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特許7388295情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/16 20060101AFI20231121BHJP
   G06Q 10/06 20230101ALI20231121BHJP
【FI】
A61B5/16 110
G06Q10/06
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020098858
(22)【出願日】2020-06-05
(65)【公開番号】P2021191383
(43)【公開日】2021-12-16
【審査請求日】2023-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】高橋 潤
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-045545(JP,A)
【文献】特開2020-038542(JP,A)
【文献】特開2020-010831(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/398
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザが受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出し、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに情報伝達した時点と、前記第1のユーザとは異なる第3のユーザが前記第1のユーザとは異なる第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定し、
前記いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類を特定する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項2】
前記特定する処理は、
前記いずれかの時点と対応すると判定した場合、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類が、間接的なストレスであると特定する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第2のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、前記第1のユーザが受けたストレスの源が、前記第2のユーザであると特定する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
検出した前記時点が、前記第3のユーザが前記第4のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、前記第1のユーザが受けたストレスの源が、前記第3のユーザであると特定する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記判定する処理は、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第2のユーザに情報伝達した時点より所定の時間前までの期間に含まれる場合、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第2のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定する、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記判定する処理は、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第3のユーザが前記第4のユーザに情報伝達した時点から所定の時間後までの期間に含まれる場合、検出した前記時点が、前記第3のユーザが前記第4のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
第1のユーザが受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出し、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに情報伝達した時点と、前記第1のユーザとは異なる第3のユーザが前記第1のユーザとは異なる第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定し、
前記いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類を特定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
第1のユーザが受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出し、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに情報伝達した時点と、前記第1のユーザとは異なる第3のユーザが前記第1のユーザとは異なる第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定し、
前記いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類を特定する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、組織の生産性の向上、または、組織の従業員の健康の維持の観点より、組織の従業員が、他の従業員との人間関係に起因し、どのようなストレスを受けているのかを把握することが望まれる。例えば、従業員が、他のいずれの従業員に起因し、どのようなストレスを受けているのかを把握すれば、人事部または健康管理部が、ストレスを受けた従業員に対して適切なサポートを実施することができる。
【0003】
先行技術としては、例えば、ユーザのストレスレベルが閾値を超えた場合、ストレスレベルの増加に影響した生体データの検出時点に対応する、ユーザの行動履歴を表すデータを用いて、ユーザが抱えたストレスが対人ストレスであるか否かを推定するものがある。また、例えば、ユーザの内的状態を推定し、ユーザが対面している人物に関する対面人物情報を特定し、推定した内的状態と、特定した対面人物情報とを関連付ける技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-45545号公報
【文献】特開2020-10831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、ユーザがどのようなストレスを受けたのかを特定することは難しい。例えば、ユーザが受けたストレスが、ユーザが他ユーザ間の会話を聞いてしまったことに起因する、間接的なストレスであることを特定することは難しい。
【0006】
1つの側面では、本発明は、ユーザが受けたストレスの種類を特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様によれば、第1のユーザが受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出し、ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに情報伝達した時点と、前記第1のユーザとは異なる第3のユーザが前記第1のユーザとは異なる第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定し、前記いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類を特定する情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置が提案される。
【発明の効果】
【0008】
一態様によれば、ユーザが受けたストレスの種類を特定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例を示す説明図である。
図2図2は、ストレス管理システム200の一例を示す説明図である。
図3図3は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4図4は、行動情報テーブル400の記憶内容の一例を示す説明図である。
図5図5は、生体情報テーブル500の記憶内容の一例を示す説明図である。
図6図6は、ストレス有無判定テーブル600の記憶内容の一例を示す説明図である。
図7図7は、ストレス属性テーブル700の記憶内容の一例を示す説明図である。
図8図8は、直接的集計テーブル800の記憶内容の一例を示す説明図である。
図9図9は、間接的集計テーブル900の記憶内容の一例を示す説明図である。
図10図10は、端末装置203のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図11図11は、検出装置204のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図12図12は、情報処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。
図13図13は、第1の動作例における、情報処理装置100の具体的な機能的構成例を示すブロック図である。
図14図14は、ストレス管理システム200の第1の動作例の流れを示す説明図である。
図15図15は、ストレス管理システム200の第1の動作例を示す説明図(その1)である。
図16図16は、ストレス管理システム200の第1の動作例を示す説明図(その2)である。
図17図17は、ストレス管理システム200の第1の動作例を示す説明図(その3)である。
図18図18は、ストレス管理システム200の第1の動作例を示す説明図(その4)である。
図19図19は、検出処理手順の一例を示すフローチャートである。
図20図20は、記録処理手順の一例を示すフローチャートである。
図21図21は、判定処理手順の一例を示すフローチャートである。
図22図22は、第2の動作例における、情報処理装置100の具体的な機能的構成例を示すブロック図である。
図23図23は、ストレス管理システム200の第2の動作例を示す説明図である。
図24図24は、通知処理手順の一例を示すフローチャートである。
図25図25は、第3の動作例における、情報処理装置100の具体的な機能的構成例を示すブロック図である。
図26図26は、第4の動作例における、情報処理装置100の具体的な機能的構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照して、本発明にかかる情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例)
図1は、実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例を示す説明図である。情報処理装置100は、対象者が受けたストレスの種類を特定するためのコンピュータである。
【0012】
対象者は、例えば、ストレスを受け得る人であり、どのようなストレスを受けているのかを調査する対象となる人である。対象者は、例えば、組織に属する人である。ストレスとは、例えば、外部の刺激により生じた心身の負担である。
【0013】
ここで、組織においては、組織の生産性の向上、組織に属する人の組織に対する信頼性の向上、または、組織に属する人の健康の維持などが望まれる。このため、組織に属する人が、他の人との人間関係に起因し、どのようなストレスを受けているのかを把握することが望まれる。
【0014】
例えば、人が、他のいずれの人に起因し、どのようなストレスを受けているのかを把握すれば、組織において、ストレスを受けた人に対してサポートを実施する管理者が、ストレスを受けた人に対して適切なサポートを実施することができる。管理者は、例えば、人事部または健康管理部に属する人である。管理者は、例えば、ストレスを受けた人の上司である人である。サポートは、例えば、ストレスコーピングを促すことである。
【0015】
しかしながら、人が、どのようなストレスを受けたのかを特定することは難しい。例えば、人が、何らかのストレスを受けたことを検出したとしても、他のいずれの人に起因し、どのようなストレスを受けたのかを特定することは難しい。このため、組織において、管理者が、ストレスを受けた人に対して適切なサポートを実施することは難しい。
【0016】
これに対し、人同士の会話量に基づき、人同士の関係性を推定し、いずれかの人が、他のいずれの人に起因したストレスを受けているのかを推定する手法が考えられる。この手法でも、人が、他のいずれの人に起因し、どのようなストレスを受けたのかを特定することは難しい。
【0017】
例えば、人が、電子メールなどで、他の人に情報伝達したことに起因し、間接的なストレスを受ける場合が考えられる。具体的には、人は、悪印象を持つ他の人に情報伝達しようと考えた際に、間接的なストレスを受ける場合がある。この場合、上記手法では、人が受けたストレスが、人が他の人に情報伝達したことに起因する、間接的なストレスであることを特定することができない。
【0018】
また、例えば、人が、他の人同士の会話を聞いてしまったことに起因し、間接的なストレスを受ける場合が考えられる。具体的には、人は、自身に無関係な話題であっても、他の人同士の口論などを聞いてしまうと、間接的なストレスを受ける場合がある。この場合、上記手法では、人が受けたストレスが、人が他の人同士の会話を聞いてしまったことに起因する、間接的なストレスであることを特定することができない。
【0019】
そこで、本実施の形態では、対象者がストレスを受けた時点が、いずれの対象者からいずれの対象者へと情報伝達した時点に対応するのかに基づいて、対象者が受けたストレスの種類を特定することができる情報処理方法について説明する。
【0020】
図1において、それぞれ異なる第1のユーザと、第2のユーザと、第3のユーザと、第4のユーザとが存在するとする。図1の例では、具体的には、第1のユーザとして、ユーザAが存在する。第2のユーザとして、ユーザBが存在する。第3のユーザとして、ユーザCが存在する。第4のユーザとして、ユーザDが存在する。
【0021】
(1-1)情報処理装置100は、第1のユーザが受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出する。指標値は、例えば、第1のユーザの生体情報に基づき算出される。生体情報は、例えば、心拍情報である。心拍情報は、例えば、心拍間隔の大きさの時系列データである。条件は、例えば、指標値が閾値を超えたことである。情報処理装置100は、例えば、ユーザAが受けるストレスの強さを表す指標値が閾値を超えた時点を検出する。
【0022】
(1-2)情報処理装置100は、ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報を取得する。情報伝達は、例えば、会話のやり取り、メールの送受信、電話の受け答え、SNS(Social Networking Service)のやり取り、または、チャットのやり取りなどである。情報処理装置100は、例えば、いずれのユーザ間でいつの時点に情報伝達したのかを特定可能にする情報を取得する。
【0023】
(1-3)情報処理装置100は、取得した情報に基づいて、第1のユーザが第2のユーザに情報伝達した時点と、第3のユーザが第4のユーザに情報伝達した時点との少なくともいずれかの時点を特定する。情報処理装置100は、例えば、ケース1のように、ユーザAがユーザBに情報伝達した時点と、ケース2のように、ユーザCがユーザDに情報伝達した時点とを特定する。
【0024】
(1-4)情報処理装置100は、検出した時点が、第1のユーザが第2のユーザに情報伝達した時点と、第3のユーザが第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定する。情報処理装置100は、例えば、検出した時点が、ユーザAがユーザBに情報伝達した時点と対応するか否かを判定する。情報処理装置100は、例えば、検出した時点が、ユーザCがユーザDに情報伝達した時点と対応するか否かを判定する。
【0025】
(1-5)情報処理装置100は、検出した時点が、いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した時点において第1のユーザが受けたストレスの種類を特定する。情報処理装置100は、例えば、検出した時点が、ユーザAがユーザBに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、ユーザAが受けたストレスの種類が、ユーザBに起因する、間接的なストレスであると特定する。
【0026】
また、情報処理装置100は、例えば、検出した時点が、ユーザCがユーザDに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、ユーザAが受けたストレスの種類が、ユーザCに起因する、間接的なストレスであると特定する。これにより、情報処理装置100は、第1のユーザがどのようなストレスを受けたのかを特定することができる。
【0027】
情報処理装置100は、例えば、第1のユーザがどのようなストレスを受けたのかを特定した結果を、自装置の利用者が参照可能に出力することができる。利用者は、例えば、ストレスを受けたユーザに対してサポートを実施する所定の管理者などである。管理者は、例えば、第1のユーザの上司、第1のユーザが属する組織の人事部に属する従業員、または、第1のユーザが属する組織の健康管理部に属する従業員などである。
【0028】
管理者は、第1のユーザがどのようなストレスを受けたのかを特定した結果に基づいて、第1のユーザに対して適切なサポートを実施し、第1のユーザが受けるストレスの低減化を図ることができる。管理者は、具体的には、第1のユーザが、間接的なストレスを受けていれば、第1のユーザに、情動焦点型コーピングを促すことができ、第1のユーザの受けるストレスの低減化を図ることができる。情動焦点型コーピングは、例えば、ユーザが有する、ストレスの源に対する考え方または感じ方を変更することである。管理者は、第1のユーザの生産性の向上、第1のユーザの自身が属する組織に対する信頼性の向上、または、第1のユーザの健康の維持などを実現することができる。
【0029】
ここでは、情報処理装置100が、検出した時点が、第1のユーザが第2のユーザに情報伝達した時点と、第3のユーザが第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、検出した時点が、第1のユーザとは異なる第5のユーザが第1のユーザに情報伝達した時点と対応するか否かを判定する場合があってもよい。
【0030】
この場合、情報処理装置100は、検出した時点が、第5のユーザが第1のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定すると、第1のユーザが受けたストレスの種類が、直接的なストレスであると特定する。情報処理装置100は、例えば、検出した時点が、ケース3のように、ユーザEがユーザAに情報伝達した時点と対応すると判定すると、ユーザAが受けたストレスの種類が、直接的なストレスであると特定する。
【0031】
ここでは、情報処理装置100が、検出した時点が、いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、第1のユーザが受けたストレスの種類を特定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、さらに、検出した時点が、いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、第1のユーザが受けたストレスの源を特定する場合があってもよい。
【0032】
(ストレス管理システム200の一例)
次に、図2を用いて、図1に示した情報処理装置100を適用した、ストレス管理システム200の一例について説明する。
【0033】
図2は、ストレス管理システム200の一例を示す説明図である。図2において、ストレス管理システム200は、情報処理装置100と、行動情報収集装置201と、生体情報収集装置202と、1以上の端末装置203と、1以上の検出装置204とを含む。
【0034】
ストレス管理システム200において、情報処理装置100と行動情報収集装置201とは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
【0035】
また、ストレス管理システム200において、情報処理装置100と生体情報収集装置202とは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。また、ストレス管理システム200において、行動情報収集装置201と端末装置203とは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。また、ストレス管理システム200において、生体情報収集装置202と検出装置204とは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。
【0036】
情報処理装置100は、対象者が受けるストレスを管理し、ストレスを受けた対象者に対してサポートを実施する管理者によって利用される。情報処理装置100は、図4図9に後述する各種テーブルを記憶する。
【0037】
情報処理装置100は、行動情報を取得する。行動情報は、対象者間で情報伝達した時点を特定可能にする情報である。行動情報は、例えば、いずれの対象者間で、いつの時点に情報伝達したのかを特定可能にする情報である。情報処理装置100は、例えば、行動情報を、行動情報収集装置201から受信することにより取得する。情報処理装置100は、行動情報を、図4に後述する行動情報テーブル400を用いて記憶する。
【0038】
情報処理装置100は、生体情報を取得する。生体情報は、対象者が受けるストレスの強さを表すストレス値を算出可能にする情報である。生体情報は、例えば、対象者の心拍、脈拍、体温、または、発汗などの情報である。情報処理装置100は、例えば、生体情報を、生体情報収集装置202から受信することにより取得する。情報処理装置100は、生体情報を、図5に後述する生体情報テーブル500を用いて記憶する。
【0039】
情報処理装置100は、取得した生体情報に基づいて、対象者が受けるストレスの強さを表すストレス値を算出し、対象者が一定以上に強いストレスを受けたか否かを判定する。情報処理装置100は、対象者が一定以上に強いストレスを受けたか否かを判定した結果を、図6に後述するストレス有無判定テーブル600を用いて記憶する。
【0040】
情報処理装置100は、対象者が一定以上に強いストレスを受けたと判定した場合、図4に後述する行動情報テーブル400と、図6に後述するストレス有無判定テーブル600とに基づいて、対象者が受けたストレスの種類および源を特定する。情報処理装置100は、対象者が受けたストレスの種類および源を特定した結果を、図7に後述するストレス属性テーブル700を用いて記憶する。種類は、直接的なストレス、または、間接的なストレスである。
【0041】
情報処理装置100は、対象者が直接的なストレスを受けた回数を、ストレスの源ごとに集計した結果を、図8に後述する直接的集計テーブル800を用いて記憶する。情報処理装置100は、対象者が間接的なストレスを受けた回数を、ストレスの源ごとに集計した結果を、図9に後述する間接的集計テーブル900を用いて記憶する。
【0042】
情報処理装置100は、図8に後述する直接的集計テーブル800と、図9に後述する間接的集計テーブル900とに基づいて、対象者間のストレスの与え合いの関係を示す画面を生成し、管理者が参照可能に、ディスプレイに表示する。情報処理装置100は、例えば、サーバ、または、PC(Personal Computer)などである。
【0043】
これにより、情報処理装置100は、対象者間のストレスの与え合いの関係を、管理者に参照させることができる。管理者は、対象者間のストレスの与え合いの関係を把握し、それぞれの対象者に対して適切なサポートを実施し、それぞれの対象者が受けるストレスの低減化を図ることができる。
【0044】
行動情報収集装置201は、対象者の行動情報を、端末装置203から収集し、情報処理装置100に送信するコンピュータである。行動情報収集装置201は、例えば、サーバ、または、PCなどである。生体情報収集装置202は、対象者の生体情報を、検出装置204から収集し、情報処理装置100に送信するコンピュータである。生体情報収集装置202は、例えば、サーバ、または、PCなどである。
【0045】
端末装置203は、対象者によって利用されるコンピュータである。端末装置203は、例えば、対象者の行動情報を生成し、行動情報収集装置201に送信する。端末装置203は、具体的には、対象者の操作入力に基づき、対象者間の情報伝達を実現すると共に、いずれの対象者間でいつの時点に情報伝達したのかを特定可能にする行動情報を生成し、行動情報収集装置201に送信する。端末装置203は、例えば、PC、タブレット端末、または、スマートフォンなどである。
【0046】
検出装置204は、対象者によって利用されるコンピュータである。検出装置204は、例えば、対象者の生体情報を取得し、生体情報収集装置202に送信する。検出装置204は、具体的には、対象者に装着され、対象者の生体情報を取得し、生体情報収集装置202に送信する。検出装置204は、スマートフォン、または、ウェアラブル端末などである。
【0047】
ここでは、情報処理装置100と、行動情報収集装置201とが異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、さらに、行動情報収集装置201としての機能を有する場合があってもよい。この場合、例えば、ストレス管理システム200は、行動情報収集装置201を含まなくてもよい。
【0048】
ここでは、情報処理装置100と、生体情報収集装置202とが異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、さらに、生体情報収集装置202としての機能を有する場合があってもよい。この場合、例えば、ストレス管理システム200は、生体情報収集装置202を含まなくてもよい。
【0049】
ここでは、情報処理装置100と、端末装置203とが異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、さらに、端末装置203としての機能を有する場合があってもよい。
【0050】
ここでは、情報処理装置100と、検出装置204とが異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、さらに、検出装置204としての機能を有する場合があってもよい。
【0051】
ここでは、行動情報収集装置201と、端末装置203とが異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、行動情報収集装置201が、さらに、端末装置203としての機能を有する場合があってもよい。
【0052】
ここでは、生体情報収集装置202と、検出装置204とが異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、生体情報収集装置202が、さらに、検出装置204としての機能を有する場合があってもよい。
【0053】
ここでは、端末装置203と、検出装置204とが異なる装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、端末装置203が、さらに、検出装置204としての機能を有する場合があってもよい。
【0054】
ここでは、検出装置204が、対象者によって利用されるコンピュータである場合について説明したが、これに限らない。例えば、検出装置204が、所定の場所に設けられたコンピュータである場合があってもよい。具体的には、検出装置204は、撮像装置を有し、対象者を撮像した画像に基づいて、対象者の生体情報を取得する場合があってもよい。
【0055】
(情報処理装置100のハードウェア構成例)
次に、図3を用いて、情報処理装置100のハードウェア構成例について説明する。
【0056】
図3は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ネットワークI/F(Interface)303と、記録媒体I/F304と、記録媒体305とを有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
【0057】
ここで、CPU301は、情報処理装置100の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることにより、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0058】
ネットワークI/F303は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、ネットワークI/F303は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F303は、例えば、モデムやLANアダプタなどである。
【0059】
記録媒体I/F304は、CPU301の制御に従って記録媒体305に対するデータのリード/ライトを制御する。記録媒体I/F304は、例えば、ディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)ポートなどである。記録媒体305は、記録媒体I/F304の制御で書き込まれたデータを記憶する不揮発メモリである。記録媒体305は、例えば、ディスク、半導体メモリ、USBメモリなどである。記録媒体305は、情報処理装置100から着脱可能であってもよい。
【0060】
情報処理装置100は、上述した構成部のほか、例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、スキャナ、マイク、スピーカーなどを有してもよい。また、情報処理装置100は、記録媒体I/F304や記録媒体305を複数有していてもよい。また、情報処理装置100は、記録媒体I/F304や記録媒体305を有していなくてもよい。
【0061】
(行動情報テーブル400の記憶内容)
次に、図4を用いて、行動情報テーブル400の記憶内容の一例について説明する。行動情報テーブル400は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
【0062】
図4は、行動情報テーブル400の記憶内容の一例を示す説明図である。図4に示すように、行動情報テーブル400は、ユーザと、時刻と、アプリと、情報送受信と、Fromと、Toとのフィールドを有する。行動情報テーブル400は、時刻ごとに各フィールドに情報を設定することにより、行動情報がレコード400-aとして記憶される。aは、任意の整数である。
【0063】
ユーザのフィールドには、特定の対象者を識別する名称が設定される。時刻のフィールドには、上述した特定の対象者が、情報伝達に関わるアプリを用いた時点が設定される。アプリのフィールドには、上述した特定の対象者が用いた、情報伝達に関わるアプリを識別する名称が設定される。
【0064】
情報送受信のフィールドには、上述したアプリに関して行われた情報伝達の種類が、送信であるか、または、受信であるかを識別する情報が設定される。情報送受信のフィールドには、上述したアプリに関して情報伝達が行われなかった場合、なしが設定される。
【0065】
Fromのフィールドには、上述したアプリに関して情報伝達が行われた際の送信側となった対象者を識別する名称が設定される。送信側となった対象者が、上述した特定の対象者であれば、Fromのフィールドには、なしが設定される。Toのフィールドには、上述したアプリに関して情報伝達が行われた際の受信側となった対象者を識別する名称が設定される。受信側となった対象者が、上述した特定の対象者であれば、Toのフィールドには、なしが設定される。
【0066】
行動情報テーブル400は、例えば、アプリを用いず行われた情報伝達に関するレコードを記憶する場合があってもよい。この場合、アプリのフィールドには、なしが設定される。情報伝達は、例えば、会話である。この場合、ユーザのフィールドには、会話が行われた場所に居た対象者を識別する名称が設定される。また、Fromのフィールドには、会話を行った話し手の対象者を識別する名称が設定され、Toのフィールドには、会話を行った聞き手の対象者を識別する名称が設定される。
【0067】
(生体情報テーブル500の記憶内容)
次に、図5を用いて、生体情報テーブル500の記憶内容の一例について説明する。生体情報テーブル500は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
【0068】
図5は、生体情報テーブル500の記憶内容の一例を示す説明図である。図5に示すように、生体情報テーブル500は、ユーザと、時刻と、心拍とのフィールドを有する。生体情報テーブル500は、時刻ごとに各フィールドに情報を設定することにより、生体情報がレコード500-bとして記憶される。bは、任意の整数である。
【0069】
ユーザのフィールドには、特定の対象者を識別する名称が設定される。時刻のフィールドには、上述した特定の対象者の生体情報を計測した時点が設定される。心拍のフィールドには、上述した特定の対象者の生体情報として、心拍間隔の大きさが設定される。心拍間隔の大きさは、例えば、msである。
【0070】
(ストレス有無判定テーブル600の記憶内容)
次に、図6を用いて、ストレス有無判定テーブル600の記憶内容の一例について説明する。ストレス有無判定テーブル600は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
【0071】
図6は、ストレス有無判定テーブル600の記憶内容の一例を示す説明図である。図6に示すように、ストレス有無判定テーブル600は、ユーザと、時刻と、LF/HFと、ストレスとのフィールドを有する。ストレス有無判定テーブル600は、時刻ごとに各フィールドに情報を設定することにより、ストレス有無情報がレコード600-cとして記憶される。cは、任意の整数である。
【0072】
ユーザのフィールドには、特定の対象者を識別する名称が設定される。時刻のフィールドには、上述した特定の対象者のストレスの有無を判定した時点が設定される。LF/HFのフィールドには、上述した特定の対象者のストレスの有無を判定する際に用いられる、上述した特定の対象者のストレスの強さを表すストレス値が設定される。ストレス値は、例えば、心拍変動の時間変化に関するLF(Low Frequency)成分/HF(Hi Frequency)成分である。ストレスのフィールドには、上述した特定の対象者のストレスの有無を示す情報が設定される。
【0073】
(ストレス属性テーブル700の記憶内容)
次に、図7を用いて、ストレス属性テーブル700の記憶内容の一例について説明する。ストレス属性テーブル700は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
【0074】
図7は、ストレス属性テーブル700の記憶内容の一例を示す説明図である。図7に示すように、ストレス属性テーブル700は、ユーザと、時刻と、作業と、Fromと、Toと、ストレス源と、直接/間接とのフィールドを有する。ストレス属性テーブル700は、対象者が受けたストレスごとに各フィールドに情報を設定することにより、ストレス種類情報がレコード700-dとして記憶される。dは、任意の整数である。
【0075】
ユーザのフィールドには、特定の対象者を識別する名称が設定される。時刻のフィールドには、上述した特定の対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点が設定される。
【0076】
作業のフィールドには、上述した特定の対象者が関連し、いずれかの対象者間で情報伝達が行われ、上述した特定の対象者が一定以上の強さのストレスを受けた際に、上述した特定の対象者が行った作業の内容が設定される。上述した特定の対象者に関連する情報伝達は、例えば、上述した特定の対象者を含むいずれかの対象者間で行われた情報伝達、または、上述した特定の対象者が把握可能に、上述した特定の対象者を含まないいずれかの対象者間で行われた情報伝達などである。
【0077】
Fromのフィールドには、上述した特定の対象者が関連し、いずれかの対象者間で情報伝達が行われた際の送信側となった対象者を識別する名称が設定される。Toのフィールドには、上述した特定の対象者が関連し、いずれかの対象者間で情報伝達が行われた際の受信側となった対象者を識別する名称が設定される。
【0078】
ストレス源のフィールドには、上述した特定の対象者が受けたストレスの源となる、いずれかの対象者を識別する名称が設定される。直接/間接のフィールドには、上述した特定の対象者が受けたストレスの種類が、直接的なストレスであるか、または、間接的なストレスであるかを示す情報が設定される。
【0079】
(直接的集計テーブル800の記憶内容)
次に、図8を用いて、直接的集計テーブル800の記憶内容の一例について説明する。直接的集計テーブル800は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
【0080】
図8は、直接的集計テーブル800の記憶内容の一例を示す説明図である。図8に示すように、直接的集計テーブル800は、ストレスの源のユーザと、ストレスを受けたユーザと、回数とのフィールドを有する。直接的集計テーブル800は、ストレスの源のユーザと、ストレスを受けたユーザとの組み合わせごとに各フィールドに情報を設定することにより、集計情報がレコード800-eとして記憶される。eは、任意の整数である。
【0081】
ストレスの源のユーザのフィールドには、ストレスの源の対象者を識別する名称が設定される。ストレスを受けたユーザのフィールドには、ストレスを受けた対象者を識別する名称が設定される。回数のフィールドには、上述したストレスの源の対象者から、上述したストレスを受けた対象者が、ストレスを受けた回数が設定される。
【0082】
(間接的集計テーブル900の記憶内容)
次に、図9を用いて、間接的集計テーブル900の記憶内容の一例について説明する。間接的集計テーブル900は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
【0083】
図9は、間接的集計テーブル900の記憶内容の一例を示す説明図である。図9に示すように、間接的集計テーブル900は、ストレスの源のユーザと、ストレスを受けたユーザと、回数とのフィールドを有する。間接的集計テーブル900は、ストレスの源のユーザと、ストレスを受けたユーザとの組み合わせごとに各フィールドに情報を設定することにより、情報処理情報がレコード900-fとして記憶される。fは、任意の整数である。
【0084】
ストレスの源のユーザのフィールドには、ストレスの源の対象者を識別する名称が設定される。ストレスを受けたユーザのフィールドには、ストレスを受けた対象者を識別する名称が設定される。回数のフィールドには、上述したストレスの源の対象者から、上述したストレスを受けた対象者が、ストレスを受けた回数が設定される。
【0085】
(行動情報収集装置201のハードウェア構成例)
行動情報収集装置201のハードウェア構成例は、図3に示した情報処理装置100のハードウェア構成例と同様であるため、説明を省略する。
【0086】
(生体情報収集装置202のハードウェア構成例)
生体情報収集装置202のハードウェア構成例は、図3に示した情報処理装置100のハードウェア構成例と同様であるため、説明を省略する。
【0087】
(端末装置203のハードウェア構成例)
次に、図10を用いて、図2に示したストレス管理システム200に含まれる端末装置203のハードウェア構成例について説明する。
【0088】
図10は、端末装置203のハードウェア構成例を示すブロック図である。図10において、端末装置203は、CPU1001と、メモリ1002と、ネットワークI/F1003と、記録媒体I/F1004と、記録媒体1005と、ディスプレイ1006と、入力装置1007とを有する。また、各構成部は、バス1000によってそれぞれ接続される。
【0089】
ここで、CPU1001は、端末装置203の全体の制御を司る。メモリ1002は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU1001のワークエリアとして使用される。メモリ1002に記憶されるプログラムは、CPU1001にロードされることにより、コーディングされている処理をCPU1001に実行させる。
【0090】
ネットワークI/F1003は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、ネットワークI/F1003は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F1003は、例えば、モデムやLANアダプタなどである。
【0091】
記録媒体I/F1004は、CPU1001の制御に従って記録媒体1005に対するデータのリード/ライトを制御する。記録媒体I/F1004は、例えば、ディスクドライブ、SSD、USBポートなどである。記録媒体1005は、記録媒体I/F1004の制御で書き込まれたデータを記憶する不揮発メモリである。記録媒体1005は、例えば、ディスク、半導体メモリ、USBメモリなどである。記録媒体1005は、端末装置203から着脱可能であってもよい。
【0092】
ディスプレイ1006は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ1006は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどである。入力装置1007は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置1007は、キーボードやマウスなどであってもよく、また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
【0093】
端末装置203は、上述した構成部のほか、例えば、プリンタ、スキャナ、マイク、スピーカーなどを有してもよい。また、端末装置203は、記録媒体I/F1004や記録媒体1005を複数有していてもよい。また、端末装置203は、記録媒体I/F1004や記録媒体1005を有していなくてもよい。
【0094】
(検出装置204のハードウェア構成例)
次に、図11を用いて、図2に示したストレス管理システム200に含まれる検出装置204のハードウェア構成例について説明する。
【0095】
図11は、検出装置204のハードウェア構成例を示すブロック図である。図11において、検出装置204は、CPU1101と、メモリ1102と、ネットワークI/F1103と、ディスプレイ1104と、センサ類1105とを有する。また、各構成部は、バス1100によってそれぞれ接続される。
【0096】
ここで、CPU1101は、検出装置204の全体の制御を司る。メモリ1102は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU1101のワークエリアとして使用される。メモリ1102に記憶されるプログラムは、CPU1101にロードされることにより、コーディングされている処理をCPU1101に実行させる。
【0097】
ネットワークI/F1103は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、ネットワークI/F1103は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
【0098】
ネットワークI/F1103は、例えば、3G(3rd Generation)用のアンテナを有する通信回路やLTE(Long Term Evolution)用のアンテナを有する通信回路などである。ネットワークI/F1103は、Wi-Fi用のアンテナを有する通信回路であってもよい。Wi-Fiは、登録商標である。
【0099】
ディスプレイ1104は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ1104は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどである。
【0100】
センサ類1105は、対象者の生体情報を検出する。センサ類1105は、例えば、生体情報として、対象者の心拍、脈拍、体温、または、発汗などに関する情報を取得する。センサ類1105は、具体的には、撮像装置を含み、撮像装置で撮像した対象者の画像に基づいて、対象者の心拍に関する情報を、生体情報として取得してもよい。センサ類1105は、具体的には、赤外線を用いた撮像装置を含み、撮像装置で撮像した対象者の画像に基づいて、対象者の体温に関する情報を、生体情報として取得してもよい。
【0101】
検出装置204は、上述した構成部のほか、例えば、記憶媒体I/F、記憶媒体、プリンタ、スキャナ、マイク、スピーカーなどを有してもよい。
【0102】
(情報処理装置100の機能的構成例)
次に、図12を用いて、情報処理装置100の機能的構成例について説明する。
【0103】
図12は、情報処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。情報処理装置100は、記憶部1200と、取得部1201と、検出部1202と、判定部1203と、特定部1204と、出力部1205とを含む。
【0104】
記憶部1200は、例えば、図3に示したメモリ302や記録媒体305などの記憶領域によって実現される。以下では、記憶部1200が、情報処理装置100に含まれる場合について説明するが、これに限らない。例えば、記憶部1200が、情報処理装置100とは異なる装置に含まれ、記憶部1200の記憶内容が情報処理装置100から参照可能である場合があってもよい。
【0105】
取得部1201~出力部1205は、制御部の一例として機能する。取得部1201~出力部1205は、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302や記録媒体305などの記憶領域に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、ネットワークI/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、図3に示したメモリ302や記録媒体305などの記憶領域に記憶される。
【0106】
記憶部1200は、各機能部の処理において参照され、または更新される各種情報を記憶する。記憶部1200は、対象者の生体情報を記憶する。生体情報は、例えば、対象者の心拍、脈拍、体温、または、発汗などに関する情報である。記憶部1200は、具体的には、対象者の生体情報を、図5に示した生体情報テーブル500を用いて記憶する。記憶部1200は、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値を記憶する。指標値は、例えば、対象者の生体情報に基づいて算出される。記憶部1200は、具体的には、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値を、図6に示したストレス有無判定テーブル600を用いて記憶する。
【0107】
記憶部1200は、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たしたか否かを示す情報を記憶する。条件は、対象者が一定以上の強さのストレスを受けたことを示す。条件は、例えば、指標値が閾値を超えることである。記憶部1200は、具体的には、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たしたか否かを示す情報を、図6に示したストレス有無判定テーブル600を用いて記憶する。記憶部1200は、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を記憶する。記憶部1200は、具体的には、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を、図6に示したストレス有無判定テーブル600を用いて記憶する。
【0108】
記憶部1200は、対象者間で情報伝達した時点を特定可能にする情報を記憶する。記憶部1200は、例えば、いずれの対象者間でいつの時点に情報伝達したのかを特定可能にする情報を記憶する。記憶部1200は、具体的には、対象者間で情報伝達した時点を記憶する。対象者間で情報伝達した時点は、例えば、上述した行動情報に含まれる。記憶部1200は、具体的には、行動情報を、図4に示した行動情報テーブル400を用いて記憶する。
【0109】
記憶部1200は、対象者が受けたストレスの種類を記憶する。種類は、直接的なストレス、または、間接的なストレスなどである。記憶部1200は、具体的には、対象者が受けたストレスの種類を、ストレス属性テーブル700を用いて記憶する。記憶部1200は、対象者が受けたストレスの源を記憶する。源は、いずれかの対象者である。記憶部1200は、具体的には、対象者が受けたストレスの源を、ストレス属性テーブル700を用いて記憶する。
【0110】
取得部1201は、各機能部の処理に用いられる各種情報を取得する。取得部1201は、取得した各種情報を、記憶部1200に記憶し、または、各機能部に出力する。また、取得部1201は、記憶部1200に記憶しておいた各種情報を、各機能部に出力してもよい。取得部1201は、例えば、管理者の操作入力に基づき、各種情報を取得する。取得部1201は、例えば、情報処理装置100とは異なる装置から、各種情報を受信してもよい。
【0111】
取得部1201は、生体情報を取得する。取得部1201は、例えば、生体情報を、生体情報収集装置202、または、検出装置204から受信することにより取得する。取得部1201は、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値を取得してもよい。取得部1201は、例えば、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値、生体情報収集装置202、または、検出装置204から受信することにより取得する。取得部1201は、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を取得してもよい。取得部1201は、例えば、対象者が受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を、生体情報収集装置202、または、検出装置204から受信することにより取得する。
【0112】
取得部1201は、対象者間で情報伝達した時点を特定可能にする情報を取得する。取得部1201は、例えば、対象者間で情報伝達した時点を取得する。取得部1201は、具体的には、対象者間で情報伝達した時点を、行動情報収集装置201、または、端末装置203から受信することにより取得する。対象者間で情報伝達した時点は、例えば、上述した行動情報に含まれる。取得部1201は、具体的には、行動情報を、行動情報収集装置201、または、端末装置203から受信することにより取得する。
【0113】
取得部1201は、いずれかの機能部の処理を開始する開始トリガーを受け付けてもよい。開始トリガーは、例えば、管理者による所定の操作入力があったことである。開始トリガーは、例えば、他のコンピュータから、所定の情報を受信したことであってもよい。開始トリガーは、例えば、いずれかの機能部が所定の情報を出力したことであってもよい。
【0114】
検出部1202は、第1の対象者が受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出する。検出部1202は、例えば、取得した生体情報に基づいて、第1の対象者が受けるストレスの強さを表す指標値を算出する。そして、検出部1202は、例えば、第1の対象者が受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たしたか否かを判定することにより、第1の対象者が受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出する。これにより、検出部1202は、いずれのストレスの種類、または、いずれのストレスの源を特定すればよいのかを検出することができる。
【0115】
判定部1203は、対象者間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定する。
【0116】
判定部1203は、例えば、検出した時点と、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点との差分が閾値未満であるか否かを判定する。そして、判定部1203は、例えば、閾値未満であると判定した場合、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、例えば、閾値以上であると判定した場合、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。これにより、判定部1203は、第1の対象者が受けたストレスの種類、または、第1の対象者が受けたストレスの源を特定する際の手掛かりとなる情報を得ることができる。
【0117】
判定部1203は、例えば、検出した時点と、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点との差分が閾値未満であるか否かを判定する。そして、判定部1203は、例えば、閾値未満であると判定した場合、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、例えば、閾値以上であると判定した場合、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。これにより、判定部1203は、第1の対象者が受けたストレスの種類、または、第1の対象者が受けたストレスの源を特定する際の手掛かりとなる情報を得ることができる。
【0118】
判定部1203は、例えば、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点を基準とした所定の期間に含まれるか否かを判定する。そして、判定部1203は、例えば、含まれると判定した場合、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、例えば、含まれないと判定した場合、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。
【0119】
判定部1203は、具体的には、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点より所定の時間前までの期間に含まれるか否かを判定する。そして、判定部1203は、具体的には、含まれると判定した場合、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、具体的には、含まれないと判定した場合、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。これにより、判定部1203は、第1の対象者が受けたストレスの種類、または、第1の対象者が受けたストレスの源を特定する際の手掛かりとなる情報を得ることができる。
【0120】
ここで、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達することに起因し、第1の対象者がストレスを受ける場合、第1の対象者は、第2の対象者に実際に情報伝達する前に、第2の対象者に情報伝達しようと考えた時点で、ストレスを受ける傾向がある。このため、第1の対象者がストレスを受けた時点は、第1の対象者がストレスを受けた時点に対応する、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点以前になる傾向がある。判定部1203は、この傾向を考慮し、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0121】
判定部1203は、具体的には、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点から所定の時間後までの期間に含まれるか否かを判定する。そして、判定部1203は、具体的には、含まれると判定した場合、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、具体的には、含まれないと判定した場合、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。これにより、判定部1203は、第1の対象者が受けたストレスの種類、または、第1の対象者が受けたストレスの源を特定する際の手掛かりとなる情報を得ることができる。
【0122】
ここで、第1の対象者が、ストレスを受け、身体に影響が現れる場合、ストレスの原因となる出来事の後に、遅れて身体に影響が現れる場合がある。このため、第1の対象者がストレスを受けた時点は、第1の対象者がストレスを受けた時点に対応する、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点以降になる場合がある。判定部1203は、この場合を考慮し、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0123】
また、判定部1203は、検出した時点と、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点を基準とした所定の期間を考慮することができる。このため、判定部1203は、第1の対象者がストレスを受けた時点と、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点との、検出のずれ、検出の遅れ、検出の精度、または、検出する間隔の差などを考慮することができる。判定部1203は、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0124】
判定部1203は、例えば、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点を基準とした所定の期間に含まれるか否かを判定する。そして、判定部1203は、例えば、含まれると判定した場合、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、例えば、含まれないと判定した場合、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。
【0125】
判定部1203は、具体的には、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点から所定の時間後までの期間に含まれるか否かを判定する。そして、判定部1203は、具体的には、含まれると判定した場合、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、具体的には、含まれないと判定した場合、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。これにより、判定部1203は、第1の対象者が受けたストレスの種類、または、第1の対象者が受けたストレスの源を特定する際の手掛かりとなる情報を得ることができる。
【0126】
ここで、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達したことに起因し、第1の対象者がストレスを受ける場合、第1の対象者は、第3の対象者が第4の対象者に実際に情報伝達したことを把握した後に、ストレスを受ける傾向がある。このため、第1の対象者がストレスを受けた時点は、第1の対象者がストレスを受けた時点に対応する、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点以降になる傾向がある。判定部1203は、この傾向を考慮し、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0127】
判定部1203は、具体的には、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点より所定の時間前までの期間に含まれるか否かを判定する。そして、判定部1203は、具体的には、含まれると判定した場合、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、具体的には、含まれないと判定した場合、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。これにより、判定部1203は、第1の対象者が受けたストレスの種類、または、第1の対象者が受けたストレスの源を特定する際の手掛かりとなる情報を得ることができる。
【0128】
ここで、第1の対象者がストレスを受ける場合、第1の対象者は、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点として検出した時点より前に、ストレスを受ける場合がある。このため、第1の対象者がストレスを受けた時点は、第1の対象者がストレスを受けた時点に対応する、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点以前になる場合がある。判定部1203は、この場合を考慮し、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0129】
また、判定部1203は、検出した時点と、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点を基準とした所定の期間を考慮することができる。このため、判定部1203は、第1の対象者がストレスを受けた時点と、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点との、検出のずれ、検出の遅れ、検出の精度、または、検出する間隔の差などを考慮することができる。判定部1203は、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0130】
判定部1203は、対象者間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応するか否かを判定する。
【0131】
判定部1203は、例えば、検出した時点と、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点との差分が閾値未満であるか否かを判定する。そして、判定部1203は、例えば、閾値未満であると判定した場合、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、例えば、閾値以上であると判定した場合、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。これにより、判定部1203は、第1の対象者が受けたストレスの種類、または、第1の対象者が受けたストレスの源を特定する際の手掛かりとなる情報を得ることができる。
【0132】
判定部1203は、例えば、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点を基準とした所定の期間に含まれるか否かを判定する。そして、判定部1203は、例えば、含まれると判定した場合、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、例えば、含まれないと判定した場合、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。
【0133】
判定部1203は、具体的には、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点から所定の時間後までの期間に含まれるか否かを判定する。そして、判定部1203は、具体的には、含まれると判定した場合、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、具体的には、含まれないと判定した場合、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。これにより、判定部1203は、第1の対象者が受けたストレスの種類、または、第1の対象者が受けたストレスの源を特定する際の手掛かりとなる情報を得ることができる。
【0134】
判定部1203は、具体的には、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点より所定の時間前までの期間に含まれるか否かを判定する。そして、判定部1203は、具体的には、含まれると判定した場合、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定する。一方で、判定部1203は、具体的には、含まれないと判定した場合、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応しないと判定する。これにより、判定部1203は、第1の対象者が受けたストレスの種類、または、第1の対象者が受けたストレスの源を特定する際の手掛かりとなる情報を得ることができる。
【0135】
ここで、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達したことに起因し、第1の対象者がストレスを受ける場合、第1の対象者は、第5の対象者から実際に情報伝達される前に、ストレスを受ける場合がある。第1の対象者は、例えば、第5の対象者から情報伝達される雰囲気を感じた時点で、ストレスを受ける場合がある。このため、第1の対象者がストレスを受けた時点は、第1の対象者がストレスを受けた時点に対応する、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点以前になる場合がある。判定部1203は、この場合を考慮し、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0136】
また、判定部1203は、検出した時点と、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点を基準とした所定の期間を考慮することができる。このため、判定部1203は、第1の対象者がストレスを受けた時点と、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点との、検出のずれ、検出の遅れ、検出の精度、または、検出する間隔の差などを考慮することができる。判定部1203は、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0137】
特定部1204は、検出した時点において第1の対象者が受けたストレスの種類を特定する。特定部1204は、例えば、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、第1の対象者が受けたストレスの種類を特定する。
【0138】
特定部1204は、具体的には、いずれかの時点と対応すると判定した場合、検出した時点において第1の対象者が受けたストレスの種類が、間接的なストレスであると特定する。間接的なストレスとは、例えば、他の対象者から第1の対象者に対する直接的な情報伝達に依らずに、第1の対象者が受けるストレスである。これにより、特定部1204は、ストレスを受けた第1の対象者がストレスに適切に対処するため、または、管理者がストレスを受けた第1の対象者に適切なサポートを実施するために参考となる情報を得ることができる。
【0139】
特定部1204は、例えば、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定した場合、検出した時点において第1の対象者が受けたストレスの種類を、直接的なストレスと特定する。直接的なストレスとは、例えば、他の対象者から第1の対象者に対する直接的な情報伝達により、第1の対象者が受けるストレスである。これにより、特定部1204は、ストレスを受けた第1の対象者がストレスに適切に対処するため、または、管理者がストレスを受けた第1の対象者に適切なサポートを実施するために参考となる情報を得ることができる。
【0140】
特定部1204は、いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した時点において第1の対象者が受けたストレスの源を特定する。特定部1204は、例えば、検出した時点が、第1の対象者が第2の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定した場合、第1の対象者が受けたストレスの源が、第2の対象者であると特定する。これにより、特定部1204は、ストレスを受けた第1の対象者がストレスに適切に対処するため、または、管理者がストレスを受けた第1の対象者に適切なサポートを実施するために参考となる情報を得ることができる。
【0141】
特定部1204は、例えば、検出した時点が、第3の対象者が第4の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定した場合、第1の対象者が受けたストレスの源が、第3の対象者であると特定する。これにより、特定部1204は、ストレスを受けた第1の対象者がストレスに適切に対処するため、または、管理者がストレスを受けた第1の対象者に適切なサポートを実施するために参考となる情報を得ることができる。
【0142】
特定部1204は、例えば、検出した時点が、第5の対象者が第1の対象者に情報伝達した時点と対応すると判定した場合、検出した時点において第1の対象者が受けたストレスの源が、第5の対象者であると特定する。これにより、特定部1204は、ストレスを受けた第1の対象者がストレスに適切に対処するため、または、管理者がストレスを受けた第1の対象者に適切なサポートを実施するために参考となる情報を得ることができる。
【0143】
出力部1205は、いずれかの機能部の処理結果を出力する。出力形式は、例えば、ディスプレイへの表示、プリンタへの印刷出力、ネットワークI/F303による外部装置への送信、または、メモリ302や記録媒体305などの記憶領域への記憶である。これにより、出力部1205は、いずれかの機能部の処理結果を管理者に通知可能にし、情報処理装置100の利便性の向上を図ることができる。
【0144】
出力部1205は、特定した種類を示す情報を出力する。出力部1205は、例えば、特定した種類を示す情報を、第1の対象者を示す情報と対応付けて、管理者が参照可能に出力する。出力部1205は、例えば、特定した種類を示す情報を、第1の対象者が参照可能に出力してもよい。これにより、出力部1205は、第1の対象者、または、管理者が、第1の対象者がどのようなストレスを受けたのかを把握可能にすることができる。このため、出力部1205は、ストレスを受けた第1の対象者がストレスに適切に対処可能にし、または、管理者がストレスを受けた第1の対象者に適切なサポートを実施可能にすることができる。
【0145】
出力部1205は、特定した源を示す情報を出力する。出力部1205は、例えば、特定した源を示す情報を、第1の対象者を示す情報と対応付けて、管理者が参照可能に出力する。出力部1205は、例えば、特定した源を示す情報を、第1の対象者が参照可能に出力してもよい。これにより、出力部1205は、第1の対象者、または、管理者が、第1の対象者がどのようなストレスを受けたのかを把握可能にすることができる。このため、出力部1205は、ストレスを受けた第1の対象者がストレスに適切に対処可能にし、または、管理者がストレスを受けた第1の対象者に適切なサポートを実施可能にすることができる。
【0146】
(ストレス管理システム200の第1の動作例)
次に、図13図16を用いて、ストレス管理システム200の第1の動作例について説明する。
【0147】
図13は、第1の動作例における、情報処理装置100の具体的な機能的構成例を示すブロック図である。情報処理装置100は、ストレス取得部1301と、ストレス検出部1302と、作業状況取得部1303と、情報送受信検出部1304と、ストレス原因推定部1305と、推定結果保存部1306と、表示部1307とを有する。ストレス取得部1301~表示部1307は、例えば、図12に示した取得部1201~出力部1205の機能を実現する。
【0148】
ストレス取得部1301は、対象者ごとのストレス値を取得する。ストレス値は、心拍間隔の大きさの時系列データから算出されるLF/HFである。LFは、低周波成分である。HFは、高周波成分である。ストレス取得部1301は、例えば、対象者ごとの生体情報を、生体情報収集装置202から受信し、受信した対象者ごとの生体情報に基づいて、対象者ごとのストレス値を算出することにより取得する。ストレス検出部1302は、ストレス値が閾値以上であるか否かを判定することにより、対象者が一定以上の強さのストレスを受けたことを検出する。ストレス検出部1302は、対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点を検出する。
【0149】
作業状況取得部1303は、対象者ごとの作業状況を取得する。作業状況取得部1303は、例えば、対象者ごとの作業状況を、行動情報収集装置201から受信することにより取得する。情報送受信検出部1304は、対象者ごとの作業状況に基づいて、いずれの対象者間でいつの時点に情報伝達が行われたのかを検出し、行動情報を生成して記憶する。
【0150】
ストレス原因推定部1305は、第1の対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点が、いずれの対象者間において情報伝達が行われた時点に対応するのかに基づいて、第1の対象者が受けたストレスの種類および源を推定する。推定結果保存部1306は、ストレスの種類および源を推定した結果を、直接的集計テーブル800、または、間接的集計テーブル900に反映する。表示部1307は、直接的集計テーブル800、および、間接的集計テーブル900に基づいて、対象者間のストレスの与え合いの状態を示す画面を表示する。次に、図14の説明に移行する。
【0151】
図14は、ストレス管理システム200の第1の動作例の流れを示す説明図である。図14に示すように、情報処理装置100は、対象者間で行われる情報伝達と、対象者が受けたストレスとを監視し、情報伝達の時点と、対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点との対応関係に基づき、ストレスの種類および源を特定する。種類は、例えば、直接的なストレス、または、間接的なストレスである。情報処理装置100は、特定した結果に基づいて、対象者の人間関係を可視化した画面を表示する。
【0152】
ここで、直接的なストレスとは、例えば、対象者が、ストレスの源となる他の対象者から情報を受け取った際に受ける対人ストレスである。間接的なストレスとは、例えば、対象者が、ストレスの源となる他の対象者へ情報を伝達する際に受ける対人ストレスである。間接的なストレスとは、例えば、対象者が、他の対象者間で情報を伝達している状況を把握した際に受ける対人ストレスである。
【0153】
(14-1)情報処理装置100は、チームの対象者ごとに、情報伝達に関わる作業状況と、対象者が受けたストレスの強さとを監視し、対象者に関連する情報伝達の状況を特定する。情報伝達に関わる作業状況は、例えば、会話における話し手と聞き手との履歴、メールの送受信の履歴、SNSの送受信の履歴などである。会話における話し手と聞き手との履歴は、例えば、話し手または聞き手により、情報処理装置100に登録される。
【0154】
情報伝達の状況は、情報伝達を行った対象者と、情報伝達が行われた対象者との組み合わせと、情報伝達の時点とを含む。いずれかの対象者に関連する情報伝達の状況は、例えば、情報伝達を行った、当該いずれかの対象者と、他の対象者との組み合わせと、情報伝達の時点とを含む。いずれかの対象者に関連する情報伝達の状況は、例えば、当該いずれかの対象者が居る部屋などの場所で、会話などの情報伝達を行った他の対象者の組み合わせと、情報伝達の時点とを含む。いずれかの対象者に関連する情報伝達の状況は、例えば、当該いずれかの対象者が参加した物理的な会議または電子的な会議で、会話などの情報伝達を行った他の対象者の組み合わせと、情報伝達の時点とを含む。
【0155】
情報処理装置100は、例えば、Aさんの作業状況1401を監視し、Aさんに関連する情報伝達の状況1402を特定し、Aさんが受けたストレスの強さを表す指標値の変化1403を監視する。指標値は、例えば、心拍間隔の大きさの一定時間分の時系列データから算出されるLF/HFである。
【0156】
(14-2)情報処理装置100は、対象者が受けたストレスの強さが一定以上であれば、ストレスの種類および源を特定する。情報処理装置100は、例えば、第1の対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点が、第1の対象者への情報伝達の直後または最中であれば、ストレスの種類が直接的なストレスであり、ストレスの源が情報伝達の伝達元となる他の対象者であると特定する。
【0157】
情報処理装置100は、例えば、第1の対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点が、第1の対象者からの情報伝達の直前または最中であれば、ストレスの種類が間接的なストレスであり、ストレスの源が情報伝達の伝達先となる他の対象者であると特定する。情報処理装置100は、例えば、第1の対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点が、他の対象者間での情報伝達の最中であれば、ストレスの種類が間接的なストレスであり、ストレスの源が情報伝達の伝達元となる他の対象者であると特定する。
【0158】
図14の例では、情報処理装置100は、AさんのLF/HFが閾値以上になった時点においてAさんが受けたストレスの種類および源を特定する。情報処理装置100は、例えば、AさんのLF/HFが閾値以上になった時点1404~1407を特定する。情報処理装置100は、例えば、それぞれの時点1404~1407における、情報伝達の状況1402に基づいて、それぞれの時点1404~1407において、Aさんが受けたストレスの種類および源を特定する。
【0159】
情報処理装置100は、具体的には、時点1404における情報伝達の状況1402が、AさんからBさんへの情報伝達の直前であると判定する。このため、情報処理装置100は、時点1404におけるストレスの種類が、間接的なストレスであり、時点1404におけるストレスの源が、Bさんであると特定する。
【0160】
情報処理装置100は、具体的には、時点1405における情報伝達の状況1402が、BさんからAさんへの情報伝達の最中であると判定する。このため、情報処理装置100は、時点1405におけるストレスの種類が、直接的なストレスであり、時点1405におけるストレスの源が、Bさんであると特定する。
【0161】
情報処理装置100は、具体的には、時点1406における情報伝達の状況1402が、CさんからDさんへの情報伝達の最中であると判定する。このため、情報処理装置100は、時点1406におけるストレスの種類が、間接的なストレスであり、時点1406におけるストレスの源が、Cさんであると特定する。
【0162】
情報処理装置100は、具体的には、時点1407における情報伝達の状況1402が、BさんからAさんへの情報伝達の直後であると判定する。このため、情報処理装置100は、時点1407におけるストレスの種類が、直接的なストレスであり、時点1407におけるストレスの源が、Bさんであると特定する。
【0163】
(14-3)情報処理装置100は、いずれの対象者がいずれの対象者にストレスを与えているのかの人間関係を可視化した画面1408を表示する。画面1408は、対象者をノードとし、ストレスを与える人間関係をエッジとするグラフを含む。画面1408は、間接的なストレスを与える人間関係を実線のエッジで表し、直接的なストレスを与える人間関係を点線のエッジで表す。
【0164】
これにより、情報処理装置100は、管理者が、いずれの対象者がいずれの対象者にストレスを与えているのかの人間関係を直感的に把握可能にすることができる。管理者は、人間関係を把握し、それぞれの対象者に対して適切なサポートを実施し、それぞれの対象者が受けるストレスの低減化を図ることができる。次に、図15図18の説明に移行する。
【0165】
図15図18は、ストレス管理システム200の第1の動作例を示す説明図である。図15図18の例では、情報処理装置100が、複数の対象者のうちのAさんが受けたストレスの種類および源を特定する場合について説明する。
【0166】
図15において、情報処理装置100は、Aさんの心拍間隔の大きさの時系列データを含む生体情報テーブル500を取得する。情報処理装置100は、Aさんの心拍間隔の大きさの時系列データに含まれる、1分間のAさんの心拍間隔の大きさの時系列データごとに、Aさんの心拍間隔の大きさに関するパワースペクトル密度を生成する。
【0167】
情報処理装置100は、1分間ごとに、パワースペクトル密度における、低周波成分LFと、高周波成分HFとを算出する。情報処理装置100は、1分間ごとに、LF/HFを、ストレス値として算出し、ストレス有無判定テーブル600を用いて記憶する。
【0168】
情報処理装置100は、いずれかの1分間のLF/HF>閾値であれば、当該いずれかの1分間にAさんが一定以上の強さのストレスを受けたと判定する。一方で、情報処理装置100は、いずれかの1分間のLF/HF≦閾値であれば、当該いずれかの1分間にAさんが一定以上の強さのストレスを受けていないと判定する。
【0169】
図15の例では、情報処理装置100は、13:03から1分間に、Aさんが一定以上の強さのストレスを受けたと判定し、符号1500に示す値を、ストレス有無判定テーブル600を用いて記憶する。これにより、情報処理装置100は、Aさんが受けたいずれのストレスについて種類および源を特定すればよいかを判定することができる。次に、図16の説明に移行する。
【0170】
図16において、情報処理装置100は、行動情報テーブル400に基づいて、対象者間で情報伝達した時点を特定する。情報処理装置100は、対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点と、対象者間で情報伝達した時点とを比較した結果に基づいて、対象者が受けたストレスの種類および源を特定する。
【0171】
情報処理装置100は、例えば、特定の対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点Tを取得する。情報処理装置100は、例えば、T-t1からT+t2までの期間に、特定の対象者から他の対象者への情報伝達が行われていれば、特定の対象者が受けたストレスの種類が、間接的なストレスであると特定する。t1は、例えば、30秒である。t2は、例えば、5分である。また、情報処理装置100は、例えば、T-t1からT+t2までの期間に、特定の対象者から他の対象者への情報伝達が行われていれば、特定の対象者が受けたストレスの源が、特定の対象者から情報伝達が行われた他の対象者であると特定する。情報処理装置100は、t1およびt2のマージンを利用し、特定の対象者が受けたストレスの種類および源を精度よく特定することができる。
【0172】
情報処理装置100は、例えば、T-t3からT+t4までの期間に、他の対象者から特定の対象者への情報伝達が行われていれば、特定の対象者が受けたストレスの種類が、直接的なストレスであると特定する。t3は、例えば、5分である。t4は、例えば、30秒である。また、情報処理装置100は、例えば、T-t3からT+t4までの期間に、他の対象者から特定の対象者への情報伝達が行われていれば、特定の対象者が受けたストレスの源が、他の対象者であると特定する。情報処理装置100は、t3およびt4のマージンを利用し、対象者が受けたストレスの種類および源を精度よく特定することができる。
【0173】
情報処理装置100は、例えば、T-t3からT+t4までの期間に、他のいずれかの対象者間で情報伝達が行われていれば、特定の対象者が受けたストレスの種類が、間接的なストレスであると特定する。また、情報処理装置100は、例えば、T-t3からT+t4までの期間に、他のいずれかの対象者間で情報伝達が行われていれば、特定の対象者が受けたストレスの源が、他の対象者であると特定する。情報処理装置100は、t3およびt4のマージンを利用し、対象者が受けたストレスの種類および源を精度よく特定することができる。
【0174】
図16の例では、情報処理装置100は、行動情報テーブル400のうち、符号1600に示す情報に基づいて、AさんからBさんへと情報伝達した時点13:05と、BさんからCさんへと情報伝達した時点13:30とを特定する。
【0175】
情報処理装置100は、Aさんが一定以上の強さのストレスを受けた時点13:03を基準に、30秒前から5分後までの間に、AさんからBさんへと情報伝達した時点13:05が含まれると判定する。このため、情報処理装置100は、Aさんが受けたストレスの種類が間接的なストレスであり、Aさんが受けたストレスの源がBさんであると特定する。このように、情報処理装置100は、それぞれの対象者が受けたストレスの種類と源とを特定し、ストレス属性テーブル700を用いて記憶する。次に、図17の説明に移行する。
【0176】
図17において、情報処理装置100は、ストレス属性テーブル700に基づいて、対象者間の人間関係を可視化した画面1700を表示する。画面1700は、選択欄1701~1703を含み、管理者の操作入力に基づく選択欄1701~1703の選択結果に応じた人間関係グラフを含む。
【0177】
選択欄1701は、いつの期間における対象者間のストレスの与え合いを、人間関係グラフに表すのかを指定するために、管理者の操作入力により、期間を選択可能にする選択欄である。選択欄1702は、いずれの種類の対象者間のストレスの与え合いを、人間関係グラフに表すのかを指定するために、管理者の操作入力により、直接的なストレスと間接的なストレスとの少なくともいずれかを選択可能にする選択欄である。
【0178】
選択欄1703は、いずれの対象者間のストレスの与え合いを、人間関係グラフに表すのかを指定するために、管理者の操作入力により、対象者を選択可能にする選択欄である。選択欄1703において、「すべて」は、すべての対象者間のストレスの与え合いを、人間関係グラフに表すことを指定する選択肢である。選択欄1703において、「A」と「B」と「C」とは、いずれの対象者を含む対象者間のストレスの与え合いを、人間関係グラフに表すことを指定する選択肢である。「A」は、具体的には、Aさんに対するストレスの与え合いを、人間関係グラフに表すことを指定する選択肢である。
【0179】
図17の例では、選択欄1703において、「すべて」が選択されている。このため、情報処理装置100は、画面1700において、すべての対象者間のストレスの与え合いを表す人間関係グラフ1710を表示する。
【0180】
情報処理装置100は、例えば、ストレス属性テーブル700に基づいて、選択欄1701において指定された期間について、対象者間でストレスを受けた回数を集計し、直接的集計テーブル800と、間接的集計テーブル900とを生成する。情報処理装置100は、例えば、直接的集計テーブル800と、間接的集計テーブル900とに基づいて、対象者をノードとし、ストレスを与える方向を有向エッジとし、ストレスを与えた回数をエッジの太さとした人間関係グラフ1710を表示する。
【0181】
これにより、情報処理装置100は、管理者が、複数の対象者全体の人間関係を俯瞰的に把握可能にすることができる。管理者は、例えば、人間関係グラフ1710を参照し、Aさんが受けるストレスが比較的大きいことを把握することができ、Aさんをサポートすることが好ましいことを把握することができる。このため、管理者は、選択欄1703において、「A」を選択したとする。
【0182】
図18において、情報処理装置100は、選択欄1703において、「A」が選択されたため、画面1700において、Aさんを基準に、Aさんに対するストレスの与え合いを表す人間関係グラフ1810を表示する。情報処理装置100は、例えば、直接的集計テーブル800と、間接的集計テーブル900とに基づいて、人間関係グラフ1810を表示する。人間関係グラフ1810は、対象者をノードとし、ストレスを与える方向を有向エッジとし、ストレスを与えた回数をエッジの太さとし、Aさんを基準とする。
【0183】
これにより、情報処理装置100は、管理者が、Aさんを基準に、他の対象者との人間関係を把握可能にすることができる。管理者は、例えば、人間関係グラフ1810を参照し、Aさんが、いずれの対象者から受けるストレスが比較的大きいのかを把握することができる。管理者は、具体的には、Aさんが、Bさんから受ける間接的なストレスが比較的大きいことを把握することができ、Aさんに、情動焦点コーピングを促すことが好ましいと判断することができる。
【0184】
(検出処理手順)
次に、図19を用いて、情報処理装置100が実行する、検出処理手順の一例について説明する。検出処理は、例えば、図3に示したCPU301と、メモリ302や記録媒体305などの記憶領域と、ネットワークI/F303とによって実現される。
【0185】
図19は、検出処理手順の一例を示すフローチャートである。図19において、情報処理装置100は、対象者の1分間の心拍間隔の大きさの時系列データを取得する(ステップS1901)。
【0186】
次に、情報処理装置100は、取得した心拍間隔の大きさの時系列データにおける、パワースペクトル密度を取得する(ステップS1902)。そして、情報処理装置100は、取得したパワースペクトル密度における、低周波成分LFを取得する(ステップS1903)。
【0187】
次に、情報処理装置100は、取得したパワースペクトル密度における、高周波成分HFを取得する(ステップS1904)。そして、情報処理装置100は、LF/HF>閾値であるか否かを判定する(ステップS1905)。
【0188】
ここで、LF/HF>閾値ではない場合(ステップS1905:No)、情報処理装置100は、ステップS1901の処理に戻る。一方で、LF/HF>閾値である場合(ステップS1905:Yes)、情報処理装置100は、対象者が一定以上の強さのストレスを受けたことを示す情報を出力する(ステップS1906)。そして、情報処理装置100は、検出処理を終了する。
【0189】
(記録処理手順)
次に、図20を用いて、情報処理装置100が実行する、記録処理手順の一例について説明する。記録処理は、例えば、図3に示したCPU301と、メモリ302や記録媒体305などの記憶領域と、ネットワークI/F303とによって実現される。
【0190】
図20は、記録処理手順の一例を示すフローチャートである。図20において、情報処理装置100は、対象者に関するアプリ情報を取得する(ステップS2001)。
【0191】
次に、情報処理装置100は、対象者に関するキー入力情報を取得する(ステップS2002)。そして、情報処理装置100は、対象者に関する音声入力情報を取得する(ステップS2003)。
【0192】
次に、情報処理装置100は、対象者に関する作業情報を取得する(ステップS2004)。そして、情報処理装置100は、情報伝達において送信側となる対象者、および、受信側となる対象者を特定する(ステップS2005)。
【0193】
次に、情報処理装置100は、作業情報と、情報伝達において送信側となる対象者、および、受信側となる対象者とを対応付けて、行動情報テーブル400に記録する(ステップS2006)。そして、情報処理装置100は、記録処理を終了する。
【0194】
(判定処理手順)
次に、図21を用いて、情報処理装置100が実行する、判定処理手順の一例について説明する。判定処理は、例えば、図3に示したCPU301と、メモリ302や記録媒体305などの記憶領域と、ネットワークI/F303とによって実現される。
【0195】
図21は、判定処理手順の一例を示すフローチャートである。図21において、情報処理装置100は、第1の対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点Tを特定する(ステップS2101)。
【0196】
次に、情報処理装置100は、行動情報テーブル400に基づいて、T-t1からT+t2までの期間に、第1の対象者からの情報伝達が行われたか否かを判定する(ステップS2102)。ここで、第1の対象者からの情報伝達が行われている場合(ステップS2102:Yes)、情報処理装置100は、ステップS2103の処理に移行する。一方で、第1の対象者からの情報伝達が行われていない場合(ステップS2102:No)、情報処理装置100は、ステップS2105の処理に移行する。
【0197】
ステップS2103では、情報処理装置100は、第1の対象者が受けたストレスの種類が、間接的なストレスであると特定する(ステップS2103)。次に、情報処理装置100は、第1の対象者が受けたストレスの源が、第1の対象者から情報伝達が行われた他の対象者であると特定する(ステップS2104)。そして、情報処理装置100は、判定処理を終了する。
【0198】
ステップS2105では、情報処理装置100は、行動情報テーブル400に基づいて、T-t3からT+t4までの期間に、他の対象者からの情報伝達が行われたか否かを判定する(ステップS2105)。ここで、他の対象者からの情報伝達が行われている場合(ステップS2105:Yes)、情報処理装置100は、ステップS2107の処理に移行する。一方で、他の対象者からの情報伝達が行われていない場合(ステップS2105:No)、情報処理装置100は、ステップS2106の処理に移行する。
【0199】
ステップS2106では、情報処理装置100は、第1の対象者が受けたストレスの種類が、対人的なストレスではないと特定する(ステップS2106)。そして、情報処理装置100は、判定処理を終了する。
【0200】
ステップS2107では、情報処理装置100は、T-t3からT+t4までの期間に、他の対象者からの情報伝達が行われた際、他の対象者から第1の対象者へと情報伝達が行われたか否かを判定する(ステップS2107)。ここで、第1の対象者へと情報伝達が行われている場合(ステップS2107:Yes)、情報処理装置100は、ステップS2110の処理に移行する。一方で、第1の対象者へと情報伝達が行われていない場合(ステップS2107:No)、情報処理装置100は、ステップS2108の処理に移行する。
【0201】
ステップS2108では、情報処理装置100は、第1の対象者が受けたストレスの種類が、間接的なストレスであると特定する(ステップS2108)。次に、情報処理装置100は、第1の対象者が受けたストレスの源が、情報伝達が行われた他の対象者であると特定する(ステップS2109)。そして、情報処理装置100は、判定処理を終了する。
【0202】
ステップS2110では、情報処理装置100は、第1の対象者が受けたストレスの種類が、直接的なストレスであると特定する(ステップS2110)。次に、情報処理装置100は、第1の対象者が受けたストレスの源が、情報伝達を行った他の対象者であると特定する(ステップS2111)。そして、情報処理装置100は、判定処理を終了する。
【0203】
(ストレス管理システム200の第2の動作例)
次に、図22を用いて、ストレス管理システム200の第2の動作例について説明する。図22に示す要素のうち、図13に示す要素と同一の要素については、同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0204】
図22は、第2の動作例における、情報処理装置100の具体的な機能的構成例を示すブロック図である。情報処理装置100は、ストレス取得部1301と、ストレス検出部1302と、作業状況取得部1303と、情報送受信検出部1304と、ストレス原因推定部1305と、推定結果保存部1306と、通知部2201とを有する。ストレス取得部1301~推定結果保存部1306と、通知部2201とは、例えば、図12に示した取得部1201~出力部1205の機能を実現する。
【0205】
通知部2201は、直接的集計テーブル800、および、間接的集計テーブル900に基づいて、いずれかの対象者についてアラートを出力する。通知部2201は、例えば、ある期間Pにおいて、いずれかの対象者が、他の対象者から直接的なストレス、または、間接的なストレスを受けた回数が、閾値以上であるか否かを判定する。閾値は、例えば、5である。通知部2201は、例えば、閾値以上であると判定した場合、いずれかの対象者についてアラートを出力する。次に、図23の説明に移行する。
【0206】
図23は、ストレス管理システム200の第2の動作例を示す説明図である。図23において、情報処理装置100は、図15および図16と同様に、それぞれの対象者が受けたストレスの種類と源とを特定し、ストレス属性テーブル700を用いて記憶したとする。情報処理装置100は、ストレス属性テーブル700に基づいて、現時点から一定時間前までの期間Pについて、対象者間でストレスを受けた回数を集計し、直接的集計テーブル800と、間接的集計テーブル900とを生成する。
【0207】
情報処理装置100は、直接的集計テーブル800と、間接的集計テーブル900とに基づいて、いずれかの対象者が、他の対象者から直接的なストレス、または、間接的なストレスを受けた回数が、閾値以上であるか否かを判定する。情報処理装置100は、閾値以上であると判定した場合、いずれかの対象者についてアラートを出力する。図23の例では、情報処理装置100は、Aさんが、Bさんから間接的なストレスを受けた回数が閾値以上であるため、Aさんについてアラートを生成し、通知先に通知する。通知先は、例えば、Aさんの上司、または、Aさんが属する組織の人事部などである。
【0208】
アラートは、例えば、通知内容2300を含む。通知内容2300は、例えば、期間Pとして「2020/2/1~2020/2/8」を含む。通知内容2300は、例えば、ストレスを受けた回数が閾値以上であるAさんを示す名称「Aさん」を含む。通知内容2300は、例えば、Aさんにストレスを与えた回数が閾値以上であるBさんを示す名称「Bさん」を含む。通知内容2300は、Aさんが受けたストレスの種類として「間接的」を含む。
【0209】
これにより、情報処理装置100は、管理者が、能動的に、複数の対象者全体の人間関係を把握せずとも、Aさんをサポートすることが好ましいことを把握することができる。そして、管理者は、Aさんが、Bさんから受ける間接的なストレスが比較的大きいことを把握することができ、Aさんに、情動焦点コーピングを促すことが好ましいと判断することができる。
【0210】
(通知処理手順)
次に、図24を用いて、情報処理装置100が実行する、通知処理手順の一例について説明する。通知処理は、例えば、図3に示したCPU301と、メモリ302や記録媒体305などの記憶領域と、ネットワークI/F303とによって実現される。
【0211】
図24は、通知処理手順の一例を示すフローチャートである。図24において、情報処理装置100は、ある期間Pにおける、第1の対象者が受けたストレスの種類および源に基づいて、直接的集計テーブル800と、間接的集計テーブル900とを生成する(ステップS2401)。
【0212】
次に、情報処理装置100は、直接的集計テーブル800と、間接的集計テーブル900とに基づいて、ある期間Pにおいて、第1の対象者が、第2の対象者から直接的なストレス、または、間接的なストレスを受けた回数を算出する。そして、情報処理装置100は、ある期間Pにおいて、第1の対象者が、第2の対象者から直接的なストレス、または、間接的なストレスを受けた回数が、X回以上であるか否かを判定する(ステップS2402)。
【0213】
ここで、X回未満である場合(ステップS2402:No)、情報処理装置100は、ステップS2401の処理に戻る。一方で、X回以上である場合(ステップS2402:Yes)、情報処理装置100は、アラートを出力する(ステップS2403)。そして、情報処理装置100は、通知処理を終了する。
【0214】
(ストレス管理システム200の第3の動作例)
次に、図25を用いて、ストレス管理システム200の第3の動作例について説明する。
【0215】
図25は、第3の動作例における、情報処理装置100の具体的な機能的構成例を示すブロック図である。図25の例では、検出装置204が、情報処理装置100としての機能を有し、ストレス管理システム200が、情報処理装置100に代わり、管理者によって用いられるサーバ2510を含むとする。検出装置204は、例えば、ウェアラブル端末である。
【0216】
検出装置204は、ストレス取得部2501と、ストレス検出部2502と、作業状況取得部2503と、情報送受信検出部2504と、ストレス原因推定部2505と、送信部2506とを有する。サーバ2510は、受信部2511と、推定結果保存部2512と、表示部2513とを有する。
【0217】
ストレス取得部2501は、検出装置204を用いる対象者のストレス値を取得する。ストレス値は、心拍間隔の時間の時系列から算出されるLF/HFである。ストレス取得部2501は、例えば、検出装置204を用いる対象者の生体情報を取得し、検出装置204を用いる対象者の生体情報に基づいて、検出装置204を用いる対象者のストレス値を算出することにより取得する。ストレス検出部2502は、検出装置204を用いるストレス値が閾値以上であるか否かを判定することにより、検出装置204を用いる対象者が一定以上の強さのストレスを受けたことを検出する。ストレス検出部2502は、検出装置204を用いる対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点を検出する。
【0218】
作業状況取得部2503は、それぞれの対象者の作業状況を取得する。情報送受信検出部2504は、それぞれの対象者の作業状況に基づいて、いずれの対象者間でいつの時点に情報伝達が行われたのかを検出し、行動情報を生成して記憶する。ストレス原因推定部2505は、検出装置204を用いる対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点が、いずれの対象者間において情報伝達が行われた時点に対応するのかに基づき、検出装置204を用いる対象者が受けたストレスの種類および源を推定する。送信部2506は、ストレスの種類および源を推定した結果を、サーバ2510に送信する。
【0219】
受信部2511は、ストレスの種類および源を推定した結果を受信する。推定結果保存部2512は、受信したストレスの種類および源を推定した結果を、直接的集計テーブル800、または、間接的集計テーブル900に反映する。表示部2513は、直接的集計テーブル800、および、間接的集計テーブル900に基づいて、対象者間のストレスの与え合いの状態を示す画面を表示する。これにより、ストレス管理システム200は、それぞれの対象者のストレスを管理するための各種処理を、それぞれの検出装置204に分散することができる。
【0220】
(ストレス管理システム200の第4の動作例)
次に、図26を用いて、ストレス管理システム200の第4の動作例について説明する。
【0221】
図26は、第4の動作例における、情報処理装置100の具体的な機能的構成例を示すブロック図である。検出装置204は、ストレス取得部2601と、ストレス検出部2602と、第1の送信部2603とを有する。端末装置203は、作業状況取得部2611と、情報送受信検出部2612と、第2の送信部2613とを有する。情報処理装置100は、第1の受信部2621と、第2の受信部2622と、ストレス原因推定部2623と、推定結果保存部2624と、表示部2625とを有する。
【0222】
ストレス取得部2601は、検出装置204を有する対象者のストレス値を取得する。ストレス取得部2601は、例えば、検出装置204を有する対象者の生体情報を取得し、取得した検出装置204を有する対象者の生体情報に基づいて、検出装置204を有する対象者のストレス値を算出することにより取得する。ストレス検出部2602は、ストレス値が閾値以上であるか否かを判定することにより、検出装置204を有する対象者が一定以上の強さのストレスを受けたことを検出する。ストレス検出部2602は、検出装置204を有する対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点を検出する。第1の送信部2603は、検出装置204を有する対象者を識別する情報と対応付けて、検出装置204を有する対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点を、情報処理装置100に送信する。
【0223】
作業状況取得部2611は、端末装置203を有する対象者の作業状況を取得する。情報送受信検出部2612は、端末装置203を有する対象者の作業状況に基づいて、端末装置203を有する対象者を含むいずれの対象者間でいつの時点に情報伝達が行われたのかを検出し、行動情報を生成して記憶する。第2の送信部2613は、端末装置203を有する対象者を含むいずれの対象者間でいつの時点に情報伝達が行われたのかを、情報処理装置100に送信する。第2の送信部2613は、例えば、行動情報を、情報処理装置100に送信する。
【0224】
第1の受信部2621は、検出装置204を有する対象者を識別する情報と対応付けて、検出装置204を有する対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点を、検出装置204から受信する。第2の受信部2622は、端末装置203を有する対象者を含むいずれの対象者間でいつの時点に情報伝達が行われたのかを示す情報を、端末装置203から受信する。第2の受信部2622は、例えば、行動情報を、端末装置203から受信する。
【0225】
ストレス原因推定部2623は、検出装置204を有する対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点を取得する。ストレス原因推定部2623は、行動情報を取得する。ストレス原因推定部2623は、行動情報に基づいて、第1の対象者が一定以上の強さのストレスを受けた時点が、いずれの対象者間において情報伝達が行われた時点に対応するのかに基づいて、第1の対象者が受けたストレスの種類および源を推定する。
【0226】
推定結果保存部2624は、ストレスの種類および源を推定した結果を、直接的集計テーブル800、または、間接的集計テーブル900に反映する。表示部2625は、直接的集計テーブル800、および、間接的集計テーブル900に基づいて、対象者間のストレスの与え合いの状態を示す画面を表示する。これにより、情報処理装置100は、それぞれの対象者のストレスを管理するための各種処理を、それぞれの検出装置204と、それぞれの端末装置203とに分散することができる。
【0227】
以上説明したように、情報処理装置100によれば、第1のユーザが受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出することができる。情報処理装置100によれば、検出した時点が、第1のユーザが第2のユーザに情報伝達した時点と、第3のユーザが第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定することができる。情報処理装置100によれば、いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した時点において第1のユーザが受けたストレスの種類を特定することができる。これにより、情報処理装置100は、第1のユーザがどのようなストレスを受けたのかを特定することができ、第1のユーザにどのようなサポートを実施すればよいかを判断し易くすることができる。
【0228】
情報処理装置100によれば、いずれかの時点と対応すると判定した場合、検出した時点において第1のユーザが受けたストレスの種類が、間接的なストレスであると特定することができる。これにより、情報処理装置100は、第1のユーザに、間接的なストレスに対処するためのサポートを実施すればよいことを判断し易くすることができる。
【0229】
情報処理装置100によれば、検出した時点が、第1のユーザが第2のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、第1のユーザが受けたストレスの源が、第2のユーザであると特定することができる。これにより、情報処理装置100は、ストレスの源に基づいて、第1のユーザにどのようなサポートを実施すればよいかを判断し易くすることができる。
【0230】
情報処理装置100によれば、検出した時点が、第3のユーザが第4のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、第1のユーザが受けたストレスの源が、第3のユーザであると特定することができる。これにより、情報処理装置100は、ストレスの源に基づいて、第1のユーザにどのようなサポートを実施すればよいかを判断し易くすることができる。
【0231】
情報処理装置100によれば、検出した時点が、第1のユーザが第2のユーザに情報伝達した時点より所定の時間前までの期間に含まれる場合、検出した時点が、第1のユーザが第2のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定することができる。これにより、情報処理装置100は、検出した時点が、第1のユーザが第2のユーザに情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0232】
情報処理装置100によれば、検出した時点が、第3のユーザが第4のユーザに情報伝達した時点から所定の時間後までの期間に含まれる場合、検出した時点が、第3のユーザが第4のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定することができる。これにより、情報処理装置100は、検出した時点が、第3のユーザが第4のユーザに情報伝達した時点と対応するか否かを精度よく判定することができる。
【0233】
情報処理装置100によれば、特定した種類を示す情報を出力することができる。これにより、情報処理装置100は、自装置を用いる管理者が、第1のユーザが受けたストレスの種類を把握可能にすることができる。
【0234】
情報処理装置100によれば、ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した時点が、第5のユーザが第1のユーザに情報伝達した時点と対応するか否かを判定することができる。情報処理装置100によれば、検出した時点が、第5のユーザが第1のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、検出した時点において第1のユーザが受けたストレスの種類を、直接的なストレスと特定することができる。これにより、情報処理装置100は、第1のユーザに、直接的なストレスに対処するためのサポートを実施すればよいことを判断し易くすることができる。
【0235】
情報処理装置100によれば、検出した第1のユーザが受けたストレスの種類が、他のユーザから第1のユーザに対する直接的な情報伝達に依らずに、第1のユーザが受ける間接的なストレスであると特定することができる。これにより、情報処理装置100は、他のユーザから第1のユーザに対する直接的な情報伝達に依らずに、第1のユーザが間接的なストレスを受けたことを把握可能にすることができる。
【0236】
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、予め用意されたプログラムをPCやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。本実施の形態で説明した情報処理プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。記録媒体は、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)-ROM、MO(Magneto Optical disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などである。また、本実施の形態で説明した情報処理プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布してもよい。
【0237】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0238】
(付記1)第1のユーザが受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出し、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに情報伝達した時点と、前記第1のユーザとは異なる第3のユーザが前記第1のユーザとは異なる第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定し、
前記いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類を特定する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【0239】
(付記2)前記特定する処理は、
前記いずれかの時点と対応すると判定した場合、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類が、間接的なストレスであると特定する、ことを特徴とする付記1に記載の情報処理プログラム。
【0240】
(付記3)検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第2のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、前記第1のユーザが受けたストレスの源が、前記第2のユーザであると特定する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1または2に記載の情報処理プログラム。
【0241】
(付記4)検出した前記時点が、前記第3のユーザが前記第4のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、前記第1のユーザが受けたストレスの源が、前記第3のユーザであると特定する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0242】
(付記5)前記判定する処理は、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第2のユーザに情報伝達した時点より所定の時間前までの期間に含まれる場合、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第2のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定する、ことを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0243】
(付記6)前記判定する処理は、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第3のユーザが前記第4のユーザに情報伝達した時点から所定の時間後までの期間に含まれる場合、検出した前記時点が、前記第3のユーザが前記第4のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定する、ことを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0244】
(付記7)特定した前記種類を示す情報を出力する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1~6のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0245】
(付記8)ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザとは異なる第5のユーザが前記第1のユーザに情報伝達した時点と対応するか否かを判定し、
検出した前記時点が、前記第5のユーザが前記第1のユーザに情報伝達した時点と対応すると判定した場合、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類を、直接的なストレスと特定する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1~7のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0246】
(付記9)間接的なストレスとは、他のユーザから前記第1のユーザに対する直接的な情報伝達に依らずに、前記第1のユーザが受けるストレスである、ことを特徴とする付記1~8のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0247】
(付記10)第1のユーザが受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出し、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに情報伝達した時点と、前記第1のユーザとは異なる第3のユーザが前記第1のユーザとは異なる第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定し、
前記いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類を特定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【0248】
(付記11)第1のユーザが受けるストレスの強さを表す指標値が条件を満たした時点を検出し、
ユーザ間で情報伝達した時点を特定可能にする情報に基づいて、検出した前記時点が、前記第1のユーザが前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに情報伝達した時点と、前記第1のユーザとは異なる第3のユーザが前記第1のユーザとは異なる第4のユーザに情報伝達した時点とのいずれかの時点と対応するか否かを判定し、
前記いずれかの時点と対応するか否かを判定した結果に基づいて、検出した前記時点において前記第1のユーザが受けたストレスの種類を特定する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0249】
100 情報処理装置
200 ストレス管理システム
201 行動情報収集装置
202 生体情報収集装置
203 端末装置
204 検出装置
210 ネットワーク
300,1000,1100 バス
301,1001,1101 CPU
302,1002,1102 メモリ
303,1003,1103 ネットワークI/F
304,1004 記録媒体I/F
305,1005 記録媒体
400 行動情報テーブル
500 生体情報テーブル
600 ストレス有無判定テーブル
700 ストレス属性テーブル
800 直接的集計テーブル
900 間接的集計テーブル
1006,1104 ディスプレイ
1007 入力装置
1105 センサ類
1200 記憶部
1201 取得部
1202 検出部
1203 判定部
1204 特定部
1205 出力部
1301,2501,2601 ストレス取得部
1302,2502,2602 ストレス検出部
1303,2503,2611 作業状況取得部
1304,2504,2612 情報送受信検出部
1305,2505,2623 ストレス原因推定部
1306,2512,2624 推定結果保存部
1307,2513,2625 表示部
1401 作業状況
1402 状況
1403 変化
1404~1407 時点
1408,1700 画面
1500,1600 符号
1701~1703 選択欄
1710,1810 人間関係グラフ
2201 通知部
2300 通知内容
2506 送信部
2510 サーバ
2511 受信部
2603 第1の送信部
2613 第2の送信部
2621 第1の受信部
2622 第2の受信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26