(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】情報提供システム、および情報提供方法
(51)【国際特許分類】
G16H 20/30 20180101AFI20231121BHJP
【FI】
G16H20/30
(21)【出願番号】P 2023109280
(22)【出願日】2023-07-03
【審査請求日】2023-07-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515058226
【氏名又は名称】ドリコス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100195408
【氏名又は名称】武藤 陽子
(72)【発明者】
【氏名】竹 康宏
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-150018(JP,A)
【文献】特開2017-006192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザが行う第1の運動に関する第1情報を取得する第1取得部と、
前記第1情報と、第1記憶部に記憶されている、前記第1ユーザとは異なる他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する評価部と、
前記評価部によって、前記第1情報との連関が一定以上であると評価された第2の運動を行う、前記他のユーザのうちの第2ユーザに関する情報を取得する第2取得部と、
前記第2取得部が取得した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1の運動を行う前記第1ユーザを支援するための支援情報
を、
音声、画像、動画、もしくはテキスト、またはこれらの組み合わせにより提供する提供部と
、
前記第1ユーザが前記第1の運動を行う目的に関する第1目的情報を取得する第3取得部
と
を備え、
前記評価部は、前記第1目的情報および第2記憶部に記憶されている前記他のユーザが運動を行う目的に関する情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
請求項
1に記載の情報提供システムにおいて、
さらに、前記第2ユーザが行った前記第2の運動に基づいて、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う目的を達成するための前記第1ユーザに推奨される運動メニューを生成する生成部を備え、
前記生成部は、前記第1記憶部に記憶されている前記第2ユーザが行う前記第2の運動の履歴に基づいて、前記第2ユーザが前記第2の運動の種目、回数、時間、もしくは負荷、またはこれらの組み合わせを含むトレーニング内容が反映された、前記第1の運動の種目、回数、時間、もしくは負荷、またはこれらの組み合わせを含むトレーニング内容を前記運動メニューとして生成し、
前記支援情報には、生成された前記運動メニューが含まれる
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報提供システムにおいて、
さらに、前記第1記憶部に記憶されている、前記第2ユーザが行う前記第2の運動の履歴を、前記第1ユーザが行う前記第1の運動の相対的な評価のために分析する分析部を備え、
前記分析部は、前記第2ユーザが前記第2の運動を行った時間と、前記第1ユーザが前記第1の運動を行った時間とを比較して、前記第1ユーザの前記第1の運動に係る現在のトレーニングの状態を分析し、および/または、
前記分析部は、前記第2ユーザの前記第2の運動の履歴から、前記第2ユーザの前記第2の運動に係るトレーニングの経時的な進歩の傾向を分析し、前記第1ユーザの前記第1の運動に係る将来のトレーニングの内容および/もしくは状態を予測し、
前記支援情報は、前記分析部による分析結果を含む
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項4】
請求項
3に記載の情報提供システムにおいて、
さらに、前記第1情報、および前記他のユーザが行う運動に関する情報に基づいて、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う施設を特定する特定部を備え、
前記分析部は、
さらに、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う前記施設ごとに、前記他のユーザが行う運動の履歴を、前記第1ユーザが行う前記第1の運動の相対的な評価のために分析
し、
前記特定部は、前記第1情報および前記他のユーザが行う運動に関する情報に含まれる、運動を行う前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ携帯する端末装置の位置情報、運動を行う前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ使用するフィットネス機器に対して生成された固有のコードであって、全ての施設に設置されているフィットネス機器に対して一意に生成されたコードが示す情報、ならびに、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う前記施設を利用する際の、前記施設の情報を含むユーザアカウントでのログイン情報のいずれかに基づいて、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う前記施設を特定し、
前記分析部は、前記施設で運動を行うユーザ全体の運動の履歴から、前記施設において、より多くのユーザが行った運動に対する前記第1ユーザの行っている前記第1の運動の傾向を分析する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報提供システムにおいて、
さらに、前記第1ユーザの身体に関する情報である第1身体情報を取得する第4取得部を備え、
前記評価部は、前記第1身体情報、および第3記憶部に記憶されている前記他のユーザの身体に関する情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報提供システムにおいて、
さらに、前記第2取得部によって取得された前記第2ユーザに関する情報
に含まれる前記第2ユーザの識別情報に基づいて、前記第1ユーザに紐づけられた第1端末装置と、前記第2ユーザに紐づけられた第2端末装置との通信を確立させる通信制御部を備える
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項7】
請求項
6に記載の情報提供システムにおいて、
前記通信制御部は、所定のオンラインプラットフォームにおける前記第1ユーザのユーザアカウントと、前記第2ユーザのユーザアカウントとの接続を確立させ、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて第4記憶部に記憶する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報提供システムにおいて、
前記第1取得部は、さらに、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う時刻を示す第1時刻情報を取得し、
前記第1記憶部は、さらに、前記他のユーザの各々が前記運動を行う時刻情報を記憶し、
前記評価部は、前記第1時刻情報および前記第1記憶部に記憶されている前記他のユーザの各々が前記運動を行う前記時刻情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項9】
情報提供システムによって実行される情報提供方法であって、
第1ユーザが行う第1の運動に関する第1情報を取得する第1ステップと、
前記第1情報と、第1記憶部に記憶されている、前記第1ユーザとは異なる他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する第2ステップと、
前記第2ステップで、前記第1情報との連関が一定以上であると評価された第2の運動を行う、前記他のユーザのうちの第2ユーザに関する情報を取得する第3ステップと、
前記第3ステップで取得した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1の運動を行う前記第1ユーザを支援するための支援情報
を、
音声、画像、動画、もしくはテキスト、またはこれらの組み合わせにより提供する第4ステップと
、
前記第1ユーザが前記第1の運動を行う目的に関する第1目的情報を取得する第5ステップ
と
を備え、
前記第2ステップは、前記第1目的情報および第2記憶部に記憶されている前記他のユーザが運動を行う目的に関する情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項10】
請求項
9に記載の情報提供方法において、
さらに、前記第2ユーザが行った前記第2の運動に基づいて、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う目的を達成するための前記第1ユーザに推奨される運動メニューを生成する第6ステップを備え、
前記第6ステップは、前記第1記憶部に記憶されている前記第2ユーザが行う前記第2の運動の履歴に基づいて、前記第2ユーザが行った前記第2の運動の種目、回数、時間、もしくは負荷、またはこれらの組み合わせを含むトレーニング内容が反映された、前記第1の運動の種目、回数、時間、もしくは負荷、またはこれらの組み合わせを含むトレーニング内容を前記運動メニューとして生成し、
前記支援情報には、生成された前記運動メニューが含まれる
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項11】
請求項
9に記載の情報提供方法において、
さらに、前記第1記憶部に記憶されている、前記第2ユーザが行う前記第2の運動の履歴を、前記第1ユーザが行う前記第1の運動の相対的な評価のために分析する第7ステップを備え、
前記第7ステップは、前記第2ユーザが前記第2の運動を行った時間と、前記第1ユーザが前記第1の運動を行った時間とを比較して、前記第1ユーザの前記第1の運動に係る現在のトレーニングの状態を分析し、および/または、
前記第7ステップは、前記第2ユーザの前記第2の運動の履歴から、前記第2ユーザの前記第2の運動に係るトレーニングの経時的な進歩の傾向を分析し、前記第1ユーザの前記第1の運動に係る将来のトレーニングの内容および/もしくは状態を予測し、
前記支援情報は、前記第7ステップで得られた分析結果を含む
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項12】
請求項1
1に記載の情報提供方法において、
さらに、前記第1情報、および前記他のユーザが行う運動に関する情報に基づいて、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う施設を特定する第8ステップを備え、
前記第7ステップは、
さらに、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う前記施設ごとに、前記他のユーザが行う運動の履歴を、前記第1ユーザが行う前記第1の運動の相対的な評価のために分析
し、
前記第8ステップは、前記第1情報および前記他のユーザが行う運動に関する情報に含まれる、運動を行う前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ携帯する端末装置の位置情報、運動を行う前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ使用するフィットネス機器に対して生成された固有のコードであって、全ての施設に設置されているフィットネス機器に対して一意に生成されたコードが示す情報、ならびに、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う前記施設を利用する際の、前記施設の情報を含むユーザアカウントでのログイン情報のいずれかに基づいて、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う前記施設を特定し、
前記第7ステップは、前記施設で運動を行うユーザ全体の運動の履歴から、前記施設において、より多くのユーザが行った運動に対する前記第1ユーザの行っている前記第1の運動の傾向を分析する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項13】
請求項
9に記載の情報提供方法において、
さらに、前記第1ユーザの身体に関する情報である第1身体情報を取得する第9ステップを備え、
前記第2ステップは、前記第1身体情報、および第3記憶部に記憶されている前記他のユーザの身体に関する情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項14】
請求項
9に記載の情報提供方法において、
さらに、前記第3ステップで取得された前記第2ユーザに関する情報
に含まれる前記第2ユーザの識別情報に基づいて、前記第1ユーザに紐づけられた第1端末装置と、前記第2ユーザに紐づけられた第2端末装置との通信を確立させる第10ステップを備える
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項15】
請求項1
4に記載の情報提供方法において、
前記第10ステップは、所定のオンラインプラットフォームにおける前記第1ユーザのユーザアカウントと、前記第2ユーザのユーザアカウントとの接続を確立させ、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて第4記憶部に記憶する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項16】
請求項
9に記載の情報提供方法において、
前記第1ステップは、さらに、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う時刻を示す第1時刻情報を取得し、
前記第1記憶部は、さらに、前記他のユーザの各々が前記運動を行う時刻情報を記憶し、
前記第2ステップは、前記第1時刻情報および前記第1記憶部に記憶されている前記他のユーザの各々が前記運動を行う前記時刻情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する
ことを特徴とする情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、および情報提供方法に関し、特に、運動を行うユーザを支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康志向の高まりと共に、健康維持のための手段としてスポーツジムをはじめとする運動施設を利用するユーザが多数存在する。しかし、スポーツジム会員の年間継続率は約10%程度とも言われており、入会しても短期で退会してしまうユーザが多いのも特徴である。
【0003】
例えば、特許文献1は、ユーザの運動意欲を向上させるためのゲーム・アプリケーションを用いて、ユーザが行った運動を記録し、記録された歩数などの運動量の値が一定値に到達すると、ポイントなどのリワードが発生する運動支援システムを開示している。
【0004】
しかし、特許文献1が開示するシステムは、各ユーザがゲーム・アプリケーションによるリワードを利用して、自らの運動意欲を向上させるものである。他のユーザとのコミュニケーションは存在しないため、自らの意思で運動意欲を向上することに変わりはない。
【0005】
ジムの継続率を向上させる有効な手段のひとつは、同じくトレーニングを行う人同士でのコミュニティ形成が挙げられる。トレーニングの方法や悩みなどを互いに解決することでトレーニングを妨げる要因を排除したり、他者との関わり合いでのモチベーションが維持される。
【0006】
他方、近年、主要なソーシャルネットワーキングサービス(SNS)でも、音声や動画を用いたコミュニティ形成の方法が導入されている。ユーザが自ら気になるチャンネルに自由に出入りし、そのチャンネルの中でユーザ同士が音声や動画でコミュニケーションを行う方法である。
【0007】
ジムなどの運動施設でトレーニングを行うユーザは、トレーニングをする人同士が、これらの主要SNSなどの同一のチャンネルにログインすることで、コミュニティを簡単に形成することが考えられる。しかし、スポーツジムでトレーニングを行う環境下において、ユーザ自らが行うトレーニングに合致したチャンネルをその都度、ユーザ自身が検索することは非常に煩雑である。また、トレーニングに特化されているわけではないため、各ユーザのトレーニング情報や身体情報を共有する機能はなく、ユーザ同士で個別にコミュニケーションを取る必要があった。そのため、従来のオンラインプラットフォームを利用した運動支援では、ユーザの運動意欲を効果的に向上させることが依然として困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように、従来の技術によれば、ユーザの運動意欲をより効果的に向上させる運動支援を行うことは困難であった。
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ユーザの運動意欲をより効果的に向上させる運動支援を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明に係る情報提供システムは、第1ユーザが行う第1の運動に関する第1情報を取得する第1取得部と、前記第1情報と、第1記憶部に記憶されている、前記第1ユーザとは異なる他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する評価部と、前記評価部によって、前記第1情報との連関が一定以上であると評価された第2の運動を行う、前記他のユーザのうちの第2ユーザに関する情報を取得する第2取得部と、前記第2取得部が取得した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1の運動を行う前記第1ユーザを支援するための支援情報として、前記第1ユーザが把握可能な態様により提供する提供部とを備える。
【0012】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、さらに、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う目的に関する第1目的情報を取得する第3取得部を備え、前記評価部は、前記第1目的情報および第2記憶部に記憶されている前記他のユーザが運動を行う目的に関する情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価してもよい。
【0013】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、さらに、前記第2ユーザが行った前記第2の運動に基づいて、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う目的を達成するための前記第1ユーザに推奨される運動メニューを生成する生成部を備え、前記支援情報には、生成された前記運動メニューが含まれていてもよい。
【0014】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、さらに、前記第1記憶部に記憶されている、前記第2ユーザが行う前記第2の運動の履歴を、前記第1ユーザが行う前記第1の運動の相対的な評価のために分析する分析部を備え、前記支援情報は、前記分析部による分析結果を含んでいてもよい。
【0015】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、さらに、前記第1情報、および前記他のユーザが行う運動に関する情報に基づいて、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う施設を特定する特定部を備え、前記分析部は、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う前記施設ごとに、前記他のユーザが行う運動の履歴を、前記第1ユーザが行う前記第1の運動の相対的な評価のために分析してもよい。
【0016】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、さらに、前記第1ユーザの身体に関する情報である第1身体情報を取得する第4取得部を備え、前記評価部は、前記第1身体情報、および第3記憶部に記憶されている前記他のユーザの身体に関する情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価してもよい。
【0017】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、さらに、前記第2取得部によって取得された前記第2ユーザに関する情報に基づいて、前記第1ユーザに紐づけられた第1端末装置と、前記第2ユーザに紐づけられた第2端末装置との通信を確立させる通信制御部を備えていてもよい。
【0018】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、前記通信制御部は、所定のオンラインプラットフォームにおける前記第1ユーザのユーザアカウントと、前記第2ユーザのユーザアカウントとの接続を確立させ、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて第4記憶部に記憶してもよい。
【0019】
また、本発明に係る情報提供システムにおいて、前記第1取得部は、さらに、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う時刻を示す第1時刻情報を取得し、前記第1記憶部は、さらに、前記他のユーザの各々が前記運動を行う時刻情報を記憶し、前記評価部は、前記第1時刻情報および前記第1記憶部に記憶されている前記他のユーザの各々が前記運動を行った前記時刻情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価してもよい。
【0020】
上述した課題を解決するために、本発明に係る情報提供方法は、第1ユーザが行う第1の運動に関する第1情報を取得する第1ステップと、前記第1情報と、第1記憶部に記憶されている、前記第1ユーザとは異なる他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する第2ステップと、前記第2ステップで、前記第1情報との連関が一定以上であると評価された第2の運動を行う、前記他のユーザのうちの第2ユーザに関する情報を取得する第3ステップと、前記第3ステップで取得した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1の運動を行う前記第1ユーザを支援するための支援情報として、前記第1ユーザが把握可能な態様により提供する第4ステップとを備える。
【0021】
また、本発明に係る情報提供方法において、さらに、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う目的に関する第1目的情報を取得する第5ステップを備え、前記第2ステップは、前記第1目的情報および第2記憶部に記憶されている前記他のユーザが運動を行う目的に関する情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価してもよい。
【0022】
また、本発明に係る情報提供方法において、さらに、前記第2ユーザが行った前記第2の運動に基づいて、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う目的を達成するための前記第1ユーザに推奨される運動メニューを生成する第6ステップを備え、前記支援情報には、生成された前記運動メニューが含まれていてもよい。
【0023】
また、本発明に係る情報提供方法において、さらに、前記第1記憶部に記憶されている、前記第2ユーザが行う前記第2の運動の履歴を、前記第1ユーザが行う前記第1の運動の相対的な評価のために分析する第7ステップを備え、前記支援情報は、前記第7ステップで得られた分析結果を含んでいてもよい。
【0024】
また、本発明に係る情報提供方法において、さらに、前記第1情報、および前記他のユーザが行う運動に関する情報に基づいて、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う施設を特定する第8ステップを備え、前記第7ステップは、前記第1ユーザおよび前記他のユーザがそれぞれ運動を行う前記施設ごとに、前記他のユーザが行う運動の履歴を、前記第1ユーザが行う前記第1の運動の相対的な評価のために分析してもよい。
【0025】
また、本発明に係る情報提供方法において、さらに、前記第1ユーザの身体に関する情報である第1身体情報を取得する第9ステップを備え、前記第2ステップは、前記第1身体情報、および第3記憶部に記憶されている前記他のユーザの身体に関する情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価してもよい。
【0026】
また、本発明に係る情報提供方法において、さらに、前記第3ステップで取得された前記第2ユーザに関する情報に基づいて、前記第1ユーザに紐づけられた第1端末装置と、前記第2ユーザに紐づけられた第2端末装置との通信を確立させる第10ステップを備えていてもよい。
【0027】
また、本発明に係る情報提供方法において、前記第10ステップは、所定のオンラインプラットフォームにおける前記第1ユーザのユーザアカウントと、前記第2ユーザのユーザアカウントとの接続を確立させ、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて第4記憶部に記憶してもよい。
【0028】
また、本発明に係る情報提供方法において、前記第1ステップは、さらに、前記第1ユーザが前記第1の運動を行う時刻を示す第1時刻情報を取得し、前記第1記憶部は、さらに、前記他のユーザの各々が前記運動を行う時刻情報を記憶し、前記第2ステップは、前記第1時刻情報および前記第1記憶部に記憶されている前記他のユーザの各々が前記運動を行った前記時刻情報を考慮して、前記第1情報と前記他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価してもよい。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、第1ユーザの運動に関する情報と、他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価し、他のユーザのうち、一定以上の連関を有する運動を行う第2ユーザに関する情報を取得し、支援情報として第1ユーザに対して提供する。そのため、ユーザの運動意欲をより効果的に向上させる運動支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態に係る情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本実施の形態に係る情報提供システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本実施の形態に係る情報提供システムが備えるユーザ情報テーブルの構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施の形態に係る情報提供システムが備える施設テーブルの構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施の形態に係る情報提供システムが備えるフィットネス機器テーブルの構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施の形態に係る情報提供システムが備える運動情報テーブルの構成の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施の形態に係る情報提供システムが備える目的情報テーブルの構成の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施の形態に係る情報提供システムが備える身体情報テーブルの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施の形態に係る情報提供システムが備える関係テーブルの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施の形態に係る情報提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図11】
図11は、本実施の形態に係る情報提供システムによって提供される支援情報の表示例を示す図である。
【
図12】
図12は、本実施の形態に係る情報提供システムによって提供される支援情報の表示例を示す図である。
【
図13】
図13は、本実施の形態に係る情報提供システムによって提供される支援情報の表示例を示す図である。
【
図14】
図14は、本実施の形態に係る情報提供システムによって提供される支援情報の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の好適な実施の形態について、
図1から
図14を参照して詳細に説明する。
[情報提供システムの構成]
まず、本発明の実施の形態に係る情報提供システムの概要について説明する。情報提供システムは、第1ユーザが行う運動と連関を有する運動を行う第2ユーザに関する情報を取得し、運動を行う第1ユーザを支援するための支援情報として第1ユーザに提供する。
【0032】
図1に例示すように、情報提供システムは、例えば、情報提供装置1、およびユーザが携帯する端末装置4a、4bを備え、情報提供装置1と端末装置4a、4bとは、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワークを介して接続されている。
【0033】
本実施の形態では、第1ユーザがジムAでフィットネス機器3を使用してトレーニングをしている。一方、第2ユーザは、別のジムBで、フィットネス機器3を使用してトレーニングをしている。第1ユーザは端末装置4a(第1端末装置)を携帯し、第2ユーザは、端末装置4b(第2端末装置)を携帯している。なお、第2ユーザの人数は複数である場合が含まれる。
【0034】
端末装置4a、4bは、例えば、スマートフォンやフィーチャーフォン、PDA、タブレット型コンピュータ、スマートグラス等のユーザによって持ち運び可能な移動体装置を用いることができる。端末装置4aと端末装置4bとは、インターネットやモバイルデータ通信、Wi-Fi(登録商標)などのネットワーク、あるいは、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信ネットワークを介して互いに接続される。以下、端末装置4a、4bを総称して端末装置4ということがある。
【0035】
第1ユーザおよび第2ユーザは、本実施の形態に係る情報提供システムのために予め設けられた専用のトレーニングに関するSNSやウェブサービスなどのオンラインプラットフォーム、あるいは、既存のオンラインプラットフォームのユーザアカウントを有する。例えば、オンラインプラットフォームには、トレーニングの種目やトレーニングの目的等に基づいた、共通のチャットルームやコミュニティなどのチャンネルが設けられる。これらのチャンネルは、共通のトレーニングに関するコミュニケーションや情報共有を行う場としてユーザに提供される。
【0036】
本実施の形態では、共通のオンラインプラットフォームのユーザアカウントを有する第1ユーザに対して、第2ユーザに関する情報がレコメンドやマッチング情報として提供される。これにより、第1ユーザと第2ユーザとがオンラインプラットフォームにおいて接続されてコミュニティが形成され、互いにコミュニケーションをとることが可能となる。さらに、第1ユーザおよび第2ユーザは、所定のオンラインプラットフォームでのフォローやフレンド関係を確立することができる。
【0037】
例えば、第1ユーザおよび第2ユーザ間の接続が確立することで、第1ユーザは、第2ユーザが既に参加している、共通のトレーニングに関するチャンネルに入室することができる。さらに、第1ユーザと第2ユーザとは、同じチャンネルにおいてメッセージング機能やチャット機能を利用してトレーニングに関する情報交換を行うことができる。また、第1ユーザおよび第2ユーザは、同じチャンネルにおいてトレーニングに関するテキスト、写真、動画などのコンテンツを投稿し、共有することができる。互いに接続された第1ユーザおよび第2ユーザは、さらに、フォローやフレンド関係を確立することで、フォローしているユーザのトレーニングに関する投稿やアップデートをフィードで受け取ることや、ダイレクトメッセージなどを非公開で行うなど、より個別のコミュニケーションが可能となる。
【0038】
後述の他のユーザについても同様に、第1ユーザと同じ時間または異なる時間にジムでフィットネス機器3を使用してトレーニングを行い、その際には、端末装置4を携帯している。また、他のユーザについても第1ユーザおよび第2ユーザと同様に、所定のオンラインプラットフォームのユーザアカウントを有する。
【0039】
[フィットネス機器の構成]
フィットネス機器3は、スポーツジムなどの運動施設、または、リハビリ施設などに設置された機器であり、例えば、ウォーキング・ランニングマシン、フィットネスバイク、ステッパー、アブドミナルマシン、チェストプレスマシン等のトレーニングマシン、ダンベル、バランスボールなどの器具、および歩行訓練器などのリハビリ機器などを広く含む。
【0040】
フィットネス機器3には、フィットネス機器3の種類等の情報がエンコードされた二次元コード30が付されている。なお、二次元コード30は、フィットネス機器3に付されている構成の他にも、フィットネス機器3が配置されているジムA、Bの入り口やジム内の各部屋に設けられていてもよい。フィットネス機器3に付された二次元コード30は、端末装置4a、4bを携帯したユーザによって、フィットネス機器3を使用する際に読み取られる。なお、二次元コード30には、フィットネス機器3によって行われる運動の種類を示す情報が埋め込まれていてもよい。
【0041】
[情報提供装置の機能ブロック]
図1に示すように、情報提供装置1は、第1取得部10、第2取得部11、第3取得部12、第4取得部13、記憶部14、特定部15、評価部16、分析部17、生成部18、提供部19、および通信制御部20を備える。
【0042】
第1取得部10は、第1ユーザが行う運動(第1の運動)に関する情報(第1情報)を取得する。具体的には、第1取得部10は、第1ユーザが携帯する端末装置4aから、ネットワークを介して、第1ユーザが使用するフィットネス機器3の種類などの情報を取得する。本実施の形態では、端末装置4aのカメラ410によって撮影された二次元コード30の静止画像がデコード処理されて得られるフィットネス機器3の種類が、第1取得部10によって取得される。本実施の形態では、フィットネス機器3の種類が特定されることで、ユーザが行う運動の種別が特定される。
【0043】
さらに、第1取得部10は、第1ユーザが運動を行う時刻を示す時刻情報(第1時刻情報)を取得する。運動を行う時刻には、フィットネス機器3の使用を開始した時刻および使用を終了した時刻が含まれる。例えば、第1取得部10は、端末装置4aのカメラ410で二次元コード30が撮影された時刻を、運動の開始時刻として取得することができる。また、第1取得部10は、第1ユーザがさらに別のフィットネス機器3の使用を開始する際にカメラ410で二次元コード30を撮影した時刻を、直前のフィットネス機器3での運動の終了時刻として取得することができる。
【0044】
第1取得部10によって取得された第1ユーザの運動に関する情報および時刻情報は、第1ユーザのユーザIDと関連付けて後述の第1記憶部14Aに記憶される。なお、第1取得部10は、第2ユーザなどの他のユーザが行う運動に関する情報および時刻情報についても取得することができる。
【0045】
第2取得部11は、後述の評価部16によって、第1ユーザが行う運動に関する情報との連関が一定以上あると評価された運動(第2の運動)を行う、他のユーザのうちの第2ユーザに関する情報を取得する。第2取得部11は、後述の第1記憶部14Aに予め記憶されている第2ユーザに関する情報を取得することができる。あるいは、第2取得部11は、インターネット上に公開されている第2ユーザに関する情報を、ネットワークを介して取得する構成とすることもできる。
【0046】
第3取得部12は、第1ユーザが第1取得部10で取得された運動を行う目的に関する情報(第1目的情報)を取得する。第3取得部12は、第1ユーザが端末装置4aにおける入力操作等を行うことで設定される、運動を行う目的に関する情報を、ネットワークを介して取得することができる。運動を行う目的に関する情報は、第1取得部10で取得された特定のフィットネス機器3を使用した運動だけでなく、第1ユーザが今後行う予定の運動や過去に行った様々な運動を通じて達成することを望む目的を含むことができる。例えば、第1ユーザは、フィットネス機器3によるトレーニングおよび様々な運動を行うことで筋力強化、持久力アップ、ダイエット、運動不足解消等を目的とすることが考えられる。これらの運動を行う目的の種類や数は、システムにおいて任意に設定することができる。
【0047】
さらに、第3取得部12は、第2ユーザを含む他のユーザ各々の、運動を行う目的に関する情報を取得することができる。第3取得部12によって取得された目的情報は、ユーザIDに関連付けて後述の第2記憶部14Bに記憶される。
【0048】
第4取得部13は、第1ユーザの身体に関する情報(第1身体情報)を取得する。第4取得部13は、第1ユーザが端末装置4aを介して設定する第1ユーザの身長、体重、年齢、性別や、生活習慣に関する情報、および、外部の体組成計によって測定された筋肉量、体脂肪率等の情報を第1ユーザの身体に関する情報として取得することができる。
【0049】
さらに、第4取得部13は、第2ユーザを含む他のユーザの身体に関する情報を、ネットワークを介して取得することができる。第4取得部13によって取得された身体情報は、後述の第3記憶部14Cに記憶される。
【0050】
記憶部14は、第1記憶部14A、第2記憶部14B、第3記憶部14C、および第4記憶部14Dを備える。第1記憶部14Aは、第1ユーザ、および第2ユーザを含む他のユーザの各々が行う運動に関する情報を記憶する。第1記憶部14Aは、また、第1ユーザおよび他のユーザの各々が運動を行う時刻を記憶する。すなわち、第1記憶部14Aには、各ユーザが行った運動の履歴が記憶されていることになる。
【0051】
第2記憶部14Bは、第1ユーザおよび第2ユーザを含む他のユーザの運動の目的に関する情報を記憶する。第3記憶部14Cは、第1ユーザおよび第2ユーザを含む他のユーザの身体に関する情報を記憶する。第4記憶部14Dは、後述の通信制御部20によって、所定のオンラインプラットフォームにおける第1ユーザのユーザアカウントと、第2ユーザのユーザアカウントとの接続が確立された場合に、第1ユーザと第2ユーザとを関連付けた情報を記憶する。
【0052】
特定部15は、第1ユーザが行う運動に関する情報、および他のユーザが行う運動に関する情報に基づいて、第1ユーザおよび他のユーザがそれぞれ運動を行う施設を特定する。具体的には、特定部15は、ユーザの端末装置4のGPSに基づく位置情報や、フィットネス機器3に付されている二次元コード30から、各ユーザが運動を行っている施設、または行った施設を特定することができる。この場合、二次元コード30は、全ての施設に設置してあるフィットネス機器3に対して一意に生成されたコードが用いられる。あるいは、ユーザが施設を利用する際に、施設の情報を含むユーザアカウントで事前にアカウントを発行しログインする構成とし、特定部15が施設を特定することもできる。
【0053】
評価部16は、第1ユーザが行う運動に関する情報と、第1記憶部14Aに記憶されている、第1ユーザとは異なる他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する。評価部16は、相関係数や散布図、回帰分析などにより、連関の程度を評価することができる。
【0054】
例えば、第1ユーザがフィットネス機器3を使用して、チェストプレスを行っているとする。一方、他のユーザは、チェストプレスやランニングマシンなど、同一または異なる種類のフィットネス機器3を使用して、各種トレーニングを行っているとする。この場合に、評価部16は、運動の種別であるトレーニングの種目が同種である場合には、連関が一定以上であると評価する。同一種目のトレーニングである場合の他、同様の種目のトレーニングの場合には、連関が一定以上であると評価される。例えば、評価部16は、ランニングマシンとバイクマシンとはともに有酸素運動であるという観点から、連関が一定以上あると評価することができる。
【0055】
また、評価部16は、第1ユーザが行う運動に関する情報と、他のユーザが行う運動に関する情報の連関の程度を評価する場合に、第3取得部12によって取得され第2記憶部14Bに記憶されている第1ユーザが運動を行う目的(第1目的情報)、および他のユーザが運動を行う目的を考慮して、評価を行うことができる。
【0056】
例えば、第1ユーザがダイエットを目的として、ランニングマシンによりランニングを行う。一方、第2ユーザは、ダイエットを目的として、バイクマシンによりトレーニングを行う。さらに、別のユーザは、筋力アップを目的としてバイクマシンのトレーニングを行っている。この場合、第1ユーザの目的と共通する目的を有する第2ユーザの行う運動の方が、別のユーザよりも連関が高いと評価される。
【0057】
また、評価部16は、連関の程度を評価する場合に、さらに、第1取得部10によって取得された第1ユーザが運動を行う時刻情報(第1時刻情報)および第1記憶部14Aに記憶されている他のユーザの各々が運動を行う時刻情報を考慮することができる。例えば、第1ユーザと同じ種別の運動を他のユーザが行った場合であっても、第1ユーザが運動を行った日時により近い日時に運動を行った他のユーザについては、連関がより高い運動を行っていると評価することができる。同じ種別の運動を行った場合であっても、時間的な違いが大きい場合には、そのようなユーザが行った運動は連関がより低いと評価し、除外することができる。
【0058】
また、評価部16は、連関の程度を評価する場合に、さらに、第1ユーザの身体に関する情報(第1身体情報)および第3記憶部14Cに記憶されている他のユーザの身体に関する情報を考慮することができる。例えば、ユーザの身長、体重、年齢、性別や、外部の体組成計によって測定された筋肉量、体脂肪率等が、第1ユーザのこれらの身体情報と類似する他のユーザをグルーピングした上で、連関の程度を評価することができる。
【0059】
分析部17は、第1記憶部14Aに記憶されている第2ユーザが行う運動の履歴を、第1ユーザが行う運動の相対的な評価のために分析する。第1記憶部14Aには、各ユーザが行った運動の履歴が記憶されている。運動の履歴は、ユーザが運動を行うたびに記録された運動の種別、およびその運動の開始時刻および終了時刻に係る情報を含む。例えば、分析部17は、同じ種目のトレーニングを行う第1ユーザおよび第2ユーザについて、第2ユーザの平均トレーニング時間と、第1ユーザのトレーニング時間とを比較して、第1ユーザの現在のトレーニングの状態を分析することができる。
【0060】
また、分析部17は、第2ユーザのトレーニングの履歴から、第2ユーザのトレーニングの傾向を分析し、第1ユーザの将来のトレーニングの内容や状態を予測することができる。例えば、第2ユーザが、ベンチプレスを20kgの重量ではじめ、半年後には50kgの重量が上がるようになった場合を考える。この場合、第2ユーザのトレーニングの経時的な進歩の傾向に基づいて、第1ユーザがトレーニングを開始してから半年後のベンチプレスの重量を予測することができる。
【0061】
さらに、分析部17は、特定部15によって特定された第1ユーザおよび他のユーザがそれぞれ運動を行う施設ごとに、他のユーザが行う運動の履歴を、第1ユーザが行う第1の運動の相対的な評価のために分析することができる。例えば、第1ユーザがトレーニングを行っているジムAに通っているユーザ全体におけるトレーニングの履歴から、ジムAにおいて、より多くのユーザが行ったトレーニングの種目に対する、第1ユーザの行っているトレーニングの種目の傾向を分析することができる。
【0062】
例えば、第1ユーザの目的が運動不足解消であり、ジムAに通っているユーザ全体における運動の目的の集計では、運動不足解消を目的とするユーザが全体の60%の割合を占めるとする。ジムA全体の運動の傾向を分析することで、ジムAを利用するユーザ全体あるいは所定の属性における、第1ユーザの運動の傾向についての客観的な情報が得られる。
【0063】
生成部18は、第2ユーザが行った運動に基づいて、第1ユーザが運動を行う目的を達成するための第1ユーザに推奨される運動メニューを生成する。具体的には、生成部18は、第1記憶部14Aに記憶されている第2ユーザの運動の履歴、第2記憶部14Bに記憶されている各ユーザの運動の目的、および第3記憶部14Cに記憶されている第2ユーザの身体に関する情報に基づいて、第1ユーザに推奨される運動メニューを生成する。
【0064】
例えば、第2ユーザの運動の履歴および身体情報から、第2ユーザが先行してトレーニングの成果を上げているとする。この場合に、第2ユーザが行ったトレーニングの種目や回数、時間などから、第2ユーザのトレーニング内容と同様の運動メニューを推奨メニューとして生成することができる。例えば、運動メニューとして、1か月目には、チェストプレスを週2回、20kgの重量ではじめ、2か月目にはチェストプレスを週2回、25kgの重量にする、などの具体的な運動メニューを生成することができる。
【0065】
提供部19は、第2取得部11が取得した第2ユーザに関する情報を、運動を行う第1ユーザを支援するための支援情報として、第1ユーザが把握可能な態様により提供する。具体的には、提供部19は、第1ユーザの端末装置4aに対して、音声、画像、動画、テキストまたはこれらの組み合わせによる支援情報を提供することができる。あるいは、提供部19は、第1ユーザが利用するジムAに設置されたタブレット端末やサプリメントサーバー等の表示画面に支援情報を表示させることができる。
【0066】
また、例えば、提供部19は、端末装置4aの表示装置407に、第2ユーザの情報、および第2ユーザが行っているトレーニングの種目などを支援情報として表示させることができる。より具体的には、提供部19は、所定のオンラインプラットフォームにおいて、第1ユーザに対して第2ユーザをレコメンドすることができる。また、提供部19は、第1ユーザおよび第2ユーザが行う特定のトレーニングをテーマとするチャンネルを、チャンネル候補として第1ユーザに提示することができる。
【0067】
また、提供部19は、生成部18が生成した、第1ユーザに推奨される運動メニューを支援情報として提供することができる。また、提供部19は、分析部17による分析結果を、支援情報として提供することができる。さらに、提供部19は、第1記憶部14Aに記憶されている、第1ユーザおよび第2ユーザの各々が運動を行った時刻を支援情報として提供することができる。さらに、提供部19は、第2記憶部14Bに記憶されている運動を行う目的に関する情報、および第3記憶部14Cに記憶されている身体に関する情報を、支援情報として提供することができる。
【0068】
通信制御部20は、第2取得部11によって取得された第2ユーザに関する情報に基づいて、第1ユーザに紐づけられた端末装置4aと、第2ユーザに紐づけられた端末装置4bとの通信を確立させる。さらに、通信制御部20は、所定のオンラインプラットフォームにおける第1ユーザのユーザアカウントと、第2ユーザのユーザアカウントとの接続を確立させ、第1ユーザと第2ユーザとを関連付けて第4記憶部14Dに記憶する。第4記憶部14Dにおいて、第1ユーザと第2ユーザとの関係を示す情報として、さらに、これらのユーザが共通して参加するオンラインプラットフォームのチャンネルに関する情報が関連付けられていてもよい。
【0069】
通信制御部20によって、第1ユーザのユーザアカウントと、第2ユーザのユーザアカウントとの接続が確立されると、第1ユーザおよび第2ユーザを含むユーザ同士のコミュニティが形成され、共通のトレーニングに関するメッセージのやり取りやチャットにより情報共有が可能となる。例えば、第1ユーザおよび第2ユーザは、共通のトレーニングおよび共通の目的等に応じて設けられたチャンネルにおいて、チャット機能を利用し、トレーニングに関する情報交換を行うことができる。
【0070】
また、通信制御部20は、所定のオンラインプラットフォームにおいて第1ユーザから第2ユーザに対するフォローやフレンドリクエストを送信させて、第2ユーザがリクエストを承認した場合、ユーザ間のフォロー/フォロワー関係やフレンド関係を確立することができる。通信制御部20は、第1ユーザおよび第2ユーザ間のフォロー/フォロワーまたはフレンド関係を示す情報を、さらに、第4記憶部14Dに記憶する。
【0071】
[情報提供装置のハードウェア構成]
次に、上述した機能を有する情報提供装置1を実現するハードウェア構成の一例について、
図2を用いて説明する。
【0072】
図2に示すように、情報提供装置1は、例えば、バス101を介して接続されるプロセッサ102、主記憶装置103、通信インターフェース104、補助記憶装置105、入出力I/O106を備えるコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。
【0073】
主記憶装置103には、プロセッサ102が各種制御や演算を行うためのプログラムが予め格納されている。プロセッサ102と主記憶装置103とによって、
図1に示した特定部15、評価部16、分析部17、生成部18、提供部19など情報提供装置1の各機能が実現される。
【0074】
通信インターフェース104は、情報提供装置1と各種外部電子機器との間をネットワーク接続するためのインターフェース回路である。
【0075】
補助記憶装置105は、読み書き可能な記憶媒体と、その記憶媒体に対してプログラムやデータなどの各種情報を読み書きするための駆動装置とで構成されている。補助記憶装置105には、記憶媒体としてハードディスクやフラッシュメモリなどの半導体メモリを使用することができる。
【0076】
補助記憶装置105は、情報提供装置1が実行する情報提供プログラムを格納するプログラム格納領域を有する。補助記憶装置105によって、
図1で説明した記憶部14が実現される。さらには、例えば、上述したデータやプログラムなどをバックアップするためのバックアップ領域などを有していてもよい。
【0077】
入出力I/O106は、外部機器からの信号を入力したり、外部機器へ信号を出力したりする入出力装置である。
【0078】
表示装置107は、液晶ディスプレイなどによって実現される。
【0079】
カメラ108は、光信号を画像信号に変換して、動画や静止画像を生成することができる。
【0080】
[端末装置のハードウェア構成]
次に、上述した機能を有する端末装置4を実現するハードウェア構成の一例について、
図2を用いて説明する。
【0081】
図2に示すように、端末装置4は、情報提供装置1と同様に、例えば、バス401を介して接続されるプロセッサ402、主記憶装置403、通信インターフェース404、補助記憶装置405、入出力I/O406を備えるコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。
【0082】
表示装置407は、液晶ディスプレイなどによって実現され、情報提供装置1の提供部19によって提供される支援情報を表示する。
【0083】
音声入出力装置408は、マイクおよびスピーカで構成される。音声入出力装置408は、支援情報を示す電気信号を物理的振動である音声に変換して出力する。また、音声入出力装置408は、ユーザの音声を収音し電気信号に変換して出力する。
【0084】
センサ409は、加速度センサ、振動センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、近接センサ、照度センサ、圧力センサ、GPS、温度計、湿度計等を含む。また、センサ409は、端末装置4の外部に設けられ、ユーザの生体情報を測定するECGセンサや筋電センサのような生体センサとして構成とすることができる。
【0085】
カメラ410は、光信号を画像信号に変換して、動画や静止画像を生成することができる。カメラ410は、フィットネス機器3に付された二次元コード30の静止画像を撮影し、プロセッサ402によって、撮影された二次元コード30のデコード処理を行い、フィットネス機器3の種類などの情報を検出する。
【0086】
[記憶部の構成]
次に、
図3から
図9を参照して、
図1で説明した記憶部14を構成するテーブル構造の例を説明する。
【0087】
図3は、ユーザ情報テーブル500であり、ユーザIDにユーザの識別子およびスポーツジムなどの運動施設の会員識別子が関連付けられている。ユーザ情報テーブル500には、ユーザが本実施の形態に係る情報提供サービスに申し込む際にユーザの基本情報が初期登録される。前述したように、本実施の形態におけるユーザには、経営する組織がそれぞれ異なる複数のジムの会員が含まれる。
【0088】
図4は、施設テーブル510であり、各ジムの施設IDと、ジムの名称と、ジムの住所などの施設に関する情報が関連付けられている。
【0089】
図5は、フィットネス機器テーブル520であり、複数のジムに設置されているフィットネス機器3の各々に対する識別子、設置されているジムの施設ID、フィットネス機器3で行われる運動の種別、および識別コードが関連付けられている。例えば、複数のジムに設置されているフィットネス機器3の各々を一意に識別する構成とすることができる。したがって、フィットネス機器3が設置されているジムは一意に特定される。なお、フィットネス機器テーブル520に記憶されているデータは、上述したフィットネス機器3に付された二次元コード30に埋め込まれた情報に対応する。
【0090】
図6は、運動情報テーブル540であり、ユーザIDごとに、フィットネス機器ID、施設ID、運動、識別コード、および運動を開始および終了した時刻が関連付けられている。運動情報テーブル540は、
図1で説明した第1記憶部14Aを構成する。
【0091】
図7は、目的情報テーブル550であり、ユーザIDごとに、運動を行う目的に関する情報が関連付けられている。目的情報テーブル550は、
図1で説明した第2記憶部14Bを構成する。
【0092】
図8は、身体情報テーブル560であり、ユーザIDごとに、身体に関する情報として、身長、体重、性別、体脂肪率、筋肉量、年齢、および体脂肪率の変化量が関連付けられている。身体情報テーブル560は、
図1で説明した第3記憶部14Cを構成する。体脂肪率の変化量は、例えば、本実施の形態に係る情報提供サービスに会員登録した時点などの所定の過去の時点と、現在の体脂肪率との比較値である。
【0093】
図9は、関係テーブル570であり、
図1で説明した提供部19によって支援情報が提供され、通信制御部20による通信の確立によって、オンラインプラットフォームにおけるユーザアカウントが互いに接続されたユーザIDが記憶される。例えば、関係IDは、ユーザアカウントが互いに接続されたユーザが参加するチャンネルに関する情報を含むことができる。なお、関係テーブル570は、オンラインプラットフォームにおけるフォロー/フォロワーやフレンド関係が確立しているユーザ同士をさらに関連付けたテーブル構成としてもよい。関係テーブル570は、
図1で説明した第4記憶部14Dを構成する。
【0094】
[情報提供システムの動作シーケンス]
次に、上述した構成を有する情報提供システムの動作シーケンスについて、
図10を参照して説明する。
【0095】
まず、第1ユーザが携帯する端末装置4aにおいてアプリケーションが起動される(ステップS201)。続いて、端末装置4aと情報提供装置1との間でログイン処理、および第1ユーザの認証が行われる(ステップS202、ステップS101)。ステップS101において、情報提供装置1はユーザ情報テーブル500を参照して、第1ユーザの認証を行う。例えば、端末装置4aの表示画面に表示する、第1ユーザに固有の情報を含む二次元コードを、第1ユーザが利用するジムの入り口等に設置されている情報提供装置1のカメラ108に読み込ませることに基づいてログイン処理を行うことができる。
【0096】
その他にも、Bluetooth Low Energy(BLE、登録商標)を用いた無線認証や、ワンタイムパスコードをジムに設置されている情報提供装置1の表示装置107の表示画面、または、端末装置4aの表示画面に表示させて、他方の装置にそのワンタイムパスコードを入力することで認証するなど、任意のログイン処理の方法を採用することができる。ステップS202でのユーザログインは、情報提供システムにより提供されるサービスへのログイン処理である。
【0097】
次に、端末装置4aは、第1ユーザが運動を行う目的に関する情報の入力操作を受け付け、設定する(ステップS203)。第1ユーザの運動を行う目的に関する情報は、端末装置4aの通信インターフェース404からネットワークを介して、情報提供装置1へ送信される。情報提供装置1の第1取得部10は、第1ユーザの運動を行う目的に関する情報を取得する(ステップS102)。第1取得部10によって取得された運動を行う目的に関する情報は、第2記憶部14B(目的情報テーブル550)に記憶される。
【0098】
次に、端末装置4aは、センサ409で測定された身体情報や、入出力I/O406で受け付けられた第1ユーザの身体情報の入力を、通信インターフェース404からネットワークを介して、情報提供装置1へ送信する(ステップS103)。情報提供装置1の第3取得部12は、第1ユーザの身体情報を取得し、第3記憶部14C(身体情報テーブル560)に記憶する。
【0099】
続いて、第1ユーザがジムAのフィットネス機器3を使用してトレーニングを開始する。この際、端末装置4aのカメラ410を用いてフィットネス機器3に設けられている二次元コード30を読み取る(ステップS205:YES)。続いて、情報提供装置1の第1取得部10は、ステップS205で読み取られた情報に基づいて、第1ユーザが行う運動に関する情報を取得する(ステップS104)。その後、第1記憶部14A(運動情報テーブル540)にフィットネス機器3のIDと開始時間とが記憶される。
【0100】
端末装置4aは、第1ユーザがフィットネス機器3を変更して運動するたびに、第1ユーザが使用するフィットネス機器3の二次元コード30を読み取り、読取時間が運動開始時間、または終了時間として第1記憶部14A(運動情報テーブル540)に記憶する。なお、例えば、第1ユーザが別のフィットネス機器3の使用を開始した場合に別のフィットネス機器3に付された二次元コード30が読み取られた時間を直前のフィットネス機器3でのトレーニング終了時間とすることができる。
【0101】
続いて、情報提供装置1の特定部15は、ステップS104において取得された運動に関する情報から、第1ユーザが運動を行う施設を特定する(ステップS105)。特定部15は、第1記憶部14A(運動情報テーブル540)を参照し、第1ユーザが運動を行う施設を特定することができる。例えば、二次元コード30は、フィットネス機器3に固有のコードが与えられ、対応するフィットネス機器3が設置されているジムを一意に特定することができる。
【0102】
なお、
図10では、第2ユーザを含む他のユーザの端末装置4におけるステップS201からステップS205までの処理、および情報提供装置1におけるステップS101からステップS104までの処理については事前に行われ、図示を省略している。
【0103】
次に、情報提供装置1の評価部16は、第1ユーザの運動に関する情報と、他のユーザの運動に関する情報との連関の程度を評価する(ステップS106)。ステップS106において、評価部16は、第1ユーザが行う運動に関する情報と、他のユーザが行う運動に関する情報の連関の程度を評価する場合に、第3取得部12によって取得され第2記憶部14B(目的情報テーブル550)に記憶されている第1ユーザが運動を行う目的、および他のユーザが運動を行う目的を考慮して、評価を行うことができる。
【0104】
また、ステップS106において、評価部16は、さらに、第1取得部10がステップS104で取得した、第1ユーザが運動を行う時刻情報、および第1記憶部14A(運動情報テーブル540)に事前に記憶されている、他のユーザの各々が運動を行う時刻情報を考慮することができる。
【0105】
また、ステップS106において、評価部16は、連関の程度を評価する場合に、さらに、ステップS103で取得された第1ユーザの身体に関する情報、および第3記憶部14Cに事前に記憶されている他のユーザの身体に関する情報を考慮することができる。
【0106】
次に、情報提供装置1の第2取得部11は、ステップS106で、第1ユーザが行う運動に関する情報との連関が一定以上あると評価された運動を行う、他のユーザのうちの第2ユーザに関する情報を取得する(ステップS107)。ステップS107において、第2取得部11は、インターネット上に公開されている第2ユーザに関する情報を、ネットワークを介して取得する構成とすることができる。
【0107】
次に、情報提供装置1の分析部17は、第1記憶部14A(運動情報テーブル540)に記憶されている第2ユーザが行う運動の履歴を、第1ユーザが行う運動の相対的な評価のために分析する(ステップS108)。より具体的には、分析部17は、第2ユーザの平均トレーニング時間と、第1ユーザのトレーニング時間とを比較して、第1ユーザの現在のトレーニングの状態を分析することができる。
【0108】
また、ステップS108において、分析部17は、第2ユーザのトレーニングの履歴から、第2ユーザのトレーニングの傾向を分析し、第1ユーザの将来のトレーニングの内容や状態を予測することができる。
【0109】
さらに、ステップS108において分析部17は、ステップS105で特定部15が特定した、第1ユーザおよび他のユーザがそれぞれ運動を行う施設ごとに、他のユーザが行う運動の履歴を、第1ユーザが行う第1の運動の相対的な評価のために分析することができる。
【0110】
続いて、情報提供装置1の生成部18は、第2ユーザが行った運動に基づいて、第1ユーザに推奨される運動メニューを生成する(ステップS109)。具体的には、生成部18は、第1記憶部14A(運動情報テーブル540)に記憶されている第2ユーザの運動の履歴、第2記憶部14B(目的情報テーブル550)に記憶されている第2ユーザの運動の目的、および第3記憶部14C(身体情報テーブル560)に記憶されている第2ユーザの身体に関する情報に基づいて、第1ユーザに推奨される運動メニューを生成する。
【0111】
次に、情報提供装置1の提供部19は、ステップS107で第2取得部11が取得した第2ユーザに関する情報を、運動を行う第1ユーザを支援するための支援情報として、第1ユーザが把握可能な態様により提供する(ステップS110)。
【0112】
提供部19は、ネットワークを介して、端末装置4aの表示装置407に、第2ユーザの情報、および第2ユーザが行っているトレーニングの種目などを支援情報として表示させる(ステップS206)。より具体的には、提供部19は、所定のオンラインプラットフォームにおいて、第1ユーザに対して、第2ユーザをレコメンドすることができる。また、提供部19は、第1ユーザおよび第2ユーザが行う特定のトレーニングをテーマとするチャンネルを、チャンネル候補として第1ユーザに提示することができる。
【0113】
また、ステップS110において、提供部19は、生成部18がステップS109で生成した、第1ユーザに推奨される運動メニューを支援情報として提供することができる。また、ステップS110において、提供部19は、分析部17によるステップS108で得られた分析結果を、支援情報として提供することができる。
【0114】
さらに、ステップS110において、提供部19は、第1記憶部14A(運動情報テーブル540)に記憶されている、第1ユーザおよび第2ユーザの各々が運動を行う時刻を支援情報として提供することができる。また、ステップS110において、提供部19は、第2記憶部14B(目的情報テーブル550)に記憶されている運動を行う目的に関する情報、および第3記憶部14C(身体情報テーブル560)に記憶されている身体に関する情報を、支援情報として提供することができる。
【0115】
次に、通信制御部20は、ステップS107で第2取得部11によって取得された第2ユーザに関する情報に基づいて、第1ユーザに紐づけられた端末装置4aと、第2ユーザに紐づけられた端末装置4bとの通信を確立させる(ステップS111)。ステップS111において、通信制御部20は、所定のオンラインプラットフォームにおける第1ユーザのユーザアカウントと、第2ユーザのユーザアカウントとの接続を確立させる。そして、通信制御部20は、第1ユーザと第2ユーザとを関連付けて第4記憶部14D(関係テーブル570)に記憶する(ステップS112)。
【0116】
その後、互いのユーザアカウントが接続された第1ユーザと第2ユーザとは、チャット機能やメッセージング機能を利用して、端末装置4a、4bから、共通の運動に関する情報交換を行うことができる(ステップS207、ステップS301)。また、ステップS207およびステップS301において、さらに、第1ユーザと第2ユーザとのフォローまたはフレンド関係が確立すると、端末装置4a、4bを介して、第1ユーザと第2ユーザと間の個別のメッセージのやり取りや情報共有を行うことができる。
【0117】
なお、
図10に示した各ステップの順番は、説明の便宜上の順番であり、各ステップの順番を入れ替えてもよい。
【0118】
[表示画面の構成]
次に、上述した情報提供システムの提供部19が提供する支援情報の表示例について、
図11から
図14を参照して説明する。
【0119】
図11から
図14は、端末装置4aの表示装置407における表示画面に表示される支援情報の例を示している。
図11は、第1ユーザが行う運動に関する情報と連関を有する第2ユーザが行う運動に関する情報の表示例を示している。第1ユーザの端末装置4aにおける表示画面の領域aには、「関連しているユーザリスト」として、2人の第2ユーザ「YT」および「ME」の運動の種別、開始時刻、施設名、身体情報、運動を行う目的が表示されている。
【0120】
さらに、第2ユーザ「YT」および「ME」の各々が表示されている領域には、ボタン「フォローする」が表示され、第1ユーザがボタンをクリックすることで、各第2ユーザをフォローすることができる。なお、「フォローする」というボタンに代えて「メッセージをする」というボタンを設けることができる。「メッセージをする」というボタンを設けることで、第1ユーザと第2ユーザとは、フォローやフレンド関係の確立によらずにメッセージや情報共有を行うことができる。
【0121】
第2ユーザ「YT」に関する情報が表示されている領域には、「YTさんは、あなたと同様に、頻繁にチェストプレスを実施するユーザです」と、テキスト表示されている。このテキスト情報は、分析部17が、第2ユーザ「YT」の運動の履歴を分析した結果に基づく支援情報である。
【0122】
他方の第2ユーザ「ME」に関する情報が表示されている領域には、「MEさんは、あなたと同様に、上半身強化を目的にし、体重と身長がほぼ同一のユーザです」と、テキスト表示されている。このテキスト情報は、第2記憶部14B(目的情報テーブル550)に記憶されている、運動を行う目的に関する情報、および、第3記憶部14C(身体情報テーブル560)に記憶されている身体情報に基づく支援情報である。
【0123】
図12は、別の支援情報の表示例を示す図である。
図12の領域bには、「現在のトレーニング」とのテキスト情報が表示されている。領域b1には、第1ユーザが現在行っている運動の種別「チェストプレス」が示され、評価部16によって連関が一定以上であると評価されたユーザのプロフィール画像が、第2ユーザに関する情報として表示されている。
【0124】
領域b2には、同じチェストプレスを行っている第2ユーザの「トレーニング時間」、「設定負荷」、および「トレーニング頻度」に対する、第1ユーザの「トレーニング時間」、「設定負荷」、および「トレーニング頻度」との差がそれぞれ表示されている。これらの比較値は、分析部17が、第2ユーザの運動の履歴を分析した結果である。このように、第1ユーザの運動の時間や設定負荷、および運動を行う頻度を、連関を有する第2ユーザの値と比較することで、第1ユーザに対して、自己の運動を客観的に把握できる支援情報を提供することができる。
【0125】
領域b3には、「このトレーニングによる未来予測」として、「1か月後に負荷が+10kg、筋肉量が+3kgと予測されます」とのテキスト情報が表示されている。この支援情報は、分析部17が、第2ユーザの運動の履歴を分析することで、第1ユーザの将来の運動の傾向を予測した分析結果である。特に、多くのユーザは、ジムでのトレーニングを継続することで、トレーニング時間や負荷が徐々に変化していく。前述した例によると、あるユーザはベンチプレスを20kgの負荷ではじめた場合でも、半年後には負荷が50kgに増加するように、運動の種別は同じであっても、そのパフォーマンスは向上することがある。このような観点から、第1ユーザの将来の運動の傾向を予測した分析結果を支援情報として提供される。第1ユーザにおいては、現在行っているトレーニングを継続することで、具体的な成果が得られることが理解できるため、運動意欲の維持や向上につながる。
【0126】
また、ジムでトレーニングを始める初心者のユーザなどにおいては、自分がおおよそどのくらいの期間で、どのくらいの負荷に到達するようになるのか、ということを把握したい場合がある。このような観点から、他のユーザのトレーニングの経過に基づいて、第1ユーザのトレーニングの進歩の見通しを支援情報として提供することで、第1ユーザに対し、トレーニングの継続意欲を促すことができる。
【0127】
図13は、さらに別の支援情報の表示例を示す図である。領域cには、施設名「スポーツジムAAA店」がテキスト情報として表示されている。また、領域cには、「スポーツジムAAA店」の基本情報が表示されている。領域c1には、「スポーツジムAAA店」を利用するユーザの統計情報が表示されている。具体的には、領域c1には、当該ジムを利用している「利用ユーザ数」、「現在トレーニング中」のユーザの数、「スポーツジムAAA店」を1週間に利用する平均回数である「平均来館回数」が表示されている。さらに、領域c1には、当該ジムを利用するユーザが「ダイエット目的」、「筋肉増強目的」、「運動不足解消目的」とする各割合が表示されている。
【0128】
領域c2には、「スポーツジムAAA店」を利用するユーザにおいて「有酸素運動をするユーザ」の割合、および「無酸素運動をするユーザ」の割合が円グラフで表示されている。領域c1、および領域c2に表示される支援情報は、特定部15が特定した、ユーザが運動を行う施設ごとに、分析部17がユーザの運動の履歴を分析した結果である。第1ユーザが利用するジム全体における運動の履歴、およびジム全体でのユーザ数やトレーニングの傾向を集計した結果を支援情報として第1ユーザに提供することで、第1ユーザの運動意欲を向上することができる。
【0129】
図14は、さらに別の支援情報の表示例を示す図である。領域dには、第1ユーザと同じく「ダイエット」を目的として、リアルタイムで「チェストプレス」を行っているユーザのうち、「チェストプレス」のトレーニング回数が5回未満の初心者である第2ユーザのプロフィール画像が表示されている。また、領域d1には、第1ユーザが第2ユーザに自動的に接続している旨が表示されている。すなわち、領域d1には、第2取得部11が取得した第2ユーザに関する情報に基づいて、通信制御部20が、第1ユーザの端末装置4aと第2ユーザの端末装置4bとの通信を確立したことが示されている。さらに具体的には、領域d1は、第1ユーザと第2ユーザとが、例えば、同じトレーニングを行うグループに入室した状態を表示している。
【0130】
領域d2は、第1ユーザと第2ユーザとがトレーニングを行いながらリアルタイムでトレーニングの内容に関するチャットを行う様子が表示されている。領域d2に表示されているように、第1ユーザと第2ユーザとは、同じトレーニングを同様の目的で行うユーザ同士で自動的にチャットが開始できる状態となる。このように、本実施の形態に係る情報提供システムは、第1ユーザに対して、自動的に、同様のトレーニングを同様の目的で行う第2ユーザとのつながりを確立し、トレーニング内容などの情報交換をリアルタイムで行うことが可能な状態をつくる。第1ユーザは第2ユーザと共にトレーニングに取り組むことができるため、第1ユーザおよび第2ユーザの運動意欲の向上につながる。
【0131】
以上説明したように、本実施の形態に係る情報提供システムによれば、第1ユーザの運動に関する情報と、他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価し、他のユーザのうち、一定以上の連関を有する運動を行う第2ユーザに関する情報を取得し、支援情報として第1ユーザに対して提供する。そのため、ユーザの運動意欲をより効果的に向上させる運動支援を行うことができる。
【0132】
また、本実施の形態に係る情報提供システムによれば、通信制御部20が、互いに連関を有する運動を行うユーザ同士の接続を自動的に確立する。そのため、ユーザ自身がオンラインプラットフォームにおいて、自身が行う運動に関連するチャンネルを探す必要がない。ユーザは、行っている運動およびその目的に合致した適切なチャンネルに自動的に入ることができるため、より円滑に運動に関する情報を収集し、自己の運動への意欲促進につなげることができる。
【0133】
なお、説明した実施の形態では、情報提供システムの各機能部を情報提供装置1に設ける構成について例示した。しかし、情報提供システムの各機能部は、ネットワーク上の複数のサーバ等により分散することもできる。また、情報提供システムの機能部の一部を、端末装置4が備える構成とすることもできる。
【0134】
また、説明した実施の形態では、第1取得部10が、第1ユーザが行う運動に関する情報として、現在行っている運動に関する情報を取得する場合について例示して説明した。しかし、第1取得部10は、第1ユーザが将来行うことが予測される運動に関する情報を取得してもよい。この場合、さらに、第1取得部10は、第1ユーザが将来行うことが予測される運動を行う将来の時刻を取得することができる。
【0135】
具体的には、生成部18によって、第1ユーザに推奨される運動メニューを、将来行うことが予測される運動として第1取得部10が生成部18から取得し、さらに分析部17が、第1ユーザの運動を行っている時刻の傾向を分析することで、第1ユーザの将来の運動に関する情報と時刻を取得することができる。また、第1ユーザが今後行う予定の運動として、端末装置4aにおける入力操作で運動に関する情報と予定時刻を入力しても良い。
【0136】
また、説明した実施の形態では、フィットネス機器3の二次元コード30を読み取ることにより、ユーザが行う運動に関する情報を取得する場合について説明した。しかし、第1取得部10が運動に関する情報を取得する方法は、二次元コード30の読み取りに限らない。
【0137】
例えば、第1取得部10は、フィットネス機器3が設置されたスポーツジムなどの施設に設定されたカメラで撮影された画像についての画像認識を行い、ユーザおよびユーザが使用するフィットネス機器3の物体検出を行い、運動に関する情報を取得することができる。例えば、R-CNN、SSD、YOLO、Fast R-CNN等のディープラーニングによりユーザとフィットネス機器3とを物体検出し、検出された物体のクラスや位置を推論することで、運動に関する情報を取得することができる。
【0138】
以上、本発明の情報提供システムおよび情報提供方法における実施の形態について説明したが、本発明は説明した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に記載した発明の範囲において当業者が想定し得る各種の変形を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0139】
1…情報提供装置、3…フィットネス機器、4、4a、4b…端末装置、10…第1取得部、11…第2取得部、12…第3取得部、13…第4取得部、14…記憶部、15…特定部、16…評価部、17…分析部、18…生成部、19…提供部、20…通信制御部、30…二次元コード、101、401…バス、102、402…プロセッサ、103、403…主記憶装置、104、404…通信インターフェース、105、405…補助記憶装置、106、406…入出力I/O、107、407…表示装置、108、410…カメラ、408…音声入出力装置、409…センサ、A、B…ジム。
【要約】
【課題】ユーザの運動意欲をより効果的に向上させる運動支援を行うことを目的とする。
【解決手段】
情報提供システムは、第1ユーザが行う第1の運動に関する第1情報を取得する第1取得部10と、第1情報と、第1記憶部14Aに記憶されている、第1ユーザとは異なる他のユーザが行う運動に関する情報との連関の程度を評価する評価部16と、評価部16によって、第1情報との連関が一定以上であると評価された第2の運動を行う、他のユーザのうちの第2ユーザに関する情報を取得する第2取得部11と、第2取得部11が取得した第2ユーザに関する情報を、第1の運動を行う第1ユーザを支援するための支援情報として、第1ユーザが把握可能な態様により提供する提供部19とを備える。
【選択図】
図1