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特許7388013口栓、およびそれを使用した包装容器と充填機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】口栓、およびそれを使用した包装容器と充填機
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/38 20060101AFI20231121BHJP
   B65D 77/06 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
B65D33/38
B65D77/06 G
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019121060
(22)【出願日】2019-06-28
(65)【公開番号】P2021006473
(43)【公開日】2021-01-21
【審査請求日】2022-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】北松 宗親
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-522307(JP,A)
【文献】特開2016-216073(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0121168(US,A1)
【文献】特開2011-251735(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/38
B65D 77/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟性のある包装袋に接続し、内容物を充填、あるいは注出可能とする充填容器の一端に固定して使用される口栓において、
口栓は、注出口と注出口下端の周縁から外側へ水平に広がるフランジとからなる口栓本体と、注出口内径より大きな外径を有する止栓体と止栓体上方にあって口栓内を摺動する嵌合爪とからなる弁体と、から構成され、
前記口栓本体の注出口は、下方に止栓体周縁に当接し密閉可能な止栓段差部と、嵌合爪外面に係止する係止段差部を有し、
前記止栓段差部内面に、止栓体と掛止可能な嵌合凹部を有し、
嵌合爪は、充填用コネクタ先端の突起リングに係止可能な内側凹部を内面に、係止段差部に係止可能な係止突起を外面に、有する複数の爪と、爪の根元が繋がった爪側壁と、からなり、
止栓段差部に止栓体が当接した止栓時に、嵌合爪の係止突起を外側へ移動可能とする開放域と、
該開放域下方に、充填用コネクタ先端の突起リングと嵌合爪の内側凹部が嵌合した状態を保持可能とする閉鎖域と、
前記閉鎖域下方に内容物の流出入を止める密閉域と、を有し、
密閉域下方に、開栓時に内容物を注入排出可能な開口孔を有し、
前記充填用コネクタ先端の突起リングと嵌合爪の内側凹部が嵌合した状態を保持して、前記止栓段差部に当接していた前記止栓体が押し下げされた際に、前記嵌合爪外面の前記係止突起が前記係止段差部に係止する、
ことを特徴とする口栓。
【請求項2】
請求項1に記載の口栓を包装袋開孔部に融着したことを特徴とする包装容器。
【請求項3】
充填ノズルの先端周縁に、口栓の嵌合爪に係止可能な凸状の突起リングを有し、
請求項1に記載の口栓に挿嵌し、前記突起リングが嵌合爪の内側凹部に係止した状態で、弁体を上下摺動して開閉可能としたことを特徴とする充填機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酒、醤油、ソース、ドレッシングなどの高粘度の液体もしくは中粘度、低粘度の液体を内容物として収納し、吸引して内容物を注出するフィルムを主体とした液体用包装容器において、容器の充填や注出、密封状態を、キャップ等を開閉することなく可能とする口栓と、それを使用した包装容器と、その容器に内容物を充填する充填機に関する。
【背景技術】
【0002】
マヨネーズ、ケチャップ、シャンプー、リンスなどの高粘度の液体、もしくは焼き肉のたれ、ソース、ドレッシングなどの中粘度の液体、日本酒、ワイン、ウイスキー、焼酎、醤油、清涼飲料、コーヒー、ミネラルウオーターなどの低粘度の液体を内容物として収納する大容量の容器として、バックインボックスが知られている。
バックインボックスは、柔軟性の高いフィルムを主体とした包装袋に口栓を付けた内容器を段ボールなどで出来た外箱に収納した液体用包装容器で、軽くても耐久性が高く、輸送効率が高く、倉庫スペースも少なくて済み、外箱はリサイクルできるなど、業務用に適した包装形態である。
【0003】
このような包装容器は、排出には、口栓に嵌合したキャップ等を外してから、口栓を通して重力によって注出、あるいは、ポンプ等で吸引して注出される。
充填でも、口栓に嵌合したキャップ等を外してから、口栓にノズルを挿嵌し、充填し、再度口栓にキャップ等を嵌合していた。
【0004】
例えば、特許文献1では、
スパウトを有する枚葉状のバックインボックスのバッグに内容物を充填し、バッグを外装ボックスに収納する装置であって、
前記バッグを搬送経路に沿って送る搬送部と、
前記搬送経路の充填位置前でキャップの突起を検出して方向を決める方向決め部と、
内容物を注入する充填部と、
充填されたバッグを外装ボックスに収容する収容機構と、を備え、
搬送部は、供給部出口から前記充填位置まで、空袋搬送部と、方向決め部周辺搬送部と、充填テーブル部とをこの順に備え、各部上部を、水平な搬送レールが貫き、前記搬送レールに、バッグの前記スパウトの溝を挟んで、前記空袋搬送部では、下部に、空袋搬送部駆動ローラーがあり、前記バッグを支え運搬し、前記方向決め部では、スパウトのキャップをグリップが挟みバッグの運搬をし、前記充填テーブル部では、充填位置まで、充填テーブル部駆動ローラーがバッグを支え運搬するバッグ充填収納装置であって、
前記充填部は、上流から送られてくる各バッグのスパウトに装着されたキャップを外す(開栓)とともに充填後の前記スパウトに前記キャップを取り付ける(打栓)キャッピング機構と、前記キャップ開栓処理後の前記スパウトに挿入可能に構成され内容物を前記バック内に注入する充填ノズルと、充填テーブルとを備え、
前記充填テーブルは、キャップ開栓時と、バッグへの内容物の充填時、及びキャップ打栓時は、水平であり、外装ボックスにバッグを収容する時は、傾斜することを特徴とするバッグインボックスのバッグ充填収納装置を提案している。
【0005】
このようなバッグインボックスの充填機では、図5のキャップアダプター6付きスパウト21の場合には、キャップアダプター6を位置決めしてから外し、充填用コネクタ5を挿入して装着し、内容物を充填した後に、充填用コネクタ5を外してから、再度充填用キャップアダプター6を嵌合する必要があった。
【0006】
図6のスクリュー式大出し用口栓22の場合にも、同じように、スクリュー式大出し用口栓22からキャップ7を回動して外し、充填用コネクタ5を挿入して装着し、内容物を充填した後に、充填用コネクタ5を外してから、再度キャップを嵌合する必要があった。このように、充填用コネクタ5の装着と脱着の度に、キャップアダプターやキャップ7を外したり、嵌めたりする手間が、充填機の価格を高額にし、かつ、高速で充填するのにネックとなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2018-199518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
バックインボックスの内容器において、充填ノズルの装着と脱着の度に、キャップを外したり、嵌めたりしないで、充填可能とすることが、本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の口栓は、
柔軟性のある包装袋に接続し、内容物を充填、あるいは注出可能とする充填容器の一端に固定して使用される口栓において、
口栓は、注出口と注出口下端の周縁から外側へ水平に広がるフランジとからなる口栓本体と、注出口内径より大きな外径を有する止栓体と止栓体上方にあって口栓内を摺動する嵌合爪とからなる弁体と、から構成され、
前記口栓本体の注出口は、下方に止栓体周縁に当接し密閉可能な止栓段差部と、嵌合爪外面に係止する係止段差部を有し、
前記止栓段差部内面に、止栓体と掛止可能な嵌合凹部を有し、
嵌合爪は、充填用コネクタ先端の突起リングに係止可能な内側凹部を内面に、係止段差部に係止可能な係止突起を外面に、有する複数の爪と、爪の根元が繋がった爪側壁と、からなり、
止栓段差部に止栓体が当接した止栓時に、嵌合爪の係止突起を外側へ移動可能とする開放域と、
該開放域下方に、充填用コネクタ先端の突起リングと嵌合爪の内側凹部が嵌合した状態を保持可能とする閉鎖域と、
前記閉鎖域下方に内容物の流出入を止める密接域と、を有し、
該密接域下方に、開栓時に内容物を注入排出可能な開口孔を有することを特徴とする口栓である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の口栓は、口栓本体の内部に弁体があって、弁体が口栓内部を摺動することによって、充填ノズルの装着時に開口し、充填ノズルの着脱時に閉鎖するので、キャップ等を外したり、閉めたりしないで充填可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の口栓で、閉鎖時の口栓と口栓に挿嵌する充填用コネクタを示す縦断面図と、充填用コネクタを嵌合爪に挿入する初期の工程を示す縦断面図である。
図2】本発明の口栓で、充填用コネクタを嵌合爪内側凹部に挿嵌する工程と、さらに充填用コネクタを押し下げて開孔する工程を示す縦断面図である。
図3】本発明の口栓で、充填用コネクタを押し上げて閉鎖した工程と、さらに充填用コネクタを押し上げて嵌合爪内側凹部から突起リングを抜く工程を示す縦断面図である。
図4】本発明の口栓を用いた包装袋容器を示す縦断面図である。
図5】従来のキャップアダプター付きスパウトにおける充填工程を示す正面一部切り欠き縦断面図である。
図6】従来のキャップ付きスクリュー式大出し用口栓を示す平面図と正面一部切り欠き縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の口栓の実施形態例について、図を用いて詳細に説明する。
図1-1は本発明の口栓2で、閉鎖時の口栓2と口栓2に挿嵌する充填機の充填用コネクタ5を示す縦断面図である。
口栓2は、口栓本体3と弁体4とから構成されている。
口栓本体3は、内容物が内側を流入あるいは排出する円筒状の注出口31と、前記注出口31下端の周縁から外側へ水平に広がるフランジ32と、を有している。
【0013】
弁体4は、注出口3内径より大きな外径を有する止栓体41と、止栓体41上方にあって口栓内を摺動する嵌合爪42と、を有している。
止栓体41は、注出口31を閉鎖可能とする止栓天板411と、天板周縁より垂下する止栓側壁412と、から形成され、止栓側壁412には止栓体41を閉鎖状態で保持可能な掛止突起4121を有している。
嵌合爪42は、内面に充填用コネクタ5先端の突起リング51に係止可能な内側凹部421と、外面に係止段差部312に係止可能な係止突起422を有する複数の爪から形成されている。嵌合爪42の数は、少なくとも2枚以上、好ましくは3枚~8枚とすることが好ましい。
嵌合爪42と嵌合爪42との間には、隙間420を設け、嵌合爪42が内側や外側に揺動可能に形成されている。
また、嵌合爪42の下方は、爪側壁423によって繋がっている。
爪側壁423の下方には、出入孔424が形成されている。
【0014】
前記口栓本体3の注出口31は、下方に止栓体41の止栓天板411周縁に当接して密閉可能な止栓段差部311と、嵌合爪42外面に係止する係止段差部312と、を有している。
前記止栓段差部311下方には、止栓体41と掛止可能な嵌合凹部3111を有している。
【0015】
ここで、係止段差部312と止栓段差部311との間は、内容物が隙間から漏れ出ないように爪側壁423外面に密接した密閉域315を形成している。
また、止栓段差部311に止栓体41が当接した止栓時に、嵌合爪42の係止突起422を外側へ移動可能とする開放域313を設けている。
さらに、該開放域313下方に、充填用コネクタ5先端の突起リング51と嵌合爪42の内側凹部421とが嵌合した状態を保持可能とする閉鎖域314を設けている。この区間では係止突起422が外側に逃げることができないので、嵌合爪42の内側凹部421と突起リング51が係止した状態を保持できる。
【0016】
図1-2は、充填用コネクタ5を嵌合爪42に挿入する初期の工程を示す縦断面図である。
充填用コネクタ5を口栓2に挿入すると、まず始めに、充填用コネクタ5周囲の突起リング51の径が、嵌合爪42先端の径よりも大きいので、の突起リング51が嵌合爪42に当たる。
突起リング51は、嵌合爪42先端を外側に押しやって変形させる。
この時、嵌合爪42の外側の係止突起422は、注出口31の開放域313にあるので、
嵌合爪42の係止突起422を外側へ移動可能とし、突起リング51を内側凹部421の上方を押しやり、乗り越えることができる。
【0017】
図2-1は、充填用コネクタ5を嵌合爪42の内側凹部421に挿嵌する工程を示す縦断面図である。
充填用コネクタ5を口栓2に挿入して、突起リング51を嵌合爪42の内側凹部421の上方を外側に押しやり、アンダーカットを乗り越えて、内側凹部421に突起リング51を挿嵌している。
内側凹部421に突起リング51を挿嵌すると、係止突起422は、無理やり外側に押し広げられた状態から、元の内側に戻り、小さな外径に収まるようになる。
この状態で、充填用コネクタ5と弁体4が係止して一体化される。
【0018】
図2-2は、充填用コネクタ5を押し下げると、係止された弁体4も押し下げられて、弁体4と口栓本体3との間で開口する工程を示す縦断面図である。
充填用コネクタ5と弁体4が係止して一体化されているので、充填用コネクタ5を押し下げると、止栓体41の周縁で止栓段差部311に当接していた弁体4も押し下げられ、係止していた嵌合凹部3111から止栓突起4121が外れ、止栓側壁412が接触していた注出口3から下方に離れる。
止栓側壁412が注出口3から離れて隙間が生ずると、爪側壁423下方の出入孔424を通して弁体4の内外が連通し、内容物を注入、あるいは注出することが可能になる。
【0019】
図3-1は、充填用コネクタ5を押し上げて口栓2を閉鎖した工程を示す縦断面図である。
充填用コネクタ5と弁体4が係止して一体化されているので、充填用コネクタ5を引き上げると、注出口3から離れていた止栓側壁412が挿嵌し、嵌合凹部3111から外れていた止栓突起4121が係止し、弁体4が止栓体41の周縁で止栓段差部311に当接する。この為、弁体4の内外は閉鎖し、内容物の注出入を止めることができる。
【0020】
図3-2は、充填用コネクタ5を引き上げて嵌合爪42内側凹部421から突起リング51を抜く工程を示す縦断面図である。
弁体4の止栓天板411周縁が止栓段差部311に当接し、それ以上上方に移動できなくなっている。同時に、口栓本体の嵌合凹部3111に止栓体41の掛止突起4121が掛止し、固定される。
この時、嵌合爪42の外側の係止突起422が開放域313にあって、外側に変位可能となっているので、さらに充填用コネクタ5を引き上げると、嵌合爪42は外側に開いて、突起リング51は内側凹部421から外れる。
このように、単に充填用コネクタ5を引き上げるだけで、口栓2は口栓本体3に弁体4が当接し、閉鎖することができる。
【0021】
図4は、本発明の口栓2を用いた包装袋容器を示す縦断面図である。
本発明の口栓2は、口栓本体3のフランジ32で包装袋に融着されている。
一重の包装袋でも良いが、図4に示すように外包装袋11と、内包装袋12の二重のフィルムを合わせて開孔し、開孔部に口栓を融着した前フィルムと、口栓を融着していない二重のフィルムのシーラント面同士を向かい合わせた後フィルムとを、周縁シール部14や底シール部13で周囲をシールした二重包装袋としても良い。
二重になって空気層15があると、落下時の衝撃を分散して包装袋全体で受けることによって、破袋しにくい容器とすることができる。
口栓本体3のフランジ32より上方の注出口外側に上リブ316、下リブ317があって、それらの間に外箱16が挿嵌した状態で、口栓2が固定される。
この包装容器は内側が包装袋となっているので、注出時に、内容物の脈動もなく、安定し
て内容物を注ぐことができる。
包装袋は、底部や側面にガゼットを設けて、使用フィルムに対して大きな容量を得る包装袋であっても良いし、インフレーション成形機でチューブ状に成形した包装袋であってもかまわない。
【0022】
本発明の口栓を使用した包装容器の内容物を注出する時は、前記充填機で使用したコネクタと同じ形状のコネクタを使用して注出することが好ましい。
吸引機能を有する注出機が好ましいが、単に上記コネクタをホースで繋いだもので、重力によって注出するものであってもかまわない。
【0023】
本発明の口栓本体に使用される樹脂は、包装袋のフィルムに融着可能な、熱可塑性樹脂とすることが必要である。
このような、融着可能な熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、環状ポリオレフィン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・メチルアクリレート共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、などが使用できる。
さらに、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなども、表面にレーザー光を走査するなどして改質して融着性を持たせることによって、使用することができる。
【0024】
本発明の弁体に使用される樹脂は、口栓本体と摺動性の高い樹脂が好ましい。
その為、口栓本体と異なる樹脂で、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、環状ポリオレフィン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、ポリメチルペンテンなどのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、6-ナイロン、6,6-ナイロン、11-ナイロン、12-ナイロン、6-6,6-ナイロンなどのポリアミド系樹脂、ポリオキシメチレン、などが使用できる。
【0025】
本発明の包装袋に使用されるフィルムは、最内層にシーラント層とするが、内包装袋と外包装袋の二重包装袋とする場合には、内包装体の内外にシーラント層を有する積層フィルムを用いる。
積層するには、バリア層として、アルミニウム箔などの金属箔や、エチレン酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、6-ナイロン、6,6-ナイロン、11-ナイロン、12-ナイロン、6-6,6-ナイロンなどのポリアミド系樹脂などのバリア性樹脂層を積層しても良い。
また、それらの二軸延伸フィルムを使用し、酸化金属、あるいはアルミニウムなどの金属を蒸着したバリア性フィルムを積層したフィルムであっても良い。
【0026】
無機酸化物としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシュウム、酸化カリウム、酸化錫、酸化ナトリウム、酸化ホウ素、酸化チタン、酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化イットリウムなどの金属の酸化物が使用できる。中でも生産性、価格面から酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどが好ましい。
【0027】
本発明の口栓は、以上のように、充填用コネクタを挿入するだけで開口し、充填可能であると共に、充填用コネクタを抜き去ると、弁体が注出口を塞ぎ、閉口させることができる。
この為、キャップはなくても良く、充填時や注出時の手間を減少できると共に、不安定な状況の中でも、内容物をこぼしたりせずに、確実に充填、および注出が可能な包装容器を
提供できるなど、本発明のメリットは大きい。
【符号の説明】
【0028】
1・・・・・・・・容器本体
11・・・・・・・外包装袋
12・・・・・・・内包装袋
13・・・・・・・底シール部
14・・・・・・・周縁シール部
15・・・・・・・空気層
16・・・・・・・外箱
2・・・・・・・・口栓
21・・・・・・・(キャップアダプター付き)スパウト
22・・・・・・・スクリュー式大出し用口栓
3・・・・・・・・口栓本体
31・・・・・・・注出口
311・・・・・・止栓段差部
3111・・・・・嵌合凹部
312・・・・・・係止段差部
313・・・・・・開放域
314・・・・・・閉鎖域
315・・・・・・密閉域
316・・・・・・上リブ
317・・・・・・下リブ
32・・・・・・・フランジ
4・・・・・・・・弁体
41・・・・・・・止栓体
411・・・・・・止栓天板
412・・・・・・止栓側壁
4121・・・・・掛止突起
42・・・・・・・嵌合爪
420・・・・・・隙間
421・・・・・・内側凹部
422・・・・・・係止突起
423・・・・・・爪側壁
424・・・・・・出入孔
5・・・・・・・・充填用コネクタ
51・・・・・・・突起リング
6・・・・・・・・キャップアダプター
7・・・・・・・・キャップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6