(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】空調機
(51)【国際特許分類】
F24F 1/0007 20190101AFI20231121BHJP
【FI】
F24F1/0007 331
(21)【出願番号】P 2021136107
(22)【出願日】2021-08-24
(62)【分割の表示】P 2019133142の分割
【原出願日】2019-07-18
【審査請求日】2022-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】坂野 雄治
(72)【発明者】
【氏名】吉田 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】市橋 昌志
(72)【発明者】
【氏名】大澤 直勝
(72)【発明者】
【氏名】白井 学
(72)【発明者】
【氏名】飯島 竜太
【審査官】奈須 リサ
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-090136(JP,A)
【文献】特開2019-032141(JP,A)
【文献】特開平10-122601(JP,A)
【文献】特開2006-105542(JP,A)
【文献】特開2014-149134(JP,A)
【文献】特開2016-050702(JP,A)
【文献】特開平07-089330(JP,A)
【文献】実開昭56-061825(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0007、1/24、3/147、5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口と、
水を散布する散布部と、
前記散布部が散布した水の気化熱により冷却される第1空気が流れる第1流路の少なくとも一部を構成する第1経路と、前記吸込口から吸い込まれる吸込空気が流れる吸込流路の少なくとも一部を構成する吸込経路と、を含む熱交換器と、
電力消費に伴い発熱する電気装置と、
前記第1空気の流れ方向において前記熱交換器よりも下流側の前記第1流路を構成し、前記電気装置が熱的に接続される壁体と、
を備え
、
前記第1空気の流れ方向において前記熱交換器よりも下流側の前記第1流路と、前記熱交換器との間には、伝熱を抑制する伝熱抑制部材が設けられている
ことを特徴とする空調機。
【請求項2】
前記伝熱抑制部材は、断熱材である
ことを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項3】
前記伝熱抑制部材は、内部に空気層が設けられた構造体である
ことを特徴とする請求項
1に記載の空調機。
【請求項4】
前記壁体は、伝熱を促進する伝熱促進部材を含む
ことを特徴とする請求項
1から請求項3のいずれか1項に記載の空調機。
【請求項5】
前記伝熱促進部材は、ヒートシンクである
ことを特徴とする請求項
4に記載の空調機。
【請求項6】
前記伝熱促進部材は、表面に凹凸を備える形状である
ことを特徴とする請求項
4に記載の空調機。
【請求項7】
前記熱交換器よりも下流側の前記第1流路は、下方から上方に折り返す折り返し地点を含み、
前記電気装置は、前記第1空気の流れ方向において、前記折り返し地点よりも下流側の前記第1流路を構成する前記壁体と熱的に接続されている
ことを特徴とする請求項
1から請求項6のいずれか1項に記載の空調機。
【請求項8】
前記空調機は、さらに、前記熱交換器の下方にドレンパンを備える
ことを特徴とする請求項1から請求項
6のいずれか1項に記載の空調機。
【請求項9】
前記空調機は、さらに、
前記ドレンパンの下方に、前記ドレンパンと連通するタンクと、
前記タンクの中の水を前記散布部に供給するポンプと、
を備える
ことを特徴とする請求項
8に記載の空調機。
【請求項10】
前記電気装置は、自機に電力を供給するための蓄電池を含む
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の空調機。
【請求項11】
前記電気装置は、前記蓄電池よりも発熱量の少ない電気部品を含み、
前記蓄電池及び前記電気部品は、前記熱交換器よりも下流側の前記第1流路に沿うように設けられており、
前記蓄電池は、前記第1空気の流れ方向において、前記電気部品よりも下流側に位置する
ことを特徴とする請求項
10に記載の空調機。
【請求項12】
前記電気装置は、ポンプとファンとを制御するコントローラを含む
ことを特徴とする請求項
1から請求項11のいずれか1項に記載の空調機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調機に関する。
【背景技術】
【0002】
室内の空気を吸い込み、水の気化熱を利用し雰囲気温度を低下させて冷却した空気を、室内に吹き出す気化冷却式の空調機が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1の空調機(冷風扇)は、ケーシング内に配置された送風手段と、吸込口と第1吹出口とを連通し、送風手段によって発生した空気流を第1吹出口に導く第1流路と、吸込口と第2吹出口とを連通し、送風手段によって発生した空気流を第2吹出口に導く第2流路と、第2流路に配置され、水の気化熱により第2流路を流れる空気を冷却する気化手段とを備え、第2流路の気化手段によって冷却された空気流と第1流路を流れる空気流との間で熱交換を行う熱交換器が設けられている。気化手段が備えられている第2流路において、気化手段の下流側には、気化手段によって散布された霧状の水(未蒸発の散布水)及び、気化した水(蒸発した散布水)により絶対湿度が増加した空気が流れる。この湿度が増加した空気は、第2流路の出口となる第2吹出口から排気として吹き出される。熱交換器を介して冷却された第1流路を流れる空気流は、第1吹出口から給気として被空調空間に吹き出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の空調機のように、送風手段等の電気装置を有する場合、当該電気装置は電力消費に伴う発熱が発生するところ、特許文献1の空調機は、当該発熱に関する考慮がされていない。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、自機に実装され、電力消費に伴い発熱する電気装置を効率的に冷却することができる空調機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る空調機は、吸込口から吸い込まれた空気が流れる吸込流路と、
気化させる水を散布する散布部と、
前記散布部が散布した水の気化熱により冷却される第1空気が流れる第1流路と、
前記第1空気と、前記吸込流路に流れる空気との間で熱交換させ、前記吸込流路に流れる空気を冷却する熱交換器と、
自機による電力消費に伴い発熱する電気装置と
を備え、
前記電気装置は、前記第1空気の流れ方向において、前記熱交換器よりも下流側の前記第1流路を構成する壁体と、熱的に接続されている。
【0007】
本態様にあたっては、第1空気は、散布部が散布した水の気化熱により冷却された後、熱交換器内にて、吸込口から吸い込まれた空気と熱交換する。第1空気の流れ方向において、熱交換器よりも下流側に位置する第1流路を構成する壁体と、電気装置とは、熱的に接続されている。第1空気は、吸込口から吸い込まれた空気と熱交換した後であっても、空調機が設置される被空調空間の室温よりも低温であるため、第1空気により電気装置を効率的に冷却することができる。第1空気の温度は、電気装置が発する熱により上昇するものとなり、第1空気の飽和水蒸気圧及び飽和水蒸気量は上昇する。第1空気は、散布部が散布した水が蒸発することにより絶対湿度が増加するものとなるが、電気装置が発する熱により飽和水蒸気圧が上昇するため、熱交換器よりも下流側に位置する第1流路において、結露が発生することを抑制することができる。
【0008】
本開示の一態様に係る空調機は、前記第1空気の流れ方向において前記熱交換器よりも下流側の前記第1流路の少なくとも一部は、前記熱交換器と前記電気装置との間に形成されている。
【0009】
本態様にあたっては、熱交換器よりも下流側に位置する第1流路は、熱交換器と電気装置との間に形成されているため、当該第1流路を流れる第1空気は、熱交換器と電気装置との間に介在する断熱材としての機能を発揮する。従って、熱交換器に対する電気装置の発熱の影響を低減することができる。
【0010】
本開示の一態様に係る空調機は、前記第1空気の流れ方向において前記熱交換器よりも下流側の前記第1流路と、前記熱交換器との間には、伝熱を抑制する伝熱抑制部材が設けられている。
【0011】
本態様にあたっては、熱交換器よりも下流側に位置する第1流路と、熱交換器との間には、伝熱を抑制する伝熱抑制部材が設けられているため、熱交換器に対する電気装置の発熱の影響を更に低減することができる。
【0012】
本開示の一態様に係る空調機の壁体は、伝熱を促進する伝熱促進部材を含んでいる。
【0013】
本態様にあたっては、熱交換器よりも下流側に位置する第1流路と、電気装置との間には、伝熱を促進する伝熱促進部材が設けられているため、第1流路を流れる第1空気により電気装置を更に効率的に冷却することができる。
【0014】
本開示の一態様に係る空調機は、前記熱交換器よりも下流側の前記第1流路は、下方から上方に折り返す折り返し地点を含み、
前記電気装置は、前記第1空気の流れ方向において、前記折り返し地点よりも下流側の前記第1流路を構成する前記壁体と熱的に接続されている。
【0015】
本態様にあたっては、熱交換器よりも下流側に位置する第1流路は、下方から上方に折り返す折り返し地点を含むため、当該折り返し地点を越えて、未蒸発の水が第1流路に流れることを抑制し、当該未蒸発の水による電気装置への影響を防止することができる。
【0016】
本開示の一態様に係る空調機は、前記折り返し地点には、前記熱交換器から滴下する水を捕集するドレンパンが設けられている。
【0017】
本態様にあたっては、折り返し地点には、熱交換器から滴下する水を捕集するドレンパンが設けられているため、当該滴下する水を捕集すると共に、折り返し地点にて折り返す第1空気と共に流れる霧状の水を遠心分離させてドレンパンに捕集することができる。
【0018】
本開示の一態様に係る空調機は、前記電気装置は、自機に電力を供給するための蓄電池を含む。
【0019】
本態様にあたっては、電気装置は、自機に電力を供給するための蓄電池を含むため、第1流路を構成する壁体を介して、当該蓄電池を第1空気により冷却することができる。
【0020】
本開示の一態様に係る空調機は、前記電気装置は、前記蓄電池よりも発熱量の少ない電気部品を含み、
前記蓄電池及び前記電気部品は、前記熱交換器よりも下流側の前記第1流路に沿うように設けられており、
前記蓄電池は、前記第1空気の流れ方向において、前記電気部品よりも下流側に位置する。
【0021】
本態様にあたっては、蓄電池及び電気部品は、熱交換器よりも下流側に位置する第1流路に沿うように、すなわち第1流路を構成する壁体に隣接して並んで設けられており、蓄電池は、第1空気の流れ方向において、電気部品よりも下流側に位置している。蓄電池及び電気部品から発せられる熱が、第1流路を構成する壁体に伝わるにあたり、伝熱抵抗は、発熱源である蓄電池及び電気部品と、壁体との距離に応じて大きくなる。従って、蓄電池から発せられる熱により、蓄電池から最も近接する壁体の部分の温度が最も上昇する。
同様に、電気部品から発せられる熱により、電気部品から最も近接する壁体の部分の温度が最も上昇する。蓄電池は、電気部品よりも下流側に位置しているので、第1空気は、電気部品から最も近接する壁体の部分を通過した後、蓄電池から最も近接する壁体の部分を通過する。従って、まずは、第1空気によって発熱量が少ない電気部品を冷却した後、電気部品よりも発熱量が多い蓄電池を冷却することにより、蓄電池及び電気部品を含む電気装置を効率的に冷却することができる。
【発明の効果】
【0022】
自機に実装され、電力消費に伴い発熱する電気装置を効率的に冷却する空調機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】実施形態1に係る空調機の一構成例を示す模式的側断面図である。
【
図3】顕熱交換器の下流の第1流路及び電気装置に関する説明図である。
【
図4】実施形態2に係る第1流路及び電気装置に関する説明図である。
【
図5】実施形態3に係る第1流路及び電気装置に関する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(実施形態1)
以下、実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態1に係る空調機1の一構成例を示す模式的側断面図である。
図2は、空調機1の外観を示す斜視図である。空調機1は、箱状の筐体15を備え、当該筐体15の底部に設けられたキャスター151によって、例えば工場等の被空調空間の床面に載置される。
図1に示す空調機1の載置状態を、当該空調機1の通常の使用態様として上下左右を示す。なお、
図1は、
図2におけるA-A´線による断面を、
図2上にて左側から模式的に示したものである。
【0025】
空調機1は、顕熱交換器2及び散布部16を備え、散布部16から散布した散布水の気化熱を用いて雰囲気温度を低下させ、被空調空間を冷却するものであり、例えば間接気化冷却式の空調機1である。
【0026】
空調機1の筐体15には、被空調空間の空気を吸い込む吸込口51、散布水の気化熱により直接的に冷却された空気を吹き出す第1吹出口31及び、顕熱交換器2を介して第1空気と熱交換することにより冷却され、被空調空間を冷却するための空気を被空調空間に吹き出す第2吹出口41が、設けられている。第1空気は排気と同義であり、第2空気は給気と同義である。また、第1吹出口31は排気吹出口に相当し、第2吹出口41は、給気吸出口に相当する。
【0027】
空調機1には、散布部16から散布される散布水の気化熱により直接的に冷却される第1空気が流れる第1流路3と、吸込口51から吸い込まれ、当該冷却された第1空気と熱交換することにより冷却される空気が流れる吸込流路5とが、設けられている。空調機1は、当該吸込流路5を、第1流路3及び第2流路4に分岐する分岐機構6を備える。分岐機構6は、送風部として機能する第1ファン61及び第2ファン62を含み、吸込流路5に流れる吸込空気を、第1流路3に流れる第1空気と、第2流路4に流れる第2空気とに分流する。分岐機構6の詳細は後述する。
【0028】
吸込流路5は、吸込口51と分岐機構6との間に設けられる流路であり、後述する顕熱交換器2の吸込経路22を含む。吸込口51の近傍となる吸込流路5には、例えばポリエステル又はオレフィン系繊維により形成されるフィルタ52が設けられている。フィルタ52は、吸込口51から吸い込む空気内の塵埃を捕集し、当該塵埃が、顕熱交換器2の吸込経路22に侵入することを防止する。
【0029】
第1流路3は、分岐機構6と第1吹出口31との間に設けられる流路であり、後述する顕熱交換器2の第1経路21を含む。第2流路4は、分岐機構6と第2吹出口41との間に設けられる流路である。
【0030】
顕熱交換器2は、吸込流路5の少なくとも一部を構成する吸込経路22と、第1流路3の少なくとも一部を構成する第1経路21を含む。顕熱交換器2は、例えばアルミニウム等の金属製又は樹脂製の箱状のケースを備え、当該ケースの外周面には断熱部材を設けることにより、顕熱交換器2の内部に流れる第1空気又は吸込空気と、顕熱交換器2の周辺空気との間の熱交換を制限するものであってもよい。
【0031】
顕熱交換器2に形成されている第1経路21及び吸込流路5は、例えば、第1空気又は吸込空気が流れる中空構造を有する金属プレートを複数個、並列に設けることにより構成される。当該中空構造を有する金属プレートは、例えば複数枚のフィンにより構成されるもの又は、扁平管であってもよい。例えば、当該プレートは、伝熱性の良い金属であるアルミニウム、銅等又は、これらを主成分とする合金で形成することで、顕熱交換の効率を向上させることができる。第1経路21及び吸込経路22は、これら中空構造を有する複数の金属プレート夫々により、複数並んで形成される。
【0032】
吸込空気の流れ方向において、顕熱交換器2の吸込経路22の入口は、顕熱交換器2の下方の左側面に設けられており、吸込経路22の出口は、顕熱交換器2の上方の右側面に設けられている。従って、顕熱交換器2の吸込経路22は、左下方の入口から右上方の出口まで連通するクランク状に形成されている。
図2において、吸込経路22は逆Z状に形成されている。
【0033】
第1空気の流れ方向において、顕熱交換器2の第1経路21の入口は、顕熱交換器2の上方に設けられており、顕熱交換器2の第1経路21の出口は、顕熱交換器2の下方に設けられている。従って、顕熱交換器2の第1経路21は、上方から下方に向かって、直線状に形成されている。
【0034】
顕熱交換器2内において、第1経路21を流れる第1空気は上方から下方に向かって流れ、吸込経路22を流れる吸込空気は下方から上方に向かって流れるため、第1空気及び吸込空気の流れは、互いに逆方向となる対向流を形成している。
【0035】
顕熱交換器2の第1経路21の入口の上方には、散布部16が設けられており、散布部16から散布された霧状の水が気化する際の気化熱により、第1経路21に流れる第1空気は冷却される。顕熱交換器2によって、吸込経路22を流れる吸込空気と、第1経路21を流れる第1空気とは、熱交換され、吸込空気は第1空気によって冷却される。第1空気及び吸込空気の流れは対向流を形成するため、顕熱交換器2における熱交換率を向上させることができる。
【0036】
吸込口51を介して披空調空間から吸い込まれた吸込空気は、フィルタ52を通過した後、顕熱交換器2の吸込経路22に流入する。顕熱交換器2の吸込経路22に流入した吸込空気は、顕熱交換器2を介して第1空気と熱交換することにより、冷却される。冷却され、顕熱交換器2の吸込経路22を通過した吸込空気は、吸込経路22の下流側に位置する分岐機構6の分岐室63内に流入する。
【0037】
分岐機構6に流入した吸込空気は、第1流路3を流れる第1空気と、第2流路4を流れる第2空気とに分流される。第2流路4を流れる第2空気は、第2吹出口41(給気吹出口)から被空調空間に吹き出され、被空調空間を冷却する。第1流路3を流れる第1空気は、顕熱交換器2の第1経路21に流入する。
【0038】
第1経路21に流入した第1空気は、上述のとおり散布部16から散布された散布水の気化熱により、更に冷却される。第1経路21を流れる第1空気は、顕熱交換器2を介して、吸込経路22を流れる吸込空気と熱交換することにより、当該吸込空気は冷却される。吸込空気を分流して第1空気とすることにより、実質的に第1空気を二段階で冷却することができ、当該第1空気の温度を効率的に低下させることができる。すなわち、第1空気を2段階にて冷却することにより、吸込空気を気化熱により直接的に冷却するのみの場合よりも、更に低温に冷却することができる。
【0039】
被空調空間に吹き出される第2空気は、吸込空気を分流したものであり、吸込空気は顕熱交換器2を介して第1空気により冷却される。上述のとおり第1空気は2段階にて冷却され更に低温となっているため、当該第1空気により冷却される吸込空気を効率的に冷却し、このように冷却された吸込空気を分流した第2空気を、被空調空間に吹き出し、給気することができる。
【0040】
顕熱交換器2の第1経路21を通過した第1空気は、後述するドレンパン13を通過した後、第1吹出口31から被空調空間又は室外に吹き出されることにより排気される。
【0041】
分岐機構6は、送風部と、当該送風部として機能する第1ファン61、および、第2ファン62を収納する分岐室63とを含む。
図1においては、第1ファン61および第2ファン62が左右にあるように記載されているが、
図1の奥行き方向に前後して並んでいてもよい。
【0042】
分岐機構6は、吸込経路22の下流側に位置する吸込流路5を、第1流路3及び第2流路4に分岐することにより、顕熱交換器2の吸込経路22を通過した吸込空気を、第1流路3に流れる第1空気と、第2流路4に流れる第2空気とに分流する。従って、吸込流路5は、分岐室63を介して、第1流路3と、第2流路4とに連通している。
【0043】
第1ファン61及び第2ファン62は、例えばターボファン等の遠心ファンであり、中央に位置する吸込部611,621と、一方向に延びる吹出部612,622とを有する。吸込部611,621及び吹出部612,622は、ターボファンの外郭を成すシェル部材に設けられている。第1ファン61及び第2ファン62は、その一部が重なるように分岐室63に設けられている。
【0044】
第1ファン61は、吹出部612を第1流路3に向けて設けられている。第1流路3には、散布部16が設けられており、第1ファン61の吹出部612は、散布部16に向けられている。第1ファン61は、分岐機構6に流入した吸込空気の一部を、第1空気として第1流路3に吹き出す。第1ファン61から吹き出された第1空気は、第1流路3に設けられたガイド壁32により散布部16に案内される。
【0045】
第2ファン62は、吹出部622を第2流路4に向けて設けられている。第2流路4は、第2吹出口41に連通しており、第2ファン62の吹出部622は、第2吹出口41に向いている。第2ファン62は、分岐機構6に流入した吸込空気の一部を、第2空気として第2流路4に吹き出す。第2ファン62から吹き出された第2空気は、第2吹出口41から被空調空間に給気される。
【0046】
ターボファンの吹出部612,622は、一方向に延びる形状をなし、ターボファンの吹出部612,622から吹き出された空気は、当該吹出部612,622の延設方向に向かう指向性を有する。従って、第1ファン61は、吸込部611から吸込んだ吸込空気を、吹出部612から散布部16に向けて効率的に吹き出すことができる。また、第2ファン62は、吸込部621から吸込んだ吸込空気を、吹出部622から第2吹出口41に向けて効率的に吹き出すことができる。
【0047】
分岐機構6によって分岐された第1経路21と、第2経路とは、互いに逆方向となるように異なる方向に向かって延設されている。同様に、第1ファン61の吹出部612と、第2ファン62の吹出部622は、互いに逆方向となるように異なる方向に向いている。
従って、第1ファン61及び第2ファン62により分流された第1空気及び第2空気を、第1経路21及び第2経路を吹き出すにあたり、第1空気及び第2空気による干渉を抑制し、通風抵抗が発生することを低減することができる。
【0048】
図1に示すとおり、分岐機構6は、顕熱交換器2よりも上方に設けられている。吸込経路22は、吸込空気の流れ方向において、下方から上方に向かって設けられている。吸込経路22は吸込流路5の一部を構成するため、吸込流路5は、吸込空気の流れ方向において、下方から上方に向かって設けられるものとなる。第1経路21は、第1空気の流れ方向において、上方から下方に向かって設けられている。第1経路21は第1流路3の一部を構成するため、第1流路3は、第1空気の流れ方向において、上方から下方に向かって設けられるものとなる。
【0049】
分岐機構6は、下方から上方に向かって設けられる吸込流路5と、上方から下方に向かって設けられる第1流路3とによる折り返し地点に設けられている。
図1においては、分岐機構6の近傍で流路が約270度折り返している部分が折り返し地点である。このように下方から上方に向かって設けられた吸込流路5と、上方から下方に向かって設けられた第1流路3により、U字状の流路が形成されるところ、当該U字状の流路における折り返し地点に、送風部を備える分岐機構6を設けることにより、U字状の流路における圧力損失の影響を緩和させることができる。分岐機構6は、顕熱交換器2よりも上方の折り返し地点に設けられている場合を説明したが、折り返し地点の範囲内に設けられれば圧損の緩和に寄与することができる。一例として、
図1の吸込経路22の出口に吸込部611及び吸込部621が隣接していてもよい。その場合、各ファンの吹出部612,622の方向および流路を第1経路21方向、または第2吹出口41方向へ規定する壁面などを設けることにより容易に変形が可能である。
【0050】
空調機1は、顕熱交換器2の下方に設けられたドレンパン13、散布部16から散布する散布水を保存するタンク14、及びタンク14内の水を散布部16に供給するポンプ11を備える。
【0051】
ドレンパン13は、上面に開口部を備えた例えば皿状の容器である。ドレンパン13の底面には、タンク14と連通するための連通路が設けられている。散布部16から散布された散布水において、気化しなかった水又は、気化した後に凝縮した水は、顕熱交換器2の第1経路21の内壁面を伝って下方に滴下し、ドレンパン13にて保持される。ドレンパン13内の水は、連通路を介してタンク14内に流れ込む。
【0052】
タンク14は給水口(図示せず)を備え、給水口を介して、水道水がタンク14内に補給される。タンク14とポンプ11とは、配管により連通しており、ポンプ11が駆動することにより、タンク14内の水は散布部16に供給される。
【0053】
ポンプ11は、コントローラ12から出力された制御信号により、駆動又は停止するように制御される。コントローラ12は、制御部及び記憶部を含むマイコン等により構成され、空調機1の操作者の操作に基づき、ポンプ11及び、送風部である第1ファン61及び第2ファン62の駆動又は停止の制御を行う。
【0054】
散布部16は、霧状の水を散布する散布ノズルを含み、当該散布ノズルは、配管及びポンプ11を介してタンク14と連通している。上述のとおり、ポンプ11によってタンク14内の水は、散布部16に供給され、散布ノズルから顕熱交換器2の第1経路21の入口に向かって、散布される。
【0055】
空調機1は、電気部品171及び蓄電池172を含む電気装置17を備える。電気装置17は、顕熱交換器2の第1経路21及びドレンパン13を通過した後の第1流路3に隣接して、設けられている。換言すると、電気装置17は、第1空気の流れ方向においてドレンパン13の下流側から第1吹出口31の間の第1流路3に隣接して設けられている。
第1流路3と電気装置17との配置関係に関する詳細は、後述する。
【0056】
電気部品171は、例えば、抵抗、コイル、キャパシタ又は半導体素子等、電圧が印加され、電流が流れることにより発熱する部品である。具体的には電気部品171は、これら部品が実装された制御基板又は電源基板等の回路基板を含む。電気部品171は、電装品箱等の箱体に収納されたものであってもよい。電気部品171は、コントローラ12を含むものであってもよい。
【0057】
蓄電池172は、例えばリチウムイオン電池であり、空調機1が商用電源に接続されていない場合、送風部及びポンプ11等の電気負荷に対し、電力を供給する。蓄電池172は、電気負荷に対し電力を供給することにより、内部抵抗等により発熱する。電力供給源を蓄電池172として空調機1を稼働された場合、蓄電池172による単位時間あたりの発熱量は、電気部品171による単位時間あたりの発熱量よりも大きいものであってもよい。
【0058】
図3は、顕熱交換器2の下流の第1流路3及び電気装置17に関する説明図である。
図3は、空調機1の上面から見た模式的な断面図であり、顕熱交換器2よりも下流側の第1流路3、及び第1流路3に隣接して設けられている電気装置17との配置関係を示すものである。
図3は、
図2におけるB-B´線による断面を、
図2上にて上側から模式的に示したものである。
【0059】
上述のとおり、顕熱交換器2には、第1流路3の一部を構成する第1経路21が設けられている。第1経路21は、例えば中空構造を有する金属プレート又は扁平管等が、複数個、並んで設けられることにより構成される。顕熱交換器2の第1経路21を通過した第1空気は、ドレンパン13を通過した後、ドレンパン13よりも上方に設けられている第1吹出口31から吹き出される。
【0060】
図1に示すとおり、第1空気の流れ方向において顕熱交換器2の下流側に位置する第1流路3は、ドレンパン13、第1吹出口31の順に連通する。第1吹出口31は、ドレンパン13よりも上方に設けられている。第1経路21は、第1空気の流れ方向において上方から下方に向かって直線状に形成されている。従って、第1流路3は、ドレンパン13が設けられた地点を最下点とし、上下に折り返す折り返し地点を含む。すなわち、ドレンパン13は、第1流路3における折り返し地点に設けられている。
【0061】
折り返し地点にドレンパン13を設けることにより、第1経路21を流出した第1空気と共に流れる霧状の水を遠心分離させてドレンパン13に捕集することができる。これにより、当該折り返し地点を越えて、未蒸発の水が第1流路3に流れることを抑制し、当該未蒸発の水による電気装置17への影響を防止することができる。
【0062】
折り返し地点からから第1吹出口31までの第1流路3は、
図1においては奥行方向、つまり、
図2においては左右方向に延びるように設けられている。
図3に示すとおり、折り返し地点から第1吹出口31までの第1流路3に隣接して、電気装置17が設けられている。電気装置17は、蓄電池172及び電気部品171を含むものであり、これら蓄電池172及び電気部品171夫々が、第1流路3に隣接して設けられており、第1流路3を構成する壁体33と熱的に接続されている。熱的に接続とは、例えば熱交換可能な状態で設けられていることを示す。この時、交換されるのは顕熱である。
【0063】
第1流路3を構成する壁体33は、第1流路3の内面を形成する壁体33であり、例えば、板状の構造体又は、空調機1の剛性を保持するための強度部材であってもよい。又は、第1流路3が、配管又はダクト等の筒体で構成される場合、当該筒体が壁体33に相当し、筒体の内周面が第1流路3の内面に相当する。
【0064】
電気装置17、すなわち蓄電池172及び電気部品171夫々は、折り返し地点からから第1吹出口31までの第1流路3の内面を形成する壁体33に隣接して設けられ、当該壁体33と熱的に接続されている。蓄電池172及び電気部品171と、壁体33とが、熱的に接続されることにより、当該壁体33により構成される第1流路3に流れる第1空気と、蓄電池172及び電気部品171との間で熱交換される。
【0065】
蓄電池172及び電気部品171の使用温度域は、例えば60℃以下とされており、これに対し、壁体33により構成される第1流路3に流れる第1空気の温度は、十分に低いため、第1空気により蓄電池172及び電気部品171を効率的に冷却することができる。壁体33により構成される第1流路3に流れる第1空気の温度は、気化熱により冷却されたものであるため、空調機1の周辺空気、すなわち被空調空間の室温よりも低い。従って、第1空気により、蓄電池172及び電気部品171を更に効率的に冷却することができる。
【0066】
第1空気の温度は、蓄電池172及び電気部品171が発する熱により上昇するものとなり、第1空気の飽和水蒸気圧及び飽和水蒸気量は上昇する。第1空気は、散布部16が散布した水が蒸発することにより絶対湿度が増加するものとなるが、蓄電池172及び電気部品171が発する熱により飽和水蒸気圧が上昇し相対湿度が低下するため、顕熱交換器2よりも下流側に位置する第1流路3において、結露が発生することを抑制することができる。
【0067】
顕熱交換器2を通過した第1空気は、第1吹出口31から吹き出され、被空調空間又は室外に排気されるものであるが、壁体33を介して蓄電池172及び電気部品171と、第1空気とを熱交換させることにより、当該第1空気の冷熱を利用して、効率的に蓄電池172及び電気部品171を冷却することができる。すなわち、排気される第1空気の冷熱を利用することにより、蓄電池172及び電気部品171を冷却するための専用の冷熱源を不要とし、蓄電池172及び電気部品171等の電気装置17を冷却し、当該電気装置17の発熱により劣化を緩和することができる。
【0068】
蓄電池172及び電気部品171と壁体33とによる熱的な接続の態様は、蓄電池172及び電気部品171と、当該蓄電池172及び電気部品171に面する壁体33の面とが、直接的に接触して熱的に接続される態様に限定されない。蓄電池172及び電気部品171と、当該蓄電池172及び電気部品171に面する壁体33の面との間に、他の構造部品が介在しており、当該構造部品を介して、蓄電池172及び電気部品171と、壁体33とが、熱的に接続されるものであってもよい。
【0069】
図3に示すとおり、折り返し地点からから第1吹出口31までの第1流路3は、顕熱交換器2と、蓄電池172及び電気部品171との間に設けられている。第1空気の流れ方向において、折り返し地点よりも下流側に位置する第1流路3は、顕熱交換器2と、蓄電池172及び電気部品171との間に形成されているため、当該第1流路3を流れる第1空気は、顕熱交換器2と電気装置17との間に介在する断熱材としての機能を発揮する。
従って、顕熱交換器2に対する蓄電池172及び電気部品171の発熱の影響を低減することができる。
【0070】
蓄電池172及び電気部品171は、第1流路3に沿うように設けられている。すなわち、蓄電池172及び電気部品171は、第1流路3を構成する壁体33に面し、当該第1流路3に流れる第1空気の流れ方向に沿って、並んで設けられている。第1空気の流れ方向において、蓄電池172は、電気部品171よりも下流側に設けられている。
【0071】
上述のとおり、電力供給源を蓄電池172として空調機1を稼働した場合、蓄電池172による単位時間あたりの発熱量は、電気部品171による単位時間あたりの発熱量よりも大きい。蓄電池172及び電気部品171から発せられる熱が、第1流路3を構成する壁体33に伝わるにあたり、伝熱抵抗は、発熱源である蓄電池172及び電気部品171と、壁体33との距離、すなわち伝熱距離に応じて大きくなる。従って、蓄電池172から発せられる熱により、蓄電池172から最も近接する壁体33の部分の温度が最も上昇する。同様に、電気部品171から発せられる熱により、電気部品171から最も近接する壁体33の部分の温度が最も上昇する。
【0072】
蓄電池172は、電気部品171よりも、第1空気の流れ方向において下流側に位置しているので、第1空気は、電気部品171から最も近接する壁体33の部分を通過した後、蓄電池172から最も近接する壁体33の部分を通過する。従って、まずは、第1空気によって発熱量が少ない電気部品171を冷却した後、電気部品171よりも発熱量が多い蓄電池172を冷却することにより、蓄電池172及び電気部品171を含む電気装置17を効率的に冷却することができる。電気部品171の発熱量は少ないため、電気部品171の冷却に対する影響度は少ない。このように発熱量が小さい電気部品171を、発熱量が多い蓄電池172よりも上流側に配置して第1空気により冷却することにより、電気部品171及び蓄電池172の双方において、第1空気との温度差を大きくとることができ、効率的に冷却することができる。蓄電池172は、使用期間に応じて交換が必要とされる消耗部品であるに対し、電気部品171は、いわゆる恒久的な部品として空調機1に実装される。従って、電気部品171を蓄電池172よりも上流側とすることで、消耗部品である蓄電池172よりも、電気部品171を優先的に冷却し、当該電気部品171の熱により劣化を抑制することができる。
【0073】
本実施形態において、発熱量が小さい電気部品171を、発熱量が多い蓄電池172よりも、第1空気の流れ方向において上流側に配置し、当該第1空気により冷却するとしたが、これに限定されない。発熱量が小さい電気部品171を、発熱量が多い蓄電池172よりも、第1空気の流れ方向において下流側に配置するものであってもよい。発熱量が多い蓄電池172を発熱量が小さい電気部品171よりも上流側に配置することのより、発熱量が多い蓄電池172を優先的に冷却し、当該蓄電池172の熱による劣化を抑制することができる。
【0074】
図4は、実施形態2に係る第1流路3及び電気装置17に関する説明図である。
図4は、特に、顕熱交換器2側の伝熱抑制部材71に関する説明図である。実施形態2に係る空調機1は、顕熱交換器2よりも下流側に位置する第1流路3と、顕熱交換器2との間に、伝熱を抑制する伝熱抑制部材71が設けられている点で、実施形態1の空調機1と異なる。
【0075】
折り返し地点よりも下流側に位置する第1流路3と、顕熱交換器2との間には、伝熱抑制部材71が設けられている。すなわち、第1流路3を構成する壁体33において顕熱交換器2側の壁体33の部分と、顕熱交換器2との間には、伝熱抑制部材71が介在している。伝熱抑制部材71は、例えば、発泡プラスチック等の断熱材である。又は、内部に区画化された空気層が設けられた構造体等による伝熱抑制構造であってもよい。
【0076】
顕熱交換器2よりも下流側に位置する第1流路3と、顕熱交換器2との間に伝熱抑制部材71を設けることにより、顕熱交換器2に対する電気装置17の発熱の影響を低減することができる。言い換えれば、電気装置17の発熱が、被空調空間に給気される第2空気の温度に影響することを低減できる。
【0077】
図5は、実施形態3に係る第1流路3及び電気装置17に関する説明図である。
図5は、特に、電気装置17側の伝熱促進部材72に関する説明図である。実施形態2に係る空調機1は、顕熱交換器2よりも下流側に位置する第1流路3と、電気装置17との間には、伝熱を促進する伝熱促進部材72が設けられている点で、実施形態1の空調機1と異なる。
【0078】
折り返し地点よりも下流側に位置する第1流路3と、蓄電池172及び電気部品171との間には、伝熱を促進する伝熱促進部材72が設けられている。すなわち、第1流路3を構成する壁体33において、蓄電池172及び電気部品171の側の壁体33の部分と、蓄電池172及び電気部品171との間には、伝熱促進部材72が介在している。伝熱促進部材72は、例えばアルミニウム、銅等又は、これらを主成分とする合金等、伝熱性の良い金属性のヒートシンクである。また、伝熱促進部材72は、壁体33から第1流路3に突出していても、表面に凹凸を備え、熱交換可能な面積が広く確保されるような形状であってもよい。また、壁体33と、伝熱促進部材72が一体であってもよい。つまり、伝熱促進部材72は熱交換効率を高めるための種々の材料及び構造を採用されることが可能であり、伝熱促進部材72が壁体33の一部であると考えられてもよい。
【0079】
顕熱交換器2よりも下流側に位置する第1流路3と、蓄電池172及び電気部品171との間に伝熱促進部材72を設けることにより、第1流路3を流れる第1空気により蓄電池172及び電気部品171を効率的に冷却することができる。
【0080】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0081】
1 空調機
11 ポンプ
12 コントローラ
13 ドレンパン
14 タンク
15 筐体
151 キャスター
16 散布部
17 電気装置
171 電気部品
172 蓄電池
2 顕熱交換器
21 第1経路
22 吸込経路
3 第1流路
31 第1吹出口(排気吹出口)
32 ガイド壁
33 壁体
4 第2流路
41 第2吹出口(給気吹出口)
5 吸込流路
51 吸込口
52 フィルタ
6 分岐機構
61 第1ファン(送風部、遠心ファン)
62 第2ファン(送風部、遠心ファン)
63 分岐室
71 伝熱抑制部材(断熱材)
72 伝熱促進部材(ヒートシンク)