(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】層流型除電器回路
(51)【国際特許分類】
H05F 3/04 20060101AFI20231120BHJP
H02M 3/28 20060101ALI20231120BHJP
【FI】
H05F3/04 D
H02M3/28 V
(21)【出願番号】P 2021571762
(86)(22)【出願日】2021-09-14
(86)【国際出願番号】 CN2021118351
(87)【国際公開番号】W WO2022057801
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2021-12-01
(31)【優先権主張番号】202010911009.3
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521525561
【氏名又は名称】シェンチェン ケーイーエスディー テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ウェンクイ
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-054579(JP,A)
【文献】特開2012-079714(JP,A)
【文献】国際公開第2017/138356(WO,A1)
【文献】特開2010-080425(JP,A)
【文献】特開平11-230017(JP,A)
【文献】特開2013-064358(JP,A)
【文献】特開2008-135329(JP,A)
【文献】特開平07-153549(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107834360(CN,A)
【文献】中国実用新案第210161878(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2008/0316773(US,A1)
【文献】特開平09-320791(JP,A)
【文献】特開2017-004930(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01T 7/00 - 23/00
H05F 1/00 - 7/00
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主制御モジュール(1)と、制御命令送信ユニット(2)と、第1駆動回路(3)と、第1昇圧回路(4)と、第2駆動回路(5)と、第2昇圧回路(6)とを備え、前記主制御モジュール(1)の信号入力端が前記制御命令送信ユニット(2)の命令送信端と接続し、前記主制御モジュール(1)の制御端が前記第1駆動回路(3)の入力端および前記第2駆動回路(5)の入力端と接続し、前記第1駆動回路(3)の出力端が前記第1昇圧回路(4)の入力端と接続し、前記第1昇圧回路(4)の出力端が正高電圧端子と接続して正高電圧を出力し、前記第2駆動回路(5)の出力端が前記第2昇圧回路(6)の入力端と接続し、前記第2昇圧回路(6)の出力端が負高電圧端子と接続して負高電圧を出力し、
前記第1駆動回路(3)は、抵抗R4と、抵抗R5と、トランジスタQ1と、トランジスタQ2とを備え、前記抵抗R4の入力端がチップU1の脚12と接続し、前記抵抗R4の出力端が前記トランジスタQ1のベースと接続し、前記トランジスタQ1のエミッタが接地し、前記抵抗R5の入力端が前記チップU1の脚11と接続し、前記抵抗R5の出力端が前記トランジスタQ2のベースと接続し、前記トランジスタQ2のエミッタが接地し、
前記第1昇圧回路(4)は、トランスT1と、コンデンサC2と、コンデンサC3と、コンデンサC4と、ダイオードD1と、ダイオードD2とを備え、
前記トランスT1の脚1が前記トランジスタQ1のコレクターと接続し、
前記トランスT1の脚2が給電電源と接続し、
前記トランスT1の脚3が前記トランジスタQ2のコレクターと接続し、
前記トランスT1の脚4が前記コンデンサC2の入力端と接続し、
前記コンデンサC2の出力端が、前記ダイオードD1の出力端と接続するとともに前記ダイオードD2の入力端と接続し、
前記トランスT1の脚5が、前記ダイオードD1の入力端および前記コンデンサC3の入力端と接続するとともに接地し、
前記コンデンサC3の出力端が、前記ダイオードD2の出力端と接続するとともに抵抗R6の入力端と接続し、
前記抵抗R6の出力端が、前記コンデンサC4の入力端と接続するとともに、+HV-OUT正高電圧端子と接続して正高電圧を出力するように構成され、
前記コンデンサC4の出力端が接地し、
前記トランスT1は、前記脚1、前記脚2、前記脚3が1次側の接点であり、前記脚4、前記脚5が2次側の接点である
ことを特徴とする層流型除電器回路。
【請求項2】
前記制御命令送信ユニット(2)は、ピンヘッダJ1と、抵抗R1と、抵抗R2と、抵抗R3とを備え、
前記ピンヘッダJ1のピン1が、負高電圧生成制御信号の入力端として負高電圧生成制御信号端子と接続するとともに、前記抵抗R3の入力端と接続し、
前記抵抗R3の出力端が、前記抵抗R2の入力端と接続するとともに前記ピンヘッダJ1のピン4と接続し、
前記ピンヘッダJ1のピン4が前記抵抗R2の入力端と接続し、
前記抵抗R2の出力端が、前記主制御モジュール(1)の主制御チップとする前記チップU1の脚24と接続するとともにコンデンサC1の入力端と接続し、
前記コンデンサC1の出力端が接地し、
前記ピンヘッダJ1のピン2が、正高電圧生成制御信号の入力端として正高電圧生成制御信号端子と接続し、
前記ピンヘッダJ1のピン3が前記抵抗R1の入力端と接続し、前記抵抗R1の出力端が前記チップU1の脚21と接続し、
前記ピンヘッダJ1のピン3により前記負高電圧生成制御信号を前記チップU1に送信し、前記ピンヘッダJ1のピン4により前記正高電圧生成制御信号を前記チップU1に送信し、前記チップU1が、前記正高電圧生成制御信号および前記負高電圧生成制御信号を受信するように構成さ
れ、
前記ピンヘッダJ1のピン1がピン3と接続し、前記ピンヘッダJ1のピン2がピン4と接続する
ことを特徴とする請求項1に記載の層流型除電器回路。
【請求項3】
前記第2駆動回路(5)は、抵抗R7と、抵抗R8と、トランジスタQ3と、トランジスタQ4とを備え、
前記抵抗R7の入力端が前記チップU1の脚1と接続し、前記抵抗R7の出力端が前記トランジスタQ3のベースと接続し、前記トランジスタQ3のエミッタが接地し、
前記抵抗R8の入力端が前記チップU1の脚2と接続し、前記抵抗R8の出力端が前記トランジスタQ4のベースと接続し、前記トランジスタQ4のエミッタが接地し、
前記第2昇圧回路(6)は、トランスT2と、コンデンサC5と、コンデンサC6と、コンデンサC7と、ダイオードD3と、ダイオードD4とを備え、
前記トランスT2の脚1が前記トランジスタQ3のコレクターと接続し、
前記トランスT2の脚2が前記給電電源と接続し、
前記トランスT2の脚3が前記トランジスタQ4のコレクターと接続し、
前記トランスT2の脚4が、前記コンデンサC6の入力端と接続するとともに接地し、
前記コンデンサC6の出力端が、抵抗R9の入力端と接続するとともに前記ダイオードD4の入力端と接続し、
前記トランスT2の脚5が前記コンデンサC5の入力端と接続し、
前記コンデンサC5の出力端が前記ダイオードD4の出力端と接続して前記ダイオードD3の入力端と接続し、
前記ダイオードD3の出力端が前記コンデンサC6の入力端と接続し、
前記抵抗R9の出力端が、前記コンデンサC7の入力端と接続するとともに、-HV-OUT負高電圧端子と接続して負高電圧を出力するように構成され、
前記コンデンサC7の出力端が接地し、
前記トランスT2は、前記脚1、前記脚2、前記脚3が1次側の接点であり、前記脚4、前記脚5が2次側の接点である
ことを特徴とする請求項1に記載の層流型除電器回路。
【請求項4】
前記主制御モジュール(1)は、前記チップU1を主制御チップとして使用し、前記チップU1が、前記トランジスタQ1、前記トランジスタQ2、前記トランジスタQ3および前記トランジスタQ4のオン・オフを制御することに用いられる
ことを特徴とする請求項3に記載の層流型除電器回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関係出願の相互参照
本出願は、2020年09月16日に中国専利局に提出された、出願番号が202010911009.3であり、名称が「層流型除電器回路」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その内容のすべてはここに参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、除電器の技術分野に属し、殊に、層流型除電器回路に関する。
【背景技術】
【0003】
生産ルームで、無数の塵埃が存在し、塵埃が、浮遊、摩擦、ぶつかりの過程において、静電気を帯びる。このため、空気中の塵埃は、プラスに帯電したもの、マイナスに帯電したもの、帯電しないものの3種ある。これらの塵埃が浮遊において、静電気を帯びる物体に接触すると、異符号の電荷の塵埃が迅速に吸着される。帯電した塵埃は、導電性物体を分極させ、互いに吸引する電場を形成して、物体の表面に吸着する可能性もある。この状況が基板で発生する場合、正と負の電荷が互いに吸引する作用力が存在するので、粘着ローラーで除去することが困難であるため、欠陥となりがちである。このような問題を防止するため、帯電した塵埃を除去しなければならなく、イオン風を用いて空間中の塵埃の静電気を除去することが良い選択肢である。プラスおよびマイナスに帯電したイオン風が吹くとき、カバーする領域における塵埃の電荷がイオン風における電荷により中和される。クリーンルームにおいて、クリーン環境を保つため、多大な金と物が必要である。工場で、よくFFU(ファンフィルタユニット)および除電器を用いてルームの、灰塵や静電気のない環境を保っている。除電器は、カバー範囲内の静電気を除去できるが、範囲外の静電気を除去できないため、製品のみに対して静電気保護が可能であるが、環境に対して保護をできていなかった。このため、空間中の塵埃を減少させるため、先に空間中の静電気を除去しなければ、ルーム内の清浄度をさらに向上させることができない。出願人は、出願番号が2020208832755であり、名称が「層流型除電器」である実用新案を提出した。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、カバー範囲内の静電気を除去するとともに、空間をバランスの取れた電圧環境として保つことができる層流型除電器回路を提供する。本出願は、下記の技術案を提供する。層流型除電器回路は、主制御モジュールと、制御命令送信ユニットと、第1駆動回路と、第1昇圧回路と、第2駆動回路と、第2昇圧回路とを備え、主制御モジュールの信号入力端が制御命令送信ユニットの命令送信端と接続し、主制御モジュールの制御端が第1駆動回路の入力端および第2駆動回路の入力端と接続し、第1駆動回路の出力端が第1昇圧回路の入力端と接続し、第1昇圧回路の出力端が正高電圧端子と接続して正高電圧を出力し、第2駆動回路の出力端が第2昇圧回路の入力端と接続し、第2昇圧回路の出力端が負高電圧端子と接続して負高電圧を出力する。
【0005】
任意選択で、制御命令送信ユニットは、ピンヘッダJ1と、抵抗R1と、抵抗R2と、抵抗R3とを備え、ピンヘッダJ1のピン1が、負高電圧生成制御信号端子と接続して負高電圧生成制御信号を入力するとともに、抵抗R3の入力端と接続し、抵抗R3の出力端が、抵抗R2の入力端と接続するとともにピンヘッダJ1のピン4と接続し、抵抗R2の出力端が、チップU1の脚24と接続するとともにコンデンサC1の入力端と接続し、コンデンサC1の出力端が接地し、ピンヘッダJ1のピン2が正高電圧生成制御信号端子と接続して正高電圧生成制御信号を入力するように構成される。
【0006】
任意選択で、主制御モジュール1は、チップU1を主制御チップとして使用し、ピンヘッダJ1のピン3により負高電圧生成制御信号を前記チップU1に送信し、ピンヘッダJ1のピン4により正高電圧生成制御信号を前記チップU1に送信し、前記チップU1が、前記正高電圧生成制御信号および前記負高電圧生成制御信号を受信するように構成される。
【0007】
任意選択で、第1駆動回路は、抵抗R4と、抵抗R5と、トライオードQ1と、トライオードQ2とを備え、抵抗R4の入力端がチップU1の脚12と接続し、抵抗R4の出力端がトライオードQ1のベースと接続し、トライオードQ1のエミッタが接地し、前記抵抗R5の入力端がチップU1の脚11と接続し、抵抗R5の出力端がトライオードQ2のベースと接続し、トライオードQ2のエミッタが接地する。
【0008】
任意選択で、第1昇圧回路は、トランスT1と、コンデンサC2と、コンデンサC3と、コンデンサC4と、ダイオードD1と、ダイオードD2とを備え、トランスT1の脚1がトライオードQ1のコレクターと接続し、トランスT1の脚2が接地し、トランスT1の脚3がトライオードQ2のコレクターと接続し、トランスT1の脚4がコンデンサC2の入力端と接続し、コンデンサC2の出力端が、ダイオードD1の出力端と接続するとともにダイオードD2の入力端と接続し、トランスT1の脚5が、ダイオードD1の入力端およびコンデンサC3の入力端と接続するとともに接地し、コンデンサC3の出力端が、ダイオードD2の入力端と接続するとともに抵抗R6の入力端と接続し、抵抗R6の出力端が、コンデンサC4の入力端と接続するとともに+HV-OUT正高電圧端子と接続して正高電圧を出力し、コンデンサC4の出力端が接地する。
【0009】
任意選択で、第2駆動回路は、抵抗R7と、抵抗R8と、トライオードQ3と、トライオードQ4とを備え、抵抗R7の入力端がチップU1の脚1と接続し、抵抗R7の出力端がトライオードQ3のベースと接続し、トライオードQ3のエミッタが接地し、前記抵抗R8の入力端がチップU1の脚2と接続し、抵抗R5の出力端がトライオードQ4のベースと接続し、トライオードQ4のエミッタが接地する。
【0010】
任意選択で、第2昇圧回路は、トランスT2と、コンデンサC5と、コンデンサC6と、コンデンサC7と、ダイオードD3と、ダイオードD4とを備え、トランスT2の脚1がトライオードQ3のコレクターと接続し、トランスT2の脚2が接地し、トランスT2の脚3がトライオードQ4のコレクターと接続し、トランスT2の脚4が、コンデンサC6の入力端と接続するとともに接地し、コンデンサC6の出力端が、抵抗R9の入力端と接続するとともにダイオードD4の入力端と接続し、前記トランスT2の脚5がコンデンサC5の入力端と接続し、コンデンサC5の出力端がダイオードD4の出力端と接続してダイオードD3の入力端と接続し、ダイオードD3の出力端がコンデンサC6の入力端と接続し、前記抵抗R9の出力端が、コンデンサC7の入力端と接続するとともに、-HV-OUT負高電圧端子と接続して負高電圧を出力するように構成され、コンデンサC7の出力端が接地する。
【0011】
任意選択で、トランスT1およびトランスT2の型番は、いずれもkesd-24eであり、トライオードQ1、トライオードQ2、トライオードQ3およびトライオードQ4の型番は、いずれも8050である。
【0012】
任意選択で、主制御モジュールは、チップU1を主制御チップとして使用し、チップU1の型番がstm8s003である。
【0013】
任意選択で、主制御モジュール1は、チップU1を主制御チップとして使用し、チップU1が、トライオードQ1、トライオードQ2、トライオードQ3およびトライオードQ
4のオン・オフを制御することに用いられる。
【0014】
生産ルームの複雑な環境において、無数の塵埃が存在し、塵埃が、浮遊、摩擦、ぶつかりの過程において、静電気を帯びる。これらの帯電した塵埃は、導電性物体を分極させ、互いに吸引する電場を形成して、物体の表面に吸着する可能性がある。このため、空間中の塵埃を減少させるため、先に空間中の静電気を除去しなければルーム内の清浄度をさらに向上させることができない。従来技術に比べて、本出願に係る上記の回路を使用する層流型除電器によれば、正、負イオンを継続的に生成して、空間をバランスの取れた電圧環境として保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本出願の実施例に用いられる図面を参照しながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に説明し、説明される実施例が本出願の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことは無論である。本出願の実施例をもとに、当業者が発明能力を用いることなく得たすべての他の実施例も、本出願の保護範囲に属する。
【0017】
図1に示すように、この層流型除電器回路は、主制御モジュール1と、制御命令送信ユニット2と、第1駆動回路3と、第1昇圧回路4と、第2駆動回路5と、第2昇圧回路6とを備える。主制御モジュール1の信号入力端が制御命令送信ユニット2の命令送信端と接続し、主制御モジュール1の制御端が第1駆動回路3の入力端および第2駆動回路5の入力端と接続し、第1駆動回路3の出力端が第1昇圧回路4の入力端と接続し、第1昇圧回路4の出力端が正高電圧端子と接続して正高電圧を出力し、前記第2駆動回路5の出力端が第2昇圧回路6の入力端と接続し、第2昇圧回路6の出力端が負高電圧端子と接続して負高電圧を出力する。
【0018】
図2に示すように、主制御モジュール1は、チップU1を主制御チップとして使用し、チップU1の型番がstm8s003であることができ、チップU1が、トライオードQ1、トライオードQ2、トライオードQ3およびトライオードQ4のオフを制御することに用いられる。
【0019】
図2に示すように、制御命令送信ユニット2は、ピンヘッダJ1と、抵抗R1と、抵抗R2と、抵抗R3とを備える。ピンヘッダJ1のピン1が、負高電圧生成制御信号端子と接続して負高電圧生成制御信号を入力するとともに、抵抗R3の入力端と接続し、抵抗R3の出力端が、抵抗R2の入力端と接続するとともにピンヘッダJ1のピン4と接続し、抵抗R2の出力端が、チップU1の脚24と接続するとともにコンデンサC1の入力端と接続し、コンデンサC1の出力端が接地し、ピンヘッダJ1のピン2が正高電圧生成制御信号端子と接続して正高電圧生成制御信号を入力する。
【0020】
上記の案を採用すれば、ピンヘッダJ1のピン1が負高電圧生成制御信号端子と接続して負高電圧生成制御信号を入力し、ピンヘッダJ1のピン2が正高電圧生成制御信号端子と接続して正高電圧生成制御信号を入力し、ピンヘッダJ1のピン3により負高電圧生成制御信号をチップU1に送信し、ピンヘッダJ1のピン4により正高電圧生成制御信号をチップU1に送信し、チップU1が、正高電圧生成制御信号および負高電圧生成制御信号を受信することができる。
【0021】
図2に示すように、第1駆動回路3は、抵抗R4と、抵抗R5と、トライオードQ1と
、トライオードQ2とを備える。抵抗R4の入力端がチップU1の脚12と接続し、抵抗R4の出力端がトライオードQ1のベースと接続し、トライオードQ1のエミッタが接地する。前記抵抗R5の入力端がチップU1の脚11と接続し、抵抗R5の出力端がトライオードQ2のベースと接続し、トライオードQ2のエミッタが接地する。
【0022】
上記の案を採用すれば、チップU1が、正高電圧生成制御信号を受信したとき、制御命令をトライオードQ1のコレクターおよびトライオードQ2のコレクターに送信し、このとき、トライオードQ1およびトライオードQ2がいずれもオン電圧に達して、下流のトランスT1の作動に給電する。
【0023】
図2に示すように、第1昇圧回路4は、トランスT1と、コンデンサC2と、コンデンサC3と、コンデンサC4と、ダイオードD1と、ダイオードD2とを備える。トランスT1の型番がkesd-24eであり、トライオードQ1およびトライオードQ2の型番がいずれも8050であることができる。トランスT1の脚1がトライオードQ1のコレクターと接続し、トランスT1の脚2が接地し、トランスT1の脚3がトライオードQ2のコレクターと接続し、トランスT1の脚4がコンデンサC2の入力端と接続する。コンデンサC2の出力端が、ダイオードD1の出力端と接続するとともに、ダイオードD2の入力端と接続する。トランスT1の脚5が、ダイオードD1の入力端およびコンデンサC3の入力端と接続するとともに接地する。コンデンサC3の出力端が、ダイオードD2の入力端と接続するとともに抵抗R6の入力端と接続する。抵抗R6の出力端が、コンデンサC4の入力端と接続するとともに、+HV-OUT正高電圧端子と接続して正高電圧を出力する。コンデンサC4の出力端が接地する。
【0024】
上記の案を採用すれば、トライオードQ1およびトライオードQ2がいずれもオン電圧に達したとき、トランスT1が通電し、このとき、トランスT1により、入力された電圧を変換して正高電圧を生成し、+HV-OUT正高電圧端子により正高電圧を出力する。
【0025】
図2に示すように、第2駆動回路5は、抵抗R7と、抵抗R8と、トライオードQ3と、トライオードQ4とを備える。抵抗R7の入力端がチップU1の脚1と接続し、抵抗R7の出力端がトライオードQ3のベースと接続し、トライオードQ3のエミッタが接地する。前記抵抗R8の入力端がチップU1の脚2と接続し、抵抗R5の出力端がトライオードQ4のベースと接続し、トライオードQ4のエミッタが接地する。
【0026】
上記の案を採用すれば、チップU1が、負高電圧生成制御信号を受信したとき、制御命令をトライオードQ3のコレクターおよびトライオードQ4のコレクターに送信し、このとき、トライオードQ3およびトライオードQ4がいずれもオン電圧に達して、下流のトランスT2の作動に給電する。
【0027】
図2に示すように、第2昇圧回路6は、トランスT2と、コンデンサC5と、コンデンサC6と、コンデンサC7と、ダイオードD3と、ダイオードD4とを備える。トランスT2の型番がkesd-24eであり、トライオードQ3およびトライオードQ4の型番がいずれも8050であることができる。トランスT2の脚1がトライオードQ3のコレクターと接続し、トランスT2の脚2が接地し、トランスT2の脚3がトライオードQ4のコレクターと接続し、トランスT2の脚4が、コンデンサC6の入力端と接続するとともに接地する。コンデンサC6の出力端が、抵抗R9の入力端と接続するとともにダイオードD4の入力端と接続する。前記トランスT2の脚5がコンデンサC5の入力端と接続し、コンデンサC5の出力端がダイオードD4の出力端と接続してダイオードD3の入力端と接続し、ダイオードD3の出力端がコンデンサC6の入力端と接続する。前記抵抗R9の出力端が、コンデンサC7の入力端と接続するとともに-HV-OUT負高電圧端子と接続して負高電圧を出力し、コンデンサC7の出力端が接地する。
【0028】
上記の案を採用すれば、トライオードQ3およびトライオードQ4がいずれもオン電圧に達したとき、トランスT2が通電し、このとき、トランスT2により、入力された電圧を変換して負高電圧を生成し、-HV-OUT負高電圧端子により負高電圧を出力する。
【0029】
該層流型除電器回路の作動原理は、以下の通りである。
【0030】
ステップ1は、ピンヘッダJ1のピン1が負高電圧生成制御信号端子と接続して負高電圧生成制御信号を入力し、ピンヘッダJ1のピン2が正高電圧生成制御信号端子と接続して正高電圧生成制御信号を入力する。
【0031】
ステップ2は、負高電圧生成制御信号および正高電圧生成制御信号をチップU1に送信し、チップU1が正高電圧生成制御信号および負高電圧生成制御信号を受信し、チップU1が、正高電圧生成制御信号を受信したとき、制御命令をトライオードQ1のコレクターおよびトライオードQ2のコレクターに送信し、このとき、トライオードQ1およびトライオードQ2がいずれもオン電圧に達して、下流のトランスT1の作動に給電し、チップU1が、負高電圧生成制御信号を受信したとき、制御命令をトライオードQ3のコレクターおよびトライオードQ4のコレクターに送信し、このとき、トライオードQ3およびトライオードQ4がいずれもオン電圧に達して、下流のトランスT2の作動に給電する。
【0032】
ステップ3は、トランスT1が通電したあと、トランスT1により、入力された電圧を変換して正高電圧を生成し、+HV-OUT正高電圧端子により正高電圧を出力し、トランスT2が通電したあと、このとき、トランスT2により、入力された電圧を変換して負高電圧が生成し、-HV-OUT負高電圧端子により負高電圧を出力する。
【0033】
該層流型除電器回路によれば、静電気を除去するとき、チップU1が、正高電圧生成制御信号および負高電圧生成制御信号を受信したあと、すぐにトライオードQ1、トライオードQ2、トライオードQ3およびトライオードQ4をオンにするように制御し、第1昇圧回路4を制御して+HV-OUT正高電圧を生成させ、第2昇圧回路6を制御して-HV-OUT負高電圧を生成させ、バランスの取れた正、負イオンを生成して空間をバランスの取れた電圧環境として保ち、環境における発生した静電気を効果的に除去するとともに、逆帯電の現象の発生を防止することができる。本出願に係る回路を有する除電器は、濾過装置を備え、ルーム又は持ち場の上方に取り付けられ、層流状態の柔らかい風を発生して、発生したイオンをルーム環境に吹き込んで、クリーンで静電気のない作業環境を提供する。
【0034】
上記記載は、本出願の好ましい具体的な実施形態にすぎず、本出願の保護範囲がこれらに限定されない。当業者が、本出願に開示された技術範囲内において、本出願の技術案およびその発明構想をもとに行った均等置換や変更も、本出願の保護範囲に属する。
【0035】
産業上の利用可能性
本出願に係る層流型除電器回路は、主制御モジュールと、制御命令送信ユニットと、第1駆動回路と、第1昇圧回路と、第2駆動回路と、第2昇圧回路とを備える。主制御モジュールの信号入力端が制御命令送信ユニットの命令送信端と接続し、主制御モジュールの制御端が第1駆動回路の入力端および第2駆動回路の入力端と接続する。生産ルームの複雑な環境において、無数の塵埃が存在し、塵埃が、浮遊、摩擦、ぶつかりの過程において、静電気を帯びる。これらの帯電した塵埃は、導電性物体を分極させ、互いに吸引する電場を形成して、物体の表面に吸着する可能性がある。このため、空間中の塵埃を減少させるため、先に空間中の静電気を除去しなければルーム内の清浄度をさらに向上させることができない。これに対して、本出願に係る層流型除電器回路によれば、正、負イオンを継
続的に生成して、空間をバランスの取れた電圧環境として保つことができる。
【0036】
なお、本出願に係る層流型除電器回路は、再現性があり、様々な産業応用に使用することができる。例えば、本出願に係る層流型除電器回路は、静電気除去の要する如何なる分野にも使用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1…主制御モジュール
2…制御命令送信ユニット
3…第1駆動回路
4…第1昇圧回路
5…第2駆動回路
6…第2昇圧回路