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特許7387724VNRからVoLTEへのフォールバックを改善するための技法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】VNRからVoLTEへのフォールバックを改善するための技法
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/14 20090101AFI20231120BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20231120BHJP
   H04W 36/38 20090101ALI20231120BHJP
   H04W 68/02 20090101ALI20231120BHJP
【FI】
H04W36/14
H04W48/18 111
H04W36/38
H04W68/02
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021518544
(86)(22)【出願日】2019-10-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(86)【国際出願番号】 US2019055214
(87)【国際公開番号】W WO2020076839
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】62/743,409
(32)【優先日】2018-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/594,374
(32)【優先日】2019-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】シ、ヨンシェン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ、シペン
(72)【発明者】
【氏名】ジシモポウロス、ハリス
(72)【発明者】
【氏名】アンチャン、キランクマー・ボジャ
(72)【発明者】
【氏名】シャポニエール、ルナイ・ジェネビーブ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シャンシャン
(72)【発明者】
【氏名】サンタナム、アルビンド・バルダラジャン
(72)【発明者】
【氏名】アグラワル、モナ
(72)【発明者】
【氏名】ゴールミー、アジズ
(72)【発明者】
【氏名】チン、トム
【審査官】篠田 享佑
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0208285(US,A1)
【文献】国際公開第2013/009230(WO,A1)
【文献】特表2012-532504(JP,A)
【文献】OPPO, CATR, China Telecom, China Unicom,Discussion for returning back to NR in case of handover for voice[online],3GPP TSG SA WG2 #123 S2-176976,2017年10月17日
【文献】Nokia Networks, Nokia Corp, Samsung, Ericsson, Intel, HTC, Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Issue with handover failure in Solution #1[online],S2-143769,2014年10月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信の方法であって、
5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、前記gNBにキャンプオンすることと、
前記gNBとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、
前記ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、
前記ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、
前記ハンドオーバプロシージャの前記失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることとを備え、前記1つまたは複数のアクションをとることは、
a)NRからLTEへの音声フォールバックインジケータ、または
b)発展型パケットシステム(EPS)または無線アクセス技術(RAT)間フォールバックサポートのインジケーション
のうちの少なくとも1つを、前記gNBから、前記UEが受信していない場合、前記5G NRシステムにおける前記gNBへのキャンプオンに戻ることと、
前記gNBへのキャンプオンに戻った後に、1つまたは複数のセカンダリLTEセルとのハンドオーバプロシージャを試みることとを備える、方法。
【請求項2】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信の方法であって、
5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、前記gNBにキャンプオンすることと、
前記gNBとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、
前記ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、
前記ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、
前記ハンドオーバプロシージャの前記失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることとを備え
前記1つまたは複数のアクションをとることは、キャンプオンすべき新しいセルを決定するためにセル選択または再選択プロシージャを実行することを備え、前記セル選択または再選択プロシージャを実行することは、前記5G NRシステムが音声呼をサポートしないことを示す発展型パケットシステム(EPS)または無線アクセス技術(RAT)間フォールバックサポート情報に基づいて、前記gNBを選択対象から除外することを備え、
前記方法は、前記5G NRシステムに関連する登録受諾メッセージ中で前記情報を受信することをさらに備え、前記情報は、前記5G NRシステムに関連するアクセス管理機能(AMF)から受信される、方法。
【請求項3】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信の方法であって、
5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、前記gNBにキャンプオンすることと、
前記gNBとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、
前記ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、
前記ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、
前記ハンドオーバプロシージャの前記失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることとを備え
前記1つまたは複数のアクションをとることは、キャンプオンすべき新しいセルを決定するためにセル選択または再選択プロシージャを実行することを備え、前記セル選択または再選択プロシージャを実行することは、前記ハンドオーバコマンド中で受信されるNRからLTEへの音声フォールバックインジケータに基づいて、前記gNBを選択対象から除外することを備え、前記フォールバックインジケータは、gNBが前記音声呼をサポートしていないというインジケーションを提供し、前記gNBを除外することは、前記gNBが前記音声呼をサポートしていないという前記インジケーションに基づく、方法。
【請求項4】
前記音声呼が開始されたときと前記ハンドオーバコマンドが受信されたときとの間のタイミング関係に基づいて、前記開始された音声呼に応答して前記ハンドオーバコマンドが受信されたことを検出することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信の方法であって、
5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、前記gNBにキャンプオンすることと、
前記gNBとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、
前記ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、
前記ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、
前記ハンドオーバプロシージャの前記失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることとを備え
前記1つまたは複数のアクションをとることは、LTEセル探索を実行することを備える、方法。
【請求項6】
前記LTEセル探索は、第1のタイマにしたがって実行され、
LTEセルが見つかる前に前記第1のタイマが満了すると、1つまたは複数のアクションをとることは、
第2のタイマにしたがって、前記音声呼を処理するためにWCDMAセル探索またはGSMセル探索のうちの少なくとも1つを実行することと、
WCDMAセルまたはGSMセルが見つかる前に前記第2のタイマが満了すると、前記gNBへのキャンプオンに戻ることとをさらに備え、
1つまたは複数のアクションをとることは、
前記WCDMAセル探索に基づくWCDMAセルまたは前記GSMセル探索に基づくGSMセルのうちの1つにキャンプオンすることと、
前記5G NRシステムから受信される登録受諾メッセージ、
SIPメッセージ、または
前記UEに記憶された構成情報
のうちの少なくとも1つ中で、前記音声呼を処理するためのSTN-SR(Session Transfer Number for Single Radio Voice Call Continuity)のインジケーションを受信することと、
回線交換ドメインにおいて前記音声呼を処理するために前記STN-SRを使用することとをさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記開始された音声呼は、モバイル発信音声呼またはモバイル着信音声呼のうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ハンドオーバコマンドは、ハンドオーバコマンド、リダイレクトコマンド、または前記UEをNRからLTEに向ける任意の他のコマンドを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための装置であって、
5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、前記gNBにキャンプオンすることと、
前記gNBとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、
前記ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、
前記ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、
前記ハンドオーバプロシージャの前記失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることと
を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサと、ここにおいて、前記1つまたは複数のアクションをとるために、前記少なくとも1つのプロセッサは、
a)NRからLTEへの音声フォールバックインジケータ、または
b)発展型パケットシステム(EPS)または無線アクセス技術(RAT)間フォールバックサポートのインジケーション
のうちの少なくとも1つを、前記gNBから、前記UEが受信していない場合、前記5G NRシステムにおける前記gNBへのキャンプオンに戻ることと、
前記gNBへのキャンプオンに戻った後に、1つまたは複数のセカンダリLTEセルとのハンドオーバプロシージャを試みることとを行うようにさらに構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと
を備える装置。
【請求項10】
請求項乃至8のうちのいずれか一項に記載の方法を実行するための手段を備える、装置。
【請求項11】
基地局によるワイヤレス通信のための方法であって、
5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することと、
前記UEとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信することと、
a)NRからLTEへの音声フォールバックインジケータ、または
b)発展型パケットシステム(EPS)または無線アクセス技術(RAT)間フォールバックサポートのインジケーション
のうちの少なくとも1つを、前記UEに、前記基地局が送信していない場合、前記ハンドオーバコマンドに基づくハンドオーバプロシージャが失敗した後に、前記UEとの通信を再確立することと、
前記ハンドオーバプロシージャが失敗し、前記UEとの前記通信が再確立された後に、1つまたは複数のセカンダリLTEセルに前記UEをハンドオーバすることを試みることと
を備える方法。
【請求項12】
基地局によるワイヤレス通信のための方法であって、
5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することと、
前記UEとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信することと、
NRからLTEへの音声フォールバックインジケータを前記ハンドオーバコマンド中に含めることを備え、ここにおいて、前記フォールバックインジケータは、基地局が前記音声呼をサポートしていないというインジケーションを提供する、方法。
【請求項13】
前記ハンドオーバコマンドは、ハンドオーバコマンド、リダイレクトコマンド、または前記UEをNRからLTEに向ける任意の他のコマンドを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
基地局によるワイヤレス通信のための装置であって、
5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することと、
前記UEとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信することと、
a)NRからLTEへの音声フォールバックインジケータ、または
b)発展型パケットシステム(EPS)または無線アクセス技術(RAT)間フォールバックサポートのインジケーション
のうちの少なくとも1つを、前記UEに、前記基地局が送信していない場合、前記ハンドオーバコマンドに基づくハンドオーバプロシージャが失敗した後に、前記UEとの通信を再確立することと、
前記ハンドオーバプロシージャが失敗し、前記UEとの前記通信が再確立された後に、1つまたは複数のセカンダリLTEセルに前記UEをハンドオーバすることを試みることと
を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと
を備える装置。
【請求項15】
請求項12および13のうちのいずれか一項に記載の方法を実行するための手段を備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【米国特許法第119条に基づく優先権の主張】
【0001】
[0001]本出願は、2019年10月7日に出願された米国特許出願第16/594,374号に対する優先権を主張するものであり、同出願は、2018年10月09日に出願された米国仮特許出願第62/743,409号に対する優先権および利益を主張するものであり、両出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示は、一般に、通信システムに関し、より詳細には、ボイスオーバ新無線(VoNR)からボイスオーバロングタームエボリューション(VoLTE)へのフォールバック(voice over new radio (VoNR)-to-voice over long term evolution (VoLTE) fallback)を改善するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなど、様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(例えば、帯域幅、伝送電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を用い得る。そのような多元接続技術の例には、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))システム、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システムが含まれる。
【0004】
[0004]いくつかの例では、ワイヤレス多元接続通信システムは、別名ユーザ機器(UE)としても知られている複数の通信デバイスのための通信を各々が同時にサポートする、いくつかの基地局を含み得る。LTEまたはLTE-Aネットワークでは、1つまたは複数の基地局のセットは、eノードB(eNB)を定義し得る。他の例では(例えば、次世代または5Gネットワークでは)、ワイヤレス多元接続通信システムは、いくつかの中央ユニット(CU)(例えば、中央ノード(CN)、アクセスノードコントローラ(ANC)など)と通信しているいくつかの分散ユニット(DU)(例えば、エッジユニット(EU)、エッジノード(EN)、無線ヘッド(RH)、スマート無線ヘッド(SRH)、送受信ポイント(TRP)など)を含み得、ここで、中央ユニットと通信している1つまたは複数の分散ユニットのセットは、アクセスノード(例えば、新無線基地局(NR BS)、新無線ノードB(NR NB)、ネットワークノード、5G NB、eNBなど)を定義し得る。基地局またはDUは、(例えば、基地局からまたはUEへの送信のための)ダウンリンクチャネルおよび(例えば、UEから基地局または分散ユニットへの送信のための)アップリンクチャネル上でUEのセットと通信し得る。
【0005】
[0005]これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格で採用されている。新興の通信規格の例は、新無線(NR)、例えば5G無線アクセスである。NRは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって公表されたLTEモバイル規格に対する拡張のセットである。それは、ダウンリンク(DL)上およびアップリンク(UL)上でサイクリックプレフィックス(CP)を有するOFDMAを使用して、スペクトル効率を向上させること、コストを下げること、サービスを向上させること、新たなスペクトルを利用すること、および他のオープン規格とより良好に統合することで、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良好にサポートするように、ならびに、ビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートするように設計されている。
【0006】
[0006]しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要は増加し続けるため、NR技術のさらなる改善の必要性が存在する。好ましくは、これらの改善は、他の多元接続技術およびこれらの技術を用いる電気通信規格に適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本開示のシステム、方法、およびデバイスは、各々がいくつかの態様を有し、それらのうちのいずれも、それの望ましい特質を単独で担うものではない。以下の特許請求の範囲によって表される本開示の範囲を限定することなく、いくつかの特徴がこれより簡潔に説明されるであろう。この説明を検討した後、特に「詳細な説明」と題するセクションを読んだ後には、本開示の特徴が、ワイヤレスネットワークにおけるアクセスポイントと局との間の改善された通信を含む利点をどのように提供するかが理解されるであろう。
【0008】
[0008]特定の態様は、ユーザ機器によるワイヤレス通信のための方法を提供する。方法は、一般に、5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、それにキャンプオンすることと、gNBとの音声呼を開始することと、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンド(5G NR-to-long term evolution (LTE(登録商標)) handover command)を受信することと、ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることとを含む。
【0009】
[0009]特定の態様は、ユーザ機器によるワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、一般に、5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、それにキャンプオンするための手段と、gNBとの音声呼を開始するための手段と、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信するための手段と、ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行するための手段と、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出するための手段と、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとるための手段とを含む。
【0010】
[0010]特定の態様は、ユーザ機器によるワイヤレス通信のための非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を提供する。非一時的なコンピュータ読取可能な媒体は、一般に、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、それにキャンプオンすることと、gNBとの音声呼を開始することと、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることとを行わせる命令を含む。
【0011】
[0011]特定の態様は、ユーザ機器によるワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、一般に、5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、それにキャンプオンすることと、gNBとの音声呼を開始することと、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることとを行うように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。装置はまた、一般に、少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリを含む。
【0012】
[0012]特定の態様は、基地局によるワイヤレス通信のための方法を提供する。方法は、一般に、5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することと、UEとの音声呼を開始することと、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信することとを含む。
【0013】
[0013]特定の態様は、基地局によるワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、一般に、5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信するための手段と、UEとの音声呼を開始するための手段と、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信するための手段とを含む。
【0014】
[0014]特定の態様は、ユーザ機器によるワイヤレス通信のための非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を提供する。非一時的なコンピュータ読取可能な媒体は、一般に、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することと、UEとの音声呼を開始することと、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信することとを行わせる命令を含む。
【0015】
[0015]特定の態様は、ユーザ機器によるワイヤレス通信のための装置を提供する。装置は、一般に、5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することと、UEとの音声呼を開始することと、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信することとを行うように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。装置はまた、一般に、少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリを含む。
【0016】
[0016]前述した目的および関連する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下に十分に説明されかつ特許請求の範囲において具体的に示される特徴を備える。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様の実例となる特定の特徴を詳細に示す。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理が用いられ得る様々な方法のうちのほんの一部を示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの同等物を含むことが意図される。
【0017】
[0017]本開示の上記特徴を詳細に理解することができるように、上で簡潔に概要を述べた内容のより詳細な説明が態様を参照して行われ得、そのうちのいくつかは、添付の図面に例示される。しかしながら、添付の図面は、本開示の特定の典型的な態様を例示しているにすぎず、説明が他の同等に効果的な態様を認め得るため、その範囲を限定するものとみなされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】[0018]図1は、本開示の特定の態様による、例となる電気通信システムを概念的に例示するブロック図である。
図2A】[0019]図2Aは、本開示の特定の態様による、新無線(NR)アクセスネットワーク(RAN)の例となる論理アーキテクチャを例示するブロック図である。
図2B図2Bは、本開示の特定の態様による、新無線(NR)アクセスネットワーク(RAN)の例となる論理アーキテクチャを例示するブロック図である。
図2C図2Cは、本開示の特定の態様による、新無線(NR)アクセスネットワーク(RAN)の例となる論理アーキテクチャを例示するブロック図である。
図2D図2Dは、本開示の特定の態様による、新無線(NR)アクセスネットワーク(RAN)の例となる論理アーキテクチャを例示するブロック図である。
図3】[0020]図3は、本開示の特定の態様による、例となるBSおよびユーザ機器(UE)の設計を概念的に例示するブロック図である。
図4A】[0021]図4Aは、本開示の態様による、ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための例となる動作を例示する。
図4B】[0022]図4Bは、本開示の態様による、基地局(BS)によるワイヤレス通信のための例となる動作を例示する。
図5】[0023]図5は、本開示の態様による、本明細書で開示される技法のための動作を実行するように構成された様々な構成要素を含み得る通信デバイスを例示する。
図6】[0024]図6は、本開示の態様による、本明細書で開示される技法のための動作を実行するように構成された様々な構成要素を含み得る通信デバイスを例示する。
【詳細な説明】
【0019】
[0025]理解を容易にするために、可能な場合には、複数の図に共通な同一の要素を指定するために同一の参照番号が使用されている。一態様で開示される要素が、具体的な記載なく他の態様で有益に利用され得ることは企図される。
【0020】
[0026]本開示の態様は、ボイスオーバ新無線(VoNR)からボイスオーバロングタームエボリューション(VoLTE)へのフォールバックを改善するための装置、方法、処理システム、およびコンピュータ読取可能な媒体を提供する。
【0021】
[0027]上述のとおり、以下の説明は、通信システムにおいてVoNRからVoLTEへのフォールバックを改善する例を提供するものであり、特許請求の範囲で示される範囲、適用可能性、または例を限定するものではない。本開示の範囲から逸脱することなく、説明される要素の配列および機能に変更がなされ得る。様々な例は、様々なプロシージャまたは構成要素を、適宜、省略、置換、または追加し得る。例えば、説明される方法は、説明されるものとは異なる順序で実行され得、様々なステップが、追加、省略、または組み合わせられ得る。また、いくつかの例に関して説明される特徴は、いくつかの他の例では組み合わせられ得る。例えば、本明細書で示される任意の数の態様を使用して、装置がインプリメントされ得るか、方法が実施され得る。加えて、本開示の範囲は、本明細書で示される開示の様々な態様に加えて、または、それ以外に、他の構造、機能性、または構造と機能性を使用して実施されるそのような装置または方法をカバーすることが意図されている。本明細書で開示される本開示の任意の態様が、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることは理解されるべきである。「例示的」という用語は、本明細書では、「例、事例、または例示として機能する」を意味するために使用される。「例示的」であるとして本明細書で説明される任意の態様は、必ずしも、好ましいまたは他の態様よりも有利であると解釈されるべきではない。
【0022】
[0028]一般に、所与の地理的エリアにおいて任意の数のワイヤレスネットワークが展開され得る。各ワイヤレスネットワークは、特定の無線アクセス技術(RAT)をサポートし得、1つまたは複数の周波数上で動作し得る。RATは、無線技術、エアインターフェースなどとも呼ばれ得る。周波数は、キャリア、サブキャリア、周波数チャネル、トーン、サブバンドなどとも呼ばれ得る。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的エリアにおいて単一のRATをサポートし得る。いくつかのケースでは、5G NR RATネットワークが展開され得る。
【0023】
[0029]図1は、ユーザ機器に関連するルーティングIDを更新するために本開示の態様が実行され得る例となるワイヤレス通信ネットワーク100を例示する。例えば、ワイヤレス通信ネットワーク100は、NRシステム(例えば、5G NRネットワーク)であり得る。
【0024】
[0030]図1に例示されているように、ワイヤレス通信ネットワーク100は、いくつかの基地局(BS)110a~z(本明細書では各々が個別にBS110とも呼ばれるか、または集合的にBS110とも呼ばれる)と、他のネットワークエンティティとを含み得る。BS110は、「セル」と呼ばれることもある特定の地理的エリアに通信カバレッジを提供し得、このエリアは、静止している場合も、モバイルBS110のロケーションにしたがって移動する場合もあり得る。いくつかの例では、BS110は、任意の適切なトランスポートネットワークを使用する様々なタイプのバックホールインターフェース(例えば、ダイレクト物理接続、ワイヤレス接続、仮想ネットワークなど)を通して、ワイヤレス通信ネットワーク100において互いに、および/または1つもしくは複数の他のBSもしくはネットワークノード(図示せず)に相互接続され得る。図1に示す例では、BS110a、110b、および110cは、それぞれマクロセル102a、102b、および102cのためのマクロBSであり得る。BS110xは、ピコセル102xのためのピコBSであり得る。BS110yおよび110zは、それぞれフェムトセル102yおよび102zのためのフェムトBSであり得る。BSは、1つまたは複数のセルをサポートし得る。BS110は、ワイヤレス通信ネットワーク100においてユーザ機器(UE)120a~y(本明細書では各々が個別にUE120とも呼ばれるか、または集合的にUE120とも呼ばれる)と通信する。UE120(例えば、120x、120yなど)は、ワイヤレス通信ネットワーク100全体にわたって分散され得、各UE120は、固定またはモバイルであり得る。
【0025】
[0031]特定の態様によれば、BS110およびUE120は、本明細書で説明されるように、ボイスオーバ新無線(VoNR)からボイスオーバロングタームエボリューション(VoLTE)へのフォールバックを改善するために構成され得る。例えば、図1に示すように、BS110aは、本明細書で開示される特定の態様による、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するためのフォールバックマネジャ112を含む。フォールバックマネジャ112は、いくつかのケースでは、図4Bのうちの1つまたは複数に例示される動作だけでなく、本開示の態様による、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するための本明細書で説明される他の動作も実行するように構成され得る。例えば、いくつかのケースでは、フォールバックマネジャ112は、5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信し、UEとの音声呼を開始し、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信するように構成され得る。
【0026】
[0032]追加的に、UE120は、本明細書で開示される特定の態様による、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するためのフォールバックマネジャ122を含む。フォールバックマネジャ122は、いくつかのケースでは、図4Aのうちの1つまたは複数に例示される動作だけでなく、本開示の態様による、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するための本明細書で説明される他の動作も実行するように構成され得る。例えば、いくつかのケースでは、フォールバックマネジャ122は、5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、それにキャンプオンすることと、gNBとの音声呼を開始することと、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることとを行うように構成され得る。
【0027】
[0033]ワイヤレス通信ネットワーク100はまた、リレーとも呼ばれる中継局(例えば、中継局110r)を含み得、この中継局は、デバイス間の通信を可能にするために、アップストリーム局(例えば、BS110aまたはUE120r)からデータおよび/または他の情報の送信を受信し、ダウンストリーム局(例えば、UE120またはBS110)にデータおよび/または他の情報の送信を送るか、またはUE120間の送信を中継する。
【0028】
[0034]ネットワークコントローラ130は、BS110のセットに結合し、これらのBS110に対して協調および制御を提供し得る。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してBS110と通信し得る。BS110はまた、ワイヤレスまたはワイヤラインバックホールを介して(例えば、直接または間接的に)互いに通信し得る。
【0029】
[0035]図2Aは、図1に例示されたワイヤレス通信システムによりインプリメントされ得る、新無線(NR)アクセスネットワークの例となる論理アーキテクチャ200を例示する。UE120は、NRエアインターフェース206を介して無線アクセスネットワーク(RAN)204にアクセスし得る。特定の態様によれば、UE120は、以下で説明するように、VoNRからVoLTEへのフォールバックのために構成され得る。例えば、図2に示すように、UE120は、フォールバックマネジャ122を含む。フォールバックマネジャ122は、いくつかのケースでは、図4のうちの1つまたは複数に例示される動作だけでなく、本開示の態様による、VoNRからVoLTEへのフォールバックのための本明細書で説明される他の動作も実行するように構成され得る。
【0030】
[0036]RANは、N3インターフェース210を介してユーザプレーン機能(UPF)208と通信し得る。異なるUPF208間の通信は、N9インターフェース212を介して伝達され得る。UPFは、1つまたは複数のN6インターフェース216を介してデータネットワーク(DN)(例えば、インターネット、ネットワークオペレータ提供サービス)214と通信し得る。UEは、N1インターフェース220を介して1つまたは複数のコアアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)218と通信し得る。RANは、N2インターフェース222を介して1つまたは複数のAMFと通信し得る。UPFは、N4インターフェース228を介してセッション管理機能(SMF)226と通信し得る。
【0031】
[0037]異なるAMF218間の通信は、N14インターフェース230を介して伝達され得る。AMFは、N11インターフェース232を介してSMF226と通信し得る。AMFは、N15インターフェース236を介してポリシー制御機能(PCF)234と通信し得る。SMFは、N7インターフェース238を介してPCFと通信し得る。PCFは、N5インターフェース242を介してアプリケーション機能(AF)240と通信し得る。AMFは、N12インターフェース246を介して認証サーバ機能(AUSF)244と通信し得る。AMFは、N8インターフェース250を介して統合データ管理(UDM)248と通信し得る。UDM248は、統合データレポジトリ(UDR)に記憶されたサブスクリプションデータを使用し、アプリケーションロジックをインプリメントして、認証クレデンシャルの生成、ユーザの識別、ならびにサービスおよびセッション継続性などの様々な機能性を実行する。SMFは、N10インターフェース252を介してUDMと通信し得る。AUSFは、N13インターフェース254を介してUDMと通信し得る。
【0032】
[0038]例となる論理アーキテクチャ200は単一のUEを例示するが、本開示はそのように限定されず、アーキテクチャは任意の数のUEに対応し得る。同様に、アーキテクチャは、単一のDNにアクセスするUEを示すが、本開示はそのように限定されず、アーキテクチャは、図2Bを参照して以下で説明されるように、複数のDNと通信するUEに対応する。
【0033】
[0039]図2Bは、図1に例示されたワイヤレス通信システムによりインプリメントされ得る、新無線(NR)アクセスネットワーク(RAN)の例となる論理アーキテクチャ260を例示する。論理アーキテクチャ250は、図2Aに示す論理アーキテクチャ200に類似しており、同じエンティティが多く示されており、同じラベルでラベル付けされている。そのため、図2Aとの相違点のみを説明する。図2BのUE120は、RAN204を介して2つのDN214aおよび214bにアクセスしている。RANは、第1のN3インターフェース210aを介して第1のUPF208aと通信する。RANはまた、第2のN3インターフェース210bを介して第2のUPF208bと通信する。各UPFは、対応するN6インターフェース216aまたは216bを介して対応するDN214aまたは214bと通信する。同様に、各UPFは、対応するN4インターフェース228aまたは228bを介して対応するSMF226aまたは226bと通信する。各SMFは、対応するN11インターフェース232aまたは232bを介してAMF218と通信する。同様に、各SMFは、対応するN7インターフェース238aまたは238bを介してPCFと通信する。
【0034】
[0040]図2Cは、図1に例示されたワイヤレス通信システムによりインプリメントされ得る、新無線(NR)アクセスネットワーク(RAN)の例となる論理アーキテクチャ270を例示する。論理アーキテクチャ270は、図2Aに示す論理アーキテクチャ200に類似しており、同じエンティティが多く示されており、同じラベルでラベル付けされている。そのため、図2Aとの相違点のみを説明する。論理アーキテクチャ270では、UEはローミングしており、したがって、VPLMN(visited physical land mobile network)内の特定のエンティティを介してUEのHPLMN(home physical land mobile network)と接続される。特に、SMFは、VPLMN PCF(vPCF)234vと通信するが、DNへのUEのアクセスに関する何らかのポリシー情報は、ローミングN7rインターフェース238rを介してHPLMN PCF(hPCF)234hから取り出され得る。図2Cでは、UEは、VPLMNを介してDNにアクセスすることができる。
【0035】
[0041]図2Dは、図1に例示されたワイヤレス通信システムによりインプリメントされ得る、新無線(NR)アクセスネットワーク(RAN)の例となる論理アーキテクチャ280を例示する。論理アーキテクチャ280は、図2Cに示す論理アーキテクチャ270に類似しており、同じエンティティが多く示されており、同じラベルでラベル付けされている。そのため、図2Cとの相違点のみを説明する。論理アーキテクチャ280では、UEはローミングしており、したがって、VPLMN(visited physical land mobile network)内の特定のエンティティを介してUEのHPLMN(home physical land mobile network)と接続される。図2Cとは異なり、図2DのUEは、UEがVPLMNを介してアクセスすることができないDNにアクセスしている。図2Cとの違いとしては、VPLMN内のUPFがN4インターフェース228vを介してVPLMN SMF(V-SMF)226vと通信し、HPLMN内のUPFがN4インターフェース228hを介してHPLMN SMF(H-SMF)226hと通信することが挙げられる。VPLMNのUPFは、N9インターフェース282を介してHPLMNのUPFと通信する。同様に、V-SMFは、N16インターフェース284を介してH-SMFと通信する。
【0036】
[0042]図2A~2Dの例示的な論理アーキテクチャ200、250、270、および280に示す様々なエンティティによって実行される動作および使用されるプロトコルは、文書「TS 23.501; System Architecture for the 5G System; Stage 2 (Release 15)」および「TS 23.502; Procedures for the 5G System; Stage 2 (Release 15)」においてより詳細に説明されており、両文書とも公的に利用可能である。
【0037】
[0043]図3は、本開示の態様をインプリメントするために使用され得る、(例えば、図1のワイヤレス通信ネットワーク100における)BS110aおよびUE120aの例となる構成要素を例示する。
【0038】
[0044]BS110aにおいて、送信プロセッサ320は、データソース312からデータを受け取り、コントローラ/プロセッサ340から制御情報を受け取り得る。制御情報は、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、グループ共通PDCCH(GC PDCCH)などのためのものであり得る。データは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)などのためのものであり得る。プロセッサ320は、このデータおよび制御情報を処理(例えば、符号化およびシンボルマッピング)して、それぞれデータシンボルおよび制御シンボルを取得し得る。送信プロセッサ320はまた、例えば、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、およびセル固有基準信号(CRS)のための基準シンボルを生成し得る。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ330は、適用可能であれば、これらデータシンボル、制御シンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(例えば、プリコーディング)を実行し得、トランシーバ332a~332tの変調器(MOD)に出力シンボルストリームを提供し得る。トランシーバ332a~332tの各変調器は、(例えば、OFDMなどのために)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得し得る。各変調器は、この出力サンプルストリームをさらに処理(例えば、アナログ変換、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得し得る。トランシーバ332a~332tの変調器からのダウンリンク信号は、それぞれアンテナ234a~234tを介して送信され得る。
【0039】
[0045]UE120aにおいて、アンテナ352a~352rは、BS110aからダウンリンク信号を受信し得、この受信信号をそれぞれトランシーバ354a~354rの復調器(DEMOD)に提供し得る。トランシーバ354a~354r中の各復調器は、それぞれの受信信号を調整(例えば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得し得る。各復調器は、(例えば、OFDMなどのために)これら入力サンプルをさらに処理して、受信シンボルを取得し得る。MIMO検出器356は、トランシーバ354a~354rの復調器から受信シンボルを取得し、適用可能であれば、これら受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供し得る。受信プロセッサ358は、検出されたシンボルを処理(例えば、復調、デインタリーブ、および復号)し、UE120aのための復号済みデータをデータシンク360に提供し、復号済み制御情報をコントローラ/プロセッサ380に提供し得る。
【0040】
[0046]アップリンク上では、UE120aにおいて、送信プロセッサ364は、データソース362から(例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のための)データを、コントローラ/プロセッサ380から(例えば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のための)制御情報を受け取り、処理し得る。送信プロセッサ364はまた、基準信号のための(例えば、サウンディング基準信号(SRS)のための)基準シンボルを生成し得る。送信プロセッサ364からのシンボルは、適用可能であれば、TX MIMOプロセッサ366によってプリコーディングされ、トランシーバ354a~354rの復調器によってさらに処理され(例えば、SC-FDMなどのために)、BS110aに送信され得る。BS110aにおいて、UE120aからのアップリンク信号は、アンテナ334によって受信され、変調器332によって処理され、適用可能であれば、MIMO検出器336によって検出され、受信プロセッサ338によってさらに処理されて、UE120aによって送られた復号済みデータおよび制御情報が取得され得る。受信プロセッサ338は、復号済みデータをデータシンク339に提供し、復号済み制御情報をコントローラ/プロセッサ340に提供し得る。
【0041】
[0047]メモリ342および382は、それぞれBS110aおよびUE120aのためのデータおよびプログラムコードを記憶し得る。スケジューラ344は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジューリングし得る。
【0042】
[0048]コントローラ/プロセッサ340および/またはBS110における他のプロセッサおよびモジュールは、本明細書で説明される技法のためのプロセスを実行するか、またはその実行を指揮し得る。例えば、図3に示すように、BS110aのコントローラ/プロセッサ340は、本明細書で開示される特定の態様による、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するために構成され得るフォールバックマネジャ341を含む。例えば、いくつかのケースでは、フォールバックマネジャ341は、本開示の態様による、5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することと、UEとの音声呼を開始することと、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信することとを行うように構成され得る。
【0043】
[0049]追加的に、図3に示すように、UE120aのコントローラ/プロセッサ380は、本明細書で開示される特定の態様による、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するために構成され得るフォールバックマネジャ381を含む。例えば、いくつかのケースでは、フォールバックマネジャ381は、本開示の態様による、5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、それにキャンプオンすることと、gNBとの音声呼を開始することと、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることとを行うように構成され得る。コントローラ/プロセッサで示されているが、本明細書で説明される動作を実行するためにUE120aおよびBS110aの他の構成要素が使用され得る。
【0044】
VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するための例となる技法
[0050]5G新無線(NR)の初期展開における次世代ノードB(gNB)は、音声サービスが5G NRを介して送信されるボイスオーバNR(VoNR)をサポートしていない場合がある。NR上で音声サービスをサポートするために、UEが音声サービスのためにLTEにフォールバックするVoNRからVoLTEへのフォールバック(別名、3GPP用語のフォールバック)のためのプロシージャが定義されている。フォールバックのためのメカニズムは、NRからLTEへのハンドオーバ(HO)またはNRからLTEへのリダイレクトであり得る。
【0045】
[0051]しかしながら、いくつかのケースでは、NRからLTEへのHOまたはリダイレクトは失敗し得る。リダイレクトのケースでは、リダイレクトコマンドを受信し、ターゲットLTE無線アクセス技術(RAT)へのリダイレクトを試みて失敗した後、UEは、ターゲットRAT(例えば、LTE)にとどまってセル選択を継続し得る。適切なセルが見つかると、音声サービスがサポートされ得る。HOのケースでは、LTE HOを試みて失敗した後、UEは、3GPP仕様にしたがってNRに戻る。このケースでは、gNBがVoNRをサポートしていないため、エンドユーザから見ると、モバイル発信(MO)音声呼は失敗に終わる。追加的に、モバイル着信(MT)呼の場合、エンドユーザは、MT呼に全く気付かない。そのため、NRに戻るという仕様要件に従うことで、1回のHO失敗が、VoNRからVoLTEへのフォールバックの失敗をもたらし、これはサービス品質の低下につながる。この問題は、ハンドオーバまたは無線リソース制御(RRC)リダイレクトがEPS/RAT間フォールバックによるものであるのかモビリティなどの別の理由によるものであるのかをUEも「ターゲットRANノード」も確定的に知らないということが原因である。ハンドオーバが音声フォールバックによるものであることをUEが知っている場合、以下でより詳細に説明するように、UEは、いくつかのケースでは、どのRATが音声をサポートしていないかを決定し、したがって、このRATを失敗後の潜在的な自律的再選択の対象から除外することができる(例えば、フォールバックがNRからトリガされた場合、NRを自律的セル探索から除外することができる)。そのため、本開示の態様は、上で説明したフォールバック失敗に関する問題の軽減を助けるためにVoNRからVoLTEへのフォールバックを改善する技法を提案する。
【0046】
[0052]図4Aは、ネットワーク(例えば、5G NRシステム)におけるワイヤレス通信のための例となる動作400Aを例示する。動作400Aは、例えば、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するために、上で参照した1つまたは複数のUE(例えば、UE120)によって実行され得る。態様によれば、5G NRシステム/gNBは、以下で説明するように、動作400と相補的な動作を実行し得る。
【0047】
[0053]動作400Aは、402Aにおいて、5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、それにキャンプオンすることから開始する。
【0048】
[0054]404Aにおいて、UEは、gNBとの音声呼を開始する。
【0049】
[0055]406Aにおいて、UEは、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信する。態様によれば、ハンドオーバコマンドは、例えば、ハンドオーバコマンド、リダイレクトコマンド、またはUEをNRからLTEに向ける任意の他のコマンドを含み得る。
【0050】
[0056]408Aにおいて、UEは、ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行する。態様によれば、ハンドオーバプロシージャは、例えば、ハンドオーバプロシージャ、リダイレクトプロシージャ、またはUEをNRからLTEに向けるための任意の他のプロシージャを含み得る。
【0051】
[0057]410Aにおいて、UEは、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出する。
【0052】
[0058]412Aにおいて、UEは、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとる。
【0053】
[0059]図4Bは、ネットワーク(例えば、5G NRシステム)におけるワイヤレス通信のための例となる動作400Bを例示する。動作400Bは、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するために、例えば、上で参照した基地局/gNB(例えば、BS110)によって実行され得る。態様によれば、動作400Bは、UEによって実行される動作400Aと相補的であると見なされ得る。
【0054】
[0060]動作400Bは、402Bにおいて、5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することから開始する。
【0055】
[0061]404Bにおいて、BSは、UEとの音声呼を開始する。
【0056】
[0062]406Bにおいて、BSは、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信する。
【0057】
[0063]上述のとおり、本開示の態様は、例えば、ハンドオーバ失敗のケースにおいて、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するための技法を提供する。通常、UEにおいてハンドオーバが失敗すると(例えば、音声呼を処理するための適切なセルを見つけることなくT304タイマが満了すると)、UEは、ソースシステム(例えば、このケースではNR)に戻り、RRC再確立を実行し得る。しかしながら、このケースでは、ハンドオーバは、NRからの音声フォールバックによりトリガされたものであるため、NRが音声をサポートしていないことを意味し、したがって、同じプロシージャを再度トリガするはめになるため、UEがNRに戻っても意味がない。そのため、そのような状況を回避するために、UEは、ハンドオーバプロシージャの失敗を検出したことに応答して、1つまたは複数のアクションをとり得る。
【0058】
[0064]例えば、いくつかのケースでは、5G NRシステムに登録するとき、UEは、UEが現在キャンプオンしているRAT(例えば、5G NRシステムにおけるgNB)およびトラッキングエリア(TA)リストのためのEPS/RAT間フォールバックサポートを示すインジケータを含む登録受諾メッセージを5G NRシステムのアクセス管理機能(AMF)から受信し得る。いくつかのケースでは、EPS/RAT間フォールバックサポートは、gNB/5G NRシステムが音声呼(例えば、VoNR)をサポートしているかどうかを示し得る。そのため、1つまたは複数のアクションをとることは、EPS/RAT間フォールバックインジケーションに基づいて、キャンプオンすべき新しいセルを決定するためにセル選択または再選択プロシージャを実行することを備え得る。例えば、いくつかのケースでは、5G NRシステムが音声呼をサポートしていないことをEPS/RAT間フォールバックインジケーションが示す場合、UEは、gNBを、セル選択または再選択プロシージャ中の選択対象から除外し得、音声呼を処理するのに適したセルを探索し得る。
【0059】
[0065]いくつかのケースでは、5G NRからLTEへのハンドオーバコマンドは、ハンドオーバコマンドの目的が5G NRシステムでの音声呼の開始によるものであることを示す、NRからLTEへの音声フォールバックインジケータを含み得る。換言すると、ハンドオーバコマンド中のフォールバックインジケータは、ハンドオーバコマンドが5G NRシステム内での音声呼の開始に応答したものであることを示し得る。そのため、1つまたは複数のアクションをとることは、ハンドオーバコマンド中で受信されたNRからLTEへの音声フォールバックインジケータに基づいて、キャンプオンすべき新しいセルを決定するためにセル選択または再選択プロシージャを実行することを備え得る。例えば、NRからLTEへの音声フォールバックインジケータに基づいて、UEは、5G NRシステムが音声呼をサポートしていないと決定し得、したがって、gNBを、セル選択または再選択プロシージャ中の選択対象から除外し得、音声呼を処理するのに適したセルを探索し得る。
【0060】
[0066]いくつかのケースでは、1つまたは複数のアクションをとることは、拡張T304タイマにしたがって、キャンプオンすべきLTEセルを決定するためにLTEセル探索を実行することを備える。例えば、gNBが音声呼をサポートしていないケースを処理するために、UEは、(例えば、現在のT304タイマと比較して)UEが音声呼を処理するための適切なLTEセルを探索し、それにキャンプオンするための追加の時間を含み得る拡張T304タイマで構成され得る。態様によれば、UEが、拡張T304タイマの満了前に、音声呼を処理するための適切なLTEセルを検出すると、UEは、この適切なLTEセルにハンドオーバし、音声呼を継続し得る。
【0061】
[0067]いくつかのケースでは、UEは、音声呼をサポートすることができるLTE周波数のリストを受信し得る。態様によれば、リストは、ハンドオーバコマンド、ターゲットLTEセルのシステム情報、または(例えば、5G NRシステムの)事業者からの事前構成情報において、例えば、オープンモバイルアライアンス(OMA)デバイス管理(DM)を介して、のうちの少なくとも1つ中で受信され得る。したがって、1つまたは複数のアクションをとることは、ハンドオーバプロシージャの失敗が失敗したときに音声呼を処理するのに適したセルを見つけるために、LTE周波数のリストに少なくとも部分的に基づいてLTEセル探索を実行することを備え得る。
【0062】
[0068]いくつかのケースでは、UEは、ハンドオーバ失敗を自律的に処理するために、フォールバックハンドオーバコマンドの目的(例えば、ハンドオーバコマンドがVoNR呼による音声フォールバックのためのものであること)を自己認識する必要があり得る。例えば、いくつかのケースでは、UEは、IPマルチメディアコアネットワークサブシステム(IMS)がモバイル発信(MO)/モバイル着信(MT)呼の開始についてUEの下位レイヤに通知することを可能にする内部インターフェースを構成し得る。そのため、UEは、IMSからの通知に基づいて、音声呼の開始(例えば、MOまたはMT)に応答してハンドオーバコマンドが受信されたことを検出し得る。態様によれば、ハンドオーバコマンドメッセージが音声フォールバックにより(例えば、5G NRシステムが音声呼をサポートしていないため)受信されたことをUEが検出すると、1つまたは複数のアクションをとることは、UEが、音声呼を処理するための適切なセルを見つけるために(例えば、gNBからの命令なしに)セル探索を自律的に実行し得ることを備え得る。
【0063】
[0069]他のケースでは、UEは、音声呼が開始されたときとハンドオーバコマンドが受信されたときとの間のタイミング関係に基づいて、音声呼の開始に応答してハンドオーバコマンドが受信されたことを検出し得る。例えば、音声呼(例えば、MO/MT)が開始された直後にハンドオーバコマンドが受信されると、UEは、ハンドオーバコマンドが音声フォールバックによるものであることを検出し(5G NRシステムが音声呼をサポートしていないことを理解し)得る。態様によれば、ハンドオーバコマンドメッセージが音声フォールバックにより(例えば、5G NRシステムが音声呼をサポートしていないため)受信されたことをUEが検出すると、1つまたは複数のアクションをとることは、UEが、音声呼を処理するための適切なセルを見つけるために(例えば、gNBからの命令なしに)セル探索を自律的に実行し得ることを備え得る。
【0064】
[0070]態様によれば、いくつかのケースでは、音声サービスのためのNRからLTEへのHOが失敗した後、UEは、再確立のためにNRに戻り得る。しかしながら、NRはIMS音声サービスをサポートしていないため、UEがNRに戻ると音声呼は失敗し得る。そのため、1つまたは複数のアクションをとることは、音声サービスのためのNRからLTEへのフォールバックのためのHOが失敗したとき、ソースRAT(すなわち、NR)に戻るのではなく、UEは、音声呼を処理するための適切なLTEセルを見つけようと試み得ることを備え得る。いくつかのケースでは、音声サービスのためのNRからLTEへのフォールバックのためのHOが失敗したとき、1つまたは複数のアクションをとることは、上で説明したように、VoLTE対応周波数からの音声呼を処理するための適切なセルをUEが探索することを備え得る。
【0065】
[0071]いくつかのケースでは、ハンドオーバプロシージャの失敗時に、UEがLTEの適切なセルを見つけることができない場合、UEは、WCDMA(登録商標)およびGSM(登録商標)のような他の音声対応RAT上の他のセルを見つけようと試み得る。例えば、いくつかのケースでは、1つまたは複数のアクションをとることは、第1のタイマにしたがってLTEセル探索を実行することを備え得る。態様によれば、UEが適切なLTEセルを捜し出す前に第1のタイマが満了した場合、1つまたは複数のアクションをとることは、UEが、第2のタイマにしたがって、音声呼を処理するためにWCDMAセル探索またはGSMセル探索のうちの少なくとも1つを実行することをさらに備え得る。態様によれば、いくつかのケースでは、1つまたは複数のアクションをとることは、適切なWCDMAセルまたは適切なGSMセルが見つかる前に第2のタイマが満了した場合、gNBへのキャンプオンに戻ることを備え得る。
【0066】
[0072]いくつかのケースでは、UEが音声呼を処理するための適切なWCDMAまたはGSMセルを検出した場合、1つまたは複数のアクションをとることは、WCDMAセル探索に基づくWCDMAセルまたはGSMセル探索に基づくGSMセルのうちの1つにキャンプオンすることをさらに備え得る。追加的に、1つまたは複数のアクションをとることは、WCDMA/GSMセルの回線交換ドメインにおいて音声呼を処理するためにSTN-SR(Session Transfer Number for Single Radio Voice Call Continuity)を使用することをさらに備え得る。態様によれば、UEは、5G NRシステムから受信される登録受諾メッセージ、セッション開始プロトコル(SIP)メッセージ、またはUEに記憶された構成情報のうちの少なくとも1つ中で、STN-SRのインジケーションを受信し得る。
【0067】
[0073]いくつかのケースでは、VoNRからVoLTEへのフォールバックを改善するための技法は、UEを既存の仕様の挙動に従わせることを伴い得、すなわち、HO失敗の後にUEはNRに戻る。態様によれば、NRでの再確立の後、5G NRシステムは、二次候補LTEセルを有し、UEを別のセルに再度ハンドオーバすることを選好し得る。このケースでは、5G NRシステムは、UEがNRに戻って二次候補LTEセルのうちの1つにハンドオーバすることができるように、ハンドオーバコマンドが音声フォールバックによるものであることを示さないことができる。
【0068】
[0074]換言すると、例えば、NRからLTEへの音声フォールバックインジケータがハンドオーバコマンド中に含まれない場合、UEは、ハンドオーバ失敗の後にNRに戻り得る。その結果、これにより、ネットワークは、NRに戻るかまたはLTEにとどまるかのUE挙動を制御することができる。追加的に、ネットワークが、上で説明した登録受諾中にEPS/RAT間フォールバックサポートを含めない場合、UEは、ハンドオーバ失敗の後にNRに戻り得る。追加的に、態様によれば、gNBが二次ターゲットセルを有する場合、gNBは、ハンドオーバ失敗のケースにおいて、UEがNRを返すことができるように、ハンドオーバコマンド中に音声フォールバックインジケータを含めないことができる。
【0069】
[0075]上記では、上で提示された技法はユーザ機器によって実行されるアクションを対象とするが、相補的なアクションがgNBによって実行され得ることに留意されたい。例えば、gNBは、ユーザ機器と通信し、UEとの音声呼を開始し、音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信し、ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行するようにUEに命令し得る。追加的に、gNBは、UEに、ハンドオーバコマンド中でNRからLTEへの音声フォールバックインジケータを送信し、および/または登録受諾メッセージ内でEPS/RAT間フォールバックサポートインジケータを送信し得る。追加的に、いくつかのケースでは、上述のとおり、基地局は、EPS/RAT間フォールバックサポートインジケータまたはNRからLTEへの音声フォールバックインジケータをUEに送信しないことを決定し、それによって、gNBへのキャンプオンに戻るようにUEに要求し得る。追加的に、いくつかのケースでは、gNBは、ハンドオーバ失敗に応答してUEがセル探索を実行することをgNBが望むセカンダリLTEセルを有するため、gNBは、EPS/RAT間フォールバックサポートインジケータまたはNRからLTEへの音声フォールバックインジケータをUEに送信しないことを決定し得る。
【0070】
[0076]図5は、図4Aに例示される動作および本明細書で説明されるようなNRからLTEへのフォールバックを改善するための他の動作など、本明細書で開示される技法のための動作を実行するように構成された(例えば、ミーンズプラスファンクション構成要素に対応する)様々な構成要素を含み得る通信デバイス500を例示する。通信デバイス500は、トランシーバ508に結合された処理システム502を含む。トランシーバ508は、本明細書で説明されるように様々な信号のような通信デバイス500のための信号を、アンテナ510を介して送信および受信するように構成される。処理システム502は、通信デバイス500によって受信および/または送信される信号を処理することを含む、通信デバイス500のための処理機能を実行するように構成され得る。
【0071】
[0077]処理システム502は、バス506を介してコンピュータ読取可能な媒体/メモリ512に結合されたプロセッサ504を含む。特定の態様では、コンピュータ読取可能な媒体/メモリ512は、プロセッサ504によって実行されたとき、プロセッサ504に、図4Aに例示される動作、またはNRからLTEへのフォールバックを改善するための本明細書で説明される様々な技法を実行するための他の動作を実行させる命令(例えば、コンピュータ実行可能コード)を記憶するように構成される。特定の態様では、コンピュータ読取可能な媒体/メモリ512は、図4Aのうちの1つまたは複数に例示される動作を実行するためのコードを記憶する。例えば、コンピュータ読取可能な媒体/メモリ512は、通信およびキャンプするためのコード514と、開始するためのコード516と、受信するためのコード518と、実行するためのコード520と、検出するためのコード522と、1つまたは複数のアクションをとるためのコード524とを記憶する。
【0072】
[0078]特定の態様では、プロセッサ504は、例えば、図4Aに例示される動作を実行するために、コンピュータ読取可能な媒体/メモリ512に記憶されたコードをインプリメントするように構成された回路を含み得る。例えば、プロセッサ504は、通信およびキャンプするための回路528と、開始するための回路530と、受信するための回路532と、実行するための回路534と、検出するための回路536と、1つまたは複数のアクションをとるための回路538とを含む。
【0073】
[0079]図6は、図4Bに例示される動作および本明細書で説明されるようなNRからLTEへのフォールバックを改善するための他の動作など、本明細書で開示される技法のための動作を実行するように構成された(例えば、ミーンズプラスファンクション構成要素に対応する)様々な構成要素を含み得る通信デバイス600を例示する。通信デバイス600は、トランシーバ608に結合された処理システム602を含む。トランシーバ608は、本明細書で説明されるように様々な信号のような通信デバイス600のための信号を、アンテナ610を介して送信および受信するように構成される。処理システム602は、通信デバイス600によって受信および/または送信される信号を処理することを含む、通信デバイス600のための処理機能を実行するように構成され得る。
【0074】
[0080]処理システム602は、バス606を介してコンピュータ読取可能な媒体/メモリ612に結合されたプロセッサ604を含む。特定の態様では、コンピュータ読取可能な媒体/メモリ612は、プロセッサ604によって実行されたとき、プロセッサ604に、図4Bに例示される動作、またはNRからLTEへのフォールバックを改善するための本明細書で説明される様々な技法を実行するための他の動作を実行させる命令(例えば、コンピュータ実行可能コード)を記憶するように構成される。特定の態様では、コンピュータ読取可能な媒体/メモリ612は、図4Bのうちの1つまたは複数に例示される動作を実行するためのコードを記憶する。例えば、コンピュータ読取可能な媒体/メモリ612は、通信するためのコード614と、開始するためのコード616と、送信するためのコード618とを記憶する。
【0075】
[0081]特定の態様では、プロセッサ604は、例えば、図4Bに例示される動作を実行するために、コンピュータ読取可能な媒体/メモリ612に記憶されたコードをインプリメントするように構成された回路を含み得る。例えば、プロセッサ604は、通信するための回路628と、開始するための回路630と、送信するための回路632とを含む。
【0076】
[0082]本明細書で説明される技法は、NR(例えば、5G NR)、3GPPロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト(LTE-A)、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)、時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)、および他のネットワークのような様々なワイヤレス通信技術のために使用され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、交換して使用されることが多い。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術をインプリメントし得る。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA)およびCDMAの他の変形を含む。cdma2000は、IS-2000、IS-95、およびIS-856規格をカバーする。TDMAネットワークは、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)のような無線技術をインプリメントし得る。OFDMAネットワークは、NR(例えば、5G RA)、次世代UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュOFDMA(Flash-OFDM)などの無線技術をインプリメントし得る。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)の一部である。LTEおよびLTE-Aは、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E―UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、およびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)」という名称の団体からの文書に記載されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)」という名称の団体からの文書に記載されている。NRは、開発中の新興のワイヤレス通信技術である。
【0077】
[0083]本明細書で説明される技法は、上述されたワイヤレスネットワークおよび無線技術に加えて、他のワイヤレスネットワークおよび無線技術に対して使用され得る。明確にするために、本明細書では、3G、4G、および/または5Gのワイヤレス技術に一般に関連する専門用語を使用して態様を説明し得るが、本開示の態様は、他の世代ベースの通信システムで適用され得る。
【0078】
[0084]3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用されるコンテキストに依存して、ノードB(NB)のカバレッジエリア、および/または、このカバレッジエリアにサービス提供するNBサブシステムを指し得る。NRシステムでは、「セル」およびBS、次世代ノードB(gNBまたはgノードB)、アクセスポイント(AP)、分散ユニット(DU)、キャリア、送受信ポイント(TRP)という用語は、交換して使用され得る。BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルのための通信カバレッジを提供し得る。マクロセルは、比較的広い地理的エリア(例えば、半径数キロ)をカバーし得、サービスに加入しているUEによる無制限のアクセスを許可し得る。ピコセルは、比較的狭い地理的エリアをカバーし得、サービスに加入しているUEによる無制限のアクセスを許可し得る。フェムトセルは、比較的狭い地理的エリア(例えば、自宅)をカバーし得、このフェムトセルと関連性のあるUE(例えば、クローズド加入者グループ(CSG)内のUE、自宅にいるユーザのUEなど)による制限付きアクセスを許可し得る。マクロセルのためのBSは、マクロBSと呼ばれ得る。ピコセルのためのBSは、ピコBSと呼ばれ得る。フェムトセルのためのBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれ得る。
【0079】
[0085]UEは、モバイル局、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局、加入者宅内機器(CPE)、セルラ電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレットコンピュータ、カメラ、ゲーミングデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、アプライアンス、医療デバイスもしくは医療機器、生体センサ/デバイス、スマートウォッチ、スマートクローシング、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリ(例えば、スマートリング、スマートブレスレットなど)のようなウェアラブルデバイス、エンターテイメントデバイス(例えば、ミュージックデバイス、ビデオデバイス、衛生ラジオなど)、車両部品もしくはセンサ、スマートメータ/センサ、産業製造設備、全地球測位システムデバイス、またはワイヤレスまたはワイヤード媒体を介して通信するように構成された任意の他の適切なデバイスとも呼ばれ得る。いくつかのUEは、マシンタイプ通信(MTC)デバイスまたは発展型MTC(eMTC)デバイスと見なされ得る。MTCおよびeMTC UEは、例えば、BS、別のデバイス(例えば、リモートデバイス)、または何らかの他のエンティティと通信し得る、ロボット、ドローン、リモートデバイス、センサ、メータ、モニタ、ロケーションタグなどを含む。ワイヤレスノードは、例えば、ワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワーク(例えば、インターネットまたはセルラネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を与え得る。いくつかのUEは、狭帯域IoT(NB-IoT)デバイスであり得るモノのインターネット(IoT)デバイスと見なされ得る。
【0080】
[0086]特定のワイヤレスネットワーク(例えば、LTE)は、ダウンリンク上では直交周波数分割多重化(OFDM)を利用し、アップリンク上ではシングルキャリア周波数分割多重化(SC-FDM)を利用する。OFDMおよびSC-FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビン、サブバンドなどとも呼ばれる複数の(K個の)直交サブキャリアに分割する。各サブキャリアは、データで変調され得る。一般に、OFDMでは周波数ドメインで、SC-FDMでは時間ドメインで変調シンボルが送られる。隣接したサブキャリア間の間隔は固定であり得、サブキャリアの総数(K)はシステム帯域幅に依存し得る。例えば、サブキャリアの間隔は15kHzであり得、(リソースブロック(RB)と呼ばれる)最小リソース割振りは12個のサブキャリア(または、180kHz)であり得る。結果として、公称の高速フーリエ変換(FFT)サイズは、1.25、2.5、5、10、または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対して、それぞれ128、256、512、1024、または2048に等しいであろう。システム帯域幅はまた、サブバンドに分割され得る。例えば、サブバンドは、1.08MHz(すなわち、6個のRB)をカバーし得、1.25、2.5、5、10、または20MHzのシステム帯域幅に対して、それぞれ1つ、2つ、4つ、8つ、または16個のサブバンドが存在し得る。LTEでは、基本送信時間間隔(TTI)またはパケット持続時間は、1msサブフレームである。
【0081】
[0087]NRは、アップリンクおよびダウンリンク上でCPとともにOFDMを利用し、TDDを使用する半二重動作のためのサポートを含み得る。NRでは、サブフレームは依然として1msであるが、基本TTIはスロットと呼ばれる。サブフレームは、サブキャリア間隔に依存して可変数のスロット(例えば、1つ、2つ、4つ、8つ、16個、・・・のスロット)を含む。NR RBは、12個の連続する周波数サブキャリアである。NRは、15KHzのベースサブキャリア間隔をサポートし得、他のサブキャリア間隔は、例えば、30kHz、60kHz、120kHz、240kHzなど、ベースサブキャリア間隔に関して定義され得る。シンボルおよびスロットの長さは、サブキャリア間隔によってスケーリングする(scale with)。CP長もサブキャリア間隔に依存する。ビームフォーミングがサポートされ得、ビーム方向が動的に構成され得る。プリコーディング付きのMIMO送信もサポートされ得る。いくつかの例では、DLにおけるMIMO構成は、最大8つのストリームおよびUEあたり最大2つのストリームまでのマルチレイヤDL送信で最大8つの送信アンテナをサポートし得る。いくつかの例では、UEあたり最大2つのストリームでのマルチレイヤ送信がサポートされ得る。複数のセルのアグリゲーションが、最大8つのサービングセルでサポートされ得る。
【0082】
[0088]いくつかの例では、エアインターフェースへのアクセスがスケジューリングされ得る。スケジューリングエンティティ(例えば、BS)は、そのサービスエリアまたはセル内のいくつかのまたはすべてのデバイスおよび機器の間で、通信のためのリソースを割り振る。スケジューリングエンティティは、1つまたは複数の下位エンティティのためにリソースをスケジューリングすること、割り当てること、再構成すること、および解放することを担い得る。すなわち、スケジューリングされた通信のために、下位エンティティは、スケジューリングエンティティによって割り振られたリソースを利用する。基地局は、スケジューリングエンティティとして機能し得る唯一のエンティティではない。いくつかの例では、あるUEが、スケジューリングエンティティとして機能し得、1つまたは複数の下位エンティティ(例えば、1つまたは複数の他のUE)のためにリソースをスケジューリングし得、他のUEは、このUEによってスケジューリングされたリソースをワイヤレス通信のために利用し得る。いくつかの例では、UEは、ピア・ツー・ピア(P2P)ネットワークにおいておよび/またはメッシュネットワークにおいてスケジューリングエンティティとして機能し得る。メッシュネットワークの例では、UEは、オプションで、スケジューリングエンティティと通信することに加えて、互いに直接通信し得る。
【0083】
[0089]いくつかの例では、2つ以上の下位エンティティ(例えば、UE)は、サイドリンク信号を使用して互いに通信し得る。そのようなサイドリンク通信の実世界の適用例には、公共の安全、プロキシミティサービス、UEからネットワークへの中継、車車間(V2V)通信、IoE(Internet of Everything)通信、IoT通信、ミッションクリティカルメッシュ、および/または様々な他の適切な適用例が含まれ得る。一般に、サイドリンク信号は、スケジューリングエンティティ(例えば、UEまたはBS)がスケジューリングおよび/または制御目的に利用され得るとしても、そのスケジューリングエンティティを通して通信を中継することなく、ある下位エンティティ(例えば、UE1)から別の下位エンティティ(例えば、UE2)に通信される信号を指し得る。いくつかの例では、サイドリンク信号は、(典型的にはアンライセンススペクトルを使用するワイヤレスローカルエリアネットワークとは違って)ライセンススペクトルを使用して通信され得る。
【0084】
[0090]本明細書で開示された方法は、方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく互いと置き換えられ得る。換言すると、ステップまたはアクションの特定の順序が明記されていない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正され得る。
【0085】
[0091]本明細書で使用される場合、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を参照する表現は、単一のメンバを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに同一の要素の重複を有する任意の組合せ(例えば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、またはa、b、およびcの任意の他の順序)をカバーすることが意図される。
【0086】
[0092]本明細書で使用される場合、「決定すること」という用語は、多種多様なアクションを包含する。例えば、「決定すること」は、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(例えば、テーブル、データベース、または別のデータ構造をルックアップすること)、確定することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することなどを含み得る。
【0087】
[0093]先の説明は、当業者が本明細書で説明された様々な態様を実施することを可能にするために提供される。これらの態様に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかとなり、本明細書において定義された包括的な原理は、他の態様に適用され得る。そのため、特許請求の範囲は、本明細書に示された態様に限定されることが意図されたものではなく、特許請求の範囲における文言と合致する全範囲が付与されるべきであり、ここにおいて、単数形の要素への参照は、別途明記されていない限り、「1つおよび1つのみ」を意味することが意図されるのではなく、むしろ「1つまたは複数」を意味する。別途明記されていない限り、「何らかの/いくつかの」という用語は、1つまたは複数を指す。当業者に知られているかまたは後に知られることとなる、本開示全体にわたって説明された様々な態様の要素と構造的および機能的に同等なものはすべて、参照によって本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。さらに、本明細書におけるどの開示も、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかに関わらず、公衆に献呈されることが意図されるものではない。請求項のいずれの要素も、その要素が「~のための手段(means for)」という表現を使用して明確に記載されていない限り、または、方法の請求項のケースでは、その要素が「~のためのステップ(step for)」という表現を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定のもとで解釈されるべきではない。
【0088】
[0094]上で説明した方法の様々な動作は、対応する機能を実行することができる任意の適切な手段によって実行され得る。これら手段は、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含むがそれらに限定されるわけではない、様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素(複数を含む)および/またはモジュール(複数を含む)を含み得る。一般に、動作が図において例示されている場合、これらの動作は、同様の番号付けを有する、対応する対をなすミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。
【0089】
[0095]本開示に関連して説明された実例となる様々な論理ブロック、モジュール、回路は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、または本明細書で説明された機能を実行するよう設計されたそれらの任意の組合せでインプリメントまたは実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、例えば、DSPと、1つのマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに連結した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成との組合せとしてインプリメントされ得る。
【0090】
[0096]ハードウェアによりインプリメントされる場合、例となるハードウェア構成は、ワイヤレスノードにおいて処理システムを備え得る。処理システムは、バスアーキテクチャを用いてインプリメントされ得る。バスは、処理システムの特定の用途と設計制約全体に依存して、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。バスは、プロセッサ、機械読取可能な媒体、およびバスインターフェースを含む様々な回路を互いにリンクさせ得る。バスインターフェースは、とりわけ、バスを介して処理システムにネットワークアダプタを接続するために使用され得る。ネットワークアダプタは、PHYレイヤの信号処理機能をインプリメントするために使用され得る。ユーザ端末120(図1参照)のケースでは、ユーザインターフェース(例えば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)もまた、バスに接続され得る。バスはまた、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、電力管理回路などの様々な他の回路をリンクさせ得、これらは、当技術分野では周知であるため、これ以上は説明されないであろう。プロセッサは、1つまたは複数の汎用および/または専用プロセッサを用いてインプリメントされ得る。例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行することができる他の回路が含まれる。当業者は、特定の用途とシステム全体に課された設計制約全体とに依存して処理システムに関する説明された機能性をどのようにインプリメントすることが最善であるかを認識するであろう。
【0091】
[0097]ソフトウェアによりインプリメントされる場合、これら機能は、コンピュータ読取可能な媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして、記憶または送信され得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれる場合も、その他の名称で呼ばれる場合も、命令、データ、またはそれらの任意の組合せを意味するものと広く解釈されるものとする。コンピュータ読取可能な媒体は、ある箇所から別の箇所へのコンピュータプログラムの移送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体およびコンピュータ記憶媒体の両方を含む。プロセッサは、バスの管理と、機械読取可能な記憶媒体に記憶されているソフトウェアモジュールの実行を含む汎用処理とを担い得る。コンピュータ読取可能な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合され得る。代替として、記憶媒体は、プロセッサに一体化され得る。例として、機械読取可能な媒体は、伝送回線、データによって変調されるキャリア波、および/またはワイヤレスノードとは別個の、命令が記憶されているコンピュータ読取可能な記憶媒体を含み得、それらすべては、バスインターフェースを通してプロセッサによってアクセスされ得る。代替的にまたは加えて、機械読取可能な媒体、またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または汎用レジスタファイルを伴うような場合、プロセッサに一体化され得る。機械読取可能な記憶媒体の例には、例として、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読取専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取専用メモリ)、EPROM(消去可能なプログラマブル読取専用メモリ)、EEPROM(登録商標)(電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、または任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの任意の組合せが含まれ得る。機械読取可能な媒体は、コンピュータプログラム製品で具現化され得る。
【0092】
[0098]ソフトウェアモジュールは、単一の命令または多数の命令を備え得、数個の異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラム間で、および複数の記憶媒体にわたって分散され得る。コンピュータ読取可能な媒体は、いくつかのソフトウェアモジュールを備え得る。ソフトウェアモジュールは、プロセッサのような装置によって実行されると、様々な機能を実行することを処理システムに行わせる命令を含む。これらのソフトウェアモジュールは、送信モジュールおよび受信モジュールを含み得る。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイスに存在し得るか、または複数の記憶デバイスにわたって分散され得る。例として、ソフトウェアモジュールは、トリガイベントが発生すると、ハードドライブからRAMにロードされ得る。ソフトウェアモジュール実行中、プロセッサは、命令のうちのいくらかをキャッシュへとロードして、アクセススピードを上げ得る。次に、1つまたは複数のキャッシュラインが、プロセッサによる実行のために、汎用レジスタファイルにロードされ得る。以下においてソフトウェアモジュールの機能性を参照する場合、そのような機能性が、ソフトウェアモジュールからの命令を実行するときにプロセッサによってインプリメントされることは理解されるであろう。
【0093】
[0099]また、いずれの接続も、厳密には、コンピュータ読取可能な媒体と称される。例えば、ソフトウェアが、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線(IR)、電波、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、電波、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用される場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含み、ここで、ディスク(disk)は、通常磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。そのため、いくつかの態様では、コンピュータ読取可能な媒体は、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体(例えば、有形媒体)を備え得る。加えて、他の態様では、コンピュータ読取可能な媒体は、一時的なコンピュータ読取可能な媒体(例えば、信号)を備え得る。上記の組合せもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0094】
[0100]そのため、特定の態様は、本明細書で提示された動作を実行するためのコンピュータプログラム製品を備え得る。例えば、そのようなコンピュータプログラム製品は、命令が記憶(および/または符号化)されているコンピュータ読取可能な媒体を備え得、これらの命令は、本明細書で説明された動作を実行するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能であり、例えば、本明細書で説明され、図4A~4Bに例示された動作、ならびにNRからLTEへのフォールバックを改善するための本明細書で説明された他の動作を実行するための命令である。
【0095】
[0101]さらに、モジュールおよび/または本明細書で説明された方法および技法を実行するための他の適切な手段が、適宜、ユーザ端末および/または基地局によってダウンロードされ得ること、および/または、それ以外の方法で取得され得ることは認識されるべきである。例えば、そのようなデバイスは、本明細書で説明された方法を実行するための手段の移送を容易にするためにサーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明された様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が、デバイスへの記憶手段の結合または提供により様々な方法を取得することができるように、記憶手段(例えば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクのような物理的な記憶媒体など)を介して提供され得る。さらに、本明細書で説明された方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の適切な技法が利用され得る。
【0096】
[0102]特許請求の範囲が上に例示されたとおりの構成および構成要素に限定されないことは理解されるべきである。特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な修正、変更、および変形が、上で説明した方法および装置の配列、動作、および詳細に対してなされ得る。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信の方法であって、
5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、前記gNBにキャンプオンすることと、
前記gNBとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、
前記ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、
前記ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、
前記ハンドオーバプロシージャの前記失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることと
を備える方法。
[C2]
1つまたは複数のアクションをとることは、キャンプオンすべき新しいセルを決定するためにセル選択または再選択プロシージャを実行することを備え、前記セル選択または再選択プロシージャを実行することは、前記5G NRシステムが音声呼をサポートしないことを示す情報に基づいて、前記gNBを選択対象から除外することを備え、
前記方法は、前記5G NRシステムに関連する登録受諾メッセージ中で前記情報を受信することをさらに備え、前記情報は、前記5G NRシステムに関連するアクセス管理機能(AMF)から受信される、C1に記載の方法。
[C3]
1つまたは複数のアクションをとることは、キャンプオンすべき新しいセルを決定するためにセル選択または再選択プロシージャを実行することを備え、前記セル選択または再選択プロシージャを実行することは、前記ハンドオーバコマンド中で受信されるNRからLTEへの音声フォールバックインジケータに基づいて、前記gNBを選択対象から除外することを備え、前記フォールバックインジケータは、gNBが前記音声呼をサポートしていないというインジケーションを提供し、前記gNBを除外することは、前記gNBが前記音声呼をサポートしていないという前記インジケーションに基づく、C1に記載の方法。
[C4]
前記音声呼が開始されたときと前記ハンドオーバコマンドが受信されたときとの間のタイミング関係に基づいて、前記開始された音声呼に応答して前記ハンドオーバコマンドが受信されたことを検出することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C5]
1つまたは複数のアクションをとることは、LTEセル探索を実行することを備える、C1に記載の方法。
[C6]
前記LTEセル探索は、第1のタイマにしたがって実行され、
LTEセルが見つかる前に前記第1のタイマが満了すると、1つまたは複数のアクションをとることは、
第2のタイマにしたがって、前記音声呼を処理するためにWCDMAセル探索またはGSMセル探索のうちの少なくとも1つを実行することと、
WCDMAセルまたはGSMセルが見つかる前に前記第2のタイマが満了すると、前記gNBへのキャンプオンに戻ることと
をさらに備える、C5に記載の方法。
[C7]
1つまたは複数のアクションをとることは、
前記WCDMAセル探索に基づくWCDMAセルまたは前記GSMセル探索に基づくGSMセルのうちの1つにキャンプオンすることと、
前記5G NRシステムから受信される登録受諾メッセージ、
SIPメッセージ、または
前記UEに記憶された構成情報
のうちの少なくとも1つ中で、前記音声呼を処理するためのSTN-SR(Session Transfer Number for Single Radio Voice Call Continuity)のインジケーションを受信することと、
回線交換ドメインにおいて前記音声呼を処理するために前記STN-SRを使用することと
をさらに備える、C6に記載の方法。
[C8]
1つまたは複数のアクションをとることは、前記ハンドオーバコマンドが、NRからLTEへの音声フォールバックインジケータを含まない場合に、前記5G NRシステムにおける前記gNBへのキャンプオンに戻ることを備える、C1に記載の方法。
[C9]
前記開始された音声呼は、モバイル発信音声呼またはモバイル着信音声呼のうちの1つである、C1に記載の方法。
[C10]
1つまたは複数のアクションをとることは、
前記5G新無線(NR)システムが登録受諾メッセージ中でEPS/RAT間フォールバックサポートを示さない場合、前記5G NRシステムにおける前記gNBへのキャンプオンに戻ること、または
前記5G新無線(NR)システムがNRからLTEへの音声フォールバックインジケータまたはEPS/RAT間フォールバックサポートのインジケーションを含まない場合、前記5G NRシステムにおける前記gNBへのキャンプオンに戻ること、および
1つまたは複数のセカンダリLTEセルとのハンドオーバプロシージャを試みること
のうちの1つを備える、C1に記載の方法。
[C11]
前記ハンドオーバコマンドは、ハンドオーバコマンド、リダイレクトコマンド、または前記UEをNRからLTEに向ける任意の他のコマンドを備える、
C1に記載の方法。
[C12]
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための装置であって、
5G新無線(NR)システムにおいて次世代ノードB(gNB)と通信し、前記gNBにキャンプオンすることと、
前記gNBとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを受信することと、
前記ハンドオーバコマンドに応答してハンドオーバプロシージャを実行することと、
前記ハンドオーバプロシージャの失敗を検出することと、
前記ハンドオーバプロシージャの前記失敗を検出することに応答して、1つまたは複数のアクションをとることと
を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと
を備える装置。
[C13]
前記少なくとも1つのプロセッサは、
キャンプオンすべき新しいセルを決定するためにセル選択または再選択プロシージャを実行することによって前記1つまたは複数のアクションをとることと、ここにおいて、前記セル選択または再選択プロシージャを実行することは、前記5G NRシステムが音声呼をサポートしないことを示す情報に基づいて、前記gNBを選択対象から除外することを備える、
前記5G NRシステムに関連する登録受諾メッセージ中で前記情報を受信することと、ここにおいて、前記情報は、前記5G NRシステムに関連するアクセス管理機能(AMF)から受信される、
を行うようにさらに構成される、C12に記載の装置。
[C14]
前記少なくとも1つのプロセッサは、キャンプオンすべき新しいセルを決定するためにセル選択または再選択プロシージャを実行することによって1つまたは複数のアクションをとるようにさらに構成され、
前記セル選択または再選択プロシージャを実行することは、前記ハンドオーバコマンド中で受信されるNRからLTEへの音声フォールバックインジケータに基づいて、前記gNBを選択対象から除外することを備え、
前記フォールバックインジケータは、gNBが前記音声呼をサポートしていないというインジケーションを提供し、前記gNBを除外することは、前記gNBが前記音声呼をサポートしていないという前記インジケーションに基づく、
C12に記載の装置。
[C15]
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記音声呼が開始されたときと前記ハンドオーバコマンドが受信されたときとの間のタイミング関係に基づいて、前記開始された音声呼に応答して前記ハンドオーバコマンドが受信されたことを検出するようにさらに構成される、C12に記載の装置。
[C16]
前記少なくとも1つのプロセッサは、LTEセル探索を実行することによって前記1つまたは複数のアクションをとるようにさらに構成される、C12に記載の装置。
[C17]
前記少なくとも1つのプロセッサは、第1のタイマにしたがって前記LTEセル探索を実行するようにさらに構成され、
LTEセルが見つかる前に前記第1のタイマが満了すると、前記少なくとも1つのプロセッサは、
第2のタイマにしたがって、前記音声呼を処理するためにWCDMAセル探索またはGSMセル探索のうちの少なくとも1つを実行することと、
WCDMAセルまたはGSMセルが見つかる前に前記第2のタイマが満了すると、前記gNBへのキャンプオンに戻ることと
を行うことによってさらに1つまたは複数のアクションをとるようにさらに構成される、C16に記載の装置。
[C18]
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記WCDMAセル探索に基づくWCDMAセルまたは前記GSMセル探索に基づくGSMセルのうちの1つにキャンプオンすることと、
前記5G NRシステムから受信される登録受諾メッセージ、
SIPメッセージ、または
前記UEに記憶された構成情報
のうちの少なくとも1つ中で、前記音声呼を処理するためのSTN-SR(Session Transfer Number for Single Radio Voice Call Continuity)のインジケーションを受信することと、
回線交換ドメインにおいて前記音声呼を処理するために前記STN-SRを使用することと
を行うことによって前記1つまたは複数のアクションをとるようにさらに構成される、C17に記載の装置。
[C19]
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ハンドオーバコマンドが、NRからLTEへの音声フォールバックインジケータを含まない場合に、前記5G NRシステムにおける前記gNBへのキャンプオンに戻ることによって前記1つまたは複数のアクションをとるようにさらに構成される、C12に記載の装置。
[C20]
前記開始された音声呼は、モバイル発信音声呼またはモバイル着信音声呼のうちの1つである、C12に記載の装置。
[C21]
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記5G新無線(NR)システムが登録受諾メッセージ中でEPS/RAT間フォールバックサポートを示さない場合、前記5G NRシステムにおける前記gNBへのキャンプオンに戻ること、または
前記5G新無線(NR)システムがNRからLTEへの音声フォールバックインジケータまたはEPS/RAT間フォールバックサポートのインジケーションを含まない場合、前記5G NRシステムにおける前記gNBへのキャンプオンに戻ること、および
1つまたは複数のセカンダリLTEセルとのハンドオーバプロシージャを試みること
のうちの1つによって前記1つまたは複数のアクションをとるようにさらに構成される、C12に記載の装置。
[C22]
前記ハンドオーバコマンドは、ハンドオーバコマンド、リダイレクトコマンド、または前記UEをNRからLTEに向ける任意の他のコマンドを備える、
C12に記載の装置。
[C23]
基地局によるワイヤレス通信のための方法であって、
5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することと、
前記UEとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信することと
を備える方法。
[C24]
NRからLTEへの音声フォールバックインジケータを前記ハンドオーバコマンド中に含めることをさらに備え、ここにおいて、前記フォールバックインジケータは、基地局が前記音声呼をサポートしていないというインジケーションを提供する、C23に記載の方法。
[C25]
NRからLTEへの音声フォールバックインジケータを前記ハンドオーバコマンド中に含めないと決定することをさらに備え、これは、前記ハンドオーバコマンドに関連するハンドオーバプロシージャが失敗した場合、前記基地局へのキャンプオンに戻るように前記UEに要求する、C23に記載の方法。
[C26]
前記ハンドオーバコマンドは、ハンドオーバコマンド、リダイレクトコマンド、または前記UEをNRからLTEに向ける任意の他のコマンドを備える、C23に記載の方法。
[C27]
基地局によるワイヤレス通信のための装置であって、
5G新無線(NR)システムにおいてユーザ機器(UE)と通信することと、
前記UEとの音声呼を開始することと、
前記音声呼を開始することに応答して、5G NRからロングタームエボリューション(LTE)へのハンドオーバコマンドを送信することと
を行うように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと
を備える装置。
[C28]
前記少なくとも1つのプロセッサは、NRからLTEへの音声フォールバックインジケータを前記ハンドオーバコマンド中に含めるようにさらに構成され、ここにおいて、前記フォールバックインジケータは、基地局が前記音声呼をサポートしていないというインジケーションを提供する、C27に記載の装置。
[C29]
前記少なくとも1つのプロセッサは、NRからLTEへの音声フォールバックインジケータを前記ハンドオーバコマンド中に含めないと決定するようにさらに構成され、これは、前記ハンドオーバコマンドに関連するハンドオーバプロシージャが失敗した場合、前記基地局へのキャンプオンに戻るように前記UEに要求する、C27に記載の装置。
[C30]
前記ハンドオーバコマンドは、ハンドオーバコマンド、リダイレクトコマンド、または前記UEをNRからLTEに向ける任意の他のコマンドを備える、C27に記載の装置。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4A
図4B
図5
図6