(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
B65H 3/44 20060101AFI20231121BHJP
B65H 31/24 20060101ALI20231121BHJP
B65H 7/04 20060101ALI20231121BHJP
B65H 1/14 20060101ALI20231121BHJP
B65H 31/30 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
B65H3/44 310
B65H31/24
B65H7/04
B65H1/14 322Z
B65H31/30
(21)【出願番号】P 2019138850
(22)【出願日】2019-07-29
【審査請求日】2022-05-09
(31)【優先権主張番号】P 2018161375
(32)【優先日】2018-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(72)【発明者】
【氏名】高田 淳
【審査官】松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-114109(JP,A)
【文献】特開2008-143670(JP,A)
【文献】特開2009-249175(JP,A)
【文献】特開2007-065323(JP,A)
【文献】特開2015-212028(JP,A)
【文献】特開平10-010816(JP,A)
【文献】特開2005-053608(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00-3/68
B65H 31/00-31/40
B65H 7/00-7/20
B65H 43/00-43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に印刷を行う印刷部と、
複数の給紙台を有し、前記複数の給紙台から選択的に前記印刷部に用紙を給紙する給紙部と、
前記印刷部で印刷された用紙を排紙して保持する排紙部と、
前記排紙部からの用紙の搬出が開始されるか、または前記排紙部からの用紙の搬出が実施されると、直近の給紙元の前記給紙台の用紙残量と、他の前記給紙台の用紙残量とに基づき、給紙元の前記給紙台の切り替えを行うか否かを判断し、切り替えを行うと判断した場合、直近の給紙元の前記給紙台から他の前記給紙台に給紙元を切り替えるよう前記給紙部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
直近の給紙元の前記給紙台の用紙残量が補給基準値以下で、他の前記給紙台の中に用紙残量が給紙基準値以上の前記給紙台がある場合に、直近の給紙元の前記給紙台から用紙残量が前記給紙基準値以上の前記給紙台への給紙元の切り替えを行うと判断することを特徴とす
る印刷装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記排紙部からの用紙の搬出時において、次に前記排紙部からの用紙の搬出が行われるまでの間の印刷枚数を把握している場合、当該印刷枚数を前記補給基準値として用いることを特徴とする請求項
1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記各給紙台は昇降可能であり、
前記制御部は、前記排紙部からの用紙の搬出時において、給紙元の前記給紙台の切り替えを行う場合、切り替え前の給紙元の前記給紙台を用紙補給位置まで下降させることを特徴とする請求項1
または2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記給紙台への用紙の補給タイミングをユーザに通知する通知部をさらに備え、
前記制御部は、前記排紙部からの用紙の搬出時において、給紙元の前記給紙台の切り替えを行う場合、前記給紙台への用紙の補給タイミングであることをユーザに通知するよう前記通知部を制御することを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記排紙部は、排紙された用紙が積載される複数の排紙台を備え、前記複数の排紙台を排紙先として選択的に使用することを特徴とする請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記排紙部から用紙を搬出する搬出部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至
5のいずれか1項に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に印刷を行う印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷されて排紙された用紙を大量に保持できる排紙台を備える印刷装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
また、このような印刷装置において、排紙台に積載された用紙を排紙台から自動で搬出する機構を備えるものがある。このような機構を備える印刷装置では、排紙台が満杯になっても、排紙台に積載された用紙を自動的に搬出することで、印刷動作を継続的に行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような排紙台から用紙を自動で搬出する機構を備えていても、給紙台の用紙切れが生じることで、印刷動作を停止し、ユーザによる用紙の補給を待たなければならないことがある。これは、印刷物の生産性の低下を招く。
【0006】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、印刷物の生産性の低下を軽減できる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の印刷装置は、用紙に印刷を行う印刷部と、複数の給紙台を有し、前記複数の給紙台から選択的に前記印刷部に用紙を給紙する給紙部と、前記印刷部で印刷された用紙を排紙して保持する排紙部と、前記排紙部からの用紙の搬出時において、直近の給紙元の前記給紙台の用紙残量と、他の前記給紙台の用紙残量とに基づき、給紙元の前記給紙台の切り替えを行うか否かを判断し、切り替えを行うと判断した場合、直近の給紙元の前記給紙台から他の前記給紙台に給紙元を切り替えるよう前記給紙部を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の印刷装置によれば、印刷物の生産性の低下を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係る印刷装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示す印刷装置の外部給紙部および印刷装置本体部の概略構成図である。
【
図3】
図1に示す印刷装置の大容量排紙部および搬出部の概略構成図である。
【
図4】外部給紙台の切替処理のフローチャートである。
【
図5】用紙がセットされたときの外部給紙台の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図6】搬出部による搬出動作を説明するためのフローチャートである。
【
図7】第1実施形態における搬出部による搬出動作を行う際の外部給紙部の制御のフローチャートである。
【
図8】第2実施形態における搬出部による搬出動作を行う際の外部給紙部の制御のフローチャートである。
【
図9】第3実施形態に係る印刷装置の構成を示すブロック図である。
【
図10】
図9に示す印刷装置の大容量排紙部の概略構成図である。
【
図11】用紙の排紙先を切り替える際の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図12】用紙の搬出時における印刷装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図13】第3実施形態における大容量排紙部から用紙を搬出する作業が実施された際の外部給紙部の制御のフローチャートである。
【
図14】第4実施形態における大容量排紙部から用紙を搬出する作業が実施された際の外部給紙部の制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
【0011】
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0012】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る印刷装置の構成を示すブロック図である。
図2は、
図1に示す印刷装置の外部給紙部および印刷装置本体部の概略構成図である。
図3は、
図1に示す印刷装置の大容量排紙部および搬出部の概略構成図である。以下の説明において、
図2、
図3の紙面に直交する方向を前後方向とする。また、
図2、
図3における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
【0013】
図2、
図3において太線で示す経路が、印刷媒体である用紙Pが搬送される搬送経路である。搬送経路のうち、実線で示す経路が通常経路RCである。破線で示す経路が本体側排紙経路RD1、大容量排紙経路RD2である。一点鎖線で示す経路が反転再給紙経路RR1、排紙反転経路RR2である。二点鎖線で示す経路が外部給紙経路RS1、内部給紙経路RS2である。以下の説明における上流、下流は、搬送経路における上流、下流を意味する。
【0014】
図1~
図3に示すように、第1実施形態に係る印刷装置1は、外部給紙部(給紙部に相当)2と、印刷装置本体部3と、大容量排紙部(排紙部に相当)4と、搬出部5と、制御部6とを備える。
【0015】
外部給紙部2は、後述する印刷装置本体部3の印刷部32に用紙Pを給紙する。外部給紙部2は、外部給紙台(給紙台に相当)11A,11Bと、外部給紙ローラユニット12A,12Bと、昇降モータ13A,13Bと、上限センサ14A,14Bと、用紙有無センサ15A,15Bと、残量検出部16A,16Bと、用紙セットスイッチ17A,17Bと、複数対の外部給紙搬送ローラ18と、外部給紙部2の各部を収納または保持する外部給紙部筐体19とを備える。なお、外部給紙台11A,11B等の符号におけるアルファベットの添え字を省略して総括的に表記することがある。
【0016】
外部給紙台11は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。外部給紙台11は、昇降可能に構成されている。外部給紙台11A,11Bは、上下方向に並列して設置されている。外部給紙台11Aの下方に外部給紙台11Bが設置されている。外部給紙台11A,11Bは、印刷部32への給紙元として選択的に使用される。
【0017】
外部給紙台11には、被検出板11aが設けられている。被検出板11aは、後述する残量検出部16の残量センサ26の検出対象物となる部材である。
【0018】
外部給紙ローラユニット12A,12Bは、それぞれ外部給紙台11A,11B上に積載された用紙Pを取り出し、印刷装置本体部3側(右側)へと送り出す。外部給紙ローラユニット12は、一対の外部給紙ローラ21と、被検出板22とを備える。
【0019】
一対の外部給紙ローラ21のうちの上流側(左側)の外部給紙ローラ21は、外部給紙台11上に積載された用紙Pのうちの最上位(最も上側)の用紙Pに圧接し、摩擦力により用紙Pを取り出して右側に送る。上流側の外部給紙ローラ21は、外部給紙台11上の用紙Pの上面位置(最上位の用紙Pの高さ位置)が所定の給紙位置にあるとき、用紙Pを取り出し可能な給紙圧が得られるようになっている。上流側の外部給紙ローラ21は、最上位の用紙Pの位置(高さ)の変動に応じて、ある程度の範囲で上下動する。
【0020】
上流側の外部給紙ローラ21は、図示しないモータにより回転駆動される。モータによる回転駆動力は、図示しない駆動力伝達機構により上流側の外部給紙ローラ21から下流側の外部給紙ローラ21へと伝達され、一対の外部給紙ローラ21が回転するようになっている。
【0021】
一対の外部給紙ローラ21のうちの下流側(右側)の外部給紙ローラ21は、上流側の外部給紙ローラ21により送られてくる用紙Pを図示しないサバキ板との間でさばいて右側に送り出す。
【0022】
被検出板22は、外部給紙台11上の用紙Pの上面位置が給紙位置にあることを上限センサ14が検出するために設けられた部材である。給紙位置は、上流側の外部給紙ローラ21が外部給紙台11上の最上位の用紙Pを取り出す際の、最上位の用紙Pの高さ位置として設定された位置である。被検出板22は、上流側の外部給紙ローラ21の上下動に応じて上下動する。
【0023】
昇降モータ13A,13Bは、それぞれ外部給紙台11A,11Bを昇降させる。
【0024】
上限センサ14A,14Bは、それぞれ外部給紙台11A,11B上の用紙Pの上面位置が給紙位置にあることを検出するものである。上限センサ14は、外部給紙台11上の最上位の用紙Pが給紙位置にあるとき、被検出板22を検出するように配置されている。外部給紙台11上の最上位の用紙Pが給紙位置より下にあるときは、上流側の外部給紙ローラ21とともに被検出板22が下降する。このとき、上限センサ14は被検出板22を検出しない。
【0025】
ここで、上限センサ14において、被検出板22を検出し、外部給紙台11上の用紙Pの上面位置が給紙位置にあることを検出している状態をオンとする。また、上限センサ14において、被検出板22を検出せず、外部給紙台11上の用紙Pの上面位置が給紙位置にあることを検出していない状態をオフとする。
【0026】
用紙有無センサ15A,15Bは、それぞれ外部給紙台11A,11B上の用紙Pの有無を検出する。ここで、用紙有無センサ15において、外部給紙台11上に用紙Pがあることを検出している状態をオン、外部給紙台11上に用紙Pがあることを検出していない状態をオフとする。
【0027】
残量検出部16A,16Bは、それぞれ外部給紙台11A,11B上の用紙Pの積載量である用紙残量を検出するためのものである。残量検出部16は、複数の残量センサ26を有する。
【0028】
複数の残量センサ26は、被検出板11aを検出することにより、外部給紙台11の高さ位置を検出する。複数の残量センサ26は、上下方向に並んで配置されている。複数の残量センサ26は、それぞれにおける被検出板11aの検出状態(検出しているか否か)から、外部給紙台11の用紙残量の範囲および下限位置(用紙補給位置に相当)を判断できるように、それぞれの位置が設定されている。ここで、外部給紙台11の下限位置は、外部給紙台11にユーザが用紙Pを補給する際の高さ位置として設定された位置である。
【0029】
用紙セットスイッチ17は、ユーザが外部給紙台11に用紙Pを補給した際に外部給紙台11を上限位置に移動させるために操作するスイッチである。ここで、外部給紙台11の上限位置は、外部給紙台11上の用紙Pの上面位置が給紙位置にあるときの外部給紙台11の高さ位置である。用紙セットスイッチ17A,17Bは、それぞれ外部給紙台11A,11Bに対応するものである。
【0030】
外部給紙搬送ローラ18は、外部給紙台11A,11Bから取り出された用紙Pを後述する印刷装置本体部3のレジストローラ46へ向けて搬送する。外部給紙搬送ローラ18は、外部給紙経路RS1に沿って配置されている。一対の外部給紙搬送ローラ18は、後述する印刷装置本体部3の本体筐体39内に配置されている。外部給紙搬送ローラ18は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0031】
印刷装置本体部3は、用紙Pに印刷を行う。印刷装置本体部3は、内部給紙部31と、印刷部32と、上面搬送部33と、本体側排紙部34と、反転部35と、連絡部36と、通知ライト37と、操作パネル38と、印刷装置本体部3の各部を収納または保持する本体筐体39とを備える。
【0032】
内部給紙部31は、印刷装置本体部3の内部で印刷部32に用紙Pを給紙する。内部給紙部31は、複数の内部給紙台41と、複数対の内部給紙ローラ42と、複数対の内部給紙搬送ローラ43とを備える。
【0033】
内部給紙台41は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。内部給紙台41は、本体筐体39の内部に配置されている。
【0034】
内部給紙ローラ42は、内部給紙台41から用紙Pを取り出して内部給紙経路RS2へと送り出す。内部給紙ローラ42は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0035】
内部給紙搬送ローラ43は、内部給紙台41から取り出された用紙Pを後述するレジストローラ46へ向けて搬送する。内部給紙搬送ローラ43は、内部給紙経路RS2に沿って配置されている。内部給紙搬送ローラ43は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0036】
印刷部32は、用紙Pを搬送しつつ、用紙Pに画像を印刷する。印刷部32は、一対のレジストローラ46と、ベルトプラテン部47と、インクジェットヘッド部48とを備える。
【0037】
レジストローラ46は、外部給紙部2、内部給紙部31、および反転部35のいずれかから搬送されてきた用紙Pを一旦止めて斜行補正した後、ベルトプラテン部47に向けて搬送する。レジストローラ46は、外部給紙経路RS1と内部給紙経路RS2と反転再給紙経路RR1との合流地点の近傍の通常経路RC上に配置されている。レジストローラ46は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0038】
ベルトプラテン部47は、レジストローラ46から搬送されてきた用紙Pをベルト上に吸着保持して搬送する。
【0039】
インクジェットヘッド部48は、用紙Pの搬送方向と略直交する方向(前後方向)に複数のノズルが配列されたラインタイプのインクジェットヘッド(図示せず)を有する。インクジェットヘッド部48は、ベルトプラテン部47の上方に配置されている。インクジェットヘッド部48は、ベルトプラテン部47により搬送される用紙Pにインクジェットヘッドからインクを吐出して画像を印刷する。
【0040】
上面搬送部33は、ベルトプラテン部47により搬送されてきた用紙Pを右方向から左方向へとUターンするように搬送する。上面搬送部33は、複数対の上昇搬送ローラ51と、複数対の水平搬送ローラ52とを備える。
【0041】
上昇搬送ローラ51は、ベルトプラテン部47により搬送されてきた用紙Pを上方の水平搬送ローラ52へ搬送する。上昇搬送ローラ51は、通常経路RCの中流域の上昇部分に沿って配置されている。上昇搬送ローラ51は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0042】
水平搬送ローラ52は、上昇搬送ローラ51により搬送されてきた用紙Pを本体側排紙部34または反転部35へ搬送する。最下流の水平搬送ローラ52は、反転再給紙経路RR1の上流部に沿って配置されている。他の水平搬送ローラ52は、通常経路RCの下流域の水平部分に沿って配置されている。水平搬送ローラ52は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0043】
本体側排紙部34は、印刷部32で印刷された用紙Pを排紙する。本体側排紙部34は、切替部56と、一対の排紙ローラ57と、排紙台58とを備える。
【0044】
切替部56は、用紙Pの搬送経路を本体側排紙経路RD1と反転再給紙経路RR1との間で切り替える。切替部56は、本体側排紙経路RD1と反転再給紙経路RR1との分岐地点に配置されている。
【0045】
排紙ローラ57は、切替部56により本体側排紙経路RD1へと導かれた用紙Pを搬送して排紙台58へ排紙する。排紙ローラ57は、本体側排紙経路RD1に沿って、切替部56と排紙台58との間に配置されている。排紙ローラ57は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0046】
排紙台58は、排紙ローラ57により排紙された印刷済みの用紙Pが積載されるものである。
【0047】
反転部35は、両面印刷の際に、表面印刷済みの用紙Pを反転させてレジストローラ46へ搬送する。反転部35は、一対の反転ローラ61と、一対の再給紙ローラ62と、切替ゲート63とを備える。
【0048】
反転ローラ61は、上面搬送部33の水平搬送ローラ52により搬送されてきた用紙Pをスイッチバックして再給紙ローラ62へ搬送する。反転ローラ61は、用紙Pのスイッチバック搬送を行うため、正逆転可能に構成されている。反転ローラ61は、反転再給紙経路RR1に沿って、最下流の水平搬送ローラ52と再給紙ローラ62との間に配置されている。反転ローラ61は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0049】
再給紙ローラ62は、反転ローラ61によりスイッチバックされた用紙Pをレジストローラ46へ搬送する。再給紙ローラ62は、反転再給紙経路RR1に沿って、反転ローラ61とレジストローラ46との間に配置されている。再給紙ローラ62は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0050】
切替ゲート63は、水平搬送ローラ52により搬送されてきた用紙Pを反転ローラ61へとガイドする。また、切替ゲート63は、反転ローラ61によりスイッチバックされた用紙Pを再給紙ローラ62へとガイドする。切替ゲート63は、最下流の水平搬送ローラ52、反転ローラ61、および再給紙ローラ62の3個所の重心近傍に配置されている。
【0051】
連絡部36は、印刷部32で印刷された用紙Pを大容量排紙部4へ送り出す。連絡部36は、切替部66と、一対の連絡ローラ67とを備える。
【0052】
切替部66は、用紙Pの搬送経路を通常経路RCと大容量排紙経路RD2との間で切り替える。切替部66は、通常経路RCと大容量排紙経路RD2との分岐地点に配置されている。大容量排紙経路RD2は、通常経路RCから分岐して後述の大容量排紙台73へ向かう経路である。
【0053】
連絡ローラ67は、ベルトプラテン部47から搬送されてきた用紙Pを搬送して大容量排紙部4へ送り出す。連絡ローラ67は、大容量排紙経路RD2に沿って切替部66の下流側に配置されている。連絡ローラ67は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0054】
通知ライト37は、外部給紙台11への用紙Pの補給タイミングをユーザに通知するためのものである。通知ライト37は、本体筐体39に設置されている。なお、通知ライト37は、ユーザが視認可能な位置であれば、外部給紙部筐体19等に設置されていてもよい。
【0055】
操作パネル38は、各種の入力画面等を表示するとともに、ユーザによる入力操作を受け付ける。操作パネル38は、液晶表示パネル等を有する表示部(図示せず)と、各種の操作キー、タッチパネル等を有する入力部(図示せず)とを備える。
【0056】
大容量排紙部4は、印刷装置本体部3の印刷部32で印刷された用紙Pを排紙して保持する。大容量排紙部4は、排紙搬送部71と、排紙反転部72と、大容量排紙台73と、昇降モータ74と、満杯センサ75と、一対のサイドフェンス76A,76Bと、エンドフェンス77と、フェンス駆動部78と、上面検出センサ79と、排紙搬送部71等を収納する排紙搬送側筐体80と、大容量排紙台73等を収納する排紙側筐体81とを備える。
【0057】
排紙搬送部71は、連絡部36により送り出された印刷済みの用紙Pを排紙して大容量排紙台73に積載させる。排紙搬送部71は、二対の導入ローラ86と、一対の上昇搬送ローラ87と、二対の排紙ローラ88とを備える。
【0058】
導入ローラ86は、連絡部36により印刷装置本体部3から送り出された印刷済みの用紙Pを大容量排紙部4へ導入する。導入ローラ86は、大容量排紙経路RD2に沿って連絡ローラ67の下流側に配置されている。導入ローラ86は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0059】
上昇搬送ローラ87は、導入ローラ86または後述する中間ローラ92により搬送されてきた用紙Pを上方の排紙ローラ88へ搬送する。上昇搬送ローラ87は、大容量排紙経路RD2に沿って、大容量排紙経路RD2と排紙反転経路RR2の下流部との合流点の下流側近傍に配置されている。上昇搬送ローラ87は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0060】
排紙ローラ88は、上昇搬送ローラ87により搬送されてきた用紙Pを搬送して大容量排紙台73へ排紙する。排紙ローラ88は、大容量排紙経路RD2の最下流部に沿って配置されている。排紙ローラ88は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0061】
排紙反転部72は、大容量排紙経路RD2から受け渡される用紙Pを、排紙反転経路RR2を往復させて大容量排紙経路RD2に戻すことにより用紙Pを表裏反転させる。排紙反転部72は、切替部89と、二対の反転進入ローラ90と、一対の反転ローラ91と、二対の中間ローラ92とを備える。
【0062】
切替部89は、用紙Pの搬送経路を大容量排紙経路RD2と排紙反転経路RR2との間で切り替える。切替部89は、大容量排紙経路RD2と排紙反転経路RR2との分岐地点に配置されている。
【0063】
反転進入ローラ90は、切替部89により大容量排紙経路RD2から排紙反転経路RR2に導かれた用紙Pを反転ローラ91へ搬送する。反転進入ローラ90は、排紙反転経路RR2の上流部に沿って配置されている。反転進入ローラ90は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0064】
反転ローラ91は、反転進入ローラ90により搬送されてきた用紙Pをスイッチバックして中間ローラ92へ搬送する。反転ローラ91は、用紙Pのスイッチバック搬送を行うため、正逆転可能に構成されている。反転ローラ91は、反転進入ローラ90の下流側に、排紙反転経路RR2に沿って配置されている。反転ローラ91は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0065】
中間ローラ92は、反転ローラ91によりスイッチバックされた用紙Pを上昇搬送ローラ87へ搬送する。中間ローラ92は、排紙反転経路RR2の下流部に沿って配置されている。中間ローラ92は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0066】
大容量排紙台73は、排紙搬送部71により排紙された印刷済みの用紙Pが積載されるものである。大容量排紙台73は、排紙ローラ88の下流側の下方に配置されている。大容量排紙台73は、用紙Pの積載枚数が多くなるほど下降するように昇降可能に構成され、多枚数の用紙Pを積載可能になっている。
【0067】
また、大容量排紙台73は、ベルトコンベアで構成され、大容量排紙台73に積載された用紙Pを、搬出部5へ向けて送り出すことが可能になっている。大容量排紙台73は、用紙Pが積載される環状のベルト96と、ベルト96を無端移動させる駆動ローラ97と、ベルト96に従動回転する従動ローラ98とを備える。駆動ローラ97と従動ローラ98とにベルト96が掛け渡されている。駆動ローラ97が図示しないモータにより回転駆動されることにより、ベルト96が無端移動することで、ベルト96の上面上に積載された用紙Pが移動するようになっている。
【0068】
昇降モータ74は、大容量排紙台73を昇降させる。
【0069】
満杯センサ75は、大容量排紙台73が用紙Pで満杯になったことを検出する。具体的には、満杯センサ75は、大容量排紙台73に最大積載枚数の用紙Pが積載されたときの高さ位置である下限位置にある大容量排紙台73を検出する。
【0070】
一対のサイドフェンス76A,76Bは、大容量排紙台73上に排紙される用紙Pの幅方向(前後方向)の位置を規制する。サイドフェンス76A,76Bは、大容量排紙台73の上方にフェンス駆動部78から吊り下げられる状態で設けられている。サイドフェンス76A,76Bは、前後方向に互いに離間して並設されている。
【0071】
エンドフェンス77は、大容量排紙台73に排紙される用紙Pの先端(右端)の位置を規制する。エンドフェンス77は、大容量排紙台73の上方にフェンス駆動部78から吊り下げられる状態で設けられている。
【0072】
フェンス駆動部78は、一対のサイドフェンス76A,76Bを互いに接近させる方向および互いに離反させる方向に移動させる。また、フェンス駆動部78は、エンドフェンス77を左右方向に移動させる。フェンス駆動部78は、大容量排紙台73の上方に設けられている。
【0073】
上面検出センサ79は、大容量排紙台73上に積載された用紙Pの上面位置(最上位の用紙Pの上面の高さ位置)を検出する。上面検出センサ79は、排紙動作時において、大容量排紙台73上に積載された用紙Pの上面位置を規定高さ位置の近傍に維持するために用いられる。規定高さ位置は、排紙ローラ88から大容量排紙台73へと落下した用紙Pが整然と積載されるようにするために最適な落下距離に応じた高さ位置として予め設定されたものである。上面検出センサ79は、発光部79aと、受光部79bとを有する。
【0074】
発光部79aと受光部79bとは、大容量排紙台73上に用紙Pが積載される領域を挟んで左右方向に互いに離間して配置されている。発光部79aは、高さ方向においては、光軸が規定高さ位置になるように配置され、受光部79bに向けて右方向に光を発する。受光部79bは、発光部79aとの間に用紙Pがないとき、発光部79aからの光を受光し、発光部79aからの光が用紙Pにより遮られると受光しない。
【0075】
すなわち、上面検出センサ79は、受光部79bが発光部79aからの光を受光しない状態となることで、用紙Pを検出する。ここで、上面検出センサ79が用紙Pを検出している状態をオン、用紙Pを検出していない状態をオフとする。
【0076】
搬出部5は、大容量排紙部4の大容量排紙台73に積載された用紙Pを大容量排紙台73から搬出して保持する。搬出部5は、大容量排紙部4の右側近傍に配置されている。搬出部5は、下限位置にある大容量排紙台73とほぼ同じ高さに配置されている。
【0077】
搬出部5は、ベルトコンベアで構成されている。搬出部5は、用紙Pが積載される環状のベルト101と、ベルト101を無端移動させる駆動ローラ102と、ベルト101に従動回転する従動ローラ103とを備える。駆動ローラ102と従動ローラ103とにベルト101が掛け渡されている。駆動ローラ102が図示しないモータにより回転駆動されることにより、ベルト101が無端移動することで、大容量排紙台73から送られてくる用紙Pを受け取って搬出することができるようになっている。搬出部5は、複数の用紙Pの山を保持可能な長さを有する。
【0078】
制御部6は、印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部6は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
【0079】
制御部6は、外部給紙部2から給紙して大容量排紙部4へ排紙する印刷動作の際、大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpと、もう一方の外部給紙台11である他の外部給紙台11の用紙残量Rqとに基づき、給紙元の外部給紙台11の切り替えを行うか否かを判断する。そして、制御部6は、給紙元の切り替えを行うと判断した場合、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるよう外部給紙部2を制御する。
【0080】
具体的には、制御部6は、大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpが補給基準値L以下で、他の外部給紙台11の用紙残量Rqが給紙基準値A以上である場合、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11への給紙元の切り替えを行うと判断する。
【0081】
ここで、補給基準値Lは、用紙Pの補給が必要となる用紙残量の値として予め設定されたものである。また、給紙基準値Aは、給紙を行うのに十分な用紙残量の値として予め設定されたものである。
【0082】
次に、印刷装置1の動作について説明する。
【0083】
ここで、本実施形態の印刷装置1は、外部給紙部2から給紙して大容量排紙部4へ排紙する場合の外部給紙部2の制御に特徴を有するものであるため、外部給紙部2から給紙して大容量排紙部4へ排紙する印刷ジョブを実行する場合の印刷動作を説明する。この印刷動作において、外部給紙部2の外部給紙台11A,11Bには、同種、同サイズの用紙Pが積載されるものとする。
【0084】
印刷動作が開始されると、外部給紙部2の外部給紙台11A,11Bのいずれかから、未印刷の用紙Pが印刷部32へ順次搬送される。印刷部32では、用紙Pは、レジストローラ46によりベルトプラテン部47へ搬送される。用紙Pは、ベルトプラテン部47により搬送されつつ、インクジェットヘッド部48により印刷される。
【0085】
片面印刷の場合、片面印刷された用紙Pは、連絡部36の切替部66により通常経路RCから大容量排紙経路RD2へ導かれる。大容量排紙経路RD2へ導かれた用紙Pは、連絡ローラ67、上流側の導入ローラ86により搬送されつつ、排紙反転部72の切替部89により大容量排紙経路RD2に沿って下流側の導入ローラ86へ導かれる。そして、用紙Pは、導入ローラ86、上昇搬送ローラ87、排紙ローラ88により大容量排紙経路RD2に沿って搬送され、大容量排紙台73へ排紙される。
【0086】
片面印刷された用紙Pの印刷面を下向きにして大容量排紙台73へ排紙する場合、切替部66により大容量排紙経路RD2へ導かれた用紙Pは、連絡ローラ67、上流側の導入ローラ86により搬送されつつ、排紙反転部72の切替部89により排紙反転経路RR2へ導かれる。排紙反転経路RR2へ導かれた用紙Pは、反転進入ローラ90により反転ローラ91へ搬送され、反転ローラ91でスイッチバックされる。スイッチバックされた用紙Pは、中間ローラ92により搬送され、排紙反転経路RR2から大容量排紙経路RD2へ戻る。これにより、用紙Pの上下が反転する。そして、用紙Pは、上昇搬送ローラ87、排紙ローラ88により大容量排紙経路RD2に沿って搬送され、大容量排紙台73へ排紙される。
【0087】
両面印刷の場合、印刷部32で表面印刷された用紙Pは、連絡部36の切替部66により上面搬送部33へ導かれ、上面搬送部33により搬送された後、本体側排紙部34の切替部56により反転再給紙経路RR1へ導かれる。ここで、両面印刷において先に印刷される面を表面、後で印刷される面を裏面とする。反転再給紙経路RR1へ導かれた用紙Pは、反転部35において、切替ゲート63により反転ローラ61へ導かれ、反転ローラ61によりスイッチバックされる。その後、用紙Pは、切替ゲート63により再給紙ローラ62へ導かれ、再給紙ローラ62により印刷部32へ搬送される。印刷部32では、用紙Pは、レジストローラ46によりベルトプラテン部47へ搬送される。ここで、用紙Pは、スイッチバックにより上下(表裏)が反転しており、未印刷の裏面がインクジェットヘッド部48に向けられている。用紙Pは、ベルトプラテン部47により搬送されつつ、インクジェットヘッド部48から吐出されるインクにより裏面印刷される。
【0088】
両面印刷済みの用紙Pは、上述した片面印刷の場合と同様に、連絡ローラ67、導入ローラ86、上昇搬送ローラ87、排紙ローラ88により搬送され、大容量排紙台73へ排紙される。
【0089】
両面印刷済みの用紙Pの裏面を下向きにして大容量排紙台73へ排紙する場合は、上述した片面印刷された用紙Pの印刷面を下向きにして排紙する場合と同様に、用紙Pは、排紙反転部72で上下反転されて大容量排紙台73へ排紙される。
【0090】
上述した印刷動作中において、制御部6は、大容量排紙台73上に積載された用紙Pの上面位置が規定高さ位置を維持するように、大容量排紙台73を下降させる制御を行う。具体的には、制御部6は、上面検出センサ79がオンになると、上面検出センサ79がオフになるまで大容量排紙台73を下降させる。
【0091】
また、上述した印刷動作中において、制御部6は、給紙元の外部給紙台11上の用紙Pの上面位置が給紙位置を維持するように、外部給紙台11を上昇させる制御を行う。具体的には、用紙Pを給紙することにより、給紙元の外部給紙台11に対応する上限センサ14がオフになると、制御部6は、上限センサ14がオンになるまで外部給紙台11を上昇させる。
【0092】
また、上述した印刷動作中において、給紙元の外部給紙台11が用紙切れになった場合、制御部6は、他の外部給紙台11に給紙元を切り替える。この外部給紙台11の切替処理について、
図4のフローチャートを参照して説明する。
図4のフローチャートの処理は、上述した印刷動作の開始とともに開始となる。
【0093】
図4のステップS1において、制御部6は、現在の給紙元の外部給紙台11上の用紙Pがなくなったか否かを判断する。制御部6は、給紙元の外部給紙台11に対応する用紙有無センサ15がオフになった場合、当該外部給紙台11上の用紙Pがなくなったと判断する。給紙元の外部給紙台11上に用紙Pがあると判断した場合(ステップS1:NO)、制御部6は、ステップS1を繰り返す。
【0094】
給紙元の外部給紙台11上の用紙Pがなくなったと判断した場合(ステップS1:YES)、ステップS2において、制御部6は、給紙元の外部給紙台11を下限位置へ下降させる。制御部6は、給紙元の外部給紙台11に対応する残量検出部16の残量センサ26における被検出板11aの検出状態に基づき、当該外部給紙台11が下限位置に到達したか否かを判断できる。
【0095】
ここで、給紙元の外部給紙台11上の用紙Pがなくなったことで、外部給紙部2から印刷部32への給紙は停止している。
【0096】
次いで、ステップS3において、制御部6は、他の外部給紙台11に対応する用紙有無センサ15の検出状態に基づき、他の外部給紙台11上に用紙Pがあるか否かを判断する。
【0097】
他の外部給紙台11上に用紙Pがあると判断した場合(ステップS3:YES)、ステップS4において、制御部6は、給紙元を他の外部給紙台11に切り替える。これにより、新たな給紙元の外部給紙台11から給紙が再開され、印刷動作が継続される。
【0098】
次いで、ステップS5において、制御部6は、切り替え前の給紙元の外部給紙台11の用紙切れをユーザに通知する。具体的には、制御部6は、切り替え前の給紙元の外部給紙台11で用紙切れが発生して用紙Pの補給が必要である旨を操作パネル38の表示部に表示させるとともに、通知ライト37を点灯させる。これにより、一連の処理が終了となる。
【0099】
ステップS3において、他の外部給紙台11上に用紙Pがないと判断した場合(ステップS3:NO)、ステップS6において、制御部6は、印刷動作を停止させる。
【0100】
次いで、ステップS7において、制御部6は、他の外部給紙台11を下限位置へ下降させる。
【0101】
次いで、ステップS8において、制御部6は、両方の外部給紙台11A,11Bの用紙切れをユーザに通知する。具体的には、制御部6は、両方の外部給紙台11A,11Bで用紙切れが発生して用紙Pの補給が必要である旨を操作パネル38の表示部に表示させるとともに、通知ライト37を点灯させる。これにより、一連の処理が終了となる。
【0102】
用紙切れが発生した外部給紙台11には、ユーザにより用紙Pがセットされる。用紙切れが発生した外部給紙台11に用紙Pがセットされたときの当該外部給紙台11の動作について、
図5のフローチャートを参照して説明する。
【0103】
図5のフローチャートの処理は、外部給紙台11A,11Bのいずれかである処理対象の外部給紙台11に対応する用紙有無センサ15がオフになったことにより開始となる。ここでは、外部給紙台11Aを処理対象として説明するが、
図5のフローチャートの処理は、外部給紙台11A,11Bのそれぞれについて行われるものである。
【0104】
図5のステップS1において、制御部6は、外部給紙台11Aに対応する用紙有無センサ15Aがオフからオンになったか否かを判断する。用紙有無センサ15Aがオフからオンになるのは、用紙切れの外部給紙台11Aに用紙Pがセットされた時である。用紙有無センサ15Aがオンになっていないと判断した場合(ステップS1:NO)、制御部6は、ステップS1を繰り返す。
【0105】
用紙有無センサ15Aがオンになったと判断した場合(ステップS11:YES)、ステップS12において、制御部6は、用紙セットスイッチ17Aがオンになったか否かを判断する。ここで、ユーザが外部給紙台11Aに用紙Pをセットして用紙セットスイッチ17Aをオンにする操作を行うと、用紙セットスイッチ17Aがオンとなる。
【0106】
用紙セットスイッチ17Aがオンになったと判断した場合(ステップS12:YES)、ステップS13において、制御部6は、外部給紙台11Aを上限位置へ上昇させる。具体的には、制御部6は、外部給紙台11Aを上昇させ、上限センサ14Aがオンになると、外部給紙台11Aの上昇を停止させる。これにより、外部給紙台11Aからの給紙が可能な状態となり、一連の処理が終了となる。
【0107】
ステップS12において、用紙セットスイッチ17Aがオンになっていないと判断した場合(ステップS12:NO)、ステップS14において、制御部6は、外部給紙台11Aからの給紙を開始するか否かを判断する。ここで、例えば、外部給紙台11Aが、上述した外部給紙台11の切替処理による切り替え後の給紙元となって給紙を再開する場合、制御部6は、外部給紙台11Aからの給紙を開始すると判断する。外部給紙台11Aからの給紙を開始しないと判断した場合(ステップS14:NO)、制御部6は、ステップS12に戻る。
【0108】
外部給紙台11Aからの給紙を開始すると判断した場合(ステップS14:YES)、制御部6は、ステップS13に進み、外部給紙台11Aを上限位置へ上昇させる。これにより、外部給紙台11Aからの給紙が可能な状態となり、一連の処理が終了となる。
【0109】
次に、搬出部5が大容量排紙部4から用紙Pを搬出する搬出動作について、
図6のフローチャートを参照して説明する。
図6のフローチャートの処理は、上述した印刷動作の開始とともに開始となる。
【0110】
図6のステップS21において、制御部6は、大容量排紙部4が満杯になったか否かを判断する。ここで、制御部6は、満杯センサ75が大容量排紙台73を検出した場合、大容量排紙部4が満杯になったと判断する。
【0111】
大容量排紙部4が満杯になっていないと判断した場合(ステップS21:NO)、ステップS22において、制御部6は、印刷ジョブが終了したか否かを判断する。印刷ジョブが終了していないと判断した場合(ステップS22:NO)、制御部6は、ステップS21に戻る。
【0112】
大容量排紙部4が満杯になったと判断した場合(ステップS21:YES)、および印刷ジョブが終了したと判断した場合(ステップS22:YES)、ステップS23において、制御部6は、搬出部5による搬出動作を開始させる。
【0113】
具体的には、制御部6は、まず、大容量排紙部4が満杯でない場合は、大容量排紙台73を下限位置へ下降させる。次いで、大容量排紙台73が下限位置にある状態で、制御部6は、搬出部5の駆動ローラ102を
図3における時計回り方向に回転させ始める。これにより、搬出部5のベルト101が
図3における時計回り方向に回転し始める。それとともに、制御部6は、大容量排紙台73の駆動ローラ97を
図3における時計回り方向に回転させ始める。これにより、大容量排紙台73のベルト96が
図3における時計回り方向に回転し始める。
【0114】
これにより、大容量排紙台73上の用紙Pが右方向へ移動し始める。大容量排紙台73上の用紙Pの右端部が搬出部5に到達すると、用紙Pは、大容量排紙台73により送り出されつつ、搬出部5により大容量排紙台73から搬出される。
【0115】
上述のステップS21~S23の処理により、大容量排紙部4が満杯になった場合、および大容量排紙部4は満杯ではないが印刷ジョブが終了した場合において、搬出部5による搬出動作が開始される。ここで、搬出部5による搬出動作を開始させる際、制御部6は、外部給紙部2による印刷部32への給紙を一時停止させる。すなわち、制御部6は、印刷動作を一時停止させる。
【0116】
搬出部5による搬出動作を開始させると、ステップS24において、制御部6は、搬出動作中フラグをオンとする。搬出動作中フラグは、搬出部5が搬出動作中であるか否かを示すものである。搬出動作中フラグは、搬出部5が搬出動作中である場合にオンとなる。
【0117】
次いで、ステップS25において、制御部6は、搬出部5による搬出動作が終了したか否かを判断する。ここで、大容量排紙台73へ排紙された用紙Pのサイズに基づき、大容量排紙台73から搬出部5への搬出が終了するタイミングを判断できる。搬出部5による搬出動作が終了していないと判断した場合(ステップS25:NO)、制御部6は、ステップS25を繰り返す。
【0118】
搬出部5による搬出動作が終了したと判断した場合(ステップS25:YES)、ステップS26において、制御部6は、搬出動作中フラグをオフとする。
【0119】
次いで、ステップS27において、制御部6は、印刷動作を再開させる。これにより、搬出部5による搬出動作に伴う一時停止を挟んで印刷動作(給紙動作)が継続される。ただし、印刷ジョブの終了により搬出部5による搬出動作を実行した場合において、制御部6に次の印刷ジョブが入力されていない場合は、印刷動作の再開は行われない。
【0120】
搬出部5の搬出動作により大容量排紙台73から搬出されて搬出部5に積載された用紙Pは、ユーザにより取り除かれる。
【0121】
次に、搬出部5による搬出動作を行う際の外部給紙部2の制御について、
図7のフローチャートを参照して説明する。
【0122】
図7のステップS31において、制御部6は、搬出動作中フラグがオンになったか否かを判断する。搬出動作中フラグがオンになっていないと判断した場合(ステップS31:NO)、制御部6は、ステップS31を繰り返す。
【0123】
搬出動作中フラグがオンになったと判断した場合(ステップS31:YES)、ステップS32において、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpが補給基準値L以下であるか否かを判断する。直近の給紙元の外部給紙台11は、外部給紙台11A,11Bのうち、搬出部5による搬出動作の開始により外部給紙部2による印刷部32への給紙が一時停止される直前まで給紙元として使用されていた方の外部給紙台11である。
【0124】
ここで、残量検出部16は、外部給紙台11上の用紙残量の正確な枚数を検出するものではなく、各残量センサ26における被検出板11aの検出状態から、用紙残量の範囲を検出可能なものである。そこで、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11に対応する残量検出部16の各残量センサ26における被検出板11aの検出状態に基づき、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpが含まれる用紙残量の範囲を判断する。用紙残量Rpが含まれる用紙残量の範囲の上限値が補給基準値L以下である場合、制御部6は、Rp≦Lであると判断する。
【0125】
Rp≦Lであると判断した場合(ステップS32:YES)、ステップS33において、制御部6は、他の外部給紙台11の用紙残量Rqが給紙基準値A以上であるか否かを判断する。具体的には、制御部6は、他の外部給紙台11に対応する残量検出部16の各残量センサ26における被検出板11aの検出状態に基づき、他の外部給紙台11の用紙残量Rqが含まれる用紙残量の範囲を判断する。用紙残量Rqが含まれる用紙残量の範囲の下限値が給紙基準値A以上である場合、制御部6は、Rq≧Aであると判断する。
【0126】
Rq≧Aであると判断した場合(ステップS33:YES)、ステップS34において、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11を下限位置へ下降させる。
【0127】
次いで、ステップS35において、制御部6は、外部給紙台11への用紙Pの補給タイミングであることをユーザに通知する。具体的には、制御部6は、外部給紙台11A,11Bのうちの直近の給紙元の外部給紙台11である方(下限位置まで下降させた方)への用紙Pの補給を促すメッセージを操作パネル38の表示部に表示させるとともに、通知ライト37を点灯させる。また、この際、制御部6は、大容量排紙台73から搬出されて搬出部5に積載されている用紙Pを搬出部5から取り除くように指示するメッセージも表示部に表示させる。
【0128】
次いで、ステップS36において、制御部6は、給紙元を直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に切り替える。これにより、搬出部5による搬出動作の終了後の印刷動作の再開時においては、新たな給紙元の外部給紙台11から給紙が行われる。
【0129】
ステップS32においてRp>Lと判断した場合(ステップS32:NO)、およびステップS33においてRq<Aと判断した場合(ステップS33:NO)、制御部6は、そのまま一連の制御を終了する。
【0130】
以上説明したように、第1実施形態では、制御部6は、搬出部5が搬出動作を行う際、すなわち大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpと、他の外部給紙台11の用紙残量Rqとに基づき、給紙元の外部給紙台11の切り替えを行うか否かを判断する。そして、制御部6は、切り替えを行うと判断した場合、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるよう外部給紙部2を制御する。
【0131】
これにより、外部給紙台11への用紙Pの補給のために印刷動作を停止させることなく、ユーザが排紙された用紙Pを取り除く作業とともに、外部給紙台11への用紙Pの補給を行うことが可能となる。この結果、外部給紙台11の用紙切れにより印刷動作を停止して用紙Pの補給を待つ状況の発生を低減できるので、印刷物の生産性の低下を軽減できる。
【0132】
具体的には、制御部6は、大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpが補給基準値L以下で、他の外部給紙台11の用紙残量Rqが給紙基準値A以上である場合に、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11への給紙元の切り替えを行うと判断する。これにより、各外部給紙台11の用紙残量に応じて用紙補給のための給紙元の切り替えを行うか否かを適切に判断でき、用紙補給の頻度を抑えることが可能になる。
【0133】
また、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替える場合、切り替え前の給紙元の外部給紙台11を下限位置まで下降させる。これにより、切り替え前の給紙元の外部給紙台11への用紙Pの補給作業が容易になる。
【0134】
また、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替える場合、外部給紙台11への用紙Pの補給タイミングであることをユーザに通知するよう通知ライト37を制御する。これにより、ユーザが外部給紙台11に用紙Pを補給し忘れることを低減できる。この結果、外部給紙台11の用紙切れにより印刷動作を停止して用紙Pの補給を待つ状況の発生をより低減できるので、印刷物の生産性の低下をより軽減できる。
【0135】
また、印刷装置1は、搬出部5を備えるので、大容量排紙部4からの用紙Pの搬出を自動的に行うことができる。このため、大容量排紙部4が満杯になっても印刷動作を継続的に行うことが可能になる。
【0136】
[第2実施形態]
次に、上述した第1実施形態における搬出部5による搬出動作を行う際の外部給紙部2の制御を変更した第2実施形態について説明する。
【0137】
図8は、第2実施形態における搬出部5による搬出動作を行う際の外部給紙部2の制御のフローチャートである。
【0138】
図8のステップS41の処理は、第1実施形態で説明した
図7のステップS31の処理と同様である。
【0139】
ステップS41において、搬出動作中フラグがオンになったと判断した場合(ステップS41:YES)、ステップS42において、制御部6は、外部給紙台11A,11Bのうち用紙残量が少ない方の外部給紙台11を下限位置へ下降させる。なお、外部給紙台11A,11Bの用紙残量が、残量検出部16で検出可能な用紙残量の各範囲のうち同じ範囲に含まれる場合は、いずれかの外部給紙台11を用紙残量が少ない方の外部給紙台11とみなして下降させればよい。
【0140】
次いで、ステップS43において、制御部6は、外部給紙台11への用紙Pの補給タイミングであることをユーザに通知する。具体的には、制御部6は、外部給紙台11A,11Bのうちの下限位置まで下降させた方への用紙Pの補給を促すメッセージを操作パネル38の表示部に表示させるとともに、通知ライト37を点灯させる。また、この際、制御部6は、大容量排紙台73から搬出されて搬出部5に積載されている用紙Pを搬出部5から取り除くように指示するメッセージも表示部に表示させる。
【0141】
次いで、ステップS44において、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11であるか否かを判断する。換言すれば、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11が、ステップS42で下限位置へ下降させた外部給紙台11であるか否かを判断する。
【0142】
直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11であると判断した場合(ステップS44:YES)、ステップS45において、制御部6は、給紙元を直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に切り替える。これにより、搬出部5による搬出動作の終了後の印刷動作の再開時においては、新たな給紙元の外部給紙台11から給紙が行われる。
【0143】
直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が多い方の外部給紙台11であると判断した場合(ステップS44:NO)、制御部6は、そのまま一連の制御を終了する。
【0144】
以上説明したように、第2実施形態では、制御部6は、搬出部5が搬出動作を行う際、すなわち大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11である場合に、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11への給紙元の切り替えを行うと判断する。
【0145】
ここで、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11であるか否かを判断し、給紙元の切り替えを行うか否かを判断しているのであるから、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpと、他の外部給紙台11の用紙残量Rqとに基づき、給紙元の切り替えを行うか否かを判断しているということができる。そして、制御部6は、切り替えを行うと判断した場合、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるよう外部給紙部2を制御している。
【0146】
このため、第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、外部給紙台11への用紙Pの補給のために印刷動作を停止させることなく、ユーザが排紙された用紙Pを取り除く作業とともに、外部給紙台11への用紙Pの補給を行うことが可能となる。この結果、外部給紙台11の用紙切れにより印刷動作を停止して用紙Pの補給を待つ状況の発生を低減できるので、印刷物の生産性の低下を軽減できる。
【0147】
また、上述のように、制御部6は、大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11である場合に、給紙元の切り替えを行うと判断するので、ユーザが排紙された用紙Pを取り除く作業のたびに、用紙残量が少ない方の外部給紙台11への用紙Pの補給を行うことが可能となる。このため、外部給紙台11の用紙切れを低減できる。
【0148】
また、制御部6は、大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、用紙残量が少ない方の外部給紙台11を下限位置へ下降させる。これにより、用紙残量が少ない方の外部給紙台11への用紙Pの補給作業が容易になる。
【0149】
また、制御部6は、大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、外部給紙台11への用紙Pの補給タイミングであることをユーザに通知するよう通知ライト37を制御する。これにより、ユーザが外部給紙台11に用紙Pを補給し忘れることを低減できる。この結果、外部給紙台11の用紙切れにより印刷動作を停止して用紙Pの補給を待つ状況の発生をより低減できるので、印刷物の生産性の低下をより軽減できる。
【0150】
[第3実施形態]
次に、上述した第1実施形態の印刷装置の一部を変更した第3実施形態について説明する。
【0151】
図9は、第3実施形態に係る印刷装置の構成を示すブロック図である。
図10は、
図9に示す印刷装置の大容量排紙部の概略構成図である。
【0152】
図9、
図10に示すように、第3実施形態に係る印刷装置1Aは、第1実施形態の印刷装置1の大容量排紙部4を大容量排紙部4Aに置き換え、搬出部5を省略した構成である。印刷装置1Aでは、ユーザが大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出する作業を行う。
【0153】
大容量排紙部4Aは、排紙搬送部71Aと、排紙反転部72と、積載部111A,111Bと、排紙搬送部71Aの一部等を収納する排紙搬送側筐体80と、それぞれ積載部111A,111Bを収納する積載部筐体112A,112Bと、排紙搬送部71Aの積載部111A,111B間の部分を収納する中間筐体113とを備える。
【0154】
排紙搬送部71Aは、第1実施形態の排紙搬送部71に対し、切替部116と、複数対の下流排紙搬送ローラ117とを追加した構成である。
【0155】
切替部116は、用紙Pの搬送経路を大容量排紙経路RD2の下流部と大容量下流排紙経路RD3との間で切り替える。大容量下流排紙経路RD3は、上昇搬送ローラ87と上流側の排紙ローラ88との間で大容量排紙経路RD2から分岐して下流側の積載部111Bへ延びる経路である。切替部116は、大容量下流排紙経路RD3の大容量排紙経路RD2からの分岐地点に配置されている。
【0156】
下流排紙搬送ローラ117は、切替部116により大容量下流排紙経路RD3へ導かれた用紙Pを下流側の積載部111Bへ搬送して排紙する。下流排紙搬送ローラ117は、大容量下流排紙経路RD3に沿って、切替部116と積載部111Bとの間に配置されている。下流排紙搬送ローラ117は、図示しないモータにより回転駆動される。
【0157】
大容量排紙部4Aの排紙反転部72は、第1実施形態の大容量排紙部4の排紙反転部72と同じものである。
【0158】
積載部111は、排紙搬送部71Aにより排紙された印刷済みの用紙Pが積載されて保持される部分である。上流側の積載部111Aには、排紙ローラ88により排紙された用紙Pが積載される。下流側の積載部111Bには、下流排紙搬送ローラ117により排紙された用紙Pが積載される。積載部111は、排紙台121と、昇降モータ122と、満杯センサ123と、一対のサイドフェンス124A,124Bと、エンドフェンス125と、フェンス駆動部126と、上面検出センサ127と、用紙有無センサ128と、搬出ボタン129と、開閉センサ130と、台車131とを備える。
【0159】
排紙台121は、排紙搬送部71Aにより排紙された印刷済みの用紙Pが積載されるものである。上流側の積載部111Aの排紙台121は、排紙ローラ88の下流側の下方に配置されている。下流側の積載部111Bの排紙台121は、最下流の下流排紙搬送ローラ117の下流側の下方に配置されている。排紙台121は、用紙Pの積載枚数が多くなるほど下降するように昇降可能に構成され、多枚数の用紙Pを積載可能になっている。積載部111Aの排紙台121と積載部111Bの排紙台121とは、印刷部32で印刷された用紙Pの排紙先として選択的に使用される。
【0160】
昇降モータ122は、排紙台121を昇降させる。
【0161】
満杯センサ123は、排紙台121が用紙Pで満杯になったことを検出する。具体的には、満杯センサ123は、排紙台121に最大積載枚数の用紙Pが積載されたときの高さ位置である下限位置にある排紙台121を検出する。
【0162】
サイドフェンス124A,124B、エンドフェンス125、フェンス駆動部126は、それぞれ第1実施形態の大容量排紙部4のサイドフェンス76A,76B、エンドフェンス77、フェンス駆動部78と同様のものである。
【0163】
上面検出センサ127は、第1実施形態の大容量排紙部4の上面検出センサ79と同様のものであり、上面検出センサ79の発光部79aおよび受光部79bと同様の発光部127aおよび受光部127bを有する。
【0164】
用紙有無センサ128は、排紙台121上の用紙Pの有無を検出する。ここで、用紙有無センサ128において、排紙台121上に用紙Pがあることを検出している状態をオン、排紙台121上に用紙Pがあることを検出していない状態をオフとする。
【0165】
搬出ボタン129は、ユーザが積載部111から用紙Pを搬出する作業を行う際に押下するボタンである。搬出ボタン129が押下されると、排紙台121が台車131上に載置される。
【0166】
開閉センサ130は、積載部筐体112の扉(図示せず)の開閉を検出する。積載部筐体112の扉は、ユーザが積載部111から用紙Pを搬出する際に開かれる。
【0167】
台車131は、ユーザが積載部111から用紙Pを搬出する作業において、用紙Pが積載された排紙台121を積載部筐体112から引き出すためのものである。
【0168】
次に、外部給紙部2から給紙して大容量排紙部4Aへ排紙する印刷ジョブを実行する場合の印刷装置1Aの印刷動作を説明する。この印刷動作において、外部給紙部2の外部給紙台11A,11Bには、同種、同サイズの用紙Pが積載されるものとする。
【0169】
外部給紙部2が給紙して印刷装置本体部3が印刷を行う動作は、第1実施形態で説明した印刷装置1における当該動作と同様である。
【0170】
印刷済みの用紙Pは、大容量排紙部4Aにおいて、積載部111A,111Bのいずれかの排紙台121に排紙される。
【0171】
排紙先が積載部111Aの排紙台121である場合、用紙Pは、切替部116により上昇搬送ローラ87から排紙ローラ88へ導かれ、排紙ローラ88により積載部111Aの排紙台121へ排紙される。
【0172】
排紙先が積載部111Bの排紙台121である場合、用紙Pは、切替部116により上昇搬送ローラ87から下流排紙搬送ローラ117へ導かれる。そして、用紙Pは、下流排紙搬送ローラ117により大容量下流排紙経路RD3に沿って搬送され、積載部111Bの排紙台121へ排紙される。
【0173】
上述した印刷動作中において、制御部6は、排紙先の積載部111の排紙台121上に積載された用紙Pの上面位置が規定高さ位置を維持するように、排紙台121を下降させる制御を行う。具体的には、制御部6は、排紙先の積載部111の上面検出センサ127がオンになると、上面検出センサ127がオフになるまで排紙台121を下降させる。
【0174】
また、上述した印刷動作中において、制御部6は、第1実施形態と同様に、給紙元の外部給紙台11上の用紙Pの上面位置が給紙位置を維持するように、外部給紙台11を上昇させる制御を行う。
【0175】
給紙元の外部給紙台11が用紙切れになった場合の外部給紙台11の切替処理は、第1実施形態と同様であり、
図4のフローチャートの手順で行われる。
【0176】
また、用紙切れが発生した外部給紙台11に用紙Pがセットされたときの当該外部給紙台11の動作も第1実施形態と同様であり、
図5のフローチャートの手順で行われる。
【0177】
次に、上述した印刷動作中に用紙Pの排紙先を切り替える際の動作について、
図11のフローチャートを参照して説明する。
図11のフローチャートの処理は、上述した印刷動作の開始とともに開始となる。
【0178】
図11のステップS51において、制御部6は、現在の排紙先の排紙台121が満杯になったか否かを判断する。ここで、制御部6は、現在の排紙先の排紙台121に対応する満杯センサ123が排紙台121を検出した場合、当該排紙台121が満杯になったと判断する。
【0179】
排紙先の排紙台121が満杯になっていないと判断した場合(ステップS51:NO)、ステップS52において、制御部6は、印刷ジョブが終了したか否かを判断する。印刷ジョブが終了していないと判断した場合(ステップS52:NO)、制御部6は、ステップS51に戻る。
【0180】
排紙先の排紙台121が満杯になったと判断した場合(ステップS51:YES)、および印刷ジョブが終了したと判断した場合(ステップS52:YES)、ステップS53において、制御部6は、他の排紙台121に排紙可能であるか否かを判断する。
【0181】
ここで、制御部6は、他の排紙台121上に用紙Pがない場合、他の排紙台121に排紙可能であると判断する。なお、他の排紙台121上に用紙Pがあっても満杯でなければ排紙可能と判断するようにしてもよい。
【0182】
他の排紙台121に排紙可能であると判断した場合(ステップS53:YES)、ステップS54において、制御部6は、切替部116を制御して、排紙先の排紙台121を切り替える。
【0183】
次いで、ステップS55において、制御部6は、大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出可能であることをユーザに通知する。具体的には、制御部6は、大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出可能である旨のメッセージを操作パネル38の表示部に表示させる。これにより、一連の処理が終了となる。なお、大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出可能であることをユーザに通知するためのライトを積載部筐体112に設置し、そのライトを点灯させることで、用紙Pを搬出可能であることをユーザに通知するようにしてもよい。
【0184】
他の排紙台121に排紙可能ではないと判断した場合(ステップS53:NO)、制御部6は、一連の処理を終了する。この場合、排紙ができないため、印刷動作が停止となる。
【0185】
大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出可能であることが通知されると、ユーザが、大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出する作業を行う。この用紙Pの搬出時における印刷装置1Aの動作について、
図12のフローチャートを参照して説明する。
図12のフローチャートの処理は、排紙先が切り替えられたことにより開始となる。
【0186】
図12のステップS61において、制御部6は、切り替え前の排紙先の積載部111(現在の排紙先ではない積載部111)の搬出ボタン129が押下されたか否かを判断する。搬出ボタン129が押下されていないと判断した場合(ステップS61:NO)、制御部6は、ステップS61を繰り返す。
【0187】
搬出ボタン129が押下されたと判断した場合(ステップS61:YES)、ステップS62において、制御部6は、現在の排紙先ではない積載部111の排紙台121を下降させて台車131に載置させる。ここで、排紙台121を下限位置からさらに下降させることで、台車131に載置させることができるようになっている。
【0188】
次いで、ステップS63において、制御部6は、現在の排紙先ではない積載部111の開閉センサ130の出力信号に基づき、当該積載部111に対応する積載部筐体112の扉が開いたか否かを判断する。扉が開いていないと判断した場合(ステップS63:NO)、制御部6は、ステップS63を繰り返す。
【0189】
扉が開いたと判断した場合(ステップS63:YES)、ステップS64において、制御部6は、開閉センサ130の出力信号に基づき、開かれた扉が閉じたか否かを判断する。扉が閉じていないと判断した場合(ステップS64:NO)、制御部6は、ステップS64を繰り返す。
【0190】
扉が閉じたと判断した場合(ステップS64:YES)、ステップS65において、現在の排紙先ではない積載部111の排紙台121上に用紙Pがあるか否かを判断する。制御部6は、現在の排紙先ではない積載部111の用紙有無センサ128がオンの場合、当該積載部111の排紙台121上に用紙Pがあると判断する。
【0191】
ここで、積載部111から用紙Pを搬出する作業において、ユーザは、搬出ボタン129を押下した後、積載部筐体112の扉を開く。次いで、ユーザは、排紙台121が載置された台車131を積載部筐体112から引き出し、排紙台121上の用紙Pを取り除く。そして、ユーザは、用紙Pがない排紙台121が載置された台車131を積載部筐体112内に戻し、扉を閉じる。
【0192】
このため、積載部筐体112の扉が開閉された後、当該積載部筐体112内の排紙台121上に用紙Pがなければ、ユーザが用紙Pを搬出する作業を実施して排紙台121上の用紙Pを取り除いたと判断できる。一方、積載部筐体112の扉が開閉された後、当該積載部筐体112内の排紙台121上に用紙Pがあれば、排紙台121上に用紙Pを残したまま、ユーザが台車131を積載部筐体112内に戻して扉を閉めたと判断できる。
【0193】
なお、印刷装置1Aでは、積載部111から用紙Pを搬出する作業中も、他の積載部111に排紙可能であるため、印刷動作は継続可能である。
【0194】
ステップS65において、現在の排紙先ではない排紙台121上に用紙Pがあると判断した場合(ステップS65:YES)、制御部6は、ステップS61に戻る。
【0195】
現在の排紙先ではない排紙台121上に用紙Pがないと判断した場合(ステップS65:NO)、ステップS66において、制御部6は、当該排紙台121を上限位置へ上昇させる。具体的には、制御部6は、現在の排紙先ではない排紙台121を上昇させ、当該排紙台121に対応する上面検出センサ127がオンになると、当該排紙台121の上昇を停止させる。
【0196】
次いで、ステップS67において、制御部6は、搬出実施フラグをオンとする。これにより、一連の処理が終了となる。搬出実施フラグは、ユーザが大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出する作業を実施したか否かを示すものである。搬出実施フラグは、ユーザが大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出する作業を実施した場合にオンとなる。
【0197】
次に、大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出する作業が実施された際の外部給紙部2の制御について、
図13のフローチャートを参照して説明する。
【0198】
図13のステップS71において、制御部6は、搬出実施フラグがオンになったか否かを判断する。搬出実施フラグがオンになっていないと判断した場合(ステップS71:NO)、制御部6は、ステップS71を繰り返す。
【0199】
搬出実施フラグがオンになったと判断した場合(ステップS71:YES)、制御部6は、ステップS72の処理を実行する。ステップS72の処理は、第1実施形態で説明した
図7のステップS32の処理と同様である。ここで、印刷装置1Aでは、現在の給紙元の外部給紙台11が、直近の給紙元の外部給紙台11に該当する。
【0200】
ステップS72において、Rp≦Lであると判断した場合(ステップS72:YES)、制御部6は、ステップS73の処理を実行する。ステップS73の処理は、第1実施形態で説明した
図7のステップS33の処理と同様である。
【0201】
ステップS73において、Rq≧Aであると判断した場合(ステップS73:YES)、ステップS74において、制御部6は、用紙補給実施確認画面(図示せず)を操作パネル38の表示部に表示させる。
【0202】
用紙補給実施確認画面は、外部給紙部2への用紙Pの補給を実施するか否かをユーザに確認するための画面である。用紙補給実施確認画面には、外部給紙台11A,11Bのうち用紙Pを補給すべき外部給紙台11が示される。ユーザは、用紙補給実施確認画面に表示される指示に従って操作パネル38に対して操作を行うことにより、外部給紙部2への用紙Pの補給を実施するか否かを選択する。
【0203】
次いで、ステップS75において、制御部6は、外部給紙部2への用紙Pの補給を実施することが選択されたか否かを判断する。
【0204】
用紙Pの補給を実施することが選択されたと判断した場合(ステップS75:YES)、ステップS76において、制御部6は、給紙元を直近の給紙元(現在の給紙元)の外部給紙台11から他の外部給紙台11に切り替える。
【0205】
次いで、ステップS77において、制御部6は、切り替え前の給紙元の外部給紙台11を下限位置へ下降させる。この下限位置へ下降した外部給紙台11に対して、ユーザにより用紙Pの補給が行われる。
【0206】
次いで、ステップS78において、制御部6は、用紙補給終了確認画面(図示せず)を操作パネル38の表示部に表示させる。
【0207】
用紙補給終了確認画面は、外部給紙台11に用紙Pが補給されたことを印刷装置1Aが確認するために、用紙Pの補給を終了したユーザに、その旨を入力させるための画面である。ユーザは、用紙補給終了確認画面に表示される指示に従って、操作パネル38に対して用紙Pの補給終了の確認入力操作を行う。
【0208】
次いで、ステップS79において、制御部6は、用紙Pの補給終了の確認入力操作が行われたか否かを判断する。確認入力操作が行われていないと判断した場合(ステップS79:NO)、制御部6は、ステップS79を繰り返す。
【0209】
確認入力操作が行われたと判断した場合(ステップS79:YES)、ステップS80において、制御部6は、用紙Pが補給された外部給紙台11を上限位置へ上昇させる。
【0210】
次いで、ステップS81において、制御部6は、搬出実施フラグをオフとする。これにより、一連の処理が終了となる。
【0211】
ステップS72においてRp>Lと判断した場合(ステップS72:NO)、ステップS73においてRq<Aと判断した場合(ステップS73:NO)、およびステップS75において用紙Pの補給を実施しないことが選択されたと判断した場合(ステップS75:NO)、制御部6は、ステップS81に進み、搬出実施フラグをオフとする。これにより、一連の処理が終了となる。
【0212】
以上説明したように、第3実施形態では、制御部6は、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出作業が行われた際、すなわち大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、第1実施形態と同様に、直近の給紙元(現在の給紙元)の外部給紙台11の用紙残量Rpと、他の外部給紙台11の用紙残量Rqとに基づき、給紙元の外部給紙台11の切り替えを行うか否かを判断している。そして、制御部6は、切り替えを行うと判断した場合において、ユーザが外部給紙部2への用紙Pの補給を実施すると選択すると、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるよう外部給紙部2を制御する。
【0213】
これにより、第1実施形態と同様に、外部給紙台11への用紙Pの補給のために印刷動作を停止させることなく、ユーザが排紙された用紙Pを取り除く作業とともに、外部給紙台11への用紙Pの補給を行うことが可能となる。この結果、第1実施形態と同様に、外部給紙台11の用紙切れにより印刷動作を停止して用紙Pの補給を待つ状況の発生を低減できるので、印刷物の生産性の低下を軽減できる。
【0214】
具体的には、制御部6は、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、第1実施形態と同様に、直近の給紙元(現在の給紙元)の外部給紙台11の用紙残量Rpが補給基準値L以下で、他の外部給紙台11の用紙残量Rqが給紙基準値A以上である場合に、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11への給紙元の切り替えを行うと判断する。これにより、第1実施形態と同様に、各外部給紙台11の用紙残量に応じて用紙補給のための給紙元の切り替えを行うか否かを適切に判断でき、用紙補給の頻度を抑えることが可能になる。
【0215】
また、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替える場合、第1実施形態と同様に、切り替え前の給紙元の外部給紙台11を下限位置まで下降させる。これにより、第1実施形態と同様に、切り替え前の給紙元の外部給紙台11への用紙Pの補給作業が容易になる。
【0216】
また、印刷装置1Aは、2つの排紙台121を備え、2つの排紙台121を排紙先として選択的に用いるので、印刷動作を継続的に行うことが可能になる。
【0217】
[第4実施形態]
次に、上述した第3実施形態における大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出する作業が実施された際の外部給紙部2の制御を変更した第4実施形態について説明する。
【0218】
図14は、第4実施形態における大容量排紙部4Aから用紙Pを搬出する作業が実施された際の外部給紙部2の制御のフローチャートである。
【0219】
図14のステップS91の処理は、第3実施形態で説明した
図13のステップS71の処理と同様である。
【0220】
ステップS91において、搬出実施フラグがオンになったと判断した場合(ステップS91:YES)、制御部6は、ステップS92,S93の処理を実行する。ステップS92,S93の処理は、第3実施形態で説明した
図13のステップS74,S75の処理と同様である。
【0221】
ステップS93において、用紙Pの補給を実施することが選択されたと判断した場合(ステップS93:YES)、制御部6は、ステップS94において、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11であるか否かを判断する。ここで、前述のように、印刷装置1Aでは、現在の給紙元の外部給紙台11が、直近の給紙元の外部給紙台11に該当する。
【0222】
直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11であると判断した場合(ステップS94:YES)、ステップS95において、制御部6は、給紙元を直近の給紙元(現在の給紙元)の外部給紙台11から他の外部給紙台11に切り替える。
【0223】
次いで、ステップS96において、制御部6は、外部給紙台11A,11Bのうち用紙残量が少ない方の外部給紙台11を下限位置へ下降させる。この下限位置へ下降した外部給紙台11に対して、ユーザにより用紙Pの補給が行われる。
【0224】
ステップS94において、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が多い方の外部給紙台11であると判断した場合(ステップS94:NO)、制御部6は、ステップS95を省略してステップS96の処理を実行する。
【0225】
ステップS96の後、制御部6は、ステップS97~S100の処理を実行する。これにより、一連の処理が終了となる。ステップS97~S100の処理は、第3実施形態で説明した
図13のステップS78~S81の処理と同様である。
【0226】
ステップS93において用紙Pの補給を実施しないことが選択されたと判断した場合(ステップS93:NO)、制御部6は、ステップS100に進み、搬出実施フラグをオフとする。これにより、一連の処理が終了となる。
【0227】
以上説明したように、第4実施形態では、制御部6は、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出作業が行われた際、すなわち大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、ユーザが外部給紙部2への用紙Pの補給を実施すると選択し、直近の給紙元(現在の給紙元)の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11である場合に、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるよう外部給紙部2を制御する。
【0228】
ここで、第4実施形態でも、第2実施形態と同様に、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11であるか否かを判断し、給紙元の切り替えを行うか否かを判断しているのであるから、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpと、他の外部給紙台11の用紙残量Rqとに基づき、給紙元の外部給紙台11の切り替えを行うか否かを判断しているということができる。そして、制御部6は、切り替えを行うと判断した場合、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるよう外部給紙部2を制御している。
【0229】
このため、第4実施形態でも、第1実施形態と同様に、外部給紙台11への用紙Pの補給のために印刷動作を停止させることなく、ユーザが排紙された用紙Pを取り除く作業とともに、外部給紙台11への用紙Pの補給を行うことが可能となる。この結果、外部給紙台11の用紙切れにより印刷動作を停止して用紙Pの補給を待つ状況の発生を低減できるので、印刷物の生産性の低下を軽減できる。
【0230】
また、上述のように、制御部6は、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時に、ユーザが外部給紙部2への用紙Pの補給を実施すると選択した場合において、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11である場合に、給紙元の切り替えを行うと判断する。このため、ユーザが外部給紙部2への用紙Pの補給を実施すると選択した場合における、ユーザが排紙された用紙Pを取り除く作業のたびに、用紙残量が少ない方の外部給紙台11への用紙Pの補給を行うことが可能となる。このため、外部給紙台11の用紙切れを低減できる。
【0231】
また、制御部6は、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、ユーザが外部給紙部2への用紙Pの補給を実施すると選択した場合、用紙残量が少ない方の外部給紙台11を下限位置へ下降させる。これにより、第2実施形態と同様に、用紙残量が少ない方の外部給紙台11への用紙Pの補給作業が容易になる。
【0232】
[その他の実施形態]
上述のように、本発明は第1~第4実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0233】
上述した第1および第3実施形態では、補給基準値Lを、予め設定された値(固定値)とした。しかし、大容量排紙部4,4Aからの用紙Pの搬出時において、次に大容量排紙部4,4Aからの用紙Pの搬出が行われるまでの間の印刷枚数を制御部6が把握している場合において、当該印刷枚数を補給基準値Lとして用いてもよい。
【0234】
例えば、第1実施形態で印刷ジョブの終了により搬出部5による搬出動作を実行した場合において、次の印刷ジョブが制御部6に入力されている場合、当該次の印刷ジョブによる印刷枚数または大容量排紙部4の容量が、次に用紙Pの搬出が行われるまでの間の印刷枚数となる。制御部6は、この印刷枚数を印刷ジョブから把握できるため、当該印刷枚数を補給基準値Lとして用いてもよい。
【0235】
また、例えば、第3実施形態で印刷ジョブの終了により排紙先を切り替え、切り替え前の排紙先の排紙台121上の用紙Pの搬出が行われた場合において、次の印刷ジョブが制御部6に入力されている場合、当該次の印刷ジョブによる印刷枚数または積載部111の容量が、次に用紙Pの搬出が行われるまでの間の印刷枚数となる。制御部6は、この印刷枚数を印刷ジョブから把握できるため、当該印刷枚数を補給基準値Lとして用いてもよい。
【0236】
また、例えば、第1実施形態で大容量排紙部4が満杯になったことにより搬出部5による搬出動作を実行した場合において、実行中の印刷ジョブの終了により次の搬出動作が行われる場合、制御部6は、印刷ジョブから、次の搬出動作までの残りの印刷枚数を把握できる。このため、制御部6は、この印刷枚数を補給基準値Lとして用いてもよい。
【0237】
また、例えば、第3実施形態で現在の排紙先の排紙台121が満杯になったことにより排紙先を切り替え、切り替え前の排紙先の排紙台121上の用紙Pの搬出が行われた場合において、実行中の印刷ジョブの終了により次の排紙先の切り替えおよび用紙Pの搬出が行われる場合、制御部6は、印刷ジョブから、次に用紙Pの搬出が行われるまでの残りの印刷枚数を把握できる。このため、制御部6は、この印刷枚数を補給基準値Lとして用いてもよい。
【0238】
上記のように、次に大容量排紙部4,4Aからの用紙Pの搬出が行われるまでの間の印刷枚数を補給基準値Lとして用いることで、不要な外部給紙台11の下降動作および給紙元の切り替えを低減できる。
【0239】
また、上述した第1~第4実施形態では、外部給紙部2が2つの外部給紙台11を有する構成について説明したが、外部給紙部2が外部給紙台11を3つ以上有するものであってもよい。
【0240】
この場合、制御部6は、大容量排紙部4,4Aからの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量と、他の各外部給紙台11の用紙残量とに基づき、給紙元の外部給紙台11の切り替えを行うか否かを判断する。そして、制御部6は、切り替えを行うと判断した場合、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11のいずれかに給紙元を切り替えるよう外部給紙部2を制御する。
【0241】
具体的には、第1実施形態において、外部給紙部2が3つ以上の外部給紙台11を有する構成の場合、制御部6は、搬出部5が搬出動作を行う際、すなわち大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量が補給基準値L以下で、他の外部給紙台11の中に用紙残量が給紙基準値A以上の外部給紙台11がある場合、給紙元の切り替えを行うと判断し、直近の給紙元の外部給紙台11を下限位置まで下降させる。そして、制御部6は、搬出動作の終了後における給紙元を、直近の給紙元の外部給紙台11から用紙残量が給紙基準値A以上の外部給紙台11に切り替えるよう外部給紙部2を制御する。
【0242】
また、第2実施形態において、外部給紙部2が3つ以上の外部給紙台11を有する構成の場合、制御部6は、搬出部5が搬出動作を行う際、すなわち大容量排紙部4からの用紙Pの搬出時において、最も用紙残量の少ない外部給紙台11を下限位置まで下降させる。そして、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11が最も用紙残量の少ない外部給紙台11である場合、搬出動作の終了後における給紙元を、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に切り替えるよう外部給紙部2を制御する。
【0243】
また、第3実施形態において、外部給紙部2が3つ以上の外部給紙台11を有する構成の場合、制御部6は、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出作業が行われた際、すなわち大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量が補給基準値L以下で、他の外部給紙台11の中に用紙残量が給紙基準値A以上の外部給紙台11がある場合、給紙元の切り替えを行うと判断する。この場合において、ユーザが外部給紙部2への用紙Pの補給を実施すると選択すると、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11から用紙残量が給紙基準値A以上の外部給紙台11に給紙元を切り替えるよう外部給紙部2を制御する。また、制御部6は、切り替え前の給紙元の外部給紙台11を下限位置まで下降させる。
【0244】
また、第4実施形態において、外部給紙部2が3つ以上の外部給紙台11を有する構成の場合、制御部6は、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出作業が行われた際、すなわち大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、ユーザが外部給紙部2への用紙Pの補給を実施すると選択し、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が最も少ない外部給紙台11である場合、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるよう外部給紙部2を制御する。また、制御部6は、給紙元を切り替えたか否かに関わらず、最も用紙残量の少ない外部給紙台11を下限位置まで下降させる。
【0245】
また、上述した第3および第4実施形態において、用紙補給実施確認画面を操作パネル38に表示してユーザに用紙Pの補給を実施するか否かを選択させることを省略してもよい。
【0246】
すなわち、第3実施形態では、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpが補給基準値L以下で、他の外部給紙台11の用紙残量Rqが給紙基準値A以上である場合、無条件で、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるようにしてもよい。また、この場合において、第1実施形態と同様に、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替える場合、外部給紙台11への用紙Pの補給タイミングであることを通知ライト37によりユーザに通知するようにしてもよい。
【0247】
また、第3実施形態において、外部給紙部2が3つ以上の外部給紙台11を有する構成の場合では、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量が補給基準値L以下で、他の外部給紙台11の中に用紙残量が給紙基準値A以上の外部給紙台11がある場合、無条件で、直近の給紙元の外部給紙台11から用紙残量が給紙基準値A以上の外部給紙台11に給紙元を切り替えるようにしてもよい。
【0248】
また、第4実施形態では、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が少ない方の外部給紙台11である場合、無条件で、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるようにしてもよい。また、この場合において、第2実施形態と同様に、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、外部給紙台11への用紙Pの補給タイミングであることを通知ライト37によりユーザに通知するようにしてもよい。
【0249】
また、第4実施形態において、外部給紙部2が3つ以上の外部給紙台11を有する構成の場合では、大容量排紙部4Aからの用紙Pの搬出時において、直近の給紙元の外部給紙台11が、用紙残量が最も少ない外部給紙台11である場合、無条件で、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11に給紙元を切り替えるようにしてもよい。
【0250】
また、上述した第1および第2実施形態において、第3および第4実施形態と同様に、用紙補給実施確認画面を操作パネル38に表示してユーザに用紙Pの補給を実施するか否かを選択させるようにしてもよい。
【0251】
また、第1実施形態において、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11の用紙残量Rpに関わらず、用紙残量Rpよりも他の外部給紙台11の用紙残量Rqの方が多い場合には、直近の給紙元の外部給紙台11から他の外部給紙台11への給紙元の切り替えを行うと判断するようにしてもよい。第3実施形態についても同様である。このようにしても、各外部給紙台11の用紙残量に応じて用紙補給のための給紙元の切り替えを行うか否かを適切に判断でき、用紙補給の頻度を抑えることが可能になる。
【0252】
また、第1実施形態において、外部給紙部2が3つ以上の外部給紙台11を有する構成の場合、制御部6は、直近の給紙元の外部給紙台11よりも用紙残量が多い外部給紙台11がある場合に、直近の給紙元の外部給紙台11から、直近の給紙元の外部給紙台11よりも用紙残量が多い外部給紙台11への給紙元の切り替えを行うと判断するようにしてもよい。第3実施形態において外部給紙部2が3つ以上の外部給紙台11を有する構成の場合についても同様である。
【0253】
また、上述した第1~第4実施形態において、外部給紙部2が外部給紙台11を下降させなくとも用紙Pの補給が可能な構成とし、用紙Pの補給のために外部給紙台11を下限位置まで下降させる動作を省略するようにしてもよい。
【0254】
また、上述した第3および第4実施形態において、大容量排紙部4Aの各積載部111から用紙Pを搬出する搬出部を設けてもよい。例えば、各排紙台121をベルトコンベアで構成し、排紙台121から用紙Pを搬出するベルトコンベアで構成された搬出部を排紙台121ごとに設けるようにしてもよい。
【0255】
また、上述した第1および第2実施形態では、外部給紙部2と大容量排紙部4との間に1つの印刷装置本体部3が設けられた構成を示したが、複数の印刷装置本体部3が連結された構成でもよい。第3および第4実施形態についても同様である。
【0256】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0257】
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
【0258】
(付記1)
用紙に印刷を行う印刷部と、
複数の給紙台を有し、前記複数の給紙台から選択的に前記印刷部に用紙を給紙する給紙部と、
前記印刷部で印刷された用紙を排紙して保持する排紙部と、
前記排紙部からの用紙の搬出時において、直近の給紙元の前記給紙台の用紙残量と、他の前記給紙台の用紙残量とに基づき、給紙元の前記給紙台の切り替えを行うか否かを判断し、切り替えを行うと判断した場合、直近の給紙元の前記給紙台から他の前記給紙台に給紙元を切り替えるよう前記給紙部を制御する制御部と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【0259】
(付記2)
前記制御部は、
直近の給紙元の前記給紙台の用紙残量が補給基準値以下で、他の前記給紙台の中に用紙残量が給紙基準値以上の前記給紙台がある場合に、直近の給紙元の前記給紙台から用紙残量が前記給紙基準値以上の前記給紙台への給紙元の切り替えを行うと判断することを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
【0260】
(付記3)
前記制御部は、前記排紙部からの用紙の搬出時において、次に前記排紙部からの用紙の搬出が行われるまでの間の印刷枚数を把握している場合、当該印刷枚数を前記補給基準値として用いることを特徴とする付記2に記載の印刷装置。
【0261】
(付記4)
前記制御部は、
直近の給紙元の前記給紙台よりも用紙残量が多い前記給紙台がある場合に、直近の給紙元の前記給紙台から、直近の給紙元の前記給紙台よりも用紙残量が多い前記給紙台への給紙元の切り替えを行うと判断することを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
【0262】
(付記5)
前記各給紙台は昇降可能であり、
前記制御部は、前記排紙部からの用紙の搬出時において、給紙元の前記給紙台の切り替えを行う場合、切り替え前の給紙元の前記給紙台を用紙補給位置まで下降させることを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の印刷装置。
【0263】
(付記6)
前記給紙台への用紙の補給タイミングをユーザに通知する通知部をさらに備え、
前記制御部は、前記排紙部からの用紙の搬出時において、給紙元の前記給紙台の切り替えを行う場合、前記給紙台への用紙の補給タイミングであることをユーザに通知するよう前記通知部を制御することを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の印刷装置。
【0264】
(付記7)
前記制御部は、
直近の給紙元の前記給紙台が最も用紙残量の少ない前記給紙台である場合に、直近の給紙元の前記給紙台から他の前記給紙台への給紙元の切り替えを行うと判断することを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
【0265】
(付記8)
前記各給紙台は昇降可能であり、
前記制御部は、前記排紙部からの用紙の搬出時において、最も用紙残量の少ない前記給紙台を用紙補給位置まで下降させることを特徴とする付記7に記載の印刷装置。
【0266】
(付記9)
前記給紙台への用紙の補給タイミングをユーザに通知する通知部をさらに備え、
前記制御部は、前記排紙部からの用紙の搬出時において、前記給紙台への用紙の補給タイミングであることをユーザに通知するよう前記通知部を制御することを特徴とする付記7または8に記載の印刷装置。
【0267】
(付記10)
前記排紙部は、排紙された用紙が積載される複数の排紙台を備え、前記複数の排紙台を排紙先として選択的に使用することを特徴とする付記1乃至9のいずれかに記載の印刷装置。
【0268】
(付記11)
前記排紙部から用紙を搬出する搬出部をさらに備えることを特徴とする付記1乃至10のいずれかに記載の印刷装置。
【符号の説明】
【0269】
1,1A 印刷装置
2 外部給紙部
3 印刷装置本体部
4,4A 大容量排紙部
5 搬出部
6 制御部
11,11A,11B 外部給紙台
13A,13B,74,122 昇降モータ
16,16A,16B 残量検出部
32 印刷部
37 通知ライト
73 大容量排紙台
111,111A,111B 積載部
121 排紙台