(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】送り出し腕型二重環縫いミシン
(51)【国際特許分類】
D05B 27/00 20060101AFI20231121BHJP
D05B 1/10 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
D05B27/00
D05B1/10
(21)【出願番号】P 2017183353
(22)【出願日】2017-09-25
【審査請求日】2020-08-22
【審判番号】
【審判請求日】2022-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000003399
【氏名又は名称】JUKI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】柏木 憲吾
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 邦彰
【合議体】
【審判長】久保 克彦
【審判官】武市 匡紘
【審判官】西本 浩司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第3875877(US,A)
【文献】特開2007-50255(JP,A)
【文献】特開2016-7431(JP,A)
【文献】米国特許第4333410(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D05B1/00-97/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミシンベッド部と立胴部とミシンアーム部とを有するミシンフレームを備え、
前記ミシンベッド部が、前記立胴部の下から布送り方向上流側に延出された第一延出部と、前記第一延出部の先端部から前記ミシンアーム部と同じ方向に延出された第二延出部と、前記第二延出部の先端部から布送り方向下流側に延出された第三延出部とを有する送り出し腕型二重環縫いミシンにおいて、
前記ミシンアーム部に設けられた上軸と、
前記ミシンベッド部の前記第二延出部に設けられた下軸と、
前記ミシンベッド部の前記第一延出部における前記立胴部の下側に設けられた中間軸と、
前記中間軸に回転力を入力するミシンモーターと、
前記中間軸から前記上軸に回転力を伝える
単一の第一のタイミングベルトと、
前記中間軸から前記下軸に回転力を伝える
単一の第二のタイミングベルトとを備え
、
前記ミシンモーターは、前記中間軸に対して同心で同時回転を行うように直接的に連結されていることを特徴とする送り出し腕型二重環縫いミシン。
【請求項2】
前記第一のタイミングベルトと前記第二のタイミングベルトとがおなじ長さのベルトであることを特徴とする請求項1記載の送り出し腕型二重環縫いミシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミシンベッド部に布押さえ送り方向に沿った腕部を備える送り出し腕型二重環縫いミシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ミシンベッド部を平面視でコ字状に形成し、布送り方向に沿った腕部を設け、当該腕部の先端に針板を設けて縫製を行う、いわゆる送り出し腕型二重環縫いミシンが使用されている。
この送り出し腕型二重環縫いミシン100は、
図5に示すように、ミシンフレーム101がミシンベッド部110と立胴部102とミシンアーム部103とからなり、ミシンベッド部110が、立胴部102の下から布送り方向上流側に延出された第一延出部111と、第一延出部111の先端部からミシンアーム部103と同方向に延出された第二延出部112と、第二延出部112の先端部から布送り方向下流側に延出された第三延出部113とを有している。
そして、ミシンアーム部103に設けられた上軸に図示しないミシンモーターから回転力が入力され、第二延出部112に設けられた下軸には、上軸から斜めに掛け渡されたタイミングベルトを介して回転力が伝達されている。
図5の符号104はタイミングベルトが格納されたベルトカバーである(例えば、特許文献1の
図2参照)。
【0003】
また、他の送り出し腕型二重環縫いミシンでは、
図5と同形状のミシンベッド部を備え、上軸から下軸に回転力を伝達するタイミングベルトが、立胴部から第一延出部に沿って屈曲した状態で掛け渡されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の送り出し腕型二重環縫いミシンは、上軸から下軸に斜め方向又は屈曲した経路に沿って掛け渡されているため、タイミングベルトの長さが非常に長くなり、タイミングベルトの伸びの影響が大きくなり、上軸と下軸の間で回転量のズレが生じ易く、縫製時の目飛び等が発生するおそれがあった。
例えば、目飛びが発生した場合には、途中からの縫い直しが困難であることから、最初からの縫い直しが余儀なくされ、作業効率を大きく損なうという問題があった。
また、上軸から下軸に斜めに掛け渡されたタイミングベルトとそれを格納するベルトカバーが縫製物を取り回す際のスペースを塞ぐ配置となっていた。
【0006】
本発明は、安定して縫い目を形成することができる送り出し腕型二重環縫いミシンを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、
ミシンベッド部と立胴部とミシンアーム部とを有するミシンフレームを備え、
前記ミシンベッド部が、前記立胴部の下から布送り方向上流側に延出された第一延出部と、前記第一延出部の先端部から前記ミシンアーム部と同じ方向に延出された第二延出部と、前記第二延出部の先端部から布送り方向下流側に延出された第三延出部とを有する送り出し腕型二重環縫いミシンにおいて、
前記ミシンアーム部に設けられた上軸と、
前記ミシンベッド部の前記第二延出部に設けられた下軸と、
前記ミシンベッド部の前記第一延出部における前記立胴部の下側に設けられた中間軸と、
前記中間軸に回転力を入力するミシンモーターと、
前記中間軸から前記上軸に回転力を伝える単一の第一のタイミングベルトと、
前記中間軸から前記下軸に回転力を伝える単一の第二のタイミングベルトとを備え、
前記ミシンモーターは、前記中間軸に対して同心で同時回転を行うように直接的に連結されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の送り出し腕型二重環縫いミシンにおいて、
前記第一のタイミングベルトと前記第二のタイミングベルトとがおなじ長さのベルトであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、送り出し腕型二重環縫いミシンのように、上軸と下軸が離れて配置される場合でも、中間軸を設け、中間軸から上軸に第一のタイミングベルトで回転力を伝え、中間軸から下軸に第二のタイミングベルトで回転力を伝える構成であることから、それぞれのタイミングベルトを短くすると共にタイミングベルトの伸びの影響を低減することができ、上軸と下軸の間の回転量のズレを低減して、目飛び等の発生を抑制することができる。
従って、安定して縫い目を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】発明の実施形態である送り出し腕型二重環縫いミシンの斜視図である。
【
図2】ベルトカバー及びモーターカバーを外した状態のミシンフレームの右端部を示す斜視図である。
【
図3】ベルトカバー、モーターカバー及びモーター土台を外した状態のミシンフレームの右端部を示す斜視図である。
【
図4】ミシンベッド部の第一延出部の中間軸に沿った断面図である。
【
図5】従来の送り出し腕型二重環縫いミシンの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施形態の概略構成]
以下、本発明の実施形態である送り出し腕型二重環縫いミシン10について詳細に説明する。
図1は送り出し腕型二重環縫いミシン10の斜視図である。
本発明の実施形態である送り出し腕型二重環縫いミシン10は、ミシンフレーム20と、後述するミシンベッド部30に設けられた針板11の上面の被縫製物を布押さえで上から押さえる布押さえ機構と、針板11上の被縫製物に対して縫い針による針落ちを行う針上下動機構と、針板11の下側から被縫製物を送り歯によって所定の布送り方向に送る布送り機構と、縫い針の上糸に対してルーパ糸を絡めるルーパ機構と、布押さえの布送り方向下流側で布送り機構とは別にローラーの回転により被縫製物の送りを行う先引きローラー機構40と、上糸の引き上げを行う天秤機構と、上糸に張力を付与する糸調子と、ミシンモーター12から各部に動力を伝達する伝達機構50とを備えている。なお、ミシンフレーム20及び伝達機構50を除く他の構成については、送り出し腕型二重環縫いミシンが備える周知の構成と同一なので、図示を省略し、詳細な説明も省略する。
【0012】
[ミシンフレーム]
上記ミシンフレーム20は、送り出し腕型二重環縫いミシン10の全体において下部に位置するミシンベッド部30と、ミシンベッド部30の一端部において上方に立設された立胴部21と、立胴部21の上端部から所定方向に延出されたミシンアーム部22と、立胴部21及びミシンベッド部30の右側において伝達機構50を覆うベルトカバー23と、ミシンモーター12を覆うモーターカバー24とを備えている。
以下、ミシンアーム部22の長手方向に平行な水平方向をY軸方向とし、ミシンアーム部22の面部側を「左」、立胴部21側を「右」とする。また、水平方向であってY軸方向に直交する方向をX軸方向とする。このX軸方向は送り出し腕型二重環縫いミシン10による被縫製物の送り方向に平行であり、被縫製物の送り方向下流側を「前」、上流側を「後」とする。また、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向とし、その一方を「上」、他方を「下」とする。
【0013】
また、上記ミシンベッド部30は、立胴部21の下から布送り方向上流側(後方)に延出された第一延出部31と、第一延出部31の先端部からミシンアーム部22と同じ方向(左方)に延出された第二延出部32と、第二延出部32の先端部から布送り方向下流側(前方)に延出された第三延出部33とを有している。
ミシンベッド部30は、被縫製物の作業台として使用されるので、上記第一から第三延出部31~33は、それぞれの上面が全体的にX-Y平面に沿った同一平面で連なって、全体的に平坦に形成されている。
また、第三延出部33の前端部における上部には、第一から第三延出部31~33の上面と面一となる針板11が設けられている。
【0014】
[針上下動機構]
針上下動機構は、ミシンモーター12から伝達機構50を介して回転力を受ける上軸61(
図2参照)と、縫い針を下端部で保持する針棒と、上軸61の回転力を上下動の往復駆動力に変換して針棒に伝達するクランク機構とを備えている。
上軸61は、ミシンアーム部22の内側においてY軸方向に沿った状態で回転可能に支持されている。
【0015】
[ルーパ機構]
ルーパ機構は、針板11の下側に設けられたルーパと、ルーパの先端をY軸方向に沿って揺動させる揺動機構とを備えている。
ルーパは、尖鋭な先端部の糸通し孔にルーパ糸が挿通されている。そして、ルーパは、針板の下で上昇する縫い針に対して、左方に向かって進出することにより、上糸のループにルーパ糸を挿通し、右方に向かって後退することにより、ルーパ糸にループが形成され、次の針落ちによりルーパ糸のループに縫い針が突入する。これらの動作を繰り返すことで、ルーパ糸のループと上糸のループとが交互に挿通されて結節が形成される。
【0016】
揺動機構は、ミシンモーター12から伝達機構50を介して回転力を受ける下軸62(
図2参照)と、下軸62の全回転を往復回動に変換して各ルーパに伝達する伝達部材とを備え、これらによってルーパをY軸方向に沿って往動させる。
下軸62は、ミシンベッド部30の第二延出部32の内側においてY軸方向に沿った状態で回転可能に支持されている。
【0017】
[布送り機構]
布送り機構は、針板11の図示しない開口部から出没する送り歯と、送り歯に対してZ軸方向の往復動作とX軸方向の往復動作とを合成して伝達する送り伝達機構とを備えている。
送り歯は、針板11に形成されたX軸方向に沿ったスリット状の開口部から出没する鋸歯状の歯を備えており、Z軸方向の往復動作とX軸方向の往復動作とを合成してなる長円運動を行い、長円における上部を移動する際に開口部から歯先が上方に突出しながら前方に移動して、被縫製物を前方に送ることを可能とする。
送り伝達機構は、前述した下軸62の全回転をX軸方向に沿った往復動作とZ軸方向に沿った往復動作に変換して送り歯に伝達することで、当該送り歯に長円運動を付与している。
【0018】
[伝達機構]
図2は上記ベルトカバー23及びモーターカバー24を外した状態のミシンフレーム20の右端部を示す斜視図、
図3はさらに後述するモーター土台51を外した状態の斜視図、
図4はミシンベッド部30の第一延出部31の中間軸52(後述)に沿った断面図である。
【0019】
伝達機構50は、ミシンモーター12を支持するモーター土台51と、ミシンモーター12から回転力を入力される中間軸52と、中間軸52に設けられた中間軸スプロケット53と、上軸61に設けられた上軸スプロケット54と、下軸62に設けられた下軸スプロケット55と、中間軸スプロケット53から上軸スプロケット54に掛け渡された第一のタイミングベルト56と、中間軸スプロケット53から下軸スプロケット55に掛け渡された第二のタイミングベルト57とを備えている。
【0020】
中間軸52は、ミシンベッド部30の第一延出部31の前端部であって立胴部21の真下となる位置において、Y軸方向に沿った状態で支持されている。
この中間軸52は、その左端部と長手方向の中間部において第一延出部31の内部に配設された二つの軸受521によりY軸回りに回転可能に支持されており、右端部は第一延出部31から右方に突出している。
さらに、中間軸52は、その右端部がミシンモーター12の出力軸に連結されており、ミシンモーター12と第一延出部31の間には中間軸スプロケット53が装備されている。この中間軸スプロケット53は、中間軸52に固定的に連結され、中間軸スプロケット53と中間軸52は一体的に回転を行う。
【0021】
モーター土台51は、第一延出部31の右端面に固定装備されており、前述した中間軸52がモーター土台51を貫通している。また、このモーター土台51の内部にも中間軸52を回転可能に支持する軸受511が装備されている。
さらに、モーター土台51は、その右端部において、ミシンモーター12を固定的に支持している。ミシンモーター12は、モーター土台51により、その出力軸を左方に向けた状態で前述した中間軸52と同心となるように支持されている。
そして、ミシンモーター12の出力軸と中間軸52の右端部は、カップリング512により連結されている。
これにより、中間軸52及び中間軸スプロケット53は、ミシンモーター12から直接的に回転力が入力される。
【0022】
前述した上軸61は、その右端部がミシンアーム部22の右端部から右方に突出した状態で装備されており、上軸61の右端部に上軸スプロケット54が装備されている。この上軸スプロケット54は、上軸61に固定的に連結され、上軸スプロケット54と上軸61とは一体的に回転を行う。
【0023】
前述した下軸62は、その右端部がミシンベッド部30の第二延出部32の右端部から右方に突出した状態で装備されており、下軸62の右端部に下軸スプロケット55が装備されている。この下軸スプロケット55は、下軸62に固定的に連結され、下軸スプロケット55と下軸62とは一体的に回転を行う。
【0024】
第一のタイミングベルト56と第二のタイミングベルト57は、いずれも無端環状ベルトであり、長さの等しい同一のベルトが使用される。つまり、中間軸52と上軸61の軸間距離と中間軸52と下軸62の軸間距離は等しくなるように、それぞれの配置が設定されている。
そして、中間軸スプロケット53と上軸スプロケット54と下軸スプロケット55は、いずれも歯付きスプロケットであり、第一のタイミングベルト56及び第二のタイミングベルト57は歯付きベルトである。従って、各スプロケット53~55と、各タイミングベルト56,57は、各々の歯が噛合し、回転を正確に伝えることができる。
【0025】
また、伝達機構50は、中間軸スプロケット53と上軸スプロケット54とに張設された第一のタイミングベルト56を位置aにおいて内側に押圧する図示しないテンションローラーと、中間軸スプロケット53と下軸スプロケット55とに張設された第二のタイミングベルト57を位置bにおいて内側に押圧する図示しないテンションローラーとを備えている。
これにより、各タイミングベルト56,57の弛みを解消すると共に、各スプロケット53~55に対する各タイミングベルト56,57の噛合する範囲を180°より大きくすることができ、歯飛びの発生を低減してより回転を正確に伝えることができる。
【0026】
[伝達機構の動作]
上記構成からなる伝達機構50は、ミシンモーター12が駆動すると、中間軸52に回転力が入力される。
そして、中間軸スプロケット53から第一のタイミングベルト56を介して上軸スプロケット54に回転力が伝達され、上軸61が回転を行う。
これにより、針上下動機構が縫い針の上下動を行う。
また、中間軸スプロケット53から第二のタイミングベルト57を介して下軸スプロケット55に回転力が伝達され、下軸62が回転を行う。
これにより、ルーパ機構がルーパの揺動を行い、布送り機構が送り歯の送り動作を実行する。
従って、縫い針とルーパが協働して二重環縫いの縫い目を形成し、送り歯は所定の縫いピッチで被縫製物を送り、二重環縫いが実行される。
【0027】
[発明の実施形態の技術的効果]
上記送り出し腕型二重環縫いミシン10では、ミシンベッド部30の第一延出部31における立胴部21の下側に中間軸52を設け、第一のタイミングベルト56を介して中間軸52から上軸61に回転力を伝え、第二のタイミングベルト57を介して中間軸52から下軸62に回転力を伝えている。
これにより、それぞれのタイミングベルト56,57を短くすると共にタイミングベルト56,57の伸びの影響を低減することができ、上軸61と下軸62の間の回転量のズレを低減して、目飛び等の発生を抑制することができる。従って、安定して縫い目を形成することが可能となる。
特に、送り出し腕型二重環縫いミシン10の場合には、目飛びの発生を低減することで、縫い直し頻度を低減し、生産性の向上を図ることが可能となる。
【0028】
また、第一のタイミングベルト56と第二のタイミングベルト57とが長さが等しい同一のベルトであることから、ミシンモーター12の駆動時における第一のタイミングベルト56の伸び量と第二のタイミングベルト57の伸び量の差をより低減することができ、さらに目飛び等の発生を抑制して、より安定的に縫い目を形成することが可能となる。
【0029】
[その他]
上記送り出し腕型二重環縫いミシン10では、中間軸52に対してミシンモーター12が同心で同時回転を行うように直接的に連結されているが、これに限定されない。
例えば、ミシンモーター12を、送り出し腕型二重環縫いミシン10を設置するテーブルの下側に配置し、ミシンモーター12の出力軸と中間軸52とにプーリを装備し、Vベルト等の伝達ベルトでミシンモーター12から中間軸52に回転力を入力する構成としても良い。
【0030】
また、上記送り出し腕型二重環縫いミシン10では、先引きローラー機構40を備えている場合を例示したが、この先引きローラー機構40は必須ではなく、先引きローラー機構40を備えない構成とした場合でも、二重環縫いを行うことは可能である。
【符号の説明】
【0031】
10 送り出し腕型二重環縫いミシン
11 針板
12 ミシンモーター
20 ミシンフレーム
21 立胴部
22 ミシンアーム部
23 ベルトカバー
24 モーターカバー
30 ミシンベッド部
31 第一延出部
32 第二延出部
33 第三延出部
50 伝達機構
52 中間軸
53 中間軸スプロケット
54 上軸スプロケット
55 下軸スプロケット
56 第一のタイミングベルト
57 第二のタイミングベルト
61 上軸
62 下軸
512 カップリング
C被縫製物