(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】集塵装置を備えたワイヤソー
(51)【国際特許分類】
B28D 1/08 20060101AFI20231121BHJP
B28D 7/02 20060101ALI20231121BHJP
B24B 27/06 20060101ALI20231121BHJP
B24B 55/06 20060101ALI20231121BHJP
B23D 57/00 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
B28D1/08
B28D7/02
B24B27/06 D
B24B55/06
B23D57/00
(21)【出願番号】P 2022530714
(86)(22)【出願日】2020-11-24
(86)【国際出願番号】 KR2020016651
(87)【国際公開番号】W WO2021107546
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】10-2019-0153083
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0026897
(32)【優先日】2020-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522205404
【氏名又は名称】イーグン カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ ソン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】イ チェ ムン
【審査官】堀内 亮吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-010297(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0231654(US,A1)
【文献】特開2016-155220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B28D 1/08
B28D 7/02
B24B 27/06
B24B 55/06
B23D 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転によってワイヤを移動させるメインローラー;
第1上部集塵ローラー、第1下部集塵ローラー及び第1支持ローラーを含む第1プーリーシステム
であって、前記第1支持ローラーは、前記ワイヤが、前記第1下部集塵ローラーから前記第1上部集塵ローラーを通過して前記メインローラーに到達可能となるよう、前記ワイヤを支持するよう構成されている第1プーリーシステム;
第2上部集塵ローラー、第2下部集塵ローラー及び第2支持ローラーを含む第2プーリーシステム
であって、前記第2支持ローラーは、前記ワイヤが、前記メインローラーから前記第2上部集塵ローラーを通過して前記第2下部集塵ローラーに到達可能となり、前記第1支持ローラー及び前記第2支持ローラーが、連結部を介して接続されるよう、前記ワイヤを支持するよう構成されている第2プーリーシステム;
;及び
前記第1プーリーシステム及び前記第2プーリーシステムから離脱する異物を集塵するように前記第1プーリーシステム及び前記第2プーリーシステムの下部に備えられた集塵部;を含み、
前記ワイヤが前記第1プーリーシステム及び前記メインローラーを経て前記第2プーリーシステムに移動するように、前記複数のローラーはワイヤと連結され、
前記第1プーリーシステムにおいて、前記第1上部集塵ローラーは、前記第1下部集塵ローラーより上部に配置され、前記第1上部集塵ローラー及び前記第1下部集塵ローラーは、地面の垂直面を基準にして傾斜して配置され、
前記第2プーリーシステムは、前記第1プーリーシステムより下部に配置され、前記第2上部集塵ローラーは、前記第2下部集塵ローラーより上部に配置され、前記第2上部集塵ローラー及び前記第2下部集塵ローラーは、前記地面の垂直面を基準にして傾斜して配置さ
れ、
下部傾斜面は、コンベヤーベルトを含み、
前記下部傾斜面は、前記メインローラーの下部に配置され、前記集塵部に連結されており、前記下部傾斜面は、前記集塵部が位置する方向に下方に傾斜する、集塵装置を備えたワイヤソー。
【請求項2】
前記ワイヤは、切断用ダイヤモンドワイヤを有する、請求項1に記載の集塵装置を備えたワイヤソー。
【請求項3】
前記メインローラーに垂直な方向に水又は液体を噴射するように備えられたノズル部をさらに含む、
請求項1に記載の集塵装置を備えたワイヤソー。
【請求項4】
前記第1上部集塵ローラーと前記第1下部集塵ローラーとがなす傾斜面と地面の垂直面との間の角度は10度乃至30度である、請求項1に記載の集塵装置を備えたワイヤソー。
【請求項5】
前記集塵部は、
前記異物を収集する収集部;及び
前記異物が外部に排出される排出口;をさらに含む、請求項1に記載の集塵装置を備えたワイヤソー。
【請求項6】
前記集塵装置を備えたワイヤソーの内部を保護するための保護フレームをさらに含み、
前記保護フレームは透明ウィンドウを含む、請求項1に記載の集塵装置を備えたワイヤソー。
【請求項7】
第1プーリーシステムとメインローラーとの間で配置され、前記ワイヤが前記第1プーリーシステムから前記メインローラーに移動できるように支持する第3支持ローラーをさらに含み、
前記第3支持ローラーは複数個で備えられる、請求項1に記載の集塵装置を備えたワイヤソー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤソーに関し、より詳細には、集塵装置を備えたワイヤソ-に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンクリートからなる構造物は、ダイヤモンドワイヤを用いた切断装置によって切断され得る。このようにコンクリート構造物、岩石などを切断する切断用ワイヤは、切断する過程で粉塵、水、スラッジなどの多様な異物によって汚染しやすい。コンクリート構造物などをこぎれいに切断するにおいて、このようなワイヤの表面に存在する異物は除去される必要がある。
【0003】
しかし、切断用ワイヤの表面に付着した異物を除去する装置は、既存には存在しておらず、ユーザーの力によって長いワイヤの表面の異物を除去することは容易でない場合もあった。そこで、ダイヤモンドワイヤなどの表面に付着した粉塵などの異物をより効果的に除去するための集塵装置を備えたワイヤソーの必要性が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、集塵装置を備えたワイヤソー(ワイヤソーマシン)を提供することにある。
【0005】
本発明で達成しょうとする技術的課題は、前記技術的課題に制限されなく、言及していない他の技術的課題は、下記の記載から本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を達成するための本発明に係る集塵装置を備えたワイヤソーは、回転によってワイヤを移動させるメインローラー;第1上部集塵ローラー、第1下部集塵ローラー及び第1支持ローラーを含む第1プーリーシステム;第2上部集塵ローラー、第2下部集塵ローラー及び第2支持ローラーを含む第2プーリーシステム;及び前記第1プーリーシステム及び前記第2プーリーシステムから離脱する異物を集塵するように前記第1プーリーシステム及び前記第2プーリーシステムの下部に備えられた集塵部;を含み、前記ワイヤが前記第1プーリーシステム及び前記メインローラーを経て前記第2プーリーシステムに移動するように前記複数のローラーがワイヤと連結され、前記第1プーリーシステムにおいて、前記第1上部集塵ローラーは、前記第1下部集塵ローラーより上部に配置され、前記第1上部集塵ローラー及び前記第1下部集塵ローラーは、地面の垂直面を基準にして傾斜して配置され、前記第2プーリーシステムは、前記第1プーリーシステムより下部に配置され、前記第2上部集塵ローラーは、前記第2下部集塵ローラーより上部に配置され、前記第2上部集塵ローラー及び前記第2下部集塵ローラーは、前記地面の垂直面を基準にして傾斜して配置されることを特徴とする。
【0007】
集塵装置を備えたワイヤソーは、前記メインローラーの下部に配置された下部傾斜面をさらに含み、前記下部傾斜面は前記集塵部に連結され得る。集塵装置を備えたワイヤソーは、前記メインローラーに垂直な方向に水又は液体を噴射するように備えられたノズル部をさらに含むことができる。
【0008】
集塵装置を備えたワイヤソーは、前記第1上部集塵ローラーと前記第1下部集塵ローラーとがなす傾斜面と地面の垂直面との間の角度が10度乃至30度であり得る。
【0009】
前記集塵部は、前記異物を収集する収集部;及び前記異物が外部に排出される排出口;をさらに含むことができる。
【0010】
集塵装置を備えたワイヤソーは、前記集塵装置を備えたワイヤソーの内部を保護するための保護フレームをさらに含み、前記保護フレームは透明ウィンドウを含むことができる。
【0011】
集塵装置を備えたワイヤソーは、第1プーリーシステムとメインローラーとの間に配置され、前記ワイヤが前記第1プーリーシステムから前記メインローラーに移動できるように支持する第3支持ローラーをさらに含み、前記第3支持ローラーは複数個で備えられ得る。
【発明の効果】
【0012】
前記のような本発明によると、下記のような多様な効果を有する。
【0013】
本発明は、切断用ワイヤがプーリーシステムの複数の集塵ローラーの外周面に沿って移動することによって、集塵ローラーの外周面に作用する回転による遠心力により、ワイヤの表面に存在する異物が比較的少ないエネルギーで手軽く除去され得るという効果を有する。
【0014】
本発明は、第1プーリーシステム及び第2プーリーシステムを含むことによって、第1プーリーシステムを通過しながら1次的にワイヤの異物が除去され、続いて第2プーリーシステムを通過しながら2次的にワイヤの異物が再度除去されることによって、ワイヤの異物除去の完全性が向上するという効果を有する。
【0015】
本発明は、集塵装置を備えたワイヤソーの内部空間の下面が傾斜した面に形成されることによって、下面から集塵部に異物がスライディング移動することができ、これによって、集塵装置を備えたワイヤソーの内部空間に粉塵などの異物が停滞するという問題が改善され得るという効果を有する。
【0016】
集塵部(集塵装置)を備えており、(切断用)ワイヤがコンクリートなどからなる構造物を切断した後、表面に発生する粉塵などの異物を効果的に収集及び排出することによって異物を容易に除去することができる。
【0017】
本発明で得られる効果は、以上で言及した効果に制限されなく、言及していない他の効果は、下記の記載から本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの側面図である。
【0019】
【
図2】本発明の一実施例に係るメインローラー、ワイヤ、第1プーリーシステム及び第2プーリーシステムの側面図である。
【0020】
【
図3】本発明の一実施例に係る第1プーリーシステム及び第2プーリーシステムの側面図である。
【0021】
【
図4】本発明の一実施例に係る集塵部の側面図である。
【0022】
【
図5】本発明の他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの側面図である。
【0023】
【
図6】本発明の他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの側面図である。
【0024】
【
図7】本発明の更に他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る好ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下で開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明しようとするものであり、本発明が実施され得る唯一の実施形態を示そうとするものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、この技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明がこのような具体的な細部事項がなくても実施され得ることが分かる。
【0026】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として示す添付の図面を参照する。これら実施例は、当業者が本発明を十分に実施できるように詳細に説明する。本発明の多様な実施例は、互いに異なるが、相互排他的である必要はないことを理解しなければならない。例えば、ここに記載している特定の形状、構造及び特性は、一実施例に関連して本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲で、他の実施例に具現され得る。また、それぞれの開示された実施例内の個別構成要素の位置又は配置は、本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲で変更され得ることを理解しなければならない。よって、後述する詳細な説明は限定的でなく、本発明の範囲は、適宜説明する場合、それら請求項が主張するのと均等な全ての範囲と共に、添付の請求項によってのみ限定される。
【0027】
いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示すことができる。
【0028】
構成要素を解釈するにおいて、別途の明示的な記載がないとしても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0029】
位置関係に対する説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などと二つの部分の位置関係が説明される場合、「直ぐ」又は「直接」が使用されない以上、二つの部分の間に一つ以上の他の部分が位置することもある。
【0030】
以下、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の好ましい各実施例に関して添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
本発明の多くの実施例のそれぞれの特徴が部分的に又は全体的に互いに結合又は組み合わせ可能であり、当業者が十分に理解できるように技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立的に実施可能な場合もあり、連関関係で共に実施可能な場合もある。
【0032】
図1は、本発明の一実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの側面図である。
図2は、本発明の一実施例に係るメインローラー、ワイヤ、第1プーリーシステム及び第2プーリーシステムの側面図である。
図3は、本発明の一実施例に係る第1プーリーシステム及び第2プーリーシステムの側面図である。
図4は、本発明の一実施例に係る集塵部の側面図である。
【0033】
図1乃至
図4を参照すると、集塵装置を備えたワイヤソー100は、ワイヤ10の表面に存在する埃、粉塵、水などの異物を除去できる装置である。集塵装置を備えたワイヤソー100は、一側が開放されていてもよい。開放された一側を介してワイヤ10が流入し、ワイヤ10の表面に存在する異物が除去された後、前記一側を介して再度きれいになったワイヤ10が流出し得る。このとき、ワイヤ10は、堅固な構造物を切断できる切断用ワイヤであり得る。ワイヤ10は、コンクリート、岩石などの堅固な構造物を切断できる長く延長された形態の柔軟な線であり得る。例えば、ワイヤ10は、切断用ダイヤモンドワイヤであり得るが、これに制限されない。
【0034】
集塵装置を備えたワイヤソー100は、保護フレーム110、メインローラー120、第1プーリーシステム130、第2プーリーシステム140、連結部151、第3支持ローラー152、集塵部160及び下部傾斜面170を含む。
【0035】
集塵装置を備えたワイヤソー100の保護フレーム110は、集塵装置を備えたワイヤソー100の他の構成要素を取り囲みながら保護する構成要素である。保護フレーム110は、内部空間を有することができ、保護フレーム110の内部空間には、メインローラー120、第1プーリーシステム130、第2プーリーシステム140、連結部151、第3支持ローラー152、集塵部160及び下部傾斜面170が配置され得る。保護フレーム110は、集塵装置を備えたワイヤソー100の内部と外部を遮断できる閉鎖構造であり得る。具体的に、保護フレーム110は、一側が開放された構造であってもよく、開放された一側を介してワイヤ10が流入又は流出し得る。保護フレーム110の開放された一側を除いた残りの部分は、保護フレーム110の内部空間を外部と遮断する閉鎖構造であってもよく、これによって、集塵装置を備えたワイヤソー100の内部に存在する粉塵などの異物が外部に放出されることが遮断され得る。
【0036】
集塵装置を備えたワイヤソー100のメインローラー120は、動力によって回転するローラーであり得る。メインローラー120は、回転力を提供するモーターと連結されてもよく、モーターによってメインローラー120が回転することができる。モーターは、集塵装置を備えたワイヤソー100が含む内部モーターであってもよく、これと異なり、モーターは、集塵装置を備えたワイヤソー100の外部に配置され、メインローラー120と連結されてもよい。メインローラー120は、モーターが提供する動力によって回転することができ、メインローラー120の外周面に接触するワイヤ10は、メインローラー120の回転によってメインローラー120の外周面に沿って移動することができる。
【0037】
集塵装置を備えたワイヤソー100の第1プーリーシステム130は、ワイヤ10の表面に存在する異物を除去できる構成要素である。ワイヤ10は、集塵装置を備えたワイヤソー100の外部から開放された一側を介して集塵装置を備えたワイヤソー100の内部に流入し、第1プーリーシステム130を経てメインローラー120につながり得る。第1プーリーシステム130は、集塵装置を備えたワイヤソー100の内部に流入したワイヤ10の表面に存在する異物を除去することができる。
【0038】
本発明において、各上部集塵ローラー及び各下部集塵ローラーは、ローラーと称することができるが、これらローラーがワイヤの表面に付いた異物を離脱させ、下部に存在する集塵部に異物を集塵させる機能を有しており、説明の便宜のために集塵ローラーと称する。
【0039】
具体的に、第1プーリーシステム130は、第1上部集塵ローラー131、第1下部集塵ローラー132及び第1支持ローラー133を含む。第1上部集塵ローラー131の下部には第1下部集塵ローラー132が配置され得る。このとき、第1上部集塵ローラー131と第1下部集塵ローラー132は、地面に垂直な方向を基準にして傾斜するように斜めに配置され得る。第1下部集塵ローラー132は、第1上部集塵ローラー131よりも集塵装置を備えたワイヤソー100の開放された一側にさらに近く配置され得る。これによって、第1上部集塵ローラー131と第1下部集塵ローラー132とを連結する直線は、地面に垂直な直線に比べて、
図2に示したように第2角度θ2をなすことができる。第2角度θ2は、0゜より大きく、90゜より小さくてもよい。
【0040】
第1上部集塵ローラー131及び第1下部集塵ローラー132には、ワイヤ10が互い違いに連結され得る。具体的に、第1プーリーシステム130に進入するワイヤ10は、第1下部集塵ローラー132の外周面を先に通過し、第1下部集塵ローラー132と第1上部集塵ローラー131との間の空間を通過した後、続いて第1上部集塵ローラー131の外周面を通過することができる。このように、ワイヤ10は、第1上部集塵ローラー131と第1下部集塵ローラー132との間を横切って互い違いに通過することによって、第1上部集塵ローラー131及び第1下部集塵ローラー132のそれぞれとの接触面積がより効果的に増加し得る。
【0041】
第1上部集塵ローラー131を通過したワイヤ10は、第1支持ローラー133の外周面を通過することができる。第1支持ローラー133は、ワイヤ10がメインローラー120まで安定的に到逹できるようにワイヤ10を支持する役割をすることができる。
【0042】
第1支持ローラー133は、第2プーリーシステム140の第2支持ローラー143と連結部151を介して連結され得る。連結部151は、第1支持ローラー133と第2支持ローラー143とを連結し、第1支持ローラー133及び第2支持ローラー143がより安定的に固定できるように支持する構成要素であり得る。
【0043】
図3の(a)を参照すると、第1プーリーシステム130は、ワイヤ10の表面に存在する異物を
図3の(a)の矢印方向に除去することができる。具体的に、ワイヤ10は、第1上部集塵ローラー131及び第1下部集塵ローラー132を通過し、第1上部集塵ローラー131及び第1下部集塵ローラー132のそれぞれの外周面に作用する回転による遠心力を受けることができる。このような集塵ローラーの回転による遠心力により、ワイヤ10の表面に存在する粉塵、水などの異物は、第1上部集塵ローラー131の外周面の接線方向及び第1下部集塵ローラー132の外周面の接線方向に離脱し得る。そして、離脱した異物は、重力によって地面方向に落下し得る。
【0044】
第1プーリーシステム130を通過したワイヤ10は、第3支持ローラー152の外周面と接触し、続いてメインローラー120に移動することができる。第3支持ローラー152は、第1プーリーシステム130とメインローラー120との間でワイヤ10が安定的に移動できるように支持する役割をするローラーであり得る。
【0045】
第3支持ローラー152を通過したワイヤ10は、続いてメインローラー120を通過することができる。上述したように、メインローラー120の外周面と接触したワイヤ10には、メインローラー120が提供する動力が作用し得る。そして、ワイヤ10は、外周面に沿って押されながら移動し得る。
【0046】
集塵装置を備えたワイヤソー100の第2プーリーシステム140は、ワイヤ10の表面に存在する異物を除去できる構成要素である。メインローラー120を通過したワイヤ10は、第2プーリーシステム140につながり得る。第2プーリーシステム140は、ワイヤ10の表面に存在する異物を除去することができる。第2プーリーシステム140は、第1プーリーシステム130の下部に配置され得る。
【0047】
第2プーリーシステム140は、第2上部集塵ローラー141、第2下部集塵ローラー142及び第2支持ローラー143を含む。メインローラー120を通過したワイヤ10は、第2支持ローラー143の外周面を通過することができる。第2支持ローラー143は、ワイヤ10がメインローラー120から第2上部集塵ローラー141まで安定的に到逹できるようにワイヤ10を支持する役割をすることができる。
【0048】
第2上部集塵ローラー141の下部には第2下部集塵ローラー142が配置され得る。このとき、第2上部集塵ローラー141と第2下部集塵ローラー142は、地面に垂直な方向を基準にして傾斜するように斜めに配置され得る。第2下部集塵ローラー142は、第2上部集塵ローラー141よりも集塵装置を備えたワイヤソー100の開放された一側にさらに近く配置され得る。これによって、第2上部集塵ローラー141と第2下部集塵ローラー142とを連結する直線は、地面に垂直な直線と比較して、
図2に示したように第3角度θ3をなすことができる。第3角度θ3は、0゜より大きく、90゜より小さくてもよい。このとき、第3角度θ3は第2角度θ2と同一であり得る。すなわち、第2上部集塵ローラー141と第2下部集塵ローラー142が傾斜した程度は、第1上部集塵ローラー131と第1下部集塵ローラー132が傾斜した角度と同一であり得る。
【0049】
第2上部集塵ローラー141及び第2下部集塵ローラー142には、ワイヤ10が互い違いに連結され得る。具体的に、第2プーリーシステム140に進入するワイヤ10は、第2上部集塵ローラー141の外周面を先に通過し、第2上部集塵ローラー141と第2下部集塵ローラー142との間の空間を通過した後、続いて第2下部集塵ローラー142の外周面を通過することができる。このように、ワイヤ10は、第2上部集塵ローラー141と第2下部集塵ローラー142との間を横切って互い違いに通過することによって、第2上部集塵ローラー141及び第2下部集塵ローラー142のそれぞれとの接触面積がより効果的に増加し得る。
【0050】
図3の(b)を参照すると、第2プーリーシステム140は、ワイヤ10の表面に存在する異物を
図3の(b)の矢印方向に除去することができる。具体的に、ワイヤ10は、第2上部集塵ローラー141及び第2下部集塵ローラー142を通過し、第2上部集塵ローラー141及び第2下部集塵ローラー142のそれぞれの外周面に作用する回転による遠心力を受けることができる。このような集塵ローラーの回転による遠心力により、ワイヤ10の表面に存在する粉塵、水などの異物は、第2上部集塵ローラー141の外周面の接線方向及び第2下部集塵ローラー142の外周面の接線方向に離脱し得る。そして、離脱した異物は、重力によって地面方向に落下し得る。
【0051】
ワイヤ10からは、第1プーリーシステム130を経て1次的に異物が除去され、第2プーリーシステム140を経て2次的に異物が除去され得る。
【0052】
本発明の一実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソー100は、第1プーリーシステム130及び第2プーリーシステム140を全て含むと説明したが、これに制限されなく、集塵装置を備えたワイヤソー100は、第1プーリーシステム130のみを含んでもよく、第2プーリーシステム140のみを含んでもよい。すなわち、集塵装置を備えたワイヤソー100は、一つのプーリーシステムのみを含んでもよい。
【0053】
図4を参照すると、第1プーリーシステム130及び第2プーリーシステム140によって除去された異物は集塵部160に収集され得る。集塵装置を備えたワイヤソー100の集塵部160は、ワイヤ10の表面から除去された異物が収集され、この異物が、集塵装置を備えたワイヤソー100の外部に排出できるようにする構成要素である。
【0054】
集塵部160は、収集部161及び排出口162を含む。集塵部160の収集部161は、第1プーリーシステム130及び第2プーリーシステム140から発生するワイヤ10の異物を収集する構成である。収集部161は、第1プーリーシステム130及び第2プーリーシステム140の全てと重畳するように第1プーリーシステム130及び第2プーリーシステム140の下部に配置され得る。収集部161は、上部が凹状の構造であり、異物が安定的に収集され得る空間を有することができる。第1プーリーシステム130及び第2プーリーシステム140から地面方向に落下する異物は収集部161に載置され得る。
【0055】
集塵部160の排出口162は、収集部161の一部が開放された開口であり得る。すなわち、排出口162は、収集部161と外部とを連結する通路であり得る。
図1には示していないが、排出口162には集塵装置がさらに配置され得る。集塵装置は、異物を吸い込む吸入力を加えることができる構成要素であり得る。集塵装置は、排出口162に設置され、吸入力の作用により、収集部161に収集された異物を排出口162を介して外部に吸い込むことができる。これによって、収集部161に集まった異物は、排出口162を介して外部に排出され得る。
【0056】
集塵装置を備えたワイヤソー100の下部傾斜面170は、メインローラー120から離脱するワイヤ10の異物が集塵部160に移動できるように、傾斜した集塵装置を備えたワイヤソー100の内部下面であり得る。集塵装置を備えたワイヤソー100の内部空間の下面は、下部傾斜面170によって第1角度θ1だけ傾斜し得る。下部傾斜面170は、メインローラー120と隣接した部分が高く、メインローラー120から集塵部160に近づきながら低くなり得る。このように下部傾斜面170が第1角度θ1だけ傾斜していることによって、下部傾斜面170に落下した異物が効果的に集塵部160に流れ落ちながら移動し得る。
【0057】
本発明の一実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソー100は、上部集塵ローラー131、141、下部集塵ローラー132、142及び支持ローラー133、143を含むプーリーシステム130、140を含むことによって、ワイヤ10の表面に付着した粉塵、水などの異物を効果的に除去することができる。上部集塵ローラー131、141及び下部集塵ローラー132、142の外周面を互い違いに通過するワイヤ10は、各集塵ローラー131、141、132、142の外周面に作用する回転による遠心力を受けることができ、これによって、ワイヤ10の表面に付着していた異物は、遠心力によって外周面の接線方向に除去され得る。除去された異物は、重力によって地面方向に落下しながら集塵部160に集まるようになり、収集された異物は排出口162を介して外部に排出され得る。本発明の一実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソー100は、集塵ローラー131、141、132、142の遠心力を用いることによって、より迅速且つ安全にワイヤ10の異物を除去することができる。また、異物を除去するために各ローラーを回転させるエネルギーのみが消費されるので、エネルギー節減に効果的な環境にやさしい方法でワイヤ10の異物が除去され得る。
【0058】
本発明の他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーにおいて、第1プーリーシステム及び第2プーリーシステムは、上部から見たときに互いに重畳しないように互い違いに形成され得る。
図1に示した互いに上下に重畳するように形成された第1プーリーシステム130及び第2プーリーシステム140と異なり、本発明の他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの第1プーリーシステム及び第2プーリーシステムは互い違いに形成され得る。例えば、第1プーリーシステムは、第2プーリーシステムよりも集塵装置を備えたワイヤソーの開放された部分にさらに近く形成され得る。これと異なり、第2プーリーシステムは、第1プーリーシステムよりも集塵装置を備えたワイヤソーの開放された部分にさらに近く形成されてもよい。このように、第1プーリーシステム及び第2プーリーシステムが上部から見たときに互いに重畳しないように互い違いに形成されることによって、第1プーリーシステムから除去された異物が第2プーリーシステムに流入することが低減し得る。すなわち、第1プーリーシステムの下部には、第2プーリーシステムが地面に垂直な方向に直ぐ配置されなくてもよく、第1プーリーシステムで重力によって垂直に落下する異物は、第2プーリーシステムに流入せずに直ぐ集塵部160に落下し得る。これによって、集塵装置を備えたワイヤソーは、ワイヤ10の表面に存在する異物をより効果的に除去することができる。
【0059】
本発明の他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーは、第1プーリーシステムの第2角度が第2プーリーシステムの第3角度より大きくてもよい。具体的に、第1プーリーシステムの第1上部集塵ローラー及び第1下部集塵ローラーは、地面と垂直な直線を基準にして第2角度だけ傾斜して配置され得る。そして、第2プーリーシステムの第2上部集塵ローラー及び第2下部集塵ローラーは、地面と垂直な直線を基準にして第3角度だけ傾斜して配置され得る。このとき、
図1乃至
図4の集塵装置を備えたワイヤソー100の第2角度θ2と第3角度θ3とが互いに同一であったのと異なり、本発明の更に他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーは、第2角度と第3角度とが異なってもよく、例えば、第2角度が第3角度より大きくてもよい。このとき、第2角度と第3角度は10度乃至30度であることが好ましい。これによって、第1上部集塵ローラーと第1下部集塵ローラーとがなす傾斜は、第2上部集塵ローラーと第2下部集塵ローラーとがなす傾斜よりも地面に対してより緩やかであり得る。この場合、上部から見たとき、第1プーリーシステムが占める面積は、第2プーリーシステムが占める面積より大きくてもよい。これによって、第1プーリーシステムから除去されるワイヤ10の異物全部が第2プーリーシステムに流入しない場合があり、第2プーリーシステムは、ワイヤ10の異物をより効果的に除去することができる。
【0060】
図5は、本発明の更に他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの側面図である。
図5の集塵装置を備えたワイヤソー200は、
図1乃至
図4の集塵装置を備えたワイヤソー100と比較して、保護フレーム210が異なることを除いては実質的に同一であるので、重複する説明は省略する。説明の便宜のために、
図1乃至
図4を参照して説明する。
【0061】
図5を参照すると、集塵装置を備えたワイヤソー200の保護フレーム210は、支持フレーム211及び透明ウィンドウ212を含む。支持フレーム211は、保護フレーム210の外部骨格を形成する構成要素である。支持フレーム211は、集塵装置を備えたワイヤソー200の内部空間と外部とを連結する複数の開口を含むことができる。そして、透明ウィンドウ212は、支持フレーム211の複数の開口に形成され、集塵装置を備えたワイヤソー200の内部空間と外部とを遮断することができる。透明ウィンドウ212は、透明な物質からなってもよく、例えば、透明アクリル又は透明ガラスからなってもよい。これによって、集塵装置を備えたワイヤソー200の内部は、透明ウィンドウ212を通じて視認され得る。これによって、集塵装置を備えたワイヤソー200のユーザーは、透明ウィンドウ212を通じて集塵装置を備えたワイヤソー200のワイヤ10の異物除去を肉眼で確認することができる。
【0062】
図5を参照すると、ワイヤソー200は、ノズル部175をさらに備えることができる。ノズル部175は、
図5において矢印で表示された事項であり、ノズル部175は、メインローラー120に対して(垂直方向などに)水、液体などを噴射できるように備えられてもよく、ワイヤが第1プーリーシステムで第1下部集塵ローラー132から第1上部集塵ローラー131を経て第1支持ローラー133に到逹する前の経路上に(垂直方向に)水、液体などを噴射できるように備えられてもよい。一例として、ノズル部175は、第3支持ローラー152を支持するフレームに付着し、メインローラー120に対して垂直方向に水、液体などを噴射できるように備えられてもよく、支持フレーム211に付着し、メインローラー120に対して垂直方向に水、液体などを噴射できるように備えられてもよく、保護フレーム210に付着し、メインローラー120に対して垂直方向に水、液体などを噴射できるように備えられてもよい。
【0063】
第1プーリーシステムの第1上部集塵ローラー及び第2プーリーシステムの第2下部集塵ローラーによってワイヤ10がねじれながら異物が除去されることはあるが、さらに微細且つ精密に異物を除去するために、ワイヤソー200はノズル部175をさらに備える。ノズル部175から噴射される水、液体などは、メインローラー120に垂直方向に噴射され、メインローラー120を通過するワイヤ10に付いている異物を細密に除去することができる。
【0064】
図5でノズル部175を示したが、
図5に限定されるのではなく、本発明に係る集塵装置のワイヤソーの全てに対してノズル部175が備えられ得る。
【0065】
図6は、本発明の更に他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの側面図である。
図6の集塵装置を備えたワイヤソー300は、
図1乃至
図4の集塵装置を備えたワイヤソー100と比較して下部傾斜面370が異なることを除いては実質的に同一であるので、重複する説明は省略する。説明の便宜のために、
図1乃至
図4を参照して説明する。
【0066】
図6を参照すると、下部傾斜面370は、コンベヤーベルトで構成され得る。具体的に、下部傾斜面370は、複数のローラーと、複数のローラーを覆い、複数のローラーの外周面に沿って配置されたベルトとを含むことができる。下部傾斜面370の複数のローラーは、集塵装置を備えたワイヤソー300の内部や外部で提供される動力によって回転することができ、複数のローラーの回転によってベルトの上部面が移動し得る。上述したように、下部傾斜面370は、第1角度θ1だけ傾斜していてもよく、下部傾斜面370のベルトは、メインローラー120と隣接した部分から集塵部160に向かってスライディング移動し得る。これによって、下部傾斜面370に落下した異物は、移動するベルトに沿って集塵部160により効果的にスライディング移動し得る。
【0067】
図7は、本発明の更に他の実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの側面図である。
図7の集塵装置を備えたワイヤソー400は、
図1乃至
図4の集塵装置を備えたワイヤソー100と比較して空気循環部480をさらに含むことを除いては実質的に同一であるので、重複する説明は省略する。説明の便宜のために、
図1乃至
図4を参照して説明する。
【0068】
図7を参照すると、集塵装置を備えたワイヤソー400の空気循環部480は、集塵装置を備えたワイヤソー400の内部空間から集塵部160に空気の流れを発生させる構成である。空気循環部480は、
図7に示したように、ファンの形態からなり得る。空気循環部480で生成する風は、下部傾斜面170の表面に沿って集塵部160につながる空気の流れであり得る。これによって、下部傾斜面170に落下した粉塵などの異物は、空気循環部480が生成する空気の流れによって集塵部160により容易に移動し得る。具体的に、集塵装置を備えたワイヤソー400の下部傾斜面170は、斜めに傾斜した形態をなすことによって異物が流れ落ちながら集塵部160に移動することができ、空気循環部480が生成する空気の流れにより、このような異物の移動がより速く且つ効果的に行われ得る。また、下部傾斜面170から流れ落ちなく停滞する異物が空気の流れによって移動することによって、異物が流れ落ちなく停滞する現象が改善され得る。
【0069】
本発明の多様な実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーは、動力を提供するメインローラー、及び複数のローラーを含むプーリーシステムを含み、メインローラー及びプーリーシステムの複数のローラーはワイヤと連結され、プーリーシステムは、複数のローラーを用いてワイヤから異物を離脱させることができる。
【0070】
本発明の他の特徴によると、プーリーシステムは、ワイヤが順次連結された支持ローラー、上部集塵ローラー及び下部集塵ローラーを含み、上部集塵ローラー及び下部集塵ローラーには、ワイヤが互い違いに連結され得る。
【0071】
本発明の更に他の特徴によると、上部集塵ローラー及び下部集塵ローラーは、地面を基準にして傾斜して配置され得る。
【0072】
本発明の更に他の特徴によると、プーリーシステムは、上下に配置された第1プーリーシステム及び第2プーリーシステムを含むことができる。
【0073】
本発明の更に他の特徴によると、集塵装置を備えたワイヤソーは、プーリーシステムの下部から離脱する異物が載置される集塵部をさらに含み、集塵部は、異物を収集する収集部、及び異物が外部に排出される排出口をさらに含むことができる。
【0074】
本発明の更に他の特徴によると、集塵装置を備えたワイヤソーは、メインローラーの下部に配置された下部傾斜面をさらに含むことができる。
【0075】
本発明の更に他の特徴によると、集塵装置を備えたワイヤソーは、透明ウィンドウを含む保護フレームをさらに含むことができる。
【0076】
本発明の多様な実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーは、動力を提供するメインローラー、及び複数のローラーを含むプーリーシステムを含み、メインローラー及びプーリーシステムの複数のローラーは切断用ワイヤと連結され、プーリーシステムは、複数のローラーの遠心力を用いて切断用ワイヤから異物を離脱させることができる。
【0077】
以上で説明した各事項に対して図面符号を簡略に記載する。
【0078】
10:ワイヤ、100、200、300、400:集塵装置を備えたワイヤソー、110、210:保護フレーム、211:支持フレーム、212:透明ウィンドウ、120:メインローラー、130:第1プーリーシステム、131:第1上部集塵ローラー、132:第1下部集塵ローラー、133:第1支持ローラー、140:第2プーリーシステム、141:第2上部集塵ローラー、142:第2下部集塵ローラー、143:第2支持ローラー、151:連結部、152:第3支持ローラー、160:集塵部、161:収集部、162:排出口、170、370:下部傾斜面、480:空気循環部、θ1:第1角度、θ2:第2角度、θ3:第3角度、175:ノズル部
【0079】
以上で説明したように、本発明に係る集塵装置が備えられたワイヤソーは、(切断用)ワイヤが複数のローラーの外周面に沿って移動し、ワイヤの表面に存在する埃、水などの異物が、ローラーの外周面に作用する遠心力によって安全且つ環境にやさしい方法で除去できるという長所を有する。
【0080】
以上で説明した一実施例に係る集塵装置を備えたワイヤソーの実施例は、例示的なものに過ぎなく、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須的な特徴を変更せずとも他の具体的な形態で容易に実施され得る。
【0081】
以上で説明した各実施例は、本発明の各構成要素と特徴が所定の形態で結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施され得る。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合し、本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の各実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。一つの実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられてもよい。特許請求の範囲で明示的な引用関係のない各請求項を結合することによって実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項として含ませ得ることは自明である。
【0082】
本発明がその必須的な特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化され得ることは、当業者にとって自明である。よって、上記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明に係る集塵装置が備えられたワイヤソーは、道路工事時の切断、及びコンクリートなどの構造物の解体産業で産業上に利用可能である。