IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 下西技研工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-マグネットキャッチ 図1
  • 特許-マグネットキャッチ 図2
  • 特許-マグネットキャッチ 図3
  • 特許-マグネットキャッチ 図4
  • 特許-マグネットキャッチ 図5
  • 特許-マグネットキャッチ 図6
  • 特許-マグネットキャッチ 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】マグネットキャッチ
(51)【国際特許分類】
   H01H 36/00 20060101AFI20231121BHJP
   E05C 19/16 20060101ALI20231121BHJP
   H01F 7/02 20060101ALI20231121BHJP
   H01H 36/02 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
H01H36/00 302P
E05C19/16 Z
H01F7/02 R
H01H36/02 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023072256
(22)【出願日】2023-04-26
【審査請求日】2023-06-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592264101
【氏名又は名称】下西技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002044
【氏名又は名称】弁理士法人ブライタス
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 英治
(72)【発明者】
【氏名】石川 賢視
【審査官】片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-024117(JP,A)
【文献】実開昭62-113265(JP,U)
【文献】特開平07-220594(JP,A)
【文献】実開平05-053098(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 36/00
E05C 19/16
H01F 7/02
H01H 36/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に磁化された主磁石と、
前記第1方向における前記主磁石の両端部に設けられた一対のヨークと、
前記第1方向に直交する第2方向において前記主磁石の一方側に設けられ、前記主磁石が発生する磁束に基づいて作動するリードスイッチと、
前記第2方向において前記主磁石の前記一方側に設けられた副磁石と、
を備え
前記副磁石は前記第2方向に磁化されている、マグネットキャッチ。
【請求項2】
第1方向に磁化された主磁石と、
前記第1方向における前記主磁石の両端部に設けられた一対のヨークと、
前記第1方向に直交する第2方向において前記主磁石の一方側に設けられ、前記主磁石が発生する磁束に基づいて作動するリードスイッチと、
前記第2方向において前記主磁石の前記一方側に設けられた副磁石と、
を備え、
前記第2方向において前記主磁石と前記リードスイッチとの間に前記副磁石が設けられる、マグネットキャッチ。
【請求項3】
第1方向に磁化された主磁石と、
前記第1方向における前記主磁石の両端部に設けられた一対のヨークと、
前記第1方向に直交する第2方向において前記主磁石の一方側に設けられ、前記主磁石が発生する磁束に基づいて作動するリードスイッチと、
前記第2方向において前記主磁石の前記一方側に設けられた副磁石と、
を備え、
前記第2方向において、前記主磁石と前記リードスイッチとの間、および前記リードスイッチの前記一方側に、前記副磁石がそれぞれ設けられる、マグネットキャッチ。
【請求項4】
前記主磁石は希土類磁石である、請求項1から3のいずれかに記載のマグネットキャッチ。
【請求項5】
前記副磁石はフェライト磁石である、請求項に記載のマグネットキャッチ。
【請求項6】
前記リードスイッチは、前記主磁石が発生する磁束に基づいて開閉する一対のリード片を有し、
前記リード片は、前記第1方向に並ぶように設けられている、請求項1から3のいずれかに記載のマグネットキャッチ。
【請求項7】
前記主磁石、前記一対のヨーク、および前記リードスイッチを収容する内部空間を有するケースを備え、
前記内部空間は密閉されている、請求項1から3のいずれかに記載のマグネットキャッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物が吸着したことを検知するマグネットキャッチに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の機器において、磁力を用いて対象物を吸着するとともに、対象物を吸着したことを検知する機能を備えたマグネットキャッチが利用されている。このようなマグネットキャッチにおいては、対象物の吸着を検知するためにセンサICまたはリードスイッチを用いることができるが、センサICに比べて安価なリードスイッチを用いることによって、マグネットキャッチの製品コストを低減することができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、マグネットキャッチを用いて扉の開閉確認を行う技術が開示されている。特許文献1に開示されたマグネットキャッチは、永久磁石と、永久磁石の両磁極面に配置される一対のヨーク片と、一対のヨーク片からの漏洩磁束に基づいて作動するリードスイッチとを備えている。
【0004】
特許文献1のマグネットキャッチでは、扉側の磁性体が一対のヨーク片に吸着されていない状態では、一対のヨーク片からリードスイッチに作用する漏洩磁束の磁束密度は、リードスイッチの感動値以上となる。この場合、リードスイッチはオンの状態となる。一方、扉側の磁性体が一対のヨーク片に吸着されると、一対のヨーク片からリードスイッチに作用する漏洩磁束の磁束密度が、リードスイッチの感動値以下となる。これにより、リードスイッチはオフの状態になる。したがって、特許文献1のマグネットキャッチでは、リードスイッチの状態に基づいて、扉の開閉を確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実開昭62-113265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、水に濡れる可能性のある環境でマグネットキャッチを使用する場合には、マグネットキャッチに防水機能を持たせる必要がある。特許文献1のマグネットキャッチにおいて防水機能を持たせる場合には、例えば、防水ケースによって、永久磁石、一対のヨーク片およびリードスイッチを覆うことが考えられる。
【0007】
しかしながら、一対のヨーク片と吸着対象物(特許文献1では、扉側の磁性体)との間に防水ケースが存在することになり、その防水ケースが磁気ギャップになるため、マグネットキャッチの吸着力が低下する。永久磁石として希土類磁石等の強力な磁石を利用すれば、マグネットキャッチの吸着力を大きくすることはできるが、リードスイッチに作用する漏洩磁束の磁束密度も大きくなる。この場合、対象物が吸着した状態でも、リードスイッチに作用する漏洩磁束の磁束密度が感動値以上となり、対象物の吸着を検知することができなくなる。
【0008】
そこで、本発明は、リードスイッチを適切に作動させることができるマグネットキャッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面におけるマグネットキャッチは、
第1方向に磁化された主磁石と、
前記第1方向における前記主磁石の両端部に設けられた一対のヨークと、
前記第1方向に直交する第2方向において前記主磁石の一方側に設けられ、前記主磁石が発生する磁束に基づいて作動するリードスイッチと、
前記第2方向において前記主磁石の前記一方側に設けられた副磁石と、
を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リードスイッチを適切に作動させることができるマグネットキャッチが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るマグネットキャッチを示す外観斜視図である。
図2図2は、マグネットキャッチを示す側面図である。
図3図3は、本体部を示す概略斜視図である。
図4図4は、本体部を第2方向における一方側から見た図である。
図5図5は、副磁石の他の配置例を示す図である。
図6図6は、本体部の変形例を示す概略斜視図である。
図7図7は、本体部の変形例を第2方向における一方側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態に係るマグネットキャッチについて図面を参照しつつ説明する。
【0013】
(マグネットキャッチの構成)
図1は、本発明の一実施形態に係るマグネットキャッチを示す外観斜視図であり、図2は、マグネットキャッチを示す側面図である。なお、図1には、互いに直交する第1方向D1、第2方向D2および第3方向D3を示している。また、図2以降の各図においても、適宜、第1方向D1、第2方向D2および第3方向D3を示している。なお、以下においては、説明を分かりやすくするために、第1方向D1における一方側を上方とし、他方側を下方とするが、第1方向D1を上下方向としてマグネットキャッチを使用する必要はない。
【0014】
図1および図2に示すように、本実施形態に係るマグネットキャッチ10は、ケース12と、本体部14と、一対のリード線16とを備えている。本実施形態では、ケース12は、樹脂材料等の非磁性体材料によって構成される。
【0015】
図1に示すように、ケース12は、収容部20と、蓋22と、一対の取付部24とを有している。収容部20は、略直方体状に形成されている。収容部20の内部空間に、本体部14が収容されている。収容部20は、第2方向D2における一方側の端部に開口部20aを有している。なお、本実施形態では、収容部20には、開口部20a以外の開口部は形成されていない。
【0016】
蓋22は板状に形成され、開口部20aを塞ぐように設けられている。蓋22には、一対のリード線16を通すための一対の貫通孔22aが形成されている。図示は省略するが、開口部20aと蓋22との隙間、および貫通孔22aとリード線16との隙間にはそれぞれ、Oリング等のシール材が設けられている。これにより、ケース12の内部空間が密閉されている。すなわち、ケース12は、防水機能を有している。
【0017】
一対の取付部24は、収容部20から第3方向D3に突出するように設けられている。本実施形態では、取付部24は、第3方向D3から見て略L字形状を有するように形成されている。取付部24は、マグネットキャッチ10を電子機器または屋外扉等に取り付ける際に、ビス等を用いて電子機器または屋外扉等に固定される。
【0018】
図3は、本体部14を示す概略斜視図であり、図4は、本体部14を第2方向D2における一方側から見た図である。図2図4に示すように、本体部14は、主磁石40と、一対のヨーク42と、リードスイッチ44と、副磁石46とを備えている。主磁石40および副磁石46は、永久磁石である。
【0019】
主磁石40は、第1方向D1に磁化されている。本実施形態では、主磁石40は、上側にN極、下側にS極が位置するように配置されている。本実施形態では、主磁石40は直方体状に形成されている。主磁石40としては、例えば、ネオジム磁石およびサマリウムコバルト磁石等の希土類磁石、またはアルニコ磁石を用いることができる。
【0020】
一対のヨーク42は、第1方向D1における主磁石40の両端部に設けられている。本実施形態では、一対のヨーク42は、主磁石40を上下から挟むように設けられている。本実施形態では、一対のヨーク42はそれぞれ、直方体状に形成されている。ヨーク42は、鋼材等の磁性体材料によって構成される。
【0021】
図2に示すように、一対のヨーク42は、主磁石40よりも第2方向D2における他方側に突出するように設けられている。本実施形態では、ケース12のうち、第2方向D2において本体部14の他方側に位置する部分12a(以下、吸着部12aと記載する。)が、磁性体材料からなる対象物100を吸着する吸着部として機能する。なお、本実施形態では、対象物100は、吸着板である。
【0022】
図2図4に示すように、リードスイッチ44は、第2方向D2において主磁石40の一方側に設けられている。図4に示すように、本実施形態では、リードスイッチ44は、第2方向D2から見て主磁石40に重なるように設けられる。図3および図4に示すように、本実施形態では、リードスイッチ44は、一対のリード片44aと、リード片44aの先端部(接点部)を収容するガラス管44bとを有している。一対のリード片44aは、一対のリード線16(図1参照)を介して外部の検出部に電気的に接続され、当該検出部によってリードスイッチ44の接点部の開閉が検出される。本実施形態では、リードスイッチ44は、一対のリード片44aが第1方向D1に並ぶように設けられている。なお、リードスイッチ44としては、磁石が発生する磁束によって接点部が開閉する公知の種々のリードスイッチを利用することができるので、詳細な説明は省略する。
【0023】
図2図4に示すように、副磁石46は、第1方向D1に対して交差する方向に磁化されている。本実施形態では、副磁石46は、第2方向D2において主磁石40の一方側に設けられている。図2に示すように、本実施形態では、副磁石46は、第2方向D2に磁化されている。副磁石46は、第2方向D2において主磁石40側にN極が位置するように設けられている。本実施形態では、副磁石46は、直方体状に形成されている。副磁石46としては、主磁石40よりも磁力が弱い永久磁石が用いられる。副磁石46としては、例えば、フェライト磁石が用いられる。なお、副磁石46の磁化方向は第2方向D2に一致していなくてもよいが、副磁石46の磁化方向と第2方向D2とがなす角が、副磁石46の磁化方向と第1方向D1とがなす角および副磁石46の磁化方向と第3方向D3とがなす角よりも小さくなるように、副磁石46が磁化されることが好ましい。
【0024】
図2図4に示すように、第2方向D2において、副磁石46は、主磁石40とリードスイッチ44との間に設けられている。図4に示すように、本実施形態では、副磁石46は、第2方向D2から見て、主磁石40およびリードスイッチ44に重なるように設けられている。
【0025】
リードスイッチ44の接点部は、主磁石40および副磁石46によって発生される磁束に基づいて開閉する。本実施形態では、ケース12の吸着部12aに対象物100が吸着していない状態(一対のヨーク42からリードスイッチ44側へ漏洩する磁束の磁束密度が大きい状態)では、リードスイッチ44の接点部は、開いた状態となる。一方、ケース12の吸着部12aに対象物100が吸着している状態(一対のヨーク42からリードスイッチ44側へ漏洩する磁束の磁束密度が小さい状態)では、リードスイッチ44の接点部は、閉じた状態となる。
【0026】
(作用効果)
本実施形態に係るマグネットキャッチ10では、第1方向D1における主磁石40の両端部にそれぞれヨーク42が設けられ、第2方向D2における主磁石40の一方側にリードスイッチ44および副磁石46が設けられている。このような構成により、本実施形態に係るマグネットキャッチ10では、主磁石40が発生する磁束と、副磁石46が発生する磁束とに基づいて、リードスイッチ44を作動させることができる。言い換えると、主磁石40が発生する磁束がリードスイッチ44の動作に与える影響を、副磁石46が発生する磁束によって低減することができる。これにより、主磁石40として希土類磁石等の強力な磁石を用いた場合でも、リードスイッチ44に対して感動値以上の磁束が常に印加されることを防止することができる。その結果、リードスイッチ44を適切に作動させることができる。
【0027】
したがって、本実施形態に係るマグネットキャッチ10では、防水機能を有するケース12によって本体部14を収容する場合でも、強力な主磁石40によって対象物100を適切に吸着しつつ、主磁石40および副磁石46が発生する磁束によってリードスイッチ44を適切に作動させることができる。その結果、対象物100の吸着を精度よく検知することができる。
【0028】
(変形例)
図4に示した本体部14では、副磁石46は、第2方向D2から見て、一対のリード片44aのうち上側(第1方向D1において主磁石40のN極が配置される側)に配置されたリード片44aのみに重なるように設けられているが、リードスイッチ44および副磁石46の位置関係は上述の例に限定されない。本実施形態に係るマグネットキャッチ10では、ケース12に対象物100が吸着していないときにリードスイッチ44が開状態となり、ケース12に対象物100が吸着しているときにリードスイッチ44が閉状態となるように、副磁石46が配置されていればよい。したがって、上記の条件を満たすのであれば、図5に示すように、副磁石46は、第2方向D2から見て、一対のリード片44aの両方に重なるように設けられてもよい。また、図示は省略するが、副磁石46は、第2方向D2から見て、一対のリード片44aのうち下側(第1方向D1において主磁石40のS極が配置される側)に配置されたリード片44aのみに重なるように設けられてもよい。また、上述のマグネットキャッチ10では、主磁石40と副磁石46との間に一つの副磁石46が設けられているが、主磁石40と副磁石46との間に複数の副磁石46が設けられてもよい。
【0029】
上述の実施形態では、ケース12に対象物100が吸着していないときにリードスイッチ44が開状態となり、ケース12に対象物100が吸着しているときにリードスイッチ44が閉状態となるように、主磁石40および副磁石46を配置する場合について説明したが、主磁石40および副磁石46の配置例は上述の例に限定されない。すなわち、ケース12に対象物100が吸着していないときにリードスイッチ44が閉状態となり、ケース12に対象物100が吸着しているときにリードスイッチ44が開状態となるように、主磁石40および副磁石46を配置してもよい。以下、一例を挙げて具体的に説明する。
【0030】
図6および図7は、本体部における主磁石および副磁石の他の配置例を示す図である。図6および図7に示す本体部14aが上述の本体部14と異なるのは以下の点である。図6および図7に示すように、本実施形態では、主磁石40は、上側にS極、下側にN極が位置するように配置されている。また、本実施形態では、第2方向D2において主磁石40とリードスイッチ44との間だけでなく、リードスイッチ44の一方側にも副磁石46が設けられている。すなわち、本実施形態では、本体部14aは、一対の副磁石46を備えている。
【0031】
なお、図3に示した本体部14と同様に、各副磁石46は、第2方向D2において主磁石40側にN極が位置するように設けられている。図7に示すように、本実施形態では、一対の副磁石46は、第2方向D2から見て、主磁石40およびリードスイッチ44に重なるように設けられている。また、本実施形態では、一対の副磁石46は、第2方向D2から見て、互いに重なるように設けられている。
【0032】
本実施形態においても、リードスイッチ44の接点部(リード片44aの先端部)は、主磁石40および一対の副磁石46によって発生される磁束に基づいて開閉する。本実施形態では、ケース12の吸着部12aに対象物100が吸着していない状態では、リードスイッチ44の接点部は、閉じた状態となる。一方、ケース12の吸着部12aに対象物100が吸着している状態では、リードスイッチ44の接点部は、開いた状態となる。
【0033】
本実施形態においても、主磁石40が発生する磁束がリードスイッチ44の動作に与える影響を、一対の副磁石46が発生する磁束によって低減することができる。これにより、主磁石40として希土類磁石等の強力な磁石を用いた場合でも、リードスイッチ44に対して感動値以上の磁束が常に印加されることを防止することができる。その結果、リードスイッチ44を適切に作動させることができる。
【0034】
なお、図7に示した本体部14aでは、一対の副磁石46は、互いに重なるように設けられているが、一対の副磁石46の位置関係は上述の例に限定されない。本実施形態では、ケース12に対象物100が吸着していないときにリードスイッチ44が閉状態となり、ケース12に対象物100が吸着しているときにリードスイッチ44が開状態となるように、一対の副磁石46が配置されていればよい。したがって、第2方向D2から見た場合に、一対の副磁石46が互いに重なっていなくてもよい。また、第3方向D3における一対の副磁石46の位置関係も図7に示した例に限定されない。例えば、一対の副磁石46の第3方向D3における位置関係が、図7に示した位置関係と反対であってもよい。また、各副磁石46は、第2方向D2から見て、一対のリード片44aの両方に重なるように設けられてもよいし、いずれか一方のリード片44aのみに重なるように設けられてもよい。また、主磁石40と副磁石46との間に複数の副磁石46が設けられてもよく、第2方向D2におけるリードスイッチ44の一方側に複数の副磁石46が設けられてもよい。
【0035】
なお、ケース12に対象物100が吸着していないとき、およびケース12に対象物100が吸着しているときの一方においてリードスイッチ44が閉状態となり、他方においてリードスイッチ44が開状態となるのであれば、主磁石40のN極およびS極の位置関係は、図3および図6に示した位置関係に限定されない。すなわち、主磁石40のN極およびS極の位置が、図3および図6に示した位置と反対でもよい。各副磁石46のN極およびS極の位置関係についても同様である。また、上記の条件を満たすのであれば、主磁石40とリードスイッチ44との間に副磁石46が設けられていなくてもよい。例えば、図3に示した本体部14において、主磁石40とリードスイッチ44との間には副磁石46が設けられずに、第2方向D2においてリードスイッチ44の一方側に一または複数の副磁石46が設けられてもよい。また、図6に示した本体部14aにおいて、主磁石40とリードスイッチ44との間に副磁石46が設けられなくてもよい。
【0036】
なお、本発明は、マグネットキャッチが防水機能を有するケースを備える場合などにおいて強力な主磁石を用いる場合に好適に利用できるが、マグネットキャッチが防水機能を有するケースを備えていない場合などにおいて主磁石としてフェライト磁石を用いる場合にも利用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明によれば、強力な磁石を用いた場合でもリードスイッチを適切に作動させることができるマグネットキャッチが得られる。本発明に係るマグネットキャッチは、種々の機器および建築物等において、対象物の吸着を検知するために好適に利用できる。
【符号の説明】
【0038】
10 マグネットキャッチ
12 ケース
14,14a 本体部
16 リード線
40 主磁石40
42 ヨーク
44 リードスイッチ
46 副磁石
【要約】
【課題】リードスイッチを適切に作動させることができるマグネットキャッチを提供する。
【解決手段】マグネットキャッチ10は、主磁石40と、一対のヨーク42と、リードスイッチ44と、副磁石46とを備えている。主磁石40は、第1方向D1に磁化されている。一対のヨーク42は、第1方向D1における主磁石40の両端部に設けられている。リードスイッチ44は、第1方向D1に直交する第2方向D2において主磁石40の一方側に設けられている。副磁石46は、第2方向D2において主磁石40の一方側に設けられている。
【選択図】 図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7