IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大成建設株式会社の特許一覧 ▶ ライト工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-観察装置と観察方法 図1
  • 特許-観察装置と観察方法 図2
  • 特許-観察装置と観察方法 図3
  • 特許-観察装置と観察方法 図4
  • 特許-観察装置と観察方法 図5
  • 特許-観察装置と観察方法 図6
  • 特許-観察装置と観察方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】観察装置と観察方法
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/13 20060101AFI20231120BHJP
   E21B 21/08 20060101ALI20231120BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20231120BHJP
【FI】
E21D9/13 B
E21B21/08
G02B23/24 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021014973
(22)【出願日】2021-02-02
(65)【公開番号】P2022118439
(43)【公開日】2022-08-15
【審査請求日】2023-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000115463
【氏名又は名称】ライト工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】志田 智之
(72)【発明者】
【氏名】田村 憲
(72)【発明者】
【氏名】入山 修
(72)【発明者】
【氏名】長崎 康司
【審査官】湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】実開昭54-091253(JP,U)
【文献】米国特許第04536789(US,A)
【文献】特開2000-160978(JP,A)
【文献】特開平08-035390(JP,A)
【文献】実公平07-053365(JP,Y2)
【文献】特開2019-131982(JP,A)
【文献】特開平06-322773(JP,A)
【文献】特開2005-253543(JP,A)
【文献】特開2013-005922(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 9/13
E21B 21/08
G02B 23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
泥水中の観察対象物を観察する際に適用される、観察装置であって、
視認手段が内部に挿入されている、内管と、
前記内管との間に、流体が流通する第一流路となる隙間を備えた状態で該内管の周囲に配設され、前記視認手段に対応する位置に観察窓を備え、該第一流路に連通して流体を噴射する第一噴射孔を該観察窓の周囲に備えている、外管と、
前記外管における流体の流通方向下流端に配設されている、先端管と、を有し、
前記先端管は、
外筒と、
前記外筒の内部に配設されている、弾性部材と、
前記外筒の内部にスライド自在に配設され、前記第一流路に連通する第二流路を内部に備え、前記弾性部材によって前記外管の方向に付勢されている、スライド筒と、を有し、
前記外筒には、前記第二流路に連通して流体を噴射する第二噴射孔が設けられており、
流体の流体圧が上昇し、前記弾性部材の付勢力に抗して前記スライド筒が流体の流通方向にスライドし、前記第二流路を閉塞した際に、前記第二噴射孔からの流体の噴射が停止され、前記第一噴射孔のみから流体が噴出されるようになっていることを特徴とする、観察装置。
【請求項2】
前記外管の内壁面から内側に突設する被係止凸部が設けられており、
前記内管の外壁面には、前記被係止凸部に係止される係止凸部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の観察装置。
【請求項3】
前記内管の外壁面のうち、前記係止凸部が設けられている位置よりも流体の流通方向上流側には、前記外管の内壁面に当接して該内管の揺れを防止する当接凸部が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の観察装置。
【請求項4】
前記外管は両端にネジ溝を備えており、隣接する該外管同士は、直接的もしくは接続部材を介して間接的に螺合されており、
前記内管は一端に差し込み雌部を備え、他端に差し込み雄部を備えており、該差し込み雌部の内壁面には無端状のシール部材が取り付けられ、一方の内管の該差し込み雄部が他方の内管の該差し込み雌部に該シール部材を押圧した状態で差し込まれていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の観察装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の観察装置を使用して、泥水中の観察対象物を観察する、観察方法であって、
泥水とドライ空間を隔世する仕切体の該ドライ空間側に、回転自在で第一貫通孔を備えた球面座が取り付けられ、該球面座のドライ空間側に開閉弁が取り付けられ、開閉弁のドライ空間側に第二貫通孔を備えたプリペンダーが取り付けられており、該第二貫通孔に前記観察装置の前記先端管を挿入し、前記開閉弁を開き、前記第一貫通孔を介して前記先端管を泥水に進入させる、A工程と、
前記第二噴射孔から流体を噴射することにより泥水を掻き分けて、泥水の所定位置まで前記観察装置を進入させ、該所定位置において、前記第一流路の内部の前記流体圧を上げて前記第二噴射孔からの流体の噴射を停止し、前記第一噴射孔のみから流体を噴出させることにより、前記観察窓の周囲を観察可能な泥水濃度にして前記観察対象物を観察する、B工程と、を有することを特徴とする、観察方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察装置と観察方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、密閉型シールド掘進機を用いたシールド工事では、シールド掘進機内にある隔壁(バルクヘッド)によって地山側が密閉されることにより、切羽が安定的に支持されて工事の安全性が高くなり、地表面等への影響の少ないシールド工事が実現される。その一方で、隔壁により地山側が密閉されていることから、隔壁の切羽側にあるチャンバーやカッタヘッド前方の泥水中に存在する切羽の状態やカッタビットの摩耗状況等を直接観察することができず、施工管理がし難いといった課題がある。
直接的な観察ができない状況下においては、カッタ駆動トルクやジャッキ推力等の変化に基づいて間接的に切羽の状態やカッタビットの摩耗状況等を推定せざるを得ない。また、電磁波や超音波による測定や検知ビットによるカッタビットの摩耗量の測定が行われる場合もあるが、いずれも全ての状態を確認できないことに加えて、測定精度に限界がある。
以上のことから、隔壁の前方の泥水中にある切羽の状態やカッタビットの摩耗状況等を直接観察できる技術の開発が望まれている。
【0003】
ここで、特許文献1には、撮像位置を含むボーリング孔内の所定領域を撮像に支障がないように清浄した上で、内壁の撮像を行うことを可能にしたボーリング孔内撮像装置が提案されている。具体的には、カメラが内蔵されたヘッド部を有し、ヘッド部の所定の二箇所に拡縮自在な仕切体が配設され、二つの仕切体に挟まれたヘッド部の外周の所定位置に清水供給手段と混濁水排出手段が接続されており、ヘッド部をボーリング孔に挿入し、仕切体が膨張することによりヘッド部の周りの所定領域を区切って隔離し、隔離されたヘッド部の周りの所定領域において清水注入と混濁水排出を行う装置である。ヘッド部とボーリング孔の内壁との間を透明化することにより、ボーリング孔の内壁の鮮明な画像が得られ、ボーリング孔内に混濁水が溜っている場合でも撮像が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-160978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のボーリング孔内撮像装置によれば、ボーリング孔内に混濁水が溜っている場合であっても、清水注入と混濁水排出を行うことにより、ボーリング孔の内壁の鮮明な画像を得ることが可能になる。
ところで、泥水には、液状の泥水の他、固体状もしくは半固体状の泥水(泥の塊)等、様々な態様があり得るが、例えば固体状もしくは半固体状の泥水の場合に、上記するカメラを内蔵したヘッド部を観察位置まで送り出すことは難しい。
【0006】
本発明は、液状から固体状までの様々な態様の泥水中に存在する観察対象物の近傍へのアクセス性が良好で、観察対象物の直接観察を実現できる、観察装置と観察方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成すべく、本発明による観察装置の一態様は、
泥水中の観察対象物を観察する際に適用される、観察装置であって、
視認手段が内部に挿入されている、内管と、
前記内管との間に、流体が流通する第一流路となる隙間を備えた状態で該内管の周囲に配設され、前記視認手段に対応する位置に観察窓を備え、該第一流路に連通して流体を噴射する第一噴射孔を該観察窓の周囲に備えている、外管と、
前記外管における流体の流通方向下流端に配設されている、先端管と、を有し、
前記先端管は、
外筒と、
前記外筒の内部に配設されている、弾性部材と、
前記外筒の内部にスライド自在に配設され、前記第一流路に連通する第二流路を内部に備え、前記弾性部材によって前記外管の方向に付勢されている、スライド筒と、を有し、
前記外筒には、前記第二流路に連通して流体を噴射する第二噴射孔が設けられており、
流体の流体圧が上昇し、前記弾性部材の付勢力に抗して前記スライド筒が流体の流通方向にスライドし、前記第二流路を閉塞した際に、前記第二噴射孔からの流体の噴射が停止され、前記第一噴射孔のみから流体が噴出されるようになっていることを特徴とする。
【0008】
本態様によれば、内管と外管の間の第一流路を流通する流体を、観察窓の周囲の第一噴射孔と装置先端の第二噴射孔の双方から噴射させ、流体の流体圧を変化させることで第一噴射孔のみから流体を噴射させることにより、泥水中で装置を前進させる際は第二噴射孔から噴射する流体により泥水を掻き分け、泥水中の所定位置において観察対象物を観察する際は第一噴射孔から噴射する流体により観察対象物の周囲を視認可能な程度に透明化することができる。すなわち、一系統の流路(第一流路とこれに連通する第二流路)を介して作用の異なる二種の噴射孔から流体を噴射自在としたことにより、可及的にシンプルな構成の装置にて、泥水中における観察対象物へのアクセスが良好になり、観察対象物の直接観察を実現できる。
ここで、「泥水」には、既述するように、液状の泥水、固体状もしくは半固体状の泥水(泥の塊)等、様々な態様の泥水が含まれる。また、「流体」には、水道水等の清水の他、泥水からある程度以上の泥分が分離された泥濃度の低い泥水等が含まれる。
また、外管と、外管の先端にある先端管は、別体の管同士が接続される形態の他、外管と先端管が一体の管により形成され、ロッド部と先端部が形式的に外管と先端管に分離されている形態が含まれる。
また、視認手段としては、カメラやビデオカメラ等が挙げられ、内管の端部(先端管と反対側の端部)から挿入されたケーブル等の先端に視認手段であるカメラ等が設置され、カメラ等が観察窓の内側に配設されている。ここで、「視認手段が内部に挿入されている」とは、例えば上記するケーブルが内管の内部に導入されていることを意味しており、内管の内部に導入されたケーブルの先端にあるカメラが、観察窓の内側の内管の内部もしくは外管の内部に固定される。
また、視認手段の周囲には、LED(Light Emitting Diode)ライト等の照明手段が配設されているのが好ましく、照明手段により泥水中の観察対象物が特定し易くなる。
泥水中で装置(内管と外管の二重管)を前進させるに当たり、必要に応じて所定長さの外管及び内管を継ぎ足しながら装置(ロッド部)の延長を長くしていくが、ロッド部の長さの変化にケーブルが追随することにより、観察窓における視認手段の相対位置を不動にできる。
例えば、泥水中で装置を前進させるに当たり、第一噴射孔と第二噴射孔の双方から流体を噴射する際は、泥水を掻き分ける第二噴射孔から相対的に多くの流体が噴射するように、第一噴射孔と第二噴射孔の孔径や圧力損失等が設定される。
【0009】
また、外筒の内部でスライド筒を付勢する弾性部材は、例えばコイルバネや皿バネ等の圧縮バネにより形成され、弾性部材のバネ定数は、弾性部材の付勢力に抗する流体圧との関係で設定される。例えば、泥水を効果的に掻き分けるのに要する流体圧が設定され(設定流体圧)、この設定流体圧よりも付勢力の大きなバネ定数を備えた弾性部材が適用されることにより、泥水を掻き分けて装置を泥水中で前進させる際は、流体圧を設定流体圧以下に調整することにより、第二噴射孔からの流体の噴射を確保して泥水を掻き分けることができる。
そして、装置の観察窓が観察対象物の近傍に到達した段階で、流体の流体圧を設定流体圧より大きくなるように調整(制御)することにより、弾性部材の付勢力に抗してスライド筒をスライドさせ、第二流路を閉塞させて観察窓の周囲の第一噴射孔のみから流体を噴射させることで観察窓の近傍の泥水を効果的に透明化することができる。
本態様の観察装置による観察対象物としては、既述するように(密閉型)シールド掘進機の隔壁の地山側の泥水中に存在する切羽(の状態)や、カッタビット(の摩耗状況)、チャンバー内にある異物、地中に構築されているシールドトンネルを構成するセグメントを介して観察されるトンネル周囲の地盤(の状態)等が挙げられる。
【0010】
また、本発明による観察装置の他の態様において、
前記外管の内壁面から内側に突設する被係止凸部が設けられており、
前記内管の外壁面には、前記被係止凸部に係止される係止凸部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
本態様によれば、外管の内壁面から内側に突設する被係止凸部に対して、内管の外壁面に設けられている係止凸部が係止されることにより、外管の内部における内管の落下(もしくは、内管の相対移動)を抑止しながら、外管と内管の間の第一流路を確保することができる。また、内管に対して外管が係止されている構成により、外管が回転した際に内管が同程度に回転すること(内管の共回り)が防止される。そのため、例えば、外管同士がネジ接続され、内管同士が差し込み接続される形態においては、流体の流通方向下流側の外管に対して上流側の外管を回転させながら継ぎ足す際に、内管は外管と同期して回転することはなく、従って、内管の内部に配設されている各種のケーブル(視認手段を構成するケーブルや各種の電気ケーブル等)が捻れるといった問題も生じない。
【0012】
また、本発明による観察装置の他の態様において、
前記内管の外壁面のうち、前記係止凸部が設けられている位置よりも流体の流通方向上流側には、前記外管の内壁面に当接して該内管の揺れを防止する当接凸部が設けられていることを特徴とする。
【0013】
本態様によれば、内管の外壁面において、係止凸部が設けられている位置よりも流体の流通方向上流側に当接凸部が設けられ、当接凸部が外管の内壁面に当接していることにより、外管の内部における内管の揺れ(回動)を防止することができ、外管と内管の間に均等な幅の中空環状の第一流路を確保することができる。
【0014】
また、本発明による観察装置の他の態様において、
前記外管は両端にネジ溝を備えており、隣接する該外管同士は、直接的もしくは接続部材を介して間接的に螺合されており、
前記内管は一端に差し込み雌部を備え、他端に差し込み雄部を備えており、該差し込み雌部の内壁面には無端状のシール部材が取り付けられ、一方の内管の該差し込み雄部が他方の内管の該差し込み雌部に該シール部材を押圧した状態で差し込まれていることを特徴とする。
【0015】
本態様によれば、一方の内管の一端にある差し込み雌部の内壁面に無端状のシール部材が取り付けられ、他方の内管の他端にある差し込み雄部がシール部材を押圧した状態で差し込まれていることにより、相互に継ぎ足される複数の内管の内部に対して第一流路を流通する流体が入り込むことを抑止でき、例えば各種のケーブル等が配設されている内管の内部のドライ環境を確保できる。例えば、所定長さの外管に対して同様に所定長さの内管が係止凸部を介して係止され、さらに当接凸部にて揺れを防止された態様で内管が配設されることにより、所定長さの内管と外管とによる一つの管ユニットが形成される。二つの管ユニットの接続(継ぎ足し)の際には、外管同士が螺合接続されると同時に、内管同士は差し込み接続される。
【0016】
また、本発明による観察方法の一態様は、
前記観察装置を使用して、泥水中の観察対象物を観察する、観察方法であって、
泥水とドライ空間を隔世する仕切体の該ドライ空間側に、回転自在で第一貫通孔を備えた球面座が取り付けられ、該球面座のドライ空間側に開閉弁が取り付けられ、開閉弁のドライ空間側に第二貫通孔を備えたプリペンダーが取り付けられており、該第二貫通孔に前記観察装置の前記先端管を挿入し、前記開閉弁を開き、前記第一貫通孔を介して前記先端管を泥水に進入させる、A工程と、
前記第二噴射孔から流体を噴射することにより泥水を掻き分けて、泥水の所定位置まで前記観察装置を進入させ、該所定位置において、前記第一流路の内部の前記流体圧を上げて前記第二噴射孔からの流体の噴射を停止し、前記第一噴射孔のみから流体を噴出させることにより、前記観察窓の周囲を観察可能な泥水濃度にして前記観察対象物を観察する、B工程と、を有することを特徴とする。
【0017】
本態様によれば、泥水とドライ空間を隔世する仕切体のドライ空間側に、回転自在な球面座と、開閉弁と、プリペンダーを順に取り付け、プリペンダーの貫通孔(第二貫通孔)に観察装置の先端管を挿入して泥水の漏洩を防止した状態で開閉弁を開き、球面座の貫通孔(第一貫通孔)を介して先端管を泥水に進入させた後、観察装置を観察対象物の近傍まで前進させて観察対象物を直接観察することにより、ドライ空間への泥水の漏洩もしくは吹き出しを確実に抑止しながら、泥水中にある観察対象物の直接観察を実現することができる。
また、回転自在な球面座に観察装置を挿通することにより、球面座の回動に同期して観察装置を所望に回動させて観察装置の進行方向を適宜変更することができるため、泥水中において一般に観察が困難な観察対象物を効率的に特定して、詳細に直接観察することが可能になる。
ここで、仕切体がシールド掘進機の隔壁の場合、泥水は隔壁の切羽側にある泥水であり、ドライ空間はシールド掘進機の内部空間となる。一方、仕切体がシールドトンネルを構成するセグメントの場合、泥水はトンネルの外側にある地盤内の泥水であり、ドライ空間はシールドトンネルの内部空間となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の観察装置と観察方法によれば、液状から固体状までの様々な態様の泥水中に存在する観察対象物の近傍へのアクセス性が良好で、観察対象物の直接観察を実現する、観察装置と観察方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係る観察装置の一例の全体構成を示す縦断面図である。
図2図1のII部の拡大図であって、外管と内管による管ユニットの一例を示す縦断面図である。
図3図1のIII部の拡大図であって、外管と内管と先端管の一例を示す縦断面図である。
図4】実施形態に係る観察装置において、第一流路と第二流路に流体が流通している状態を示す図である。
図5】実施形態に係る観察装置において、第二流路が閉塞されて第一噴射孔のみから流体が噴射している状態を示す図である。
図6】実施形態に係る観察方法の一例のA工程を説明する工程図である。
図7】実施形態に係る観察方法の一例のB工程を説明する工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施形態に係る観察装置と観察方法について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
【0021】
[実施形態に係る観察装置]
はじめに、図1乃至図5を参照して、実施形態に係る観察装置の一例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係る観察装置の一例の全体構成を示す縦断面図であり、図2は、図1のII部の拡大図であって、外管と内管による管ユニットの一例を示す縦断面図であり、図3は、図1のIII部の拡大図であって、外管と内管と先端管の一例を示す縦断面図である。また、図4は、実施形態に係る観察装置において、第一流路と第二流路に流体が流通している状態を示す図であり、図5は、実施形態に係る観察装置において、第二流路が閉塞されて第一噴射孔のみから流体が噴射している状態を示す図である。
【0022】
図示する観察装置100は、内管10と外管20と先端管40とにより形成される二重管50と、内管10と外管20の間の空間に送水ダクト85を介して清水(流体の一例)を供給する送水設備80と、外管20に設けられている観察窓27の内側に設置されている視認手段60と、視認手段60により取得された画像を表示するユーザ端末70とを有する。尚、図示を省略するが、視認手段の周囲にLEDライト等の照明手段が配設されているのが好ましい。また、二重管50は、視認手段60や照明手段の電源である蓄電池(図示せず)等を備えていてもよい。さらに、図示例は、相互に別体の外管20と先端管40が組み付けられているが、外管20と先端管40が一体である(同材料による連続した一体構造)形態であってもよい。
【0023】
二重管50は、スイベル部51と、ロッド部55と、モニター部58とを有する。スイベル部51には、各種のケーブル62が内管10に挿通されるケーブル導入孔52と、送水ダクト85が連通する給水孔53が設けられている。
【0024】
ロッド部55は、所定長さの内管10と外管20とにより構成される管ユニット54により形成され、以下で詳説するように複数の管ユニット54が継ぎ足されることにより、二重管50の長さを所望に調整できるようになっている。
【0025】
モニター部58は、外管20に設けられている観察窓27と、観察窓27の内側に配設されている視認手段60と、不図示の照明手段と、外管20における清水の流通方向下流端に取り付けられている先端管40とにより形成される。ケーブル導入孔52から導入された電気ケーブル62が内管10の内部に挿通され、電気ケーブル62の先端に取り付けられている視認手段60が観察窓27の内側に固定されている。ここで、視認手段60としては、カメラやビデオカメラ等が挙げられる。また、観察窓27の内側の視認手段60の周囲に配設される不図示の照明手段も、内管10の内部に挿通される不図示の電気ケーブルの先端に取り付けられる。
【0026】
図1において、モニター部58に対してロッド部55がX2方向に取り付けられ、ロッド部55に対してスイベル部51がX3方向に取り付けられることにより、二重管50が形成される。
【0027】
また、図1において、送水設備80から供給された清水は、送水ダクト85をX4方向に流通し、給水孔53を介して内管10と外管20の間の隙間により形成される第一流路30に供給され、第一流路30においてX5方向に流通する。尚、図1において、X1方向は、泥水中に二重管50が挿入される(前進する)方向を示している。
【0028】
送水設備80は、第一流路30に供給される清水の流体圧を調整する流体圧調整部82を備えており、例えば、施工管理者等が、手動操作もしくは遠隔からの自動操作にて流体圧調整部82を操作することにより、清水の流体圧を所望に調整自在となっている。
【0029】
ユーザ端末70としては、図示例のスマートフォンの他、タブレットやパーソナルコンピュータなどが挙げられる。ユーザ端末70の表示画面には、視認手段60にて撮影もしくは撮像された泥水中の観察対象物が表示され、施工管理者は、表示画面に表示されている泥水中の観察対象物を直接観察することができる。尚、図示例は、視認手段60に電気ケーブル62が電気的に接続され、電気ケーブル62に導線75が通じているが、視認手段60に無線機器が搭載され、視認手段60にて撮影された泥水中の観察対象物に関する画像データが無線通信にてユーザ端末70に随時送信される形態であってもよい。
【0030】
図1図2を参照することにより、あらためて、ロッド部55を形成する管ユニット54の構成を詳細に説明すると、内管10は各種のケーブル62が挿通される中空12を有し、内管10の外壁面11には、その周方向に間隔を置いて側方へ張り出す複数の係止凸部18が設けられている。さらに、内管10の外壁面11には、係止凸部18が設けられている位置よりも流体の流通方向上流側において、その周方向に間隔を置いて側方へ張り出す複数の当接凸部19が設けられている。
【0031】
一方、外管20の内壁面21には、内側に張り出す被係止凸部26が設けられており、被係止凸部26に内管10の係止凸部18が係止される。このように、外管20の被係止凸部26に対して内管10の係止凸部18が係止されることにより、例えば外管20同士をネジ接続する際に、回転する外管20とともに内管10が共回りすることが抑制され、内管10の中空12に挿通される各種ケーブル62の捻れが防止される。
【0032】
また、内管10の当接凸部19が、外管20の内壁面21に当接している。この構成により、外管20の内部における内管10の揺れ(回動)を防止することができ、外管20の内壁面21と内管10の外壁面11との間に、均等な幅の中空環状の第一流路30を確保することができる。
【0033】
外管20は、一端22にネジ溝雌部23(ネジ溝の一例)を備えており、他端24にネジ溝雄部25(ネジ溝の他の例)を備えており、図2に示すように、二本の管ユニット54を接続する際には、一方の管ユニット54の外管20のネジ溝雌部23に対して、他方の管ユニット54の外管20のネジ溝雄部25を螺合させることにより、外管20同士が接続される。尚、図示を省略するが、外管の両端がネジ溝雌部を備え、被係止凸部と両端のネジ溝雄部とを備えた接続部材を、二つの外管のネジ溝雌部に螺合することにより、外管同士が接続される形態であってもよく、この形態では、外管同士が接続部材を介して間接的に接続されることになる。
【0034】
一方、内管10は、一端13に差し込み雌部14を備え、他端15に差し込み雄部16を備えており、差し込み雌部14の内壁面には無端状のシール部材17が取り付けられている。図2に示すように、二本の管ユニット54を接続する際には、一方の管ユニット54の内管10の一端13にある差し込み雌部14に対して、他方の管ユニット54の内管10の他端15にある差し込み雄部16を差し込むと、差し込み雄部16はシール部材17を押圧した状態で差し込み雌部14に差し込まれ、内管10の接続部におけるシール構造が形成される。
【0035】
このシール構造により、相互に継ぎ足される複数の内管10の内部に対して、その周囲にある第一流路30を流通する清水が入り込むことを抑止でき、各種のケーブル62が配設されている内管10の中空12のドライ環境を確保できる。
【0036】
一方の管ユニット54に対して他方の管ユニット54を接続する(継ぎ足す)に当たり、一方の外管20に対して他方の外管20を回転させながら螺合接続する際に、一方の内管10に対して他方の内管10が差し込み接続され、外管20同士のネジ接続と内管10同士の差し込み接続が同時に行われる。
【0037】
次に、図3乃至図5を参照して、先端管40を含むモニター部58の構成を説明するとともに、先端管40の先端と観察窓27の周囲からの清水の噴射形態について説明する。
【0038】
図3に示すように、モニター部58を構成する外管20には、シール部材29を介して観察窓27が取り付けられており、観察窓27の周囲には、第一流路30に連通して清水を噴射する第一噴射孔28が設けられている。
【0039】
内管10の先端は観察窓27の内側まで伸びており、内管10の中空12に挿通されているケーブル62の先端に取り付けられている視認手段60が、観察窓27の内側に設置される。尚、既に説明したように、観察窓27の内側において、視認手段60の周囲には、LEDライト等の照明手段が配設されているのがよい。
【0040】
外管20の先端には、先端管40がシール部材48を介して嵌め込まれている。先端管40は、相互に嵌め込み接続されている二つの外筒41と、一方の外筒41(外管20側にある外筒41)の中空42aに配設されている弾性部材43と、中空42aにおいて弾性部材43により外管20側へY1方向に付勢されているスライド筒44とを有する。
【0041】
スライド筒44は、その途中位置において側方に張り出すフランジ44aを備え、フランジ44aのうち、外管20の反対側に弾性部材43が配設され、フランジ44aが弾性部材43により外管20側に直接押し込まれるようになっている。
【0042】
スライド筒44はさらに、その中央位置に、長手方向に延設する貫通孔である第二流路45を備えており、図3に示す状態において、外管20と内管10の間の第一流路30と第二流路45が連通している。
【0043】
相互に嵌め込み接続されている二つの外筒41のうち、先端管40の先端側にある他方の外筒41の中空42bの中央部には、円柱状のストッパー46が取り付けられており、中空42bの内壁面とストッパー46の間には、第二噴射孔47が形成されている。
【0044】
スライド筒44と、二つの外筒41の間には、いずれも環状のシール部材49が介在しており、これらのシール部材49により、第一流路30から外筒41とスライド筒44の界面への清水の漏洩が防止され、第一流路30を流通した清水が第二流路45のみに導入されるようになっている。
【0045】
外筒41の内部でスライド筒44を付勢する弾性部材43は、コイルバネや皿バネ等の圧縮バネにより形成される。そして、弾性部材43のバネ定数は、弾性部材43の付勢力に抗する流体圧との関係で設定される。具体的には、二重管50が泥水を効果的に掻き分けるのに要する流体圧が設定流体圧として設定されており、この設定流体圧よりも付勢力の大きなバネ定数を備えた弾性部材43が適用される。設定流体圧の設定においては、泥水中の泥の状態(液状、半固体状、固体状等)により、第二噴射孔47から噴射される清水が泥水中の泥を効果的に掻き分けるのに好適な流体圧が特定され、設定流体圧として設定される。
【0046】
図4に示すように、二重管50を泥水中にX1方向へ前進させる際は、第一流路30においてX5方向に流通する清水を、スライド筒44の第二流路45へX7方向に流通させる。この際、送水設備80の流体圧調整部82により、第一流路30を流通する清水の流体圧が設定流体圧よりも小さくなるように調整されており、従って、スライド筒44は外管20側へY1方向に付勢され、スライド筒44の先端とストッパー46の間には第二流路45に連通する隙間が形成され、この隙間に供給された清水は、第二噴射孔47をX8方向へ流れて、先端管40の先端から前方へX9方向に噴射される。
【0047】
先端管40の先端から、圧力流体である清水が二重管50の前進方向であるX1方向と同方向のX9方向へ噴射されることにより、清水にて二重管50の前方にある泥水を掻き分けて、二重管50を泥水中の観察対象物の近傍までアクセスさせることが可能になる。
【0048】
図4に示す二重管50を泥水中に前進させる際には、第二噴射孔47からの清水の噴射に加えて、観察窓27の周囲の第一噴射孔28からも観察窓27の前方へX6方向に清水が噴射される。ここで、二重管50の前進のために泥を掻き分ける第二噴射孔47からの清水の噴射を促進させるべく、第二噴射孔47に比べて第一噴射孔28の孔径を小さく設定したり、第一噴射孔28の圧力損失を相対的に大きくする等の措置を講じておくのがよい。
【0049】
二重管50が前進して、泥水中にある観察対象物の近傍に到達した際に、送水設備80の流体圧調整部82により、第一流路30へ供給される清水の流体圧が設定流体圧よりも大きくなるように調整される。この調整により、図5に示すように、弾性部材43の付勢力に抗してスライド筒44を先端管40の先端側へY2方向にスライドさせ、スライド筒44の先端をストッパー46に当接させることにより、スライド筒44の内部にある第二流路45がストッパー46にて閉塞される。第二流路45の閉塞により、第二噴射孔47からの清水の噴射は停止され、第一流路30を流通する清水は全て観察窓27の周囲にある第一噴射孔28を介して観察窓27の前方へX6方向に噴射される。
【0050】
図5に示す第一噴射孔28からの清水の噴射量は、図4に示す第一噴射孔28からの清水の噴射量よりも格段に多くなり、その結果、観察窓27の前方にある泥水が効果的に透明化され、観察窓27の前方にある観察対象物の視認性が良好になる。
【0051】
観察装置100によれば、一系統の流路を構成する、第一流路30とこれに連通する第二流路45を介して、作用の異なる二種の第一噴射孔28と第二噴射孔47から清水を噴射自在としたことにより、可及的にシンプルな構成の装置にて、泥水中における観察対象物へのアクセスが良好になり、観察対象物の直接観察を実現できる。
【0052】
観察装置100により直接観察される泥水中に存在する観察対象物としては、(密閉型)シールド掘進機の隔壁の地山側の泥水中に存在する切羽(の状態)や、カッタビット(の摩耗状況)、チャンバー内にある異物、地中に構築されているシールドトンネルを構成するセグメントを介して観察されるトンネル周囲の地盤(の状態)等が挙げられる。
【0053】
[実施形態に係る観察方法]
次に、図6及び図7を参照して、実施形態に係る観察方法の一例について説明する。ここで、図6図7はそれぞれ、実施形態に係る観察方法の一例のA工程とB工程を説明する工程図である。
【0054】
図示例は、(密閉型)シールド掘進機の隔壁200を、チャンバー(泥水MW)とドライ空間DSを隔世する仕切体とし、泥水MW中に存在する異物を直接観察する場合を取り上げて説明する。
【0055】
まず、図6に示すように、仕切体200のドライ空間DS側(シールド掘進機の内部)に、軸周りにZ1方向に回転自在であり、かつ、軸を中心にZ2方向に回動自在である、第一貫通孔231を備えた球面座230を取り付け、球面座230のドライ空間DS側に、第三貫通孔241と開閉自在なゲート245を備えている開閉弁240を取り付け、開閉弁240のドライ空間DS側に、第二貫通孔251を備えたプリペンダー250を取り付ける。プリペンダー250は、その途中位置において第二貫通孔251の内部に張り出す止水材255を備えている。
【0056】
開閉弁240のゲート245を閉じた状態で、プリペンダー250の第二貫通孔251に対して、観察装置100の先端管40をZ3方向に挿入し、先端管40の側面の周囲を止水材255に当接させることにより、先端管40の側面と止水材255とによる止水構造を形成する。
【0057】
次に、開閉弁240のゲート245を開き、第三貫通孔241を介し、第一貫通孔231を介し、隔壁200の開口210を介して、先端管40を泥水MWに進入させる。この際、球面座230を所望に回動もしくは回転させることにより、先端管40の進行方向を泥水MWの所望方向に容易に調整でき、また、先端管40の進行方向を所望に変更できる(以上、A工程)。
【0058】
次に、図7に示すように、第二噴射孔47から清水をX9方向へ噴射することにより泥水MWを掻き分けて、泥水MW中の所定位置まで観察装置100(のモニター部58)をZ3方向に進入させる。
【0059】
モニター部58が泥水MW中の所定位置に到達した際に、第一流路30の内部の清水の流体圧を上げて第二噴射孔47からの清水の噴射を停止し、第一噴射孔28のみから清水を観察窓27の前方へX6方向に噴射させることにより、観察窓27の周囲を観察可能な泥水濃度にする(透明化する)。
【0060】
照明手段(図示せず)にて観察窓27の前方を投光し、球面座230を所望に回転もしくは回動させることにより二重管50を同期して動かしながら、視認手段60にて泥水MW中の観察対象物(である異物)を特定し、直接観察する(以上、B工程)。
【0061】
図示する観察方法によれば、泥水MWとドライ空間DSを隔世する仕切体200のドライ空間DS側に、回転自在な球面座230と、開閉弁240と、プリペンダー250を順に取り付け、プリペンダー250の第二貫通孔251に観察装置100の先端管40を挿入して泥水の漏洩を防止した状態で開閉弁240を開き、球面座230の第一貫通孔231を介して先端管40を泥水MWに進入させた後、観察装置100を観察対象物の近傍まで前進させて観察対象物を直接観察することにより、ドライ空間DSへの泥水の漏洩もしくは吹き出しを確実に抑止しながら、泥水MW中にある観察対象物の直接観察を実現することができる。
【0062】
また、回転自在な球面座230に観察装置100を挿通することにより、球面座230の回動に同期して観察装置100を所望に回動させて観察装置100の進行方向を適宜変更することができるため、泥水MW中において一般に観察が困難な観察対象物を効率的に特定して、詳細に直接観察することが可能になる。
【0063】
尚、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、ここで示した構成に本発明が何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0064】
10:内管
11:外壁面
12:中空
13:一端
14:差し込み雌部
15:他端
16:差し込み雄部
17:シール部材
18:係止凸部
19:当接凸部
20:外管
21:内壁面
22:一端
23:ネジ溝雌部
24:他端
25:ネジ溝雄部
26:被係止凸部
27:観察窓
28:第一噴射孔
29:シール部材
30:第一流路
40:先端管
41:外筒
42a,42b:中空
43:弾性部材
44:スライド筒
44a:フランジ
45:第二流路
46:ストッパー
47:第二噴射孔
48,49:シール部材
50:二重管
51:スイベル部
52:ケーブル導入孔
53:給水孔
55:ロッド部
58:モニター部
60:視認手段(カメラ)
62:ケーブル(電気ケーブル)
70:ユーザ端末
75:導線
80:送水設備
82:流体圧調整部
85:送水ダクト
100:観察装置
200:仕切体(隔壁)
210:開口
230:球面座
231:第一貫通孔
240:開閉弁
241:第三貫通孔
245:ゲート
250:プリペンダー
251:第二貫通孔
255:止水材
MW:泥水
DS:ドライ空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7