特許7388692IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

水中に設けられた水中端末を含む複数の端末間で信号を送受信する無線通信システムに関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ここで、海中等の水中において無線通信を実施する場合、電波の減衰量は大気中等に比べて大きい傾向にある。特に、水の導電率や、潮流等による送受信用アンテナの揺動等のような通信環境によって、電波の減衰量が大きく変動する。このため、水中で無線通信を利用した場合における高スループットの維持や、制御通信における遅延時間保証を目的とした通信途絶時間の解消するためには、電波の減衰量の変動が生じる場合においても、安定した無線通信を実現することが望まれている。この点、特許文献1の開示技術では、無線データ又は音響データ転送の選択をする旨の開示に留まり、水中において安定した無線通信を実現することが難しい。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、上述した問題点を解決するために、水中に設けられた水中端末を含む複数の端末間で、電波を利用して信号を送受信する無線通信システムを発明した。取得手段は、端末に取付けられたセンサを用いて計測された水中の通信環境に関する水中環境データを取得する。設定手段は、水中環境データに基づき、信号を送信する際のパラメータを設定する。送信手段は、パラメータに基づき、送信するデータに対する送信信号を生・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

上述した構成からなる本発明によれば、設定手段は、水中環境データに基づき、信号を送信する際のパラメータを設定する。このため、水中において電波の減衰量を変動させる要因を考慮した上で、信号を生成する際のパラメータを設定することができる。これにより、水中において安定した無線通信を実現することが可能となる。従って、例えば水中における高スループットの維持や、制御通信における遅延保証を目的とした通信途絶時間の解消が期待できる。

また、上述した構成からなる本発明によれば、取得手段は、水中端末に取り付けられたセンサを用いて計測された導電率を取得してもよい。この場合、水中において電波の減衰量を変動させる主要因とされる導電率を取得することで、通信環境に適したパラメータを設定することができる。これにより、安定した無線通信を容易に実現することが可能となる。また、導電率を計測するセンサは、水中端末の水中移動や作業等を実施する際に用いるセンサとして併用することができ、新たに取り付ける必要が無い。このため、水中端末の複雑化や重量増加等を抑制することが可能となる。

また、上述した構成からなる本発明によれば、水中環境データ取得手段は、センサが取り付けられた第1端末から送信された水中環境データを、第2端末が取得してもよい。この場合、センサが取り付けられていない第2端末においても、通信環境に適したパラメータを設定することができる。これにより、端末の軽量化を実現することが可能となる。

また、上述した構成からなる本発明によれば、参照手段は、過去の水中環境データ及び過去のパラメータを含む履歴情報を参照し、取得手段で取得された水中環境データに含まれる複数のデータ間に関連性を有する場合に、現状の通信環境に適したパラメータを設定してもよい。この場合、これまでに蓄積された履歴情報を踏まえて、現状の通信環境に適したパラメータを容易に設定することができる。これにより、水中環境データに含まれる複数のデータ間に関連性を有する場合においても、定量的にパラメータを設定することが可能となる。

また、上述した構成からなる本発明によれば、送信手段は、水底端末に対し、水中端末から送信信号を送信してもよい。この場合、水底の砂等によって水底端末のアンテナが埋もれた場合においても、信号を受信させることができる。これにより、通信に光技術を用いた場合に比べて、水底端末のメンテナンスに必要な工数を削減することが可能となる。

また、上述した構成からなる本発明によれば、送信手段は、基地端末に対し、2つ以上の水中端末から送信信号を同時に送信してもよい。この場合、基地端末が備える1つのアンテナを用いて、複数の水中端末から送信された信号を受信できる。これにより、通信に光技術を用いた場合に比べて、複数の水中端末から信号を受信するための光軸合わせの工数等を削減することが可能となる。

この特許の権利範囲[特許請求の範囲]

知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)

この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 図1は、本実施形態における無線通信システムの一例を示す模式図である。
【図2】 図2は、信号フレームの一例を示す模式図である。
【図3】 図3は、端末の構成の一例を示す模式図である。
【図4】 図4は、本実施形態における無線通信システムの一例を示すフローチャートである。
【図5】 図5(a)及び図5(b)は、設定手段の一例を示す模式図である。
【図6】 図6(a)は、実施例におけるシミュレーションの条件を示す図であり、図6(b)は、実施例におけるシミュレーションに用いた通信距離の変化モデルを示す模式図であり、図6(c)は、実施例におけるシミュレーションに用いた各条件の時間変化を示す模式図である。
【図7】 図7(a)~(d)は、実施例におけるシミュレーションの結果を示すグラフである。

代表図 図1本件の代表的な図

1 :端末 11 :水中端末 12 :基地端末 13 :水底端末 14 :水上端末 21 :制御部 21a :通信制御部 22a :送信部 22b :受信部 22c :アンテナ 23 :記憶部 24 :センサ 9 :水中 91 :水底 92 :水上 100 :無線通信システム S110 :取得手段 S120 :設定手段 S130 :送信手段

全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります