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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-17
(45)【発行日】2023-11-28
(54)【発明の名称】観察及び誘導用カメラシステム
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20231120BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20231120BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20231120BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20231120BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20231120BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20231120BHJP
   H04N 23/695 20230101ALI20231120BHJP
【FI】
G03B17/56 A
G03B15/00 U
G03B17/02
H04N5/222 100
H04N7/18 D
H04N23/60 300
H04N23/698
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022113911
(22)【出願日】2022-07-15
(62)【分割の表示】P 2021099524の分割
【原出願日】2021-06-15
(65)【公開番号】P2022191207
(43)【公開日】2022-12-27
【審査請求日】2022-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】592182746
【氏名又は名称】青沼 丈二
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青沼 丈二
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/078346(WO,A1)
【文献】特開2014-235317(JP,A)
【文献】特開2009-104082(JP,A)
【文献】特許第6870160(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0138311(US,A1)
【文献】特開2006-340147(JP,A)
【文献】特開2006-109001(JP,A)
【文献】国際公開第2010/134502(WO,A1)
【文献】特開2017-075481(JP,A)
【文献】特開2005-192261(JP,A)
【文献】特開2000-278230(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
G03B 15/00
G03B 17/02
G03B 19/00
H04N 5/222
H04N 7/18
H04N 23/60
H04N 23/695
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察及び誘導用のカメラシステムであって、
第1方向の先端部と第2方向の基端部を有する部品であり、前記先端部よりも前記基端部の径が大きく、前記基端部には第1のねじ溝が形成されている脚部と、
光透過性の筒状の部品であって、第1方向端部には前記脚部の前記第1のねじ溝と螺合する第2のねじ溝を有し、第2方向端部には第3のねじ溝を有する第1の筒状光透過部と、
合成樹脂製の筒状の部品であって、第1方向端部には前記筒状光透過部の前記第3のねじ溝と螺合する第4のねじ溝を有し、第2方向端部には第5のねじ溝を有する第1の筒部と、
光透過性の筒状の部品であって、第1方向端部には前記第1の筒部の前記第5のねじ溝と螺合する第6のねじ溝を有し、第2方向端部には第7のねじ溝を有する第2の筒状光透過部と、
合成樹脂製の筒状の部品であって、第1方向端部には前記第2の筒状光透過部の前記第7のねじ溝と螺合する第8のねじ溝を有し、第2方向端部には第9のねじ溝を有する第2の筒部と、を備え、前記脚部、前記第1の筒状光透過部、前記第1の筒部、前記第2の筒状光透過部、前記第2の筒部は、竿を形成しており、さらに
前記第1の筒部と前記第2の筒部の内部には、それぞれ筒状の第1のカメラホルダと、第2のカメラホルダが配置されており、
前記第1のカメラホルダは、前記第1の筒状光透過部の方向を撮像する第1のマイクロ電子カメラを保持し、
前記第1の筒状光透過部内に設けられ、前記第1の筒状光透過部の外からの光を前記竿の軸方向へ反射して、前記第1のマイクロ電子カメラへ導く第1の反射器と、
前記第2のカメラホルダは、前記第2の筒状光透過部の方向を撮像する第2のマイクロ電子カメラを保持し、
前記第2の筒状光透過部内に設けられ、前記第2の筒状光透過部の外からの光を前記竿の軸方向へ反射して、前記第2のマイクロ電子カメラへ導く第2の反射器と、
前記第1のカメラホルダと前記第2のカメラホルダのそれぞれに設けられた第1の基板、第2の基板のそれぞれに搭載された第1の制御部、第2の制御部であって、それぞれは対応する前記第1のマイクロ電子カメラと前記第2のマイクロ電子カメラの少なくともオンとオフ、フォーカスを制御する前記第1の制御部、前記第2の制御部とを有し
第1の反射器の角度と第2の反射器の角度とが異なり、前記第1のマイクロ電子カメラと前記第2のマイクロ電子カメラに異なる視野での風景を撮影させ、前記第1のマイクロ電子カメラの撮像領域は、前記脚部の中心から、30mm~50mm離れたエリアの一部を視野範囲に含むように設定されており、
前記第1の基板、前記第2の基板のそれぞれに搭載された第1の送受信部、第2の送受信部であって、それぞれは、対応する前記第1のマイクロ電子カメラ、前記第2のマイクロ電子カメラが撮像した映像を無線で送信すると共に、外部から、カメラ制御信号を受信する前記第1の送受信部、前記第2の送受信部と、
前記第1のカメラホルダ、前記第2のカメラホルダの近くに設けられて、それぞれ電池を保持するための第1の電池ホルダ、第2の電池ホルダと、
前記第1の電池ホルダから対応する前記第1のマイクロ電子カメラ及び前記第1の基板へ配線された第1の電源ライン、前記第2の電池ホルダから対応する前記第2のマイクロ電子カメラ及び前記第2の基板へ配線された第2の電源ラインと、
さらに超音波発振及び受信器、又はスピーカ、又はマイクロホンのいずれか、又はこれらの少なくとも2つを取り付けられており、
前記第1の基板と前記第2の基板のそれぞれの前記第1の制御部及び前記第1の送受信部と前記第2の制御部及び前記第2の送受信部とが生成して送信するデータフォーマットは、
ヘッダー部とデータ部を有し、
前記ヘッダー部は、前記竿のIDと各カメラIDの配置部を含み、
前記データ部は、各カメラが撮像する各データの配置部を有し、
前記各データはパケットIDとエンコードデータを含む、ことを特徴とする、観察及び誘導用カメラシステム。
【請求項2】
前記竿には、太陽光パネルが取り付けられている、請求項1記載の観察及び誘導用カメラシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取り扱いが容易で、多様な方面の観察及び誘導用として好適な、観察及び誘導用カメラシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
観察用カメラは、種々の場所で使用されている。従来の観察用カメラは、使用する場所や、場所の状態に応じて、その形態(形、装備、付属品など)、設置方法などが工夫されている。このために種々の観察用カメラはそれぞれ独自に発達しており、高価なものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-75481号公報
【文献】特開2017-39370号公報
【文献】特開2016-214114号公報
【文献】特開2020-515312号公報
【文献】特開2008-167244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、従来の観察用カメラは、使用する場所や場所の状態に応じて、その形態(形、装備、付属品など)、設置方法などが工夫され、このために種々の観察用カメラはそれぞれ独自に発達しており、高価なものとなっている。結果として従来の観察用カメラは、多用途性に劣る面がある。
【0005】
そこでこの発明は、シンプルな構成として、多用途を可能とするとともに、安価に実施可能な竿に装着される観察及び誘導用カメラシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、
観察及び誘導用のカメラシステムであって、
第1方向の先端部と第2方向の基端部を有する部品であり、前記先端部よりも前記基端部の径が大きく、前記基端部には第1のねじ溝が形成されている脚部と、
光透過性の筒状の部品であって、第1方向端部には前記脚部の前記第1のねじ溝と螺合する第2のねじ溝を有し、第2方向端部には第3のねじ溝を有する第1の筒状光透過部と、
合成樹脂製の筒状の部品であって、第1方向端部には前記筒状光透過部の前記第3のねじ溝と螺合する第4のねじ溝を有し、第2方向端部には第5のねじ溝を有する第1の筒部と、
光透過性の筒状の部品であって、第1方向端部には前記第1の筒部の前記第5のねじ溝と螺合する第6のねじ溝を有し、第2方向端部には第7のねじ溝を有する第2の筒状光透過部と、
合成樹脂製の筒状の部品であって、第1方向端部には前記第2の筒状光透過部の前記第7のねじ溝と螺合する第8のねじ溝を有し、第2方向端部には第9のねじ溝を有する第2の筒部と、を備え、前記脚部、前記第1の筒状光透過部、前記第1の筒部、前記第2の筒状光透過部、前記第2の筒部は、竿を形成しており、さらに
前記第1の筒部と前記第2の筒部の内部には、それぞれ筒状の第1のカメラホルダと、第2のカメラホルダが配置されており、
前記第1のカメラホルダは、前記第1の筒状光透過部の方向を撮像する第1のマイクロ電子カメラを保持し、
前記第1の筒状光透過部内に設けられ、前記第1の筒状光透過部の外からの光を前記竿の軸方向へ反射して、前記第1のマイクロ電子カメラへ導く第1の反射器と、
前記第2のカメラホルダは、前記第2の筒状光透過部の方向を撮像する第2のマイクロ電子カメラを保持し、
前記第2の筒状光透過部内に設けられ、前記第2の筒状光透過部の外からの光を前記竿の軸方向へ反射して、前記第2のマイクロ電子カメラへ導く第2の反射器と、
前記第1のカメラホルダと前記第2のカメラホルダのそれぞれに設けられた第1の基板、第2の基板のそれぞれに搭載された第1の制御部、第2の制御部であって、それぞれは対応する前記第1のマイクロ電子カメラと前記第2のマイクロ電子カメラの少なくともオンとオフ、フォーカスを制御する前記第1の制御部、前記第2の制御部とを有し
第1の反射器の角度と第2の反射器の角度とが異なり、前記第1のマイクロ電子カメラと前記第2のマイクロ電子カメラに異なる視野での風景を撮影させ、前記第1のマイクロ電子カメラの撮像領域は、前記脚部の中心から、30mm~50mm離れたエリアの一部を視野範囲に含むように設定されており、
前記第1の基板、前記第2の基板のそれぞれに搭載された第1の送受信部、第2の送受信部であって、それぞれは、対応する前記第1のマイクロ電子カメラ、前記第2のマイクロ電子カメラが撮像した映像を無線で送信すると共に、外部から、カメラ制御信号を受信する前記第1の送受信部、前記第2の送受信部と、
前記第1のカメラホルダ、前記第2のカメラホルダの近くに設けられて、それぞれ電池を保持するための第1の電池ホルダ、第2の電池ホルダと、
前記第1の電池ホルダから対応する前記第1のマイクロ電子カメラ及び前記第1の基板へ配線された第1の電源ライン、前記第2の電池ホルダから対応する前記第2のマイクロ電子カメラ及び前記第2の基板へ配線された第2の電源ラインと、
さらに超音波発振及び受信器、又はスピーカ、又はマイクロホンのいずれか、又はこれらの少なくとも2つを取り付けられており、
記第1の基板と前記第2の基板のそれぞれの前記第1の制御部及び前記第1の送受信部と前記第2の制御部及び前記第2の送受信部とが生成して送信するデータフォーマットは、
ヘッダー部とデータ部を有し、
前記ヘッダー部は、前記竿のIDと各カメラIDの配置部を含み、
前記データ部は、各カメラが撮像する各データの配置部を有し、
前記各データはパケットIDとエンコードデータを含む、ことを特徴とする、観察及び誘導用カメラシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は一実施形態に係る竿に装着される多用途性カメラ装置の構成例を示す説明図である、
図2A図2Aは、図1のラインA1-A2で竿100を切断して、光透過部113を下(脚部側)から見た断面図である、
図2B図2B図1のラインB1-B2で竿100を切断して、光透過部113を上(筒部側)から見た断面図である、
図3図3はカメラ装置300が構築される筒部112の一部であって、マイクロ電子カメラ310を保持する方法の一例を示す説明図である、
図4図4図1に示した実施形態のカメラの信号処理系統の構成説明図である、
図5図5は他の実施形態に係る竿へ装着可能なカメラ装置の構成例を示す説明図である、
図6図6図5に示した実施形態のカメラの信号処理系統の構成説明図である、
図7図7はさらに他の実施形態を示す構成説明図である、
図8図8はさらにまた他の実施形態を説明する説明図である、
図9図9図1図5図7或は図8に示したカメラ装置を用いた撮影システムのブロックを図である、
図10図10は、さらに別の実施形態であり、脚部の構造の一例と、カメラ装置の使用例を示す説明図である、
図11図11は、さらにまた別の実施形態であり、脚部の構造の他の例と、カメラ装置の使用例を示す説明図である、
図12図12は、また別の実施形態であり、脚部の構造の他の例と、カメラ装置の使用例を示す説明図である、
図13図13は、本実施形態に関するカメラ装置に設けられている送受信器が採用しているデータフォーマットの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態を説明するが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。さらにまた、請求項の各構成要素において、構成要素を分割して表現した場合、或いは複数を合わせて表現した場合、或いはこれらを組み合わせて表現した場合であっても本発明の範疇である。また、複数の実施形態を組み合わせてもよく、この組み合わせで構成される実施例も発明の範疇である。
【0010】
また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合がある。また、使用している名称や用語についても限定されるものではなく、他の表現であっても実質的に同一内容、同趣旨であれば、本発明に含まれるものである。
【0011】
第1の実施形態について説明する。この実施形態は例えば以下のような状況において利用した場合、極めて有効である。
【0012】
1)例えば、ゴルフをさらに楽しみたい、例えばグリーン上のボールがカップに向かう様子をカップ側から見たいという要望がある。またゴルフボールがカップの近くで進路方向が変化し、カップから離れる方向へ転がる様子を観察したいという要望もある。
【0013】
さらにまた、竿の近くを飛び去るボールの様子を見たいという要望もある。このようなシーンとしては、例えばプレーヤが、バンカーから、旗竿を狙ってボールを打ったとき、ボールが旗竿に直接ぶつかる、又は旗竿の右、或は左を飛んでいくシチュエーションがある。
【0014】
そこで一実施形態は、グリーン上で少なくともカップに向かって転がるゴルフボールの様子をカップ側から撮像できるようにした、竿へ装着可能な竿に装着される多用途性カメラ装置を提供する。そのために、本実施形態は、カップの底に脚部を起立させて使用する竿の軸方向の途中に配置される、竿に装着される多用途性カメラ装置を提供する。
【0015】
2)また、川、林、森、野原、グラウンド、庭などで手軽に生物を観察する場合、また地面に対する風や雨などの影響、地表の変化などを観察する場合に有効であり、かつ使い勝手が良い、つまり使いやすいカメラ装置が要望されている。
【0016】
2-1)そこで複数のカメラ設置タイプ(使用タイプ或は設置状態)を容易に変更可能な竿に装着される多用途性カメラ装置を提供する。
【0017】
そのために前記脚部は、ロック部を有し、その脚部の先端部を延長若しくは方向変換するアダプタを取り付け可能である。
【0018】
2-2)アダプタがフック形状であれば、撮像カメラを内蔵した筒部を枝などに吊るして使用可能とした、竿に装着される多用途性カメラ装置を提供する。この装置であれば、木の枝などに生息する昆虫、或は木の枝に集まる小鳥、木の枝にある鳥巣などの観察が容易である。
【0019】
2-3)アダプタがフランジ形状であれば、脚部を例えば川底に起立させて使用できる、竿に装着される多用途性カメラ装置を提供する。この装置であれば、川や湖の中、或は海中の様々な生物の生態観察が可能となる。
2-4)アダプタが矢じり形状であれば、脚部を地面の任意の位置に容易に突き刺して使用できる、竿に装着される多用途性カメラ装置を提供する。この装置であれば、原野に生息する生物(昆虫、爬虫類、野生動物、或は家畜など)の観察が容易となる。
【0020】
上記の竿に装着される多用途性カメラ装置によると、昆虫の観察、動物の観察・監視、植物の観察・監視、農産物の観察・監視、河川の観察・監視、道路状況や家屋周辺の観察・監視が容易に可能となる。
【0021】
2-5)さらにまた、上記の多用途性カメラ装置は、複数の装置を誘導システムのセンサー及びガイド用として利用できる。例えば複数の装置が登山道に沿って配置される、あるいは所定の通路に沿って配置される。すると、誘導システムは、登山道や所定の通路の通行人を監視できるとともに、軌道を離れた人には、音声や無線システムにより、注意を促すことができる。この場合、複数の装置は、中継手段・ネットワークを介してサーバと接続され、サーバは指令室と接続される。
【0022】
図1の本実施形態は、カップの底に脚部を起立させて使用する竿(この場合旗竿と称してもよい)の軸方向の途中に配置される、竿に装着される多用途性カメラ装置を提供する。
【0023】
実施形態は、筒部112と、筒部112の一方端を延長して取り付けられ先端部が先細の脚部111と、前記筒部112の他方端側に向かう軸方向の途中に設けられ、前記筒部112の一部を成す光透過部113とを有する。また、光透過部113から入射する光を受けて前記軸方向の一方へ導く反射体303と、筒部112の内部に配置され、前記反射体303から反射された光を撮像部で受け取る撮像カメラ310とを有する。
【0024】
さらにまた、筒部112の内部に配置され、前記撮像カメラ310からの撮像信号を含む電波を生成する送信機及び制御器を搭載した制御基板320と、筒部112の内部に配置され、前記制御基板320に搭載された前記送信機及び前記制御器、前記撮像カメラを駆動するためのバッテリー1000を備える。そして、筒部112の前記他方端側を塞ぎ、前記反射体303、前記撮像カメラ310、前記制御基板320そして前記バッテリー1000を筒部112内に閉じ込める蓋部450を備える。
【0025】
上記実施形態は、旗竿に適用された場合に有効である。図1において、11は、グリーンに設けられたホールであり、ホール11の中にはカップ12が配置され、カップ12の中心には、竿100が建てられる。竿100の一端部である脚部111の先端(一端)は、カップ12の底に形成された竿挿入孔に挿入さる。これにより竿100が垂直方向に起立した状態となる。
【0026】
前記脚部111の基端(他端)は、竿100の筒部112と同軸的に連結されている。筒部112と脚部111とは径が異なるので、結合手段としての光透過部113が利用される。光透過部113は、筒部112の一部を形成するものであり、この連結具或は結合具と称される場合もある。
【0027】
光透過部113は、一端部が底部を形成し、この底部が脚部111の他端と例えば溶接により連結されている。光透過部113の他端部は、開口しており、筒部112の開口と一体になり、そして連結している。
【0028】
したがって、この場合、光透過部113は、傾斜した側壁を有する。この側壁の複数個所に、窓部201-204が形成されている。窓部201―204は例えば側壁を周回して並ぶ。この窓部201―204は、実施的には透明な合成樹脂、或はガラスなどの平板タイプでもよいが、広角レンズ、或は魚眼レンズを配置されていてもよい。上記の窓部201―204を有する光透過部113は、筒部112の一部とみなすことができる。
【0029】
なお、窓部201-204を有する光透過部113の肉厚は、補強のために、筒部112の肉厚よりも厚いほうが好ましい。
【0030】
竿100は、筒部112と、脚部111と、筒部112の一部である光透過部113とを有する。脚部111は、筒部112の一端部の軸方向へ位置し、前記筒部112の太さよりも小さい太さである。光透過部113は、大径部が筒部112の一端部に連続して結合され、小径部が脚部111に連続して結合する。さらに、光透過部113は、その大径部から小径部の間で軸に対して傾斜した傾斜壁を有し、この傾斜壁に複数の窓部201-204を有する。
【0031】
さらに脚部111は、その先端部を延長若しくは方向変換するアダプタを取り付けることができる。そのために脚部111は、当該アダプタをロックするためのロック部461が形成されている。この例ではロック部461はねじ構造である。このロック部461に例えばフックタイプのアダプタが取り付けられると、脚部111の延長姿勢は、例えばV字型或はU字型に曲がった状態となる。そしてアダプタを利用して竿100を例えば、木の枝に吊り下げることが可能となる。さらに様々な利用体系が可能であり、使い勝手がよい。例えば、カメラ装置を吊り下げ保管する場合、カメラ装置の設置位置を高い位置にする場合、など容易に配置が可能となる。
【0032】
図2Aは、図1のラインA1-A2で竿100を切断して、光透過部113を下(脚部側)から見た断面図である、竿の上方を見た図である。図2B図1のラインB1-B2で竿100を切断して、光透過部113を上(筒部側)から見た断面図である。
窓部201-204は、解放していてもよいが、通常は、ガラス或はプラスチックなどの窓部材がはめ込まれ、また防水・防塵処理がなされている。窓部201-204の奥には、反射器303が配置されている。反射器303は、例えば鏡であり、窓部201-204のそれぞれに対応した鏡(反射部品)を有する。
【0033】
図2Bに示すように、これらの反射部品303a、303b、303c、303dは、各窓部201-204に対応している。反射部品303a、303b、303c、303dは、ピラミッド形に組み合わせられ、軸周り(360度)の視野を確保する構造である。反射部品303a、303b、303c、303dは、固定台304に例えば貼り付けられて、反射角度を設定されている。したがって、固定台304において、反射部品303a、303b、303c、303dが配置されるそれぞれの面は、反射光を正確にマイクロ電子カメラ310のレンズに導入するように精密に製造されている。なお反射器303は、四角柱状の外観であるが、三角柱状であってもよい。また窓部は、三角柱状の反射器に対応して3つの窓で構成されていてもよい。さらにまた、前記反射器303は、円錐筒状のミラーであってもよい。そして後で説明するカメラの映像処理部は、撮像した映像の縦横の比(アスペクト比)を調整するひずみ調整機能を備えていてもよい。これにより例えば広角レンズ或は魚眼レンズのようなレンズで撮影された映像に対して、そのひずみ調整を行うことができ、画像はひずみを補正した画像となる。
【0034】
上記の構成により、反射器303は、外部から窓部(窓と称してもよい)を介して入射した光を反射して、筒部112の他端部(上部)の方向へ導く。すると、反射器303で反射された光は、マイクロ電子カメラ310の撮像部に入射する。マイクロ電子カメラ310は、カメラホルダ311を介して、筒部112の内部に配置され固定されている。したがって、マイクロ電子カメラ310は、反射器303、窓部201を介して、グリーン上の被写体(例えばゴルフボール)を撮像することができる。例えばグリーン上を転がってカップ12に向かってくるゴルフボール10を撮像するためには、カメラのレンズから反射器303を介してグリーン上を見た場合、各反射部品の設置角度は、その前方であって斜め下方を捕らえるように調整されるほうが好ましい。そして、カメラ装置300が反射器303を介して、ホール11又はカップの縁に位置するゴルフボール10を視野内にキャッチすることが重要である。つまりホール11又はカップの縁の一部を含む領域が撮像エリアに含まれることが重要である。
【0035】
さらにカメラホルダ311には、基板320も取り付けられており、この基板320には、マイクロ電子カメラ310を制御する制御部、映像処理部及び通信器(送受信器)が搭載されている。マイクロ電子カメラ310を保持したカメラホルダ311は、筒部112の空洞の内壁に突出して形成されたストッパー121-124により把持されている。尚、図示していないが筒部112の他方端部の延長上には、旗を結びつけることができる。
【0036】
筒部112内において、基板320の上方には、さらに電池ホルダ330が配置される。電池ホルダ330は、底を有するカップ形であり、その内部に薄型のバッテリー1000を配置することができる。このバッテリー1000からの電力が、先の基板320の各種回路及びマイクロ電子カメラ310に供給される。電池ホルダ330もまた、先のカメラホルダ311と同様に、筒部112の空洞の内壁に突出して形成されたストッパー131-134により把持されている。
【0037】
なお電池ホルダ330は、カメラホルダ311と一体的に構成されていてもよい。これにより、カメラホルダ311に予めカメラ310、基板320、バッテリー1000を取り付け、カメラホルダ311を筒部112に組み込むことができる。
【0038】
図3は、上記カメラ装置200の筒部112の一部であって、マイクロ電子カメラ310を保持する方法の一例を示している。筒部112は、例えば直径方向を2分割し、対称化した半筒部112a,112bに分類することができる。半筒部112bは、カメラホルダ311を軸方向の上下方向から挟み付けるストッパー121-124が予め一体形成されている。カメラホルダ311は、半筒部112a,112bが組み合わせられる前に、半筒部112bの溝に押し込まれ、図1で示したようにストッパー121-124により保持され、さらに接着剤により固定される。
【0039】
また図示していないが、電池ホルダ330も同様な方法で半筒部112bに固定される。その後、半筒部112a、112bが組み立てられ一体化される。半筒部112a、112b一体化方法は、この実施形態に限らず各種の方法が可能である。例えば、万年筆の本体とキャップのようなキャップ方式、或はねじ構造による締め付け方式など各種の方法を採用することが可能である。
【0040】
図4は、上記マイクロ電子カメラ310と、基板320に設けられている各種回路部の説明図である。マイクロ電子カメラ310からの撮像信号は映像処理部331に入力し、圧縮処理(エンコード)などの処理を受ける。エンコードされたエンコード映像信号は、送信器、受信器を含む、送受信部332にて送信信号に変換されて、例えばブルーツース(登録商標)あるいはWi-Fi(登録商標)などの無線信号で利用者の無線受信機(図示せず)へ送られる。無線受信機は、例えば受信信号を中継し、記録装置へ送信することができる。或は、無線受信機は、受信信号を放送設備のモニタ室へ送信するこができる。なお映像処理部331は、撮像した映像の縦横の比(アスペクト比)を調整するひずみ調整機能を備えていてもよいし、アスペクト比はモニタ室の信号処理部で調整されてもよい。さらに無線受信機は、スマートフォーンであってもよい。
【0041】
送受信部332は、遠隔操作装置(リモコン)あるはスマートフォーンからの操作信号を受け取ることも可能であり、受け取った制御信号を制御部333が解釈し、マイクロ電子カメラ310を制御することができる。制御内容としては、例えばフォーカス、絞り、などがある。
【0042】
上記のように、光透過部113は、大径部から小径部の間で軸に対して傾斜した傾斜壁と、この傾斜壁に設けられた複数の窓部201-204とを有する。カメラ装置300は、光透過部113の内部であって、外部から窓部201-204を介して入射した光を反射して、筒部112の他端部の方向へ導く反射器303と、筒部112の内部に配置され、反射器303からの光学像を撮像部で撮像するカメラ310とを備える。
【0043】
上記した実施形態は、反射器303及びマイクロ電子カメラ310が固定された固定タイプである。しかし本発明は上記した実施形態の限るものではない。基本的な考え方は、図1に示した実施形態と変わりはないが、他の実施形態は、マイクロ電子カメラ310が反射器303とともにモータにより回転し、その回転位置をリモートコントロールできるようにしている。
【0044】
図5は、他の実施形態であり、図1の実施形態と同一部分には図1と同じ符号を付している。以下、図1と異なる部分を説明する。この実施形態によると、電池ホルダ330に対して、さらにモータMが配置される。このモータMの回転軸SHは、基板320と,カメラホルダ311の底を貫通し、マイクロ電子カメラ310に接続されている。
【0045】
したがって、この実施形態では、モータMの回転を制御することで、マイクロ電子カメラ310を回転させることができる。
【0046】
マイクロ電子カメラ310が回転可能となるために、カメラホルダ311は、固定側と回転側に分離して構成される。そして固定側は、回転側をボールベアリングb11,b12,b21,b22を介して回転自在に支持している。またボールベアリングb12、b22は、スリップリング端子と同様にマイクロ電子カメラ310及び基板320の回路に対する給電用部品としても利用される。また、図に示していないが、スリップリング端子を利用した配線系統によって、基板320に設けられている制御部からモータMに対する制御信号も与えることができる。モータMの回転位置が制御されることにより、マイクロ電子カメラ310の回転位置も制御される。なおスリップリング端子は、一方の端子が固定側、他方の端子が回転側に設けられ、常に接触状態を維持する機構を持つものである。
【0047】
カメラホルダ311の回転側には、アーム305を介して、反射器303が取り付けられている。反射器303は、その回転位置に応じて、窓部201-204から入射した光を反射してマイクロ電子カメラ310のレンズに導くことができる。
【0048】
図6は、上記マイクロ電子カメラ310と、基板320に設けられている各種回路部の説明図である。マイクロ電子カメラ310からの撮像信号は映像処理部331に入力し、圧縮処理(エンコード)などの処理を受ける。エンコードされたエンコード映像信号は、送受信部332にて送信信号に変換されて、例えばブルーツース(登録商標)あるいはWi-Fi(登録商標)などの無線信号で利用者の無線受信機(図示せず)へ送られる。無線受信機は、例えば受信信号を中継し、記録装置へ送信することができる。或は、無線受信機は、受信信号を放送設備のモニタ室或はスマートフォーンへ送信するこができる。
【0049】
送受信部332は、遠隔操作装置(リモコン)、或はスマートフォーンからの操作信号を受け取ることも可能であり、受け取った制御信号を制御部333が解釈し、例えばマイクロ電子カメラ310を制御することができる。制御内容としては、例えばフォーカス、絞り、などがある。また、制御部333は、外部から操作信号に応じて、モータMの回転位置(回転角)を制御することができる。これにより撮像方向の変更や調整が可能である。
【0050】
上記の脚部111の直径は約12.7mm、カップの直径は約108mm(±5mm)、カップの内壁から脚部の外周面までの距離は、約47.7mm(±5mm)が望ましい。またグリーン面から結合部の底までの高さは、7.62cm(±5mm)が望ましい。また、筒部の直径は、約25.5mm(±5mm)程度が望ましいが、これより大きくてもかまわない。ゴルフに関連する装置として利用される場合、ゴルフ関連当局が決めた規格に適合することが望ましい。
【0051】
また実施形態において使用されるカメラ装置は、画面の水平度をチェックする水準マークを表示する機能を有してもよいし、また、手振れ防止機能を備えてもよいことは勿論である。
【0052】
図7はさらに他の実施形態を示す構成説明図である。先の実施形態と同じ機能部には同じ符号を用いて説明する。図1及び図5に示した実施形態は、傾斜壁を有する光透過部113において、傾斜壁に複数の窓部201-204を設けた。
【0053】
しかし光透過部113の実施形態は、上記の実施形態に限らない。図7に示すように、竿100は、筒部112と、脚部111と、筒状光透過部113Aを有してもよい。ここで竿100の筒部112は、例えば炭素繊維或はプラスチックで構成され、その内周には筒部112の強度を上げるために、鉄或はアルミ製の補強筒401が内挿されていてもよい。
【0054】
上記の筒状光透過部113Aは、透明な強化プラスチックで形成され、筒部112と脚部111とを同軸的に連結することができる。連結方法は、各種の方法が可能である。
【0055】
この実施形態では、筒状光透過部113Aの上端部と下端部の外周にそれぞれねじ溝が形成されている。また筒部112の下端部の内周にも、ねじ溝が形成され、脚部111のリング状頭部の内周にもねじ溝が形成されている。これにより、筒状光透過部113Aの上端部のねじ溝が、筒部112の下端部のねじ溝に螺合され、筒状光透過部113Aの下端部のねじ溝が、脚部111の頭部のねじ溝に螺合されることにより、筒部112と脚部111とが、筒状光透過部113Aを介して連続して一体化される。
【0056】
カメラ装置300は、そのカメラホルダ311に取り付けられている。カメラホルダ311は、合成樹脂で成形された筒であり、筒部112内のストッパー121,122,133,134により、その下部端と上部端とが保持されている。カメラホルダ311の下部側の中空には、カメラ310が配置され、このカメラ310は、モータMの回転軸SHに同軸的に取り付けられている。モータM及びカメラ310の配置位置は、回転軸SHが筒部112の中心軸と一致するように設計されている。カメラホルダ311の中空の長手方向の途中には、モータMの軸受け341が、中空を仕切るように設けられている。さらにこの軸受け341には、カメラ310やモータMを制御するための制御部を搭載している基板320が取り付けられている。
【0057】
カメラホルダ311の中空の上部には、モータMの取り付け部342が形成されている。さらにモータMの頭部側には、バッテリー1000が配置されている。バッテリー1000からのプラス電極とマイナス電極は、それぞれカメラホルダ311の壁の中を通る電源ラインを介して、基板320の電源供給端子、及びカメラ310の電源供給端子に接続されている。
【0058】
カメラ310の電源端子と、バッテリー1000からの電源供給端子とは、スリップリングを用いた接触端子を介して、電気的に接続されている。
【0059】
またカメラ310には、基板320に設けられている制御部からの制御信号が制御ラインC1を介して与えられる。制御ラインC1とカメラ310もスリップリングを用いた接触端子を介して電気的に接続されている。さらに基板320の制御部は、モータMのオンオフ、回転位置、フォーカスなどを制御することができる。基板320からの制御信号は、制御ラインC2を介してモータMにも供給される。これによりモータMの回転角の位置を制御することができる。
【0060】
上記の実施形態は、回転モータMを用いることでカメラ310が回転する構造であるが、反射器としては、図1に示したようなピラミッド形の反射器、或はコーン形の反射器を用いてもよい。このような固定形の反射器を用いた場合、モータMは不要となる。しかし撮像した映像に変形があるので、画像処理部において、変形映像を修正する修正回路を必要とする。
【0061】
上記の実施形態においても、カメラ装置300が前記反射器303を介して、ホール11の縁に位置するゴルフボール10を視野内にキャッチすることが重要である。つまりホール11又はカップの縁の一部を含む領域が撮像エリアに含まれることが重要である。したがってカメラ装置300の視野は、脚部111の中心から、30mm~50mm離れたエリアの一部を視野範囲に含むことが望ましい。
【0062】
上記の実施形態では、カメラホルダ311がモータM及びバッテリー1000も保持している。また、筒部112の内周には、鉄或はアルミ製の補強筒401が設けられるので竿100の強度が補強されている。またカメラ310は、反射器303、筒状光透過部113Aを介して、竿100の周囲を撮影することができる。これによりモータMが回転制御された場合、カメラ310の回転角度位置が変化し、撮像方向が変化される。カメラ310の回転角度位置がどのような位置であっても、筒状光透過部113Aが用いられているので、視界が邪魔されることがない。
【0063】
上記の例は、1つの竿に対して1つのカメラ装置300が構成されている例を説明したが、カメラ装置は、1つの竿に対して複数のカメラ装置300が取り付けられていてもよい。
【0064】
図8は、1つの竿100に対して複数のカメラ装置300A、300B、300Cが取り付けられていてもよい。基本構造は、図7に示した構造と同じである。各カメラによって、反射器の角度が異なってもよい。この場合も、最も下に位置する(グリーン面に近いカメラ装置300Aが、前記反射器303を介して、ホール11の縁に位置するゴルフボール10を視野内にキャッチすることが重要である。つまりホール11又はカップの縁の一部を含む領域が撮像エリアに含まれることが重要である。よって、カメラ装置300の視野は、脚部111の中心から、30mm~50mm離れたエリアの一部を視野範囲に含むことが望ましい。
【0065】
グリーン上は、その面が必ずしも平坦ではなく、大きなアンジュレーション(Undulation)を持つものがある。このような場合、ボールのパッティング(putting)位置によっては、カメラ装置300Aの視野に、ボールが入らない場合がある。このような場合、撮影するカメラ装置をカメラ装置300Aからカメラ装置300B或はカメラ装置300Cの位置に切り替えることで、カップより高い位置のボールを撮影可能となる。
【0066】
さらに竿100は、筒部の上方(筒部112D)の外周に発電パネル601が取り付けられている。線D1-D2で断面して示すように、発電パネル601は、例えば接着剤604により筒部112Dに固定されている。また筒部112Dの内部には蓄電回路602が設けられている。発電パネル601から得られた発電電流に基づいて、蓄電回路602には電圧が蓄電される。そしてこの電圧がカメラ装置を駆動する電池(2次電池)へ充電される。これにより、太陽光を利用した再生エネルギー装置を実現し、自然環境保全に寄与できるものである。尚、図では、発電パネル601の外周面が、竿100の外周面(発電パネル601の外周面とは異なる位置の面)より外側に突出している。しかし、ゴルフ用具として使用される場合は、実際には、発電パネル601の外周面と竿100の外周面とは同一面となるように設計される。
【0067】
図9図1図5図7或は図8に示したカメラ装置を用いた撮影システムのブロックを図である。カメラ装置300Aを代表して示している。カメラ装置300Aの機能は図6で説明した機能と同じである。カメラ装置300Aで撮像された信号は送受信部322で送信信号に変換され、この送信信号は、モニタ装置500の送受信部501で受信される。映像処理部331は、エンコーダを含む。エンコーダのエンコード方式は各種の方式があり、限定されるものではない。
【0068】
モニタ装置500は、送受信部501で送信信号を受信し、復調部502で映像信号を復調する。なおここで復調部502は、映像信号の送信側のエンコーダに対応したデコーダも含む。復調部502で復号された映像信号は軌跡処理部503と、合成部504に入力する。軌跡処理部503は、撮影された映像信号をフレーム単位で時間軸方向へ配列する処理を行い、映像信号を薄い影のように加工し、合成部504に供給する。特にこの時の映像信号は、動きベクトルを検出することにより、動く物体の映像を取り出した信号である。この場合は、ボールの映像であり、軌跡処理部503は、ボールの時間経過映像(軌跡映像)を作成し、合成部504に供給する。
【0069】
合成部504は、軌跡映像と、復調部502からのリアル映像とを合成し、表示部505に入力する。これによりユーザは、表示部505上で、ボールがグリーン上で転がる様子を見ることができる。この数秒程度の合成映像は、図示しないメモリに格納されてもよい。この格納は、自動格納であってもよいし、ユーザの操作に基づいて格納されてもよい。メモリは、モニタ内の内蔵メモリ及び又は外部から装着されるICメモリなどが利用される。
【0070】
上記のモニタ装置500は、スマートフォーンでもよいし、テレビ局のモニタ装置であってもよいし、中継器であってもよい。
【0071】
上記した図7図8図9の実施形態によると、カップの底に脚部を起立させて使用する竿の軸方向の途中に配置されるカメラ装置が提供される。前記竿は、筒部と、前記筒部の一端部の軸方向へ位置し、前記筒部の太さよりも小さい太さの前記脚部を有する。さらに前記筒部の途中に、前記筒部と同軸的に配置された透明部材からなる筒状透明結合部を備える。
【0072】
次に、前記筒状透明部材の上部と前記筒部の連結部の内側近傍には、下向きのカメラ310が配置され、前記カメラ310は、カメラホルダ311に取り付けられたモータMの回転軸に連結され、前記モータMにより回転制御される。カメラ310のレンズ側には、カメラと一体に回転する反射器303が配置される。反射器303は、前記筒状透明結合部を透過した外部風景像を反射して前記カメラ310の撮像レンズに導く。
【0073】
前記竿は、前記カメラ装置を第1のカメラ装置とし、さらに、前記カメラ装置と同じ構成の第2のカメラ装置を前記第1のカメラ装置の上部に有する。
【0074】
さらに筒部の上方(筒部112D)には、外周に発電パネル601が取り付けられている。この発電パネル601から得られた発電電流に基づいて、蓄電回路602に電圧が蓄電される。そしてこの電圧がカメラ装置を駆動する電池(2次電池)へ充電される。
【0075】
ここで、さらに脚部111は、その先端部を延長若しくは方向変換するアダプタを取り付けた場合に当該アダプタをロックするためのロック部461が形成されていることを説明した。
【0076】
このロック部461には種々のタイプのアダプタを装着することが可能である。そして、カメラ装置を多用途可することが可能である。
【0077】
図10の実施形態は、脚部111の先端がねじ構造(ボルト)を有し、一方、アダプタ700はねじ孔部(ナット)701を有する例である。そして、アダプタ700の先端は、例えばV字型或はU字型に変形したフック711を形成している。このアダプタ700と脚部111を一体化した場合、アダプタ700を利用して竿100を例えば木810の小枝811に吊るすことが可能となる。このように本カメラ装置を利用した場合、小枝811に飛来する小鳥の観察、或は小枝811に集まる昆虫などの観察用として有効である。観察の準備作業は、アダプタ700を小枝811に引っ掛けるだけの作業であり、極めて使い勝手がよい。
【0078】
なお、筒部112の端部にはキャップ750が取り付けられ防水処理がなされる。つまり筒部112の内部に水や不要物が浸入しないように対策される。
【0079】
図11の実施形態は、ねじ孔部701を有するアダプタ700の一方端が、フランジ721を有する例を示している。このようなアダプタ700を用いた場合、例えば小川の水中に本カメラ装置を配置し、フランジ721の上に多数の石822置き、竿100を起立させておくことができる。この場合、例えばカメラ装置300Aが水中で、例えばカメラ装置300Cが水面上に配置されると好ましい。このアダプタ700を利用するカメラ装置は、水中や水面の昆虫や魚類を観察・監視する場合に有効となる。小川において使用するだけでなく、養殖を行う水槽に配置してもよいし、さらには、カメラ装置全体を大型化して港湾等に配置してもよい。なお竿は、内部に水が浸入しないように、防水処理がなされていることは当然である。
【0080】
図12の実施形態は、ねじ孔部701を有するアダプタ700がその一方端に鋭い矢じり部731を有する例である。このアダプタ700を使用するカメラ装置は、例えば丘、草原、野原、庭園、森林、山間地体、牧場などの地面に容易に突き刺して、配置されることができる。このタイプのカメラ装置を多数分散して配置することで、広いエリアに渡り、様々な被写体を観察・監視することが可能となる。
【0081】
なお監視・観察エリアの状態に応じて、図10図11図12に示したアダプタを用いたカメラ装置を組み合わせて使用してもよいことは勿論である。
【0082】
また上記の実施形態において、カメラ装置300A、300B、300Cのうち、いずれかが赤外線カメラであってもよい。赤外線カメラを使用することにより、使用用途が大きく広がることになる。例えば、夜間における動物の把握が可能となる。
【0083】
また、カメラのみならず、マイクロホン、スピーカ、超音波発生器と超音波受信器を、選択的に組み合わせて竿に追加して設けてもよい。マイクロホンを設けることで各種の動物、小鳥、昆虫などが発する音を集音でき生態系の分析が可能である。マイクロホンとスピーカを利用して、小鳥や動物が発生する音の擬音を出力することで、小鳥や動物との対話の研究が可能となる。さらにまた超音波発生器と超音波受信器を利用することで、海中や水中で、生き物との対話の研究が可能となる。また水中では、竿と竿との間で、複数のカメラ装置を連系させるために、超音波を利用することも可能となる。
【0084】
さらにまた、多用途性のカメラ装置は、登山道を歩く登山者、或は所定の通路を通行する通行人を、誘導するための誘導システムに利用することができる。
図13は、カメラ装置の撮像信号を送信する送受信部332の送信器から送信されるデータのフォーマットの例を示している。送信データはヘッダー900とデータ902の繰り返しである。ヘッダー900は、竿ID90、第1カメラID91、第2カメラID92、第3カメラID93を含む。データ902は、パケット化された第1カメラのデータ911、第2カメラのデータ912、第3カメラのデータ913を含む。さらに音声データを含んでもよい。さらにその他のセンサデータとして、温度データなどを含んでもよい。データ902は、パケットストリームを形成しており、各パケットはパケットID(PID)と、エンコードデータ(Edata)とを含む。上記した各実施形態においても、脚部に最も近いカメラ装置300Aの視野は、脚部111の中心から、30mm~50mm離れたエリアの一部を視野範囲に含むことが望ましい。監視対象によっては、カメラ装置300Aの視野は、脚部111の中心から、10mm以上のエリアの一部を含んでもよい。
【0085】
上記したいくつかの実施形態において、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合がある。また複数の実施形態が組み合わせられて実施されても本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0086】
100・・・竿、111・・・脚部、112・・・筒部、300、300A,300B、300C・・・カメラ装置、303・・・反射器、
331・・・映像処理部、332・・・送受信部、333・・・制御部、
700・・・アダプタ、711・・・フック、721・・・フランジ、731・・・矢じり部750・・・キャップ。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13