前に、10分、20分、30分、1時間、1.5時間、2時間などの期間待機するように構成されてもよい。
【0086】
図6のフローチャートに示されるような装置の操作は要するに、選択された体積の気体をチャンバ内に送ることで液体レベルを低下させることに続いて、チャンバから気体を除去して液体を上側レベルまで上昇させた後にシステムが待機する期間に等しい選択された間隔で気体分離デバイス内の液体レベルをリキャリブレーションすることに関係する。そのようなリキャリブレーションは、追加のセンサ(例えば、下側液体レベルセンサ60など)の必要性を排除する又は低減する一方、液体レベルが短期間にわたって実質的に変化しない気体分離デバイス内の液体レベルを制御するための効果的な方法であり得る。
【0087】
図6に示され、本明細書に記載される方法は例えば、下側液体レベルセンサが提供されるが、適切に(または全く)動作していない場合に、チャンバ内の液体レベルを制御するための効果的な方法であり得る。
【0088】
本明細書に記載されるような処理装置において使用される気体分離デバイスに関連して使用され得るレベル制御装置の1つ以上の代替的な実施形態において、レベル制御システムは、下側レベル液体センサのみを使用して動作し得る。下側レベル液体センサのみに依存するレベル制御装置の動作の1つの例示的な実施形態を、
図1~3に見られる気体分離デバイス30および
図6のフローチャートに関連して図示および説明される下側レベルセンサ60に関連して説明する。
【0089】
下側レベル液体センサのみに依存するレベル制御装置では例えば、気体分離デバイス30のような気体分離デバイス内の液体レベルの制御は
図7のフローチャートに記載されるように制御されてもよい。そのようなシステム/方法では気体をチャンバ内に送達して、チャンバ内の液体のレベルを下側液体レベル(LLL)より下に下げ(212)、システムは液体が下側液体レベルセンサで検出されたかどうかを判定するためにチェックすることができる(214)。
【0090】
液体が下部液体センサで検出されない場合(214)、レベル制御システムは、チャンバから選択された体積の気体を除去して、その内部の液体のレベルを上昇させるように構成されてもよい(216)。1つ以上の実施形態では、チャンバから除去される選択された容積の気体がチャンバ内の液体のレベルを、下側液体レベル(LLL)に対して選択されたレベルに移動させるように選択されてもよい。その選択されたレベルは、1つ以上の実施形態では上側液体レベル(ULL)に対応するか、近いものとすることができるが、選択された液体レベルがULLにないか、またはその近くにない場合には他の容積の気体も送られることができる。さらに、選択された容積の気体は、単一のボーラスで、または2つ以上のボーラスで除去されてもよい。
【0091】
選択された容積の気体がチャンバから除去された後(216)、方法/システムは、チャンバ内の液体レベルを下側液体レベル(LLL)以下に低下させるために、チャンバに気体を送る前に選択された期間待機するように構成されてもよい(218)。1つ以上の実施形態では、システムは、例えば、チャンバに気体を送ることで液体レベルを下側液体レベル(LLL)以下に低下させ、次いで選択された体積の気体を除去して液体レベルを選択された液体レベルに上昇させることによって、液体レベルを選択された液体レベルに戻す前に、10分、20分、30分、1時間、1.5時間、2時間などの期間待機するように構成することができる。
【0092】
図7のフローチャートに示されるような装置の操作は要するに、選択された体積の気体をチャンバから除去することで液体レベルを上昇させることに続いて、チャンバに気体を送ることで液体を下側液体レベルまで低下させた後にシステムが待機する期間に等しい選択された間隔で気体分離デバイス内の液体レベルをリキャリブレーションすることに関係する。そのようなリキャリブレーションは、追加のセンサ(例えば、上側液体レベルセンサ50など)の必要性を排除する又は低減する一方、液体レベルが短期間にわたって実質的に変化しない気体分離デバイス内の液体レベルを制御するための効果的な方法であり得る。
【0093】
図7に示され、本明細書に記載される方法は例えば、上側液体レベルセンサが提供されるが、適切に(または全く)動作していない場合に、チャンバ内の液体レベルを制御するための効果的な方法であり得る。
【0094】
図4のフローチャートに示されたシステム動作に関連して以上述べたように、レベル制御保護センサ40(設けられ、効果的に動作する場合)による気泡または液体の検出は、1つ以上の実施形態では自動レベル制御システムの無効化(下側液体レベルセンサおよび上側液体レベルセンサの両方に依存するか、下側液体レベルセンサのみに依存するか、または上側液体レベルセンサのみに依存するかのいずれか)及び/又はオペレータのためのアラームのトリガをもたらし得る。
【0095】
さらに、本明細書に記載されるように、レベル制御保護センサ40は、気泡、非血液液体、および血液のうちのいずれか1つが、例えば、気体分離デバイス30の第2の出口にまたはそれに近接して存在するかしないかを決定するために使用され得る。他の実施形態では、レベル制御保護センサ40は、気体分離デバイス30の位置又は近傍の異なる位置、及び/又は体外血液処理装置(または異なる処理装置)の異なる部分または領域で使用されてもよい。
【0096】
一般に、レベル制御保護センサ40は、気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかいずれかを決定するために使用され得る信号を生成し得る。換言すれば、レベル制御保護センサによって生成された信号を使用して、空気(例えば、気泡、非血液液体、および血液の非存在)、気泡、非血液液体、または血液のいずれかが示されるか、または決定され得る。コントローラ10及び/又は任意の他の処理回路(アナログ及び/又はデジタル)は、レベル制御保護センサ40からの信号を受信および分析し、次いで、受信信号に基づいて、気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかのいずれかを決定し得る。
【0097】
図8に示す例示的な方法300は、例示的なレベル制御保護センサ40の機能性を示す。方法300は、例えば、チュービング/脱気チャンバが存在するかどうかを決定すること302から始めてもよく、これは空気圧検出処理及び/又は任意の他の1つ以上のプロセスおよび装置を使用して実行されてもよい。チュービング/脱気チャンバが存在すると判定された(302)後、方法300は、正規化またはキャリブレーションプロセスを開始し得る(304)。正規化プロセスは例えば、レベル制御保護センサ40が気泡、血液、非血液液体などを検出するために十分に正確な方式で動作し得るように、レベル制御保護センサ40を正規化またはキャリブレーションするために使用される1つ以上のプロシージャであると記載され得る。
【0098】
少なくとも1つの実施形態では本明細書で説明するように、レベル制御保護センサ40は光エネルギー源42および光検出器44を含むことができる。このようなレベル制御保護センサ40を正規化するために、光検出器44によって生成された信号が正規化値に達するまで、光エネルギー源42によって向けられる光エネルギーの1つ以上のパラメータを調整することができる。例えば、周波数、電圧、及び/又はパルス幅は、光検出器44が正規化値に達するまで調整することができる。
【0099】
レベル制御保護センサの例示的な正規化において使用される信号を示すグラフが、
図9に示されている。状態、またはキャリブレーション、または正規化プロセスのステータスを示すために使用され得る3つの制御信号が描かれている。例えば、正規化ステータス信号350は、レベル制御保護センサ40が正規化されていないか(低信号)、正規化のインプロセス(中信号)、および正規化されている(高信号)かどうかを示すことができる。さらに、例えば、正規化コマンド信号352は、正規化コマンドが受信された(高信号)か、または受信されなかった(低信号)かどうかを示すことができる。なお、さらに、例えば、チャンバ欠落信号354は、チュービング/脱気チャンバが存在する(低信号)か、または存在しない(高信号)かどうかを示してもよい。
【0100】
光エネルギー源42のための駆動電圧360と、レシーバ、または光検出器44の信号電圧362(例えば、ピーク間電圧)とが描かれている。本実施形態に示されるように、チャンバ欠落信号354がチュービング/脱気体チャンバが存在することを示し(低信号)、正規化コマンド信号352が正規化コマンドが受信されたことを示す(高信号)まで、正規化処理は開始しない。この時間期間中、信号電圧362は正規化されない。
【0101】
駆動電圧360(例えば、LED駆動電圧)は正規化プロセスが開始されるとき(例えば、チャンバ欠落信号354がチュービング/脱気体チャンバが存在することを示し(低信号)、正規化コマンド信号352が正規化コマンドが受信されたことを示す(高信号)とき)に増加されてもよい。駆動電圧360は信号電圧362が正規化閾値に達するまで、図示されたように線形に、または「ステップ」方式で増加されてもよい。この例では、正規化閾値が値3(例えば、3ボルト)とされることができる。いったん正規化閾値が満たされると、信号電圧362が正規化閾値に到達するまで、駆動電圧360が減少されてもよく(例えば、0.6ボルト/秒の減少率)、これは、信号電圧362が正規化閾値を超えるような速度で駆動電圧360が増加された状況で使用され得る。換言すれば、駆動電圧360は、信号電圧362が正規化閾値に到達するか、満たすか、または「近づく」まで、調整(増加させ、その後、必要に応じて減少される)されてもよい。
【0102】
さらに、正規化プロセスは流体(例えば、血液、生理食塩水などの非血液液体など)が脱気チャンバ内に位置されていないときに起こり得る。したがって、正規化プロセスは、信号電圧362が正規化閾値に近接しているときに「空気」または液体なしを検出するように、レベル制御保護センサ40を正規化、またはキャリブレーションる。
【0103】
この例で説明したように、正規化閾値は約3ボルトとすることができる。他の実施形態では、正規化閾値が約3ボルトより大きくても小さくてもよい。追加的に、正規化処理は、使用されるセンサおよびセンサ装置のタイプに応じて変化し得ることが理解されるべきである。
【0104】
正規化又はレシーバの閾値が満たされない場合(306)、方法300は、正規化が失敗したと判定し(308)、正当である場合には正規化プロセスをリトライする(310)。正規化または受信機の閾値が満たされた場合(306)、方法300は正規化が成功したと判定し、それに応じて空気閾値を設定する(312)ことに進むことができる。流体または気泡が検出されず、代わりに空気のみが脱気チャンバ内で検出されていることを示すために使用され得る空気閾値は、正規化閾値に近接した値に設定されてもよい。
【0105】
次に、正規化閾値及び/又は空気閾値に基づいて、気泡、血液、および非血液液体閾値のそれぞれを決定されてもよい(314)。1つ以上の実施形態では気泡、血液、および非血液液体閾値のそれぞれは正規化及び/又は空気閾値の選択されたパーセンテージであるとして決定されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、気泡閾値が正規化及び/又は空気閾値の約87.5%であってもよく、血液閾値が正規化及び/又は空気閾値の約20%であってもよく、非血液液体閾値は正規化及び/又は空気閾値の約112.5%であってもよい。1つ以上の実施形態では気泡、血液、および非血液液体閾値のそれぞれは正規化及び/又は空気閾値の特定の選択されたそれぞれのオフセット(例えば、選択値をプラスするか、または選択値をマイナスする)であると決定され得る。
【0106】
換言すれば、正規化またはキャリブレーションプロセスはアイドル状態で開始し、設定がロードされたと報告された後に送信される治療コードからの正規化コマンドを待つものとして説明することができる。次いで、プロセスまたはアルゴリズムは、チャンバが挿入される前に設定がロードされた事象において正規化を防止するために、脱気チャンバが存在することを確認するのを待つことができる。その後、正規化はLED駆動電圧をゼロボルトに設定し、1つ以上の気泡検出プロセスを無効にすることによって開始されてもよい。次いで、プロセスまたはアルゴリズムはレシーバ電圧を監視する一方、駆動電圧を素早く上昇させてもよい。駆動電圧が最大値に達すると、正規化に失敗し、正規化ステータスが更新されて障害が示され、アラームが挙げられる。レシーバ電圧が3.0 Vより大きくなる場合、アルゴリズムは駆動電圧を3.0 ボルトに戻すようゆっくりと下げる。いったん電圧が3.0 V を読み取り、10 個の電圧サンプルが取られると、正規化値はサンプルの平均値を取ることによって計算される。血液、気泡、および非血液液体閾値は、計算された正規化電圧に基づいて計算される。いったん正規化が完了すると、正規化ステータスが合否のいずれかに更新される場合がある。この状態は、正規化が成功したかどうかを示すために治療に送られる。正規化に失敗した場合、治療はアラームを発し、自動液体レベリングを無効にすることができる。さらに、気泡検出器は、要求された場合には再度正規化することができる。
【0107】
例示的な方法300は次いで、センサ電圧を監視し、血液、気泡、および非血液液体が存在するかどうかを決定するために、センサ電圧を閾値316と比較することができる。より具体的には、血液、気泡、および非血液液体のうちの1つが存在することを示す閾値318のうちの1つが満たされた場合、方法300は、アラーム320(例えば、気泡、血液、または非血液液体が検出されたことなどをシステムに示す)に進んでもよい。いずれの閾値も満たされない場合(318)、方法300は、体外血液処理の間および完了まで、信号電圧362をループし、監視し続けることができる。
【0108】
レベル制御保護センサ40からの信号370、380を経時的に示す2つのグラフが時
図10~
図11に描かれている。
図10に示すように、信号370は期間T1の時間においておよそ1.8ボルトのピーク間であり、これは、この例では正規化閾値に近接、または近く、それにより、血液、気泡、または非血液液体が存在しないことを示す。期間T2(ボックス372参照)の時間において、ピーク間電圧は約0.25ボルトまで降下し、これは血液閾値および気泡閾値の両方よりも低く、それにより血液が存在することを示す。期間T3(ボックス374参照)の時間において、ピーク間電圧は約0.5ボルトであり、これは気泡閾値よりも低いが血液閾値より高く、それにより気泡が存在することを示す。
【0109】
図11に示すように、信号370は期間T1の時間ににおいておよそ1.8ボルトのピーク間であり、これは、この例では正規化閾値に近接、または近く、それにより、血液、気泡、または非血液液体が存在しないことを示す。期間T2(ボックス382参照)の時間において、ピーク間電圧は非血液液体閾値よりも高い約5ボルトまで上昇し、それにより非血液液体が存在することを示す。期間T3の時間において、ピーク間電圧は約1.8ボルトに戻り、それにより血液、気泡、または非血液液体が存在しないことを示す。
【0110】
加えて、レベル制御保護センサ40の光検出器44からの信号出力のような、本明細書に記載される信号のそれぞれは、1つ以上の信号処理方法および/またはプロセスを経ることができることを理解されたい。例えば、種々の平均化およびノイズ低減方法またはプロセスが実行されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、5V読取(逆0V)をノイズ除去するために、移動平均を信号に適用することができ、サンプリング周波数が60Hzであるために、30サンプルウィンドウにわたる10サンプルの値が使用されてもよい。30個のサンプルは0.5秒に相当し、これは気泡についての同じ検出時間であり得る。さらに、方形波周波数(1.1kHz)とサンプル周波数60Hzの違いのため、10サンプルが使用されてもよい。駆動波は方形であるため、ほとんどのサンプルは、立ち下がりまたは立ち上がりエッジのどこかで立ち下がる少数のサンプルで、5Vまたは測定されたピーク電圧のいずれかになることがある。10個のサンプルは、流体が存在することを依然として確認しながら、立ち上がり/立ち下りするサンプルを考慮するのに十分な空間を許容するものとして説明され得る
【0111】
換言すれば、本明細書では、センサ経路内の流体間の存在および差を検出することができるように赤外線送受信するペアを調整するための1つ以上のプロセスまたはアルゴリズムを説明する。処理またはアルゴリズムは、空気、クリアな流体(生理食塩水、置換流体)、血液、およびセンサビームを閉塞する気泡の間の差を決定することができる。これは、閉塞/非閉塞アプローチよりも追加の自動反応選択肢を可能にする。追加の反応は、固有のアラームシナリオ、閉塞除去のための流体固有の命令、および流体タイプに基づく自動閉塞除去を含み得る。
【0112】
処理またはアルゴリズムは、流体がそれらの間を通過するように構成された赤外線(IR)送受信するペアからの読み取り値を使用することができる。プロセスは正規化シーケンスを開始する前に、チャンバが存在することを確認するために待機する。正規化シーケンスは送信機駆動強度を、周囲のIR条件を通してレシーバによって見られるのに十分強い値に設定するとともに、任意のチャンバからチャンバへのばらつきを相殺することができる。送信駆動電圧は、ゼロボルトに設定され、次いで、受信機が所望の閾値に達するまで、ゆっくりと増加され得る。次いで、受信機電圧は多くのサンプルにわたって平均化され得、平均は正規化された受信機値として設定される。この正規化値は空気(例えば、血液、気泡、および非血液液体の非存在)についての電圧読み取り値に対応し得る。次いで、正規化されたレシーバー値に基づいて、複数の閾値を設定することができる。これらは、気泡検出、生理食塩水検出、および血液検出のための閾値である。これらの閾値は、実験データに基づいて決定した。次いで、これらの閾値は、アラーム処理および自動システム応答のために使用され得る。
【0113】
これは、それらの誘電率に基づいて流体間を区別するために、静電容量センサのような異なるセンサ技術を使用して可能であることが理解されよう。さらに、異なる量のIR光がレシーバーに到達するように、それらの屈折特性が上記の流体(例えば、異なる薬剤濃度を有する流体)と十分に異なる場合、より多くの流体が潜在的に検出され得る。
【0114】
例示的な実施形態
本明細書で説明される装置およびシステムの例示的な実施形態は、以下の実施形態を含むことができる。
【0115】
実施形態1
液体処理装置であって、
ハウジング上に配置されたポンプであって、体外血液処理の間に液体を移動させるように構成される、ポンプと、
ハウジング上に配置された気体分離デバイスであって、ポンプが気体分離デバイスに液体を送るように構成され、気体分離デバイスが、
内部容積を画定する収容体と、
内部容積と流体連通している第1の出口であって、第1の出口が収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、
内部容積と流体連通している第1の入口であって、第1の入口が第1の入口の上方且つ第1の入口から離間して位置する、第1の入口と、
内部容積と流体連通している第2の出口であって、第1の入口が第1の出口と第2の出口との間に位置する、第2の出口と、を含む、気体分離デバイスと、
内部容積内の選択された上側液体レベルで液体を検出するように構成され配置された上側液体レベルセンサと、
気体分離デバイスの内部容積と流体連通するレベル制御装置であって、レベル制御装置が、第1の入口の上方に位置する開口部を通して、内部容積に気体を送るか、または内部容積から気体を除去するように構成される、レベル制御装置と、
上側液体レベルセンサ及びレベル制御装置に動作可能に接続されたコントローラであって、コントローラが、
内部容積内の上側液体レベルに液体が存在するか存在しないことを示す上側液体レベルセンサからの信号を受信し、
レベル制御装置を起動して、気体を内部容積から除去し、上側液体レベルに液体レベルを上げ、
上側液体レベルセンサからの信号が上側液体レベルに液体が存在していることを示すときに、レベル制御装置を起動して内部容積に選択された容積の気体を送り、
レベル制御装置を起動して上側液体レベルまで液体レベルを上げるために内部容積から気体を除去する前に、内部容積から選択された容積に気体を送った後に選択された期間を待つ、ように構成される、コントローラと、を備える、液体処理装置。
【0116】
実施形態2
装置は第2の出口を通って内部容積から出る気泡及び/又は液体を検出するように構成されたレベル制御保護センサをさらに備え、コントローラはレベル制御保護センサに動作可能に接続され、コントローラは気泡及び/又は液体が脱気デバイスの第2の出口に存在することを示す信号をレベル制御保護センサから受信し、レベル制御保護センサからの信号が第2の出口に気泡及び/又は液体が存在することを示すときにレベル制御装置を無効にするようにさらに構成される、実施形態1に記載の装置。
【0117】
実施形態3
レベル制御保護センサは光学センサを備え、上側液体レベルセンサは超音波液体センサ及び静電容量液体センサからなる群から選択される、実施形態2に記載の装置。
【0118】
実施形態4
光学センサが、光エネルギーを光検出器に向けるように配置される光エネルギー源を備える、実施形態3に記載の装置。
【0119】
実施形態5
コントローラが、光エネルギー源をパルス化するように構成される、実施形態4に記載の装置。
【0120】
実施形態6
光エネルギー源は、第2の出口を通って、光エネルギーを光検出器に対して向けるように位置する、実施形態4~5のいずれか1項に記載の装置。
【0121】
実施形態7
光エネルギー源はIRスペクトル内の光エネルギーを放出し、光検出器は、IRスペクトル内の光エネルギーを検出するように構成される、実施形態3~6のいずれか1項に記載の装置。
【0122】
実施形態8
上側液体レベルセンサは、超音波エネルギーを気体分離デバイスの内部容積内に向けるように構成された超音波液体センサを備える、実施形態1~7のいずれか1つに記載の装置。
【0123】
実施形態9
液体処理装置であって、
ハウジング上に配置されたポンプであって、体外血液処理の間に液体、任意で血液または別の生理学的液体を移動させるように構成される、ポンプと、
ハウジング上に配置された気体分離デバイスであって、ポンプが気体分離デバイスに液体を送るように構成され、気体分離デバイスが、
内部容積を画定する収容体と、内部容積と流体連通している第1の出口であって、第1の出口が収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、
内部容積と流体連通している第1の入口であって、第1の入口が第1の入口の上方且つ第1の入口から離間して位置する、第1の入口と、
内部容積と流体連通している第2の出口であって、第1の入口が第1の出口と第2の出口との間に位置する、第2の出口と、を含む、気体分離デバイスと、
内部容積内の選択された下側液体レベルで液体を検出するように構成され、配置された下側液体レベルセンサと、
気体分離デバイスの内部容積と流体連通するレベル制御装置であって、レベル制御装置が、第1の入口の上方に位置する開口部を通して、内部容積に気体を送るか、または内部容積から気体を除去するように構成される、レベル制御装置と、
下側液体レベルセンサ及びレベル制御装置に動作可能に接続されたコントローラであって、コントローラが、
内部容積内の下側液体レベルに液体が存在するか存在しないことを示す下側液体レベルセンサからの信号を受信し、
レベル制御装置を起動して、気体を内部容積に送り、下側液体レベル以下に液体レベルを下げ、
下側液体レベルセンサからの信号が下側液体レベルに液体が存在しないことを示すときに、レベル制御装置を起動して内部容積から選択された容積の気体を除去し、
レベル制御装置を起動して下側液体レベル以下に液体レベルを下げるために内部容積に気体を送る前に、内部容積から選択された容積の気体を除去した後に選択された期間を待つ、ように構成される、コントローラと、を備える、液体処理装置。
【0124】
実施形態10
装置は第2の出口を通って内部容積から出る気泡及び/又は液体を検出するように構成されたレベル制御保護センサをさらに備え、コントローラはレベル制御保護センサに動作可能に接続され、コントローラは気泡及び/又は液体が脱気デバイスの第2の出口に存在するかまたは存在しないことを示す信号をレベル制御保護センサから受信し、レベル制御保護センサからの信号が第2の出口に気泡及び/又は液体が存在することを示すときにレベル制御装置を無効にするようにさらに構成される、実施形態9に記載の装置。
【0125】
実施形態11
レベル制御保護センサは光学センサを含み、下側液体レベルセンサは、超音波液体センサおよび静電容量液体センサの群から選択される、実施形態10に記載の装置。
【0126】
実施形態12
光学センサが、光検出器に対して光エネルギーを向けるように配置された光エネルギー源を備える、実施形態11に記載の装置。
【0127】
実施形態13
コントローラが、光エネルギー源をパルス化するように構成される、実施形態12による装置。
【0128】
実施形態14
光エネルギー源は、第2の出口を通って光検出器に対して光エネルギーを向けるように位置される、実施形態12~13のいずれか1項に記載の装置。
【0129】
実施形態15
光エネルギー源はIRスペクトル内の光エネルギーを放出し、光検出器は、IRスペクトル内の光エネルギーを検出するように構成される、実施形態12~14のいずれか1項に記載の装置。
【0130】
実施形態16
下側液体レベルセンサは、超音波エネルギーを気体分離デバイスの内部容積内に向けるように構成された超音波液体センサを備える、実施形態9~15のいずれか1つに記載の装置。
【0131】
実施形態17
液体処理装置であって、
ハウジング上に配置されたポンプであって、ポンプが体外血液処理の間に液体、任意で血液または別の生理学的液体を移動させるように構成される、ポンプと、
ハウジングの外部に配置された気体分離デバイスであって、ポンプが気体分離デバイスに液体を送るように構成され、気体分離デバイスが、
内部容積を画定する収容体と、
内部容積と流体連通している第1の出口であって、第1の出口が収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、
内部容積と流体連通している第1の入口であって、第1の入口が第1の入口の上方且つ第1の入口から離間して位置する、第1の入口と、
内部容積と流体連通している第2の出口であって、第1の入口が第1の出口と第2の出口との間に位置する、第2の出口と、を含む、気体分離デバイスと、
内部容積内の選択された下側液体レベルで液体を検出するように構成され、配置された下側液体レベルセンサと、
第2の出口を通って内部容積から出る気泡及び/又は液体を検出するように構成されたレベル制御保護センサと、
内部容積内の選択された上側液体レベルで液体を検出するように構成され、位置された上側液体レベルセンサであって、内部容積を通って第1出口から第2出口へ移動するときに、上側液体レベルセンサが下側液体レベルセンサとレベル制御保護センサとの間に位置される、上側液体レベルセンサと、
気体分離デバイスの内部容積と流体連通するレベル制御装置であって、レベル制御装置が、第1の入口の上方に位置する開口部を通して、内部容積に気体を送るか、または内部容積から気体を除去するように構成される、レベル制御装置と、
下側液体レベルセンサ、レベル制御保護センサ、上側液体レベルセンサ、および液体レベル制御装置に動作可能に接続されたコントローラであって、コントローラが、
内部容積内の下側液体レベルに液体が存在するか存在しないことを示す下側液体レベルセンサからの信号を受信し、
内部容積内の上側液体レベルに液体が存在するか存在しないことを示す上側液体レベルセンサからの信号を受信し、
脱気装置の第2の出口内に気泡および/または液体が存在するか存在しないことを示すレベル制御保護センサからの信号を受信し、
下側液体レベルセンサからの信号が下側液体レベルに液体が存在しないことを示し、レベル制御保護センサから信号が気泡および/または液体が第2の出口に存在しないことを示すときに、レベル制御装置を起動して内部容積から選択された容積の気体を除去しする、ように構成される、コントローラと、を備える、液体処理装置。
【0132】
実施形態18
レベル制御保護センサからの信号が気泡及び/又は液体が第2の出口に存在することを示すときに、コントローラが、レベル制御装置を無効にするようにさらに構成される、実施形態17に記載の装置。
【0133】
実施形態19
レベル制御保護センサは光学センサを含み、下側液体レベルセンサは、超音波液体センサおよび静電容量液体センサからなる群から選択される、実施形態17乃至18のいずれか1項に記載の装置。
【0134】
実施形態20
レベル制御保護センサが光学センサを備え、下側液体レベルセンサが超音波エネルギーを気体分離デバイスの内部容積内に向けるように構成された超音波液体センサを備える、実施形態17~18のいずれか1項に記載の装置。
【0135】
実施形態21
上側液体レベルセンサが、超音波液体センサおよび静電容量液体センサからなる群から選択される、実施形態17乃至20のいずれか1項に記載の装置。
【0136】
実施形態22
上側液体レベルセンサは、超音波エネルギーを気体分離デバイスの内部容積内に向けるように構成された超音波液体センサを備える、実施形態17~20のいずれか1つに記載の装置。
【0137】
実施形態23
コントローラは上側液体レベルセンサからの信号が上側液体レベルに液体が存在することを示すときに、レベル制御装置を起動させて内部容積に気体を送るように構成される、実施形態17~22のいずれか1項に記載の装置。
【0138】
実施形態24
光学センサが、光検出器に対して光エネルギーを向けるように配置された光エネルギー源を含む、実施形態19~23のいずれか1項に記載の装置。
【0139】
実施形態25
コントローラは、光エネルギー源をパルス化するように構成される、実施形態24に記載の装置。
【0140】
実施形態26
光エネルギー源は、第2の出口を通って光検出器に対して光エネルギーを向けるように配置される、実施形態24~25のいずれか1項に記載の装置。
【0141】
実施形態27
光エネルギー源はIRスペクトル内の光エネルギーを放出し、光検出器は、IRスペクトル内の光エネルギーを検出するように構成される、実施形態24乃至26のいずれか1項に記載の装置。
【0142】
実施形態28
実施形態17~27のいずれか1つに記載の装置であって、装置は、
収容体の内部容積内に位置するガイド要素であって、第1の入口を通って内部容積に入る流体と接触するように構成されたガイド要素の中間部分を含み、ガイド要素は上端と下端との間に延在し、上端は第1の出口から遠位に位置し、下端は第2の出口から遠位に位置する、ガイド要素を備え、
下側液体レベルセンサは、内部容積を通ってガイド要素及び収容体の内面の間を通る下位検出軸を備え、下位検出軸はガイド要素を通過しない、装置。
【0143】
実施形態29
検出軸は、ガイド要素とハウジングの外部との間を通過する、実施形態28に記載の装置。
【0144】
実施形態30
下側液体レベルセンサはエミッタとレシーバとを有し、エミッタとレシーバとは、下位検出軸に沿って互いに離間している、実施形態28~29のいずれか1項に記載の装置。
【0145】
実施形態31
液体処理装置であって、
ハウジング上に配置されたポンプであって、ポンプが体外血液処理の間に液体、任意で血液または別の生理学的液体を移動させるように構成される、ポンプと、
ハウジングの外部に配置された気体分離デバイスであって、ポンプが気体分離デバイスに液体を送るように構成され、気体分離デバイスが、
内部容積を画定する収容体と、
内部容積と流体連通している第1の出口であって、収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、
内部容積と流体連通している第1の入口であって、第1の入口の上方且つ第1の入口から離間して位置する、第1の入口と、
内部容積と流体連通している第2の出口であって、第1の入口が第1の出口と第2の出口との間に位置する、第2の出口と、
収容体の内部容積内に位置するガイド要素と、第1の入口を通って内部容積に入る流体と接触するように構成されるガイド要素の中間部と、ここで、ガイド要素は上端と下端との間に延在し、該上端は該第1の出口から遠位に位置し、下端は第2の出口から遠位に位置し、とを含む気体分離デバイスと、
内部容積内の選択された下側レベルの液体を検出するように配置された下側液体レベルセンサであって、下側レベルセンサはガイド要素と収容体との間の内部容積を通過する下側レベル検出軸を含み、下側レベル検出軸はガイド要素を通過しない、下側液体レベルセンサと、を備える、液体処理装置。
【0146】
実施形態32
検出軸は、ガイド要素とハウジングの外部との間を通過する、実施形態31に記載の装置。
【0147】
実施形態33
下側液体レベルセンサはエミッタとレシーバを含み、エミッタとレシーバは、下側レベル検出軸に沿って互いに離間している、実施形態31~32のいずれか1項に記載の装置。
【0148】
実施形態34
実施形態31から33のいずれか1つに記載の装置であって、
第2の出口を通って内部容積から出る気泡及び/又は液体を検出するように構成されたレベル制御保護センサと、
内部容積内の選択された上側液体レベルで液体を検出するように構成され配置された上側液体レベルセンサであって、内部容積を通って第1出口から第2出口へ移動するときに、上側液体レベルセンサが下側液体レベルセンサとレベル制御保護センサとの間に配置される、上側液体レベルセンサと、
気体分離デバイスの内部容積と流体連通するレベル制御装置であって、レベル制御装置が、第1の入口の上方に位置する開口部を通して、内部容積に気体を送るか、または内部容積から気体を除去するように構成される、レベル制御装置と、
下側液体レベルセンサ、レベル制御保護センサ、上側液体レベルセンサに動作可能に接続されたコントローラであって、コントローラは、
液体が内部容積内の下側液体レベルに存在するか又は存在しないことを示す信号を下側液体レベルセンサから受信し、
液体が内部容積内の上側液体レベルに存在するか又は存在しないことを示す信号を上側液体レベルセンサから受信し、
気泡及び/又は液体が脱気装置の第2出口内に存在するか又は存在しないことを示す信号をレベル制御保護センサから受信し、
レベル制御保護センサからの信号が気泡及び/又は液体が第2出口内に存在することを示すとき、レベル制御装置を無効にする、ように構成されたコントローラと、を備える、装置。
【0149】
実施形態35
レベル制御保護センサが光学センサを含み、下側液体レベルセンサが、超音波液体センサおよび静電容量液体センサからなる群から選択される、実施形態34に記載の装置。
【0150】
実施形態36
レベル制御保護センサが光学センサを備え、下側液体レベルセンサが超音波エネルギーを気体分離デバイスの内部容積内に向けるように構成された超音波液体センサを備える、実施形態34に記載の装置
【0151】
実施形態37
上側液体レベルセンサが、超音波液体センサおよび静電容量液体センサからなる群から選択される、実施形態34~36のいずれか1項に記載の装置。
【0152】
実施形態38
上側液体レベルセンサは、超音波エネルギーを気体分離デバイスの内部容積内に向けるように構成された超音波液体センサを備える、実施形態34~36のいずれか1項に記載の装置。
【0153】
実施形態39
光学センサが、光検出器に対して光エネルギーを向けるように配置された光エネルギー源を含む、実施形態34~38のいずれか1項に記載の装置。
【0154】
実施形態40
コントローラは、光エネルギー源をパルス化するように構成される、実施形態39に記載の装置。
【0155】
実施形態41
光エネルギー源は、第2の出口を通って光検出器に向かって光エネルギーを導くように位置する、実施形態39~40のいずれか1項に記載の装置。
【0156】
実施形態42
光エネルギー源はIRスペクトル内の光エネルギーを放出し、光検出器は、IRスペクトル内の光エネルギーを検出するように構成される、実施形態39乃至41のいずれか1項に記載の装置。
【0157】
実施形態43
実施形態1~42のいずれか1つに記載の液体処理装置の気体分離デバイスにおける液体レベル制御方法。
【0158】
実施形態44
液体処理装置であって、
ハウジング上に配置されたポンプであって、ポンプが体外血液処理の間に液体、任意で血液または別の生理学的液体を移動させるように構成される、ポンプと、
気体分離デバイスであって、ポンプが気体分離デバイスに液体を送るように構成され、気体分離デバイスが、
内部容積を画定する収容体と、
内部容積と流体連通している第1の出口であって、第1の出口が収容体の底部に近接して位置する、第1の出口と、内
部容積と流体連通している第1の入口であって、第1の入口が第1の入口の上方且つ第1の入口から離間して位置する、第1の入口と、
内部容積と流体連通している第2の出口であって、第1の入口が第1の出口と第2の出口との間に位置する、第2の出口と、を含む、気体分離デバイスと、
第2の出口を通って内部容積から出る気泡、非血液液体、および血液のうちの1つ以上を検出するためのレベル制御保護センサと、
レベル制御保護センサに動作可能に接続されたコントローラであって、
レベル制御保護センサから信号を受信し、
レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが気体分離デバイスの第2の出口に存在するか存在しないかどうかを決定する、ように構成されたコントローラと、備える、液体処理装置。
【0159】
実施形態45
センサシステムであって、
内部容積を有する気泡、非血液液体、および血液のうちの1つ以上を検出するためのレベル制御保護センサと、
レベル制御保護センサに動作可能に接続されるコントローラであって、
レベル制御保護センサから信号を受信し、
レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが内部容積内に存在するか存在しないかどうかを決定するように構成されたコントローラと、を備えるセンサシステム。
【0160】
実施形態46
コントローラは気泡、非血液液体、および血液が内部容積内に存在しない場合に、レベル制御保護センサを正規化するようにさらに構成される、実施形態44~45のいずれか1つに記載の装置またはシステム。
【0161】
実施形態47
実施形態44~46のいずれか1つに記載の装置またはシステムであって、レベル制御保護センサは、
レベル制御保護センサの信号を提供するための光検出器と、光検出器に対して光エネルギーを向けるために配置される光エネルギー源、を備える、レベル制御保護センサ。
【0162】
実施形態48
光エネルギー源はIRスペクトル内の光エネルギーを放出し、光検出器は、IRスペクトル内の光エネルギーを検出する、実施形態47に記載の装置またはシステム。
【0163】
実施形態49
気泡、非血液液体、および血液が内部容積中に存在しないときにレベル制御保護センサを正規化することは、信号が正規化値に達するまで、光エネルギー源によって向けられる光エネルギーの1つ以上のパラメータを調整することを含む、実施形態46~48のいずれか1つに記載の装置またはシステム。
【0164】
実施形態50
実施形態44~49のいずれか1つに記載の装置またはシステムであって、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、
受信信号が気泡閾値以下であり、かつ血液閾値より大きい場合、気泡が存在すると決定することを含む、装置又はシステム。
【0165】
実施形態51
実施形態44~50のいずれか1つに記載の装置またはシステムであって、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、
受信信号が非血液液体閾値以上である場合、非血液液体が存在すると決定することを含む、装置又はシステム。
【0166】
実施形態52
実施形態44~51のいずれか1つに記載の装置またはシステムであって、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、
受信信号が血液閾値以下である場合、血液が存在すると決定することを含む、装置又はシステム。
【0167】
実施形態53
実施形態44~52のいずれか1つに記載の装置またはシステムであって、レベル制御保護センサからの受信信号に基づいて、内部容積内に気泡、非血液液体、および血液のうちの1つが存在するか存在しないかどうかを決定することは、
受信信号が気泡閾値以上かつ非血液液体閾値未満である場合、非血液液体および血液のいずれも存在しないと決定することを含む、装置又はシステム。
【0168】
実施形態54
気泡閾値、非血液液体閾値、および血液閾値は、それぞれ、正規化閾値の異なる選択されたパーセンテージで実施形態50~53のいずれか1つに記載の装置またはシステム。
【0169】
本明細書中で同定された特許、特許文書、および刊行物の完全な開示はそれぞれが個々に組み込まれたかのように、その全体が基準により組み込まれる。本書と、そのように組み込まれた文書中の開示との間に矛盾または矛盾がある場合、本書が支配する。
【0170】
レベル制御を備えた気体分離デバイス及びそれを使用する方法を含む処理装置の例示的な実施形態が、本明細書で説明されているが、いくつかの可能な変形例が記載されている。本発明におけるこれらおよび他の変形および修正は本発明の範囲から逸脱することなく、当業者には明らかであり、本発明は、本明細書に記載される例示的な実施形態に限定されないことを理解されたい。したがって、本発明は、以下に提供される特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定されるべきである。また、本発明は、本明細書で必要とされるように特に開示されていない要素が存在しない場合にも適切に実施され得ることも理解されるべきである。