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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/4402 20110101AFI20231121BHJP
【FI】
H04N21/4402
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022048977
(22)【出願日】2022-03-24
(62)【分割の表示】P 2021034781の分割
【原出願日】2015-01-13
(65)【公開番号】P2022075965
(43)【公開日】2022-05-18
【審査請求日】2022-04-20
(31)【優先権主張番号】P 2014022892
(32)【優先日】2014-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(74)【代理人】
【識別番号】100095496
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 榮二
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】110000763
【氏名又は名称】弁理士法人大同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】塚越 郁夫
【審査官】松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/002901(WO,A1)
【文献】Tim Borer,Non-Linear Opto-Electrical Transfer Functions for High Dynamic Range Television,Research & Development White Paper WHP 283,BRITISH BROADCASTING CORPORATION,2014年07月,pp.6-10
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G5/00-5/36
5/377-5/42
H04H20/00-20/46
20/51-20/86
20/91-40/27
40/90-60/98
H04N7/10-7/173
7/20-7/56
19/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイダイナミックレンジの画像に光電変換特性を適用する処理部と、
前記光電変換特性適用され生成された画像のメタ情報を生成する生成部と、を有し、
前記メタ情報は、前記光電変換特性に対応した変換特性が第1のハイダイナミックレンジ曲線である場合、第1の値であり、前記光電変換特性に対応した変換特性が第2のハイダイナミックレンジ曲線である場合、第2の値であり、
前記第1のハイダイナミックレンジ曲線はレガシーのガンマ特性と部分的に互換性をもち、前記第2のハイダイナミックレンジ曲線はレガシーのガンマ特性との互換性は無い
処理装置。
【請求項2】
前記第1のハイダイナミックレンジ曲線は、レガシーのガンマ特性の曲線の一部と、前記レガシーのガンマ特性の曲線と異なる傾きである曲線の部分を有する
請求項に記載の処理装置。
【請求項3】
前記第1のは、前記第1のハイダイナミックレンジ曲線を特定するタイプ情報であり、
前記第2のは、前記第2のハイダイナミックレンジ曲線を特定するタイプ情報である
請求項に記載の処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、ユーザ操作に基づき、前記第1の値または前記第2の値を生成する
請求項に記載の処理装置。
【請求項5】
前記第1のハイダイナミックレンジ曲線および前記第2のハイダイナミックレンジ曲線の輝度の最大レベルは、前記レガシーのガンマ特性の曲線の輝度の最大レベルより大きい
請求項に記載の処理装置。
【請求項6】
ハイダイナミックレンジの画像に光電変換特性を適用する処理部と、
前記光電変換特性適用され生成された画像のメタ情報を生成する生成部と、を有し、
前記メタ情報は、前記光電変換特性に対応した変換特性が第1のハイダイナミックレンジ曲線である場合、第1の値であり、前記光電変換特性に対応した変換特性が第2のハイダイナミックレンジ曲線である場合、第2の値 であり、
前記第1のハイダイナミックレンジ曲線は非ハイダイナミックレンジのガンマ特性と部分的に互換性をもち、前記第2のハイダイナミックレンジ曲線は非ハイダイナミックレンジのガンマ特性との互換性は無い
処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モニタの特性の逆の特性を持つデータを入力することで、モニタのガンマ特性を補正するガンマ補正が知られている。例えば、非特許文献1には、0~100%*N(Nは1より大きい)のレベルを持つHDR(High Dynamic Range)ビデオデータに光電変換を適用して得られた伝送ビデオデータを符号化することで生成されたビデオストリームを送信することなどが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】High Efficiency Video Coding (HEVC) text specification draft 10 (for FDIS & Last Call)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の光電変換特性と互換性を持つ範囲を広くとると、HDRの効果を発揮する範囲が狭くなる。一方、HDRビデオデータに適用する光電変換特性において、HDRの効果を発揮する範囲を広くすると、従来の光電変換特性と互換性を持つ範囲が狭くなる。このように、単一の光電変換特性では、従来との互換性と、HDRならではの豊かな表現性能とを同時に満足することは難しい関係にある。一方で、一般に、HDR画像の階調に対する要求は画像毎に異なる。
【0005】
本技術の目的は、HDRビデオデータに対して画像内容に応じた適切な光電変換を行って伝送することを可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の概念は、
0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して伝送ビデオデータを得る処理部と、
上記伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを含むコンテナを送信する送信部と、
上記ビデオストリームのレイヤおよび/または上記コンテナのレイヤに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を挿入する情報挿入部を備える
送信装置にある。
【0007】
本技術において、処理部により、0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換が施されて伝送ビデオデータが得られる。送信部により、この伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを含むコンテナが送信される。例えば、コンテナは、デジタル放送規格で採用されているトランスポートストリーム(MPEG-2 TS)であってもよい。また、例えば、コンテナは、インターネットの配信などで用いられるMP4、あるいはそれ以外のフォーマットのコンテナであってもよい。
【0008】
情報挿入部により、ビデオストリームのレイヤおよび/またはコンテナのレイヤに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入される。例えば、所定単位は、シーン単位あるいは番組単位である、ようにされてもよい。また、例えば、電光変換特性情報は、電光変換特性のタイプを指定するためのタイプ情報である、ようにされてもよい。また、例えば、電光変換特性情報は、電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータである、ようにされてもよい。
【0009】
このように本技術においては、ビデオストリームのレイヤおよび/またはコンテナのレイヤに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入されるものである。そのため、HDRビデオデータに対して、所定単位毎に、画像内容に応じた適切な光電変換特性を選択的に適用して光電変換を行って送信することが可能となる。
【0010】
また、本技術の他の概念は、
伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信部を備え、
上記伝送ビデオデータは、0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して得られたものであり、
上記ビデオストリームのレイヤおよび/または上記コンテナのレイヤに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入されており、
上記受信部で受信されたコンテナに含まれるビデオストリームを処理する処理部をさらに備える
受信装置にある。
【0011】
本技術において、受信部により、伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナが受信される。伝送ビデオデータは、0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して得られたものである。また、ビデオストリームのレイヤおよび/またはコンテナのレイヤに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入されている。処理部により、受信部で受信されたコンテナに含まれるビデオストリームが処理される。
【0012】
例えば、処理部は、ビデオストリームを復号化して伝送ビデオデータを得る復号化部と、この復号化部で得られた伝送ビデオデータに、この伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、出力ビデオデータを得る電光変換部を有する、ようにされてもよい。これにより、送信側で光電変換される前のHDRビデオデータを再現でき、HDR画像の良好な表示が可能となる。
【0013】
この場合、例えば、電光変換特性情報は、電光変換特性のタイプを指定するためのタイプ情報であり、電光変換部は、タイプ情報で指定されたタイプの電光変換特性の曲線に基づいて伝送ビデオデータに対して電光変換を施す、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、電光変換特性情報は、電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータであり、電光変換部は、パラメータで求められた電光変換特性の曲線に基づいて、伝送ビデオデータに対して電光変換を施す、ようにされてもよい。
【0014】
そして、この場合、例えば、電光変換部で使用される電光変換特性の曲線は、パラメータと共に、表示可能な最大レベル情報に基づいて求められ、出力ビデオデータの最大レベルは表示可能な最大レベル情報に制限される、ようにされてもよい。これにより、表示部(ディスプレイ)において白潰れなどを発生させることなくHDR画像を良好に表示可能となる。
【0015】
また、処理部は、コンテナに含まれるビデオストリームを復号化して伝送ビデオデータを得る復号化部と、復号化部で得られた伝送ビデオデータと、この伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性情報を、対応付けて、外部機器に送信する送信部を有する、ようにされてもよい。これにより、外部機器では、伝送ビデオデータに、所定単位毎の電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、送信側で電光変換される前のHDRビデオデータを再現でき、HDR画像の良好な表示が可能となる。
【0016】
この場合、例えば、送信部は、伝送ビデオデータを、所定数のチャネルで、差動信号により、外部機器に送信し、電光変換特性の情報を伝送ビデオデータのブランキング期間に挿入することで、この電光変換特性の情報を外部機器に送信する、ようにされてもよい。
【0017】
また、本技術の他の概念は、
伝送ビデオデータと、該伝送ビデオデータに対応付けられている、該伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を、外部機器から受信する受信部と、
上記受信部で受信された上記伝送ビデオデータに、上記所定単位毎の上記電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、出力ビデオデータを得る電光変換部を備える
表示装置にある。
【0018】
本技術において、受信部により、伝送ビデオデータと、この伝送ビデオデータに対応付けられている、この伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が、外部機器から受信される。電光変換部により、受信部で受信された伝送ビデオデータに、所定単位毎の電光変換特性の情報に基づいて電光変換が施されて、出力ビデオデータが得られる。これにより、電光変換される前のHDRビデオデータを再現でき、HDR画像の良好な表示が可能となる。
【0019】
この場合、例えば、電光変換特性情報は、電光変換特性のタイプを指定するためのタイプ情報であり、電光変換部は、タイプ情報で指定されたタイプの電光変換特性の曲線に基づいて伝送ビデオデータに対して電光変換を施す、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、電光変換特性の情報は、電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータであり、電光変換部は、パラメータで求められた電光変換特性の曲線に基づいて、伝送ビデオデータに対して電光変換を施す、ようにされてもよい。
【0020】
そして、この場合、例えば、電光変換部で使用される電光変換特性の曲線は、パラメータと共に、表示可能な最大レベル情報に基づいて求められ、出力ビデオデータの最大レベルは表示可能な最大レベル情報に制限される、ようにされてもよい。これにより、表示部(ディスプレイ)において白潰れなどを発生させることなくHDR画像を良好に表示可能となる。
【0021】
また、本技術の他の概念は、
0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して得られた伝送ビデオデータの符号化データからなるビデオストリームを含むコンテナを送信する第1の送信部と、
上記ビデオストリームを受信側で取得するための情報を持つメタファイルを送信する第2の送信部を備え、
上記ビデオストリームおよび/または上記メタファイルに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入される
送信装置にある。
【0022】
本技術において、第1の送信部により、0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して得られた伝送ビデオデータの符号化データからなるビデオストリームを含むコンテナが送信される。また、第2の送信部により、ビデオストリームを受信側で取得するための情報を持つメタファイルが送信される。そして、ビデオストリームおよび/またはメタファイルに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入される。
【0023】
このように本技術においては、ビデオストリームおよび/またはメタファイルに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入されるものである。そのため、HDRビデオデータに対して、所定単位毎に、画像内容に応じた適切な光電変換特性を選択的に適用して光電変換を行って送信することが可能となる。
【0024】
また、本技術の他の概念は、
0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して得られた伝送ビデオデータの符号化データからなるビデオストリームを含むコンテナを送信する送信部を備え、
上記ビデオストリームのレイヤおよび/または上記コンテナのレイヤに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入される
送信装置にある。
【発明の効果】
【0025】
本技術によれば、HDRビデオデータに対して画像内容に応じた適切な光電変換を行って伝送することが可能となる。なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】送受信システムの構成例を示すブロック図である。
図2】送信装置の構成例を示すブロック図である。
図3】光電変換特性の一例を示す図である。
図4】符号化方式がHEVCである場合におけるGOPの先頭のアクセスユニットを示す図である。
図5】HDR EOTF インフォメーション・SEIメッセージの構造例を示す図である。
図6】「HDR_EOTF information_data ()」の構造例を示す図である。
図7】「HDR_EOTF information_data ()」の構造例における主要な内容を示す図である。
図8】HDRデスクリプタの構造例を示す図である。
図9】トランスポートストリームの構成例を示す図である。
図10】セットトップボックスの構成例を示すブロック図である。
図11】HDMI Vendor Specific InfoFrame のパケット構造例を示す図である。
図12】HDMI Vendor Specific InfoFrame のパケット構造例を示す図である。
図13】表示装置の構成例を示す図である。
図14】電光変換特性の一例を示す図である。
図15】電光変換特性の一例を示す図である。
図16】送受信システムの他の構成例を示すブロック図である。
図17】受信装置の構成例を示すブロック図である。
図18】MPEG-DASHベースの送受信システムの構成例を示すブロック図である。
図19】新規定義するスキーマを説明するための図である。
図20】電光変換特性情報を含むMPDファイルの記述例を示す図である。
図21】FragmentedMP4ストリームの構成例を示す図である。
図22】MPEG-DASHベースの送受信システムの他の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0028】
<1.実施の形態>
[送受信システムの構成]
図1は、実施の形態としての送受信システム10の構成例を示している。この送受信システム10は、送信装置100と、セットトップボックス(STB)200と、表示装置(モニタ)300を有している。セットトップボックス200および表示装置300は、HDMI(High Definition Multimedia Interface)ケーブル400を介して接続されている。
【0029】
送信装置100は、コンテナとしてのMPEG2のトランスポートストリームTSを生成し、このトランスポートストリームTSを放送波あるいはネットのパケットに載せて送信する。このトランスポートストリームTSは、伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを有するものである。
【0030】
この伝送ビデオデータは、入力ビデオデータであるHDRビデオデータに、所定単位毎に、画像内容に応じた適切な光電変換特性を選択的に適用して光電変換を行うことで得られたものである。この場合、例えば、入力ビデオデータが0%からN%(N>100)のレベル範囲を持つのに対して、伝送ビデオデータは0%から100%のレベル範囲を持つものとされる。ここで、「%」の値は、例えば、100cd/m2 を100%とした相対値を示す。また、所定単位は、シーン単位あるいは番組単位などである。
【0031】
送信装置100は、ビデオストリームのレイヤおよび/またはトランスポートストリーム(コンテナ)のレイヤに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を挿入する。また、電光変換特性は、一般的には、光電変換特性の逆特性であるが、必ずしも完全に逆特性でなくてもよい。ここで、電光変換特性の情報は、例えば、電光変換特性のタイプを指定するためのタイプ情報であるか、あるいは、電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータなどである。
【0032】
セットトップボックス200は、送信装置100から放送波あるいはネットのパケットに載せて送られてくるトランスポートストリームTSを受信する。このトランスポートストリームTSは、伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを有している。セットトップボックス200は、ビデオストリームに対して復号化処理を行って、伝送ビデオデータを取得する。
【0033】
また、セットトップボックス200は、ビデオストリームのレイヤおよび/またはトランスポートストリーム(コンテナ)のレイヤに挿入されている伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を取得する。セットトップボックス200は、伝送ビデオデータと電光変換特性情報を、対応付けて、表示装置300に送信する。
【0034】
この場合、セットトップボックス200は、伝送ビデオデータと電光変換特性情報を、表示装置300にHDMIケーブル400を通じて送る。つまり、セットトップボックス200は、伝送ビデオデータをTMDSチャネルで送信し、電光変換特性情報に関しては、例えば、その伝送ビデオデータのブランキング期間に挿入することで送信する。
【0035】
表示装置300は、セットトップボックス200からHDMIケーブル400を通じて送られてくる、伝送ビデオデータと電光変換特性情報を、受信する。表示装置300は、伝送ビデオデータに、所定単位毎の電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、出力ビデオデータを得る。そして、表示装置300は、表示部(ディスプレイ)に、出力ビデオデータによるHDR画像を表示する。
【0036】
この場合、表示装置300は、電光変換特性情報がタイプ情報であるときは、伝送ビデオデータに対して、そのタイプ情報で指定されたタイプの電光変換特性の曲線に基づいて電光変換を行う。また、この場合、表示装置300は、電光変換特性情報が電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータであるときは、伝送ビデオデータに対して、そのパラメータで求められた電光変換特性の曲線に基づいて電光変換を行う。この場合、例えば、パラメータと共に表示可能な最大レベル情報に基づいて求めることで、出力ビデオデータの最大レベルを表示可能な最大レベル情報に制限することも可能である。
【0037】
「送信装置の構成」
図2は、送信装置100の構成例を示している。この送信装置100は、制御部101と、カメラ102と、光電変換部103と、ビデオエンコーダ104と、システムエンコーダ105と、送信部106を有している。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)を備えて構成され、図示しないストレージに格納されている制御プログラムに基づいて、送信装置100の各部の動作を制御する。
【0038】
カメラ102は、被写体を撮像して、HDR(High Dynamic Range)画像のビデオデータ(HDRビデオデータ)を出力する。このビデオデータは、0~100%*N、例えば0~400%あるいは0~800%などのレベル範囲を持つ。ここで、100%のレベルは、白の輝度値100cd/m2に相当するものである。
【0039】
光電変換部103は、カメラ102から得られるHDRビデオデータに対して、所定単位毎に、例えばシーン毎、あるいは番組毎に、画像内容に応じた電光変換特性を選択的に適用して、光電変換を行って、伝送ビデオデータを生成する。ここで適用すべき光電変換特性の選択は、画像内容の解析によって自動的に、あるいはユーザ操作により手動で行われる。この場合、例えば、光電変換部103の入力ビデオデータが12ビット以上で示される場合、光電変換後の伝送ビデオデータは10ビット以下で示されるようになる。
【0040】
図3は、光電変換特性の一例を示している。「HDR:Type 1」の曲線は、0~S1まではレガシーのガンマ特性と互換性を持つ。「HDR:Type 2」の曲線は、0~S2まではレガシーのガンマ特性と互換性を持つ。さらに、「HDR:Type 3」の曲線は、0~S3まではレガシーのガンマ特性と互換性を持つ。なお、光電変換部103で選択し得る光電変換特性はこれらの3つに限定されるものではない。
【0041】
図2に戻って、ビデオエンコーダ104は、光電変換部103で生成された伝送ビデオデータに対して、例えば、MPEG4-AVC、MPEG2video、あるいはHEVC(high Efficiency Video Coding)などの符号化を施して、符号化ビデオデータを得る。また、このビデオエンコーダ104は、後段に備えるストリームフォーマッタ(図示せず)により、この符号化ビデオデータを含むビデオストリーム(ビデオエレメンタリストリーム)を生成する。
【0042】
この際、ビデオエンコーダ104は、ビデオストリームのレイヤに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を挿入する。この電光変換特性情報は、一般的には、上述の光電変換部103で適用された光電変換特性の逆特性を示すが、必ずしも完全に逆特性でなくてもよい。この電光変換特性情報は、例えば、電光変換特性のタイプを指定するためのタイプ情報であるか、あるいは、電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータである。ビデオエンコーダ104は、この電光変換特性情報を、例えば、予測画像を含めた表示アクセス単位であるGOP(Group Of Picture)単位で挿入する。
【0043】
システムエンコーダ105は、ビデオエンコーダ104で生成されたビデオストリームを含むトランスポートストリームTSを生成する。そして、送信部106は、このトランスポートストリームTSを、放送波あるいはネットのパケットに載せて、セットアップボックス200に送信する。
【0044】
この際、システムエンコーダ105は、トランスポートストリーム(コンテナ)のレイヤに、上述したビデオストリームのレイヤへの挿入と同様の、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を挿入する。この場合、システムエンコーダ105は、この電光変換特性情報を、例えば、トランスポートストリームTSに含まれるプログラム・マップ・テーブル(PMT:Program Map Table)のビデオエレメンタリ・ループ(Video ES loop)の配下に挿入する。
【0045】
図2に示す送信装置100の動作を簡単に説明する。カメラ102で撮像されて得られたHDR画像のビデオデータ(HDRビデオデータ)は、光電変換部103に供給される。この光電変換部103では、このHDRビデオデータに対して、所定単位毎に、例えばシーン毎、あるいは番組毎に、画像内容に応じた電光変換特性が選択的に適用されて、光電変換が行われ、伝送ビデオデータが生成される。
【0046】
このように光電変換部103で生成された伝送ビデオデータは、ビデオエンコーダ104に供給される。このビデオエンコーダ104では、伝送ビデオデータに対して、例えば、HEVCなどの符号化が施され、符号化ビデオデータを含むビデオストリーム(ビデオエレメンタリストリーム)が生成される。この際、ビデオエンコーダ104では、ビデオストリームのレイヤに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入される。
【0047】
ビデオエンコーダ104で生成されたビデオストリームは、システムエンコーダ105に供給される。このシステムエンコーダ105では、ビデオストリームを含むMPEG2のトランスポートストリームTSが生成される。この際、システムエンコーダ105では、トランスポートストリーム(コンテナ)のレイヤに、上述したビデオストリームのレイヤへの挿入と同様の、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入される。このトランスポートストリームTSは、送信部106により、放送波あるいはネットのパケットに載せて、セットトップボックス200に送信される。
【0048】
[電光変換特性情報、TS構成]
上述したように、ビデオストリームのレイヤに、電光変換特性情報が挿入される。例えば、符号化方式がHEVCである場合、この電光変換特性情報は、アクセスユニット(AU)の“SEIs”の部分に、HDR EOTF インフォメーション・SEIメッセージ(HDR_EOTF_information SEI message)として挿入される。
【0049】
図4は、符号化方式がHEVCである場合におけるGOP(Group Of Pictures)の先頭のアクセスユニットを示している。HEVCの符号化方式の場合、画素データが符号化されているスライス(slices)の前にデコード用のSEIメッセージ群「Prefix_SEIs」が配置され、このスライス(slices)の後に表示用のSEIメッセージ群「Suffix_SEIs」が配置される。HDR EOTF インフォメーション・SEIメッセージは、SEIメッセージ群「Suffix_SEIs」として配置される。
【0050】
図5(a)は、「HDR_EOTF_information SEI message」の構造例(Syntax)を示している。「uuid_iso_iec_11578」は、“ISO/IEC 11578:1996 AnnexA.”で示されるUUID値をもつ。「user_data_payload_byte」のフィールドに、「HDR_EOTF information()」が挿入される。図5(b)は、「HDR_EOTF information()」の構造例(Syntax)を示しており、この中に、電光変換特性情報としての「HDR_EOTF_information_data()」が挿入される。「userdata_id」は、符号なし16ビットで示される電光変換特性情報の識別子である。「HDR_EOTF_information_length」の8ビットフィールドは、このフィールド以後の「HDR_EOTF_information_data()」のバイトサイズを示す。
【0051】
図6は、電光変換特性情報「HDR_EOTF information_data ()」の構造例(Syntax)を示している。図7は、図6に示す構造例における各情報の内容(Semantics)を示している。「uncompressed_peak_level」の16ビットフィールドは、ソース画像データ(HDRビデオデータ)の最大レベルのパーセント値(100cd/m2 を100%とした場合の相対値)を示す。「eotf_flag」は、1ビットのフラグ情報であり、電光変換特性情報がタイプ情報か否かを示す。“1”は、電光変換特性のタイプを指定するためのタイプ情報であることを示す。“0”は、電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータであることを示す。
【0052】
「eotf_flag = 1」であるとき、「eotf_type」の8ビットフィールドが存在する。このフィールドは、電光変換特性のタイプを示す。一方、「eotf_flag = 0」であるとき、以下の情報が存在する。「compressed_peak_level」の16ビットフィールドは、符号化画像データ(伝送ビデオデータ)の最大レベルのパーセント値(100cd/m2に対する相対値)を示す。「number_of_mapping_periods」の8ビットフィールドは、連鎖するレベルマッピング・カーブの数を示す。
【0053】
「compressed_mapping_level」の16ビットフィールドは、レベル圧縮軸でのレベルマッピング・カーブの変化箇所を、「compressed_peak_level」を100%としたパーセント値で示す。「uncompressed_mapping_level」の16ビットフィールドは、レベル非圧縮軸でのレベルマッピング・カーブの変化箇所を、「uncompressed_peak_level」を100%としたパーセント値で示す。
【0054】
また、上述したように、トランスポートストリームのレイヤに、電光変換特性情報が挿入される。この実施の形態においては、例えば、PMT(Program Map Table)の配下に、電光変換特性情報を含む記述子であるHDRデスクリプタ(HDR descriptor)が挿入される。
【0055】
図8は、このHDRデスクリプタの構造例(Syntax)を示している。詳細説明は省略するが、このHDRデスクリプタには、上述したHDR EOTF インフォメーション・SEIメッセージにおける電光変換特性情報「HDR_EOTF information_data()」と同様の情報が含まれている。なお、「HDR descriptor_tag」の8ビットフィールドは、デスクリプタタイプを示し、ここでは、HDRデスクリプタであることを示す。「HDR descriptor_length」の8ビットフィールドは、デスクリプタの長さ(サイズ)を示し、デスクリプタの長さとして以降のバイト数を示す。
【0056】
図9は、トランスポートストリームTSの構成例を示している。トランスポートストリームTSには、ビデオエレメンタリストリームのPESパケット「PID1:video PES1」が含まれている。このビデオエレメンタリストリームに、上述のHDR EOTF インフォメーション・SEIメッセージ(HDR_EOTF_information SEI message)が挿入されている。
【0057】
また、トランスポートストリームTSには、PSI(Program Specific Information)として、PMT(Program Map Table)が含まれている。PSIは、トランスポートストリームに含まれる各エレメンタリストリームがどのプログラムに属しているかを記した情報である。また、トランスポートストリームTSには、イベント(番組)単位の管理を行うSI(Serviced Information)としてのEIT(Event Information Table)が含まれている。
【0058】
PMTには、各エレメンタリストリームに関連した情報を持つエレメンタリ・ループが存在する。この構成例では、ビデオエレメンタリ・ループ(Video ES loop)が存在する。このビデオエレメンタリ・ループには、上述のビデオエレメンタリストリームに対応して、ストリームタイプ、パケット識別子(PID)等の情報が配置されると共に、そのビデオエレメンタリストリームに関連する情報を記述するデスクリプタも配置される。このPMTのビデオエレメンタリ・ループ(Video ES loop)の配下に、上述のHDRデスクリプタ(HDR descriptor)が配置される。
【0059】
「セットアップボックスの構成」
図10は、セットトップボックス200の構成例を示している。このセットトップボックス200は、制御部201と、受信部202と、システムデコーダ203と、ビデオデコーダ204と、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)送信部205と、HDMI端子206を有している。なお、「HDMI」は、登録商標である。
【0060】
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)を備えて構成され、図示しないストレージに格納されている制御プログラムに基づいて、セットトップボックス200の各部の動作を制御する。
【0061】
受信部202は、送信装置100から放送波あるいはネットのパケットに載せて送られてくるトランスポートストリームTSを受信する。システムデコーダ203は、このトランスポートストリームTSからビデオストリーム(エレメンタリストリーム)を抽出する。また、システムデコーダ203は、上述したようにトランスポートストリームTSのレイヤに挿入されている種々の情報を抽出し、制御部201に送る。この情報には、上述した電光変換特性情報を持つHDRデスクリプタも含まれる。
【0062】
ビデオデコーダ204は、システムデコーダ203で抽出されるビデオストリームに対してデコード処理を行って、伝送ビデオデータ(ベースバンドのビデオデータ)を取得する。また、ビデオデコーダ204は、ビデオストリームに挿入されているSEIメッセージを抽出し、制御部201に送る。このSEIメッセージには、上述した電光変換特性情報を持つHDR EOTF インフォメーション・SEIメッセージも含まれる。
【0063】
HDMI送信部205は、HDMIに準拠した通信により、ビデオデコーダ204で取得された伝送ビデオデータを、HDMI端子206を介して、HDMIのシンク機器、この実施の形態では表示装置300に送信する。また、このHDMI送信部205は、制御部201から、伝送ビデオデータの所定単位(例えば、シーン単位、番組単位など)毎の電光変換特性情報が与えられ、この電光変換特性情報を伝送ビデオデータと対応付けて表示装置300に送る。
【0064】
この場合、例えば、電光変換特性情報は、伝送ビデオデータのブランキング期間に挿入されることで、伝送ビデオデータとの対応付けがされて送信される。なお、電光変換特性情報の送信方法に関しては、このようにブランキング期間に挿入して送ることに限定されるものではない。例えば、CECライン、あるはHEC(HDMIイーサネットチャンネル)を利用して送信することも考えられる。
【0065】
電光変換特性情報を、伝送ビデオデータのブランキング期間に挿入して送る場合、画像データのブランキング期間に配置される情報パケット、例えば、HDMI・ベンダー・スペシフィック・インフォフレーム(VS_Info:HDMI Vendor Specific InfoFrame)を利用する方法が考えられる。
【0066】
図11は、HDMI Vendor Specific InfoFrame のパケット構造例を示している。このHDMI Vendor Specific InfoFrameについては、CEA-861-Dに定義されているので、詳細説明は省略する。この図11のパケット構造例は、電光変換特性情報が電光変換特性のタイプを指定するタイプ情報である場合を示している。
【0067】
第5バイト(PB5)の第0ビットに、電光変換特性情報の挿入があるか否かを示すフラグ情報「Hdr_INFOFLAG」が配置されている。電光変換特性情報の挿入がある場合、「Hdr_INFOFLAG = 1」とされる。また、第7バイト(PB7)の第3ビットに、電光変換特性情報がタイプ情報であるか否かを示すフラグ情報「Eotf_flag」が配置されている。図11の例の場合、「Eotf_flag = 1」とされ、電光変換特性情報はタイプ情報であることが示されている。
【0068】
このように電光変換特性情報がタイプ情報である場合、第8バイト(PB8)および第9バイト(PB9)に、「uncompressed_peak_level」の16ビット情報が配置される。この場合、第8バイトに上位8ビットが配置され、第9バイトに下位8ビットが配置される。また、第10バイト(PB10)に、「eotf_type」の8ビット情報が配置される。
【0069】
図12も、HDMI Vendor Specific InfoFrame のパケット構造例を示している。この図12のパケット構造例は、電光変換特性情報が電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータである場合を示している。この例の場合、「Eotf_flag = 0」とされ、電光変換特性情報はパラメータであることが示されている。
【0070】
このように電光変換特性情報がパラメータである場合、第8バイト(PB8)および第9バイト(PB9)に、「uncompressed_peak_level」の16ビット情報が配置される。この場合、第8バイトに上位8ビットが配置され、第9バイトに下位8ビットが配置される。また、第10バイト(PB10)および第11バイト(PB11)に、「compressed_peak_level」の16ビット情報が配置される。この場合、第10バイトに上位8ビットが配置され、11バイトに下位8ビットが配置される。
【0071】
また、第12バイト(PB12)に、「number_of_mapping_periods」の8ビット情報が配置される。また、第13バイト(PB13)および第14バイト(PB14)に、「compressed_mapping_level」の16ビット情報が配置される。この場合、第13バイトに上位8ビットが配置され、第14バイトに下位8ビットが配置される。また、第15バイト(PB15)および第16バイト(PB16)に、「uncompressed_mapping_level」の16ビット情報が配置される。この場合、第15バイトに上位8ビットが配置され、第16バイトに下位8ビットが配置される。以下、第13バイトから第16バイトと同様の情報が、「number_of_mapping_periods」の分だけ繰り返し配置される。
【0072】
[表示装置の構成]
図13は、表示装置300の構成例を示している。この表示装置300は、制御部301と、HDMI端子302と、HDMI受信部303と、電光変換部304と、表示部305を有している。制御部301は、CPU(Central Processing Unit)を備えて構成され、図示しないストレージに格納されている制御プログラムに基づいて、表示装置300の各部の動作を制御する。
【0073】
HDMI受信部303は、HDMIに準拠した通信により、HDMIのソース機器、この実施の形態ではセットトップボックス200から、HDMI端子302を介して、伝送ビデオデータと、この伝送ビデオデータの所定単位(例えば、シーン単位、番組単位など)毎の電光変換特性情報を受信する。HDMI受信部303は、受信した電光変換特性情報を、制御部301に送る。
【0074】
電光変換部304は、HDMI受信部303で受信される伝送ビデデータに、制御部301から与えられる、所定単位毎の電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、出力ビデオデータを得る。表示部305は、この出力ビデオデータによるHDR画像を表示する。この場合、例えば、電光変換部304の入力ビデオデータが10ビット以下で示される場合、電光変換部304の出力ビデオデータは12ビット以上で示されるようになる。
【0075】
電光変換部304は、電光変換特性情報がタイプ情報であるときは、伝送ビデオデータに対して、そのタイプ情報で指定されたタイプの電光変換特性の曲線に基づいて電光変換を行う。図14は、電光変換特性の一例を示している。「HDR:Type 1」の曲線は、0~V1まではレガシーのガンマ特性と互換性を持つ。「HDR:Type 2」の曲線は、0~V2まではレガシーのガンマ特性と互換性を持つ。さらに、「HDR:Type 3」の曲線は、0~V3まではレガシーのガンマ特性と互換性を持つ。なお、電光変換部304で選択し得る光電変換特性は、これらの3つに限定されるものではない。
【0076】
また、電光変換部304は、電光変換特性の情報が電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータであるときは、伝送ビデオデータに対して、そのパラメータで求められた電光変換特性の曲線に基づいて電光変換を行う。この場合、連鎖するレベルマッピング・カーブの変化箇所の座標データがパラメータとして与えられるので、この座表位置、あるいはその近傍を通過するように、電光変換特性の曲線を求める。そして、電光変換部304は、この電光変換特性の曲線に基づいて電光変換を行う。
【0077】
なお、このように、パラメータで電光変換特性の曲線を求める際に、パラメータと共に表示可能な最大レベル情報に基づいて求めることで、出力ビデオデータの最大レベルを表示可能な最大レベル情報に制限することも可能である。図15は、電光変換特性の一例を示している。「HDR:Type 1」の曲線および「HDR:Type 1´」の曲線はいずれも0~V1まではレガシーのガンマ特性と互換性を持っているが、「HDR:Type 1」の曲線の最大レベルがS´wであるのに対して、「HDR:Type 1´」の曲線の最大レベルは、表示可能な最大レベルであるS´w2に制限されている。
【0078】
また、「HDR:Type 2」の曲線および「HDR:Type 2´」の曲線はいずれも0~V2まではレガシーのガンマ特性と互換性を持っているが、「HDR:Type 2」の曲線の最大レベルがS´wであるのに対して、「HDR:Type 2´」の曲線の最大レベルは、表示可能な最大レベルであるS´w2に制限されている。さらに、「HDR:Type 3」の曲線および「HDR:Type 3´」の曲線はいずれも0~V3まではレガシーのガンマ特性と互換性を持っているが、「HDR:Type 3」の曲線の最大レベルがS´wであるのに対して、「HDR:Type 3´」の曲線の最大レベルは、表示可能な最大レベルであるS´w2に制限されている。
【0079】
図13に示す表示装置300の動作を簡単に説明する。HDMI受信部303では、セットトップボックス200から、HDMI端子302を介して、伝送ビデオデータと、この伝送ビデオデータの所定単位(例えば、シーン単位、番組単位など)毎の電光変換特性情報が受信される。電光変換特性情報は、制御部301に送られる。また、伝送ビデオデータは、電光変換部304に供給される。
【0080】
電光変換部304では、制御部301から与えられる、所定単位毎の電光変換特性の情報に基づいて電光変換が施されて、出力ビデオデータが得られる。この場合、電光変換特性情報がタイプ情報であるときは、伝送ビデオデータに対して、そのタタイプ情報で指定されたタイプの電光変換特性の曲線に基づいて電光変換が行われる。また、この場合、光変換特性情報が電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータであるときは、伝送ビデオデータに対して、そのパラメータで求められた電光変換特性の曲線に基づいて電光変換が行われる。
【0081】
電光変換部304で得られる伝送ビデオデータは、表示部305に供給される。表示部305には、この出力ビデオデータによるHDR画像が表示される。
【0082】
上述したように、図1に示す送受信システム10において、送信装置100は、ビデオストリームのレイヤおよびコンテナのレイヤに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を挿入するものである。そのため、HDRビデオデータに対して、所定単位毎に、画像内容に応じた適切な光電変換特性を選択的に適用して光電変換を行って送信することが可能となる。
【0083】
また、図1に示す送受信システム10において、表示装置300は、セットトップボックス200から受信された伝送ビデオデータに、この伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、出力ビデオデータを得るものである。そのため、送信装置100で光電変換される前のHDRビデオデータを再現でき、HDR画像の良好な表示が可能となる。
【0084】
また、図1に示す送受信システム10において、表示装置300は、電光変換特性情報が電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータである場合、そのパラメータと共に、表示可能な最大レベル情報に基づいて電光変換特性の曲線を求めることで、電光変換部304からの出力ビデオデータの最大レベルを表示可能な最大レベル情報に制限できる。そのため、表示部(ディスプレイ)305において白潰れなどを発生させることなくHDR画像を良好に表示さえることができる。
【0085】
また、図1に示す送受信システム10において、セットトップボックス200は、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性情報を、伝送ビデオデータのブランキング期間に挿入して、表示装置300に送信するものである。そのため、電光変換特性情報を、伝送ビデオデータに対応付けて送ることを容易に実現できる。
【0086】
<2.変形例>
なお、上述実施の形態においては、ビデオストリームのレイヤおよびトランスポートストリーム(コンテナ)のレイヤに電光変換特性情報を挿入する例を示したが、いずれか一方のみに電光変換特性情報を挿入する構成であってもよい。また、一連のパーセント値を明るさ100cd/m2 を100%とし、その基準に対する相対値として扱っているが、必ずしもこれに固定しなくてもよい。基準の100%を100cd/m2 以外の明るさと設定してもよい。その場合は、cd/m2の値とパーセントとの関連付けが別途必要になる。
【0087】
また、上述の実施の形態においては、送受信システム10が、送信装置100、セットトップボックス200および表示装置300で構成されているものを示した。しかし、図16に示すように、送信装置100と、表示部を備える受信装置200Aで構成される送受信システム10Aも考えられる。
【0088】
図17は、受信装置200Aの構成例を示している。この図17において、図10図13と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。この受信装置200Aは、制御部201Aと、受信部202と、システムデコーダ203と、ビデオデコーダ204と、電光変換部304と、表示部305を有している。電光変換部304は、ビデオデコーダ204で得られる伝送ビデデータに、制御部201Aから与えられる、所定単位毎の電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、出力ビデオデータを得る。表示部305は、この出力ビデオデータによるHDR画像を表示する。
【0089】
また、上述実施の形態においては、セットトップボックス200と、表示装置300とが、HDMIのデジタルインタフェースで接続されるものを示している。しかし、これらが、HDMIのデジタルインタフェースと同様のデジタルインタフェース(有線の他に無線も含む)で接続される場合においても、本技術を同様に適用できることは勿論である。
【0090】
[MPEG-DASHベースの送受信システム]
また、本技術は、MPEG-DASHベースの送受信システムにも適用できる。図18は、MPEG-DASHベースの送受信システム10Bの構成例を示している。この送受信システム10Bは、DASHストリームファイルサーバ401およびDASH MPDサーバ402に、N個の受信機403が、インターネット等のネット404を介して、接続された構成となっている。
【0091】
DASHストリームファイルサーバ401は、所定のコンテンツのメディアデータ(ビデオデータ、オーディオデータ、字幕データなど)に基づいて、DASH仕様のストリームセグメント(以下、「DASHセグメント」という)を生成し、受信機403からの要求に応じて所定ストリームのセグメントを要求元の受信機403に送信する。
【0092】
DASH MPDサーバ402は、DASHストリームファイルサーバ401において生成されるDASHセグメントを取得するためのMPDファイルを生成する。DASH MPDサーバ402は、コンテンツマネジメントサーバ(図示せず)からのコンテンツメタデータと、DASHストリームファイルサーバ401において生成されたセグメントのアドレス(url)をもとに、MPDファイルを生成する。DASH MPDサーバ402は、受信機403からの要求に応じてMPDファイルを要求元の受信機403に送信する。
【0093】
MPDのフォーマットでは、ビデオやオーディオなどのそれぞれのストリーム毎にビデオやオーディオの符号化関連情報を記述するアダプテーションセット (Adaptation Set)が定義され、その配下に、それぞれの属性が記述される。例えば、DASHセグメントに含まれるビデオデータが、上述実施の形態における伝送ビデオデータの符号化データに対応し、HDRビデオデータに所定単位(例えば、シーン単位あるいいは番組単位)毎に画像内容に応じた光電変換特性が選択的に適用されて光電変換が行われて得られたものである場合、MPDファイルには、その光電変換特性に対応した電光変換特性の情報が記述される。これは、上述実施の形態におけるトランスポートストリームTSのレイヤへのHDRデスクリプタ(HDR descriptor)の挿入に相当する。
【0094】
なお、この場合、DASHセグメントに含まれるビデオデータ(ビデオストリーム)には、上述実施の形態におけるビデオストリームと同様に、ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を挿入される。例えば、符号化方式がHEVCである場合、この電光変換特性情報は、アクセスユニット(AU)の“SEIs”の部分に、HDR EOTF インフォメーション・SEIメッセージ(HDR_EOTF_information SEI message)として挿入される。
【0095】
MPDファイルに電光変換特性情報を記述するため、例えば、図19に示すようなスキーマを、新規定義する。「service_video:high_dynamic_range」は、ビデオ表示がHDR(High Dynamic Range)かどうかを示す。“0”はHDRでないことを示し、“1”はHDRであることを示す。
【0096】
「service_video:high_dynamic_range:eotf_compatible」は、電光変換特性に関して、レガシーのガンマ特性と互換性があるかどうかを示す。“0”は互換性有のHDR電光変換特性であり、レガシーのガンマ特性と部分的な互換性を持つことを示す。“1”は互換性無のHDR電光変換特性であり、レガシーのガンマ特性との互換性はないことを示す。“2”はレガシーのガンマ特性であることを示す。
【0097】
「service_video:high_dynamic_range:eotf_type」は、電光変換特性のタイプを示す。“0”は「type_1」を示し、“1”は「type_2」を示し、“2”は「type_3」を示す。「service_video:high_dynamic_range:compressed_peak_level」は、符号化画像データ(伝送ビデオデータ)の最大レベルのパーセント値(100cd//m2 を例えば100%とした場合の相対値)を示す。「service_video:high_dynamic_range:number_of_mapping_periods」は、連鎖するレベルマッピング・カーブの数を示す。
【0098】
「service_video:high_dynamic_range:compressed_mapping_level」は、レベル圧縮軸でのレベルマッピング・カーブの変化箇所を、「compressed_peak_level」を100%としたパーセント値で示す。「service_video:high_dynamic_range:uncompressed_mapping_level」は、レベル非圧縮軸でのレベルマッピング・カーブの変化箇所を、「uncompressed_peak_level」を100%としたパーセント値で示す。
【0099】
図20は、電光変換特性情報を含むMPDファイルの記述例を示している。例えば、「service_video:high_dynamic_range<1>」の記述から、ビデオ表示がHDR(High Dynamic Range)であることがわかる。また、例えば、「service_video:high_dynamic_range<0>」の記述から、レガシーのガンマ特性と互換性があるHDR電光変換特性であることがわかる。また、例えば、「service_video:high_dynamic_range:eotf_type<1>」の記述から、電光変換特性のタイプが「type_2」であることがわかる。
【0100】
図21は、FragmentedMP4ストリームの構成例を示している。ビデオのFragmentedMP4ストリームには、ビデオストリームをパケット化して得られたFragmentedMP4が含まれている。FragmentedMP4の「mdat」の部分にビデオストリームの所定ピクチャ分が挿入される。このビデオストリームには、上述実施の形態と同様に、例えば、GOP毎に、HDR EOTF インフォメーション・SEIメッセージ(HDR_EOTF_information SEI message)が挿入される。
【0101】
そして、上述実施の形態と同様に、受信機403では、HDR EOTF インフォメーション・SEIメッセージに含まれる電光変換特性情報あるいはMPDファイルに記述される電光変換特性情報に基づいて、受信されたビデオデータに対して電光変換が施される。これにより、例えば、送信側で光電変換される前のHDRビデオデータを再現でき、HDR画像の良好な表示が可能となる。なお、受信機403は、MPDファイルを予め取得するので、その中に含まれている電光変換特性情報に基づいて、前もって電光変換部の特性を準備しておくことも可能となる。
【0102】
なお、図18に示す送受信システム10Bは、DASHストリームファイルサーバ401で生成される所定ストリームのセグメントやDASH MPDサーバ402で生成されるMPDファイルを、ネット404を介して受信機403に送信するものである。しかし、図22に示すように。DASHストリームファイルサーバ401で生成される所定ストリームのセグメントやDASH MPDサーバ402で生成されるMPDファイルを、放送局405から放送波に載せて受信機403に送信する送受信システム10Cも、同様に構成できる。
【0103】
また、本技術は、以下のような構成を取ることもできる。
(1)0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して伝送ビデオデータを得る処理部と、
上記伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを含むコンテナを送信する送信部と、
上記ビデオストリームのレイヤおよび/または上記コンテナのレイヤに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を挿入する情報挿入部を備える
送信装置。
(2)上記所定単位は、シーン単位あるいは番組単位である
前記(1)に記載の送信装置。
(3)上記電光変換特性情報は、電光変換特性のタイプを指定するためのタイプ情報である
前記(1)または(2)に記載の送信装置。
(4)上記電光変換特性情報は、電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータである
前記(1)または(2)に記載の送信装置。
(5)0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して伝送ビデオデータを得る処理ステップと、
送信部により上記伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを含むコンテナを送信する送信ステップと、
上記ビデオストリームのレイヤおよび/または上記コンテナのレイヤに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を挿入する情報挿入ステップを有する
送信方法。
(6)伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信部を備え、
上記伝送ビデオデータは、0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して得られたものであり、
上記ビデオストリームのレイヤおよび/または上記コンテナのレイヤに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入されており、
上記受信部で受信されたコンテナに含まれるビデオストリームを処理する処理部をさらに備える
受信装置。
(7)上記処理部は、
上記ビデオストリームを復号化して上記伝送ビデオデータを得る復号化部と、
上記復号化部で得られた上記伝送ビデオデータに、上記所定単位毎の上記電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、出力ビデオデータを得る電光変換部を有する
前記(6)に記載の受信装置。
(8)上記電光変換特性情報は、電光変換特性のタイプを指定するためのタイプ情報であり、
上記電光変換部は、
上記タイプ情報で指定されたタイプの電光変換特性の曲線に基づいて上記伝送ビデオデータに対して電光変換を施す
前記(7)に記載の受信装置。
(9)上記電光変換特性情報は、電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータであり、
上記電光変換部は、
上記パラメータで求められた電光変換特性の曲線に基づいて、上記伝送ビデオデータに対して電光変換を施す
前記(7)に記載の受信装置。
(10)上記電光変換部で使用される上記電光変換特性の曲線は、上記パラメータと共に、表示可能な最大レベル情報に基づいて求められ、
上記出力ビデオデータの最大レベルは上記表示可能な最大レベル情報に制限される
前記(9)に記載の受信装置。
(11)上記処理部は、
上記コンテナに含まれるビデオストリームを復号化して伝送ビデオデータを得る復号化部と、
上記復号化部で得られた上記伝送ビデオデータと、該伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性情報を、対応付けて、外部機器に送信する送信部を有する
前記(6)に記載の受信装置。
(12)上記送信部は、
上記伝送ビデオデータを、所定数のチャネルで、差動信号により、上記外部機器に送信し、
上記電光変換特性の情報を上記伝送ビデオデータのブランキング期間に挿入することで、該電光変換特性情報を上記外部機器に送信する
前記(11)に記載の受信装置。
(13)受信部により、伝送ビデオデータが符号化されて得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信ステップを有し、
上記伝送ビデオデータは、0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して得られたものであり、
上記ビデオストリームのレイヤおよび/または上記コンテナのレイヤに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入されており、
上記受信ステップで受信されたコンテナに含まれるビデオストリームを処理する処理ステップをさらに有する
受信方法。
(14)伝送ビデオデータと、該伝送ビデオデータに対応付けられている、該伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を、外部機器から受信する受信部と、
上記受信部で受信された上記伝送ビデオデータに、上記所定単位毎の上記電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、出力ビデオデータを得る電光変換部を備える
表示装置。
(15)上記電光変換特性情報は、電光変換特性のタイプを指定するためのタイプ情報であり、
上記電光変換部は、
上記タイプ情報で指定されたタイプの電光変換特性の曲線に基づいて上記伝送ビデオデータに対して電光変換を施す
前記(14)に記載の表示装置。
(16)上記電光変換特性情報は、電光変換特性の曲線を求めるためのパラメータであり、
上記電光変換部は、
上記パラメータで求められた電光変換特性の曲線に基づいて、上記伝送ビデオデータに対して電光変換を施す
前記(14)に記載の表示装置。
(17)上記電光変換部で使用される上記電光変換特性の曲線は、上記パラメータと共に、表示可能な最大レベル情報に基づいて求められ、
上記出力ビデオデータの最大レベルは上記表示可能な最大レベル情報に制限される
前記(16)に記載の表示装置。
(18)受信部により、伝送ビデオデータと、該伝送ビデオデータに対応付けられている、該伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を、外部機器から受信する受信ステップと、
上記受信ステップで受信された上記伝送ビデオデータに、上記所定単位毎の上記電光変換特性の情報に基づいて電光変換を施して、出力ビデオデータを得る電光変換ステップを有する
表示方法。
(19)0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して得られた伝送ビデオデータの符号化データからなるビデオストリームを含むコンテナを送信する第1の送信部と、
上記ビデオストリームを受信側で取得するための情報を持つメタファイルを送信する第2の送信部を備え、
上記ビデオストリームおよび/または上記メタファイルに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入される
送信装置。
(20)0%から100%*N(Nは1より大きい数)のレベル範囲を持つ入力ビデオデータに光電変換を施して得られた伝送ビデオデータの符号化データからなるビデオストリームを含むコンテナを送信する送信部を備え、
上記ビデオストリームのレイヤおよび/または上記コンテナのレイヤに、上記伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報が挿入される
送信装置。
【0104】
本技術の主な特徴は、ビデオストリームのレイヤやコンテナのレイヤに、伝送ビデオデータの所定単位毎の電光変換特性の情報を挿入することで、送信側では、HDRビデオデータに対して、所定単位毎に、画像内容に応じた適切な光電変換特性を選択的に適用して光電変換行うことを可能にしたことである(図9参照)。
【符号の説明】
【0105】
10,10A~10C・・・送受信システム
100・・・送信装置
101・・・制御部
102・・・カメラ
103・・・光電変換部
104・・・ビデオエンコーダ
105・・・システムエンコーダ
106・・・送信部
200・・・セットトップボックス
200A・・・受信装置
201,201A・・・制御部
202・・・受信部
203・・・システムデコーダ
204・・・ビデオデコーダ
205・・・HDMI送信部
206・・・HDMI端子
300・・・表示装置
301・・・制御部
302・・・HDMI端子
303・・・HDMI受信部
304・・・電光変換部
305・・・表示部
401・・・DASHストリームファイルサーバ
402・・・DASH MPDサーバ
403・・・受信機
404・・・ネット
405・・・放送局
図1
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